JP2016206534A - レーザ走査型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、対物光学系の作動距離を変えずに標本の所望の深さの観察位置を精度よく観察する。【解決手段】光軸方向に間隔をあけて配され光源から発せられたレーザ光を標本Sに集光する複数の光学部材29と、これら光学部材29を光軸方向に移動させることにより焦点位置を変更可能な調整リング31とを備える対物レンズ5と、所定の揺動軸回りに揺動可能なガルバノミラー4A,4Bを有し、対物レンズ5により標本Sに集光されるレーザ光をガルバノミラー4A,4Bの揺動角度に応じて走査させるスキャナ3と、レーザ光が走査された標本Sから戻る戻り光に基づいて、標本Sの画像情報を取得する光検出部7と、調整リング31により移動させられた光学部材29の位置に基づいて、光検出部7による標本Sの観察範囲を維持するようにガルバノミラー4A,4Bの揺動角度を制御するスキャナ制御ユニットとを備えるレーザ走査型顕微鏡1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ走査型顕微鏡に関するものである。
従来、生きたままの動物等を標本として、標本に突き刺して内部の深い位置を観察可能にするスティック対物レンズを備える光走査型顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の光走査型顕微鏡は、スティック対物レンズと、スティック対物レンズにより集光された光を結像する結像レンズとの間に配置するフォーカス調整ユニットとを備え、フォーカス調整ユニットを構成する2つのレンズ群を光軸方向に相対的に移動させることにより、スティック対物レンズ自体は動かさずに焦点位置を変えるとともに、走査部からスティック対物レンズまでの投影倍率を変更して、フォーカス調整ユニットのレンズ群の移動に伴って変化する観察範囲を補正している。
特開2009−69689号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光走査型顕微鏡のように、フォーカス調整ユニットのレンズ群を光軸方向に移動して投影倍率を変更する方法では、変化した観察範囲を高精度に補正することはできないという問題がある。また、フォーカス調整ユニットが構成に加わる分だけ顕微鏡全体の群速度遅延分散量が増加し、多光子励起観察時の励起効率が低下するという不都合もある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、対物光学系の作動距離を変えずに標本の所望の深さの観察位置を精度よく観察することができるレーザ走査型顕微鏡を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、光軸方向に間隔をあけて配され光源から発せられたレーザ光を標本に集光する複数の光学部材と、これら光学部材を光軸方向に移動させることにより焦点位置を変更可能な焦点位置変更部とを備える対物光学系と、所定の揺動軸回りに揺動可能な揺動ミラーを有し、前記対物光学系により前記標本に集光されるレーザ光を前記揺動ミラーの揺動角度に応じて走査させる走査部と、該走査部によりレーザ光が走査された前記標本から戻る戻り光に基づいて、前記標本の画像情報を取得する観察光学系と、前記焦点位置変更部により移動させられた前記光学部材の位置に基づいて、前記観察光学系による前記標本の観察範囲を維持するように前記揺動ミラーの揺動角度を制御する揺動ミラー制御部とを備えるレーザ走査型顕微鏡を提供する。
本発明によれば、光源から発せられたレーザ光が走査部により揺動ミラーの揺動角度に応じて走査されて対物光学系の複数の光学部材により標本に集光され、観察光学系により標本から戻る戻り光に基づいて標本の観察範囲の画像情報が取得される。また、対物光学系において、焦点位置変更部により光学部材を光軸方向に移動させることにより、標本に対して対物光学系自体を動かすことなく焦点位置を変更して、標本における観察位置を深さ方向に変更することができる。
この場合において、観察光学系による標本の観察範囲は、対物光学系の複数の光学部材の位置とレーザ光の走査範囲とに応じて変動するので、揺動ミラー制御部により、焦点位置変更部により移動させられた対物光学系の光学部材の位置に基づいて、観察光学系による標本の観察範囲を維持するように揺動ミラーの揺動角度を制御することで、対物光学系の光学部材の位置を変えて焦点位置を変更した場合であっても、観察光学系による標本の観察範囲が変動するのを防ぐことができる。
