JP6266023B2 - 黄斑変性症の処置における新規トラップ - Google Patents
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Description
本出願は、2013年1月25日に出願された米国仮特許出願第61/756,778号の優先権および利益を主張し、この米国仮特許出願の内容がそのまま、本明細書において参考として援用される。
黄斑変性症は、進行性視覚喪失の主要原因である。黄斑は、網膜の中央領域であり、高い明瞭度の中心視が処理される中心窩を含有する。黄斑変性症は、黄斑の神経変性疾患であり、それは、中心窩錐体光受容体によって処理される中心視、桿体光受容体によって処理される暗視、および昼光(錐体)および暗闇(桿体)の両方の条件下での暗順応において支障をきたす欠陥を徐々に引き起こす。
本発明は、網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害を処置し、その症状を低減し、あるいはそれを発症するリスクを低減するための化合物、医薬組成物、および方法に関する。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
式(A)
の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
A’およびR’は、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環は、X’で置換されており、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、および「6」は、前記ヘテロアリール環の前記フェニル環への結合点を表すが、ただし、前記ヘテロアリール環が、
であるとき、R 1 はC(D) 2 OHであり、R 2 は存在せず、かつX’は存在せず、そして、前記ヘテロアリール環が、
であるとき、R 1 は存在せず、R 2 はNH 2 であり、かつX’は存在せず、
R 1 は、C(D) 2 OHであるか、またはR 1 は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
形成するとき、存在せず、
R 2 は、NH 2 であるか、またはR 2 は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
を形成するとき、存在せず、
各Dは独立して、C 1 〜C 6 アルキルもしくはC 3 〜C 6 シクロアルキルであるか、または2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C 3 〜C 6 炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「 * 」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表し、
X’は、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、C 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリール、もしくはC 1 〜C 6 アルコキシであるか、またはX’は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
もしくは
を形成するとき、存在せず、
nは、0、1、または2であるが、ただし、X’がフェニルであるとき、nは、0でなく、
各Tは独立して、ハロゲン、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、またはシアノである、
化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目2)
A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環が、X’で置換されており、X’が、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、C 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリール、またはC 1 〜C 6 アルコキシである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
X’が、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、またはC 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリールである、項目2に記載の化合物。
(項目4)
X’が、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、またはC 1 〜C 6 アルコキシである、項目2に記載の化合物。
(項目5)
A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
を形成し、R 1 が存在せず、R 2 がNH 2 であり、X’が存在しないか、または
を形成し、R 1 がC(D) 2 OHであり、R 2 が存在せず、X’が存在しない、項目1に記載の化合物。
(項目6)
各Dが独立して、C 1 〜C 6 アルキルである、項目5に記載の化合物。
(項目7)
nが0である、項目6に記載の化合物。
(項目8)
式(I)
の化合物である項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
AおよびRは、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環は、Xで置換されており、
Xは、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、C 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリール、またはC 1 〜C 6 アルコキシであり、
n 1 は、1または2であり、
各T 1 は独立して、ハロゲン、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C 1 〜C 6 アルキルもしくはC 3 〜C 6 シクロアルキルであるか、または2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C 3 〜C 6 炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「 * 」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表す、化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目9)
Xが、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、またはC 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリールである、項目8に記載の化合物。
(項目10)
各Dが独立して、C 1 〜C 6 アルキルである、項目8に記載の化合物。
(項目11)
n 1 が1である、項目8に記載の化合物。
(項目12)
各T 1 が独立して、ハロゲンである、項目8に記載の化合物。
(項目13)
式(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)
の化合物である項目8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、C 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリール、またはC 1 〜C 6 アルコキシであり、
n 1 は、1または2であり、
各T 1 は独立して、F、Cl、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C 1 〜C 6 アルキルもしくはC 3 〜C 6 シクロアルキルであるか、または2個のDが、これらが結合している炭素原子と一緒に、C 3 〜C 6 炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「 * 」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表す、化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目14)
Xが、C 3 〜C 6 シクロアルキル、アリール、またはC 1 〜C 6 アルキルで置換されたアリールであり、各T 1 が独立して、F、Cl、メチル、シクロプロピル、シクロブチル、またはシアノであり、各Dがメチルである、項目13に記載の化合物。
(項目15)
Xが、アリール、メチルで置換されたアリール、シクロプロピルであり、n 1 が1であり、T 1 がClである、項目14に記載の化合物。
(項目16)
および
からなる群から選択される、項目15に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目17)
