JP2016506962A - スピロラクタム系nmda受容体モジュレーターおよびその使用 - Google Patents

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Abstract

NMDA受容体の活性を調節する効力が増強された化合物が開示される。そのような化合物は、うつ病および関連する障害などの病態の治療に使用することが企図される。このほか、経口投与可能な製剤および静脈内製剤を含めたその他の薬学的に許容される送達形態の化合物も開示される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2013年1月29日に出願された米国特許仮出願第61/757,942号の利益を主張するものであり、前述出願はその全体が参照により組み込まれる。
N−メチル−d−アスパラギン酸(NMDA)受容体は、特に興奮性アミノ酸のグルタミン酸およびグリシンならびに合成化合物のNMDAに応答する後シナプスイオンチャネル型受容体である。NMDA受容体は、受容体関連チャネルを介して二価および一価両方のイオンの後シナプス神経細胞への流入を制御する(Fosterら,Nature 1987,329:395−396;Mayerら,Trends in Pharmacol.Sci.1990,11:254−260)。NMDA受容体は、発生の過程でニューロン構造およびシナプス接続の指定に関与すると考えられており、経験依存的シナプス修飾に関与している可能性がある。さらに、NMDA受容体は長期増強および中枢神経系障害にも関与すると考えられている。
NMDA受容体は、記憶獲得,記憶保持および学習などの多くの高次認知機能の根底にあるシナプス可塑性のほか、特定の認知経路および疼痛の知覚に大きな役割を果たしている(Collingridgeら,The NMDA Receptor,Oxford University Press,1994)。さらに、NMDA受容体のある特定の特性から、それが意識自体の根底にある脳の情報処理に関与している可能性が示唆される。
NMDA受容体は、多岐にわたるCNS障害に関与していると思われることから特に注目を集めている。例えば、脳卒中または外傷によって脳虚血状態になると、損傷を受けるか酸欠状態になったニューロンから過剰量の興奮性アミノ酸のグルタミン酸が放出される。この過剰なグルタミン酸がNMDA受容体と結合してそのリガンド依存性イオンチャネルが開き、次いでカルシウム流入により細胞内カルシウムの濃度が上昇して生化学的カスケードが活性化され、タンパク質変性および細胞死が生じる。この現象は興奮毒性として知られ、ほかにも、低血糖および心停止から癲癇に及ぶ他の障害による神経学的損傷に関与すると考えられている。さらに、ハンチントン病、パーキンソン病およびアルツハイマー病の慢性神経変性にも同様に関与することを示す予備的報告がある。NMDA受容体の活性化が脳卒中後の痙攣に関与することが示されており、また癲癇のある特定のモデルでは、発作の発生にNMDA受容体の活性化が必要であることが示されている。このほか、動物用麻酔薬のPCP(フェンシクリジン)によりNMDA受容体Ca++チャネルを遮断すると、ヒトに統合失調症に似た精神病的状態を引き起こすことから、NMDA受容体の神経精神医学的関与が認められている(Johnson,K.およびJones,S.,1990で概説されている)。さらに、NMDA受容体はある特定の種類の空間学習にも関与すると考えられている。
NMDA受容体は、後シナプス膜に埋め込まれている複数のタンパク質からなると考えられている。これまでに発見されたサブユニットのうち最初の2種類が、アロステリック結合部位の大部分を含むと考えられる大きな細胞外領域、Ca++透過性の小孔またはチャネルを形成するようループを形成し折り畳まれた複数の膜貫通領域およびカルボキシル末端領域を形成している。様々なリガンドが細胞外表面に存在するタンパク質のドメイン(アロステリック部位)と結合することによってチャネルの開閉が調節される。このリガンドの結合がタンパク質の構造全体のコンホメーション変化に影響を及ぼし、最終的にはチャネルが開くか、部分的に開くか、部分的に閉じるか、閉じるかに反映される。
NMDA受容体化合物は、アロステリック部位を介してNMDA受容体に二重の(アゴニスト/アンタゴニスト)作用を及ぼし得る。これらの化合物は通常、「部分アゴニスト」と呼ばれる。主要部位リガンドが存在する場合、部分アゴニストがそのリガンドの一部に取って代わり、受容体を介するCa++流量を減少させる。主要部位リガンドが存在しないか、その濃度が低下した場合、部分アゴニストは受容体チャネルを介したCa++流量を増加させるように作用する。
当該技術分野では、NMDA受容体のグリシン結合部位と結合することができ、医薬品としての有益性が得られる、新規でより特異的/強力な化合物が依然として必要とされている。さらに医療分野では、経口送達可能な形態のこのような化合物が依然として必要とされている。
本明細書の少なくとも一部には、NMDAモジュレーターとなる化合物、例えば、NMDAの部分アゴニストが提供される。例えば、本明細書には式:
Figure 2016506962
(I)
によって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシドが開示され、式中、
は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、フェニルまたはそれぞれがO、SもしくはNから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリールであり、ここでRは任意選択で、それぞれがアミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)またはベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
は、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)またはC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H、C〜Cアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−COH、−C(O)NRおよびそれぞれがO、SまたはNから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリール環からなる群より選択され、ここでヘテロアリール環は任意選択で、それぞれがハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、一緒になって、それらが結合している窒素とともに、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有し得る4〜6員複素環を形成し;4〜6員複素環は任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてよく;あるいは
他の実施形態では、式(I)に記載される可変物は以下のように定義される:
は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され(例えば、H);
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
は、C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;−O−C〜Cアルキレン−フェニル;C〜Cアルケニル;C〜Cアルキニル;C〜Cシクロアルキル;フェニル;または5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、ここでRは任意選択で、アミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されており;
は、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)およびC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個または3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、ヘテロアリール環は任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRは、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;ヘテロシクリルは2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択され;ヘテロシクリルは任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている。
このほか本明細書の少なくとも一部には、NMDAモジュレーターとなる化合物、例えば、NMDAの部分アゴニストが提供される。例えば、本明細書には、式:
Figure 2016506962
(II)
によって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシドが開示され、式中、
は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個または3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、ヘテロアリール環は任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRは、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;ヘテロシクリルは2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択され;ヘテロシクリルは任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている。
本明細書には、開示される化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的に許容される組成物も提供される。例えば、このような組成物は、患者に経口投与または静脈内投与するのに適したものであり得る。
別の態様では、自閉症、不安、うつ病、双極性障害、注意欠陥障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、統合失調症、精神病性障害、精神病症状、社会的引きこもり、強迫性障害、恐怖症、心的外傷後ストレス症候群、行動障害、衝動制御障害、物質乱用障害、睡眠障害、記憶障害、学習障害、尿失禁、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードリヒ運動失調症、ダウン症候群、脆弱X症候群、結節性硬化症、オリーブ橋小脳萎縮症、脳性麻痺、薬物性視神経炎、虚血性網膜症、糖尿病性網膜症、緑内障、認知症、AIDS認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、痙攣、ミオクローヌス、筋攣縮、トゥレット症候群、癲癇、脳虚血、脳卒中、脳腫瘍、外傷性脳損傷、心停止、脊髄症、脊髄損傷、末梢性ニューロパチー、急性神経因性疼痛および慢性神経因性疼痛からなる群より選択される病態を治療することを、それを必要とする患者において行う方法が提供される。そのような方法は、患者に薬学的有効量の開示される化合物またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、N−オキシドおよび水和物を投与することを含み得る。
いくつかの実施形態では、企図される方法はうつ病の治療を含む。例えば、うつ病は、大うつ病性障害、気分変調性障害、精神病性うつ病、産後うつ病、季節性感情障害、双極性障害、気分障害または慢性の医学的状態を原因とするうつ病のうちの1つまたは複数を含み得る。他の実施形態では、企図される方法は統合失調症を治療するものであり得る。そのような統合失調症は、例えば、妄想型統合失調症、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、鑑別不能型統合失調症、残遺型統合失調症、統合失調症後抑うつまたは単純型統合失調症であり得る。
化合物Bの存在下での[H]MK−801結合の増強を示す図である。 化合物Cの存在下での[H]MK−801結合の増強を示す図である。 化合物Dの存在下での[H]MK−801結合の増強を示す図である。 化合物Hの存在下での[H]MK−801結合の増強を示す図である。 化合物Bを用いた海馬薄片における長期増強の結果を示す図である。
本開示は概略的には、NMDAを調節することができる化合物、例えば、NMDAアンタゴニストもしくは部分アゴニストならびに本開示の化合物を用いる組成物および/または方法に関する。
定義
「治療(すること)」は、病態、疾患、障害などの改善をもたらす任意の効果、例えば、緩和(すること)、軽減(すること)、調節(すること)または消失(させること)を包含する。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、例えば、本明細書ではそれぞれC〜CアルケニルおよびC〜Cアルケニルと呼ばれる、炭素原子が2〜6個または3〜4個の直鎖状または分岐鎖状の基のような、炭素間二重結合を少なくとも1つ有する不飽和の直鎖状または分岐鎖状炭化水素を指す。例示的なアルケニル基としては、限定されないが、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニルなどが挙げられる。
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、酸素と結合した直鎖状または分岐鎖状アルキル基(アルキル−O−)を指す。例示的なアルコキシ基としては、限定されないが、本明細書ではそれぞれC〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシと呼ばれる、炭素原子が1〜6個または2〜6個のアルコキシが挙げられる。例示的なアルコキシ基としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシなどが挙げられる。
本明細書で使用される「アルケニルオキシ」という用語は、酸素と結合した直鎖状または分岐鎖状アルケニル基(アルケニル−O)を指す。例示的なアルケノキシ基としては、限定されないが、炭素原子が3〜6個のアルケニル基を有する基(例えば、C〜Cアルケニルオキシとも呼ばれる)が挙げられる。例示的な「アルケノキシ」基としては、限定されないが、アリルオキシ、ブテニルオキシが挙げられる。
本明細書で使用される「アルキニルオキシ」という用語は、酸素と結合した直鎖状または分岐鎖状アルキニル基(アルキニル−O)を指す。例示的なアルキニルオキシ基としては、限定されないが、C〜Cアルキニルオキシ、例えばプロピニルオキシが挙げられる。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、飽和直鎖状または分岐鎖状炭化水素、例えば、本明細書ではそれぞれC〜Cアルキル、C〜CアルキルおよびC〜Cアルキルと呼ばれる炭素原子が1〜6個、1〜4個または1〜3個の直鎖状または分岐鎖状の基などを指す。例示的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数の水素原子が1つまたは複数の独立して選択されるハロゲンに置き換わった、飽和直鎖状または分岐鎖状アルキル基を指す。「ハロアルキル」という用語は、全部の水素原子が独立して選択されるハロゲンに置き換わったアルキル基(「ペルハロ」アルキル基と呼ばれることもある)を包含する。例示的なハロアルキル基としては、限定されないが、CHF、CHCHCl、CF、CHFCHClが挙げられる。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、炭素間三重結合を少なくとも1つ有する不飽和の直鎖状または分岐鎖状炭化水素、例えば、本明細書ではそれぞれC〜CアルキニルおよびC〜Cアルキニルと呼ばれる炭素原子が2〜6個または3〜6個の直鎖状または分岐鎖状の基などを指す。例示的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニルなどが挙げられる。
本明細書で使用される「架橋シクロアルキル」という用語は、隣接しない2つの原子がCHまたはCHCH基によって連結されている単環式4〜7員シクロアルキル基と定義される。「架橋シクロアルキル」は1つまたは複数のフェニル環、部分不飽和環または飽和環と融合していてもよい。架橋炭素環基の例としては、限定されないが、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクテンなどが挙げられる。
本明細書で使用される「カルボニル」という用語はラジカル−C(O)−を指す。本明細書で使用される「シアノ」という用語はラジカル−CNを指す。「ニトロ」という用語はラジカル−NOを指す。「H」という用語は水素を指す。
本明細書で使用される「シクロアルコキシ」という用語は、酸素と結合したシクロアルキル基(シクロアルキル−O−)を指す。
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、例えば、本明細書では例えば「C3〜6シクロアルキル」または「C4〜6シクロアルキル」と呼ばれ、シクロアルカンから誘導される、炭素が3〜6個または4〜6個の単環式飽和または部分不飽和炭化水素基を指す。例示的なシクロアルキル基としては、限定されないが、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピルまたはシクロペンチルが挙げられる。
本明細書で使用される「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、F、Cl、BrまたはIを指す。
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、1個または複数個のヘテロ原子、例えば、1〜3個の窒素、酸素および硫黄などのヘテロ原子を含む単環式芳香族4〜6員環系を指す。可能な場合、前記ヘテロアリール環は、隣接するラジカルと炭素または窒素を介して結合していてもよい。ヘテロアリール環の例としては、限定されないが、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4−オキサジアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリル)、ピリジルおよびピリミジニルが挙げられる。
「ヘテロシクリル」または「複素環基」という用語は当該技術分野で認められているものであり、窒素、酸素および硫黄などのヘテロ原子を1〜3個含む飽和または部分不飽和4〜7員環構造を指す。複素環は、1つまたは複数のフェニル環、部分不飽和環または飽和環と融合していてもよい。ヘテロシクリル基の例としては、限定されないが、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリンおよびピペラジンが挙げられる。
本明細書で使用される「ヘテロシクリルアルコキシ」という用語はヘテロシクリル−アルキル−O−基を指す。
「ヘテロシクリルオキシアルキル」という用語はヘテロシクリル−O−アルキル−基を指す。
「ヘテロシクロキシ」という用語はヘテロシクリル−O−基を指す。「シクロアルキルオキシ」という用語はシクロアルキル−O−基を指す。
「ヘテロアリールオキシ」という用語はヘテロアリール−O−基を指す。
本明細書で使用される「ヒドロキシ」および「ヒドロキシル」という用語はラジカル−OHを指す。
本明細書で使用される「オキソ」という用語はラジカル=Oを指す。
「窒素保護基」または「アミノ保護基」という用語は当該技術分野で認められているものであり、本明細書で使用される場合、アミノ(第一級または第二級)基の窒素原子と共有結合し、合成段階ではアミノ基の反応性を一時的に遮断(保護)し、合成段階が終了すると選択的に除去される化学的部分を指す。窒素保護基としては、例えば、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、カルボベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル、フタルイミド、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、p−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシベンジル、トリフェニルメチル、ベンジリデンおよびp−トルエンスルホニル(Ts)が挙げられる。いくつかの実施形態では、窒素保護基は、本明細書で定義される次の式:−C(O)OR31または−C(O)R32のいずれか一方を有し得る。ある特定の実施形態では、R31は、C〜Cアルキル;C〜Cハロアルキル;C〜Cアルケニル;C〜Cアルキニル;任意選択で1〜3個の独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている、C〜C10シクロアルキル;C〜C10シクロアルキルが任意選択で1〜3個の独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている、−CH−C〜C10シクロアルキル;フェニルが任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、ニトロ、ハロ、SOMe、シアノおよび−OC(O)CHから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されている、−CH−フェニル;ならびに−CH−ピリジルからなる群より選択される。ある特定の実施形態では、R32は、H;C〜Cアルキル;C〜Cハロアルキル;任意選択でC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、ニトロ、ハロ、SOMe、シアノおよび−OC(O)CHから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されているフェニル;ならびにピリジルからなる群より選択される。
本開示で使用される「部分NMDA受容体アゴニスト」は一般に、NMDA受容体のグリシン結合部位に結合することができる化合物を指し、NMDA受容体アゴニストは、低濃度では実質的にアゴニストとして作用し、高濃度では実質的にアンタゴニストとして作用する。このような濃度はあらゆる「部分アゴニスト」について実験的に決定される。
「薬学的に許容される、または薬理学的に許容される」は、必要に応じて動物またはヒトに投与したときに有害反応、アレルギー反応をはじめとする不都合な反応を引き起こさない分子的実体および組成物を包含する。ヒトに投与する場合、製剤がFDA生物製剤局の基準で求められる無菌性、発熱原性、一般的安全性および純度に関する基準を満たさなくてはならない。
本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、医薬品投与に適合するあらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、等張剤および吸収遅延剤などを指す。薬学的に活性な物質にこのような媒質および薬剤を使用することは当該技術分野で周知である。組成物はほかにも、補助的な、追加の、または増強された治療機能をもたらす他の活性化合物を含有し得る。
本明細書で使用される「医薬組成物」という用語は、本明細書に開示される少なくとも1つ化合物を、1つまたは複数の薬学的に許容される担体とともに製剤化されて含む組成物を指す。
「個体」、「患者」または「対象」は互換的に使用され、哺乳動物、好ましくはマウス、ラットをはじめとするげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマまたは霊長類、最も好ましくはヒトを含めた任意の動物を包含する。本発明の化合物はヒトなどの哺乳動物に投与することができるが、獣医学的治療を必要とする動物、例えば、家庭動物(例えば、イヌ、ネコなど)、農業動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)などの他の哺乳動物にも投与することができる。本発明の方法で治療する哺乳動物は、例えば疼痛またはうつ病の治療が望まれる哺乳動物であるのが望ましい。「調節」は、拮抗作用(例えば、阻害)、アゴニズム、部分的拮抗作用および/または部分的アゴニズムを包含する。
本明細書では、「治療有効量」という用語は、組織、系、動物またはヒトに研究者、獣医、医師またはその他の臨床医が求める生物学的または医学的応答を引き起こす対象化合物の量を意味する。本発明の化合物を治療有効量で投与して疾患を治療する。あるいは、化合物の治療有効量とは、所望の治療および/または予防効果を得るのに必要な量、例えば、うつ病の症状の軽減をもたらす量などのことである。
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩(1つまたは複数)」という用語は、本発明の組成物に使用される化合物中に存在し得る酸性または塩基性基の塩を指す。本発明の組成物中に含まれる本来塩基性の化合物は、様々な無機酸および有機酸と多種多様な塩を形成することができる。このような塩基性化合物の薬学的に許容される酸付加塩の調製に使用し得る酸には、非毒性酸付加塩、すなわち、限定されないが、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、過リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロナート(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアート))を含めた薬理学的に許容される陰イオンを含む塩を形成する酸がある。本発明の組成物中に含まれる本来酸性の化合物は、様々な薬理学的に許容される陽イオンと塩基性塩を形成することができる。このような塩の例としては、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にカルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩および鉄塩が挙げられる。本発明の組成物中に含まれ塩基性または酸性部分を含む化合物は、様々なアミノ酸と薬学的に許容される塩も形成し得る。本開示の化合物は酸性基および塩基性基の両方、例えば、1つのアミノ基と1つのカルボン酸基を含有し得る。そのような場合、化合物は酸付加塩、両性イオンまたは塩基そのものとして存在し得る。
本開示の化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を含み、したがって、幾何異性体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体などの立体異性体として存在し得る。本明細書で使用される「立体異性体」という用語は、あらゆる幾何異性体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体からなる。このような化合物は、立体中心炭素原子の周囲にある置換基の立体配置に応じて記号「R」または「S」と表記され得る。本発明は、このような化合物の各種立体異性体およびそれらの混合物を包含する。立体異性体には鏡像異性体およびジアステレオ異性体が含まれる。鏡像異性体またはジアステレオ異性体の混合物は、命名法では「(±)」と表記され得るが、当業者は、構造が暗にキラル中心を示し得ることを理解するであろう。
本開示の化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を含み、したがって、幾何異性体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体などの立体異性体として存在し得る。鏡像異性体およびジアステレオ異性体は、立体中心炭素原子の周囲にある置換基の立体配置に応じて記号「(+)」、「(−)」、「R」または「S」と表記され得るが、当業者は、構造が暗にキラル中心を示し得ることを理解するであろう。本発明の化合物中には、炭素間二重結合周囲の置換基の配置またはシクロアルキルもしくは複素環周囲の置換基の配置により生じる幾何異性体も存在し得る。記号
Figure 2016506962
は、本明細書に記載される単結合、二重結合または三重結合であり得る結合を表す。炭素間二重結合周囲の置換基については、「Z」または「E」立体配置であることが示され、ここでは、「Z」および「E」という用語はIUPAC標準に従って使用される。特に明記されない限り、二重結合が記されている構造は「E」異性体および「Z」異性体の両方を包含する。あるいは、炭素間二重結合周囲の置換基を「シス」または「トランス」と呼ぶこともあり、この場合、「シス」は二重結合の同じ側にある置換基を表し、「トランス」は二重結合の反対側にある置換基を表す。炭素環周囲の置換基の配置も「シス」または「トランス」と表記されることがある。「シス」という用語は環の面の同じ側にある置換基を表し、「トランス」という用語は環の面の反対側にある置換基を表す。化合物の混合物で置換基が環の面の同じ側と反対側の両方に配置されている場合、「シス/トランス」と表記される。
本明細書で使用される「立体異性体」という用語は、あらゆる幾何異性体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体からなる。本発明は、このような化合物の各種立体異性体およびそれらの混合物を包含する。
本発明の化合物の個々の鏡像異性体およびジアステレオ異性体は、不斉中心または立体中心を含む市販の出発物質から合成することによって、あるいはラセミ混合物を調製した後、当業者に周知の分割法によって、調製することができる。このような分割法の例には、(1)鏡像異性体の混合物とキラル補助基とを結合させ、得られたジアステレオ異性体の混合物を再結晶もしくはクロマトグラフィーによって分離し、補助基から光学的に純粋な生成物を遊離させる方法、(2)光学活性分割剤を用いる塩の形成、(3)光学鏡像異性体の混合物をキラル液体クロマトグラフ用カラムで直接分離する方法、または(4)立体選択的化学試薬または酵素試薬を用いる速度論的分割がある。このほか、ラセミ混合物をキラル相ガスクロマトグラフィーまたはキラル溶液中の化合物の結晶化などの周知の方法によって、その構成成分の鏡像異性体に分割することができる。新たな立体中心の形成または既存の立体中心の変換の過程で単一の反応物質が不均等な立体異性体の混合物を形成する化学反応または酵素反応である立体選択的合成が当該技術分野で周知である。立体選択的合成は、エナンチオ選択的変換およびジアステレオ選択的変換の両方を包含する。例えば、CarreiraおよびKvaerno,Classics in Stereoselective Synthesis,Wiley−VCH:Weinheim,2009を参照されたい。
本明細書に開示される化合物は、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態のほか、非溶媒和形態として存在してもよく、本発明は溶媒和形態と非溶媒和形態の両方を包含するものとする。一実施形態では、化合物は非晶質である。一実施形態では、化合物は単一の多形である。別の実施形態では、化合物は多形の混合物である。別の実施形態では、化合物は結晶形態である。
本発明はこのほか、1つまたは複数の原子が天然に通常みられる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子に置き換わっている以外は本明細書に記載の化合物と同一である、同位体で標識された本発明の化合物を包含する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどが挙げられる。例えば、本発明の化合物は、1つまたは複数のH原子がジュウテリウムに置き換えられる。
同位体で標識されたある特定の開示化合物(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)が化合物および/または基質の組織分布アッセイに有用である。トリチウム同位体化(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体は、その調製が容易で検出感度が高いため特に好ましい。さらに、ジュウテリウム(すなわち、H)などのさらに重い同位体で置換することにより、代謝安定性の増大による特定の治療的利点(例えば、in vivo半減期の増大または必要投与量の減少)が得られることがあるため、状況によってはこのような置換が好ましいものになり得る。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、例えば本明細書の実施例に開示される方法と同様の方法に従い、非同位体標識試薬を同位体標識試薬に置き換えることによって調製され得る。
「プロドラッグ」という用語は、in vivoで変換されて開示の化合物またはその化合物の薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物を生じる化合物を指す。この変換は、様々な場所(腸管腔内で、または腸管、血液もしくは肝臓を通過するとき)で様々な機序(エステラーゼ、アミダーゼ、ホスファターゼ、酸化的および/または還元的代謝など)によって起こり得る。プロドラッグは当該技術分野で周知である(例えば、Rautio,Kumpulainenら,Nature Reviews Drug Discovery 2008,7,255を参照されたい)。例えば、本発明の化合物またはその化合物の薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含む場合、プロドラッグは、酸性基の水素原子が基、例えば(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、炭素原子を4〜9個有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、炭素原子を5〜10個有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、炭素原子を3〜6個有するアルコキシカルボニルオキシメチル、炭素原子を4〜7個有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、炭素原子を5〜8個有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、炭素原子を3〜9個有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、炭素原子を4〜10個有する1−(N(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C〜C)アルキルなどに置き換わることによって形成されるエステルを含み得る。
同様に、本発明の化合物がアルコール官能基を含む場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子が基、例えば(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル基がそれぞれ独立して、天然のL−アミノ酸、P(O)(OH)、P(O)(O(C〜C)アルキル)またはグリコシル(ヘミアセタール型炭水化物のヒドロキシル基の除去によって生じるラジカル)から選択されるα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシルなどに置き換わることによって形成され得る。
本発明の化合物にアミン官能基を組み込む場合、プロドラッグは、例えば、アミドまたはカルバミン酸エステル、N−アシルオキシアキル(acyloxyakyl)誘導体、(オキソジオキソレニル)メチル誘導体、N−マンニッヒ塩基、イミンまたはエナミンの生成によって形成され得る。さらに、第二級アミンが代謝的に切断されて生物活性第一級アミンを生じ得る、あるいは第三級アミンが代謝的に切断されて生物活性第一級または第二級アミンが生じ得る。例えば、Simplicioら,Molecules 2008,13,519およびその参考文献を参照されたい。
化合物
開示される化合物には、式:
Figure 2016506962
(I)
によって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシドが含まれ、式中、
は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、フェニルまたはそれぞれがO、SもしくはNから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリールであり、そこでRは任意選択で、アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)またはベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
は、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)またはC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H、C〜Cアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−COH、−C(O)NRおよびそれぞれがO、SまたはNから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリール環からなる群より選択され、ヘテロアリール環は任意選択で、それぞれがハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、一緒になって、それらが結合している窒素とともに、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有し得る4〜6員複素環を形成し;4〜6員複素環は任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてよく;あるいは
他の実施形態では、式(I)に記載される可変物は以下のように定義される:
はH、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され(例えば、H);
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
は、C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;−O−C〜Cアルキレン−フェニル;C〜Cアルケニル;C〜Cアルキニル;C〜Cシクロアルキル;フェニル;または5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、ここでRは任意選択で、アミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されており;
は、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)およびC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個または3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、ヘテロアリール環は任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRは、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;ヘテロシクリルは2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択され;ヘテロシクリルは任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている。
本明細書の少なくとも一部には、NMDAモジュレーターとなる化合物、例えば、NMDAの部分アゴニストも提供される。例えば、本明細書には式:
Figure 2016506962
(II)
によって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシドが開示され、式中、
は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
Rは、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
はHまたはC〜Cアルキルであり;
Xは、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個または3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、ヘテロアリール環は任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRは、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;ヘテロシクリルは2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択され;ヘテロシクリルは任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている。
