JP2016503113A - 低放出性エポキシ樹脂製品用の硬化剤 - Google Patents

低放出性エポキシ樹脂製品用の硬化剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、トリメチルヘキサメチレンジアミンと、クレシルグリシジルエーテルとからなる少なくとも1種の付加体を含有する、エポキシ樹脂用の硬化剤に関する。該硬化剤は、低粘度を有し、高湿で低温の条件下であっても、エポキシ樹脂と一緒に迅速にかぶりを伴うことなく硬化して、高硬度及び高表面品質を有し、光の影響下でも殆ど黄変しない膜を形成する。それは、室温で硬化する低放出性コーティング剤に特に好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂用の硬化剤、エポキシ樹脂製品、及び、特にコーティング剤、被覆材及び塗料としてのそれらの使用の分野に関する。
コーティング目的に好適なエポキシ樹脂製品は、周囲温度における取扱い及びセルフレベリングが容易となるように、可能な限り低い粘度を有する必要がある。加えて、それらのエポキシ樹脂製品は、高湿で低温の条件下であっても可能な限り迅速に問題なく硬化することにより、曇り、斑点又はクレーターのない均一で非粘着性の表面を形成する必要もある。最終的に、硬化したコーティング剤は、可能な限り機械的応力に耐えるように、大きい硬度を有していなければならない。また、外観が重要となる用途、例えば床被覆材のトップコートでは、コーティング剤が光の影響下で黄変する傾向を可能な限り最小限とする必要がある。
これらの特性を実現するために、従来技術によるエポキシ樹脂コーティングでは、通常、エポキシ樹脂と付加するアミン(主に第一級ジアミン)を含有する、アミンをベースとした硬化剤が使用されている。この付加によって、コーティング中の強度を明らかにより急速に発現させることが可能となり、また付加していないアミンよりもかぶり現象が発生しない。「かぶり現象」は、アミンと、空気由来の二酸化炭素(CO)との塩の形成(「かぶり」)によってもたらされ、かつ特に高湿度及び低温で生じる、硬化中に発生する表面欠陥、例えば、曇り、斑点、粗さ及び粘着性として定義される。しかしながら、付加は典型的に高い粘度をもたらすため、かかる硬化剤は、コーティング剤の取扱い及びセルフレベリングを容易にするとともに、見栄えの良い表面を有することを確実にするために希釈する必要がある。アルコール、特にベンジルアルコール又はグリコールが希釈剤として通常使用される。しかしながら、これらは、エポキシ樹脂に対して非反応性であるため、硬化中に樹脂マトリックス内に組み込まれない。しかしながら、今日では、硬化後に蒸発プロセス又は拡散プロセスによって放出され得る物質がより低含量であるような、低放出性製品(low-emission products)が望まれつつある。それ故、低放出性エポキシ樹脂製品にとっては、非反応性の希釈剤を極少量だけ使用するか、又は全く使用しないことがよい。
非反応性の希釈剤の代わりに、アミンの付加の程度を抑えることによって硬化剤の粘度を低減させてもよく、又は、他のアミンを添加することによって付加体を更に希釈させてもよい。しかしながら、結果として、硬化剤は、揮発性で強い匂いを放つ遊離低分子量アミンをより多く含有することになり、かぶり現象を引き起こす傾向が強くなると考えられる。
ほんの少量の希釈剤とともに使用され得るか又は希釈剤とともに使用することのない、低粘度付加体をベースとするアミン含有硬化剤は、従来技術から知られている。これらは、モノエポキシドとのアミンの付加体である。
特許文献1には、アミンとポリアルキレングリコールモノグリシジルエーテルとの付加体が記載されている。確かに、これらの付加体は低粘度を有するものの、不十分な硬度及び/又は表面品質をもたらすことから、エポキシ樹脂コーティング剤用の硬化剤として、限られた適合性しか有さない。
別の既知の低粘度付加体は、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン及びクレシルグリシジルエーテルから得られる。この低粘度付加体は、殆ど又は全く希釈剤を含有せずに、かぶり現象を殆ど伴うことなく硬化するエポキシ樹脂コーティング剤の製造を可能とする。しかしながら、硬化速度又は強度の増強、及びかかるコーティング剤の表面品質は、更なる改善を必要とする。加えて、遊離1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンの残留物が、その揮発性及び臭気のために付加体の蒸留精製を必要とすることがあり、これにより、装置に高いコストがかかるとともに硬化剤のコストが大幅に増大する。
欧州特許第1385896号明細書
したがって、本発明の目的は、低粘度を有し、また比較的低い温度であってもかぶり現象への傾向を有さずに、迅速に硬化して、高硬度及び表面品質の膜をもたらすエポキシ樹脂組成物を可能にする、低放出性エポキシ樹脂製品用のアミン含有硬化剤を提供することである。
驚くべきことに、請求項1に記載の硬化剤が、この問題を申し分なく解決することが見出された。請求項1に記載の硬化剤に含まれる付加体は、粘度が極めて小さく、蒸留工程を用いることなく単純なプロセスによって生成することができ、揮発性の強い匂いを放つアミンを含まず、高湿で低温の条件下、例えば8℃であっても従来のエポキシ樹脂と一緒に硬化して、硬度が大きく表面の外観が良い、特に光沢が著しく強く、光に曝されても殆ど黄変しない膜を急速に形成する。このため、請求項1に記載の硬化剤は、非反応性の希釈剤及び強烈な匂いを放つアミンを使用しなくても、高品質で取扱い易い、セルフレベリング性のエポキシ樹脂コーティング剤を製造することを可能にする。
特に驚くべきことは、請求項1に記載の硬化剤が通常、従来技術による類似の組成物の硬化剤と比較してより小さい粘度のエポキシ樹脂コーティング剤を可能にすることであり、なお、各々の強度の増強は、同程度に良好な又は更には明らかにより良好な表面品質を伴って、略同じくらい迅速に又は更にはより迅速に起こる。加えて、請求項1に記載の硬化剤は、揮発性の強烈な匂いを放つアミンを全く含まない、エポキシ樹脂用の硬化剤の製造を可能とする。
請求項1に記載の硬化剤によって、例えばEmicode(EC1 Plus)、AgBB、DIBt、Der Blaue Engel(The Blue Angel)、AFSSET、RTS(M1)及びUS Green Building Council(LEED)に従ってエコ認定の条件を満たすと同時に、加工及び利用の特性に関して高い要件を満たす低放出性エポキシ樹脂製品を得ることが可能となる。
本発明の更なる態様は、更なる独立請求項の主題となる。本発明の特に好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
本発明の主題は、エポキシ樹脂を硬化するのに適する、トリメチルヘキサメチレンジアミンと、クレシルグリシジルエーテルとの少なくとも1種の付加体を含有する硬化剤である。
「付加体」は、付加反応後の反応混合物として定義される。
ポリアミン、ポリオール又はポリエポキシド等の「ポリ」から始まる物質名は、分子毎に、それらの名称にある2つ以上の官能基を形式的に含有する物質を指定するものである。
「第一級アミノ基」とは、有機ラジカルと結合するNH基を指すものであり、「第二級アミノ基」とは、合わせて環の一部にもなり得る、2つの有機ラジカルと結合するNH基を指すものである。
「アミンの水素」とは、第一級アミノ基及び第二級アミノ基の水素原子を指すものである。
「アミンの水素当量」とは、硬化剤又はアミン中に存在するアミンの水素1つ当たりの硬化剤又はアミンの重量比を指すものである。
「非反応性の希釈剤」とは、エポキシ樹脂に可溶で、エポキシ樹脂の粘度を下げるものの、エポキシ樹脂の硬化中に樹脂マトリックス中に共有結合によって組み込まれない物質を指すものである。
本明細書において「粘度」という用語は、動的粘度又は剪断粘度を指すものであり、これは剪断応力と剪断速度(速度勾配)との比で規定され、DIN EN ISO 3219に記載されるように求められる。
トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)として特に好適なものは、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、及びこれらの異性体の任意の混合物である。これらの付加体は特に容易に得ることができる。
好適なクレシルグリシジルエーテルは、全てのクレシルグリシジルエーテル異性体、及びそれらの任意の混合物である。
オルト−クレシルグリシジルエーテルが特に好適である。これらの付加体は特にた易く得ることができる。
特に、付加体は、特に40℃〜160℃、好ましくは60℃〜140℃の範囲の温度において、従来方法を用いて、TMDとクレシルグリシジルエーテルとを混合させて、エポキシ基をアミノ基と反応させることによって生成される。
付加は好ましくは、反応物温度を、好ましくは40℃〜160℃、特に60℃〜140℃の範囲に維持しながら、クレシルグリシジルエーテルを初期量のTMDに徐々に添加することによって行われる。
過剰に添加された又は未反応のTMDは、反応後に、例えば蒸留によって、特に薄層蒸留によって除去することができる。TMDは除去しないことが好ましい。結果として、付加体の生成が特に単純になる。TMDは、低揮発性であり、それほど臭気の強いものでなく、またかぶりを殆どもたらさないことから、付加体中における遊離TMDの残留物は問題にならない。
