JP2016224350A - 画像形成装置 - Google Patents

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Keisuke Mochizuki
桂介 望月
和弘 船谷
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和弘 船谷
徹一郎 藤本
Tetsuichiro Fujimoto
徹一郎 藤本
靖貴 八木
Yasutaka Yagi
靖貴 八木
浩行 関
Hiroyuki Seki
浩行 関
將仁 淺井
Masanori Asai
將仁 淺井
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Hidetsugu Saito
秀次 齊藤
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Abstract

【課題】良好なクリーニング性能を長期にわたり維持しつつ、クリーニング性能の維持のためのダウンタイムを低減できると共に、中間転写体のクリーニングによる像担持体へのダメージを低減できる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置100は、中間転写体8上のトナーを除去する第1の清掃部材21と、第1の清掃部材で回収しきれなかったトナーを一時的に捕集する第2の清掃部材23と、を有し、第2の清掃部材23から中間転写体8上にトナーを吐き出させ、その吐き出された吐き出しトナーが1次転写部N1を通過する際に、吐き出しトナーを中間転写体8に引き寄せる方向の通過時電界を1次転写部N1に形成し、吐き出しトナーを第1の清掃部材21により中間転写体8上から除去する構成とする。【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置として、像担持体としての感光体から中間転写体としての中間転写ベルトに1次転写したトナー像を、記録用紙などの記録材に2次転写して画像を出力する中間転写方式の画像形成装置がある。中間転写体としては、無端ベルト状の中間転写ベルトが広く用いられている。中間転写ベルトを有する中間転写方式の電子写真画像形成装置を例に更に説明する。
中間転写方式の画像形成装置は、中間転写ベルト上に残ったトナー(残トナー)をクリーニングする中間転写体クリーニング手段を有する。この中間転写体クリーニング手段のクリーニング方法には、大別すると、ブレードクリーニング方式、静電クリーニング方式、これらの方式を併用したハイブリッド方式がある。
ブレードクリーニング方式は、特許文献1に記載されるように、中間転写ベルトにクリーニングブレードを当接させ、このクリーニングブレードにより中間転写ベルト上の残トナーを物理的に掻き取る方式である。このクリーニング方式は、低コストで良好なクリーニング性能が期待できるものの、繰り返し使用によるブレードの摩耗や中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けやすく、良好なクリーニング性能を長期間保つのが難しい。
静電クリーニング方式は、次のような方式である。特許文献2に記載されるように、残トナーは、電圧が印加された帯電手段により、現像時の帯電状態とは逆極性に帯電させられる。その後、その逆極性に帯電させられた残トナーは、1次転写部において感光体に転移(逆転写)させられ、感光体をクリーニングする感光体クリーニング手段により感光体上から除去されて回収される。中間転写ベルトから感光体への残トナーの転移は、感光体から中間転写ベルトへのトナー像の1次転写と同時に行われる。そのため、この方式は、転写同時クリーニング方式とも呼ばれている。この静電クリーニング方式は、中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けにくいという利点がある。しかしながら、ジャム処理後やキャリブレーション後など中間転写ベルト上の多量の残トナーを処理する場合などに、帯電手段にトナーが多量に付着してしまい、クリーニング性能を維持するためには、帯電手段を清掃する必要がある。
上記帯電手段の清掃には、トナーと同極性の電圧を帯電手段に印加することで帯電手段からトナーを吐き出させ、その吐き出されたトナー(以下「吐き出しトナー」ともいう)を感光体に転移させて回収する方法が用いられる。しかし、吐き出された直後の吐き出しトナーの帯電極性は、主に1次転写電圧とは逆極性であるため、吐き出された直後の1次転写部では感光体に回収できない。そこで、中間転写ベルトを更に回転させて、吐き出しトナーを再び帯電手段によって1次転写電圧と同極性に帯電させることが行われる。そのため、ジャム処理後やキャリブレーション後の中間転写ベルトのクリーニングを行うと、吐き出し工程(帯電手段の清掃工程)のために中間転写ベルトを回転させる比較的長い時間が必要となり、複数回の中間転写ベルトの回転を要する場合もある。
ハイブリッド方式は、次のような方式である。特許文献3に記載されるように、中間転写ベルト上の残トナーは、中間転写ベルトの移動方向において2次転写部の下流側に配置されたクリーニングブレードにより概ね除去される。そして、このクリーニングブレードをすり抜けたトナーが、中間転写ベルトの移動方向においてクリーニングブレードの下流側に配置された帯電手段で帯電させられることで感光体に転移させられて回収される。このハイブリット方式では、帯電手段に残トナーが多量に供給されることがないため、ジャム処理後やキャリブレーション後など中間転写ベルト上に残トナーが多量に発生する条件下でも、帯電手段への多量のトナーの付着は生じにくい。したがって、上記静電クリーニング方式と比べて、吐き出し工程のために中間転写ベルトを回転させる時間を少なくでき、ダウンタイム(画像を出力できない期間)を低減できる。
特開2009−288481号公報 特開2009−205012号公報 特開2000−131920号公報
上記ハイブリッド方式によれば、吐き出し工程のために中間転写ベルトを回転させる時間の低減と、長期にわたる良好なクリーニング性能の維持との両立が期待できる。
しかしながら、上記ハイブリッド方式においても、長期間プリント動作を繰り返すことで帯電手段に徐々にトナーが堆積する。そのため、定期的に帯電手段からトナーを吐き出す吐き出し工程を行う必要がある。特に、装置の長寿命化を図ろうとすると、寿命の後半になるにつれてクリーニングブレードの摩耗が進行し、クリーニングブレードをすり抜けるトナーの量が増加するため、吐き出し工程の頻度を上げる必要が生じることがある。その結果、ダウンタイムが増え、画像形成装置の生産性の低下を招くことがある。
また、中間転写ベルト上の残トナーには記録材との接触によって発生した紙粉も混ざっている。紙粉は、記録材の表面から剥離した墳料や繊維片で構成される。この墳料が混ざった残トナーを長期にわたって感光体に回収させ続けると、墳料が感光体の表面に付着したり、墳料によって感光体の表面が傷ついたりして、画像不良が発生する場合がある。
このように、長期にわたる良好なクリーニング性能の維持、クリーニング性能の維持のための処理によるダウンタイムの低減、中間転写ベルトのクリーニングによる感光体のダメージの低減を達成できるクリーニング方法が求められている。
したがって、本発明の目的は、良好なクリーニング性能を長期にわたり維持しつつ、クリーニング性能の維持のためのダウンタイムを低減できると共に、中間転写体のクリーニングによる像担持体へのダメージを低減できる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、1次転写部において前記像担持体から転写されたトナー像を搬送し2次転写部において記録材に転写させる移動可能な中間転写体と、前記1次転写部に電界を形成する電界形成手段と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記1次転写部より上流の第1の清掃部で前記中間転写体に接触し前記中間転写体上のトナーを除去する第1の清掃部材と、前記中間転写体の移動方向において前記第1の清掃部より下流かつ前記1次転写部より上流の第2の清掃部で前記中間転写体に接触する第2の清掃部材であって、前記第1の清掃部を通過した前記中間転写体上のトナーを捕集する捕集モードと、捕集したトナーを前記中間転写体上に吐き出す吐き出しモードと、に変更可能な第2の清掃部材と、前記第2の清掃部材を前記吐き出しモードとし、前記第2の清掃部材から前記中間転写体上に吐き出された吐き出しトナーが前記中間転写体により搬送されて前記1次転写部を通過する際に、前記電界形成手段により前記1次転写部に前記吐き出しトナーを前記中間転写体に引き寄せる方向の電界である通過時電界を形成し、前記1次転写部を通過した前記吐き出しトナーを前記第1の清掃部材によって前記中間転写体上から除去する動作を実行させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、良好なクリーニング性能を長期にわたり維持しつつ、クリーニング性能の維持のためのダウンタイムを低減できると共に、中間転写体のクリーニングによる像担持体へのダメージを低減できる。
画像形成装置の概略断面図である。 中間転写ベルトユニットの電源の構成を説明するための模式図である。 ベルトクリーナの模式図である。 導電性ブラシの模式図である。 導電性繊維及び導電性ブラシの電気抵抗の測定方法を説明するための模式図である。 1次転写部の電流電圧特性を示すグラフ図である。 実施例1の動作のダイアグラム図である。 中間転写ベルトの移動量と吐き出しトナーの量との関係を示すグラフ図である。 実施例2の動作のダイアグラム図である。 中間転写ベルトユニットの電源の構成の他の例を説明するための模式図である。 実施例3の動作のダイアグラム図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成する中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置(レーザービームプリンター)である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する。
本実施例では、各画像形成部PY、PM、PC、PKの構成及び動作は、現像工程で使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素に関し総括的に説明する。
画像形成部Pは、像担持体としての回転可能なドラム型の電子写真感光体(感光体)、すなわち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に駆動手段(図示せず)により回転駆動される。各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各プロセス機器が配置されている。まず、感光体帯電手段としてのローラ型の感光体帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段(画像書き込み手段)としての露光装置(レーザーユニット)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーナ6が配置されている。現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤としてのトナーを収容するトナー容器42と、を有する。ドラムクリーナ6は、クリーニング部材としてのドラムクリーニングブレード61と、ドラム廃トナー容器62と、を有する。
