JP2017016039A - 画像形成装置 - Google Patents

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政秀 平井
慶樹 工藤
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慶樹 工藤
亮輔 濱本
Ryosuke Hamamoto
亮輔 濱本
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Abstract

【課題】装置の小型化や高速化を図る場合であっても、スジ画像や画像流れなどの画像不具合を抑制しつつ、中間転写体の良好なクリーニング性能を得ることが容易な画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1の帯電手段23によって中間転写体8上の残トナーを除電するか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させた後に、当接部材21によって掻き取ることで、当接部材21によるトナーの掻き取り性能を向上させる。さらに、その際に掻き取りきれなかったすり抜けトナーを第2の帯電手段24によってトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させ、1次転写部N1で中間転写体8から像担持体1に静電的に回収させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置として、像担持体としての感光体から中間転写体としての中間転写ベルトに1次転写したトナー像を、記録用紙などの記録材に2次転写して画像を出力する中間転写方式の画像形成装置がある。中間転写体としては、無端ベルト状の中間転写ベルトが広く用いられている。中間転写ベルトを有する中間転写方式の電子写真画像形成装置を例に更に説明する。
中間転写方式の画像形成装置は、中間転写ベルト上に残ったトナー(残トナー)をクリーニングする中間転写体クリーニング手段を有する。この中間転写体クリーニング手段のクリーニング方法には、大別すると、ブレードクリーニング方式、静電クリーニング方式、これらの方式を併用したハイブリッド方式がある。
ブレードクリーニング方式は、特許文献1に記載されるように、中間転写ベルトにクリーニングブレードを当接させ、このクリーニングブレードにより中間転写ベルト上の残トナーを物理的に掻き取る方式である。このクリーニング方式は、低コストで良好なクリーニング性能が期待できるものの、繰り返し使用によるブレードの摩耗(消耗)や中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けやすく、良好なクリーニング性能を長期間保つのが難しい。
静電クリーニング方式は、次のような方式である。特許文献2に記載されるように、残トナーは、電圧が印加された帯電手段により、現像時の帯電状態とは逆極性に帯電させられる。その後、その逆極性に帯電させられた残トナーは、1次転写部において感光体に転移(逆転写)させられ、感光体をクリーニングする感光体クリーニング手段により感光体上から除去されて回収される。中間転写ベルトから感光体への残トナーの転移は、感光体から中間転写ベルトへのトナー像の1次転写と同時に行われる。そのため、この方式は転写同時クリーニング方式とも呼ばれている。この静電クリーニング方式は、中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けにくいという利点がある。しかし、ジャム処理後やキャリブレーション後など中間転写ベルト上の多量の残トナーを処理する場合などに、帯電手段にトナーが多量に付着してしまい、クリーニング性能を維持するためには、帯電手段を清掃する必要がある。
上記帯電手段の清掃には、トナーと同極性の電圧を帯電手段に印加することで帯電手段からトナーを吐き出させ、その吐き出されたトナーを感光体に転移させて回収する方法が用いられる。しかし、吐き出された直後のトナーの帯電極性は、主に1次転写電圧とは逆極性であるため、吐き出された直後の1次転写部では感光体に回収できない。そこで、中間転写ベルトを更に回転させて、上記吐き出されたトナーを再び帯電手段によって1次転写電圧と同極性に帯電させることが行われる。そのため、ジャム処理後やキャリブレーション後の中間転写ベルトのクリーニングを行うと、上記吐き出し工程のために中間転写ベルトを回転させる比較的長い時間が必要となり、複数回の中間転写ベルトの回転を要する場合もある。
ハイブリッド方式は、次のような方式である。特許文献3に記載されるように、中間転写ベルト上の残トナーは、中間転写ベルトの移動方向において2次転写部の下流側に配置されたクリーニングブレードにより概ね除去される。そして、このクリーニングブレードをすり抜けた残トナーが、中間転写ベルトの移動方向においてクリーニングブレードの下流側に配置された帯電手段で帯電させられることで感光体に転移させられて回収される。このハイブリット方式では、帯電手段に残トナーが多量に供給されることがないため、ジャム処理後やキャリブレーション後など中間転写ベルト上に残トナーが多量に発生する条件下でも、帯電手段に多量のトナーが付着することはない。そのため、それを除去するために中間転写ベルトを回転させる時間の必要性も格段に低減できる。したがって、ハイブリッド方式は、ダウンタイム(画像を出力できない期間)の低減と、長期にわたる良好なクリーニング性能の維持と、の両立を図るうえで、上記3つの方式のなかで最も有効なクリーニング方法であると言える。
特開2009−288481号公報 特開2009−205012号公報 特開2000−131920号公報
しかしながら、上記ハイブリッド方式においても、装置の小型化や画像形成速度(プロセススピード)の高速化を図る場合などに、以下に説明する問題が発生する場合があることがわかった。
まず、ハイブリッド方式で良好なクリーニング性能を実現するためには、クリーニングブレードをすり抜けたトナー(以下「すり抜けトナー」ともいう)を帯電手段により逆極性に一様に帯電させることが望まれる。そのため、帯電手段は、少なくともすり抜けトナーの帯電量を反転することが可能な量の放電を発生させることが望まれる。
一方、帯電手段は、トナーと共に中間転写ベルトの表面も帯電させるため、帯電手段による処理部を通過した後の中間転写ベルトの表面電位が、次の1次転写に影響しない電位になるように、帯電手段における放電量を制限することも望まれる。
しかし、装置の小型化やプロセススピードの高速化を行うと、帯電手段による処理部から1次転写部まで中間転写ベルトが移動する時間が短縮されるため、上記の条件を満たせない場合が生じることがある。
帯電手段で一様に帯電させる必要のあるすり抜けトナーの電荷量は、すり抜けトナーの量や帯電量が変化しない場合は、装置の小型化やプロセススピードの高速化などを行ってもほとんど変化しない。そのため、クリーニングブレードの掻き取り能力が向上しない場合は、クリーニング性能を確保するために必要な帯電手段の放電量も減少することは無い。ところが、装置の小型化やプロセススピードの高速化などの変更を行った場合、帯電手段による処理部から1次転写部まで中間転写ベルトが移動する時間が短縮されるため、中間転写ベルトの表面電位の減衰量が減少する。そのため、1次転写時の中間転写ベルトの表面電位は、上記変更前のそれより高くなってしまい(チャージアップ)、1次転写部における中間転写ベルトの表面と感光体の表面との間の電界が強くなってしまう。これにより、次の1次転写時にトナー像が飛散り、画質を悪化させる問題(転写不良)が生じることがある。
特に、帯電手段としてトナーへの帯電効果が高いブラシ状の部材を用いた場合、上述のように中間転写ベルトの表面電位の減衰が不十分であると、中間転写ベルトの表面に中間転写ベルトの回転方向に沿うスジ状の表面電位ムラが生じやすくなる。この中間転写ベルトの表面電位ムラは、次にその部分に均一なハーフトーン画像などのトナー像を1次転写した場合、表面電位ムラに応じたトナー像の飛散りが発生し、ハーフトーン画像にスジ状の濃度ムラ(以下「スジ画像」ともいう)を発生させることがある。このスジ画像は、帯電手段に印加する電圧を下げれば抑制できる。しかし、この電圧を下げると、残トナーの帯電が不均一となるため、1次転写部での感光体へのトナーの静電的な回収が不十分となり、次に1次転写される画像に残トナーによる汚れ(以下「画像汚れ」ともいう)が生じることがある。特に、この画像汚れは、ジャム処理後やキャリブレーション後に連続して画像形成を行った場合に多く発生することがある。
