JP2016505703A5 - - Google Patents

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銅及び錫の層でメッキされた基板を焼鈍することによる金色の青銅の生産において、基板のコアと銅層との間のニッケル層の存在が、所定の操業条件下において金属間化合物の形成によって錫が消費されてしまうことが発見された。ニッケルの存在によって、ニッケル、錫、及び銅を備える三元の金属間デンドライト相が、ニッケル層と銅層との境界に近接するとともに銅リッチな層中に延びる領域に形成される場合がある。この現象は、銅との相互拡散によって金色の青銅を形成するための外層中の錫の可用性を減少させる。また、そのような錫の消費は、電磁信号(EMS)特性のような生産用の基板に所定の特性を付与するために提供される場合のある厚い銅メッキ層の経費を削減するために望ましい場合がある、銅層の厚みが薄くされた場合の望ましい金色の青銅の生産における課題をもたらす場合がある。所定の焼鈍温度及び滞留時間もまた、ニッケルによる錫の消費に有利に働く。錫の過剰消費は銅との相互拡散に対する錫の可用性を減少させ、不十分な量の錫は、外側領域における望ましくない赤っぽい色の青銅をもたらす場合がある。外側錫層の厚みの増加は、銅との相互拡散のために使用可能な錫を増加させることはできるが、過剰な量の錫及び/又は所定の操業条件は、青銅の表面上の望ましくない錫溜まり(puddles)をもたらす場合がある。
本方法の任意の特徴においては、多層基板は、錫層に接する金属最上層をさらに有することができ、この金属最上層は銅及び/又は亜鉛を備えるとともに所定の最上層厚みを有する。任意に、最上層厚みは、金属最上層との錫の層の拡散を可能にして相互拡散した外側青銅層を作り、焼鈍中の外面上の錫溜まりの形成を軽減するか、又は防止するのに十分なものとすることができる。任意に、最上層厚みは、約0.1μm〜約4μmとすることができる。
また別の特徴において、外側接触領域を有するコアと、前記コアの外側接触領域と接するとともに、焼鈍によって生じた相互拡散された銅及び錫を備えるピンク色の領域であって、このピンク色の領域が、約8重量%未満の錫含有量を有するとともに、十分に少ないニッケル含有量を有して、ニッケル及び錫を備える金属間相を実質的に有さない、ピンク色の領域と、このピンク色の領域に接するとともに焼鈍によって生じた相互拡散した銅及び錫を備える金色の青銅領域であって、錫は銅と完全に相互拡散して、約8重量%〜約15.8重量%の濃度で存在し、外側の金色の青銅領域が、錫溜まりの無い、金色の青銅の外観を有する外面を有する、金色の青銅領域と、を含む金色の青銅の外観を有する物品が提供される。
また別の特徴においては、金色の青銅の外観を有する物品の生産方法が提供される。この方法は、外側接触領域を有するコアと、このコアの外側接触領域上にメッキされた、所定の銅層厚みを有する銅層と、この銅層上にメッキされた、所定の錫層厚みを有する錫層と、この錫層上にメッキされた金属最上層であって、銅及び/又は亜鉛を含み、所定の最上層厚みを有する、金属最上層と、を備える多層基板を焼鈍するステップを備え、焼鈍するステップは、所定の焼鈍滞留時間の間、上昇する焼鈍温度で行われ、焼鈍温度と焼鈍滞留時間とは互いに基づいて制御されて、錫層の銅層中への拡散を可能として金色の外観を有する相互拡散した外側青銅層を備える焼鈍された基板を作り、錫層厚み及び最上層厚みは、銅層及び金属最上層との錫層の拡散を可能として、約8重量%〜約15.8重量%の錫濃度を有する相互拡散した外側青銅層を作るとともに、焼鈍中の錫溜まりの形成を軽減するか、又は防止するのに十分とされている。
図2を参照すると、青銅合金の相状態図は、温度及び銅と錫との比率とに依存して、青銅が多くの組成の組み合わせに存在することを示している。色あせしない、均一な金色を有する青銅層を形成するためには、図2の相状態図において円で囲まれた領域として強調されているように、Cu−Sn合金の単一α相が望ましい。Cu−Sn合金の単一α相を達成するために、十分な厚さの錫層と銅層とが、基板の接触領域上にメッキされる。さらに、様々な焼鈍の条件(焼鈍温度、焼鈍滞留時間、及び焼鈍雰囲気の組成)を、増加された量の錫がα相のCu−Sn合金の形成に参加するように、すなわち、α相中の錫の溶解度を改善し、錫の含有量が、図2の相状態図に示されているように、α相における錫の最大溶解度(約15.8重量%)より高い第2の相を減少させることによって、制御することができる。さらに、ここに記載される様々な技法は、青銅の外面上及び/又は表面化の金属間デンドライト或いは三元相内の残留錫溜まりの形態にある、α相のCu−Sn合金に使用されない錫の低減を容易にする。