また、画像形成装置100は、各画像形成部Pの各感光ドラム1に対向するように配置された、移動可能な中間転写体としての、無端状のベルトで構成された中間転写ベルト8を有する。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ9とテンションローラ10とによって張架されている。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9に駆動力が伝達されることで図中矢印R2方向に回転駆動される。上述の各1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8の内周面側において、各感光ドラム1に対向して設けられている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト8と感光ドラム1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。中間転写ベルト8の外周面側において、駆動ローラ9に対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ11が配置されている。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8を介して駆動ローラ9に向けて押圧されており、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。また、中間転写ベルト8の外周面側において、テンションローラ10に対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーナ52が配置されている。ベルトクリーナ52は、第1の清掃部材としてのベルトクリーニングブレード21と、第2の清掃部材としての導電性ブラシ23と、ベルト廃トナー容器22と、を有する。中間転写ベルト8の移動方向(回転方向)において、上流側にベルトクリーニングブレード21が配置され、下流側に導電性ブラシ23が配置されている。
その他、画像形成装置100は、記録材Sの給搬送手段、記録材Sへのトナー像の定着手段などを有する。
本実施例では、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、テンションローラ10、ベルトクリーナ52などによって、中間転写ベルトユニット50が構成されている。
また、本実施例では、各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーナ6とは、一体的にプロセスカートリッジ7を構成している。各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、それぞれ画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能とされている。本実施例では、各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの構成は実質的に同じであり、各トナー容器42Y、42M、42C、42Kに収容されたトナーがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーであることが異なる。
また、画像形成装置100には、画像形成装置100の制御を行うための電気回路が搭載された制御基板25が設けられている。制御基板25には、制御手段としてのCPU26が搭載されている。CPU26は、装置内の各種センサからの信号などに基づいて装置動作を制御するアルゴリズムを内蔵しており、画像形成に関する制御、故障検知に関する制御など、画像形成装置100の動作を一括して制御する。
ここで、画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(画像出力動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程(印字工程)、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Sに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Sに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程時などが含まれる。なお、画像形成装置100の電源が投入され、前多回転工程が実行された後に、ジョブの開始指示が入力さるまで(あるいは一のジョブが終了した後、次のジョブの開始指示が入力されるまで)、画像形成装置100はスタンバイ状態となる。
2.画像形成プロセス
本実施例の画像形成装置100の画像形成プロセスについて説明する。画像形成時には、回転する感光ドラム1の外周面は、帯電ローラ2によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に略一様に帯電させられる。このとき、帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電圧電源(高圧電源)80から、所定の極性(本実施例では負極性)の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。その後、帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像信号に基づいて露光されて、静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって現像剤としてのトナーでトナー像として現像(可視化)される。このとき、現像ローラ41には、所定の極性(本実施例では負極性)の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、イメージ部露光と、反転現像によって、感光ドラム1上にトナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)は負極性であり、現像に使用されるトナーは負極性に帯電している。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用により、感光ドラム1に接触して感光ドラム1と略等速で回転している中間転写ベルト8上に転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ5には、1次転写電圧印加手段としての1次転写電圧電源(本実施例では後述する共通電源)60(図2)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像が、順次に重ね合わせられるようにして中間転写ベルト8上に転写される。そして、4色のトナー像が重なった状態で、中間転写ベルト8の回転により2次転写部N2まで搬送される。
一方、記録用紙などの記録材Sが、記録材Sを収納する記録材カセット13から給搬送装置12によって送り出され、レジストローラ対16によって2次転写部N2まで搬送されてくる。給搬送装置12は、記録材カセット13内から記録材Sを送り出す給送ローラ14と、送り出された記録材Sを搬送する搬送ローラ対15と、を有する。そして、レジストローラ対16によって、中間転写ベルト8上のトナー像と同期するようにして、2次転写部N2に記録材Sが搬送される。
中間転写ベルト8上のトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11との間に挟持されて搬送される記録材S上に転写(2次転写)される。このとき、2次転写ローラ11には、2次転写電圧印加手段としての2次転写電圧電源(高圧電源)53から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置17に搬送される。そして、この記録材Sは、定着装置17が有する定着フィルム18と加圧ローラ19とによって挟持されて搬送されることで加熱及び加圧されて、その表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ対20によって装置本体110の外部に排出される。
なお、1次転写工程後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(1次転写残トナー、残トナー)は、ドラムクリーナ6によってクリーニングされる。すなわち、感光ドラム1に当接して配置されたドラムクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1上から1次転写残トナーが掻き取られ、ドラム廃トナー容器62に回収される。
また、2次転写工程後に中間転写ベルト8の表面に残ったトナー(2次転写残トナー、残トナー)は、ベルトクリーナ52によってクリーニングされる。2次転写残トナーの大半は、中間転写ベルト8に当接して配置されたベルトクリーニングブレード21によって、回転する中間転写ベルト8上から掻き取られ、ベルト廃トナー容器22に回収される。ベルトクリーニングブレード21をすり抜けた微量のトナー(以下「すり抜けトナー」ともいう)は、中間転写ベルト8の移動方向においてベルトクリーニングブレード21よりも下流側に配置された導電性ブラシ23によって捕集される。このとき、導電性ブラシ23には、ブラシ電圧印加手段としてのブラシ電圧電源(本実施例では後述する共通電源)60(図2)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)のブラシ電圧(ブラシバイアス)が印加される。ベルトクリーナ52については、後述して更に詳しく説明する。
3.転写に関する構成
本実施例における1次転写、2次転写に関する構成について更に詳しく説明する。本実施例では、中間転写体として、小型化が容易な中間転写ベルト8が用いられている。中間転写ベルト8は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した無端状ベルトである。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9、テンションローラ10の2軸で張架され、テンションローラ10により総圧100Nの張力が付与されている。本実施例では、中間転写ベルト8として、導電剤としてカーボンを混合することにより体積抵抗率を1×1010Ω・cmに調整したポリイミド樹脂で形成された、厚さ70μmの無端状ベルトを用いた。この中間転写ベルト8は、電気的特性としては、電子導電性の特性を示し、雰囲気中の温湿度に対する電気抵抗値の変動が小さいのが特徴である。
中間転写ベルト8の体積抵抗率の範囲としては、転写性の観点から、1×109〜1×1011Ω・cmの範囲が好ましい。中間転写ベルト8の体積抵抗率が1×109Ω・cmより低いと、高温高湿環境下で転写電流が中間転写ベルト8を介して接地部材、例えば、駆動ローラ9へ流れることによる転写不良が発生する場合がある。一方、中間転写ベルト8の体積抵抗率が1×1011Ω・cmより高いと、低温低湿環境下で異常放電による転写不良が発生する場合がある。