式(II)
の化合物である項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
UおよびZの一方はC(D) 2 OHであり、他方はNH 2 であり、
各Dは独立して、C 1 〜C 6 アルキルもしくはC 3 〜C 6 シクロアルキルであるか、または2個のDが、これらが結合している炭素原子と一緒に、C 3 〜C 6 炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「 * 」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表し、
n 2 は、0、1、または2であり、
各T 2 は独立して、ハロゲン、C 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキルで置換されたC 1 〜C 10 アルキル、C 3 〜C 6 シクロアルキル、またはシアノである、
化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目18)
各Dが独立して、C 1 〜C 6 アルキルである、項目17に記載の化合物。
(項目19)
n 2 が0である、項目17に記載の化合物。
(項目20)
各T 2 が独立して、ハロゲンである、項目17に記載の化合物。
(項目21)
ZがC(D) 2 OHであり、UがNH 2 であり、各Dがメチルであり、n 2 が0である、項目17に記載の化合物。
(項目22)
ZがNH 2 であり、UがC(D) 2 OHであり、各Dがメチルであり、n 2 が0である、項目17に記載の化合物。
(項目23)
および
からなる群から選択される、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目24)
項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
(項目25)
および
からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、項目24に記載の医薬組成物。
(項目26)
および
からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、項目24に記載の医薬組成物。
(項目27)
網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害の処置、その症状の低減、あるいはそれを発症するリスクの低減を、それを必要とする被験体において行う方法であって、前記被験体に治療有効量の項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
(項目28)
前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、項目27に記載の方法。
(項目29)
網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害の処置、その症状の低減、あるいはそれを発症するリスクの低減を、それを必要とする被験体において行う方法で使用するための組成物であって、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
(項目30)
前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、項目29に記載の組成物。
(項目31)
網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害の処置、その症状の低減、あるいはそれを発症するリスクの低減を、それを必要とする被験体において行うための医薬の製造における、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
(項目32)
前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、項目31に記載の使用。
本発明は、本明細書に記載の式のヘテロアリール化合物を提供する。これらの化合物は、望ましい特性、例えば、RALを捕捉し、A2E形成を低減することにおける改善された効力(例えば、様々な公知の化合物より有効な)、および/または増大した薬理学的半減期(例えば、様々な公知の化合物より長い)などを有する。
A’およびR’は、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、ヘテロアリール環は、X’で置換されており、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、および「6」は、ヘテロアリール環のフェニル環への結合点を表すが、ただし、ヘテロアリール環が、
R1は、C(D)2OHであるか、またはR1は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
R2は、NH2であるか、またはR2は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
X’は、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであるか、あるいはA’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
nは、0、1、または2であるが、ただし、X’がフェニルであるとき、nは0ではなく、
各Tは独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノである。
AおよびRは、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、ヘテロアリール環は、Xで置換されており、
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
n1は、1または2であり、
各T1は独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C2〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
T1は、F、Cl、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
Xが、C3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールであり、
T1が、F、Cl、メチル、シクロプロピル、シクロブチル、またはシアノであり、
各Dが独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルである化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
n1は、1または2であり、
各T1は独立して、F、Cl、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
XがC3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールであり、
n1が1であり、
T1がF、Cl、メチル、シクロプロピル、シクロブチル、またはシアノであり、
各Dが独立してC1〜C6アルキルまたはC1〜C6シクロアルキルである化合物、
またはその薬学的に許容される塩である。
Xが、C3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールであり、
T1が、F、Cl、メチル、シクロブチル、シクロプロピル、またはシアノであり、
各Dが独立して、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6シクロアルキルである化合物
またはその薬学的に許容される塩である。
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
n1は、1または2であり、
各T1は独立して、F、Cl、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
XがC3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールであり、
n1が1であり、
T1がF、Cl、メチル、シクロプロピル、シクロブチル、またはシアノであり、
各Dが独立してC1〜C6アルキルまたはC1〜C6シクロアルキルである化合物、
またはその薬学的に許容される塩である。
UおよびZの1つは、C(D)2OHであり、他方は、NH2であり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルまたはC3〜C6シクロアルキルであるか、あるいは2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環または
n2は、0、1、または2であり、
各T2は独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノである。
n2は、0、1、または2であり、