市販のTMD、特にVestamin(商標)TMD(Evonik製)が好ましく使用される。
市販のクレシルグリシジルエーテル、特にアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−K(Huntsman製)、Polypox(商標)R6(Dow製)、Heloxy(商標)KR(Hexion製)又はエリシス(Erisys)(登録商標)GE−10(CVC Spec. Chem.製)が好ましく使用される。
好ましい付加体は、0.9〜2.0、好ましくは0.95〜1.5、特に1.0〜1.25の範囲のTMD分子/クレシルグリシジルエーテル分子のモル比で、TMDとクレシルグリシジルエーテルとを反応させることによって生成される。このタイプの付加体は、更に手を加えることなく記載される硬化剤の成分として使用することができ、特に反応性で低粘度の硬化剤を得ることを可能とする。
付加体は好ましくは、80g/Eq〜125g/Eq、特に好ましくは90g/Eq〜120g/Eq、特に95g/Eq〜115g/Eqの範囲のアミンの水素当量を有する。このタイプの付加体は、低粘度を有し、従来のエポキシ樹脂とともに、急速にかぶり現象を殆ど伴うことなく硬化して、高硬度の膜を形成する。
付加体は、その主要な構成要素として式(I)のモノ付加体と、付加的な構成要素として式(II)のジ付加体及び任意に未反応のTMDとを含有する。本明細書中、「付加体」という用語は、これら全ての構成要素を包含するものである。
Figure 2016503113
式(I)及び式(II)中、
は、その2つの第一級アミノ基を除去した後のTMDの二官能性残基を表し、
は、そのエポキシ基を除去した後のクレシルグリシジルエーテルの残基を表す。
TMDとクレシルグリシジルエーテルとの付加体は、他の類似の付加体と比較して特に低い粘度を有する。特に、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンとクレシルグリシジルエーテルとの付加体と比較すると、同じアミンの水素当量で、TMDとクレシルグリシジルエーテルとの付加体は、殆ど同じくらい迅速に又は更にはより迅速に強度を増強し、光沢度に関してそれらのものよりも良好な表面品質を実現する低粘度エポキシ樹脂コーティング剤の製造を可能にする。
このため、記載の硬化剤は、コーティング剤における使用に特に好適である。このプロセスでは、典型的に、硬度が大きく光沢が著しく強い透明な膜が形成し、これは、高湿度及び/又は低温等の種々の硬化条件下であっても、かぶり現象が殆どなく、光に曝されてもいずれの黄変も殆ど示さない。
記載の硬化剤は、TMDとクレシルグリシジルエーテルとの付加体に加えて、好ましくは、エポキシ基に対して反応性の少なくとも2つのアミンの水素を有する少なくとも1種の更なるポリアミンを更に含有する。
以下のポリアミンがこの目的に特に適している:
脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族第一級ジアミン、特に2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ペンタンジアミン(DAMP)、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、1,6−ヘキサンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,2−、1,3−及び1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチル−5−メチルシクロヘキシル)メタン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジアミン又はIPD)、2−及び4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン及びそれらの混合物、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA)、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]−デカン(TCD−ジアミン)、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、1,8−メンタンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン及び1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン(MXDA);
2つ又は3つの第一級脂肪族アミノ基を有する第三級アミノ基含有ポリアミン、特にN,N’−ビス(アミノプロピル)−ピペラジン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)プロピルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)シクロヘキシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)−2−エチル−ヘキシルアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、トリス(2−アミノプロピル)−アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、及び天然脂肪酸由来の脂肪アミンの2回のシアノエチル化及び続く還元の生成物、例えば、トリアミーン(Triameen)(登録商標)Y12D及びトリアミーン(Triameen)(登録商標)YT(Akzo Nobel製)として入手可能なN,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン及びN,N−ビス(3−アミノプロピル)牛脂アルキルアミン;
エーテル基含有脂肪族第一級ポリアミン、特にビス(2−アミノエチル)エーテル、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−2,9−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、5,8−ジオキサドデカン−3,10−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン及びこれらのジアミンのより高重合度なオリゴマー、ビス(3−アミノプロピル)ポリテトラヒドロフラン及び他のポリテトラヒドロフランジアミン、1,4−ジメチロールシクロヘキサンのプロポキシ化及び続くアミノ化から生成され、特にジェファミン(Jeffamine)(登録商標)RFD−270(Huntsman製)として入手可能な脂環式エーテル基含有ジアミン、並びにポリオキシアルキレンジオール及びポリオキシアルキレントリオールのアミノ化の通常の生成物であり、また、例えば、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)(Huntsman製)、ポリエーテルアミン(BASF製)又はPC amines(商標)(Nitroil製)の名前で入手可能であるポリオキシアルキレンジアミン又はポリオキシアルキレントリアミン、特にジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−230、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−400、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−2000、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−4000、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)T−403、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)T−3000、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)T−5000、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)EDR−104、ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)EDR−148及びジェファミン(Jeffamine)(登録商標)EDR−176、並びにBASF又はNitroil製の対応するアミン;