また、レーザ走査型顕微鏡が通常備える走査部により標本の観察範囲を維持することで、観察範囲を維持するための特別な機構を別途採用する場合と比較して、顕微鏡全体の群速度遅延分散量を増加させずに済み、励起効率の低下を防ぐことができる。
これにより、走査部の揺動ミラーを制御するだけの簡易な構成で、対物光学系の作動距離を変えずに標本の所望の深さの観察位置を精度よく観察することができる。
上記発明においては、前記揺動ミラー制御部が、前記揺動ミラーの振り幅を調整することとしてもよい。
対物光学系における光学部材の光軸方向の位置を変更すると、観察光学系による標本の観察範囲の大きさが変化する。揺動ミラーの振り幅を変更することによりレーザ光の走査範囲の大きさが変化するので、このように構成することで、対物光学系における光学部材の光軸方向の位置を変更しても、観察光学系による観察範囲の大きさが変化するのを防ぐことができる。
上記発明においては、前記揺動ミラー制御部が、前記揺動ミラーの揺動範囲の中心の向きを調整することとしてもよい。
対物光学系の光学部材を光軸方向に移動させると、光学部材が偏心して観察光学系による標本の観察範囲が光軸に交差する方向に位置ずれすることがある。揺動ミラーの揺動範囲の中心の向きを変更することによりレーザ光の走査範囲の位置が光軸に交差する方向に移動するので、このように構成することで、対物光学系の光学部材が偏心しても、観察光学系による観察範囲の位置が横ずれするのを防ぐことができる。
上記発明においては、前記焦点位置変更部が前記光学部材を光軸方向に段階的に複数回移動可能であってもよい。
このように構成することで、対物光学系の光学部材を光軸方向に段階的に複数回移動させることにより、焦点位置を順次変更して標本を深さ方向に観察していくことができる。この場合において、揺動ミラー制御部により、対物光学系の光学部材の位置が変更される度に観察光学系による標本の観察範囲を維持するように揺動ミラーの揺動角度が制御されるので、一定の観察範囲で標本を3次元的に観察することができる。
上記発明においては、前記揺動ミラー制御部が、所定の前記観察範囲となる前記光学部材の位置と前記揺動ミラーの揺動角度との関係を示す揺動角度補正値に基づいて、前記揺動ミラーの揺動角度を制御することとしてもよい。
このように構成することで、移動後の光学部材の位置に対応する揺動角度補正値に基づいて、光学部材の移動に伴う観察光学系による標本の観察範囲の変動を容易に防ぐことができる。
上記発明においては、前記焦点位置変更部により移動させられた前記光学部材の位置を検出する位置検出部を備え、前記焦点位置変更部が、ユーザにより手動で前記光学部材を光軸方向に移動可能に構成され、前記揺動ミラー制御部が、前記位置検出部により検出された前記光学部材の位置に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御することとしてもよい。
このように構成することで、ユーザが手動で焦点位置変更部により対物光学系の光学部材を光軸方向に移動させると、位置検出部により検出される移動後の光学部材の位置に対応する揺動角度補正値に基づいて、揺動ミラー制御部により揺動ミラーの揺動角度が制御されて観察光学系による観察範囲が維持される。したがって、ユーザが手動で変更した所望の深さの観察位置を精度よく観察することができる。
上記発明においては、前記対物光学系の前記光学部材の位置を示す位置情報をユーザに入力させる入力部と、前記対物光学系が前記入力部により入力された前記位置情報によって示される前記光学部材の位置となるよう、前記焦点位置変更部を制御する焦点位置制御部とを備え、前記揺動ミラー制御部が、前記入力部により入力された前記位置情報により示される前記光学部材の位置に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御することとしてもよい。
このように構成することで、ユーザが入力部により対物光学系における光学部材の所望の位置情報を入力すると、焦点位置制御部により対物光学系の光学部材が移動させられて焦点位置が変更されるとともに、揺動ミラー制御部により揺動ミラーの揺動角度が制御されて観察光学系による標本の観察範囲が維持される。したがって、簡易な操作で、標本における観察深さを自動的に変更して所望の深さの観察位置を精度よく観察することができる。
上記発明においては、発生するレーザ光の波長を変更可能な前記光源を備え、前記揺動ミラー制御部が、前記光源から発せられたレーザ光の波長に基づいて、前記観察光学系による前記標本の観察範囲を維持するように前記揺動ミラーの揺動角度を制御することとしてもよい。