このように、ハイブリッド方式を用いる場合に、装置の小型化やプロセススピードの高速化などに対応するために、単純に帯電手段によるトナーの帯電量を増やしてクリーニング性能を向上させることは困難である。そのため、中間転写ベルトの良好なクリーニング性能が得られると共に、1次転写部における適正な中間転写体の表面電位を得ることが容易なクリーニング方法が求められている。具体的には、画像汚れを抑制しつつ、中間転写ベルトのチャージアップ、スジ状の表面電位ムラなどによる、スジ画像などの転写不良を抑制するのを容易として、装置の小型化や高速化への対応が容易なクリーニング方法が求められている。
したがって、本発明の目的は、装置の小型化や高速化を図る場合であっても、スジ画像や画像流れなどの画像不具合を抑制しつつ、中間転写体の良好なクリーニング性能を得ることが容易な画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、1次転写部において前記像担持体から転写されたトナー像を搬送し2次転写部において記録材に転写させる移動可能な中間転写体と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記1次転写部より上流の当接部で前記中間転写体に当接し前記中間転写体上のトナーを除去する当接部材と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記当接部より上流の第1の帯電部で前記中間転写体上のトナーを帯電させる第1の帯電手段と、前記中間転写体の移動方向において前記当接部より下流かつ前記1次転写部より上流の第2の帯電部で前記中間転写体上のトナーを帯電させる第2の帯電手段と、前記第1の帯電手段、前記第2の帯電手段のそれぞれに電圧を印加する電源回路と、を有し、前記第1の帯電手段、前記第2の帯電手段には、それぞれトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧が印加され、前記中間転写体により搬送されて前記第2の帯電部を通過した、正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーは、前記1次転写部において前記中間転写体から前記像担持体に移動させられることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、装置の小型化や高速化を図る場合であっても、スジ画像や画像流れなどの画像不具合を抑制しつつ、中間転写体の良好なクリーニング性能を得ることが容易となる。
画像形成装置の概略断面図である。 ベルトクリーナの模式図である。 導電性ブラシの模式図である。 導電性繊維及び導電性ブラシの電気抵抗の測定方法を説明するための模式図である。 第1の導電性ブラシに印加する電圧とトナーの帯電量の分布との関係の一例を示すグラフ図である。 第1の導電性ブラシに印加する電圧とトナーの帯電量の分布との関係の他の例を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成する中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置(レーザービームプリンター)である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する。
本実施例では、各画像形成部PY、PM、PC、PKの構成及び動作は、現像工程で使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素に関し総括的に説明する。
画像形成部Pは、像担持体としての回転可能なドラム型の電子写真感光体(感光体)、すなわち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に駆動手段(図示せず)により回転駆動される。各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各プロセス機器が配置されている。まず、感光体帯電手段としてのローラ型の感光体帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段(画像書き込み手段)としての露光装置(レーザーユニット)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーナ6が配置されている。現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤としてのトナーを収容するトナー容器42と、を有する。ドラムクリーナ6は、クリーニング部材としてのドラムクリーニングブレード61と、ドラム廃トナー容器62と、を有する。
また、画像形成装置100は、各画像形成部Pの各感光ドラム1に対向するように配置された、移動可能な中間転写体としての、無端状のベルトで構成された中間転写ベルト8を有する。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ9とテンションローラ10とによって張架されている。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9に駆動力が伝達されることで図中矢印R2方向に回転駆動される。上述の各1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8の内周面側において、各感光ドラム1に対向して設けられている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト8と感光ドラム1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。中間転写ベルト8の外周面側において、駆動ローラ9に対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ11が配置されている。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8を介して駆動ローラ9に向けて押圧されており、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。また、中間転写ベルト8の外周面側において、テンションローラ10に対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーナ52が配置されている。ベルトクリーナ52は、当接部材としてのベルトクリーニングブレード21と、第1の帯電手段としての第1の導電性ブラシ23と、第2の帯電手段としての第2の導電性ブラシ24と、ベルト廃トナー容器22と、を有する。中間転写ベルト8の移動方向(回転方向)において、最も上流側に第1の導電性ブラシ23が配置され、次にベルトクリーニングブレード21が配置され、最も下流側に第2の導電性ブラシ24が配置されている。
その他、画像形成装置100は、記録材Sの給搬送手段、記録材Sへのトナー像の定着手段などを有する。
本実施例では、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、テンションローラ10、ベルトクリーナ52などによって、中間転写ベルトユニット50が構成されている。
また、本実施例では、各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーナ6とは、一体的にプロセスカートリッジ7を構成している。各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、それぞれ画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能とされている。本実施例では、各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの構成は実質的に同じであり、各トナー容器42Y、42M、42C、42Kに収容されたトナーがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーであることが異なる。
