JP2016504199A - レーザパルスエネルギー制御システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

システム及び方法は、レーザパルスエネルギー制御及び/又はモニタリングを提供する。レーザ加工装置の例は、レーザパルスビームを生成するレーザシステムと、上記ビームにおけるそれぞれのレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに調整するパルスエネルギー制御システムとを含んでいる。上記パルスエネルギー制御システムは、レーザパルスエネルギーをパルス繰り返し周波数の関数としてマッピングした較正透過度曲線に基づいてそれぞれのレーザパルスに対してパルスエネルギー透過度値を選択する開ループフィードフォワード制御経路を含んでいる。レーザエネルギーモニタは、上記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのレーザパルスエネルギーを測定する。パワー制御ループが、レーザエネルギーモニタからのフィードバックに基づいて、上記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスのパルスエネルギーをさらに調整してもよい。

Description

関連出願
この出願は、合衆国法典第35巻第119条(e)により2013年1月11日に出願された米国仮出願第61/751,810号の利益を主張するものであり、当該仮出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、概して、レーザ加工装置及びこれを用いてワークピースを加工する方法に関するものである。
背景情報
ワークピースの1以上の材料の内部における特徴部(例えば、貫通ビア、非貫通ビア、トレンチ、ラウト(routs)、切溝、及びその他の特徴部)のレーザ加工はレーザパワーの影響を受け得る。(例えば、ワークピース上にレーザパルスを伝搬させることにより特徴部がレーザ加工される)多くの用途においては、特徴部が形成される速度又は効率や最終的に形成された特徴部の品質は、ワークピースに伝搬される個々のパルスのパルスエネルギーの影響を大きく受け得る。例えば、プリント回路基板やフレキシブルプリント回路などのワークピースをレーザ加工する際には、銅などの導電材料をレーザ加工する(例えばアブレートする)場合には比較的高いパルスエネルギーが望ましく、誘電材料内に(例えば、根焼き(charring)及び/又は溶融による)熱影響を引き起こすことなく、また、隣接する材料(例えば銅)にダメージを与えることなく誘電材料をレーザ加工する(例えばアブレートする)場合には比較的低いパルスエネルギーが望ましいことがある。
レーザパワー又はパルスエネルギーを制御又は調整する従来の方法は、減衰光学系(例えば、偏光光学系又は音響光学変調器)又はレーザ媒体に対するポンプパワーを変化させることによるレーザ光出力パワーの直接制御を含んでいる。これらの従来のアプローチは、(例えば、機械的に調整された偏光光学系に関して)速度が遅い、(例えば、レーザ媒体のポンピング又はQスイッチのタイミングの制御において)レーザ伝搬の変化が生じる、あるいはレーザ加工装置の他の動作と調整できないといった欠点を有している。
開示の概要
本明細書において述べられる例としての本開示の実施形態は、上述した制限及びレーザパワー又はパルスエネルギーを制御又は調整する従来の方法に関連する他の制限を解決しようとするものである。
ある実施形態において、システム及び方法は、レーザパルスエネルギー制御及び/又はモニタリングを提供する。レーザ加工装置の例は、レーザパルスビームを生成するレーザシステムと、上記ビームにおけるそれぞれのレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに調整するパルスエネルギー制御システムとを含んでいる。上記パルスエネルギー制御システムは、レーザパルスエネルギーをレーザパルス繰り返し周波数の関数としてマッピングした較正透過度曲線に基づいてそれぞれのレーザパルスに対してパルスエネルギー透過度値を選択する開ループフィードフォワード制御経路を含んでいる。レーザエネルギーモニタは、上記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのレーザパルスエネルギーを測定する。パワー制御ループが、レーザエネルギーモニタからのフィードバックに基づいて、上記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスのパルスエネルギーをさらに調整してもよい。
付加的な側面及び利点は、添付図面を参照して述べられる以下の好ましい実施形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1は、本開示の一実施形態におけるレーザ加工装置を模式的に示すものである。 図2は、図1に示される装置の様々な構成要素又は系に関連付けられたスキャン領域を模式的に示すものである。 図3及び図4は、本開示のある実施形態において、ワークピースに対してビーム位置をスキャンすることにより生成されるスポットのパターンを図で示すものである。 図3及び図4は、本開示のある実施形態において、ワークピースに対してビーム位置をスキャンすることにより生成されるスポットのパターンを図で示すものである。 図5は、図4に示されるスポットのパターンを形成するプロセスの一実施形態を模式的に示す図である。 図6は、一実施形態におけるレーザパワー制御システムの一部の構成要素を模式的に示すものである。 図7は、一実施形態におけるレーザパワー制御アルゴリズムを模式的に示すものである。 図8は、典型的なレーザパワー曲線からパルス期間の関数としての正規化1/PE(パルスエネルギー)値に至る過程を模式的に示すものである。 図9は、本開示の実施形態により生成され得るチャックパワーメータ(CPM)読み取り値過渡変化を示すものである。 図10は、異なるパルス期間又は異なるパルス繰り返し周波数に関連付けられた連続プロセスセグメントにわたるパルス同期を模式的に示すものである。 図11は、一実施形態におけるLET較正プロセスの例のフローチャートである。 図12は、図1に示されるワークピースのレーザ加工中のパワー制御についての一実施形態において行われ得る動作シーケンスの例のフローチャートである。
好ましい実施形態の詳細な説明
以下、添付図面を参照しつつ実施形態の例を説明する。本開示の精神及び教示を逸脱することのない多くの異なる形態及び実施形態が考えられ、本開示を本明細書で述べた実施形態に限定して解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態の例は、本開示が完全かつすべてを含むものであって、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供されるものである。図面においては、理解しやすいように、構成要素のサイズや相対的なサイズが誇張されている場合がある。本明細書において使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明するためだけのものであり、限定を意図しているものではない。本明細書で使用されるように、内容が明確にそうではないことを示している場合を除き、単数形は複数形を含むことを意図している。さらに、「備える」及び/又は「備えている」という用語は、本明細書で使用されている場合には、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそのグループの存在又は追加を排除するものではないことも理解されよう。特に示している場合を除き、値の範囲が記載されているときは、その範囲は、その範囲の上限と下限の間にあるサブレンジだけではなく、その上限及び下限を含むものである。
本明細書において使用される場合には、「パワー制御」は、レーザ出力パワーの制御を述べるために使用される包括的な用語である。しかしながら、本明細書において述べられる実施形態の例は、レーザパルスのパルスエネルギー(PE)を測定し、制御する。所定のパルス繰り返し周波数(PRF)に対して、レーザパワーパルスパワーはPE×PRFに等しい。所定のPRFに対して、PE制御はパワー制御と同意義であり、これらの2つの用語は時として互いに交換可能に用いられる。加えて、「PRF」は、その逆数であるパルス期間(PP)又はパルス間隔(IPP)により特定される場合がある。典型的には、機械の使用者はPRFを使用するが、パワー制御を行う際にはパルス期間を特定する。したがって、これら2つの用語はこのような議論において適宜互いに交換可能に用いられる。
図1を参照すると、レーザ加工装置100のようなレーザ加工装置は、ワークピース102に当たるように経路Pに沿ってレーザパルスビーム105を照射することにより、ワークピース102の1以上の材料の内部に特徴部(例えば、貫通ビア、非貫通ビア、トレンチ、ラウト、切溝、及びその他の特徴部)を形成するように構成されている。1以上のツーリング動作(例えば、パーカッションドリル動作、トレパンドリル動作、スカイブ動作、ラウト動作、切断動作、及び他の動作)を行うようにレーザ加工装置100を制御することにより特徴部を形成してもよく、それぞれのツーリング動作は、1以上の工程を含んでいてもよい。図示されているように、レーザ加工装置100は、レーザシステム104、チャック106、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及びビーム変調システム112を含んでいてもよい。図示はされないが、レーザ加工装置100は、経路Pに沿った任意の点でレーザパルスビーム105を整形、拡大、集束、反射、及び/又はコリメートするように構成された1以上の補助システム(例えば、光学系、ミラー、ビームスプリッタ、ビームエキスパンダ、及び/又はビームコリメータ)をさらに含んでいてもよい。一実施形態においては、1以上の補助システムのセットを「光学部品列」ということがある。
