JP2016503797A - ペリ−カルビノール - Google Patents

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Abstract

本発明は、黄斑変性症を処置するか、その症状を低減するか、またはそのリスクを低減するための式(I)の化合物、医薬組成物、および使用の方法を対象とする。本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための方法にも関する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2012年12月20日に出願された米国仮特許出願第61/740,197号の優先権および利益を主張し、この米国仮特許出願の全内容が、本明細書において参考として援用される。
背景
黄斑変性症は、進行性視覚喪失の主要原因である。黄斑は、網膜の中央領域であり、高い明瞭度の中心視が処理される中心窩を含有する。黄斑変性症は、黄斑の神経変性疾患であり、それは、中心窩錐体光受容体によって処理される中心視、桿体光受容体によって処理される暗視、および昼光(錐体)および暗闇(桿体)の両方の条件下での暗順応において支障をきたす欠陥を徐々に引き起こす。
複数の形態の黄斑変性症がある。ドライ型加齢黄斑変性症(AMD)は、初期の、かつ最も一般的な形態であり、中年以後に最初に出現する。その臨床徴候は、眼底自発蛍光(FAF)および軟性ドルーゼンと呼ばれる細胞外沈着物の形成の増大を含み、ともに、以下に論じられるように網膜色素上皮(RPE)細胞内のリポフスチンの蓄積によって引き起こされる。ドライ型AMD患者の約40%は、RPE細胞および隣接する網膜光受容細胞の限局性の死によって引き起こされる1種または複数種の委縮性網膜病変によって特徴付けられる、ドライ型AMDに続発し、地図状萎縮(GA)と呼ばれる疾患の進行型に進行する。ドライ型AMD患者の別の10%は、網膜組織を混乱させ、それによって視覚機能を破壊する、脈絡膜から網膜への新生血管増殖によって特徴付けられるウェット型AMDに進行する。最後に、シュタルガルト病と呼ばれる早期発症型の黄斑変性症があり、これは、十代の若者および若年成人において最初に出現する。シュタルガルト病は、ドライ型AMDと同じ病因を有すると考えられているが、それが進行する際に脈絡膜血管新生を伴わない。
複数の証拠は、黄斑変性症が、A2Eと呼ばれる天然に存在するビスレチノイド化合物のRPE細胞内の徐々の蓄積によって引き起こされることを示す(J.R. Sparrowら、Phospholipid meets all−trans−retinal: the making of RPE bisretinoids、J. Lipid Res.、2009年8月7日)。A2Eは、オールトランスレチンアルデヒド(RAL)と、光受容体外節の円板膜内に見つかる膜リン脂質であるホスファチジルエタノールアミン(PE)との反応からの細胞傷害性生成物である。PEと反応するRALは、眼の後部における代謝経路である視覚サイクル(図1中のステップ3b)から逃れる。視覚サイクルは、(i)ビタミンAをアルコール(レチノール)から光受容細胞外節内のオプシンタンパク質による光伝達で使用するための光反応性アルデヒド(11−cis−レチンアルデヒド)に変換し、(ii)光伝達後にRALをレチノールに変換する。RALが視覚サイクルを逃れる際に、A2E前駆体は光受容体外節内で可逆的に形成し、これらは、日周期性の脱落(diurnal shedding)後に近接するRPE細胞によって摂取される。A2Eの生合成における最終的な非可逆性のステップは、RPE細胞リソソームの酸性環境内で起こる。
A2Eは、RPE細胞内に蓄積するにつれて、リソソーム欠損および酸化的ストレスを含めた複数の機構によってこれらを徐々に毒する。リソソーム欠損は、リポフスチンと呼ばれる未消化の細胞残屑を蓄積し、リポフスチンは、A2Eを含有し、FAFイメージングによって臨床的に検出されうる。酸化的ストレスは、GA内でアポトーシス機構によってRPE細胞死をもたらし、RPE細胞によってVEGFシグナル伝達を誘発し、これは、ウェット型AMDの特徴である脈絡膜新生血管増殖を引き起こす。補体カスケードは、ドルーゼン内の酸化されたA2Eによって活性化され、炎症経路によってさらなる病理を引き起こす。RPE細胞が劣化するにつれて、これらは、視覚サイクルに参加するその能力を失い、正常な視覚機能に必要とされる代謝サポートを光受容体に提供することができない。この代謝サポートが絶たれるので、光受容体は、その脱落した外節を新しくすることができず、視覚機能が徐々に失われる。薬理学的にA2Eの形成を低減することによって、RPE細胞は、A2E毒性から回復し、光受容体細胞のその正常な代謝サポートを再開することができる。
PCT公開第WO2006/127945号には、A2Eの形成を低減することが示された化合物および組成物が開示されている。これらの化合物は、光受容体外節内のPEとの反応に利用可能な遊離RALの量を低減することによってA2E生合成を阻害するように設計されている。しかし、より強力な化合物の必要性が依然として存在する。本願は、その必要性に対処するものである。
国際公開第2006/127945号
J.R. Sparrowら、Phospholipid meets all−trans−retinal: the making of RPE bisretinoids、J. Lipid Res.、2009年8月7日
発明の要旨
本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための化合物、医薬組成物、および方法に関する。
本発明は、式(I)の化合物
Figure 2016503797
またはその薬学的に許容される塩
(式中、
各Dは独立して、H、NH、またはAであるが、ただし、一方のDは、NHであり、他方のDは、HまたはAであり、
U、V、Z、Y、およびXはそれぞれ独立して、CH、CA、またはNであるが、ただし、U、V、Z、Y、およびXの一つのみがNであり、
各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および1〜3個の置換基で置換されたフェニルから選択され、各置換基は独立して、F、Cl、CFH、CF、OR、およびR’から選択されるか、もしくは2個のこのような置換基は、それらが結合しているフェニル環の炭素原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、フェニル環上の置換基が結合している炭素原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
代わりに、式(I)中の隣接する原子に結合しているとき、任意の2つのAは、それらが結合している原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、式(I)上の2つのAが結合している原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
各R’は独立して、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくはハロゲンであり、
各Qは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、もしくは分枝鎖状C1〜6−アルキルであり、アルキルは、1〜6個のFで任意選択で置換されているか、または
両方のQは、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜6−炭素環、もしくは
Figure 2016503797
(式中、「」は、両方のQが結合している炭素原子の位置を表す)から選択される飽和複素環を形成し、ここで、炭素環もしくは複素環は、1個もしくは複数のRで任意選択で置換されており、
nは、0、1、2、もしくは3)に関する。
本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤または担体を含む医薬組成物にも関する。
本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための方法にも関する。
別段の定義のない限り、本明細書で使用するすべての科学技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書が、定義を含めて規制する。本明細書では、単数形は、文脈による別段の明らかな要求のない限り、複数形も含む。本明細書に記載のものと同様のまたは等価の方法および材料が本発明の実行および試験において使用されうるが、適当な方法および材料を以下に記載する。本明細書中で述べられるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照により組み込まれている。本明細書に引用される参考文献は、本発明に対する先行技術であると認められていない。さらに、材料、方法、および実施例は、単に例示的であるに過ぎず、限定的であることは意図されていない。
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなる。
図1は、視覚サイクルを示すスキームである。
図2は、RALの本発明の化合物との反応を示すスキームである。
発明の詳細な説明
本発明は、カルビノール部分であるCQOHを有し、非置換であるか、または以下に示すペリ関係(peri−relationship)にある位置で置換基Aで置換されている、式のヘテロアリール化合物を提供する。これらの化合物は、RALの捕捉およびA2E形成の低減において有効でありうる(例えば、WO2006/127945に記載されたものなどの以前に記載された化合物よりさらに有効である)。
Figure 2016503797
単離桿体光受容体外節のin vitro調製物における外因性RALとの反応において、本発明の代表的な化合物は、より好都合な反応エネルギー特性、およびかなりの程度までイミンおよびオキサミナール(oxaminal)生成物形成に向かってシフトした平衡定数(Kapp)を有し、平衡状態(K)は、オキサミナール生成物に対して遠くシフトしており、したがって本発明の化合物をより有効なRALトラップにする(図2および表1)。
本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための化合物、医薬組成物、および方法に関する。例えば、本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積によって、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達によって引き起こされる黄斑変性症および他の網膜疾患または障害を処置するか、それらの症状を低減するか、あるいはそれらを発症するリスクを低減するための化合物、医薬組成物、および方法に関する。
具体的には、本発明は、式(I)の化合物、医薬組成物、およびこれらの使用の方法を対象とする。
本発明は、式(I)の化合物
Figure 2016503797
またはその薬学的に許容される塩
(式中、
各Dは独立して、H、NH、またはAであるが、ただし、一方のDは、NHであり、他方のDは、HまたはAであり、
U、V、Z、Y、およびXはそれぞれ独立して、CH、CA、またはNであるが、ただし、U、V、Z、Y、およびXの一つのみがNであり、
各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および1〜3個の置換基で置換されたフェニルから選択され、各置換基は独立して、F、Cl、CFH、CF、OR、およびR’から選択されるか、もしくは2個のこのような置換基は、それらが結合しているフェニル環の炭素原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、フェニル環上の置換基が結合している炭素原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
代わりに、式(I)中の隣接する原子に結合しているとき、任意の2つのAは、それらが結合している原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、式(I)上の2つのAが結合している原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
各R’は独立して、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖状C3〜6−アルキル、もしくはハロゲンであり、
各Qは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、もしくは分枝鎖状C1〜6−アルキルであり、アルキルは、1〜6個のFで任意選択で置換されているか、または
両方のQは、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜6−炭素環、もしくは
