以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまでも一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
以下の説明は、タッチ検出機能付き表示装置としてタッチ検出機能付き液晶表示装置を例として述べる。しかしながら、これに限定されず、タッチ検出機能付きOLED表示装置にも適用することが可能である。また、電磁誘導方式としては、先に述べた2種類の方式が存在するが、実施の形態に係わるタッチ検出機能付き液晶表示装置は、ペンに電池を実装しなくてもよい後者の方式を採用している場合を説明する。ペンに電池を実装しなくてもよいため、ペンの小型化および/または形状の自由度を向上することが可能である。
(実施の形態1)
<電磁誘導方式の基本原理>
先ず、電磁誘導方式の基本原理を説明しておく。図1は、タッチ検出機能付き液晶表示装置を有する電子装置とペンとの関係を模式的に示した説明図である。また、図2は、電磁誘導方式の基本原理を模式的に示した説明図である。
図1において、電子装置は、金属カバーに納められた液晶表示装置1と、導光板と、センサ板と、磁性シートとを有している。同図に示した例では、液晶表示装置1と金属カバーとの間に、センサ板が実装されている。このセンサ板には、複数のコイルが設けられている。図1では、センサ板に設けられている複数のコイルのうちの1個のコイルが、センサ板内コイルL2として模式的に示されている。
また、外部近接物体に該当するペンには、コイルと容量素子とが内蔵されている。図1では、容量素子は省略されているが、ペンに内蔵されているコイルが、ペン内コイルL1として模式的に示されている。ペン内コイルL1とセンサ板内コイルL2との間は、磁界によって結合される。
なお、液晶表示装置1は、模式的にその構造を示すために、図1には、液晶表示装置1に含まれるTFTガラス基板、カラーフィルタおよびCFガラス基板が描かれている。TFTガラス基板および図示しないTFTを含んでTFT基板が形成され、CFガラス基板およびカラーフィルタを含んでカラーフィルタ基板が形成される。TFT基板とカラーフィルタ基板との間には図示しない液晶層が挟持されている。また、導光板は、液晶表示装置1とセンサ板との間に挟まれるように、固定部で固定されている。
ペンが、電子装置に近接することにより、ペン内コイルL1が、センサ板内コイルL2に近接することになる。これにより、ペン内コイルL1(以下、単にコイルL1とも称する)とセンサ板内コイルL2(以下、単にコイルL2とも称する)との間の磁界結合が発生し、ペンが近接したことが検出される。
この検出を、図2を用いて説明する。図2(A)は、コイルL2が磁界を発生している状態を示しており、図2(B)は、コイルL1が磁界を発生している状態を示している。
図2において、コイルL2とペン内容量素子(以下、単に容量素子とも称する)Cとは並列的に接続されており、共振回路を構成している。コイルL1は、1回巻線のコイルが例として示されており、1対の端子を有している。タッチを検出するとき(タッチ検出のとき)、コイルL1の一方の端子PTは、所定時間、送信アンプAP1の出力に接続され、所定時間後に、受信アンプAP2の入力に、所定時間、接続される。また、センサ板内コイルL1の他方の端子は、タッチ検出のとき、接地電圧Vsに接続される。
図2(C)および(D)は、タッチ検出のときの動作を示す波形図である。図2(C)および(D)において、横軸は、時間を示しており、図2(C)は、送信アンプAP1の出力の波形を示しており、図2(D)は、受信アンプAP2の出力の波形を示している。
コイルL2の一方の端子PTが、送信アンプAP1の出力に接続されているとき、送信アンプAP1の入力には、周期的に変化する送信信号INが供給される。これにより、送信アンプAP1は、送信信号INの変化に従って、周期的に変化する駆動信号φ1を、図2(C)に示すように、所定時間(磁界発生期間)TG、コイルL2の一方の端子に供給する。これにより、コイルL2が磁界を発生する。このときの磁力線が、図2(A)ではφGとして示されている。
磁力線φGは、コイルL2の巻線を中心として発生するため、コイルL2の内側の磁界が強くなる。コイルL1が、コイルL2に近接し、例えば図2(A)に示すように、コイルL1の中心軸LOが、コイルL2の内側に存在すると、コイルL1に、コイルL2の磁力線が到達する。すなわち、コイルL1が、コイルL2において発生している磁界内に配置され、コイルL1とコイルL2とが磁界結合されることになる。コイルL2は、駆動信号φ1の変化に従って、周期的に変化する磁界を発生する。そのため、コイルL2とコイルL1間の相互誘導の作用により、コイルL1には、誘起電圧を発生する。容量素子Cは、コイルL1によって発生した誘起電圧によって充電される。
所定時間後に、コイルL2の一方の端子PTは、所定時間(磁界検出期間)TD、受信アンプAP2の入力に接続される。磁界検出期間TDにおいては、先の磁界発生期間TGにおいて容量素子Cが、充電されていれば、容量素子Cに充電された電荷によって、コイルL1が、磁界を発生する。図2(B)には、容量素子Cに充電された電荷によって発生したコイルL1の磁力線が、φDとして示されている。
タッチ検出のとき、すなわち、磁界発生期間TGおよび磁界検出期間TDのとき、ペン内コイルL1が、センサ板内コイルL2に近接していれば、磁界発生期間TGのとき、容量素子Cに充電が行われ、磁界検出期間TDのとき、コイルL1の磁力線φDが、コイルL2に到達する。コイルL1と容量素子Cとにより共振回路が構成されているため、コイルL1の発生する磁界は、共振回路の時定数に従って変化する。コイルL1が発生する磁界が変化することにより、コイルL2に誘起電圧が発生する。この誘起電圧によって、コイルL2の一方の端子PTにおいて、信号が変化する。この信号の変化が、検出信号φ2として、磁界検出期間TDのとき、受信アンプAP2に入力され、増幅され、センサ信号OUTとして受信アンプAP2から出力される。
一方、タッチ検出のとき、ペン内コイルL1が、センサ板内コイルL2に近接していなれば、磁界発生期間TGのとき、容量素子Cは充電されない、または充電される電荷量が少なくなる。その結果、磁界検出期間TDのとき、コイルL1が発生する磁界の磁力線φDは、コイルL2に到達しない。そのため、磁界検出期間TDのとき、コイルL2の一方の端子PTにおける検出信号φ2は変化しない。
図2(C)および(D)には、ペン内コイルL1が、センサ板内コイルL2に近接しているときと、近接していないときの両方の状態が示されている。すなわち、図2(C)および(D)において、左側には、コイルL1がコイルL2に近接していないときの状態が示されており、右側には、コイルL1がコイルL2に近接しているときの状態が示されている。そのため、図2(D)において、左側に示した磁界検出期間TDでは、検出信号φ2は変化しておらず、右側に示した磁界検出期間TDでは、検出信号φ2が変化している。検出信号φ2が変化している場合を、ペン有りと判定し、検出信号φ2が変化していない場合を、ペン無しと判定することにより、ペンによるタッチを検出することができる。
図2では、ペン有りとペン無しの判定を示したが、コイルL1とコイルL2との間の距離に従って、検出信号φ2の値が変化するため、ペンとセンサ板との間の距離あるいはペンの筆圧を判定することも可能である。
なお、コイルL2の端子PTを、送信アンプAP1の出力から受信アンプAP2の入力へ切り替えるときは、センサ板内コイルL2に蓄積されたエネルギーが放電するまでの所定時間だけ、コイルL2の端子PTをフローティング状態にし、所定時間後に端子PTを受信アンプAP2の入力に接続する。
このように、タッチ検出期間において、ペンが、センサ板内コイルL2の近接(接触を含む)に存在していると、磁界検出期間TDのとき、受信アンプAP2の出力信号は変化する。一方、ペンが、センサ板内コイルL2の近接(接触を含む)に存在していないと、磁界検出期間TDのとき、受信アンプAP2の出力信号は変化しない。すなわち、ペンがセンサ板内コイルL2の近接をタッチしているか否かを、受信アンプAP2の出力信号によって、検出することが可能となる。また、センサ板内コイルL2とペン内コイルL1とが近接している場合、その間の距離に従って、ペン内コイルL1からセンサ板内コイルL2へ与えられる磁界エネルギーが変化するため、受信アンプAP2の出力信号の値から、ペンの筆圧も判定することが可能となる。
<液晶表示装置とセンサ板の一体化構造>
本願発明者らは、図1に示したように、液晶表示装置1と、センサ板とを別々に準備した場合、センサ板が高価であるため、電子装置が高価になると考えた。そこで、本発明者らは、センサ板を、液晶表示装置1内の導電層(レイヤ)により形成し、液晶表示装置とセンサ板とを一体化することを考えた。本発明者らが考えた液晶表示装置を、図3を用いて説明する。
図3は、センサ板をセンサ層(レイヤ)として一体化した液晶表示装置1の模式的な断面を示す断面図である。図3は、図1と類似しているので、相違点を主に説明する。図3(A)は、CFガラス基板にセンサ板として機能するセンサレイヤを形成した場合の断面図である。図3(B)は、TFTガラス基板上に、センサレイヤを形成した場合の断面図である。また、図3(C)は、TFTガラス基板の裏面に、センサレイヤを形成した場合の断面図である。図1においては、液晶表示装置1とは別に、センサ板を準備し、導光板と磁性シートとの間に、センサ板を設けるようにしていた。これに対して、図3(A)〜(C)においては、センサ板に相当するセンサレイヤが、液晶表示装置1に設けられるため、価格の上昇を抑制することが可能となる。
図4は、図3(A)〜(C)において形成されるセンサレイヤの構成を示す平面図である。センサレイヤは、行列状に配置された複数のコイルを備えている。すなわち、センサレイヤは、図4において、縦方向に延在し、横方向に並べられた複数のコイルX(0)〜X(p)と、横方向に延在し、縦方向に並べられた複数のコイルY(0)〜Y(p)を備えている。図4には、これらの複数のコイルのうち、コイルX(n−1)〜X(n+1)とコイルY(n−1)〜Y(n+1)が示されている。図4に示した例では、それぞれのコイルは、複数巻線(同図では3回巻線)のコイルとなっている。
各列に配置されているコイルX(0)〜X(p)において、互いに隣接したコイル間では、一部重なりが生じるように、コイルX(0)〜X(p)は形成されている。図4に示したコイルX(n)〜X(n+1)を例にすると、コイルX(n)は、コイルX(n−1)およびX(n+1)と隣接しており、コイルX(n)はコイルX(n−1)およびコイルX(n+1)のそれぞれと一部が重なっている。すなわち、コイルX(n)の巻線の内側に、コイルX(n−1)およびX(n+1)の巻線の一部が配置されるように形成されており、コイルが重なっている。コイルX(0)〜X(p)は、1対の端部を有し、1対の端部のうちの一方の端部Xp1(0)〜Xp1(p)には、磁界発生期間において、周期的に電圧値が変化する駆動信号が供給される。一方、磁界検出期間においては、一方の端部Xp1(0)〜Xp1(p)における電圧の変化が検出される。また、コイルX(0)〜X(p)の他方の端部Xp2(0)〜Xp2(p)には、タッチ検出期間においては、所定の電圧(例えば、接地電圧Vs)が供給される。
磁界検出期間において、コイルX(0)〜X(p)の一方の端部Xp1(0)〜Xp1(p)における電圧が変化しているか否かを検出することにより、図2において述べたように、コイルX(0)〜X(p)のいずれの近傍が、ペンによりタッチされたかを検出することが可能となる。
各行に配置されたコイルY(0)〜Y(p)についても、コイルX(0)〜X(p)と同様である。すなわち、互いに隣接したコイル間では、一部重なりが生じるように、コイルY(0)〜Y(p)は形成されている。コイルY(n−1)〜Y(n+1)を例にすると、コイルY(n)の巻線の内側に、コイルY(n−1)およびX(Y+1)の巻線の一部が配置されるように形成されており、コイルが重なっている。コイルY(0)〜Y(p)の一方の端部Yp1(0)〜Yp1(p)には、磁界発生期間において、周期的に電圧値が変化する駆動信号が供給される。一方、磁界検出期間においては、一方の端部Yp1(0)〜Yp1(p)における電圧の変化が検出される。また、コイルY(0)〜Y(p)の他方の端部Yp2(0)〜Yp2(p)には、タッチ検出期間においては、所定の電圧(例えば、接地電圧Vs)が供給される。これにより、タッチ検出期間における磁界検出期間において、コイルY(0)〜Y(p)の一方の端部Yp1(0)〜Yp1(p)における電圧が変化しているか否かを検出することにより、図2において述べたように、コイルY(0)〜Y(p)のいずれの近傍が、ペンによりタッチされたかを検出することが可能となる。
コイルX(0)〜X(p)とコイルY(0)〜Y(p)は、互いに交差するように配置されている。そのため、コイルX(0)〜X(p)のいずれの近傍が、ペンによりタッチされたかを検出し、コイルY(0)〜Y(p)のいずれの近傍が、ペンによりタッチされたかを検出することにより、ペンによりタッチされた位置の座標を求めることが可能となる。なお、コイルX(0)〜X(p)とコイルY(0)〜Y(p)は、互いに交差するように配置されているが、コイルX(0)〜X(p)とコイルY(0)〜Y(p)との間には絶縁物が設けられている。
これにより、センサ板を用いなくても、ペンによるタッチを検出可能な液晶表示装置を提供することができる。以降、磁界を用いて、タッチの検出を行うことを、磁界タッチ検出とも称する。
液晶表示装置1においては、TFTガラス基板とカラーフィルタとの間に、後で説明する走査線、信号配線および駆動電極が形成される。これらの配線(走査線、信号配線、駆動電極)は、画像の表示の際に用いられるが、タッチ検出を行う際に、これらの配線によりコイルX(0)〜X(p)および/またはコイルY(0)〜Y(p)を形成することにより、センサレイヤを追加することなく、図3(B)に示した構造を達成することが可能となる。これにより、液晶表示装置1の価格の上昇を抑制しながら、タッチ検出機能付きの液晶表示装置1を提供することが可能となる。以下では、図3(B)に示したように、TFTガラス基板の上にセンサレイヤを設ける場合の形態を説明する。
<静電容量方式の基本原理>
ペンによるタッチを検出する基本原理を、図1〜図4を用いてしたので、次に指によるタッチを検出する基本原理を説明しておく。ここでは、静電容量方式を例として説明する。
実施の形態1においては、図3(B)に示したCFガラス基板の上面側に、検出電極が形成される。この検出電極と、TFTガラス基板とカラーフィルタとの間に形成された駆動電極とによって、静電容量方式の電極が構成される。
図5は、液晶表示装置1の構成を模式的に示す図であり、図5(A)は、液晶表示装置1の平面を、模式的に示しており、図5(B)は、液晶表示装置1の断面を、模式的に示している。図5(A)および(B)において、TL(0)〜TL(p)は、駆動電極を示しており、RL(0)〜RL(p)は、検出電極を示している。
駆動電極TL(0)〜TL(p)は、TFTガラス基板に形成されている。それぞれの駆動電極TL(0)〜TL(p)は、図5(A)において、横方向(行方向)に延在し、縦方向(列方向)に平行に配置されている。また、検出電極RL(0)〜RL(p)は、CFガラス基板に形成されている。それぞれの検出電極RL(0)〜RL(p)は、図5(A)において、縦方向(列方向)に延在し、横方向(行方向)に平行に配置されている。
図5(A)においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)と検出電極RL(0)〜RL(p)とが分かるように、CFガラス基板とTFTガラス基板とが、分離されているように描かれている。しかしながら、図5(B)に示すように、CFガラス基板は、TFTガラス基板の上側に、重なるように配置されている。すなわち、TFTガラス基板の上側に、駆動電極TL(0)〜TL(p)が形成され、駆動電極TL(0)〜TL(p)の上側に、カラーフィルタが形成され、さらに上側にCFガラス基板が形成されている。このCFガラス基板の上側に、検出電極RL(0)〜RL(p)が形成され、さらに上側に、偏光板が形成されている。
図5では、説明を容易にするために、図5(B)に示すように、上側から目視した場合で、上側と説明したが、勿論、目視する方向により、上側は、下側あるいは横側に変わる。また、図5(B)では、駆動電極TL(n)と検出電極RL(n)との間で形成される容量素子が、破線で示されている。
駆動電極TL(0)〜TL(p)は互いに物理的に分離されており、検出電極RL(0)〜RL(p)も互いに物理的に分離されている。駆動電極TL(0)〜TL(p)と検出電極RL(0)〜RL(p)は、交差するように配置されているが、図5(B)に示すように、駆動電極TL(0)〜TL(p)と検出電極RL(0)〜RL(p)の間は物理的に分離されている。
ここで、駆動電極TL(0)〜TL(p)には、表示のときには、表示用の駆動信号(表示駆動信号)が供給され、指によるタッチを検出するときには、タッチ検出用の駆動信号が供給される。この実施の形態1においては、指によるタッチの検出を電界を用いて行う。以降、磁界タッチ検出と区別するために、電界を用いて行うタッチの検出を、電界タッチ検出とも称する。表示のときと、電界タッチ検出のときの両方において、駆動電極TL(0)〜TL(p)には、それぞれに対応した駆動信号が供給される。すなわち、駆動電極TL(0)〜TL(p)は、表示のときと電界タッチ検出のときとで、共通に用いられる(兼用される)。表示時において、共通に用いられるという観点で見た場合、駆動電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、共通電極と見なすことができる。そのため、本明細書においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)を共通電極と称する場合もある。
電界タッチ検出の期間においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)には、駆動信号Txが供給される。タッチを検出するように選択された駆動電極に対しては、その電圧が周期的に変化する信号が、駆動信号Txとして供給され、タッチを検出しないように非選択とされた駆動電極には、例えば所定の固定電圧が駆動信号Txとして供給される。電界タッチ検出の期間において、駆動電極TL(0)〜TL(p)は、例えば順次、選択される。図5(A)では、駆動電極TL(2)に、周期的に電圧が変化する信号が駆動信号Tx(2)として供給されている状態が示されているが、例えば、駆動電極TL(0)からTL(p)へ向けて、順次、駆動電極が選択され、周期的に電圧が変化する駆動信号が供給される。
これに対し、表示の期間においては、所定の固定電圧あるいは表示すべき画像に応じた電圧が、駆動電極TL(0)〜TL(p)へ、表示駆動信号として供給される。
次に、図6を用いて、静電容量方式の基本原理を説明する。図6において、TL(0)〜TL(p)は、図5に示した駆動電極であり、RL(0)〜RL(p)は、図5に示した検出電極である。図6(A)において、駆動電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、行方向に延在し、列方向に平行して配置されている。また、検出電極RL(0)〜RL(p)のそれぞれは、駆動電極TL(0)〜TL(p)と交差するように、列方向に延在し、行方向に平行して配置されている。検出電極RL(0)〜RL(p)と駆動電極TL(0)〜TL(p)との間に隙間が生じるように、図5(B)に示したように、検出電極RL(0)〜R(p)は、駆動電極TL(0)〜TL(p)の上方に形成されている。
図6(A)において、12−0〜12−pのそれぞれは、単位駆動電極ドライバを模式的に示している。同図では、単位駆動電極ドライバ12−0〜12−pから、駆動信号Tx(0)〜Tx(p)が出力される。また、13−0〜13−pのそれぞれは、単位増幅部を模式的に示している。図6(A)において、実線の○で囲んだパルス信号は、選択された駆動電極へ供給される駆動信号Txの波形を示している。外部検出物体として、同図では、指がFGとして示されている。
図6の例では、駆動電極TL(2)に、単位駆動電極ドライバ12−2から駆動信号Tx(2)として、パルス信号が供給されている。駆動電極TL(2)にパルス信号である駆動信号Tx(2)を供給することにより、図6(B)に示すように、駆動電極TL(2)と交差する検出電極RL(n)との間で電界が発生する。このとき、指FGが、液晶パネルの駆動電極TL(2)に近接している位置をタッチしていると、指FGと駆動電極TL(2)との間でも電界が発生し、駆動電極TL(2)と検出電極RL(n)との間で発生している電界が減少する。これにより、駆動電極TL(2)と検出電極RL(n)との間の電荷量が減少する。その結果、図6(C)に示すように、駆動信号Tx(2)の供給に応答して生じる電荷量は、指FGがタッチしているときは、タッチしていないときに比べてΔQだけ減少する。電荷量の差は、電圧の差として検出信号Rx(n)に表れ、単位増幅部13−nに供給され、増幅される。
なお、図6(C)において、横軸は時間を示しており、縦軸は電荷量を示している。駆動信号Tx(2)の立ち上がりに応答して、電荷量は、増加(同図において、上側に増加)し、駆動信号Tx(2)の電圧の立ち下がりに応答して、電荷量は、増加(同図において、下側に増加)する。このとき、指FGのタッチの有無によって、増加する電荷量が変わる。また、この図面では、電荷量が、上側に増加した後、下側へ増加する前に、リセットが行われており、同様に、電荷量が下側へ増加した後、上側へ増加する前に、電荷量のリセットが行われている。このようにして、リセットされた電荷量を基準として、上下に電荷量が変化する。
駆動電極TL(0)〜TL(p)を、順次選択し、選択した駆動電極に、パルス信号である駆動信号Tx(0)〜Tx(p)を、供給することにより、選択した駆動電極と交差する複数の検出電極RL(0)〜RL(p)のそれぞれから、それぞれの交差部分に近接した位置に指FGがタッチしているか否かに応じた電圧値を有する検出信号Rx(0)〜Rx(p)が出力されることになる。電荷量に差ΔQが生じている時刻において、検出信号Rx(0)〜Rx(p)のそれぞれを、サンプリングし、アナログ/デジタル変換(以下、A/D変換と称する)部を用いて、デジタル信号へ変換する。A/D変換部によって変換されたデジタル信号を信号処理することにより、タッチされた位置の座標を抽出する。
<液晶表示装置の全体概要>
図7は、実施の形態1に係わる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。図7において、液晶表示装置1は、表示パネル(液晶パネル)、表示制御装置4、ゲートドライバ5およびタッチ制御装置6を備えている。また、液晶表示装置1は、切換調整回路SC−L、SC−R、SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SR−L、SR−RおよびSRX−Dを備えている。液晶表示装置1が備えるこれらの装置および回路については、あとで詳しく説明するので、ここでは全体概要を説明する。表示パネルは、表示を行う表示領域(表示部)と周辺領域(周辺部)とを備えている。表示と言う観点で見た場合、表示領域はアクティブ領域であり、周辺領域は非アクティブ領域である。図7では、2が、表示領域(アクティブ領域)として示されている。
表示領域2は、複数の画素が行列状に配置された画素配列LCDを有している。画素配列LCDには、複数の信号線、複数の駆動電極、複数の走査線および複数の検出電極が配置されている。ここで、信号線は、画素配列LCDのそれぞれの列に配置され、駆動電極は、画素配列LCDの行に配置され、複数の走査線は、画素配列LCDのそれぞれの行に配置され、検出電極は、画素配列LCDの列に配置されている。すなわち、同図において、信号配線は、縦方向(列方向)に延在し、横方向(行方向)に平行に配置されている。また、駆動電極は、横方向に延在し、縦方向に平行に配置されている。さらに、走査線は、横方向に延在し、縦方向に平行に配置され、検出電極は、縦方向に延在し、横方向に平行に配置されている。この場合、画素は、信号線と走査線とが交差する部分に配置されている。表示の期間(表示期間)においては、信号線と走査線により、画素が選択され、選択された画素には、そのときの信号線の電圧と、駆動電極の電圧が印加され、選択された画素は、信号線と駆動電極との間の電圧差に従った表示を行う。
表示制御装置4は、制御回路D−CNTと信号線ドライバD−DRVとを備えている。制御回路D−CNTは、外部端子Ttに供給されるタイミング信号と入力端子Tiに供給される画像情報とを受け、入力端子Tiに供給されている画像情報に従った画像信号Snを形成し、信号線ドライバD−DRVへ供給する。信号線ドライバD−DRVは、供給された画像信号Snを、表示期間のとき、時分割的に、信号線セレクタ3へ供給する。また、制御回路D−CNTは、外部端子Ttに供給されるタイミング信号とタッチ制御装置6からの制御信号SWとを受け、種々の制御信号を形成する。制御回路D−CNTが形成する制御信号としては、信号線セレクタ3に供給される選択信号SEL1、SEL2、同期信号TSHD、クロック信号CLK、磁界イネーブル信号SC_EN、電界イネーブル信号TX_EN、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOM、タッチ検出に関する制御信号TX−CNT、Y−CNT、コイルクロック信号CCLK、ハイインピーダンス制御信号HZ−CT等がある。
この実施の形態1に係わる液晶表示装置1は、磁界タッチ検出と電界タッチ検出とが可能となるようにされている。制御回路D−CNTにより形成される信号のうち、磁界イネーブル信号SC_ENは、磁界タッチ検出を実施することを示すイネーブル信号であり、電界イネーブル信号TX−ENは、電界タッチ検出を実施することを示すイネーブル信号である。また、同期信号TSHDは、表示領域2において表示を行う期間(表示期間)とタッチ検出を行う期間(タッチ検出期間)とを識別する同期信号である。
信号線ドライバD−DRVは、表示期間においては、選択信号SEL1、SEL2に従って、時分割的に、画像信号Snを信号線セレクタ3へ、供給する。信号線セレクタ3は、表示領域2に配置された複数の信号線に接続されており、表示期間のとき、供給されている画像信号を、選択信号SEL1、SEL2に従って、適切な信号線へ供給する。ゲートドライバ5は、表示期間のとき、制御回路D−CNTからのタイミング信号に従って走査線信号Vs0〜Vspを形成し、表示領域2内の走査線に供給する。表示期間においては、ハイレベルの走査線信号が供給されている走査線に接続されている画素が選択され、選択された画素は、そのとき信号線に供給されている画像信号に従った表示を行うことにより、表示か行われる。
また、特に制限されないが、信号線ドライバD−DRVおよびゲートドライバ5には、制御回路D−CNTからハイインピーダンス制御信号HZ−CTが供給されている。信号線ドライバD−DRVおよびゲートドライバ5は、特に制限されないが、タッチ検出期間のとき、ハイインピーダンス制御信号HZ−CTによって、その出力が、ハイインピーダンス状態にされる。
タッチ制御装置6は、センス信号SX(0)〜SX(p)およびSY(n)、SY(n+1)を受ける磁界検出回路SC−DETと、検出信号Rx(0)〜Rx(p)を受ける電界検出回路SE−DETと、磁界検出回路SC−DETからの検出信号SC−Oと電界検出回路SE−DETからの検出信号SE−Oに対して処理を行い、タッチされた位置の座標を抽出する処理回路PRSと、制御回路T−CNTを備えている。制御回路T−CNTは、表示制御装置4から同期信号TSHD、クロック信号CLKおよび磁界イネーブル信号SC_EN、電界イネーブル信号TX_ENと受け、タッチ制御装置6が、表示制御装置4に同期して動作するように制御する。
すなわち、電界検出回路SE−DET、磁界検出回路SC−DETおよび処理回路PRSが、同期信号TSHDがタッチ検出期間を示しているとき、動作するように制御する。また、制御回路T−CNTは、磁界タッチ検出のとき、磁界検出回路SC−DETを動作させ、電界タッチ検出のとき、電界検出回路SE−DETを動作させる。さらに、制御回路T−CNTは、磁界検出回路SC−DETおよび電界検出回路SE−DETからの検出信号を受け、制御信号SWを形成し、制御回路D−CNTへ供給する。処理回路PRSは、抽出した座標を、座標情報として、外部端子Toから出力する。
表示領域2は、画素配列LCDの行に平行した辺2−U、2−Dと、画素配列LCDの列に平行した辺2−R、2−Lを有している。ここで、辺2−Uと辺2−Dは、互いに対向した辺であり、この2辺の間に、画素配列LCDにおける複数の駆動電極と複数の走査線が挟まれるように配置されている。また、辺2−Uと辺2−Dも、互いに対向した辺であり、この2辺の間に、画素配列LCDにおける複数の信号線と複数の検出電極が挟まれるように配置されている。
切換調整回路SC−Rは、表示パネルの周辺領域であって、表示領域2の辺2−Rに沿って配置され、切換調整回路SC−Lも、表示パネルの周辺領域であって、表示領域2の辺2−Lに沿って配置されている。切換調整回路SC−Rは、表示領域2の辺2−R側において、表示領域2に配置されている複数の駆動電極に結合され、切換調整回路SC−Lは、表示領域2の辺2−L側において、表示領域2に配置されている複数の駆動電極に結合されている。すなわち、切換調整回路SC−RおよびSC−Lは、表示パネルの周辺領域(外部)に配置され、表示領域2の辺において、表示領域2に配置されている駆動電極と接続されている。
選択制御回路SR−Rは、特に制限されないが、表示パネルの周辺領域であって、表示領域2の辺2−Rに沿って配置されており、同じ辺2−Rに沿って配置された切換調整回路SC−Rに対応し、タッチ検出期間において、対応する切換調整回路SC−Rを制御する。また、選択制御回路SC−Lは、表示パネルの周辺領域であって、表示領域2の辺2−Lに沿って配置されており、辺2−Lに沿って配置された切換調整回路SC−Lに対応し、タッチ検出期間において、対応する切換調整回路SC−Lを制御する。
すなわち、タッチ検出期間において、磁界イネーブル信号SC_ENにより磁界タッチ検出が指定されている場合、選択制御回路SR−R、SR−Lは、タッチを検出する領域に配置されている駆動電極によってコイルが形成されるように、切換調整回路SC−R、SC−Lを制御する。切換調整回路SC−RまたはSC−Lは、形成したコイルに対して、周期的に電圧が変化するコイルクロック信号CCLKを、磁界駆動信号として供給する。
これにより、磁界タッチ検出のとき、タッチを検出する領域に、図1に示すようなペン(コイルL1と容量素子Cを有する)が、存在していると、磁界検出期間において、コイルの端部における電圧が変化する。この変化する電圧が、センス信号SY(n)またはSY(n+1)として、切換調整回路SC−RまたはSC−Lから、タッチ制御装置6へ出力される。なお、図7に示したセンス信号SY(n)、SY(n+1)において、nは、0〜p−1であり、この実施の形態1においては、表示領域2の両方の辺2−R、2−Lに、切換調整回路と選択制御回路が配置されており、タッチ検出期間のとき、センス信号は交互に出力される。
タッチ検出期間において、磁界イネーブル信号SC_ENではなく、電界イネーブル信号TX_ENによって、電界タッチ検出が指定されている場合には、タッチを検出する領域に配置されている駆動電極に、切換調整回路SC−RおよびSC−Lから、制御信号TSVCOMが、電界駆動信号として供給される。制御信号TSVCOMは、その電圧が周期的に変化するため、タッチを検出する領域に配置されている駆動電極の電圧も、周期的に変化することになる。
表示領域2には、駆動電極と交差するように、複数の検出電極が配置されている。タッチを検出する領域に配置されている駆動電極と検出電極とが交差する交差領域あるいはその近傍が、指によってタッチされると、図6で説明したように、検出信号Rx(0)〜Rx(p)が変化する。検出信号Rx(0)〜Rx(p)は、タッチ制御装置6へ供給される。
表示パネルの周辺領域であって、表示領域2の辺2−Uに沿って、切換調整回路SCX−Uが配置され、辺2−U側において、切換調整回路SCX−Uは、表示領域2に配置された複数の信号線に結合されている。すなわち、切換調整回路SCX−Uは、表示パネルの周辺領域(外部)に配置され、表示領域2の辺2−U側において、複数の信号線に接続されている。また、切換調整回路SCX−Dは、表示領域2の辺2−Dに沿って配置された信号線セレクタ3を介して、表示領域2に配置された複数の信号線に結合されている。
タッチ検出期間において、磁界イネーブル信号CS_ENにより磁界タッチ検出が指定されている場合、切換調整回路SCX−U、SCX−Dは、表示領域2に配置されている信号線間を電気的に接続し、信号線を巻線とした複数のコイルを形成する。選択制御回路SRX−Dは、タッチ検出期間において、信号線により形成された複数のコイルから、タッチを検出する領域に配置されている信号線により構成されているコイルに対して、その電圧が周期的に変化する磁界駆動信号を供給する。これにより、タッチを検出する領域に配置されている信号線により構成されているコイルにおいては、磁界発生期間において、磁界が発生する。また、磁界検出期間においては、ペンがタッチしている否かに応じた電圧の信号が発生し、センス信号SX(0)〜SX(p)として、選択制御回路SRX−Dからタッチ検出装置6へ供給される。
なお、切換調整回路SCX−U、SCX−Dによって、信号線を巻線としたコイルを形成するとき、信号線セレクタ3は、信号線と切換調整回路SCX−D間を電気的に接続する。
タッチ検出期間において、磁界タッチ検出を指定した場合。磁界センスイネーブル信号SC_ENにより、タッチ制御装置6における磁界検出回路SC−DETが動作する。磁界検出回路SC−DETは、センス信号SY(n)、SY(n+1)およびSX(0)〜SX(p)のそれぞれを増幅し、デジタル信号へ変換して、検出信号SC−Oとして、処理回路PRSへ供給する。供給された検出信号SC−Oに基づいて、処理回路PRSは、ペンがタッチした位置の座標を抽出し、位置情報として外部端子Toから出力する。
一方、タッチ検出期間において、電界タッチ検出を指定した場合には、電界イネーブル信号TX_ENにより、タッチ制御装置6における電界検出回路SE−DETが動作する。電界検出回路SE−DETは、検出信号Rx(0)〜Rx(p)を増幅して、デジタル信号へ変換し、検出信号SE−Oとして、処理回路PRSへ供給する。このとき、制御信号TSVCOMが供給される駆動電極は、選択制御回路SR−R、SR−Lへ供給された制御信号Y−CNTおよびクロック信号CLKに基づいて定められている。制御信号Y−CNTおよびクロック信号CLKを基にして、処理回路PRSは、制御信号TSVCOMが供給される駆動電極を特定する。これにより、検出信号SE−Oに基づいて、指がタッチしている位置の座標を抽出し、座標情報として、外部端子Toから出力する。
タッチ検出期間における、切換調整回路SC−R、SC−L、SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SR−R、SR−L、SRX−Dの動作概要を説明したが、表示期間においては、次のように動作する。
すなわち、表示期間において、切換調整回路SC−R、SC−Lは、複数の駆動電極に表示駆動信号を供給する。また、切換調整回路SCX−U、SCX−Dは、信号線間を電気的に分離する。これにより、表示期間においては、信号線ドライバD−DRVからの画像信号Snが信号線セレクタ3によって、適切な信号線に供給される。また、駆動電極には、表示駆動信号が供給されるため、走査線がハイレベルになることにより、選択された画素には、信号線に供給されている画像信号と駆動電極に供給されている表示駆動信号との電圧差が与えられることになり、画像信号に従った表示が行われる。
この実施の形態1においては、駆動電極は、磁界を発生するためのコイルの巻線、電界を発生するための電極および表示用の駆動電極として兼用されることになる。また、信号線は、磁界を発生するためのコイルの巻線と画像信号を伝達する信号線として兼用されることになる。これにより、磁界タッチ検出と、電界タッチ検出の機能を有する液晶表示装置1を、製造コストの上昇を抑制しながら提供することが可能となる。
実施の形態1においては、切換調整回路SC−R、SC−Lと選択制御回路SR−R、SR−Lとによって、駆動電極に、表示駆動信号、電界駆動信号または磁界駆動信号が供給される。そのため、切換調整回路SC−R、SC−Lと選択制御回路SR−R、SR−Lとによって、電極駆動回路SDが構成されていると見なすことができる。このように見なした場合、電極駆動回路SDは、切換調整回路SCと選択制御回路SRとを備えていると見なすこともできる。この場合、切換調整回路SCは、表示領域2の辺2−R(第1辺)に沿って配置された第1切換調整回路SC−Rと、表示領域2の辺2−L(第2辺)に沿って配置された第2切換調整回路SC−Lを備えていると見なすことができる。また、選択制御回路SRも、表示領域2の辺2−Rに沿って配置された第1電極駆動回路SD−Rと、表示領域2の辺2−Lに沿って配置された第2電極駆動回路SD−Lを備えていると見なすことができる。
同様に、切換調整回路SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dによって、信号線に、画像信号または電界駆動信号が供給される。そのため、切換調整回路SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dによって、信号線駆動回路が構成されていると見なすことができる。この場合も、信号線駆動回路は、表示領域2の辺2−Uに沿って配置された第1切換調整回路SCX−Uと、表示領域2の辺2−D側に沿って配置された第2切換調整回路SCX−Dと、選択制御回路SRX−Dにより構成されていると見なすことができる。
<液晶表示装置1のモジュール構成>
図8は、液晶表示装置1を実装したモジュール500の全体構成を示す模式的な平面図である。模式的ではあるが、図8は、実際の配置に合わせて描かれている。同図において、501は、図3(B)および図5で示したTFTガラス基板における領域を示しており、502は、図3(B)および図5で示したTFTガラス基板とCFガラス基板とを有する領域を示している。モジュール500において、TFTガラス基板は一体となっている。すなわち、領域501と領域502とにおいて、TFTガラス基板は共通であり、領域502には、図3(B)および図5に示したように、TFTガラス基板の上方面(TFTガラス基板と対向する面)に、CFガラス基板等が、さらに形成されている。
図8において、500−Uは、モジュール500の短辺を示しており、500−Dは、モジュール500の辺であって、短辺500−Uと対向する短辺を示している。また、500−Lは、モジュール500の長辺を示しており、500−Rは、モジュールの辺であって、長辺500−Lに対向する長辺を示している。
領域502であって、表示領域2の辺2−Lとモジュール500の長辺500−Lとの間の領域には、図7で示したゲートドライバ5、切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lが配置されている。また、表示領域2(アクティブ領域)の辺2−Rとモジュール500の長辺500−Rとの間の領域には、図7で示した切換調整回路SC−R、および選択制御回路SR−Rが配置されている。表示領域2(アクティブ領域)の辺2−Uとモジュール500の短辺500−Uとの間の領域には、図7で示した切換調整回路SCX−Uが配置されている。
また、表示領域2の辺2−Dとモジュール500の短辺500−Dとの間の領域には、図7で示した信号線セレクタ3、切換調整回路SCX−D、選択制御回路SRX−Dおよびドライブ用半導体装置DDICが配置されている。