第二級アミノ基を有する第一級ジアミン、例えば特に3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(BHMT)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサアミン(PEHA)及び直鎖状ポリエチレンアミンの高級同族体、例えば、5個〜7個のエチレンアミンユニットを有するポリエチレンポリアミン(いわゆる「高級(higher)エチレンポリアミン」、HEPA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、N−(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン(N3−アミン)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン(N4−アミン)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ジアミノブタン、N5−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、N3−(3−アミノペンチル)−1,3−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノ−1−エチルプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン又はN,N’−ビス(3−アミノ−1−エチルプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン等の少なくとも2つの第一級アミノ基を有する、第一級ジ−及びポリアミンの複数回のシアノエチル化又はシアノブチル化、及び続く水素化の生成物;
1つの第一級アミノ基と少なくとも1つの第二級アミノ基とを含有するポリアミン、例えば特にN−ブチル−1,2−エタンジアミン、N−ヘキシル−1,2−エタンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,2−エタンジアミン、N−シクロヘキシル−1,2−エタンジアミン、4−アミノメチル−ピペリジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−ブチル−1,3−プロパンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、3−メチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−エチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−シクロヘキシルアミノ−1−ペンチルアミン、N−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン等の脂肪ジアミン、第一級脂肪族ジアミンと、アクリロニトリル、マレイン酸又はフマル酸ジエステル、シトラコン酸ジエステル、アクリル酸及びメタクリル酸エステル、アクリル酸及びメタクリル酸アミド並びにイタコン酸ジエステルとの、1:1のモル比で反応させたマイケル型付加反応の生成物、さらに、第一級ポリアミンと、アルデヒド又はケトンとの部分的還元的アルキル化の生成物、特にこれまでに述べられた2つの第一級アミノ基を有するポリアミン、特に1,6−ヘキサンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、BHMT、DETA、TETA、TEPA、DPTA、N3−アミン及びN4−アミンのN−モノアルキル化生成物(ここで好ましいアルキル基はベンジル、イソブチル、ヘキシル及び2−エチルヘキシルである)、並びに部分的にスチレン化されたポリアミン、特に市販のガスカミン(Gaskamine)(登録商標)240(三菱ガス化学株式会社製);
第二級ジアミン、例えば特にこれまでに述べられた2つの第一級アミノ基を有するポリアミンのN,N’−ジアルキル化生成物、特に1,6−ヘキサンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチル−ペンタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)−シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、BHMT、DETA、TETA、TEPA、DPTA、N3−アミン又はN4−アミンのN,N’−ジアルキル化生成物(ここで好ましいアルキル基は2−フェニルエチル、ベンジル、イソブチル、ヘキシル及び2−エチルヘキシルである)。
一実施形態において、記載の硬化剤は、エポキシ基に対して反応性の少なくとも2つのアミンの水素を有する更なるポリアミンとして、少なくとも2つの第一級脂肪族アミノ基を有するポリアミンを含有する。このタイプの硬化剤は、強度の増強が特に速いエポキシ樹脂コーティング剤を得ることを可能とする。
少なくとも2つの第一級脂肪族アミノ基を有するポリアミンは、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、NBDA、TCDジアミン、MXDA、及び500g/molまでの平均分子量のエーテル基含有ポリアミンからなる群から選択されるのが好ましい。これらのポリアミンは市販されており、特に揮発性のアミンを含まない、エポキシ樹脂用の硬化剤を可能にする。
これらのうちで特に好ましいものは、エーテル基含有ポリアミン、特にジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−230(Huntsman製)又はBASF若しくはNitroil製の対応するアミン、及びジェファミン(Jeffamine)(登録商標)RFD−270(Huntsman製)である。エーテル基含有ポリアミンは、粘度が特に小さく、急速に硬化しかつ衝撃強度が大きいエポキシ樹脂コーティング剤を可能にする。
更なる実施形態では、記載の硬化剤が、エポキシ基に対して反応性の少なくとも2つのアミンの水素を有する別の更なるポリアミンとして、少なくとも1つの第二級アミノ基を有する少なくとも1種のポリアミンを含有する。
少なくとも1つの第二級アミノ基を有する好ましいポリアミンは、2つの第一級脂肪族アミノ基を有する、N−モノアルキル化及びN,N’−ジアルキル化された第一級ポリアミン、及びそれらの混合物、特に、アルデヒド又はケトン及び水素による第一級ポリアミンの還元的アルキル化によって得られるものである。ここでは、ケトンよりもアルデヒドが好ましい。加えて、ポリアミンの第一級アミノ基に対して、化学量論比又は僅かに化学量論比を下回る割合で、アルデヒド又はケトンのカルボニル基が使用される。
少なくとも1つの第二級アミノ基を有する更なる好ましいポリアミンは、第一級ジアミンが部分的にスチレン化された生成物、特にガスカミン(Gaskamine)(登録商標)240(三菱ガス化学株式会社製)である。
このような硬化剤は、粘度が特に小さく衝撃強度が特に大きいエポキシ樹脂コーティング剤を可能にする。
少なくとも1つの第二級アミノ基を有するポリアミンは、N−モノアルキル化及びN,N’−ジアルキル化1,6−ヘキサンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、BHMT、DETA、TETA、TEPA、DPTA、N3−アミン及びN4−アミンからなる群から選択されるのが好ましく、アルキル基はベンジル、2−フェニルエチル、イソブチル、ヘキシル又は2−エチルヘキシルである。上述のアミンと上述のアルキル基との任意の所望の組合せが可能である。
これらのポリアミンは、粘度が特に小さく、表面品質が高くかつ衝撃強度が特に大きいエポキシ樹脂製品を可能にする。これらの中でもモノベンジル化及びジベンジル化1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、モノ−及びジ−2−エチルヘキシル化1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、並びに特にガスカミン(Gaskamine)(登録商標)240(三菱ガス化学株式会社製)等の部分的にスチレン化された1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼンが好ましい。これらのアリール脂肪族ポリアミンは、従来の商用エポキシ樹脂と特に適合性であり、強度の増強が急速な、表面品質の極めて高いエポキシ樹脂製品を可能にする。
TMDとクレシルグリシジルエーテルとの付加体に加えて、少なくとも2つの第一級脂肪族アミノ基を有する少なくとも1種のポリアミン、及び少なくとも1つの第二級アミノ基を有するポリアミンが硬化剤中に存在することが有益であると考えられる。かかる硬化剤によって、粘度が特に小さく、強度の増強が急速でかつ衝撃強度が特に大きいエポキシ樹脂製品が可能となる。特に好ましいものは、エーテル基含有ポリアミンと、N−モノアルキル化及び/又はN,N’−ジアルキル化された第一級ジアミンとの組合せである。
好ましい硬化剤は、硬化剤中における、エポキシ基に対して反応性のアミンの水素の5%〜90%、好ましくは10%〜80%、特に15%〜70%が、付加体に由来するような量で、TMDとクレシルグリシジルエーテルとの付加体を含有する。このタイプの硬化剤は、低粘度と、急速な硬化と、高衝撃強度との良好なバランスを有する。
