JP2016216944A - サイホン排水システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】台所流し20からの排水を横方向に排出する横引き管26と、横引き管26よりも下流側に配置され、横引き管26からの排水を流下させることによりサイホン力を発生させる竪管28管と、食洗機22と横引き管26の長手方向中間部とに接続され、食洗機22からの排水を横引き管26の長手方向中間部に流入させる配管40と、配管40に連通して設けられ配管40内の正圧を緩衝する空気タンク44と、を備える。
【選択図】図1
Description
なお、正圧緩衝部とは、第2の水廻り器具からの排水の排出による空気の圧力上昇を緩衝し、空気の圧力上昇を抑えるものである。正圧とは、サイホン排水システムの置かれている環境の外気の気圧よりも高い圧力のことである。また、水廻り器具とは、排水を排出する器具のことである。
V(リットル)≧15(リットル)−14(リットル)×t/T・・・(1)
請求項5に記載のサイホン排水システムでは、正圧緩衝部を構成する管体として排水で一般に用いられる配管に用いることができ、正圧緩衝部の構造が簡単になる。
管体とは、内部に空間が形成された管状のものを意味しており、断面形状は円形に限らず、四角形等であっても良い。また、管体の長手方向の形状は、直線状に限らず、環状、渦巻き状、螺旋状等であっても良い。
図1にしたがって、本発明の第1の実施形態に係るサイホン排水システム10について説明する。
床材14の上には、台所設備18が配置されており、台所設備18は、排水がなされる第1の水廻り器具としての台所流し20、及び第2の水廻り器具としての食洗機22を備えている。
V(リットル)≧15(リットル)−14(リットル)×t(cm)/T(cm)・・・(1)
次に、本実施形態のサイホン排水システム10の作用、効果を説明する。
先ず、台所設備18の台所流し20から排水がなされると、排水は、排水トラップ36、及び配管38を介してサイホン排水管24に流入する。竪管28が排水で満たされると、竪管28内の排水が重力により落下してサイホン力を発生する。横引き管26内の排水は、サイホン力によって竪管28に向かって吸引され、サイホン排水管24内が排水で満たされる所謂満流となってサイホン排水管24内を流下する。これにより、台所流し20からの排水をサイホン排水管24の下流側へ効率的に排出することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るサイホン排水システム10を図2にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
なお、排水管46の呼び径は、20Aに限らず、16A〜25Aのものを用いても良く、それ以外の呼び径のものを用いても良い。また、排水管46の断面形状は円形に限らず、四角形等の円形以外の形状であっても良い。排水管46の呼び径を小さくして排水管46の全長を長くしても良く、排水管46の呼び径を大きくして排水管46の全長を短くすることもできる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るサイホン排水システム10を図3にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態では、排水管46の正圧緩衝用延出部46Cが横引き管26に沿って直線状に配置されていたが、第3の実施形態に係るサイホン排水システム10では、図3(A)、(B)に示すように、正圧緩衝用延出部46Cが渦巻状に形成されている。
次に、本発明の第4の実施形態に係るサイホン排水システム10を図4にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1の実施形態では、配管40の長手方向中間部に空気タンク44が設けられていたが、本実施形態では、空気タンク44の底部に補助配管48の一端が接続され、補助配管48の他端が配管40の長手方向中間部に接続されている。また、空気タンク44は、配管40よりも上方に配置されている。
また、空気タンク44と配管40とを補助配管48で連結しているので、補助配管48を延ばすことで、配管40の配置に影響されずに空気タンク44を配置することができ、空気タンク44の配置の自由度が増す。
さらに、本実施形態では、配管40の上側に補助配管48を配置し、その補助配管48の上側に空気タンク44を配置しており、空気タンク44に排水が入り込み難くい構造としているので、空気タンク44の容量の分の作用効果、即ち、過度の圧力上昇を抑える作用効果を得る確実性を高めることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
また、サイホン排水管24には、3以上の水廻り器具を接続しても良い。
本発明の効果を確かめるために、第1実施例のサイホン排水システム、第2実施例のサイホン排水システム、及び比較例のサイホン排水システムを試作し、排水トラップの破封の有無を評価した。なお、試験に用いた排水トラップは、下流側の空気の圧力が400Paを超えると破封を生じるものを用いた。
第2実施例:上記第2の実施形態のサイホン排水システムの変形例であり、横引き管26の全長Tを300cm、横引き管26の上流側の端部から合流部42までの長さtを250cm、排水管46の内部容積Vを3.3リットルとした。
比較例:第1の実施形態から空気タンク44を取り除いたものである。配管40の内部容積Vは0.094リットルである。
Claims (5)
- 第1の水廻り器具からの排水を横方向に排出する横引き管と、
前記横引き管よりも下流側に配置され、前記横引き管からの前記排水を流下させることによりサイホン力を発生させる竪管と、
第2の水廻り器具と前記横引き管の長手方向中間部とに接続され、前記第2の水廻り器具からの排水を前記横引き管の長手方向中間部に流入させる排水部材と、
前記排水部材に連通して設けられ前記排水部材内の正圧を緩衝する正圧緩衝部と、
を備えるサイホン排水システム。 - 前記横引き管の全長をT、前記横引き管の上流側の端部から前記排水部材と前記横引き管との合流部までの長さをt、前記排水部材と前記正圧緩衝部との合計の内部容積をVとした場合に、下記(1)式を満足する請求項1に記載のサイホン排水システム。
V(リットル)≧15(リットル)−14(リットル)×t/T・・・(1) - 前記正圧緩衝部には、空気の入る空間が形成されている、請求項1または請求項2に記載のサイホン排水システム。
- 前記正圧緩衝部は、排水部材よりも内部容積が大きい空気タンクで構成されている、請求項3に記載のサイホン排水システム。
- 前記正圧緩衝部は、管体で構成されている、請求項3に記載のサイホン排水システム。
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