図2〜4を参照すると、銅層の厚みに対する錫層の厚みの比は、金色の青銅合金の形成を増加させるように提供される。理論的には、錫が銅層に対して薄すぎる厚みでメッキされる場合には、所定の焼鈍条件の下で「赤い青銅」(ここでは銅リッチな領域としても参照される)が形成されるように、十分ではない錫しか銅中に拡散しないので、形成される青銅層はピンク色を呈する場合がある。例えば、所定の焼鈍条件下では、約1.3μm/10μmより小さい厚さの比T(Sn)/T(Cu)を提供することは、最大でも約6重量%の錫含有量のような、比較的低い錫含有量を有する傾向がある拡散層を得ることとなる場合がある。さらに、銅層の厚みが不十分であるか、錫層の厚みが過剰である場合には、青銅は内部の相互拡散した層として形成されるが、過剰な錫が所定の焼鈍条件の下で拡散層の外表面上に錫溜まりを形成する場合がある。図3は、焼鈍後に拡散層の外表面上に残された残留錫溜まりを図示している。例えば、所定の焼鈍条件の下では、約3.0μm/10μmより大きな厚さの比T(Sn)/T(Cu)は、錫溜まりとともに、少なくとも約14重量%の錫含有量のような、比較的高い錫含有量を有する傾向がある拡散層を得ることとなる場合がある。焼鈍条件が、例えば下記の実施例に示したように、拡散した金色の青銅領域を得るために、様々な厚さの比T(Sn)/T(Cu)に従って提供され得ることに注意すべきである。
図4は、本方法に従って1.5μmの錫でメッキされ、750℃で25分間焼鈍された硬貨のブランクの成功した結果を示す。高い錫の組成を有し、表面の錫溜まりの無い、金色の青銅のブランクが得られる。この同じブランクの断面が図8に示されており、そこでは複数の層が容易に観察される。
また別の観点では、本方法は十分な焼鈍滞留期間中、多層基板を焼鈍して、焼鈍によって引き起こされた相互拡散された銅及び錫を含む金色の青銅層を作るステップを含む。バランスを、焼鈍温度、焼鈍滞留時間(拡散速度に関係する)、及び銅と錫との厚みの組み合わせとの間で達成することができ、それによって適正な黄色味のある金色を有する青銅合金を、焼鈍された基板の外表面上に残留錫溜まりを生成することなく、形成することができる。
図9〜12を参照すると、銅又は亜鉛の金属最上層は錫層の上にメッキされて、所定の焼鈍条件下での焼鈍の後に青銅層上に残る場合がある錫の残留溜まりを減少させるか排除することができることが発見された。金属最上層の使用は、焼鈍ステップ中の焼鈍条件の操業可使用範囲及び錫メッキ層と銅メッキ層との可能な厚み比率の範囲を拡げることができる。多層メッキされたブランク(基板)が焼鈍炉の加熱ゾーンを通過する焼鈍中に、錫層及び銅層は2つの矛盾する物理現象に関与し、これら物理現象は溶融と拡散である。この矛盾は、メッキされたブランクの焼鈍温度が錫の融点温度、すなわち231.15℃まで上昇するとすぐに始まる。この温度では、ほとんどの錫層は既に銅層中に拡散してしまっている。しかし、231.15℃より高い温度への焼鈍温度の上昇の際には、錫層の拡散せずに残存していた錫は溶融することができ、融合して相互拡散した青銅層上に錫の滴を形成する。冷却の際には、これら滴は加熱ゾーンを出るときに凝固して青銅層の外面上に残留錫溜まりとして残る。たとえこれら溜まりは小さくすることができても、見える場合があり、後続のバニシ仕上げ及び洗浄のステップ中には取り除くことはできない。実際には、外側青銅層の外面の錫溜まりをバニシ仕上げで除去することは、挑戦的であるとともに不十分である場合がある。
図9を参照すると、ブランクが、700℃の一定の焼鈍温度において、20分の焼鈍滞留時間、金属基板を焼鈍することによって得られ、この基板は既に23ミクロンのアルカリ性の銅層と3ミクロンの錫層でメッキされていた。残留錫溜まりがブランクの青銅表面上に残っているのが見える。
図10は、銅‐錫‐銅でメッキされ、0.3ミクロンの銅の最上層を有するブランクの例を示し、このブランクは図9に示したブランクと全く同じ条件で焼鈍された。残留錫溜まりは、錫層が完全に銅層中に拡散して外側青銅合金層を形成するので、ブランクの青銅の外面から除外される。さらに、メッキされた銅の最上層の存在は、形成された外側青銅層の増加した厚みを得ることを可能にすることができる。例えば、フラッシュ最上層を付け加えることによって、メッキされた錫の層の厚みは、約3μmから約4μmまで増加させることができ、それによって、錫溜まりの形成を軽減するか、又は防止しつつ、図9において得られた青銅層よりも厚い青銅層を形成することを可能にする。