Figure 2016503797
(式中、「」は、両方のQが結合している炭素原子の位置を表す)から選択される飽和複素環を形成し、ここで、炭素環もしくは複素環は、1個もしくは複数のRで任意選択で置換されており、
nは、0、1、2、または3である)を対象とする。
本発明の一実施形態では、化合物は、式(II)〜(VII)の一つの化合物によって例示されるキノリンもしくはイソキノリン化合物
Figure 2016503797
またはその薬学的に許容される塩である。
この実施形態をさらに例示するものは、式(II)、(III)、(IV)、(V)、および(VII)の一つの化合物
Figure 2016503797
またはその薬学的に許容される塩である。
この実施形態を具体的に例示するものは、式(II)の化合物
Figure 2016503797
またはその薬学的に許容される塩である。
この事例をさらに例示するものは、nが0、1、または2である式(II)の化合物である。なおさらなる例示としては、式(II)のいずれかの環に結合することができるAがFまたはClである式(II)の化合物が挙げられる。式(II)をさらに定義するものは、Qが直鎖C1〜6アルキル、もしくは分枝鎖状C3〜6アルキルから選択され、または両方のQが、それらが結合している炭素原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、両方のBが結合している炭素原子の位置を表す)から選択される環を形成する化合物である。
式(II)の具体例としては、化合物(a)〜(h)およびこれらの薬学的に許容される塩である。
Figure 2016503797
化合物(a)および(b)は、この群をなおさらに定義する。
Figure 2016503797
この事例をなおさらに例示するものは、nが0であり、各Qがメチルである式(VII)の化合物である。
Figure 2016503797
本発明の化合物の例としては、UがNであるか、またはVがNであるか、またはZがNであるか、またはXがNであるか、またはYがNである式(I)の化合物が挙げられる。例えば、UはNである。例えば、YはNである。
本発明の化合物の例としては、一方のDがNHであり、かつ他方のDが、HまたはFまたはClである式(I)の化合物が挙げられる。例えば、一方のDはNHであり、他方のDはHである。例えば、一方のDはNHであり、他方のDは、FまたはClである。
本発明の化合物の例としては、nが0、1、または2である式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。例えば、nは、1である。
本発明の化合物の例としては、各Aが独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および上で列挙した1〜3個の置換基で置換されたフェニルである、式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。例えば、各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、およびR’から選択される。例えば、各Aは独立して、F、Cl、およびBrから選択される。例えば、nは、0、1、または2であり、各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および上で列挙した1〜3個の置換基で置換されたフェニルから選択される。例えば、nは、0、1、または2であり、各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、およびR’から選択される。例えば、nは、0、1、または2であり、各Aは独立して、F、Cl、およびBrから選択される。
本発明の化合物の例としては、少なくとも一つのQが直鎖C1〜6−アルキルである式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。例えば、ある特定の化合物では、少なくとも一つのQは、メチル、エチル、またはプロピルである。例えば、各Qは、メチルである。例えば、nは、0、1、または2であり、少なくとも一つのQは、直鎖C1〜6−アルキル(例えば、メチル、エチル、およびプロピル)である。例えば、nは、0、1、または2であり、各Qは、メチルである。別の例では、少なくとも一つのQは、1〜6個のFで置換された直鎖C1〜6−アルキルである。例えば、ある特定の化合物では、少なくとも一つのQは、1〜6個のFで置換されたメチル、エチル、またはプロピルである。例えば、少なくとも一つのQは、CHF、CHF、またはCFである。例えば、各Qは、CFである。例えば、nは、0、1、または2であり、少なくとも一つのQは、1〜6個のFで置換された直鎖C1〜6−アルキル(例えば、1〜6個のFで置換されたメチル、エチル、またはプロピル)である。例えば、nは、0、1、または2であり、各Qは、CFである。
本発明の化合物の例としては、両方のQが、それらが結合している炭素原子と一緒にC3〜6炭素環または飽和複素環を形成し、それらのそれぞれが、一つまたは複数のRで任意選択で置換されており、各Rが独立して、メチル、エチル、プロピル、フッ素、塩素、または臭素である(例えば、各Rが独立して、メチルまたはフッ素である)、式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。例えば、両方のQは、それらが結合している炭素原子と一緒に、
Figure 2016503797
(式中、「」は、2つのQが結合している炭素原子の位置を表す)を形成する。
本発明の化合物の例としては、各Rが独立して、Hまたは直鎖C1〜6−アルキルである、式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。例えば、各Rは独立して、H、メチル、エチル、またはプロピルである。
本発明の化合物の例としては、各R’が独立してメチル、エチル、またはプロピルである、式(I)〜(VII)のいずれか一つの化合物が挙げられる。
一部の事例では、本発明の化合物は、RALと反応してイミンおよびオキサミナール互変異性体を形成する。この事例をさらに例示すると、本発明の化合物のRALとの反応は、イミン互変異性体に対してオキサミナール互変異性体の形成に有利である反応平衡定数(K)を有する。例えば、オキサミナール互変異性体の平衡濃度は、イミン互変異性体の平衡濃度より高く、例えば、少なくとも2倍高いか、5倍高いか、10倍高いか、50倍高いか、100倍高いか、500倍高いか、または1000倍高い。一部の例では、本発明の化合物は、RALと反応し、イミン互変異性体の平衡濃度より500〜1000倍高い平衡濃度でオキサミナール互変異性体を形成する。
本発明の代表的な化合物としては、以下の表に列挙した化合物が挙げられる。
Figure 2016503797
Figure 2016503797
本発明の第2の態様は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそのリスクを低減する方法を対象とする。例えば、本発明は、ドライ型加齢黄斑変性症(AMD)、ドライ型AMDに続発する地図状萎縮(GA)、ウェット型AMD、およびシュタルガルト病を含めた、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積によって、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達によって引き起こされる黄斑変性症および他の網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそのリスクを低減する方法を対象とする。本方法は、式(I)の化合物などの本発明の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする被験体に、例えば、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する黄斑変性症または網膜疾患もしくは障害を有するか、あるいはこれらを発症するリスクがある患者などに投与するステップを含む。本態様を例示するものは、黄斑変性症、ドライ型AMD、またはドライ型AMDに続発するGAを処置し、それらの症状を低減し、またはそれらのリスクを低減する方法である。やはり本態様を例示するものは、ウェット型AMDを処置するか、その症状を低減するか、またはそのリスクを低減する方法である。本態様は、シュタルガルト病を処置するか、その症状を低減するか、またはそのリスクを低減する方法によっても例示される。
本発明の方法では、A2Eのレベルは、式(I)の化合物などの本発明の化合物を含む組成物を投与する前の被験体(例えば、患者)のものと比べて低下するはずである。より具体的には、本方法は、式(I)の化合物が、
Figure 2016503797
から選択されるものまたはその薬学的に許容される塩である組成物を投与するステップを含む。
各型の黄斑変性症は、本発明の方法で処置されうることが理解されるべきである。
本発明の化合物は、当業者によって容易に調製されうる。特に、本発明の化合物は、以下に例示したスキームに従って調製されうる。
一般的な合成スキーム2
Figure 2016503797
EDC:N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノ)プロピルカルボジイミド;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
式(II)の化合物は、スキーム2によって合成することができる。
Figure 2016503797
スキーム2に示したように、式(II)の化合物は、ニトロ基のアミン基への還元、その後のアルキルリチウム試薬を用いた臭化物の脱ブロモリチオ化(debromolithiation)およびケトン(QC=O)との反応によって3−ニトロ−4−ブロモキノリン(アントラニル酸のメタゾン酸との反応によって調製される)から調製される。一部の場合では、4−ブロミドは、脱ハロリチオ化(dehalolithiation)の前に4−ヨージドに変換される。他の場合では、3−ニトロ−4−ブロモキノリンの臭素は、シアニド陰イオンによって置き換えられ、次いでニトロ基が還元されて3−アミノ−4−シアノキノリンをもたらす。次いで3−アミノ−4−シアノキノリンは、アルキルリチウムまたはアルキルグリニャール試薬で処理され、酸性水溶液で加水分解されて1−(3−アミノキノリン−4−イル)アルカン−1−オンをもたらし、これらはアルキルリチウムまたはアルキルグリニャール試薬で再び処理されて式(II)の化合物をもたらす。
一般的な合成スキーム3
Figure 2016503797
式(III)の化合物は、スキーム3によって合成することができる。
Figure 2016503797
式(III)の化合物は、Skraup、Combes、Conrad−Limpach−Knorr、Doebner−Miller、Frielaender、およびPfitzinger合成、ならびにこれらの変形、ならびに他のルートを使用して作製されうる6−ニトロキノリンから調製される(J. A. JouleおよびK. Mills、Heterocyclic Chemistry、第5版、Chichester、UK:Wiley、2010年、188〜194頁)。一部の場合では、6−ニトロキノリンは、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、NHOH・HCl、またはMeNHでアミノ化される。得られる5−アミンは、ジアゾニウムイオンを介して臭化物またはヨウ化物に変換され、ニトロ基は、アミン基に還元される。式(III)の化合物を提供するために、キノリン−5−イルリチウム中間体が有機リチウム試薬との反応およびケトン(QC=O)との反応によって調製される。一部の場合では、6−ニトロキノリンは、アミンに還元され、BrまたはN−ブロモスクシンイミドで臭素化される。一部の場合では、6−ニトロキノリンは、KCNとの反応、その後のニトロ基のアミン基への還元によって5−ニトリルに変換される。得られる6−アミノ−5−シアノキノリンは、アルキルリチウムまたはアルキルグリニャール試薬で処理され、酸性水溶液で加水分解されて、1−(6−アミノキノリン−5−イル)アルカン−1−オンをもたらす。ケトンは、アルキルリチウムまたはアルキルグリニャール試薬で再び処理されて、式(III)の化合物をもたらす。
一般的な合成スキーム4−1
Figure 2016503797
式(IV)の化合物は、スキーム4−1によって調製することができる。
Figure 2016503797