各T2は独立して、F、Cl、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノである。
一般的な合成スキーム1
T=Clであるとき、本発明の化合物(例えば、式(Ia))は、スキーム2に示すように調製することができる。
本発明の化合物(例えば、式(Ib)および(Id))は、スキーム3に示すように調製することができる。
本発明の化合物(例えば、式(Ic))は、スキーム4に示すように調製することができる。
本発明の化合物(例えば、式(IIa)および(IIb))は、スキーム5−1および5−2に示すように調製することができる。
スキーム5−1
錠剤は、錠剤の製造に適している無毒性の薬学的に許容される賦形剤と混和した活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなど、顆粒化剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸、結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、またはアカシア、ならびに潤滑剤(lubricating agent)、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクでありうる。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、またはこれらは、胃腸管内での崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長い期間にわたる持続的作用をもたらすように、公知の技法によってコーティングされていてもよい。
経口製剤中の本発明の化合物の治療有効用量は、1日当たり、0.01mg/kg患者体重から50mg/kg患者体重まで、より具体的には、0.01mg/kg〜10mg/kgで変動してもよく、これは、1日に単回または複数回用量で投与されうる。経口投与について、薬物は、1mg〜500mgの活性成分、具体的には、1mg、5mg、10mg、20mg、50mg、100mg、250mg、および500mgを含有する錠剤もしくはカプセル剤の形態で、または少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%(w/w)の活性成分を含有する錠剤(table)もしくはカプセル剤の形態で送達されうる。例えば、カプセル剤は、50mgの活性成分、または5〜10%(w/w)の活性成分を含有しうる。例えば、錠剤は、100mgの活性成分、または20〜50%(w/w)の活性成分を含有しうる。例えば、錠剤は、活性成分に加えて、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースまたはそのナトリウム塩、およびメチルセルロース)、希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)、ならびに滑沢剤(例えば、ステアリン酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム)を含有しうる。薬物は、1日ベースで、1日当たり1回、2回、またはそれより多い回数で投与されうる。
2−(5−アミノ−7−クロロ−2−p−トリルベンゾオキサゾール−6−イル)プロパン−2−オール(2)の合成
4−アミノ−3−メトキシ安息香酸5.0gのEtOAc 200mL懸濁液に、撹拌しながらEtOAc 50mL中の(CF3CO)2O 5.0mLの溶液を添加した。完全に添加した後、反応混合物を室温にて2時間さらに撹拌した。溶液を濾過し、濾液を蒸発乾固した。残留物をEtOAc中に溶解して蒸発させることを2回行った。最終残留物を高真空下にて乾燥させ、純粋な(2−1)を白色固体として得た。
96%H2SO4 80mL中の(2−1)7.55gの懸濁液を、均質な溶液が形成されるまで室温にて撹拌した。96%H2SO4 20mL中の90.6%発煙HNO3 2.03gの溶液を冷却しながら滴下する一方、溶液を撹拌しながら氷浴で冷却した。温度を10℃未満に維持した。完全に添加した後、混合物を10分間さらに撹拌し、次いで、200gの氷上に活発に撹拌しながらゆっくりと添加した。混合物をNaClで飽和させ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで、蒸発させ、純粋な(2−2)を薄茶色固体として得た。
20%NaOH水溶液35mL中の(2−2)6.94gの混合物をアルゴン下にて100℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却した。これに、12NのHCl 20mLを氷浴による冷却下で滴下した。完全に添加した後、溶液を蒸発させ、残留物を無水EtOH 200mLで抽出した。固体NaClを濾別し、濾液を蒸発させ、(2−3)の粗製HCl塩を濃灰色固体として得た。
上記の(2−3)の粗製HCl塩6.95gを、無水EtOH 250mLに溶解した。この溶液を乾燥HClで殆ど飽和までパージし、次いで、80℃で36時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc 200mLとブライン200mLとの間で分配した。水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、2mLのHOAcで酸性化し、次いで、短いシリカゲルカラムに通過させた。カラムを1%HOAc/EtOAcで溶出させた。合わせた黄色画分を蒸発させ、粗製(2−4)を赤色粘性油として得た。
1,4−ジオキサン25mL中の粗製(2−4)2.26およびp−トルオイルクロリド(p−toluoyl chloride)2.1gの混合物を、95℃で1.5時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をEtOHで2回蒸発させ、次いで、EtOAcで2回蒸発させた。最終残留物を60℃で高真空下にて乾燥させ、粗製(2−5)を黄褐色固体として得た。
ジオキサン100mL中の(2−5)3.35gの懸濁液を、透明な溶液が形成されるまで撹拌し、次いで、ジイソプロピルアミン(DIPA)70μLを添加した。SO2Cl2 1.96mLを添加する一方で、溶液を50℃で撹拌した。反応混合物をアルゴン下にて50℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、EtOAc 200mLで希釈し、水(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物を60℃で高真空下にて乾燥させ、粗製(2−6)を茶色固体として得た。
乾燥THF 50mL中の粗製(2−6)4.35gおよびPh3P 3.93gの混合物を、室温にて溶液が形成されるまで撹拌した。それに、40%DEAD/トルエン6.7mLを添加し、混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物をEtOH 50mLで希釈し、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(2−7)を白色固体として得た。
(2−7)1.17g、鉄粉1.07gおよび氷HOAc 25mLの混合物を、60℃で活発に撹拌しながら3時間加熱した。反応混合物をEtOAc 200mLで希釈した。スラリーをセライトペレットに通過させ、セライトをEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を短いシリカゲルカラムに通過させ、カラムをEtOAcで溶出させた。合わせた黄色画分を蒸発させ、残留物をヘキサン−EtOAcから結晶化し、純粋な(2−8)を鮮黄色固体として得た。
3.0MのMeMgCl/THF 7.0mLおよびTHF 6mLの混合物を、アルゴン下で保護し、活発に撹拌しながら氷浴中で冷却した。これに、THF 50mL中の(2−8)886mgの溶液を滴下した。完全に添加した後、混合物を0℃で5分間撹拌した。混合物に、氷浴で冷却し、活発に撹拌しながら飽和NH4Cl 100mLを添加した。有機層を分離し、水層をCH2Cl2(DCM)(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を溶離液としてMeOH−DCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、ヘプタン/DCMから結晶化し、純粋な(2)をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.89 (s, 6H), 2.41 (s, 3H), 4.45 (br, 3H, NH2およびOH), 6.81 (s, 1H), 7.27 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 8.07 (d, 1H, J = 8.4 Hz).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ: 21.7, 31.0, 76.9, 106.2, 113.5, 124.0, 126.8, 127.6, 129.6, 140.9, 142.2, 142.9, 145.3, 164.1.
