JP6758882B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた画像形成装置に関するものである。
従来、中間転写方式の画像形成装置では、残トナーを中間転写体上から除去して回収する方法として、残トナーを正規の帯電極性とは逆極性に帯電させて、1次転写部で感光体に転移させて感光体のクリーニング手段で回収する方法がある。
ここで、感光体のクリーニング手段として用いられるクリーニングブレード(以下、単に「ブレード」ともいう。)のクリーニング性能には、トナーの外添剤でブレードの先端に形成される阻止層の状態が大きく影響する(特許文献1)。阻止層が十分に形成されない場合には、ブレードと感光体との当接部の摩擦により、ブレードの先端の欠けやキズ、ブレードの捲れやスティックスリップ(びびり)が発生し、それに起因してトナーや外添剤がブレードをすり抜けてしまうことがある。
特開2006−184689号公報
しかしながら、残トナーを感光体に転移させてブレードで除去する構成では、次のような課題がある。例えば、トナーの正規の帯電極性が負極性の場合、負極性のトナーを中間転写体に1次転写するのと同時に、正極性に帯電された中間転写体上の残トナーが感光体に転移され、この残トナーがブレードで感光体上から除去される。このとき、残トナーは、正極性に帯電された直後(中間転写体の移動方向において最上流)の画像形成部において他の画像形成部よりも多く感光体に転移される。
そして、このように正極性の2次転写トナーが多量にブレードに送られる画像形成部では、トナーやトナーの外添剤がブレードをすり抜けやすくなることがわかった。このすり抜けたトナーや外添剤は、感光体を帯電させる帯電部材に付着し、感光体の表面を均一に帯電することを妨げて、画像の濃度ムラなどを生じさせることがある。
したがって、本発明の目的は、特定の画像形成部においてクリーニング部材をすり抜けるトナーや外添剤の量が増えることを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する複数の像担持体と、前記複数の像担持体のそれぞれに対応して設けられ、前記像担持体に形成された静電像にトナーを供給する複数の現像手段と、前記複数の像担持体のそれぞれに当接して配置され、前記像担持体からトナーを除去する複数のクリーニング部材と、前記複数の像担持体から1次転写されたトナー像を記録材に2次転写するために搬送する移動可能な中間転写体と、前記2次転写の後に前記中間転写体に残留した残トナーを正規の帯電極性とは逆極性に帯電させる帯電部材と、を有し、前記帯電部材によって正規の帯電極性とは逆極性に帯電された残トナーは、前記複数の像担持体のうち少なくとも1つの像担持体に転移されて前記クリーニング部材で前記像担持体から除去される画像形成装置であって、非画像形成時に、前記複数のクリーニング部材と前記複数の像担持体が形成する複数の当接部のうちの少なくとも1つの当接部に正規の帯電極性に帯電したトナーを供給する供給動作を実行させる制御手段を有し、前記制御手段は、前記供給動作を実行する際に、前記複数の像担持体のうち、前記当接部に到達した前記逆極性に帯電された残トナーの量が最も多い像担持体に、正規の帯電極性に帯電したトナーを最も多く供給するように制御を行い、前記供給動作において、前記現像手段から前記像担持体に正規の帯電極性に帯電したトナーを供給することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、特定の画像形成部においてクリーニング部材をすり抜けるトナーや外添剤の量が増えることを抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 ベルトクリーニング機構の近傍の概略断面図である。 トナーの電荷分布を説明するためのグラフ図である。 実施例の制御のタイミングチャート図である。 阻止層の模式図である。 他の実施例の制御のタイミングチャート図である。 実施例の効果を示す表である。 実施例の効果を示す表である。 実施例の効果を示す表である。 実施例の効果を示す表である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1に示すように、本実施例の画像形成装置10は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を形成する第1、第2、第3、第4のステーション1a、1b、1c、1dを有する。第1〜第4ステーション1a〜1dにおいて、同一又は対応する機能、構成を有する要素については、いずれかの色用に設けられた要素であることを表す符号の末尾のa、b、c、dを省略して総括的に説明することがある。
像担持体としてのドラム型の感光体(電子写真感光体)2は、図中矢印R1方向に所定の周速度で回転駆動される。回転する感光体2の表面は、感光体帯電手段としてのローラ型の帯電部材であるドラム帯電ローラ3によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電される。帯電された感光体2の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)7によって画像情報に応じて走査露光され、感光体2上に静電潜像(静電像)が形成される。感光体2上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によってトナーを用いて現像され、感光体2上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光体2上の露光部に、感光体2の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性である正規の帯電極性は負極性であり、トナー像を形成するトナーは主として負極性の電荷を有している。
各感光体2に対向するように、無端状のベルトで構成された中間転写ベルト20が配置されている。中間転写ベルト20は、複数の感光体2から1次転写されたトナー像を記録材Pに2次転写するために搬送する移動可能な中間転写体の一例である。中間転写ベルト20は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ21、テンションローラ22、2次転写対向ローラ23に掛け回されて、所定のテンションをもって張架されている。中間転写ベルト20は、駆動ローラ23が図中矢印R2方向に回転駆動されることで、図中矢印R3方向に感光体2の周速度と同等の周速度(プロセススピード)で回転(周回移動)する。中間転写ベルト20の内周面側には、各感光体2に対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ5a〜5dが配置されている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト20を介して感光体2に向けて押圧され、感光体2と中間転写ベルト20とが接触する1次転写部N1を形成する。
感光体2上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用により、回転している中間転写ベルト20上に1次転写される。1次転写工程時に、1次転写ローラ5には、1次転写電源40から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の1次転写バイアス(1次転写電圧)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光体2に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト20上に重ね合わせるようにして順次転写される。