一部の場合では、式(IV)の化合物は、Pomeranz−Fritsch合成、Bischler−Napieralski合成、またはPictet−Gams修飾によって調製されうる(J. A. JouleおよびK. Mills、Heterocyclic Chemistry、5版、Chichester、UK:Wiley、2010年、194〜197頁)。スキーム4−1に示したように、イソキノリンが、Hまたはm−クロロ過安息香酸での酸化によってイソキノリン−N−オキシドに変換される。6−ニトロ基が硝酸でのニトロ化によって導入される。N−オキシドおよびニトロ基が、HおよびPdまたはSnClで同時に還元され、次いでこの化合物が、N−ブロモスクシンイミド(NBS)で5位において臭素化される。次いで式(IV)のカルビノールが、アルキルリチウム試薬での脱ハロリチオ化およびケトン(QC=O)との反応によって調製される。
一般的な合成スキーム4−2
Figure 2016503797
スキーム4−2に示したように、式(IV)のいくつかの化合物は、2−ヨード−4−アミノベンズアルデヒド(J. J. Blanksma、Chemisch Weekblad、6巻(1911年)、899〜913頁、ならびにR. G. R. BaconおよびW. S. Lindsay、J. Chem. Soc.、(1958年)、1375〜1381頁の方法によって作製される)から調製され、この場合、アニリンがt−ブチルオキシカルボニル(BOC)基で保護され、アルデヒドがt−ブチルアミンと縮合してt−ブチルイミンが形成される。3位にA基を有するイソキノリンは、Pd(OAc)およびPPhによって触媒された、2−ヨードイミンと、トリメチルシリル基およびA基を担持するアセチレンとの反応によって調製される。3位および4位にA基を有するイソキノリンは、2−ヨードイミンと、2つのA基を担持するアセチレンとの同じPd触媒反応によって調製される。3位で、または3位および4位の両方でAで置換されたイソキノリンは、それぞれ独立して、NBSでの臭素化に進められ、加水分解されてそれぞれの6−アミノ−5−ブロモイソキノリンを形成し、これらは独立して、アルキルリチウム試薬で脱ハロリチオ化され、ケトン(QC=O)と反応させられて式(IV)の化合物をもたらす。
一般的な合成スキーム4−3
Figure 2016503797
スキーム4−3に示したように、一部の場合では、3−ブロモ−アニリンまたは3−ヨードアニリンが、Pd触媒作用を使用して3位に置換基を担持しうるアクリル酸エステルとカップリングして桂皮酸エステルを形成し、これは、フェニルの隣で置換されていてもよい。エステルは、加水分解されて対応する酸を形成し、これらは、酸塩化物を介してアジドに変換される。アジドのクルチウス転位がイソシアネートをもたらし、これらは自発的に環化してイソキノリン−1(2H)−オン(4a)になり、それらは、NBSで臭素化され、有機リチウム試薬で脱ハロリチオ化され、ケトン(QC=O)と縮合して式(IV)の化合物をもたらす。
一般的な合成スキーム4−4
Figure 2016503797
イソキノリン−1(2H)−オン(4a)が1−ブロモイソキノリンに変換され、これらから式(IV)のいくつかの化合物がスキーム4−4に示したように調製される。1−ブロモ置換基が、MeSHでのチオメチル誘導体への変換、およびラネーニッケルでの、またはHおよびPdでの処理によって除去され、それはまた、アミンを脱保護する(図示せず)。1−ブロミドをナトリウムアルコキシド、アンモニア、第一級もしくは第二級アミンNR、またはKCNと置き換えると、それぞれ1−アルコキシ、1−アミノ、および1−シアノ化合物がもたらされる。1−シアノイソキノリンは、KOHおよびHで加水分解されてカルボン酸になる。アルキルグリニャール試薬を用いた反応によって、アルキル置換基が1位に導入される。Pd触媒作用を使用するアリールボロネートとの反応によって、アリール置換基が1位に導入される。これらの生成物のそれぞれは独立して、NBSで臭素化され、有機リチウム試薬を用いた脱ハロリチオ化およびケトン(QC=O)との反応によってカルビノールに変換される。
一般的な合成スキーム5−1
Figure 2016503797
式(V)の化合物は、スキーム5−1によって合成することができる。
Figure 2016503797
スキーム5−1に示したように、いくつかの経路では、式(V)の化合物は、改良Pomeranz−Fritsch合成によって調製され、この合成では、m−メトキシベンズアルデヒドが、2位にA置換基を担持しうる2−アミノアセトアルデヒドジメチルアセタールと縮合し、得られるイミンがNaBHでアミンに還元される。アミンは、p−トルエンスルホニルクロリド(TsCl)でp−トルエンスルホンアミドに変換され、酸で処理することによってイソキノリンが形成される。イソキノリンは、硝酸で処理され、メトキシ基がアンモニアによって置き換えられ、得られるアミンが保護される。8−ニトロ基は、ジアゾニウム塩を介してアミンに還元され、ヨウ化物に変換される。残りの7−アミンは、脱保護され、脱ヨードリチオ化(deiodolithiation)およびケトン(QC=O)との反応によって、カルビノールが形成される。
一般的な合成スキーム5−2
Figure 2016503797
一部の場合(スキーム5−2)では、式(V)の化合物は、当技術分野で公知の方法を使用して調製される2−ヨード−5−メトキシベンズアルデヒドから調製される(例えば、E. Akguenら、J. Org. Chem.、46巻(1981年)、2730〜2734頁;G. Appendinoら、Ang. Chem., Int. Ed.、46巻(2007年)、9312〜9315頁;S. D. CarterおよびT. W. Wallace、J. Chem. Res., Synopses、(1985年)、136〜7頁;M. Z. CherkaouiおよびG. Scherowsky、New J. Chem.、21巻(1997年)、1203〜1210頁;D. M. ColtartおよびJ. L. Charlton、Can. J. Chem.、74巻(1996年)、88〜94頁;B. Haagら、Org. Lett.、11巻(2009年)、4270〜4273頁;D. C. Harrowvenら、Tetrahedron Lett.、43巻(2002年)、7345〜7347頁;B. A. Hathawayら、Syn. Comm.、37巻(2007年)、3855〜3860頁;R. Oliveraら、J. Org. Chem.、65巻(2000年)、6398〜6411頁;S. Quideauら、Ang. Chem., Int. Ed.、48巻(2009年)、4605〜4609頁、S4605/1−S4605/104)。スキーム4−1と同様に、ヨードベンズアルデヒドが、t−ブチルアミンとの縮合およびアセチレンとのPd触媒カップリングによってイソキノリンに変換され、スキーム5−1と同じ方法を使用して式(V)の化合物を調製するのに使用される。
一般的な合成スキーム6
Figure 2016503797
式(VI)の化合物は、スキーム6によって合成することができる。
Figure 2016503797
式(VI)の化合物は、脱ハロリチオ化およびケトン(QC=O)との反応によって3−アミノ−4−ブロモイソキノリンまたは3−アミノ−4−ヨードイソキノリンから調製される。3−アミノイソキノリンならびにこれらの4−ブロモ−および4−ヨード−類似体は、当技術分野で公知の方法を使用して調製される(T. ZdrojewskiおよびA. Jonczyk、Tetrahedron、51巻(1995年)、12439〜12444頁;WO2007/125405;WO2003/024931;J. P. Parrishら、Organic Letters、5巻(2003年)、2577〜2579頁;G. Van Baelenら、Tetrahedron、64巻(2008年)、11802〜11809頁)。
一般的な合成スキーム7−1
Figure 2016503797
一般的な合成スキーム7−2
Figure 2016503797
式(VII)の化合物は、スキーム7−1によって合成することができる。
Figure 2016503797
式(VII)の化合物は、スキーム7−1に示したように調製されうる。任意選択で置換された4−アミノイソキノリンが無水酢酸でアセチル化され、次いでアミド生成物が、塩化アルミニウムなどのルイス酸触媒の作用によって5位でアシル化される。次いで、アセチルアミド基が、水酸化リチウムなどの塩基で加水分解され、得られるカルボニルをグリニャールまたは有機リチウム試薬と反応させて最終生成物が得られる。
代わりに、式(VII)の化合物は、スキーム7−2に示したように、4−アミノイソキノリンの臭素化によって調製することができる。臭素化は、塩化アルミニウムなどのルイス酸触媒を使用して5位を対象とすることができる(例えば、M. Gordon、D. E. Pearson、J. Org Chem.、29巻(1964年)329〜332頁を参照)。ハロゲン金属交換、その後の適切なカルボニルとの反応により、生成物の化合物が得られる。特定の置換基Aに応じて、最も適切なルートが選択される。例えば、Aがハロゲンであるとき、スキーム7−1が好適であり、理由は、A置換基に対する5−ブロモの選択的金属ハロゲン交換が問題となりうるからである。市販されており(例えば、メチル、Cl、Br、MeO)、一つの経路または他の経路につぎ込むことができる様々な置換4−アミノイソキノリンがある。4−アミノイソキノリンは、典型的には、4位におけるイソキノリンの臭素化およびアンモニアまたは金属アミドでのブロモ基のアミン官能基への変換によって作製される(例えば、B. K. Kulkarniら、2007年7月6日に公開されたインド特許出願第2005MU00436号、2007年9月27日に公開されたPCT公開第WO2007/109365号を参照)。
本明細書において、以下の定義が適用可能である。
「アルキル」ならびに接頭辞「アルカ(alk)」を有する他の基、例えば、アルコキシおよびアルカノイルなどは、炭素鎖が別段に定義されていない限り、直鎖状または分枝鎖状、およびこれらの組合せでありうる炭素鎖を意味する。例えば、C1〜6アルキルは、C、C、C、C、C、およびCアルキル基を含むことが意図されている。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、iso−、sec−、およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。アルキルがメチルであるとき、ジュウテロメチルも本発明の範囲内に含まれることが理解されるべきである。
「シクロアルキル」、「環式アルキル」、または「炭素環」は、指定数の炭素を有する飽和炭素環式環を意味し、例えば、C3〜6−シクロアルキルは、3〜6個の炭素を含有する環であり、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル(cyclcohexyl)を含む。
「ハロゲン」には、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が含まれる。
「カルビノール」は、置換メタノール官能基である。
本発明の範囲内の化合物は、不斉中心を含有する場合があり、したがって、ラセミ体、ラセミ混合物、ジアステレオマー、および単一鏡像異性体として存在することができる。すべてのこのような形態は、本発明の範囲内であると理解されるべきである。
用語「置換された」は、本明細書において使用される場合、指定された原子上の任意の1個または複数の水素が示されたグループから選択されたもので置き換えられていることを意味するが、ただし指定された原子の正常な結合価を超えておらず、置換により安定化合物がもたらされる。置換基がケト(すなわち、=O)であるとき、原子上の2個の水素が置き換えられる。環二重結合は、本明細書において使用される場合、2個の隣接する環原子間で形成されている二重結合である(例えば、C=C、C=N、またはN=N)。
用語「薬学的に許容される塩」は、当技術分野で認識されており、以下に限定されないが、本発明の化合物、賦形剤、担体などを含む組成物の比較的無毒性の無機および有機酸付加塩を含む。薬学的に許容される塩の例としては、鉱酸、例えば、塩酸および硫酸などに由来するもの、有機酸、例えば、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などに由来するものなどが挙げられる。塩を形成するのに適当な無機塩基の例としては、アンモニア、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの水酸化物、炭酸塩、および炭酸水素塩が挙げられる。塩は、無毒性で、そのような塩を形成するのに十分強いものを含めて、適当な有機塩基を用いて形成されてもよい。例示目的で、このような有機塩基の種類として、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、およびトリアルキルアミン、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、およびトリエチルアミンなど;モノヒドロキシアルキルアミン、ジヒドロキシアルキルアミン、またはトリヒドロキシアルキルアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンなど;アミノ酸、例えば、アルギニンおよびリシンなど;グアニジン;N−メチルグルコサミン;N−メチルグルカミン;L−グルタミン;N−メチルピペラジン;モルホリン;エチレンジアミン;N−ベンジルフェネチルアミン;(トリヒドロキシメチル)アミノエタンなどを挙げることができる。例えば、J. Pharm. Sci.、66巻:1〜19頁(1977年)を参照。