一実施形態においては、より詳細については後述するが、レーザパルスビーム105がワークピース102に当たる位置(すなわち、ワークピース102に対するビーム位置)を変えるように、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及びビーム変調システム112のうちの1つ以上のシステム又はすべてのシステムの動作を制御してもよい。他の実施形態においては、より詳細については後述するが、ワークピース102に対してビーム位置が変化する速度及び/又は加速度を変えるように、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及びビーム変調システム112のうちの1つ以上のシステム又はすべてのシステムの動作を制御してもよい。
レーザパルスビーム105を生成するようにレーザシステム104を構成し得る。ビーム105内のレーザパルスは、例えば、赤外スペクトル、可視スペクトル、又は紫外スペクトルの波長を有し得る。例えば、ビーム105内のレーザパルスは、1064nm、532nm、355nm、266nmなどの波長を有し得る。一般的に、ビーム105内のレーザパルスは、約20kHzから約2000kHzの範囲のPRFで生成され得る。しかしながら、PRFが、20kHzより低くてもよく、あるいは2000kHzより高くてもよいことは理解されよう。
チャック106は、ワークピース102を好適に又は有利に支持可能な任意のチャックであってもよい。一実施形態においては、チャック106は、真空チャック、静電チャック、機械的チャックなど、又はこれらの組み合わせであり得る。
ワークピース位置決めシステム108は、X軸、Y軸、及び/又はZ軸(Z軸は、チャック106の表面に対して少なくとも実質的に垂直であり、X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交している)に平行な1以上の方向に沿ってワークピース102を支持するチャック106を平行移動したり、X軸、Y軸、及び/又はZ軸のうち1つ以上の軸を中心としてチャック106を回転させたり、これと類似のことをしたり、又はこれらの組み合わせを行ったりするように構成される。一実施形態においては、ワークピース位置決めシステム108は、上述したチャックを移動するように構成された1以上のステージを含み得る。ワークピース102がチャック106によって支持されているときに、経路Pに対して第1のスキャン領域(例えば、図2に示されるような第1のスキャン領域200)内でワークピース102を(例えば、X軸及びY軸に沿って)移動又はスキャンするようにワークピース位置決めシステム108を動作させてもよい。一実施形態においては、約400から約700mmの範囲(例えば約635mm)の距離だけX軸に沿って任意の方向に、あるいは約400mmから約700mmの範囲(例えば約533mm)の距離だけY軸に沿って任意の方向に、あるいはこれらを組み合わせてワークピース102をスキャンするようにワークピース位置決めシステム108を動作させることができる。
ビーム位置決めシステム110は、ワークピース102に対して第2のスキャン領域(例えば、図2に示されるような第2のスキャン領域202)内でビーム位置をスキャンするために、レーザパルスビーム105を偏向、反射、屈折、又は回折させるなど、あるいはこれらを組み合わせるように構成される。一実施形態においては、約1mmから約50mmの範囲(例えば約30mm)の距離だけX軸に沿って任意の方向に、あるいは約1mmから約50mmの範囲(例えば約30mm)の距離だけY軸に沿って任意の方向に、あるいはこれらを組み合わせてビーム位置をスキャンするようにビーム位置決めシステム110を動作させることができる。一般的に、ワークピース位置決めシステム108が第1のスキャン領域200内でワークピース102をスキャンできる速度及び/又は加速度よりも大きな速度及び/又は加速度でワークピース102に対してビーム位置をスキャンするようにビーム位置決めシステム110の動作を制御することができる。図示された実施形態においては、ビーム位置決めシステム110は、経路P内に配置されたガルバノメータ(ガルボ)をベースとした1対のミラー110a及び110bを含んでいる。それぞれのミラー110a及び110bは、(例えば、X軸又はY軸を中心として)回転するように構成されており、これにより経路Pを偏向して第2のスキャン領域202内でビーム位置をスキャンする。しかしながら、他の好適な態様又は有利な態様でビーム位置決めシステム110を構成してもよいことは理解されよう。
ビーム変調システム112は、ワークピース102に対して第3のスキャン領域(例えば、図2に示されるような第3のスキャン領域204)内でビーム位置をスキャンするために、レーザパルスビームを偏向、反射、屈折、又は回折させるなど、あるいはこれらを組み合わせるように構成される。一実施形態においては、約0.05mmから約0.2mmの範囲(例えば約0.1mm)の距離だけX軸に沿って任意の方向に、あるいは約0.05mmから約0.2mmの範囲(例えば約0.1mm)の距離だけY軸に沿って任意の方向に、あるいはこれらを組み合わせてビーム位置をスキャンするようにビーム変調システム110を動作させることができる。当業者であれば、これらの範囲が例示として挙げられるものであり、より小さな範囲又はより大きな範囲内でビーム位置をスキャンしてもよいことを理解するであろう。一般的に、ビーム位置決めシステム110が第2のスキャン領域内でビーム位置をスキャンできる速度及び/又は加速度よりも大きな速度及び/又は加速度でワークピース102に対してビーム位置をスキャンするようにビーム変調システム112の動作を制御することができる。一実施形態においては、ビーム変調システム112は、レーザパルスビーム105を偏向して第3のスキャン領域204内でX軸及びY軸に沿ってビーム位置をスキャンするように構成された単一の音響光学偏向器(AOD)を含んでいる。他の実施形態においては、ビーム変調システム112が2つのAODを含んでおり、第1のAODは、レーザパルスビーム105を偏向し、第3のスキャン領域204内でX軸に沿ってビーム位置をスキャンするように構成されており、第2のAODは、レーザパルスビーム105を偏向し、第3のスキャン領域204内でY軸に沿ってビーム位置をスキャンするように構成されている。しかしながら、他の好適な態様又は有利な態様でビーム変調システム112を構成してもよいことは理解されよう。例えば、ビーム変調システム112は、AODに加えて、あるいはAODに代わるものとして、1以上の音響光学変調器(AOM)、電気光学偏向器(EOD)、電気光学変調器(EOM)など、又はこれらの組み合わせを含んでいてもよい。
レーザ加工装置100は、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、ビーム変調システム112、及びレーザシステム104に通信可能に連結されたシステムコントローラ114をさらに含んでいてもよい。このシステムコントローラは、これらのシステム(ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、ビーム変調システム112、及び/又はレーザシステム104)のうちの1以上のシステム又はすべてのシステムの上述した動作を制御してワークピース102内に特徴部(例えば、貫通ビア、非貫通ビア、トレンチ、ラウト、切溝、及びその他の特徴部)を形成するように構成されている。一実施形態においては、システムコントローラ114は、レーザシステム104の動作を制御して、レーザシステム104により生成されるパルスのPRFを(例えば、約20kHzから約2000kHzの範囲内で)変更し得る。
一実施形態においては、システムコントローラ114は、ビーム変調システム112の動作を制御して、ワークピース102に対してビーム位置をスキャンしてワークピース102内(例えば、500μm又はその近傍以下のピッチで離間した特徴部を含む領域)に「高密度特徴部領域」を形成してもよい。システムコントローラ114は、高密度特徴部領域を形成している間にビーム位置決めシステム110及び/又はワークピース位置決めシステム108の動作をさらに制御してもよい。
他の実施形態においては、システムコントローラ114は、ビーム位置決めシステム110の動作をさらに制御して、ワークピース102に対してビーム位置をスキャンして、ワークピース102内(例えば、500μm又はその近傍よりも大きい約1000μmなどのピッチで離間した特徴部を含む領域)に「中密度特徴部領域」を形成してもよい。システムコントローラ114は、中密度特徴部領域を形成している間にビーム変調システム112及び/又はワークピース位置決めシステム108の動作をさらに制御してもよい。
さらに他の実施形態においては、システムコントローラ114は、ビーム位置決めシステム110の動作を制御し、ビーム変調システム112の動作を協調的にさらに制御して、ビーム位置決めシステム110の高速度制限、小さい領域での位置決め誤差、及び帯域制限を克服してもよい。例えば、レーザ加工装置100がビーム変調システム112を含んでいない場合は、ビーム内のレーザパルスが順次ワークピース102に当たって図3に示されるようなスポットの丸いパターンを形成するように(図示されているように、スポットの円形パターンは約600μmの最大幅を有している)、ビーム位置決めシステム110を制御してワークピース102に対してビーム位置をスキャンしてもよい。しかしながら、ビーム変調システム112の動作をビーム位置決めシステム110に協調させることにより、図4に示されるようなスポットの方形状のパターンを形成するようにレーザ加工装置100を構成してもよい(図示されているように、スポットの方形状のパターンは約600μm×約600μmの寸法を有している)。