LC−MS:317.0(MH)+、319.0[(M+2)H]+。
RAL枯渇の見かけ上の二次速度定数:kapp:24,700(M−1・h−1)
RAL枯渇の見かけ上の平衡定数:Kapp:2.29×106
RAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化:ΔGapp:−9.0(kcal/mol)
2−(5−アミノ−7−クロロ−2−フェニルベンゾオキサゾール−6−イル)プロパン−2−オール(3)の合成
1,4−ジオキサン25mL中の粗製4−アミノ−5−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸エチルエステル(2−4)2.26gおよび塩化ベンゾイル1.91gの混合物を、95℃で1時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をEtOHで2回蒸発させた。残留物をさらにEtOAcで2回蒸発させ、次いで、高真空下にて60℃で乾燥させ、粗製(3−1)を黄褐色固体として得た。
透明な溶液が形成されるまで、ジオキサン100mL中の(3−1)3.23gの懸濁液を撹拌した。それに、DIPA 70μLを添加し、溶液を50℃にまで撹拌し、それに続いてSO2Cl2 2.03mLを添加した。反応混合物をアルゴン下にて50℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、200mLのEtOAcで希釈し、水(3×100mL)で洗浄し、次いで、MgSO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物を60℃で高真空下にて乾燥させ、粗製(3−2)を茶色固体として得た。
溶液が形成されるまで、乾燥THF 50mL中の粗製(3−2)3.74gおよびPh3P 3.93gの混合物を室温にて撹拌した。それに、40%DEAD/トルエン6.7mLを添加し、混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物をEtOHで希釈し、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、(3−3)を白色固体として得た。
(3−3)0.89g、鉄粉2.0gおよび氷HOAc 25mLの混合物を、60℃で活発に撹拌しながら1.5時間加熱した。混合物をEtOAc 200mLで希釈した。スラリーをセライトペレットに通過させ、セライトをEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を短いシリカゲルカラムに通過させ、カラムをEtOAcで溶出させた。合わせた黄色画分を蒸発させ、残留物をヘキサン−EtOAcから結晶化し、純粋な(3−4)を鮮黄色固体として得た。
3.0MのMeMgCl/THF 6mLおよびTHF 6mLの混合物を、アルゴン下で保護し、活発に撹拌しながら氷浴中で冷却した。これに、THF 50mL中の(3−4)638mgの溶液を滴下した。完全に添加した後、混合物を0℃で5分間撹拌した。混合物に、冷却し、活発に撹拌しながら飽和NH4Cl 100mLを添加した。有機層を分離し、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を溶離液としてMeOH−DCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、ヘプタン−DCMから結晶化し、純粋な(3)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.92 (s, 6H), 4.69 (br, 3H, NH2およびOH), 6.87 (s, 1H), 7.48−7.54 (3H), 8.21 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ: 31.0, 77.0, 106.3, 113.6, 126.8, 126.9, 127.7, 128.9, 131.6, 140.9, 143.0, 145.4, 163.9.
LC−MS:303.1(MH)+、305.0[(M+2)H]+。
RAL枯渇の見かけ上の二次速度定数:kapp:21,600(M−1・h−1)
RAL枯渇の見かけ上の平衡定数:Kapp:7.14×106
RAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化:ΔGapp:−9.7(kcal/mol)
2−(6−アミノ−4−クロロ−3−シクロプロピルベンゾイソオキサゾール−5−イル)プロパン−2−オール(4)の合成
1−クロロ−3,5−ジメトキシベンゼン28.28gおよびシクロプロパンカルボニルクロリド17.8mLの乾燥1,2−ジクロロエタン(DCE)300mL溶液をアルゴンで保護し、ドライアイス/アセトン浴中で−30〜−40℃まで冷却した。これに、AlCl3粉末32.4gを活発に撹拌しながら少しずつ添加した。完全に添加した後、溶液を−30〜−40℃で30分間撹拌し、次いで、室温まで加温した。室温にて20分間さらに撹拌した後、混合物を1kgの氷上に撹拌しながら添加した。混合物をエーテル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を溶離液としてヘキサン/EtOAcを用いたカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(4−1)を白色固体として得た。
乾燥DCM 100mL中の(4−1)13.45gの溶液をアルゴンで保護し、−78℃(ドライアイス/アセトン浴)にて撹拌しながら冷却した。これに、1MのBBr3/DCM 62mLを添加した。完全に添加した後、混合物を−78℃で1時間さらに撹拌した。混合物に、ドライアイス/アセトン浴によって冷却し、活発に撹拌しながらMeOH 50mLをゆっくりと注入した。完全な注入の後、混合物を−78℃で10分間さらに撹拌し、次いで、室温まで加温した。混合物をDCM 500mLとブライン500mLとの間で分配した。有機層を分離し、ブライン(2×100mL)で洗浄し、次いで、水300mL中のNaOH 4.0gの溶液と混合した。室温にて1時間撹拌した後、混合物を撹拌しながら12NのHCl水溶液10mLで酸性化した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、(4−2)を白色固体として得た。
乾燥ピリジン150mL中の(4−2)10.38gおよびNH2OH・HCl 15.95gの混合物を、アルゴン下で保護し、80℃で20時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を0.1NのHCl/ブライン400mLとEt2O 400mLとの間で分配した。有機層を分離し、水(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物をヘプタン−EtOAcから結晶化し、純粋な(4−3)を白色固体として得た。
EtOAc 40mL中の(4−3)9.75gの懸濁液に、Ac2O 6.5mLを撹拌しながら室温にて添加した。完全に添加した後、混合物を室温にて1時間撹拌した。それに、MeOH 50mLおよびピリジン20mLを添加し、混合物を室温にて30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を1NのHCl/ブライン300mLとEtOAc 300mLとの間で分配した。有機層を分離し、水(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させ、粗製(4−4)を薄茶色油として得た。
粗製(4−4)を、アルゴン下で保護し、油浴中で150℃で3時間加熱した。粗生成物を溶離液としてヘキサン−EtOAcを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な(4−5)を淡褐色固体として得た。