ここで、中間転写ベルト8の体積抵抗率は、次の測定方法により求められる。すなわち、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)を用い、測定プローブはURを用い、測定時の室内温度は23℃、室内湿度は50%に設定し、印加電圧250V、測定時間10secの条件で測定を行う。
なお、本実施例では、中間転写ベルト8の材料としてポリイミド樹脂を使用したが、中間転写ベルト8の材料はこれに限定されるものではない。例えば、熱可塑性樹脂であれば、次のような他の材料を使用してもよい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの材料及びこれらの混合樹脂である。
1次転写ローラ5としては、芯金を弾性層で覆った外径12mmの弾性ローラを用いた。芯金としては、外径6mmのニッケルメッキ鋼棒を用いた。また、弾性層としては、体積抵抗率を1×107Ω・cmに調整したアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)とエピクロルヒドリンゴムを主成分とする厚さ3mmの発泡スポンジ体を用いた。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に対し9.8Nの加圧力で当接させられており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。
2次転写ローラ11としては、芯金を弾性層で覆った外径18mmの弾性ローラを用いた。芯金としては、外径8mmのニッケルメッキ鋼棒を用いた。また、弾性層としては、体積抵抗率を1×108Ω・cmに調整したアクリロニトリルブタジエンゴムとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする厚さ5mmの発泡スポンジ体を用いた。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8に対して50Nの加圧力で当接させられており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。
図2は、本実施例の画像形成装置100における、中間転写ベルトユニット50の電源の構成を示す模式図である。本実施例では、図2に示すように、4つの1次転写ローラ5に電圧(1次転写電圧)を印加する1次転写電圧電源は共通化されている。また、本実施例では、この4つの1次転写ローラ5に電圧(1次転写電圧)を印加する1次転写電圧電源は、ベルトクリーナ52の導電性ブラシ23に電圧(ブラシ電圧)を印加するブラシ電圧電源と共通化されている。すなわち、本実施例では、1次転写電圧とブラシ電圧とが、同一の共通電源(高圧電源)60から供給される。共通電源60の出力端から1次転写ローラ5に至る導電経路には、第1の高圧抵抗71が配置されている。また、共通電源60の出力端から導電性ブラシ23に至る導電経路には、第2の高圧抵抗72が配置されている。共通電源60の出力は、第1、第2の高圧抵抗71、72により分流され、各高圧抵抗の電気抵抗値の比率に応じた電流値に分配され、それぞれ1次転写ローラ5と導電性ブラシ23とに供給される。感光ドラム1上のトナーを中間転写ベルト8に1次転写している時には、+1500Vの直流電圧(1次転写電圧)が1次転写ローラ5に印加される。
2次転写ローラ11に電圧(2次転写電圧)を印加する2次転写電圧電源90(図1)は、正電圧電源と負電圧電源とを有し、適宜2次転写ローラ11に印加する電圧の極性を切り替えることが可能となっている。これにより、2次転写電圧電源90は、記録材Sにトナー像を2次転写するための正電圧と、2次転写ローラ11へのトナーの付着を抑制するための負電圧と、を2次転写ローラ11に印加することができる。中間転写ベルト8上のトナー像を記録材Sに2次転写している時には、+2500Vの直流電圧(2次転写電圧)が2次転写ローラ11に印加される。
4.ベルトクリーナの構成
図3は、本実施例におけるベルトクリーナ52の近傍をより詳しく示す模式図である。ベルトクリーナ52は、中間転写ベルト8の移動方向において、2次転写部N2より下流かつ最上流の1次転写部N1Yより上流で中間転写ベルト8に接触するように配置された、第1の清掃部材としてのベルトクリーニングブレード21を有する。ベルトクリーニングブレード21と中間転写ベルト8との接触部が第1の清掃部CL1である。また、ベルトクリーナ52は、中間転写ベルト8の移動方向において、第1の清掃部CL1より下流かつ最上流の1次転写部N1Yより上流で中間転写ベルト8に接触するように配置された、第2の清掃部材としての導電性ブラシ23を有する。導電性ブラシ23と中間転写ベルト8との接触部が第2の清掃部CL2である。また、ベルトクリーナ52は、ベルトクリーニングブレード21によって中間転写ベルト8上から除去されたトナーを収容するベルト廃トナー容器22を有する。ベルトクリーニングブレード21、導電性ブラシ23は、それぞれ中間転写ベルト8を介してテンションローラ10に向けて押圧されている。また、ベルトクリーニングブレード21、導電性ブラシ23は、それぞれベルト廃トナー容器22に支持されている。
ベルトクリーニングブレード21は、弾性材料で形成された板状(ブレード状)の部材である。本実施例では、ベルトクリーニングブレード21として、弾性ゴム材料としてのウレタンゴムで形成された板状部材を用いた。具体的には、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21として、長手方向長さが232mm、短手方向長さが12mm、厚さが2mmの板状部材を用いた。
ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8に対して線圧0.49N/cm程度の加圧力で、中間転写ベルト8の移動方向に対してカウンタ方向に圧接させられている。すなわち、ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8の移動方向と略直交する長手方向の全域で、該長手方向と略直交する短手方向の自由端側が、中間転写ベルト8の移動方向の上流を向くようにして、中間転写ベルト8に当接させられている。クリーニングブレード21は、その自由端の中間転写ベルト8側のエッジ部及び/又は該エッジ部から固定端部側の所定範囲の面が、中間転写ベルト8の表面に接触する。
ベルトクリーニングブレード21の線圧は、良好なクリーニング性能を得ると共に、必要以上の加圧力によりブレードやベルトにダメージを与えないために、好ましくは0.4〜0.8N/cm、より好ましくは0.55〜0.67N/cmである。ここで、ベルトクリーニングブレード21の線圧とは、ベルトクリーニングブレード21の単位長さ当たりの、中間転写ベルト8に対するベルトクリーニングブレード21の当接圧の総圧である。この線圧は、中間転写ベルト8に荷重変換器を取り付けておき、中間転写ベルト8の表面にベルトクリーニングブレード21を押し付け、その荷重を測定することで求めることができる。
導電性ブラシ23は、導電性を有する繊維で構成されたブラシ状部材である。導電性ブラシ23には、ブラシ電圧印加手段としてのブラシ電圧電源(本実施例では共通電源)60から、所定の電圧が印加される。また、テンションローラ10は接地されており、導電性ブラシ23に印加される電圧の対向電極となるよう構成されている。
導電性ブラシ23は、ブラシ電圧電源(電圧電源)60の出力状態によって、導電性ブラシ23にトナーを捕集させる捕集モードと、導電性ブラシ23からトナーを吐き出す吐き出しモードと、を切り替え可能である。導電性ブラシ23にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧(本実施例では正極性)を印加した場合、トナーが静電的に導電性ブラシ23に吸着されるため、中間転写ベルト8上のトナーを捕集する捕集モードとなる。また、導電性ブラシ23に電圧を印加しない場合、トナーと導電性ブラシ23との静電吸着力が弱まるため、導電性ブラシ23から中間転写ベルト8上にトナーを吐き出す吐き出しモードとなる。
図4(a)、(b)は、導電性ブラシ23をより詳しく示す模式図である。導電性ブラシ23は、本実施例では絶縁性のナイロンで形成された基布23dに導電性繊維23aを織り込みブラシ状とすることで構成されている。上記基布23dは、厚さ1mmのSUS(ステンレススチール)板金の支持体23e上に、固定手段としての導電性接着剤によって接着されている。よって、基布23dに織り込まれた導電性繊維23aは、その基布23dの下の支持体23eに接触して電気的に導通している。本実施例では、この支持体23eを介して、導電性ブラシ23に電圧が印加される。
本実施例では、導電性ブラシ23を構成する導電性繊維23aは、ナイロンを主成分とし、導電剤としてカーボンを含有して構成されている。導電性繊維23aの1本の単位長さあたり抵抗値(電気抵抗)は、1×105Ω/cmである。また、導電性繊維23aの単糸繊度170T/68Fである。この場合の単糸繊度は、1本の糸が68フィラメントの繊維で構成され、その重さが170T(デシテックス:10000m分の長さの重さが170g)であることを示している。
ここで、導電性繊維23aの単位長さ当たりの抵抗値は、次の測定方法により求められる。図5(a)に示すように、測定対象の導電性繊維23aを、幅10mm(D)の間隔で配置された2本の直径5mmの金属ローラ33、34で張架し、片側100gの錘35にて両端側に荷重をかける。この状態で、電源31から200Vの電圧を一方の金属ローラ34を介して導電性繊維23aに印加し、その時の電流値を他方の金属ローラ33に接続された電流計32で読み取る。そして、導電性繊維23aの10mm(1cm)あたりの抵抗値(Ω/cm)を算出する。なお、導電性繊維23aの単位長さ当たりの抵抗値の範囲としては、すり抜けトナーを捕集させる観点から、好ましくは1×103〜1×1012Ω/cm、より好ましくは1×103〜1×108Ω/cmである。
本実施例では、導電性ブラシ23の導電性繊維23aの密度は100kF/inch2である。また、導電性繊維23aの長さ(基布23dの平面から導電性繊維23aの先端位置までの垂直距離で代表する)Xは5mmである。また、導電性ブラシ23の長手幅(中間転写ベルト8の移動方向と略直交する方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Lは225mmである。また、導電性ブラシ23の短手幅(中間転写ベルト8の移動方向に沿う方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Wは5mmである。
また、本実施例では、導電性ブラシ23の導電性繊維23aは、中間転写ベルト8の移動方向に5列が植毛されている。また、導電性ブラシ23の先端位置は、中間転写ベルト8の表面に対して、約1.0mmの侵入量となるように固定して配置されている。これにより、導電性ブラシ23は、移動する中間転写ベルト8の表面を摺擦する(中間転写ベルト8の表面に対して周速差を有する)。