この実施の形態1においては、図7に示した信号線ドライブD−DRVおよび制御回路D−CNTは、1個の半導体装置に内蔵されている。本明細書においては、この1個の半導体装置が、ドライブ用半導体装置DDICとして示されている。また、図7に示したタッチ制御装置6も、1個の半導体装置に内蔵されている。本明細書においては、ドライブ用半導体装置DDICと区別するために、タッチ制御装置6を内蔵した半導体装置をタッチ用半導体装置6と称する。勿論、ドライブ用半導体装置DDICおよびタッチ用半導体装置6のそれぞれは、複数の半導体装置で構成してもよい。また、例えばドライブ用半導体装置DDICに、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dを内蔵させてもよい。
この実施の形態1においては、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dは、領域501に配置されており、領域501のTFTガラス基板に形成された配線および部品により構成されている。部品としては、スイッチ部品があり、スイッチ部品は例えば電界効果型トランジスタ(以下、MOSFETと称する)である。また、平面視的に、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dを覆うように、ドライブ用半導体装置DDICが、TFTガラス基板に実装されている。これにより、表示領域2の下側額縁が大きくなるのを抑制することが可能となる。
また、切換調整回路SC−R、SC−L、SCX−Uおよび選択制御回路SR−R,SR−Lを構成する部品も、領域502におけるTFTガラス基板上に形成されている。
図7において説明したセンス信号SY(n)、SY(n+1)および検出信号Rx(0)〜Rx(p)は、モジュール500の長辺500−L、500−Rと表示領域2の辺2−L、2−Rとの間に配置された配線(図示せず)を介して、フレキシブルケーブルFB1に伝達される。フレキシブルケーブルFB1には、タッチ用半導体装置6が実装されており、フレキシブルケーブルFB1内の配線を介して、タッチ用半導体装置6に検出信号Rx(0)〜Rx(p)およびセンス信号SY(n)、SY(n+1)が供給される。また、領域501には、フレキシブルケーブルFB2が接続されており、このフレキシブルケーブルFB2には、コネクタCNが実装されている。このコネクタCNを介して、センス信号Sx(0)〜Sx(p)が、選択制御回路SRX−Dからタッチ用半導体装置6に供給される。さらに、コネクタCNを介して、タッチ用半導体装置6とドライブ用半導体装置DDICとの間で信号の送受信が行われる。図8には、送受信される信号の例として、同期信号TSHDが描かれている。
表示領域2には、既に述べたように、複数の画素が行列状に配置された画素配列を有しており、画素配列は、配列の行に沿って配置された複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)および走査線GL(0)〜GL(p)と、配列の列に沿って配置された複数の信号線SL(0)〜SL(p)と複数の検出電極RL(0)〜RL(p)とを備えている。図8には、例として、2個の駆動電極TL(n)、TL(m)と2個の信号配線SL(k)、SL(n)とが示されている。なお、図8では、走査線と検出電極は、省略されている。信号線SL(0)〜SL(p)と走査線あるいは駆動電極TL(0)〜TL(p)との交差部分には、画素が配置されている。図8に示した表示領域2の4辺に明示してあるR、G、Bは、3原色に対応した画素を示している。
<表示領域の構造>
図9は、実施の形態1に係わる液晶表示装置1に含まれる表示領域2の構成を示す断面図である。表示という観点で見た場合、表示パネルの表示部である表示領域2(第1領域)は、アクティブな領域(アクティブ領域)であり、表示パネルの周辺部(表示領域2の外部)の領域(第2領域)は非アクティブな領域(非アクティブ領域)あるいは周辺領域と見なすことができる。この場合、図8を例にして説明すると、アクティブ領域は、表示領域2の辺2−U、2−D、2−Rおよび2−Lによって囲まれた領域となる。
図9は、図8に示した表示領域2のA−A’断面を示している。この実施の形態1においては、カラー表示を行うために、R(赤)、G(緑)およびB(青)の3原色のそれぞれに対応した3個の画素を用いて、1個のカラー画素を表示する。すなわち、1個のカラー画素が、3個の副画素により構成されていると見なすことができる。この場合、表示期間において、カラー画像信号を伝達する信号線は、それぞれ3個の信号線により構成されることになる。図9においては、具体的に表示領域2の構造を示すために、カラー表示を行う場合を説明する。
図9を説明する前に、図9で用いる信号線の符号を説明しておく。信号線SL(0)〜SL(p)のそれぞれは、表示期間において、カラー画像信号を伝達する信号線を示している。それぞれの信号線は、3個の副画素に画像信号を伝達する3個の信号線を有している。図9においては、信号線の符号の後に対応する副画素の英字を付して、3個の信号線を区別している。信号線SL(n)を例にすると、信号線SL(n)は、信号線SL(n)R、SL(n)GおよびSL(n)Bを有している。ここで、符号SL(n)の後に付した英字Rは、表示期間においては、三原色の赤(R)に対応する副画素へ画像信号を伝達する信号線を示しており、符号SL(n)の後に付した英字Gは、三原色の緑(G)に対応する副画素へ画像信号を伝達する信号線を示しており、符号SL(n)の後に付した英字Bは、三原色の青(B)に対応する副画素へ画像信号を伝達する信号線を示している。
図9において、600は、TFTガラス基板を示している。TFTガラス基板600には、第1配線層(金属配線層)601が形成されている。この第1配線層601に形成された配線によって、走査線GL(n)が構成される。第1配線層601の上には、絶縁層602が形成されており、絶縁層602上には、第2配線層(金属配線層)603が形成されている。第2配線層603に形成された配線によって、信号線SL(n)R、SL(n)G、SL(n)B、信号線SL(n+1)R、SL(n+1)G、SL(n+1)Bおよび信号線SL(n+2)R、SL(n+2)Gが構成されている。同図では、これらの信号線が第2配線層603によって構成されていることを示すために、信号線の符号の後に、第2配線層を示す符号603を[]内に記載している。例えば、信号線SL(n)Gは、SL(n)G[603]として示されている。
第2配線層603上には、絶縁層604が形成され、絶縁層604上には、第3配線層(金属配線層)605が形成されている。第3配線層605に形成された配線によって、駆動電極TL(n)と補助電極SMが構成されている。ここで、駆動電極TL(n)は、透明電極(第1電極)である。また、補助電極SM(第2電極)は、駆動電極TL(n)よりも抵抗値が低く、駆動電極TL(n)と電気的に接続するように形成されている。透明電極である駆動電極TL(n)の抵抗値は、比較的高いが、補助電極SMを駆動電極TL(n)と電気的に接続することにより、合成抵抗により駆動電極の抵抗を低減することが可能となっている。ここでも、駆動電極および補助電極の符号に付された[605]は、第3配線層605により構成されていることを示している。
第3配線層605上には、絶縁層606が形成され、絶縁層606の上面には画素電極LDPが形成されている。図6において、CR、CB、CGのそれぞれは、カラーフィルタである。カラーフィルタCR(赤)、CG(緑)、CB(青)と絶縁層606との間には液晶層607が挟まれている。ここで、画素電極LDPは、走査線と信号線との交点に設けられており、各画素電極LDPに対向して、それぞれの画素電極LDPに対応したカラーフィルタCR、CGあるいはCBが設けられている。各カラーフィルタCR、CG、CB間にはブラックマトリクスBMが設けられている。
また、図9では、省略されているが、図3(B)および図5に示したように、CFガラス基板の液晶層側にはカラーフィルタCR、CG、CBが形成されている。さらに、CFガラス基板の上には、第4配線層が形成され、第4配線層の配線によって、図5に示した検出電極RL(n)が構成されている。検出電極RL(n)の上面には、さらに、図5に示すように、偏光板が配置されている。
<画素配列>
次に、表示領域2の回路構成を説明しておく。図10は、図8に示した表示領域2の回路構成を示す回路図である。図10においても、信号線は、図9と同じ表示形式で表されている。同図において、一点鎖線で示した複数個のSPixのそれぞれは、1個の液晶表示素子(副画素)を示している。副画素SPixは、表示領域2において、行列状に配置され、液晶素子配列(画素配列)LCDを構成している。画素配列LCDは、各行に配置され、行方向に延在する複数の走査線GL(0)〜GL(p)と、各列に配置され、列方向に延在する信号線SL(0)R、SL(0)G、SL(0)B〜SL(p)R、SL(p)G、SL(p)Bとを具備している。また、画素配列LCDは、各行に配置され、行方向に延在する駆動電極TL(0)〜TL(p)と、各列に配置され、列方向に延在する検出電極RL(0)〜RL(p)を有している。
図10には、走査線GL(n−1)〜GL(n+1)と、信号線SL(n)R、SL(n)G、SL(n)B〜SL(n+1)R、SL(n+1)G、SL(n+1)Bと、駆動電極TL(n−1)〜TL(n+1)に関する画素配列の部分が示されている。なお、検出電極RL(0)〜RL(p)は、図10では省略されている。
図10においては、説明を容易にするために、駆動電極TL(n−1)〜TL(n+1)が、それぞれの行に配置されているように、示されているが、複数の行に対して1個の駆動電極を配置するようにしてもよい。また、検出電極も、複数の列に対して1個の検出電極を配置するようにしてもよい。
画素配列LCDの行と列の交点に配置されたそれぞれの副画素SPixは、TFTガラス基板600に形成された薄膜トランジスタTrと、薄膜トランジスタTrのソースに一方の端子が接続された液晶素子LCとを具備している。画素配列LCDにおいて、同じ行に配置された複数の副画素SPixの薄膜トランジスタTrのゲートは、同じ行に配置されている走査線に接続され、同じ列に配置された複数の副画素SPixの薄膜トランジスタTrのドレインは、同じ列に配置された信号線に接続されている。言い換えるならば、複数の副画素SPixが、行列状に配置され、各行には、走査線が配置され、走査線には、対応する行に配置された複数の副画素SPixが接続されている。また、各列には信号線が配置され、信号線には、対応する列に配置された画素SPixが接続されている。また、同じ行に配置された複数の副画素SPixの液晶素子LCの他端は、行に配置された駆動電極に接続されている。
図10に示した例で説明すれば、同図において、最上段の行に配置された複数の副画素SPixのそれぞれの薄膜トランジスタTrのゲートは、最上段の行に配置された走査線GL(n−1)に接続されている。また、同図において、最も左側の列に配置された複数の副画素SPixのそれぞれの薄膜トランジスタTrのドレインは、最も左側の列に配置された信号線SL(n)Rに接続されている。さらに、最上段の行に配置された複数の副画素SPixのそれぞれの液晶素子LCの他端は、図10においては、最上段の行に配置された駆動電極TL(n−1)に接続されている。
1個の副画素SPixが、先の述べたように、3原色の1つに対応する。従って、3個の副画素SPixによって、R、G、Bの3原色が構成される。図10では、同じ行に、連続的に配置された3個の副画素SPixによって、1つのカラー画素Pixが形成され、当該画素Pixにてカラーが表現される。すなわち、図10において、700Rとして示されている副画素SPixが、R(赤)の副画素SPix(R)とされ、700Gとして示されている副画素SPixが、G(緑)の副画素SPix(G)とされ、700Bとして示されている副画素SPixが、B(青)の副画素SPix(B)とされる。そのために、700Rとして示されている副画素SPix(R)には、カラーフィルタとして赤色のカラーフィルタCRが設けられており、700Gの副画素SPix(G)には、カラーフィルタとして緑色のカラーフィルタCGが設けられており、700Bの副画素SPix(B)には、カラーフィルタとして青色のカラーフィルタCBが設けられている。
また、1つの画素を表す信号のうち、Rに対応する画像信号が、信号線セレクタ3から、信号線SL(n)Rに供給され、Gに対応する画像信号が、信号線セレクタ3から、信号線SL(n)Gに供給され、Bに対応する画像信号が、信号線セレクタ3から、信号線SL(n)Bに供給される。
各副画素SPixにおける薄膜トランジスタTrは、特に制限されないが、Nチャンネル型MOSFETである。走査線GL(0)〜GL(p)には、例えばこの順番で順次ハイレベルとなるパルス状の走査線信号が、ゲートドライバ5(図7および図8)から供給される。すなわち、画素配列LCDにおいて、上段の行に配置された走査線GL(0)から下段の行に配置された走査線GL(p)に向かって、走査線の電圧が、順次ハイレベルとなる。これにより、画素配列LCDにおいて、上段の行に配置された副画素SPixから下段の行に配置された副画素SPixに向かって、副画素SPixにおける薄膜トランジスタTrが、順次導通状態となる。
薄膜トランジスタTrが導通状態となることにより、そのとき信号線に供給されている画像信号が、導通状態の薄膜トランジスタを介して、液晶素子LCに供給される。液晶素子LCは、駆動電極TL(0)〜TL(p)に供給されている表示駆動信号の電圧と、供給された画像信号の電圧との間の差電圧に従って、電界が変化し、その液晶素子LCを透過する光の変調が変わる。これにより、走査線GL(0)〜GL(p)に供給する走査線信号に同期して、信号線SL(0)R、SL(0)G、SL(n)B〜SL(p)R、SL(p)G、SL(p)Bに供給した画像信号に応じたカラー画像が、表示領域2に表示されることになる。
複数の副画素SPixのそれぞれは、選択端子と1対の端子とを有していると見なすことができる。この場合、副画素SPixを構成する薄膜トランジスタTrのゲートが、副画素SPixの選択端子であり、薄膜トランジスタTrのドレインが、1対の端子のうちの一方の端子であり、液晶素子LCの他端が、副画素SPixの他方の端子である。
ここで、図7および図8に示した表示領域2の配置と、図10に示した回路図との対応を述べておくと、次のようになる。
画素配列LCDは、その配列の行と実質的に平行な1対の辺と、その配列の列と実質的に平行な1対の辺とを有している。画素配列LCDの行と平行な1対の辺が、図7および図8に示した表示領域2の短辺2−U、2−Dに対応した第1辺、第2辺であり、画素LCDの列と平行な1対の辺が、表示領域2の長辺2−L、2−Rに対応した第3辺、第4辺である。
画素配列LCDにおいて、行と平行な1対の辺のうちの第2辺、すなわち、表示領域2の一方の短辺2−Dに沿って、図8に示されているように、信号セレクタ3、ドライブ用半導体装置DDICが配置されている。画素配列LCDにおいては、この第2辺(液晶領域2の短辺2−D)において、信号線セレクタ3を介して、ドライブ用半導体装置DDICからの画像信号が、信号線SL(0)R、SL(0)G、SL(0)B〜SL(p)R、SL(p)G、SL(p)Bに供給される。
また、画素配列LCDにおいて、列と平行な1対の辺(第3辺、第4辺)のうち第3辺、すなわち、表示領域2の長辺2−Lに沿って、ゲートドライバ5が配置されている。画素配列LCDにおいては、この第3辺において、走査線GL(0)〜GL(p)にゲートドライバ5からの走査線信号が供給される。図8では、ゲートドライバ5が、表示領域2の長辺2−Lに沿って配置されていたが、ゲートドライバ5を、2個に分け、長辺2−L(画素配列LCDの第3辺)と長辺2−R(画素配列LCDの第4辺)のそれぞれに沿って配置するようにしてもよい。
表示領域2においてカラー表示を行う場合の画素配列LCDを具体的に説明したが、それぞれ3個の副画素SPixにより構成された複数のカラー画素Pix(画素)により、画素配列LCDが構成されていると見なしてもよい。このように見なした場合、複数の画素Pixが、行列状に配置され、画素配列LCDが構成される。画素Pixにより構成された画素配列LCDのそれぞれの行には、対応する走査線GL(0)〜GL(p)と、対応する駆動電極TL(0)〜TL(p)が配置され、それぞれの列には、信号線SL(0)〜SL(p)が配置される。
この場合、3個の副画素SPixを、1個の画素Pixと見なし、画素Pixは、副画素SPixと同様な構成を有していると見なす。画素配列LCDに行列状に配置された画素Pixのそれぞれの選択端子は、画素Pixと同じ行に配置された走査線GL(0)〜GL(p)に接続され、画素Pixのそれぞれの一方の端子は、同じ列に配置された信号線SL(0)〜SL(p)に接続され、画素Pixのそれぞれの他方の端子は、同じ列に配置された駆動電極TL(0)〜TL(p)に接続されることになる。勿論、1個の駆動電極が、画素配列LCDの複数の行に対応していてもよい。この場合には、複数の行に配置された画素Pixの他方の端子が、共通の駆動電極に接続されることになる。
このように、画素配列LCDが、複数の画素Pixにより構成されていると見なした場合においても、図7および図8に示した表示領域2の配置と、図10に示した回路図との対応は、先に説明した内容と同じである。
1個のカラー画素Pixを構成する副画素SPixの数が、3個の場合を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば上記R、G、Bに加えて白(W)や黄色(Y)、または上記R、G、Bの補色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のいずれか1色又は複数色を加えた副画素で1つのカラー画素としてもよい。
<電界タッチ検出および磁界タッチ検出の概要>
次に、実施の形態1に係わる液晶表示装置1で実施される電界タッチ検出および磁界タッチ検出の概要を、図11(A)および(B)を用いて説明する。図11(A)は、電界タッチ検出の概要を説明するための説明図である。また、図11(B)は、磁界タッチ検出の概要を説明するための説明図である。
図7で説明した切換調整回路SC−Rは、複数の単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)により構成されており、選択制御回路SR−Rも、複数の単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)により構成されている。同様に、切換調整回路SC−Lは、複数の単位切換調整回路USC−L(0)〜USC−L(p)により構成されており、選択制御回路SR−Lも、複数の単位選択制御回路USR−L(0)〜USR−L(p)により構成されている。単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)、USC−L(0)〜USC−L(p)と単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)、USR−L(0)〜USR−L(p)は、互いに1対1に対応している。ここで、互いに対応する単位選択制御回路と単位切換調整回路により、単位電極駆動回路USD−R、USD−Lが構成されていると見なした場合、上記した第1電極駆動回路SD−Rは、単位電極駆動回路USD−R(0)〜USD−R(p)により構成され、上記した第2電極駆動回路SD−Lは、単位電極駆動回路USD−L(0)〜USD−L(p)により構成されていると見なすことができる。
表示領域2に配置された複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)は、タッチ検出期間のとき、複数のグループTLG(0)〜TLG(p)に分けられ、それぞれのグループTLG(0)〜TLG(p)は、互いに隣接して配置された複数の駆動電極を備えている。また、それぞれのグループTLG(0)〜TLG(p)に対して、単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)、USC−L(0)〜USC−L(p)が割り当てられ、それぞれのグループTLG(0)〜TLG(p)に対して、単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)、USR−L(0)〜USR−L(p)が対応している。
タッチ検出期間において、電界タッチ検出が指定された場合、単位選択制御回路は、対応した駆動電極のグループにおいて、電界が発生するように単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)、USC−L(0)〜USC−L(p)を制御する。また、磁界タッチ検出が指定された場合には、単位選択制御回路は、対応した駆動電極のグループにおいて強い磁界が発生するように、単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)、USC−L(0)〜USC−L(p)を制御する。
図11(A)および(B)には、上記単位選択制御回路USR−R(0)〜USD−R(p)のうち単位選択制御回路USR−R(n)と、上記単位選択調整回路USR−L(0)〜USR−L(p)のうち単位選択制御回路USR−L(n)が示されている。また、図11(A)および(B)には、単位選択制御回路USR−R(n)および単位選択制御回路USR−L(n)に対応する駆動電極のグループTLG(n)が示されている。
先ず、電界タッチ検出の概要を説明する。電界イネーブル信号TX_ENにより、電界タッチ検出が指定された場合、図11(A)で述べる動作が行われる。図11(A)において、TL(n−6)〜TL(n+5)は、表示領域2に配置されている駆動電極を示している。タッチ検出期間においては、前記したように、駆動電極TL(0)〜TL(p)がグループTLG(0)〜TLG(p)に分けられる。図11(A)においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)のうち、駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)が、単位選択制御回路USR−R(n)および単位選択制御回路USR−L(n)に対応する駆動電極のグループTLG(n)とされている。電界タッチ検出の場合、対応するグループTLG(n)に含まれている駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)のそれぞれに対して、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)から電界駆動信号が供給されるように、単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)を制御する。図11(A)には、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)は示されていないが、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)からグループTLG(n)に含まれている駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)へ供給される電界駆動信号が、矢印付きの実線で示されている。また、駆動電極TL(n)には、電界駆動信号の波形が描かれている。
この電界駆動信号の波形は、同図に示しているように、時間的に電圧が変化する信号である。具体的には、対応するグループTLG(n)に含まれている駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)には、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが供給される。これにより、対応するグループTLG(n)に含まれている駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)において、時間の経過に伴って変化する電界が発生する。
グループTLG(n)に含まれている駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)は、表示領域2において、近接して連続して配置されている。そのため、表示領域2においてグループTLG(n)が配置されている領域において、電界が発生することになる。これにより、検出電極RL(0)〜RL(p)における信号の変化を検出すれば、グループTLG(n)が配置されている領域に、指がタッチしたか否かの検出が可能となる。
なお、図11(A)に示した駆動電極TL(n−4)〜TL(n−3)は、タッチ検出期間のとき、グループTL(n)に隣接するグループTLG(n−1)に含まれ、駆動電極TL(n+4)〜TL(n+5)は、タッチ検出期間のとき、グループTL(n)に隣接するグループTLG(n+1)に含まれる。
次に、磁界タッチ検出の概要を、説明する、磁界イネーブル信号CE_ENにより、磁界タッチ検出が指定された場合、図11(B)で述べる動作が行われる。この実施の形態1においては、磁界タッチ検出のとき、駆動電極を巻線として用いたコイルを形成し、コイルにより磁界を発生する。この場合、コイルの内側と外側とを比べた場合、コイルの内側の方が、磁束密度が高い、すなわち、コイルの内側の方が磁界が強い。そのため、この実施の形態1において、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)は、対応するグループTLG(n)に隣接して配置されたグループTLG(n−1)、TLG(n+1)に含まれている駆動電極を巻線としてコイルを形成するように、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)を制御する。すなわち、駆動電極を巻線としてコイルを形成したときに、グループTLG(n)の領域が、コイルの内側になるように、隣接するグループ内の駆動電極が、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)において直列的に接続される。
図11(B)においても、駆動電極のグループTLG(n)は、駆動電極TL(n−2)〜TL(n+3)により構成されている。また、グループTLG(n)に隣接して配置されたグループTLG(n−1)は、駆動電極TL(n−3)、TL(n−4)を備えており、隣接して配置されたグループTLG(n+1)は、駆動電極TL(n+4)、TL(n+5)を備えている。グループTLG(n)の領域が、コイルの内側となるように、このグループTLG(n)を挟むように、近接して配置されたグループTLG(n−1)とグループTLG(n+1)に含まれている駆動電極TL(n−4)、TL(n−3)、TL(n+4)およびTL(n+5)が、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)において、互いに直列的に接続される。
図11(B)にも、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)は示されていないが、駆動電極TL(n−4)が、単位切換調整回路USC−R(n)において、例えば駆動電極TL(n+4)に接続され、駆動電極TL(n+4)は、単位切換調整回路USC−L(n)において、駆動電極TL(n−3)に接続される。また、駆動電極TL(n−3)は、単位第切換調整回路USC−R(n)において、駆動電極TL(n+5)に接続される。これにより、駆動電極TL(n−4)、TL(n−3)、TL(n+4)およびTL(n+5)を巻線としたコイルが形成される。この場合には、2回巻線のコイルとなり、単位切換調整回路USC−L(n)が、駆動電極TL(n−4)へ周期的に変化する電流を磁界駆動信号として供給する。このとき、単位切換調整回路USC−L(n)は、駆動電極TL(n+5)へ接地電圧を供給する。図11(B)には、このときの磁界駆動信号が、矢印を付した実線で描かれており、このときの電流の流れが、矢印付きの2点鎖線で概略的に示されている。
これにより、グループTLG(n)の領域を内側としたコイルが形成される。磁界発生期間のとき、このコイルにより磁界を発生させ、磁界検出期間においては、このコイルにより、ペンからの磁界を検出する。
なお、駆動電極TL(n−4)、TL(n−3)を含むグループTLG(n−1)の領域において、磁界を発生する場合には、例えば駆動電極TL(n−2)、TL(n−1)が、コイルの巻線として用いられる。また、駆動電極TL(n+4)、TL(n+5)を含むグループTLG(n+1)の領域において、磁界を発生する場合には、例えば駆動電極TL(n+2)、TL(n+3)が、コイルの巻線として用いられる。このように、コイルの内側に配置されている駆動電極を、別のコイルを形成するときの巻線として用いることにより、コイル間が部分的に重なることになる。コイル間が重なることにより、磁界タッチ検出のときに、磁界が弱くなる領域が発生するのを防ぐことが可能となり、検出精度の低下を防ぐことが可能となる。
グループTLG(n)を第1グループとし、グループTLG(n−1)を第2グループとし、グループTLG(n+1)を第3グループとして見なした場合、平面視において、第1グループは、第2グループと第3グループとの間に配置されることになる。磁界タッチ検出において、第1グループに、磁界を発生するペンがタッチしているか否かを検出する際には、第2グループおよび第3グループのそれぞれに含まれている駆動電極を巻線としてコイルが、形成されることになる。一方、電界タッチ検出において、第1グループで指によって電界が変化しているか否かの検出をする際には、第1グループに含まれる駆動電極に、電界駆動信号が供給されることになる。
図11では、グループTLG(n−1)〜TLG(n+1)のそれぞれは、複数の駆動電極を備えている場合を説明したが、それぞれのグループは、1個の駆動電極のみを備えるようにしてもよい。また、2回巻線の例で説明したが、勿論、コイルの巻数は1であってもよいし、3以上の巻数であってもよい。
<磁界タッチ検出が可能な液晶表示装置の構成>
電界タッチ検出と磁界タッチ検出とが可能な液晶表示装置を説明するまえに、まず、磁界タッチ検出が可能な液晶表示装置の構成を説明しておく。図12は、磁界タッチ検出が可能な半導体装置1の構成を示すブロック図である。特に、図12には、図7に示した液晶表示装置1において、磁界タッチ検出を説明するために必要な回路部分のみが示されている。図7と比較した場合、タッチ制御装置(タッチ用半導体装置)6、表示制御装置(ドライブ用半導体装置DDIC)4およびゲートドライバ5は、図12においては省略されている。また、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lについては、磁界タッチ検出に必要な部分のみが示されている。
図12においても、2は、表示パネルの表示領域(アクティブ領域)を示している。表示領域2は、辺2−Uにおいて、切換調整回路SCX−Uに結合され、辺2−Rにおいて、切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rに結合され、辺2−Lにおいて、切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lに結合されている。また、表示領域2は、辺2−Dにおいて、信号線セレクタ3に結合されている。同図において、複数のSPは、端子を示しており、複数の端子SPは、信号線セレクタ3に接続されている。端子SPのそれぞれには、図7に示した信号線ドライバD−DRVを介して、図7に示した制御回路D−CNTから画像信号Snが供給される。また、端子SPは、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dに結合されている。端子SPのそれぞれには、表示期間のとき、画像信号Snが供給される。これに対して、タッチ検出期間であって、磁界発生期間のときには、磁界駆動信号が、端子SPに供給され、磁界検出期間のときには、磁界の変化に従った信号が、端子SPから切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dへ伝達される。
図面が複雑になるのを避けるために、表示領域2の構成は、図13に示し、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dの構成は、図14に示し、切換調整回路SCX−Uの構成は、図15に示している。また、切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rの構成は、図16に示し、切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lの構成は、図17に示している。以下、図13〜図17を用いて、図12に示した液晶表示装置を説明する。
<<表示領域2の構成>>
先ず、表示領域2の構成を説明する。表示領域2は、複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)と、複数の走査線GL(0)〜GL(p)と、複数の信号線SL(0)〜SL(p)と、複数の検出電極RL(0)〜RL(p)と、複数の画素とを備えている。なお、カラー表示を行うために、画素のそれぞれはカラー画素であり、3個の副画素を有している。また、それぞれの信号線も、副画素に対応した3個の信号線を有している。しかしながら、説明を容易にするため、3個の副画素を1個の画素(カラー画素)とし、副画素に対応した3個の信号線(例えば、SL(0)R、SL(0)G、SL(0)B)を、1個の信号線(SL(0))として、以降説明する。
表示領域2において、駆動電極TL(0)〜TL(p)は、横方向(行方向)に延在し、縦方向(列方向)に平行して配置されている。また、走査線GL(0)〜GL(p)も、横方向に延在し、縦方向に平行して配置されている。信号線SL(0)〜SL(p)は、駆動電極TL(0)〜TL(p)および走査線GL(0)〜GL(p)と交差するように、縦方向に延在し、横方向に並列に配置されている。さらに、検出電極RL(0)〜RL(p)も、駆動電極TL(0)〜TL(p)および走査線GL(0)〜GL(p)と交差するように、縦方向に延在し、横方向に並列に配置されている。画素は、信号線と走査線との交差する部分に配置されており、図10で説明したように、対応する信号線、駆動電極および走査線に接続されている。
また、信号線SL(0)〜SL(p)、駆動電極TL(0)〜TL(p)、走査線GL(0)〜GL(p)および検出電極RL(0)〜RL(p)は、図9で説明したように、互いに異なる配線層の配線により形成されており、物理的に分離されている。図9で説明した補助電極SMは、駆動電極に沿って形成されており、駆動電極に接続されている。この場合、駆動電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれに対して数十本の補助電極が、形成されており、駆動電極に接続されている。すなわち、1個の駆動電極に対して、その駆動電極に沿って数十本の補助電極が形成され、駆動電極に接続されている。これにより、駆動電極の合成抵抗の低減が図られている。
図13には、これらの駆動電極TL(0)〜TL(p)および信号線SL(0)〜SL(p)のうち、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)が破線で示され、信号線SL(n−6)〜SL(n+9)が実線で示されている。また、図13には、それぞれの駆動電極に接続された複数の補助電極のうちの1個の補助電極が、実線SMで示されている。なお、図13においては、図面が複雑になるのを避けるために、画素、走査線、検出電極は、省略されている。
図13において、符号D(−6)〜D(+9)、符号U(−6)〜U(+9)、符号R(−6)〜R(+9)および符号L(−6)〜L(+9)は、図14〜図16との接続部を示している。すなわち、図13において、符号D(−6)〜D(+9)は、図14に示す符号D(−6)〜D(+9)に接続され、符号U(−6)〜U(+9)は、図15に示す符号U(−6)〜U(+9)に接続される。同様に、図13において、符号R(−6)〜R(+9)は、図16に示す符号R(−6)〜R(+9)に接続され、符号L(−6)〜L(+9)は、図17に示す符号L(−6)〜L(+9)に接続される。
実施の形態1においては、タッチ検出期間であって、磁界タッチ検出が指定された場合、信号パネル2に配置されている信号線および駆動電極を巻線としたコイルが形成される。ここでは、信号線SL(n−6)〜(n+9)のうち、信号線SL(n−6)、SL(n−5)、SL(n+2)、SL(n+3)を信号配線6511、6521、6531により巻線として、コイルX(n−1)(図4参照)が形成され、信号線SL(n)、SL(n+1)、SL(n+8)、SL(n+9)を巻線として、コイルX(n)(図4参照)が形成される場合を説明する。また、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)のうち、駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2),TL(n+3)およびそれぞれに接続された補助電極SMを信号配線6512、6522、6532により巻線として、コイルY(n−1)(図4参照)が形成される場合を説明する。同様に、駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8),TL(n+9)およびそれぞれに接続された補助電極SMを巻線として、コイルY(n)(図4参照)が形成される場合を説明する。
<<切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dの構成>>
図14には、切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dの構成が示されている。図14には、信号線SL(n−6)〜SL(n+9)に対応する部分の構成が示されている。また、図14には、信号線セレクタ3の構成が模式的に示されている。
表示期間のときには、表示制御装置4(図7)から、時分割的に、画像信号が端子SPのそれぞれに供給される。なお、図面が複雑になるのを避けるために、図14では、最も右側に配置された端子と最も左側に配置された端子にのみ、符号SPが付されている。
信号線セレクタ3は、選択信号SEL1、SEL2に従ってスイッチ制御される複数のスイッチを有しており、端子SPに供給された画像信号を適切な信号線に供給する。信号線セレクタ3におけるスイッチは、表示期間においては、選択的に端子SPと信号線との間を接続するが、タッチ検出期間においては、全ての信号線と端子SPとを実質的に同時に接続する。表示期間とタッチ検出期間とで、信号線と端子SPとの接続が変わることを示すために、信号線セレクタ3に含まれるスイッチとして、図14には、模式的なスイッチSW11(符号SW11は、最も右側と最も左側のみに付している)が示されている。すなわち、図14に示したスイッチSW11は、タッチ検出期間において、信号線SL(0)〜SL(p)と端子SPとを接続することを表すために、描かれている。
切換調整回路SCX−Dは、磁界イネーブル信号SC_ENによってスイッチ制御される第1スイッチa00〜a05と、選択制御回路SRX−Dからの選択信号X−Out(n−1)〜X−Out(n+1)によってスイッチ制御される第2スイッチb00〜b02と、信号配線6510〜6513を備えている。
制御回路D−CNT(図7)は、タッチ検出期間であって、磁界タッチ検出が指定されているとき、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにする。また、磁界タッチ検出が指定されていないとき、および表示期間においては、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENをロウレベルにする。磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルとなることにより、第1スイッチa00〜a05はオン状態となる。これに対して、磁界イネーブル信号SC_ENがロウレベルとなることにより、第1スイッチa00〜a05はオフ状態となる。また、タッチ検出期間においては、信号線セレクタ3内のスイッチSW11がオン状態となるため、端子SPと信号線SL(n−6)〜SL(n+9)間が電気的に接続される。