硬化剤は、芳香族ポリアミン、特にm−及びp−フェニレンジアミン、4,4’−、2,4’及び2,2’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、2,4−及び2,6−トリレンジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,4−及び2,6−トリレンジアミンの混合物(Albermarle製のエタキュアー(Ethacure)(登録商標)300として入手可能)、3,5−ジエチル−2,4−及び−2,6−トリレンジアミン(DETDA)の混合物、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−DEA)、3,3’,5,5’−テトラエチル−2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−CDEA)、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−MIPA)、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−DIPA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(DDS)、4−アミノ−N−(4−アミノフェニル)ベンゼンスルホンアミド、5,5’−メチレンジアントラニル酸、ジメチル−(5,5’−メチレンジアントラニレート)、1,3−プロピレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、1,4−ブチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシド−ビス(4−アミノベンゾエート)(Air Products製のVersalink(商標)として入手可能)、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、2−メチルプロピル−(4−クロロ−3,5−ジアミノベンゾエート)又はtert.ブチル−(4−クロロ−3,5−ジアミノベンゾエート)を含有していてもよい。
硬化剤は、更なる付加体、特に、クレシルグリシジルエーテル以外のジエポキシド若しくはモノエポキシドとのTMDの付加体、又はモノエポキシド若しくはジエポキシドとの他の第一級ジアミンの付加体、及びアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、特に、ガスカミン(Gaskamine)(登録商標)328(三菱ガス化学株式会社製)として市販されている1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼンのものを含有していてもよい。
硬化剤は、一価若しくは多価カルボン酸、又はそれらのエステル若しくは無水物、特にダイマー脂肪酸と、化学量論的に過剰に使用される脂肪族、脂環式又は芳香族ポリアミン、特にポリアルキレンアミン、例えば、DETA又はTETAとの反応生成物であるポリアミドアミン、特に市販のポリアミドアミンであるバーサミド(Versamid)(登録商標)100、125、140及び150(Cognis製)、アラデュール(Aradur)(登録商標)223、250及び848(Huntsman製)、ユーレテック(Euretek)(登録商標)3607及び530(Huntsman製)及びベックポックス(Beckopox)(登録商標)EH 651、EH 654、EH 655、EH 661及びEH 663(Cytec製)を含有していてもよい。
硬化剤は、マンニッヒ塩基とも呼ばれ、フェノール、特にカルダノールと、アルデヒド、特にホルムアルデヒド及びポリアミンとのマンニッヒ反応の反応生成物であるフェナルカミン(phenalkamines)、特に市販のフェナルカミンであるカードライト(Cardolite)(登録商標)NC−541、NC−557、NC−558、NC−566、Lite 2001及びLite 2002(Cardolite製)、アラデュール(Aradur)(登録商標)3440、3441、3442及び3460(Huntsman製)、並びにベックポックス(Beckopox)(登録商標)EH 614、EH 621、EH 624、EH 628及びEH 629(Cytec製)を含有していてもよい。
硬化剤はヘキシルアミン及びベンジルアミン等のモノアミンを含有していてもよい。
硬化剤はメルカプト基含有化合物、特に下記のものを含有していてもよい:
商標名チオコール(Thiokol)(登録商標)(Morton Thiokol製、例えばSPI Suppliesから又はToray Fine Chemicalsから入手可能)、特にタイプLP−3、LP−33、LP−980、LP−23、LP−55、LP−56、LP−12、LP−31、LP−32及びLP−2として知られている;また商標名チオプラスト(Thioplast)(登録商標)(Akzo Nobel製)、特にタイプG 10、G 112、G 131、G 1、G 12、G 21、G 22、G 44及びG 4として知られている、液状メルカプタン末端ポリスルフィドポリマー;
例えば、ポリオキシアルキルレンジオール及びポリオキシアルキルレントリオールを、エピクロロヒドリン又はアルキレンオキシドと反応させた後に、硫化水素ナトリウムと反応させることによって入手可能なメルカプタン末端ポリオキシアルキルレンエーテル;
商標名キャップキュア(Capcure)(登録商標)(Cognis製)、特にタイプWR−8、LOF及び3−800として知られている、ポリオキシアルキルレン誘導体の形態のメルカプタン末端化合物;
チオカルボン酸のポリエステル、例えば、ペンタエリスリトールテトラメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリメルカプトアセテート、グリコールジメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラ−(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパン−トリ−(3−メルカプトプロピオネート)及びグリコールジ−(3−メルカプトプロピオネート)、並びに、ポリオキシアルキルレンジオール及びポリオキシアルキルレントリオール、エトキシ化トリメチロールプロパン及びポリエステルジオールと、チオグリコール酸及び2−又は3−メルカプトプロピオン酸等のチオカルボン酸とのエステル化生成物;並びに、
付加的なメルカプト基含有化合物、特に2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2,2’−(エチレンジオキシ)−ジエタンチオール(トリエチレングリコールジメルカプタン)及びエタンジチオール等。
硬化剤は少なくとも1種の促進剤を含有していてもよい。好適な促進剤は、アミノ基とエポキシ基との反応を促進する物質、特に酸又は酸へと加水分解可能な化合物、特に有機カルボン酸、例えば、酢酸、安息香酸、サリチル酸、2−ニトロ安息香酸、乳酸、有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸若しくは4−ドデシルベンゼンスルホン酸、スルホン酸エステル、他の有機若しくは無機酸、例えば、特にリン酸、又は上述の酸及び酸エステルの混合物;更には、第三級アミン、例えば、特に1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、イミダゾール、例えば、特にN−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール又は1,2−ジメチルイミダゾール、そのような第三級アミンの塩、第四級アンモニウム塩、例えば、特にベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、アミジン、例えば、特に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、グアニジン、例えば、特に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、フェノール、特にビスフェノール、フェノール樹脂、並びにマンニッヒ塩基、例えば、特に2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、並びにフェノール、ホルムアルデヒド及びN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンのポリマー、亜リン酸エステル、例えば、特にジ−及びトリフェニルホスファイト、並びにメルカプト基含有化合物である。
好ましい促進剤は、酸、第三級アミン又はマンニッヒ塩基である。サリチル酸及び/又は2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが特に好ましい。