コアの外側接触領域からニッケルを減少させるか、又は取り除くこと、及び銅又は亜鉛の金属最上層を付け加えることによって、本方法は、金色の青銅合金の形成するための錫の可用性を上げる解決法を提供する。実際、金属間デンドライト相又は錫溜まりの形成における使用可能な錫の望ましくない消費は、本方法によって、減少するか又は防止されている。
[例示的なシナリオ]
・シナリオ1
1)軟鋼のブランクの、徹底的な洗浄、酸洗い、及びエッチ洗浄;
2)アルカリ性の銅の溶液の使用による軟鋼ブランク上への直接的な銅(Cu)層の電気メッキ;
3)既にアルカリ性の銅でメッキされたブランク上の錫(Sn)の電解メッキ。錫の厚みは、必要とされる青銅層の厚みによって、約1.0μm〜約5.0μmの範囲にある;
4)次いで、銅メッキの非常に薄い層が、既にメッキされたSn/Cuの上にメッキされる。この銅の薄いフラッシュ最上層は、約0.2μm〜約0.8μmであり、残留錫溜まりを軽減するか、又は除外するため、並びに焼鈍の際の均一な表面の色を達成するためにメッキされ、多層ブランクが得られる;
5)この多層ブランクは、所定の一式の焼鈍条件(焼鈍炉中にて還元雰囲気中で550℃〜750℃、20〜80分)で焼鈍される;
6)焼鈍されたブランクは、次いで適切に冷却される;及び
7)冷却されたブランクはバニシ仕上げされて、いつでもストライクできる(RTS)ブランクを生産する。
・シナリオ2
1)軟鋼のブランクの、徹底的な洗浄、酸洗い、及びエッチ洗浄;
2)アルカリ性の銅の溶液の使用による軟鋼ブランク上への直接的な銅層の電気メッキ;
3)既にアルカリ性の銅でメッキされたブランク上の錫の電解メッキ。錫の厚みは、必要とされる青銅層の厚みによって、約1.0μm〜約5.0μmの範囲にある;
4)次いで、亜鉛メッキの非常に薄い層が、既にメッキされたSn/Cuの上にメッキされる。この亜鉛の薄い層は、約0.2μm〜約0.8μmであり、残留錫溜まりを軽減するか、又は除外するため、並びに焼鈍の際の均一な表面の色を達成するためにメッキされ、多層ブランクが得られる;
5)この多層ブランクは、所定の一式の焼鈍条件(焼鈍炉中にて還元雰囲気中で550℃〜750℃、20〜80分)で焼鈍され、それによって、Sn、Zn、及びCuからなる三元の青銅が形成される;
6)焼鈍されたブランクは、次いで適切に冷却される;及び
7)冷却されたブランクはバニシ仕上げされて、いつでもストライクできる(RTS)ブランクを生産する。
・シナリオ4
1)軟鋼のブランクの、徹底的な洗浄、酸洗い、及びエッチ洗浄;
2)アルカリ性の銅の溶液の使用による軟鋼ブランク上への直接的な銅層の電気メッキ。アルカリ性の銅層はストライク層のように作用し、その厚みは約3.0μm〜約8.0μmである;
3)次いで、厚い銅が既にメッキされたブランク上にメッキされる。この銅のメッキは、約10μm〜約35μmである。この銅のメッキは、アルカリ性、酸性、シアン化合物を含有する、シアン化合物を含有しない、等の、いずれかの種の銅メッキ液を使用、好ましくは酸性の銅の溶液を使用して行うことができる。
4)既にアルカリ性の銅でメッキされたブランク上の錫の電解メッキ。錫の厚みは、必要とされる青銅層の厚みによって、約1.0μm〜約5.0μmの範囲にある;
5)次いで、銅メッキの非常に薄い層が、既にメッキされたSn/Cuの上にメッキされる。この銅の薄い層は、約0.2μm〜約0.8μmであり、残留錫溜まりを除外するため、並びに焼鈍の際の均一な表面の色を達成するためにメッキされ、多層ブランクが得られる;
6)この多層ブランクは、所定の一式の焼鈍条件(炉中にて還元雰囲気中で550℃〜750℃、20〜80分)で焼鈍される;
7)焼鈍されたブランクは、次いで適切に冷却される;及び
8)冷却されたブランクはバニシ仕上げされて、いつでもストライクできる(RTS)ブランクを生産する。
・シナリオ5
1)軟鋼のブランクの、徹底的な洗浄、酸洗い、及びエッチ洗浄;
2)アルカリ性の銅の溶液の使用による軟鋼ブランク上への直接的な銅層の電気メッキ;
3)酸性の銅の溶液を使用することによる、既にあるアルカリ性の銅の上への約2μm〜約3μmの薄い銅の電解メッキ;