標本に照射するレーザ光の波長を変更すると、波長によって倍率色収差の出方が変化するため、観察光学系による標本の観察範囲が変動してしまうが、揺動ミラー制御部により、変更されたレーザ光の波長に基づいて、観察光学系による標本の観察範囲を維持するように揺動ミラーの揺動角度を制御することで、レーザ光の波長を変更した場合であっても、観察光学系による観察範囲の変動を防ぐことができる。
上記発明においては、前記揺動角度補正値が、所定の前記観察範囲となる前記レーザ光の波長と前記揺動ミラーの揺動角度との関係をも示し、前記揺動ミラー制御部が、前記変更後のレーザ光の波長に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御することとしてもよい。
このように構成することで、変更後のレーザ光の波長に対応する揺動角度補正値に基づいて、レーザ光の波長の変更に伴う観察光学系による標本の観察範囲の変動を容易に防ぐことができる。
上記発明においては、前記光源から発せられるレーザ光の波長に基づいて、前記対物光学系の光軸方向の合焦状態を維持するように前記焦点位置変更部を制御する合焦状態制御部を備えることとしてもよい。
標本に照射するレーザ光の波長を変更すると、色収差の影響により焦点位置が変動してしまうが、このように構成することで、レーザ光の波長を変更した場合であっても、合焦状態制御部により合焦状態を維持して、所望の波長で標本の観察位置を精度よく観察することができる。
上記発明においては、前記合焦状態制御部が、前記対物光学系の光軸方向に合焦状態となる前記レーザ光の波長と前記複数の光学部材の位置との関係を示す合焦補正値に基づいて、前記焦点位置変更部を制御することとしてもよい。
このように構成することで、変更後の波長に対応する合焦補正値に基づいて、レーザ光の波長の変更に伴う焦点位置の変動を容易に防ぐことができる。
本発明によれば、簡易な構成で、対物光学系の作動距離を変えずに標本の所望の深さの観察位置を精度よく観察することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡の制御装置等を示すブロック図である。 回転角検出部と制御装置とスキャナ制御ユニットとの関係を説明するブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡の制御装置等を示すブロック図である。 制御装置とスキャナ制御ユニットおよび観察制御ユニットとの関係を説明するブロック図である。 本発明の第2実施形態の一変形例に係るレーザ走査型顕微鏡による標本の観察を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡におけるレーザ光の波長と観察深さとに対する調整リングの回転角の関係の一例を示す図表である。 本発明の第3実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡におけるレーザ光の波長と観察深さとに対する揺動ミラーの振り幅の関係の一例を示す図表である。 本発明の第3実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡のレーザ光の波長と観察深さとに対する揺動ミラーの揺動範囲の中心の向きの関係の一例を示す図表である。 揺動ミラーの補正値および調整リングの回転角の連続的な測定データの一例を示す図である。 揺動ミラーの補正値および調整リングの回転角を直線補間する方法の一例を示すグラフである。 揺動ミラーの補正値および調整リングの回転角を曲線補間する方法の一例を示すグラフである。 揺動ミラーの補正値および調整リングの回転角を色収差カーブを利用してフィッティングする方法の一例を示すグラフである。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡について図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、図1および図2に示すように、図示しない光源と、光源から発せられたレーザ光を2次元的に走査させるスキャナ(走査部)3と、スキャナ3により走査されたレーザ光を標本Sに照射する一方、標本Sにおいて発せられる蛍光(戻り光)を集光するインナーフォーカス対物レンズ(対物光学系、以下、単に対物レンズという。)5と、スキャナ3によりレーザ光が走査された標本Sにおいて発せられる蛍光に基づいて標本Sの画像情報を取得する光電子増倍管のような光検出部(観察光学系)7と、スキャナ3を制御するスキャナ制御ユニット(揺動ミラー制御部)9と、顕微鏡全体を制御したり画像を生成したりするPC(Personal Computer)のような制御装置11とを備えている。