乾燥DCM 75mL中の(4−5)7.61gの溶液を、アルゴン下で保護し、ドライアイス/アセトン浴中で−78℃に冷却した。これに、DCM中の1MのBBr3 80mLを活発に撹拌しながら滴下した。完全に添加した後、混合物を室温に加温し、次いで、室温にて1時間撹拌した。混合物を、ドライアイス/アセトン浴中で−78℃に再び冷却した。それに、活発に撹拌しながらMeOH 20mLを添加した。完全に添加した後、反応混合物を室温に加温し、次いで、ブライン1.5LとEtOAc 1.5Lとの間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、短いシリカゲルカラムに通過させ、これをEtOAcで溶出させた。合わせた画分を蒸発させ、純粋な(4−6)を薄茶色油として得、これは、静置すると固化した。
DCM 50mL中の(4−6)6.88gおよびピリジン4mLの混合物を、アルゴン下で保護し、0℃で氷浴中で撹拌した。これに、Tf2O 6.73mLを活発に撹拌しながら滴下した。完全に添加した後、混合物を室温まで加温した。室温にて10分間さらに撹拌した後、混合物を1NのHCl 200mLとDCM 300mLとの間で分配した。有機層を分離し、1NのHCl 100mL、ブライン100mL、5%NaHCO3水溶液100mLおよびブライン100mLで順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで、蒸発させた。残留物を溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な(4−7)をオフホワイト色固体として得た。
乾燥トルエン120mL中の(4−7)8.02g、カルバミン酸tert−ブチル2.87g、tBuONa 2.37g、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2dba3)1.08g、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(t−ブチルXphos)2.0gおよび4Å分子篩7gの混合物を、アルゴンでパージし、次いで、110℃で活発に撹拌しながら20分間加熱した。反応混合物をEtOAc 300mLで希釈し、セライトペレットに通過させ、これを次いでEtOAcで洗浄した。合わせた溶液を蒸発させ、残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、粗製(4−8)を薄茶色油として得た。
粗製(4−8)4.09gをDCM 10mLに溶解し、それに続いてTFA 10mLを添加した。混合物を室温にて30分間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をDCM 200mLと10%NaHCO3 200mLとの間で分配した。有機層を分離し、水(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(4−9)を白色固体として得た。
DCM 100mL中の(4−9)1.96gの溶液に、固体NBS 1.67gを活発に撹拌しながら室温にて少しずつ添加した。完全に添加した後、混合物を室温にて30分間さらに撹拌し、DCM 100mLで希釈し、10%NaHSO3水溶液(200mL)および水(2×200mL)で順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させ、(4−10)および(6−1)の1:1混合物を黄褐色油として得て、これは、静置すると固化した。
乾燥DMF 25mL中の(4−10)および(6−1)の混合物2.72g、CuCN 1.70gならびにCuI 3.62gの懸濁液を、アルゴンでパージし、次いで、油浴中で活発に撹拌しながら110℃で15時間加熱した。混合物を室温に冷却した。これに、30%NH3水溶液100mLを添加した。室温にて1時間撹拌した後、混合物を水300mLで希釈し、EtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、(4−11)を淡黄色固体として、および(6−2)を淡褐色固体として得た。
DCM 20mL中の(4−11)435mgおよびTEA 700μLの混合物に、固体塩化トリチル1.09gを撹拌しながら室温にて少しずつ添加した。完全に添加した後、混合物を室温にて30分間さらに撹拌した。反応混合物をDCM 300mLで希釈し、水(4×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで、蒸発させた。残留物を溶離液としてDCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(4−12)を白色固体として得た。
乾燥THF 13mL中の(4−12)481mgの溶液を、氷浴中で撹拌しながら冷却した。それに、1MのDIBAL/トルエン7mLを滴下した。完全に添加した後、反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。反応を1%酒石酸水溶液100mLでクエンチし、混合物をDCM(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物をDCMに溶解し、シリカゲル上に吸着させた。混合物を空気乾燥させ、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、粗製(4−13)を黄色固体として得た。
上記の粗製(4−13)257.8mgを乾燥THF 10mLに溶解し、溶液を3MのMeMgCl/THF 2.0mLおよび乾燥THF 2mLの混合物に0℃で(氷浴)撹拌しながら添加した。完全に添加した後、混合物を0℃で5分間さらに撹拌し、次いで、氷浴による冷却下で5%NH4Cl 100mLでクエンチした。混合物をDCM(3×100mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(4−14)を白色固体として得た。
乾燥DCM 20mL中の(4−14)150.5mgの溶液に、固体デス−マーチンペルヨージナン(1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン、DMP)271mgを室温にて活発に撹拌しながら少しずつ添加した。完全に添加した後、反応混合物を室温にて10分間さらに撹拌した。反応混合物をDCM 300mLで希釈し、水(4×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、純粋な(4−15)を淡黄色固体として得た。
乾燥DCM 20mL中の(4−15)182mgの溶液に、TFA 2mLを撹拌しながら室温にて滴下した。溶液を室温にて10分間撹拌し、DCM 200mLで希釈し、水(4×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させ、粗製(4−16)を白色固体として得た。
粗製(4−16)174.7mgを乾燥THF 20mLに溶解し、溶液を3MのMeMgCl/THF 2.5mLおよびTHF 2mLのよく撹拌した混合物に0℃(氷浴)で滴下した。完全に添加した後、混合物を0℃で5分間さらに撹拌した。これに、氷浴によって冷却し、撹拌しながら5%NH4Cl水溶液100mLを滴下で添加した。混合物をDCM(3×100mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を溶離液としてMeOH−DCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、ヘプタン−DCMから結晶化し、純粋な(4)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.10 (m, 2H), 1.20 (m, 2H), 1.91 (s, 6H), 2.18 (m, 1H), 4.28 (br, 2H, NH2), 6.57 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ: 8.68, 9.35, 30.0, 77.4, 97.4, 121.2, 125.1, 133.1, 145.7, 149.3, 166.4.
