JP2016213580A - ガラスアンテナ及びその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信感度や指向特性をさらに改善することができる、ガラスアンテナを提供する。
【解決手段】本発明は、ガラス面に形成されるガラスアンテナであって、第1のアンテナ素子と、第1のアンテナ素子と協働してダイバーシティ受信を行う第2のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子と容量結合され、複数の水平加熱線を有する加熱ヒータと、を備え、加熱ヒータは、水平方向の中心を挟んで一方の側に配置された導電性の第1エレメントと、他方の側に配置され第1エレメントとは異なる形状を有する導電性の第2エレメントと、を備え、第1及び第2エレメントは、水平加熱線の少なくとも1つと交差するように上下方向に延びている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス面に形成されるガラスアンテナ及びその設計方法に関する。
車両のリアガラスにアンテナパターンが形成されるガラスアンテナは、従来のロッドアンテナに比べて意匠面で出っ張りがないために外観上優れ、破損の心配がなく、風切り音が発生しない等の理由により、広く使用されるようになった。
このようなガラスアンテナについては、種々のものが提案されており、例えば、ガラスアンテナのFMアンテナ素子をリアガラスに設けられたデフォッガと容量結合させることで、デフォッガもアンテナとして利用するようにしている。そして、アンテナとして利用されるデフォッガについても、種々の態様が提案されており、例えば、特許文献1では、デフォッガの中央に上下方向に延びる垂直エレメントを設け、これによって受信感度や指向性を向上する試みがなされている。
特開2011-166233号公報
しかしながら、アンテナの感度特性や指向特性に未だ改善の余地があり、さらなる改良が望まれていた。本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、受信感度や指向特性をさらに改善することができる、ガラスアンテナを提供することを目的とする。
本発明は、ガラス面に形成されるガラスアンテナであって、第1のアンテナ素子と、前記第1のアンテナ素子と協働してダイバーシティ受信を行う第2のアンテナ素子と、前記第2のアンテナ素子と容量結合され、複数の水平加熱線を有する加熱ヒータと、を備え、前記加熱ヒータは、水平方向の中心を挟んで一方の側に配置された導電性の第1エレメントと、他方の側に配置され前記第1エレメントとは異なる形状を有する導電性の第2エレメントと、を備え、前記第1及び第2エレメントは、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差するように上下方向に延びている。
なお、本発明における「水平」とは、車両の設置面と概ね平行な方向を意味し、「垂直」とは「水平」と概ね直交する方向をいう。したがって、「水平」、「垂直」は必ずしも厳密な方向を示すものではなく、例えば、「水平」と称しても、車両の設置面と厳密に平行ではなく、多少傾いていてもよいこととする。そして、この「水平」、「垂直」の意味は、本明細書において同じである。
上記ガラスアンテナにおいては、前記第1エレメントと第2エレメントとが、前記水平加熱線と交差する数が相違するように構成することができる。例えば、前記第1エレメントが前記複数の水平加熱線と交差する数N1、及び前記第2エレメントが前記複数の水平加熱線と交差する数N2が、N1−N2=±1の関係を充足するようにすることができる。
あるいは、前記第1エレメントが、最下部の前記水平加熱線とのみ接続しないように構成され、前記第2エレメントが、すべての前記水平加熱線と接続させることができる。このとき、前記加熱ヒータは、前記前記第1エレメントの下端部から最下部の前記水平加熱線に沿って延びる、導電性の第3エレメントをさらに備えることができる。
また、上記各ガラスアンテナにおいては、前記加熱ヒータが、前記第1エレメントまたは第2エレメントのいずれかから、水平方向に延びる導電性の第4エレメントをさらに備えることができる。
上記各ガラスアンテナにおいて、前記第1のアンテナ素子及び第2のアンテナ素子は、前記ガラス面において、前記加熱ヒータよりも上方に配置することができる。