一実施形態においては、図5を参照すると、図4に示されるスポットのパターンは、ビーム位置決めシステム110を制御して第2のスキャン領域202内で線500のような線に沿ってビーム位置をスキャンすることにより形成することができ、(線500の端部が中央に位置している)第3のスキャン領域204内で(例えば、第3のスキャン領域204内の中央に位置する線502によって示される)ある方向に沿ってビーム位置をさらにスキャンしてレーザパルスが順次ワークピース102に当たって(例えば、図4に示されているような)スポット504の方形状のパターンを形成するようにビーム変調システム112を制御することができる。図5に関して先に述べた例示プロセスを適用することにより、およそ毎秒5メートル(m/s)の速さでビーム位置をワークピース上でスキャンすることができる。しかしながら、ワークピース102上にスポットの好適な又は有利なパターンを形成するためにビーム変調システム112の動作をビーム位置決めシステム110と任意の態様により協調させてもよいことは理解できよう。
一般的に、システムコントローラ114は、様々な制御機能を規定する演算ロジック(図示せず)を含み得る。システムコントローラ114は、ハードワイヤード状態機械(hardwired state machine)のような専用ハードウェアやプログラム命令を実行するプロセッサの形態及び/又は当業者が思いつくであろう異なる形態を有していてもよい。演算ロジックは、デジタル回路、アナログ回路、ソフトウェア、又はこれらの種類のハイブリッド結合を含み得る。一実施形態においては、システムコントローラ114は、演算ロジックに従ってメモリに格納された命令を実行するように構成された1以上の演算処理装置を含み得るプログラマブルマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のプロセッサを含んでいる。メモリ(例えば、コンピュータ読取可能な媒体)は、半導体、磁気、及び/又は光学の種類のうち1以上のタイプを含んでいてもよく、加えて/あるいは、揮発性及び/又は不揮発性のものであってもよい。一実施形態においては、メモリは、演算ロジックにより実行可能な命令を格納する。これに代えて、あるいはこれに加えて、メモリは、演算ロジックにより操作されるデータを格納し得る。ある構成においては、演算ロジック及びメモリは、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及び/又はビーム変調システム112の構成要素の動作的な側面を管理及び制御するロジックを行うコントローラ/プロセッサの形態に含まれている。他の構成においては、これらは分離され得る。
本明細書で述べるように、レーザ加工装置100は、高速で非常に正確な位置に特徴部を形成するために、ビーム位置決めシステム110及びビーム変調システム112の協調的な動作を可能にするように構成されている。他の実施形態においては、後述するように、レーザ加工装置100は、例えば、レーザエネルギーモニタ(LEM)116のような他のシステム、詳細については後述する他の構成要素、システム、及びサブシステムに加えて、ビーム変調システム112及び114を有するレーザパワー制御(LPC)システムをさらに含み得る。一般的に、LPCシステムは、(例えば、品質管理や制御のために)個々のレーザパルスのパルスエネルギーを測定したり、個々のレーザパルスのパルスエネルギーを制御したり、パルスエネルギー及びPRFの高速変更を促進したり、個々のレーザパルスのパルスエネルギー制御をビーム位置に協調させたり、レーザパルスの生成及び変調を協調させたりなど、あるいはこれらを組み合わせたりするように構成され得る。
A.パルスエネルギー測定
個々のレーザパルスのパルスエネルギーを測定するために、レーザ加工装置100は、上述したLEM116とビームスプリッティング要素118(例えば、部分透過ミラー、回折ビームスプリッタなど、又はこれらの組み合わせ)とをさらに含み得る。ビームスプリッティング要素118は、ビーム位置決めシステム110とビーム変調システム112との間の経路P内に配置され、ビーム105内のそれぞれのパルスの一部(例えば、エネルギーの約1%から約2%の範囲内)を伝達し、ビーム105内のそれぞれのパルスの残りの部分を経路Pに沿ってワークピース102に向けて反射するように方向づけられるか構成されている。ビームスプリッティング要素118を透過したビーム105の部分をサンプリングビーム119ということができる。
一実施形態においては、LEM116は、サンプリングビーム119内の個々のレーザパルスのそれぞれのパワーを積分することにより、サンプリングビーム119内のそれぞれのレーザパルスのパルスエネルギーを測定するように構成されている。個々のレーザパルスのそれぞれのパワーを積分するために、LEM116は、1以上の高速増幅器、積分器、及びアナログ−デジタル変換器(ADC)だけではなく、光検出器(例えば、サンプリングビーム119内のパルスが当たるように構成された図示しないフォトダイオード)を含み得る。このフォトダイオードは、当たるレーザパルスを電流に変換するように構成され得る。そして、電流は、高速増幅器により増幅及び/又はフィルタされ得る。そして、積分器(例えば、リセット可能な積分器)が、増幅及び/又はフィルタされた電流を積分して、当たったレーザパルスの全パルスエネルギーに比例する信号を生成する。積分器を有効な電圧範囲に維持するために、レーザパルスがフォトダイオードに当たる直前に(例えば、システムコントローラ114の制御下において)積分器をリセットすることができる。
ある実施形態においては、その後、ADCが積分器の出力を2回読み取る。積分器がリセットされた後、レーザパルスがフォトダイオードに当たる前に1回目のADC読み取りを行ってもよい。そして、レーザパルスがフォトダイオードに当たった後に2回目のADC読み取りを行ってもよい。一実施形態においては、(例えば、レーザパルス幅、調整増幅器の帯域幅など、又はこれらの組み合わせに基づいて)2つのADC読み取りの間の遅延を固定してもよい。他の実施形態においては、PRFの関数としてのパルス幅の変化に対応するように、2つのADC読み取りの間の遅延を変化させてもよい。サンプリングビーム119内の特定のパルスについて、2つのADC読み取りの間の差をフォトダイオード及び電気的増幅利得に応じて増減させてもよく、対応するレーザパルスの最終的にワークピース102に当たる残りの部分の(例えばμJで与えられる)パルスエネルギーを表すものとして(例えば「PEデータ」として)解釈してもよい。一実施形態においては、ADCは、(例えば、2回目のADC読み取りの後に)3回目に積分器の出力を読み取って、積分器に対する光学的又は電気的バイアス入力を推定してもよい。この推定されたバイアスを測定されたパルスエネルギーから減算することで、電気的バイアスにおける熱的変動に対するロバスト性やフォトディテクタへの周辺光の影響を改善することができる。
増幅器をADCの前に置く構成はLEM116の性能に影響を与える可能性があり、帯域幅(整定時間)、ノイズ、及びゲインの間で設計上のトレードオフが生じることは理解できよう。パルスエネルギーの読み取り値を約20kHzから約200kHzの範囲のパルス繰り返し率で変換するためには、パルス周期内(すなわち1/PRF内)で積分器の出力が所望のパルスエネルギー変換許容範囲内に整定するようにADCの前に増幅器を置く構成も可能である。上述したように、LEM116を用いてパルスエネルギーを測定することにより、順次フォトダイオードに当たる一連のレーザパルスの平均パワーではなく、サンプリングビーム119内の個々のレーザパルスのそれぞれのパルスエネルギーを測定することができる。個々のパルスのそれぞれのパルスエネルギーを測定するため、個々のレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに制御することもでき、最終的にワークピース102に伝搬されるレーザパルスのパルスエネルギーの誤差をパルスごとに補正することができる。
B.パルスエネルギー制御
ビーム変調システム112を使って個々のパルスに対するパルスエネルギーの制御を行うことができる。ビーム変調システム112が音響光学(AO)デバイス(例えば、AODやAOM)を含んでいる実施形態においては、AOデバイスに与えられる無線周波数(RF)パワーのレベルを変化させることにより、AOデバイスを通して伝搬されるプロセスレーザビームパワーの一部を制御することができる。レーザ加工プロセス中にAOデバイスに与えられるRFパワーをパルスごとに好適に又は有利に制御することにより、個々のレーザパルスのパルスエネルギーを制御してもよい。AODやAOMなどのAOデバイスは、(与えられるRFパワーに対して)非線形伝送特性を有している。したがって、そのようなAOデバイスの非線形伝送特性を精密に調べてそれらの伝送応答を線形化することが望ましい場合がある。他の実施形態においては、ビーム変調システム112が、電気光学(EO)デバイス(例えば、EODやEOM)を含んでいる。例えば、ワークピース102に伝搬されるプロセスレーザビームパワーの一部を変化させるために、EOMを用いてもよい。
ビーム105内のレーザパルスのパルスエネルギーを制御するために使用される特定のデバイスとは関係なく、使用されるデバイスは、パルスごとに動作するのに十分に速くなければならず、約20kHzから約2000kHzの更新速度が要求される場合がある。パルスごとに個々のレーザパルスのパルスエネルギーを制御することによって、レーザシステム104を一定のPRFで「自走運転(free-run)」させることができ、レーザシステム104により生成される任意のレーザパルスのパルスエネルギーをビーム変調システム112により(例えば、部分的に減衰させたり、ゼロパワーまで「消える(blanked)」ように完全に減衰させたり)制御することができる。レーザパルスを消すことにより、(例えば、照準(pointing)、パワー、及び/又はビーム品質の点で)レーザシステム104の安定性を改善することができる。このレーザシステム104の安定性は、レーザパルスの生成を開始及び停止するようにレーザシステム104の動作が制御される場合のレーザシステム104内の熱的変動による影響を受け得る。