また、レーザ走査型顕微鏡1には、図1および図2に示すように、スキャナ3により走査されたレーザ光を集光する瞳投影レンズ13と、瞳投影レンズ13により集光されたレーザ光を略平行光にする結像レンズ15と、結像レンズ15により略平行光にされたレーザ光を対物レンズ5に向けて反射する反射ミラー17と、対物レンズ5により集光されてレーザ光の光路を戻る標本Sからの蛍光をレーザ光の光路から分岐させるダイクロイックミラー19と、ダイクロイックミラー19により分岐された蛍光を集光する共焦点レンズ21と、共焦点レンズ21により集光された蛍光の内、標本Sにおける対物レンズ5の焦点位置において発生した蛍光のみを通過させる共焦点ピンホール23と、共焦点ピンホール23を通過した蛍光を略平行光にするコリメートレンズ25とが備えられている。
スキャナ3は、例えば、近接ガルバノミラースキャナであり、互いに交差する揺動軸回りに揺動可能な一対のガルバノミラー(揺動ミラー)4A,4Bを備えている。このスキャナ3は、これら一対のガルバノミラー4A,4Bの中間位置が対物レンズ5の瞳位置と共役な位置関係となるように配置されている。また、スキャナ3は、各ガルバノミラー4A,4Bの揺動角度に応じて、直交するX方向とY方向にレーザ光を走査させることができるようになっている。
対物レンズ5は、図1および図2に示すように、細長い略中空円筒形状の筐体27と、筐体27に収容され、反射ミラー17からのレーザ光を標本Sに集光する一方、標本Sからの蛍光を集光する複数の光学部材29と、筐体27の中心軸回りに回転可能に設けられ、複数の光学部材29の光軸方向の位置を変更可能な調整リング(焦点位置変更部)31と、調整リング31の中心軸回りの回転角を逐次検出する回転角検出部(位置検出部)33とを備えている。
筐体27は、基端側から先端に向かって太さが段階的に細くなる段付き形状を有しており、先端の細径先端部が標本Sに対して小さい侵襲で挿入可能に形成されている。
複数の光学部材29は、筐体27の長手方向に沿って互いに光軸方向に間隔をあけて配列され、光軸方向に移動可能に設けられている。
調整リング31は、筐体27の外周に嵌合状態に配され、ユーザが手動で周方向に回転させることができるようになっている。この調整リング31は、周方向に回転することにより、筐体27内で光学部材29を光軸方向に移動させて焦点位置を変更することができるようになっている。
回転角検出部33は、調整リング31の回転角を検出することにより、光学部材29の位置を検出することができるようになっている。回転角検出部33は、検出した調整リング31の回転角を電気信号に変換して、調整リング31の回転角を示す回転角情報を制御装置11に送るようになっている。
ダイクロイックミラー19は、光源からのレーザ光をスキャナ3に向けて反射する一方、標本Sから対物レンズ5を介してスキャナ3によりディスキャンされた蛍光を共焦点レンズ21に向けて透過させるようになっている。
共焦点ピンホール23は、対物レンズ5の瞳位置と共役な位置に配置されている。
光検出部7は、取得した画像情報を制御装置11に送るようになっている。
制御装置11は、レーザ光の走査位置に関する走査位置情報と光検出部7から送られてくる画像情報とに基づいて、標本Sの画像を生成するようになっている。また、制御装置11は、調整リング31により光学部材29が光軸方向に移動させられた場合に、光学部材29の位置に基づいて、光検出部7による標本Sの観察範囲を維持するようにガルバノミラー4A,4Bの揺動角度を制御するようになっている。
具体的には、制御装置11は、所定の観察範囲となる調整リング31の回転角(光学部材29の位置)とガルバノミラー4A,4Bの揺動角度との関係を示す揺動角度補正値を記憶しており、回転角検出部33から送られてくる回転角情報により示される調整リング31の回転角に対応する揺動角度補正値に基づいて、スキャナ制御ユニット9にガルバノミラー4A,4Bの揺動角度を調整させるようになっている。
揺動角度補正値としては、光学部材29の位置に対応する調整リング31の回転角θとガルバノミラー4A,4Bの振り幅との関係を示す補正値(Gain)Gと、同じく光学部材29の位置に対応する調整リング31の回転角θとガルバノミラー4A,4Bの揺動範囲の中心の向きとの関係を示す補正値(Offset)Oとが用いられる。制御装置11には、例えば、調整リング31の回転角θnに応じてそれぞれ予め連続的に測定された補正値Gnおよび補正値Onが記憶されており、制御装置11は、調整リング31の回転角θnに対応する補正値Gnおよび補正値Onを読み出してそれらをスキャナ制御ユニット9に設定するようになっている。