中間転写ベルト20の外周面側において、2次転写対向ローラ23と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ24が配置されている。2次転写ローラ24は、中間転写ベルト20を介して2次転写対向ローラ23に向けて押圧され、中間転写ベルト20と2次転写ローラ24とが接触する2次転写部N2を形成する。
中間転写ベルト20上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ24の作用により、中間転写ベルト20と2次転写ローラとに挟持されて搬送される紙などの記録材Pに2次転写される。2次転写工程時に、2次転写ローラ24には、2次転写電源44から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の2次転写バイアス(2次転写電圧)が印加される。記録材Pは、図示しない給搬送装置によってレジストローラ13まで搬送され、レジストローラ13によって中間転写ベルト20上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2に供給される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置12で加熱及び加圧されてトナー像が定着(溶融固着)された後に、画像形成装置10の外部に排出される。
また、1次転写工程後に感光体2上に残留したトナーは、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって、感光体2上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、感光体2に当接して配置されたクリーニング部材としてのブレード61によって、回転する感光体2の表面から1次転写残トナーを掻き取って回収トナー容器62に回収する。ブレード61は、感光体2の回転方向に対してカウンター方向(自由端部が感光体2の回転方向に上流側を向く方向)に当接された、弾性材料(ウレタンゴムなど)で形成された板状(ブレード状)の部材である。中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング機構30については後述して詳しく説明する。
本実施例では、感光体2は、負帯電性のOPC(有機光導電体)感光体であり、アルミニウムのドラム基体上に感光層を有している。また、本実施例では、ドラム帯電ローラ3は、感光体2に所定の圧接力で接触している。本実施例では、ドラム帯電ローラ3は、直径8mmのニッケルメッキ鋼棒の上に、カーボンを分散させたエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなる弾性層を肉厚4mmで被覆したものである。また、本実施例では、中間転写ベルト20は、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂を用いて形成されている。本実施例では、中間転写ベルト20の表面抵抗率は5.0×1011Ω/□であり、体積抵抗率は8.0×1011Ωcmである。また、本実施例では、1次転写電源40、2次転写電源44は、正極性と負極性のバイアスを選択的に印加できるようになっている。
また、画像形成装置10の装置本体に設けられた制御手段としての制御部(CPU)11が、記憶部(メモリー)に記憶されたプログラムに従って、画像形成装置10の各部の動作を統括的に制御する。ここで、画像形成装置10は、一の開始指示により開始される、単数又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(プリント動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に静電潜像やトナー像の形成、転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。前回転工程は開始指示から画像を形成し始めるまでの、また後回転工程は画像形成工程の後の、準備動作を行う期間である。紙間工程(画像間工程)は、複数の記録材Sに画像を形成する際の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程が含まれる。
2.ベルトクリーニング機構
図2は、本実施例におけるベルトクリーニング機構30の近傍の概略断面図である。本実施例では、ベルトクリーニング機構30は、残トナーを帯電させる帯電手段として、第1の帯電部材である導電性ブラシ31と、第2の帯電部材である帯電ローラ32と、を有する。導電性ブラシ31及び帯電ローラ32は、中間転写ベルト20の移動方向において2次転写部N2よりも下流、かつ、1次転写部N1(最上流の1次転写部N1a)よりも上流で中間転写ベルト20に接触して配置されている。本実施例では、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32は、中間転写ベルト20を介してテンションローラ22に向けて押圧されている。また、中間転写ベルト20の移動方向において、帯電ローラ32は導電性ブラシ31よりも下流側に配置されている。
本実施例では、導電性ブラシ31は、導電性を付与したナイロンで形成されたブラシであり、繊度は7デシテックス、パイル長さは5mm、ブラシ幅(中間転写ベルト20の移動方向)は5mmである。導電性ブラシ31の電気抵抗値は、導電性ブラシ31をアルミシリンダ上に9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させた状態で500Vを印加した場合において、1.0×10Ωである。なお、導電性ブラシ31のかわりに、固定配置される発泡スポンジ状部材(例えばウレタンゴムやNBRヒドリンゴムにて形成されたもの)、回転可能なファーブラシローラ、あるいは回転可能な発泡スポンジローラなどを用いてもよい。
本実施例では、帯電ローラ32は、直径6mmのニッケルメッキ鋼棒の上に、カーボンが分散されたEPDMゴムからなるソリッド弾性体を肉厚5mmで被覆したものである。帯電ローラ32の電気抵抗値は、帯電ローラ32をアルミシリンダ上に9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させた状態で500Vを印加した場合において、5.0×10Ωである。帯電ローラ32は、中間転写ベルト20を介してテンションローラ22に向けて総圧9.8Nの圧力で押圧されている。
導電性ブラシ31、帯電ローラ32は、それぞれ電流検知手段としての第1、第2の電流計(電流測定回路)71、72を介して、第1、第2のクリーニング電源(高圧電源回路)51、52に電気的に接続されている。第1、第2のクリーニング電源51、52は、それぞれ導電性ブラシ31、帯電ローラ32に、正極性と負極性のバイアスを選択的に印加できるようになっている。なお、テンションローラ22は、電気的に接地(グランドに接続)されている。
クリーニング動作時に、導電性ブラシ31、帯電ローラ32には、第1、第2のクリーニング電源51、52からそれぞれ正極性の直流電圧(ここでは「正バイアス」ともいう。)が印加される。第1、第2のクリーニング電源51、52の直流電圧の出力値は、それぞれ第1、第2の電流計71、72により検出された電流に基づきコントロールされ、電流値が予め設定した目標電流値になるように定電流制御される。目標電流値は、残トナーを過剰帯電させることなく、また、帯電不足によるクリーニング不良を生じさせない値が選択される。本実施例では、クリーニング動作時の導電性ブラシ31の目標電流値は20μAであり、帯電ローラ32の目標電流値は30μAである。
ここで、図3は、トナーの電荷分布を模式的に表わしたグラフ図である。図3(a)は2次転写工程前の中間転写ベルト20上のトナー、図3(b)は2次転写工程後の中間転写ベルト上の残トナーの電荷分布の一例を示す。残トナーは、2次転写バイアスの影響で、負極性に帯電したもの、殆ど帯電されていないもの、及び正極性に帯電したもの、が混在した状態となっている。