LC−MS:266.9(MH)+、269.0[(M+2)H]+。
RAL枯渇の見かけ上の二次速度定数:kapp:31,700(M−1・h−1)
RAL枯渇の見かけ上の平衡定数:Kapp:2×107超
RAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化:ΔGapp:−10(kcal/mol)未満
2−(6−アミノ−4−クロロ−3−シクロプロピルベンゾイソオキサゾール−7−イル)プロパン−2−オール(6)の合成
撹拌し、氷浴によって冷却しながら、(6−2)636mgおよびCuI 43mgの混合物に、3MのMeMgCl/THF 8.16mLをゆっくりと添加した。懸濁液をアルゴン下で保護し、油浴中で70℃で15分間加熱した。混合物を氷浴中で0℃に冷却した。これに、MeOH 136mL、それに続いて固体NH4Cl 2.17gおよび水13.6mLを添加した。混合物を撹拌しながら室温に加温し、透明な溶液を得て、これをシリカゲル上に吸着させ、空気乾燥させ、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離し、(6−3)を黄色固体として得た。
3MのMeMgCl/THF 1.54mLおよび乾燥THF 5mLの混合物を、アルゴン下で保護し、氷浴によって冷却しながら撹拌した。これに、乾燥THF 15mL中の(6−3)387.1mgの溶液を活発に撹拌しながら添加した。完全に添加した後、溶液を0℃で20分間さらに撹拌した。それに、氷浴によって冷却し、活発に撹拌しながら飽和NH4Cl水溶液100mLを添加した。混合物を室温に加温し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を溶離液としてMeOH−DCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘプタン−DCMから結晶化し、純粋な(6)を淡褐色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.12 (m, 2H), 1.18 (m, 2H), 1.78 (s, 6H), 2.17 (m, 1H), 4.86 (br, 2H, NH2), 6.60 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ: 8.81, 9.26, 30.1, 74.1, 112.7, 114.4, 121.8, 131.3, 143.8, 148.6, 166.1.
LC−MS:267.0(MH)+、268.9[(M+2)H]+。
RAL枯渇の見かけ上の二次速度定数:kapp:12,700(M−1・h−1)
RAL枯渇の見かけ上の平衡定数:Kapp:3.35×106
RAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化:ΔGapp:−9.2(kcal/mol)
2−(5−アミノ−7−クロロ−3−シクロプロピルベンゾイソオキサゾール−6−イル)プロパン−2−オール(5)の合成。
DCM 200mL中のN,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド9.75gおよびピリジン9.7mLの懸濁液を室温で10分間撹拌し、次いで撹拌しながら氷浴中で冷却した。これに、DCM 40mL中のシクロプロパンカルボニルクロリド9.03mLの溶液を、活発に撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。溶液をDCM 100mLで希釈し、ブライン(3×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物を真空蒸留した。43〜45℃/1mmHgで収集した画分により、(5−1)を無色液体として得た。
乾燥THF 100mL中の3−クロロ−4−フルオロアニリン7.3gの溶液をアルゴン下で保護し、−78℃(ドライアイス/アセトン浴)で冷却した。これに、ヘキサン中2.5M nBuLi 21mLを活発に撹拌しながらゆっくりと添加した。添加が完了した後、懸濁液を−78℃で10分間さらに撹拌した。後者に、クロロトリメチルシラン(TMSCl)6.65mLを活発に撹拌しながらゆっくりと添加した。添加が完了した後、混合物を−78℃で30分間さらに撹拌した。後者に、2.5M nBuLi 24mL、その後TMSCl 7.65mLを活発に撹拌しながら再び添加した。混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで室温まで加温させた。溶媒を除去し、残留物を真空蒸留した。95℃/1mmHg未満で収集した画分をプールして、(5−2)を無色液体として得た。
乾燥THF 100mL中の(5−2)9.11gの溶液を、アルゴン下でドライアイス/アセトン浴中で−78℃に冷却した。これに、ヘキサン中の2.5M nBuLi 15.7mLを活発に撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を−78℃で2時間撹拌した。これに、(5−1)5.2gを撹拌しながらゆっくりと添加した。添加が完了した後、反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで室温まで加温させた。反応混合物を、冷えた1:1のMeOH/1N HCl 400mL中に撹拌しながら注いだ。30分間さらに撹拌した後、混合物をDCM(3×200mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させて粗製の(5−3)を淡褐色油状物として得た。
粗製の(5−3)(6.09g)をDCM 100mL中に溶解させた。これに、無水酢酸(Ac2O)6mLおよびトリエチルアミン(TEA)9.6mLを、氷浴で冷却し、活発に撹拌しながら順次添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温で1時間さらに撹拌し、DCM 200mLで希釈し、0.1N HCl(3×200mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いでヘキサン−EtOAcから結晶化して純粋な(5−4)を白色固体として得た。
