JP2016500588A - 凹版印刷機及びその動作を監視する方法 - Google Patents

Abstract

１以上の凹版印刷版（８ｃ）を運ぶ版胴（８）と、版胴（８）と協働する圧胴（７）と、を備える凹版印刷機であって、版胴（８）と圧胴（７）との間に印刷ニップが形成される、凹版印刷機が説明される。版胴（８）及び圧胴（７）は各々、１以上の胴ピット（８ａ、７ａ）及び対応の数の胴セグメント（８ｂ、７ｂ）を備えており、版胴（８）及び圧胴（７）は、胴ピット（８ａ、７ａ）が印刷ニップにない時に版胴（８）及び圧胴（７）の胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って印刷動作中に互いに転がり接触する。凹版印刷機は、版胴（８）に対する圧胴（７）の転がり状態を監視するように、かつ、転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かについての表示を提供するように設計された監視システム（１５０）を備えており、所望の転がり状態は、圧胴（７）の外周面と版胴（８）の外周面との間にズレが生じない、版胴（８）に対する圧胴（７）の適正な転がりに対応する転がり状態である。また、凹版印刷機の動作を監視する方法が説明される。【選択図】図８

Description

本発明は、概して、凹版印刷に関し、特に、凹版印刷機及びその動作を監視する方法に関する。

凹版印刷機は、セキュリティ文書、特に紙幣の偽造防止印刷に広く用いられる。従来技術の凹版印刷機は、例えば、全て本出願人に譲渡されたスイス国特許第４７７２９３Ａ５号明細書、欧州特許公開第００９１７０９Ａ１号明細書、欧州特許公開第０４０６１５７Ａ１号明細書、欧州特許公開第０４１５８８１Ａ２号明細書、欧州特許公開第０５６３００７Ａ１号明細書、欧州特許公開第０８７３８６６Ａ１号明細書、欧州特許公開第１６０２４８３Ａ１号明細書、及び、国際公開第ＷＯ０１／５４９０４Ａ１号、国際公開第ＷＯ０３／０４７８６２Ａ１号、国際公開第ＷＯ２００４／０２６５８０Ａ１号、国際公開第ＷＯ２００５／１１８２９４Ａ１号、国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３４８Ａ１号、国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３５０Ａ１号、国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３５１Ａ１号に開示されている。

図１は、その全体が参照符号１で示された凹版印刷機を概略的に図示している。より具体的には、図１は、枚葉給紙式凹版印刷機１を示しており、枚葉給紙式凹版印刷機１は、印刷されるシートを供給する給紙装置２と、シートに印刷する凹版印刷ユニット３と、印刷したてのシートを収集するシート送達ユニット４と、を備える。凹版印刷ユニット３は、圧胴７と、版胴８（この例では、版胴８は、３つの凹版印刷版を運ぶ３セグメントの版胴である）と、版胴８によって運ばれる凹版印刷版の表面にインクを付けるインク収集胴、すなわち、オルロフ胴９（ここでは、対応の数のブランケットを運ぶ３セグメントのブランケット胴）を備えたインキングシステムと、シートの印刷前に、版胴８によって運ばれる凹版印刷版のインク面を拭き取る拭き取りシステム１０と、を含む。

シートは、給紙装置２からフィーダテーブル上に供給された後、圧胴７上に供給される。シートは、その後、圧胴７によって圧胴７と版胴８との間の印刷ニップまで運ばれ、当該印刷ニップで凹版印刷が行われる。印刷されると、シートは、送達ユニット４への送達のため、シート搬送システム１５による運搬のために圧胴７から離れるように移送される。シート搬送システム１５は、従来、シート運搬システムを備え、シート運搬システムは、シートの前縁を保持するために間隔を空けて配置された複数のグリッパバーを駆動する１対のエンドレスチェーンを有しており（シートの印刷したての側面は、送達ユニット４に向かう間、下方に向けられる）、シートは、グリッパバーのうちの対応の１つまで連続して移送される。

シート送達ユニット４までの搬送中、印刷したてのシートは、光学検査システム５によって検査されることが好ましい。図示された例では、光学検査システム５は、国際公開第ＷＯ２０１１／１６１６５６Ａ１号に開示されるような検査システムであることが好都合であり、光学検査システム５は、圧胴７とシート搬送システム１５のチェーンホイールとの間の移送セクションに配置された移送機構及び検査ドラムを備える。光学検査システム５は、代替的に、国際公開第ＷＯ９７／３６８１３Ａ１号、国際公開第ＷＯ９７／３７３２９Ａ１号及び国際公開第ＷＯ０３／０７０４６５Ａ１号で説明されるようなシート搬送システム１５の経路に沿って設置される検査システムであり得る。このような検査システムは、特に、ＮｏｔａＳａｖｅ（登録商標）の製品名で本出願人から市販されている。

送達前、印刷されたシートは、シート搬送システム１５の搬送経路に沿って検査システム５よりも後ろに配置された乾燥又は硬化ユニット６の前に搬送されることが好ましい。乾燥又は硬化は、可能であれば、シートの光学検査の前に実行され得る。

図２は、図１の凹版印刷機１の凹版印刷ユニット３の概略図である。既に述べたように、印刷ユニット３は、圧胴７と、自身の凹版印刷版を有する版胴８と、自身のインク収集胴９を有するインキングシステムと、インク拭き取りシステム１０と、を基本的に含んでいる。

インキングシステムは、この例では５つのインキング装置２０を備えており、それらの全てが、版胴８に接触するインク収集胴９と協働する。図示されたインキングシステムは、版胴８の間接的なインキング、すなわち、インク収集胴９を介した凹版印刷版のインキングに適応することが理解される。インキング装置２０は各々、この例では１対のインク塗布ローラ２２と協働するインクダクト２１を含む。各対のインク塗布ローラ２２は、次に、インク収集胴９に接触する対応のシャブロン胴２３にインクを付ける。当該技術分野では通常であるように、シャブロン胴２３の表面は、それぞれのインキング装置２０によって供給された対応の配色でインクを受け取ることが意図される凹版印刷版の領域に対応する隆起部分を示すように構築される。

図１及び図２に示されるように、圧胴７及び版胴８の両方は、印刷機１の固定（メイン）フレーム５０によって支持される。インキング装置２０（インクダクト２１及びインク塗布ローラ２２を含む）が、可動インキングキャリッジ５２内に支持される一方で、インク収集胴９及びシャブロン胴２３は、インキングキャリッジ５２と固定フレーム５０との間に配置された中間キャリッジ５１内に支持される。インキングキャリッジ５２及び中間キャリッジ５１の両方は、支持レールの下に吊り下げられることが好都合である。図１では、参照符号５２’は、破線で示す後退位置にあるインキングキャリッジを示している。