クリーニング動作時に、導電性ブラシ31に正バイアスが印加されることで、導電性ブラシ31から中間転写ベルト20に向けて正の電界が形成され、残トナーのうち負極性に帯電したトナーが導電性ブラシ31に静電的に回収される。これにより、クリーニング動作時に帯電ローラ32を通過するトナーの量を減少させることができる。加えて、導電性ブラシ31は、残トナーとの間の放電によりトナーを正極性側に帯電(プレ帯電)させつつ、通過するトナーを散らす作用もある。
また、クリーニング動作時に、帯電ローラ32に正バイアスが印加されることで、帯電ローラ32と中間転写ベルト20との間の電位差による放電により、導電性ブラシ31を通過した残トナーは一様に正極性に帯電される。帯電ローラ32によって正極性に帯電された残トナーは、第1ステーション1aの1次転写部N1aへと進む。そして、この残トナーは、第1ステーション1aにおいて、1次転写ローラ5aに印加される正極性の1次転写バイアスの作用により、1次転写と同時に中間転写ベルト20から感光体2aに転移される。この残トナーは、その後ドラムクリーニング装置6aのブレード61aによって感光体2a上から除去されて回収トナー容器62aに回収される。
3.吐き出し工程
クリーニング動作中に、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に正バイアスを印加すると、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に負極性に帯電したトナーが蓄積していく。そして、その蓄積量が所定量に達すると、それ以上のトナーの回収、保持ができなくなり、クリーニング性能が低下する。そこで、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に保持されているトナーを定期的に中間転写ベルト20に吐き出す(移行させる)動作である吐き出し工程が実施される。
吐き出し工程は、後回転時(本実施例では毎回のジョブの後回転工程)やジャム(記録材Pがその搬送経路中で詰まること)発生後の処理動作時などの、画像形成をしていないタイミング(非画像形成時)で実施される。吐き出し工程では、第1、第2のクリーニング電源51、52から導電性ブラシ31、帯電ローラ32に、それぞれ負極性の直流電圧(ここでは「負バイアス」ともいう。)が印加される。これにより、導電性ブラシ31、帯電ローラ32から中間転写ベルトに向かって負の電界が形成される。導電性ブラシ31、帯電ローラ32に蓄積されたトナーの大半は負極性のトナーであるため、静電引力によって中間転写ベルト20上に吐き出される。本実施例では、吐き出し工程では、第1、第2のクリーニング電源51、52から導電性ブラシ31、帯電ローラ32に、それぞれ−1000V、−1500Vの負バイアスが定電圧制御で印加される。
また、導電性ブラシ31、帯電ローラ32には、放電によって正極性になったトナーも僅かではあるが蓄積している。そこで、吐き出し工程では、正極性に帯電したトナーを吐き出すように、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に正バイアスも印加される。本実施例では、吐き出し工程では、第1、第2のクリーニング電源51、52から導電性バイアス31、帯電ローラ32に、それぞれ+1000V、+1500Vの正バイアスが定電圧制御で印加される。特に、本実施例では、吐き出し工程では、上記負バイアスと正バイアスとが交互に切り替えられて繰り返し印加される。
吐き出し工程で中間転写ベルト上に吐き出されたトナー(ここでは「吐き出しトナー」ともいう。)は、中間転写ベルト20から感光体2に転移されて、ドラムクリーニング装置6によって回収される(回収工程)。なお、本実施例では、回収工程時にも、感光体2は、画像形成時と同様の帯電電位に一様に帯電処理される。
4.供給動作(吐き出し工程、吐き出しトナーの回収工程)
図4は、ジョブで導電性ブラシ31、帯電ローラ32、第1ステーション1aの1次転写ローラ5a、及び第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに印加されるバイアスを示すタイミングチャート図である。また、図4(a)は連続5枚プリントした場合、図4(b)は連続2枚プリントした場合である。
なお、図4における横軸は時間を示しているが、トナーの回収工程を理解しやすいように、次にようになっている。つまり、各部材に印加されるバイアスのタイミングは、導電性ブラシ31に印加されるバイアスのタイミングを基準として、(導電性ブラシ31から各部材までの中間転写ベルト20上の移動距離)/(プロセススピード)分だけシフトされている。すなわち、図4では、横軸が中間転写ベルト20の周方向位置に対応しており、中間転写ベルト20のある位置が各部材との接触部を通過する際に各部材に印加されるバイアスが縦並びに比較して示されている。
図4(a)に示す連続5枚プリントした場合の制御について説明する。まず、区間Aでは、1〜3枚目の画像の残トナーのクリーニング動作(トナーの帯電、帯電したトナーの1次転写同時回収)が行われる。つまり、1〜3枚目の画像の残トナーが導電性ブラシ31を通過する際には、導電性ブラシ31に定電流制御で正バイアス(目標電流値20μA)が印加される。また、1〜3枚目の画像の残トナーが帯電ローラ32を通過する際には、帯電ローラ32に定電流制御で正バイアス(目標電流値30μA)が印加される。また、帯電ローラ32を通過して正極性に帯電された1〜3枚目の画像の残トナーが、第1ステーション1aの1次転写部N1aを通過する際には、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに定電圧制御で正バイアスV5が印加される。この正バイアスV5としては、1次転写効率が最大となるバイアスが選択され、本実施例では23℃/50%RH環境下で+600Vである。なお、この正バイアスV5は環境などの条件により変化するため、条件ごとに最適化されるものである。
次に、区間Bでは、4〜5枚目の画像の残トナーのクリーニング動作(トナーの帯電、帯電したトナーの1次転写同時回収)が行われる。つまり、4〜5枚目の画像の残トナーが導電性ブラシ31、帯電ローラ32をそれぞれ通過する際には、区間Aと同様に導電性ブラシ31、帯電ローラ32にそれぞれ定電流制御で正バイアスが印加される。また、帯電ローラ32を通過して正極性に帯電された4〜5枚目の画像の残トナーが、第1ステーション1aの1次転写部N1aを通過する際には、第1ステーション1aでは既に1次転写が終了している。そのため、このとき第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに正バイアスを印加する必要はない。そこで、本実施例では、このとき第1ステーション1aの1次転写ローラ5aには、定電圧制御で負バイアスV6が印加される。
ここで、区間Bで第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアスを印加するのは、4〜5枚目の画像の残トナーを第1ステーション1aで回収させないことで、第1ステーション1aでの正極性トナーの回収量を抑えるためである。つまり、区間Aでは、第1ステーション1aにおいて1次転写が終了していないので、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aには正バイアスを印加しなければならない。そのため、第1ステーション1aでの正極性トナーの回収量が、他のステーション1b〜1dに比べ多くなってしまう。一方、本実施例では、ジョブの最終頁の1枚前の画像(4枚目の画像)と、最終頁(5枚目)の画像の残トナーが第1ステーション1aの1次転写部N1aに戻ってくる際には、第1ステーション1aでは1次転写工程が既に終了している。そこで、区間Bでは、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアスV6を印加することで、正極性トナーが第1ステーション1aで回収されるのを防ぎ、第1ステーション1aでの正極性トナー回収量を抑制する。この負バイアスV6には、正極性に帯電されたトナーが第1ステーション1aに回収されない電圧が選択され、本実施例では−1000Vである。