いくつかの実施形態では、RはHである。
いくつかの実施形態では、RはHである。
いくつかの実施形態では、Rは非置換C〜Cアルキルである。ある特定の実施形態では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれがアミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)およびベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されたC〜Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれがアミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されたC〜Cアルキルである。ある特定の実施形態では、R
Figure 2016506962
である。
ある特定の実施形態では、Rはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、このヘテロアリールは任意選択で、アミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている。ある特定の実施形態では、R(ここではヘテロアリール)は任意選択で、C〜Cアルキル(例えば、CH)およびベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている。ある特定の実施形態では、R(ここではヘテロアリール)は任意選択で、−CHおよびベンジルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、−CH
Figure 2016506962
からなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択でアミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換された−O−C〜Cアルキレン−フェニル(例えば、−O−CH−フェニル)である。ある特定の実施形態では、Rはベンジルオキシである。
いくつかの実施形態では、Xは−C(O)NRである。ある特定の実施形態では、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルおよびフェニルからなる群より選択される。例えば、RおよびRはともにHである。
他の実施形態では、Xは4〜6員ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、Xは、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、このヘテロアリールは任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている。ある特定の実施形態では、Xは、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル(任意選択で、1つ〜2つの独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている)、ピリジルおよびピリミジニルからなる群より選択される。
いくつかの実施形態(上記実施形態のいずれをも含む)では、RはHまたは−C(O)−C〜Cアルキル(例えば、−C(O)−CH)である。いくつかの実施形態(上記実施形態のいずれをも含む)では、RはC〜Cアルキル(例えば、−CH)である。いくつかの実施形態(上記実施形態のいずれをも含む)では、RはHである。いくつかの実施形態(上記実施形態のいずれをも含む)では、RはHである。例えば、RがC〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、ヘテロアリールまたは−O−C〜Cアルキレン−フェニルである本明細書に記載の実施形態は、以下の特徴を1つまたは複数含み得る:RがHである;RがHである;Xが−C(O)NR(例えば、−C(O)NH)またはヘテロアリール(例えば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル(任意選択で、1つ〜2つの独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている)、ピリジルまたはピリミジニル))である;RがHまたは−C(O)−C〜Cアルキル(例えば、−C(O)−CH)である;RがC〜Cアルキル(例えば、−CH)である;RがHである;RがHである。また別の例として、式(II)の化合物は、以下の特徴を1つまたは複数含み得る:RがHである;RがHである;Xが−C(O)NR(例えば、−C(O)NH)またはヘテロアリール(例えば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル(任意選択で、1つ〜2つの独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている)、ピリジルまたはピリミジニル))である;RがHまたは−C(O)−C〜Cアルキル(例えば、−C(O)−CH)である;RがC〜Cアルキル(例えば、−CH)である;RがHである;RがHである。
いくつかの実施形態では、開示される化合物は、表1および/または実施例に記載される化合物、例えば、式:
Figure 2016506962
を有する化合物を含む。
本開示の化合物およびその製剤は複数のキラル中心を有し得る。各キラル中心は独立して、R、SまたはRとSの任意の混合物であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、キラル中心は、R:Sの比が約100:0〜約50:50、約100:0〜約75:25、約100:0〜約85:15、約100:0〜約90:10、約100:0〜約95:5、約100:0〜約98:2、約100:0〜約99:1、約0:100〜50:50、約0:100〜約25:75、約0:100〜約15:85、約0:100〜約10:90、約0:100〜約5:95、約0:100〜約2:98、約0:100〜約1:99、約75:25〜25:75および約50:50であり得る。1つまたは複数の異性体(すなわち、Rおよび/またはS)をより大きい比で含む本開示の化合物の製剤の方が、開示される化合物または化合物の混合物のラセミ製剤に比して増強された治療的特徴を有し得る。いくつかの場合には、化学式が、さらに楔形の実線または楔形の破線と結合した記述子「−(R)−」または「−(S)−」を含む。この記述子は、3つの他の置換基と結合し、示されるR立体配置またはS立体配置のいずれかを有するメチン炭素(CH)を示すためのものである(例えば、表1を参照されたい)。
開示される化合物は、効率的なNMDA受容体の陽イオンチャネル開口をもたらし得、例えば、NMDA受容体のグルタミン酸部位と結合または会合して、陽イオンチャネルの開口を補助し得る。本開示の化合物を用いて、アゴニストとしての作用を介してNMDA受容体を調節し(オンまたはオフにし)得る。
本明細書に記載の化合物はグリシン部位NMDA受容体部分アゴニストであり得る。この文脈で使用される部分アゴニストは、低濃度では類似体がアゴニストとして作用し、高濃度では類似体がアンタゴニストとして作用することを意味することが理解されるであろう。グリシン結合はグルタミン酸によってもグルタミン酸の競合阻害剤によっても阻害されることはなく、また、NMDA受容体上のグルタミン酸と同じ部位では結合しない。NMDA受容体には第二の別のグリシン結合部位が存在する。したがって、NMDA受容体のリガンド依存性イオンチャネルは少なくともこの2つの異なるアロステリック部位の制御下にある。開示される化合物は、NMDA受容体のグリシン結合部位と結合または会合することができる部位であり得る。いくつかの実施形態では、開示される化合物は、既存のNMDA受容体グリシン部位部分アゴニストの活性の10倍以上の効力を有しる。
本開示の化合物は高い治療指数を示し得る。本明細書で使用される治療指数は、集団の50%に毒性を引き起こす用量(すなわち、TD50)と、集団の50%に有効な用量(すなわち、ED50)との比を指す。したがって、治療指数=(TD50):(ED50)である。いくつかの実施形態では、開示される化合物は、治療指数が少なくとも約10:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1、少なくとも約200:1、少なくとも約500:1または少なくとも約1000:1である。
組成物
他の態様では、本開示の化合物と、任意選択で薬学的に許容される賦形剤とを含む、製剤および組成物が提供される。いくつかの実施形態では、企図される製剤は、1つまたは複数の本開示の化合物のラセミ混合物を含む。
企図される製剤は、使用するための任意の様々な形態で調製され得る。限定するわけではないが、例を挙げると、化合物は、製剤技術分野で知られている、動物に活性な薬剤を投与するための経口投与、皮下注射をはじめとする方法に適した製剤に調製され得る。
製剤中の本明細書に記載される開示化合物の量は、個体の病的状態、年齢、性別および体重などの要因によって異なり得る。最適な治療効果が得られるよう投与レジメンを調節する。例えば、単回ボーラスを投与してもよく、また複数の分割用量を時間をかけて投与してもよく、また治療状況の緊急度に応じて用量を増減させてもよい。投与を容易にし、用量を均一にするため、非経口組成物を投与単位形態で製剤化するのが特に有利である。本明細書で使用される投与単位形態は、治療する哺乳動物対象に対する単位用量として適した物理的に分離した単位を指し、各単位には、所望の治療効果が得られるよう計算された所定量の活性化合物が、必要な医薬担体とともに含まれている。
本発明の投与単位形態の仕様は、(a)選択する化合物の固有の特徴および達成するべき特定の治療効果、ならびに(b)個体の感度を治療するためのこのような活性化合物の合成技術分野に本来存在する制限によって決まり、これに直接依存する。
治療用組成物は通常、製造および保管条件下で無菌および安定でなければならない。組成物を、薬物濃度を高めるのに適した溶液、微細乳濁液、リポソームをはじめとする秩序構造として製剤化することができる。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)およびその混合物を含有する、溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどの使用によって、分散液の場合は必要とされる粒子径を維持することによって、また界面活性剤の使用によって維持することができる。多くの場合、組成物中に等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコールまたは塩化ナトリウムを含むのが好ましい。注射用組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを含ませることによって、その持続的吸収をもたらすことができる。
化合物を徐放性製剤、例えば、徐放ポリマーを含む組成物として投与することができる。化合物は、化合物を即時放出から保護する担体を用いて、埋込物およびマイクロカプセル送達システムを含めた徐放製剤などに調製することができる。生分解性生体適合性ポリマー、例えばエチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸およびポリ乳酸、ポリグリコール酸コポリマー(PLG)などを使用することができる。このような製剤を調製するための多数の方法が当業者に一般的に知られている。
必要量の化合物を、必要に応じて上に挙げた成分の1つまたはその組合せとともに適切な溶媒に組み込んだ後、ろ過滅菌することにより、無菌注射用液剤を調製することができる。一般に、基礎となる分散媒と、上に挙げたもののうち必要とされる他の成分とを含有する無菌賦形剤に活性化合物を組み込むことにより、分散液剤を調製する。無菌注射用液剤を調製するための無菌粉末の場合、好ましい調製方法には、有効成分と任意の追加の所望成分の粉末が、予め滅菌ろ過したその溶液から得られる真空乾燥および凍結乾燥がある。
本発明の代替的な態様によれば、化合物を、その化合物の溶解性を増強する1つまたは複数の追加の化合物とともに製剤化し得る。
方法
治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することによって、病態の治療を、それを必要とする患者のにおいて行う方法が提供される。いくつかの実施形態では、病態は精神病態であり得る。例えば、精神疾患を治療し得る。別の態様では、神経系病態を治療し得る。例えば、中枢神経系、末梢神経系および/または眼に発症する病態を治療し得る。いくつかの実施形態では、神経変性疾患を治療し得る。
いくつかの実施形態では、本方法は、自閉症、不安、うつ病、双極性障害、注意欠陥障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、統合失調症、精神病性障害、精神病症状、社会的引きこもり、強迫性障害(OCD)、恐怖症、心的外傷後ストレス症候群、行動障害、衝動制御障害、物質乱用障害(例えば、離脱症状、アヘン中毒、ニコチン中毒およびエタノール中毒)、睡眠障害、記憶障害(例えば、欠如、喪失または新たに記憶する能力の低下)、学習障害、尿失禁、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードリヒ運動失調症、ダウン症候群、脆弱X症候群、結節性硬化症、オリーブ橋小脳萎縮症、脳性麻痺、薬物性視神経炎、虚血性網膜症、糖尿病性網膜症、緑内障、認知症、AIDS認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、痙攣、ミオクローヌス、筋攣縮、トゥレット症候群、癲癇、脳虚血、脳卒中、脳腫瘍、外傷性脳損傷、心停止、脊髄症、脊髄損傷、末梢性ニューロパチー、急性神経因性疼痛および慢性神経因性疼痛に罹患している患者に化合物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、加齢による記憶障害、統合失調症、特殊学習障害、発作、脳卒中後の痙攣、脳虚血、低血糖、心停止、癲癇、片頭痛、AIDS認知症、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、初期アルツハイマー病およびアルツハイマー病を治療する方法が提供される。
ある特定の実施形態では、統合失調症を治療する方法が提供される。例えば、本明細書で企図される方法および組成物を用いて、妄想型統合失調症、解体型統合失調症(すなわち、破瓜型統合失調症)、緊張型統合失調症、鑑別不能型統合失調症、残遺型統合失調症、統合失調症後抑うつおよび単純型統合失調症を治療し得る。このほか、本明細書で企図される方法および組成物を用いて、精神病性障害、例えば統合失調感情障害破瓜型統合失調症妄想性障害破瓜型統合失調症短期精神病性障害破瓜型統合失調症妄想または幻覚を伴う共有精神病性障害および精神病性障害などを治療し得る。
妄想型統合失調症の特徴は、妄想または幻覚がみられるが、思考障害、解体した行動または感情鈍麻は見られないことであり得る。妄想は被害妄想および/または誇大妄想であり得るが、これらに加えて嫉妬、信心深さまたは身体化などの他のテーマがみられる場合もある。解体型統合失調症の特徴は、思考障害と感情鈍麻がともにみられることであり得る。緊張型統合失調症は、患者がほとんど不動であったり、興奮した無目的な動きを示したりすることであり得る。症状には緊張病性昏迷および蝋屈症が含まれ得る。鑑別不能型統合失調症の特徴は、精神病症状がみられるが、妄想型、解体型または緊張型のいずれの基準も満たさないことであり得る。残遺型統合失調症の特徴は、陽性症状が軽度にみられるにとどまることであり得る。統合失調症後抑うつの特徴は、統合失調症の影響でうつ病エピソードが生じ、依然として低レベルの統合失調症の症状が一部みられることであり得る。単純型統合失調症は、精神病エピソードの病歴がなく、顕著な陰性症状が穏やかに進行することを特徴とし得る。
いくつかの実施形態では、限定されないが、双極性障害、境界性パーソナリティ障害、薬物中毒および薬物誘発性精神病を含めた他の精神障害にみられ得る精神病症状を治療する方法が提供される。別の実施形態では、例えば妄想性障害にみられ得る妄想(例えば、「奇異ではない」妄想)を治療する方法が提供される。
このほか、限定されないが、社会不安障害、回避性パーソナリティ障害および統合失調型パーソナリティ障害を含めた病態にみられる社会的引きこもりを治療する方法が提供される。
いくつかの実施形態では、神経因性疼痛を治療する方法が提供される。神経因性疼痛は急性または慢性であり得る。いくつかの場合には、神経因性疼痛は、ヘルペス、HIV、外傷性神経損傷、脳卒中、虚血後、線維筋痛症、反射性交感神経性ジストロフィー、複合性局所疼痛症候群、脊髄損傷、坐骨神経痛、幻肢痛、糖尿病性ニューロパチーおよび癌化学療法による神経因性疼痛などの病態を原因とするものであり得る。このほか、疼痛緩和を増強する方法および患者に鎮痛をもたらす方法が企図される。
企図されるさらなる方法としては、患者に有効量の化合物を投与することを含む、必要とする患者の自閉症および/または自閉症スペクトラム障害を治療する方法が挙げられる。一実施形態では、患者に有効量の開示の化合物を投与することを含む、必要とする患者の自閉症の症状を軽減する方法が企図される。例えば、化合物を投与することにより、自閉症の症状、例えば視線を合わせない、人付き合いができない、注意欠陥、情緒が乏しい、多動性、音に異常に過敏である、不適切な会話、睡眠障害および固執などの1つまたは複数の症状の発生頻度が低下し得る。そのような発生頻度の低下は、未治療の個体(1つまたは複数)での発生頻度と比較して測定されたものであり得る。
本明細書にはこのほか、細胞と有効量の本明細書に記載の化合物とを接触させることを含む、細胞内での自閉症標的遺伝子発現を調節する方法が提供される。自閉症遺伝子発現は、例えば、ABAT、APOE、CHRNA4、GABRA5,GFAP、GRIN2A、PDYNおよびPENKから選択されるものであり得る。別の実施形態では、患者に有効量の化合物を投与することを含む、シナプス可塑性に関連する障害に罹患している患者のシナプス可塑性を調節する方法が提供される。
別の実施形態では、化合物を投与することを含む、必要とする患者のアルツハイマー病を治療する方法または例えば、例えば初期アルツハイマー病に伴って起こる記憶喪失の治療が提供される。本明細書にはこのほか、アルツハイマー病アミロイドタンパク質と有効量の開示の化合物とを接触させることを含む、in vitroまたはin vivo(例えば、細胞内)でアルツハイマー病アミロイドタンパク質(例えば、βアミロイドペプチド、例えばアイソフォームAβ1−42)を調節する方法が提供される。例えば、いくつかの実施形態では、化合物により、このようなアミロイドタンパク質が海馬スライス内で長期増強を阻害する能力およびアポトーシスによる神経細胞死を阻止し得る。いくつかの実施形態では、開示の化合物が、必要とするアルツハイマー病患者に神経保護特性をもたらし得る、例えば、後期アルツハイマー病による神経細胞死に対する治療効果をもたらし得る。
さらなる実施形態では、本明細書に記載の化合物を投与することを含む、うつ病を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、治療は、行動または運動協調性に影響を及ぼさず、また発作活動を誘発または促進せずにうつ病またはうつ病の症状を緩和し得る。本発明の子の態様による治療の対象となることが予想される例示的なうつ病の病態としては、限定されないが、大うつ病性障害、気分変調性障害、精神病性うつ病、産後うつ病、月経前症候群、月経前不快気分障害、季節性感情障害(SAD)、双極性障害(または躁うつ性障害)、気分障害、慢性の医学的状態、例えば癌または慢性疼痛、化学療法、慢性ストレスなどを原因とするうつ病および心的外傷後ストレス障害が挙げられる。さらに、いずれかの形態のうつ病に罹患しているには多くの場合、不安が認められる。不安を原因とする様々な症状としては、特に恐怖、パニック、心臓の動悸、息切れ、疲労、嘔気および頭痛が挙げられる。本明細書に記載の化合物を投与することによって、不安またはそのいずれかの症状を治療し得る。
本明細書にはこのほか、治療抵抗性患者、例えば、少なくとも1つもしくは少なくとも2つの化合物もしくは治療剤による適切な治療が奏効せず、かつ/またはこれまで奏効しなかった精神または中枢神経系の病態に罹患している患者の病態を治療する方法が提供される。例えば、本明細書には、a)任意選択で、患者が治療抵抗性であることを確認することと、b)前記患者に有効量の化合物を投与することとを含む、治療抵抗性患者のうつ病を治療する方法が提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物を患者の急性治療に使用し得る。例えば、化合物を患者に投与して、本明細書で企図される病態の特定のエピソード(例えば、重症エピソード)を治療する。
本明細書ではほかにも、1つまたは複数の他の活性薬剤と組み合わせた化合物を含む、併用療法が企図される。例えば、化合物を1つまたは複数の抗うつ薬、例えば三環系抗うつ薬、MAO−I、SSRI、二重取込み阻害剤、三重取込み阻害剤などおよび/または抗不安薬と組み合わせ得る。化合物と併用し得る例示的な薬物としては、アナフラニール、アダピン、アベンチル、エラビル、ノルプラミン、パメロール、パートフラン、セネクアン、スルモンチール、トフラニール、ビバクティル、パルネート、ナーディル、マープラン、セレクサ、レクサプロ、ルボックス、パキシル、プロザック、ゾロフト、ウエルバトリン、エフェクサー、レメロン、サインバルタ、デシレル(トラゾドン)およびルジオミールが挙げられる。また別の例では、化合物を抗精神病薬と組み合わせ得る。抗精神病薬の非限定的な例としては、ブチロフェノン、フェノチアジン、チオキサンテン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、ジプラシドン、アミスルプリド、アセナピン、パリペリドン、イロペリドン、ゾテピン、セルチンドール、ルラシドンおよびアリピプラゾールが挙げられる。化合物と1つまたは複数の上記治療剤との組合せは任意の適切な病態の治療に使用され得るものであり、抗うつ薬または抗精神病薬としての使用に限定されないことを理解するべきである。
以下の実施例は単に例示目的で提供されるものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
下の表1にいくつかの例示的な本開示の化合物と、その化合物の生理化学的特徴を示す。
Figure 2016506962

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実施例1−化合物Aの合成
スキーム1
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
SM−1(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで研和して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
1(45g、100mmol)をCHCl(150mL)に溶かし攪拌している溶液にBF.OEt(37mL、301mmol)を−40℃で滴加した。Int−B(95g、342mmol)およびEtN(210.2mL、1.50mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液に上記混合物を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。得られた反応混合物を16時間、室温まで温めた。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液(1×150mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAc(50mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2(90g、65%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)。
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(46g、121mmol)をMeCN(460mL)およびHO(200mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(199g、0.23mol)をHO(460mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水(100mL)中に注ぎ、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO(1×150mL)、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を得、これをEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(12g、38%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)。
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(12g、46.1mmol)をアセトニトリル(120mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(37.6g、115.2mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(7.7mL、69.2mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(12.5g、78.6%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)。
LCMS m/z:369.3[M+Na]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(9.0g、26.0mmol)をTHF/HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(2.73g、65.0mmol)を室温で加え、3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約3に酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(7.0g、85.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H)
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(4g、12.5mmol)をDCM(50mL)と溶かして攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.79mL、31.2mmol)、Int−E(1.78g、15.0mmol)、次いでHATU(7.16g、18.7mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で希釈し、有機層をクエン酸溶液(1×75mL)、次いでブライン溶液(1×50mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(2.1g、40.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.80−7.73(m,1H),7.38−7.31(m,5H),7.23(d,J=10.5Hz,1H),7.08(d,J=8.0Hz,1H),5.08−5.01(m,1H),4.86(t,J=4.0Hz,1H),4.12−4.00(m,1H),3.88−3.83(m,1H),3.70−3.67(m,2H),3.60−3.51(m,3H),2.18−2.11(m,2H),1.33−1.22(m,4H),1.00(d,J=6.5Hz,3H)
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(7)の合成
6(2.1g、5.02mmol)をMeOH(20mL)に溶かして攪拌している溶液に(50%湿潤)10%Pd/C(1.0g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で2時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、EtOAc/MeOH(10mL/10mL)を用いて反応混合物をセライトパッドでろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、7(1.4g、98.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.24(s,2H),4.08−4.06(m,2H),4.01−3.95(m,2H),3.93−3.84(m,1H),3.37−3.34(m,2H),3.33(d,J=4.5Hz,1H),2.90−2.87(m,2H),1.90(t,J=7.0Hz,2H),1.77−1.66(m,2H),1.01(d,J=6.5Hz,3H)
LCMS m/z:285.3[M+1]
tert−ブチル((2S,3R)−1−(2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−イル)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(8)の合成
7(300mg、1.05mmol)をDCM(25mL)、DMF(0.5mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.58mL、3.15mmol)、Int−C(277mg、1.26mmol)、次いでHATU(481mg、1.26mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を6%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、8(400mg、LCMSによる純度70%)を得、これを分取HPLCによりさらに精製して、純粋な8(230mg、LCMSによる純度96%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.83(d,J=8.5Hz,1H),7.25(s,2H),6.33(d,J=9.0Hz,1H),4.80−4.75(m,2H),4.24−3.98(m,4H),3.71−3.60(m,3H),3.39−3.33(m,1H),2.14−1.89(m,4H),1.41(s,9H),1.14−1.05(m,6H)
LCMS m/z:486.3[M+1]
(2S,3R)−2−(2−(5−((2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタノイル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−3−ヒドロキシブタンアミド(化合物A)の合成
8(130mg、0.26mmol)をDCM(3mL)に溶かし攪拌している溶液にTFA(152mg、1.34mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮し、DCMと共蒸留して、化合物A(110mg、82.7%、LCMSによる純度93.32%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ4.33−4.28(m,1H),4.23−4.19(m,4H),4.05−4.01(m,1H),3.91−3.87(m,1H),3.71−3.65(m,2H),3.55−3.49(m,1H),2.30−2.24(m,2H),2.02−1.97(m,2H),1.27(t,J=4.0Hz,3H),1.15(t,J=5.5Hz,3H)
LCMS m/z:386.3[M+1]
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int A)の合成:
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClで酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
(2S,3R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(Int−C)の合成
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(SM−2)(30g、0.25mol)をTHF(150mL)および水(150mL)に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(65g、0.75mol)、次いでBoc無水物(66mL、0.302mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(2×150mL)で抽出した。2NのHClを用いて水層を酸性にした後、10%MeOH/CHClで抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して、Int−C(30g、63%)を得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ5.92−5.70(m,2H),5.55(d,1H),4.42(br s,1H),4.29(d,1H),1.47(s,9H),1.25(d,3H)
LCMS m/z:218[M−1]
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(Int−D)の合成
L−トレオニン(200g、1.68mol)をメタノール(1.2L)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(244mL、3.36mol)を0℃で滴加し、1時間攪拌した。得られた反応混合物を24時間還流した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を室温に温め、真空下で濃縮し、n−ヘキサン(2×50mL)で傾瀉した。残渣をEtOH(1L)に溶かし、EtN(471mL、3.36mol)で中和し、再び2時間攪拌した。沈殿した固体をろ過除去し、得られたろ液を真空下で濃縮して、Int−D(195g、80%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.51(br s,3H),4.13−4.10(m,1H),3.91(br s,1H),1.20(d,3H)
LCMS m/z:134.1[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(Int−E)の合成
Int−D(190g、1.35mol)をIPA(2L)に溶かした溶液をオートクレーブに入れ、NHガス(7〜8kg)をパージし、35℃で24時間攪拌した。次いで、NHガスを除去し、反応混合物を減圧下で濃縮し、CHClを加え、ろ過した。得られた固体をEtOH中、78℃で1時間還流した。反応塊を加熱条件下でろ過し、ろ液にn−ヘキサンを加え、さらに4時間、再び攪拌した。得られた沈殿した固体をろ過し、真空下で乾燥させて、Int−E(160g、47%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.38(br s,1H),7.02(br s,1H),4.66(br s,1H),3.77−3.70(m,1H),2.93(d,1H),2.72(br m,1H),1.05(d,3H)
LCMS m/z:119.1[M+1]
UPLC(ELSD純度):99.9%
実施例2−化合物Bの合成
スキーム2
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM−1(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−B(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液を−40℃に冷却し、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに1(50g、0.12mol)とBFOEt(47.6g、0.33mol)をCHCl(150mL)に溶かした混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d6):δ7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(30g、78.94mmol)とMeCN(300mL)およびHO(150mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(129g、0.23mol)をHO(300mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質をEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(8g、40%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(10.0g、38.46mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(31.34g、96.19mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(6.42mL、57.60mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(10.0g、75%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)
LCMS m/z:261[M+1]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(6.0g、17.34mmol)をTHF:HO(75mL/40mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(1.82g、43.33mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、水層を2NのHClを用いてpH約2に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(4.5g、88.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H)
LCMS m/z:319[M+1]
2ベンジル2−(2−(((2S,3R)−3−アセトキシ−1−アミノ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(10g、31.44mmol)をDMF(120mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(14.48mL、78.6mmol)、Int−F(5.95g、37.7mmol)、次いでHATU(14.33g、37.7mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを1%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、6(5.5g、38.1%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.97−7.88(m,1H),7.49−7.46(m,5H),7.35(s,1H),7.17(s,1H),5.11(s,2H),5.08−5.02(m,1H),4.41(d,J=9.0Hz,1H),4.21−4.11(m,1H),3.87−3.79(m,4H),3.13(s,1H),2.18−2.21(m,2H),1.98(s,3H),1.90−1.84(m,2H),1.81−1.10(m,3H)
LCMS m/z:483.5[M+Na]
(2R,3S)−4−アミノ−4−オキソ−3−(2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタン−2−イルアセタート(7)の合成
6(5.5g、11.95mmol)をメタノール(50mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(2.0g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(5mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、7(3.80g、97.6%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.97(d,J=9.6Hz,1H),7.49(s,1H),7.16(s,1H),5.19−5.13(m,1H),4.46−4.41(m,1H),4.03−3.90(m,2H),3.39−3.30(m,3H),2.91(t,J=6.4Hz,2H),1.97(s,3H),1.78−1.70(m,2H),1.29−1.15(m,3H),1.50−1.10(m,2H).