C.パルスエネルギー較正
上述したように、レーザシステム104によって生成される個々のレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに変化させるようにレーザ加工装置100を構成することができ、レーザ加工装置100は、レーザパルスが生成されるPRFを変化させることができる。一実施形態においては、(例えば、1パルス間隔(IPP)内で(1パルス間隔は1/PRFに対応する)、又は2、3パルス間隔内で)非常に高速にパルスエネルギー及び/又はPRFを変化させるようにレーザ加工装置100を構成することができる。他の実施形態においては、パルスエネルギー及びPRFを同時に変化させることができる。PRF及び/又はパルスエネルギーを変化させる際には、PRFの関数としてのパルスエネルギーの較正が有用である。例えば、1つのステップで比較的高いパルスエネルギーかつ比較的低いPRFでレーザパルスをワークピース102に伝搬した後、次のステップで比較的低いパルスエネルギーでかつ比較的高いPRFでレーザパルスをワークピース102に伝搬することにより特定のツーリング動作を行ってもよい。パルスエネルギー出力のフィードバック制御に依存すると、所望のパルスエネルギー目標値を達成するためにコントローラが伝送を適切に調整できるようにするために多くのパルスが必要とされるため、遅くなり過ぎることがある。(PRFに対するパルスエネルギーのマッピングによりサポートされる)開ループフィードフォワード制御経路を実装することにより、より遅いフィードバック制御経路に依存することなく、パルスエネルギーの変化を高速に実現することができる。これは、加工が始まる前に、パルスエネルギーとPRFとの間の関係をマッピングすることにより実現することができる。レーザの特性は時間とともに変化し得るので、このマッピングを定期的に、例えばそれぞれのワークピースを加工する前にリフレッシュしてもよい。
D.ビーム位置に対するパルスエネルギー制御の調整
本明細書に開示される実施形態によれば、パルスエネルギーの測定とパルスエネルギーの制御とを用いて、ワークピース102に伝搬される特定のレーザパルスのパルスエネルギーを、ワークピース102に対するその特定のレーザパルスのビーム位置に対して調整することができる。一実施形態においては、(例えば、システムコントローラ114からレーザシステム104、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及び/又はビーム変調システム112のうちの1以上のシステムに送られる)レーザ加工コマンドを、それぞれビーム位置、レーザパルスに対するパルスエネルギー目標値など、又はこれらの組み合わせを記述した情報を含む一連の個別「プロセスセグメント」に分割することにより、この調整を行うことができる。したがって、システムコントローラ114は、それぞれの「プロセスセグメント」に含まれる情報をフィルタし、分割し、加工し、あるいはビーム位置コマンド及びレーザパルスエネルギーコマンドに変換するように構成されたセグメント加工サブシステムを含んでいてもよい。ビーム位置コマンドは、システムコントローラ114のビーム位置制御サブシステムを通じて実行することができ、レーザパルスエネルギーコマンドはレーザパワー制御サブシステムにより実行することができる。
一実施形態において、セグメント加工サブシステム及びレーザパワー制御システムはそれぞれリアルタイムコントローラを含んでいてもよい。ビーム位置コマンドがシステムコントローラ114のビーム位置制御サブシステムからワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及びビーム変調システム112のうちの1以上のシステムに送られる際に、ワークピース102に対してビーム位置を制御するようにこれらの構成要素の1つ以上の動作を制御することができる。レーザパルスエネルギーコマンドがシステムコントローラ114のレーザパワー制御システムからレーザシステム104、ワークピース位置決めシステム108、ビーム位置決めシステム110、及びビーム変調システム112のうちの1以上のシステムに送られる際に、ワークピース102に対してビーム位置を制御するようにこれらの構成要素の1つ以上の動作を制御することができる。ある実施形態においては、ビーム位置に対してレーザパルスの生成を適切に同期させるために適切な同期時間遅延が含められる。
一実施形態においては、ビーム105内の一連の連続したレーザパルス(すなわち、「レーザパルス列」)のワークピース102への伝搬をワークピース102に対するビーム位置と同期するために、同期プロセスが使用される。共通のレーザパルス列内のレーザパルスは、(少なくとも実質的に)同一のパルスエネルギーを有していてもよく、レーザパルス列が(少なくとも実質的に)均一なPRFによって特徴付けられ得るように、パルス間隔(本明細書においては単に「パルス期間」ともいう)だけ互いに(少なくとも実質的に)時間的に離間していてもよい。プロセスセグメントは、任意の時間に開始してもよく、(例えば、レーザシステム104自体の特性に基づいて、あるいはシステムコントローラ114による外部制御に基づいて)レーザシステム104により生成された既存のパルス列と必ずしも同期されなくてもよい。プロセスセグメントは、一般的に、ワークピース102でのビーム位置の所望の間隔(「バイトサイズ」)を維持するために、所望のレーザPRF及びビーム速度に関連付けられている。レーザパルス列は、レーザシステム104の内部で生成されてもよく、レーザシステム104から外部のものであってもよい。整数個のレーザパルスが出射され、最初と最後のレーザパルスが(例えば、スポット径の5%未満〜25%といった許容範囲内で)所望のワークピース位置に照射されるようにプロセスセグメントの期間を設定することができる。したがって、ある実施形態においては、(時間的に)最初のレーザパルスがプロセスセグメントの開始に対して同期される。
一実施形態においては、有効なレーザパルスがプロセスセグメントの開始に対して正しい時刻に発されるようにレーザパルスコマンド列を修正することによって、最初のレーザパルスがプロセスセグメントの開始に対して同期される。レーザの多くは、過度に大きなパルスエネルギー(これは一般的にパルス間隔に比例する)によりレーザシステム104にダメージを与えることを避けるために、最低PRFでレーザパルスを生成することは理解できよう。好ましくない長いパルス期間を避けるために、順次生成される2つのレーザパルス列の間に1つのパルス間隔が挿入されるように、新しいプロセスセグメントに対する(そのプロセスセグメントに対する所望のPRFでの)レーザパルス列の開始を先に生成したパルス列の最後に対して遅らせることができる。その挿入されるパルス間隔は、過度に大きなパルスエネルギーに関連づけられた、好ましくない程に長いパルス間隔よりも短い。本明細書においては、上述した新しいプロセスセグメントを遅らせるプロセスを「レーザパルス列再同期」ということもできる。「レーザパルス列再同期」は、上述したようにレーザパルスのパルスエネルギーが消えている期間に起こり得る(これは、例えば、典型的には、ビーム位置が加工済みの特徴部から新しい特徴部が形成されるワークピース上の他の領域に移動するとき(本明細書においては「特徴部間移動」という)に起こる)。この再同期期間中に、レーザパルスエネルギーがゼロか、あるいはゼロ近傍まで減衰される。例えば、レーザパルス列が外部で生成される他の実施形態においては、レーザパルスとプロセスセグメントのタイミングを同期するためにプロセスセグメント間の期間が調整され得る。
E.パルス生成に対するビーム変調の調整
本明細書に開示された実施形態によれば、AOデバイスのRFコマンド(振幅及び周波数)をビーム変調システム112に入射するレーザパルス列と同期させてもよい。AOデバイスのRF波形のコマンド更新タイミングは、レーザシステム104により生成されるレーザパルスに対して不定であり得る。ある実施形態においては、レーザパルスがAO結晶を通過する際に、(与えられるRFコマンドにより生成される)AO結晶内の音響波は過渡変化を含まないことが好ましい。そのような過渡変化は、レーザパルスの振幅や波面を歪めることがあり、ワークピース102でのレーザ加工の品質に悪影響を与える場合がある。そのような過渡変化を避けるために、レーザシステム104によるレーザパルスの生成と、ビーム変調システム112のAOデバイス内での生成レーザパルスの変調とを同期してもよい。ある実施形態においては、それぞれのレーザパルスを包囲する時間的エンベロープ内で設定可能な期間中にAOデバイスのRFコマンドを一定にすることができる。これにより、レーザパルスの生成のタイミングの詳細に関係なく、AOデバイスのRFコマンドを独立して生成することが可能になる。一実施形態においては、レーザパルスの生成及び変調の同期は、レーザシステム104とビーム変調システム112とに関連付けられたコントローラ(図示せず)間で直接的に起こり得る。
F.レーザパワー制御システムの例
(例えば、品質や制御のための)個々のレーザパルスのパルスエネルギーの測定、パルスエネルギー及びPRFに対する急速な変化を容易にするための個々のレーザパルスのパルスエネルギーの制御、ビーム位置に対する個々のレーザパルスのパルスエネルギー制御の調整、及びレーザパルスの生成及び変調の調整に関連づけられた実施形態の例について述べてきたが、ここで、レーザパワー制御システム600及びその動作の実施形態の例について図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7に関して述べる実施形態の例においては、上述したビーム変調システム112が(例えば、レーザパルスのビーム105を偏向してビーム位置を第3のスキャン領域204内でX軸及びY軸の一方又は双方に沿ってスキャンするように構成された)AODデバイスであり、以下では、単に「AOD」ということとする。