これにより、タッチ検出期間であって、磁界タッチ検出が指定されているとき、信号線SL(n−5)は、第1スイッチa00および信号配線6511を介して、信号線SL(n+2)に接続され、信号線SL(n+1)は、第1スイッチa02および信号配線6512を介して、信号線SL(n+8)に接続される。また、信号線SL(n−4)は、信号配線6510および図示しない第1スイッチを介して図示しない信号線に接続され、信号配線SL(n+7)は、第1スイッチa04および信号配線6513を介して図示しない信号線に接続される。
また、タッチ検出期間であって、磁界タッチ検出が指定されているとき、信号線SL(n−3)、SL(n+9)は、第1スイッチa01、a05を介して、それぞれ電圧配線LV2に接続される。この電圧配線LV2には、タッチ検出期間のとき、例えば接地電圧Vsが供給される。また、タッチ検出期間であって、磁界タッチ検出が指定されているとき、第2スイッチb00〜b02は、選択制御回路SRX−Dからの選択信号X−Out(n−1)〜X−Out(n+1)に従ってオン状態となる。
図7に示した制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出を開始するとき、制御信号X−CNTおよびY−CNTを、例えばハイレベルにする。選択制御回路SRX−Dは、制御信号X−CNTがハイレベルになることにより、コイルの選択動作を行う。例えば、選択制御回路SRX−Dは、選択信号X−Out(0)〜X−Out(p)の順に、この選択信号をハイレベルにする。また、選択制御回路SRX−Dは、それぞれのコイルX(0)〜X(p)に対応した入出力ノードXIO(0)〜XIO(p)を有している。磁界タッチ検出を行うタッチ検出期間のうち、磁界発生期間において、選択制御回路SRX−Dは、クロック信号CLKを、それぞれの入出力ノードXIO(0)〜XIO(p)から出力する。また、タッチ検出期間のうち、磁界検出期間のとき、入出力ノード(0)〜XIO(p)における電圧を、センス信号SX(0)〜SX(p)として出力する。なお、図14には、コイルX(n−1)〜X(n+1)に対応する入出力ノードXIO(n−1)〜XIO(n+1)および選択信号X−Out(n−1)〜X−Out(n+1)のみが示されている。
なお、図14において、破線で示したDDICは、タッチ用半導体装置が実装されるエリアを示している。タッチ用半導体装置DDICは、上記した切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dを覆うように配置されており、タッチ用半導体装置DDICの外部端子が、端子SPに接続されている。この端子SPに接続されているタッチ用半導体装置DDICの外部端子から、表示期間においては、画像信号が、端子SPへ供給される。また、タッチ検出期間においては、タッチ用半導体装置DDICの外部端子は、ハイインピーダンス状態となる。
<<切換調整回路SCX−Uの構成>>
図15は、切換調整回路SCX−Uの構成を示す回路図である。図15には、信号線SL(n−6)〜SL(n+9)に対応する切換調整回路SCX−Uの部分が示されている。切換調整回路SCX−Uは、磁界イネーブル信号SC_ENによってスイッチ制御される第3スイッチc00〜c05と、信号配線6520〜6523、6530〜6533を有している。第3スイッチc00〜c05は、磁界タッチ検出が指定されると、ハイレベルの磁界イネーブル信号SC_ENが供給されるため、オン状態となる。一方、磁界タッチ検出が指定されていないとき、および表示期間においては、第3スイッチc00〜c05は、オフ状態となる。
磁界タッチ検出のとき、切換調整回路SCX−Uにおいて、信号線SL(n−6)は、第3スイッチc00および信号配線6521を介して、信号線SL(n+2)に接続され、信号線SL(n−5)は、第3スイッチc01および信号配線6531を介して、信号線SL(n+3)に接続される。このとき、切換調整回路SCX−Uにおいて、信号線SL(n)は、第3スイッチc02および信号配線6522を介して、信号線SL(n+8)に接続され、信号線SL(n+1)は、第3スイッチc03および信号配線6532を介して、信号線SL(n+9)に接続される。また、このとき、図示しない第3スイッチおよび信号配線6520を介して、図示しない信号線に信号線SL(n−4)は接続され、図示しない第3スイッチおよび信号配線6520を介して、図示しない信号線に信号線SL(n−3)は接続される。さらに、信号線SL(n+6)は第3スイッチc04および信号配線6523を介して、図示しない信号線に接続され、信号線SL(n+7)は、第3スイッチc05および信号配線6533を介して、図示しない信号線に接続される。
<<切換調整回路SCX−D、SCX−D、選択制御回路SRX−Dの動作>>
磁界タッチ検出が指定されると、切換調整回路SCX−Dにおいて、信号線SL(n−5)と信号線SL(n+2)とが接続され、信号線SL(n+1)と信号線SL(n+8)とが接続され、信号線SL(n+3)およびSL(n+9)は電圧配線LV2に接続されることになる。また、磁界タッチ検出が指定されると、切換調整回路SCX−Uにおいて、信号線SL(n−6)と信号線SL(n+2)とが接続され、信号線SL(n−5)と信号線SL(n+3)が接続され、信号線SL(n)と信号線SL(n+8)が接続され、信号線SL(n+1)と信号線SL(n+9)とが接続されることになる。これにより、磁界タッチ検出が指定されると、表示領域2において、互いに平行に配置された信号線SL(n−6)、SL(n−5)、SL(n+2)およびSL(n+3)が信号配線6511、6521、6531により直列的に接続され、これらの信号線を巻線としたコイルX(n−1)が形成される。同様に、磁界タッチ検出が指定されると、信号線SL(n)、SL(n+1)、SL(n+8)およびSL(n+9)が信号配線6512、6522、6532により直列的に接続され、これらの信号線を巻線としたコイルX(n)が形成される。
このとき、コイルX(n−1)およびX(n)のそれぞれの一方の端部は、電圧配線LV2に接続され、接地電圧Vsが供給されることになる。選択制御回路SRX−Dによって、コイルX(n−1)または/およびX(n)が選択されると、選択信号X−Out(n−1)または/およびX−Out(n)がハイレベルとなる。これにより、選択されたコイルX(n−1)または/およびX(n)の他方の端部は、第2スイッチb00または/およびb01を介して、選択制御回路SRX−Dの入出力ノードXIO(n−1)または/およびXIO(n)に接続される。磁界タッチ検出の磁界発生期間においては、選択制御回路SRX−Dは、クロック信号CLKを、磁界駆動信号として、入出力ノードXIO(n−1)およびX(n)から出力する。そのため、磁界発生期間においては、周期的に電圧が変化する磁界駆動信号が、コイルX(n−1)または/およびX(n)の他方の端部に供給される。その結果、磁界発生期間においては、コイルX(n−1)または/およびX(n)において、磁界が発生する。
磁界発生期間に続く磁界検出期間においては、選択制御回路SRX−Dは、選択するコイルX(n−1)またはX(n)に対応する選択信号X−Out(n−1)またはX−Out(n)のみをハイレベルに維持し、非選択とするコイルX(n)またはX(n−1)に対応する選択信号をロウレベルに変化させる。これにより、選択するコイルX(n−1)またはX(n)の他方の端部は、選択制御回路SRX−Dの入出力ノードに接続した状態が維持され、非選択とするコイルの他方の端部は、入出力ノードから分離される。
磁界タッチ検出のときに、選択したコイルの近傍に、ペンが存在していれば、図2で説明したように、選択したコイルの端部に信号の変化が発生する。この信号の変化が、選択制御回路SRX−Dの入出力ノードに伝達され、センス信号SX(n−1)、SX(n)として、選択制御回路SRX−Dから出力される。一方、磁界タッチ検出のときに、選択したコイルの近傍に、ペンが存在しない場合には、選択したコイルの端部に信号の変化は発生せず、これが、センス信号SX(n−1)、SX(n)として出力される。
一方、表示期間においては、第1スイッチa00〜a05、第2スイッチb00〜b02および第3スイッチc00〜c05は、オフ状態となる。これにより、信号線SL(n−6)〜SL(n+9)は、互いに電気的に分離される。表示期間においては、表示制御装置4から端子SPに画像信号が供給され、信号線SL(n−6)〜SL(n+9)は、画像信号を伝達することが可能となる。
切換調整回路SCX−U、SCX−Dは、表示パネルの周辺領域に配置されている。すなわち、表示パネルの周辺領域である非アクティブ領域に配置されている。そのため、切換調整回路SCX−U、SCX−Dに設ける信号配線6510〜6513、6520〜6533および6530〜6533は、表示領域2の外部に設けた配線層の配線によって形成することができる。表示領域2(アクティブ領域)において、図9に示した第1配線層601、第2配線層603および第3配線層605を形成するとき、表示領域2の外部である非アクティブ領域にも、第1配線層601、第2配線層603および第3配線層605を形成する。これにより、非アクティブ領域の構造は、液晶層607が存在しないことを除いて、図9に示した構造と同じになる。
信号配線6510〜6513、6520〜6533および6530〜6533は、非アクティブ領域に形成される第1配線層601、第2配線層603または第3配線層605の配線により構成する。この実施の形態においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)を形成する第3配線層605と同じ第3配線層605の配線によって、信号配線6510〜6513、6520〜6533および6530〜6533のそれぞれが形成される。これにより、信号配線6510〜6513、6520〜6533および6530〜6533を形成するために、新たな配線層を追加する必要がなくなり、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。勿論、信号配線6510〜6513、6520〜6533および6530〜6533を、第3配線層の配線により形成することには限定されず、第1配線層601または第2配線層603の配線で形成するようにしてもよい。
<<切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rの構成>>
図16は、切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rのうち、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応した切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rの部分の構成を示す回路図である。先に説明したように、ここでは、磁界タッチ検出のときに、駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2),TL(n+3)およびそれぞれに接続された補助電極SMを信号配線6311、6331、6321により巻線として、コイルY(n−1)(図4参照)が形成される場合を説明する。同様に、駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8),TL(n+9)およびそれぞれに接続された補助電極SMを信号配線6312、6322、6332により巻線として、コイルY(n)(図4参照)が形成される場合を説明する。これらのコイルは、図16に示す切換調整回路SC−Rおよびあとで説明する切換調整回路SC−L(図17)の働きによって、構成される。
切換調整回路SC−Rは、第4スイッチd00〜d15と、第5スイッチe00,e01と、第6スイッチf00と、信号配線6310、6312、6321、6323、6331、6333とを備えている。切換調整回路SC−Rにおいて、第4スイッチd00〜d15のそれぞれは、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)と電圧配線LV1との間に接続されている。この場合、駆動電極TL(n−6)〜TL+(n+9)のそれぞれには、数十本の補助電極SMが接続されており、これらの補助電極SMも、対応する第4スイッチに接続されている。図面では、複雑になるため、それぞれの駆動電極および第4スイッチに接続されている補助電極SMは省略されている。また、以後の説明においては、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に接続されている補助電極SMも含めて、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)と称する。
切換調整回路SC−Rにおいて、駆動電極TL(n−3),TL(n+9)のそれぞれと、電圧配線LV2との間に、第5スイッチf00、f01が接続されている。電圧配線LV1およびLV2には、特に制限されないが、接地電圧Vsが供給される。第4スイッチd00〜d15には、反転磁界イネーブル信号xSC_ENが、スイッチ制御信号として供給され、第5スイッチe00、e01には、磁界イネーブル信号SC_ENが、スイッチ制御信号として供給されている。ここで、反転磁界イネーブル信号xSC_ENは、磁界イネーブル信号SC_ENを位相反転することにより形成されたイネーブル信号である。すなわち、磁界イネーブル信号SC_ENは、磁界タッチ検出のとき、ハイレベルとなるが、反転磁界イネーブル信号xSC_ENは、磁界タッチ検出が指定されていないとき、および表示期間においてハイレベルとなる。
第6スイッチf00は、切換調整回路SC−Rにおいて、駆動電極TL(n)と選択制御回路SR−Rの入出力ノードYIO(n)との間に接続され、選択制御回路SR−Rからの選択信号Y−Out(n)によってスイッチ制御される。
切換調整回路SC−Rにおいて、信号配線6331は、駆動電極TL(n−6)と駆動電極TL(n+2)との間を接続し、信号配線6321は、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+3)との間を接続し、信号配線6312は、駆動電極TL(n+1)と駆動電極TL(n+8)との間を接続する。また、切換調整回路SC−Rにおいて、信号配線6310は、駆動電極TL(n−4)と図示しない駆動電極との間を接続し、信号配線6323は、駆動電極TL(n+7)と図示しない駆動電極との間を接続し、信号配線6333は、駆動電極TL(n+6)と図示しない駆動電極との間を接続している。
第4スイッチd00〜d15は、反転磁界イネーブル信号xSC_ENがハイレベルになることにより、オン状態となり、反転磁界イネーブル信号xSC_ENがロウレベルとなることにより、オフ状態となる。そのため、この第4スイッチd00〜d15によって、磁界タッチ検出のときには、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)は、電圧配線LV1から電気的に分離され、例えば表示期間においては、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)は、電圧配線LV1に電気的に接続されることになる。
また、第5スイッチe00およびe01は、磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルのときに、オン状態となり、磁界イネーブル信号SC_ENがロウレベルのときには、オフ状態となる。そのため、磁界タッチ検出のとき、駆動電極TL(n−3)およびTL(n+9)は、切換調整回路SC−Rにおいて、電圧配線LV2に接続され、例えば表示期間においては、駆動電極TL(n−3)およびTL(n+9)は、電圧配線LV2から電気的に分離される。
選択制御回路SR−Rは、図17に示す選択制御回路SR−Lと協働して、選択制御回路SRX−Dと同様な動作を行う。すなわち、選択制御回路SR−Rと選択制御回路SR−Lとによって、選択制御回路SRX−Dと同様な動作を行う選択制御回路SR−RLが構成されると見なすことができる。この場合、選択制御回路SR−RLは、制御信号X−CNTがハイレベルになることにより、コイルの選択動作を行う。例えば、選択制御回路SR−RLは、選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)の順に、この選択信号をハイレベルにする。また、選択制御回路SR−RLは、それぞれのコイルY(0)〜Y(p)に対応した入出力ノードYIO(0)〜YIO(p)を有している。磁界タッチ検出の磁界発生期間において、選択制御回路SR−RLは、クロック信号CLKを、それぞれの入出力ノードYIO(0)〜YIO(p)から出力する。また、磁界タッチ検出の磁界検出期間のとき、入出力ノードYIO(0)〜YIO(p)における電圧を、センス信号SY(0)〜SY(p)として出力する。
実施の形態1においては、上記した選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)と、入出力ノードYIO(0)〜YIO(p)と、センス信号SY(0)〜SY(p)のうち、偶数(0を含む)番目の選択信号Y−Out(n)と偶数番目の入出力ノードYIO(n)と偶数番目のセンス信号SY(n)が、選択制御回路SR−Rに割り当てられている。これに伴い、奇数番目の選択信号Y−Out(n+1)と奇数番面の入出力ノードYIO(n−1)、YIO(n+1)と奇数番目のセンス信号SY(n+1)が、選択制御回路SR−Lに割り当てられている。これにより、磁気タッチ検出のときに、表示領域2に形成されるコイルY(0)〜Y(p)のうち、偶数番目のコイルが選択制御回路SR−Rにより選択され、奇数番目のコイルが選択制御回路SR−Lにより選択される。
図16に示した選択制御回路SR−Rには、偶数番目のコイルのうち、コイルY(n)に対応する入出力ノードYIO(n)および選択信号Y−Out(n)のみが示されている。制御信号Y−CNTがハイレベルにされ、偶数番目のコイルであるコイルY(n)を選択するとき、選択制御回路SR−Rは、選択信号Y−Out(n)をハイレベルにする。
<<切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lの構成>>
図17は、切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lのうち、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応した切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lの部分の構成を示す回路図である。
切換調整回路SC−Lは、第7スイッチg00〜g15と、第8スイッチh00と、第9スイッチi00、i01と、信号配線6311、6313、6320、6322、6330、6332とを備えている。切換調整回路SC−Lにおいて、第7スイッチg00〜g15のそれぞれは、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)と電圧配線LV1との間に接続されている。
また、切換調整回路SC−Lにおいて、駆動電極TL(n+3)と、電圧配線LV2との間に、第8スイッチh00が接続されている。第7スイッチg00〜g15には、反転磁界イネーブル信号xSC_ENが、スイッチ制御信号として供給され、第8スイッチh00には、磁界イネーブル信号SC_ENが、スイッチ制御信号として供給されている。
第9スイッチi00は、切換調整回路SC−Lにおいて、駆動電極TL(n−6)と選択制御回路SR−Lの入出力ノードYIO(n−1)との間に接続され、選択制御回路SR−Lからの選択信号Y−Out(n−1)によってスイッチ制御される。また、第9スイッチi01は、切換調整回路SC−Lにおいて、駆動電極TL(n+6)と選択制御回路SR−Lの入出力ノードYIO(n+1)との間に接続され、選択制御回路SR−Lからの選択信号Y−Out(n+1)によってスイッチ制御される。
切換調整回路SC−Lにおいて、信号配線6311は、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+2)との間を接続し、信号配線6322は、駆動電極TL(n)と駆動電極TL(n+8)との間を接続し、信号配線6332は、駆動電極TL(n+1)と駆動電極TL(n+9)との間を接続している。また、切換調整回路SC−Rにおいて、信号配線6320は、駆動電極TL(n−4)と図示しない駆動電極との間を接続し、信号配線6330は、駆動電極TL(n−3)と図示しない駆動電極との間を接続し、信号配線6313は、駆動電極TL(n+7)と図示しない駆動電極との間を接続している。
第7スイッチg00〜g15は、反転磁界イネーブル信号xSC_ENがハイレベルになることにより、オン状態となり、反転磁界イネーブル信号xSC_ENがロウレベルとなることにより、オフ状態となる。そのため、この第7スイッチg00〜g15によって、磁界タッチ検出のときには、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)は、電圧配線LV1から電気的に分離され、例えば表示期間においては、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)は、電圧配線LV1に電気的に接続されることになる。
また、第8スイッチh00は、磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルのときに、オン状態となり、磁界イネーブル信号SC_ENがロウレベルのときには、オフ状態となる。そのため、磁界タッチ検出のとき、駆動電極TL(n+3)は、切換調整回路SC−Lにおいて、電圧配線LV2に接続され、例えば表示期間においては、駆動電極TL(n+3)は、電圧配線LV2から電気的に分離される。
図16において説明したように、選択制御回路SR−Lは、選択制御回路SR−Rと協働して、選択制御回路SRX−Dと同様な動作を行う。選択制御回路SR−Lは、磁界タッチ検出のとき、奇数番目のコイルY(n+1)を選択する。すなわち、制御信号Y−CNTがハイレベルにされると、奇数番目のコイル(n−1),(n+1)を選択するとき、ハイレベルとなる選択信号Y−Out(n−1)、Y−Out(n+1)を出力する。
例えば、選択制御回路SR−Lは、ハイレベルの選択信号Y−Out(n−1)を出力する。これにより、第9スイッチi00がオン状態となり、切換調整回路SC−Lにおいて、入出力ノードYIO(n−1)が、駆動電極TL(n+6)に接続される。同様に、選択信号Y−Out(n+1)がハイレベルのときには、切換調整回路SC−Lにおいて、オン状態となった第9スイッチi01を介して、入出力ノードTIO(n+1)と駆動電極TL(n+6)とが接続される。
<<切換調整回路SC−R、SC−L、選択制御回路SR−R、SR−Lの動作>>
磁界タッチ検出が指定されると、第4スイッチd00〜d15および第7スイッチg01〜g15がオフ状態となる。これにより、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)は、電圧配線LV1から、電気的に分離される。
このとき、表示領域2において互いに平行に配置された駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)のうち、駆動電極TL(n−6)と駆動電極TL(n+2)とは、切換調整回路SC−Rにおいて、互いに接続されている。同様に、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+3)とは、切換調整回路SC−Rにおいて、互いに接続され、駆動電極TL(n+1)と駆動電極TL(n+8)とは、互いに接続されている。このとき、第5スイッチe00、e01がオン状態となるため、駆動電極TL(n−3)およびTL(n+9)は、切換調整回路SC−Rにおいて、電圧配線LV2に接続されることになる。
また、切換調整回路SC−Lにおいて、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+2)とが接続され、駆動電極TL(n)と駆動電極TL(n+8)が接続され、駆動電極TL(n+1)と駆動電極TL(n+9)が接続されている。このとき、第8スイッチh00がオン状態となるため、駆動電極TL(n+3)は、電圧配線LV2に接続されることになる。
これにより、磁界タッチ検出が指定されると、表示領域2において、互いに平行に配置された駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)が信号配線6311、6331、6321により直列的に接続され、これらの駆動電極を巻線としたコイルY(n−1)が形成される。同様に、磁界タッチ検出が指定されると、駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8)およびTL(n+9)が信号配線6312、6322、6332により直列的に接続され、これらの駆動電極を巻線としたコイルY(n)が形成される。
このとき、コイルY(n−1)およびY(n)のそれぞれの一方の端部は、電圧配線LV2に接続され、接地電圧Vsが供給されることになる。選択制御回路SR―Rによって、コイルY(n)が選択されると、選択信号Y−Out(n)がハイレベルとなる。これにより、選択されたコイルY(n)の他方の端部は、第6スイッチf00を介して、選択制御回路SR−Rの入出力ノードYIO(n)に接続される。磁界タッチ検出の磁界発生期間においては、選択制御回路SR−Rは、クロック信号CLKを、磁界駆動信号として、入出力ノードYIO(n)から出力する。そのため、磁界発生期間においては、周期的に電圧が変化する磁界駆動信号が、コイルY(n)の他方の端部に供給される。その結果、磁界発生期間においては、コイルY(n)において、磁界が発生する。
磁界発生期間に続く磁界検出期間においては、選択制御回路SR−Rは、選択するコイルY(n)に対応する選択信号X−Out(n)のみをハイレベルに維持する。これにより、選択したコイルY(n)の他方の端部は、選択制御回路SR−Rの入出力ノードに接続した状態が維持される。
磁界タッチ検出のときに、選択したコイルの近傍に、ペンが存在していれば、図2で説明したように、選択したコイルの端部に信号の変化が発生する。この信号の変化が、選択制御回路SR−Rの入出力ノードに伝達され、センス信号SY(n)として、選択制御回路SR−Rから出力される。一方、磁界タッチ検出のときに、選択したコイルの近傍に、ペンが存在しない場合には、選択したコイルの端部に信号の変化は発生せず、これが、センス信号SY(n)として出力される。
同様にして、選択制御回路SR−Lは、コイルY(n−1)を選択した場合、選択した近傍にペンが存在するか否かに従ったセンス信号SY(n−1)を出力する。
一方、表示期間においては、第4スイッチd00〜d15、第7スイッチg00〜g15がオン状態となる。これにより、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)のそれぞれは、電圧配線LV1に接続される。この実施の形態では、電圧配線LV1に接地電圧Vsが供給されているため、接地電圧Vsが、表示駆動信号として、駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)へ供給されることになる。
切換調整回路SC−R、SC−Lは、表示パネルの周辺領域に配置されている。すなわち、表示領域2(アクティブ領域)の外の非アクティブ領域に配置されている。そのため、切換調整回路SC−R、SC−Lに設ける信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333は、表示領域2の外部に設けた配線層の配線によって形成することができる。表示領域2(アクティブ領域)において、図9に示した第1配線層601、第2配線層603および第3配線層605を形成するとき、表示パネルの周辺領域である非アクティブ領域にも、第1配線層601、第2配線層603および第3配線層605を形成する。これにより、非アクティブ領域の構造は、液晶層607が存在しないことを除いて、図9に示した構造と同じになる。
信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333は、非アクティブ領域に形成される第1配線層601、第2配線層603または第3配線層605の配線により構成する。この実施の形態においては、信号線SL(0)〜SL(p)を形成する第2配線層603と同じ第2配線層603の配線によって、信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333のそれぞれが形成される。これにより、信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333を形成するために、新たな配線層を追加する必要がなくなり、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。勿論、信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333を、第2配線層の配線により形成することには限定されず、第1配線層601または第3配線層605の配線で形成するようにしてもよい。
ペンの近接(接触を含む)を、上記のようにして、センス信号SX(n−1)、SX(n)およびSY(n−1)、SY(n)により知ることによって、ペンが近接している位置の座標等を抽出することが可能となる。
<磁界タッチ検出および電界タッチ検出が可能な液晶表示装置の構成>
図18は、実施の形態1に係わる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。同図には、図12と同様に、図7で示した液晶表示装置1のうち、表示領域2、切換調整回路SCX−U、SCX−D、SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SRX−D、SR−R、SR−Lが主に示されている。図18においては、図7において説明したように、電界タッチ検出が可能となるように、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lが、図12を用いて説明した液晶表示装置に対して変更されている。
図18に示している表示領域2、切換調整回路SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dは、図12で説明した表示領域2、切換調整回路SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dと同じである。すなわち、図18に示す表示領域2は、先に説明した図13の構成を有しており、切換調整回路SCX−Uは、図15の構成を有している。また、図18に示す切換調整回路SCX−Dおよび選択制御回路SRX−Dは、先に説明した図14の構成を有している。図18に示す端子SPおよび信号線セレクタ3についても、図12で説明した端子SPおよび信号線セレクタ3と同じである。そのため、ここでは、表示領域2、切換調整回路SCX−U、SCX−D、選択制御回路SRX−D、端子SPおよび信号線セレクタ3については、説明の都合上で必要がある場合を除いて、説明を省略する。
また、図18においても、図面が複雑になるのを避けるために、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lの詳しい構成は、あとで図19および図20を用いで説明する。そのため、ここでは、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lの概要を説明する。
図11(A)および(B)において説明したように、切換調整回路SC−Rは、複数の単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)によって構成されており、選択制御回路SR−Rは、複数の単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)によって構成されている。
表示領域2に配置された複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)は、磁界タッチ検出のとき、および電界タッチ検出のとき、図18に破線で示すように、複数のグループTLG(0)〜TLG(p)に分けられる。駆動電極のグループTLG(0)〜TLG(p)は、グループTLG(n)を例として、図11(A)および(B)において既に説明しているが、電界タッチ検出のとき、グループTLG(n)内の駆動電極により、電界が発生し、磁界タッチ検出のときには、グループTLG(n)内で強い磁界が発生する。グループTLG(0)〜TLG(p)のそれぞれは、互いに隣接して配置された複数の駆動電極を備えている。特に制限されないが、グループ間で、備えている駆動電極の個数は同じにされている。これらの駆動電極のグループTLG(0)〜TLG(p)は、単位選択制御回路USR−R(0)〜USD−R(p)、USR−L(0)〜USR−L(p)に1対1に対応している。
単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)、USC−L(0)〜USC−L(p)のそれぞれは、単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)、USR−L(0)〜USC−L(p)にそれぞれに1対1に対応している。単位切換調整回路は、対応する単位選択制御回路に対応するグループが備えている駆動電極と、対応するグループを挟むように近接して配置されているグループが備えている所定の駆動電極とに結合されている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n)を例にして述べると、次の通りである。
すなわち、単位切換調整回路USC−R(n)は、単位選択制御回路USR−R(n)に対応しているため、単位選択制御回路USR−R(n)に対応するグループTLG(n)が備えている駆動電極と、このグループTLG(n)を挟むように配置されたグループTLG(n−1)およびTLG(n+1)内の所定の駆動電極とに結合されている。模式的ではあるが、図18において、単位切換調整回路USC−R(n)は、それが結合される駆動電極の範囲としてA1を有している。グループTLG(n)に配置されている駆動電極と結合される範囲が、A2として示されており、範囲A1は、範囲A2よりも広くなっており、範囲A2を超えている範囲部において、グループTLG(n)を挟むように配置されたグループTLG(n−1)およびTLG(n+1)内に配置されている所定の駆動電極と結合されている。残りの単位切換調整回路についても同様である。そのため、範囲A1を見ると、単位切換調整回路間で、互いに重なっていることになる。
重なっている範囲で結合されている所定の駆動電極は、磁界タッチ検出の際には、コイルを構成する巻線として用いられ、電界タッチ検出の際には、電界を発生するための電極として用いられる。例えば、グループTLG(n)に配置されている特定の駆動電極を見ると、この特定の駆動電極は、グループTLG(n−1)またはTLG(n+1)において、磁界を発生あるいは磁界を検出するときに、コイルを形成する巻線として用いられ、グループTLG(n)において電界を発生するときには、電界を発生するための電極として用いられる。
単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)を例にして、電界タッチ検出のときおよび磁界タッチ検出のときの動作を次に述べる。
電界イネーブル信号TX_ENがハイレベルにされることにより、電界タッチ検出が指定されると、単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、対応する単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)に対して、対応するグループTLG(n)内の駆動電極に電界駆動信号を供給するように制御する。電界駆動信号によって、グループTLG(n)内の駆動電極の電圧は、周期的に変化するため、周期的に変化する電界が、グループTLG(n)の領域において発生することになる。
これに対して、磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルにされ、磁界タッチ検出が指定されると、単位選択制御回路US−R(n)は、対応するグループTLG(n)において磁界が発生するように、グループTLG(n)に近接したグループTLG(n−1)およびTLG(n+1)のそれぞれにおける所定の駆動電極を直列的に接続するように、単位切換調整回路USC−R(n)を制御する。同様に、単位選択制御回路USR−L(n)も、グループTLG(n−1)およびTLG(n+1)のそれぞれにおける所定の駆動電極を直列的に接続するように、単位切換調整回路USC−L(n)を制御する。この制御により、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)に対応するグループTLG(n)の外側に配置されている所定の駆動電極を信号配線により巻線としたコイルが形成されることになる。磁界発生期間においては、このコイルに磁界駆動信号を供給することにより、対応するグループTLG(n)の領域において、強い磁界が発生する。また、磁界検出期間においては、ペンからの磁界が、コイルにより検出される。
単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)を例にして説明したが、残りの単位選択制御回路も同じように動作する。
<<切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rの構成>>
図19は、切換調整回路SC−Rおよび選択制御回路SR−Rの構成を示す回路図である。選択制御回路SR−Rは、複数の単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)により構成されているが、図19には、これらの単位選択制御回路のうち、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)のみが示されている。また、切換調整回路SC−Rも、複数の単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)により構成されているが、図19には、複数の単位切換調整回路のうち、単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)〜USC−R(n+1)のみが示されている。なお、図19に示す符号R(−6)〜R(+9)は、それぞれ、図13に示した符号R(−6)〜R(+9)へ接続される。
この実施の形態1においては、既に述べたように、タッチ検出期間のとき、複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)は、複数の駆動電極のグループTLG(0)〜TLG(p)に分けられる。この実施の形態1においては、それぞれのグループTLG(0)〜TLG(p)が、互いに近接して配置された6個の駆動電極を含むように、タッチ検出期間のとき、分けられる。すなわち、タッチ検出期間のとき、駆動電極TL(0)〜TL(p)は、図13に示すように、それぞれ6個の駆動電極を有するように、グループが分けられる。この図13を例にして述べると、グループTLG(n−1)は、駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)の6個の駆動電極を有し、グループTLG(n)は、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)の6個の駆動電極を有している。また、グループTLG(n−2)は、駆動電極TL(n−6)およびTL(n−5)を含む6個の駆動電極を有し、グループTL(n+1)は、駆動電極TL(n+8)およびTL(n+9)を含む6個の駆動電極を有している。