図１及び図２に図示される凹版印刷機１のツインキャリッジの構成は、国際公開第ＷＯ０３／０４７８６２Ａ１号、国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３４８Ａ１号、国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３５０Ａ１号及び国際公開第ＷＯ２０１１／０７７３５１Ａ１号に開示される構成に本質的に対応しており、それら全ては本出願人に譲渡され、参照によってその全体が本明細書に組み入れられる。

インク拭き取りシステム１０は、一方で、拭き取りタンクと、拭き取りタンク上に支持され、拭き取りタンク内に部分的に配置されて版胴８に接触する拭き取りローラアセンブリ１１と、拭き取りローラアセンブリ１１の表面に噴霧され又は塗布された拭き取り溶液を用いて拭き取りローラアセンブリ１１の表面から、拭き取られたインク残留物を除去する清浄手段（図示せず）と、拭き取りローラアセンブリ１１の表面に接触して拭き取りローラアセンブリ１１の表面から拭き取り溶液の残留物を除去する乾燥ブレード（図示せず）と、を通常は備えている。インク拭き取りシステム１０に特に適切な溶液は、国際公開第ＷＯ２００７／１１６３５３Ａ１号に開示されている。

セキュリティ文書の製造に用いられる凹版印刷機の特性は、版胴と圧胴との間の印刷ニップに、１０’０００Ｎ／ｃｍ以上の範囲のライン圧力によって非常に高い印圧が加えられる、すなわち、版胴と圧胴との間の接触部分全体に渡って８０トンを超える印圧が加えられるという事実に帰する。これらの非常に高い印圧は、紙幣のような凹版印刷されたセキュリティ文書上で容易に認識可能な特徴的なエンボス加工及び触覚的効果をもたらす。

図１及び図２に示される例に関して、凹版印刷機の版胴は、１以上の凹版印刷版を運ぶ例えば鋼鉄から形成された胴ベースから通常は構成され、胴ベースは、通常はニッケル版（又は、鋼鉄、真ちゅうなどの任意の他の適切な金属）であり、胴ベースの表面は、クロム（Ｃｒ）などの耐摩耗性材料の層で通常は覆われている。一方で、例えば図１及び図２に示される例に関して、凹版印刷機の圧胴は、例えば鋼鉄から形成された胴ベースから通常は構成され、胴ベースは、１以上の圧ブランケットと、例えば紙又はダンボール紙であってその厚さが調整される１以上の下敷きシート（又は包装シート）と、を運ぶ。

版胴と圧胴との間の印刷ニップでは、圧胴の表面は、相対的に硬くてより高い剛性を有する版胴の表面によって通常は圧縮され、それによって、圧ブランケット及び下敷きの包装シートの局所圧縮及び局部変形を引き起こす。圧縮量及び変形量は、印刷ニップに加えられた圧力に依存するが、圧ブランケット及び下敷きの包装シートの性質及び圧縮性にも依存し、版胴側にある凹版印刷版の関連の厚さ及び圧胴側にある圧ブランケット及び包装シートの厚さにも依存する。圧胴の外周上に保持されているシート材料は、版胴と圧胴との間の印刷ニップで圧力を加えられるということがさらに理解される。

当該技術分野において一般的であるように、凹版印刷機の版胴及び圧胴は各々、１以上の胴ピットと対応の数の胴セグメントとを一般的に備えており、印刷ニップに胴ピットがない場合に、版胴及び圧胴はそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する。図１及び図２の例では、版胴及び圧胴の両方は、それぞれ３つの胴ピット８ａ、７ａと、各々３つの胴セグメント８ｂ、７ｂと、を備える。参照符号８ｃで示される３つの凹版印刷版は、版胴８の外周上、すなわち、３つの胴セグメント８ｂ上に装着され、一方で、合わせて参照符号７ｃで示される３組の圧ブランケット及び包装シートは、圧胴７の外周上、すなわち、３つの胴セグメント７ｂ上に装着される。しかしながら、版胴及び圧胴は、異なる数の胴ピット及び胴セグメントを示してもよい（例えば、欧州特許公開第ＥＰ０８７３８６６Ａ１号明細書に開示される）。いずれにしても、版胴及び圧胴が転がり接触すると、胴ピットの後端が印刷ニップを離れる時、圧胴の表面は、版胴と圧胴との間の印刷ニップに圧力が加えられる結果、圧縮され始め、その圧縮は、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する限り、加えられる。このことは、凹版印刷ユニットの構成部品（特に、軸受部品及び駆動部品）上に相当な機械的拘束及び応力を引き起こし、その機械的拘束及び応力は、胴同士の間の接触の持続時間を通じて加えられる。これらの機械的拘束及び応力は、版胴と圧胴との間の転がり接触の中断時、すなわち、胴ピットの前端が印刷ニップに進入する時に抑制される。

上記全ての理由により、凹版印刷ユニットは、非常に頑丈でなければならず、かつ、印刷動作中に生成される前述の大きな力及び応力に耐えるように設計されなければならない。

そうは言うものの、凹版印刷機の凹版印刷ユニットの動作と、結果として生じる印刷品質と、に複数のパラメータが影響を与え、そのパラメータは、凹版印刷機の操作者によって決められた動作設定に依存する。このような動作設定は、特に、印刷動作中に印刷ニップに加えられる圧力量（印圧は通常は調節可能である）と、凹版印刷版のタイプ及び厚さと、圧ブランケットのタイプ及び厚さと、下敷きの包装シートの数及び厚さと、を含む。

その意味で、欧州特許公開第ＥＰ０７８３９６４Ａ１号明細書は、凹版印刷機の圧胴と凹版胴との間の接触圧を調節する手段を備える凹版印刷機を開示しているに過ぎない。同様に、欧州特許公開第ＥＰ２００６０９５Ａ２号明細書は、凹版印刷機の様々な胴及び／又はローラ間のニップ圧（接触圧）を自動的に調節可能な凹版印刷機を開示しているに過ぎない。

操作者によって決められた関連の動作設定に従って、凹版印刷機の動作は、所望の最適な動作状態を潜在的に超える可能性があり、そのことが過度の摩耗及び／又は不十分な印刷品質につながり得る。

さらに、特に、圧ブランケット及び下敷きの包装シートの構造及び特質の変更の結果として、また、ある程度は、凹版印刷版の変形及び伸長の結果として、動作状態は経時で変化する。