4)既に銅でメッキされたブランク上の錫の電解メッキ。錫の厚みは、必要とされる青銅層の厚みによって、約1.0μm〜約5.0μmの範囲にある;
5)次いで、亜鉛メッキの非常に薄い層が、既にメッキされたSn/Cuの上にメッキされる。この亜鉛の薄い層は、約0.2μm〜約0.8μmであり、残留錫溜まりを除外するため、並びに焼鈍の際の均一な表面の色を達成するためにメッキされ、多層ブランクが得られる;
6)この多層ブランクは、所定の一式の焼鈍条件(炉中にて還元雰囲気中で550℃〜750℃、20〜80分)で焼鈍される;
7)焼鈍されたブランクは、次いで適切に冷却される;及び
8)冷却されたブランクはバニシ仕上げされて、いつでもストライクできる(RTS)ブランクを生産する。

Claims (41)

  1. 銅の外観を有する物品を生産する方法であって、
    外側接触領域を有するコアと、
    前記コアの前記外側接触領域上にメッキされた、所定の銅層厚を有する銅層と、
    前記銅層上にメッキされた錫層と、
    前記錫層上にメッキされた金属最上層であって、銅及び亜鉛のうちの少なくとも一方を含むとともに所定の最上層厚を有する、前記金属最上層と、
    を有する多層基板を焼鈍するステップを備える方法において、
    前記コアの前記外側接触領域はニッケルをさずそれによって焼鈍中の前記外側接触領域の近傍における錫とニッケルとを含む金属間化合物の形成を減少させるか、又は防止し、
    前記焼鈍するステップは、所定の焼鈍温度で、所定の焼鈍滞留時間、行われ、前記焼鈍温度及び前記焼鈍滞留時間は、前記錫層の前記銅層の中への拡散を可能とするとともに、相互拡散した外側青銅層を備える焼鈍された基板を作るように制御され、
    前記錫層は、前記錫層の前記銅層及び前記金属最上層との拡散を可能として8重量%〜15.8重量%の錫含有量を有する前記相互拡散した外側青銅層を作り、かつ、焼鈍中の錫溜まりの形成を軽減するか、又は防止するように、前記銅層厚と、前記最上層厚と、に応じた錫層厚でメッキされる、方法。
  2. 前記錫層厚は、前記相互拡散した外側青銅層が10重量%〜15重量%の錫含有量を有するようにされていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記焼鈍温度を異なる温度レベルに従って制御するステップを備え、それによって前記多層基板が前記焼鈍滞留時間の所定の期間、それぞれの温度レベルに保持されることを可能にすることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記焼鈍温度を制御するステップを備え、それによって前記多層基板が前記滞留時間の間、所定の一定の温度レベルに保持されることを可能にすることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記焼鈍温度は、425℃〜815℃であることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記焼鈍するステップは、前記多層基板を、制御された前記焼鈍温度で作動されている複数の加熱ゾーンを通過させるステップを備え、それによって前記多層基板を対応する前記焼鈍温度に加熱することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記焼鈍するステップは、前記複数の加熱ゾーンを備える焼鈍装置の中で行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記焼鈍するステップは、回転レトルト式焼鈍炉又はベルトコンベア式炉の中で行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記焼鈍滞留時間は、10分〜90分であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記焼鈍滞留時間は、0分〜0分であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記焼鈍するステップは、制御された焼鈍組成を有する焼鈍雰囲気の下で行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記焼鈍組成は、還元雰囲気を作るための少なくとも1つの成分を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記コアを前記銅層でメッキして、銅メッキされた基板を作るステップと、