本発明に係るガラスアンテナの設計方法は、ガラス面に形成されるガラスアンテナの設計方法であって、第1のアンテナ素子の配線を仮決定するステップと、前記第1のアンテナ素子と協働してダイバーシティ受信を行う第2のアンテナ素子の配線を仮決定するステップと、前記第2のアンテナ素子と直接結合または容量結合され、複数の水平加熱線を有する加熱ヒータの配線を仮決定するステップと、前記加熱ヒータに、水平方向の中心を挟んで一方の側に配置され、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差する導電性の第1エレメント、及び、他方の側に配置され、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差し、前記第1エレメントとは異なる形状を有する導電性の第2エレメント、を加えることで、前記第1のアンテナ素子の指向特性が、前記第2のアンテナ素子の指向特性によって補完されるように、調整するステップと、前記調整後に、前記第1のアンテナ素子の配線、前記第2のアンテナ素子の配線、及び前記加熱ヒータの配線を最終決定するステップと、を備えている。
本発明に係るガラスアンテナによれば、受信感度や指向特性をさらに改善することができる。
本発明に係るガラスアンテナの一実施形態が実装された自動車のリアガラスの正面図である。 実施例1に係るガラスアンテナを示す平面図である。 実施例2に係るガラスアンテナを示す平面図である。 比較例に係るガラスアンテナを示す平面図である。 実施例1と比較例におけるFM帯域の受信感度特性を示すグラフ(H偏波(a),V偏波(b))である。 実施例2と比較例におけるFM帯域の受信感度特性を示すグラフ(H偏波(a),V偏波(b))である。 実施例1における指向特性を示すグラフである。 実施例2における指向特性を示すグラフである。 比較例における指向特性を示すグラフである。
以下、本発明に係るガラスアンテナの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るガラスアンテナが実装された自動車のリアガラスの正面図である。
<1.ガラスアンテナの概要>
図1に示すように、本実施形態に係るガラスアンテナは、自動車のリアガラス1に配置されており、AMアンテナ素子2、FMメインアンテナ素子3(第1のアンテナ素子)、FMサブアンテナ素子4(第2のアンテナ素子)、デフォッガ5(加熱ヒータ)。
より詳細に説明すると、リアガラス1の上縁付近には、水平方向の中央よりやや左寄りの位置から、第1給電点71、第2給電点72、及び第3給電点73が、左から右へ、この順で配置されている。第1給電点71には、FMサブアンテナ素子4が接続されている。このFMサブアンテナ素子4は、第1給電点71から左側に向かってリアガラス1の左側縁付近まで延びる第1水平エレメント41と、この第1水平エレメント41の端部から下方に延びる垂直エレメント42と、垂直エレメント42の下端部からリアガラス1の右側縁に向かって延びる第2水平エレメント43と、を備えている。垂直エレメント42は、リアガラス1の上下方向の中央よりも上方に位置している。
第2給電点72には、AMアンテナ素子2が接続されている。AMアンテナ素子2は、FMサブアンテナ素子4の第1水平エレメント41と、第2水平エレメント43との間において左右方向に亘って配置されており、複数の水平エレメント21及び垂直エレメント22を交差させることにより構成されている。より詳細には、AMアンテナ素子2は、FMサブアンテナ素子4の垂直エレメント42よりも右側から、リアガラス1の右側縁付近まで延びている。
第3給電点73には、FMメインアンテナ素子3が接続されている。このFMメインアンテナ素子3は、AMアンテナ素子2の上方を通過し、第3給電点73からリアガラス1の右側縁に向かって延びる水平エレメント31を有している。この水平エレメント31は、AMアンテナ素子2の最上部にある水平エレメント212に沿って延びている。
次に、デフォッガ5について説明する。デフォッガ5は、FMサブアンテナ素子4の第2水平エレメント43の下方に実装されており、複数の水平エレメント及び垂直エレメント51、53、54、58で構成されている。まず、デフォッガ5は、リアガラス1の両側縁に沿って上下方向に延びる一対の給電用のバスバー59a,59bを備えている。両バスバー59a,59bの間には、複数の水平エレメント51が所定間隔をおいて平行に配置されており、バスバー59a,59bからの給電により、防曇用の熱が発生するようになっている。