従って、凹版印刷機の最適で所望の動作状態が保証されて経時で維持され得ることを保証し得る凹版印刷機及びその動作を監視する方法が必要とされる。

本発明の全般的な目的は、従って、改良された凹版印刷機と、凹版印刷機の動作を監視する改良された方法と、を提供することである。

本発明のさらなる目的は、所望の動作状態内での凹版印刷機の最適な動作を保証して、それによって、凹版印刷機の摩耗を低減して寿命予想値を改善し、かつ、最適な印刷状態を保証する凹版印刷機及びその動作を監視する方法を提供することである。

本発明の別の目的は、凹版印刷機が所望の動作状態内で動作しているか否かを操作者が識別することを可能にするこのような解決策を提供することである。

これらの目的は、請求項に規定された凹版印刷機及びその動作を監視する方法によって達成される。

従って、凹版印刷機が提供され、当該凹版印刷機は、１以上の凹版印刷版を運ぶ版胴と、版胴と協働する圧胴と、を備え、版胴と圧胴との間に印刷ニップが形成され、版胴及び圧胴は各々、１以上の胴ピット及び対応の数の胴セグメントを備え、版胴及び圧胴は、印刷ニップに胴ピットがない時に版胴及び圧胴のそれぞれの胴セグメントに沿った印刷動作中に互いに転がり接触し、凹版印刷機は、版胴に対する圧胴の転がり状態を監視するように、かつ、転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かについての表示を提供するように設計された監視システムを備え、所望の転がり状態は、圧胴の外周面と版胴の外周面との間にズレが生じない、版胴に対する圧胴の適正な転がりに対応する転がり状態である。

好ましくは、監視システムは、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の圧胴の回転位置と版胴の回転位置との間の差分の連続的な又は周期的な測定値を提供し、及び、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の圧胴の回転位置と版胴の回転位置との間の差分の漸進的変化が転がり状態を示す。

これに関連して、監視システムは、版胴の回転位置の測定値を提供する第１回転エンコーダと、圧胴の回転位置の測定値を提供する第２回転エンコーダと、圧胴の回転位置と版胴の回転位置との間の差分を算出する処理ユニットと、を有利に含んでもよい。

また、凹版印刷機の動作を監視する方法が提供され、凹版印刷機は、１以上の凹版印刷版を運ぶ版胴と、版胴と協働する圧胴と、を備え、版胴と圧胴との間に印刷ニップが形成され、版胴及び圧胴は各々、１以上の胴ピット及び対応の数の胴セグメントを備え、版胴及び圧胴は、印刷ニップに胴ピットがない時に版胴及び圧胴のそれぞれの胴セグメントに沿った印刷動作中に互いに転がり接触し、当該方法は、版胴に対する圧胴の転がり状態を監視するステップと、転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かの表示を提供するステップと、を含み、所望の転がり状態は、圧胴の外周面と版胴の外周面との間にズレが生じない、版胴に対する圧胴の適正な転がりに対応する転がり状態である。

好ましくは、監視するステップは、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の圧胴の回転位置と版胴の回転位置との間の差分の連続的な及び周期的な測定値をすることを提供するステップを含み、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の圧胴の回転位置と版胴の回転位置との間の差分の漸進的変化が転がり状態を示す。

これに関して、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の圧胴の回転位置と圧胴の回転位置との間の差分の実質的に線形の漸進的変化が所望の転がり状態を示す一方で、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する際の実質的に非線形の漸進的変化が、望ましくない転がり状態を示す。

本発明の有利な実施形態によれば、凹版印刷機は、歯車を介して版胴及び圧胴を回転させる主駆動源を備え、歯車は、版胴とともに回転するために版胴に結合される第１歯車と、第１歯車に噛み合って、圧胴とともに回転するために圧胴に結合される第２歯車と、を備え、所望の転がり状態は、版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する間に第２歯車が、第１及び第２歯車の歯車バックラッシュを超えない量だけ、第１歯車に対して移動可能である状態に対応する。

好ましくは、第１歯車は、主駆動源によって回転させられ、駆動歯車として機能し、所望の転がり状態は、
（ｉ）胴ピットの後端が印刷ニップを離れる時、第２歯車が、版胴及び圧胴の互いの転がり接触時に第１歯車の先端面に接触し、
（ｉｉ）版胴及び圧胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する間に第２歯車が第１歯車の前面から離れるように移動可能であり、
（ｉｉｉ）胴ピットの前端が印刷ニップに進入する時、版胴と圧胴との間の転がり接触が中断される前に第２歯車が第１歯車の後面に接触しない、状態に対応する。

有利なことに、転がり状態が、望ましくない転がり状態を示す場合に警告が生成されてもよい。

さらに、本発明の有利な実施形態は、独立請求項の主題を形成し、以下で述べられる。

本発明の他の特徴及び有利な点は、単に非限定的な例によって提示されて以下の添付図面によって図示される本発明の実施形態の以下の詳細な説明を読むことによってさらに明確にされる。

図１は、第１実施例に係る凹版印刷機の側面図である。 図２は、図１の凹版印刷機の印刷ユニットを概略的に示す拡大側面図である。 図３は、第２実施例に係る凹版印刷機を概略的に示す部分側面図である。 図４Ａは、胴同士が互いに転がり接触している状態の、すなわち、胴ピットの後端が印刷ニップを離れる時の、図１及び図２の凹版印刷機の版胴及び圧胴の概略図である。 図４Ｂは、胴がそれらのそれぞれの胴セグメントに沿って互いに転がり接触する状態、すなわち、胴ピットが印刷ニップにある時の、図１及び図２の凹版印刷機の版胴及び圧胴の概略図である。 図４Ｃは、胴同士の間の転がり接触が中断された状態、すなわち、胴ピットの前端が印刷ニップに進入する時の、図１及び図２の凹版印刷機の版胴及び圧胴の概略図である。 図５は、図４Ｂに示す位置Ａを概略的に示す拡大図であり、印刷ニップに加わった圧力下での圧ブランケット及び包装シートの局所変形を図示する。 図６は、版胴及び圧胴を回転させるために用いられる駆動配置の概略図であり、駆動配置は、版胴に結合された第１歯車すなわち駆動歯車と、圧胴に結合された第２歯車と、を含む。 図７Ａは、図６に示す位置Ｂを概略的に示す拡大図であり、第１歯車及び第２歯車が第１歯車の前面に沿って互いに駆動接触している状態を示す。 図７Ｂは、図６に示す位置Ｂを概略的に示す拡大図であり、第２歯車が第１歯車の前面から離れるように移動している状態の第１及び第２歯車を示す。 図７Ｃは、図６に示す位置Ｂを概略的に示す拡大図であり、第２歯車が第１歯車の後面に接触していく状態の第１及び第２歯車を示す。 図８は、本発明の実施形態に係る転がり状態監視システムの概略図である。 図９は、望ましくない転がり状態を表す例示の曲線の概略図である。 図１０は、所望の適正な転がり状態を表す例示の曲線の概略図である。