本発明の化合物は、親形態で、または薬学的に許容される塩として投与されうる。用語本発明の化合物は、両方を含むと理解されるべきである。薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性または酸性部分を含有する親化合物から調製されうる。酸付加塩としては、以下に限らないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))が挙げられる。本発明のある特定の化合物は、様々なアミノ酸と薬学的に許容される塩を形成することができる。適当な塩基塩としては、以下に限らないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、およびジエタノールアミンの塩が挙げられる。薬学的に許容される塩の概説については、参考として本明細書に援用される、S. M. Berge、L. D. Bighley、およびD. C. Monkhouse、Pharmaceutical Salts、J. Pharm. Sci.、66巻(1977年)、1〜19頁、ならびにP. H. StahlおよびC. G. Wermuth(編)、Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use、Weinheim、Germany:WileyおよびZurich:Verlag Helvetica Chimica Acta、2002年[ISBN3−906390−26−8]を参照。親化合物またはその塩への言及は、上記化合物のすべての水和物および親化合物のすべての多形を含むと理解されるべきである。
対象方法によって処置される「患者」、「被験体」、または「宿主」は、ヒトまたは非ヒト動物、例えば、霊長類、哺乳動物、および脊椎動物などを意味しうる。
本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそのリスクを低減するための化合物、組成物、および方法を提供する。例えば、本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積によって、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達によって引き起こされる黄斑変性症あるいは他の網膜疾患または障害を処置するか、それらの症状を低減するか、あるいはそれらのリスクを低減するための化合物、組成物、および方法を提供する。具体的には、化合物は、ドライ型AMD、ドライ型AMDに続発するGA、ウェット型AMD、およびシュタルガルト病を含めたすべての型の黄斑変性症を処置するのに有用である。疾患のすべてのこのような型の根本的原因は、RPE細胞内部のA2Eおよびリポフスチンの蓄積の結果生じる細胞傷害性であると考えられており、それは、リソソーム欠損および酸化的ストレスを引き起こす。これはひいては、GAのアポトーシス、RPE細胞内のVEGFシグナル伝達を誘発し、それは、ウェット型AMDの脈絡膜血管新生、およびA2E−オキシラン誘導体が相補体活性化を誘発するドルーゼンの形成をもたらす。A2E合成および蓄積は、薬理学的に低減することができ、それはひいては、A2E生合成経路の第1のステップであるPEとの反応に利用可能なRALの量、およびドライ型AMDからGAおよびウェット型AMDへの進行を制限することによって、ドライ型AMDおよび他の型の黄斑変性症を含めた黄斑変性症を処置するか、またはそのリスクを低下させる。PCT公開第WO2006/127945号では、化合物は、RALと不可逆的に化学的に反応することによって光受容体外節内のRAL濃度を低減すると記載されており、したがって、患者における黄斑変性症を処置するか、またはそのリスクを低下させるのに有用である。本発明の化合物は、RAL−薬物最終生成物の形成においてより好都合な反応エネルギー特性を示し、したがって、黄斑変性症を処置するか、またはそのリスクを低下させるのにさらにより大きい効力を有しうる。
用語「処置する」は、当技術分野で認識されており、被験体における疾患、障害、または状態を阻害すること、例えば、その進行を妨害すること、および疾患、障害、または状態を軽減すること、例えば、疾患、障害、および/または状態の後退を引き起こすことを含む。疾患、障害、または状態を処置することには、根源的な病態生理が影響されていない場合でも、特定の疾患、障害、または状態の少なくとも一つの症状を寛解させることが含まれる。
用語「予防する」は、当技術分野で認識されており、疾患、障害、および/または状態に罹りやすいかもしれないが、まだそれを有すると診断されていない被験体において、疾患、障害、または状態が発生するのを停止させることを含む。疾患に関連した状態を予防することには、疾患が診断された後であるが、状態が診断される前に状態が発生するのを停止させることが含まれる。
用語「〜のリスクを低減する」は、疾患、障害、または状態に罹患する被験体の可能性が、例えば、50%から100%の間から、0から90%の間、0から80%の間、0から70%の間、0から60%の間、もしくは0から50%の間に減少すること、または10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、もしくは90%減少することを意味する。
本発明は、被験体における、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための医薬の製造であって、上記被験体がそれを必要とする被験体であり、上記組成物が本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、製造も対象とする。一例示では、本発明は、患者における黄斑変性症を処置するか、その症状を低減するか、またはそのリスクを低減するための医薬を製造するための方法を対象とする。より具体的には、本発明のこの態様は、ドライ型AMD、ドライ型AMDに続発するGA、ウェット型AMD、およびシュタルガルト病を含めた患者における黄斑変性疾患を処置するか、またはそのリスクを低減するための医薬の製造を対象とする。
本発明は、被験体における、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための方法で使用するための組成物であって、上記被験体がそれを必要とする被験体であり、上記組成物が本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物も対象とする。一例示では、本発明は、黄斑変性症を処置するか、その症状を低減するか、またはそれを発症するリスクを低減するための方法で使用するための組成物を対象とする。より具体的には、本発明のこの態様は、ドライ型AMD、ドライ型AMDに続発するGA、ウェット型AMD、およびシュタルガルト病を含めた患者において処置するか、症状を低減するか、または発症するリスクを低減するための方法で使用するための組成物を対象とする。
本発明の化合物は、医薬組成物中の薬学的に許容される担体とともに投与されうる。本発明の医薬組成物は、治療有効量の本発明の化合物を薬学的に許容される担体と混和することによって作製される任意の組成物を包含する。投与は、経口、非経口、局部的、または眼内の手段によるものでありうる。局部投与は、滴剤、またはフィルムおよび粘着剤を含む制御放出局部製剤の形態でありうる。眼内投与は、結膜下、テノン嚢下、眼球後、または硝子体内の注射、デポー、またはインプラントの形態をとりうる。これらのルートによって投与される化合物は、溶液または懸濁液形態でありうる。デポー注射による化合物の投与は、薬学的に許容される担体または賦形剤を含有する場合があり、これらは、天然または合成の、生分解性または非生分解性であり得、制御された様式での薬物放出を促進しうる。化合物の制御放出に使用されるインプラントは、天然または合成の、生分解性または非生分解性材料から構成されてもよい。担体が組成物の他の成分と適合性であって、患者に対して傷害性でない点で担体は許容される。担体のいくつかの例としては、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロースなど、(2)デンプン、例えば、コーンスターチおよびジャガイモデンプンなど、(3)セルロース、および(4)シクロデキストリンが挙げられる。有用な局部製剤は、PCT公開第WO2011/072141号に記載されており、その内容は、参考として本明細書に援用される。
一事例では、本発明の医薬組成物は、治療有効量の本発明の化合物を、オリゴマーまたはポリマー担体、例えば、シクロデキストリン、またはトリメチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、3−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、およびβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルナトリウム塩(もしくはカリウム塩)を含めた化学修飾されたシクロデキストリンなどと混和することによって作製される組成物を包含する。オリゴマーまたはポリマー担体を例示するものは、β−シクロデキストリンスルホブチルエーテルナトリウム塩である。組成物中のβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルナトリウム塩の量は、約0.01重量/体積%〜30重量/体積%の範囲でありうる。一例示では、β−シクロデキストリンスルホブチルエーテルナトリウム塩の濃度は、5〜25重量/体積%である。β−シクロデキストリンスルホブチルエーテルナトリウム塩の濃度をさらに例示するものは、6〜20重量/体積%である。一事例では、β−シクロデキストリンスルホブチルエーテルの濃度は、6〜12重量/体積%である。β−シクロデキストリンスルホブチルエーテルの濃度をさらに例示するものは、9.5重量/体積%を含めた9〜10重量/体積%である。組成物中の本発明の化合物の量は、0.01〜20%、0.02〜15%、0.04〜10%、0.06〜5%、0.08〜1%、または0.09〜0.5%(重量/体積)の範囲でありうる。より具体的には、組成物は、0.1%などの0.09〜0.5%(重量/体積)の濃度で本発明の化合物を含有しうる。本発明の化合物およびシクロデキストリンを含む効果的なレベルの組成物は、眼の後部、具体的にはRPEおよび網膜に送達されうる。組成物は、塩水をさらに含み得、例えば、リン酸塩緩衝液で処理されていてもよく、その結果組成物のpHは、5.5〜8.5のpH範囲、またはより具体的には、6.5〜7.5のpH範囲にされる。防腐剤を組成物中に任意選択で含めてもよい。このような防腐剤は、抗酸化剤などの化学安定化剤、および消毒剤の両方を含みうる。
点眼剤製剤では、組成物は、0.01〜20%、0.02〜15%、0.04〜10%、0.06〜5%、0.08〜1%、または0.09〜0.5%(重量/体積)の濃度で活性化合物を含有しうる。より具体的には、点眼剤製剤は、0.1%などの0.09〜0.5%(重量/体積)の濃度で本発明の化合物を含有する。