    前記銅メッキされた基板を前記錫層でメッキして、前記多層基板を作るステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 酸性の溶液で前記銅層をエッチングするステップをさらに備え、前記錫層をメッキする前にエッチングされた銅層表面を作り、それによって前記錫層の付着力を前記エッチングされた銅層表面上で強化することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記銅層をメッキするステップは、非酸性の銅電解メッキ液で電解メッキするステップによって行われ、前記錫層をメッキするステップは、酸性の、シアン化合物を含む、シアン化合物を含まない、中性の、又はわずかにアルカリ性の溶液、或いはそれら溶液の混合物を備える錫電解メッキ液で電気メッキするステップによって行われることを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。
  16. 前記非酸性の銅電解メッキ液は、シアン化合物を含むアルカリ性の溶液であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記銅層厚は、5μm〜45μmであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記錫層厚は、1μm〜7μmであることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記相互拡散された外側青銅層は、6μm〜35μmの厚みを有すことを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記銅層は、第1の銅層厚を有するメッキされた第1の銅層と、前記第1の銅層と接触するとともに第2の銅層厚を有するメッキされた第2の銅層と、を備え、前記銅層厚は、前記第1の銅層厚と前記第2の銅層厚との合計であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記第1の銅層厚は3μm〜10μmであり、前記第2の銅層厚は10μm〜35μmであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記最上層厚は、0.1μm〜4μmであることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記多層基板は、硬貨のブランクであることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記コアは、鋼、アルミニウム、黄銅、銅、又はそれらの合金、或いはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記外側接触領域は、錫との組み合わせにおいて金属間デンドライト相を形成する場合がある金属又は金属化合物を含まないことを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記外側接触領域はクロムを含まず、それによってクロムと錫とを含む金属間の形成を回避することを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 金属の相互拡散を急速に停止させるために前記焼鈍された基板を焼入れするステップをさらに備え、焼入れされた基板を作ることを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. バニシ仕上げされた基板を作るために、前記焼入れされた基板の相互拡散した外側青銅層をバニシ仕上げするステップをさらに備えることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 記バニシ仕上げされた基板を洗浄するステップと乾燥するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 外側接触領域を有するコアと、
    前記外側接触領域上にメッキされた銅の第1の層、錫の中間層、及び銅及び亜鉛のうちの少なくとも1つを備える金属最上層を焼鈍することによって作られる青銅領域であって、焼鈍によって生じた相互拡散した銅及び錫を備える、前記青銅領域