本発明は、紙幣及び同様のセキュリティ文書の製造に用いられる枚葉給紙式凹版印刷機への適用に特に関連して説明され、凹版印刷機は、３セグメントの版胴と、版胴と協働する３セグメントの圧胴と、を備え、すなわち、胴が各々、対応の数すなわち３つの胴ピットによって分離された３つの胴セグメントを備える。しかしながら、任意の数の胴ピット及び胴セグメントを有する版胴及び圧胴を備える凹版印刷機に本発明を適用可能であることが理解される。胴ピット及び胴セグメントの数は、１つであってもよく、両方の胴で同じである必要はなく、すなわち、版胴及び圧胴は、異なる径を有し得る（とは言え、これは好ましくない）。しかしながら、実用的観点から、胴ピット及び胴セグメントの数は、３又は４に制限されることが好ましく、そうでなければ、凹版印刷ユニット全体が大きくなり過ぎてしまう。

以下の説明では、表現「シャブロン胴」（当該技術分野で用いられる表現「カラーセレクタ胴」と同等である）は、（図１及び図２に示すように）間接的又は（図３に示すように）直接的であろうとかなろうと、インクパターンを版胴の外周に選択的に転写することを目的とする隆起部分を有する胴を示しているものとして理解されるべきである。さらに、表現「インク収集胴」（図１及び図２に示す例に特に関連する）は、本発明の文脈内において、版胴上に、結果として生じるインクのマルチカラーパターンを転写する前に、複数のシャブロン胴から（関連するインキング装置によってインク付けされた）インクを収集することを目的とした胴を示している。凹版印刷の技術分野において、表現「オルロフ胴」はまた、通常は、表現「インク収集胴」と同等であるものとして用いられる。

図１及び図２は、上で既に述べており、いわゆる間接インキングシステムを有する枚葉給紙型凹版印刷機１を基本的に示しており、間接インキングシステムは、インク収集胴すなわちオルロフ胴９（ここでは、対応の数のブランケットを運ぶ３セグメントのブランケット胴）を備えている。

図３は、第２実施例に係る凹版印刷機を概略的に示す部分側面図であり、当該凹版印刷機は、区別のために参照符号１^＊で指定される。図１及び図２に示す実施例とは対照的に、図３の凹版印刷機１^＊は、直接インキングシステムを有する（すなわち、インク収集胴を有しない）印刷ユニット３^＊と、参照符号２３^＊で指定された、版胴８と直接的に協働するシャブロン胴と、を備えている。

図３の実施例において、参照符号２０^＊で指定されたインキング装置は各々、本実施例では、インクダクト２１^＊と、インク転写ローラ２４^＊と、関連のシャブロン胴２３^＊と協働するように適合された１対のインク塗布ローラ２２^＊と、を含む。インキング装置２０^＊は、インキングキャリッジ５６上に支持され、インキングキャリッジ５６は、図１及び図２のインキングキャリッジ５２と同様の方法で、動作位置（図３に示す）と後退位置（図示せず）との間で移動するように適合される。圧胴７、版胴８、シャブロン胴２３^＊及びインク拭き取りシステム１０はすべて、凹版印刷機１^＊の固定フレームに支持される。

本発明は、図１及び図２の凹版印刷機１又は図３の凹版印刷機１^＊又は図３の凹版印刷機１^＊に関連して特に適用可能であるがそれだけではなく、それらの非限定的な例が図示を目的のためのみに提供される。本発明は、例えば国際公開第ＷＯ２００４／０２６５８０Ａ１号に開示されるような巻き取り凹版印刷機を含む、版胴と協働する圧胴を備えた任意の凹版印刷機に実際に適用可能である。

図４Ａ〜図４Ｃは、それぞれの胴ピット７ａ、８ａ及び胴セグメント７ｂ、８ｂを有する、異なった回転位置にある図１及び図２の圧胴７及び版胴８の概略図である。既に述べたように、圧ブランケット及び１以上の下敷きの包装シート（参照符号７ｃで共に指定される）が圧胴７の各胴セグメント７ｂ上に装着される一方で、凹版印刷版（参照符号８ｃで指定される）は版胴８の各胴セグメント８ｂ上に装着される。

より正確には、図４Ａは、互いに転がり接触している状態の、すなわち、胴ピット７ａ、８ａの後端が印刷ニップを離れる時の胴７、８を図示している。一方で、図４Ｂは、胴７、８のそれぞれの胴セグメント７ｂ、８ｂに沿って互いに転がり接触している状態の胴７、８を示す。最後に、図４Ｃは、胴同士の間の転がり接触が中断された状態、すなわち、胴ピット７ａ、８ａの前端が印刷ニップに進入する時の胴７、８を示している。

図５は、印刷ニップ位置（図４Ｂで参照符号Ａで識別される）の拡大図であり、版胴８及び圧胴７が互いに転がり接触している時に印刷ニップに加えられる圧力の結果として、圧ブランケット及び包装シート７ｃ（及びシート、図５では図示せず）の局所変形を概略的に図示している。図５の図面は、正確な縮尺率で描かれていないが、圧ブランケット（及び下敷きの包装シート）７ｃが印刷ニップで圧縮されることを概略的に図示している。考察のため、版胴８及び凹版印刷版８ｃが実質的に剛体である一方で、圧胴７上の圧ブランケット（及び下敷きの包装シート）７ｃが少なくとも部分的に圧縮可能であることを仮定することができる。この点に関して、印刷ニップにおける版胴８の有効半径が、版胴８（印刷版８ｃを含む）の半径に対応するものと仮定することができ、当該半径は図５において参照符号Ｒ_Ｐで指定される。対照的に、印刷ニップにおける圧胴７の有効半径は、図５において参照符号Ｒ_Ｉ ^＊で指定され、圧胴７（圧ブランケット及び下敷きの包装シート７ｃを含む）の半径Ｒ_Ｉ（変形なし）よりも、圧ブランケット（及び包装シート）７ｃの変形ｄに対応する量だけ小さく、すなわち、Ｒ_Ｉ ^＊＝Ｒ_Ｉ−ｄである。実際には、版胴８の有効半径Ｒ_Ｐ及び圧胴７の有効半径Ｒ_Ｉ ^＊は同一ではない。