複数の水平エレメント51のうち、最上部に配置されている水平エレメント(以下、最上部水平エレメント512と称する)は、上述したFMサブアンテナ素子4の第2水平エレメント43と近接し、平行に延びている。これにより、最上部水平エレメント512と第2水平エレメント43とは、容量結合している。したがって、デフォッガ5は、防曇機能を果たすのに加え、FMサブアンテナ素子4とともにアンテナとしても機能する。
また、このデフォッガ5には、上下方向に延びる2本の垂直エレメントが設けられている。すなわち、デフォッガ5の水平方向の左側に配置される第1垂直エレメント53(第1エレメント)と、右側に配置される第2垂直エレメント54(第2エレメント)と、が設けられている。
第1垂直エレメント53は、デフォッガ5の左右の中心線Sと左側のバスバー59aとの間の中央付近において、上下方向に延びている。具体的には、最上部水平エレメント512に接続され、そこから下方に向かって延び、他の水平エレメント51と交差している。但し、最下部に配置されている水平エレメント(以下、最下部水平エレメント511と称する)には接続されていない。また、第1垂直エレメント53の下端部には、最下部水平エレメント511と近接し、左側のバスバー59aに向かって平行に延びる付加水平エレメント58(第3エレメント)が接続されている。
一方、第2垂直エレメント54は、デフォッガ5の中心線Sと右側のバスバー59bとの間の中央付近において、上下方向に延びている。具体的には、最上部水平エレメント512と最下部水平エレメント511とを接続するように、すべての水平エレメント51と交差している。
なお、以上の各アンテナ素子は、公知の導電性材料により構成され、スクリーン印刷などによってガラス面に実装される。
<2.特徴>
以上のように構成されたガラスアンテナは、次のような効果を奏する。すなわち、FMサブアンテナ素子4と容量結合されたデフォッガ5の第1垂直エレメント53と第2垂直エレメント54とが異なる形状となっている。つまり、これらの垂直エレメント53,54は、デフォッガ5の中心線Sを挟んで、左右非対称の形状をなしている。これにより、FM放送波の受信感度を向上することができる。特に、後述するように、両垂直エレメント53,54が対象の形状である場合と比べて、88〜108MHzの海外周波数帯における受信感度を低下させることなく、76〜90MHzの国内周波数帯における受信感度が向上することができる。したがって、広帯域で受信感度を向上することができる。
また、上記構成により、FM放送波の指向性に関し、FMメインアンテナ素子3による指向特性を、FMサブアンテナ素子4により効果的に補完できることが分かった。より詳細に説明すると、本実施形態では、第1及び第2垂直エレメント53,54の形状を相違させることで、デフォッガ5の形態を全体として左右非対称にしている。そのため、一般的な対称形のデフォッガに比べ、デフォッガ5と容量結合しているFMサブアンテナ素子4の指向特性を変化させている。したがって、FMメインアンテナ素子3の指向特性に落ち込みが存在する場合には、この極小値をFMサブアンテナ素子4により効果的に補完できるため、有効である。
以上のような効果を得るために、本実施形態に係るガラスアンテナは、以下の順序で設計することができる。
(1)FMメインアンテナ素子3の配線を仮決定する。
(2)FMメインアンテナ素子3と協働してダイバーシティ受信を行うように、FMサブアンテナ素子4の配線を仮決定する。
(3)FMサブアンテナ素子4と容量結合されるように、デフォッガ5の配線を仮決定する。このとき、デフォッガ5には水平エレメントのみで構成されている。
(4)デフォッガ5に、第1垂直エレメント及び第2垂直エレメントを加えることで、FMメインアンテナ素子3の指向特性が、FMサブアンテナ素子4の指向特性によって補完されるように、調整する。すなわち、第1垂直エレメント及び第2垂直エレメントが非対称となるように、長さ、位置、デフォッガの水平エレメントとの交差数などを調整し、FMメインアンテナ素子3の指向特性の落ち込みが、FMサブアンテナ素子4の指向特性によって補完されるようにする。
(5)上記調整完了後に、FMメインアンテナ素子3、FMサブアンテナ素子4、及びデフォッガ5の配線を最終決定する。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は適宜組み合わせることができる。
<3−1>