第1ステーション1aで回収されなかった正極性の残トナーは、第2ステーション1bの1次転写部N1bを通過する際に、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに正バイアスV5が印加されることで、第2ステーション1bで回収される。
次に、区間Cでは、吐き出し工程と、吐き出しトナーの回収工程とが行われる。つまり、ジョブの全ての画像の残トナーが導電性ブラシ31、帯電ローラ32を通過した後、導電性ブラシ31には負バイアスV2と正バイアスV1とが交互に印加され、帯電ローラ32には負バイアスV4と正バイアスV3とが交互に印加される。本実施例では、V1=+1000V、V2=−1000V、V3=+1500V、V4=−1500Vである。吐き出しトナーの大半は負極性のトナーである。吐き出しトナーが第1ステーション1aの1次転写部N1aを通過する際に、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアスV6が印加されることで、吐き出しトナーは第1ステーション1aで回収される。なお、微量の正極性の吐き出しトナーは、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに正バイアスV5が印加されることで、第2ステーション1bで回収される。
ここで、吐き出しトナーをあえて第1ステーション1aで回収するのは、正極性トナーの回収量の多い第1ステーション1aのブレード61aに負極性トナーを送るためである。この理由については後述して詳しく説明する。このように、本実施例では、吐き出し工程と、吐き出しトナーの回収工程とで、正規の帯電極性に帯電したトナーを感光体2aとブレード61aとの当接部に供給する供給動作が構成される。
図4(b)に示す連続2枚プリントした場合の制御について説明する。図4(b)の区間A及び区間Bでは、図4(a)の区間A及び区間Bと同様の制御が行われる。つまり、1〜2枚目の画像の残トナーが導電性ブラシ31、帯電ローラ32を通過する際には、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に定電流制御で正バイアスが印加される。また、帯電ローラ32を通過して正極性に帯電された1〜2枚目の画像の残トナーが第1ステーション1aの1次転写部N1aを通過する際には、第1ステーション1aでは既に1次転写が終了している。そのため、図4(a)の区間Bと同様に第1ステーション1aの1次転写ローラ5aには負バイアスV6が印加される。そして、第1ステーション1aで回収されず第2ステーション1bの1次転写部N1bに送られてきた残トナーは、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに正バイアスV5が印加されることで、第2ステーション1bで回収される。
一方、図4(b)の区間Cでは、図4(a)の区間Cとは異なり、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに正バイアスV5が印加され、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに負バイアスV6が印加される。そのため、負極性の吐き出しトナーは、第1ステーション1aでは回収されず、第2ステーション1bで回収される。なお、微量の正極性の吐き出しトナーは、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに正バイアスV5が印加されることで、第1ステーション1aで回収される。
このように、連続で2枚プリントする場合は、正極性トナーの回収量が多いステーション1は第2ステーション1bになるため、負極性の吐き出しトナーは第1ステーション1aではなく第2ステーション1bで回収される。
以上のように、本実施例では、ジョブ中に残トナー(正極性トナー)の回収量が最も多かったステーション1において、吐き出しトナー(負極性トナー)を回収する。具体的には、ジョブにおける連続プリント枚数に応じて、吐き出しトナーを回収するステーション1を変える。連続プリント枚数が4枚未満(所定値未満)の場合は、図4(b)のように、負極性の吐き出しトナーを第2ステーション1bで回収する。一方、連続プリント枚数が4枚以上(所定値以上)の場合は、図4(a)のように、負極性の吐き出しトナーを第1ステーション1aで回収する。つまり、本実施例では、最も多くの画像に対応する残トナーが転移された感光体2に、クリーニング動作で転移される残トナーの量が最も多いものとする。
なお、帯電部材に単にトナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスを印加したり、単にバイアスをOFF(或いは接地状態)としても十分にトナーを吐き出せることがある。
5.正極性トナーの回収量が多いステーションに負極性トナーを送る理由
正極性トナーの回収量が多いステーション1に負極性トナーを送るのは、そのステーション1の感光体2とブレード61との摺動性を安定して維持するためである。つまり、感光体2とブレード61との摺動性には、ブレード61の先端に形成される阻止層の状態が大きく影響する。「阻止層」とは、感光体2とブレード61との当接部の感光体2の移動方向上流側の直近(くさび形の領域)に形成される層であり、トナーに含有されていた外添剤(一般にトナー母体よりも小径のシリカや酸化チタンなどの微粒子)を主成分とする。
図5は、阻止層70の模式図である。阻止層70は、トナーがブレード61で感光体2から掻き取られる際や、ブレード61の近傍で滞留する際に、トナーに含有されていた外添剤が遊離し、ブレード61の先端にくさび状の層として形成される。阻止層70が形成されることにより、阻止層70を形成している外添剤の一部がブレード61と感光体2との間に入り込み、ブレード61と感光体2との当接部の摩擦が抑制される。これにより、ブレード61の先端の欠けやキズ、ブレードの捲れやスティックスリップ(びびり)などが抑制される。阻止層70が十分に形成されない場合には、ブレード61と感光体2との摩擦により、ブレード61の先端の欠けやキズ、ブレードの捲れやびびりが生じることがある。これにより、トナーや外添剤がブレード61をすり抜けるようになって、クリーニング性能が低下してしまうことがある。そして、例えばプリント枚数が増えた際にドラム帯電ローラ3の表面をトナーや外添剤で汚してしまう。ドラム帯電ローラ3の表面がトナーや外添剤で汚れてしまうと、感光体2の表面を一様に帯電することができずに、濃度ムラなどの画像不良が発生してしまうことがある。
したがって、安定的に阻止層70を形成させることが望まれる。そして、本発明者らによる多くの実験研究の結果、ブレード61で感光体2から回収するトナーの帯電極性によって、ブレード61の先端に形成される阻止層70の状態に差が生じることがわかった。具体的には、正規の帯電極性とは逆極性(正極性)に帯電したトナーを回収すると、図5(b)のように阻止層70が貧弱になり、逆に正規の帯電極性(負極性)に帯電したトナーを回収すると、図5(a)のように阻止層70が強固になることがわかった。