LCMS m/z:327.3[M+1]
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(化合物B)の合成
Int−H2(4.0g、18.43mmol)をCHCl(20mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(3.34mL、36.86mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。N雰囲気の存在下、揮発性物質を減圧下で蒸発させて、酸塩化物を得た。酸塩化物をDCM(40mL)に溶かし攪拌している溶液に7(3.8g、11.65mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.44mL、37.04mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(30mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO(2×25mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物B(2.6g、42.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.87,7.89(dd,J=8.5Hz,J=8.5Hz,1H),7.47(d,J=11.0Hz,2H),7.38−7.31(m,2H),7.17(t,3H),5.63(s,2H),5.20−5.16(m,1H),4.43−4.41(m,1H),4.24−4.14(m,1H),4.02(t,J=7.0Hz,1H),3.84(s,3H),3.38−3.33(m,1H),2.20−2.14(m,2H),1.97(s,3H),1.92−1.80(m,5H),1.16(t,J=7.5Hz,3H)
LCMS m/z:526.6[M+1];HPLC:51.34%および46.08%(鏡像異性体)
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClを用いて酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)。
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
(2S,3R)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(Int−C)の合成
NaHCO(529g、6.30mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にL−トレオニン(SM−2)(250g、2.10mol)を室温で加え、30分間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却した。Cbz−Cl(850mL、2.52mol、50%PhCH溶液)を滴加し、1時間攪拌した。反応混合物を室温に温め、28時間、再び攪拌した。これにMTBE(1L)を加え、20分間攪拌した。トルエン中の分離した水層を20分間攪拌した。水層を1NのHClで酸性(pH約1〜2)にし、EtOAc(3×1.5L)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をジシクロヘキシルアミン(819mL、4.20mol)とともに4時間攪拌して白色固体を得、これをろ過し、乾燥させた。得られた固体をEtOAc(1.5L)で1時間還流した後、ろ過した。固体物質を水(1L)に溶かし、希HSOで酸性にし、30分間、再び攪拌した。水層をEtOAc(3×1L)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質をn−ヘキサンで研和して、Int−C(230g、43%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.55(br m,1H),7.37−7.30(m,5H),6.94(d,J=8.8Hz,1H),5.05(s,2H),4.08−3.94(m,2H),1.02(d,J=6.4Hz,3H)
ELSD純度:84.66%
ベンジル((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(Int−D)の合成
Int−C(25g、98.8mmol)をDCM(250mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化アンモニウム(7.86g、147mmol)、HATU(45g、118mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(45.5mL、261mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1×150mL)、次いで2NのHCl(1×100mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−D(16g、66%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.36−7.32(m,5H),7.04(s,1H),7.25(s,1H),5.03(s,2H),4.75(d,J=6.0Hz,1H),3.95−3.92(m,1H),3.86−3.83(m,1H),1.27−1.23(m,1H),1.04(d,J=6.5Hz,3H)
LCMS m/z:253.3[M+1]
(2R,3S)−4−アミノ−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(Int−E)の合成
Int−D(16g、63.4mmol)をCHCl(250mL)に溶かし攪拌している溶液にEtN(10.5mL、76.0mmol)およびDMAP(773mg、6.34mmol)、AcO(7.12mL、76.0mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、有機層を水(1×150mL)、次いでブライン(1×100mL)洗浄により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を1%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(15g、80.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.45(s,1H),7.35−7.30(m,5H),7.24(d,J=9.2Hz,1H),7.17(s,1H),5.09−5.05(m,1H),5.01(s,2H),4.14−4.10(m,1H),1.93(s,3H),1.14(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:295.1[M+1]
(2R,3S)−3,4−ジアミノ−4−オキソブタン−2−イルアセタート(Int−F)の合成
Int−E(15g、51mmol)をメタノール(500mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(4g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、Int−F(7.5g、91.9%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.59(d,J=8.8Hz,1H),7.16(s,1H),7.01(s,1H),4.78(d,J=5.2Hz,1H),4.10(m,1H),4.00−3.96(m,1H),1.89(s,3H),1.01(d,J=6.4Hz,3H).
LCMS m/z:161.5[M+1]
(アジドメチル)ベンゼン(SM−4)の合成
臭化ベンジル(30g、175mmol)をジメチルホルムアミド(300mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(45.6g、701mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた得られた反応混合物を70℃で16時間攪拌した。反応終了後(TLCによりモニターした)、反応混合物を室温にし、揮発性物質を水(300mL)およびエーテル(200mL)で希釈した。分離した有機層を冷水(3×200mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、化合物SM−4(18g、粗物質)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.40−7.29(m,5H),4.32(s,2H)。
エチル1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(Int−G1およびInt−G2)の合成
SM−3(8.0g、71.3mmol)をトルエン(80mL)に溶かし攪拌している溶液にSM4(12.0g、107mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、16時間攪拌した。反応混合物を室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させて粗残渣を得、これを40%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、2種類の異性体Int−G1(8g)およびInt−G2(8.2g)を得た。
H−NMR(Int−G1):(400MHz,CDCl):δ7.30−7.26(m,5H),5.86(s,2H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),2.53(s,3H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)
LCMS m/z:246.3[M+1].
H−NMR(Int−G2):(400MHz,CDCl):δ7.36−7.31(m,3H),7.16(t,J=6.0Hz,2H),5.53(s,2H),4.43(q,J=7.2Hz,2H),2.45(s,3H),1.41(t,J=7.2Hz,3H)
LCMS m/z:246.3[M+1]
1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(Int−H2)の合成
化合物Int−G2(8.2g、33.4mmol)をTHF/HO(82mL/82mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(4.2g、0.40mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿した固体をろ過し、水(25mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、化合物Int−H2(7.0g、97.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(H):(400MHz,DMSO−d):δ13.01(br s,1H),7.40−7.32(m,5H),5.63(s,2H),2.45(s,3H)。
LCMS m/z:218.3[M+1]。
実施例3−化合物Cの合成
スキーム3
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCにより判定した)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これを最終的にn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,6H),6.84(d,6H),3.73(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(100g、0.40mol)をCHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液に触媒量のDMF(1mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。これに塩化オキサリル(112.3mL、0.60mol)を滴加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−B(100g)を粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−B(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液を−40℃に冷却し、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに化合物1(50g、0.12mol)をCHCl(150mL)に溶かした溶液とBF.OEt(47.6g、0.33mol)の混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.35(d,5H),7.20(d,1H),7.00(d,1H),6.85(d,1H),6.75(d,1H),5.15−5.10(m,2H),4.29(d,1H),3.79(d,3H),3.59(d,1H),3.57−3.49(m,2H),3.10(dd,1H),2.41−2.30(m,1H),2.09−2.00(m,2H),1.70−1.65(m,1H),1.37(t,1H)。
LCMS(m/z):381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(60g、0.16mol)をMeCN(200mL)およびHO(30mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(86.5g、0.16mol)をHO(30mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質を70%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、最終的に得られた物質を10%EtOAc/n−ヘキサンで研和して、3(15g、36.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(d,1H),7.42−7.30(m,5H),5.19−5.00(m,2H),3.55(d,1H),3.50−3.32(m,2H),3.19(dd,1H),2.18−2.00(m,2H),1.91−1.79(m,2H)
LCMS(m/z):261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(5g、19.23mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(8.1g、24.99mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(3.2mL、28.84mmol)を室温で加え、攪拌を室温で10時間継続した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を20%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(4.4g、66%)をシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.38(d,5H),5.19−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.47−2.39(m,1H),2.25−2.21(m,1H),2.05−2.01(m,1H),1.95−1.92(m,1H),1.30−1.25(m,3H)。
LCMS(m/z):345[M+1]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(0.2g、0.63mmol)をTHF:HO(6mL、5:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(66mg、1.57mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が完全に消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、2NのHClを用いて水層をpH約2に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(0.1g)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.41(d,5H),5.07−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.21−2.09(m,2H),1.95−1.92(m,2H)。
LCMS(m/z):319.4[M+1]
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(Int−D)の合成
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(200g、1.68mol)をメタノール(1.2L)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(244mL、3.36mol)を0℃で滴加し、1時間攪拌した。得られた反応混合物を24時間還流した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を室温に温め、減圧下で濃縮し、n−ヘキサン(2×50mL)で洗浄した。残渣をEtOH(1L)に溶かし、EtN(471mL、3.36mol)で中和し、2時間、再び攪拌した。沈殿した固体をろ過除去し、得られたろ液を減圧下で濃縮して、Int−D(195g、80%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.51(br s,3H),4.13−4.10(m,1H),3.91(br s,1H),1.20(d,3H)。
LCMS(m/z):134.1[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(Int−E)の合成
Int−D(190g、1.35mol)をIPA(2L)に溶かした溶液をオートクレーブに入れ、NHガス(7〜8kg)をパージし、35℃で24時間した。次いで、NHガスを除去し、反応混合物を減圧下で濃縮し、CHClを加え、ろ過した。得られた固体をEtOH中、78℃で1時間還流した。反応塊を加熱条件下でろ過し、ろ液にn−ヘキサンを加え、さらに4時間、再び攪拌した。沈殿した固体をろ過し、減圧下で乾燥させて、Int−E(160g、47%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.38(br s,1H),7.02(br s,1H),4.66(br s,1H),3.77−3.70(m,1H),2.93(d,1H),2.72(br m,1H),1.05(d,3H)。
LCMS(m/z):119.1[M+1]
UPLC(ELSD純度):99.9%
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(1g、3.13mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にHATU(1.4g、3.70mmol)、次いでDIPEA(1.5mL、7.82mmol)およびInt−E(443mg、3.76mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水で反応を停止させ、CHCl(2×100mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(0.6g、46%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.82−7.65(m,1H),7.41−7.38(m,5H),7.27(d,1H),7.12(d,1H),5.10−5.01(m,2H),4.89−4.85(m,1H),4.25−3.99(m,3H),3.94−3.90(m,1H),3.74−3.69(m,1H),3.52−3.45(m,2H),2.22−2.09(m,2H),1.92−1.79(m,2H),1.27−1.25(m,1H),1.09−1.01(m,3H)。
LCMS(m/z):419.3[M+1]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(7)の合成
6(0.6g、1.43mmol)をCHOH(20mL)に溶かし攪拌している溶液にPd/C(0.15g)を加え、H雰囲気下、室温で6時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、MeOHで洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、7(0.3g、74%)を得た。
LCMS(m/z):339.3[M+1]
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸(Int−C)の合成
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾールSM1(1g、12.0mmol)を脱水THF(10mL)に溶かした溶液をN雰囲気下で−78℃に冷却し、n−BuLi(7.5mL、12.0mmol)を徐々に加えた。反応混合物を1時間攪拌し、ドライアイスで反応混合物の反応を停止させ、30分間攪拌した後、水およびEtOAc(10mL)で希釈した。分離した有機層を減圧下で濃縮して、Int−C(0.8g、53%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.80(s,1H),4.09(s,4H)。
LCMS(m/z):128.1[M+1]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(化合物C)の合成
7(0.25g、0.88mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にHOBt(178mg、1.32mmol)、EDCI.HCl(0.2g、1.00mmol)、次いでDIPEA(0.4mL、2.20mmol)およびInt−C(134mg、1.05mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質をカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLC精製により精製して、化合物C(0.07g、21%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.09(s,1H),7.89(t,1H),7.25(d,1H),7.12(t,1H),4.93(s,1H),4.19−4.15(m,2H),4.03(s,3H),3.96−3.91(m,4H),3.44(d,1H),2.25−2.20(m,3H),1.97−1.91(m,2H),1.07(s,3H)。
LCMS(m/z):394.2[M+1]
HPLC純度:93%
実施例4−化合物Dの合成
スキーム4
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを最終的にn−ヘキサンで洗浄して、 1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,6H),6.84(d,6H),3.73(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(100g、0.40mol)をCHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液に触媒量のDMF(1mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。これに塩化オキサリル(112.3mL、0.60mol)を滴加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−B(100g)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−B(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液を−40℃に冷却し、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。1(50g、0.12mol)をCHCl(150mL)に溶かした溶液とBF.OEt(47.6g、0.33mol)の混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCにより判定した)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.35(d,5H),7.20(d,1H),7.00(d,1H),6.85(d,1H),6.75(d,1H),5.15−5.10(m,2H),4.29(d,1H),3.79(d,3H),3.59(d,1H),3.57−3.49(m,2H),3.10(dd,1H),2.41−2.30(m,1H),2.09−2.00(m,2H),1.70−1.65(m,1H),1.37(t,1H)。
LCMS(m/z):381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(60g、0.16mol)をMeCN(200mL)およびHO(30mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(86.5g、0.16mol)をHO(30mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質を70%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。精製した物質を10%EtOAc/n−ヘキサンで研和して、3(15g、36.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(d,1H),7.42−7.30(m,5H),5.19−5.00(m,2H),3.55(d,1H),3.50−3.32(m,2H),3.19(dd,1H),2.18−2.00(m,2H),1.91−1.79(m,2H)
LCMS(m/z):261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(5g、19.23mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(8.1g、24.99mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(3.2mL、28.84mmol)を室温で加え、攪拌を室温で10時間継続した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を20%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、シロップ形態の4(4.4g、66%)を得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.38(d,5H),5.19−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.47−2.39(m,1H),2.25−2.21(m,1H),2.05−2.01(m,1H),1.95−1.92(m,1H),1.30−1.25(m,3H)。
LCMS(m/z):345[M+1]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(0.2g、0.63mmol)をTHF:HO(6mL、5:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(66mg、1.57mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が完全に消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、2NのHClを用いて水層をpH約2に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(0.1g)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.41(d,5H),5.07−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.21−2.09(m,2H),1.95−1.92(m,2H)。
LCMS(m/z):319.4[M+1]
(2S,3R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(Int−D)の合成
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(SM2)(10g、83.9mmol)を1,4−ジオキサン/水(100mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(21.1g、0.25mol)、次いでBoc無水物(21.9mL、0.101mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。クエン酸溶液(pH約3〜4)を用いて水層を酸性にした後、CHCl(2×150mL)で抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−D(15g、粗物質)。この物質をこれ以上精製せずに直接使用した。
tert−ブチル((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)カルバマート(Int−E)の合成
Int−D(5g、22.8mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(5.2g、27.3mmol)、HOBt(4.6g、34.2mmol)、次いでDIPEA(10.5mL、57mmol)およびピロリジン(1.945g、27.3mmol)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をDCMで希釈し、水、次いで飽和NaHCOおよびクエン酸で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質を2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(3g、48%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ6.41(d,1H),4.71(d,1H),4.15(t,1H),3.94(q,1H),3.63−3.42(m,2H),3.24(q,1H),1.90−1.81(m,4H),1.38(s,9H),1.04(s,3H)。
LCMS(m/z):273.2[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−1−オン(Int−F)の合成
Int−E(3g、11.0mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液にエーテル−HCl(20mL)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをエーテルで洗浄して、Int−F(2.0g、87%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.19(br s,3H),3.98−3.91(m,2H),3.62−3.59(m,1H),3.49−3.42(m,1H),3.39−3.35(m,2H),1.96−1.90(m,4H),1.17(d,3H)。
LCMS(m/z):173.3[M+1]
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(1g、3.14mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI(719mg、3.76mmol)、HOBt(635mg、4.71mmol)、次いでDIPEA(2.8mL、15.7mmol)およびC(784mg、3.77mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水で反応を停止させ、CHCl(2×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(0.8g、54%)を得た。
LCMS(m/z):473.4[M+1]
N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(7)の合成
6(0.8g、1.69mmol)をCHOH(60mL)に溶かし攪拌している溶液にPd/C(0.4g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で4時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、MeOHで洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、7(0.5g)を粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
LCMS(m/z):339.3[M+1]
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸(Int−C)の合成
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾールSM1(1g、12.0mmol)を脱水THF(10mL)に溶かした溶液を−78℃に冷却し、n−BuLi(7.5mL、12.0mmol)をN雰囲気下で徐々に加えた。反応混合物を1時間攪拌し、ドライアイスで反応を停止させ、30分間攪拌した後、水およびEtOAc(10mL)で希釈した。分離した有機層を減圧下で濃縮して、Int−C(0.8g、53%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.80(s,1H),4.09(s,3H)。
LCMS(m/z):128.1[M+1]
N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(化合物D)の合成
7(0.315g、2.48mmol)をCHCl(60mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(336mg、1.76mmol)、HOBt(297mg、2.20mmol)、DIPEA(0.67mL、3.67mmol)およびInt−C(0.5g、1.47mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質をカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLC精製により精製して、化合物D(80mg、12%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.09(s,1H),4.55−4.51(m,1H),4.08(d,2H),3.97(s,2H),3.87−3.84(m,3H),3.70−3.55(m,2H),3.45(t,1H),3.35−3.31(m,2H),2.75(s,3H),2.27−2.24(m,2H),1.98−1.92(m,4H),1.85−1.84(m,2H),1.19(d,3H)。
LCMS(m/z):448[M+1]
HPLC純度:94%
実施例5−化合物Fの合成
スキーム5
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
SM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで研和して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
1(45g、100mmol)をCHCl(150mL)に溶かし攪拌している溶液にBF.OEt(37mL、301mmol)を−40℃で滴加した。上記攪拌している溶液にInt−B(95g、342mmol)を脱水CHCl(500mL)に溶かした溶液、次いでEtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液(1×150mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAc(50mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2(90g、65%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d6):7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(46g、121mmol)をMeCN(460mL)およびHO(200mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(199g、0.23mol)をHO(460mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水(100mL)中に注ぎ、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO(1×150mL)、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(12g、38%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(12g、46.1mmol)とアセトニトリル(120mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(37.6g、115.2mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(7.7mL、69.2mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(12.5g、78.6%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)
LCMS m/z:369.3[M+Na]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(9.0g、26.0mmol)をTHF/HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(2.73g、65.0mmol)を室温で加え、3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約3に酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(7.0g、85.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H)
ベンジル2−(2−(((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
化合物5(600mg、4.19mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.93mL、10.4mmol)、Int−I(1.60g、5.02mmol)、次いでHATU(1.91g、5.02mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で希釈した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液(1×30mL)、次いでブライン溶液(1×20mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6(600mg、33.3%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),7.35−7.32(m,5H),5.13(d,J=4.5Hz,1H),5.13(s,2H),5.09−5.00(m,1H),4.12−3.94(m,2H),3.70−3.33(m,6H),2.16−2.11(m,4H),1.08(d,J=6.5Hz,3H)
LCMS m/z:444.5[M+1]
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(7)の合成
6(600mg、1.35mmol)をMeOH(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(50%湿潤)10%Pd/C(200mg)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で3時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc/MeOH(10mL/10mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、7(400mg、粗物質)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),8.68(s,1H),5.29−5.07(m,1H),4.10−3.91(m,2H),3.61(d,J=16.5Hz,1H),3.40−3.31(m,1H),3.16−2.93(m,2H),2.02−1.91(m,2H),1.80−1.76(m,2H),1.32−1.28(m,1H),1.24(d,J=6.5Hz,1H),1.09(d,J=6.5Hz,3H)
LCMS m/z:310.2[M+1];
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(化合物F)の合成
7(300mg、0.97mmol)をDCM(30mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.44mL、2.42mmol)、Int−J(147mg、1.16mmol)、次いでHATU(442mg、1.10mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して黄色シロップを得、これをさらに分取HPLCにより精製して、化合物F(80mg、19.7%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.15(s,1H),8.52(t,J=8.0Hz,1H),8.08(s,1H),5.19−5.16(m,1H),4.04(s,2H),4.02(s,3H),3.94−3.84(m,5H),3.44−3.41(m,1H),2.27−2.21(m,2H),1.93−1.85(m,2H),1.10−1.08(m,3H)
LCMS m/z:419[M+1]
HPLC:96.64%
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸(Int−J)の合成
SM−1(2.0g、24.0mmol)をTHF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にn−ブチルリチウム(19mL、12.0mmol)を−78℃で滴加し、2時間攪拌した。次いで、固体CO(2g)を加え、−78℃で1時間攪拌した。反応塊を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物の反応を水(3mL)で停止させ、得られた固体をろ過した。固体をジエチルエーテル/n−ペンタン(10mL/10mL)で研和した。白色の固体を固体真空下で乾燥させて、Int−J(2.0g、65.7%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.70(s,1H),4.01(s,3H)
LCMS m/z:128.3[M+1]
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClで酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(Int−C)の合成
L−Thr−OH(60g、504mmol)をCHOH(400mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化チオニル(70mL、972mmol)を0℃で加え、75℃で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−C(60g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.45(s,2H),5.70(s,1H),4.12−4.10(m,1H),3.90(s,1H),3.73(s,3H),1.20(d,J=6.5Hz,3H)。
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタノアート(Int−D)の合成
NaHCO(89g、1.065mol)を水/1,4ジオキサン(150mL/450mL)に溶かし攪拌している溶液にInt−C(60g、355mmol)を室温で加え、30分間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却した。Cbz−Cl(60.7mL、426mmol)を滴加し、1時間攪拌した。反応混合物を攪拌して室温にし、16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をEtOAc(300ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)の飽和NaHCO溶液、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンおよびジエチルエーテル(50mL/50mL)で研和して、Int−D(60g、63.8%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.37−7.30(m,5H),7.20(d,J=8.4Hz,1H),5.06(s,2H),4.78(d,J=6.8Hz,1H),4.09−4.05(m,2H),3.64(s,3H),1.09(d,J=6.0Hz,3H)
LCMS m/z:268.2[M+1]
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタノアート(Int−E)の合成
Int−D(40g、149mmol)をDMF(300mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(69mL、374mmol)、TBDMS−Cl(30.91mL、179mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をエーテル(200ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)の飽和NaHCO溶液、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(40g、70.1%)を無色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.39−7.32(m,5H),5.43(d,J=9.6Hz,1H),5.14(s,2H),4.45−4.43(m,1H),4.29−4.26(m,1H),3.72(s,3H),1.21(d,J=6.0Hz,3H),0.83(s,9H),0.09(s,6H)
LCMS m/z:382.2[M+1]
ベンジル((2S,3R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドラジニル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマートの合成
Int−E(20g、52.4mmol)をEtOH(200mL)に溶かした溶液にヒドラジン水和物(13.12mL、262mmol)を室温で加え、90℃で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、エタノールを減圧下で蒸発させた。粗残渣を水(100mL)およびジエチルエーテル(200mL)で希釈した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を15%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−F(4.0g、20%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.10(s,1H),7.36−7.30(m,5H),6.83(d,J=9.6Hz,1H),5.02(s,2H),4.19(s,2H),4.05−4.02(m,1H),3.97−3.93(m,1H),1.05(d,J=6.0Hz,3H),0.81(s,9H),0.01(s,6H)
ベンジル((1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)カルバマート(Int−G)の合成
Int−F(4g、10.4mmol)をオルトギ酸トリエチル(40mL)に溶かした溶液にp−TSA(触媒、40mg)を室温で加えた後、120℃で3時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、オルトギ酸トリエチルを減圧下で蒸発させた。粗残渣を10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−G(2.8g、68%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),7.85(d,J=9.5Hz,1H),7.36−7.31(m,5H),5.05(s,2H),4.96−4.93(m,1H),4.25(t,J=6.0Hz,1H),1.23(d,J=6.0Hz,3H),0.80(s,9H),0.10(s,6H)
LCMS m/z:392.4[M+1]
(1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−1−アミン(Int−H)の合成
Int−G(2.8g、7.16mmol)をメタノール(30mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(1.4g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(10mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、Int−H(1.7g、92%)を無色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.15(s,1H),4.11(t,J=5.0Hz,1H),4.03(d,J=2.0Hz,1H),2.05(br s,2H),1.17(d,J=6.0Hz,3H),0.76(s,9H),0.02(s,6H)
LCMS m/z:258.3[M+1]
(1S,2R)−1−アミノ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−2−オール(Int−I)の合成
Int−H(500mg、1.94mmol)をTHF(6mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(1.01mL)を0℃で徐々に加え、室温で3時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させ、EtOAc/HO(10mL/2mL)で希釈した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−I(120mg、粗物質)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.12(s,1H),3.94(d,J=4.5Hz,1H),3.85(t,J=5.5Hz,1H),3.17−3.13(m,3H),1.05(d,J=6.0Hz,3H)。
実施例6−化合物Gの合成
スキーム7
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
SM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで研和して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
1(45g、100mmol)をCHCl(150mL)に溶かし攪拌している溶液にBF.OEt(37mL、301mmol)を−40℃で滴加した。上記攪拌している溶液にInt−B(95g、342mmol)を脱水CHCl(500mL)に溶かした溶液、次いでEtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液(1×150mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAc(50mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2(90g、65%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d6):7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(46g、121mmol)をMeCN(460mL)およびHO(200mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(199g、0.23mol)をHO(460mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水(100mL)中に注ぎ、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO(1×150mL)、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(12g、38%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(12g、46.1mmol)をアセトニトリル(120mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(37.6g、115.2mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(7.7mL、69.2mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(12.5g、78.6%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)
LCMS m/z:369.3[M+Na]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(9.0g、26.0mmol)をTHF/HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(2.73g、65.0mmol)を室温で加え、3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約3に酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(7.0g、85.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H)
ベンジル2−(2−((2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(1.3g、4.08mmol)をDCM(30mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.2mmol)、Int J(1.09g、4.08mmol)、次いでHOBt(938mg、6.13mmol)、EDCI.HCl(1.1g、6.13mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(30mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×50mL)で洗浄した。離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(1.5g、65%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.80−8.74(m,2H),7.39−7.34(m,6H),5.09(s,2H),4.93(t,J=4.8Hz,1H),4.38−4.19(m,1H),4.05−3.68(m,2H),3.49−3.39(m,4H),2.20−2.11(m,2H),1.86−1.85(m,2H),1.19−1.10(m,4H),0.65(s,9H),−0.07(s,3H),−0.03(s,3H)
LCMS m/z:568[M+1]
N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(7)の合成
6(500mg、0.88mmol)をEtOAc(25mL)に溶かし攪拌している溶液に(50%湿潤)10%Pd/C(250mg)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で7時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、7(320mg、粗物質)を粘度の高い黄色シロップとして得た。この化合物をいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。
LCMS m/z:434.5[M+1]
N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(8)の合成
Int−C(93mg、0.73mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.21mmol)、化合物7(320mg、0.73mmol)、次いでEDCI.HCl(211mg、1.10mmol)、HOBt(170mg、1.10mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、8(210mg、粗物質)を粘度の高い黄色シロップとして得た。この化合物をいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。
LCMS m/z:543.5[M+1]
N−(2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(化合物G)の合成
化合物8(210mg、0.38mmol)をTHF(5mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAFをTHF(0.77ml、0.76mmol)に溶かした溶液を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィー、次いで分取TLCにより精製して、化合物G(70mg、42%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。H−NMR:(400MHz,CDOD):δ8.75−8.70(m,2H),7.95(s,1H),7.36−7.30(m,1H),5.16−5.13(m,1H),4.53(s,1H),4.41−4.43(m,2H),4.29−4.03(m,1H),3.99(s,3H),3.96−3.81(m,2H),3.58−3.54(m,1H),2.37−2.34(m,2H),2.09−2.00(m,2H),1.22(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:429[M+1]
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClで酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H).