活性成分を含有する医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末、または顆粒剤、エマルジョン、硬もしくは軟カプセル剤、またはシロップ、またはエリキシル剤のような経口使用に適した形態でありうる。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造に関する技術分野で公知の任意の方法によって調製することができ、このような組成物は、薬学的にエレガントで口に合う調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤、および保存剤からなる群から選択される1種または複数種の薬剤を含有しうる。錠剤は、錠剤の製造に適している無毒性の薬学的に許容される賦形剤と混和した活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなど、顆粒化剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチまたはアルギン酸、結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、またはアカシア、ならびに滑剤(lubricating agent)、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクでありうる。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、またはこれらは、胃腸管内での崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長い期間にわたる持続的作用をもたらすように、公知の技法によってコーティングされていてもよい。経口製剤中の本発明の化合物の治療有効用量は、1日当たり、0.01mg/kg患者体重から50mg/kg患者体重まで、より具体的には、0.01mg/kgから10mg/kgまで変動してもよく、これは、1日に単回または複数回用量で投与されうる。経口投与について、薬物は、1mg〜500mgの活性成分、具体的には、1mg、5mg、10mg、20mg、50mg、100mg、250mg、および500mgを含有する錠剤もしくはカプセル剤の形態で、または少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%(w/w)の活性成分を含有する錠剤(table)もしくはカプセル剤の形態で送達されうる。例えば、カプセル剤は、50mgの活性成分、または5〜10%(w/w)の活性成分を含有しうる。例えば、錠剤は、100mgの活性成分、または20〜50%(w/w)の活性成分を含有しうる。例えば、錠剤は、活性成分に加えて、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースまたはそのナトリウム塩、およびメチルセルロース)、希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)、ならびに滑沢剤(例えば、ステアリン酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム)を含有しうる。薬物は、1日ベースで、1日当たり1回、2回、またはそれより多い回数で投与されうる。
本発明の化合物を含む非経口製剤は、水性の等張液または懸濁液中で調製することができ、坐剤は、脂肪エマルジョンまたは懸濁液から有利に調製される。製剤は、滅菌することができ、かつ/またはアジュバント、例えば、保存剤、安定化剤、湿潤剤、もしくは乳化剤など、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、および/もしくは緩衝剤を含有することができる。さらに、これらは、他の治療的に価値のある物質も含有しうる。組成物は、従来法によって調製され、約0.1〜75%、好ましくは約1〜50%の本発明の化合物を含有しうる。
語句「非経口投与」および「非経口的に投与される」は、当技術分野で認識されている用語であり、注射などの、経腸および局部投与以外の投与の方式を含み、それらとしては、以下に限定されないが、静脈内、筋肉内、胸膜内、血管内、心膜内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、および胸骨内の注射および注入を含む。
「医薬組成物」は、被験体に投与するのに適した形態で開示した化合物を含有する製剤である。好適な実施形態では、医薬組成物は、バルクまたは単位剤形である。単位剤形は、例えば、カプセル剤、IVバッグ、錠剤、エアロゾル吸入器上の単一ポンプ、またはバイアルを含めた様々な形態のいずれかである。組成物の単位用量中の活性成分(例えば、開示した化合物またはその塩の製剤)の量は、有効量であり、関与する特定の処置によって変動する。患者の年齢および状態に応じて投薬量に慣例的な変更を行うことが必要である場合があることを当業者は理解する。投薬量は、投与ルートにも依存する。経口、非経口、局部的、眼内などを含めた様々なルートが企図されている。本発明の化合物の局部投与のための剤形としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション剤、ゲル、溶液、パッチ、および吸入剤がある。好適な実施形態では、活性化合物は、薬学的に許容される担体と、そして任意選択的に、必要とされうる任意の防腐剤、緩衝液、または噴霧剤と滅菌条件下で混合される。
本発明の化合物は、治療用組成物で提供される。化合物は、治療上有効である量で存在し、その量は、使用される特定の化合物に大きく依存して、広範囲に変動する。医薬組成物または薬理学的組成物の調製は、本開示を踏まえると当業者には公知となる。
用語「〜の投与」または「〜を投与する」は、本発明の化合物またはそのプロドラッグを、処置またはリスクの低減を必要とする患者に提供することを意味すると理解されるべきである。
製剤化されると、治療剤は、投薬製剤と適合性の様式で、かつ薬理学的に有効な量で投与される。製剤は、上述した形態などの様々な剤形で容易に投与される。
この文脈では、投与される活性成分の量および組成物の体積は、処置される宿主動物に依存する。投与に要求される活性化合物の正確な量は、開業医の判断に依存し、各個体に特有である。
活性化合物を分散させるのに要求される組成物の最低体積が典型的に利用される。投与に適したレジームも多様であるが、化合物を最初に投与し、結果を監視し、次いでさらなる間隔でさらに制御された用量を与えることによって典型化されるはずである。組成物中に組み込まれる化合物の量も、所望の放出プロファイル、生物学的効果に要求される化合物の濃度、および生物学的活性物質が処置のために放出されなければならない時間の長さに依存する。ある特定の実施形態では、生物学的活性物質は、様々な負荷レベルで、一実施形態では室温でかつ有機溶媒を必要とすることなく、ポリマーマトリックスとブレンドされうる。他の実施形態では、組成物は、ミクロスフェアとして製剤化されうる。一部の実施形態では、化合物は、徐放用に製剤化されうる。
錠剤またはカプセル剤(例えば、ゼラチンカプセル)の形態での経口投与については、活性薬物構成要素を、経口無毒性の薬学的に許容される不活性な担体、例えば、エタノール、グリセロール、水などと組み合わせ
ることができる。さらに、所望されるかまたは必要である場合、適当な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤も、混合物中に組み込むことができる。適当な結合剤としては、デンプン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドン、天然糖、例えば、グルコースもしくはベータ−ラクトースなど、トウモロコシ甘味料、天然および合成ゴム、例えば、アカシア、トラガカント、もしくはアルギン酸ナトリウムなど、ポリエチレングリコール、ワックスなどがある。これらの剤形で使用される滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、シリカ、タルカム、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコールなどが挙げられる。崩壊剤としては、以下に限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムデンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物、クロスカルメロースもしくはそのナトリウム塩などがある。希釈剤としては、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシンがある。
本発明の化合物は、持続放出性および徐放性錠剤またはカプセル剤、ピル、粉末、顆粒剤、エリキシル剤(elixer)、チンキ、懸濁液、シロップ、およびエマルジョンのような経口剤形で投与されうる。
本発明の化合物は、眼に直接的になど局部的に、例えば、点眼剤または眼軟膏として投与されうる。点眼剤は典型的に、有効量の本発明の少なくとも1種の化合物、および眼に安全に適用されうる担体を含む。例えば、点眼剤は、等張液の形態であり、溶液のpHは、眼に刺激がまったくないように調整される。多くの場合、上皮バリアは、眼の中への分子の浸透を妨げる。したがって、最も現在使用されている点眼薬は、ある形態の浸透エンハンサーが補充されている。これらの浸透エンハンサーは、最も上方の上皮細胞のタイトジャンクションを緩めることによって働く(Burstein、1985年、Trans Ophthalmol Soc UK、104巻(パート4):402〜9頁;Ashtonら、1991年、J Pharmacol Exp Ther、259巻(2号):719〜24頁;Greenら、1971年、Am J Ophthalmol、72巻(5号):897〜905頁)。最も一般に使用されている浸透エンハンサーは、塩化ベンザルコニウムであり(Tangら、1994年、J Pharm Sci、83巻(1号):85〜90頁;Bursteinら、1980年、Invest Ophthalmol Vis Sci、19巻(3号):308〜13頁)、これは、微生物汚染に対する防腐剤としても働く。
語句「薬学的に許容される」は、当技術分野で認識されている。ある特定の実施形態では、この用語は、過剰な毒性も刺激もアレルギー反応も他の問題も合併症も伴わずに、妥当な医学的判断の範囲内で、合理的な便益/リスク比に見合ったヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適した組成物、ポリマー、ならびに他の材料および/または剤形を含む。
語句「薬学的に許容される担体」は、当技術分野で認識されており、例えば、一つの臓器または体の一部分から別の臓器または体の別の部分に任意の対象組成物を搬送または輸送することに関与する薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば、液体もしくは固体増量剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、または封入材料などを含む。各担体は、対象組成物の他の構成要素と適合性であり、患者に傷害性でないという意味で「許容され」なければならない。ある特定の実施形態では、薬学的に許容される担体は、非発熱性である。薬学的に許容される担体として役に立ちうる材料のいくつかの例としては、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロースなど;(2)デンプン、例えば、コーンスターチおよびジャガイモデンプンなど;(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、および酢酸セルロースなど;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えば、カカオバターおよび坐剤ワックスなど;(9)油、例えば、ラッカセイ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油など;(10)プロピレングリコールなどのグリコール;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールなど;(12)エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど;(15)アルギン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張食塩水;(18)リンガー液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)医薬製剤中に使用される他の無毒性適合性物質が挙げられる。
(実施例1)
2−(3−アミノ−6−クロロ−5−フルオロキノリン−4−イル)プロパン−2−オール(1)の合成
(E)−および(Z)−3−クロロ−2−フルオロ−6−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸(1−1)。粗製の湿ったメタゾン酸(G.B. Bachmanら、J. Am. Chem. Soc.69巻、1947年、365〜371頁の方法によって調製した)37.19gを、6−アミノ−3−クロロ−2−フルオロ安息香酸(Butt Park Ltd.、Camelford、Cornwall、UK)50gおよびアセトン750mLと混合し、透明溶液が形成されるまで振盪した。これに、水200mLおよび12N HCl 200mLを順次添加し、溶液を室温で3日間維持した。混合物を水2Lで希釈し、濾過した。濾液を蒸発させてアセトンを除去し、濾過した。合わせた固体を水(4×200mL)で洗浄し、高真空下で60℃にて乾燥させ、1−1をE−およびZ−異性体の4.5:1混合物として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ: E−異性体 6.79 (d, 1H, J = 6.4 Hz), 7.58 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.83 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 7.99 (dd, 1H, J = 6.4, 13.2 Hz), 12.34 (d, 1H, NH, J = 13.2 Hz), 14.52 (br, 1H, OH).