上記実施形態は、デフォッガ5の第1垂直エレメント53及び第2垂直エレメント54の態様の一例であり、これらの垂直エレメント53,54が、水平方向の中心に対して非対称の形状であればよい。非対称となる形状は、種々のものがあるが、例えば、以下のものがある。
(1)上記実施形態において、第1垂直エレメントと第2垂直エレメントとを入れ替えてもよい。
(2)上記実施形態では、付加水平エレメント58を第1垂直エレメント53の端部に設けていることで、非対称としているが、付加水平エレメント58の水平方向の長さは、長い方が好ましい。但し、左側のバスバー59Aには接続されない方がよい。
(3)付加水平エレメント58を設ける位置は特には限定されず、第1垂直エレメント53のいずれの位置であってもよい。また、付加水平エレメント58を設けないこともできる。
(4)上記実施形態では、第1垂直エレメント53が最下部水平エレメント511と接続しないようにし、第2垂直エレメント54がすべての水平エレメント51と接続するようにしている。すなわち、両垂直エレメント53,54は、水平エレメント51と接続する位置や数を異なるようにすることで、非対称としている。しかしながら、水平エレメント51と接続する位置や数の相違は、特には限定されず、少なくとも両垂直エレメント53,54が非対称となればよい。但し、垂直エレメント53,54と水平エレメント51との接続の数が相違すると、デフォッガ5における電流の流れが変わり、防曇機能に影響を与える可能性がある。したがって、デフォッガ5の左右の防曇機能に大きい差が生じないようにするためには、両垂直エレメント53,54と水平エレメント51との接続の数の差は小さいことが好ましく、例えば、1〜3程度が好ましい。
(5)上述した水平エレメント51との交差の数を変える場合、上記実施形態では、第2垂直エレメント53が、最下部水平エレメント511と交差しないようにしているが、水平エレメント51と交差しない位置は、デフォッガ5の下方であることが好ましい。これは、例えば、第2垂直エレメント53がデフォッガ5の上部付近で断線し、水平エレメント51と交差しないようにすれば、第2垂直エレメント53の上方からの連続した長さが短くなる。すなわち、FMサブアンテナ素子4からの連続した長さが短くなるため、アンテナの性能が低下する可能性がある。したがって、FMサブアンテナ素子4からの連続した長さをできるだけ長くするため、水平エレメント51と交差しない箇所は、できるだけデフォッガ5の下方が好ましい。
(6)その他、両垂直エレメント53,54が非対称であれば、その態様は特には限定されない。例えば、デフォッガ5の左右の中心線Sに沿うような中央エレメントを設けてもよい。この場合、中央エレメントは、すべての水平エレメント51と交差してもよいし、一部のみ交差するようにすることもできる。
<3−2>
上記実施形態における各アンテナ素子2〜4、6の形態は、一例であり、特には限定されない。すなわち、少なくともFMメインアンテナ素子3とFMサブアンテナ素子4とが協働し、ダイバーシティ受信ができるように構成されていればよい。また、上記実施形態では、FMサブアンテナ素子4とデフォッガ5とが容量結合しているが、導線等によって直接結合していてもよく、容量結合または直接結合によりデフォッガ5がFMサブアンテナ素子4の一部として機能するように構成されていればよい。この限りにおいては、FMメインアンテナ素子3、FMサブアンテナ素子4、デフォッガの位置5、形状は特には限定されない。
<3−3>
上記実施形態では、FMメインアンテナ素子3とFMサブアンテナ素子4とを、ガラス面1においてデフォッガ5よりも上方に配置しているが、例えば、FMサブアンテナ素子4だけをデフォッガよりも下方に配置することもできる。但し、セダンなどのリアガラスの下方にトランクが配置されている車種では、トランクがアンテナ素子の性能に影響を与える可能性がある。このような場合には、FMメインアンテナ素子3とFMサブアンテナ素子4をできるだけ、トランクからはなすることが好ましい。この観点で、上記実施形態では、FMメインアンテナ素子3とFMサブアンテナ素子4とを、ガラス面1においてデフォッガよりも上方に配置している。これに対して、例えば、ハッチバックなどの車種は、リアガラスの下方にトランクがないため、FMサブアンテナ素子4を、デフォッガ5の下方に配置することもできる。
<3−4>
上記実施形態は、ガラスアンテナの一例であり、必要に応じて、例えば、キーレスエントリーやスマートエントリー等のリモコンによるドアの施錠や解錠のための信号を受信するためのキー用アンテナ素子などを追加で設けることもできる。但し、本発明は、主としてFMアンテナの受信感度を向上させることを目的としているため、この観点からすれば、AMアンテナ素子2、及びキー用アンテナ素子は必ずしも必要ではない。