阻止層70が強固になるメカニズムについては、感光体2とトナーとの静電的な付着力が影響していると考えられる。本実施例では、反転現像方式を採用しているため、感光体2の帯電極性は負極性である。そのため、正極性トナーの感光体2に対する静電的な付着力は、負極性トナーの感光体2に対する静電的な付着力に比べ高くなる。感光体2の表面電位(負極性)とは逆極性の正極性トナーがブレード61に突入してくると、感光体2に対するトナーの付着力が強いため、正極性トナーは感光体2上から剥ぎ取られにくいものと考えられる。また、感光体2に付着した正極性トナーが阻止層70を感光体2の回転方向から強い力で押圧し続けることで阻止層70を乱したり、正極性トナーがブレード61の先端に食い込みスルーホールを形成したりするものと考えられる。そして、そのスルーホールから阻止層70を形成している外添剤がすり抜けることなどによって、阻止層70が貧弱になるものと考えられる。
一方、負極性トナーがブレード61に突入した場合は、負極性トナーは感光体2に対する付着力が弱いため、ブレード61によって感光体2上から剥ぎ取られやすく、阻止層70を乱すなどの影響を与えにくいものと考えられる。また、感光体2に対する付着力が弱い負極性トナーは、感光体2から剥ぎ取られた後に、ブレード61の先端において回転しながら滞留する。これにより、阻止層70の構成要素である外添剤がトナーから遊離しやすく、阻止層70がより強固になるものと考えられる。
そこで、本実施例では、ブレード61に送るトナーの帯電極性をコントロールすることで、そのブレード61の先端の阻止層70の状態をコントロールして、特定のステーション1でブレード61をすり抜けるトナーや外添剤の量が増えることを抑制する。すなわち、阻止層70が貧弱になりやすい正極性トナーを多く回収するステーション1に、積極的に負極性トナーを送ることにより、阻止層70を強固にし、阻止層70の状態が安定して維持されるようにする。具体的には、前述のように、導電ブラシ31及び帯電ローラ32によって正極性に帯電されたトナーを多く回収するステーション1に対して、吐き出し工程によって吐き出された負極性に帯電したトナーを積極的に送る。
つまり、本実施例では、画像形成装置10は、導電性ブラシ31、帯電ローラ32によって正規の帯電極性とは逆極性に帯電された残トナーは、少なくとも1つの感光体2に転移されてブレード61で感光体2から除去される。また、画像形成装置10は、非画像形成時に、少なくとも1つの感光体2とブレード61との当接部に正規の帯電極性に帯電したトナーを供給する供給動作を実行させる制御部11を有する。制御部11は、供給動作を実行する際に、次のように制御を行う。つまり、前回の供給動作を実行してから今回の供給動作を実行するまでの間に上記当接部に到達した正規の帯電極性とは逆極性に帯電された残トナーの量が最も多い感光体2に、今回の供給動作で正規の帯電極性に帯電したトナーを最も多く供給するようにする。
6.画像出力実験結果
次に、本実施例の制御と比較例の制御とにおける画像出力実験の結果について説明する。比較例の制御は、負極性の吐き出しトナーを回収するステーション1が次のように本実施例の制御とは異なる。5枚間欠プリントの際には、図4(a)の区間Cで第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに正バイアス、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに負バイアスを印加することで、負極性の吐き出しトナーを第2ステーション1bで回収する。2枚間欠プリントの際には、図4(b)の区間Cで第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアス、第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに正バイアスを印加することで、負極性の吐き出しトナーを第1ステーション1bで回収する。
画像出力実験(通紙耐久試験)は、次のようにして行った。記録材PにGF−C081(キヤノンマーケティングジャパン、商品名)を用い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の印字率(画像面積比率)1%のテキスト画像をプリントした。画像形成モードとしては普通紙モードを用い、プロセススピードは180mm/sec、スループットは1分間に30枚とした。プリントは、繰り返し2枚連続プリントを行う2枚間欠プリントと、繰り返し5枚連続プリントを行う5枚間欠プリントとで実施した。そして、開始時、及びプリント枚数5000枚毎に、評価画像のサンプリングを行った。評価画像としては、イエロー(第1ステーション)、マゼンタ(第2ステーション)の各色で印字率25%のハーフトーン画像を各3枚ずつ出力した。サンプリングした評価画像について、ドラム帯電ローラ3の帯電ムラに起因するスジ状の濃度ムラが発生するか否かを評価した。評価基準としては、スジ状の濃度ムラが発生しない場合を○、発生する場合を×とした。2枚間欠プリントの結果を表1(図7)に、5枚間欠プリントの結果を表2(図8)に示す。
表1に示すように、2枚間欠プリントの場合、比較例では、15000枚時にサンプリングした評価画像において、マゼンタハーフトーン画像にスジ状の濃度ムラが発生した。第2ステーション1bのドラム帯電ローラ3bを観察したところ、スジ状の濃度ムラが発生した箇所に対応してドラム帯電ローラ3bが外添剤で汚れているのが確認された。その後、画像出力実験を続けると、ドラム帯電ローラ3bの汚れは更に悪化し、評価画像においてもより鮮明なスジ状の濃度ムラが発生し続けた。
一方、本実施例では、25000枚時にサンプリングした評価画像においても、マゼンタハーフトーン画像に画像不良は発生しなかった。また、第2ステーション1bのドラム帯電ローラ3bを観察しても、比較例に比べて外添剤の付着は顕著に少なかった。これは、比較例とは異なり、正極性に帯電された残トナーを回収する第2ステーション1bで負極性の吐き出しトナーを回収するため、ブレード61bの先端に阻止層70を安定的に形成することができたためと考えられえる。
表2に示すように、5枚間欠プリントの場合、比較例では、25000枚時にサンプリングした評価画像において、イエローハーフトーン画像にスジ状の濃度ムラが発生した。第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察したところ、スジ状の濃度ムラが発生した箇所に対応してドラム帯電ローラ3aが外添剤で汚れているのが確認された。
一方、本実施例では、40000枚時にサンプリングした評価画像においても、イエローハーフトーン画像に画像不良は発生しなかった。また、第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察しても、比較例に比べて外添剤の付着は顕著に少なかった。これは、比較例とは異なり、正極性に帯電された残トナーを回収する第1ステーション1aで負極性の吐き出しトナーを回収するため、ブレード61aの先端に阻止層70を安定的に形成することができたためと考えられる。
なお、5枚間欠プリントでは、2枚間欠プリントに比べて、装置の立ち上げ、立ち下げ動作が少ないため、所定のプリント枚数における感光体2の駆動時間が短く、ドラム帯電ローラ3の寿命は延びる。
以上のように、本実施例では、阻止層70が貧弱になりやすい正極性トナーを最も多く回収するステーション1に、負極性の吐き出しトナーを積極的に送ることで、阻止層70の状態を安定して維持する。阻止層70の状態を安定して維持することで、ブレード61と感光体2との摩擦を抑制し、ブレード2の先端の欠けやキズ、ブレードの捲れやスティックスリップ(びびり)などを抑制することができる。そのため、トナーや外添剤がブレード61をすり抜けにくく、結果的にドラム帯電ローラ3がトナーや外添剤で汚れるのを抑制することができる。つまり、本実施例では、ブレード61の良好なクリーニング性能を長期にわたり維持し、ドラム帯電ローラ3がトナーや外添剤で汚れるのを抑制して、画像形成部1(ドラム帯電ローラ3)の寿命を延ばすことができる。