硬化剤は、少なくとも1種の非反応性の希釈剤、特にキシレン、2−メトキシエタノール、ジメトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールジフェニルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコール−モノメチルエーテル、ジエチレングリコール−モノエチルエーテル、ジエチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチリル(butylyl)エーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、N−メチルピロリドン、ジフェニルメタン、ジイソプロピルナフタレン、石油留分、例えば、ソルベッソ(Solvesso)(登録商標)タイプ(Exxon製)、アルキルフェノール、例えば、tert.ブチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール及び8,11,14−ペンタデカトリエニルフェノール(カルダノール、又は例えばCardolite Corp.(USA)製のCardolite NC−700として入手可能な、カシューナッツ殻油)、スチレン化フェノール、ビスフェノール、芳香族炭化水素樹脂、特にフェノール基含有タイプのもの、アルコキシ化フェノール、特にエトキシ化又はプロポキシ化フェノール、特に2−フェノキシエタノール、アジペート、セバケート、フタレート、ベンゾエート、有機リン酸エステル又はスルホン酸エステル又はスルホンアミドを含有していてもよい。ベンジルアルコール、ドデシルフェノール、tert.ブチルフェノール、スチレン化フェノール、エトキシ化フェノール又はフェノール基含有芳香族炭化水素樹脂、特にノバレス(Novares)(登録商標)タイプのLS 500、LX 200、LA 300及びLA 700(Ruetgers製)が好ましい。
好ましくは、硬化剤は、非反応性の希釈剤を含有しないか、又は少量だけ、特に好ましくは25wt%未満、特に10wt%未満、最も好ましくは5wt%未満含有する。特に、硬化剤には非反応性の希釈剤を添加しない。
本発明の更なる課題は、少なくとも1種のエポキシ樹脂と、先に記載した硬化剤とを含有するエポキシ樹脂組成物である。
一般的な商用エポキシ樹脂がエポキシ樹脂として好適である。商用エポキシ樹脂は、既知の方法で、例えば、対応するオレフィンの酸化により、又はエピクロロヒドリンと、対応するポリオール、ポリフェノール若しくはアミンとの反応により得られる。
特に好適なエポキシ樹脂としてはいわゆるポリエポキシド液状樹脂(以後、「液状樹脂」と称する)が挙げられる。液状樹脂は25℃を下回るガラス転移温度を有する。
他の好適なエポキシ樹脂としては、25℃を超えるガラス転移温度を有し、かつ25℃で自由流動性の粉末に粉砕することができる、いわゆる固体樹脂が挙げられる。
好適なエポキシ樹脂は、特に芳香族エポキシ樹脂、特に下記のもののグリシジル化製品である:
ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールA/F、ここでAはアセトンを表し、Fはホルムアルデヒドを表しており、これらはこれらのビスフェノールの調製用の出発物質として働く。ビスフェノールFの場合、位置異性体も存在することができ、特に2,4’−及び2,2’−ヒドロキシフェニルメタンから誘導することができる;
ジヒドロキシベンゼン誘導体、例えばレゾルシノール、ヒドロキノン及びピロカテコール;
他のビスフェノール又はポリフェノール、例えばビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−メタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン(ビスフェノールC)、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン(ビスフェノールB)、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペンタン、3,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサン、4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルエタン、1,4−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン(ビスフェノールP)、1,3−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン(ビスフェノールM)、4,4’−ジヒドロキシジフェニル(DOD)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス−(2−ヒドロキシナフタ−1−イル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシナフタ−1−イル)−メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1,1,2,2−テトラキス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル又はビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン;
酸性条件下において得られる、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合生成物、例えばビスフェノールFノボラックとしても知られるフェノールノボラック又はクレゾールノボラック;
芳香族アミン、例えばアニリン、トルイジン、4−アミノフェノール、4,4’−メチレンジフェニルジアミン、4,4’−メチレンジフェニルジ−(N−メチル)−アミン、4,4’−[1,4−フェニレン−ビス−(1−メチルエチリデン)]−ビスアニリン(ビスアニリンP)、4,4’−[1,3−フェニレン−ビス−(1−メチルエチリデン)]−ビスアニリン(ビスアニリンM)。
他の好適なエポキシ樹脂には、脂肪族又は脂環式のポリエポキシド、特に、
飽和又は不飽和、分岐又は未分岐、環状又は開鎖の二官能性、三官能性又は四官能性のC〜C30アルコール、特にエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ポリプロピレングリコール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、ジブロモ−ネオペンチルグリコール、ヒマシ油、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール又はグリセロール、及びアルコキシ化グリセロール又はアルコキシ化トリメチロールプロパンのグリシジルエーテル;
水素化ビスフェノールA、F若しくはA/F液状樹脂、又は水素化ビスフェノールA、F若しくはA/Fのグリシジル化生成物;
アミド又は複素環窒素塩基のN−グリシジル誘導体、例えばトリグリシジルシアヌレート及びトリグリシジルイソシアヌレート、並びにエピクロロヒドリンとヒダントインとの反応生成物;
オレフィン、例えば特にビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロドデカジエン、シクロドデカトリエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、ブタジエン、ポリブタジエン、又はジビニルベンゼンの酸化により得られるエポキシ樹脂;
が含まれる。
好ましくは、エポキシ樹脂は、例えばDow、Huntsman及びHexionから市販されている、ビスフェノール、特に、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールA/Fのジグリシジルエーテルをベースとする液状樹脂である。エポキシ樹脂として、これらの液状樹脂は、低粘度を有し、硬化状態で、コーティング剤として良好な特性を示す。任意に、液状樹脂は、ビスフェノールA固体樹脂又はビスフェノールFノボラックエポキシ樹脂と組み合わせて存在するものであってもよい。
エポキシ樹脂は、反応性希釈剤、特に、少なくとも1つのエポキシ基を有する反応性希釈剤を含有していてもよい。好適な反応性希釈剤としては、例えば一価若しくは多価フェノール又は脂肪族若しくは脂環式アルコールのグリシジルエーテル、例えば特に上記で既述のジオール又はポリオールのポリグリシジルエーテル、並びに更には特にフェニルグリシジルエーテル、クレシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−n−ブチル−フェニルグリシジルエーテル、p−tert.ブチル−フェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、並びに天然アルコールのグリシジルエーテル、例えばC〜C10アルキルグリシジルエーテル、又はC12〜C14アルキルグリシジルエーテル等が挙げられる。エポキシ樹脂への反応性希釈剤の添加は、粘度の低減、並びにガラス転移温度及び機械的パラメータの低下をもたらす。
任意にエポキシ樹脂組成物は、他の成分、特にエポキシ樹脂組成物に一般的に使用される助剤及び添加剤、例えば以下のものを含有する:
溶剤、希釈剤、成膜剤又は増量剤、例えば特に上記で既述の非反応性の希釈剤;
反応性希釈剤、特にエポキシ基を有する反応性希釈剤、例えば上述のもの、エポキシ化ダイズ油又は菜種油、アセトアセテート基を有する化合物、特にアセトアセチル化ポリオール、ブチロラクトン、カーボネート、アルデヒド、並びに更には反応性基を有するイソシアネート及びシリコーン;
ポリマー、特にポリアミド、ポリスルフィド、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PUR)、カルボキシル基を有するポリマー、ポリアミド、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー、不飽和モノマーのホモポリマー又はコポリマー、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、イソプレン、酢酸ビニル及びアルキル−(メタ)アクリレートを含む群から選択される不飽和モノマーのホモポリマー又はコポリマー、特にクロロスルホン化ポリエチレン及びフッ素含有ポリマー、スルホンアミド修飾メラミン、並びに精製モンタンワックス;