上述した単位長さ当たりの抵抗値の範囲(1×103〜1×1012Ω/cm)の導電性繊維23aを用いた場合、導電性繊維23aの集合体としての導電性ブラシ23の抵抗値(電気抵抗)Rb[Ω]は、Rb=1×101〜1×109Ωの範囲となる。導電性ブラシ23の抵抗値Rbを上記範囲とすることで、良好なトナー捕集性能を確保することができる。本実施例では、導電性ブラシ23の抵抗値Rbは1×103Ωである。導電性ブラシ23の抵抗値Rbが1×101Ωより小さいと、電流が増大しすぎて、ブラシ電圧電源60の出力精度の観点から所望の電圧値に制御することが困難になる。一方、導電性ブラシ23の抵抗値Rbが1×109Ωより大きいと、捕集したトナーと導電性ブラシ23との吸着力が強まり、導電性ブラシ23に電圧を印加していない時にトナーを十分に導電性ブラシ23から吐き出すことが困難になる。その結果、導電性ブラシ23にトナーが蓄積されてしまい、トナーを捕集する能力が低下してしまうことがある。
ここで、導電性ブラシ23の抵抗値Rb[Ω]は、次の測定方法により求められる。図5(b)に示すように、測定対象の導電性ブラシ23を、直径30mmの金属ローラ36に侵入量0.9mmで当接させ、電源37から200Vの電圧を、導電性ブラシ23に印加する。そして、その時の電流値を金属ローラ36に接続された電流計38で読み取り、導電性ブラシ23の抵抗値[Ω]を算出する。
また、中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分における中間転写ベルト8の抵抗値(電気抵抗)Ri[Ω]は、次のようにして求められる。中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分の面積は、導電性ブラシ23の短手幅W5mmと長手幅L225mmとから、ほぼ5mm×225mmである。また、中間転写ベルト8の厚さは70μmである。したがって、中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分における中間転写ベルト8の抵抗値Riは、中間転写ベルトの体積抵抗率から1×1010Ω・cm×70μm/(5mm×225mm)=6.2×106Ωとなる。
なお、導電性ブラシ23の中間転写ベルト8(又は上記金属ローラ36)への侵入量は、次の距離で代表される。すなわち、導電性ブラシ23の短手方向の中央位置において、ブラシが変形されていないと仮定した場合の導電性繊維23aの先端があるべき位置と中間転写ベルト8の表面との間の、中間転写ベルト8(又は上記金属ローラ36)の法線方向に沿う距離である。
導電性ブラシ23には、導電性ブラシ23に流れる電流が1μA〜100μAの範囲となるように定電流制御された電圧を印加する構成とすることが好ましい。本発明者らによる検討の結果、上記電流が1μAより小さいと、十分な静電的捕集力が働かないため、すり抜けトナーを捕集することが困難になり、すり抜けトナーが記録材Sを汚す(いわゆるクリーニング不良が発生する)ことがある。一方、上記電流が100μAより大きいと、すり抜けトナーは導電性ブラシ23内の放電により極性が反転し、正極性に帯電される。すると、そのトナーが、1次転写部N1に到達した際に、感光ドラム1に転移(逆転写)させられ、ドラムクリーナ6によって回収されてしまう。この場合、すり抜けトナーに混ざった記録材Sの墳料が感光ドラム1の表面に付着したり、墳料によって感光ドラム1の表面が傷ついたりして、画像不良が発生する可能性がある。
5.1次転写部N1の電界状態
本実施例では、1次転写部N1の電界状態は、表1に示すように、モードA、モードB、モードS、の3つの状態がある。
Figure 2016224350
モードAは、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト8上に1次転写するために使用されるモードである。モードAでは、感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって−450Vに帯電させられる。その後、露光装置3によって露光されることで、感光ドラム1の表面には−100V〜−450Vの静電潜像が形成される。一方、モードAでは、1次転写ローラ5には、+1500Vの1次転写電圧が印加される。したがって、1次転写部N1において、1次転写ローラ5から感光ドラム1に向かって1600V〜1950Vの電界が形成された状態になる。つまり、1次転写ローラ5の方が感光ドラム1よりも、吐き出しトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例ではトナーの正規の帯電極性とは逆極性)である正極性側に1600V〜1950V高い状態になる。この電界の作用により、負極性に帯電したトナーで形成されたトナー像は、感光ドラム1上から中間転写ベルト8上へと移動(1次転写)することができる。
モードBは、吐き出しモードにおいて導電性ブラシ23から中間転写ベルト8上に吐き出されたトナー(吐き出しトナー)が感光ドラム1に転移させられるのを抑制するために使用されるモードである。モードBでは、感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって−450Vに帯電させられる。一方、モードBでは、1次転写ローラ5への電圧印加はオフ(0V)の状態である。したがって、1次転写部N1において、1次転写ローラ5から感光ドラム1に向かって450Vの電界が形成された状態になる。つまり、1次転写ローラ5の方が感光ドラム1よりも、吐き出しトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例ではトナーの正規の帯電極性とは逆極性)である正極性側に450V高い状態になる。この電界の作用により、主に負極性に帯電している吐き出しトナーは、中間転写ベルト8側に引き寄せられながら1次転写部N1を通過し、感光ドラム1側に移動しない。
なお、モードBにおいて、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差は、放電閾値電圧VN1t未満に設定することが好ましい。放電閾値電圧VN1tについて図6を用いて説明する。図6は、本実施例における1次転写部N1の電流電圧特性であり、中間転写ベルト8を介する1次転写ローラ5と感光ドラム1との間の電圧と電流との関係を示している。1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差を変化させていくと、その電位差が約790Vを超えたところで、1次転写ローラ5に流れる電流量が急激に増加するようになる。これは、1次転写部N1で放電がはじまることで、1次転写ローラ5から感光ドラム1への電荷の移動が増加したことを意味している。この電流電圧特性の変化点、すなわち放電が始まる電位は放電閾値電圧VN1tと呼ばれている。
モードBにおいて、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差を放電閾値電圧VN1t以上にすると、1次転写ローラ5と感光ドラム1とで形成されるニップの上流側で放電が発生する。その時、該ニップの上流側から移動してきた中間転写ベルト8上の吐き出しトナーは、その放電の影響を受けて帯電極性が反転し、正極性に帯電する可能性がある。すると、その正極性に帯電した吐き出しトナーは、感光ドラム1に静電的に引き寄せられ、中間転写ベルト8上から感光ドラム1上に移動し、ドラムクリーナ6によって回収されてしまう。この場合、吐き出しトナーに混ざった記録材Sの墳料が感光ドラム1の表面に付着したり、墳料によって感光ドラム1の表面が傷ついたりして、画像不良が発生する可能性がある。
したがって、モードBにおいては、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差を放電閾値電圧VN1t未満に設定することが好ましい。なお、放電閾値電圧VN1tは、画像形成装置100の使用環境温湿度、駆動速度、感光ドラム1の処方、1次転写ローラ5の処方、中間転写ベルト8の処方、装置の耐久状態などによって変化する。したがって、モードBにおける1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差は、実際に画像形成を行う状態における放電閾値電圧VN1tに合わせて、適宜設定することが好ましい。
なお、本実施例では、感光ドラム1から中間転写ベルト8へのトナー像の1次転写時には、感光ドラム1と1次転写ローラ5との電位差は、放電閾値電圧VN1t以上とされる。
モードSは、画像形成装置100がスタンバイ状態にある時に使用されるモードである。モードSでは、帯電ローラ2及び1次転写ローラ5への電圧の印加はオフ(0V)の状態である。
6.クリーニングの動作
本実施例における中間転写ベルト8のクリーニングの動作について、図7のダイアグラムを用いて詳しく説明する。図7は、2枚の記録材Sに対し連続して画像を形成するときの画像形成装置100の動作を示すダイアグラムである。
CPU26は、ジョブの開始信号を受けとると、まず中間転写ベルト8の駆動を開始させる。その時点では導電性ブラシ23に電圧は印加されていないため、導電性ブラシ23に捕集されていたトナーが中間転写ベルト8上に吐き出される。
吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い1次転写部N1に到達する。CPU26は、吐き出しトナーが各1次転写部N1に到達するタイミングに合わせて、各1次転写部N1の電界状態をモードBに切り替える。すなわち、各帯電ローラ2によって各感光ドラム1の表面が−450Vに帯電させられる。モードBにすることにより、吐き出しトナーは感光ドラム1に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
その後、吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い2次転写部N2に到達する。その際、中間転写ベルト8上のトナーが2次転写ローラ11と接触すると、一部のトナーが2次転写ローラ11に付着してしまうおそれがある。この状態で画像形成を行うと、2次転写ローラ11に付着したトナーが記録材Sの裏面に付着し、記録材Sを汚してしまうことがある。そこで、本実施例では、CPU26は、2次転写ローラ11へのトナーの付着を抑制するために、吐き出しトナーが2次転写部N2に到達するタイミングに合わせて、2次転写ローラ11にトナーと同極性の電圧を印加させる。本実施例では、吐き出しトナーは主に負極性に帯電しているため、このとき2次転写ローラ11には負極性の電圧が印加される。これにより、吐き出しトナーは2次転写ローラ11に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
2次転写部N2を通過した吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い、ベルトクリーニングブレード21と中間転写ベルト8との接触部(第1の清掃部)CL1に到達する。そして、この吐き出しトナーは、ベルトクリーニングブレード21によって中間転写ベルト8上から機械的に掻き取られ、ベルト廃トナー容器22へと回収される。