単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)は、互いに同じ構成を有し、同様な動作をする。図18で述べたように、制御信号Y−CNT、クロック信号CLK、磁界イネーブル信号SC_ENおよび電界イネーブル信号TX_ENにより制御される。選択制御回路を構成するそれぞれの単位選択制御回路は、制御信号Y−CNT、クロック信号CLK、磁界イネーブル信号SC_ENおよび電界イネーブル信号TX_ENに基づいて、磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)と電界制御信号T−R(0)〜T−R(p)と表示制御信号D−R(0)〜D−R(p)を形成し、出力する。ここでは、図19に示した単位選択制御回路USR−R(n−1)およびUSR−R(n)を、代表として、単位選択制御回路を説明する。単位選択制御回路USR−R(n−1)は、磁界制御信号C−R(n−1)、電界制御信号T−R(n−1)、表示制御信号D−R(n−1)を出力し、単位選択制御回路USR−R(n)は、磁界制御信号C−R(n)、電界制御信号T−R(n)、表示制御信号D−R(n)を出力する。
単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)は、単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)に対応しているが、図18で説明したように、対応する単位選択制御回路に対応するグループに含まれている駆動電極よりも多くの駆動電極に結合されている。すなわち、単位切換調整回路は、対応する単位選択制御回路が対応するグループに配置されている駆動電極と、このグループに近接して配置された所定の駆動電極とに接続されている。単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)も、互いに同じ構成を有しているため、単位選択調整回路USR−R(n−1)およびUSR−R(n)に対応する単位切換調整回路USC−R(n−1)およびUSC−R(n)を、代表として説明する。なお、図19には、代表として説明に用いる単位切換調整回路USC−R(n−1)およびUSC−R(n)以外に、単位選択調整回路USR−R(n−2)およびUSR−R(n+1)に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)およびUSC−R(n+1)の構成の一部が示されている。
先ず、単位切換調整回路USC−R(n−1)を用いて、構成を説明する。単位切換調整回路USC−R(n−1)は、第10スイッチR110〜R115、第11スイッチR120〜R125、第12スイッチR130〜R135および信号配線6321、6331を有している。ここで、第10スイッチR110〜R115、第11スイッチR120〜R125および第12スイッチR130〜R135のそれぞれは、ハイレベルの制御信号により、オン状態となり、ロウレベルの制御信号により、オフ状態となる。
第11スイッチR120〜R125は、単位選択制御回路USR−R(n−1)に対応するグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)のそれぞれと、電圧配線LV1との間に接続され、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの表示制御信号D−R(n−1)によってスイッチ制御される。第12スイッチR130〜R135は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)のそれぞれと、信号配線LL2との間に接続され、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの電界制御信号T−R(n−1)によってスイッチ制御される。
第10スイッチR110〜R115のうち、第10スイッチR110は、グループTLG(n−1)の隣に配置されているグループTLG(n−2)内の所定の駆動電極TL(n−6)と信号配線6331との間に接続され、第10スイッチR111は、グループTLG(n−2)内の所定の駆動電極TL(n−5)と信号配線6321との間に接続されている。これらの第10スイッチR110およびR111は、グループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によって、スイッチ制御される。また、第10スイッチR112〜R115のうち、第10スイッチR112は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTL(n)内の所定の駆動電極TL(n+2)と信号配線6331との間に接続され、第10スイッチR113は、グループTL(n)内の所定の駆動電極TL(n+3)と信号配線6321との間に接続されている。これらの第10スイッチR112およびR113は、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によって、スイッチ制御される。
残りの第10スイッチR114およびR115は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+4)およびTL(n+5)に接続され、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によって、スイッチ制御される。この第10スイッチR114およびR115のそれぞれは、その一方の端子が、上記したように、駆動電極に接続されているが、その他方の端子は、フローティングとなっている。そのため、第10スイッチR114およびR115がオン状態に変化しても、駆動電極TL(n+4)およびTL(n+5)は、電気的に何処にも接続されない。そのため、第10スイッチR114およびR115は、設けなくてもよいが、実施の形態1のように、これらのスイッチを設けることにより、第10スイッチの連続性を維持することが可能となり、製造が容易となる。
単位切換調整回路USC−R(n−1)を除く、それぞれの単位切換調整回路も、単位切換調整回路USC−R(n−1)と同様に、第10スイッチR110〜R115、第11スイッチR120〜R125、第12スイッチR130〜R135および信号配線を備えている。例えば、同図において、単位切換調整回路USC−R(n)に含まれる第10スイッチR110〜R115は、(R110)〜(R115)として示され、第11スイッチR120〜R125は、(R120)〜(R125)として示され、第12スイッチR130〜R135は、(R130)〜(R135)として示されている。この場合、第10スイッチ(R110)〜(R115)は、グループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)からの磁界制御信号C−R(n)によってスイッチ制御される。また、第11スイッチ(R120)〜(R125)は、表示制御信号D−R(n)によってスイッチ制御され、第12スイッチ(R130)〜(R135)は、電界制御信号T−R(n)によって制御される。
単位切換調整回路USC−R(n)において、第11スイッチ(R120)〜(R125)は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と電圧配線LV1との間に接続され、第12スイッチ(R130)〜(R135)は、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と信号配線LL2との間に接続されている。
単位切換調整回路USR−R(n)において、第10スイッチ(R110)は、隣のグループTLG(n−1)における所定の駆動電極TL(n)と信号配線LL1との間に接続され、第10スイッチ(R111)は、グループTLG(n−1)における所定の駆動電極TL(n+1)と信号配線6312との間に接続されている。さらに第10スイッチ(R112)は、隣のグループTLG(n+1)内の所定の駆動電極TL(n+8)と信号配線6312との間に接続され、第10スイッチ(R113)は、グループTLG(n+1)内の所定の駆動電極TL(n+9)と電圧配線LV2との間に接続されている。なお、第10スイッチ(R114)および(R115)は、図19には、示していないが、第10スイッチR114およびR115と同様に、グループTLG(n)の隣に配置されたグループTLG(n+1)内の駆動電極に、その一方の端子が接続されているだけである。勿論、第10スイッチ(R114)および(R115)は設けなくてもよい。
なお、図19において、単位切換調整回路USC−R(n−2)に含まれている第10スイッチR112およびR113は、[R112]および[R113]として示され、第11スイッチR124、R125は、[R124]、[R125]として示され、第12スイッチR134、R135は、[R134]、[R135]として示されている。さらに、図19において、単位切換調整回路USC−R(n+1)に含まれている第10スイッチR110およびR111は、<R110>および<R111>として示され、第11スイッチR120、R121は、<R120>、<R121>として示され、第12スイッチR130、R131は、<R130>、<R131>として示されている。また、同図において、6310は、単位切換調整回路USC−R(n−2)に含まれる信号配線を示しており、6323および6333は、単位切換調整回路USC−R(n+1)に含まれる信号配線を示している。
図19において、電圧配線LV1およびLV2には、例えば接地電圧が供給される。信号配線LL2には、電界タッチ検出のとき、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが供給される。また、信号配線LL1には、磁界タッチ検出であって、磁界発生期間のとき、電圧が周期的に変化するコイルクロック信号CCLKが供給される。一方、磁界タッチ検出であって、磁界検出期間のときには、センサ信号SY(n)が、信号配線LL1を伝達する。
なお、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV1および信号配線LL2のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV1と信号配線LL2に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
<<切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lの構成>>
図20は、切換調整回路SC−Lおよび選択制御回路SR−Lの構成を示す回路図である。選択制御回路SR−Lも、複数の単位選択制御回路USR−L(0)〜USR−L(p)により構成されているが、図20には、これらの単位選択制御回路のうち、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−L(n−2)〜USR−L(n+1)のみが示されている。また、切換調整回路SC−Lも、複数の単位切換調整回路USC−L(0)〜USC−L(p)により構成されているが、図20には、複数の単位切換調整回路のうち、単位選択制御回路USR−L(n−2)〜USR−L(n+1)の対応する単位切換調整回路USC−L(n−2)〜USC−L(n+1)のみが示されている。なお、図20に示す符号L(−6)〜L(+9)も、それぞれ、図13に示した符号L(−6)〜L(+9)へ接続される。
単位選択制御回路USR−L(0)〜USR−L(p)も、互いに同じ構成を有し、同様な動作をする。図18で述べたように、制御信号Y−CNT、クロック信号CLK、磁界イネーブル信号SC_ENおよび電界イネーブル信号TX_ENにより制御される。選択制御回路を構成するそれぞれの単位選択制御回路は、制御信号Y−CNT、クロック信号CLK、磁界イネーブル信号SC_ENおよび電界イネーブル信号TX_ENに基づいて、磁界制御信号C−L(0)〜C−L(p)と電界制御信号T−L(0)〜T−L(p)と表示制御信号D−L(0)〜D−L(p)を形成し、出力する。ここでは、図20に示した単位選択制御回路USR−L(n−1)およびUSR−L(n)を、代表として説明する。単位選択制御回路USR−L(n−1)は、磁界制御信号C−L(n−1)、電界制御信号T−L(n−1)、表示制御信号D−L(n−1)を出力し、単位選択制御回路USR−L(n)は、磁界制御信号C−L(n)、電界制御信号T−L(n)、表示制御信号D−L(n)を出力する。
単位切換調整回路USC−L(0)〜USC−L(p)は、単位選択制御回路USR−L(0)〜USR−L(p)に対応しているが、図18で説明したように、対応する単位選択制御回路に対応するグループに含まれている駆動電極よりも多くの駆動電極に結合されている。すなわち、単位切換調整回路は、対応する単位選択制御回路が対応するグループに配置されている駆動電極と、このグループに近接して配置された所定の駆動電極とに結合されている。単位切換調整回路USC−L(0)〜USC−L(p)も、互いに同じ構成を有しているため、単位選択調整回路USR−L(n−1)およびUSR−L(n)に対応する単位切換調整回路USC−L(n−1)およびUSC−L(n)を、代表として説明する。なお、図20には、代表として説明に用いる単位切換調整回路USC−L(n−1)およびUSC−L(n)以外に、単位選択調整回路USR−L(n−2)およびUSR−L(n+1)に対応する単位切換調整回路USC−L(n−2)およびUSC−L(n+1)の構成の一部が示されている。
先ず、単位切換調整回路USC−L(n−1)を用いて、構成を説明する。単位切換調整回路USC−L(n−1)は、第13スイッチL110〜L115、第14スイッチL120〜L125、第15スイッチL130〜L135および信号配線6311を有している。ここで、第13スイッチL110〜L115、第14スイッチL120〜L125および第15スイッチL130〜L135のそれぞれは、ハイレベルの制御信号により、オン状態となり、ロウレベルの制御信号により、オフ状態となる。
第14スイッチL120〜L125は、単位選択制御回路USR−L(n−1)に対応するグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)のそれぞれと、電圧配線LV1との間に接続され、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの表示制御信号D−L(n−1)によってスイッチ制御される。第15スイッチL130〜L135は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)のそれぞれと、信号配線LL2との間に接続され、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)によってスイッチ制御される。
第13スイッチL110〜L115のうち、第13スイッチL110は、グループTLG(n−1)の隣に配置されているグループTLG(n−2)内の所定の駆動電極TL(n−6)と信号配線LL1との間に接続され、第13スイッチL111は、グループTLG(n−2)内の所定の駆動電極TL(n−5)と信号配線6311との間に接続されている。これらの第13スイッチL110およびL111は、グループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によって、スイッチ制御される。また、第13スイッチL112〜L115のうち、第13スイッチL112は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTL(n)内の所定の駆動電極TL(n+2)と信号配線6311との間に接続され、第13スイッチL113は、グループTL(n)内の所定の駆動電極TL(n+3)と電圧配線LV2との間に接続されている。これらの第13スイッチL112およびL113は、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によって、スイッチ制御される。
残りの第13スイッチL114およびL115は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+4)およびTL(n+5)に接続され、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によって、スイッチ制御される。この第13スイッチL114およびL115のそれぞれも、上記した第10スイッチR114およびR115と同様に、その一方の端子が、上記したように、駆動電極に接続されているが、その他方の端子は、フローティングとなっている。これにより、第13スイッチの連続性を維持することが可能となり、製造が容易となる。
単位切換調整回路USC−L(n−1)を除く、それぞれの単位切換調整回路も、単位切換調整回路USC−L(n−1)と同様に、第13スイッチL110〜L115、第14スイッチL120〜L125、第15スイッチL130〜L135および信号配線を備えている。例えば、同図において、単位切換調整回路USC−L(n)に含まれる第13スイッチL110〜L115は、(L110)〜(L115)として、第14スイッチL120〜L125は、(L120)〜(L125)として、第15スイッチL130〜L135は、(L130)〜(L135)として示されている。この場合、第13スイッチ(L110)〜(L115)は、グループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−L(n)からの磁界制御信号C−L(n)によってスイッチ制御される。また、第14スイッチ(L120)〜(L125)は、表示制御信号D−L(n)によってスイッチ制御され、第15スイッチ(L130)〜(L135)は、電界制御信号T−L(n)によって制御される。
単位切換調整回路USC−L(n)において、第14スイッチ(L120)〜(L125)は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と電圧配線LV1との間に接続され、第15スイッチ(L130)〜(L135)は、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と信号配線LL2との間に接続されている。
単位切換調整回路USR−L(n)において、第13スイッチ(L110)は、隣のグループTLG(n−1)における所定の駆動電極TL(n)と信号配線6322との間に接続され、第13スイッチ(L111)は、グループTLG(n−1)における所定の駆動電極TL(n+1)と信号配線6332との間に接続されている。さらに第13スイッチ(L112)は、隣のグループTLG(n+1)内の所定の駆動電極TL(n+8)と信号配線6322との間に接続され、第13スイッチ(L113)は、グループTLG(n+1)内の所定の駆動電極TL(n+9)と信号配線6332との間に接続されている。なお、第13スイッチ(L114)および(L115)は、同図には示していないが、第13スイッチL114およびL115と同様に、グループTLG(n+1)内の駆動電極に、その一方の端子が接続されているだけである。
なお、図20において、単位切換調整回路USC−L(n−2)に含まれている第13スイッチL112およびL113は、[L112]および[L113]として示され、第14スイッチL124、L125は、[L124]、[L125]として示され、第15スイッチL134、L135は、[L134]、[L135]として示されている。さらに、図20において、単位切換調整回路USC−L(n+1)に含まれている第13スイッチL110およびL111は、<L110>および<L111>として示され、第14スイッチL120、L121は、<L120>、<L121>として示され、第15スイッチL130、L131は、<L130>、<L131>として示されている。また、同図において、6320、6330は、単位切換調整回路USC−L(n−2)に含まれる信号配線を示しており、6313は、単位切換調整回路USC−L(n+1)に含まれる信号配線を示している。
図20において、電圧配線LV1、LV2および信号配線LL1、LL2は、図19と同じであるので、説明は省略するが、信号配線LL1は、磁界検出期間のときに、センサ信号SY(n)の代わりにセンサ信号SY(n+1)を伝達する。
なお、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV1および信号配線LL2のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV1と信号配線LL2に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
<<電界タッチ検出の動作>>
次に、図13、図19および図20を用いて、電界タッチ検出の動作を説明する。
電界イネーブル信号TX_ENがハイレベルにされ、電界タッチ検出が指定されると、電界を発生させる駆動電極(選択駆動電極)のグループに対応した単位選択制御回路が、電界制御信号T−Rをハイレベルにする。また、電界を発生させない駆動電極(非選択駆動電極)のグループに対応した単位選択制御回路は、電界制御信号T−Rをロウレベルにする。また、電界タッチ検出が指定されている場合、単位選択制御回路のそれぞれは、ロウレベルの磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)と、ロウレベルの表示制御信号D−R(0)〜D−R(p)を形成する。
グループTLG(n−1)の近傍に指がタッチしているか否かを検出するために、グループTLG(n−1)において電界を発生させ、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)においては、電界を発生させない場合を、例として説明する。この場合、グループTLG(n−1)に対応した単位選択制御回路USR−R(n−1)は、ハイレベルの電界制御信号T−R(n−1)を形成し、出力する。このとき、グループTLG(n−1)に対応した単位選択制御回路USR−L(n−1)も、ハイレベルの電界制御信号T−R(n−1)を形成し、出力する。
これにより、対応する単位切換調整回路USC−R(n−1)においては、第11スイッチR120〜R125がオフ状態となり、第12スイッチR130〜R135が、オン状態となる。同様に、対応する単位切換調整回路USC−L(n−1)においては、第14スイッチL120〜L125がオフ状態となり、第15スイッチL130〜L135が、オン状態となる。この結果、グループTLG(n−1)に含まれている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)のそれぞれは、表示領域2の辺2−Rおよび辺2−Lにおいて、信号配線LL2に接続されることになる。信号配線LL2には、電界タッチ検出のとき、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが供給されているため、駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)には、制御信号TSVCOMが電界駆動信号として供給される。これにより、駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)の電圧は、電界駆動信号に従って、周期的に変化することになる。その結果、グループTLG(n−1)の領域においては、周期的に変化する電界が発生することになる。言い換えるならば、周期的に電圧が変化する電界駆動信号が、グループTLG(n−1)内の駆動電極に供給され、電界が発生する。
一方、電界を発生しないグループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの電界制御信号T−R(n)、T−L(n)を形成して、継続的に出力する。これにより、単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)に対応する単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)においては、第12スイッチR130〜R135および第15スイッチL130〜L135がオフ状態となる。そのため、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)は、表示領域2の辺2−Rおよび2−Lにおいて、信号配線LL2から、継続的に分離される。すなわち、制御信号TSVCOMが、グループTLG(n)内の駆動電極に供給されず、電界は発生しない。
電界タッチ検出のときには、単位選択制御回路USR−R(n−1)、USR−R(n)、USR−L(n−1)、USR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n−1)、C−R(n)、C−L(n−1)、C−L(n)を出力する。そのため、単位切換調整回路USC−R(n−1)、USC−R(n)、USC−L(n−1)、USC−L(n)のそれぞれにおいて、第10スイッチR110〜R115、(R110)〜(R115)および第13スイッチL110〜L115、(L110)〜(L115)は、オフ状態となる。
グループTLG(n−1)において、電界が発生しているときに、検出電極RL(0)〜RL(p)における信号の変化を検出することにより、グループTLG(n−1)の近辺が、指によりタッチされているか否かを検出することが可能となる。例えば、選択制御回路SR−RおよびSR−Lは、例えば、電界制御信号T−R(0)、T−L(0)からT−R(p)、T−L(p)へ向かって、順次ハイレベルへ変化させる。すなわち、駆動電極のグループTLG(0)からTLG(p)へ向かって、順次電界が発生するようにする。それぞれのグループで電界が発生しているときの検出電極RL(0)〜RL(p)における信号の変化を、検出信号Rx(0)〜Rx(p)としてタッチ制御装置6(図7)へ供給する。これにより、タッチ制御装置6において、指がタッチした位置の座標を抽出することが可能となる。
<<磁界タッチ検出の動作>>
磁界イネーブル信号CE_ENがハイレベルとされ、磁界タッチ検出が指定されると、磁界を発生させるグループに対応した単位選択制御回路が、磁界制御信号C−R、C−Lをハイレベルにする。また、特に制限されないが、制御回路D−CNT(図7)が、磁界発生用のコイルクロック信号CCLKを形成する。この実施の形態1においては、制御回路D−CNは、磁界タッチ検出のときであって、磁界発生期間のときに、周期的に電圧が変化する磁界発生用のコイルクロック信号CCLKを発生し、信号配線LL1へ供給する。一方、磁界を発生しないグループに対応した単位選択制御回路は、磁界制御信号C−R、C−Lをロウレベルにする。また、磁界タッチ検出が指定されている場合、単位選択制御回路のそれぞれは、特に制限されないが、ロウレベルの電界制御信号T−R(0)〜T−R(p)、T−L(0)〜T−L(p)およびロウレベルの表示制御信号D−R(0)〜D−R(p)、D−L(0)〜D−L(p)を形成する。
グループTLG(n−1)の近傍にペンがタッチしているか否かを検出するために、グループTLG(n−1)において磁界を発生させ、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)においては、磁界を発生させない場合を、例として説明する。この場合、グループTLG(n−1)に対応した単位選択制御回路USR−R(n−1)が、ハイレベルの磁界制御信号C−R(n−1)を形成し、出力する。このとき、グループTLG(n−1)に対応した単位選択制御回路USR−L(n−1)も、ハイレベルの磁界制御信号C−L(n−1)を形成し、出力する。一方、グループTLG(n)に対応した単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)を形成し、出力する。
磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)における第10スイッチR110〜R115がオン状態となり、単位切換調整回路USC−L(n−1)における第13スイッチL110〜L115もオン状態となる。先に述べたように、第10スイッチR114、R115および第13スイッチL114、L115のそれぞれの他方の端子はフローティングである。そのため、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−2)およびTL(n−1)は、フローティング状態となる。また、電界制御信号T−R(n−1)、T―L(n−1)および表示制御信号D−R(n−1)、D−L(n−1)は、ロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n−1)、USC−L(n−1)における第11スイッチ、第12スイッチ、第14スイッチおよび第15スイッチもオフ状態となる。これにより、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)は、フローティング状態となる。
単位切換調整回路USC−R(n−1)において、第10スイッチR110、R111、R112およびR113がオン状態となることにより、駆動電極TL(n−6)と駆動電極TL(n+2)は、信号配線6331を介して接続され、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+3)は、信号配線6321に接続される。また、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、第13スイッチL110、L111、L112およびL113がオン状態となることにより、駆動電極TL(n−5)と駆動電極TL(n+2)は、信号配線6311に接続され、駆動電極TL(n−6)は、信号配線LL1に接続され、駆動電極TL(n+3)は、電圧配線LV2に接続される。これにより、図16および図17を用いて説明したのと同様に、駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)を信号配線6311、6321、6331により巻線としたコイルY(n−1)が形成される。すなわち、駆動電極のグループTLG(n−1)の領域を内側としたコイルが形成される。
このとき、単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)からは、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)が出力されているため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第10スイッチR110〜R115、第13スイッチ(L110)〜(L115)はオフ状態となる。その結果、コイルY(n)は形成されない。また、このとき、電界制御信号T−R(n)、T−L(n)および表示制御信号D−R1(n)、D−L(n)はロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第11スイッチ、第12スイッチ、第14スイッチおよび第15スイッチもオフ状態となる。これにより、グループTLG(n−1)の隣に配置されているグレープTLG(n)において、駆動電極TL(n+3)〜TL(n+9)は、フローティング状態となる。
磁界タッチ検出であって、磁界発生期間のときには、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給され、電圧配線LV2には、接地電圧が供給される。単位切換調整回路USC−L(n−1)において、接地電圧が、第13スイッチL113を介して、駆動電極TL(n+2)に供給され、コイルクロック信号CCLKは、第13スイッチL110を介して、駆動電極TL(n−6)に供給される。この結果、磁界発生期間ときには、グループTLG(n−1)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極により構成されたコイルY(n−1)で磁界が発生する。また、磁界検出期間のときには、信号配線LL1における信号の変化をセンス信号SY(n−1)として出力する。これにより、コイルY(n−1)の近傍が、ペンによりタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。
グループTLG(n−1)において磁界を発生し、検出する例を説明したが、例えば、グループTLG(n)において磁界を発生し、検出する場合には、グループTLG(n)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8)およびTL(n+9)を巻線としたコイルY(n)が、信号配線6312、6322、6332により形成される。この場合には、単位切換調整回路USC−R(n)において、コイルY(n)が電圧配線LV2と信号配線LL1に接続される。すなわち、単位切換調整回路USC−R(n)を介して、磁界発生期間のときには、コイルクロック信号CCLKがコイルY(n)に供給され、磁界検出期間のときには、単位切換調整回路USC−R(n)における信号配線LL1の信号変化を、センス信号SY(n)として出力する。
グループTLG(n−1)およびTLG(n)を例にして説明したが、他のグループにおいて磁界を発生し、検出する場合も同様である。
切換調整回路SC−RおよびSC−Lは、図16および図17で説明したのと同様に、表示パネルの周辺領域に配置されている。また、図19および図20で説明した信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333は、図16および図17に示した信号配線6310〜6313、6320〜6323および6330〜6333と同じである。すなわち、これらの信号配線は、信号線SL(0)〜SL(p)と同じ第2配線層603の配線により形成されている。そのため、これらの配線層を形成するために、新たな配線層を追加する必要がないため、製造コストの上昇を抑制することが可能である。
<<表示期間の動作>>
表示期間においては、単位選択制御回路USR−R(0)〜USR−R(p)は、特に制限されないが、表示制御信号D−R(0)〜R−R(p)をハイレベルにする。また、電界制御信号T−R(0)〜T−R(p)および磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)をロウレベルにする。このとき、単位選択制御回路USR−L(0)〜USR−L(p)も、ハイレベルの表示制御信号D−L(0)〜D−L(p)と、ロウレベルの電界制御信号T−L(0)〜T−L(p)と、ロウレベルの磁界制御信号C−L(0)〜C−L(p)を出力する。
これにより、単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)のそれぞれにおける第10スイッチおよび第12スイッチはオフ状態となり、第11スイッチがオン状態となる。同様に、単位切換調整回路USC−L(0)〜USC−L(p)のそれぞれにおける第13スイッチおよび第15スイッチはオフ状態となり、第14スイッチがオン状態となる。これにより、駆動電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、切換調整回路SC−Rにおいて、第11スイッチを介して電圧配線LV1に接続され、また切換調整回路SC−Lにおいても、第14スイッチを介し電圧配線LV1に接続される。その結果、表示期間においては、駆動電極TL(0)〜TL(p)には、接地電圧が、表示駆動電圧として供給され、信号線における画像信号の電圧と表示用の駆動電圧との差電圧に応じた表示が行われる。
磁界タッチ検出の際に形成されるコイルY(n−1)、Y(n)として、2回巻線のコイルを例として説明したが、1回巻線のコイルであってもよいし、3回巻線以上のコイルであってもよい。磁界タッチ検出のときに、単位切換調整回路USC−R(0)〜USC−R(p)およびUSC−L(0)〜USC−L(p)のそれぞれにおいて互いに接続される駆動電極の数を変更することにより、コイルの巻数を変更することが可能である。また、任意の駆動電極を、コイルの巻線として用いることが可能である。
電界タッチ検出のとき、表示制御信号がロウレベルとなるため、タッチを検出しないグループの駆動電極は、フローティング状態となるが、所定の電圧、例えば接地電圧が供給されるようにしてもよい。しかしながら、タッチを検出しないグループ内の駆動電極をフローティング状態とすることにより、タッチを検出するグループ内の駆動電極の電圧を変化させるとき、タッチを検出しないグループ内の駆動電極の寄生容量の充放電を低減することが可能となり、高速化を図ることが可能となる。
また、磁界発生期間においては、コイルクロック信号CCLKが供給される駆動電極を除いた駆動電極は、フローティング状態となる。これにより、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKが供給されない駆動電極の寄生容量の充放電を低減することが可能となり、高速化を図ることが可能となる。
(実施の形態2)
図21および図22は、実施の形態2に係わる液晶表示装置の選択制御回路および切換調整回路の構成を示す回路図である。図21および図22においても、図19および図20と同様に、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)、USR−L(n−2)〜USR−L(n+1)が示されている。また、これらの単位選択制御回路に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)〜USC−R(n+1)、USC−L(n−2)〜USC−L(n+1)の構成が示されている。図21および図22に示す構成は、図19および図20に類似しているので、ここでは相違点を主に説明する。なお、図21に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続され、図21に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続される。
実施の形態1においては、磁界タッチ検出のとき、それぞれ2回巻線のコイルが、駆動電極を用いて形成されていた。これに対して、この実施の形態2においては、磁界タッチ検出のとき、それぞれのコイルは、1.5回巻線のコイルによって構成される。また、実施の形態1に比べて、電圧配線およびコイルクロック信号CCLKを伝達する信号配線が低減される。
単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)およびUSR−L(n−2)〜USR−L(n+1)の構成は、図19および図20で示した単位選択制御回路と同じであるため、ここでは説明を省略する。
<単位切換調整回路USR−Rの構成>
単位切換調整回路USC−R(n−1)を代表として、単位切換調整回路USC−Rの構成を説明する。単位調整回路USC−R(n−1)は、第16スイッチR210〜R215と、第17スイッチR220〜R225と、第18スイッチR230〜R235と、信号配線6340とを備えている。ここで、第17スイッチR220〜R225は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第18スイッチR230〜R235は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL2との間に接続されている。第17スイッチR220〜R225は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの表示制御信号D−R(n−1)によりスイッチ制御され、第18スイッチR230〜R235は、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの電界制御信号T−R(n−1)によりスイッチ制御される。