なお、本実施例では、ジョブのプリント枚数に応じて、負極性の吐き出しトナーを回収するステーション1を変更しているが、ジョブのプリント枚数だけでなく、各ページの印字率に応じて、負極性の吐き出しトナーを回収するステーションを変更してもよい。例えば、ジョブにおいて5枚連続プリントを行う際に、1〜3枚目の画像が低印字率であり、4〜5枚目の画像が高印字率であった場合、1〜3枚目の画像の残トナー量よりも、4〜5枚目の画像の残トナー量が多くなることが想定される。この場合、正極性トナーが最も多く回収されるステーション1は第2ステーション1bになるため、負極性の吐き出しトナーは第2ステーション1bで回収されるのが望ましい。このように、ジョブのプリント枚数だけでなく、各ページの画像の印字率(印字量)も鑑みて、負極性の吐き出しトナーを回収するステーション1を選択するのが望ましい。具体的には、制御部11において、各出力画像の画像情報データから印字量(ピクセルカウント)を算出し、各出力画像の残トナーが正極性化されて回収されるステーションにおけるピクセルカウントを積算する。そして、制御部11において、各ステーションにおけるピクセルカウントの積算値を比較し、最もピクセルカウントの積算値が大きいステーション1に負極性の吐き出しトナーを回収させる。つまり、制御部11は、ジョブで形成する各画像に対応する残トナーの量に関する情報と、各画像に対応する残トナーがどの感光体2に転移されるかの情報と、に基づいて、ジョブにおいて転移される残トナーの量が最も多い感光体2を求めることができる。
また、本実施例では、ジョブの「最終頁」と「最終頁の1枚前」の画像の残トナーは第2ステーション1bで回収している。しかし、例えば、プリント時の後回転時間を短縮するために、「最終頁」と「最終頁の1枚前」の画像の残トナーに関しても第1ステーション1aで回収してもよい。その場合、ジョブのプリント枚数によらず、正極性トナーを最も多く回収するステーションは第1ステーション1aとなるので、負極性の吐き出しトナーは全て第1ステーション1aで回収するのが望ましい。この場合、第1ステーション1aで回収されるトナーの量が他のステーション1b〜1dよりも多くなる。そのため、例えば第1ステーション1aの回収トナー容器62の容量を増やしたり、別途設けられた画像形成装置10の装置本体に独立して着脱可能な廃トナー集積容器へ回収トナーを搬送する機構を設けたりするのが望ましい。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1と同じであるため、実施例1のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1の説明を援用し、再度の詳しい説明は省略する(後述する実施例3も同様)。
ジョブにおいて多量の連続プリントが実施された場合、実施例1の制御では、第1ステーション1aの感光体2aには正極性トナーが送られ続けて、第1ステーション1aのブレード61aの先端の阻止層70は徐々に貧弱になっていく。
そこで、本実施例では、所定のプリント枚数毎の紙間において吐き出し工程(紙間吐き出し工程)を実施し、貧弱になった第1ステーション1aのブレード61aの先端の阻止層70に対して、定期的に負極性の吐き出しトナーを送る。これにより、多量に連続プリントが行われた場合でも阻止層70が安定して維持されるようにする。
具体的には、所定のプリント枚数毎の紙間のタイミングに合わせて導電性ブラシ31及び帯電ローラ32に負バイアスを印加し、導電性ブラシ31及び帯電ローラ31から負極性トナーを中間転写ベルト20に吐き出す。そして、負極性の吐き出しトナーが第1ステーション1aの1次転写部N1aに到達するタイミングに合わせて、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアスを印加する。これにより、第1ステーション1aの感光体2aに負極性の吐き出しトナーを転移させ、第1ステーション1aのブレード61aに負極性トナーを送る。紙間吐き出し工程の頻度は、多量に連続プリントされた際でも十分にブレード61のクリーニング性能が維持されるように選択され、本実施例では30枚毎に紙間吐き出し工程が実施される。なお、本実施例では、紙間吐き出し工程においては、ダウンタイムを極力抑えるために、負バイアスを一回のみ印加する。
図6を用いて、紙間吐き出し工程の詳細について説明する。図6には、ジョブにおいて多量の連続プリントが実施される場合の、導電性ブラシ31、帯電ローラ32、第1ステーション1aの1次転写ローラ5a、及び第2ステーション1bの1次転写ローラ5bに印加されるバイアスが示されている。また、図6における横軸(時間軸)は、図4と同様にシフトされている。
図6に示されるように、30枚目までの画像が1次転写される中間転写ベルト20上の領域が通過する際に、導電性ブラシ31、帯電ローラ32にはそれぞれ定電流制御で正バイアス(それぞれ目標電流値20μA、30μA)が印加される。また、上記領域が第1ステーション1aを通過する際には、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに定電圧制御で正バイアスV5(=+600V)が印加される。これにより、第1ステーション1aにおいて、1次転写と同時に、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32で正極性に帯電された残トナーが感光体2aに転移される。なお、本実施例では、紙間においても、感光体2は、画像形成時と同様の帯電電位に一様に帯電処理される。
次に、本実施例では、30枚目と31枚目の紙間(図6中の区間D)が延長される。その紙間位置に負極性トナーが吐き出されるように、導電性ブラシ31、帯電ローラ32に、それぞれ負バイアスV2(=−1000V)、V4(=−1500V)が印加される(紙間吐き出し工程)。負極性の吐き出しトナーが第1ステーション1aの1次転写部N1aに到達するタイミングに合わせて、第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに負バイアスV6(=−1000V)が印加される。これにより、負極性の吐き出しトナーが第1ステーション1aの感光体2aに転移される。なお、負極性トナーを吐き出した箇所には、残トナーも存在しており、微量であるが正極性トナーも混在している。微量の正極性トナーに関しては、第1ステーション1aでは回収されず、第2ステーション1bの1次転写部N1bに到達した際に、1次転写ローラ5bに正バイアスV5(=600V)が印加されているため、第2ステーション1bで回収される。
紙間吐き出し工程後には、再び第1ステーション1aの1次転写ローラ5aに正バイアスV5(=600V)が印加され、31枚目以降の1次転写と同時に正極性に帯電された残トナーの回収が行われる。その後、プリントが続いた場合、60枚目と61枚目の紙間においても、上記同様に紙間吐き出し工程が実施される。さらにプリントが継続した場合についても、30枚毎の紙間において、上記同様に紙間吐き出し工程が繰り返し実施される。このように、本実施例では、紙間吐き出し工程と、紙間吐き出し工程で吐き出されたトナーの回収工程とで、正規の帯電極性に帯電したトナーを感光体2とブレード61との当接部に供給する供給動作が構成される。
次に、本実施例の制御と比較例の制御とにおける画像出力実験の結果について説明する。比較例の制御は、紙間吐き出し工程を実施しない点が本実施例の制御とは異なる。
画像出力実験(通紙耐久試験)は、表1、表2の結果を得た実験と同様の手順で行った。ただし、ここでは、プリントは連続プリントで行い、本実施例では30枚毎に紙間吐き出し工程を実施したのに対し、比較例では紙間吐き出し工程を実施しなかった。また、開始時、及びプリント枚数10000枚毎に、評価画像のサンプリングを行った。評価画像としては、イエロー(第1ステーション)で印字率25%のハーフトーン画像を3枚出力した。そして、表1、表2の結果を得た実験と同様に、スジ状の濃度ムラが発生するか否かを評価した。結果を表3(図9)に示す。