<3−5>
上記実施形態では、本発明に係るガラスアンテナを自動車のリアガラスに実装した例を示したが、これ以外のガラスのガラス面に実装することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されない。
<1.実施例及び比較例の概要>
実施例1として図2に示すパターンを有するガラスアンテナを準備し、実施例2として図3に示すパターンを有するガラスアンテナを準備した。また、比較例として図4に示すパターンを有するガラスアンテナを準備した。いずれも基本的な構成は、上記実施形態で示したガラスアンテナと同じであるため、各部の名称は、上記実施形態で示したものを使用して説明する。なお、図2に示すガラスアンテナの各部の寸法は、以下の通りである。
A1=420mm
A2=1200mm
A3=140mm
A4=300mm
A5=550mm
A6=100mm
この寸法は、図3及び図4においても、同じである。
実施例1では、デフォッガの第1垂直エレメントが最下部水平エレメントとのみ接続されていないが、第2垂直エレメントはすべての水平エレメントと接続されている。実施例2は、上記実施形態と概ね同じであり、デフォッガの第1垂直エレメントが最下部水平エレメントとのみ接続されておらず、第1垂直エレメントの下端部に、付加水平エレメントが接続されている。また、第2垂直エレメントはすべての水平エレメントと接続されている。これに対して、比較例では、第1及び第2垂直エレメントのいずれもが、すべての水平エレメントと接続されている。
続いて、上記のような実施例及び比較例に係るガラスアンテナを自動車に装着した上で、自動車に対してFM電波を放射し、受信感度及び指向性を測定した。測定に当たっての条件は以下の通りである。
・ガラスアンテナが実装されたガラスの取付角:水平方向に対して23度傾斜
・角度分解能:角度3度毎に自動車を360度回転させて測定
・周波数分解能:76〜108MHzの範囲で1MHz毎に測定
・電波の発信位置とアンテナとの仰角:1.7度(地面と水平方向を0度、天頂方向を90度とする)
<2.受信感度特性>
まず、実施例及び比較例におけるFM帯域の受信感度特性について検討する。測定結果は、図5及び図6に示すとおりである。図5は、実施例1と比較例におけるFM帯域の受信感度特性を示すグラフ(H偏波(a),V偏波(b))である。同図に示すように、実施例1は、H偏波、V偏波のいずれにおいても、76〜90MHzの国内周波数帯における受信感度が、比較例に比べて向上している。その一方で、88〜108MHzの海外周波数帯における受信感度は概ね同じである。
図6は、実施例2と比較例におけるFM帯域の受信感度特性を示す図(H偏波(a),V偏波(b))である。同図に示すように、実施例2と比較例とを比べると、88MHz付近でやや比較例よりも受信感度が低くなっているが、H偏波、V偏波のいずれにおいても、概ね76〜84MHzの国内周波数帯における受信感度は、比較例よりも高く、実施例1と比べても高くなっている。その一方で、88〜108MHzの海外周波数帯における受信感度は概ね同じである。
したがって、第1及び第2垂直エレメントの形状を相違させ、デフォッガの形態を全体として左右非対称にした実施例1,2は、対称形状である比較例と比べ、国内周波数域及び海外周波数域を含む広域に亘って受信感度が向上していることが分かった。
<3.指向特性>
次に、上記実施例及び比較例について、FMメインアンテナ素子の指向特性とFMサブアンテナ素子の指向特性を測定し、FMメインアンテナ素子の指向特性が、FMサブアンテナ素子の指向特性によりどの程度補完されているかを検討した。図7は実施例1,図8は実施例2,図9は比較例1の指向特性を示し、いずれもH偏波における指向特性を示している。各図においては、FMメインアンテナ素子及びFMサブアンテナ素子の88〜108MHzの各周波数における指向特性を示している。
図7〜図9に示すように、実施例1、2では、比較例と比べ、FMメインアンテナ素子の指向特性の落ち込みをFMサブアンテナ素子において効果的に補完していることが分かる。例えば、90,91,92,及び93MHzでは、実施例1,2と比較例とを比べると、矢印で示す方位において、FMメインアンテナ素子の指向特性の落ち込みを、FMサブアンテナ素子の指向特性により確実に補完していることが分かる。したがって、第1及び第2垂直エレメントを非対称にした実施例1,2は、対称形状である比較例と比べ、指向特性が向上していることが分かった。