Z−異性体 7.39 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 7.42 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 7.71 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 8.49 (t, 1H, J = 11.6 Hz), 10.24 (d, 1H, NH, J = 12.4 Hz), 14.52 (br, 1H, OH).
LC−MS:259[(M−H)]。
6−クロロ−5−フルオロ−3−ニトロキノリン−4−オール(1−2)。無水ジメチルホルムアミド(DMF)1L中の(1−1)62.0g、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)55.2g、およびN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)30.1gの混合物を、室温で1時間撹拌した。4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、38.7g)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濾過し、固体を10% HOAc(4×200mL)で洗浄し、一晩空気乾燥させ、次いで高真空下で60℃にて乾燥させ、(1−2)を淡黄色粉末として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ: 7.52 (dd, 1H, J = 0.8, 8.8 Hz), 7.91 (dd, 1H, J = 7.2, 8.8 Hz), 9.15 (s, 1H), 13.0 (br, 1H, OH).
LC−MS:242.9(MH)、264.9(MNa)
4−ブロモ−6−クロロ−5−フルオロ−3−ニトロキノリン(1−3)。乾燥DMF 150mL中の(1−2)40gおよびPOBr 71gの混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、CHCl 2Lで希釈し、氷水1.5Lが中に入っている分液漏斗に移した。有機層を分離し、氷水(3×1.5L)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、蒸発させて、粗製(1−3)を淡褐色固体として得、これをさらに精製することなく使用した。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 4.70 (br, 2H, NH), 7.42 (dd, 1H, J = 6.0, 9.0 Hz), 7.73 (dd, 1H, J = 1.8, 8.8 Hz).
LC−MS:274.8(MH)、276.8[(M+2)H]、278.8[(M+4)H]
4−ブロモ−6−クロロ−5−フルオロキノリン−3−アミン(1−4)。粗製(1−3)(51.2g)をAr下で氷HOAc 40mL中に溶解させ、Fe粉末3gを添加し、混合物を60℃で10分間撹拌した。混合物をEtOAc 200mLで希釈し、セライトに通して濾過し、セライトをEtOAcで徹底的に洗浄した。合わせた濾液を短いシリカゲルカラムに通し、すべての(1−4)が回収されるまでEtOAcでカラムを洗浄した。合わせたEtOAc画分を蒸発乾固させて粗製(1−4)を得、これをヘキサン−EtOAcから結晶化させて、(1−4)を淡褐色固体として得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 4.70 (br, 2H, NH), 7.42 (dd, 1H, J = 6.0, 9.0 Hz), 7.73 (dd, 1H, J = 1.8, 8.8 Hz).
LC−MS:274.8(MH)、276.8[(M+2)H]、278.8[(M+4)H]
2−(3−アミノ−6−クロロ−5−フルオロキノリン−4−イル)プロパン−2−オール(1)。乾燥した1L丸底フラスコにアルゴンを流し、ドライアイス/アセトン浴中で−78℃に冷却した。乾燥テトラヒドロフラン(THF、300mL)を注入し、その後2.5M n−BuLi/ヘキサン 72.6mLを注入した。乾燥THF300mL中の(1−4)(20g)を、2時間にわたって激しく撹拌しながら滴下し、4−キノリンリチウムの暗赤色溶液を得た。超乾燥アセトン(27mL)を10分にわたって滴下し、溶液をさらに10分間撹拌した。水100mL中のNHCl 20gの溶液を添加し、混合物を室温に加温し、EtOAc 300mLが中に入っている分液漏斗に移し、徹底的に振盪した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、蒸発させて暗褐色残留物を得、これを、ヘキサン−EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって部分的に精製して、6−クロロ−5−フルオロキノリン−3−アミンおよび(1)を含有する混合物を得た。(1)を、ヘキサン−EtOAcからの結晶化によって単離した。
H NMR (400 MHz, CDOD) δ: 1.79 (s, 3H), 1.80 (s, 3H), 7.36 (dd, 1H, J = 7.2, 8.8 Hz), 7.61 (dd, 1H, J = 1.6, 9.0 Hz), 8.35 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDOD) δ: 29.8, 29.9, 76.7, 120.4 (d, JC−F = 12 Hz), 120.5 (d, JC−F = 4 Hz), 125.4, 126.1 (d, JC−F = 3 Hz), 126.6 (d, JC−F = 3 Hz), 143.1, 143.2 (d, JC−F = 5 Hz), 148.3, 152.7 (d, JC−F = 248 Hz).
LC−MS:254.9(MH)、256.9[(M+2)H]
(実施例2)
2−(3−アミノ−6−クロロキノリン−4−イル)プロパン−2−オール(2)の合成
6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−オール(2−1)。乾燥DMF 1L中のcis−およびtrans−5−クロロ−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸(68.4g、O. Susら、Liebigs Ann. Chem.583巻、1953年、150〜160頁)、EDC 73g、およびHOSu 35.7gの混合物を、室温で1時間撹拌した。DMAP 45.8gを添加した後、混合物を室温で2時間撹拌した。撹拌した混合物に、10% HOAc 1Lをゆっくりと添加し、得られた懸濁液を10% HOAc 2L中に注いだ。固体を濾別し、10% HOAc(4×400mL)で洗浄し、高真空下で80℃にて乾燥させ、(2−1)を黄褐色粉末として得た。
4−ブロモ−6−クロロ−キノリン−3−アミン(2−2)。乾燥DMF100mL中の(2−1)25gおよびPOBr 50gの混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、CHCl 2Lで希釈し、氷水1Lが中に入っている分液漏斗に移した。有機層を分離し、氷水(3×1L)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、蒸発させて粗製4−ブロモ−6−クロロキノリン−4−オールを淡褐色固体として得た(38g、100%の粗収率)。キノリノールを氷HOAc 750mL中に溶解させ、鉄粉末36gを添加し、撹拌した混合物を、色が灰色になるまでAr下で60℃にて加熱した。混合物をEtOAc 2Lで希釈し、セライトに通して濾過し、セライトをEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を短いシリカゲルカラムに通過させ、これをすべての(2−2)が回収されるまでEtOAcで洗浄した。合わせた画分を蒸発乾固させ、残留物をヘキサン−EtOAcから結晶化して(2−2)を黄褐色固体として得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 4.47 (br, 2H, NH), 7.41 (dd, 1H, J = 2.4, 8.8 Hz), 7.89 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 7.96 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 8.45 (s, 1H).