表3に示すように、比較例では、40000枚時にサンプリングした評価画像において、イエローハーフトーン画像にスジ状の濃度ムラが発生した。また、第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察したところ、スジ状の濃度ムラが発生した箇所に対応してドラム帯電ローラ3aが外添剤で汚れているのが確認された。
一方、本実施例では、70000枚時にサンプリングした評価画像においても、イエローハーフトーン画像に画像不良は発生しなかった。また、第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察しても、比較例に比べて外添剤の付着は顕著に少なかった。これは、比較例とは異なり、多量の連続プリントにおいて定期的に第1ステーション1aのブレード61aに負極性トナーを送ることで、ブレード61aの先端に阻止層70を安定的に形成することができているためと考えられる。
なお、連続プリントでは、間欠プリントに比べて、装置の立ち上げ、立ち下げ動作が少ないため、所定のプリント枚数における感光体2の駆動時間が短く、ドラム帯電ローラ3の寿命は延びる。
以上のように、本実施例では、ジョブで多量の連続プリントが行われる場合でも、正極性トナーが送り続けられる第1ステーション1aのブレード61aに定期的に負極性トナーを送る。これにより、そのブレード61aの先端に阻止層70を安定的に形成して、良好なクリーニング性能を維持し、ドラム帯電ローラ3がトナーや外添剤で汚れることを抑制することが可能となる。
なお、本実施例では、紙間吐き出し工程の頻度は30枚毎にしているが、この限りではない。この頻度はより多くても少なくてもよい。連続プリント時に負極性トナーを吐き出す頻度が高いほど、阻止層70の状態をより強固な状態に維持することができる。しかし、吐き出し工程を実施するために紙間を延長する必要がある場合、連続プリント時に高頻度で吐き出し工程を実施してしまうと、ダウンタイム(画像を出力できない期間)が増え、プリント生産性が低下するおそれがある。そのため、ドラム帯電ローラ3の寿命とプリント生産性とのバランスなどに鑑みて、最適な紙間吐き出し頻度を選択するのが望ましい。
[実施例3]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。クリーニング動作時に導電性ブラシ31に蓄積されるトナーは、残トナーに含まれる負極性トナーの量に依存するため、原理的に残トナーの電荷分布によって導電性ブラシ31に蓄積されるトナーの量は変化する。例えば、図3(b)に示すような電荷分布を有する残トナーと、図3(c)に示すようなピークがより正極性側にシフトした電荷分布を有する残トナーとを比較した場合、後者のほうが導電性ブラシ31に蓄積されるトナー量は少ない。残トナーの電荷分布がより正極性側にシフトしているほど、導電性ブラシ31に蓄積されるトナー量は少なくなる。また、導電性ブラシ31に蓄積されるトナー量が少なくなるということは、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32によって正極性に帯電されるトナーの量が増え、感光体2に転移されてブレード61に送られてくる正極性トナーの量も増えることを意味する。
つまり、残トナーの電荷分布が正極性側にシフトしているほど、ブレード61に送られてくる正極性トナーが増え、逆に吐き出し工程においてブレード61に送られてくる負極性トナーの量は減少する。この結果、残トナーの電荷分布が正極性側にシフトしているほど、阻止層70は貧弱になる傾向となり、ブレード61のクリーニング性能が悪化する方向となる。
そこで、本実施例では、所定の条件において、負極性の吐き出しトナーに加え、現像装置4からも負極性トナーを吐き出し、ブレード61に送られる負極性トナーの量を増やす。その所定の条件は、残トナーの電荷分布が、現像装置4からの負極性トナーの追加が必要となる程度まで正極性側にシフトする条件である。すなわち、回収する正極性トナーが多いため阻止層70が貧弱になりやすいにもかかわらず、負極性の吐き出しトナーの量が少ない場合に、現像装置4からも負極性トナーを吐き出す。これにより、ブレード61に十分な量の負極性トナーを供給し、阻止層70を安定して維持する。
本実施例における現像装置4から負極性トナーを吐き出す工程(現像吐き出し工程)を実施する条件について説明する。本実施例では、制御部11は、画像形成モードとして厚紙モードが選択された場合に、現像吐き出し工程を実施するように制御を行う。画像形成モードは、例えば画像形成装置10に設けられた操作部12や、画像形成装置10に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部装置の操作部(図示せず)から制御部11に指示が入力されることで選択される。本実施例では、画像形成装置10は、複数の画像形成モードとして、普通紙モードと、厚紙モードと、で画像形成を実行することができるようになっている。厚紙モードは、普通紙モードでプリントに用いられる記録材(普通紙)Pの坪量よりも大きい坪量の記録材(厚紙)Pを用いてプリントを行う場合に選択される画像形成モードである。坪量の相対的に大きい記録材Pは、電気抵抗も相対的に大きい。そのため、厚紙モードで普通紙モードと同じ2次転写バイアスを印加しても、記録材Pから中間転写ベルト20に対して形成される電界が弱く、トナー像の転写効率は低くなってしまう。そのため、厚紙モードでは、普通紙モードに比べて、2次転写バイアス(絶対値)は高く設定されている。しかし、2次転写バイアスを高く設定しているため、中間転写ベルト20上のトナーに対してトナーを正極性に帯電させる放電が発生しやすく、残トナーの電荷分布は、普通紙モードに比べ正極性側にシフトした分布を有することになる。そこで、本実施例では、画像形成モードとして厚紙モードが選択された場合には、現像吐き出し工程を実施して、現像装置4からも負極性トナーをブレード61に送る。
次に、現像吐き出し工程の動作について説明する。現像吐き出し工程は、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32から吐き出された負極性トナーを1次転写部N1で回収するタイミングに合わせて実施される。つまり、一様に帯電処理された感光体2を露光装置7で露光することにより感光体2上に所定の静電潜像(本実施例ではベタ画像(最大濃度レベルの画像))を形成する。そして、この静電潜像を現像装置4で正規の帯電極性(負極性)のトナーを用いて現像することで、所定量の負極性トナーを感光体2上に吐き出す。この一連の動作が、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32から吐き出されたトナーが1次転写部N1で感光体2に転移される際に、現像装置4から吐き出されたトナーが1次転写部N1を通過するようにタイミングを合わせて行われる。現像装置4から吐き出された負極性トナーが1次転写部N1に到達しても、このトナーは1次転写ローラ5には負バイアスが印加されているため中間転写ベルト20には転写されず、大半が感光体2上に留まってブレード61へと送られる。このように、本実施例では、吐き出し工程と、吐き出しトナーの回収工程と、現像吐き出し工程とで、正規の帯電極性に帯電したトナーを感光体2とブレード61との当接部に供給する供給動作が構成される。