また、画像形成装置100には、画像形成装置100の制御を行うための電気回路が搭載された制御基板25が設けられている。制御基板25には、制御手段としてのCPU26が搭載されている。CPU26は、画像形成に関する画像形成装置100の動作を一括して制御する。CPU26は、記録材Sの搬送に関する駆動源や中間転写ベルト8及び各画像形成部Pの駆動源などの駆動制御手段、各種電源回路の高圧制御手段、あるいは装置内の各種センサからの信号などに基づいて装置動作を制御するアルゴリズムを内蔵している。
ここで、画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(画像出力動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程(印字工程)、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Sに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Sに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程時などが含まれる。なお、画像形成装置100の電源が投入され、前多回転工程が実行された後に、ジョブの開始指示が入力されるまで(あるいは一のジョブが終了した後、次のジョブの開始指示が入力されるまで)、画像形成装置100はスタンバイ状態となる。
2.転写に関する構成
本実施例における1次転写、2次転写に関する構成について更に詳しく説明する。本実施例では、中間転写体として、小型化が容易な中間転写ベルト8が用いられている。中間転写ベルト8は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した無端状ベルトである。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9、テンションローラ10の2軸で張架され、テンションローラ10により総圧100Nの張力が付与されている。本実施例では、中間転写ベルト8として、導電剤としてカーボンを混合することにより体積抵抗率を1×1010Ω・cmに調整したポリイミド樹脂で形成された、厚さ70μmの無端状ベルトを用いた。この中間転写ベルト8は、電気的特性としては、電子導電性の特性を示し、雰囲気中の温湿度に対する電気抵抗値の変動が小さいのが特徴である。
中間転写ベルト8の体積抵抗率の範囲としては、転写性の観点から、1×109〜1×1011Ω・cmの範囲が好ましい。中間転写ベルト8の体積抵抗率が1×109Ω・cmより低いと、高温高湿環境下で転写電流が逃げることによる転写不良が発生する場合がある。一方、中間転写ベルト8の体積抵抗率が1×1011Ω・cmより高いと、低温低湿環境下で異常放電による転写不良が発生する場合がある。
ここで、中間転写ベルト8の体積抵抗率は、次の測定方法により求められる。すなわち、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)を用い、測定プローブはURを用い、測定時の室内温度は23℃、室内湿度は50%に設定し、印加電圧250V、測定時間10secの条件で測定を行う。
なお、本実施例では、中間転写ベルト8の材料としてポリイミド樹脂を使用したが、中間転写ベルト8の材料はこれに限定されるものではない。例えば、熱可塑性樹脂であれば、次のような他の材料を使用してもよい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの材料及びこれらの混合樹脂である。
1次転写ローラ5としては、芯金を弾性層で覆った外径12mmの弾性ローラを用いた。芯金としては、外径6mmのニッケルメッキ鋼棒を用いた。また、弾性層としては、体積抵抗率を1×107Ω・cmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする厚さ3mmの発泡スポンジ体を用いた。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に対し9.8Nの加圧力で当接させられており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。また、感光ドラム1上のトナーを中間転写ベルト8に1次転写している時には、+1500Vの直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が1次転写ローラ5に印加される。
2次転写ローラ11としては、芯金を弾性層で覆った外径18mmの弾性ローラを用いた。芯金としては、外径8mmのニッケルメッキ鋼棒を用いた。また、弾性層としては、体積抵抗率を1×108Ω・cmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする厚さ5mmの発泡スポンジ体を用いた。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8に対して50Nの加圧力で当接させられており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。また、中間転写ベルト8上のトナー像を紙などの記録材Sに2次転写している時には、+2500Vの直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が2次転写ローラ11に印加される。
3.ベルトクリーナの構成
図2は、本実施例におけるベルトクリーナ52の近傍をより詳しく示す模式図である。ベルトクリーナ52は、中間転写ベルト8の移動方向において、2次転写部N2より下流かつ最上流の1次転写部N1Yより上流で中間転写ベルト8に当接するように配置された、ベルトクリーニングブレード21を有する。ベルトクリーニングブレード21は、当接部材の一例である。ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8上のトナーの大半を掻き取る。ベルトクリーニングブレード21と中間転写ベルト8との当接部が掻き取り部CLである。
また、ベルトクリーナ52は、中間転写ベルト8の移動方向において、2次転写部N2より下流かつ掻き取り部CLより上流で中間転写ベルト8に接触するように配置された、第1の導電性ブラシ23を有する。第1の導電性ブラシ23は、第1の帯電手段(第1の帯電部材、除電部材)の一例である。第1の導電性ブラシ23は、中間転写ベルト8上のトナーを帯電させる。詳しくは後述するように、第1の導電性ブラシ23は、中間転写ベルト8上のトナーを除電するか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させる。このように、トナーを帯電させることには、ある極性に帯電しているトナーをそれとは逆極性側に帯電させてトナーの電荷量を小さくする(除電する)こと、更に該逆極性側に帯電させてトナーを当初の極性とは逆極性に帯電させることが含まれる。第1の導電性ブラシ23と中間転写ベルト8との接触部が第1の帯電部CH1である。
また、ベルトクリーナ52は、中間転写ベルト8の移動方向において、掻き取り部CLより下流かつ最上流の1次転写部N1Yより上流で中間転写ベルト8に接触するように配置された、第2の導電性ブラシ24を有する。第2の導電性ブラシ24は、第2の帯電手段(第2の帯電部材)の一例である。第2の導電性ブラシ24は、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けたトナー(すり抜けトナー)を帯電させる。第2の導電性ブラシ24と中間転写ベルト8との接触部が第2の帯電部CH2である。
また、ベルトクリーナ52は、ベルトクリーニングブレード21によって中間転写体上から除去されたトナーを収容するベルト廃トナー容器22を有する。
ベルトクリーニングブレード21、第1の導電性ブラシ23、第2の導電性ブラシ24は、それぞれ中間転写ベルト8を介してテンションローラ10に向けて押圧されている。また、ベルトクリーニングブレード21、第1の導電性ブラシ23、第2の導電性ブラシ24は、それぞれ廃トナー容器22に支持されている。
ベルトクリーニングブレード21は、弾性材料で形成された板状(ブレード状)の部材である。本実施例では、ベルトクリーニングブレード21として、弾性ゴム材料としてのウレタンゴムで形成された板状部材を用いた。具体的には、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21として、長手方向長さが232mm、短手方向長さが12mm、厚さが2mmの板状部材を用いた。
ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8に対して線圧0.49N/cm程度の加圧力で、中間転写ベルト8の移動方向に対してカウンタ方向に圧接させられている。すなわち、ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8の移動方向と略直交する長手方向の全域で、該長手方向と略直交する短手方向の自由端側が中間転写ベルト8の移動方向の上流を向くようにして、中間転写ベルト8に当接させられている。ベルトクリーニングブレード21は、その自由端の中間転写ベルト8側のエッジ部及び/又は該エッジ部から固定端部側の所定範囲の面が、中間転写ベルト8の表面に接触する。
ベルトクリーニングブレード21の線圧は、良好なクリーニング性能を得ると共に、必要以上の加圧力によりブレードやベルトにダメージを与えないために、好ましくは0.4〜0.8N/cm、より好ましくは0.55〜0.67N/cmである。ここで、ベルトクリーニングブレード21の線圧とは、ベルトクリーニングブレード21の単位長さ当たりの、中間転写ベルト8に対するベルトクリーニングブレード21の当接圧の総圧である。この線圧は、中間転写ベルト8に荷重変換器を取り付けておき、中間転写ベルト8の表面にベルトクリーニングブレード21を押し付け、その荷重を測定することで求めることができる。
第1の導電性ブラシ23及び第2の導電性ブラシ24は、導電性を有する繊維で構成されたブラシ状の部材である。第1の導電性ブラシ23には、第1のトナー帯電電圧印加手段としての第1のトナー帯電電圧電源回路(高圧電源回路)60から、所定のトナー帯電電圧(トナー帯電バイアス)が印加される。これにより、トナーは、除電されるか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させられる。第2の導電性ブラシ24には、第2のトナー帯電電圧印加手段としての第2のトナー帯電電圧電源回路(高圧電源回路)70から、所定のトナー帯電電圧(トナー帯電バイアス)が印加される。これにより、トナーは、トナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させられる。なお、テンションローラ10は接地されており、第1、第2の導電性ブラシ23、24に印加される電圧の対向電極となるよう構成されている。
ここで、本実施例では、第1の導電性ブラシ23と第2の導電性ブラシ24の構成は実質的に同一であるため、以下、代表して第1の導電性ブラシ23について更に詳しく説明する。
図3(a)、(b)は、第1の導電性ブラシ23をより詳しく示す模式図である。第1の導電性ブラシ23は、本実施例では絶縁性のナイロンで形成された基布23dに導電性繊維23aを織り込みブラシ状とすることで構成されている。上記基布23dは、厚さ1mmのSUS(ステンレススチール)板金の支持体23e上に、固定手段としての導電性接着剤によって接着されている。よって、基布23dに織り込まれた導電性繊維23aは、その基布23dの下の支持体23eに接触して電気的に導通している。本実施例では、この支持体23eを介して、導電性ブラシ23に電圧が印加される。
本実施例では、第1の導電性ブラシ23を構成する導電性繊維23aは、ナイロンを主成分とし、導電剤としてカーボンを含有して構成されている。導電性繊維23aの1本の単位長さあたり抵抗値(電気抵抗)は1×105Ω/cmである。また、導電性繊維23aの単糸繊度は170T/68Fである。この場合の単糸繊度は、1本の糸が68フィラメントの繊維で構成され、その重さが170T(デシテックス:10000m分の長さの重さが170g)であることを示している。
ここで、導電性繊維23aの単位長さ当たりの抵抗値は、次の測定方法により求められる。図4(a)に示すように、測定対象の導電性繊維23aを、幅10mm(D)の間隔で配置された2本の直径5mmの金属ローラ33で張架し、片側100gの錘34にて両端側に荷重をかける。この状態で、電源回路31から200Vの電圧を一方の金属ローラ33を介して導電性繊維23aに印加し、その時の電流値を他方の金属ローラ33に接続された電流計32で読み取る。そして、10mm(1cm)あたりの導電性繊維23aの抵抗値(Ω/cm)を算出する。なお、導電性繊維23aの単位長さ当たりの抵抗値の範囲としては、トナーを帯電させる観点から、1×103〜1×107Ω/cmの範囲が好ましい。
本実施例では、導電性ブラシ23の導電性繊維23aの密度は100kF/inch2である。また、導電性繊維23aの長さ(基布23dの平面から導電性繊維23aの先端位置までの垂直距離で代表する)Xは5mmである。また、導電性ブラシ23の長手幅(中間転写ベルト8の移動方向と略直交する方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Lは225mmである。また、導電性ブラシ23の短手幅(中間転写ベルト8の移動方向に沿う方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Wは5mmである。
また、本実施例では、導電性ブラシ23の導電性繊維23aは、中間転写ベルト8の移動方向に5列が植毛されている。また、導電性ブラシ23の先端位置は、中間転写ベルト8の表面に対して、約1.0mmの侵入量となるように固定して配置されている。これにより、導電性ブラシ23は、移動する中間転写ベルト8の表面を摺擦する(中間転写ベルト8の表面に対して周速差を有する)。
上述した単位長さ当たりの抵抗値の範囲(1×103〜107Ω/cm)の導電性繊維23aを用いた場合、導電性繊維23aの集合体としての第1の導電性ブラシ23の抵抗値(電気抵抗)Rb[Ω]は、Rb=1×101〜105Ωの範囲となる。本実施例では、第1の導電性ブラシ23の抵抗値Rb[Ω]は、1×103Ωである。
ここで、導電性ブラシ23の抵抗値R[Ω]は、次の測定方法により求められる。図4(b)に示すように、測定対象の導電性ブラシ23を、直径30mmの金属ローラ35に侵入量0.9mmで当接させ、電源回路36から200Vの電圧を、導電性ブラシ23に印加する。そして、その時の電流値を金属ローラ35に接続された電流計37で読み取り、導電性ブラシ23の抵抗値[Ω]を算出する。
なお、導電性ブラシ23の中間転写ベルト8(又は上記金属ローラ35)への侵入量は、次の距離で代表される。すなわち、導電性ブラシ23の短手方向の中央位置において、ブラシが変形されていないと仮定した場合の導電性繊維23aの先端があるべき位置と中間転写ベルト8の表面との間の、中間転写ベルト8(又は上記金属ローラ35)の法線方向に沿う距離である。
4.画像形成装置の画像形成プロセス
本実施例の画像形成装置100の画像形成プロセスについて説明する。画像形成時には、回転する感光ドラム1の外周面は、帯電ローラ2によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に略一様に帯電させられる。このとき、帯電ローラ2には、所定の極性(本実施例では負極性)の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。その後、帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像信号に基づいて露光されて、静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって現像剤としてのトナーでトナー像として現像(可視化)される。このとき、現像ローラ41には、所定の極性(本実施例では負極性)の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、イメージ部露光と反転現像とによって、感光ドラム1上にトナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)は負極性であり、現像に使用されるトナーは負極性に帯電している。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用により、感光ドラム1に接触して感光ドラム1と略等速で回転している中間転写ベルト8上に転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ5には、1次転写電圧印加手段としての1次転写電圧電源回路(高圧電源回路)51から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えばフルカラー画像の形成時には、第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像が、順次に重ね合わせられるようにして中間転写ベルト8上に転写される。そして、4色のトナー像が重なった状態で、中間転写ベルト8の回転により2次転写部N2まで搬送される。