図8は、中間転写ベルト8の移動量に対して導電性ブラシ23から吐き出されるトナーの量の推移を示す。単位時間当たりに導電性ブラシ23から吐き出されるトナーの量は、時間の経過とともに減少していく。これは、導電性ブラシ23に保持されているトナーの量が減っていくためである。本実施例においては、導電性ブラシ23が吐き出しモードとされた状態で中間転写ベルト8が約45mm移動した時点で、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しがほぼ無くなる。
CPU26は、吐き出しトナーが最下流の1次転写部N1Kを通過した時点から、更に中間転写ベルト8が45mm移動した後に、1次転写部N1の電界状態をモードAに切り替える。すなわち、1次転写ローラ5に+1500Vの1次転写電圧が印加され、画像形成(1次転写)が開始される。上記吐き出しトナーが最下流の1次転写部N1Kを通過した時点とは、最初の吐き出しトナーが最下流の1次転写部N1Kを通過した時点のことをいう。つまり、吐き出しモードとされた導電性ブラシ23との接触部(第2の清掃部)CL2を通過した中間転写ベルト8上の領域の先頭が最下流の1次転写部N1Kを通過した時点のことである。したがって、導電性ブラシ23が吐き出しモードとされた状態で中間転写ベルト8の駆動が開始される場合は、その駆動の開始時に導電性ブラシ23と接触していた中間転写ベルト8上の領域の先頭が最下流の1次転写部N1Kを通過した時点のことである。
このようにして、本実施例では、ジョブの前回転時に、トナー像を1次転写しない中間転写ベルト8上の領域に対して(本実施例ではジョブの1枚目の画像形成前に)、導電性ブラシ23からトナーを吐き出させている。
また、本実施例では、1次転写電圧電源はブラシ電圧電源を兼ねているため、1次転写部N1の電界状態がモードAに切り替えられた時に、導電性ブラシ23への電圧の印加も開始され、導電性ブラシ23はトナー捕集モードに切り替えられる。画像形成(1次転写)中は、導電性ブラシ23へ電圧が印加され続け、ベルトクリーニングブレード21による2次転写残トナーの回収及び導電性ブラシ23によるすり抜けトナーの捕集が行われる。そのため、画像形成(1次転写)中は、実質的にすり抜けトナーが1次転写部N1及び2次転写部N2に到達することはない。
CPU26は、最下流の1次転写部N1Kでの画像形成(1次転写)が終了すると、1次転写ローラ5への1次転写電圧の印加を終了させ、1次転写部N1の電界状態をモードBに切り替える。同時に、導電性ブラシ23への電圧の印加も終了され、導電性ブラシ23は吐き出しモードに切り替えられる。
画像形成(1次転写)の終了後に中間転写ベルト8上に吐き出された吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い1次転写部N1に到達する。その際、1次転写部N1の電界状態はモードBであるため、吐き出しトナーは感光ドラム1に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
その後、画像形成(1次転写)の終了後の吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い2次転写部N2に到達する。その際、CPU26は、上記同様に、2次転写ローラ11へのトナーの付着を抑制するために、2次転写ローラ11に負極性の電圧を印加させる。これにより、吐き出しトナーは2次転写ローラ11に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。その後、この吐き出しトナーは、上記同様に、ベルトクリーニングブレード21によって中間転写ベルト8上から機械的に掻き取られ、ベルト廃トナー容器22へと回収される。
また、CPU26は、画像形成(1次転写)の終了後の吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した時点から、更に中間転写ベルト8が45mm移動した後に、各1次転写部N1の電界状態を順次モードSに切り替える。すなわち、各帯電ローラ2への電圧の印加がオフとされる。上記画像形成(1次転写)の終了後の吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した時点とは、画像形成(1次転写)の終了後の最初の吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した時点のことをいう。つまり、画像形成(1次転写)の終了後に吐き出しモードとされた導電性ブラシ23との接触部(第2の清掃部)CL2を通過した中間転写ベルト8上の領域の先頭が、それぞれの1次転写部N1を通過した時点のことである。
その後、CPU26は、中間転写ベルト8の駆動を停止させ、当該ジョブの画像形成装置100の動作を終了させる。
このようにして、本実施例では、ジョブの後回転時に、トナー像を1次転写させない中間転写ベルト8上の領域に対して(本実施例ではジョブの最後の画像形成後に)、導電性ブラシ23からトナーを吐き出させている。
以上説明したように、本実施例では、導電性ブラシ23から中間転写ベルト8上へのトナーの吐き出しを行う。そして、その吐き出しトナーが1次転写部N1を通過する際に、吐き出しトナーの帯電極性と逆符号の電界を1次転写ローラ5から感光ドラム1へ向かう方向に形成する。つまり、吐き出しトナーが1次転写部N1を通過する際に、1次転写部N1に吐き出しトナーを中間転写ベルト8に引き寄せる方向の電界を形成する。この電界の作用により、吐き出しトナーは感光ドラム1に移動することなく、最終的にベルトクリーニングブレード21で清掃される。また、導電性ブラシ23からトナーが吐き出される中間転写ベルト8上の領域は、直後の(中間転写ベルト8が1周する前に通過する)1次転写部N1においてトナー像を1次転写させる領域以外である。すなわち、中間転写ベルト8上に吐き出しトナーが無い領域に対して、感光ドラム1からトナー像を1次転写させる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、第1の清掃部CL1で中間転写体8に接触し中間転写体上のトナーを除去する第1の清掃部材と、第2の清掃部CL2で中間転写体に接触する第2の清掃部材23と、を有する。この第2の清掃部材23は、第1の清掃部CL1を通過した中間転写体上のトナーを捕集する捕集モードと、捕集したトナーを中間転写体上に吐き出す吐き出しモードと、に変更可能である。また、画像形成装置100は、1次転写部N1に電界を形成する電界形成手段を有する。本実施例では、電界形成手段は、像担持体1と、1次転写部N1に電圧を印加する印加部材5と、の電位差により1次転写部N1に電界を形成する。より具体的には、電界形成手段は、感光ドラム1を帯電させる帯電ローラ2、帯電電圧電源80、印加部材としての1次転写ローラ5、1次転写電圧電源60などにより構成される。さらに、画像形成装置100は、第2の清掃部材23に捕集されたトナーを回収する動作として、次のような動作を実行させる制御手段26を有する。該動作では、第2の清掃部材23を吐き出しモードとする。また、第2の清掃部材23から中間転写体上に吐き出された吐き出しトナーが中間転写体により搬送されて1次転写部N1を通過する際に、電界形成手段により1次転写部N1に吐き出しトナーを中間転写体に引き寄せる方向の電界である通過時電界を形成する。そして、1次転写部N1を通過した吐き出しトナーを第1の清掃部材21によって中間転写体上から除去する。
本実施例では、第2の清掃部材23から吐き出しトナーが吐き出される中間転写体上の領域は、次に第1の清掃部21に到達するまでの間に像担持体1からトナー像が1次転写されない領域である。特に、本実施例では、吐き出しトナーが吐き出される中間転写体上の領域は、ジョブごとの、最初のトナー像が1次転写される領域より前に1次転写部N1を通過する領域、及び最後のトナー像が1次転写される領域より後に1次転写部を通過する領域である。また、本実施例では、吐き出しトナーが1次転写部を通過する際の、像担持体1と印加部材5との電位差は、放電閾値電圧未満である。また、本実施例では、電界形成手段は複数の1次転写部N1に同期して同方向の電界を形成し、電界形成手段により複数の1次転写部N1に1次転写時の電界が形成される時に同期して第2の清掃部材23が捕集モードとされるようになっている。
7.本実施例の作用
本実施例は、前述のハイブリッド方式と同様に、中間転写ベルト8上のトナーの大半は、ベルトクリーニングブレード21で機械的に掻き取られ、ベルト廃トナー容器22に回収される。ベルトクリーニングブレード21の作用は静電的な回収ではなく、機械的な掻き取りであるため、回収されたトナーを吐き出す必要がなく、ダウンタイムに影響することはない。また、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けた微量のトナーは、導電性ブラシ23にて静電的に捕集される。そのため、良好なクリーニング性能を長期間保つことができる。
また、本実施例では、導電性ブラシ23の捕集性能を維持するために、導電性ブラシ23からのトナー吐き出しを行っているが、吐き出されたトナーは感光ドラム1へと付着することなく、ベルトクリーニングブレード21にて回収される。したがって、吐き出しトナーに混ざった記録材Sの墳料が感光ドラム1の表面に付着したり、墳料によって感光ドラム1の表面が傷ついたりすることを抑制することができ、画像不良の発生を抑制することができる。なお、吐き出しトナーは、最初にベルトクリーニングブレード21をすり抜けて導電性ブラシ23に捕集された時と比べると、ベルトクリーニングブレード21に掻き取られやすくなっている。これは、導電性ブラシ23を通過することにより、トナーが静電的及び物理的に散らされているためである。したがって、吐き出しトナーはベルトクリーニングブレード21によって掻き取ることができ、吐き出しトナーが再度ベルトクリーニングブレード21をすり抜けることは少ない。
また、画像形成中はすり抜けトナーの捕集が行われるため、2次転写残トナーが感光ドラム1と触れる機会がなくなり、記録材Sの墳料による画像不良の発生を抑制することができる。さらに、2次転写残トナーが2次転写ローラ11と触れる機会がなくなり、記録材Sの汚れを抑制できる。
また、導電性ブラシ23からのトナー吐き出しはジョブの前回転時及び後回転時に実行されるため、吐き出しのためにダウンタイムが生じることがなく、画像形成装置100の生産性を低下させることはない。
また、本実施例では、複数の1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kに電圧を印加する電源と、導電性ブラシ23に電圧を印加する電源と、が共通電源60とされている。これにより、画像形成装置100の構成の簡易化、制御の容易化、低コスト化を図ることができる。