1 :リアガラス
3 :FMメインアンテナ素子(第1のアンテナ素子)
4 :FMサブアンテナ素子(第2のアンテナ素子)
5 :デフォッガ(加熱ヒータ)
51 :水平エレメント(水平加熱線)
53 :第1垂直エレメント(第1エレメント)
54 :第2垂直エレメント(第2エレメント)
58 :付加水平エレメント(第3エレメント)

Claims (9)

  1. ガラス面に形成されるガラスアンテナであって、
    第1のアンテナ素子と、
    前記第1のアンテナ素子と協働してダイバーシティ受信を行う第2のアンテナ素子と、
    前記第2のアンテナ素子と直接結合または容量結合され、複数の水平加熱線を有する加熱ヒータと、
    を備え、
    前記加熱ヒータは、水平方向の中心を挟んで一方の側に配置された導電性の第1エレメントと、他方の側に配置され前記第1エレメントとは異なる形状を有する導電性の第2エレメントと、を備え、
    前記第1及び第2エレメントは、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差するように上下方向に延びている、ガラスアンテナ。
  2. 前記第1エレメントと第2エレメントとは、前記水平加熱線と交差する数が相違する、請求項1に記載のガラスアンテナ。
  3. 前記第1エレメントが前記複数の水平加熱線と交差する数N1、及び前記第2エレメントが前記複数の水平加熱線と交差する数N2が、N1−N2=±1の関係を充足する、請求項2に記載のガラスアンテナ。
  4. 前記第1エレメントは、最下部の前記水平加熱線とのみ接続しないように構成され、前記第2エレメントは、すべての前記水平加熱線と接続している、請求項2に記載のガラスアンテナ。
  5. 前記加熱ヒータは、前記前記第1エレメントの下端部から最下部の前記水平加熱線に沿って延びる、導電性の第3エレメントをさらに備えている、請求項4に記載のガラスアンテナ。
  6. 前記加熱ヒータは、前記第1エレメントまたは第2エレメントのいずれかから、水平方向に延びる導電性の第4エレメントをさらに備えている、請求項1から4のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  7. 前記第1のアンテナ素子の指向特性は、いずれかの方位において落ち込みを有する、請求項1から6のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  8. 前記第1のアンテナ素子及び第2のアンテナ素子は、前記ガラス面において、前記加熱ヒータよりも上方に配置されている、請求項1から7のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  9. ガラス面に形成されるガラスアンテナの設計方法であって、
    第1のアンテナ素子の配線を仮決定するステップと、
    前記第1のアンテナ素子と協働してダイバーシティ受信を行う第2のアンテナ素子の配線を仮決定するステップと、
    前記第2のアンテナ素子と直接結合または容量結合され、複数の水平加熱線を有する加熱ヒータの配線を仮決定するステップと、
    前記加熱ヒータに、水平方向の中心を挟んで一方の側に配置され、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差する導電性の第1エレメント、及び、他方の側に配置され、前記水平加熱線の少なくとも1つと交差し、前記第1エレメントとは異なる形状を有する導電性の第2エレメント、を加えることで、前記第1のアンテナ素子の指向特性が、前記第2のアンテナ素子の指向特性によって補完されるように、調整するステップと、
    前記調整後に、前記第1のアンテナ素子の配線、前記第2のアンテナ素子の配線、及び前記加熱ヒータの配線を最終決定するステップと、
    を備えている、ガラスアンテナの設計方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2019177098A1 (ja) * 2018-03-16 2021-03-11 日本板硝子株式会社 リアガラス

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