版胴８及び圧胴７を回転させることは、通常、主駆動源が歯車を介して版胴８及び圧胴７を回転させることによって実行される。図６は、胴７、８の典型的な駆動配置の概略図であり、駆動配置は、歯車を介して版胴８及び圧胴７を回転させる主駆動源１００を備え、歯車は、版胴８と共に回転するために版胴８に結合された第１歯車８０と、第１歯車８０に噛み合って、圧胴７と共に回転するために圧胴７に結合された第２歯車７０と、を備える。歯車７０、８０は、通常、はすば歯車である。図６の概略図では、主駆動源１００は、（直接的又は間接的であろうとなかろうと）第１歯車８０を回転させ、第１歯車８０は駆動歯車として機能する。第２歯車７０は第１歯車８０によって平均回転速度で駆動され、平均回転速度は関連の歯車比に依存する。図示された実施例では、歯車７０、８０は同一のサイズ（及び同一の歯数）を有しており、このことは関連の歯車比が１：１であることを意味している。

図７Ａ〜図７Ｃは、図６に示された位置Ｂの３つの拡大概略図であり、すなわち、位置は、第１歯車８０の歯８１が第２歯車７０の歯７１に噛み合う位置である。図７Ａは、第１歯車及び第２歯車が第１歯車８０の前面８１ａに沿って互いに駆動接触している状態の第１歯車及び第２歯車を示している。図７Ａに示すように、歯車７０、８０は、典型的に、歯車７０、８０の歯７１、８１の間に存在する所定の歯車の遊び（又は「歯車バックラッシュ」）Δを伴って噛み合う。この状態では、第２歯車７０は、事実上、第１歯車８０によって回転させられる。考察のため、図７Ａは、図４Ａに示すような版胴８及び圧胴７の互いの転がり接触時の第１及び第２歯車の状態、すなわち、胴ピット７ａ、８ａの後端が印刷ニップを離れる時、を図示していると仮定することができる。この点から開始して、版胴８と圧胴７との間の印刷ニップに高圧が加えられ、このことが、図５を参照して検討するように、圧ブランケット（及び下敷きになる包装シート）７ｃの変形を引き起こし、以下に説明するように、版胴８と圧胴７との間の転がり状態に影響する。

例示のため、印刷ニップにおける圧胴７の有効半径Ｒ_Ｉ ^＊が版胴８の有効半径Ｒ_Ｐよりも小さいこと、及び、圧ブランケット及び下敷きの包装シート７ｃが圧縮可能な媒体として本質的に作用することを仮定すると、圧胴７が、版胴８との摩擦の結果として版胴８の回転速度と比較してより速い回転速度で回転するように事実上誘導される。その結果、第２歯車７０は、図７Ｂに示すように、第１歯車８０の前面８１ａから離れるように移動する。第２歯車７０は、しかしながら、第１歯車８０に対して無制限に移動することはできないが、移動は、関連の歯車のバックラッシュΔによって制限される。言い換えれば、第２歯車７０は、図７Ｃに示すように、最終的には第１歯車８０の後面８１ｂに接触するようになる。このポイントを超えると、第２歯車７０は、事実上、２つの胴７、８の間の摩擦によって決定された回転速度よりも遅い回転速度で回転するように強いられた第１歯車８０及び圧胴７によって遮断される。このことは、版胴８及び圧胴７の外周面同士の間において、すなわち、凹版印刷版８ｃの表面と圧ブランケット７ｃの表面との間で、事実上、望ましくない滑り（又はズレ）を引き起こす。

別の極端な例では、例えば圧ブランケット及び下敷きの包装シート７ｃが不適当に厚いために、印刷ニップにおける圧胴７の有効半径Ｒ_Ｉ ^＊が非常に重要であると仮定すると、第２歯車７０は、第１歯車８０によって強いられた回転に対して動作させられ、そのことが同様に、版胴８及び圧胴７の外周面同士の間でどちらにも望ましくない滑りを引き起こす。

しかしながら、最適な転がり状態は、上記２つの極端な状況同士の間に規定され、すなわち、版胴８に対する圧胴７の転がり状態が版胴８に対する圧胴７の適正な転がりに対応すること、すなわち、圧胴７の外周面と版胴８の外周面との間にズレが生じない状態、を確保することによって規定され得る。上述の実施例に関連して、適正な転がりは、版胴８及び圧胴７がそれらのそれぞれの胴セグメント８ｂ、７ｂに沿って互いに転がり接触している間、特に第２歯車７０が第１歯車に対して、第１及び第２歯車８０、７０のバックラッシュΔを超えない量だけ移動可能であることを確保することによって特に達成され得る。

より具体的には、後述の実施例に関連して、適正な転がりに一致する所望の転がり状態は、
（ｉ）胴ピット８ａ、７ａの後端が印刷ニップを離れる時（図４Ａ）、第２歯車７０が、版胴８及び圧胴７の互いの転がり接触時に（図７Ａに示すように）第１歯車８０の前面８１ａに接触し、
（ｉｉ）版胴８及び圧胴７がそれらのそれぞれの胴セグメント８ｂ、７ｂに沿って互いに転がり接触している間（図４Ｂ）、第２歯車７０が、（図７Ｂに示すように）第１歯車８０の前面８１ａから離れるように移動可能であり、
（ｉｉｉ）胴ピット８ａ、７ａの前端が印刷ニップに進入する時（図４Ｃ）、版胴８と圧胴７との間の転がり接触が中断される前に第２歯車７０が第１歯車８０の後面８１ｂに接触しない（すなわち、図７Ｃに示す状況を回避する）、状態に対応する。

本発明によれば、凹版印刷機は従って、版胴８に対する圧胴７の転がり状態を監視するように、かつ、転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かの表示を提供するように設計された適切な監視システムを備えている。