無機及び有機フィラー、例えば脂肪酸、特にステアリン酸塩で任意に被覆された重質又は軽質炭酸カルシウム、バライト(重晶石)、タルク、粉末石英、ケイ砂、黒雲母、ドロマイト、ウォラストナイト、カオリン、マイカ(ケイ酸アルミニウムカリウム)、分子篩、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、セメント、石膏、フライアッシュ、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、銀又は鋼鉄等の金属粉、PVC粉末、又は中空球;
繊維、特にガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維、又はポリアミド繊維若しくはポリエチレン繊維等のプラスチック繊維;
顔料、特に二酸化チタン及び酸化鉄;
上述の促進剤;
レオロジー改質剤、特に増粘剤又は沈降防止剤;
接着促進剤、特にオルガノアルコキシシラン;
酸化、熱、光及びUV照射に対する安定剤;
難燃物質、特に水酸化アルミニウム(ATH)、二水酸化マグネシウム(MDH)、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ホウ酸(B(OH))、ホウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、ホウ酸メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリ臭化ジフェニルオキシド又はジフェニルエーテル、リン酸塩、例えば特にジフェニルクレシルホスフェート、レゾルシノール−ビス−(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノール−ジホスフェート−オリゴマー、テトラフェニルレゾルシノールジホスファイト、エチレンジアミンジホスフェート及びビスフェノールA−ビス−(ジフェニルホスフェート)、トリス−(クロロエチル)−ホスフェート、トリス−(クロロプロピル)−ホスフェート及びトリス−(ジクロロイソプロピル)−ホスフェート、トリス−[3−ブロモ−2,2−ビス−(ブロモメチル)−プロピル]−ホスフェート、テトラブロモ−ビスフェノールA、ビスフェノールAのビス−(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭化エポキシ樹脂、エチレン−ビス−(テトラブロモフタルイミド)、エチレン−ビス−(ジブロモノルボルナンジカルボキシミド)、1,2−ビス−(トリブロモフェノキシ)−エタン、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、トリブロモフェノール、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス−(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)−シクロオクタン及びクロロパラフィン;
界面活性物質、特に湿潤剤、レベリング剤、脱気剤、及び/又は消泡剤;
殺生物剤、例えば、殺藻剤、殺真菌剤又は真菌成長阻害物質。
エポキシ樹脂組成物が他の助剤及び添加剤、特に湿潤剤、レベリング剤、消泡剤、安定剤、顔料及び触媒、特にサリチル酸又は2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチル)−フェノールを更に含むことが好ましい。
エポキシ樹脂組成物が、非反応性の希釈剤を含まないか又は低い含量、特に好ましくは10重量%未満、特に5重量%未満、最も好ましくは2重量%未満しか含まないことが好ましい。
エポキシ樹脂組成物中、エポキシ基反応性基の数と、エポキシ基の数との比は、好ましくは0.5〜1.5、特に0.7〜1.2の範囲をとる。
エポキシ樹脂組成物中に存在するアミンの水素、及び幾らかの任意に存在する更なるエポキシ基反応性基は、それらの開環(付加反応)を受けてエポキシ基と反応する。これらの反応の結果として、組成物が重合し、最終的に硬化する。当業者は、第一級アミノ基がエポキシ基に対して二官能性であることを知っているため、1つの第一級アミノ基は2つのエポキシ基反応性基として数える。
特に、エポキシ樹脂組成物は、
(i)少なくとも1種のエポキシ樹脂を含有する樹脂部と、
(ii)上記の硬化剤を含有する硬化剤部と、
からなる二部式組成物である。
二部式組成物の各部はそれぞれ別個の容器に保管される。二部式エポキシ樹脂組成物の他の成分が、樹脂部又は硬化剤部の一部として存在していてもよく、なお、他のエポキシ基反応性成分は、好ましくは硬化剤部の成分とする。樹脂部又は硬化剤部を保管するのに好適な容器は特に、バレル、ホブボック(hobbock:ブリキのペール缶)、袋、バケツ、缶、カートリッジ又は管である。各部は保管することができ、これは、使用する前に、数か月から一年以上、各部の特性を使用に関与するほど変えることなく保管することができることを意味する。
二部式エポキシ樹脂組成物を塗布する際には、樹脂部及び硬化剤部を、塗布の直前又は塗布中に混ぜ合わせる。2つの部の混合比は好ましくは、硬化剤部のエポキシ基反応性基が、上記のように、樹脂部のエポキシ基に対して適切な比率となるように選ばれる。重量部において、樹脂部と硬化剤部との混合比は通常、1:10〜10:1の範囲をとる。
2つの部の混合は、好適な方法によって行われ、連続的なものであっても、バッチ式であってもよい。塗布前に混合を行う場合には、各部の混合と塗布との間の時間が経ちすぎないように気を付けなければならない。これによって、例えば、基層への接着の発現が遅れる、すなわち不完全になるといった不良がもたらされるおそれがあるからである。混合は特に周囲温度で行い、これは典型的に約5℃〜50℃、好ましくは約10℃〜30℃の範囲をとる。
2つの部を混合させると、上記のように化学反応によって硬化が始まる。硬化は特に周囲温度で起きる。典型的に、所与の条件下で硬化の大半が完了するまで、硬化は数日又は数週間に及ぶ。時間は、特に、温度、成分の反応性及びそれらの化学量論組成、並びに促進剤の存在に依存する。
またそれ故、本発明の別の課題は、本明細書に記載されるエポキシ樹脂組成物の硬化により得られる硬化組成物である。
エポキシ樹脂組成物を、少なくとも1つの基層に塗布し、ここで以下の基層が特に好適である:
ガラス、ガラスセラミック、コンクリート、モルタル、レンガ、タイル、石膏及び天然石、例えば、花崗岩又は大理石;
金属及び合金、例えば、亜鉛めっき及びクロムめっき金属等の表面被覆金属及び合金を含むアルミニウム、鉄、鋼及び非鉄金属;
皮革、織物、紙、木、樹脂、例えばフェノール、メラミン又はエポキシ樹脂によって接着した木材、樹脂繊維複合材及び他のいわゆるポリマー複合材;
プラズマ、コロナ又はフレームにより任意に表面処理されたプラスチック、特に硬質及び軟質PVC、ABS、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、PMMA、エポキシ樹脂、PUR、POM、PO、PE、PP、EPM及びEPDM;
繊維強化プラスチック、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GRP)及びシート成形コンパウンド(SMC);
被覆基層、例えば、粉体被覆金属又は合金;
塗装及びワニス。
基層は、必要に応じて、エポキシ樹脂組成物の塗布前に前処理してもよい。かかる前処理としては特に、物理洗浄法及び/又は化学洗浄法、例えば、研磨、サンドブラスト、ショットブラスト、ブラシ掛け及び/又はブローイング(blowing)、並びに洗浄剤若しくは溶剤による更なる処理、又は接着促進剤、接着促進剤溶液若しくはプライマーの塗布が挙げられる。
記載のエポキシ樹脂組成物は、繊維複合材料(複合材)、グラウチング、封止剤、接着剤、コーティング剤、被覆材(plating)、塗料、ワニス、シーラー、アンダーコート又はプライマーとして有利に使用することができる。
特に、エポキシ樹脂組成物は、グラウチング、封止剤及び接着剤、例えば、注封化合物、封止剤、車体接着剤、サンドイッチパネル接着剤として、例えば風力発電所の回転翼のためのハーフシェル接着剤、架橋要素接着剤、又はアンカー接着剤として;更には、建築用途及び産業用途のための、被覆材、コーティング剤、塗料、ワニス、シーラー、アンダーコート及びプライマーとして、例えば特に、オフィス、産業ホール、体育館若しくは冷蔵室等の屋内用、又はバルコニー、テラス、階層式駐車場、橋若しくは屋根のための屋外用の床被覆材及び床用コーティング剤として、コンクリート、セメント、金属、プラスチック又は木材用の、例えば、木造構造物、車両、荷台、タンク、サイロ、坑井、ダクト、パイプライン、機械構造物又は鋼構造物、例えば、船舶、桟橋、海上プラットフォーム、水門、水力発電所、河川工事、スイミングプール、風力発電所、橋、煙突、クレーン又は矢板工事の表面の封止のための保護コーティング剤として;並びに、更には、プライムコート、仕上塗工、耐食プライマーとして、又は表面を疎水性にするために使用することができる。特に、コーティング剤、被覆材又は塗料として使用される場合には、別のコーティング剤、別の被覆材又は別の塗料を、完全に又は部分的に硬化したエポキシ樹脂組成物に塗布することができ、この更なる層は同様にエポキシ樹脂組成物であっても、別の材料、特にポリウレタンコーティング剤又はポリウレアコーティング剤であってもよい。