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−D)の合成
SM−2(20g、190mmol)をTHF(200mL)に溶かし攪拌している溶液にエチルマグネシウムブロミド(THF中1M、227mL、228mmol)を0℃で1時間加えた。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。抽出した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−D(15g、57%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.70(t,J=4.8Hz,1H),3.20−3.15(m,2H),1.09(t,J=7.2Hz,3H)
LCMS m/z:137[M+1]
(Z)−2−(1−((トリエチルシリル)オキシ)プロパ−1−エン−1−イル)ピリミジン(Int−E)の合成
Int−D(15g、110mmol)をTHF(100mL)に溶かし攪拌している溶液にLiHMDS(THF中1M、220mL、220mmol)を0℃で徐々に加え、30分間攪拌した。次いで、クロロトリエチルシラン(24.8g、165mmol)をTHF(50mL)に溶かした溶液を0℃で滴加し、1時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で抽出した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(20g、74%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.75(d,J=4.8Hz,2H),7.32(t,J=4.8Hz,1H),6.36−6.31(m,1H),1.77(d,J=7.2Hz,3H),0.95−0.87(m,9H),0.71−0.65(m,6H)
2−ブロモ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−F)の合成
Int−E(20g、80mmol)をTHF/HO(160mL/40mL)に溶かし攪拌している溶液にN−ブロモスクシンイミド(10.2g、88mmol)を室温で徐々に加え、2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物をHOおよびEtOAc(100ml/150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−F(15g、87%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.06(d,J=4.8Hz,2H),7.75(t,J=4.8Hz,1H),5.97−5.92(m,1H),1.83(d,J=6.4Hz,3H)
2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−G)の合成
Int−F(15g、69mmol)をMeOH(240mL)に溶かし攪拌している溶液にギ酸ナトリウム(18.9g、279mmol)を加え、反応塊を70℃で8時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させて粗生成物を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−G(5.5g、51%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.73(d,J=5.2Hz,2H),7.55(t,J=4.8Hz,1H),5.28−5.26(m,1H),1.24(d,J=6.4Hz,1H),0.99(d,J=6.4Hz,3H)。
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−H)の合成
Int−G(5.5g、36mmol)をDCM(150mL)に溶かし攪拌している溶液にイミダゾール(4.9g、72mmol)、DMAP(880mg、0.72mmol)を0℃で加え、10分間攪拌した。次いで、TBDMS−Cl(8.1g、54mmol)を0℃で加え、室温で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をHO(50ml)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−H(3g、31%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.71(t,J=4.8Hz,1H),5.47−5.42(m,1H),1.35(d,J=6.8Hz,3H),0.79(s,9H),0.05(s,6H)。
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−アミン(Int−I)の合成
Int−H(3g、11.2mmol)をMeOH(50mL)に溶かし攪拌している溶液に酢酸ナトリウム(1.8g、22.5mmol)、炭酸アンモニウム(8.8g、56.3mmol)、AcOH(0.6mL、11.2mmol)を室温で加え、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.39g、22.5mmol)を加え、70℃で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、MeOHを蒸発させ、粗残渣をDCM/HO(50ml/50mL)で希釈した。分離した有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−I(2.4g、80%)を半固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ8.83(d,J=4.8Hz,2H),7.40(t,J=5.2Hz,1H),4.13(t,J=6.4Hz,2H),3.90(d,J=6.4Hz,2H),1.12(d,J=6.4Hz,3H),0.70(s,9H),0.02(s,6H)。
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸(C)の合成
SM−1(2.0g、24.0mmol)をTHF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にn−ブチルリチウム(19mL、12.0mmol)を−78℃で滴加し、2時間攪拌した後、固体CO(2g)を−78℃で加えることにより反応を停止させた。反応混合物を室温に温め、16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(3mL)で処理し、得られた固体をろ過した。固体をジエチルエーテル/n−ペンタン(10mL/10mL)で研和し、真空下で乾燥させて、Int−C(2.0g、65.7%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.70(s,1H),4.01(s,3H)。
LCMS m/z:128.3[M+1]
実施例7−化合物Hの合成
スキーム7
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,6H),6.84(d,6H),3.73(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−D(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし−40℃に冷却した攪拌している溶液に、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに化合物1(50g、0.12mol)をCHCl(150mL)に溶かした溶液とBF.OEt(47.6g、0.33mol)の混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.35(d,5H),7.20(d,1H),7.00(d,1H),6.85(d,1H),6.75(d,1H),5.15−5.10(m,2H),4.29(d,1H),3.79(d,3H),3.59(d,1H),3.57−3.49(m,2H),3.10(dd,1H),2.41−2.30(m,1H),2.09−2.00(m,2H),1.70−1.65(m,1H),1.37(t,1H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(60g、0.16mol)をMeCN(200mL)およびHO(30mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(86.5g、0.48mol)をHO(30mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質を70%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた物質を10%EtOAc/ヘキサンで研和して、3(15g、36.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(d,1H),7.42−7.30(m,5H),5.19−5.00(m,2H),3.55(d,1H),3.50−3.32(m,2H),3.19(dd,1H),2.18−2.00(m,2H),1.91−1.79(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(5g、19.23mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(15.6g、48mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(3.2mL、28.84mmol)を室温で加え、攪拌を室温で10時間継続した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(3.7g、56%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.38(d,5H,5.19−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.47−2.39(m,1H),2.25−2.21(m,1H),2.05−2.01(m,1H),1.95−1.92(m,1H),1.30−1.25(m,3H)
LCMS(m/z):345[M+1]。
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(2g、5.783mmol)をTHF:HO(24mL、5:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(606mg、14.4mmol)を室温で加え、4時間攪拌した。出発物質が完全に消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、クエン酸を用いて水層をpH約3〜4に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(1.5g、83%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.41(d,5H),5.07−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.21−2.09(m,2H),1.95−1.92(m,2H)
LCMS(m/z):319.4[M+1]
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(1g、3.13mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にHATU(1.4g、3.70mmol)、次いでDIPEA(1.5mL、7.82mmol)およびInt−B(443mg、3.76mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水で反応を停止させ、CHCl(2×100mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(0.6g、46%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.82−7.65(m,1H),7.41−7.38(m,5H),7.27(d,1H),7.12(d,1H),5.10−5.01(m,2H),4.89−4.85(m,1H),4.25−3.99(m,3H),3.94−3.90(m,1H),3.74−3.69(m,1H),3.52−3.45(m,2H),2.22−2.09(m,2H),1.92−1.79(m,2H),1.27−1.25(m,1H),1.09−1.01(m,3H)
LCMS m/z:419.3[M+1]
(2S,3R)−2−(2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−3−ヒドロキシブタンアミド(化合物H)の合成
6(1g、2.39mmol)をEtOAc(50mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(0.48g、4.78mmol)、次いでPd/C(0.5g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(20mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた化合物の混合物をキラル分取HPLCにより精製して、化合物Hの画分I(0.075g)、画分II(0.062g)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(Fr−I):(400MHz,DMSO−d):δ7.87(d,J=8.0Hz,1H),7.24(s,1H),7.02(s,1H),4.84(d,J=7.2Hz,1H),4.10−4.03(m,2H),3.96(s,2H),3.79(d,J=5.2Hz,1H),3.61−3.56(m,1H),3.51−3.45(m,2H),2.19−2.15(m,2H),2.00(s,3H),1.92−1.87(m,2H),1.05(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:327.3[M+1]
Fr−IのHPLC純度(91.20%)、
H−NMR(Fr−II):(400MHz,DMSO−d):δ7.85(d,J=8.4Hz,1H),7.17(s,1H),7.07(s,1H),4.79(d,J=6.8Hz,1H),4.09−4.06(m,2H),3.97(s,2H),3.70(d,J=4.8Hz,1H),3.60−3.55(m,1H),3.51−3.45(m,2H),2.18−2.13(m,2H),1.99(s,3H),1.92−1.85(m,2H),1.05(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:327.4[M+1]
Fr−IIのHPLC純度(97.03%)
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(Int−A)の合成
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(200g、1.68mol)をメタノール(1.2L)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(244mL、3.36mol)を0℃で滴加し、1時間攪拌した。得られた反応混合物を24時間還流した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を室温に温め、真空下で濃縮し、n−ヘキサン(2×50mL)で傾瀉した。残渣をEtOH(1L)に溶かし、EtN(471mL、3.36mol)で中和し、2時間、再び攪拌した。沈殿した固体をろ過除去し、得られたろ液を真空下で濃縮して、Int−A(195g、80%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.51(br s,3H),4.13−4.10(m,1H),3.91(br s,1H),1.20(d,3H)
LCMS m/z:134.1[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(Int−B)の合成
Int−A(190g、1.35mol)をIPA(2L)に溶かした溶液をオートクレーブに入れNHガス(7〜8kg)をパージし、35℃で24時間攪拌した。反応終了後、NHを追い出し、反応混合物を減圧下で濃縮し、CHClを加え、ろ過した。得られた固体をEtOH中、78℃で1時間還流した。反応塊を加熱条件下でろ過し、ろ液にn−ヘキサンを加え、さらに4時間、再び攪拌した。得られた沈殿した固体をろ過し、真空下で乾燥させて、Int−B(160g、47%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.38(br s,1H),7.02(br s,1H),4.66(br s,1H),3.77−3.70(m,1H),2.93(d,1H),2.72(br m,1H),1.05(d,3H)
LCMS m/z:119.1[M+1]
UPLC(ELSD純度):99.9%
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−C)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClを用いて酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−C(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−D)の合成
1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−C)(100g、0.40mol)をCHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液に触媒量のDMF(1mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。これに塩化オキサリル(112.3mL、0.60mol)を滴加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−D(100g)を粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
実施例8−化合物Iの合成
スキーム8
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これを最終的にn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,6H),6.84(d,6H),3.73(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−B(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液を−40℃に冷却し、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに1(50g、0.12mol)とBFOEt(47.6g、0.33mol)をCHCl(150mL)に溶かした混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.35(d,5H),7.20(d,1H),7.00(d,1H),6.85(d,1H),6.75(d,1H),5.15−5.10(m,2H),4.29(d,1H),3.79(d,3H),3.59(d,1H),3.57−3.49(m,2H),3.10(dd,1H),2.41−2.30(m,1H),2.09−2.00(m,2H),1.70−1.65(m,1H),1.37(t,1H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(60g、0.16mol)をMeCN(200mL)およびHO(30mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(86.5g、0.48mol)をHO(30mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質を70%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、最終的に得られた物質を10%EtOAc/ヘキサンで研和して、3(15g、36.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(d,1H),7.42−7.30(m,5H),5.19−5.00(m,2H),3.55(d,1H),3.50−3.32(m,2H),3.19(dd,1H),2.18−2.00(m,2H),1.91−1.79(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(5g、19.23mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(15.6g、48mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(3.2mL、28.84mmol)を室温で加え、攪拌を室温で10時間継続した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(3.7g、56%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.38(d,5H),5.19−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.47−2.39(m,1H),2.25−2.21(m,1H),2.05−2.01(m,1H),1.95−1.92(m,1H),1.30−1.25(m,3H)
LCMS(m/z):345[M+1]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(5)の合成
4(2g、5.783mmol)をTHF:HO(24mL、5:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(606mg、14.4mmol)を室温で加え、4時間攪拌した。出発物質が完全に消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、クエン酸を用いて水層をpH約3〜4に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5(1.5g、83%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.41(d,5H),5.07−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.21−2.09(m,2H),1.95−1.92(m,2H).LCMS(m/z):319.4[M+1]
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6)の合成
5(1g、3.14mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI(719mg、3.76mmol)、DIPEA(2.8mL、15.7mmol)、次いでHOBt(635mg、3.76mmol)およびInt−F(784mg、3.77mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水で反応を停止させ、CHCl(2×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6(0.8g、57%)を得た。
LCMS m/z:473.4[M+1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)アセトアミド(化合物I)の合成
6(0.3g、0.63mmol)をEtOAc(50mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(0.13g、1.27mmol)、次いでPd/C(0.15g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(10mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを2%MeOH:DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物I(0.09g、37%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.08(t,J=8.4Hz,1H),4.83−4.75(m,1H),4.44−4.38(m,1H),3.93−3.83(m,3H),3.72−3.67(m,1H),3.64−3.61(m,4H),3.60−3.58(m,1H),3.57−3.46(m,2H),2.13−2.10(m,2H),2.09(s,3H),2.07−1.97(m,4H),1.91−1.87(m,2H),1.04(d,J=10.8Hz,3H)
LCMS m/z:381.3[M+1]
HPLC純度:46.41および47.86(異性体)。
(2S,3R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(Int−D)の合成
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(Int−C)(10g、83.9mmol)を1,4−ジオキサン/水(100mL、1:1))に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(21.1g、0.25mol)、次いでBoc無水物(21.9mL、0.101mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。クエン酸溶液を用いて水層を酸性(pH約3〜4)にした後、CHCl(2×150mL)で抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して、Int−D(15g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
tert−ブチル((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)カルバマート(Int−E)の合成
Int−D(5g、22.8mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(5.2g、27.3mmol)、HOBt(4.6g、34.2mmol)、次いでDIPEA(10.5mL、57mmol)およびピロリジン(1.945g、27.3mmol)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をDCMで希釈し、水、次いで飽和NaHCOおよびクエン酸で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質を2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(3g、48%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ6.41(d,1H),4.71(d,1H),4.15(t,1H),3.94(q,1H),3.63−3.42(m,2H),3.24(q,1H),1.90−1.81(m,4H),1.38(s,9H),1.04(s,3H)
LCMS m/z:273.2[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−1−オン(Int−F)の合成:
Int−E(3g、11.0mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液にエーテル−HCl(20mL)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをエーテルで洗浄して、Int−F(2.0g、87%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.19(br s,3H),3.98−3.91(m,2H),3.62−3.59(m,1H),3.49−3.42(m,1H),3.39−3.35(m,2H),1.96−1.90(m,4H),1.17(d,3H)
LCMS m/z:173.3[M+1]
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClを用いて酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(100g、0.40mol)をCHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液に触媒量のDMF(1mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。これに塩化オキサリル(112.3mL、0.60mol)を滴加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−B(100g)を粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
実施例9−化合物Jの合成
スキーム9
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミン(SM)(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,6H),6.84(d,6H),3.73(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
Int−B(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし−40℃に冷却した攪拌している溶液にEtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに化合物1(50g、0.12mol)とBF.OEt(47.6g、0.33mol)をCHCl(150mL)に溶かした混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.35(d,5H),7.20(d,1H),7.00(d,1H),6.85(d,1H),6.75(d,1H),5.15−5.10(m,2H),4.29(d,1H),3.79(d,3H),3.59(d,1H),3.57−3.49(m,2H),3.10(dd,1H),2.41−2.30(m,1H),2.09−2.00(m,2H),1.70−1.65(m,1H),1.37(t,1H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(60g、0.16mol)をMeCN(200mL)およびHO(30mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(86.5g、0.48mol)をHO(30mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質を70%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた物質を10%EtOAc/ヘキサンで研和して、3(15g、36.5%)を液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(d,1H),7.42−7.30(m,5H),5.19−5.00(m,2H),3.55(d,1H),3.50−3.32(m,2H),3.19(dd,1H),2.18−2.00(m,2H),1.91−1.79(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(5g、19.23mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(8.1g、24.99mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(3.2mL、28.84mmol)を室温で加え、攪拌を室温で10時間継続した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(4.4g、66%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.38(d,5H),5.19−5.04(m,2H),4.49−3.17(m,8H),2.47−2.39(m,1H),2.25−2.21(m,1H),2.05−2.01(m,1H),1.95−1.92(m,1H),1.30−1.25(m,3H)
LCMS(m/z):345[M+1]
エチル2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(5)の合成
4(3.2g、9.24mmol)をEtoAc(20mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(1.8g、17.64mmol)、次いでPd/C(1.2g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtoAc(20mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これをEtOAcで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、5(2.0g、86%)を黄色液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.21(s,1H),4.17−4.08(m,2H),3.82(s,1H),3.78(s,1H),3.57−3.41(m,2H),3.30−3.29(m,1H),2.12−2.09(m,2H),2.07(s,3H),1.92−1.87(m,2H),1.19(t,J=14.0Hz,3H)
LCMS m/z:255.2[M+1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6)の合成
5(0.65g、2.55mmol)をTHF:HO(10mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(0.268g、6.38mmol)を室温で加え、5時間攪拌した。出発物質が完全に消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、2NのHClを用いて水層をpH約2に酸性化し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6(0.58g、51%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.50(br s,1H),4.12(s,1H),3.72(s,1H),3.65(d,J=4.8Hz,1H),3.55−3.42(m,2H),3.30(d,J=4.4Hz,1H),2.11−2.08(m,2H),1.99(s,3H),1.89−1.86(m,2H)
LCMS m/z:225.1[M−1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロピル)アセトアミド(化合物J)の合成
6(0.5g、2.21mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI(0.63g、3.31mmol)、HOBt(0.44g、3.31mmol)、次いでDIPEA(1.4g、10.85mmol)およびInt−I(0.37g、2.65mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質を2%MeOH:DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物J(0.09g、12%)を黄色液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.94(s,1H),8.61(t,J=8.4Hz,1H),5.23−5.20(m,1H),5.16−5.09(m,1H),4.20−4.01(m,1H),3.91−3.85(m,1H),3.73−3.71(m,1H),3.65(s,1H),3.59−3.57(m,1H),3.49−3.34(m,1H),2.16−2.09(m,2H),2.05(s,3H),1.98−1.89(m,3H),1.13−1.11(m,3H)
LCMS m/z:352.2[M+1]
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層を6NのHClを用いて酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して、Int A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.40−7.30(m,5H),5.19−5.01(m,2H),4.25(dd,1H),3.51−3.50(m,2H),2.29−2.15(m,1H),1.89−1.80(m,3H)
LCMS m/z:250[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(Int−D)の合成
2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(10g、83.9mmol)を1,4−ジオキサン/水(100mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(21.1g、0.25mol)、次いでBoc無水物(21.9mL、0.101mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。クエン酸溶液を用いて水層を酸性(pH約3〜4)にした後、CHCl(2×150mL)で抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して、Int−D(15g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
3−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−4−カルボン酸(Int−E)の合成
Int−D(15g、59.28mmol)をTHF(150mL)に溶かし攪拌している溶液にPPTS(1.47g、5.92mmol)、次いで2,2−ジメトキシプロパン(21.79mL、0.17mol)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を6時間、再び加熱灌流した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、EtOAcで洗浄した。水層をクエン酸溶液を用いて酸性(pH約2)にし、CHCl(2×100mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、Int−E(18g、粗物質)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ13.25(br s,1H),4.11−4.05(m,1H),3.79(d,1H),1.50(s,3H),1.67(s,3H),1.45(s,9H),1.29(d,3H)
tert−ブチル4−カルバモイル−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート(Int−F)の合成
Int−E(18g、69.4mmol)をCHCl(180mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(19.88g、0.104mol)、HOBt(14.16g、0.104mol)、次いでNHCl(5.56g、0.104mol)およびDIPEA(31.9mL、0.173mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をクエン酸水溶液、NaHCO水溶液、次いでブラインで洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−F(13g、72.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.51(br s,1H),7.14(br s,1H),3.97−3.95(m,1H),3.71(d,1H),1.51(d,6H),1.34(s,9H),1.24(d,3H)
LCMS(ESI):159.1[(M+1)−Boc]
(Z)−tert−ブチル4−(((ジメチルアミノ)メチレン)カルバモイル)−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート(Int−G)の合成
Int−F(13g、50.3mmol)をDMF.DMA(130mL)に溶かした溶液をN雰囲気下、還流温度で3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−G(15.7g、粗物質)を得た。この粗物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
tert−ブチル2,2,5−トリメチル−4−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)オキサゾリジン−3−カルボキシラート(Int−H)の合成
Int−G(15.7g、50.09mmol)をエタノール(157mL)に溶かし攪拌している溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(6.96g、0.10mol)をN雰囲気下で加えた。反応混合物を加熱還流し、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物に酢酸(28.6mL、0.50mol)を室温で加えた後、16時間還流した。反応混合物の溶媒を真空下で蒸発させて粗物質を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−H(4.5g、32%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ6.35(s,2H),4.61(d,1H),4.22−4.15(m,1H),1.55(s,6H),1.37(s,2H),1.25(d,3H),1.21(s,6H)
LCMS(ESI):284[M+1]
1−アミノ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロパン−2−オール(Int−I)の合成
Int−H(5g、17.6mmol)を水(25mL)に溶かし攪拌している溶液にトリフルオロ酢酸(25mL)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を水に溶かし、NaHCO水溶液で中和した。反応混合物の溶媒を真空下で蒸発させ、5%MeOH/CHCl(4×150mL)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、Int−I(2.5g、粗物質)を得た。
H−NMR:(400MHz,DO):δ8.84(s,1H),4.05(d,1H),3.98−3.95(m,1H),3.67(s,1H),3.58(d,1H),1.15(d,3H),1.12(d,3H)
LCMS(ESI):144.1[M+1]。
実施例10−化合物Kの合成
スキーム10
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
1(45g、100mmol)をCHCl(150mL)に溶かし攪拌している溶液にBF.OEt(37mL、301mmol)を−40℃で滴加した。上記攪拌している溶液にInt−B(95g、342mmol)を脱水CHCl(500mL)に溶かした溶液、次いでEtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(90g、65%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d6):7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(46g、121mmol)をMeCN(460mL)およびHO(200mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(199g、0.23mol)をHO(460mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水(100mL)中に注ぎ、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(12g、38%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(12g、46.1mmol)をアセトニトリル(120mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(37.6g、115.2mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(7.7mL、69.2mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(12.5g、78.6%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)
LCMS m/z:369.3[M+Na]
エチル2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(5)の合成
4(12.5g、36mmol)をEtOAc(100mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(7.36g、72.2mmol)、50%湿潤10%Pd/C(5.0g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、5(8.0g、87.9%)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.21(s,1H),4.17(s,1H),4.14−4.12(m,1H),3.82(s,1H),3.68(d,J=4.8Hz,1H),3.56−3.51(m,1H),3.46−3.43(m,1H),3.29(d,J=4.8Hz,2H),2.11−2.09(m,1H),1.97(s,2H),1.90−1.89(m,3H),1.20(t,J=7.2Hz,3H)。
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6)の合成
5(8.0g、31.49mmol)をTHF:HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(3.30g、78.7mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、エーテル(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約2に酸性化し、5%MeOH/DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6(6.5g、91.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),4.12(s,1H),3.70(s,1H),3.66−3.64(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.42(d,J=7.0Hz,1H),2.73,2.63(dd,J=16.0Hz,J=15Hz,2H),2.10−2.07(m,1H)
LCMS m/z:227.2[M+1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)アセトアミド(化合物K)の合成
6(200mg、1.39mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.64mL、3.47mmol)、Int−I(5.95g、1.68mmol)、次いでHATU(637mg、1.68mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを8%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して黄色シロップを得、これを分取HPLCによりさらに精製して、化合物K(100mg、20.4%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.18(d,J=3.6Hz,1H),8.54(t,J=7.6Hz,1H),5.15−5.06(m,2H),4.16−4.12(m,1H),4.05,4.00(dd,J=4.4Hz,4.4Hz,1H),3.89−3.82(m,1H),3.72(t,J=5.6Hz,1H),3.61−3.56(m,1H),3.51−3.45(m,1H),3.37−3.33(m,1H),2.18−2.08(m,2H),2.02(s,3H),1.93−1.90(m,2H),1.10(t,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:352.3[M+1]
UPLC:47.2%および44.3%
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClで酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(Int−C)の合成