一方、記録用紙などの記録材Sが、記録材Sを収納する記録材カセット13から給搬送装置12によって送り出され、レジストローラ対16によって2次転写部N2まで搬送されてくる。給搬送装置12は、記録材カセット13内から記録材Sを送り出す給送ローラ14と、送り出された記録材Sを搬送する搬送ローラ対15と、を有する。そして、レジストローラ対16によって、中間転写ベルト8上のトナー像と同期するようにして、2次転写部N2に記録材Sが搬送される。
中間転写ベルト8上のトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11との間に挟持されて搬送される記録材S上に転写(2次転写)される。このとき、2次転写ローラ11には、2次転写電圧印加手段としての2次転写電圧電源回路(高圧電源回路)53から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置17に搬送される。そして、この記録材Sは、定着装置17が有する定着フィルム18と加圧ローラ19とによって挟持されて搬送されることで加熱及び加圧されて、その表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ対20によって装置本体110の外部に排出される。
なお、1次転写工程後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(1次転写残トナー、残トナー)は、ドラムクリーナ6によってクリーニングされる。すなわち、感光ドラム1に当接して配置されたドラムクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1上から1次転写残トナーが掻き取られ、ドラム廃トナー容器62に回収される。
また、2次転写工程後に中間転写ベルト8の表面に残ったトナー(2次転写残トナー、残トナー)は、ベルトクリーナ52によってクリーニングされる。ベルトクリーナ52によるクリーニング動作ついては、後述して更に詳しく説明する。
以上、記録材Sに画像を形成する画像形成プロセスを説明したが、本実施例の画像形成装置100は、中間転写ベルト8上に検知用画像を形成する画像形成プロセス(ここでは「キャリブレーション」ともいう)も実行することができる。キャリブレーションは、形成する画像のトナー濃度を安定させる、又は中間転写ベルト8上の各色の画像の形成位置を調整するなどの目的で行われる。キャリブレーションでは、中間転写ベルト8上に検知用画像(トナー像)であるパッチ画像が形成され、そのパッチ画像の濃度や位置などが試験画像検知手段としてのパッチセンサ27によって検知される。そして、その検知結果に基づいて、現像装置4に供給する現像電圧の値や各露光装置3の露光開始タイミングが調整される。本実施例では、パッチセンサ27は、中間転写ベルト8の移動方向において最下流の1次転写部N1Kより下流かつ2次転写部N2より上流の位置(本実施例では駆動ローラ9に対向する位置)でパッチ画像を検知するように配置されている。また、本実施例では、パッチセンサ27は、反射型の光学センサで構成される。なお、このキャリブレーションの実行時には、2次転写ローラ11にパッチ画像のトナーが付着するのを抑制するために、2次転写ローラ11にはトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧(逆バイアス)が印加される。そして、2次転写部N2を通過した中間転写ベルト8上のパッチ画像のトナー(残トナー)は、ベルトクリーナ52によってクリーニングされる。
5.中間転写ベルトクリーニング工程
本実施例における、画像形成プロセスに続く中間転写ベルト8のクリーニング工程について説明する。
中間転写ベルト8上の残トナーは、ベルトクリーナユニット52でクリーニングされる。まず、残トナーは、第1の導電性ブラシ23と中間転写ベルト8との接触部(第1の帯電部)CH1に到達する。第1の導電性ブラシ23には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の電圧が印加される。これにより、残トナーを第1の導電性ブラシ23に静電的に一時的に回収させ、保持させることが可能になる。
ここで、第1の導電性ブラシ23が設けられていない場合、大量のトナーが直接ベルトクリーニングブレード21と中間転写ベルト8との当接部(掻き取り部)CLに送られる場合がある。例えば、高画像比率(印字率)の画像の形成時、低温環境下、寿命末期などにおいて2次転写残トナー多い場合、又はキャリブレーション時の高濃度のパッチ画像をクリーニングする場合などである。この場合、この大量のトナーは、ベルトクリーニングブレード21でクリーニングしきれずに、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けてしまい、いわゆるクリーニング不良が発生することがある。これに対し、本実施例では、残トナーを第1の導電性ブラシ23に一時的に回収させ、保持させることできる。そのため、大量のトナーが直接クリーニングCLに送られることを抑制し、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能を向上させることが可能になる。
また、連続画像形成時には、連続的に2次転写残トナーが第1の導電性ブラシ23に到達するため、第1の導電性ブラシ23で保持しきれずに、第1の帯電部CH1を通過してしまう場合がある。ここで、本実施例では、第1の導電性ブラシ23にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧が印加されているため、第1の帯電部CH1(第1の導電性ブラシ23と中間転写ベルト8とのニップ内)で放電が発生する。そのため、上述のようにトナーが第1の帯電部CH1を通過する際に、トナーは除電されるか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電され、中間転写ベルト8とトナーとの間の静電付着力が低減する。これにより、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能を向上させる効果が得られる。
図5は、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧と、第1の帯電部CH1を通過した後のトナーの帯電量の分布と、の関係を示すグラフ図である。トナーの帯電量の分布は、中間転写ベルト8上のトナーを一定量採取し、その一定量中のトナー粒子の重さと電荷量を計測し、単位重さあたりの電荷量ごとに個数をカウントして得たものである。なお、第1の導電性ブラシ23が設けられていない構成(REF構成)についても同様の試験を行った。REF構成は、第1の導電性ブラシ23が設けられていないことを除いて、実質的に本実施例の構成と同じである。この結果より、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧によってトナーの帯電量が変化することがわかる。
第1の導電性ブラシ23が設けられていない場合(REF構成)のトナーの帯電量の分布は、−12[μC/g]をピークに、−40〜+10[μC/g]とブロードな帯電量の分布を示している。これに対し、第1の導電性ブラシ23に正極性の電圧を印加した場合、ピークが徐々に正極性側へシフトし、分布も徐々にシャープになることがわかる。本実施例の構成では、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧が500Vでもトナーの帯電量の分布が正極性側へシフトすることがわかる。更に電圧を上げることで(本実施例の構成では約1000V〜1500V)、トナーの帯電量の分布は0[μC/g]を中心としたシャープな分が得られ、残トナーが十分に除電されることがわかる。このように、第1の導電性ブラシ23にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加することで、残トナーの帯電量の分布をトナーの正規極性とは逆極性(正極性)側へシフトさせることが可能である。そして、これにより、残トナーを除電するか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させることが可能である。