特に有益には、記載のエポキシ樹脂組成物をコーティング剤として使用することができる。これに関連して、コーティング剤とは、あらゆる種類の平らな被覆層、特に、上記のように、塗料、ワニス、シーラー、アンダーコート及びプライマーを意味する。特に有益には、記載のエポキシ樹脂組成物を、例えば、Emicode(EC1 Plus)、AgBB、DIBt、Der Blaue Engel、AFSSET、RTS(M1)及びUS Green Building Council(LEED)に従ってエコ認定を有する低放出性エポキシ樹脂製品において使用することができる。
エポキシ樹脂組成物はコーティング方法においてコーティング剤として有利に使用され、エポキシ樹脂組成物は低粘度及び良好なレベリング特性とともに液状の稠度を有し、特に、主に平らな表面に対するセルフレベリングコーティング剤として、又は塗料として塗布することができる。この塗布では、樹脂部と硬化剤部とを混合させた直後のエポキシ樹脂組成物が、20℃で測定した場合に300mPa・s〜3000mPa・sの範囲、好ましくは300mPa・s〜2000mPa・sの範囲、特に好ましくは300mPa・s〜1500mPa・sの範囲をとる粘度を有することが好ましい。加工時間内に、混合した組成物を、典型的には周囲温度で、典型的に約50μm〜約5mmの層厚を有する薄膜として、基層に平らに塗布する。塗布は、特に、コーティングすべき基層上への流し込み、及び、例えばスキージ又はノッチこて(serrated trowel)を用いたその後の均一な分散によって行う。塗布は、刷毛若しくはローラーにより、又は噴霧散布として、例えば鋼材上の耐食コーティングとして行うこともできる。
硬化すると、典型的には、硬度が大きい、大部分が透明で、光沢のあるべたつきのない膜が形成し、これは、様々な基層に対して良好な接着を有する。
本発明の別の課題は、上記のエポキシ樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化組成物を含有する物品である。硬化組成物は特にコーティング剤の形態で存在する。
記載のエポキシ樹脂組成物は、有益な特性を特徴とする。エポキシ樹脂組成物は、低粘度を有し、高湿で低温の条件下であっても、迅速にかぶり現象を殆ど伴うことなく硬化するため、非反応性の希釈剤を少量使用する場合であっても又は全く使用しなくとも、また特に、揮発性の強烈な匂いを放つアミンを少量だけ使用する場合であっても又は全く使用しなくとも、高硬度及び高表面品質の、特に光沢が著しく強い、光の影響下でも黄変への傾向の低い透明でべたつきのない膜が入手可能となる。記載のエポキシ樹脂組成物によって、多くのエコ認定の要件を満たすと同時に、安全性、加工及び使用の特徴に関して高い水準を満たす有効な低放出性エポキシ樹脂製品が入手可能となる。
例示的な実施形態を以下に示すが、これは、記載の本発明をより詳細に説明することを意図するものである。当然のことながら、本発明は、記載される例示的な実施形態に限定されるものではない。
「AHEW」はアミンの水素当量を表す。
「EEW」はエポキシド当量を表す。
1.測定方法の記載
粘度は、サーモスタットを備えるRheotec RC30コーンプレート型粘度計(円錐直径50mm、円錐角1度、円錐チップ−プレート間距離0.05mm、剪断速度10s−1)で測定した。
2.使用する市販物質:
アラルジット(Araldite)(登録商標)DY−K(Huntsman製)、クレシルグリシジルエーテル、EEW およそ182g/Eq
アラルジット(Araldite)(登録商標)GY250(Huntsman製)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、EEW およそ187.5g/Eq
アラルジット(Araldite)(登録商標)DY−E(Huntsman製)、C12〜C14アルコールのモノグリシジルエーテル、EEW およそ290g/Eq
Ancamine(商標)K54(Air Products製)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール
Vestamin(商標)TMD(Evonik製)、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−ジアミン、AHEW 39.6g/Eq
ダイテック(Dytek)(登録商標)A(Invista製)、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、AHEW 29.0g/Eq
Vestamin(商標)IPD(Evonik製)、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシルジアミン(イソホロンジアミン)、AHEW 42.6g/Eq
1,3−BAC(三菱ガス化学株式会社製)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、AHEW 35.5g/Eq
MXDA(三菱ガス化学株式会社製)、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン
ガスカミン(Gaskamine)(登録商標)240(三菱ガス化学株式会社製)、スチレン化1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、AHEW およそ103g/Eq
ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)D−230(Huntsman製)、およそ240g/molの平均分子量のポリオキシプロピレンジアミン、AHEW 60g/Eq
ジェファミン(Jeffamine)(登録商標)RFD−270(Huntsman製)、1,4−ジメチロール−シクロヘキサンのプロポキシ化及びその後のアミノ化による脂環式エーテル基含有ジアミン、平均分子量およそ270g/mol、AHEW 67g/Eq
3.付加体の調製:
付加体A−1:
165.7g(1.05mol)のVestamin(商標)TMDをベッセルに入れ、加熱した。窒素雰囲気下でよく撹拌しながら、80℃の温度で2時間かけて、反応混合物の温度が85℃よりも上がらないことを確認しつつ、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kを徐々に添加した。反応混合物を80℃で2時間静置させた後、23℃に冷却し、密閉して、保管した。9.7Pa・sの粘度、341.5mg KOH/gのアミン価、及びおよそ109.1g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−2:
付加体A−1について記載したように、186.1g(1.18mol)のVestamin(商標)TMDを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。4.8Pa・sの粘度、361.8mg KOH/gのアミン価、及びおよそ99.4g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−3:
付加体A−1について記載したように、186.1g(1.10mol)のVestamin(商標)TMDを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。6.9Pa・sの粘度、351.3mg KOH/gのアミン価、及びおよそ104.2g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−4:(比較)
付加体A−1について記載したように、116.0g(1.00mol)のダイテック(Dytek)(登録商標)Aを、200.2g(1.10mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。13.1Pa・sの粘度、355mg KOH/gのアミン価、及びおよそ109.1g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−5:(比較)
付加体A−1について記載したように、116.0g(1.00mol)のダイテック(Dytek)(登録商標)Aを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。5.8Pa・sの粘度、377mg KOH/gのアミン価、及びおよそ99.4g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった高粘度の液体が得られた。
付加体A−6:(比較)
付加体A−1について記載したように、127.6g(1.10mol)のダイテック(Dytek)(登録商標)Aを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。3.1Pa・sの粘度、401mg KOH/gのアミン価、及びおよそ91.1g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−7:(比較)