図6及び図7を参照すると、図6に例示されたレーザパワー制御システム600は、AODパワー・制御線形化モジュール614及びシステム光学系615を含んでいる。例えば、システム光学系615は、図1に示されるレーザシステム104と、図7に示されるAOD光学系711とを含み得る。レーザパルスエネルギーテーブル、すなわち単にレーザエネルギーテーブル(LET)710は、PRFに対するワークピース102での利用可能なパルスエネルギー値を表している。レーザシステム104及び補助システムのいずれかの性能をモデル化するために、LET710がワークピース102の加工前に較正され得る。AOD減衰器610は、AOD光学系711の透過度(transmission)を変化させることにより較正された光パワー減衰を行う。上述したLEM116及びチャックパワーメータ(CPM)612もレーザパワー制御システム600内に含まれるが、これらは汎用入力/出力(IO)コントローラ(GIO)(例えば、リアルタイム汎用IOコントローラ)を介してワークピース102に伝搬される個々のレーザパルスのパワーを較正及び制御するためのフィードバックを提供することができる。GIOは、図1に示されるシステムコントローラ114の一部として実現されるか、あるいは別個のものとされ得る。この例では、GIOは、特に、(図6及び図7に示される)AOD制御線形化モジュール614と、(図7に示される)オプションのパワー制御ループ(PCL)712とを含んでいる。図6に示されるように、AOD制御線形化モジュール614は、リアルタイムパワーコントローラ616とAOD線形化テーブル622とを含んでいる。
ワークピース102内に特徴部を形成するためのレーザ加工中に、LET710やAOD減衰器610、LEM116、CPM612、パワーコントローラ616のようなパワー制御要素は、リアルタイムパワー制御とモニタリングとを調整することができる。LET710は、所定のパルスエネルギー(PE)及びPRF設定値に適切な基準AOD透過度を計算するために使用される。LEM116及び/又はCPM612は、適用されるAOD透過度から得られる、ワークピース102に伝搬されるレーザパルスのパワーを検証する。LET710及びAOD減衰器610が適切に較正されると、レーザシステム104により生成されるレーザパルスのレーザパワー(本明細書においては「レーザヘッド出力パワー」ともいう)が周期的なLET較正とAOD較正更新との間で(少なくとも実質的に)安定したままである場合に、LET710及びAOD610は、パワーコントローラ616がパルスごとのレーザパルスエネルギーの開ループ制御を行うことを可能とする。ある実施形態においては、PCL712は、レーザパルスエネルギーのそのままの出力における変動にかかわらずコマンドされたPEを維持するように連続的にAOD透過度コマンドを調整することにより、レーザシステム104からのレーザパワーの短期変動を修正する。上述したパワー制御要素の動作及び較正について以下に述べる。
1.レーザパルスエネルギーテーブル(LET)
レーザ加工装置100において、レーザヘッド出力パルスエネルギーはPRFの関数であり、レーザが古くなるにつれ、この関数は時間とともに変化する。LET710は、任意のPRFについて、最大AOD透過度でのワークピース102で利用可能なレーザパルスエネルギー(本明細書においては「ワークPE」又は「ワークピースPE」ともいう)を表している。所望のPRFで要求されるレーザワークピース102のPEに対して必要とされるAOD透過度の最良推定値を計算するためにLET710が使用される。LET710は、ワークピース102で利用可能な実際のレーザPE613(すなわち、図1に示されるレーザシステム104により生成されるレーザPE)(PEレーザ)を記述したものである。これは、レーザ加工の配置を進めるために用いられる特定システムレーザパワーとは異なる(これよりも高い場合がある)。この特定システムレーザパワーの制限は、別個のパワー制限テーブルにより記述することができる。このテーブルは、所定のシステム設計(レーザ及び光列構成)に対して予め規定されるものであり、較正されたり更新されたりしないものである。
所望のAOD透過度は、PEcmdを選択又はコマンドされたPEとし、PElaserをワークピースでの実際のレーザPE(又は真のレーザPE)とすると、PEcmd/PElaserに等しい。LET710が1/PElaserをPRFの関数としている場合、図7に示されるような単純な乗算により所望の透過度を計算することができる。LET710のルックアップテーブルがパルス期間(1/PRF)の関数として減衰率(≦1)を含むように固定スケール係数(Kpwr)714を分離することによりLET710のテーブルのスケール及び実装をさらに簡略化することができる。そして、Kpwr714とLET710のテーブル値との積は、要求されるPE/PRFの組み合わせを得るのに必要な透過度となる。
LETのエントリはレーザパワーデータから生成される。図8は、レーザパワー曲線の例(例えば、PRFに対するレーザパワーとPE)から、パルス期間の関数としてのPEに至る過程、パルス期間の関数としての正規化1/PE値に至る過程を示すものである。最も低いレーザPE(すなわち最大透過度の場合)を含むPRFで正しい透過度を与えるようにスケール係数Kpwr714が計算される。その他のすべてのパルス期間でレーザPEはそれよりも高く、LETのエントリは1.0未満であり、透過度を適切に縮小することができる。
一実施形態においては、LET710は、適応速度加工を行うために使用され得る。この適応速度加工では、レーザシステム104により生成されるレーザパルスのレーザパワーが時間とともに低下するときに所望のバイトサイズ及びパルスエネルギーを維持するために、ワークピース102に対してビーム位置がスキャンされる速度及びレーザPRFを(例えば自動的に)調整することができる。また、適応速度加工により、比較的新しいレーザシステム104のより高いパワーを最大限に利用して、レーザの寿命までにわたってスループットを高めることができる。
2.AOD減衰器
AODは、偏向ビーム105の光学的透過度の減衰を通じてビーム偏向とパワー制御の双方を行うものである。上述したように、AODセルに与えられるRFパワーレベルを変化させることにより透過度を調整することができる。AODの透過度の変化(すなわち、透過度618の偏向効率又はAOD効率)は、与えられたRFパワー及び周波数の非線形関数である。この非線形の関係が較正されて、コマンドされた透過度に対する実際の透過度が線形化される。
3.LEM及びCPM
上述したように、LEM116は、個々のレーザパルスのそれぞれに対するレーザパルスエネルギー(PE)値を読み取り、そこからPEデータを生成することができる。PEデータは、レーザシステム104のレーザQスイッチコマンドに同期される。このレーザQスイッチコマンドは、デジタル信号プロセッサ(DSP)のサンプリング周期と非同期的に特定PRFで実施される。LEMの読み取り値をPEデータに変換するためにオフセット係数及びスケール係数に対してLEMの読み取り値が補正される。ある実施形態によれば、LEM116は、レーザパワーではなく、レーザパルスエネルギーに関係するデータを提供する。必要に応じて、PEに瞬間レーザPRFを乗算することにより、LEMのPEデータをレーザパワーに変換することができる。DSP(及び非リアルタイムコマンドを介したシステム制御コンピュータ(SCC)620)は、サンプリングされた単一のパワー読み取り値又は(データレコーダを介した)一連のパワー読み取り値に対するアクセスを提供することができる。
CPM612は、システム内のパワー測定用の基準センサである。CPM612に対してLEMの読み取り値を較正して、リアルタイムパワー設定及びモニタリングの正確性を確保することができる。
G.パワー較正
レーザエネルギーを測定し、レーザパワーを制御するために、レーザ加工装置の構成要素が較正を必要とする場合がある。しかしながら、一般的に、較正及びパワー設定のアプローチは以下のように要約することができる。(1)CPM612が外部基準に対して較正される。(2)CPM612を用いてLEM116が較正される。(3)LEM116を用いてLET710が較正される。(4)LEM116を用いてAOD減衰器の線形化が較正される。(5)所定のPE/PRF設定値に対して、LET710に基づいて公称AOD透過度(NomTrans)が計算される。(6)用途に応じた加工中に、パワーエラー条件をモニタするためにLEMフィードバックが用いられ、AOD透過度コマンドをリアルタイムで微調整するために必要に応じてLEMフィードバックが用いられる。(7)光学系透過度が変化する際に、LEM較正を維持するためにLEM較正716が周期的に更新される。較正ステップの詳細を以下に述べる。
1.CPM較正
CPM較正中、又は後続の動作においてCPM612を使用している間に、パワーの変化と変化の間に整定時間(例えば3秒)を与えた後、CPM読み取り値(パワー及びオフセットの両方)が、多数の読み取り値(例えば100個の読み取り値)にわたって、ある期間にわたって(例えば2秒)平均される。図9は、本開示の実施形態により生成され得るCPM読み取り値過渡変化を示すものである。CPMオフセットに対してCPM読み取り値を調整することができる。このCPMオフセットは、パワーメータ温度の影響を受けやすいことがある。毎回CPM612を使用している間にオフセットを測定することができる。正確性を最大限に上げるために、パワー印加時の読み取りの後に、(ゼロレーザパワーが与えられたときの)CPMオフセットを読み取ってCPM加熱による熱的誤差を低減することができる。上記と同様の平均プロセスを用いることができる。
2.レーザエネルギーモニタ(LEM)の較正