なお、図5には第1の導電性ブラシ23に定電圧制御された電圧を印加した場合の結果を示したが、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧は定電流制御してもよい。その場合、上記結果における電圧値500V、1000V、1500Vと同等の効果が得られる定電流値は、それぞれ約5μA、10μA、15μA程度であった。なお、これらの値は、装置の構成、トナー処方、帯電部材の形状や電気抵抗値などで変わるものであり、上記の値に限定されるものではない。
表1は、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧と、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能との関係を調べた結果を示す。ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能は、10℃環境下において、ベルトクリーニングブレード21の線圧を前述の好ましい範囲の下限付近にしてすり抜けが発生しやすい設定とし、キャリブレーション時のクリーニング性能を調べた。キャリブレーション時には、2次転写ローラ11に逆バイアスが印加されることで、中間転写ベルト8に形成されたパッチ画像のトナーがほぼそのままの状態でベルトクリーナユニット52へ送られる。クリーニング性能は、上記条件下でベルトクリーニングブレード21により連続してクリーニングが可能なパッチ画像の個数で評価し、すり抜けが生じない場合を○、若干すり抜けが生じた場合を△、著しくすり抜けが生じた場合を×で表した。なお、第1の導電性ブラシ23が設けられていない構成(REF構成)についても同様の試験を行った。
Figure 2017016039
表1の結果からわかるように、第1の導電性ブラシ23が設けられていない場合(REF構成)と比較して、第1の導電性ブラシ23にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加した場合の方が、明らかにクリーニング性能が向上する。本実施例の構成では、印加する電圧が500V程度から、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能が良化し始めることがわかる。また、本実施例の構成では、印加する電圧を1000V〜1500Vにすることで、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能が大幅に向上することがわかる。
そこで、本実施例では、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を1000V〜1500Vに設定した。つまり、本実施例では、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧は、上述の除電効果が得られる範囲でかつ極力低い値に設定する。これにより、出力の高い高圧電源回路を用いることなく、またトナーを正極性に過帯電させることなく、トナーを十分に除電してベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能を向上させることが可能となる。
一方、第1の導電性ブラシ23を設けた場合であっても、中間転写ベルト8の表面の凹凸がある場合や、繰り返し使用によりベルトクリーニングブレード21が摩耗した場合などには、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けるトナーが増えることがある。
そこで、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21をトナーがすり抜けた場合でも、そのすり抜けトナーを十分にクリーニングすることを可能にするため、ベルトクリーニングブレード21の下流側に第2の導電性ブラシ24が配置されている。第2の導電性ブラシ24には、第1の導電性ブラシ23と同様に、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の電圧が印加される。第2の導電性ブラシ24は、トナーを除電するだけはなく、より積極的にトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)に帯電させるようにする。
第2の導電性ブラシ24で正規の帯電極性とは逆極性に帯電させられたトナーは、1次転写部N1において感光ドラム1に静電的に転移(逆転写)させられて回収される。このとき、1次転写部N1には、正規の帯電極性に帯電したトナーを中間転写ベルト8側から感光ドラム1側に向かわせる(感光ドラム1に引き寄せる)電界が形成される。つまり、感光ドラム1側よりも中間転写ベルト8側の方が、トナーの正規の帯電極性とは逆極性側に高い電位とされる。通常、感光ドラム1を画像形成時と同等に帯電させ、1次転写ローラ5に画像形成時と同様にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加することで上記電界を形成することができる。画像形成中(1次転写中)は、感光ドラム1上から中間転写ベルト8上へのトナー像の1次転写と同時に、中間転写ベルト8上から感光ドラム1上への残トナーの転移を行うことができる(転写同時クリーニング)。感光ドラム1上に転移した残トナーは、ドラムクリーナ6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。なお、残トナーを回収する画像形成部Pは、複数の画像形成部PY、PM、PC、PKのうちいずれであってもよい。中間転写ベルト8の移動方向において最上流の画像形成部P以外の画像形成部Pで回収する場合は、次のようにすればよい。つまり、残トナーを通過させる1次転写部N1において感光ドラム1と中間転写ベルト8とを離間させたり、1次転写部N1に1次転写時とは逆方向の電界を形成したりすればよい。このような回収方法自体は、本発明では利用可能なものを任意に用いることができる。
一般的に、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けやすいトナーは、中間転写ベルト8との間の静電的な付着力の強い、第1の導電性ブラシ23で十分に除電しきれなかった負極性の帯電量が大きいトナーが含まれることが多い。そのため、本実施例では、第2の導電性ブラシ24には、第1の導電性ブラシ23に印加した電圧と同極性で絶対値が該電圧以上の電圧を印加する。これにより、第2の導電性ブラシ24でトナーを正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)に十分に帯電させることが可能となる。本実施例では、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧を、1500V〜2000Vに設定した。
つまり、本実施例では、第1の導電性ブラシ23によってトナーを除電した後に、ベルトクリーニングブレード21によってトナーを掻き取ることで、トナーの掻き取り性能を向上させる。さらに、その際に掻き取りきれなかったすり抜けトナーを第2の導電性ブラシ24によってトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させ、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させる。特に、本実施例では、トナーの極性を大きく反転させない範囲の電圧を第1の導電性ブラシ23に印加することで、トナーを除電し、大部分のトナーをベルトクリーニングブレード21によって掻き取る。また、その際に掻き取りきれなかったすり抜けトナーを、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧よりも大きな電圧を第2の導電性ブラシ24に印加することで、均一に極性を反転させるように帯電させ、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させる。