L−Thr−OH(60g、504mmol)とCHOH(400mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化チオニル(70mL、972mmol)を0℃で加え、75℃で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−C(60g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.45(s,2H),5.70(s,1H),4.12−4.10(m,1H),3.90(s,1H),3.73(s,3H),1.20(d,J=6.5Hz,3H)。
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタノアート(Int−D)の合成
NaHCO(89g、1.065mol)を水/1,4−ジオキサン(150mL/450mL)に溶かし攪拌している溶液にInt−C(60g、355mmol)を室温で加え、30分間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、Cbz−Cl(60.7mL、426mmol)を滴加し、1時間攪拌した。反応混合物を攪拌して室温にし、16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をEtOAc(300ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)の飽和NaHCO溶液、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンおよびジエチルエーテル(50mL/50mL)で研和して、Int−D(60g、63.8%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.37−7.30(m,5H),7.20(d,J=8.4Hz,1H),5.06(s,2H),4.78(d,J=6.8Hz,1H),4.09−4.05(m,2H),3.64(s,3H),1.09(d,J=6.0Hz,3H)
LCMS m/z:268.2[M+1]
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタノアート(Int−E)の合成
Int−D(40g、149mmol)をDMF(300mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(69mL、374mmol)、TBDMS−Cl(30.91mL、179mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をエーテル(200ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)の飽和NaHCO溶液、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(40g、70.1%)を無色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.39−7.32(m,5H),5.43(d,J=9.6Hz,1H),5.14(s,2H),4.45−4.43(m,1H),4.29−4.26(m,1H),3.72(s,3H),1.21(d,J=6.0Hz,3H),0.83(s,9H),0.09(s,6H)
LCMS m/z:382.2[M+1]。
ベンジル((2S,3R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドラジニル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(Int F)の合成:
Int−E(20g、52.4mmol)をEtOH(200mL)に溶かした溶液にヒドラジン水和物(13.12mL、262mmol)を室温で加え、90℃で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、減圧下でエタノールを蒸発させた。粗残渣を水(100mL)およびジエチルエーテル(200mL)で希釈した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を15%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−F(4.0g、20%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.10(s,1H),7.36−7.30(m,5H),6.83(d,J=9.6Hz,1H),5.02(s,2H),4.19(s,2H),4.05−4.02(m,1H),3.97−3.93(m,1H),1.05(d,J=6.0Hz,3H),0.81(s,9H),0.01(s,6H)
ベンジル((1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)カルバマート(Int−G)の合成
Int−F(4g、10.4mmol)をオルトギ酸トリエチル(40mL)に溶かした溶液にp−TSA(触媒、40mg)を室温で加えた後、120℃で3時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、オルトギ酸トリエチルを減圧下で蒸発させた。粗残渣を10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−G(2.8g、68%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),7.85(d,J=9.5Hz,1H),7.36−7.31(m,5H),5.05(s,2H),4.96−4.93(m,1H),4.25(t,J=6.0Hz,1H),1.23(d,J=6.0Hz,3H),0.80(s,9H),0.10(s,6H)
LCMS m/z:392.4[M+1]
(1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−1−アミン(Int−H)の合成
Int−G(2.8g、7.16mmol)をメタノール(30mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(1.4g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(10mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、Int−H(1.7g、92%)を無色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.15(s,1H),4.11(t,J=5.0Hz,1H),4.03(d,J=2.0Hz,1H),2.05(br s,2H),1.17(d,J=6.0Hz,3H),0.76(s,9H),0.02(s,6H)
LCMS m/z:258.3[M+1]
(1S,2R)−1−アミノ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−2−オール(Int−I)の合成
Int−H(500mg、1.94mmol)をTHF(6mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(1.01mL)を0℃で徐々に加え、室温で3時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させ、EtOAc/HO(10mL/2mL)で希釈した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−I(120mg、粗物質)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.12(s,1H),3.94(d,J=4.5Hz,1H),3.85(t,J=5.5Hz,1H),3.17−3.13(m,3H),1.05(d,J=6.0Hz,3H)。
実施例11−化合物Lの合成
スキーム11
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(1)の合成
(4−メトキシフェニル)メタンアミンSM(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで洗浄して、1(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(2)の合成
1(45g、100mmol)をCHCl(150mL)に溶かし攪拌している溶液にBF.OEt(37mL、301mmol)を−40℃で滴加した。Int−B(95g、342mmol)を脱水CHCl(500mL)に溶かした溶液を加え、次いでEtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、2(90g、65%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d6):7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13,3.96(dd,J=15.5Hz,15.0Hz,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(3)の合成
2(46g、121mmol)をMeCN(460mL)およびHO(200mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(199g、0.23mol)をHO(460mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水(100mL)中に注ぎ、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3(12g、38%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17,3.13(dd,J=5.0Hz,5.0Hz,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(4)の合成
3(12g、46.1mmol)をアセトニトリル(120mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(37.6g、115.2mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(7.7mL、69.2mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4(12.5g、78.6%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)
LCMS m/z:369.3[M+Na]。
エチル2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(5)の合成
4(12.5g、36mmol)をEtOAc(100mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(7.36g、72.2mmol)、50%湿潤10%Pd/C(5.0g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、5(8.0g、87.9%)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.21(s,1H),4.17(s,1H),4.14−4.12(m,1H),3.82(s,1H),3.68(d,J=4.8Hz,1H),3.56−3.51(m,1H),3.46−3.43(m,1H),3.29(d,J=4.8Hz,2H),2.11−2.09(m,1H),1.97(s,2H),1.90−1.89(m,3H),1.20(t,J=7.2Hz,3H)
LCMS m/z:255[M−1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6)の合成
5(8.0g、31.49mmol)をTHF:HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(3.30g、78.7mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、エーテル(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約2に酸性化し、5%MeOH/DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6(6.5g、91.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),4.12(s,1H),3.70(s,1H),3.66−3.64(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.42(d,J=7.0Hz,1H),2.73,2.63(dd,J=16.0Hz,J=15Hz,2H),2.10−2.07(m,1H)
LCMS m/z:227.2[M+1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アセトアミド(7)の合成
6(400mg、1.77mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.9mL、5.32mmol)、Int−I(474mg、1.77mmol)、HOBt(410mg、2.66mmol)、EDCI.HCl(509mg、2.66mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、7(300mg、35%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.78(d,J=16.0Hz,2H),8.35(d,J=9.0Hz,1H),7.37(d,J=16.0Hz,1H),4.88(t,J=8.0Hz,1H),4.37(d,J=8.0Hz,1H),3.90(d,J=8.0Hz,2H),3.85(s,2H),3.76(d,J=10.0Hz,1H),3.63−3.57(m,1H),3.49−3.43(m,1H),3.13(d,J=9.0Hz,1H),2.13−2.10(m,2H),2.01(s,3H),1.16(d,J=5.5Hz,3H),0.64(s,9H),0.06(s,6H)
LCMS m/z:474.6[M−1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アセトアミド(化合物L)の合成
7(300mg、0.63mmol)をTHF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(1.26mL)を0℃で徐々に加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させて粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して異性体の混合物(110mg)を得、これをキラル分取HPLC法による精製によって再び精製して、化合物L(60mg、26%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.76(t,J=6.0Hz,2H),8.28(d,J=8.8Hz,1H),7.37(t,J=4.8Hz,1H),4.91−4.79(m,2H),4.15−4.10(m,1H),3.92−3.78(m,2H),3.67(d,J=4.8Hz,1H),3.60−3.54(m,1H),3.49−3.31(m,2H),2.13−2.11(m,2H),2.09(s,3H),2.08−1.87(m,2H),1.09(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:362.4[M+1]
HPLC:97.5%
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(Int−A)の合成:
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClで酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int−A(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(Int−B)の合成
Int−A(2.5g、0.01mol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(2.7g、0.02mol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、Int−Bを得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−D)の合成
Int−C(20g、190mmol)をTHF(200mL)に溶かし攪拌している溶液にエチルマグネシウムブロミド(THF中1M、227mL、228mmol)を0℃で1時間加えた。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。抽出した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−D(15g、57%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.70(t,J=4.8Hz,1H),3.20−3.15(m,2H),1.09(t,J=7.2Hz,3H)
LCMS m/z:137[M+1]
(Z)−2−(1−((トリエチルシリル)オキシ)プロパ−1−エン−1−イル)ピリミジン(Int−E)の合成
Int−D(15g、110mmol)をTHF(100mL)に溶かし攪拌している溶液にLiHMDS(THF中1M、220mL、220mmol)を0℃で徐々に加え、30分間攪拌した。次いで、クロロトリエチルシラン(24.8g、165mmol)をTHF(50mL)に溶かした溶液を0℃で滴加し、1時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で抽出した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−E(20g、74%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.75(d,J=4.8Hz,2H),7.32(t,J=4.8Hz,1H),6.36−6.31(m,1H),1.77(d,J=7.2Hz,3H),0.95−0.87(m,9H),0.71−0.65(m,6H)。
2−ブロモ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−F)の合成
Int−E(20g、80mmol)をTHF/HO(160mL/40mL)に溶かし攪拌している溶液にN−ブロモスクシンイミド(10.2g、88mmol)を室温で徐々に加え、2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物をHOおよびEtOAc(100ml/150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で抽出した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−F(15g、87%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.06(d,J=4.8Hz,2H),7.75(t,J=4.8Hz,1H),5.97−5.92(m,1H),1.83(d,J=6.4Hz,3H)。
2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−G)の合成
Int−F(15g、69mmol)をMeOH(240mL)に溶かし攪拌している溶液にギ酸ナトリウム(18.9g、279mmol)を加え、反応塊を70℃で8時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させて粗生成物を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int G(5.5g、51%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.73(d,J=5.2Hz,2H),7.55(t,J=4.8Hz,1H),5.28−5.26(m,1H),1.24(d,J=6.4Hz,1H),0.99(d,J=6.4Hz,3H)
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(Int−H)の合成
Int−G(5.5g、36mmol)をDCM(150mL)に溶かし攪拌している溶液にイミダゾール(4.9g、72mmol)、DMAP(880mg、0.72mmol)を0℃で加え、10分間攪拌した。次いで、TBDMS−Cl(8.1g、54mmol)を0℃で加え、室温で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物をHO(50ml)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−H(3g、31%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.71(t,J=4.8Hz,1H),5.47−5.42(m,1H),1.35(d,J=6.8Hz,3H),0.79(s,9H),0.05(s,6H)
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−アミン(Int−I)の合成
Int−H(3g、11.2mmol)をMeOH(50mL)に溶かし攪拌している溶液に酢酸ナトリウム(1.8g、22.5mmol)、炭酸アンモニウム(8.8g、56.3mmol)、AcOH(0.6mL、11.2mmol)を室温で加えた後、反応混合物を70℃で2時間攪拌した。反応物の温度を室温まで下げ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.39g、22.5mmol)を加え、70℃で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、MeOHを蒸発させ、粗残渣をDCM/HO(50ml/50mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、Int−I(2.4g、80%)を半固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ8.83(d,J=4.8Hz,2H),7.40(t,J=5.2Hz,1H),4.13(t,J=6.4Hz,2H),3.90(d,J=6.4Hz,2H),1.12(d,J=6.4Hz,3H),0.70(s,9H),0.02(s,6H)
LCMS m/z:268[M+1]
スキーム6S−I−1
Figure 2016506962
(2S,3R)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(6S−A)の合成:
NaHCO(529g、6.30mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にL−トレオニン(250g、2.10mol)を室温で加え、30分間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、Cbz−Cl(850mL、2.52mol、PhCHの50%)を滴加し、1時間攪拌した。反応混合物を室温に温め、28時間、再び攪拌した。これにMTBE(1L)を加え、20分間攪拌した。トルエン中の分離した水層を20分間攪拌した。水層を1NのHClで酸性(pH約1〜2)にし、EtOAc(3×1.5L)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をジシクロヘキシルアミン(819mL、4.20mol)とともに4時間攪拌して、白色固体を得、これをろ過し、乾燥させた。得られた固体をEtOAc(1.5L)で1時間還流した後、ろ過した。固体物質を水(1L)に溶かし、希HSOで酸性にし、30分間、再び攪拌した。水層をEtOAc(3×1L)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質をn−ヘキサンで研和して、6S−A(230g、43%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.55(br m,1H),7.37−7.30(m,5H),6.94(d,J=8.8Hz,1H),5.05(s,2H),4.08−3.94(m,2H),1.02(d,J=6.4Hz,3H).
ELSD純度:84.66%
ベンジル((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(6S−B)の合成:
6S−A(25g、98.8mmol)をDCM(250mL)に溶かした溶液に塩化アンモニウム(7.86g、147mmol)、HATU(45g、118mmol),N,N−ジイソプロピルアメン(diisopropylamene)(45.5mL、261mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1×150mL)、次いで2NのHCl(1×100mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−B(16g、66%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.36−7.32(m,5H),7.04(s,1H),7.25(s,1H),5.03(s,2H),4.75(d,J=6.0Hz,1H),3.95−3.92(m,1H),3.86−3.83(m,1H),1.27−1.23(m,1H),1.04(d,J=6.5Hz,3H)。
LCMS m/z:253.3[M+1]
(2R,3S)−4−アミノ−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−C)の合成:
6S−B(16g、63.4mmol)をCHCl(250mL)に溶かし攪拌している溶液にEtN(10.5mL、76.0mmol)およびDMAP(773mg、6.34mmol)、AcO(7.12mL、76.0mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、有機層を水(1×150mL)、次いでブライン(1×100mL)洗浄により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を1%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−C(15g、80.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.45(s,1H),7.35−7.30(m,5H),7.24(d,J=9.2Hz,1H),7.17(s,1H),5.09−5.05(m,1H),5.01(s,2H),4.14−4.10(m,1H),1.93(s,3H),1.14(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:295.1[M+1]
(2R,3S)−3,4−ジアミノ−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−D)の合成:
6S−C(15g、51mmol)をメタノール(500mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(4g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、6S−D(7.5g、91.9%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.59(d,J=8.8Hz,1H),7.16(s,1H),7.01(s,1H),4.78(d,J=5.2Hz,1H),4.10(m,1H),4.00−3.96(m,1H),1.89(s,3H),1.01(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:161.5[M+1]
スキーム6S−I−2
Figure 2016506962
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(6S−E)の合成:
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(200g、1.68mol)をメタノール(1.2L)に溶かし攪拌している溶液にSOCl(244mL、3.36mol)を0℃で滴加し、1時間攪拌した。得られた反応混合物を24時間還流した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を室温に温め、真空下で濃縮し、n−ヘキサン(2×50mL)で傾瀉した。残渣をEtOH(1L)に溶かし、EtN(471mL、3.36mol)で中和し、2時間、再び攪拌した。沈殿した固体をろ過除去し、得られたろ液を真空下で濃縮して、6S−E(195g、80%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.51(br s,3H),4.13−4.10(m,1H),3.91(br s,1H),1.20(d,3H)。
LCMS m/z:134.1[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(6S−F)の合成:
6S−E(190g、1.35mol)をIPA(2L)に溶かした溶液をオートクレーブに入れ、NHガス(7〜8kg)をパージし、35℃で24時間攪拌した。反応終了後、NHを追い出し、反応混合物を減圧下で濃縮し、CHClを加え、ろ過した。得られた固体をEtOH中、78℃で1時間還流した。反応塊を加熱条件下でろ過し、ろ液にn−ヘキサンを加え、さらに4時間、再び攪拌した。得られた沈殿した固体をろ過し、真空下で乾燥させて、6S−F(160g、47%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.38(br s,1H),7.02(br s,1H),4.66(br s,1H),3.77−3.70(m,1H),2.93(d,1H),2.72(br m,1H),1.05(d,3H)。
LCMS m/z:119.1[M+1]。
スキーム6S−I−3
Figure 2016506962
(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(6S−G)の合成:
L−プロリン(250g、2.17mol)を水(1L)に溶かし攪拌している溶液にNaCO(576g、5.43mol)を加え、1時間攪拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にクロロギ酸ベンジル(50%PhCH溶液)(444g、2.61mol)を滴加し、1時間、再び攪拌した。得られた反応混合物を室温に温め、さらに24時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(1L)およびエーテル(1.5L)で希釈した。分離した水層をPhCH(1.5L)で処理し、6NのHClを用いて酸性にした。水層をEtOAc(3×1.5L)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−G(450g、84%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.71(br s,1H),7.37−7.26(m,5H),5.07−4.99(m,2H),4.25−4.15(m,1H),3.45−3.34(m,2H),2.25−2.14(m,1H),1.94−1.79(m,3H)。
LCMS m/z:250.4[M+1]
(S)−ベンジル2−(クロロカルボニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(6S−H)の合成:
6S−G(90g、361mmol)をCHCl(400mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(42mL、542mmol)を0℃で加え、2時間攪拌した。酸塩化物が完全に形成された後、反応混合物を減圧下で濃縮して、6S−H(95g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
スキーム6S−I−4
Figure 2016506962
1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−トリアジナン(6S−I):
(4−メトキシフェニル)メタンアミン(200g、1.46mol)をEtOH(600mL)に溶かし室温で攪拌している溶液にホルムアルデヒド(33%水溶液、105mL)を滴加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を減圧下で濃縮して粗物質を得、これを最終的にn−ヘキサンで洗浄して、化合物6S−I(200g、30.6%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.18(d,J=8.0Hz,6H),6.81(d,J=8.0Hz,6H),3.71(s,9H),3.50(s,6H),3.29(s,6H)。
ベンジル2−(4−メトキシベンジル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−J):
6S−H(100g、0.37mol)を脱水CHCl(500mL)に溶かし攪拌している溶液を−40℃に冷却し、EtN(210.2mL、1.50mol)を滴加した。反応混合物を−40℃で45分間攪拌した。これに6S−I(50g、0.12mol)をCHCl(150mL)に溶かした溶液とBF.OEt(47.6g、0.33mol)の混合物を−40℃で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶かし、冷蔵庫に保管して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、冷EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥させて、6S−J(82g、58%)を白色の結晶性固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.36−7.30(m,5H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),4.29(s,1H),4.13−3.96(m,1H),3.73(s,3H),3.11(t,J=5.0Hz,2H),2.16−2.09(m,2H),1.83−1.77(m,2H),1.20−1.15(m,2H)。
LCMS m/z:381[M+1]
ベンジル1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−K):
6S−J(30g、78.94mmol)をMeCN(300mL)およびHO(150mL)に溶かし攪拌している溶液を0℃に冷却し、CAN(129g、0.23mol)をHO(300mL)に溶かした溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。得られた塊を氷冷水中に注ぎ、水層をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。得られた物質をEtOAcで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−K(8g、40%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.90(s,1H),7.36−7.29(m,5H),5.10(s,2H),3.53(d,J=4.5Hz,2H),3.36−3.30(m,1H),3.17−3.13(m,1H),2.17−2.10(m,2H),1.82−1.76(m,2H)。
LCMS m/z:261[M+1]
ベンジル2−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−L)
6S−K(10.0g、38.46mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶かし攪拌している溶液にCsCO(31.34g、96.19mmol)およびエチル2−ブロモ酢酸(6.42mL、57.60mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を80%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−L(10.0g、75%)を淡褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),4.13−4.10(m,2H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H),1.21−1.14(m,3H)。
LCMS m/z:261[M+1]
2−(5−((ベンジルオキシ)カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6S−M):
6S−L(6.0g、17.34mmol)をTHF:HO(75mL/40mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(1.82g、43.33mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、エーテルで洗浄し、2NのHClを用いて水層を酸性pH約2にし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物6S−M(4.5g、88.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),7.35−7.30(m,5H),5.06(s,2H),4.21(s,1H),4.18(s,1H),3.69(d,J=4.5Hz,1H),3.47−3.44(m,3H),2.16(t,J=6.0Hz,2H),1.87−1.80(m,2H)
LCMS m/z:319[M+1]
スキーム6S−I−5:
Figure 2016506962
1−tert−ブチル2−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(6S−N)の合成:
プロリンメチルエステル(70g、422mmol)をCHCl(700mL)に溶かし攪拌している溶液にEtN(183mL、1.26mol)を0℃で加え、10分間攪拌した。次いで、Boc無水物(184mL、845mmol)を0℃で加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水(200mL)で希釈し、CHCl(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をクエン酸(1×150mL)、ブライン(1×200mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを50%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−N(80g、83%)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.15−4.13(m,1H),3.65(s,3H),3.35−3.30(m,2H),2.23−2.15(m,1H),1.86−1.78(m,3H),1.41(s,9H);
LCMS(m/z):129[(M+1)−Boc];
1−tert−ブチル2−メチル2−((ベンジルオキシ)メチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(6S−O)の合成:
6S−N(25g、109mmol)をTHF(250mL)に溶かし攪拌している溶液にLiHMDS(240mL、240mmol)を−20℃で加え、2時間攪拌した。これにBOMクロリド(23mL、163mmol)を−30℃で滴加し、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、NHCl水溶液(100mL)で反応を停止させ、EtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×150mL)、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−O(30g、79%)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.36−7.22(m,5H),4.59−4.48(m,2H),4.02−3.88(m,1H),3.63(s,3H),3.49−3.35(m,2H),3.34−3.30(m,1H),2.31−2.23(m,1H),2.04−1.89(m,2H),1.82−1.78(m,1H);
LCMS(m/z):249.4[(M+1)−Boc]
2−((ベンジルオキシ)メチル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(6S−P)の合成:
6S−O(30g、86mmol)をメタノール(70mL)に溶かし攪拌している溶液にNaOH溶液(HO 70mL中6.88g)を室温で加えた。反応混合物を16時間、70℃に加熱した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物の溶媒を減圧下で蒸発させ、EtOAc(2×200mL)で希釈した。分離した水層をクエン酸溶液を用いて酸性(pH約3)にし、EtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサンで研和して、6S−P(25g、86.8%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.35(br s,1H),7.37−7.29(m,5H),4.56−4.48(m,2H),4.06−4.00(m,1H),3.92−3.89(m,1H),3.66−3.45(m,1H),3.37−3.28(m,1H),2.31−2.20(m,1H),2.05−1.97(m,1H),1.87−1.75(m,2H),1.38(s,9H)
LCMS(m/z):335.3[M+1]
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸(6S−Q)の合成:
6S−P(25g、74mmol)をメタノール(150mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(7g)を室温で加え、H雰囲気下で10時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、パッドをメタノール(100mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、6S−Q(15g、82.8%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.66(br s,1H),3.96−3.83(m,1H),3.63−3.59(m,1H),3.49−3.41(m,1H),3.34−3.25(m,1H),2.30−2.17(m,1H),1.95−1.72(m,3H),1.38(s,9H)。
tert−ブチル2−(ヒドロキシメチル)−2−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート(6S−R)の合成:
6S−Q(25g、102mmol)をCHCl(250mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(54.3mL、303mmol)、EDCI(23.2g、122mmol)、HOBT(16.5g、122mmol)、グリシンメチルエステル.HCl(15.3g、122mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で希釈し、CHCl(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をクエン酸(1×100mL)、次いで重炭酸塩溶液(1×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を20%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−R(20g、62.5%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.02(d,J=19.5Hz,1H),5.01(t,J=5.0Hz,1H),4.03−4.00(m,3H),3.84−3.76(m,2H),3.71−3.68(m,1H),3.61(s,3H),2.27−2.23(m,2H),1.98−1.75(m,2H),1.38(s,9H);
質量(ESI):m/z217.2[M−Boc+1]
tert−ブチル2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−S)の合成:
トリフェニルホスフィン(72.5g、276mmol)をTHF(200mL)に溶かし攪拌している溶液にDIAD(54.5g、276mmol)を室温で加え、30分間攪拌した。次いで、6S−R(35g、110mmol)を(60mL)THFに溶かした溶液を徐々に加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を減圧下で濃縮した。粗物質を30%ジエチルエーテル/n−ヘキサン(2×500mL)で研和した。ろ過した有機溶媒を濃縮し、粗残渣を30%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−S(30g、粗物質)を半固体として得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ4.50−4.37(m,1H),3.86(s,3H),3.74−3.63(m,2H),3.47−3.31(m,1H),3.69−3.60(m,1H),3.42−3.33(m,2H),3.28−3.23(m,1H),2.18−2.14(m,2H),1.90−1.76(m,2H),1.40(s,9H)
質量(ESI):m/z319.3[M+1]
2−(5−(tert−ブトキシカルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6S−T)の合成:
6S−S(10g、33.5mmol)をTHF/HO(100mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(2.11g、50.2mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応塊を減圧下で蒸発させた。粗物質をジエチルエーテル(2×200mL)で洗浄した。分離した水層をクエン酸溶液を用いて酸性(pH約3)にし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、6S−T(5g、52.6%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.80(br s,1H),4.14−4.10(m,1H),3.74−3.54(m,2H),3.38−3.33(m,2H),3.30−3.23(m,1H),2.14−2.08(m,2H),1.83−1.76(m,2H),1.39(s,9H);
LCMS(m/z):283.3[M−1]、
HPLC:97.6%
スキーム6S−I−6
Figure 2016506962
(2S,3R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(6S−U)
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(10g、83.9mmol)を1,4−ジオキサン/水(100mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(21.1g、0.25mol)、次いでBoc無水物(21.9mL、0.101mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。クエン酸溶液を用いて水層を酸性(pH約3〜4)にした後、CHCl(2×150mL)で抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−U(15g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
tert−ブチル((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)カルバマート(6S−V):
6S−U(5g、22.8mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(5.2g、27.3mmol)、HOBt(4.6g、34.2mmol)、次いでDIPEA(10.5mL、57mmol)およびピロリジン(1.945g、27.3mmol)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をDCMで希釈し、水、次いで飽和NaHCOおよびクエン酸で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質を2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−V(3g、48%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ6.41(d,1H),4.71(d,1H),4.15(t,1H),3.94(q,1H),3.63−3.42(m,2H),3.24(q,1H),1.90−1.81(m,4H),1.38(s,9H),1.04(s,3H).