LC−MS:256.7(MH)、258.7[(M+2)H]、260.7[(M+4)H]
2−(3−アミノ−6−クロロキノリン−4−イル)プロパン−2−オール(2)の合成。(2−2)20gおよびジオキサン800mLの混合物を、溶液が形成するまで60℃で撹拌し、室温に冷却し、5分間、乾燥HClを注入した。溶媒を蒸発させ、ジオキサン500mLを添加し、蒸発させて4−ブロモ−6−クロロキノリン−3−アミニウムヒドロクロリドを得た。生成物をNaI 100gおよび乾燥MeCN 600mLと混合し、一晩還流した。溶媒を蒸発させ、残留物を、EtOAc 500mLと水500mL中のNaHCO 10gの溶液との間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、蒸発させて6−クロロ−4−ヨードキノリン−3−アミンを黄褐色固体として得た。乾燥した1L丸底フラスコにArを流し、ドライアイス/アセトン浴中で−78℃に冷却した。激しく撹拌しながら乾燥THF(350mL)を添加し、その後1.7M t−BuLi/ペンタン188mLを添加した。乾燥THF 350mL中の粗製6−クロロ−4−ヨードキノリン−3−アミン25.8gの溶液を、撹拌した混合物に滴下した。添加が完了したとき、反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。超乾燥アセトン(50mL)を滴下し、添加が完了した後、溶液を−78℃で10分間撹拌した。水200mL中のNHCl 20gの溶液を添加し、混合物を最大で室温まで加温し、EtOAc 300mLが中に入っている分液漏斗に移した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、蒸発させて暗褐色残留物を得た。ヘキサン−EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を部分的に精製した。(2−3)を含有するすべての画分を合わせ、蒸発させて粗製の(2−3)を赤色油状物として得た。
別個の合成から得た粗製の(2)(約2g)のバッチをこの生成物に添加し、合わせたバッチをEtOAc 50mL中に溶解させ、濾過した。濾液および洗浄物を合わせ、濃縮して油状物を得、これを熱ヘキサン10mLで希釈し、透明溶液が形成するまでEtOAcで滴下処理し、ドラフト内で室温にて一晩蒸発させた。油状の母液を除去し、固体を最低体積の3:1のヘキサン−EtOAcで洗浄した。ヘキサン−EtOAcから2回再結晶した後、純粋な(2)の第1の収穫物をオフホワイト色結晶として得た。すべての母液および洗浄物を溜めておき、EtOAc(約50mL)を添加して透明溶液を形成し、これを0.5N HCl水溶液(4×100mL)で抽出した。水層を溜めておき、20% NaOHで中和してpH8にした。得られた懸濁液をEtOAc(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、蒸発乾固させた。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン−EtOAcから2回結晶化し、(2−3)の第2の収穫物を得た。ヘキサン−EtOAcからの合わせた母液および洗浄物の分別晶出によって第3の収穫物(2−3)を得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 1.93 (s, 6H), 3.21 (br, 1H, OH), 5.39 (br, 2H, NH), 7.29 (dd, 1H, J = 2.0, 8.8 Hz), 7.83 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 7.90 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.21 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ: 31.5, 76.5, 123.2, 124.6, 125.7, 127.5, 131.5, 131.9, 138.8, 141.5, 146.5.
LC−MS:236.9(MH)、238.9[(M+2)H]
(実施例3)
代表的な本発明の化合物のin vitro評価。
パラメータの定義。
RAL枯渇動態の分析に関連したパラメータは、以下の通りである。
Figure 2016503797
app:薬物によるRAL枯渇の見かけ上の二次速度定数
app:薬物によるRAL枯渇の見かけ上の平衡定数
Figure 2016503797
ΔGapp:薬物のRAL枯渇による見かけ上の自由エネルギー
Figure 2016503797
:イミン(環が開いている)からオキサミナール(環が閉じている)への互変異性の平衡定数
Figure 2016503797
ΔG:イミンからオキサミナールへの互変異性の自由エネルギー変化
Figure 2016503797
一般的な方法
桿体外節内のkapp、Kapp、およびΔGappの判定。凍結ウシ桿体外節標本(64μMのオプシン)を解凍し、徹底的にボルテックスした。この試料のアリコート200μLを0.5mLのエッペンドルフチューブ内に移した。これにEtOH中20mM薬物原液を10μL添加し、混合物を1分間ボルテックスした。チューブを37℃にてThermo Scientificマイクロプロセッサー制御280シリーズ水浴内で3分間インキュベートした後、新たに調製した、EtOH中2.4mM RAL溶液を5μL添加した(薬物およびRALの名目上の出発濃度はそれぞれ、1.00mMおよび60μMである)。1分間ボルテックスした後、チューブを37℃でインキュベートし、反応混合物のアリコート(それぞれ25μL)を定期的に採取し、0.5mLのエッペンドルフチューブ内の固体NaBH 10mg上に添加した。後者に2:1(v/v)EtOH/HOAc 400μLを添加した。還元混合物を1分間ボルテックスし、遠心分離した。上清を分離し、標準的なHPLC法を使用してHPLCによって分析した。
計測器:HPLC−PE−97
カラム:Waters Sunfire C18 3.5μm/4.6×100mmカラム
溶媒A:0.05% HCOOH/95% HPLCグレード水/5% HPLCグレードMeCN
溶媒B:0.05% HCOOH HPLCグレードMeCN
ポンププログラム:0〜3分 5〜100%B、3〜30分 100%B、31〜32分 100%〜5%B、32〜35分 5%B
流量:1mL/分
検出器波長:329および250nm
参照波長:400nm
注入量:50μL。
RAL枯渇百分率をレチノール(ROL)およびRAL−薬物のピーク積分の正規化によって計算し、次いでこれらを反応時間に対してプロットした。得られた擬一次速度式によってRAL枯渇プロットを最小二乗フィットすると、一次速度定数kobsdが観察された。kappを、kobsd=kapp[薬物]によって計算する。Kappは、式(1)によって遊離RAL、遊離薬物、およびRAL−薬物の平衡濃度から計算した。ΔGappは、式(2)によって計算した。
化合物1、2、および3とのRALの付加体RAL−1、RAL−2、およびRAL−3の標本。乾燥ベンゼン1mL中のRAL 25.6mg(0.09mmol)と0.11mmolの化合物1もしくは2、または化合物3(2−[3−アミノ−6−クロロキノリン−2−イル]プロパン−2−オール、カルビノールは、ペリ相互作用(peri−interaction)をまったく有さない)との混合物をアルゴン下で室温にて1時間暗所で撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をベンゼン2mLから2回蒸発させた。残留物をベンゼン1mLに溶解させ、室温で1時間置いておき、蒸発乾固させた。残留物をベンゼン(3×2mL)から蒸発させ、乾燥ベンゼン0.5mLに溶解させ、溶液をシリカゲルカラムにロードした。カラムをヘキサンで最初に溶出し、50:1(v/v)ヘキサン−酢酸エチルでさらに溶出した。付加体を含有する画分を蒸発させて乾燥させることによって、純粋なRAL−1、RAL−2、およびRAL−3を得た。付加体を乾燥CDCl 0.8mL中に溶解させ、イミンとオキサミナール互変異性体の比をこれらのH NMRスペクトルから決定した。KおよびΔGの値を、式(3)および(4)によって計算した。RAL−1およびRAL−2はともに、オキサミナール互変異性体としてもっぱら存在し、一方、RAL−3は、イミンおよびオキサミナール形態の両方の1:1.3混合物としてそれぞれ存在する。
Figure 2016503797
RAL−1:9−クロロ−3−((1E,3E,5E,7E)−2,6−ジメチル−8−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)オクタ−1,3,5,7−テトラエニル)−10−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−[1,3]オキサジノ[4,5−c]キノリン。
H NMR (400 MHz, CDCl) RAL−1δ: 1.04 (s, 6H), 1.47 (m, 2H), 1.62 (m, 2H), 1.722 (d, 3H, J = 1.2 Hz), 1.725 (d, 3H, J = 2.8 Hz), 1.9−2.1 (11H), 4.64 (br, 1H, NH), 5.06 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 5.61 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 6.13 (d, 1H, J = 10.8 Hz), 6.14 (d, 1H, J = 16.0 Hz), 6.20 (d, 1H, J = 16.4 Hz), 6.31 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 6.74 (dd, 1H, J = 11.6, 15.2 Hz), 7.44 (dd, 1H, J = 7.2, 8.8 Hz), 7.76 (dd, 1H, J = 1.6, 9.2 Hz), 8.36 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) RAL−1δ: 12.8, 13.6, 19.3, 21.7, 28.7 (d, JC−F = 16 Hz), 29.0, 29.2 (d, JC−F = 13 Hz), 33.1, 34.3, 39.6, 73.4, 76.8, 117.3 (d, JC−F = 23 Hz), 120.0 (d, JC−F = 22 Hz), 125.7 (d, JC−F = 4 Hz), 125.9, 126.96, 126.98, 127.4 (d, JC−F = 4 Hz), 127.5, 129.6, 129.7, 135.1, 135.9, 137.3, 137.4, 137.8, 140.4, 143.6 (d, JC−F = 4 Hz), 145.7, 151.2 (d, JC−F = 152 Hz).
RAL−2:9−クロロ−3−((1E,3E,5E,7E)−2,6−ジメチル−8−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)オクタ−1,3,5,7−テトラエニル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,3]オキサジノ[4,5−c]キノリン。
H NMR (400 MHz, CDCl) RAL−2δ: 1.03 (s, 6H), 1.47 (m, 2H), 1.62 (m, 2H), 1.72 (s, 3H), 1.80 (s, 3H), 1.96 (s, 3H), 1.98 (s, 3H), 2.01 (s, 3H), 2.02 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 4.50 (br, 1H, NH), 5.53 (dd, 1H, J = 4.4, 6.8 Hz), 5.62 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 6.13 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 6.14 (d, 1H, J = 16.0 Hz), 6.20 (d, 1H, J = 16.4 Hz), 6.31 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 6.73 (dd, 1H, J = 11.2, 15.2 Hz), 7.40 (dd, 1H, J = 2.0, 8.8 Hz), 7.84 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.92 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 8.39 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) RAL−2δ: 13.0, 13.7, 19.4, 21.9, 28.8, 29.1, 29.4, 33.3, 34.4, 39.8, 74.5, 75.4, 123.2, 126.0, 126.3, 127.0, 127.1, 127.6, 128.5, 129.7, 129.9, 132.3, 132.6, 135.3, 135.6, 137.5, 137.6, 137.9, 140.5, 142.4, 144.9.