表2は、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧と、静電クリーニング性能(画像汚れの発生状況)及びスジ画像(ブラシ筋)などの画像弊害の発生状況との関係を調べた結果を示す。試験は、第1の導電性ブラシ23が設けられていない構成(REF構成)と、本実施例の構成とで行った。前述のように、画像汚れは、すり抜けトナーの帯電が不十分なために1次転写部N1でのトナーの回収が不十分となって次の画像に汚れとして現れる現象である。また、前述のように、スジ画像は、第2の導電性ブラシ24で帯電させられた中間転写ベルト8の表面電位が1次転写部N1に到達するまでに十分に減衰しない場合に、中間転写ベルト8のスジ状の表面電位ムラによってスジ状に濃度ムラが現れる現象である。評価は、キャリブレーション後に所定のパターンの画像を連続して出力する連続画像形成において行い、画像汚れ、スジ画像のいずれについても、生じない場合を○、若干生じた場合を△、著しく生じた場合を×で表した。なお、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧は1000Vに設定した。
Figure 2017016039
表2の結果からわかるように、REF構成と比較して、本実施例の構成の方が、より低い電圧から十分な静電クリーニング性能が得られ、良好なクリーニング性能が得られる第2の導電性ブラシ24に印加する電圧のマージンが広がることがわかる。REF構成では、該マージンが1500V〜1750Vであったのに対して、本実施例の構成(第1の導電性ブラシ23に1000V印加)では、該マージンは1000V〜1750Vと広くなった。
これは、第1には、第1の導電性ブラシ23の作用により、すり抜けトナーの量自体を低減させることができるためである。また、第2には、すり抜けトナーが第1の導電性ブラシ23によって一度除電されたトナーであるためである。つまり、これにより、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧がREF構成より低くても、すり抜けトナーを均一にトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させて、容易に感光ドラム1に静電的に回収させることが可能になるためである。
以上のように、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21のベルト移動方向上流側に第1の導電性ブラシ23を配置し、この第1の導電性ブラシ23に残トナーを除電するか又はトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させるための電圧を印加する。特に、本実施例では、第1の導電性ブラシ23には、残トナーを十分に除電できる範囲で、極力低い電圧を印加する。これにより、残トナーを一旦第1の導電性ブラシ23に回収させ、保持させて、残トナーを除電することが可能になる。そのため、ベルトクリーニングブレード21の当接圧を必要以上に高くすることなく、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能の向上を図ることができる。したがって、繰り返し使用によるベルトクリーニングブレード21の摩耗の抑制、ベルトクリーニングブレードのメクレなどの問題の発生の抑制、ベルトクリーニングブレード2の高寿命化などを達成しつつ、良好なクリーニング性能を得ることができる。
また、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21のベルト移動方向下流側に第2の導電性ブラシ24を配置し、この第2の導電性ブラシ24に残トナーをトナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電させるための電圧を印加する。特に、本実施例では、第2の導電性ブラシ24には、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧と同極性で絶対値が大きい電圧を印加する。これにより、第1の導電性ブラシ23が設けられていない場合よりも第2の導電性ブラシ24に印加する電圧を低くしても、すり抜けトナーを均一に帯電させることが可能になる。そのため、中間転写ベルト8の良好なクリーニング性能を得つつ、中間転写ベルト8のチャージアップ、スジ状の表面電位ムラなどの発生を抑制することができる。
なお、本実施例では、第1の導電性ブラシ23と第2の導電性ブラシ24とに、実質的に同じ構成のものを使用したが、これに限定されるものではない。第1の導電性ブラシ23と第2の導電性ブラシ24とで、電気抵抗や形状(導電性繊維23aの長さXや、導電性ブラシ23の短手幅Wなど)などを変えてもよい。例えば、第1の導電性ブラシ23の電気抵抗を第2の導電性ブラシ24の電気抵抗よりも大きくすることができる。この場合、第1、第2の導電性ブラシ23、24に印加する電圧が同じでも、第1の導電性ブラシ23に流れる電流よりも第2の導電性ブラシ24に流れる電流の方を多くすることができ、この場合も上記同様の効果を得ることが可能になる。第1、第2の導電性ブラシ23、24で電源回路を共通化してもよい。つまり、上記構成を異ならせる場合や、前述のように定電流制御を用いる場合に、第1の導電性ブラシ23に電圧が印加されて供給される電流の絶対値よりも、第2の導電性ブラシ24に電圧が印加されて供給される電流の絶対値の方が大きい構成としてよい。
以上、本実施例によれば、すり抜けトナーの量の低減、すり抜けトナーの帯電量の低減を図ることが可能となる。これにより、ベルトクリーニングブレード21の下流側に配置された第2の導電性ブラシ24に印加する電圧をより低くしても、良好な静電クリーニング性能を得ることができる。したがって、中間転写ベルト8の良好なクリーニング性能が得られると共に、1次転写部N1における適正な中間転写ベルト8の表面電位を得ることが容易となる。具体的には、画像汚れを抑制しつつ、中間転写ベルト8のチャージアップ、スジ状の表面電位ムラなどによる、スジ画像などの転写不良を抑制するのを容易として、装置の小型化や高速化への対応を容易とすることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能、構成を有する要素については、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、第1の導電性ブラシ23には、主にトナーを除電することを目的として、トナーを正規の帯電極性とは逆極性にまで帯電させない範囲の低い電圧を印加して、ベルトクリーニングブレード21によるクリーニング性能の向上を図った。そして、掻き取りきれなかったすり抜けトナーは、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧よりも高い電圧を第2の導電性ブラシ24に印加して、十分に正規の帯電極性とは逆極性に帯電させ、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させた。
これに対し、本実施例では、逆に、第1の導電性ブラシ23でより積極的にトナーを正規の帯電極性とは逆極性に帯電させた後に、ベルトクリーニングブレード21により掻き取る。そして、掻き取りきれなかったすり抜けトナーは、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧より低い電圧を第2の導電性ブラシ24に印加して、正規の帯電極性とは逆極性に再び帯電させた後に、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させる。これにより、中間転写ベルト8のチャージアップ、スジ状の表面電位ムラなどの発生をさらに抑制することができる。
装置の更なる小型化や高速化を図る場合、あるいは低湿度環境などにおいて、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧を大きくすると、中間転写ベルト8の表面電位の減衰が不十分になることが考えられる。この場合、中間転写ベルト8のチャージアップによって、中間転写ベルト8のスジ状の表面電位ムラがより発生しやすくなることが考えられる。このような場合などに、本実施例の構成はより有効となる。