以上、本実施例によれば、中間転写ベルト8上の多量の残トナーをクリーニングする場合においても少ない処理時間で対応できる。また、1次転写部N1に形成された電界の作用により、中間転写ベルト8上の墳料を含む残トナーを感光ドラム1へ回収させることなく、クリーニングが可能である。したがって、本実施例によれば、良好なクリーニング性能を長期にわたり維持しつつ、クリーニング性能の維持のためのダウンタイムを低減できると共に、中間転写ベルト8のクリーニングによる感光ドラム1へのダメージを低減できる。その結果、本実施例によれば、長期にわたって良好なクリーニング性能を確保したうえで、画像不良が発生しにくく、生産性を高めることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能、構成を有する要素について、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、ジョブの前回転時及び後回転時に導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを行う場合について説明した。本実施例では、連続画像形成のジョブにおける紙間時に導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを行う場合について説明する。なお、本実施例においても、ジョブの前回転時及び後回転時に導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを行ってよい。
連続して画像形成を続けた場合、導電性ブラシ23に徐々にすり抜けトナーが堆積していき、捕集性能が低下していく。そのまま、連続画像形成が続くと、すなわち、実施例1で説明した後回転動作及び前回転動作が実行されない状態が続くと、すり抜けトナーを導電性ブラシ23で捕集しきれなくなり、クリーニング不良が発生する場合がある。
そこで、本実施例では、所定の数以上の画像が連続して形成される場合に、連続画像形成の途中で導電性ブラシ23からのトナー吐き出しを行なう。
本実施例における中間転写ベルト8のクリーニングの動作について、図9のダイアグラムを用いて詳しく説明する。
図9は、N+1枚以上(Nは1以上の自然数)の記録材Sに対し連続して画像を形成するときの画像形成装置100の動作を示すダイアグラムである。同図中、N枚目(N個目)とN+1枚目(N+1個目)の画像の間の紙間(画像間領域)に相当するタイミングで導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを行う。
CPU26は、最下流の1次転写部N1KにおいてN枚目の画像形成(1次転写)が終了した時点で、1次転写ローラ5への1次転写電圧の印加を終了させ、1次転写部N1の電界状態をモードBに切り替える。同時に、導電性ブラシ23への電圧の印加も終了され、導電性ブラシ23は吐き出しモードに切り替えられる。
中間転写ベルト8上に吐き出された吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い1次転写部N1に到達する。その際、1次転写部N1の電界状態はモードBであるため、吐き出しトナーは感光ドラム1に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
その後、吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い2次転写部N2に到達する。その際、CPU26は、2次転写ローラ11へのトナーの付着を抑制するために、2次転写ローラ11に負極性の電圧を印加させる。これにより、吐き出しトナーは2次転写ローラ11に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。その後、この吐き出しトナーは、ベルトクリーニングブレード21によって中間転写ベルト8上から機械的に掻き取られ、ベルト廃トナー容器22へと回収される。
また、CPU26は、吐き出しトナーが最下流の1次転写部N1Kを通過した時点から、更に中間転写ベルト8が45mm移動した後に、1次転写部N1の電界状態をモードAに切り替え、N枚目の画像形成(1次転写)を開始させる。
本実施例では、連続画像形成中に20枚の画像を形成するごとに、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを実行する。つまり、本実施例では、N=20とし、21枚以上連続して画像形成を行う際に、20枚目と21枚目の間で導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを実行する。
連続画像形成中に導電性ブラシ23からのトナー吐き出しを実行する頻度は、すり抜けトナーの量を予測して適宜切り替えてもよい。すり抜けトナーの量は、画像形成装置100の使用環境温湿度、駆動速度、感光ドラム1の処方、1次転写ローラ5の処方、中間転写ベルト8の処方、装置の耐久状態、などによって変化する可能性がある。例えば、画像形成装置100の寿命末期においては、ベルトクリーニングブレード21が摩耗し、すり抜けトナーの量が増加する傾向があるため、導電性ブラシ23へのすり抜けトナーの堆積速度が速まる。そのため、導電性ブラシ23のトナーの捕集性能を維持するために、画像形成装置100(より詳細にはベルトクリーニングブレード21)の使用量に応じて、トナー吐き出しの頻度を変化させることが好ましい。例えば、該使用量が所定の閾値を超えた画像形成装置100(より詳細にベルトクリーニングブレード21)の寿命末期において、上記Nを小さくして、連続画像形成中に導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを実行する頻度を多くすることが有効である。該使用量が増加するにつれて、段階的に該頻度を多くするようにしてもよい。
このように、本実施例では、吐き出しトナーが吐き出される中間転写体上の領域は、ジョブにおける、一のトナー像が1次転写される領域と次のトナー像が1次転写される領域との間の画像間領域である。
以上、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、連続画像形成中に導電性ブラシ23のトナーの捕集性能が低下することを抑制することができる。
[実施例3]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する要素については、同一符号を付与して、詳しい説明は省略する。
図10は、本実施例の画像形成装置100における、中間転写ベルトユニット50の電源の構成を示す模式図である。本実施例では、図10に示すように、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kに対してそれぞれ独立に1次転写電圧を印加できるように、1次転写電圧電源73Y、73M、73C、73Kが設けられている。また、本実施例では、導電性ブラシ23に対して1次転写ローラ5とは独立してブラシ電圧を印加できるように、ブラシ電圧電源70が設けられている。
本実施例における中間転写ベルト8のクリーニングの動作について、図11のダイアグラムを用いて詳しく説明する。図11は、2枚の記録材Sに対し連続して画像を形成するときの画像形成装置100の動作を示すダイアグラムである。
CPU26は、ジョブの開始信号を受けとると、まず中間転写ベルト8の駆動を開始させる。その時点では導電性ブラシ23に電圧は印加されていないため、導電性ブラシ23に捕集されていたトナーが中間転写ベルト8上に吐き出される。
その後、CPU26は、実施例1と同様にして、吐き出しトナーが各1次転写部N1に到達するタイミングに合わせて、各1次転写部N1の電界状態をモードBに切り替える。モードBにすることにより、吐き出しトナーは感光ドラム1に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
CPU26は、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しがほぼ無くなった時点で、導電性ブラシ23に電圧を印加させて、導電性ブラシ23を捕集モードに切り替える。上記導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しがほぼ無くなった時点とは、本実施例ではトナーの吐き出しの開始(中間転写ベルト8の駆動開始)から中間転写ベルト8が45mm移動した時点である。続いて、CPU26は、吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した後に、各1次転写部N1の電界状態を順次モードAに切り替え、1枚目の画像形成(1次転写)を開始させる。上記吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した後とは、上記捕集モードへの切り替え時に導電性ブラシ23との接触部(第2の清掃部)CL2を通過した中間転写ベルト8上の領域が各1次転写部N1を通過した後のことである。
また、本実施例では1枚目の画像形成と2枚目の画像形成の間の紙間に相当するタイミングにおいても、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを実施する。このとき、CPU26は、導電性ブラシ23から各1次転写部N1までの移動時間を考慮して、次のようにする。つまり、各1次転写部N1での1枚目の1次転写が終了した後に吐き出しトナーが各1次転写部N1に到達するように、ブラシ電圧の印加を中止させ、導電性ブラシ23を吐き出しモードに切り替える。
CPU26は、導電性ブラシ23を吐き出しモードに切り替えてから中間転写ベルト8が45mm移動した時点で、導電性ブラシ23に電圧を印加させ、再度導電性ブラシ23を捕集モードに切り替える。続いて、CPU26は、吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した後に、各1次転写部N1の電界状態を順次モードAに切り替え、2枚目の画像形成(1次転写)を開始させる。
その後、2枚目の画像形成終了のタイミングに合わせて、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しを実施する。このとき、CPU26は、導電性ブラシ23から各1次転写部N1までの移動時間を考慮して、次のようにする。つまり、各1次転写部N1での2枚目の1次転写が終了した後に吐き出しトナーが各1次転写部N1に到達するように、ブラシ電圧印加を中止させ、導電性ブラシ23を吐き出しモードに切り替える。
そして、吐き出しトナーが各1次転写部N1を通過した後に、各1次転写部N1の電界状態を順次モードSに切り替える。
また、実施例1と同様に、上記各タイミングで中間転写ベルト8上に吐き出された吐き出しトナーが2次転写部N2に到達するタイミングに合わせて、2次転写ローラ11にはトナーと同極性の電圧が印加される。これにより、吐き出しトナーは2次転写ローラ11に移動することなく、中間転写ベルト8上に保持されたまま中間転写ベルト8の移動方向下流側に移動していく。
また、2次転写部N2を通過した吐き出しトナーは、中間転写ベルト8の移動に伴い、ベルトクリーニングブレード21と中間転写ベルト8との接触部(第1の清掃部)CL1に到達する。そして、この吐き出しトナーはベルトクリーニングブレード21によって中間転写ベルト8上から機械的に掻き取られ、ベルト廃トナー容器22へと回収される。
その後、CPU26は、中間転写ベルト8の駆動が停止させ、当該ジョブの画像形成装置100の動作を終了させる。