第16スイッチR210は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線6340との間に接続され、第16スイッチ211は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)と電圧配線LV2との間に接続されている。また、第16スイッチR212は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)と信号配線6340との間に接続されている。さらに、第16スイッチR213〜R215は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)〜TL(n+5)に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第16スイッチR213〜R215は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。第16スイッチR210〜R215は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によってスイッチ制御される。
残りの単位切換調整回路も、上記した単位切換調整回路USC−R(n−1)と同じ構成を有している。図21において、単位切換調整回路USC−R(n)を構成する第16スイッチは、(R210)〜(R215)として示され、第17スイッチは、(R220)〜(R225)として示され、第18スイッチは、(R230〜R235)として示され、信号配線は、(6340)として示されている。同様に、単位切換調整回路USC−R(n−2)内の第16スイッチR212〜R215は、[R212]〜[R215]として示され、第17スイッチR224、R225は、[R224]、[R225]として示され、第18スイッチR234、R235は、[R234]、[R235]として示され、信号配線6340は、[6340]として示されている。また、単位切換調整回路USC−R(n+1)内の第16スイッチR210、R211が、<R210>、<R211>として示され、第17スイッチR220、R221は、<R220>、<R221>として示され、第18スイッチR230、R231は、<R230>、<R231>として示され、信号配線6340は、<6340>として示されている。
この実施の形態2においても、単位選択制御回路(例えば、USR−R(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第16スイッチR210〜R213は、2組に分けられ、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の電極に接続されている。すなわち、第16スイッチR210、R211と、第16スイッチR212、R213とに分けられ、グループTLG(n−2)内の所定の電極と、グループTLG(n)倍の所定の電極とに接続されている。
<単位切換調整回路USR−Lの構成>
次に、図22に示した単位切換調整回路USC−L(n−1)を代表として、単位切換調整回路USC−Lの構成を説明する。単位調整回路USC−L(n−1)は、第19スイッチL210〜L215と、第20スイッチL220〜L225と、第21スイッチL230〜L235と、信号配線6341とを備えている。ここで、第20スイッチL220〜L225は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第21スイッチL230〜L235は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL2との間に接続されている。第20スイッチL220〜L225は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの表示制御信号D−L(n−1)によりスイッチ制御され、第21スイッチL230〜L235は、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)によりスイッチ制御される。
第19スイッチL210は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線LL1との間に接続され、第19スイッチL211は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)と信号配線6341との間に接続されている。また、第19スイッチ212は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)と信号配線6341との間に接続されている。さらに、第19スイッチL213〜L215は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)〜TL(n+5)に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第19スイッチL213〜L215は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。第19スイッチL210〜L215は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によってスイッチ制御される。
残りの単位切換調整回路も、上記した単位切換調整回路USC−L(n−1)と同じ構成を有している。図22において、単位切換調整回路USC−L(n)を構成する第19スイッチは、(L210)〜(L215)として示され、第20スイッチは、(L220)〜(L225)として示され、第21スイッチは、(L230〜L235)として示され、信号配線は、(6341)として示されている。同様に、単位切換調整回路USC―L(n−2)内の第19スイッチL212〜L215は、[L212]〜[L215]として示され、第20スイッチL224、L225は、[L224]、[L225]として示され、第21スイッチL234、L235は、[L234]、[L235]として示され、信号配線6341は、[6341]として示されている。また、単位切換調整回路USC―L(n+1)内の第19スイッチL210、L211が、<L210>、<L211>として示され、第20スイッチL220、L221は、<L220>、<L221>として示され、第21スイッチL230、L231は、<L230>、<L231>として示され、信号配線6341は、<6341>として示されている。
この実施の形態2においても、単位選択制御回路(例えば、USR−L(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第19スイッチL210〜L212は、2組に分けられ、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の電極に接続されている。
<磁界タッチ検出>
次に、図21および図22を参照して、磁界タッチ検出が指定されたときの動作を説明する。電界タッチ検出および表示期間の動作は、図19および図20を用いて説明した動作と同じであるため、ここでは省略する。ここでも、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n−1)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を例として説明する。
グループTLG(n−1)の領域においてペンのタッチを検出するために、このグループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)およびUSR−L(n−1)は、ハイレベルの磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)を出力する。これに対して、グレープTLG(n)の領域においては、ペンのタッチを検出しないため、グループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)を出力する。また、磁界タッチ検出が指定されているため、電界制御信号T−R(n−1)、T−R(n)、T−R(n−1)、T−R(n)およびT−L(n−1)、T−L(n)、T−L(n−1)、T−L(n)はロウレベルとなる。同様に、表示制御信号D−R(n−1)、D−R(n)、D−R(n−1)、D−R(n)およびD−L(n−1)、D−L(n)、D−L(n−1)、D−L(n)もロウレベルとなる。
磁界タッチ検出の期間であって、磁界発生期間のときには、制御回路D−CNTが、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを信号配線LL1へ供給する。また、磁界タッチ検出の期間では、電圧配線LV2に接地電圧が供給される。
磁界制御信号C−R(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、第16スイッチR210〜R212がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第16スイッチR210を介して、信号配線6340に接続され、駆動電極TL(n−5)は、第16スイッチR211を介して、電圧配線LV2に接続される。また、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)は、第16スイッチR212を介して、信号配線6340に接続される。
一方、磁界制御信号C−L(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、第19スイッチL210〜L212がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第19スイッチL210を介して、信号配線LL1に接続され、駆動電極TL(n−5)は、第19スイッチL211を介して、信号配線6341に接続される。また、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)は、第19スイッチL212を介して、信号配線6341に接続される。
これにより、グループTLG(n−1)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)およびTL(n+2)は、電圧配線LV2と信号配線LL1との間に直列的に接続されることになる。これにより、これらの駆動電極を巻線として、1回と半分(1.5回)巻いたコイルが形成される。
磁界発生期間においては、コイルクロック信号CCLKが、信号配線LL1に供給されるため、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界が、駆動電極を巻線としたコイルにおいて発生する。ペンがグループTLG(n−1)の領域の近傍に存在していれば、コイルで発生した磁界エネルギーによって、ペン内の容量素子が充電される。ペン内の容量素子に充電された電荷により、磁界検出期間のとき、ペン内コイルが磁界を発生する。ペンからの磁界エネルギーによって、信号配線LL1の信号が変化する。この変化が、センス信号SY(n−1)として出力される。
駆動電極(n−6)、TL(n−5)およびTL(n+2)によって、コイルが形成されているとき、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)からの磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)はロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第16スイッチ(R210)〜(R215)および第19スイッチ(L210)〜(L215)はオフ状態となる。そのため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)において、駆動電極は信号配線(6340)、(6341)、電圧配線LV2および信号配線LL1に接続されず、コイルは形成されない。
この実施の形態2においても、信号配線6340、(6340)、[6340]、<6340>および6341、(6341)、[6341]、<6341>は、表示パネルの周辺領域において、第2配線層603の配線により形成される。そのため、これらの信号配線を形成するために、配線層を追加する必要がないため、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
また、実施の形態2においては、表示領域2の辺2−Rおよび辺2−Lに沿って配置する電圧配線および信号配線の本数を低減することが可能である。実施の形態1と比べた場合、辺2−Rに、コイルクロック信号CCLKを伝達する信号配線LL1を配置しなくてもよい。また、辺2−Lには、磁界タッチ検出のときに、コイルへ電圧(接地電圧)を供給する電圧配線LV2を配置しなくてもよい。これにより、狭額縁化を図ることが可能となる。
また、この実施の形態2においても、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV1および信号配線LL2のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV1と信号配線LL2に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
(実施の形態3)
図23および図24は、実施の形態3に係わる液晶表示装置の選択制御回路および切換調整回路の構成を示す回路図である。図23および図24においても、図19および図20と同様に、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)、USR−L(n−2)〜USR−L(n+1)が示されている。また、これらの単位選択制御回路に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)〜USC−R(n+1)、USC−L(n−2)〜USC−L(n+1)の構成が示されている。図23および図24の構成は、図19および図20に類似しているので、ここでも相違点を主に説明する。なお、図23に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続され、図24に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続される。
単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)およびUSR−L(n−2)〜USR−L(n+1)の構成は、図19および図20で示した単位選択制御回路と同じであるため、ここでも説明を省略する。この実施の形態3においては、磁界タッチ検出の際に形成されるコイルの巻数を、実施の形態1と同様に2回に維持しながら、切換調整回路SC−RおよびSC−Lに接続される配線の数が低減される。
<単位切換調整回路USR−Rの構成>
図23に示す単位切換調整回路USC−R(n−1)、USC−R(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Rの構成を説明する。単位調整回路USC−R(n−1)は、第22スイッチR310〜R315と、第23スイッチR320〜R325と、第24スイッチR330〜R335と、信号配線6321、6331とを備えている。ここで、第23スイッチR320〜R325は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第24スイッチR330〜R335は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL3との間に接続されている。第23スイッチR320〜R325は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの表示制御信号D−R(n−1)によりスイッチ制御され、第24スイッチR330〜R335は、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの電界制御信号T−R(n−1)によりスイッチ制御される。
第22スイッチR310は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線6331との間に接続され、第22スイッチ311は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)と信号配線6321との間に接続されている。また、第22スイッチR312は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)と信号配線6331との間に接続され、第22スイッチR313は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)と信号配線6321との間に接続されている。さらに、第22スイッチR314、R315は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+4)、TL(n+5)に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第22スイッチR314、R315は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。第22スイッチR310〜R315は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によってスイッチ制御される。
また、単位切換調整回路USC−R(n)も、単位切換調整回路USC−R(n−1)と同様に、第22スイッチ〜第24スイッチを備えている。ここでは、第22スイッチは、(R310)〜(R315)として示され、第23スイッチは、(R320)〜(R325)として示され、第24スイッチは、(R330)〜(R335)として示されている。第23スイッチ(R320)〜(R325)は、第23スイッチR320〜R325と同様に、グループTLG(n)内に配置されている駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と電圧配線LV1との間に接続され、表示制御信号D−R(n)によってスイッチ制御される。また、第24スイッチ(R330)〜(R335)は、第24スイッチR330〜R335と同様に、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と信号配線LL3との間に接続され、電界制御信号T−R(n)によってスイッチ制御される。
単位切換調整回路USC−R(n)は、単位切換調整回路USC−R(n−1)と異なり、信号配線6321、6331の代わりに、信号配線6312を備えている。第22スイッチ(R311)は、この信号配線6312と隣のグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)との間に接続され、第22スイッチ(R312)は、隣のグループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+8)と信号配線6312との間に接続されている。また、第22スイッチ(R310)は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n)と信号配線LL1との間に接続され、第22スイッチ(R313)は、隣のグループTLG(n+1)内の駆動電極TL(n+9)と信号配線LL3との間に接続されている。同図には示していないが、第22スイッチ(R314)、(R315)は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n+1)内の駆動電極に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第22スイッチ(R314)、(R315)は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。これらの第22スイッチ(R310)〜(R315)は、磁界制御信号C−R(n)によって、スイッチ制御される。
切換調整回路SC−Rにおいては、上記した単位切換調整回路USC−R(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−R(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n−2)は、単位切換調整回路USC−R(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−R(n+1)は、単位切換調整回路USC−R(n−1)と同じ構成を有している。
なお、同図において、信号配線6310は、信号配線6312に相当する信号配線であり、信号配線6323および6333は、信号配線6331および6321に相当する信号配線である。また、同図において、[R312]〜[R315]は、単位切換調整回路USC−R(n−2)の第22スイッチを示しており、磁界制御信号C−R(n−2)によってスイッチ制御される。さらに、同図には、単位切換調整回路USC−R(n−2)を構成する第23スイッチ[R324]、[R325]と第24スイッチ[R334]、[R335]が示されている。図23において、<R310>、<R311>は、単位切換調整回路USC−R(n+1)に含まれる第22スイッチを示しており、<R320>、<R321>は、単位切換調整回路USC−R(n+1)に含まれる第23スイッチを示しており、<R330>、<R331>は、単位切換調整回路USC−R(n+1)に含まれる第24スイッチを示している。
この実施の形態3においても、単位選択制御回路(例えば、USR−R(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第22スイッチR310〜R313は、2組に分けられ、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の電極に接続されている。
<単位切換調整回路USR−Lの構成>
次に、図24に示した単位切換調整回路USC−L(n−1)、USC−L(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Lの構成を説明する。単位調整回路USC−L(n−1)は、第25スイッチL310〜L315と、第26スイッチL320〜L325と、第27スイッチL330〜L335と、信号配線6311とを備えている。ここで、第26スイッチL320〜L325は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第27スイッチL330〜L335は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と信号配線LL3との間に接続されている。第26スイッチL320〜L325は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの表示制御信号D−L(n−1)によりスイッチ制御され、第27スイッチL330〜L335は、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)によりスイッチ制御される。
第25スイッチL310は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線LL1との間に接続され、第25スイッチL311は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)と信号配線6311との間に接続されている。また、第25スイッチL312は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)と信号配線6311との間に接続され、第25スイッチL313は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)と信号配線LL3との間に接続されている。さらに、第25スイッチL314、L315は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+4)、TL(n+5)に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第25スイッチL314、L315は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。第25スイッチL310〜L315は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によってスイッチ制御される。
単位切換調整回路USC−L(n)は、単位切換調整回路USC−L(n−1)と異なり、信号配線6311の代わりに、信号配線6322、6332を備えている。第25スイッチ(L310)は、信号配線6322と隣のグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n)との間に接続され、第25スイッチ(L311)は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)と信号配線6332との間に接続されている。また、第22スイッチ(L310)は、隣のグループTLG(n+1)内の駆動電極TL(n+8)と信号配線6322との間に接続され、第22スイッチ(L313)は、グループTLG(n+1)内の駆動電極TL(n+9)と信号配線6332との間に接続されている。同図には示していないが、第25スイッチ(L314)、(L315)は、それぞれの一方の端子が、グループTLG(n+1)内の駆動電極に接続され、それぞれの他方の端子は、フローティング状態となっている。これらの第25スイッチ(L314)、(L315)は、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じであるため、説明は省略する。これらの第22スイッチ(L310)〜(L315)は、磁界制御信号C−R(n)によって、スイッチ制御される。
切換調整回路SC−Lにおいては、上記した単位切換調整回路USC−L(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−L(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−L(n−2)は、単位切換調整回路USC−L(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−L(n+1)は、単位切換調整回路USC−L(n−1)と同じ構成を有している。
なお、同図において、信号配線6320、6311は、信号配線6322、6332に相当する信号配線であり、信号配線6313は、信号配線6311に相当する信号配線である。また、同図において、[L312]〜[L315]は、単位切換調整回路USC−R(n−2)の第25スイッチを示しており、磁界制御信号C−L(n−2)によってスイッチ制御される。さらに、同図には、単位切換調整回路USC−L(n−2)を構成する第26スイッチ[L324]、[L325]と第27スイッチ[L334]、[L335]が示されている。図24において、<L310>、<L311>は、単位切換調整回路USC−L(n+1)に含まれる第25スイッチを示しており、<L320>、<L321>は、単位切換調整回路USC−L(n+1)に含まれる第26スイッチを示しており、<L330>、<L331>は、単位切換調整回路USC−L(n+1)に含まれる第25スイッチを示している。
単位切換調整回路USC−L(n−1)と単位切換調整回路USC−R(n)とは、接続する駆動電極および供給される制御信号(磁界制御信号、電界制御信号および表示制御信号)が異なることを除けは、同じ構成を有している。同様に、単位切換調整回路USC−L(n)と単位切換調整回路USC−R(n−1)とは、接続する駆動電極および供給される制御信号(磁界制御信号、電界制御信号および表示制御信号)が異なることを除けは、同じ構成を有している。
この実施の形態3においても、単位選択制御回路(例えば、USR−L(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第25スイッチL310〜L313は、2組に分けられ、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の電極に接続されている。
<磁界タッチ検出>
次に、図23および図24を参照して、磁界タッチ検出が指定されたときの動作を説明する。この実施の形態3においては、制御回路D−CNT(図7)は、信号配線LL3へ供給する制御信号を、磁界タッチ検出のときと、電界タッチ検出のときとで変更する。すなわち、磁界タッチ検出のとき、制御回路D−CNTは、信号配線LL3へ接地電圧を供給し、電界タッチ検出のときには、制御信号TSVCOMを、信号配線LL3へ供給する。これにより、電界タッチ検出のときには、信号配線LL3は、実施の形態1で説明した信号配線LL2として働く。また、磁界タッチ検出の磁界発生期間のときに、制御回路D−CNTは、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを、信号配線LL1へ供給する。なお、電圧配線LV1には、実施の形態2と同様に、接地電圧が供給される。
信号配線LL3に制御信号TSVCOMが供給されている状態で、電界タッチ検出が行われる。電界タッチ検出および表示期間の動作は、図19および図20を用いて説明した動作と同じであるため、ここでは省略する。
ここでも、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n−1)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を例として説明する。
グループTLG(n−1)の領域においてペンのタッチを検出するために、このグループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)およびUSR−L(n−1)は、ハイレベルの磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)を出力する。これに対して、グレープTLG(n)の領域においてペンのタッチを検出しないため、このグループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)を出力する。また、磁界タッチ検出が指定されているため、電界制御信号T−R(n−1)、T−R(n)、T−R(n−1)、T−R(n)およびT−L(n−1)、T−L(n)、T−L(n−1)、T−L(n)はロウレベルとなる。同様に、表示制御信号D−R(n−1)、D−R(n)、D−R(n−1)、D−R(n)およびD−L(n−1)、D−L(n)、D−L(n−1)、D−L(n)はロウレベルとなる。
磁界タッチ検出であって、磁界発生期間のときには、制御回路D−CNTが、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを信号配線LL1へ供給する。また、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出のとき、信号配線LL3に接地電圧を供給する。
磁界制御信号C−R(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、第22スイッチR310〜R313がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第22スイッチR310を介して、信号配線6321に接続され、駆動電極TL(n−5)は、第22スイッチR311を介して、信号配線6331に接続される。また、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)は、第22スイッチR312を介して、信号配線6331に接続され、駆動電極TL(n+3)は、第22スイッチR313を介して、信号配線6321に接続される。
一方、磁界制御信号C−L(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、第25スイッチL310〜L313がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第25スイッチL310を介して、信号配線LL1に接続され、駆動電極TL(n−5)は、第25スイッチL311を介して、信号配線6311に接続される。また、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)は、第25スイッチL312を介して、信号配線6311に接続され、駆動電極TL(n+3)は、第25スイッチL313を介して、信号配線LL3に接続される。
これにより、グループTLG(n−1)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、信号配線LL3と信号配線LL1との間に直列的に接続されることになる。すなわち、これらの駆動電極を巻線とした2回巻のコイルが、信号配線LL3と信号配線LL1との間に接続されることになる。
磁界発生期間においては、信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給されるため、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界が、駆動電極を巻線としたコイルにおいて発生する。ペンがグループTLG(n−1)の領域の近傍に存在していれば、コイルで発生した磁界エネルギーによって、ペン内の容量素子が充電される。ペン内の容量素子に充電された電荷により、磁界検出期間のとき、ペン内コイルが磁界を発生する。ペンからの磁界エネルギーによって、信号配線LL1の信号が変化する。この変化が、センス信号SY(n−1)として出力される。
駆動電極(n−6)、TL(n−5)およびTL(n+2)によって、コイルが形成されているとき、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)からの磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)はロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第22スイッチ(R310)〜(R313)および第25スイッチ(L310)〜(L313)はオフ状態となるため、単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)において、駆動電極は信号配線6312、6322、6332および信号配線LL1、LL3に接続されず、コイルは形成されない。
反対に、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n−1)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を述べると、次のようになる。
この場合には、磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)がハイレベルとなり、磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)はロウレベルとなる。ハイレベル磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)によって、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)において、第25スイッチ(R310)〜(R313)、(L310)〜(L313)がオン状態となる。これらの第25スイッチがオン状態となることにより、グループTLG(n)を挟むように、互いに平行に配置された駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8)およびTL(n+9)が、信号配線LL3と信号配線LL1との間に直列的に接続される。これにより、信号配線LL3と信号配線LL1との間に2回巻線のコイルが形成されることになる。
このとき、グループTLG(n−1)を挟むように配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、第22スイッチR310〜R313および第25スイッチL310〜L313はオフ状態のため、信号配線LL3と信号配線LL1との間に接続されない。その結果として、これらの駆動電極を巻線としたコイルは形成されない。
この実施の形態3においては、グループTLG(n−1)において磁界を発生するとき、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3と信号配線LL1が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3と信号配線LL1との間に、コイルが接続される。磁界発生期間のときには、信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1における信号の変化が、センス信号SY(n+1)として出力される。
また、グループTLG(n−1)に隣接したグループTLG(n)において磁界を発生するときには、切換調整回路SC−Rに配置された信号配線LL3と信号配線LL1が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Rに配置された信号配線LL3と信号配線LL1との間に、コイルが接続される。磁界発生期間のときには、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1における信号の変化が、センス信号SY(n)として出力される。
このように、実施の形態3においては、表示領域2の辺2−Rに沿って配置された切換調整回SC−Rと、辺2−Lに沿って配置された切換調整回路SC−Lとから、交互にセンス信号SY(n)、SY(n+1)が出力される。また、信号配線LL3は、磁界タッチ検出のときに、接地電圧を供給する電圧配線として用いられ、電界タッチ検出のときには、制御信号TSVCOMを伝達する信号配線として用いられる。すなわち、信号配線LL3は、磁界タッチ検出のときと、電界タッチ検出のときとで兼用される。これにより、表示領域2の辺に沿って配置される配線の本数の低減を図ることが可能となり、狭額縁化を図ることが可能となる。
この実施の形態3においても、信号配線6310〜6313、6321〜6323および6330〜6333は、表示パネルの周辺領域において、第2配線層603の配線により形成される。そのため、これらの信号配線を形成するために、配線層を追加する必要がないため、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
実施の形態3においても、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV1および信号配線LL2(LL3)のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV1と信号配線LL2(LL3)に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
(実施の形態4)
図25および図26は、実施の形態4に係わる液晶表示装置の選択制御回路および切換調整回路の構成を示す回路図である。図25および図26においても、図19および図20と同様に、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)、USR−L(n−2)〜USR−L(n+9)が示されている。また、これらの単位選択制御回路に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)〜USC−R(n+1)、USC−L(n−2)〜USC−L(n+1)の構成が示されている。図25および図26の構成は、図19および図20に類似しているので、ここでも相違点を主に説明する。なお、図25に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続され、図26に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続される。