パルスエネルギーのLEM読み取り値は、オフセットとスケーリングのために補正され、以下に示すLEM PE読み取り値PElem(例えば、μJの単位で表される)となる。
PElem=(LemCount−LemOffset)*LemSF
ここで、LemCountは、LEM116からのADC読み取り値そのものであり、LemSF及びLemOffsetは、LEM116とCPM612の両方を用いてゼロから最大パワーまでの一連のパワーレベルを測定することにより計算される。
LEM較正716は、(例えば、レーザ加工装置100の実行中の)ユーザとのインタラクティブな手順及び自動化された手順の双方として行うことができる。一実施形態においては、ユーザとのインタラクティブな手順は、収集されたデータと最適ラインと測定の統計とを表示することを含んでいる。自動化された手順は、適切なエラー検出及び報告を行いつつ、自動的に実行されてもよい。それぞれのLEM較正716の後、光学系の劣化の診断及び追跡のために、更新されたSFとオフセット値をログに記録してもよい。ある実施形態においては、LEM較正716を繰り返し、既存の較正データを利用して表示及び統計報告用の曲線近似線を生成するLEMの検証ルーチンが行われる。一実施形態においては、LEM較正716を行うために必要とされる時間は1秒未満である。
3.AOD線形化較正
AOD線形化較正では、AOD減衰用の線形化テーブル622が生成される。AOD線形化較正の手順は、AOD透過度618を単に線形化する(すなわち、AOD線形化テーブル622を用いて、RFコマンドに対するAOD効率透過度618により模式的に表されるようなAODの非線形透過応答を線形化する)ものであり、レーザシステム104又は光学部品列の特性に依存しない(すなわち特性から影響を受けない)ものであることは理解できよう。このテストが固定PRFで行われる場合には、透過損失、すなわちPRFによるレーザパワーの変動は問題とならない。この較正は、フィードバックのためにLEM116を用いるが、このフィードバックは線形的であることだけが必要とされる。較正のアルゴリズムは、LEMのスケーリングとオフセットを無視することができる。固定レーザPRFについてはLEM116の線形性誤差は比較的小さい(例えば、1%未満)ので、LEM較正716はAOD線形化較正の前提条件ではない。
AOD線形化較正は、実行中のユーザとのインタラクティブな手順及び自動手順の双方として行うことができる。一実施形態においては、ユーザとのインタラクティブな手順は、関連するデータと進行状況の最新情報を表示することを含んでいる。一実施形態においては、自動化された手順は、適切なエラー検出及び報告を行いつつ、自動的に実行される。自動再較正を行う前に、(例えば、再較正前の既存の線形化データを用いて)AOD線形化の性能と診断追跡用のログに記録された最大誤差を検証することは有益である。加えて、ある実施形態においては、AOD性能の追跡を支援するために、それぞれの新しい線形化テーブルがタイムスタンプの付いたファイルに保存される。
4.レーザパルスエネルギーテーブル(LET)の較正
CPM612に対してLEM116が較正された後、LEM読み取り値を用いてLET710が較正される。これにより、パネル加工直前にLET較正を高速に実行して、開ループリアルタイムパワー制御をサポートできる有効な較正を行うことが可能となる。LEM116には応答遅れ時間がないので、LEM読み取り値を用いたLET較正は、高速な較正(例えば1秒未満)を提供することができる。LEM116を基準センサとして用いることはレーザ劣化効果に適切につながる。LEM116とワークピース102との間の透過損失は、LEM較正716の不確実性の中で説明される。LEM116とワークピース102(又はCPM612)との間で光伝送損失が変化するために、LEM116は周期的に再較正される。
ある実施形態においては、LET較正は、ユーザとのインタラクティブな手順として、完全自動手順として、又はこれらの組み合わせとして行われる。インタラクティブな手順(典型的にはシステム較正中に行われる)により、ユーザがデータ結果を検討し、自動手順用の較正パラメータを特定することが可能となる。自動手順は、毎回ワークピース102をレーザ加工する前に行ってもよく、エラーの場合を除いて、必ずしもユーザとの対話を要求するものではない。
LET較正中は、AOD偏向範囲の全てにわたって最大の線形化透過度でAOD透過度コマンドが一定にされる。図11は、一実施形態におけるLET較正プロセス1100の例のフローチャートである。LET較正プロセス1100は、パワーを落とすためにCPM612に移動すること(1110)を含んでいる。ある実施形態によれば、自動LET較正のために、これが、先に行ったレーザ加工シーケンスの最後に行われてオーバーヘッドを最小にする。さらに、LET較正プロセス1100は、完全に較正されたAOD範囲にわたってAOD透過度を最大透過度にするコマンドを送ること(1112)を含んでいる。レーザの動作PRF範囲をカバーする所定の数のPRF設定(例えば、少なくとも20個のPRF設定)のために、LET較正プロセス1100は次のことを繰り返す。PRFを次の較正値に設定し(1114)、レーザシステム104をオンにし(1116)、現在のPRF値での選択された数のLEMデータのサンプル(例えば、少なくとも1000個のサンプル)を収集する(1118)。LEMデータのサンプルを収集すること(1118)は、LEM較正716を適用してデータをμJに変換し、(較正データ用の)平均と(診断用の)標準偏差とを保存することをさらに含んでいてもよい。さらに、LET較正プロセス1100は、レーザの動作PRF範囲をカバーする上記所定の数のPRF設定に追加のPRF設定があるか否かを問い合わせること(1120)を含んでいる。追加のPRF設定がある場合には、LET較正プロセス1100は、PRFを次の較正値に設定し(1114)、レーザシステムをオンにし(1116)、現在の(次の)PRF値でLEMデータのサンプルを収集する(1118)ステップに戻る。
それぞれのPRF設定に対してLEMデータが収集されると、さらに、LET較正プロセス1100では、各PRF設定での短期間のレーザ変動をフィルタするために、得られたPRFに対するPEのデータに曲線を近似し(1122)、LEM測定において誤差が検出されたか否かを問い合わせる(1124)。LET較正プロセス1100では、任意のPRF設定でのLEM測定の標準偏差が第1の所定閾値(例えば5%)を超えるか、又は任意のPRF設定での曲線近似と平均PE読み取り値との間の差が第2の所定閾値(例えば1%)を超える場合に、エラーを報告する(1126)。LET較正プロセス1100では、曲線近似多項式に基づいて、(例えば、図8に示されるように1.0を最大値として)正規化されたIPPに対する1/PEのルックアップテーブルを生成する(1128)。IPPは、例えば40nsの整数倍により特定される。ある実施形態においては、ルックアップテーブルは、レーザの動作範囲にわたるIPPに対して有効なすべてのエントリを含んでいる。例えば、あるレーザシステムは、40kHzから90kHzのPRF範囲内で動作し、IPPが25μsから11.1μsとなるか、40nsのIPP数が278から625(348個のエントリ)となり得る。また、LET較正プロセス1100では、LET較正テーブルをGIOにダウンロードする(1130)。
上述したインタラクティブな較正手順を含む実施形態では、LET較正プロセス1100において、さらに、得られたデータをグラフィックで表示する(1132)。そのような実施形態においては、検討のためにデータのプロットが行われる。このデータのプロットは、以下の例を含み得る。テストされるそれぞれのPRFデータ点におけるLEM読み取り値の最小、最大、及び平均のデータ点(得られた多項式近似曲線上に重ねられる)、それぞれのPRFデータ点に対するLEM読み取り値の標準偏差(平均のパーセントとして)、及び/又はそれぞれのPRFデータ点に対する曲線近似と平均読み取り値との間の差(例えば、平均のパーセントとして)。
加えて、あるいは他の実施形態では、LET較正プロセス1100においては、性能を検証するためにLET検証ルーチンを行う(1133)。LET検証ルーチンの例は、ユーザがワークピース102、パワー、及びPRFを特定し、CPM612で得られたパワー値を読む単一点テスト及び/又は特定のパルスエネルギー設定でのすべてのパルス期間に広がる、AOD線形化検証と同様の自動検証手順を含んでいる。エラーはPRFの関数としてグラフィックにより報告される。
H.リアルタイムパワー制御
一実施形態においては、GIOは、Qスイッチ(QSW)タイミング、LEM読み取り値、IPPコマンド、及びPEコマンドにアクセスできるので、GIOはリアルタイムパワー制御を実現できる。上述したように、パワー制御コマンドは、レーザシステム104内でのレーザパルス生成のQSWタイミングに対するコマンドと同期することができる。ある実施形態においては、QSWコマンドによりレーザシステム104がレーザパルスを生成した後にはじめて有効なLEM読み取り値が得られる。DSPとGIOとの間のレーザコマンドのキューイングによって、DSPがレーザコマンドに対するLEMフィードバックデータのタイミングを把握することに制限が生じる。パワー制御機能をGIO内にカプセル化することにより、データの取り扱いとエラー報告を簡略化することができる。
一実施形態において、リアルタイムパワー制御は、パネル加工の直前にGIOにダウンロードされた新しく較正されたLET710に基づいた開ループである。LEMセンサからのPEフィードバック(PEfb)は、スケール係数とオフセットに関して補正される。対応するPEコマンド(PEcmd)からPEfbが減算され、エラーチェック用のPE誤差が算出される。PEcmdはリアルタイムで変化し得るものであり、このため、GIOは、対応するPEcmd信号からPEfbを減算することに留意されたい。