(5−4)2.28g、NH2OH・HCl 3.1g、ピリジン30mL、およびEtOH 30mLの混合物を50℃で22時間撹拌した。EtOHを蒸発させ、残留物をEt2O 200mLと1N HCl/ブライン200mLとの間で分配した。有機層を分離し、水(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させて純粋な(5−5)をオフホワイト色非晶質固体として得た。
乾燥DMF 40mL中の(5−5)2.01gの溶液をアルゴンで保護し、氷浴で冷却しながら撹拌した。これに、鉱油中の60%NaH 1.48gを活発に撹拌しながら少しずつ添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで、撹拌しながら飽和NaHCO3 300mLおよびEtOAc 300mLの混合物中に慎重に添加した。有機層を分離し、水(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサン−EtOAcを用いたカラムクロマトグラフィーによって分離して純粋な(5−6)を白色固体として得た。
乾燥DCM 40mL中の(5−6)789.3mg、Boc2O 808mg、およびDMAP 38mgの混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗製の(5−7)を白色固体として得た。
上記粗製の(5−7)をMeOH 100mL中に溶解させた。溶液を25wt.% NaOMe/MeOH 0.1mLで塩基性化し、次いで室温で30分間撹拌した。溶液に固体NH4Cl 1gを添加し、溶媒を蒸発させた。残留物を0.1N HCl/ブライン300mLとEtOAc 300mLとの間で分配した。有機層を分離し、0.1N HCl/ブライン100mL、水100mL、飽和NaHCO3 100mL、および水100mLで順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物をヘプタン−EtOAcから結晶化させて純粋な(5−8)を白色固体として得た。
乾燥THF 50mL中の(5−8)770mgの溶液をアルゴン下で保護し、ドライアイス/アセトン浴で冷却しながら撹拌した。これに、1.7M tBuLi/ペンタン5.9mLを活発に撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を−78℃で5分間さらに撹拌した。後者に、新たに粉砕したドライアイス7.2gを活発に撹拌しながらすべて一度に添加した。混合物を−78℃で5分間撹拌し、次いで室温まで加温させた。反応混合物を1N HCl/ブライン300mLとEtOAc300mLとの間で分配した。有機層を分離し、0.1N HCl/ブライン100mLで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。残留物を溶離液としてヘキサン/EtOAc/HOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離して(5−9)をオフホワイト色発泡体として得た。
DCM 10mL中の(5−9)815mgおよびMeOH 5mLの溶液を、氷浴で冷却しながら撹拌した。これに、ヘキサン中の2Mトリメチルシリルジアゾメタン(TMSCHN2)2.31mLを撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、溶液を室温で10分間撹拌し、蒸発させた。残留物をDCM 100mL中に溶解させ、溶液を短いシリカゲルカラムに通過させた。カラムをMeOH−DCMで溶出し、組み合わせた画分を蒸発させて(5−10)をオフホワイト色固体として得た。
DCM 10mL中の(5−10)813mgの溶液を、氷浴で冷却しながら撹拌した。これに、TFA 10mLを撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を室温で30分間撹拌し、蒸発させた。残留物を飽和NaHCO3 200mLとEtOAc 200mLとの間で分配した。有機層を分離し、水(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させて、(5−11)を黄色油状物として得、これは、静置した状態で固化した。
乾燥THF 6mL中の3M MeMgCl/THF 7.73mLの溶液をアルゴン下で保護し、氷浴で冷却しながら撹拌した。これに、乾燥THF 50mL中の(5−11)620mgの溶液を活発に撹拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を加温させ、次いで室温で1時間撹拌した。混合物をNH4Cl飽和水溶液300mL中に、撹拌し、氷浴で冷却しながら慎重に添加した。混合物をDCM(3×100mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物を溶離液としてMeOH−DCMを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いでヘプタン−DCMから結晶化させて純粋な(5)をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.10 (m, 2H), 1.15 (m, 2H), 1.91 (s, 6H), 2.09 (m, 1H), 4.33 (br, 3H, NH2およびOH), 6.70 (s, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ: 7.11, 7.25, 30.7, 77.1, 105.6, 113.7, 120.4, 132.5, 144.4, 155.4, 160.5.