単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)およびUSR−L(n−2)〜USR−L(n+1)の構成は、図19および図20で示した単位選択制御回路と同じであるため、説明を省略する。この実施の形態4においては、切換調整回路SC−RおよびSC−Lに設けられる配線の数が低減される。また、切換調整回路SC−RおよびSC−Lに含まれるスイッチの個数を低減することが可能である。
<単位切換調整回路USC−Rの構成>
先ず、図25に示す単位切換調整回路USC−R(n−1)、USC−R(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Rの構成を説明する。単位調整回路USC−R(n−1)は、第28スイッチR410、R411と、第29スイッチR420〜R425と、第30スイッチR430〜R435と、信号配線6360〜6363とを備えている。ここで、第29スイッチR420〜R425は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV3との間に接続されている。また、第30スイッチR430〜R435は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL4との間に接続されている。第29スイッチR420〜R425は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの表示制御信号D−R(n−1)によりスイッチ制御され、第30スイッチR430〜R435は、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの電界制御信号T−R(n−1)によりスイッチ制御される。
第28スイッチR410は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と接続された信号配線6360と、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)に接続された信号配線6362との間に接続されている。また、第28スイッチR411は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)に接続された信号配線6361と、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+3)に接続された信号配線6363との間に接続されている。これらの第28スイッチR410、R411のそれぞれは、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によってスイッチ制御される。
また、単位切換調整回路USC−R(n)は、第28スイッチ(R412)〜(R414)と、第29スイッチ(R420)〜(R425)と、第30スイッチ(R430)〜(R435)と、信号配線(6364)、(6365)とを備えている。ここでは、第29スイッチ(R420)〜(R425)は、第29スイッチR420〜R425と同様に、グループTLG(n)内に配置されている駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と電圧配線LV3との間に接続され、表示制御信号D−R(n)によってスイッチ制御される。また、第30スイッチ(R430)〜(R435)は、第30スイッチR430〜R435と同様に、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と信号配線LL4との間に接続され、電界制御信号T−R(n)によってスイッチ制御される。
第28スイッチ(R412)は、クループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)に接続された信号配線(6364)と、グループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+8)に接続された信号配線(6365)との間に接続されている。また、第28スイッチ(R413)は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n)と信号配線LL4との間に接続され、第28スイッチ(R414)は、グループTLG(n+1)内の駆動電極TL(n+9)と電圧配線LV3との間に接続されている。これらの第28スイッチ(R412)〜(R414)は、対応する単位選択制御回路USR−R(n)からの磁界制御信号C−R(n)によってスイッチ制御される。
同図には、一方の端子が駆動電極に接続され、磁界制御信号によってスイッチ制御されるスイッチが、符号を付さずに示されている。例えば、駆動電極TL(n−2)に接続され、磁界制御信号T−R(n−1)によってスイッチ制御されるスイッチが、示されている。これらの符号を付していないスイッチは、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じである。そのため、これらのスイッチについては、符号および説明を省略する。
切換調整回路SC−Rにおいては、上記した単位切換調整回路USC−R(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−R(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n−2)は、単位切換調整回路USC−R(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−R(n+1)は、単位切換調整回路USC−R(n−1)と同じ構成を有している。
図25においては、単位切換調整回路USC−R(n−2)が有している第29スイッチ〜第30スイッチおよび信号配線については、()符号の代わりに[]符号が付加されている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n−2)において、第28スイッチ(R412)は、符号()の代わりに、符号[]が付加され、[R412]として描かれている。同様に、単位切換調整回路USC−R(n+1)が有している第29スイッチ〜第30スイッチおよび信号配線については、<>符号が付加されている。第28スイッチR410、R411を例にすると、単位切換調整回路USC−R(n+1)において、第28スイッチR410、R411は、<R410>、<R411>として描かれている。
この実施の形態4において、単位選択制御回路(例えば、USR−R(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第28スイッチR410、R411は、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の駆動電極間を、磁界制御信号C−R(n−1)に従って選択的に接続する。
<単位切換調整回路USC−Lの構成>
次に、図26に示す単位切換調整回路USC−L(n−1)、USC−L(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Lの構成を説明する。単位調整回路USC−L(n−1)は、第31スイッチL412〜L414と、第32スイッチL420〜L425と、第33スイッチL430〜L435と、信号配線6364、6365とを備えている。ここで、第32スイッチL420〜L425は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と。電圧配線LV3との間に接続されている。また、第33スイッチL430〜L435は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL4との間に接続されている。第32スイッチL420〜L425は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの表示制御信号D−L(n−1)によりスイッチ制御され、第33スイッチL430〜L435は、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)によりスイッチ制御される。
第31スイッチL412は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)に接続された信号配線6364と、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)に接続された信号配線6365との間に接続されている。また、第31スイッチL413は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線LL4との間に接続され、第31スイッチL414は、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+3)と電圧配線LV4との間に接続されている。これらの第31スイッチL412〜L414のそれぞれは、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によってスイッチ制御される。
また、単位調整回路USC−L(n)は、第31スイッチ(L410)、(L411)と、第32スイッチ(L420)〜(L425)と、第33スイッチ(L430)〜(L435)と、信号配線(6360)〜(6363)とを備えている。ここで、第32スイッチ(L420)〜(L425)は、単位選択制御回路USR−L(n)に対応したグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と、電圧配線LV3との間に接続されている。また、第33スイッチ(L430)〜(L435)は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と、信号配線LL4との間に接続されている。第32スイッチ(L420)〜(L425)は、対応する単位選択制御回路USR−L(n)からの表示制御信号D−L(n)によりスイッチ制御され、第33スイッチ(L430)〜(L435)は、単位選択制御回路USR−L(n)からの電界制御信号T−L(n)によりスイッチ制御される。
第31スイッチ(L410)は、グループTLG(n)の隣に配置されたグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n)と接続された信号配線(6360)と、グループTLG(n)の隣に配置されたグループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+8)に接続された信号配線(6362)との間に接続されている。また、第31スイッチ(L411)は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)に接続された信号配線(6361)と、グループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+9)に接続された信号配線(6363)との間に接続されている。これらの第31スイッチ(L410)、(L411)のそれぞれは、単位選択制御回路USR−L(n)からの磁界制御信号C−L(n)によってスイッチ制御される。
切換調整回路SC−Lにおいては、上記した単位切換調整回路USC−L(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−L(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−L(n−2)は、単位切換調整回路USC−L(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−L(n+1)は、単位切換調整回路USC−L(n−1)と同じ構成を有している。
図26においては、単位切換調整回路USC−L(n−2)が有している第31スイッチ〜第33スイッチおよび信号配線については、()符号の代わりに[]符号が付加されている。例えば、単位切換調整回路USC−L(n−2)において、第31スイッチ(L410)、(L411)は、符号()の代わりに、符号[]が付加され、[L410]、[L411]として描かれている。同様に、単位切換調整回路USC−L(n+1)が有している第31スイッチ〜第33スイッチおよび信号配線については、<>符号が付加されている。第31スイッチL412を例にすると、単位切換調整回路USC−L(n+1)において、第31スイッチR412は、<L412>として描かれている。
上記した単位切換調整回路USC−RおよびUSC−Lの構成の説明から理解されるように、接続される駆動電極と制御信号を除いて、単位切換調整回路USC−R(n+1)の構成と単位切換調整回路USC−L(n)の構成は、同じであり、単位切換調整回路USC−R(n)の構成と単位切換調整回路USC−L(n+1)の構成は、同じである。磁界タッチ検出のときには、単位切換調整回路USC−R(n+1)と単位切換調整回路USC−L(n+1)とが組として動作し、単位切換調整回路USC−R(n)と単位切換調整回路USC−L(n)とが組として動作することにより、コイルが形成される。
<磁界タッチ検出>
次に、図25および図26を参照して、磁界タッチ検出が指定されたときの動作を説明する。この実施の形態4において、制御回路D−CNT(図7)は、電界タッチ検出が指定されているか、磁界タッチ検出が指定されているか、あるいは表示期間かに従って、信号配線LL4および電圧配線LV4へ供給する信号および電圧を変更する。
すなわち、電界タッチ検出が指定されているとき、制御回路D−CNTは、信号配線LL4へ、制御信号TSVCOMを供給する。一方、磁界タッチ検出が指定されている場合、制御回路D−CNTは、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKを信号配線LL4に供給し、磁界検出期間のとき、信号配線LL4へのコイルクロック信号CCLKの供給を停止して、信号配線LL4をハイインピーダンス状態にする。また、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出が指定されているときに、接地電圧を、電圧配線LV3へ供給し、表示期間のときに、表示駆動信号の電圧を、電圧配線LV3へ供給する。表示駆動信号の電圧が、接地電圧であれば、制御回路D−CNTは、表示期間と磁界タッチ検出のときに、接地電圧を電圧配線LV3へ供給することになる。
信号配線LL4に、制御信号TSVCOMが供給されている状態で、電界タッチ検出が行われる。電界タッチ検出および表示期間の動作は、図19および図20を用いて説明した動作と同じであるため、ここでは省略する。
ここでも、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n−1)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を例として説明する。
グループTLG(n−1)の領域においてペンのタッチを検出するために、このグループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)およびUSR−L(n−1)は、ハイレベルの磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)を出力する。これに対して、グレープTLG(n)の領域においてペンのタッチを検出しないため、このグループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)を出力する。また、磁界タッチ検出が指定されているため、電界制御信号T−R(n−1)、T−R(n)、T−R(n−1)、T−R(n)およびT−L(n−1)、T−L(n)、T−L(n−1)、T−L(n)はロウレベルとなる。同様に、表示制御信号D−R(n−1)、D−R(n)、D−R(n−1)、D−R(n)およびD−L(n−1)、D−L(n)、D−L(n−1)、D−L(n)もロウレベルとなる。
磁界タッチ検出であって、磁界発生期間のときには、制御回路D−CNTが、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを信号配線LL4へ供給する。また、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出のとき、電圧配線LV3に接地電圧を供給する。
磁界制御信号C−R(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、第28スイッチR410、R411がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第28スイッチR410および信号配線6360、6362を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)に接続される。また、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第28スイッチR411および信号配線6361、6363を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)に接続される。
一方、磁界制御信号C−L(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、第31スイッチL412〜L414がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第31スイッチL412および信号配線6364、6365を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)に接続される。このとき、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第31スイッチL413を介して、信号配線LL4に接続され、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)は、第31スイッチL414を介して、電圧配線LV3に接続される。
これにより、グループTLG(n−1)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、電圧配線LV3と信号配線LL4との間に直列的に接続されることになる。すなわち、これらの駆動電極を巻線とした2回巻のコイルが、電圧配線LV3と信号配線LL4との間に接続されることになる。
磁界発生期間においては、電圧配線LV3に接地電圧が供給され、信号配線LL4にコイルクロック信号CCLKが供給されるため、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界が、駆動電極を巻線としたコイルにおいて発生する。ペンがグループTLG(n−1)の領域の近傍に存在していれば、コイルで発生した磁界エネルギーによって、ペン内の容量素子が充電される。ペン内の容量素子に充電されたエネルギーにより、磁界検出期間のとき、ペン内コイルが磁界を発生する。ペンからの磁界エネルギーによって、信号配線LL4の信号が変化する。この変化が、センス信号SY(n−1)として出力される。
駆動電極(n−6)、TL(n−5)、L(n+2)およびTL(n+3)によって、コイルが形成されているとき、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)からの磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)はロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第28スイッチ(R410)、(R411)および第31スイッチ(L412)〜(L414)はオフ状態となるため、コイルは形成されない。
反対に、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n−1)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を述べると、次のようになる。
この場合には、磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)がハイレベルとなり、磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)はロウレベルとなる。ハイレベル磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)によって、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)において、第28スイッチ(R412)〜(R414)および第31スイッチ(L410)、(L411)がオン状態となる。これらの第28スイッチおよび第31スイッチがオン状態となることにより、グループTLG(n)を挟むように、互いに平行に配置された駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8)およびTL(n+9)が、電圧配線LV3と信号配線LL4との間に直列的に接続される。これにより、電圧配線LV3と信号配線LL4との間に2回巻線のコイルが形成されることになる。
このとき、グループTLG(n−1)を挟むように配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、第28スイッチR410、R411および第31スイッチL412〜L414はオフ状態のため、電圧配線LV3と信号配線LL4との間に接続されない。その結果として、これらの駆動電極を巻線としたコイルは形成されない。
この実施の形態4においては、グループTLG(n−1)において磁界を発生するとき、切換調整回路SC−Lに配置された電圧配線LV3と信号配線LL4が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Lに配置された電圧配線LV3と信号配線LL4との間に、コイルが接続される。切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL4へ、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL4における信号の変化が、センス信号SY(n+1)として出力される。
これに対して、グループTLG(n−1)に隣接したグループTLG(n)において磁界を発生するときには、切換調整回路SC−Rに配置された電圧配線LV3と信号配線LL4が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Rに配置された電圧配線LV3と信号配線LL4との間に、コイルが接続される。切換調整回路SC−Rに配置された信号配線LL4へ、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、切換調整回路SC−Rに配置された信号配線LL4における信号の変化が、センス信号SY(n)として出力される。
このように、実施の形態4においては、表示領域2の辺2−Rに沿って配置された切換調整回SC−Rと、辺2−Lに沿って配置された切換調整回路SC−Lとから、交互にセンサ信号SY(n−1)、SY(n)が出力される。また、信号配線LL4は、磁界タッチ検出のときには、磁界駆動信号として用いられるコイルクロック信号CCLKを供給する信号配線として用いられ、電界タッチ検出のときには、電界駆動信号として用いられる制御信号TSVCOMを供給する信号配線として用いられる。また、電圧配線LV3は、磁界タッチ検出のときには、接地電圧を供給する電圧配線として用いられ、表示期間においては、表示駆動信号を供給する電圧配線として用いられる。すなわち、電圧配線LV3および信号配線LL4は、磁界タッチ検出のときと、電界タッチ検出のときと、表示のときとで兼用される。これにより、表示領域2の辺に沿って配置される配線の本数の低減を図ることが可能となり、狭額縁化を図ることが可能となる。また、この実施の形態4においては、第28スイッチおよび第31スイッチの個数を低減することが可能である。
この実施の形態4においても、信号配線6360〜63656、(6360)〜(6365)は、表示パネルの周辺領域において、第2配線層603の配線により形成される。そのため、これらの信号配線を形成するために、配線層を追加する必要がないため、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
この実施の形態4においても、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV3および信号配線LL4のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV3と信号配線LL4に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
(実施の形態5)
図27および図28は、実施の形態5に係わる液晶表示装置の選択制御回路および切換調整回路の構成を示す回路図である。図27および図28においても、図19および図20と同様に、図13に示した駆動電極TL(n−6)〜TL(n+9)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)、USR−L(n−2)〜USR−L(n+1)が示されている。また、これらの単位選択制御回路に対応する単位切換調整回路USC−R(n−2)〜USC−R(n+1)、USC−L(n−2)〜USC−L(n+9)の構成が示されている。図27および図28の構成は、図26および図27に類似しているので、ここでは相違点を主に説明する。なお、図27に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続され、図28に示す符号R(−6)〜R(+9)は、図13の同じ符号の部分へ接続される。
単位選択制御回路USR−R(n−2)〜USR−R(n+1)およびUSR−L(n−2)〜USR−L(n+1)の構成は、図19および図20で示した単位選択制御回路と同じであるため、説明を省略する。
<単位切換調整回路USC−Rの構成>
図27に示す単位切換調整回路USC−R(n−1)、USC−R(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Rの構成を説明する。単位調整回路USC−R(n−1)は、第34スイッチR510、R511と、第35スイッチR520〜R525と、第36スイッチR530〜R535と、信号配線6370〜6373とを備えている。ここで、第35スイッチR520〜R525は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第36スイッチR530〜R535は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL3との間に接続されている。第35スイッチR520〜R525は、対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)からの表示制御信号D−R(n−1)によりスイッチ制御され、第36スイッチR530〜R535は、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの電界制御信号T−R(n−1)によりスイッチ制御される。
第34スイッチR510は、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と接続された信号配線6370と、グループTLG(n−1)の隣に配置されたグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)に接続された信号配線6372との間に接続されている。また、第34スイッチR511は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−5)に接続された信号配線6371と、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+3)に接続された信号配線6373との間に接続されている。これらの第34スイッチR510、R511のそれぞれは、単位選択制御回路USR−R(n−1)からの磁界制御信号C−R(n−1)によってスイッチ制御される。
また、単位切換調整回路USC−R(n)は、第34スイッチ(R512)〜(R514)と、第35スイッチ(R520)〜(R525)と、第36スイッチ(R530)〜(R535)と、信号配線(6374)、(6375)とを備えている。ここでは、第35スイッチ(R520)〜(R525)は、第35スイッチR520〜R525と同様に、グループTLG(n)内に配置されている駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と電圧配線LV1との間に接続され、表示制御信号D−R(n)によってスイッチ制御される。また、第36スイッチ(R530)〜(R535)は、第36スイッチR530〜R535と同様に、駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と信号配線LL3との間に接続され、電界制御信号T−R(n)によってスイッチ制御される。
第34スイッチ(R512)は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)に接続された信号配線(6374)と、グループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+8)に接続された信号配線(6375)との間に接続されている。また、第34スイッチ(R513)は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n)と信号配線LL1との間に接続され、第34スイッチ(R514)は、グループTLG(n+1)内の駆動電極TL(n+9)と信号配線LL3との間に接続されている。これらの第34スイッチ(R512)〜(R514)は、対応する単位選択制御回路USR−R(n)からの磁界制御信号C−R(n)によってスイッチ制御される。
同図には、一方の端子が駆動電極に接続され、磁界制御信号によってスイッチ制御されるスイッチが、符号を付さずに示されている。これらの符号を付していないスイッチは、先に説明した第10スイッチR114、R115と同じである。そのため、これらのスイッチについては、符号および説明を省略する。
切換調整回路SC−Rにおいては、上記した単位切換調整回路USC−R(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−R(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n−2)は、単位切換調整回路USC−R(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−R(n+1)は、単位切換調整回路USC−R(n−1)と同じ構成を有している。
図27においては、単位切換調整回路USC−R(n−2)が有している第34スイッチ〜第36スイッチおよび信号配線については、()符号の代わりに[]符号が付加されている。例えば、単位切換調整回路USC−R(n−2)において、第34スイッチ(R512)は、符号()の代わりに、符号[]が付加され、[R512]として描かれている。同様に、単位切換調整回路USC−R(n+1)が有している第34スイッチ〜第36スイッチおよび信号配線については、<>符号が付加されている。第34スイッチR510、R511を例にすると、単位切換調整回路USC−R(n+1)において、第34スイッチR510、R511は、<R510>、<R511>として描かれている。
この実施の形態5において、単位選択制御回路(例えば、USR−R(n−1))に対応する単位切換調整回路に含まれる第34スイッチR510、R511は、この単位選択制御回路に対応するグループ(TLG(n−1))を、その間に挟むように配置された2個のグループ(TLG(n−2)とTLG(n))内の所定の駆動電極間を、磁界制御信号C−R(n−1)に従って選択的に接続する。
<単位切換調整回路USC−Lの構成>
次に、図28に示す単位切換調整回路USC−L(n−1)、USC−L(n)を代表として、単位切換調整回路USC−Lの構成を説明する。単位調整回路USC−L(n−1)は、第37スイッチL512〜L514と、第38スイッチL520〜L525と、第39スイッチL530〜L535と、信号配線6374、6375とを備えている。ここで、第38スイッチL520〜L525は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)に対応したグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第39スイッチL530〜L535は、グループTLG(n−1)内の駆動電極TL(n−4)〜TL(n+1)と、信号配線LL3との間に接続されている。第38スイッチL520〜L525は、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの表示制御信号D−L(n−1)によりスイッチ制御され、第39スイッチL530〜L535は、単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)によりスイッチ制御される。
第37スイッチL512は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)に接続された信号配線6374と、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)に接続された信号配線6375との間に接続されている。また、第37スイッチL513は、グループTLG(n−2)に配置されている駆動電極TL(n−6)と信号配線LL1との間に接続され、第37スイッチL514は、グループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+3)と信号配線LL3との間に接続されている。これらの第37スイッチL512〜L514のそれぞれは、対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)によってスイッチ制御される。
また、単位調整回路USC−L(n)は、第37スイッチ(L510)、(L511)と、第38スイッチ(L520)〜(L525)と、第39スイッチ(L530)〜(L535)と、信号配線(6370)〜(6373)とを備えている。ここで、第38スイッチ(L520)〜(L525)は、単位選択制御回路USR−L(n)に対応したグループTLG(n)に配置されている駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と、電圧配線LV1との間に接続されている。また、第39スイッチ(L530)〜(L535)は、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)〜TL(n+7)と、信号配線LL3との間に接続されている。第38スイッチ(L520)〜(L525)は、対応する単位選択制御回路USR−L(n)からの表示制御信号D−L(n)によりスイッチ制御され、第38スイッチ(L530)〜(L535)は、単位選択制御回路USR−L(n)からの電界制御信号T−L(n)によりスイッチ制御される。
第37スイッチ(L510)は、グループTLG(n)の隣に配置されたグループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n)と接続された信号配線(6370)と、グループTLG(n)の隣に配置されたグループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+8)に接続された信号配線(6372)との間に接続されている。また、第37スイッチ(L511)は、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極TL(n+1)に接続された信号配線(6371)と、グループTLG(n+1)に配置されている駆動電極TL(n+9)に接続された信号配線(6373)との間に接続されている。これらの第37スイッチ(L510)、(L511)のそれぞれは、単位選択制御回路USR−L(n)からの磁界制御信号C−L(n)によってスイッチ制御される。
切換調整回路SC−Lも、上記した切換調整回路SC−Rと同様に、上記した単位切換調整回路USC−L(n−1)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路と、上記した単位切換調整回路USC−L(n)の構成と同じ構成を有する単位切換調整回路とが、交互に設けられている。例えば、単位切換調整回路USC−L(n−2)は、単位切換調整回路USC−L(n)と同じ構成を有し、単位切換調整回路USC−L(n+1)は、単位切換調整回路USC−L(n−1)と同じ構成を有している。
図28においては、単位切換調整回路USC−L(n−2)が有している第37スイッチ〜第39スイッチおよび信号配線については、()符号の代わりに[]符号が付加されている。例えば、単位切換調整回路USC−L(n−2)において、第37スイッチ(L510)、(L511)は、符号()の代わりに、符号[]が付加され、[L510]、[L511]として描かれている。同様に、単位切換調整回路USC−L(n+1)が有している第37スイッチ〜第39スイッチおよび信号配線については、<>符号が付加されている。第37スイッチL512を例にすると、単位切換調整回路USC−L(n+1)において、第37スイッチL512は、<L512>として描かれている。
上記した単位切換調整回路USC−RおよびUSC−Rの説明から理解されるように、接続される駆動電極と制御信号を除いて、単位切換調整回路USC−R(n+1)の構成と単位切換調整回路USC−L(n)の構成は、同じであり、単位切換調整回路USC−R(n)の構成と単位切換調整回路USC−L(n+1)の構成は、同じである。磁界タッチ検出のときには、単位切換調整回路USC−R(n+1)と単位切換調整回路USC−L(n+1)とが組として動作し、単位切換調整回路USC−R(n)と単位切換調整回路USC−L(n)とが組として動作することにより、コイルが形成される。
<磁界タッチ検出>
次に、図27および図28を参照して、磁界タッチ検出が指定されたときの動作を説明する。この実施の形態5においては、切換調整回路SC−RおよびSC−Lのそれぞれに、実施の形態3で示したのと同様に、電圧配線LV1および信号配線LL1、LL3が設けられている。実施の形態3で述べたのと同様に、この実施の形態5においても、制御回路D−CNT(図7)は、信号配線LL3へ供給する信号を、磁界タッチ検出のときと、電界タッチ検出のときとで変更する。すなわち、磁界タッチ検出のとき、制御回路D−CNTは、信号配線LL3へ接地電圧を供給し、電界タッチ検出のときには、制御信号TSVCOMを、信号配線LL3へ供給する。また、磁界タッチ検出の磁界発生期間のときに、制御回路D−CNTは、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを、信号配線LL1へ供給する。なお、電圧配線LV1には、表示駆動信号の電圧が供給される。
信号配線LL3へ制御信号TSVCOMが供給された状態で、電界タッチ検出が行われる。電界タッチ検出および表示期間の動作は、図19および図20を用いて説明した動作と同じである。
ここでも、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n−1)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を例として説明する。