以上説明したように、本実施例では、各1次転写ローラ5に対し1次転写電圧電源73Y、73M、73C、73Kがそれぞれ独立で設けられている。したがって、吐き出しトナーが最下流の1次転写部N1K通過するのを待たずに、それぞれの1次転写部N1において電界状態を切り替えることが可能である。また、本実施例では、ブラシ電圧電源70が1次転写電圧電源73Y、73M、73C、73Kとは独立に設けられている。したがって、吐き出しトナーが1次転写部N1を通過するのを待たずに、導電性ブラシ23の吐き出しモードと捕集モードとを切り替えることが可能である。すなわち、本実施例では、実施例1と比較して、吐き出しトナーの処理に伴うダウンタイムを更に少なくすることが可能になり、画像形成装置100の生産性をより高めることができる。
また、本実施例では、吐き出しトナーの処理に必要な時間が短いため、各紙間に相当するタイミングでトナー吐き出しを実施することができる。つまり、ジョブにおける全ての画像間領域に対して、第2の清掃部材からの吐き出しトナーの吐き出しが行われるようにすることができる。こうすることで、常に導電性ブラシ23の捕集性能をより良好な状態に保つことができ、より良好なクリーニング性能を確保することができる。
また、本実施例では、吐き出しモードの時間を、導電性ブラシ23からのトナーの吐き出しがほぼ無くなる時間(中間転写ベルト8が45mm移動する時間)よりも短く設定することも可能である。吐き出しモードの時間は、少なくとも次回の吐き出しモードまで導電性ブラシ23の捕集性能を確保するのに必要な量だけトナーの吐き出しができるよう設定すればよい。特に、本実施例では、各紙間に相当するタイミングでトナー吐き出しを実施することが可能であり、次回の吐き出しモードまでの間隔が短いため、吐き出しモードの時間を短く設定するとことが容易である。このように、吐き出しモードの時間を短く設定することで、吐き出しトナーの処理に伴うダウンタイムを更に少なくすることが可能になり、画像形成装置100の生産性をより一層高めることができる。
[実施例4]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例3の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例3の画像形成装置のものと同一又は対応する機能、構成を有する要素について、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、1次転写部N1の電界状態として、実施例1〜3におけるモードBの代わりに、次のモードCを使用する。モードCは、1次転写ローラ5に正極性の電圧を印加する点がモードBとは異なる。このとき、実施例1〜3と同様、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差が放電閾値電圧VN1t未満になるよう1次転写電圧を設定することが好ましい。
本実施例では、例えば表2に示すように、モードCにおいて1次転写ローラ5に+300Vの1次転写電圧を印加する。また、モードCにおいて感光ドラム1の表面は帯電ローラ2によって−450Vに帯電させられる。したがって、モードCでは、1次転写部N1において、1次転写ローラ5から感光ドラム1に向かって750Vの電界が形成された状態になる。つまり、1次転写ローラ5の方が感光ドラム1よりも、吐き出しトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例ではトナーの正規の帯電極性とは逆極性)である正極性側に750V高い状態になる。この電界の作用により、主に負極性に帯電している吐き出しトナーは、中間転写ベルト8側に引き寄せられながら1次転写部N1を通過し、感光ドラム1側に移動しない。
Figure 2016224350
モードBの代わりにモードCを使用することで、モードAからモードC(モードB)、あるいはモードC(モードB)からモードAへの切り替えにかかる時間を短くできるというメリットがある。これは、モードAとモードBの1次転写電圧の差は1500Vであるのに対し、モードAとモードCの1次転写電圧の差は1200Vと小さく、1次転写電圧電源による電圧値の切り替え時間が短くてすむためである。
以上説明したように、本実施例によれば、吐き出しトナーの処理に伴うダウンタイムをより少なくすることが可能になり、画像形成装置100の生産性をより高めることができる。
[実施例5]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例3の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例3の画像形成装置のものと同一又は対応する機能、構成を有する要素について、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、1次転写部N1の電界状態として、実施例1〜3におけるモードBの代わりに、次のモードDを使用する。モードDは、1次転写ローラ5に正極性の電圧を印加し、感光ドラム1の表面電位を0Vとする(帯電ローラ2に電圧を印加をしない)点がモードBとは異なる。このとき、実施例1〜3と同様、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差が放電閾値電圧VN1t未満になるよう1次転写電圧を設定することが好ましい。
本実施例では、例えば表3に示すように、モードDにおいて1次転写ローラ5に+650Vの1次転写電圧を印加する。また、モードDにおいて帯電電圧を印加しないことで感光ドラム1の表面電位を0Vとする。したがって、モードDでは、1次転写部N1において、1次転写ローラ5から感光ドラム1に向かって650Vの電界が形成された状態になる。つまり、1次転写ローラ5の方が感光ドラム1よりも、吐き出しトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例ではトナーの正規の帯電極性とは逆極性)である正極性側に650V高い状態になる。この電界の作用により、主に負極性に帯電している吐き出しトナーは、中間転写ベルト8側に引き寄せられながら1次転写部N1を通過し、感光ドラム1側に移動しない。
Figure 2016224350
モードBの代わりにモードDを使用することで、帯電電圧を印加する時間を短くできる。その結果、感光ドラム1の感光性能が帯電処理により劣化することを抑制できるため、感光ドラム1の長寿命化が可能になる。
[その他の実施例]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、1次転写部N1の電界状態として、モードBの代わりに、次のモードE又はモードFを用いてもよい。モードEは、1次転写ローラ5に負極性の電圧を印加する点がモードBとは異なる。また、モードFは、1次転写ローラ5に正極性の電圧を印加し、かつ感光ドラム1の表面電位を正極性に帯電させる点がモードBとは異なる。このとき、いずれのモードにおいても、感光ドラム1の表面電位よりも1次転写ローラ5の電位を、吐き出しトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例ではトナーの正規の帯電極性とは逆極性)である正極性側に高くする。すなわち、1次転写ローラ5から感光ドラム1へと向かう方向に電界を形成する。また、上述の実施例と同様、1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差が放電閾値電圧VN1t未満になるように1次転写電圧を設定することが好ましい。表4に、モードE、モードFの例を示す。表4に示すように、モードEでは、感光ドラム1の表面電位を−450V、1次転写電圧を−100Vとし、感光ドラム1と1次転写ローラ5との電位差が350Vになるように設定されている。また、モードFでは、感光ドラム1の表面電位を+100V、1次転写電圧を+650Vとし、感光ドラム1と1次転写ローラ5との電位差が550Vになるように設定されている。
Figure 2016224350
また、吐き出しトナーが1次転写部N1を通過する際の1次転写部N1の電界状態は、表1〜表4で示したモードB、モードC、モードD、モードE、モードFに限定されるものではない。すなわち、1次転写ローラ5から感光ドラム1へと向かう方向へ吐き出しトナーの帯電極性とは逆符号の電界を形成し、好ましくは1次転写ローラ5と感光ドラム1との電位差が放電閾値電圧VN1t未満となる範囲内で、適宜設定することが可能である。いずれのモードにおいても、1次転写部N1における電界の作用により、吐き出しトナーは感光ドラム1へと付着することなく、ベルトクリーニングブレード21にて回収される。これにより、吐き出しトナーに混ざった記録材Sの墳料による画像不良の発生を抑制することができる。
また、上述の実施例では、吐き出しモード時には導電性ブラシへの電圧の印加をオフとしたが、これに限定されるものではない。例えば、吐き出しモード時に、導電性ブラシにトナーと同極性の電圧を印加してもよい。この場合、トナーと導電性ブラシとを静電的に反発させることができ、電圧を印加しない場合に比べより効率的にトナーを吐き出すことができる。これにより、吐き出しモードの時間を更に短縮することができ、画像形成装置の生産性をより高めることができる。なお、実施例1や実施例2のようにブラシ電圧電源と1次転写電圧電源とが共通化されている画像形成装置において、吐き出しモード時に導電性ブラシにトナーと同極性の電圧を印加する場合は、次のようにすればよい。つまり、吐き出しトナーが1次転写部N1を通過するときの電界状態として、例えば前述のモードEを使用すればよい。
また、1回の吐き出しモード内において、導電性ブラシに印加するブラシ電圧の大きさを複数回切り替えてもよい。例えば、ブラシ電圧(例えばトナーの正規の帯電極性と同極性)の印加のオンとオフとを交互に繰り返すことや、正極性のブラシ電圧の印加と負極性のブラシ電圧の印加とを交互に繰り返すことが可能である。これにより、導電性ブラシ内で捕集トナーが移動しやすくなるため、ブラシ電圧の切り替えが1回の時と比べ、より効率的にトナーを吐き出すことができる。その結果、吐き出しモードの時間を更に短縮することができ、画像形成装置の生産性をより高めることができる。
また、吐き出しモード時に、導電性ブラシに機械的な振動を与えてトナーの吐き出しを行ってもよい。機械的な振動が加わると導電性ブラシ内で捕集トナーが移動しやすくなるため、静電的な作用だけでトナー吐き出しを行う場合と比べ、より効率的にトナーを吐き出すことができる。その結果、吐き出しモードの時間を更に短縮することができ、画像形成装置の生産性をより高めることができる。
また、上述の実施例では、第2の清掃部材として導電性ブラシを用いたが、例えば、導電性を有するローラ部材や、導電性を有するシート部材を利用しても、同様の効果が期待できる。ローラ部材を用いる場合、該ローラ部材は回転するものであってよく、その回転方向は接触部における該ローラ部材と中間転写体の移動方向が順方向となる方向であっても逆方向となる方向であってよい。また、ローラ部材の表層は、金属ローラなどの剛体であってもよいし、スポンジなどの弾性体であってもよいし、上述の実施例と同様の植毛がなされたブラシ状であってもよい。また、シート部材は、導電性樹脂で形成された可撓性を有するものとすることができる。