図８は、参照符号１５０で全体が指定された適切な監視システムの好適な及び非限定的な実施形態を図示している。この監視システム１５０は、版胴８及び圧胴７がそれらのそれぞれの胴セグメント８ｂ、７ｂに沿って互いに転がり接触している際に、圧胴７の回転位置と版胴８の回転位置との間の差分の連続的な又は周期的な測定値を提供するように有利に設計される。図８に示すように、監視システム１５０は、版胴８の回転位置を測定する第１回転エンコーダ８００と、圧胴７の回転位置を測定する第２回転エンコーダ７００と、を含むことが好ましい。各回転エンコーダ７００、８００は、関連した胴７、８の回転位置の適切な測定値７０５、８０５を提供する。回転エンコーダ７００、８００は、回転位置の絶対測定値を提供する絶対回転エンコーダであってもよく、又は、回転位置の相対測定値すなわち回転位置における漸進的変化を提供する増分回転エンコーダであってもよい。

しかしながら、回転エンコーダの使用に対する代替案が可能であり、代替案は、圧胴及び版胴のそれぞれの回転速度を測定する速度センサの使用を含む。

図８にさらに示すように、回転エンコーダ７００、８００からの信号７０５、８０５は、処理ユニット２００に供給され、処理ユニット２００は、信号７０５、８０５を処理し、圧胴７の回転位置と版胴８の回転位置との間の差分を算出する。算出された差分は、例えば、版胴８に対する圧胴７の転がり状態を印刷機の操作者が目で見ることができるように（例えば図９及び図１０に示すグラフの形態での）モニタ上への表示のために、処理ユニット２００によって信号２０５として直接的に出力される。

代替的に（又は、算出された差分の出力に加えて）、処理ユニット２００は、転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かを識別するため、算出された差分をさらに処理してもよい。このようなさらなる処理は、図９及び図１０を参照して述べられた以下の考慮に基づいてもよい。

図９及び図１０は、それぞれ望ましくない及び望ましい転がり状態を表す例示の曲線「ａ」及び「ｂ」の概略図である。図９及び図１０のグラフは、圧胴７の回転位置と版胴８との間の差分（差分は図９、１０の縦軸に沿って示される）の、見込まれる経時の漸進的変化（図９、１０の横軸に沿って測定される）の例を実際に示している。図９及び図１０のグラフは、連続する胴セグメントの数にわたる回転位置の差分の関連の漸進的変化を示しており、点Ｐ１は、（図４Ａで図示すような）版胴８及び圧胴７の転がり接触が同時に起こる瞬間を示している一方で、Ｐ２は、（図４Ｃに示すような）版胴８と圧胴７との間で転がり接触が同時に終わる瞬間を示している。点Ｐ１と点Ｐ２との間の曲線の漸進的変化（すなわち、曲線Ｐ１−Ｐ２の区画）は、各関連の胴セグメントの対７ｂ−８ｂに関する関連の転がり状態を表している。圧胴７及び版胴８の両方が３セグメントの胴である場合の前述の実施例では、グラフは、従って、連続する３つの胴セグメントの対７ｂ−８ｂの各々に関する関連の転がり状態を示している（図９及び図１０の参照符号(１)、(２)、(３)は、関連の胴セグメントの対７ｂ−８ｂを指定している）。

図９の例示を見ると、曲線の区画Ｐ１−Ｐ２が、いずれの場合も非線形であり、特に点Ｃを示しており、この点Ｃを超えると、曲線の区画が明らかに最大値に到達するということに注目し得る。この点Ｃは、（図７Ｃに示すような）第１歯車８０の後面８１ｂに対する第２歯車７０の接触時に一致し、その状況は望ましくない。この点Ｃを超えると、版胴８に対する圧胴７の転がり状態は、適正な転がり状態に対応しない。

対照的に、図１０の例示を見ると、曲線の区画Ｐ１−Ｐ２が、いずれの場合も実質的に線形であり、圧胴７が、版胴８との摩擦によって決定された回転運動に続いていくという事実を示しており、すなわち、転がり状態は、適正な転がり状態に本質的に対応するということに注目し得る。

言い換えれば、点Ｐ１及び点Ｐ２の間の胴７と胴８との間の回転位置の差分の漸進的変化が、（図１０に示すような）実質的に線形であるか又は（図９に示すような）実質的に非線形であるかを検査することによって、所望の転がり状態であるか又は望ましくない転がり状態であるかを識別することが可能である。

望ましくない転がり状態の場合、操作者の注意をひくように警告が生成され得る。望ましくない転がり状態が識別された場合、操作者は、適当な補正動作をとる可能性があり、特に、版胴８と圧胴７との間の圧力を調節してもよく、圧ブランケット及び／又は圧胴７上の包装シート７ｃを変更してもよく、並びに／若しくは、版胴８上の凹版印刷版８ｃを変更してもよい。

転がり状態は、一方の胴セグメントの対７ｂ−８ｂと他方とで異なってもよく、その場合、望ましくない転がり状態が検出された関連の胴セグメントの対７ｂ−８ｂに関連して補正動作がとられれば十分であり得る。

有利なこととして、版胴８の胴ピット８ａの前端の形状（凹版印刷版８ｃの後端が配置されて固定される）は、圧胴７の胴ピット７ａの前端の形状（圧ブランケットの後端が配置されて固定される）と一致するように選択される。このようにして、胴セグメント７ｂ、８ｂの間の転がり接触の中断時に印圧の円滑で対称的な解放を確保する。胴ピット７ａ、８ａの前端における異なった形状は、胴セグメント７ｂ、８ｂの間の転がり接触の中断時に望ましくない残留力の発生を招き得る。

添付の請求項で定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に様々な変更及び／又は改善がなされてもよい。例えば、図８が、回転エンコーダを用いて圧胴及び版胴の回転位置の測定値を提供する監視システムを示す一方で、圧胴及び版胴のそれぞれの回転速度を測定して、圧胴と版胴との間の回転位置の差分に代えて回転速度の差分を算出する速度センサを用いることを代替的に考慮し得る。その点において、一定の速度差が、所望の転がり状態の表示を構成する。対照的に、版胴及び圧胴の周面同士の間のズレは、圧胴及び版胴の回転速度の差分における変化として識別される。

図６に図示する駆動配置ではない他の駆動配置が、版胴及び圧胴を回転させるために考慮され得るということが理解されるべきである。例えば、主駆動源は、代替的に、圧胴に結合された第２歯車を駆動し、その場合、第２歯車が駆動歯車として機能する。