図6は、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を1500〜2000Vとした場合の第1の帯電部CH1を通過した後のトナーの帯電量の分布を示すグラフ図である。図6から、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を2000Vとすることで、トナーの帯電量の分布は図5に示したものよりも均一に正規の帯電極性側へシフトすることがわかる。
表3は、実施例1の表2の結果を得たものと同様の試験を、REF構成と、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を1500V、2000Vに設定した場合とで行った結果を示す。
Figure 2017016039
表3の結果からわかるように、REF構成では、良好なクリーニング性能が得られる第2の導電性ブラシ24に印加する電圧のマージンは1500V〜1750Vであった。これに対して、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を1500Vに設定した場合には、該マージンは1000V〜1750Vと広くなった。さらに、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧を2000Vに設定した場合は、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧が750Vと低い場合でも良好なクリーニング性能が得られた。つまり、第1の導電性ブラシ23である程度逆極性状態まで帯電させたトナーは、第2の導電性ブラシ24に印加する電圧がより低くても十分に帯電させることができ、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させることが可能となることがわかる。
このように、本実施例では、トナーの極性をある程度反転させる電圧を第1の導電性ブラシ23に印加することで、トナーをある程度正規の帯電極性とは逆極性に帯電させ、大部分のトナーをベルトクリーニングブレード21によって掻き取る。また、その際に掻き取りきれなかったすり抜けトナーは、第1の導電性ブラシ23に印加する電圧よりも小さな電圧を第2の導電性ブラシ24に印加することで、均一に再帯電させ、1次転写部N1で感光ドラム1に静電的に回収させる。
なお、実施例1で説明したのと同様に、第1、第2の導電性ブラシ23、24の構成を異ならせたり、第1、第2の導電性ブラシ23、24に印加する電圧を定電流制御したりしてもよい。そして、そのような場合に、第1の導電性ブラシ23に電圧が印加されて供給される電流の絶対値よりも、第2の導電性ブラシ24に電圧が印加されて供給される電流の絶対値の方が小さい構成としてよい。
以上、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、中間転写ベルト8のチャージアップ、スジ状の表面電位ムラなどの発生を抑制することが更に容易となり、装置の小型化や高速化への対応が更に容易となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では、第1、第2の帯電手段として導電性ブラシを用いたが、例えば、導電性を有するローラ部材や、導電性を有するシート部材を利用しても、同様の効果が期待できる。ローラ部材を用いる場合、該ローラ部材は回転するものであってよく、その回転方向は接触部における該ローラ部材と中間転写体の移動方向が順方向となる方向であっても逆方向となる方向であってよい。また、ローラ部材の表層は、金属ローラなどの剛体であってよいし、スポンジなどの弾性体であってもよいし、上述の実施例と同様の植毛がなされたブラシ状であってもよい。また、シート部材は、導電性樹脂で形成された可撓性を有するものとすることができる。
また、上述の実施例では、キャリブレーション時に2次転写部材にトナーが付着することを抑制するために、2次転写部にトナーが到達するタイミングに合わせて、2次転写部材に2次転写時とは逆極性の電圧を印加したが、これに限定されるものではない。例えば、中間転写体に対する2次転写部材の当接・離間の状態を切り替える切り替え手段が設けられている場合、2次転写部にトナーが到達するタイミングに合わせて、2次転写部材を中間転写体から離間させてもよい。また、例えば、2次転写部材の清掃手段が設けられている場合など、2次転写部材に一部のトナーが付着しても問題ない構成の場合などには、トナーが2次転写部材に付着することを抑制する手段は設けなくてもよい。
1 感光ドラム
5 1次転写ローラ
8 中間転写ベルト
11 2次転写ローラ
21 ベルトクリーニングブレード
23 第1の導電性ブラシ
24 第2の導電性ブラシ

Claims (9)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    1次転写部において前記像担持体から転写されたトナー像を搬送し2次転写部において記録材に転写させる移動可能な中間転写体と、
    前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記1次転写部より上流の当接部で前記中間転写体に当接し前記中間転写体上のトナーを除去する当接部材と、
    前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部より下流かつ前記当接部より上流の第1の帯電部で前記中間転写体上のトナーを帯電させる第1の帯電手段と、
    前記中間転写体の移動方向において前記当接部より下流かつ前記1次転写部より上流の第2の帯電部で前記中間転写体上のトナーを帯電させる第2の帯電手段と、
    前記第1の帯電手段、前記第2の帯電手段のそれぞれに電圧を印加する電源回路と、
    を有し、
    前記第1の帯電手段、前記第2の帯電手段には、それぞれトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧が印加され、
    前記中間転写体により搬送されて前記第2の帯電部を通過した、正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーは、前記1次転写部において前記中間転写体から前記像担持体に移動させられることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の帯電手段に印加される電圧の絶対値よりも、前記第2の帯電手段に印加される電圧の絶対値の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の帯電手段に電圧が印加されて供給される電流の絶対値よりも、前記第2の帯電手段に電圧が印加されて供給される電流の絶対値の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の帯電手段に印加される電圧の絶対値よりも、前記第2の帯電手段に印加される電圧の絶対値の方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の帯電手段に電圧が印加されて供給される電流の絶対値よりも、前記第2の帯電手段に電圧が印加されて供給される電流の絶対値の方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写体により搬送されて前記第2の帯電部を通過した、正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーは、前記1次転写部において、前記像担持体から前記中間転写体へのトナー像の1次転写と同時に、前記中間転写体から前記像担持体に移動させられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記当接部材は、移動する前記中間転写体上のトナーを掻き取るブレード状の部材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の帯電手段は、前記中間転写体に接触して配置され、移動する前記中間転写体を摺擦するブラシ状の部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第2の帯電手段は、前記中間転写体に接触して配置され、移動する前記中間転写体を摺擦するブラシ状の部材であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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