グループTLG(n−1)の領域においてペンのタッチを検出するために、このグループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−R(n−1)およびUSR−L(n−1)は、ハイレベルの磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)を出力する。これに対して、グループTLG(n)の領域においてペンのタッチを検出しないため、このグループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−R(n)およびUSR−L(n)は、ロウレベルの磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)を出力する。また、磁界タッチ検出が指定されているため、電界制御信号T−R(n−1)、T−R(n)、T−R(n−1)、T−R(n)およびT−L(n−1)、T−L(n)、T−L(n−1)、T−L(n)はロウレベルとなる。同様に、表示制御信号D−R(n−1)、D−R(n)、D−R(n−1)、D−R(n)およびD−L(n−1)、D−L(n)、D−L(n−1)、D−L(n)もロウレベルとなる。
磁界タッチ検出であって、磁界発生期間のときには、制御回路D−CNTが、周期的に変化するコイルクロック信号CCLKを信号配線LL1へ供給する。また、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出のとき、信号配線LL3に接地電圧を供給する。
磁界制御信号C−R(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、第34スイッチR510、R511がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−R(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−6)は、第34スイッチR510および信号配線6370、6372を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)に接続される。また、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第34スイッチR511および信号配線6371、6373を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)に接続される。
一方、磁界制御信号C−L(n−1)がハイレベルとなることにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、第37スイッチL512〜L514がオン状態となる。これにより、単位切換調整回路USC−L(n−1)において、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第37スイッチL512および信号配線6374、6375を介して、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+2)に接続される。このとき、グループTLG(n−2)内の駆動電極TL(n−5)は、第37スイッチL513を介して、信号配線LL1に接続され、グループTLG(n)内の駆動電極TL(n+3)は、第37スイッチL514を介して、信号配線LL3に接続される。
これにより、グループTLG(n−1)の領域を挟んで、互いに平行に配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、信号配線LL1と信号配線LL3との間に直列的に接続されることになる。すなわち、これらの駆動電極を巻線とした2回巻のコイルY(n−1)(図4)が、信号配線LL1と信号配線LL3との間に接続されることになる。
磁界発生期間においては、信号配線LL3に接地電圧が供給され、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給されるため、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界が、駆動電極を巻線としたコイルにおいて発生する。ペンがグループTLG(n−1)の領域の近傍に存在していれば、コイルで発生した磁界エネルギーによって、ペン内の容量素子が充電される。ペン内の容量素子に充電されたエネルギーにより、磁界検出期間のとき、ペン内コイルが磁界を発生する。ペンからの磁界エネルギーによって、信号配線LL1の信号が変化する。この変化が、センス信号SY(n−1)として出力される。
駆動電極(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)によって、コイルが形成されているとき、単位選択制御回路USR−R(n)、USR−L(n)からの磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)はロウレベルであるため、単位切換調整回路USC−R(n)およびUSC−L(n)における第34スイッチ(R510)、(R511)および第37スイッチ(L512)〜(L514)はオフ状態となるため、コイルは形成されない。
反対に、磁界タッチ検出において、駆動電極のグループTLG(n)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出し、グループTLG(n−1)の領域はペンによるタッチを検出しない場合を述べると、次のようになる。
この場合には、磁界制御信号C−R(n)およびC−L(n)がハイレベルとなり、磁界制御信号C−R(n−1)およびC−L(n−1)はロウレベルとなる。ハイレベルの磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)によって、単位切換調整回路USC−R(n)、USC−L(n)において、第34スイッチ(R512)〜(R514)および第37スイッチ(L510)、(L511)がオン状態となる。これらの第34スイッチおよび第37スイッチがオン状態となることにより、グループTLG(n)を挟むように、互いに平行に配置された駆動電極TL(n)、TL(n+1)、TL(n+8)およびTL(n+9)が、信号配線LL3と信号配線LL1との間に直列的に接続される。これにより、信号配線LL3と信号配線LL1との間に2回巻線のコイルY(n)(図4)が形成されることになる。
このとき、グループTLG(n−1)を挟むように配置されている駆動電極TL(n−6)、TL(n−5)、TL(n+2)およびTL(n+3)は、第34スイッチR510、R511および第37スイッチL512〜L514はオフ状態のため、信号配線LL1と信号配線LV4との間に接続されない。その結果として、これらの駆動電極を巻線としたコイルは形成されない。
この実施の形態5においては、グループTLG(n−1)において磁界を発生するとき、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3と信号配線LL1が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL1と信号配線LL3との間に、コイルが接続される。切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3へ、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3における信号の変化が、センス信号SY(n+1)として出力される。
これに対して、グループTLG(n−1)に隣接したグループTLG(n)において磁界を発生するときには、切換調整回路SC−Rに配置された信号配線LL1と信号配線LL3が用いられる。すなわち、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL1と信号配線LL3との間に、コイルが接続される。切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3へ、磁界発生期間のとき、コイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間においては、切換調整回路SC−Lに配置された信号配線LL3における信号の変化が、センス信号SY(n)として出力される。
このように、実施の形態5においては、表示領域2の辺2−Rに沿って配置された切換調整回SC−Rと、辺2−Lに沿って配置された切換調整回路SC−Lとから、交互にセンス信号SY(n−1)、SY(n)が出力される。また、信号配線LL3は、磁界タッチ検出のときには、接地電圧を供給する電圧配線として用いられ、電界タッチ検出のときには、電界駆動信号として用いられる制御信号TSVCOMを供給する信号配線として用いられる。すなわち、信号配線LL3は、磁界タッチ検出のときと、電界タッチ検出のときとで兼用される。これにより、表示領域2の辺に沿って配置される配線の本数の低減を図ることが可能となり、狭額縁化を図ることが可能となる。また、この実施の形態5においては、第28スイッチおよび第31スイッチの個数を低減することが可能である。
この実施の形態5においても、信号配線6370〜6374、(6370)〜(6375)、[6370]〜[6375]および<6370>〜<6375>は、表示パネルの周辺領域において、第2配線層603の配線により形成される。そのため、これらの信号配線を形成するために、配線層を追加する必要がないため、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
この実施の形態においても、電界タッチ検出のとき、電圧配線LV1および信号配線LL3のうちの一方の配線に、接地電圧Vsを供給し、他方の配線に、接地電圧Vsよりも高い電圧を供給するようにしてもよい。この場合、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極が、電圧配線LV1と信号配線LL3に交互に接続されるようにする。これによって、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極の電圧が、周期的に変化することになり、周期的な駆動信号が供給されているのと同様になる。すなわち、電界タッチ検出のとき、所望の駆動電極において、電界を発生することが可能となる。
以上、実施の形態2〜5のそれぞれで説明した構成は、実施の形態1で説明した、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lに適用することができる。すなわち、図7〜図18を用いて説明した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lとして、図19および図20で説明した切換調整回路および選択制御回路の代わりに、図21〜図28を用いて説明した切換調整回路および選択制御回路を用いることができる。
(実施の形態6)
図29は、実施の形態6に係わる液晶表示装置の動作を示すタイミング図である。ここでは、実施の形態5で説明した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lを実施の形態1で説明した液晶表示装置に適用した場合を例として説明する。すなわち、図27および図28に示した切換調整回路および選択調整回路が、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いられている場合を説明する。
図29において、横軸は時間を示している。図29(A)は、周期的に発生するフレーム信号を示しており、液晶表示装置は、例えば1画面分の表示を、フレーム信号によって定められた1フレーム期間Fにおいて行う。この実施の形態6においては、図7に示した制御回路D−CNTは、1フレーム期間Fにおいて、複数の表示期間と複数のタッチ検出期間とが、交互に発生するように制御する。図29(B)〜図29(G)は、複数のフレーム期間Fのうち、1フレーム期間F内でのタイミングを示している。すなわち、図29(B)〜図29(G)に示すタイミングが、複数のフレーム期間Fのそれぞれにおいて発生する。
ここで、図29(B)は、1フレーム期間Fにおいて発生する表示期間と、タッチ検出期間とを模式的に示している。図29(C)は、信号線セレクタ3(図7)に供給する選択信号SEL1、SEL2の波形を示している。図29(D)は、磁界イネーブル信号SC_ENの波形を示している。また、図29(E)、図29(F)は、選択制御回路SR−R、SR−Lからの選択信号のうち、選択信号Y−Out(n−1)、Y−Out(n)の波形を示しており、図29(G)は、コイルクロック信号CCLKの波形を示している。
制御回路D−CNTは、図29(B)に示すように、それぞれのフレーム期間Fにおいて、表示期間DISP1(DISP2)とタッチ検出期間SEN1(SEN2)とが、時系列的に交互に発生するように制御する。図29は、タッチ検出のうち、磁界タッチ検出が指定されている場合が示されている。
すなわち、表示期間DISP1(DISP2)においては、画像信号Snが信号線ドライバD−DRV(図7)から信号線セレクタ3へ供給され、選択信号SEL1、SEL2が交互にハイレベルにされることにより、画像信号が適切な信号線に供給されるようにする。なお、図29(C)では、選択信号SEL1、SEL2が変化していることを示すために、選択信号SEL1、SEL2を1個の波形で示している。また、表示期間DISP1(DISP2)においては、切換調整回路SC−R、SC−Lから、駆動電極TL(0)〜TL(p)に対して、表示用の駆動信号が供給されるように、切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。さらに、ゲートドライバ5(図7)から適切な走査信号が走査線GL(0)〜GL(p)へ供給されるように、ゲートドライバ5を制御する。これにより、表示領域2(図7)においては、表示期間DISP1(DISP2)のとき、画像信号Snに応じた表示が行われる。
図29(D)に示すように、タッチ検出期間SEN1(SEN2)において、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにする。これにより、選択制御回路SR−R、SR−Lは、例えば、選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)の順にハイレベルにする。図29においては、タッチ検出期間SEN1のとき、選択信号Y−Out(n−1)がハイレベルになり、次のタッチ検出期間SEN2において、選択信号Y−Out(n)がハイレベルになっている状態が示されている。ここで、選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)と、磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)、C−L(0)〜C−L(p)との関係を述べておくと、選択信号Y−Outと磁界制御信号C−R、C−Lとは、1対1に対応している。すなわち、選択信号Y−Out(n−1)がハイレベルになるとは、磁界制御信号C−R(n−1)、C−L(n−1)がハイレベルになることを意味し、選択信号Y−Out(n)がハイレベルになるとは、磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)がハイレベルになることを意味している。
タッチ検出期間SEN1(SEN2)は、磁界を発生する磁界発生期間TCGと、磁界発生期間TCGに続く磁界検出期間TDTとを備えている。この場合、磁界発生期間TCGにおいては、コイルにより磁界が発生し、ペンへ磁界エネルギーが供給される。磁界検出期間TDTにおいては、ペンが発生する磁界が検出される。制御回路D−CNTは、磁界発生期間TCGのとき、コイルクロック信号CCLKを信号配線LL1へ供給し、磁界検出期間TDTのとき、コイルクロック信号CCLKの供給を停止して、信号配線LL1をハイインピーダンス状態(Hi−Z)にする。
選択信号Y−Out(n−1)、すなわち磁界制御信号C−R(n−1)、C−L(n−1)が、ハイレベルとなることにより、図27および図28で説明したように、駆動電極を巻線としたコイルY(n−1)が形成される。磁界発生期間TCGにおいては、信号配線LL1を介してコイルクロック信号CCLKが、コイルY(n−1)に供給されることになる。その結果、コイルY(n−1)によって、グループTLG(n−1)の領域に、コイルクロック信号CCLKの変化に従った磁界が発生する。また、磁界検出期間TDTにおいては、信号配線LL1における信号変化が、タッチ用半導体装置6へ伝達されることになる。これにより、図2において説明したように、グループTLG(n−1)の近傍が、ペンによってタッチされているか否か等の検出を行うことが可能となる。
次に、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENをロウレベルにして、表示動作を、表示期間DISP2において行う。表示期間DISP2のあとで、再び、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにする。
この磁界イネーブル信号SC_ENのハイレベルへの変化に同期して、選択制御回路SR−R、SR−Lは、選択信号Y−Out(n)、すなわち磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)をハイレベルにする。選択信号Y−Out(n)がハイレベルとなっているタッチ検出期間SEN2であって、磁界発生期間TCGのとき、制御回路D−CNTから、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKが供給される。また、磁界検出期間TDTにおいては、信号配線LL1がハイインピーダンス状態となるように、制御回路D−CNTはコイルクロック信号CCLKの供給を停止する。これにより、図27および図28で述べたように、コイルY(n)が形成され、磁界発生期間TCGにおいては、コイルクロック信号CCLKに従った磁界を発生し、磁界検出期間TDTにおいては、磁界の有無および/または強弱に従った変化を、信号配線LL1を介して、タッチ用半導体装置6へ伝達する。これにより、グループTLG(n)の領域の近傍が、ペンによってタッチされているか否か等の検出が可能となる。
図27および図28では、選択信号(磁界制御信号)がハイレベルとなっている第34スイッチおよび第37スイッチがオン状態となり、それ以外の第34スイッチ、第37スイッチおよび第35スイッチ、第36スイッチ、第38スイッチ、第39スイッチはオフ状態となる。そのため、コイルを形成する駆動電極を除いた駆動電極は、フローティングとなり、ハイインピーダンス状態となる。
また、この実施の形態6においては、制御回路D−CNTから、ゲートドライバ5および信号線駆動回路D−DRVへハイインピーダンス制御信号HZ−CTが供給されている。制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出を指定するとき、ハイインピーダンス制御信号HZ−CTによって、ゲートドライバ5および信号線駆動回路D−DRVのそれぞれの出力が、ハイインピーダンス状態となるように制御する。これにより、信号線SL(0)〜SL(p)および走査線GL(0)〜GL(p)は、磁界タッチ検出のとき、フローティングとなり、ハイインピーダンス状態となる。その結果として、コイルを形成しない駆動電極、信号線および走査線の全てがハイインピーダンス状態となる。これにより、コイルをコイルクロック信号CCLKで駆動するときに、充電する寄生容量を低減することが可能となり、磁界発生期間の短縮化、磁界検出の精度向上を図ることが可能となる。
実施の形態5で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いた場合を例として説明したが、他の実施の形態で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いてもよいことは言うまでもない。
(実施の形態7)
図30は、実施の形態7に係わる液晶表示装置の動作を示すタイミング図である。ここでも、実施の形態5で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いた場合の液晶表示装置を例として説明する。
図30に示すタイミング図は、図29に示したタイミングと図と類似しているので、ここでは、主に相違点のみを説明する。図30の横軸は、時間を示している。また、図30(A)〜(D)は、図29(A)〜(D)と同じであり、図30(H)は、図29(G)と同じである。図30(E)〜図30(G)は、図29(E)および(F)と同様に、選択制御回路SR−R、SR−Lから出力される選択信号(磁界制御信号)のタイミングを示している。
実施の形態6においては、ペンによるタッチを検出する領域(グループTLGの領域)に対応した選択制御回路からの選択信号(磁界制御信号)がハイレベルになり、タッチ検出期間SENの間ハイレベルに維持されていた。このとき、タッチを検出しない領域(グループTLGの領域)に対応した選択制御回路からの選択信号(磁界制御信号)はロウレベルとなっていた。これに対して、実施の形態7においては、例えば所定のタッチ検出のとき、複数の選択信号がハイレベルとなるように、選択制御回路が制御回路D−CNT(図7)によって制御される。
例えば、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出が指示された場合、最初のタッチ検出期間SENのとき、選択制御回路SR−R、SR−Lのそれぞれから、ハイレベルの選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)を出力するように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。これにより、駆動電極TL(0)〜TL(p)によって、全てのコイルY(0)〜Y(p)が形成されることになる。この状態で、最初のタッチ検出期間SENであって、磁界発生期間TCGのときには、全てのコイルY(0)〜Y(p)に、信号配線LL1を介してコイルクロック信号CCLKが供給されることになる。これにより、全てのコイルY(0)〜Y(p)において、磁界が発生する。最初のタッチ検出期間SENであって、磁界検出期間TDTのときにも、信号配線LL1が、全てのコイルY(0)〜Y(p)に接続されるように、最初のタッチ検出期間SENのときには、選択信号Y−Out(0)〜Y−Out(p)のハイレベルを維持させる。
最初のタッチ検出期間SENにおいて、ペンが表示領域2の近傍をタッチしていれば、磁界発生期間TCGのときに、いずれかのコイルで発生している磁界エネルギーが、ペンに与えられ、磁気エネルギーがペンに蓄えられることになる。磁界発生期間TCGに続く磁界検出期間のときには、ペンに蓄えられた磁気エネルギーに基づいて、ペンから磁界が発生し、いずれかのコイルに磁気エネルギーが与えられることになる。これにより、信号配線LL1において信号の変化が発生する。この信号の変化が、タッチ用半導体装置6に伝えられる。タッチ検出用半導体装置は、信号が変化をしたか否に基づいて、ペンがタッチしたか否かを表す制御信号SW(図7)を、制御回路D−CNTへ供給する。
制御回路D−CNTは、制御信号SWが、ペンがタッチされたことを表している場合、例えば、次のタッチ検出期間SENにおいて、コイルY(0)〜Y(p)のうちの所定のコイルが、形成されるように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。形成された所定のコイルに対しては、磁界発生期間TCGにおいて、信号配線LL1を介して、コイルクロック信号CCLKが供給され、磁界検出期間TDTにおいては、信号線LL1における信号の変化が検出される。以降、順次、形成するコイルが代わるように、制御回路D−CNTは、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。これにより、表示領域2のいずれかの領域にペンがタッチされていれば、その領域を抽出することが可能となる。一方、最初のタッチ検出期間SENにおいて、タッチが検出されなかった場合には、磁界タッチ検出の動作を実施しないようにする。これにより、消費電力の低減等を図ることが可能となる。
図30においては、図面が複雑になるのを避け、さらに図29との整合性を図るために、表示領域2に形成されるコイルが、コイルY(n−1)〜Y(p)である場合を示している。図30に示した例を基にして、この実施の形態7を詳しく説明する。なお、図30においても、選択信号Y−Out(n−1)は、磁界制御信号C−R(n−1)、C−L(n−1)に対応し、選択信号Y−Out(n)は、磁界制御信号C−R(n)、C−L(n)に対応し、選択信号Y−Out(n+1)は、磁界制御信号C−R(n+1)、C−L(n+1)に対応する。
図30において、タッチ検出期間SEN1が、最初のタッチ検出期間であるとする。最初のタッチ検出期間SEN1においては、制御回路D−CNTは、選択制御回路SR−R、SR−Lに対して、選択信号Y−Out(n−1)〜Y−Out(p)をハイレベルにするように、制御する。これにより、図27および図28において述べたように、コイルY(n−1)、Y(n)が形成される。同様にして、コイルY(n+1)〜Y(p)も形成される。形成されたコイルY(n−1)〜Y(p)のそれぞれには、磁界発生期間TCGのとき、信号配線LL1を介して、コイルクロック信号CCLKが供給される。その結果、最初のタッチ検出期間SEN1であって、磁界発生期間TCGのときには、コイルY(n−1)〜Y(p)のそれぞれが、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界を発生する。
最初のタッチ検出期間SEN1であって、磁界検出期間TDTにおいては、選択信号Y−Out(n−1)〜Y−Out(p)がハイレベルに維持されているため、コイルY(n−1)〜Y(p)のそれぞれは、信号配線LL1に接続された状態となっている。これにより、いずれかのコイルに、ペンから磁界エネルギーが与えられると、信号配線LL1において信号の変化が生じる。この信号の変化が、タッチ用半導体装置6に伝えられる。タッチ用半導体装置6は、伝えられた信号の変化から、表示領域2がペンによってタッチされているか否かを判定し、タッチの有無を示す制御信号SW(図7)を制御回路D−CNTへ供給する。
制御回路D−CNTは、最初のタッチ検出期間SEN1のあと、表示動作を表示期間DISP2において行う。その後、再び、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにする。これにより、次のタッチ検出期間SEN2が開始する。次のタッチ検出期間SEN2においては、制御回路D−CNTは、選択信号Y−Out(n−1)をハイレベルにし、残りの選択信号Y−Out(n)〜Y−Out(p)をロウレベルに維持するように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。これにより、図27および図28で説明したように、コイルY(n−1)が形成され、磁界発生期間TCGにおいて磁界を発生し、磁界検出期間TDTにおいては、磁界の検出が行われる。
以降、タッチ検出期間になる毎に、制御回路D−CNTは、選択信号Y−Out(n)からY−Out(p)の順に、選択信号がハイレベルとなるように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。
この実施の形態7においては、最初のタッチ検出期間SEN1のとき、全てのコイル(図30では、Y(n−1)〜Y(p))を形成し、タッチ検出期間SEN1の磁界発生期間TCGのとき、それぞれのコイルにコイルクロック信号CCLKを供給する。これにより、表示領域2の全面において磁界が発生する(全面磁界発生)。そのため、タッチ検出期間SEN1の磁界検出期間TDTにおいて、信号配線LL1における信号の変化を検出することにより、表示領域2のいずれかの領域が、ペンによってタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。タッチ検出期間SEN1において、表示領域2のいずれかの領域がタッチされていると検出された場合、以降のタッチ検出期間SEN2において、順次コイルを形成し、以降のタッチ検出期間において、いずれの領域がタッチされているかの検出が行われることになる。また、最初のタッチ検出期間SEN1において、タッチが検出されない場合は、磁界タッチ検出の動作は、停止される。これにより、低消費電力化を図ることが可能となる。
また、最初のタッチ検出期間SEN1の磁界発生期間TCGにおいては、表示領域2の全面で磁界を発生させるため、強い磁界を発生することが可能となり、ペンへの磁界エネルギーを高くすることが可能となり、検出精度の向上を図ることも可能となる。
なお、図27および図28においては、磁界タッチ検出のとき、複数のコイルが、信号配線LL1に接続されるが、複数のコイルのそれぞれに対応した信号配線を設けるようにしてもよい。また、実施の形態5で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いた場合を例として説明したが、他の実施の形態で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いてもよいことは言うまでもない。
(実施の形態8)
図31は、実施の形態8に係わる液晶表示装置の動作を示すタイミング図である。ここでも、実施の形態5で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いた場合の液晶表示装置を例として説明する。勿論、これに限定されるものではなく、実施の形態1または実施の形態2〜4で述べた切換調整回路および選択制御回路を、図7、図17および図18に示した切換調整回路SC−R、SC−Lおよび選択調整回路SR−R、SR−Lとして用いた場合の液晶表示装置であってもよい。
図31において、横軸は時間を示している。図31(A)は、フレーム期間Fを示すフレーム信号である。図31(B)は、フレーム期間Fにおいて交互に発生する表示期間DISPとタッチ検出期間SENとを、模式的に示している。図31(B)においては、時間的に順番に発生する表示期間が、DISP1からDISP4として示され、同様に順番に発生するタッチ検出期間が、SEN1からSEN4として示されている。図31(C)は、磁界イネーブル信号SC_ENの波形を示しており、図31(D)は、電界イネーブル信号TX_ENの波形を示している。
図7に示すように、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENと電界イネーブル信号TX_ENを形成する。この実施の形態8では、制御回路D−CNTは、タッチ用半導体装置6からの制御信号SWに従って、1フレーム期間Fの間で、磁界イネーブル信号SC_ENまたは電界タッチイネーブル信号TX_ENをハイレベルにする。すなわち、最初のタッチ検出期間SEN1において検出された結果に従って、次のタッチ検出期間SEN2〜SEN4のときに、磁界イネーブル信号SC_ENまたは電界イネーブル信号TX_ENをハイレベルにする。なお、表示期間DISP1〜DISP4は、実施の形態6および7で述べた表示期間DISP1およびDISP2と同じであるため、説明は省略する。
先ず、最初のタッチ検出期間SEN1のとき、制御回路D−CNTは、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにし、電界イネーブル新語TX_ENをロウレベルにする。また、タッチ検出期間SEN1において、制御回路D−CNTは、横方向(行方向)に円延在し、縦方向(列方向)に平行に配置される全てのコイルY(0)〜Y(p)が、形成されるように、選択制御回路SR−R、SR−Cを制御する。すなわち、図27および図28で説明した磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)およびC−L(0)〜C−L(p)のそれぞれが、ハイレベルとなり、電界制御信号T−R(0)〜T−R(p)およびT−L(0)〜T−L(p)のそれぞれが、ロウレベルとなるように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。また、表示制御信号D−R(0)〜D−R(p)およびD−L(0)〜D−L(p)のそれぞれが、ロウレベルとなるように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。
これにより、タッチ検出期間SEN1においては、コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれが、信号配線LL1に接続されることになる。タッチ検出期間SEN1において、磁界発生期間TCGのとき、制御回路D−CNTは、コイルクロック信号CCLKを、信号配線LL1に供給する。その結果、コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれは、コイルクロック信号CCLKの変化に従って、磁界を発生する。すなわち、タッチ検出期間SEN1の磁界発生期間TCGにおいては、表示領域2の全面で磁界が発生する(全面磁界発生)。
タッチ検出期間SEN1においては、制御回路D−CNTは、選択制御回路SR−R、SR−Lが、磁界検出期間TDTにおいても、ハイレベルの磁界制御信号C−R(0)〜C−R(p)およびC−L(0)〜C−L(p)を継続して出力するように制御する。これにより、コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれは、磁界検出期間TDTにおいても、信号配線LL1に接続されていることになる。タッチ検出期間SEN1において、表示領域2のいずれかの領域を、ペンがタッチしていれば、タッチしている領域に対応するコイルの信号が変化する。この信号の変化が、信号配線LL1を介して、タッチ用半導体装置6に伝達される。なお、制御回路D−CNTは、磁界検出期間TDTのときには、既に述べたように、信号配線LL1へのコイルクロック信号CCLKの供給を停止し、信号配線LL1がハイインピーダンス状態となるようにする。
信号配線LL1を介して、供給された信号の変化を基にして、タッチ用半導体装置6は、ペンがタッチしているか否かを示す制御信号SWを形成し、制御回路D−CNTへ供給する。
もし、制御信号SWが、ペンがタッチをしていることを示していた場合、制御回路D−CNTは、以降のタッチ検出期間SEN2〜SEN4においても、磁界イネーブル信号SC_ENをハイベルにする。ハイレベルの磁界イネーブル信号SC_ENが、選択制御回路SR−R、SR−Lに供給されることにより、選択制御回路SR−R、SR−Lは、以降のタッチ検出期間SEN2〜SEN4において、順次コイルが形成されるような磁界制御信号C−R(0)〜CR(p)、C−L(0)〜C−L(p)を形成する。例えば、タッチ検出期間SEN2においては、コイルY(0)が形成されるような磁界制御信号を出力し、タッチ検出期間SEN3においては、コイルY(1)が形成されるような磁界制御信号を出力し、タッチ検出期間SEN4においては、コイルY(2)が形成されるような磁界制御信号を出力する。
これにより、タッチ検出期間SEN1の磁界発生期間TCGでは、コイルY(0)が磁界を発生し、磁界検出期間TDTでは、コイルY(0)を用いて磁界の検出が行われる。以下、同様に、タッチ検出期間SEN2では、コイルY(1)が磁界を発生し、コイルY(1)を用いて磁界の検出が行われ、タッチ検出期間SEN3では、コイルY(2)が磁界を発生し、磁界検出期間TDTでは、コイルY(2)を用いて磁界の検出が行われる。また、タッチ検出期間SEN4CGでは、コイルY(3)が磁界を発生し、コイルY(3)を用いて磁界の検出が行われる。
また、タッチ検出期間SEN2〜SEN4においては、実施の形態1で説明した切換調整回路SCX−U、SCX−Dおよび選択制御回路SRX−D(図7)によって、縦方向(列方向)に延在し、横方向(行方向)に並列に配置されるコイルX(0)〜X(p)を形成する。磁界発生期間TCGにおいては、形成したコイルにコイルクロック信号CCLKを供給し、形成したコイルで磁界を発生させる。また、磁界検出期間TDTにおいては、形成したコイルからの信号変化を、センス信号SX(0)〜SX(p)として、タッチ用半導体装置6へ供給する。
タッチ用半導体装置6においては、図7で説明したように、磁界検出回路SC−DETが、センス信号SY(n)、SY(n+1)およびSX(0)〜SX(p)のそれぞれを増幅し、デジタル信号へ変換して、検出信号SC−Oとして、処理回路PRSへ供給する。処理回路PRSは、ペンがタッチした位置の座標を抽出し、位置情報として外部端子Toから出力する。
最初のタッチ検出期間SEN1において、タッチ用半導体装置6からの制御信号SWが、ペンのタッチを検出していないことを示していた場合、制御回路D−CNTは、以降のタッチ検出期間SEN2〜SEN4において、磁界イネーブル信号SC_ENをロウレベルにし、電界イネーブル信号TX_ENをハイレベルにする。図31において、左側のフレーム期間Fは、ペンのタッチが検出された場合のフレームを示しており、右側のフレーム期間Fは、ペンのタッチが検出されない場合のフレーム期間を示している。図31において、右側のフレーム期間Fでも、制御回路D−CNTは、最初のタッチ検出期間SEN1のとき、磁界イネーブル信号SC_ENをハイレベルにする。最初のタッチ検出期間SEN1のときには、制御回路D−CNTは、既に説明したのと同様に、コイルY(0)〜Y(p)が形成され、磁界発生期間TCGのとき、全面磁界発生が行われように、選択制御回路SR−R、SR−Lを制御する。また、磁界検出期間TDTのときには、信号配線LL1を介して、コイルの信号がタッチ用半導体装置6へ伝達される。タッチ用半導体装置6では、供給された信号に基づいて、表示領域2のいずれかの領域がペンによってタッチされているか否かを示す制御信号SWを形成して、制御回路D−CNTへ供給する。
ここでは、表示領域2のいずれの領域もペンによってタッチされていないため、タッチ用半導体装置6からは、ペンのタッチを検出しない旨を示す制御信号SWが、制御回路D−CNTへ供給される。この制御信号SWを受けて、制御回路D−CNTは、以降のタッチ検出期間SEN2〜SEN4のとき、磁界イネーブル信号SC_ENをロウレベルにし、電界イネーブル信号TX_ENをハイレベルにする。
選択制御回路SR−R、SR−Lは、電界イネーブル信号TX_ENがハイレベルへ変化することにより、電界制御信号T−R(0)〜T−R(p)およびT−L(0)〜T−L(p)を順次形成する。例えば、駆動電極のグループTLG(0)からTLG(p)の順に電界を発生させる場合、タッチ検出期間SEN2においては、選択制御回路SR−R、SR−Lは、グループTLG(0)に対応した電界制御信号T−R(0)、T−L(0)をハイレベルにする。なお、このとき、他の電界制御信号T−R(1)〜T−R(p)、T−L(1)〜TL(p)は、ロウレベルにする。
タッチ検出期間SEN2において、電界制御信号T−R(0)、T−L(0)が、ハイレベルとなることにより、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが、電界駆動信号として、グループTLG(0)内に配置されている駆動電極へ供給されることになり、グループTLG(0)において電界が発生する。タッチ検出期間SEN2のとき、図7で説明した検出電極RL(0)〜RL(p)の信号が、検出信号Rx(0)〜Rx(p)として、タッチ用半導体装置6へ供給される。
タッチ検出期間SEN2に続くタッチ検出期間SEN3においては、選択制御回路SR−R、SR−Lは、電界制御信号T−R(1)、T−L(1)をハイレベルへ変化させる。これにより、グループTLG(2)において電界が発生し、そのときの検出信号Rx(0)〜Rx(p)が、タッチ用半導体装置6へ供給される。以下、同様にして。それぞれのタッチ検出期間において、電界が発生し、そのときの検出信号Rx(0)〜Rx(p)が、タッチ用半導体装置6へ供給される。