LCMS(m/z):273.2[M+1]
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−1−オン(6S−W):
6S−V(3g、11.0mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液にHClで飽和したジエチルエーテル(20mL)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをエーテルで洗浄して、6S−W(2.0g、87%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.19(br s,3H),3.98−3.91(m,2H),3.62−3.59(m,1H),3.49−3.42(m,1H),3.39−3.35(m,2H),1.96−1.90(m,4H),1.17(d,3H)。
LCMS(m/z):173.3[M+1]
スキーム6S−I−7
Figure 2016506962
(2S,3R)−メチル2−アミノ−3−ヒドロキシブタノアート(6S−X)の合成:
L−トレオニン(50g、420mmol)をCHOH(250mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化チオニル(62.4mL、840mmol)を0℃で加え、75℃で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、6S−X(60g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.45(s,2H),5.70(s,1H),4.12−4.10(m,1H),3.90(s,1H),3.73(s,3H),1.20(d,J=6.5Hz,3H)。
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタノアート(6S−Y)の合成:
6S−X(60g、353mmol)を水/1,4ジオキサン(150mL/300mL)に溶かし攪拌している溶液に。反応混合物を0℃に冷却し、NaHCO(88.9g、1.059mol)を0℃で加え、15分間攪拌した。Cbz−Cl(60.7mL、426mmol)を滴加し、1時間攪拌した。反応混合物を攪拌して室温にし、12時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をEtOAc(300ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)の飽和NaHCO溶液、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これをn−ヘキサン(500mL)で研和して、6S−Y(70g、74%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.37−7.30(m,5H),7.20(d,J=8.4Hz,1H),5.06(s,2H),4.78(d,J=6.8Hz,1H),4.09−4.05(m,2H),3.64(s,3H),1.09(d,J=6.0Hz,3H)。
LCMS m/z:268.2[M+1]
(2S,3R)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタノアート(6S−Z)の合成:
6S−Y(50g、187mmol)をDMF(400mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(86mL、468mmol)、TBDMS−Cl(33.66mL、224mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をEtOAc(500ml)で希釈した。分離した有機層を(2×200mL)のHO、次いでブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−Z(50g、70.1%)を無色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.39−7.32(m,5H),5.43(d,J=9.6Hz,1H),5.14(s,2H),4.45−4.43(m,1H),4.29−4.26(m,1H),3.72(s,3H),1.21(d,J=6.0Hz,3H),0.83(s,9H),0.09(s,6H)LCMS m/z:382.2[M+1]
ベンジル((2S,3R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドラジニル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(6S−AA)の合成:
6S−Z(50g、131mmol)をEtOH(400mL)に溶かした溶液にヒドラジン水和物(32.8g、656mmol)を室温で加えた後、90℃で24時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、エタノールを減圧下で蒸発させた。粗残渣を水(100mL)およびEtOAc(500mL)で希釈した。分離した有機層を(2×100mL)の水、次いでブライン溶液(1×100mL)で洗浄した後、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AA(25g、50%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.10(s,1H),7.36−7.30(m,5H),6.83(d,J=9.6Hz,1H),5.02(s,2H),4.19(s,2H),4.05−4.02(m,1H),3.97−3.93(m,1H),1.05(d,J=6.0Hz,3H),0.81(s,9H),0.01(s,6H)。
ベンジル((1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)カルバマート(6S−AB)の合成:
6S−AA(25g、65.6mmol)をオルトギ酸トリエチル(250mL)に溶かした溶液にp−TSA(触媒、250mg)を室温で加えた後、80℃で3時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、オルトギ酸トリエチルを減圧下で蒸発させた。粗残渣を10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AB(15g、58%)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),7.85(d,J=9.5Hz,1H),7.36−7.31(m,5H),5.05(s,2H),4.96−4.93(m,1H),4.25(t,J=6.0Hz,1H),1.23(d,J=6.0Hz,3H),0.80(s,9H),0.10(s,6H);
LCMS m/z:392.4[M+1]
(1S,2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−1−アミン(6S−AC)の合成:
6S−AB(15g、38.3mmol)をメタノール(200mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(5g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(100mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、6S−AC(10g、粗物質)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.15(s,1H),4.11(t,J=5.0Hz,1H),4.03(d,J=2.0Hz,1H),2.05(br s,2H),1.17(d,J=6.0Hz,3H),0.76(s,9H),0.02(s,6H)
LCMS m/z:258.3[M+1]
(1S,2R)−1−アミノ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロパン−2−オール(6S−AD)の合成:
6S−AC(10g、38.9mmol)をTHF(100mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(20.3g、77.8mmol)を0℃で徐々に加え、室温で3時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させ、EtOAc/HO(200mL/50mL)で希釈した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AD(5g、粗物質)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.12(s,1H),3.94(d,J=4.5Hz,1H),3.85(t,J=5.5Hz,1H),3.17−3.13(m,3H),1.05(d,J=6.0Hz,3H)。
LCMS m/z:144[M+1]
スキーム6S−I−8:
Figure 2016506962
2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(6S−AE)の合成:
2−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(10g、83.9mmol)を1,4−ジオキサン/水(100mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にNaHCO(21.1g、0.25mol)、次いでBoc無水物(21.9mL、0.101mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。クエン酸溶液を用いて水層を酸性(pH約3〜4)にした後、CHCl(2×150mL)で抽出した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して、6S−AE(15g、粗物質)を得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
3−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−4−カルボン酸(6S−AF)の合成:
6S−AE(15g、59.28mmol)をTHF(150mL)に溶かし攪拌している溶液にPPTS(1.47g、5.92mmol)、次いで2,2−ジメトキシプロパン(21.79mL、0.17mol)をN雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を6時間、再び加熱還流した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、EtOAc(1×100mL)で洗浄した。クエン酸溶液を用いて水層を酸性(pH約2)にし、CHCl(2×100mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、6S−AF(18g、粗物質)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ13.25(br s,1H),4.11−4.05(m,1H),3.79(d,1H),1.50(s,3H),1.67(s,3H),1.45(s,9H),1.29(d,3H)。
tert−ブチル4−カルバモイル−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート(6S−AG)の合成:
6S−AF(18g、69.4mmol)をCHCl(180mL)に溶かし攪拌している溶液にHOBt(14.16g、0.104mol)、EDCI.HCl(19.88g、0.104mol)、次いでNHCl(5.56g、0.104mol)およびDIPEA(31.9mL、0.173mol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をクエン酸水溶液、NaHCO水溶液、次いでブラインで洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AG(13g、72.5%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.51(br s,1H),7.14(br s,1H),3.97−3.95(m,1H),3.71(d,1H),1.51(d,6H),1.34(s,9H),1.24(d,3H)。
LCMS(ESI):159.1[(M+1)−Boc]
(Z)−tert−ブチル4−(((ジメチルアミノ)メチレン)カルバモイル)−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート(6S−AH)の合成:
6S−AG(13g、50.3mmol)をDMF.DMA(130mL)に溶かした溶液をN雰囲気下、還流温度で3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、6S−AH(15.7g、粗物質)を得た。この粗物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
tert−ブチル2,2,5−トリメチル−4−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)オキサゾリジン−3−カルボキシラート(6S−AI)の合成:
6S−AH(15.7g、50.09mmol)をエタノール(157mL)に溶かし攪拌している溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(6.96g、0.10mol)をN雰囲気下で加えた。反応混合物を加熱還流し、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物に酢酸(28.6mL、0.50mol)を加え、次いで16時間還流した。反応混合物の溶媒を真空下で蒸発させて粗物質を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AI(4.5g、32%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ6.35(s,2H),4.61(d,1H),4.22−4.15(m,1H),1.55(s,6H),1.37(s,2H),1.25(d,3H),1.21(s,6H)。
LCMS(ESI):284[M+1]
質量(m/z):283[M
1−アミノ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロパン−2−オール(6S−AJ)の合成:
6S−AI(5g、17.6mmol)を水(25mL)に溶かし攪拌している溶液にトリフルオロ酢酸(25mL)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を水に溶かし、NaHCO水溶液で中和した。反応混合物の溶媒を真空下で蒸発させ、5%MeOH/CHCl(3×100mL)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、6S−AJ(2.5g、粗物質)を得た。
H−NMR:(400MHz,DO):δ8.84(s,1H),4.05(d,1H),3.98−3.95(m,1H),3.67(s,1H),3.58(d,1H),1.15(d,3H),1.12(d,3H)。
LCMS(ESI):144.1[M+1]
スキーム6S−I−9
Figure 2016506962
1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(6S−AK)の合成:
ピリミジン−2−カルボニトリル(20g、190mmol)をTHF(200mL)に溶かし攪拌している溶液にエチルマグネシウムブロミド(THF中1M、227mL、228mmol)を0℃で1時間加えた。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。抽出した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AK(15g、57%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.70(t,J=4.8Hz,1H),3.20−3.15(m,2H),1.09(t,J=7.2Hz,3H);
LCMS m/z:137[M+1]
(Z)−2−(1−((トリエチルシリル)オキシ)プロパ−1−エン−1−イル)ピリミジン(6S−AL)の合成:
6S−AK(15g、110mmol)をTHF(100mL)に溶かし攪拌している溶液にLiHMDS(THF中1M、220mL、220mmol)を0℃で徐々に加え、30分間攪拌した。次いで、クロロトリエチルシラン(24.8g、165mmol)をTHF(50mL)に溶かした溶液を0℃で滴加し、1時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)およびEtOAc(150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で抽出した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AL(20g、74%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.75(d,J=4.8Hz,2H),7.32(t,J=4.8Hz,1H),6.36−6.31(m,1H),1.77(d,J=7.2Hz,3H),0.95−0.87(m,9H),0.71−0.65(m,6H)。
2−ブロモ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(6S−AM)の合成:
6S−AL(20g、80mmol)をTHF/HO(160mL/40mL)に溶かし攪拌している溶液にN−ブロモスクシンアミド(10.2g、88mmol)を室温で徐々に加え、2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物をHOおよびEtOAc(100ml/150mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×100mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AM(15g、87%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.06(d,J=4.8Hz,2H),7.75(t,J=4.8Hz,1H),5.97−5.92(m,1H),1.83(d,J=6.4Hz,3H)。
2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(6S−AN)の合成:
6S−AM(15g、69mmol)をMeOH(240mL)に溶かし攪拌している溶液にギ酸ナトリウム(18.9g、279mmol)を加え、反応塊を70℃で8時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させて粗生成物を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AN(5.5g、51%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.73(d,J=5.2Hz,2H),7.55(t,J=4.8Hz,1H),5.28−5.26(m,1H),1.24(d,J=6.4Hz,1H),0.99(d,J=6.4Hz,3H)
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オン(6S−AO)の合成:
6S−AN(5.5g、36mmol)をDCM(150mL)に溶かし攪拌している溶液にイミダゾール(4.9g、72mmol)、DMAP(880mg、0.72mmol)を0℃で加え、10分間攪拌した。次いで、TBDMS−Cl(8.1g、54mmol)を0℃で加え、室温で6時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊をHO(50ml)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AO(3g、31%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ9.00(d,J=5.2Hz,2H),7.71(t,J=4.8Hz,1H),5.47−5.42(m,1H),1.35(d,J=6.8Hz,3H),0.79(s,9H),0.05(s,6H)
(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−アミン(6S−AP)の合成:
6S−AO(3g、11.2mmol)をMeOH(50mL)に溶かし攪拌している溶液に酢酸ナトリウム(1.8g、22.5mmol)、炭酸アンモニウム(8.8g、56.3mmol)、AcOH(0.6mL、11.2mmol)を室温で加えた。次いで、反応混合物を70℃で2時間攪拌した。反応物の温度を室温まで下げ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.39g、22.5mmol)を加え、70℃で6時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、MeOHを蒸発させ、粗残渣をDCM/HO(50ml/50mL)で希釈した。分離した有機層をブライン(2×50mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを5%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AP(2.4g、80%)を半固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ8.83(d,J=4.8Hz,2H),7.40(t,J=5.2Hz,1H),4.13(t,J=6.4Hz,2H),3.90(d,J=6.4Hz,2H),1.12(d,J=6.4Hz,3H),0.70(s,9H),0.02(s,6H)。
スキーム6S−I−10
Figure 2016506962
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸(6S−AQ)の合成:
1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール(2.0g、24.0mmol)をTHF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にn−ブチルリチウム(19mL、12.0mmol)を−78℃で滴加し、2時間攪拌した。固体CO(2g)を加え、反応物を−78℃で1時間攪拌した。反応塊を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水(3mL)で反応を停止させ、得られた固体をろ過した。固体をジエチルエーテル/n−ペンタン(10mL/10mL)で研和した。白色の固体を真空下で乾燥させて、6S−AQ(2.0g、65.7%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.70(s,1H),4.01(s,3H);
LCMS m/z:128.3[M+1]
スキーム6S−I−11
Figure 2016506962
(アジドメチル)ベンゼン(6S−AR)の合成:
臭化ベンジル(30g、175mmol)をジメチルホルムアミド(300mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(45.6g、701mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を70℃で16時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を室温にし、揮発性物質を水(300mL)およびエーテル(200mL)で希釈した。分離した有機層を(3×200mL)の冷水で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−AR(18g、粗物質)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.40−7.29(m,5H),4.32(s,2H)。
エチルブタ2−イノアート(6S−AS)の合成:
ブタ−2−イン酸(2g、23.8mmol)をジメチルホルムアミド(20mL)に溶かし攪拌している溶液に炭酸カリウム(8.21g、59.5mmol)を不活性雰囲気下、0℃で徐々に加えた。次いで、ヨウ化エチル(2.85mL、35.7mmol)を滴加し、得られた反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を水(50mL)およびEtOAc(100mL)で希釈した。分離した有機層を(3×100mL)の冷水により洗浄し、有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−AS(1.4g、粗物質)を赤みを帯びたシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ4.23(q,J=6.5Hz,2H),2.06(s,3H),1.32(t,J=7.0Hz,3H);
エチル1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−AT−1および6S−AT−2)の合成:
6S−AS(8.0g、71.3mmol)をトルエン(80mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−AR(12.0g、107mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、16時間攪拌した。反応混合物を室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗残渣を40%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、2種類の異性体6S−AT−1(8g)および6S−AT−2(8.2g)を得た。
H−NMR(6S−AH−1):(400MHz,CDCl):δ7.30−7.26(m,5H),5.86(s,2H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),2.53(s,3H),1.33(t,J=7.2Hz,3H),LCMS m/z:246.3[M+1]。
H−NMR(6S−AH−2):(400MHz,CDCl):δ7.36−7.31(m,3H),7.16(t,J=6.0Hz,2H),5.53(s,2H),4.43(q,J=7.2Hz,2H),2.45(s,3H),1.41(t,J=7.2Hz,3H)。
LCMS m/z:246.3[M+1]。
1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−AU)の合成:
化合物6S−AT−2(8.2g、33.4mmol)をTHF/HO(82mL/82mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(4.2g、0.40mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿した固体をろ過し、水(25mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、6S−AU(7.0g、97.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(H):(400MHz,DMSO−d):δ13.01(br s,1H),7.40−7.32(m,5H),5.63(s,2H),2.45(s,3H)。
LCMS m/z:218.3[M+1]
スキーム6S−I−12
Figure 2016506962
1−(アジドメチル)−3−フルオロベンゼン(6S−AV)の合成:
1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(1g、5.29mmol)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(859mg、13.2mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を90℃で12時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を室温にし、揮発性物質を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)で希釈した。分離した有機層を(3×100mL)の冷水により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−AV(700mg、87.7%)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.35−7.31(m,2H),7.18−7.10(m,1H),7.08(s,1H),4.40(s,2H)
IR:2102cm−1
エチル1−(3−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−AW−1および6S−AW−2)の合成:
6S−AV(2.4g、15.8mmol)をトルエン(10mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−AG(1.78g、15.8mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を80℃に加熱し、12時間攪拌した。反応混合物を室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗残渣を20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AW−1(1g、24%)および6S−AW−2(1.5g、36.1%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(6S−AW−2、NOEによって確認):(500MHz,DMSO−d):δ7.44−7.39(m,1H),7.19−7.15(m,1H),7.03(dd,J=10.5Hz,8.0Hz,2H),5.67(s,2H),4.29(q,J=7.5Hz,2H),2.50(s,3H),1.30(t,J=7.0Hz,3H);
質量m/z:264.2[M+1]
1−(3−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−AX)の合成:
6S−AW−2(1.5g、5.7mmol)をTHF/HO(10mL/5mL、1:1)、EtOH(2mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(490mg、11.4mmol)を室温で加え、6時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にした。沈殿した固体をろ過し、トルエン(20mL×2)と共蒸留し、減圧下で乾燥させて、6S−AX(1.34g、82%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),4.16(d,J=7.5Hz,2H),2.50(s,3H),1.84−1.79(m,1H),1.68−1.49(m,5H),1.21−0.96(m,5H);
質量m/z:236.2[M+1]
スキーム6S−I−13
Figure 2016506962
1−(アジドメチル)−2−フルオロベンゼン(6S−AY)の合成:
1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(1g、5.29mmol)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(859mg、13.22mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を90℃で16時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を水(100mL)およびEtOAc(100mL)で希釈した。分離した有機層を(3x100mL)の冷水により洗浄し、有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−AY(700mg、粗物質)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.35−7.31(m,2H),7.18−7.08(m,2H),4.40(s,2H);
IR:2102(cm−1
エチル1−(2−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−AZ−1および6S−AZ−2)の合成:
6S−AY(1.5g、13.39mmol)をトルエン(15mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−AS(3.03g、20.08mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、16時間攪拌した。反応終了後、室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させて、粗残渣を得、これを15%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−AZ−1(500mg、14.2%)および6S−AZ−2(800mg、22.8%)を黄色固体として得た。
H−NMR(6S−AZ−2、NOESY1Dによって確認):(500MHz,CDCl):δ7.33−7.30(m,1H),7.12−7.05(m,3H),5.58(s,2H),4.42(q,J=7.0Hz,2H),2.51(s,3H),1.41(t,J=7.2Hz,3H);
1−(2−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BA)の合成:
6S−AZ−2(800mg、3.04mmol)をTHF/HO(10mL/10mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(318mg、7.60mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿した固体をろ過し、水(5mL)、次いでn−ペンタン(5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、6S−BA(600mg、84%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(I):(400MHz,DMSO−d):δ13.03(br s,1H),7.45−7.39(m,1H),7.28−7.16(m,3H),5.65(s,2H),2.50(s,3H);
質量m/z:236.1[M+1]
スキーム6S−I−14
Figure 2016506962
(アジドメチル)シクロヘキサン(6S−BB)の合成:
(ブロモメチル)シクロヘキサン(2g、11.2mmol)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(2.18g、33.8mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を90℃で12時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を室温にし、揮発性物質を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)で希釈した。分離した有機層を(3x100mL)の冷水により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BB(1.0g、64.5%)を褐色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ3.10(t,J=7.0Hz,2H),2.15−1.98(m,4H),1.77−1.66(m,4H),1.56−1.53(m,1H),1.00−0.95(m,2H)
エチル1−(シクロヘキシルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−BC−1および6S−BC−2)の合成:
6S−BB(1.0g、7.18mmol)をトルエン(10mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−AS(1.20g、10.7mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、12時間攪拌した。反応混合物を室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗残渣を20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−BC−1(400mg、22.1%)および6S−BC−2(700mg、38.8%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(6S−BC−2、Noesyによって確認):(400MHz,CDCl):δ4.42(q,J=7.2Hz,2H),4.10(d,J=7.6Hz,2H),2.56(s,3H),1.95−1.88(m,1H),1.76−1.69(m,3H),1.68−1.61(m,2H),1.41−1.33(m,3H),1.03(t,J=11.6Hz,3H),0.97−0.89(m,2H);
質量m/z:252.3[M+1]
1−(シクロヘキシルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BD)の合成
6S−BC−2(700mg、2.78mmol)をTHF/HO(10mL/5mL、1:1)、EtOH(1mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(230mg、5.57mmol)を室温で加え、6時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にした。沈殿した固体をろ過し、水(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、6S−BD(600mg、96.7%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(6S−BD):(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),4.16(d,J=7.5Hz,2H),2.50(s,3H),1.84−1.79(m,1H),1.68−1.49(m,5H),1.21−0.96(m,5H);
質量m/z:224.2[M+1]
1−(シクロヘキシルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−塩化カルボニル(6S−BE)の合成:
6S−BD(200mg、0.89mmol)をCHCl(5mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(0.14mL、17.8mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。酸塩化物が形成された後、揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、6S−BE(210mg、粗物質)を得た。
スキーム6S−I−15
Figure 2016506962
シクロペンチルメチルメタンスルホナート(6S−BF)の合成:
シクロペンチルメタノール(2g、20mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にEtN(7.21mL、50mmol)および塩化メシル(2.31mL、30mmol)を−78℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、有機層を水(1×30mL)、次いでブライン溶液(1×50mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BF(2g、粗物質)を褐色シロップとして得た。得られた粗物質をこれ以上精製せずに次の段階に使用した。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ4.11(d,J=7.5Hz,2H),3.00(s,3H),2.33−2.27(m,1H),1.83−1.77(m,2H),1.65−1.57(m,4H),1.32−1.25(m,2H)
(アジドメチル)シクロペンタン(6S−BG)の合成:
6S−BF(2g(粗物質)、11.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(2.19g、33.7mmol)を室温で加え、16時間、80℃に加熱した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊を水(100mL)およびEtOAc(50mL)で希釈した。分離した有機層を水(1×100mL)、次いでブライン溶液(1×100mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させた後、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BG(1.2g、粗物質)を褐色シロップとして得た。得られた粗物質をこれ以上精製せずに次の段階に使用した。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ3.20(d,J=7.2Hz,2H),2.18−2.11(m,1H),1.84−1.76(m,2H),1.69−1.53(m,4H),1.28−1.20(m,2H)
エチル1−(シクロペンチルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−BH−1および6S−BH−2)の合成:
6S−BG(1.2g(粗物質)、9.6mmol)をトルエン(15mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−AS(1.29g、11.5mmol)を室温で加え、16時間、100℃に加熱した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応塊を減圧下で蒸発させて粗物質を得、これを10%EtOAc/n−ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−BH−1(300mg、13.2%)および6S−BH−2(600mg、26.4%)を白色固体として得た。
H−NMR:(6S−BH−2、NOESYによって同定):(400MHz,CDCl):δ4.45−4.39(m,2H),4.21(d,J=8.0Hz,2H),2.57(s,3H),2.46−2.42(m,1H),1.73−1.56(m,6H),1.43(d,J=7.2Hz,3H),1.34−1.25(m,2H)
LCMS m/z:238.2[M+1]
1−(シクロペンチルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BI):
6S−BH−2(600mg、2.53mmol)をTHF:HO(10mL/3mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(265mg、6.30mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(10mL)で希釈し、クエン酸を用いてpH約2に酸性化した。得られた沈殿をろ過し、n−ヘキサン(10mL)で研和して、6S−BI(400mg、75.7%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.9(br s,1H),4.24(d,J=7.6Hz,2H),2.51(s,3H),2.40−2.32(m,1H),1.62−1.50(m,6H),1.27−1.21(m,2H);
LCMS m/z:210.2[M+1]
スキーム6S−I−16
Figure 2016506962
1−(アジドメチル)−4−フルオロベンゼン(6S−BJ)の合成:
1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼン(1g、5.29mmol)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(859mg、13.22mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を80℃で12時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を水(100mL)およびEtOAc(100mL)で希釈した。分離した有機層を(3x100mL)の冷水により洗浄し、有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BJ(800mg、粗物質)を黄色シロップとして得た。
IR:(2100cm−1
エチル1−(4−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−BK−1および6S−BK−2)の合成:
6S−AS(500mg、4.46mmol)をトルエン(5mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−BJ(1.01g、6.69mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させて粗残渣を得、これを30%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−BK−1(250mg、21.3%)および6S−BK−2(400mg、34.1%)を黄色固体として得た。
H−NMR(6S−BK−2、NOESY1Dによって確認):(500MHz,CDCl):δ7.18−7.15(m,2H),7.04(t,J=8.5Hz,2H),5.50(s,2H),4.41(q,J=7.5Hz,2H),2.46(s,3H),1.41(t,J=7.0Hz,3H);
1−(4−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BL)の合成:
6S−BK−2(800mg、3.04mmol)をTHF/HO(5mL/5mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(318mg、7.60mmol)を室温で加え、16時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿した固体をろ過し、水(5mL)、次いでn−ペンタン(5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、6S−BL(400mg、56%)を白色固体として得た。
H−NMR(6S−BL):(500MHz,DMSO−d):δ13.02(br s,1H),7.28(t,J=8.0Hz,2H),7.20(t,J=9.0Hz,2H),5.61(s,2H),2.51(s,3H);
質量m/z:236.1[M+1]
スキーム6S−I−17:
Figure 2016506962
1−(アジドメチル)−4−メトキシベンゼン(6S−BM)の合成:
1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(2g、12.7mmol)をジメチルホルムアミド(20mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(2.07g、31.7mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃で12時間攪拌した。反応終了がTLCによって示された後、反応混合物を室温まで冷却させ、揮発性物質を水(200mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈した。分離した有機層を(3×200mL)の冷水により洗浄し、有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BM(1.4g、粗物質)を赤みを帯びたシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDCl):δ7.24(d,J=8.5Hz,2H),6.91(d,J=8.5Hz,2H),4.26(s,2H),3.81(s,3H);