    を備える青銅の外観を有する物品であって、
    前記錫は前記銅と完全に相互拡散して、8重量%〜15.8重量%の濃度で存在し、前記コアの前記外側接触領域は、前記青銅領域におけるニッケルと錫とを含む金属間化合物相を回避するためにニッケルを有さず、前記青銅の外観を有する物品の外面には錫溜まりが無いことを特徴とする青銅の外観を有する物品。
  31. 記青銅領域の前記外面はバニシ仕上げされていることを特徴とする請求項30に記載の青銅の外観を有する物品。
  32. 前記金属最上層は、0.1μm〜0.8μmの厚みを有することを特徴とする請求項31に記載の青銅の外観を有する物品。
  33. 前記コアは、鋼、アルミニウム、黄銅、銅、又はそれらの合金、或いはそれらの組み合わせを備えることを特徴とする請求項3032のいずれか一項に記載の青銅の外観を有する物品。
  34. 記青銅領域は、銅及び錫と相互拡散した亜鉛をさらに含むことを特徴とする請求項3033のいずれか一項に記載の青銅の外観を有する物品。
  35. 硬貨の形状、ディスクの形状、又は平坦な物体の形状を有することを特徴とする請求項3034のいずれか一項に記載の青銅の外観を有する物品。
  36. 銅の外観の物品の生産に使用するための多層基板であって、該多層基板は、
    外側接触領域を有するコアと、
    前記コアの前記外側接触領域上にメッキされた、所定の銅層厚を有する銅層と、
    前記銅層上にメッキされた錫層と、
    前記錫層上にメッキされた金属最上層であって、銅と亜鉛とのうちの少なくとも1つを有するとともに、所定の最上層厚みを有する前記金属最上層と、
    を有し、
    前記コアの前記外側接触領域はニッケルをさずそれによって焼鈍処理中の前記外側接触領域の近傍における、錫とニッケルとを含む金属間化合物の形成を軽減するか、又は防止し、
    前記錫層は、前記銅層厚及び前記最上層厚に応じた錫層厚を有して、前記焼鈍処理の際の、前記錫層の、前記銅層及び前記最上層との拡散を可能とし、それによって8重量%〜15.8重量%の錫含有量を有する相互拡散した外側青銅層を形成するとともに前記焼鈍中の錫の溜まりの形成を軽減するか、又は防止することを特徴とする、多層基板。
  37. 硬貨のブランクを生産するための、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法の使用。
  38. 硬貨、ディスク、又は平坦な物体としての、請求項3035のいずれか一項に記載の青銅の外観を有する物品の使用。
  39. 銅の外観を有する物品を焼鈍によって生産するための、請求項36に記載された多層基板の使用。
  40. 銅の外観を有する物品を生産する方法であって、
    外側接触領域を有するコアと、
    前記コアの前記外側接触領域上にメッキされた、所定の銅層厚を有する銅層と、
    前記銅層上にメッキされた錫層と、
    前記錫層上にメッキされた金属最上層であって、銅及び亜鉛のうちの少なくとも1つを含むとともに、所定の最上層厚を有する前記金属最上層と、
    を備える多層基板を焼鈍するステップを備える方法において、
    前記コアの前記外側接触領域はニッケルを有さずそれによって焼鈍中の前記外側接触領域の近傍における、錫とニッケルとを含む金属間化合物の形成を軽減するか、又は防止し、
    前記焼鈍するステップは、所定の焼鈍滞留時間の間、所定の焼鈍温度で行われ、前記焼鈍温度と前記焼鈍滞留時間とは、前記錫層の前記銅層中への拡散を可能とし、かつ相互拡散した外側青銅層を備える焼鈍された基板を作るように制御され
    前記錫層は、前記相互拡散した外側青銅層が8重量%未満の錫含有量を有し、かつ前記焼鈍するステップ中の錫溜まりの形成を軽減するか、防止するために前記錫層の前記銅層及び前記金属最上層との拡散を可能とするように、前記銅層厚及び前記最上層厚に応じた錫層厚でメッキされる、方法。
  41. 貨幣のブランクを生産するための、請求項40に記載の方法の使用。
JP2015540970A 2012-11-08 2012-11-08 制御された条件下における錫と銅との相互拡散による金色の青銅のための改良された技法 Active JP6189966B2 (ja)

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