GIOパワーコントローラ616は、以下により詳しく述べるように、PEfb、PE誤差(PEerr)、及び透過度コマンド(TransCmd)をエラーチェックと診断記録のためにDSPに流す。PEcmd=PEfb+PEerrであり、必要に応じてDSPによりPEcmdを導くことができるか、あるいはより便利になる場合にはPEcmdをGIOデータストリームに追加できることに留意されたい。GIOパワーコントローラ616は、DSPからのデータストリーム内のPEcmdとIPPを受信する。
1.パワー制御ループ
PE誤差をリアルタイムにモニタリングし、(例えば、PE誤差を最小にするように)AOD透過度コマンドを調整するために、必要に応じてパワー制御ループ(PCL)712を含めてもよい。図6の概要がシステムパワー制御サブシステムの文脈においてPCL712を置き換え、図7はPCL712内の信号の流れの詳細を示すものとなる。開ループ制御は合理的な期間(例えば数分)にわたって正確であり得るので、PCL712は任意に設けられるものである。開ループの性能が適切なものではないと判断される場合に、PCL712を実装することができる。
所望のPE設定値を維持するために、コマンドされたAOD透過度を加工中に調整するようにPCL712を構成してもよい。透過度コマンドのノイズ感度及び過度のディザリングを避けるために、応答時間とノイズ感度との間の(すなわち、ノイズと整定時間との間の)妥協点となるように選択される補正利得alpha(α)を適用した後に誤差を積分してもよい。積分器の出力(DeltaTrans)は、コマンドされたIPPとPEのためのLET710から計算される公称透過度(NomTrans)を修正して、以下の等式による最終AOD透過度コマンドを生成する。ある実施形態では、これらの等式はQSWサイクルごとに(すなわち、PEfbの更新のたびに)評価されることに留意されたい。
DeltaTrans(k)=DeltaTrans(k−1)−alpha*(PEfb−PEcmd)/PEcmd
TransCmd(k)=NomTrans*[1+DeltaTrans(k)]
DeltaTransは、透過度コマンドにおける相対的な変化である。開ループ透過度の推定値NomTransが最も正確な場合(名目上正確な場合)、LET710の再較正時にDeltaTransをゼロに設定することができる。ある実施形態においては、これはワークピースがレーザ加工されるたびに起きる。このアルゴリズムは、PEcmdで除算することを含んでいるが、これはGIOのファームウェアでは難しい場合があることに留意すべきである。PEcmdを1/PEcmdに変換して、除算を乗算に置き換えるために第2のルックアップテーブルを用いてもよい。
I.実行時動作例
図12は、図1に示されるワークピース102のレーザ加工中におけるパワー制御についての一実施形態において実施され得る動作シーケンス例1200のフローチャートである。動作シーケンス1200では、アプリケーションを設定及びロードする(1210)。アプリケーションの設定中に、動作シーケンス1200は、パワー制限テーブルに対するパワー設定を検証する。これらのパワー設定はシステムインベントリーごとにハードコード化されている。また、動作シーケンス1200は、許容値やパワーレベルを超えたことが検出されれば、それをユーザに警告する。さらに、動作シーケンス1200では、レーザシャッタを開けて(1212)、LEM/AOD較正のタイムアウト期間が経過したか否かを問い合わせる(1214)。LEM/AOD較正タイムアウト期間が経過していた場合には、動作シーケンス1200において、CPM612上を移動し(1216)、(例えば、自動プロセスを使って)CPM612に対してLEM116を再較正し(1218)、(例えば、自動プロセスを使って)AOD線形化を再較正する(1220)。
さらに、動作シーケンス1200では、アプリケーションレシピの設定においてレーザパワー制御が有効にされているか否かを問い合わせる(1222)。レーザパワー制御が有効にされている場合には、動作シーケンス1200において、自動較正ルーチンを実行することによってLET710を更新し(1224)、較正ファイルにLET710を格納し(1226)、更新されたLET710をGIOにダウンロードし(1228)、GIOパワーコントローラ616においてDeltaTransをゼロにリセットする(1230)。
さらに、動作シーケンス1200では、PE/PRFのいずれかの組み合わせがLET710により記述されたシステム能力を超えているか否かを問い合わせる(1232)。PE/PRFの組み合わせがシステム能力を超えている場合には、動作シーケンス1200では、エラーのフラグを立てて、加工を中断する(1234)。したがって、動作シーケンス1200は、続いてレーザシャッタを閉じる(1236)。しかしながら、PE/PRFのいずれの組み合わせもLET710により記述されたシステム能力を超えていない場合には、動作シーケンス1200では、視点位置合わせ及びアプリケーション(パネル/パターン)位置合わせを実行し(1238)、アプリケーションを処理し(1240)、パワー制御の統計及びエラーのためにリアルタイムパワー制御フィードバックをモニタリングする(1242)。加工終了後に、動作シーケンス1200において、さらに、PE制御の統計(例えば、コマンドされたPEのパーセントとしての最小値、最大値、平均値、及びRMS誤差)のログを取り(1244)、加えて、又はこれに代えて、パワー制御エラーのログを取り、エラー状況をユーザに報告してもよい。レーザシャッタを閉じる(1236)ことにより動作シーケンス1200が終了する。ある実施形態においては、AODがレーザシャッタとして動作する。そのような実施形態においては、レーザシャッタを閉じる(1236)ことは、ゼロ透過度とするためにAODに透過度コマンドを送信することを含んでいる。
図12に示される動作シーケンス例1200の詳細をさらに説明する。
1.アプリケーション設定
ある実施形態においては、パワー制限テーブルによって記述された特定のシステムパワーによりアプリケーションが設定される。特定のレーザ性能(PRFに対するPE)及び対応するインベントリの選択に基づく光学部品列の構成(効率)に基づいてこのテーブルを予め計算することができる。一実施形態においては、推定光学効率はAOD動作偏向範囲に応じて増加する。
2.PE許容値チェック及びエラー記録
レーザ加工中にPEを適切に制御することにより、所望のプロセス制御が容易になる。ある実施形態においては、PE誤差がリアルタイムでモニタリングされ、プロセス制御及び診断データのためにPEfbとPEerrが記録される。モニタリングにより、PE読み取り値が、予め規定された又はユーザにより規定された加工許容値内にあるか否かを決定することができる。レーザパルスの内在的不安定性による偽の誤差を避けるために、許容値チェックの前にPE誤差がフィルタされる。PCL712における積分フィルタと同様に、変化する時間間隔でPEデータが到達するので、エラーフィルタは、一定のサンプルレートではなく、PEサンプルごとに更新する。パワー許容値閾値を設定するためのリアルタイムコマンドがDSPに渡され、パワー許容値チェックが設定される。
一実施形態においては、パワー制御データ(例えば、TransCmd、PEcmd、PEfb、及びPEerr)が欠陥診断のために記録される。このデータは、サーキュラーバッファに保存されてもよく、許容値エラーが起きたときに取得されてもよい。PE許容値エラーが検出されたときに、エラーイベントを取り巻く所定数のPEデータサンプル(例えば、少なくとも100個のサンプル)を捕捉するようにこの記録がトリガされる。
一実施形態においては、パワー許容値エラーが検出されると、ワークピース102のレーザ加工が中止される。一実施形態においては、ユーザは、加工エラーが起きた特徴部の周辺でパネル加工を再開することができる。(レーザ加工されているワークピース102の領域はエラーの周囲で削られ(scrapped)やすいので)ある程度の加工冗長性又はギャップは許容され得る。一実施形態では、加工エラーの状況がユーザに提示される(例えば、欠陥箇所をハイライトした状態でワークピースのグラフィックがディスプレイを介してユーザに提示され得る。)。
3.パワー許容値ポリシー
SCCレベルでは、アプリケーション実行時の許容値チェックを必要に応じて行うことができる。許容値チェックを無効にした場合には、上述したようにリアルタイムパワー制御を依然として適用することができるが、LET710は再較正されない場合があり、実行時許容値チェックを無効化することが可能である。
一実施形態においては、図10を参照すると、パルス期間(PP)(すなわち、1/PRF)が、同期不感帯なくプロセスセグメント間で(例えば、プロセスセグメント「n」と次のプロセスセグメント「n+1」との間で)変化することができ、パルス期間又はPRFにおける「シームレス」な変化を可能にすることができる。あるパルス期間から他のパルス期間への遷移中には、2つのパルス期間のみが存在する。すなわち、これらの2つのパルス期間の間に中間パルス期間や異常に高い又は低いパルス期間は存在しない。これにより、レーザシステム104は、任意のパルス期間で予想可能なパルスエネルギーのレーザパルス1000を生成することが可能となる。一般的に、2つのパルス期間設定の間で上述したAOD透過度が変化し、それぞれのプロセスセグメントにおいてワークピース102に伝搬されるレーザパルス1000のPEを制御する。
パルス期間中の遷移(例えば、PPnとPPn+1との間での切替)を少なくとも実質的に「シームレス」にするために、GIOは、(例えば、1002で示されるように)最後のPPnの間に新しいパルス期間を特定する。GIOは、この新しいパルス期間(例えば、PPn+1)を認識し、この新しい値により次のレーザパルスを設定する。DSPは、PPnとPPn+1との間の切替が正しい時間に(例えば1μs内に)起きるようにこのコマンドの時間を調整する。