タッチ用半導体装置6においては、図7で説明したように、電界検出回路SE−DETが、検出信号Rx(0)〜Rx(p)を増幅して、デジタル信号へ変換し、検出信号SE−Oとして、処理回路PRSへ供給し、処理回路PRSにおいて、指がタッチされた位置の座標が抽出され、出力される。
また、この実施の形態8において、制御回路D−CNTは、タッチ検出期間SEN1のとき、ハイインピーダンス制御信号HZ−CTによって、ゲートドライバ5(図7)、信号線駆動回路D−DRVを、ハイインピーダンス状態にする。これにより、駆動電極を巻線としたコイルY(0)〜Y(p)を駆動する際に、走査線GL(0)〜GL(p)はハイインピーダンス状態となり、信号線SL(0)〜SL(p)もハイインピーダンス状態となる。また、磁界駆動信号を供給していない駆動電極もハイインピーダンス状態となる。その結果、磁界駆動信号によって駆動電極の電圧を変化させるときに、充放電する寄生容量の低減を図ることが可能となる。
この実施の形態8においては、1フレーム期間Fにおいて、磁界タッチ検出によりタッチが検出されないとき、電界タッチ検出によるタッチの検出が、自動的に行われる。すなわち、1フレーム期間F内において、より適切なタッチ検出の方式に、自動的に切換が行われるようになる。
コイルY(0)〜Y(p)を用いて、全面磁界発生を行う例を説明したが、コイルX(0)〜X(p)を用いて、全面磁界発生を行うようにしてもよい。この場合、ペンのタッチが検出されたら、コイルX(0)〜X(p)の順に、磁界タッチ検出を行うようにしてもよいし、コイルY(0)〜Y(p)の順に、磁界タッチ検出を行うようにしてもよい。また、全面磁界発生を行う例を説明したが、全面磁界発生ではなく、複数のコイルを用いて、部分磁界発生を行うようにしてもよい。
さらに、タッチ検出期間SEN2〜SEN4において発生する磁界(電界)は、順番ではなく、任意のグループTLGで磁界(電界)を発生するようにしてもよい。
(実施の形態9)
図32は、実施の形態9に係わる液晶表示装置の構成を示す回路図である。同図には、切換調整回路USC−R、USC−Lを構成する回路が示されている。ここでは、単位選択制御回路USR−L(n−1)、USR−L(n)に対応する駆動電極のグループTLG(n−1)、TLG(n)のそれぞれに含まれる複数の駆動電極のうち駆動電極TL(A)、TL(B)に接続された切換調整回路USC−L、USC−L内のスイッチ回路SW(A)、SW(B)の構成が示されている。なお、図32においては、切換調整回路USC−L、USC−Lに含まれている駆動電極間を接続するための信号配線は、省略されている。
単位選択制御回路USR−L(n−1)は、磁界タッチ検出が指定され、グループTLG(n−1)において磁界を発生するとき、磁界制御信号C−L(n−1)をハイレベルにし、磁界を発生しないとき、磁界制御信号C−L(n−1)をロウレベルにする。また、単位選択制御回路USR−L(n−1)は、電界タッチ検出が指定され、グループTLG(n−1)において電界を発生するとき、電界制御信号T−L(n−1)をハイレベルにし、電界を発生しないとき、電界制御信号C−L(n−1)をロウレベルにする。
単位選択制御回路USR−L(n)も、単位選択制御回路USR−L(n−1)と同様に、グループTLG(n)において磁界を発生するとき、磁界制御信号C−L(n)をハイレベルにし、磁界を発生しないとき、磁界制御信号C−L(n)をロウレベルにする。また、単位選択制御回路USR−L(n)は、グループTLG(n)において電界を発生するとき、電界制御信号T−L(n)をハイレベルにし、電界を発生しないとき、電界制御信号C−L(n)をロウレベルにする。
さらに、単位選択制御回路USR−L(n−1)、USR−L(n)のそれぞれは、磁界タッチ検出が指定された場合、電界制御信号T−L(n−1)、T−L(n)をロウレベルにし、電界タッチ検出が指定された場合、磁界制御信号C−L(n−1)、C−L(n)をロウレベルにする。
単位選択制御回路USR−L(n−1)から出力された電界制御信号T−L(n−1)は、駆動電極TL(A)に接続されたスイッチ回路SW(A)に供給され、端子選択制御回路USR−L(n)から出力された電界制御信号T−L(n)は、駆動電極TL(B)に接続されたスイッチ回路SW(B)に接続されている。ここで、駆動電極TL(A)は、駆動電極TL(B)を含むグループTLG(n)の領域において、磁界を発生するとき、コイルの巻線となる複数の駆動電極のうちの1個(所定)の駆動電極である。同様に、駆動電極TL(B)は、駆動電極TL(A)を含むグループTLG(n−1)の領域において、磁界を発生するとき、コイルの巻線となる複数の駆動電極のうちの1個(所定)の駆動電極である。また、ここでは、駆動電極TL(A)、TL(B)は、コイルを形成したとき、コイルクロック信号CCLKが、信号配線LL1から供給される駆動電極であるものとして説明する。
単位切換調整回路に含まれているスイッチ回路SW(A)、SW(B)は、互いに同じ構成を有している。また、スイッチ回路SW(A)、SW(B)に対して共通の回路が設けられている。次に、スイッチ回路SW(A)を、代表としてスイッチ回路SWの構成を説明する。
スイッチ回路SW(A)は、Nチャンネル型MOSFET(以下、N型FETと称する)TN1〜TN8と、Pチャンネル型MOSFET(以下、P型FETと称する)TP1〜TP7と、インバータ回路IV1〜IV5を備えている。N型FETおよびP型FETのそれぞれは、ゲート、ドレインおよびソースを有しているが、本明細書においては、ゲートはゲート端子と称するが、ドレインおよびソースは、そのときの電圧によって変化するため、ドレインまたはソースを第1端子と称し、ソースまたはドレインを第2端子と称する。
N型FETTN1の第1端子は、信号配線LL1に接続され、第2端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。N型FETTN1と並列接続となるように、P型FETTP1の第2端子は、信号配線LL1に接続され、第1端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。N型FETTN2の第1端子は、信号配線LL3に接続され、第2端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。このN型FETTN2と並列接続となるように、P型FETTP2の第2端子は、信号配線LL3に接続され、第1端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。また、N型FETTN3の第1端子は、電圧配線LV1に接続され、第2端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。N型FETTN3と並列接続されるように、P型FETTP3の第2端子は、電圧配線LV1に接続され、第1端子は、駆動電極TL(A)に接続されている。
N型FETTN1とP型FETTP1は、それぞれのゲートに供給される信号によって、実質的に同時にオン状態とされる。並列接続されていることにより、オン状態のときの抵抗を低減することが可能となる。N型FETTN1とP型FETTP1を例にして説明したが、上記したN型FETTN2、N3およびP型FETTP2、TP3も同じであり、オン状態にされたときの抵抗を低減することが可能である。
N型FETTN4の第1端子と第2端子は、P型FETTP4の第2端子と第1端子とに接続され、N型FETTN4の第1端子およびP型FETTP4の第2端子は、磁界イネーブル信号SC_ENが供給される信号配線LL5に接続されている。また、N型FETTN5の第2端子およびP型FETTP4の第1端子は、N型FETTN5の第1端子に接続され、N型FETTN5の第2端子は、所定の電圧VGLに接続されている。N型FETN5とN型FETTN4とP型FETTP4とが接続されたノードn1は、N型FETTN1のゲートに接続され、さらにノードn1は、インバータ回路IV3を介して、P型FETTP1のゲートに接続されている。
N型FETTN6の第1端子と第2端子は、P型FETTP5の第2端子と第1端子とに接続され、N型FETTN6の第1端子およびP型FETTP5の第2端子は、信号配線LL6に接続されている。また、N型FETTN6の第2端子およびP型FETTP5の第1端子は、P型FETTP6の第2端子に接続され、P型FETTP6の第1端子は、所定の電圧VGHに接続されている。N型FETN6とP型FETTN5とP型FETTP6とが接続されたノードn2は、P型FETTP3のゲートに接続され、さらにノードn2は、インバータ回路IV4を介して、N型FETTN3のゲートに接続されている。
また、N型FETTN7の第1端子と第2端子は、P型FETTP7の第2端子と第1端子とに接続され、N型FETTN7の第1端子およびP型FETTP7の第2端子は、電界イネーブル信号TX_ENが供給される信号配線LL7に接続されている。また、N型FETTN7の第2端子およびP型FETTP7の第1端子は、N型FETTN8の第1端子に接続され、N型FETTN8の第2端子は、所定の電圧VGLに接続されている。N型FETN7とP型FETTN7とN型FETTP8とが接続されたノードn3は、N型FETTN2のゲートに接続され、さらにノードn3は、インバータ回路IV5を介して、P型FETTP2のゲートに接続されている。
単位選択制御回路USR−L(n−1)からの電界制御信号T−L(n−1)は、入力信号In_aとして、インバータ回路IV2に供給されている。インバータ回路IV2は、入力信号In_aに対して位相反転した出力信号xin_aを形成する。一方、単位選択制御回路USR−L(n)からの磁界制御信号C−L(n)が、入力信号In_bとして、インバータ回路IV1に供給されている。インバータ回路IV1は、入力信号In_bに対して位相反転した出力信号xin_bを形成する。
スイッチ回路SW(A)に供給された電界制御信号T−L(n−1)は、信号In_aとして、N型FETTN6およびTN7のゲートに供給される。また位相反転された信号xin_aは、P型FETTP5、TP7およびN型FETTN8のゲートに供給される。さらに、スイッチ回路SW(A)に供給された磁界制御信号T−L(n)は、信号In_bとして、N型FETTN4のゲートに供給される。また位相反転された信号xin_bは、P型FETTP4およびN型FETTN5のゲートに供給される。
スイッチ回路SW(B)は、接続される駆動電極が異なることと、供給される入力信号が異なることを除いて、スイッチ回路SW(A)と同じ構成を有している。すなわち、スイッチ回路SW(B)においては、駆動電極TL(A)の代わりに駆動電極TL(B)が接続されている。また、入力信号In_aとして、単位選択制御回路USC−L(n)からの電界制御信号TL(n)が供給され、入力信号In_bとして単位選択制御回路USC−L(n−1)からの磁界制御信号C−L(n−1)が供給されている。
信号配線LL5には、単位切換調整回路に対して共通の回路により形成されたタッチ制御信号DT−CTが供給される。この実施の形態9においては、共通の回路は2入力オア(OR)回路ORにより構成されている。2入力オア回路ORの一方の入力には、磁界イネーブル信号SC_ENが供給され、他方の入力には、電界イネーブル信号TX_ENが供給される。タッチ検出期間において、電界タッチ検出が指定される場合、電界イネーブル信号TX_ENがハイレベルになる。また、磁界タッチ検出が指定される場合には、磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルとなる。そのため、2入力オア回路ORは、タッチ検出期間において、磁界タッチ検出または電界タッチ検出が指定されたとき、ハイレベルのタッチ制御信号DT−CTを出力することになる。
上記所定の電圧VGLとしては、例えば接地電圧が供給され、所定の電圧VGHとしては、接地電圧よりも高い電圧値を有する電源電圧が供給される。また、制御回路D−CNTは、上記した電圧配線LV1に接地電圧を供給する。
制御回路D−CNTは、電界タッチ検出を指定するとき、上記信号配線LL3に、周期的に電圧値が変化する制御信号TSVCOMを供給し、磁界タッチ検出を指定するときには、上記信号配線LL3に、接地電圧を供給する。また、制御回路D−CNTは、磁界タッチ検出を指定するとき、磁界発生期間TCGのとき、信号配線LL1にコイルクロック信号CCLKを供給し、磁界検出期間TDTのときには、コイルクロック信号CCLKの供給を停止し、信号配線LL1がハイインピーダンス状態となるようにする。
<電界タッチ検出の動作>
まず、電界タッチ検出のときの動作を説明する。ここでは、グループTLG(n−1)に配置されている駆動電極が、電界駆動信号によって駆動され、グループTLG(n)に配置されている駆動電極は、駆動されない場合を説明する。言い換えるならば、グループTLG(n−1)の領域が、指によってタッチされているか否かを検出する場合を説明する。
この場合、グループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)が、ハイレベルの電界制御信号T−L(n−1)を出力し、グループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−L(n)は、ロウレベルの電界制御信号T−L(n)を出力する。また、磁界制御信号C−L(n−1)、C−L(n)はロウレベルとなる。
ハイレベルの電界制御信号T−L(n−1)により、スイッチ回路SW(A)内のインバータ回路IV2の出力信号xin_aはロウレベルとなる。また、ロウレベルの磁界制御信号C−L(n)により、スイッチ回路SW(A)内のインバータ回路IV1の出力信号xin_bはハイレベルとなる。これにより、N型FETTN5、TN6およびTN7がオン状態となり、P型FETTP5およびTP7がオン状態となる。N型FETTN5がオン状態となることにより、N型FETTN1のゲート端子には、接地電圧(VGL)が供給され、P型FETTP1のゲート端子には、インバータ回路IV3からハイレベルが供給される。その結果、N型FETTN1およびP型FETTP1は、オフ状態となり、駆動電極TL(A)と信号配線LL1は分離される。
電界タッチ検出では、電界イネーブル信号TX_ENがハイレベルとなるため、信号配線LL6およびLL7はハイレベルとなる。信号線LL6のハイレベルは、N型FETTN6およびP型FETTP6を介して、P型FETTP3のゲート端子に供給される。また、N型FETTN3のゲート端子には、インバータ回路IV4からハイレベルが供給される。これにより、P型FETTP3およびN型FETTN3はオフ状態となり、駆動電極TL(A)と電圧配線LV1とは分離される。一方、信号配線LL7のハイレベルは、N型FETTN7およびP型FETTP8を介して、N型FETTN2のゲート端子に供給される。また、このとき、P型FETTP2のゲート端子には、インバータ回路IV5からハイレベルが供給される。この結果、N型FETTN2およびP型FETTP2はオン状態となり、駆動電極TL(A)は、N型FETTN2およびP型FETTP2を介して、信号配線LL3に接続されることになる。
電界タッチ検出のときには、信号配線LL3に、周期的電圧が変化する制御信号TSVCOMが供給されるため、この信号TSVCOMが、電界駆動信号として、駆動電極TL(A)に供給される。これにより、駆動電極TL(A)の電圧が、周期的に変化し、電界を発生する。ここでは、グループTLG(n−1)に含まれている駆動電極TL(A)を例にして説明したが、グループTLG(n−1)に含まれている他の駆動電極も同様に駆動される。
スイッチ回路SW(B)においては、電界制御信号T−L(n)がロウレベルであるため、インバータ回路IV2の出力信号xin_aは、ハイレベルとなる。これにより、スイッチ回路SW(B)内のP型FETTP6とN型FETTN8がオン状態となる。その結果、P型FETTP3のゲート端子には、P型FETTP6を介してハイレベル(VGH)が供給され、N型FETTN3のゲート端子には、インバータ回路IV4からロウレベルが供給される。また、N型FETTN2のゲート端子には、N型FETTN8を介してロウレベル(VGL)が供給され、P型FETTP2のゲート端子には、インバータ回路IV5からハイレベルが供給される。これにより、N型FETTN1〜TN3およびP型FETTP1〜TP3がオフ状態となり、駆動電極TL(B)は、電圧配線LV1、LV4および信号配線LL1から分離される。その結果、グループTLG(n)に配置されている駆動電極には、制御信号TSVCOMが供給されず、フローティング状態となる。
<磁界タッチ検出の動作>
磁界イネーブル信号SC_ENがハイレベルになることにより、磁界タッチ検出が指定される。このとき、電界イネーブル信号TX_ENはロウレベルとなる。また、磁界タッチ検出において、制御回路D−CNTは、信号配線LL3へ接地電圧を供給し、磁界発生期間TCGのとき、信号配線LL1へコイルクロック信号CCLKを供給し、磁界検出期間TDTのとき、信号配線LL1をハイインピーダンス状態にする。
ここでは、グループTLG(n−1)において磁界を発生し、グループTLG(n)においては磁界を発生しない場合を説明する。言い換えるならば、グループTLG(n−1)の領域が、ペンによってタッチされているか否かを検出する場合を説明する。この場合には、グループTLG(n−1)に対応する単位選択制御回路USR−L(n−1)が、磁界制御信号C−L(n−1)をハイレベルにし、グループTLG(n)に対応する単位選択制御回路USR−L(n)は、磁界制御信号C−L(n)をロウレベルにする。また、このとき、電界制御信号T−L(n−1)およびT−L(n)は、ともにロウレベルとなる。
磁界制御信号C−L(n−1)は、グループTLG(n−1)を、その間に挟むグループTLG(n−2)およびTLG(n)内に配置されている駆動電極に対応するスイッチ回路に供給される。図32においては、グループTLG(n)に配置されている駆動電極のうち、駆動電極TL(B)に対応するスイッチ回路SW(B)に磁界制御信号C−L(n−1)が供給されている。
磁界制御信号C−L(n−1)は、入力信号In_bとして、スイッチ回路SW(B)内のインバータ回路IV1に供給され、当該インバータ回路IV1は、ロウレベルの出力信号xin_bを形成する。これにより、スイッチ回路SW(B)において、N型FETTN4およびP型FETTP4がオン状態となり、N型FETTN5はオフ状態となる。この結果、N型FETTN1のゲート端子は、N型FETTN4およびP型FETTP4を介して、信号配線LL5に接続され、ハイレベルの磁界イネーブル信号SC_ENが供給されることになり、N型FETTN1はオン状態となる。また、このときには、P型FETTP1のゲート端子に、インバータ回路IV3からロウレベルが供給されるため、P型FETTP1もオン状態となる。また、磁界検出期間TDTにおいては、信号配線LL1はハイインピーダンス状態にされる。そのため、信号配線LL1の電圧は、駆動電極TL(B)における信号変化に従って変化することなり、センス信号SYとして、タッチ用半導体装置6へ伝達される。
これにより、駆動電極TL(B)は、N型FETTN1およびP型FETTP1を介して、信号配線LL1に接続されることになる。磁界タッチ検出であって、磁界発生期間TCGのときには、信号配線LL1へコイルクロック信号CCLKが供給されるため、コイルクロック信号CCLKに従って、駆動電極TL(B)電圧が変化し、クループTLG(n−1)を内側とした磁界が発生する。
これに対して、スイッチ回路SW(A)においては、磁界制御信号C−L(n)がロウレベルであるため、N型FETTN5がオン状態となり、N型FETTN4およびP型FETTP4はオフ状態となる。その結果、スイッチ回路SW(A)におけるN型FETTN1およびP型FETTP1は、ともにオフ状態となる。そのため、駆動電極TL(A)は、信号配線LL1から分離される。すなわち、コイルクロック信号CCLKは、駆動電極TL(A)には供給されず、駆動電極TL(A)はハイインピーダンス状態となる。
磁界タッチ検出においては、電界制御信号T−L(n)はロウレベルであるため、スイッチ回路SW(A)、SW(B)のそれぞれにおけるN型FETTN8およびP型FETTP6はオン状態となり、N型FETTN6、RN7およびP型FETTP5、TP7はオフ状態となる。その結果、スイッチ回路SW(A)、SW(B)におけるP型FETTP2、TP3およびN型FETTN2、TN3はオフ状態となり、駆動電極TL(A)、TL(B)と電圧配線LV1および信号配線LL3との間は分離される。
このようにして、磁界発生期間TCGのときには、グループTLG(n−1)において、コイルクロック信号CCLKに従って変化する磁界が発生する。
図32においては、単位選択制御回路USR−L(n)が、ハイレベルの磁界制御信号C−L(n)を発生した場合、スイッチ回路SW(A)内のN型FETTN1およびP型FETTP1がオン状態となり、磁界発生期間TCGのとき、コイルクロック信号CCLKが、駆動電極TL(B)に供給され、グループTLG(n)において磁界が発生する。図示しない他のスイッチ回路においても、同様な動作をする。
<表示期間の動作>
表示期間においては、制御回路D−CNT(図7)は、それぞれの単位選択制御回路が、ロウレベルの磁界制御信号を出力し、ハイレベルの電界制御信号を出力するように制御する。また、このときは、磁界イネーブル信号SC_ENおよび電界イネーブル信号TX_ENをロウレベルにする。
電界制御信号T−L(n−1)、TL(n)がハイレベルとなることにより、スイッチ回路SW(A)、SW(B)のそれぞれにおいて、N型FETTN6、TN7およびP型FETTP5、TP7がオン状態となり、N型FETTN8およびP型FETTP6はオフ状態となる。その結果、P型FETTP3のゲート端子には、信号配線LL6におけるロウレベルが伝達され、N型FETTN2のゲート端子には、信号配線LL7におけるロウレベルが伝達される。このとき、N型FETTN3のゲート端子には、インバータ回路IV4からハイレベルが供給され、P型FETTP2のゲート端子には、インバータ回路IV5からハイレベルが供給される。また、磁界制御信号C−L(n−1)、C−L(n)がロウレベルであるため、<電界タッチ検出の動作>で述べたのと同様に、N型FETTN1およびP型FETTP1はオフ状態となっている。
この結果、駆動電極TL(A)およびTL(B)は、P型FETTP3およびN型FETTN3を介して、電圧配線LV1に接続されることになる。この場合、電圧配線LV1には接地電圧が供給され、接地電圧が、表示駆動信号として、それぞれの駆動電極に供給されることになる。なお、表示期間において、電圧配線LV1に供給する電圧は、接地電圧に限定されない。また、表示期間において、電圧配線LV1に供給する電圧は。画素情報に従って、電圧値が変化する電圧であってもよい。
図32においては、磁界発生期間TCGのとき、コイルクロック信号CCLKが供給される駆動電極に接続されるスイッチ回路を説明したが、磁界タッチ検出のとき、接地電圧が供給される駆動電極に接続されるスイッチ回路も、図32に示したスイッチ回路と同様な構成で達成することができる。すなわち、磁界タッチ検出のとき、接地電圧が供給される駆動電極に接続されるスイッチ回路においては、N型FETTN1およびP型FETTP1が、駆動電極と信号配線LL3との間に接続されるように、変更すればよい。また、磁界発生に用いられない駆動電極に接続されるスイッチ回路においては、N型FETTN1、TN4、TN5、P型FETTP1、TP4およびインバータ回路IV3を削除すればよい。
(実施の形態10)
図33は、実施の形態10に係わる液晶表示装置1に用いられる磁界検出回路の一例を示す回路図である。図33において、Y(0)〜Y(p)は、タッチ検出期間において形成されるコイルを示している。また、SWCTは、スイッチ制御信号SWCによりスイッチ制御される複数のスイッチSWRLを有するスイッチ部を示している。ここで、スイッチSWRLは、例えば図27および図28に示した第34スイッチ(R513)、第37スイッチL513、<L513>に相当し、スイッチ制御信号SWCは、磁界制御信号C−R(n)、C−L(n−1)、C−L(n+1)に相当する。
コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれの一方の端部は、磁界タッチ検出においては、接地電圧Vsに接続され、他方の端部は、対応するスイッチSWRLおよび信号配線LL1を介して、ノードn4に接続されている。ノードn4における検出信号は、ゲイン回路に供給され、ゲイン回路によって増幅される。増幅された検出信号は、ノイズを除去するためにフィルタ回路に供給され、フィルタ回路の出力は、整流回路で整流され、積分回路へ供給される。積分回路の出力は、マイクロコントローラMCUに供給される。
マイクロコントローラMCUは、図示しないが、アナログ/デジタル変換回路、クロック信号発生回路、プログラムを格納した不揮発性メモリ、不揮発性メモリに格納されたプログラムに従って動作する処理ユニットを有している。上記した積分回路からの出力は、マイクロコントローラMCUの端子ADCを介してアナログ/デジタル変換回路に供給され、デジタル信号に変換される。変換により得られたデジタル信号は、処理ユニットによって処理され、コイルY(0)〜Y(p)のいずれかにペンが近接しているか否かの判定が行われる。
マイクロコントローラMCU内の処理ユニットは、プログラムに従って、制御信号を形成する。この制御信号としては、スイッチ制御信号SWC、イネーブル信号ENおよびリセット信号rstがある。また、マイクロコントローラMCU内のクロック信号発生回路によって、周期的に電圧が変化するクロック信号CLKが発生する。このクロック信号がコイルクロック信号CCLKとして用いられる。
コイルクロック信号CCLKは、バッファ回路BFに供給される。バッファ回路BFは、イネーブル信号ENにより制御される。イネーブル信号ENがハイレベルのとき、コイルクロック信号CCLKを抵抗R11を介して、ノードn4へ供給する。一方、イネーブル信号ENがロウレベルのときには、バッファ回路BFの出力はハイインピーダンス状態(Hi−Z)となる。
ゲイン回路は、抵抗R8〜R10と、オペアンプOP4と、直流カット用の容量素子CP3を有している。検出信号は、オペアンプOP4の正相入力(+)に供給され、オペアンプOP4の反転入力(−)は、抵抗R9を介して接地電圧Vsに接続され、また、抵抗R8を介して、オペアンプOP4の出力に接続されている。
フィルタ回路は、抵抗R4〜R7と、容量素子CP2と、オペアンプOP3を有している。オペアンプOP3の正相入力(+)は、抵抗R7を介して接地電圧Vsに接続され、容量素子CP2を介して、ゲイン回路からの出力信号が供給される。また、オペアンプOP3の反転入力(−)は、抵抗R6を介して接地電圧Vsに接続され、さらに抵抗R5を介して、オペアンプの出力に接続されている。さらに、オペアンプOP3の出力は、抵抗R4を介して、フィルタ回路の入力に接続されている。
整流回路は、抵抗R1〜R3と、オペアンプOP2と、ダイオードDとを有している。オペアンプの正相入力(+)は、抵抗R3を介して接地電圧Vsに接続され、オペアンプOP2の反転入力(−)は、抵抗R2を介して、フィルタ回路からの出力が供給され。さらに、整流回路の出力が抵抗R1を介して供給されている。オペアンプOP2の出力はダイオードDを介して出力される。
積分回路は、容量素子CP1と、リセット信号rstをスイッチ制御信号として受けるスイッチSW13と、オペアンプOP1とを有している。オペアンプの正相入力(+)は、接地電圧Vsに接続され、反転入力(−)は、容量素子CP1を介して、積分回路の出力に接続されている。また、積分回路の出力と入力との間にスイッチSW13が接続されている。
図34は、図33に示した磁界検出回路の動作を示す波形図である。図34において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図34(A)は、コイルクロック信号CCLKの波形を示し、図34(B)は、スイッチ制御信号SWCの波形を示し、図34(C)は、イネーブル信号ENの波形を示している。また、図34(D)は、リセット信号rstの波形を示しており、図34(E)は、ゲイン回路の出力波形OUT1を示しており、図34(F)は、積分回路の出力OUT2の波形を示している。
図34には、磁界タッチ検出の動作が示されており、電界タッチ検出および表示期間の動作は、省略されている。
先ず、時刻t0において、リセット信号rstがロウレベルとなることにより、リセットが解除される。このとき、マイクロコントローラMCUは、イネーブル信号ENをハイレベルにする。これにより、コイルクロック信号CCLKは、抵抗R11を介しバッファ回路BFから、ノードn4へ供給される。このとき、マイクロコントローラMCUは、例えば、コイルY(0)〜Y(p)に対応する全てのスイッチSWRLをオン状態にするようなスイッチ制御信号SWCを出力する。これにより、ノードn4に供給されたコイルクロック信号CCLKは、磁界駆動信号として、コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれの一方の端部に供給される。
ノードn4に供給されたコイルクロック信号CCLKは、ゲイン回路にも供給される。ゲイン回路の出力OUT1は、コイルクロック信号CCLKの電圧変化に従って変化するため、図34(E)に示すように変化する。増幅回路の出力OUT1は、フィルタ回路を介して整流回路に供給され、整流された出力が積分回路に供給される。時刻t0から時刻t1においては、ノードn4の電圧は、周期的に変化しているが、包絡線的には、変化がないため、積分回路の出力は一定の値となる。
時刻t1において、マイクロコントローラMCUは、イネーブル信号ENをロウレベルにする。これにより、ノードn4はハイインピーダンス状態(Hi−Z)となる。また、時刻t1において、例えばコイルY(n−1)に対応するスイッチSWRLをオン状態に維持し、残りのスイッチSWRLをオフ状態にするようなスイッチ制御信号SWCを、マイクロコントローラMCUは形成する。これにより、コイルY(n−1)の他方の端部は、ノードn4に接続された状態が維持され、他のコイルは、ノードn4から分離される。図34の例では、時刻t1から時刻t2の間では、ペンが、コイルY(n−1)に近接していないため、ペンから、コイルY(n−1)へ磁界エネルギーが与えられない。そのため、積分回路の出力OUT2は変化しない。
時刻t2に移る前に、マイクロコントローラMCUは、リセット信号rstを、いったんハイレベルにするとともに、スイッチ制御信号SWCを全てロウレベルにする。これにより、リセットを行った後、再び、リセット信号rstをロウレベルにして、リセットを解除する。時刻t2からt3は、時刻t0からt1と同じである。
時刻t3において、マイクロコントローラMCUは、例えばコイルY(n)に対応するスイッチSWRLをオン状態に維持し、残りのコイルに対応するスイッチSWRLをオフ状態にするようなスイッチ制御信号SWCを形成する。図34(D)には、コイルY(n)に対応するスイッチSWRLに供給されるスイッチ制御信号SWCが、実線で描かれ、他のスイッチSWRLに供給されるスイッチ制御信号SWCが、一点鎖線で描かれている(時刻t3から時刻t4の間)。
また、時刻t3において、マイクロコントローラMCUは、イネーブル信号ENをロウレベルにする。これにより、ノードn4は、ハイインピーダンス状態となる。このとき、コイルY(n)の近傍にペンが有るため、時刻t2からt3の間で、コイルY(n)からペン内のコイルおよび容量C(図2)に与えられ、蓄積された磁界エネルギーが、時刻t3からは、ペンからコイルY(n)に与えられることになる。
その結果、ゲイン回路の出力OUT1は、図34(E)に示すように、振動しながら、減衰する。すなわち、電圧は、包絡線的には、減衰する。ゲイン回路の出力OUT1が、時刻t3から、振動しながら、減衰するため、積分回路の出力OUT2は、徐々に上昇する。マイクロコントローラMCUは、この積分回路の出力OUT2をデジタル信号へ変換することにより、ペンが有ると判定する。このとき、マイクロコントローラMCUは。コイルY(0)〜Y(p)のうち、スイッチ制御信号SWCをハイレベルにして、選択したコイルの位置を把握することが可能であるため、変換によって得たデジタル信号の値と、把握したコイルの位置から、ペンが有る位置、すなわちタッチした位置と、ペンの筆圧等を判定することができる。
以上の動作を繰り返すことにより、ペンの有無と、筆圧等を判定することができる。コイルY(0)〜Y(p)を例にして説明したが、コイルX(0)〜X(p)についても同様の動作を行う。これにより、ペンの有る場所の座標も求めることが可能となる。
実施の形態10において、ゲイン回路の抵抗R9は、リセット信号rstによりスイッチ制御されるスイッチを介して、接地電圧Vsに接続するようにしてもよい。このようにすることにより、消費電力の低減を図ることが可能となる。また、抵抗R11は、クロック信号CLKが供給されたときの電流を制限するために設けられている。そのため、コイルの抵抗が比較的高い場合には、設けなくてもよい。
また、上記した説明においては、コイルY(0)〜Y(p)のそれぞれに対応したスイッチSWRLを、時刻t0、t2において、オン状態にし、その後、所定のコイルY(n−1)、Y(n)に対応するスイッチSWRLをオン状態に維持し、残りのスイッチSWRLをオフ状態にするように説明したが、時刻t0、t2のそれぞれにおいて、所定のコイルY(n−1)、Y(n)をオン状態にし、リセット信号rstがハイレベルに変化するまで、オン状態を維持するようにしてもよい。
(実施の形態11)
図35は、実施の形態11に係わる液晶表示装置の表示領域2における駆動電極の構成を示す模式的な平面図である。表示領域2において、駆動電極TL(0)〜TL(p)は、表示領域2の辺2−Uと2−D間に、互いに平行に配置されている。実施の形態11においては、辺2−Uと駆動電極TL(0)との間にダミー駆動電極TL(A0)、TLK(A1)が設けられており、辺2−Dと駆動電極TL(p)との間にダミー駆動電極TL(A2)、TL(A3)が設けられている。これらのダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)も、駆動電極TL(0)〜TL(p)と平行になるように配置されている。なお、図35において、SMは、補助電極を示しており、既に説明したように、補助電極は、駆動電極と電気的に接続されている。
ダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)は、駆動電極TL(0)〜TL(p)とは、物理的に分離されており、ダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)のそれぞれの幅BTLA0、BTLA1は、駆動電極TL(0)〜TL(p)の幅BTLよりも狭くされている。ここで、幅は、辺2−U、2−Dと直交(交差)する方向の駆動電極の長さである。特に制限されないが、駆動電極TL(0)〜TL(p)に近接して配置されたダミー駆動電極TL(A1)、TL(A2)の幅BTLA1は、駆動電極TL(0)〜TL(p)の遠方に配置されたダミー駆動電極TL(A0)、TL(A3)の幅BTLA0よりも、広くされている。
例えば、先に説明した実施の形態6においては、磁界タッチ検出のとき2回巻線のコイルが形成される。この実施の形態11においては、表示領域2の辺2−Uに最も近接した駆動電極TL(0)を含む駆動電極のグループTLG(0)において、磁界を発生する場合、ダミー駆動電極TL(A0)およびTL(A1)を巻線としてコイルを形成する。また、表示領域2の辺2−Dに最も近接した駆動電極TL(p)を含む駆動電極のグループTLG(p)において、磁界を発生する場合、ダミー駆動電極TL(A2)およびTL(A3)を巻線としてコイルを形成する。すなわち、グループTLG(0)を間に挟む4個の駆動電極のうちの2個の駆動電極として、ダミー駆動電極TL(A0)、TL(A1)を用い、グループTLG(p)を間に挟む4個の駆動電極のうちの2個の駆動電極として、ダミー駆動電極TL(A2)、TL(A3)を用いる。
これにより、表示領域2の辺2−U、2−Dに近い領域においても、ペンの検出が可能となる。また、ダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)の幅を狭くすることにより、ペンに対して検出精度が低下する領域を低減することが可能である。なお、図では示されていないが、ダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)のそれぞれに対しても、補助電極SMを設けるようにしてもよい。また、ダミー駆動電極TL(A0)〜TL(A3)の幅は、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
上記した複数の実施の形態においては、表示期間において、表示駆動信号が供給される駆動電極が、複数の駆動電極TL(0)〜TL(p)によって構成されている。これらの駆動電極を巻線として用いて、磁界タッチ検出の際には、コイルが形成される。また、表示期間のとき、画像信号を伝達する信号線SL(0)〜SL(p)を用いて、磁界タッチ検出の際には、コイルが形成される。ここで、信号線SL(0)〜SL(p)は、図9に示したように、駆動電極TL(0)〜TL(p)を形成する第3配線層605よりも下層の第2配線層603に形成された配線により構成される。そのため、駆動電極が1個の電極によって構成されていると、信号線により形成されたコイルによって磁界を発生したとき、この発生した磁界によって駆動電極に渦電流が発生することになる。信号線により形成したコイルで発生した磁界が、渦電流を発生するために、消費され、ペンに到達する磁界が減少する。同様に、ペンで発生した磁界が、信号線で形成したコイルに到達する量も減少する。
これに対して、駆動電極を、複数の駆動電極で構成すれば、渦電流の発生する領域を狭くすることが可能となり、駆動電極により、磁界が減少するのを低減するこが可能となる。複数の駆動電極により、駆動電極を構成すると、それぞれの駆動電極の抵抗が上昇するが、実施の形態で述べたように、補助電極を駆動電極に接続させ、補助電極もコイルの配線として用いることにより、コイルを形成したときの駆動電極(補助電極を含む)の抵抗を低減することが可能となり、発生する磁界が減少することを抑制することが可能となる。
実施の形態1〜11においては、タッチ機能付き液晶表示装置を例にして説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、タッチ検出装置であってもよい。この場合、前記した表示領域2の領域は、タッチ検出装置のアクティブ領域(第1領域)と見なし、表示領域2の外側の周辺領域は、タッチ検出装置の非アクティブ領域(第2領域)と見なす。タッチ検出装置は、前記した駆動電極TL(0)〜TL(p)を第1配線として備え、前記した検出電極RL(0)〜RL(p)を第2配線として備える。磁界タッチ検出のときには、非アクティブ領域に配置されている切換調整回路SC−R、SC−Lによって、第1配線間を電気的に接続することにより、第1配線を巻線としたコイルを形成し、第1配線に磁界駆動信号を供給する。一方、電界タッチ検出のときには、第1配線に電界駆動信号を供給し、電界の変化に基づく検出信号を第2配線により伝達する。これにより、第1配線は、磁界タッチ検出と電界タッチ検出とで兼用されることになる。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例及び修正例に想到し得るものであり、それら変形例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の各実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
例えば、実施の形態においては、共通電極TL(0)〜TL(p)および信号線SL(0)〜SL(p)は、列方向に延在し、行方向に配置されている場合を説明したが、行方向および列方向は、見る視点により変化する。見る視点を変えて、共通電極TL(0)〜TL(p)および信号線SL(0)〜SL(p)が、行方向に延在し、列方向に配置されている場合も本発明の範囲に含まれるものである。