RAL−3:イミンとオキサミナール互変異性体の1:1.3混合物として存在する。
RAL−3イミン互変異性体(im)
Figure 2016503797
2−(6−クロロ−3−((E)−2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ノナ−2,4,6,8−テトラエニリデン)アミノ)キノリン−2−イル)プロパン−2−オール。
RAL−3オキサミナール互変異性体(ox)
Figure 2016503797
9−クロロ−3−((1E,3E,5E,7E)−2,6−ジメチル−8−(2,6,6−トリメチル−シクロヘキサ−1−エニル)オクタ−1,3,5,7−テトラエニル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,3]オキサジノ[4,5−c]キノリン。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 1.04 (s, 3.4H, ox), 1.05 (s, 2.6H, im), 1.49 (m, 2H, imおよびox), 1.63 (m, 2H, imおよびox), 1.69 (s, 3.4H, ox), 1.72 (s, 1.7H, ox), 1.74 (s, 2.6H, im), 1.77 (s, 1.6H, im), 1.98 (s, 1.6H, im), 2.01 (s, 1.7H, ox), 2.03 (br, 2H, imおよびox), 2.04 (s, 1.7H, ox), 2.26 (s, 1.3H, im), 4.48 (br, 0.4H, OH, im), 5.61 (d, 0.6H, J = 6.8 Hz, ox), 5.70 (d, 0.57H, J = 6.8 Hz, ox), 6.11−6.32 (3.5H, imおよびox), 6.49 (d, 0.4H, J = 14.8 Hz, im), 6.51 (d, 0.4H, J = 8.4 Hz, im), 6.65 (br, 0.6H, NH, ox), 6.72 (dd, 0.4H, J = 11.2, 14.8 Hz, im), 7.03 (dd, 0.6H, J = 11.2, 15.2 Hz, ox), 7.04 (s, 0.6H, ox), 7.35 (dd, 0.6H, J = 2.0, 8.8 Hz, ox), 7.46 (s, 0.4H, im), 7.55 (d,0.6H, J = 2.0 Hz, ox), 7.58 (dd, 0.4H, J = 2.0, 8.8 Hz, im), 7.76 (d, 0.4H, J = 2.0 Hz, im), 7.83 (d, 0.6H, J = 8.8 Hz, ox), 7.97 (d, 0.4H, J = 8.8 Hz, im), 8.53 (d, 0.4H, J = 9.6 Hz, im).
Figure 2016503797
37℃における64μMオプシンを含有する桿体外節標本中の薬物化合物によるRAL枯渇の見かけ上の二次速度定数。37℃における64μMオプシンを含有する桿体外節標本中の薬物化合物によるRAL枯渇の見かけ上の平衡定数。37℃における64μMオプシンを含有する桿体外節標本中の薬物化合物によるRAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化。25℃におけるCDCl中のイミンからオキサミナール(環が閉じている)への互変異性の平衡定数。25℃におけるCDCl中のイミンからオキサミナール(環が閉じている)への互変異性の自由エネルギー変化。
(実施例4)
医薬製剤
本発明の化合物の経口組成物の特定の実施形態として、本発明の化合物のいずれかの粉砕した化合物50mgを、580〜590mgの総量を提供するのに十分な微粉化ラクトースとともに製剤化して、サイズO硬質ゼラチンカプセルを満たした。
経口医薬組成物の第2の特定の実施形態として、100mg力価の錠剤は、本発明の化合物のいずれか1種100mg、微結晶性セルロース268mg、クロスカルメロースナトリウム20mg、およびステアリン酸マグネシウム4mgから構成される。活性物質、微結晶性セルロース、およびクロスカルメロースを最初にブレンドする。次いで混合物をステアリン酸マグネシウムによって潤滑し、圧縮して錠剤にする。
局部用眼内組成物の特定の実施形態として、標的重量のおよそ60%の滅菌水を1Lのビーカーに添加する。空気を取り込まないように撹拌を調整する。無水二塩基性リン酸ナトリウム(全バッチ重量の0.83%)およびリン酸ナトリウム一塩基性一水和物(全バッチ重量の0.017%)を容器に添加し、溶解するまで混合する。β−シクロデキストリンスルホブチルエーテル(全バッチ重量の9.5%)をビーカーにゆっくりと添加し、溶液を溶解するまで混合する。本発明の化合物のいずれか1種(全バッチ重量の0.1%)をゆっくりと添加し、溶解するまで混合する。試料を抽出し、pHを測定する。pHが7.3±0.05の範囲内にない場合、1N NaOHまたは1N HClを用いて調整を行う。バッチ重量を測定し、最終的なバッチ重量にするのに必要な滅菌水の量を決定し、添加する。次いで溶液を限外濾過によって滅菌する。
均等物
当業者は、本明細書に記載の特定の実施形態および方法の多くの均等物を認識するか、または単なる日常の実験を使用して確認することができる。このような均等物は、本発明の範囲に包含されることが意図されている。
本明細書に引用したすべての特許、特許出願、および文献参照は、参照により本明細書に明白に組み込まれている。

Claims (36)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2016503797
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    各Dは独立して、H、NH、またはAであるが、ただし、一方のDは、NHであり、他方のDは、HまたはAであり、
    U、V、Z、Y、およびXはそれぞれ独立して、CH、CA、またはNであるが、ただし、U、V、Z、Y、およびXの一つのみがNであり、
    各Aは独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および1〜3個の置換基で置換されたフェニルから選択され、各置換基は独立して、F、Cl、CFH、CF、OR、およびR’から選択されるか、もしくは2個のこのような置換基は、それらが結合しているフェニル環の炭素原子と一緒に、
    Figure 2016503797
    (式中、「」は、前記フェニル環上の前記置換基が結合している炭素原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
    代わりに、式(I)中の隣接する原子に結合しているとき、任意の2つのAは、それらが結合している原子と一緒に、
    Figure 2016503797
    (式中、「」は、式(I)上の2つのAが結合している原子の位置を表す)から選択される構造を有する5員もしくは6員環を形成し、
    各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
    各R’は独立して、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖C3〜6−アルキル、もしくは環式C3〜6−アルキルであり、
    各Rは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、分枝鎖C3〜6−アルキル、もしくはハロゲンであり、
    各Qは独立して、H、直鎖C1〜6−アルキル、もしくは分枝鎖C1〜6−アルキルであり、前記アルキルは、1〜6個のFで任意選択で置換されているか、または
    両方のQは、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜6−炭素環、もしくは
    Figure 2016503797
    (式中、「」は、両方のQが結合している炭素原子の位置を表す)から選択される飽和複素環を形成し、前記炭素環もしくは前記複素環は、1個もしくは複数のRで任意選択で置換されており、
    nは、0、1、2、もしくは3である、
    化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 一方のDがNHであり、他方のDが、H、F、またはClである、請求項1に記載の化合物。
  3. UがNである、請求項1に記載の化合物。
  4. YがNである、請求項1に記載の化合物。
  5. nが、0、1、または2である、請求項1に記載の化合物。
  6. 各Aが独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、R’、OR、COOR、CON(R)、N(R’)、NRCOR、NRCOOR’、NRCON(R)、NRSOR’、SOR’、SON(R)、非置換フェニル、および1〜3個の置換基で置換されたフェニルから選択され、各置換基が独立して、F、Cl、CFH、CF、OR、およびR’から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. 各Aが独立して、F、Cl、Br、CFH、CF、およびR’から選択される、請求項6に記載の化合物。
  8. 各Aが独立して、F、Cl、およびBrから選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. 少なくとも一つのQが、直鎖C1〜6−アルキルである、請求項5に記載の化合物。
  10. 少なくとも一つのQが、メチル、エチル、またはプロピルである、請求項9に記載の化合物。
  11. 各Qがメチルである、請求項10に記載の化合物。
  12. 少なくとも一つのQが、1〜6個のFで置換された直鎖C1〜6−アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  13. 少なくとも一つのQが、1〜6個のFで置換されたメチル、エチル、またはプロピルである、請求項12に記載の化合物。
  14. 少なくとも一つのQが、CHF、CHF、またはCFである、請求項13に記載の化合物。
  15. 両方のQが、それらが結合している炭素原子と一緒に、
    Figure 2016503797
    から選択される環を形成し、式中の「」は、両方のQが結合している炭素原子の位置を表す、請求項1に記載の化合物。
  16. 各Rが独立して、Hまたは直鎖C1〜6−アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  17. 各Rが独立して、H、メチル、エチル、またはプロピルである、請求項16に記載の化合物。
  18. 各R’が独立して、メチル、エチル、またはプロピルである、請求項1に記載の化合物。
  19. 以下の
    Figure 2016503797
    からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  20. nが、0、1、または2である、請求項19に記載の化合物。
  21. 以下の
    Figure 2016503797
    からなる群から選択される請求項20に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  22. 以下の
    Figure 2016503797
    である請求項21に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  23. 各Aが独立して、FまたはClである、請求項22に記載の化合物。
  24. 各Qが独立して、直鎖C1〜6アルキルまたは分枝鎖状C3〜6アルキルから選択される、請求項23に記載の化合物。
  25. 両方のQが、それらが結合している炭素原子と一緒に、
    Figure 2016503797
    から選択される環を形成し、式中の「」は、両方のQが結合している炭素原子の位置を表す、請求項23に記載の化合物。
  26. 以下の
    Figure 2016503797
    から選択される請求項22に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  27. 以下の
    Figure 2016503797
    から選択される請求項26に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  28. 以下の
    Figure 2016503797
    である請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  29. 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  30. 前記化合物が、
    Figure 2016503797
    またはこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項29に記載の医薬組成物。
  31. 被験体における、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減する方法であって、前記被験体はそれを必要とする被験体であり、前記方法が、治療有効量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を前記被験体に投与するステップを含む、方法。
  32. 前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、請求項31に記載の方法。
  33. 被験体における、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための方法で使用するための組成物であって、前記被験体はそれを必要とする被験体であり、前記組成物が、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  34. 前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、請求項33に記載の組成物。
  35. 被験体における、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置するか、その症状を低減するか、あるいはそれを発症するリスクを低減するための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用であって、前記被験体はそれを必要とする被験体である、使用。
  36. 前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、請求項35に記載の使用。
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