付加体A−1について記載したように、187.4g(1.10mol)のVestamin(商標)IPDを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。40℃で測定した17.5Pa・sの粘度、340mg KOH/gのアミン価、及びおよそ108.7g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
付加体A−8:(比較)
付加体A−1について記載したように、156.4g(1.10mol)の1,3−BACを、182.0g(1.00mol)のアラルジット(Araldite)(登録商標)DY−Kと反応させた。59.4Pa・sの粘度、369mg KOH/gのアミン価、及びおよそ99.5g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
4.水素化アミンの調製
ベンジル化MXDA:
丸底フラスコに、17.0g(0.16mol)のベンズアルデヒド及び13.6g(0.10mol)のMXDAを、窒素雰囲気下で十分な量のイソプロパノールに溶解させた。この溶液を30分間23℃で撹拌した後、80barの水素圧、80℃の温度及び3ml/分の流量で、Pd/C固定床触媒を備える連続運転水素付加装置により水素付加した。反応の進行を追うために、IR分光法を使用して、およそ1665cm−1におけるイミンのバンドが消失したかどうかを確認した。その後、溶液を真空中、80℃で濃縮させた。得られた生成物は、20℃における0.1Pa・sの粘度、416.8mg KOH/gのアミン価、及びおよそ115.5g/Eqの理論AHEWを有する、透明な黄色がかった油であった。
エチルヘキシル化MXDA:
ベンジル化MXDAに関するものと同じ方法で、25.6g(0.20mol)の2−エチルヘキサナール及び13.6g(0.10mol)のMXDAを反応させた。20℃における140mPa・sの粘度、308.6mg KOH/gのアミン価、及びおよそ180.3g/Eqの理論AHEWを有する、透明な僅かに黄色がかった液体が得られた。
5.硬化剤及びエポキシ樹脂組成物の調製
各実施例について、硬化剤部の指示される量(重量部)で表1〜表4に示される構成要素を、遠心ミキサ(SpeedMixer(商標)DAC150、FlackTek Inc.)を用いて混合し、湿気を排除して保管した。
同様に、表1〜表4に示される樹脂部の構成要素を加工及び保管した。
その後、各組成物の2つの部を、遠心ミキサを用いて均質な液体となるように加工し、この後これらを次のように直ちに試験した:
混合の10分後に、20℃において粘度を求めた(「粘度(10’)」)。
第1の膜を、500μmの層厚でガラス板上に延ばし、23±1℃及び50±5%相対湿度(=標準的な気候(以後、「SC」と略す))で保持するか、又は硬化させた。この膜のケーニッヒ硬度(DIN EN ISO 1522に従って測定される、ケーニッヒによる振り子硬度)は、2日後(「ケーニッヒ硬度(SC)(2d)」)、4日後(「ケーニッヒ硬度(SC)(4d)」)、7日後(「ケーニッヒ硬度(SC)(7d)」)、及び4週間後(「ケーニッヒ硬度(SC)(4w)」)のいずれか、又は14日後(「ケーニッヒ硬度(SC)(14d)」)に求めた。14日後、膜の外観を評価した(表中、「外観(SC)」と表示する)。「良」という表示は、透明であり、かつ光沢のあるべたつきのない何ら構造を有さない表面を有する膜に適用させている。「構造(structure)」という用語は、表面上の任意の種類のマーキング又はパターンに該当するものである。
第2の膜を、500μmの層厚でガラス板上に延ばし、これを、塗布後直ちに、8℃及び80%相対湿度で7日間、その後、SC下で3週間保管するか、又は硬化させた。塗布の24時間後に、ポリプロピレンのボトルキャップを膜上に置き、湿ったスポンジ片をキャップの下に置いた。更に24時間後、スポンジ片及びキャップを取り除いて、膜上の別の場所に置き、24時間後にそこから取り除き、別の位置に動かした(計4回)。その後、外観(SC)について記載した方法でこの膜の外観を評価した(表中、「外観(8度/80%)」と表示する)。ここでも、湿ったスポンジ片及び/又は覆っているキャップに起因して膜上に視認可能なマークの数を記録した。再び、ケーニッヒ硬度を、このように硬化させた膜上において、いずれの場合にも、8℃及び80%相対湿度で7日後に(「ケーニッヒ硬度(7d 8度/80%)」)、その後、SC下で更に2日後に(「ケーニッヒ硬度(+2d SC)」)、SC下で7日後に(「ケーニッヒ硬度(+7d SC)」)、及び場合によってはSC下で3週間後にも(「ケーニッヒ硬度(+3w SC)」)求めた。
結果を表1〜表4に示す。
エポキシ樹脂組成物EZ−1〜EZ−13は本発明による実施例である。エポキシ樹脂組成物Ref−1〜Ref−11は比較例である。
Figure 2016503113
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Claims (15)

  1. エポキシ樹脂を硬化するのに好適な硬化剤であって、トリメチルヘキサメチレンジアミンと、クレシルグリシジルエーテルとの少なくとも1種の付加体を含有する、硬化剤。
  2. 前記トリメチルヘキサメチレンジアミンが、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン若しくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、又はこれらの異性体の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の硬化剤。
  3. 前記クレシルグリシジルエーテルが、オルト−クレシルグリシジルエーテルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化剤。
  4. 前記付加体が、0.9〜2.0の範囲のトリメチルヘキサメチレンジアミン分子/クレシルグリシジルエーテル分子において、トリメチルヘキサメチレンジアミンと、クレシルグリシジルエーテルとを反応させることにより得られうることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化剤。
  5. 前記付加体に加えて、エポキシ基に対して反応性の少なくとも2つのアミンの水素を有する少なくとも1種の更なるポリアミンを更に含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化剤。
  6. 前記更なるポリアミンが、少なくとも2つの第一級脂肪族アミノ基を有するポリアミンであることを特徴とする、請求項5に記載の硬化剤。
  7. 前記少なくとも2つの第一級脂肪族アミノ基を有するポリアミンが、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、及び500g/molまでの平均分子量のエーテル基含有ポリアミンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項6に記載の硬化剤。
  8. 前記更なるポリアミンが、少なくとも1つの第二級アミノ基を有するポリアミンであることを特徴とする、請求項5に記載の硬化剤。
  9. 前記少なくとも1つの第二級アミノ基を有するポリアミンが、N−モノアルキル化及びN,N’−ジアルキル化1,6−ヘキサンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ジプロピレントリアミン、N−(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、及びN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンからなる群から選択され、アルキル基がベンジル、2−フェニルエチル、イソブチル、ヘキシル又は2−エチルヘキシルであることを特徴とする、請求項8に記載の硬化剤。
  10. 前記硬化剤中における、エポキシ基に対して反応性の前記アミンの水素の5%〜90%が、前記付加体に由来することを特徴とする、請求項5〜9のいずれか一項に記載の硬化剤。
  11. 非反応性の希釈剤の含量が25wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化剤。
  12. 少なくとも1種のエポキシ樹脂と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化剤とを含有する、エポキシ樹脂組成物。
  13. (i)少なくとも1種のエポキシ樹脂を含有する樹脂部、及び
    (ii)請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化剤を含有する硬化剤部
    からなる二部式組成物であることを特徴とする、請求項12に記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 請求項12又は13に記載の組成物を硬化することにより得られる、硬化組成物。
  15. 請求項14に記載の硬化組成物を含有する物品。
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