また、上述の実施例では、2次転写部材に吐き出しトナーが付着することを抑制するために、2次転写部に吐き出しトナーが到達するタイミングに合わせて、2次転写部材に2次転写時とは逆極性の電圧を印加したが、これに限定されるものではない。例えば、中間転写体に対する2次転写部材の当接・離間の状態を切り替える切り替え手段が設けられている場合、2次転写部に吐き出しトナーが到達するタイミングに合わせて、2次転写部材を中間転写体から離間させてもよい。また、例えば、2次転写部材の清掃手段が設けられている場合など、2次転写部材に吐き出しトナーの一部が付着しても問題ない構成の場合などには、吐き出しトナーが2次転写部材に付着することを抑制する手段は設けなくてもよい。
1 感光ドラム
5 1次転写ローラ
8 中間転写ベルト
11 2次転写ローラ
21 ベルトクリーニングブレード
23 導電性ブラシ
26 CPU
N1 1次転写部
N2 2次転写部

Claims (17)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    1次転写部において前記像担持体から転写されたトナー像を搬送し2次転写部において記録材に転写させる移動可能な中間転写体と、
    前記1次転写部に電界を形成する電界形成手段と、
    前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記1次転写部より上流の第1の清掃部で前記中間転写体に接触し前記中間転写体上のトナーを除去する第1の清掃部材と、
    前記中間転写体の移動方向において前記第1の清掃部より下流かつ前記1次転写部より上流の第2の清掃部で前記中間転写体に接触する第2の清掃部材であって、前記第1の清掃部を通過した前記中間転写体上のトナーを捕集する捕集モードと、捕集したトナーを前記中間転写体上に吐き出す吐き出しモードと、に変更可能な第2の清掃部材と、
    前記第2の清掃部材を前記吐き出しモードとし、前記第2の清掃部材から前記中間転写体上に吐き出された吐き出しトナーが前記中間転写体により搬送されて前記1次転写部を通過する際に、前記電界形成手段により前記1次転写部に前記吐き出しトナーを前記中間転写体に引き寄せる方向の電界である通過時電界を形成し、前記1次転写部を通過した前記吐き出しトナーを前記第1の清掃部材によって前記中間転写体上から除去する動作を実行させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出される前記中間転写体上の領域は、次に前記第1の清掃部に到達するまでの間に前記像担持体からトナー像が1次転写されない領域であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出される前記中間転写体上の領域は、ジョブごとの、最初のトナー像が1次転写される領域より前に前記1次転写部を通過する領域であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出される前記中間転写体上の領域は、ジョブごとの、最後のトナー像が1次転写される領域より後に前記1次転写部を通過する領域であることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出される前記中間転写体上の領域は、ジョブにおける、一のトナー像が1次転写される領域と次のトナー像が1次転写される領域との間の画像間領域であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. ジョブにおける全ての前記画像間領域に対して、前記第2の清掃部材からの前記吐き出しトナーの吐き出しが行われることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記電界形成手段は、前記像担持体と、前記1次転写部に電圧を印加する印加部材と、の電位差により前記1次転写部に電界を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記電界形成手段は、前記1次転写部に前記通過時電界を形成する場合には、
    前記像担持体をトナーの正規の帯電極性と同極性に帯電させ、かつ、前記印加部材による電圧の印加をオフとするか、
    前記像担持体をトナーの正規の帯電極性と同極性に帯電させ、かつ、前記印加部材によりトナーの正規の帯電極性とは逆極性で絶対値が1次転写時に印加する電圧よりも小さい電圧を印加するか、
    前記像担持体を帯電させず、かつ、前記印加部材によりトナーの正規の帯電極性とは逆極性で絶対値が1次転写時に印加する電圧よりも小さい電圧を印加するか、
    前記像担持体をトナーの正規の帯電極性と同極性に帯電させ、かつ、前記印加部材によりトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加するか、又は、
    前記像担持体をトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させ、かつ、前記印加部材によりトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記吐き出しトナーが前記1次転写部を通過する際の、前記像担持体と前記印加部材との電位差は、放電閾値電圧未満であることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 前記捕集モードでは、前記第2の清掃部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧が印加されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記吐き出しモードでは、
    前記第2の清掃部材への電圧の印加がオフとされるか、
    前記第2の清掃部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されるか、
    一の前記吐き出しモードの期間において前記第2の清掃部材に対する電圧の印加のオンとオフとが交互に繰り返されるか、又は、
    一の前記吐き出しモードの期間において前記第2の清掃部材に対する正極性の電圧の印加と負極性の電圧の印加とが交互に繰り返されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 複数の前記1次転写部を有し、前記電界形成手段は複数の前記1次転写部に同期して同方向の電界を形成し、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に1次転写時の電界が形成される時に同期して前記第2の清掃部材が前記捕集モードとされるようになっており、
    ジョブごとに、前記第2の清掃部材が前記吐き出しモードとされ、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に前記通過時電界が形成され、前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出された前記中間転写体上の領域が前記中間転写体の移動方向において最下流の前記1次転写部を通過した後に、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に形成される電界が前記通過時電界から1次転写時の電界に変更されて複数の前記1次転写部において最初のトナー像の1次転写が可能となると共に、前記第2の清掃部材が前記吐き出しモードから前記捕集モードに変更されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 複数の前記1次転写部を有し、前記電界形成手段は複数の前記1次転写部に同期して同方向の電界を形成し、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に1次転写時の電界が形成される時に同期して前記第2の清掃部材が前記捕集モードとされるようになっており、
    ジョブごとに、前記中間転写体の移動方向において最下流の前記1次転写部における最後のトナー像の1次転写が終了した後に、前記第2の清掃部材が前記捕集モードから前記吐き出しモードとされ、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に形成される電界が1次転写時の電界から前記通過時電界に変更されると共に、前記第2の清掃部材が前記捕集モードから前記吐き出しモードに変更されることを特徴とする請求項1又は12に記載の画像形成装置。
  14. 複数の前記1次転写部を有し、前記電界形成手段は複数の前記1次転写部に同期して同方向の電界を形成し、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に1次転写時の電界が形成される時に同期して前記第2の清掃部材が前記捕集モードとされるようになっており、
    前記中間転写体の移動方向において最下流の前記1次転写部におけるジョブのN個目(Nは1以上の自然数)のトナー像の1次転写が終了した後に、前記第2の清掃部材が前記捕集モードから前記吐き出しモードとされ、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に形成される電界が1次転写時の電界から前記通過時電界に変更されると共に前記第2の清掃部材が前記捕集モードから前記吐き出しモードに変更され、
    前記N個目のトナー像の1次転写の終了後に前記第2の清掃部材から前記吐き出しトナーが吐き出された前記中間転写体上の領域が前記最下流の前記1次転写部を通過した後に、前記電界形成手段により複数の前記1次転写部に形成される電界が前記通過時電界から1次転写時の電界に変更されて複数の前記1次転写部において前記ジョブのN+1個目のトナー像の1次転写が可能となると共に、前記第2の清掃部材が前記吐き出しモードから前記捕集モードに変更されることを特徴とする請求項1、12、13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記電界形成手段は、複数の前記1次転写部において、前記像担持体と、前記1次転写部に電圧を印加する印加部材と、の電位差により電界を形成し、
    前記第2の清掃部材は、少なくとも前記捕集モードにおいて電圧が印加され、
    前記印加部材に電圧を印加する電源と、前記第2の清掃部材に電圧を印加する電源と、は共通の電源であり、前記印加部材と前記第2の清掃部材には同期して同極性の電圧が印加されることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  16. 前記第1の清掃部材は、移動する前記中間転写体上のトナーを掻き取るブレード状の部材であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記第2の清掃部材は、移動する前記中間転写体を摺擦するブラシ状の部材であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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