本実施例では、現像吐き出し工程で現像装置4から吐き出されるトナー(ここでは「現像吐き出しトナー」ともいう。)の量は、感光体2の回転方向におけるベタ画像の長さで規定される。現像吐き出しトナーの量が多いほど、阻止層70はより強固になるものの、現像吐き出しトナーが増えるとトナーの消費量も増えてしまう。そのため、ドラム帯電ローラ3の寿命とトナー消費量とのバランスなどに鑑みて、最適な現像吐き出しトナーの量を選択するのが望ましい。本実施例では、現像吐き出し工程では、感光体2の回転軸線方向における画像形成領域(トナー像を形成できる領域)の全域にわたるベタ画像を、感光体2の回転方向に1.0mm形成した。
次に、本実施例の制御と比較例の制御とにおける画像出力実験の結果について説明する。比較例の制御は、現像吐き出し工程を実施しない点が本実施例の制御とは異なる。
画像出力実験(通紙耐久試験)は、次のようにして行った。記録材PにGF−C104(キヤノンマーケティングジャパン、商品名)を用い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の印字率25%の画像をプリントした。画像形成モードとしては厚紙モードを用い、プロセススピードは135mm/sec、スループットは1分間に22枚とした。プリントは、繰り返し10枚連続プリントを行う10枚間欠プリントを実施した。また、開始時、及びプリント枚数5000枚毎に、評価画像のサンプリングを行った。評価画像としては、イエロー(第1ステーション)で印字率25%のハーフトーン画像を3枚出力した。そして、表1、表2の結果を得た実験と同様に、スジ状の濃度ムラが発生するか否かを評価した。結果を表4(図10)に示す。
表4に示すように、比較例では、40000枚時にサンプリングした評価画像において、イエローハーフトーン画像にスジ状の濃度ムラが発生した。また、第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察したところ、スジ状の濃度ムラが発生した箇所に対応してドラム帯電ローラ3aが外添剤で汚れているのが確認された。
一方、本実施例では、55000枚時にサンプリングした評価画像においても、イエローハーフトーン画像に画像不良は発生しなかった。また、第1ステーション1aのドラム帯電ローラ3aを観察しても、比較例に比べて外添剤の付着は顕著に少なかった。これは、比較例とは異なり、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32から吐き出された負極性トナーに加えて、現像装置4aから吐き出された負極性トナーもブレード61aに送ることで、阻止層70を安定的に形成することができているためと考えられる。
以上のように、本実施例では、残トナーの電荷分布が正極性側にシフトしやすい厚紙モードにおいて、導電性ブラシ31及び帯電ローラ32から吐き出される負極性トナーに加えて、現像装置4から吐き出される負極性トナーもブレード61に送る。これにより、そのブレード61の先端に阻止層70を安定的に形成して、良好なクリーニング性能を維持し、ドラム帯電ローラ3がトナーや外添剤で汚れることを抑制することが可能となる。
なお、本実施例では、現像吐き出し工程を実施する条件として、画像形成モードとして厚紙モードが選択されたときとしているが、この限りではない。正極性トナーの感光体2への回収量が多いにもかかわらず、導電性ブラシ31や帯電ローラ32から十分な量の負極性トナーが送られてこない条件においては、現像吐き出し工程を実施して、ブレード61に送られる負極性トナー量を補完することが望ましい。
2 感光体
3 ドラム帯電ローラ
5 1次転写ローラ
6 ドラムクリーニング装置
20 中間転写ベルト
31 導電性ブラシ
32 帯電ローラ
61 クリーニングブレード

Claims (9)

  1. トナー像を担持する複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体のそれぞれに対応して設けられ、前記像担持体に形成された静電像にトナーを供給する複数の現像手段と、
    前記複数の像担持体のそれぞれに当接して配置され、前記像担持体からトナーを除去する複数のクリーニング部材と、
    前記複数の像担持体から1次転写されたトナー像を記録材に2次転写するために搬送する移動可能な中間転写体と、
    前記2次転写の後に前記中間転写体に残留した残トナーを正規の帯電極性とは逆極性に帯電させる帯電部材と、
    を有し、
    前記帯電部材によって正規の帯電極性とは逆極性に帯電された残トナーは、前記複数の像担持体のうち少なくとも1つの像担持体に転移されて前記クリーニング部材で前記像担持体から除去される画像形成装置であって、
    非画像形成時に、前記複数のクリーニング部材と前記複数の像担持体が形成する複数の当接部のうちの少なくとも1つの当接部に正規の帯電極性に帯電したトナーを供給する供給動作を実行させる制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記供給動作を実行する際に、前記複数の像担持体のうち、前記当接部に到達した前記逆極性に帯電された残トナーの量が最も多い像担持体に、正規の帯電極性に帯電したトナーを最も多く供給するように制御を行い、前記供給動作において、前記現像手段から前記像担持体に正規の帯電極性に帯電したトナーを供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記供給動作において、前記帯電部材から前記中間転写体に移行させた正規の帯電極性に帯電したトナーを前記像担持体に供給することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 正規の帯電極性とは逆極性に帯電された残トナーは、前記1次転写が行われている前記像担持体に転移されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 単数又は複数の記録材に画像を形成し出力するジョブにおいて、形成する画像の数が所定値以上の場合は、前記複数の像担持体のうち前記中間転写体の移動方向において最上流の像担持体に最も多くの画像に対応する残トナーが転移され、形成する画像の数が前記所定値未満の場合は、前記最上流の像担持体より下流側の像担持体に最も多くの画像に対応する残トナーが転移されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記ジョブにおいて、形成する画像の数が前記所定値以上の場合は前記最上流の像担持体に転移される残トナーの量が最も多いものとし、形成する画像の数が前記所定値未満の場合は前記最上流の像担持体より下流側の像担持体に転移される残トナーの量が最も多いものとすることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記ジョブで形成する各画像に対応する残トナーの量に関する情報と、前記ジョブで形成する各画像に対応する残トナーが前記複数の像担持体のうちどの像担持体に転移されるかの情報と、に基づいて、前記ジョブにおいて転移される残トナーの量が最も多い像担持体を求めることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記非画像形成時として、単数又は複数の記録材に画像を形成し出力するジョブの全ての画像の形成が終了した後の後回転工程で前記供給動作を実行させることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記非画像形成時として、複数の記録材に画像を形成し出力するジョブにおける画像間工程で前記供給動作を実行させることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記クリーニング部材は、ブレード状の部材であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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