さらに、本発明は、請求項で定義されるように、１以上の凹版印刷版を運ぶ版胴と、版胴と協働する圧胴と、を備える任意の凹版印刷機に適用可能である。

１ （枚葉給紙式）凹版印刷機（第１実施例）
１^＊ （枚葉給紙式）凹版印刷機（第２実施例）
２ 給紙装置
３ 凹版印刷ユニット（第１実施例）
３^＊ 凹版印刷ユニット（第２実施例）
４ シート送達（３送達パイルユニットを有する）
５ 光学検査システム（例えば、ＮｏｔａＳａｖｅ（登録商標））
６ 乾燥又は硬化ユニット
７ 圧胴（３セグメントの胴）
７ａ 圧胴７上の胴ピット
７ｂ 圧胴７上の胴セグメント
７ｃ 圧胴７の外周上に装着された圧ブランケット及び下敷きの包装シートのセット
Ｒ_Ｉ 圧胴７の理論上の半径（圧ブランケット及び包装シート７ｃを含む）
Ｒ_Ｉ ^＊ 印刷ニップにおける圧胴７の有効半径（圧縮された圧ブランケット及び包装シート７ｃを有する）
ｄ 印刷ニップにおける圧ブランケット及び下敷きの包装シート７ｃの変形
８ 版胴（３つの凹版印刷版を運ぶ３セグメントの版胴）
８ａ 版胴８上の胴ピット
８ｂ 版胴８上の胴セグメント
８ｃ 版胴８の外周上に装着された凹版印刷版
Ｒ_Ｐ 版胴８の理論上の半径（凹版印刷版８ｃを含む）
９ インク収集胴／オルロフ胴（３セグメントのブランケット−第１実施例）
１０ インク拭き取りシステム
１１ インク拭き取りシステム１０の回転式拭き取りローラアセンブリ（版胴８の外周に接触する）
１５ シート搬送システム（シートの前縁を保持するための間隔を空けて配置された複数のグリッパバーを駆動する１対のエンドレスチェーンを有するシートコンベヤシステム）
２０ （５つの）インキング装置（第１実施例）
２１ インクダクト（第１実施例）
２２ インク塗布ローラ（第１実施例）
２３ インク収集胴９上にインクを転写する（５つの）シャブロン胴／選択的なインキング胴（第１実施例）
２０^＊ （５つの）インキング装置（第２実施例）
２１^＊ インクダクト（第２実施例）
２２^＊ インク塗布ローラ（第２実施例）
２３^＊ 版胴８上にインクを転写する（５つの）シャブロン胴／選択的なインキング胴（第２例）
２４^＊ インク転写ローラ（第２実施例）
５０ 圧胴７、版胴８及びインク拭き取りシステム１０を支持する固定機械フレーム
５１ インク収集胴９及びシャブロン胴２３を支持する中間キャリッジ（第１実施例）
５２ インキング装置２０を支持するインキングキャリッジ（第１実施例）
５２’ 後退位置のインキングキャリッジ５２（第１実施例）
５５ 圧胴７、版胴８、シャブロン胴２３^＊及びインク拭き取りシステム１０を支持する固定機械フレーム（第２実施例）
５６ インキング装置２０^＊を支持するインキングキャリッジ（第２実施例）
７０ ともに回転するために圧胴７に結合された歯車
７１ 歯車７０の歯
８０ ともに回転するために版胴８に結合された歯車（駆動歯車）
８１ 歯車８０の歯
８１ａ 第１歯車８０（の歯８１）の前面（駆動面）
８１ｂ 第１歯車８０（の歯８１）の後面
Δ 歯車７０と歯車８０との間の歯車バックラッシュ（又は歯車の遊び）
１００ 凹版印刷機の主駆動源
１５０ 転がり状態監視システム
２００ 処理ユニット
２０５ 版胴８に対する圧胴７の転がり状態を示す、処理ユニット２００によって生成された信号
７００ 回転エンコーダ（圧胴７の回転位置の測定）
７０５ 回転エンコーダ７００の信号（例えば圧胴７の回転位置）
８００ 回転エンコーダ（版胴８の回転位置の測定）
８０５ 回転エンコーダ８００の信号（例えば版胴８の回転位置）
ａ 回転エンコーダ７００によって測定された圧胴７の回転位置と、回転エンコーダ８００によって測定された版胴８の回転位置と、の間の差分を概略的に表す曲線（望ましくない転がり状態）
ｂ 回転エンコーダ７００によって測定された圧胴７の回転位置と、回転エンコーダ８００によって測定された版胴８の回転位置と、の間の差分を概略的に表す曲線（適正な転がり状態）
Ｐ１ 版胴８及び圧胴７の転がり接触に一致する曲線ａ又はｂ上の点
Ｐ２ 版胴８及び圧胴７の間の転がり接触の終わりに一致する曲線ａ又はｂ上の点
Ｃ 曲線ａ上の点であり、この点を超えると、転がり状態が適正な転がり状態に対応しない
Ｐ１−Ｐ２ 版胴８に対する圧胴７の転がり状態（望ましくない転がり状態又は適正な転がり状態）を示す点Ｐ１及び点Ｐ２の間の曲線ａ又はｂの漸進的変化

Claims (15)