LC−MS:267.1(MH)+、269.1[(M+2)H]+。
RAL枯渇の見かけ上の二次速度定数:kapp:35,300(M−1・h−1)
RAL枯渇の見かけ上の平衡定数:Kapp:2×107超
RAL枯渇の見かけ上の自由エネルギー変化:ΔGapp:−10(kcal/mol)未満
速度論的パラメータおよび平衡パラメータの定義
Kapp:薬物によるRAL枯渇の見かけ上の平衡定数。
桿体外節内のkapp、Kapp、およびΔGappの判定。
計測器:HPLC−PE−97
カラム:Waters Sunfire C18 3.5μm/4.6×100mmカラム(カタログ番号186002553)
溶媒A:0.05% HCOOH/95% HPLCグレード水/5% HPLCグレードMeCN
溶媒B:0.05% HCOOH HPLCグレードMeCN
ポンププログラム:0〜3分 5〜100%B、3〜30分 100%B、31〜32分 100%〜5%B、32〜35分 5%B
流量:1mL/分
検出器波長:329および250nm
参照波長:400nm
注入量:50μL。
当業者は、本明細書に記載の特定の実施形態および方法の多くの均等物を認識するか、または単なる日常の実験を使用して確認することができる。このような均等物は、本発明の範囲に包含されることが意図されている。
Claims (30)
- 式(A)
の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
A’およびR’は、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環は、X’で置換されており、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、および「6」は、前記ヘテロアリール環の前記フェニル環への結合点を表すが、ただし、前記ヘテロアリール環が、
であるとき、R1はC(D)2OHであり、R2は存在せず、かつX’は存在せず、そして、前記ヘテロアリール環が、
であるとき、R1は存在せず、R2はNH2であり、かつX’は存在せず、
R1は、C(D)2OHであるか、またはR1は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
形成するとき、存在せず、
R2は、NH2であるか、またはR2は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
を形成するとき、存在せず、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルもしくはC3〜C6シクロアルキルであるか、または2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「*」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表し、
X’は、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、もしくはC1〜C6アルコキシであるか、またはX’は、A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
もしくは
を形成するとき、存在せず、
nは、0、1、または2であるが、ただし、X’がフェニルであるとき、nは、0でなく、
各Tは独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノである、
化合物またはその薬学的に許容される塩。 - A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環が、X’で置換されており、X’が、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- X’が、C3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールである、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- X’が、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、またはC1〜C6アルコキシである、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- A’およびR’が、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、
を形成し、R1が存在せず、R2がNH2であり、X’が存在しないか、または
を形成し、R1がC(D)2OHであり、R2が存在せず、X’が存在しない、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。 - 各Dが独立して、C1〜C6アルキルである、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- nが0である、請求項6に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 式(I)
の化合物である請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
AおよびRは、これらが結合している2個の隣接する炭素原子と一緒に、1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5員ヘテロアリール環を形成し、前記ヘテロアリール環は、Xで置換されており、
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
n1は、1または2であり、
各T1は独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルもしくはC3〜C6シクロアルキルであるか、または2個のDは、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「*」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表す、化合物またはその薬学的に許容される塩。 - Xが、C3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールである、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 各Dが独立して、C1〜C6アルキルである、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- n1が1である、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 各T1が独立して、ハロゲンである、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 式(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)
の化合物である請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリール、C1〜C6アルキルで置換されたアリール、またはC1〜C6アルコキシであり、
n1は、1または2であり、
各T1は独立して、F、Cl、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、またはシアノであり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルもしくはC3〜C6シクロアルキルであるか、または2個のDが、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「*」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表す、化合物またはその薬学的に許容される塩。 - Xが、C3〜C6シクロアルキル、アリール、またはC1〜C6アルキルで置換されたアリールであり、各T1が独立して、F、Cl、メチル、シクロプロピル、シクロブチル、またはシアノであり、各Dがメチルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- Xが、アリール、メチルで置換されたアリール、シクロプロピルであり、n1が1であり、T1がClである、請求項14に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
-
および
からなる群から選択される、請求項15に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。 - 式(II)
の化合物である請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
UおよびZの一方はC(D)2OHであり、他方はNH2であり、
各Dは独立して、C1〜C6アルキルもしくはC3〜C6シクロアルキルであるか、または2個のDが、これらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜C6炭素環式環、もしくは
および
から選択される飽和複素環を形成し、ここで、「*」は、2個のDが結合している炭素原子の位置を表し、
n2は、0、1、または2であり、
各T2は独立して、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキルで置換されたC1〜C10アルキル、C3〜C6シクロアルキル、またはシアノである、
化合物またはその薬学的に許容される塩。 - 各Dが独立して、C1〜C6アルキルである、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- n2が0である、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 各T2が独立して、ハロゲンである、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- ZがC(D)2OHであり、UがNH2であり、各Dがメチルであり、n2が0である、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- ZがNH2であり、UがC(D)2OHであり、各Dがメチルであり、n2が0である、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
-
および
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。 - 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
-
および
からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、請求項24に記載の医薬組成物。 -
および
からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、請求項24に記載の医薬組成物。 - 網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害の処置、その症状の低減、あるいはそれを発症するリスクの低減を、それを必要とする被験体において行う方法で使用するための組成物であって、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
- 前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、請求項27に記載の組成物。
- 網膜組織内のA2Eおよび/もしくはリポフスチンの蓄積、または酸化的ストレスに応答したRPE細胞によるVEGFシグナル伝達が関与する網膜疾患または障害の処置、その症状の低減、あるいはそれを発症するリスクの低減を、それを必要とする被験体において行うための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
- 前記網膜疾患または障害が黄斑変性症である、請求項29に記載の使用。
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