一実施形態において、セグメントの境界1004に対してレーザパルスのタイミングが与えられる。一実施形態において、ビーム位置の速度がプロセスセグメント間で変化してもよく、これにより新しいパルス期間PPn+1に関連づけられた1つの過渡パルス1006に対するバイトサイズが変化する。他の実施形態においては、新しいプロセスセグメントn+1中にレーザシステムにより生成されるレーザパルスのPEが変化しやすいため、新しいプロセスセグメントn+1中に生成されるレーザパルスに対するAOD透過度が確立される。このように、レーザシステム104により適切なPEコマンド(AOD透過度)で適切なプロセスセグメント内で過渡パルス1006が生成される。
図10に示される実施形態のパルス同期プロセスによれば、特定のプロセスセグメント中に生成される最初のレーザパルスは、プロセスセグメントの開始後の初期化期間1008(例えば、特定のプロセスセグメントに関連づけられたパルス期間の半分に等しい)内に生成される(例えば、PPnが1μsであれば、初期化期間は0.5μsとなり得る)。他の実施形態において、特定のプロセスセグメント中に生成される最後のレーザパルスは、プロセスセグメントの開始後の終了期間1010(例えば、特定のプロセスセグメントに関連づけられたパルス期間の半分に等しい)内に生成される(例えば、PPnが1μsであれば、終了期間は0.5μsとなり得る)。
本発明の根底にある原理から逸脱することなく上述した実施形態の詳細に対して多くの変更をなし得ることは当業者にとっては自明なことである。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。

Claims (20)

  1. ワークピースの1以上の材料内に特徴部を形成又は加工するレーザ加工装置であって、
    レーザパルスビームを生成するレーザシステムと、
    前記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに調整するパルスエネルギー制御システムであって、レーザパルスエネルギーをパルス繰り返し周波数(PRF)の関数としてマッピングした較正透過度曲線に基づいてそれぞれのレーザパルスに対してパルスエネルギー透過度値を選択する開ループフィードフォワード制御経路を備えたパルスエネルギー制御システムと、
    前記ワークピースに対して前記レーザパルスビームの1以上の位置を調整する位置決めシステムと、
    を備えた、レーザ加工装置。
  2. 前記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのレーザパルスエネルギーを測定するレーザエネルギーモニタと、
    前記レーザエネルギーモニタからのフィードバックに基づいて、前記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスの前記パルスエネルギーをさらに調整するパワー制御ループと、
    をさらに備えた、請求項1のレーザ加工装置。
  3. 前記開ループフィードフォワード制御経路は、前記較正透過度曲線に基づいて第1の透過度コマンド信号を用いてそれぞれのレーザパルスに対して前記パルスエネルギー透過度値を選択し、
    前記パワー制御ループは、
    選択レーザパルスエネルギーと前記レーザエネルギーモニタにより得られる測定レーザパルスエネルギーとの間の差を含むパルスエネルギーエラー信号を受信し、
    前記パルスエネルギーエラー信号に基づいて透過度補正信号を計算し、
    前記第1の透過度コマンド信号を前記透過度補正信号で修正し、それぞれのレーザパルスに対する前記パルスエネルギー透過度値を選択するための第2の透過度コマンド信号を生成する
    ように構成されている
    請求項2のレーザ加工装置。
  4. 前記パワー制御ループは、応答時間及びノイズ感度に基づいて選択される補正利得を適用した後に前記パルスエネルギーエラー信号を積分することにより前記透過度補正信号を計算するように構成されている、請求項3のレーザ加工装置。
  5. 前記開ループフィードフォワード制御経路は、PRFに対する前記ワークピースでのレーザパルスエネルギーの利用可能値を含むレーザパルスエネルギーテーブル(LET)を備える、請求項1のレーザ加工装置。
  6. 前記パルスエネルギー制御システムは、減衰器であって、現在のPRFでの選択パルスエネルギーに対して前記LETに基づいて前記減衰器の透過度を変化させることにより、前記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスの前記パルスエネルギーの較正光パワー減衰を行う減衰器を有する、請求項5のレーザ加工装置。
  7. 音響光学偏向器(AOD)、音響光学変調器(AOM)、及び電気光学変調器(EOM)を含む群から選択される、請求項6のレーザ加工装置。
  8. 前記減衰器は、与えられた無線周波数(RF)パワー及び/又は周波数に対して前記減衰器の非線形透過度特性をマッピングした透過度線形化テーブルを有する、請求項6のレーザ加工装置。
  9. 前記パルスエネルギー制御システムは、
    前記レーザパルスビームのレーザパルスエネルギーを測定するレーザエネルギーモニタ(LEM)と、
    前記レーザ加工装置におけるパワー測定のための基準センサを提供するチャックパワーメータ(CPM)と、
    を備え、
    前記LEMによって提供される前記測定されたレーザパルスエネルギーは、前記CPMによって得られる測定に対して較正される、請求項1のレーザ加工装置。
  10. 前記パルスエネルギー制御システムは、前記LEMによって提供される前記測定されたレーザパルスエネルギーを用いて前記LET内のレーザパルスエネルギーの前記利用可能値を較正するように構成されている、請求項9のレーザ加工装置。
  11. パルスエネルギー制御システムは、PRFの変化に応答して前記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスの前記パルスエネルギーを調整するように構成されている、請求項1のレーザ加工装置。
  12. 前記パルスエネルギー制御システムは、前記ワークピースに対する前記レーザパルスビームの選択位置に基づいて前記位置決めシステムと協働して前記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスの前記パルスエネルギーを調整するように構成されている、請求項1のレーザ加工装置。
  13. 前記位置決めシステムは、
    1以上の方向で前記ワークピースを平行移動して、第1のスキャン領域内において前記レーザパルスビームで前記ワークピースをスキャンするように構成されたワークピース位置決めシステムと、
    前記第1のスキャン領域よりも小さく、前記第1のスキャン領域内にある第2のスキャン領域内において前記ワークピースをスキャンするように前記レーザパルスビームを照射するビーム位置決めシステムと、
    を備える、請求項12のレーザ加工装置。
  14. 前記パルスエネルギー制御システムは、前記第2のスキャン領域よりも小さく、前記第2のスキャン領域内にある第3のスキャン領域内において前記ワークピースをスキャンするように前記レーザパルスビームをさらに方向づける偏向器を有する、請求項13のレーザ加工装置。
  15. ワークピースをレーザ加工するように構成されたレーザ加工装置により生成されるレーザパルスビーム内のレーザパルスを前記ワークピースに当てることによって前記レーザパルスビーム内のレーザパルスパワーを制御する方法であって、
    パルスエネルギーをパルス繰り返し周波数(PRF)の変化に対してマッピングした較正透過度曲線に基づいて前記レーザパルスビーム内のそれぞれのレーザパルスに対するパルスエネルギー透過度値を選択し、
    前記選択されたパルスエネルギー透過度値に基づいて、前記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのパルスエネルギーをパルスごとに調整し、
    前記レーザパルスビームの移動を前記ワークピースに対して調整する、
    方法。
  16. さらに、
    前記レーザパルスビームにおけるそれぞれのレーザパルスのレーザパルスエネルギーを測定し、
    前記測定されたレーザパルスエネルギーに基づいて、前記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスの前記パルスエネルギーをさらに調整する、
    請求項15の方法。
  17. さらに、
    前記較正透過度曲線に基づいて第1の透過度コマンド信号を用いてそれぞれのレーザパルスに対して前記パルスエネルギー透過度値を選択し、
    選択レーザパルスエネルギーと前記測定されたレーザパルスエネルギーとの間の差を含むパルスエネルギーエラー信号を受信し、
    前記パルスエネルギーエラー信号に基づいて透過度補正信号を計算し、
    前記第1の透過度コマンド信号を前記透過度補正信号で修正し、それぞれのレーザパルスに対する前記パルスエネルギー透過度値を選択するための第2の透過度コマンド信号を生成する、
    請求項16の方法。
  18. 前記透過度補正信号の計算の際に、応答時間及びノイズ感度に基づいて選択される補正利得を適用した後に前記パルスエネルギーエラー信号を積分する、請求項17の方法。
  19. さらに、PRFの変化に応答して前記レーザパルスビームにおける1以上の前記パルスエネルギーを調整する、請求項15の方法。
  20. さらに、前記ワークピースに対する前記レーザパルスビームの移動を調整することに基づいて、選択されたレーザパルスエネルギーが前記ワークピース上又は前記ワークピース内の対応する位置で生じるように、前記レーザパルスビームにおける1以上のレーザパルスの前記パルスエネルギーを調整する、請求項15の方法。
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