1. １以上の凹版印刷版（８ｃ）を運ぶ版胴（８）と、前記版胴（８）と協働する圧胴（７）と、を備える凹版印刷機（１；１^＊）であって、前記版胴（８）と前記圧胴（７）との間に印刷ニップが形成され、
   前記版胴（８）及び前記圧胴（７）は各々、１以上の胴ピット（８ａ、７ａ）及び対応の数の胴セグメント（８ｂ、７ｂ）を備え、前記版胴（８）及び圧胴（７）は、胴ピット（８ａ、７ａ）が前記印刷ニップにない時に前記版胴（８）及び圧胴（７）のそれぞれの前記胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って印刷動作中に互いに転がり接触し、
   前記凹版印刷機は、前記版胴（８）に対する前記圧胴（７）の転がり状態を監視するように、かつ、前記転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かについての表示を提供するように設計された監視システム（１５０）を備え、前記所望の転がり状態は、前記圧胴（７）の外周面と前記版胴（８）の外周面との間にズレが生じない、前記版胴（８）に対する前記圧胴（７）の適正な転がりに対応する転がり状態である、凹版印刷機（１；１^＊）。
2. 前記監視システム（１５０）は、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の差分の連続的な又は周期的な測定値を提供するように設計されており、
   前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の前記差分の漸進的変化（Ｐ１−Ｐ２）が前記転がり状態を示しており、
   前記監視システム（１５０）は、前記転がり状態を示す前記漸進的進化（Ｐ１−Ｐ２）の表示を提供するように設計される、請求項１に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
3. 前記監視システム（１５０）は、前記版胴（８）の前記回転位置の測定値を提供する第１回転エンコーダ（８００）と、前記圧胴（７）の前記回転位置の測定値を提供する第２回転エンコーダ（７００）と、前記圧胴（７）の前記回転位置と前記版胴（８）の前記回転位置との間の前記差分を算出する処理ユニット（２００）と、を含む、請求項２に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
4. 前記版胴（８）の前記１以上の胴ピット（８ａ）の前端の形状は、前記圧胴（７）の前記１以上の胴ピット（７ａ）の前端の形状に一致する、請求項１〜３のいずれか１項に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
5. 歯車を介して前記版胴（８）及び前記圧胴（７）を回転させる主駆動源（１００）をさらに備え、前記歯車は、前記版胴（８）とともに回転するために前記版胴（８）に結合された第１歯車（８０）と、前記第１歯車（８０）と噛み合い、前記圧胴（７）とともに回転するために前記圧胴（７）に結合された第２歯車（７０）と、を備え、
   前記所望の転がり状態は、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している間に前記第２歯車（７０）が、前記第１及び第２歯車（８０、７０）の歯車バックラッシュ（Δ）を超えない量だけ、前記第１歯車（８０）に対して移動可能である状態に対応する、請求項１〜４のいずれか１項に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
6. 前記第１歯車（８０）は、前記主駆動源（１００）によって回転させられ、かつ、駆動歯車として機能し、
   前記所望の転がり状態は、
   （ｉ）前記胴ピット（８ａ、７ａ）の後端が前記印刷ニップから離れる時、前記第２歯車（７０）が、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）の互いの転がり接触時に前記第１歯車（８０）の前面（８１ａ）に接触し、
   （ｉｉ）前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している間、前記第２歯車（７０）が、前記第１歯車（８０）の前記前面（８１ａ）から離れるように移動可能であり、
   （ｉｉｉ）前記胴ピット（８ａ、７ａ）の前端が前記印刷ニップに進入する時、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）の間の転がり接触前に前記第２歯車（７０）が前記第１歯車（８０）の後面（８１ｂ）に接触しない、状態に対応する、請求項５に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
7. 前記監視システム（１５０）は、前記版胴（８）の前記胴セグメント（８ｂ）の関連する１つに転がり接触する前記圧胴（７）の各胴セグメント（７ｂ）に関して、前記版胴（８）に対する前記圧胴（７）の転がり状態を監視する、請求項１〜６のいずれか１項に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
8. 前記監視システム（１５０）は、望ましくない転がり状態を前記転がり状態が示す場合に警告を出力するようにさらに設計される、請求項１〜７のいずれか１項に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
9. 前記版胴（８）及び前記圧胴（７）は、同数の胴ピット（８ａ、７ａ）及び胴セグメント（８ｂ、７ｂ）を示す、請求項１〜８のいずれか１項に記載の凹版印刷機（１；１^＊）。
10. １以上の凹版印刷版（８ｃ）を運ぶ版胴（８）と、前記版胴（８）と協働する圧胴（７）と、を備える凹版印刷機（１；１^＊）であって、前記版胴（８）と前記圧胴（７）との間に印刷ニップが形成される、凹版印刷機（１；１^＊）の動作を監視する方法であって、
    前記版胴（８）及び前記圧胴（７）は各々、１以上の胴ピット（８ａ、７ａ）及び対応の数の胴セグメント（８ｂ、７ｂ）を備え、前記版胴（８）及び圧胴（７）は、胴ピット（８ａ、７ａ）が前記印刷ニップにない時に前記版胴（８）及び圧胴（７）のそれぞれの前記胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って印刷動作中に互いに転がり接触し、
    前記方法は、前記版胴（８）に対する前記圧胴（７）の転がり状態を監視するステップと、前記転がり状態が所望の転がり状態に対応するか否かについての表示を提供するステップと、を含み、前記所望の転がり状態は、前記圧胴（７）の外周面と前記版胴（８）の外周面との間にズレが生じない、前記版胴（８）に対する前記圧胴（７）の適正な転がりに対応する転がり状態である、方法。
11. 前記監視するステップは、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の差分の連続的な又は周期的な測定値を提供するステップを含み、
    前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の前記差分の漸進的変化（Ｐ１−Ｐ２）が前記転がり状態を示す、請求項１０に記載の方法。
12. 前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の前記差分のほぼ線形の漸進的変化（Ｐ１−Ｐ２、図１０）が所望の転がり状態を示し、
    前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している際の前記圧胴（７）の回転位置と前記版胴（８）の回転位置との間の前記差分のほぼ非線形の漸進的変化（Ｐ１−Ｐ２、図９）が、望ましくない転がり状態を示す、請求項１１に記載の方法。
13. 前記凹版印刷機（１；１^＊）は、歯車を介して前記版胴（８）及び前記圧胴（７）を回転させる主駆動源（１００）をさらに備え、前記歯車は、前記版胴（８）とともに回転するために前記版胴（８）に結合された第１歯車（８０）と、前記第１歯車（８０）に噛み合って、前記圧胴（７）とともに回転するために前記圧胴（７）に結合された第２歯車（７０）と、を備え、
    前記所望の転がり状態は、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）がそれらのそれぞれの胴セグメント（８ｂ、７ｂ）に沿って互いに転がり接触している間に前記第２歯車（７０）が、前記第１及び第２歯車（８０、７０）の歯車バックラッシュ（Δ）を超えない量だけ、前記第１歯車（８０）に対して移動可能である状態に対応する、請求項１０〜１２のいずれか１項に記載の方法。
14. 前記第１歯車（８０）は、前記主駆動源（１００）によって回転させられ、駆動歯車として機能し、
    前記所望の転がり状態は、
    （ｉ）前記胴ピット（８ａ、７ａ）の後端が前記印刷ニップから離れる時、前記第２歯車（７０）が、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）の互いの転がり接触時に前記第１歯車（８０）の前面（８１ａ）に接触し、
    （ｉｉ）前記版胴（８）及び前記圧胴（７）が互いに転がり接触している間に前記第２歯車（７０）が前記第１歯車（８０）の前記前面（８１ａ）から離れるように移動可能であり、
    （ｉｉｉ）前記胴ピット（８ａ、７ａ）の前端が前記印刷ニップに進入する時、前記版胴（８）及び前記圧胴（７）の間の転がり接触前に前記第２歯車（７０）が前記第１歯車（８０）の後面（８１ｂ）に接触しない、状態に対応する、請求項１３に記載の方法。
15. 前記転がり状態が、望ましくない転がり状態を示す場合に警告を生成するステップをさらに含む、請求項１０〜１４のいずれか１項に記載の方法。

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