IR:2097cm−1
4−(エトキシメチル)−1−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール(6S−BN−1および6S−BN−2)の合成:
6S−AS(1g、8.92mmol)をトルエン(10mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−BM(2.18g、13.39mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却させ、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗残渣を20%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−BN−1(200mg、8.1%)および6S−BN−2(300mg、12.2%)を得た。
H−NMR(6S−BN−2、NOESYによって確認):(500MHz,CDCl):δ7.12(d,J=8.5Hz,2H),6.86(d,J=8.5Hz,2H),5.46(s,2H),4.41(q,J=7.5Hz,2H),3.78(s,3H),2.45(s,3H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)
1−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BO)の合成:
6S−BN−2(300mg、1.09mmol)をTHF/HO(2mL/2mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(114mg、2.72mmol)を室温で加え、6時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿した固体をろ過した。得られた固体をn−ペンタン(2mL)で研和し、減圧下で乾燥させて、6S−BO(130mg、48%)を白色固体として得た。
H−NMR(6S−BO):(500MHz,DMSO−d):δ12.85(br s,1H),7.17(d,J=8.5Hz,2H),6.91(d,J=8.0Hz,2H),5.53(s,2H),3.72(s,3H),2.50(s,3H)
スキーム6S−I−18:
Figure 2016506962
1−(アジドメチル)−4−メチルベンゼン(6S−BP)の合成:
1−(ブロモメチル)−4−メチルベンゼン(1g、5.40mmol)をジメチルホルムアミド(15mL)に溶かし攪拌している溶液にアジ化ナトリウム(878mg、13.51mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃で12時間攪拌した。反応終了を(TLCにより)モニターした後、反応混合物を室温にし、揮発性物質を水(100mL)および酢酸エチル(2×100mL)で希釈した。分離した有機層(3×200mL)の冷水により洗浄し、有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、6S−BP(700mg、粗物質)を褐色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.26−7.20(m,4H),4.37(s,2H),2.30(s,3H);
IR:2097cm−1
エチル5−メチル−1−(4−メチルベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(6S−BQ−1および6S−BQ−2)の合成:
6S−AS(4.72g、42.5mmol)をトルエン(30mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−BP(2.5g、17.0mmol)を不活性雰囲気下、室温で加えた。得られた反応混合物を100℃に加熱し、12時間攪拌した。反応混合物を室温にし、揮発性物質を減圧下で蒸発させて、粗残渣を50%EtOAc/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−BQ−1(1.5g、33.7%)および6S−BQ−2(2g、45%)を粘着性の黄色固体として得た。
H−NMR(6S−BQ−2、NOESYによって確認):(500MHz,CDCl):δ7.14(d,J=7.5Hz,2H),7.05(d,J=8.0Hz,2H),5.48(s,2H),4.40(q,J=7.5Hz,2H),2.44(s,3H),2.32(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)
5−メチル−1−(4−メチルベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(6S−BR)の合成:
6S−BQ−2(500mg、1.92mmol)をTHF/HO(10mL/10mL、1:1)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(201mg、4.80mmol)を室温で加え、6時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を2NのHCl水溶液で酸性(pH約2)にし、沈殿した固体をろ過した。得られた固体をn−ペンタン(2mL)で研和し、減圧下で乾燥させて、6S−BR(350mg、78.8%)を白色固体として得た。
H−NMR(6S−BR):(500MHz,CDCl):δ7.16(d,J=8.0Hz,2H),7.08(d,J=8.0Hz,2H),5.49(s,2H),2.48(s,3H),2.33(s,3H);
LCMS m/z:232.1[M+1]
5−メチル−1−(4−メチルベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−塩化カルボニル(6S−BS)の合成:
6S−BR(250mg、1.08mmol)をCHCl(10mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(0.18mL、2.16mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物6S−BS(250mg、粗物質)を得た。
スキーム6S−I−19:
Figure 2016506962
エチル2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(6S−BT)の合成:
6S−L(12.5g、36mmol)をEtOAc(100mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(7.36g、72.2mmol)、50%湿潤10%Pd/C(5.0g)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、6S−BT(8.0g、87.9%)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ4.21(s,1H),4.17(s,1H),4.14−4.12(m,1H),3.82(s,1H),3.68(d,J=4.8Hz,1H),3.56−3.51(m,1H),3.46−3.43(m,1H),3.29(d,J=4.8Hz,2H),2.11−2.09(m,1H),1.97(s,2H),1.90−1.89(m,3H),1.20(t,J=7.2Hz,3H)。
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6S−BU)の合成:
6S−BT(8.0g、31.49mmol)をTHF:HO(80mL/30mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(3.30g、78.7mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(25mL)で希釈し、エーテル(2×50mL)で抽出した。分離した水層を2NのHClを用いてpH約2に酸性化し、5%MeOH/DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6S−BU(6.5g、91.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ12.5(br s,1H),4.12(s,1H),3.70(s,1H),3.66−3.64(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.53−3.51(m,2H),3.42(d,J=7.0Hz,1H),2.73−2.63(m,2H),2.10−2.07(m,1H);
LCMS m/z:227.2[M+1]
スキーム6S−I−20:
Figure 2016506962
エチル2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(6S−BV)の合成:
6S−L(3.8g、10.98mmol)をメタノール(50mL)に溶かし攪拌している溶液に50%湿潤10%Pd/C(800mg)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、メタノール(50mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、6S−BV(2g、86.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ4.11−3.92(m,4H),3.40−3.26(m,4H),1.94−1.91(m,2H),1.75−1.67(m,2H),1.91(t,J=7.5Hz,3H);
エチル2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセタート(6S−BW)の合成:
6S−BV(2.0g、9.43mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にTEA(3.25mL、23.58mmol)、次いで塩化イソブチリル(1.07mL、14.14mmol)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応が終了した後、反応塊を水(30mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×50mL)により洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6S−BW(2.4g、粗物質)を粘度の高いシロップとして得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ4.20(s,2H),4.14−4.08(m,1H),3.80−3.76(m,1H),3.62−3.57(m,2H),3.51−3.46(m,2H),2.68−2.63(m,1H),2.09−2.05(m,2H),1.89−1.85(m,2H),1.21−1.16(m,3H),1.03−0.95(m,6H);
2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)酢酸(6S−BX)の合成:
6S−BW(2.4g(粗物質)、8.51mmol)をTHF:HO(20mL/20mL)に溶かし攪拌している溶液にLiOH.HO(893mg、21.27mmol)を室温で加え、4時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣を水(20mL)で希釈し、EtOAc(1×50mL)で洗浄した。分離した水層をクエン酸を用いてpH約4に酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6S−BX(1.2g、57%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ12.83(br s,1H),4.13(s,2H),3.70−3.46(m,4H),2.70−2.64(m,1H),2.10−2.06(m,2H),1.91−1.85(m,2H),1.01−0.96(m,6H)
スキーム6S−1:
Figure 2016506962
ベンジル2−(2−(((2R,3S)−3−アセトキシ−1−アミノ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−2)の合成:
6S−M(0.1g、0.31mmol)をDMF(2mL)に溶かし攪拌している溶液にHATU(141mg、0.37mmol)、次いで6S−D(59mg、0.37mmol)およびDIPEA(0.14mL、0.37mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温に温め、10時間攪拌した。これを水で反応停止させ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって、(6S−FNL−2)(30mg、21%)を得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ7.38−7.27(m,5H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.99(s,2H),5.55−5.49(m,1H),5.43−5.39(m,1H),5.34(s,2H),4.79−4.76(m,1H),4.39−4.11(m,1H),3.94−3.89(m,2H),3.84−3.70(m,1H),3.62−3.53(m,1H),2.41−2.36(m,1H),2.23−2.15(m,1H),2.08(s,3H),2.02−1.88(m,2H),1.35−1.22(m,3H)
(2R,3S)−4−アミノ−4−オキソ−3−(2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−3)の合成:
(6S−FNL−2)(0.4g、0.86mmol)をMeOH(20mL)に溶かし攪拌している溶液に10%Pd/C(0.1g)を不活性雰囲気下で加えた。得られた反応混合物をH雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗物質をエーテルで研和して、(6S−FNL−3)(0.2g、70%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.04(s,1H),7.54(br s,1H),7.18(s,2H),5.18−5.12(m,1H),4.48−4.42(m,1H),3.98−3.92(m,2H),3.41−3.37(m,1H),3.29−3.26(m,1H),2.92−2.87(m,2H),1.98−1.87(m,5H),1.77−1.72(m,2H),1.18−1.12(m,3H)。
スキーム6S−2:
Figure 2016506962
ベンジル2−(2−((1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−4)の合成:
6S−M(0.1g、0.31mmol)をDMF(2mL)に溶かし攪拌している溶液に6S−F(55mg、0.47mmol)、DIPEA(96.87mg、0.78mmol)、HATU(143mg、0.37mmol)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。得られた反応混合物を室温に温め、16時間攪拌した。氷冷水により反応混合物の反応を停止させ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を水、次いでブラインにより洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって、(6S−FNL−4)(40mg、30%)を得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl):δ8.09−7.36(m,1H),7.35−7.33(m,5H),6.60(br s,1H),5.37(br s,1H),5.09(s,2H),4.56−4.39(m,3H),4.13−3.99(m,1H),3.70−3.51(m,4H),3.48−3.39(m,1H),2.43−2.39(m,1H),2.27−2.21(m,1H),2.07−1.91(m,1H),1.59−1.42(m,1H),1.28−1.20(m,3H)
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(6S−FNL−5)の合成:
(6S−FNL−4)(0.2g、0.47mmol)をMeOH(10mL)に溶かし攪拌している溶液に10%Pd/C(40mg)を不活性雰囲気下で加えた。得られた反応混合物をH雰囲気下(バルーン圧)、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗物質をエーテルで研和して、(6S−FNL−5)(0.11g、83%)を得た。
H−NMR:(400MHz,CDOD):δ4.23−4.21(m,1H),4.20−4.10(m,1H),4.05(s,2H),3.53−3.47(m,2H),3.12−3.00(m,2H),2.22−2.07(m,2H),2.01−1.82(m,2H),1.18(d,J=6.4Hz,3H)
UPLC(ELSD純度):99.9%
tert−ブチル((2S,3R)−1−(2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−イル)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(6S−1)の合成:
(6S−FNL−5)(300mg、1.05mmol)をDCM(25mL)、DMF(0.5mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.58mL、3.15mmol)、6S−U(277mg、1.26mmol)、次いでHATU(481mg、1.26mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を6%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して粗物質(400mg、LCMSによる純度70%)を得、さらに分取クロマトグラフィーにより精製して、純粋な6S−1(230mg、収率44.9%)をオフホワイト固体として得た。
分取カラム:Kromasil 250x21.2、10μm
移動相:n−ヘキサン:[DCM:MeOH(80:20)]
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.83(d,J=8.5Hz,1H),7.25(s,2H),6.33(d,J=9.0Hz,1H),4.80−4.75(m,2H),4.24−3.98(m,4H),3.71−3.60(m,3H),3.39−3.33(m,1H),2.14−1.89(m,4H),1.41(s,9H),1.14−1.05(m,6H);
LCMS m/z:486.3[M+1]
(2S,3R)−2−(2−(5−((2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタノイル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−3−ヒドロキシブタンアミド(6S−FNL−6)の合成:
化合物6S−1(130mg、0.26mmol)をDCM(3mL)に溶かし攪拌している溶液にTFA(152mg、1.34mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質の終了後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮し、溶媒ペンタン(2mL)、ジエチルエーテル(2mL)、DCM(1mL)の溶媒混合物とともに共蒸留して、(6S−FNL−6)(110mg、82.7%、LCMS純度93.32%)を白色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ4.33−4.28(m,1H),4.23−4.19(m,4H),4.05−4.01(m,1H),3.91−3.87(m,1H),3.71−3.65(m,2H),3.55−3.49(m,1H),2.30−2.24(m,2H),2.02−1.97(m,2H),1.27(t,J=4.0Hz,3H),1.15(t,J=5.5Hz,3H);
LCMS m/z:386.3[M+1]
(2S,3R)−2−(2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−3−ヒドロキシブタンアミド(6S−FNL−7):
(6S−FNL−4)(1g、2.39mmol)をEtOAc(50mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(0.48g、4.78mmol)、次いでPd/C(0.5g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(20mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた化合物の混合物をキラル分取HPLCにより精製して、画分I(0.075g)に(6S−FNL−7−F1)、画分IIに(6S−FNL−7−F2)(0.062g)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR(Fr−I):(400MHz,DMSO−d):δ7.87(d,J=8.0Hz,1H),7.24(s,1H),7.02(s,1H),4.84(d,J=7.2Hz,1H),4.10−4.03(m,2H),3.96(s,2H),3.79(d,J=5.2Hz,1H),3.61−3.56(m,1H),3.51−3.45(m,2H),2.19−2.15(m,2H),2.00(s,3H),1.92−1.87(m,2H),1.05(d,J=6.4Hz,3H)。
LCMS m/z:327.3[M+1]。
HPLC純度:Fr−I(91.20%),Fr−II(97.03%)
H−NMR(Fr−II):(400MHz,DMSO−d):δ7.85(d,J=8.4Hz,1H),7.17(s,1H),7.07(s,1H),4.79(d,J=6.8Hz,1H),4.09−4.06(m,2H),3.97(s,2H),3.70(d,J=4.8Hz,1H),3.60−3.55(m,1H),3.51−3.45(m,2H),2.18−2.13(m,2H),1.99(s,3H),1.92−1.85(m,2H),1.05(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:327.4[M+1]
HPLC純度:Fr−II 97.03%
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(6S−FNL−8)の合成:
(NRX−2079)(6S−FNL−5)(0.25g、0.88mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にHOBt(178mg、1.32mmol)、EDCI.HCl(0.2g、1.00mmol)、次いでDIPEA(0.4mL、2.20mmol)および6S−AQ(134mg、1.05mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質をカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLC精製により精製して、NRX−2310(6S−FNL−8)(0.07g、21%)を得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.09(s,1H),7.89(t,1H),7.25(d,1H),7.12(t,1H),4.93(s,1H),4.19−4.15(m,2H),4.03(s,3H),3.96−3.91(m,4H),3.44(d,1H),2.25−2.20(m,3H),1.97−1.91(m,2H),1.07(s,3H).
LCMS(m/z):394.2[M+1]
HPLC純度:93%
スキーム6S−3:
Figure 2016506962
ベンジル2−(2−(((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−2)の合成:
6S−M(1g、3.14mmol)をCHCl(50mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI(719mg、3.76mmol)、HOBt(635mg、4.71mmol)、次いでDIPEA(2.8mL、15.7mmol)および6S−W(784mg、3.77mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、水で反応を停止させ、CHCl(2×50mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−2(0.8g、54%)を得た。
LCMS(m/z):473.4[M+1]
N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−3):
6S−2(0.8g、1.69mmol)をCHOH(60mL)に溶かし攪拌している溶液にPd/C(0.4g)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で4時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、MeOHで洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、6S−3(0.5g)を粗物質として得た。この物質をこれ以上精製せずに次の段階に直接使用した。
LCMS(m/z):339.3[M+1]
N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−9):
6S−3(0.315g、2.48mmol)をCHCl(60mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI.HCl(336mg、1.76mmol)、HOBt(297mg、2.20mmol)、DIPEA(0.67mL、3.67mmol)および6S−AQ(0.5g、1.47mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この物質をカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLC精製により精製して、(6S−FNL−9):(80mg、12%)を得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.09(s,1H),4.55−4.51(m,1H),4.08(d,2H),3.97(s,2H),3.87−3.84(m,3H),3.70−3.55(m,2H),3.45(t,1H),3.35−3.31(m,2H),2.75(s,3H),2.27−2.24(m,2H),1.98−1.92(m,4H),1.85−1.84(m,2H),1.19(d,3H)。
LCMS(m/z):448[M+1]
HPLC純度:94%
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((2S,3R)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)ブタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−10)の合成:
6S−2(300mg、0.63mmol)をEtOAc(20mL)に溶かし攪拌している溶液に無水酢酸(0.13g、1.27mmol)、次いでPd/C(150mg)をN雰囲気下で加えた。反応混合物をH雰囲気下、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(20mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを2%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−10)(90mg、37.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.08(t,J=8.4Hz,1H),4.83−4.75(m,1H),4.44−4.38(m,1H),3.93−3.83(m,3H),3.72−3.67(m,1H),3.64−3.57(m,3H),3.55−3.46(m,1H),3.29−3.23(m,3H),2.13−2.09(m,2H),2.07(s,3H),1.98−1.82(m,4H),1.79−1.73(m,2H),1.11−0.98(m,3H);
LCMS m/z:381.3[M+1];
HPLC純度:94.2%
スキーム6S−4:
Figure 2016506962
ベンジル2−(2−(((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−4)の合成:
6S−M(600mg、4.19mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.93mL、10.4mmol)、6S−AD(1.60g、5.02mmol)、次いでHATU(1.91g、5.02mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で希釈した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液(1×30mL)、次いでブライン溶液(1×20mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6S−4(600mg、33.3%)を淡黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),7.35−7.32(m,5H),5.13(d,J=4.5Hz,1H),5.13(s,2H),5.09−5.00(m,1H),4.12−3.94(m,2H),3.70−3.33(m,6H),2.16−2.11(m,4H),1.08(d,J=6.5Hz,3H);
LCMS m/z:444.5[M+1]
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−11)の合成:
6S−4(600mg、1.35mmol)をMeOH(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(50%湿潤)10%Pd/C(200mg)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で3時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc/MeOH(10mL/10mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、(6S−FNL−11)(400mg、粗物質)を黄色シロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),8.68(s,1H),5.29−5.07(m,1H),4.10−3.91(m,2H),3.61(d,J=16.5Hz,1H),3.40−3.31(m,1H),3.16−2.93(m,2H),2.02−1.91(m,2H),1.80−1.76(m,2H),1.32−1.28(m,1H),1.24(d,J=6.5Hz,1H),1.09(d,J=6.5Hz,3H);
LCMS m/z:310.2[M+1];
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−12)の合成:
(6S−FNL−11)(300mg、0.97mmol)をDCM(30mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.44mL、2.42mmol)、6S−AQ(147mg、1.16mmol)、次いでHATU(442mg、1.10mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して黄色シロップを得、これを分取HPLC法による精製によって精製して、(6S−FNL−12)(80mg、19.7%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.15(s,1H),8.52(t,J=8.0Hz,1H),8.08(s,1H),5.19−5.16(m,1H),4.04(s,2H),4.02(s,3H),3.94−3.84(m,5H),3.44−3.41(m,1H),2.27−2.21(m,2H),1.93−1.85(m,2H),1.10−1.08(m,3H);
LCMS m/z:419[M+1];
HPLC:96.64%
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)−2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−13)の合成:
(6S−FNL−11)(250mg、0.8mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にTEA(242mg、2.4mmol)を0℃で加えた。次いで、塩化イソブチリル(102mg、0.96mmol)を徐々に加え、得られた反応混合物を室温で3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈した。有機層をクエン酸(1×20mL)、次いでブライン溶液(1×20mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLC精製により精製して、化合物(6S−FNL−13)(80mg、26.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.19(s,1H),8.64−8.57(m,1H),5.17−5.13(m,1H),5.12−5.08(m,1H),4.17−4.09(m,2H),3.84−3.76(m,1H),3.70−3.64(m,2H),3.57−3.51(m,1H),3.37−3.34(m,1H),2.77−2.70(m,1H),2.17−2.05(m,2H),1.90−1.79(m,2H),1.13(d,J=6.0Hz,3H),1.03−0.97(m,6H);
LCMS m/z:380.4[M+1];
HPLC:98.5%(両鏡像異性体)
スキーム6S−5:
Figure 2016506962
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)アセトアミド(6S−FNL−14):
6S−BU(200mg、1.39mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.64mL、3.47mmol)、6S−AD(5.95g、37.7mmol)、次いでHATU(637mg、1.68mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを8%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーにより精製して黄色シロップを得、これを分取HPLC法による精製によって精製して、(6S−FNL−14)(100mg、20.4%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ9.18(d,J=3.6Hz,1H),8.54(t,J=7.6Hz,1H),5.15−5.06(m,2H),4.16−4.12(m,1H),4.05−4.00(m,1H),3.89−3.82(m,1H),3.72(t,J=5.6Hz,1H),3.61−3.56(m,1H),3.51−3.45(m,1H),3.37−3.33(m,1H),2.18−2.08(m,2H),2.02(s,3H),1.93−1.90(m,2H),1.10(t,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:352.3[M+1];
UPLC:47.2%および44.3%
スキーム6S−6:
Figure 2016506962
tert−ブチル2−(2−(((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−15)の合成:
6S−T(500mg、1.76mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(0.88mL、5.1mmol)、6S−AD(302mg、2.11mmol)、次いでHATU(801mg、2.11mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液(1×20mL)、次いでブライン溶液(1×20mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−15)(220mg、31.6%)を粘着性のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DO):δ8.99(s,1H),5.46−5.38(m,1H),4.80(s,2H),4.56−4.43(m,1H),4.14−3.93(m,1H),3.64−3.46(m,3H),2.38−2.34(m,2H),2.00−1.96(m,2H),1.50(s,9H),1.34(d,J=6.0Hz,3H);
LCMS(m/z):410.6[M+1];
HPLC:92.4%
スキーム6S−7:
Figure 2016506962
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロピル)アセトアミド(6S−FNL−16):
6S−BU(0.5g、2.21mmol)をCHCl(20mL)に溶かし攪拌している溶液にEDCI(0.63g、3.31mmol)、HOBT(0.44g、3.31mmol)および6S−AJ(0.37g、2.65mmol)、次いでDIPEA(1.4g、10.85mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応物を水で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質を2%MeOH:DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−16)(0.09g、12%)を黄色液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.94(s,1H),8.61(t,J=8.4Hz,1H),5.23−5.20(m,1H),5.16−5.09(m,1H),4.20−4.01(m,1H),3.91−3.85(m,1H),3.73−3.71(m,1H),3.65(s,1H),3.59−3.57(m,1H),3.49−3.34(m,1H),2.16−2.09(m,2H),2.05(s,3H),1.98−1.89(m,3H),1.13−1.11(m,3H)。
LCMS m/z:352.2[M+1]
スキーム6S−8:
Figure 2016506962
N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロピル)−2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−17)の合成:
6S−BX(500mg、1.96mmol)をDMF(5mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.15mL、6.86mmol)、6S−AJ(604mg、2.35mmol)、次いでHATU(893mg、2.35mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(50mL)およびEtOAc(50mL)で希釈した。分離した有機層をクエン酸溶液(1×100mL)、ブライン溶液(2×50mL)、次いで水(2×50mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、(6S−FNL−17)(128mg、17.2%)を粘着性の固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.94(s,1H),8.68−8.60(m,1H),5.22−5.10(m,2H),4.20−4.07(m,2H),3.86−3.79(m,1H),3.71−3.65(m,2H),3.58−3.51(m,1H),3.38−3.34(m,1H),2.77−2.66(m,1H),2.15−1.91(m,4H),1.14(d,J=4.0Hz,3H),1.03−0.97(m,6H);
LCMS m/z:380.4[M+1];
UPLC:94.01%
スキーム6S−9:
Figure 2016506962
tert−ブチル2−(2−(((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−18)の合成:
6S−T(1g、3.51mmol)をDMF(10mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(1.75mL、10.53mmol)、EDCI(1.0g、5.26mmol)、HOBT(710mg、5.26mmol)、次いで6S−AJ(602mg、4.21mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(15mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×20mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−18)(150mg、10.5%)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.95(s,1H),8.52(d,J=7.6Hz,1H),5.25(d,J=4.8Hz,1H),5.19−5.10(m,1H),4.21−4.17(m,2H),3.86−3.80(m,1H),3.71−3.67(m,1H),3.55(t,J=4.4Hz,2H),3.27−3.23(m,1H),2.13−2.08(m,2H),1.82−1.74(m,2H),1.39(s,9H),1.10(d,J=6.4Hz,3H);
質量(ESI):m/z 432.4[M+Na];
HPLC:98.35%(両異性体)
スキーム6S−10:
Figure 2016506962
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アセトアミド(6S−5):
6S−BU(400mg、1.77mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.9mL、5.32mmol)、6S−AP(474mg、1.77mmol)、EDCI.HCl(509mg、2.66mmol)、HOBT(410mg、2.66mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、6S−5(300mg、35%)を粘度の高い無色のシロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.78(d,J=16.0Hz,2H),8.35(d,J=9.0Hz,1H),7.37(d,J=16.0Hz,1H),4.88(t,J=8.0Hz,1H),4.37(d,J=8.0Hz,1H),3.90(d,J=8.0Hz,2H),3.85(s,2H),3.76(d,J=10.0Hz,1H),3.63−3.57(m,1H),3.49−3.43(m,1H),3.13(d,J=9.0Hz,1H),2.13−2.10(m,2H),2.01(s,3H),1.16(d,J=5.5Hz,3H),0.64(s,9H),0.06(s,6H);LCMS m/z:474.6[M−1]
2−(5−アセチル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アセトアミド(6S−FNL−19)の合成:
6S−5(300mg、0.63mmol)をTHF(20mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(1.26mL)を0℃で徐々に加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させて粗生成物を得、これを4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、異性体の混合物(110mg)を得、これをキラル分取HPLC法による精製によって再び精製して、(6S−FNL−19)(60mg、26%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.76(t,J=6.0Hz,2H),8.28(d,J=8.8Hz,1H),7.37(t,J=4.8Hz,1H),4.91−4.79(m,2H),4.15−4.10(m,1H),3.92−3.78(m,2H),3.67(d,J=4.8Hz,1H),3.60−3.54(m,1H),3.49−3.31(m,2H),2.13−2.11(m,2H),2.09(s,3H),2.08−1.87(m,2H),1.09(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:362.4[M+1];
HPLC:97.5%
スキーム6S−11:
Figure 2016506962
tert−ブチル2−(2−((2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−6)の合成:
6S−T(300mg、1.05mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(0.55mL、3.16mmol)、6S−AP(338mg、1.26mmol)、次いでBOP(696mg、1.57mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(15mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×20mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−6(150mg、26%)を粘着性のシロップとして得た。
LCMS(m/z):534.7[M+1]
tert−ブチル2−(2−((2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−20)の合成:
6S−6(300mg、0.56mmol)をTHF(10mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAF(THF中1M)(1.11mL、1.12mmol)をN雰囲気下、0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗残渣を得、これを水(10mL)およびEtOAc(20mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×30mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを分取HPLC精製により精製して、(6S−FNL−20)(40mg、17%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,CDOD):8.79−8.72(m,2H),7.39−7.34(m,1H),5.13−5.08(m,1H),4.81−4.70(m,1H),4.50−4.40(m,1H),4.35−4.21(m,1H),3.91−3.75(m,2H),3.48−3.37(m,3H),2.33−2.22(m,2H),1.97−1.85(m,2H),1.41(s,9H),1.18−1.16(m,3H);
LCMS(m/z):420.5[M+1];
HPLC:99.3%
スキーム6S−12:
Figure 2016506962
ベンジル2−(2−((2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−7)の合成:
6S−M(1.3g、4.08mmol)をDCM(30mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.2mmol)、6S−AP(1.09g、4.08mmol)、次いでEDCI.HCl(1.1g、6.13mmol)、HOBT(938mg、6.13mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(30mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×50mL)で洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗物質を得、これを4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−7(1.5g、65%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.80−8.74(m,2H),7.39−7.34(m,6H),5.09(s,2H),4.93(t,J=4.8Hz,1H),4.38−4.19(m,1H),4.05−3.68(m,2H),3.49−3.39(m,4H),2.20−2.11(m,2H),1.86−1.85(m,2H),1.19−1.10(m,4H),0.65(s,9H),−0.07(s,3H),−0.03(s,3H);
LCMS m/z:568[M+1]
N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−8)の合成:
6S−7(500mg、0.88mmol)をEtOAc(25mL)に溶かし攪拌している溶液に(50%湿潤)10%Pd/C(250mg)を加え、H雰囲気下(バルーン圧)、室温で7時間攪拌した。反応終了後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAc(10mL)で研和した。ろ液を減圧下で濃縮して、6S−8(320mg、粗物質)を粘度の高い黄色シロップとして得た。この化合物をいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。この化合物をいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。
LCMS m/z:434.5[M+1]
N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−9)の合成:
6S−AQ(93mg、0.73mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.21mmol)、6S−8(320mg、0.73mmol)、次いでEDCI.HCl(211mg、1.10mmol)、HOBT(170mg、1.10mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、6S−9(210mg、粗物質)を粘度の高い黄色シロップとして得た。この化合物をいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。
LCMS m/z:543.5[M+1]
N−(2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(5−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−21)の合成:
6S−9(210mg、粗物質、0.38mmol)をTHF(5mL)に溶かし攪拌している溶液にTBAFをTHF(0.77ml,0.76mmol)に溶かした溶液を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質を4%MeOH/DCMで溶離させるカラムクロマトグラフィー、次いで分取TLCにより精製して、(6S−FNL−21)(70mg、42%)を粘度の高い黄色シロップとして得た。
H−NMR:(400MHz,CDOD):δ8.75−8.70(m,2H),7.95(s,1H),7.36−7.30(m,1H),5.16−5.13(m,1H),4.53(s,1H),4.41−4.43(m,2H),4.29−4.03(m,1H),3.99(s,3H),3.96−3.81(m,2H),3.58−3.54(m,1H),2.37−2.34(m,2H),2.09−2.00(m,2H),1.22(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:429[M+1]。
スキーム6S−13:
Figure 2016506962
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)ブタンアミド(6S−FNL−22)の合成:
6S−BX(500mg、1.96mmol)をDMF(3mL)に溶かし攪拌している溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.02mL、5.88mmol)、6S−F(277mg、2.35mmol)、次いでHATU(893mg、2.35mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、ブライン溶液(15mL)で反応混合物の反応を停止させ、10%MeOH/DCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/DCMによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、(6S−FNL−22)(100mg、14.4%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DO):δ4.37−4.34(m,2H),4.08−3.96(m,2H),3.84−3.79(m,1H),3.72−3.68(m,1H),3.67−3.61(m,1H),2.93−2.86(m,1H),2.37−2.25(m,2H),2.11−2.02(m,2H),1.38−1.29(m,4H),1.14−1.09(m,6H);
LCMS m/z:355.5[M+1];
HPLC:99.97%
スキーム6S−14:
Figure 2016506962
tert−ブチル2−(2−(((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシラート(6S−FNL−23)の合成:
6S−T(2g、7.04mmol)をDMF(10mL)に溶かし攪拌している溶液にDIPEA(3.78mL、21.12mmol)、6S−F(997mg、8.44mmol)、次いでHATU(3.2g、8.44mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質を2%MeOH/DCMで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−23)(1.1g、40.7%)を白色固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DO):δ4.33−4.26(m,3H),4.21−4.12(m,1H),4.05−3.86(m,1H),3.59−3.55(m,2H),3.53−3.35(m,1H),2.33−2.27(m,2H),1.97−1.90(m,2H),1.46(s,9H),1.25−1.22(m,3H);
質量(ESI):m/z 383.4[M−1];
HPLC:97.8%(両異性体)
スキーム6S−15:
Figure 2016506962
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−ベンジル−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−24)の合成:
6S−AU(4.0g、18.43mmol)をCHCl(20mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(3.34mL、36.86mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物を得た。酸塩化物をDCM(40mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(3.8g、11.65mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.44mL、37.04mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(30mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO(2×25mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−24)(2.6g、42.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.87,7.89(dd,J=8.5Hz,J=8.5Hz,1H),7.47(d,J=11.0Hz,2H),7.38−7.31(m,2H),7.17(t,3H),5.63(s,2H),5.20−5.16(m,1H),4.43−4.41(m,1H),4.24−4.14(m,1H),4.02(t,J=7.0Hz,1H),3.84(s,3H),3.38−3.33(m,1H),2.20−2.14(m,2H),1.97(s,3H),1.92−1.80(m,5H),1.16(t,J=7.5Hz,3H)
LCMS m/z:526.6[M+1];
HPLC:51.34%および46.08%(鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(4−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−25)の合成:
6S−BL(100mg、0.42mmol)をCHCl(5mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(108mg、0.85mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物(150mg、粗物質)を得た。酸塩化物(150mg、0.59mmol、粗物質)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(193mg、0.59mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(229mg、1.77mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で8時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO3溶液(2×30mL)、次いでクエン酸溶液(1×20mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−25)(100mg、31.2%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.99(dd,J=8.4Hz,8.8Hz,1H),7.48(d,J=9.6Hz,1H),7.28−7.16(m,5H),5.63(s,2H),5.20−5.16(m,1H),4.44−4.40(m,1H),4.20(d,J=7.6Hz,1H),3.92−3.81(m,3H),3.39−3.29(m,2H),2.50(s,3H),2.22−2.15(m,2H),1.92−1.86(m,2H),1.81(s,3H),1.16(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:544.6[M+1];
HPLC:97.6%(両鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−26)の合成:
6S−BO(140mg、0.57mmol)をCHCl(5mL)、DMF(0.2mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(0.1mL、1.14mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物(160mg、粗物質)を得た。酸塩化物(160mg、粗物質)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(186mg、0.57mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(220mg、1.71mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(50mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン溶液(2×50mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを5%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−26)(79mg、24%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ8.17(t,J=9.5Hz,1H),7.42(d,J=18.8Hz,1H),7.15(d,J 8.0Hz,2H),6.91(d,J=8.0Hz,2H),5.55(s,2H),5.17−5.16(m,1H),4.46−4.45(m,1H),3.99−3.91(m,2H),3.73(s,3H),3.40−3.36(m,1H),2.63(s,3H),2.40−2.36(m,2H),2.21−2.14(m,2H),1.98(s,3H),1.96−1.92(m,2H),1.40(s,2H),1.12(d,J=6.0Hz,3H)
LCMS m/z:556.6[M+1];
HPLC:92.2%(両鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(5−メチル−1−(4−メチルベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−27)の合成:
6S−BS(250mg、粗物質、1mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(391mg、1.2mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(387mg、3mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で8時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO溶液(2×20mL)、次いでクエン酸溶液(2×20mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−27)(100mg、18.5%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.97(dd,J=9.2Hz,9.6Hz,1H),7.47(d,J=8.8Hz,1H),7.17(d,J=8.0Hz,3H),7.07(d,J=8.0Hz,2H),5.58(s,2H),5.20−5.14(m,1H),4.44−4.40(m,1H),4.25(s,2H),3.92−3.80(m,3H),3.38(dd,J=15.2Hz,14.8Hz,1H),2.37(s,3H),2.27(s,3H),2.20−2.15(m,2H),1.92−1.86(m,2H),1.81(s,3H),1.16(d,J=6.4Hz,3H)
LCMS m/z:540.6[M+1];
HPLC:98.3%(両鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(3−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−28)の合成:
6S−AX(170mg、0.72mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(235mg、0.72mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(280mg、2.17mmol)、HATU(547mg、1.44mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で18時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO溶液(1×20mL)、クエン酸溶液(1×20mL)、次いでブライン溶液(2×30mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−28)(185mg、47.3%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ7.95(dd,J=8.8Hz,8.4Hz,1H),7.50−7.39(m,2H),7.17(t,J=11.2Hz,2H),7.01(dd,J=9.6Hz,7.6Hz,2H),5.75(s,2H),5.21−5.16(m,1H),4.44−4.40(m,1H),4.26−4.15(m,1H),4.06−4.03(m,1H),3.95−3.81(m,3H),3.39−3.34(m,1H),2.39(s,3H),2.23−2.12(m,2H),1.98(s,3H),1.93−1.81(m,2H),1.17(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:544.3[M+1];
HPLC:97.4%(両鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(2−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−29)の合成:
6S−BA(100mg、0.42mmol)をCHCl(5mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(108mg、0.85mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物(100mg、粗物質)を得た。酸塩化物(100mg、0.39mmol、粗物質)をDCM(5mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(144mg、0.47mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(142mg、1.17mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で8時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO3溶液(2×30mL)、次いでクエン酸溶液(1×20mL)により洗浄した。分離した有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−29)(120mg、56.8%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ8.00−7.91(m,1H),7.50−7.39(m,2H),7.28−7.13(m,4H),5.67(s,2H),5.21−5.16(m,1H),4.44−4.40(m,1H),4.20(d,J=7.6Hz,2H),3.90−3.81(m,3H),3.39−3.34(m,1H),2.50(s,3H),2.22−2.15(m,2H),1.92−1.86(m,2H),1.82(s,3H),1.20(d,J=6.4Hz,3H);
LCMS m/z:544.6[M+1];HPLC:98.6%(両鏡像異性体)
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(シクロヘキシルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−30)の合成:
6S−BE(200mg(粗物質)、0.82mmol)をDCM(10mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(270mg、0.82mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(320mg、2.48mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で8時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO溶液(1×20mL)、クエン酸溶液(1×20mL)、次いでブライン溶液(2×30mL)により洗浄した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−30)(86mg、19.7%)をオフホワイト固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ7.98(dd,J=8.8Hz,9.2Hz,1H),7.47(dd,J=7.6Hz,1H),7.16(dd,J=7.6Hz,10.0Hz,1H),5.22−5.13(m,1H),4.43−4.39(m,1H),4.20−4.14(m,3H),4.02−3.99(m,1H),3.87(t,J=6.0Hz,4H),2.48(s,3H),2.20−2.11(m,2H),2.42−2.30(s,1H),1.88−1.85(m,2H),1.82(s,3H),1.64−1.59(m,4H),1.48−1.45(m,2H),1.27−1.11(m,4H),0.84(d,J=6.8Hz,3H);
LCMS m/z:532.6[M+1];HPLC:91.2%。
(2R,3S)−4−アミノ−3−(2−(5−(1−(シクロペンチルメチル)−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニル)−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド)−4−オキソブタン−2−イルアセタート(6S−FNL−31)の合成:
6S−BI(250mg、1.19mmol)をCHCl(10mL)、DMF(0.1mL)に溶かし攪拌している溶液に塩化オキサリル(0.2mL、2.38mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。揮発性物質をN雰囲気の存在下、減圧下で蒸発させて、酸塩化物(300mg、粗物質)を得た。酸塩化物(300mg、粗物質)をDCM(5mL)に溶かし攪拌している溶液に(6S−FNL−3)(358mg、1.19mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.57mL、3.57mmol)を0℃で加えた。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン溶液(2×10mL)により洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを2%MeOH/CHClで溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(6S−FNL−31)(100mg、16.2%)を淡褐色固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d,DO):δ5.22−5.19(m,1H),4.39−4.37(m,1H),4.22−4.14(m,2H),3.98−3.96(m,2H),3.91−3.85(m,2H),3.38−3.34(m,1H),2.50(s,3H),2.41(s,2H),2.36−2.31(m,4H),2.19(s,3H),1.90(d,J=7.5Hz,3H),1.58−1.47(m,4H),1.22−1.16(m,4H)
LCMS m/z:518.6[M+1];
HPLC:90%(両鏡像異性体)
スキーム6S−16:
Figure 2016506962
N−(2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−10)の合成:
(6S−FNL−20)(1g、2.38mmol)をDCM(20mL)に溶かし攪拌している溶液にTFA(1.75mL、2.38mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗残渣を得、これをn−ペンタン(10mL)で研和して、6S−10(1g、粗物質)を粘着性のシロップとして得、これをいかなる精製も実施せずに次の段階に直接使用した。
H−NMR:(400MHz,DO):9.10(d,J=5.2Hz,1H),8.96−8.85(m,1H),7.89−7.60(m,1H),4.40−4.22(m,1H),4.12−4.00(m,2H),3.95−3.84(m,1H),3.78−3.67(m,1H),3.50−3.44(m,2H),3.20−3.16(m,1H),2.44−2.36(m,2H),2.21−2.07(m,2H),1.15−1.12(m,3H);
LCMS(ESI):m/z 320.3[M+1];
N−(2−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)−2−(5−イソブチリル−1−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)アセトアミド(6S−FNL−32)の合成:
化合物6S−10(1g、2.30mmol)をDCM(25mL)に溶かし攪拌している溶液にTEA(0.96mL、6.9mmol)を0℃で加え、室温で5分間攪拌した。次いで、塩化イソブチリル(292mg、2.76mmol)を徐々に加え、室温で2時間攪拌した。出発物質が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(15mL)で希釈した。分離した有機層をブライン溶液(1×30mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%MeOH/EtOAcで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製して、(6S−FNL−32)(230mg、25.7%)を粘度の高いシロップとして得た。
H−NMR:(500MHz,CDOD):8.75(d,J=12.5Hz,2H),7.37(d,J=10.5Hz,1H),4.52−4.45(m,1H),4.22−4.00(m,1H),3.96−3.66(m,2H),3.64−3.57(m,1H),3.47−3.33(m,3H),2.84−2.65(m,2H),2.31−2.24(m,2H),2.06−1.99(m,2H),1.39−1.24(m,3H),1.19−1.05(m,6H);
LCMS(ESI):m/z 390.4[M+1];
HPLC:98.4%
実施例12−[ H]MK−801結合アッセイ
方法
Moskalら(Moskal,J.R.,Kuo,A.G.,Weiss,C.,Wood,P.L.,O’Connor Hanson,A.,Kelso,S.,Harris,R.B.,Disterhoft,J.F.,2005.GLYX−13:a monoclonal antibody−derived peptide that acts as an N−methyl−D−aspartate receptor modulator.Neuropharmacology.49,1077−87)に記載されている通りにアッセイを実施した。濃度を漸増させた被験化合物および50μMグルタミン酸の存在下、[H]MK−801(5nM;22.5Ci/mmol)と十分に洗浄したラット皮質膜(200μg)との結合の増強を非平衡条件下で(25℃で15分間)測定した。グリシンリガンドが全く存在せず、30μM 5,7DCKAが存在する状態でゼロレベルを決定した。1mMグリシンの存在下で最大刺激を測定し、全試料中に50μMグルタミン酸が存在していた。3パラメータのlogアゴニスト対応答方程式を用いて、被験化合物による[H]MK−801結合の促進を計算し(Graph pad Prism、USA)、被験化合物の効力(EC50、pMで表される)および最大活性(%最大刺激)を計算した。
結果
化合物B〜DおよびHの効力および最大活性を表2および3ならびに図1〜4に示す。
Figure 2016506962
追加の生物学的データ
Figure 2016506962
実施例13−海馬薄片における長期増強
方法
Zhangらに記載されている通りにアッセイを実施した(Zhang,X.L.,Sullivan,J.A.,Moskal,J.R.,Stanton,P.K.,2008.A NMDA receptor glycine site partial agonist,GLYX−13,simultaneously enhances LTP and reduces LTD at Schaffer collateral−CA1 synapses in hippocampus.Neuropharmacology.55,1238−50)。Sprague−Dawleyラット(12〜18日齢;Taconic Farms)をイソフルランで深麻酔し、断頭した。ラット脳を迅速に取り出し、124mM NaCl、4mM KCl、2mM MgSO、2mM CaCl、1.25mM NaHPO、26mM NaHCO3、10mM グルコースを含有し、95%O/5%COが常時供給されたpH7.4の氷冷人工脳脊髄液(ACSF、2〜4℃)に浸漬した。ラット脳を二等分して前頭葉を切除し、個々の半球をシアノアクリレート接着剤を用いて台に接着させて氷冷ACSFに浸漬し、スライスする間、95%O/5%COを常時供給した。ビブラトーム(Leica VT1200S)を用いて冠状薄片(厚さ400μm)を作成し、インターフェースを備えたチャンバに移して室温で最低1時間インキュベートした後、Haas型インターフェース記録チャンバに移し、酸素を含む32±0.5℃のACSFを3ml/分で常時灌流した。薄肉ホウケイ酸ガラスで低抵抗記録電極を作成し(ACSF充填後で1〜2MΩ)、CA1領域の放線状層にあるシャッファー側枝終末領域の頂端側樹状領域に挿入して興奮性シナプス後場電位(fEPSP)を記録した。ステンレス製双極刺激電極(FHC Co.)をCA3放線状層のシャッファー側枝・交連線維に当て、30秒に1回、fEPSPの最大値の約半分が誘発されるように定電流刺激強度を調節した(50〜100pA;持続時間100μs)。LTPの誘導前および誘導後に陰性波の最大値の20〜80%の直線補間によってfEPSPの傾きを測定し、実験開始前の少なくとも15分間は傾きが±10%以内で安定していることを確認した。シャッファー側枝に連続刺激を与えてLTPを誘発する30分前に、バスに被験化合物(1μM)を加えた。10×100Hz/5パルスバーストの一連の高頻度θバースト刺激を200msのバースト間隔で4回実施してシャッファー側枝軸索を刺激することによりLTPを誘導した。一連の刺激はそれぞれ持続時間を2秒間とし、15秒間隔で与えた。Multiclamp 700B増幅器を用いてシグナルを記録し、Digidata 1322(Axon Instruments、USA)でデジタル化した。IBMと互換性のあるパーソナルコンピュータにpClampソフトウェア(バージョン9、Axon Instruments)を用いてデータを解析した。
結果
図5に示されるように、0.11μMの被験化合物Bでは、CA1錐体ニューロンで記録されたラットシャッファー側枝誘発性NMDA e.p.s.c.sに高頻度刺激後の長期増強の増大が認められた。
均等物
当業者は、ルーチンの実験のみを用いて、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する均等物を多数認識する、または確認することが可能であろう。このような均等物は以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。
参照による組込み
本明細書に引用される特許、公開特許出願、ウェブサイトをはじめとする参考文献については、その全体が参照により明示的に本明細書に組み込まれる。

Claims (59)

  1. 式I:
    Figure 2016506962
    (I)
    によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
    Rが、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;−O−C〜Cアルキレン−フェニル;C〜Cアルケニル;C〜Cアルキニル;C〜Cシクロアルキル;フェニル;または5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、ここでRが任意選択で、アミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されており;
    が、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)およびC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    Xが、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリール環が任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
    およびRがそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRが、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;前記ヘテロシクリルが2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択され;前記ヘテロシクリルが任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている、
    化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. がHである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. がC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. がメチルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. が、それぞれがアミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されたC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。

  7. Figure 2016506962
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  8. が、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり;前記ヘテロアリールが任意選択で、アミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  9. が、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C〜Cアルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり;前記ヘテロアリールが任意選択で、C〜Cアルキルおよびベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  10. が、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり;前記ヘテロアリールが任意選択で、−CHおよびベンジルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  11. が、任意選択でアミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換された−O−C〜Cアルキレン−フェニルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  12. が、任意選択でアミノ、保護アミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)、ベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)および−C〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキル(任意選択で、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換された−O−CH−フェニルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  13. が、ベンジルオキシ、−CH
    Figure 2016506962
    からなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  14. Xが−C(O)NRである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  15. およびRがそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルおよびフェニルからなる群より選択される、請求項14に記載の化合物。
  16. およびRがともにHである、請求項14に記載の化合物。
  17. Xが、5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールであり、前記ヘテロアリールが任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  18. Xが、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル(任意選択で、1つ〜2つの独立して選択されるC〜Cアルキルで置換されている)、ピリジルおよびピリミジニルからなる群より選択される、請求項17に記載の化合物。
  19. RがHである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物。
  20. Rが−C(O)−C〜Cアルキルである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物。
  21. Rが−C(O)−CHである、請求項20に記載の化合物。
  22. がC〜Cアルキルである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. が−CHである、請求項22に記載の化合物。
  24. がHである、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. がHである、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
  26. 式II:
    Figure 2016506962
    (II)
    によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
    Rが、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    Xが、H;C〜Cアルキル;−OH;C〜Cアルコキシ;−COH;C(O)NR;および5〜6個の環原子を含むヘテロアリールであって、前記環原子のうちの1個、2個もしくは3個が独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択されるヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリール環が任意選択で、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
    およびRがそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、RおよびRが、一緒になって、それらが結合している窒素とともに4〜6個の環原子を含むヘテロシクリルを形成し;前記ヘテロシクリルが2個を超えない環ヘテロ原子(RおよびRと結合している窒素原子を含む)を含み、第二の環ヘテロ原子が存在する場合、それは独立して、N、NH、N(C1〜C3アルキル)、OおよびSからなる群より選択され;前記ヘテロシクリルが任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より独立して選択される1つ〜3つの置換基で置換されている、
    化合物またはその薬学的に許容される塩。
  27. がHである、請求項26に記載の化合物。
  28. がHである、請求項26または27に記載の化合物。
  29. Xが−C(O)NRである、請求項26〜28のいずれか1項に記載の化合物。
  30. およびRがそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルおよびフェニルからなる群より選択される、請求項29に記載の化合物。
  31. およびRがともにHである、請求項30に記載の化合物。
  32. RがHである、請求項26〜31のいずれか1項に記載の化合物。
  33. Rが−C(O)−C〜Cアルキルである、請求項26〜31のいずれか1項に記載の化合物。
  34. Rが−C(O)−CHである、請求項33に記載の化合物。
  35. がC〜Cアルキルである、請求項26〜34のいずれか1項に記載の化合物。
  36. が−CHである、請求項35に記載の化合物。
  37. がHである、請求項26〜36のいずれか1項に記載の化合物。
  38. がHである、請求項26〜37のいずれか1項に記載の化合物。
  39. 表1に記載される化合物から選択される、請求項1または26に記載の化合物。
  40. 請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  41. 経口投与に適している、請求項40に記載の医薬組成物。
  42. 静脈内投与に適している、請求項40に記載の医薬組成物。
  43. うつ病、アルツハイマー病、注意欠陥障害、統合失調症または不安の治療を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に薬学的有効量の請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  44. 式I:
    Figure 2016506962
    によって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシドであって、式中、
    が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびC〜Cアルキルからなる群より選択され;
    Rが、H、C〜Cアルキルまたは−C(O)−C〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、フェニルまたはそれぞれがO、SもしくはNから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリールであり、そこでRが任意選択で、それぞれがアミノ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)またはベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
    が、ハロゲン、C〜Cアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)、C〜Cシクロアルキル(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)またはC〜Cアルコキシ(任意選択で、1個、2個または3個のハロゲンによって置換されている)からなる群より選択され;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    がHまたはC〜Cアルキルであり;
    Xが、H、C〜Cアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−COH、−C(O)NRおよびそれぞれがO、SまたはNから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する4〜6員ヘテロアリール環からなる群より選択され、前記ヘテロアリール環が任意選択で、それぞれがハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびフェニルからなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されていてよく;
    およびRがそれぞれ独立して、H、C〜Cアルキルまたはフェニルからなる群より選択されるか、一緒になって、それらが結合している窒素とともに、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有し得る4〜6員複素環を形成し;前記4〜6員複素環が任意選択で、ハロゲン、シアノ、オキソおよびC〜Cアルキルからなる群より選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてよい、
    化合物ならびにその薬学的に許容される塩、立体異性体およびN−オキシド。
  45. がHである、請求項44に記載の化合物。
  46. がHである、請求項44または45に記載の化合物。
  47. がC〜Cアルキルである、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。
  48. がメチルである、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。
  49. が、任意選択で、それぞれがアミノ,ハロゲン,C〜Cアルキル,C〜Cアルコキシ,ヒドロキシル,フェニル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)およびベンジル(任意選択で、それぞれが独立してRから選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている)からなる群より選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されたC〜Cアルキルである、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。

  50. Figure 2016506962
    である、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。
  51. がヘテロアリールである、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。
  52. が、−CH
    Figure 2016506962
    からなる群より選択される、請求項44〜46のいずれか1項に記載の化合物。
  53. Xが−C(O)NRである、請求項44〜52のいずれか1項に記載の化合物。
  54. Xが4〜6員ヘテロアリール環である、請求項44〜52のいずれか1項に記載の化合物。
  55. Figure 2016506962
    から選択される、請求項44に記載の化合物。
  56. 請求項44〜55のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  57. 経口投与に適している、請求項56に記載の医薬組成物。
  58. 静脈内投与に適している、請求項56に記載の医薬組成物。
  59. うつ病、アルツハイマー病、注意欠陥障害、統合失調症または不安の治療を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に薬学的有効量の請求項44〜55のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
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