スキャナ制御ユニット9は、制御装置11により設定された補正値Gnに基づいてガルバノミラー4A,4Bの振り幅を調整するとともに、補正値Onに基づいてガルバノミラー4A,4Bの揺動範囲の中心の向きを調整して、ガルバノミラー4A,4Bを揺動させるようになっている。また、スキャナ制御ユニット9は、ガルバノミラー4A,4Bの揺動角度に対応するレーザ光の走査位置に関する走査位置情報を制御装置11に送るようになっている。
このように構成されたレーザ走査型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1により標本Sを観察するには、図示しないステージ等に載置された標本Sに対物レンズ5の細径先端部を挿入して位置決めし、スキャナ制御ユニット9によりスキャナ3のガルバノミラー4A,4Bを揺動させて光源からレーザ光を発生させる。
光源から発せられたレーザ光は、ダイクロイックミラー19により反射されてスキャナ3により走査される。スキャナ3により走査されたレーザ光は、瞳投影レンズ13により集光されて結像レンズ15により略平行光にされ、反射ミラー17により反射されて対物レンズ5により標本Sに照射される。これにより、スキャナ3におけるガルバノミラー4A,4Bの揺動角度に応じて標本S上でレーザ光が2次元的に走査される。
レーザ光が走査されることにより標本Sにおいて発生した蛍光は、対物レンズ5により集光されてレーザ光の光路を戻り、反射ミラー17、結像レンズ15、瞳投影レンズ13を介してスキャナ3によりディスキャンされ、ダイクロイックミラー19を透過してレーザ光の光路から分岐される。
ダイクロイックミラー19を透過した蛍光は共焦点レンズ21により集光され、標本Sにおける対物レンズ5の焦点位置において発生した蛍光のみが共焦点ピンホール23を通過する。共焦点ピンホール23を通過した蛍光は、コリメートレンズ25により略平行光となって光検出部7により検出される。そして、光検出部7により、検出した蛍光に基づいて標本Sの画像情報が取得され、制御装置11により、その画像情報とレーザ光の走査位置情報とに基づいて標本Sの画像が生成される。
ここで、ユーザが対物レンズ5の調整リング31を回転させて光学部材29を光軸方向に移動させることにより、焦点位置を変更して標本Sにおける観察位置を深さ方向に調整することができる。光学部材29の位置を変えることによって焦点位置を変更することで、標本Sに対して位置決めした対物レンズ5自体を動かすことなく、観察位置を標本Sの深さ方向に変更することができる。
この場合において、光学部材29を光軸方向に移動させると、図3に示すように、回転角検出部33により調整リング31の回転角θが検出されて、その回転角θを示す回転角情報が制御装置11に送られる。そして、制御装置11により、回転角情報によって示される調整リング31の回転角θnに対応する補正値Gnおよび補正値Onがスキャナ制御ユニット9に設定される。
次いで、スキャナ制御ユニット9により、設定された補正値Gnおよび補正値Onに基づいて、ガルバノミラー4A,4Bが振り幅と揺動範囲の中心の向きを調整されて揺動させられる。
例えば、対物レンズ5における光学部材29の光軸方向の位置を変更すると、光検出部7による標本Sの観察範囲の大きさが変化する。ガルバノミラー4A,4Bの振り幅を変更することによりレーザ光の走査範囲の大きさが変わるので、移動後の光学部材29の光軸方向の位置に対応する補正値Gnに基づいてレーザ光の走査範囲の大きさが調整されることにより、光検出部7による観察範囲の大きさを維持することができる。
また、対物レンズ5の光学部材29を光軸方向に移動させると、光学部材29が偏心して光検出部7による標本Sの観察範囲が光軸に交差する方向に位置ずれすることがある。ガルバノミラー4A,4Bの揺動範囲の中心の向きを変更することによりレーザ光の走査範囲の位置が光軸に交差する方向に移動するので、移動後の光学部材29の位置に対応する補正値Onに基づいてレーザ光の走査範囲の光軸に交差する方向の位置が調整されることにより、光検出部7による観察範囲の位置を維持することができる。
したがって、光検出部7による標本Sの観察範囲の大きさや位置を維持したまま、標本Sにおける観察位置を深さ方向に変更して観察を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、対物レンズ5の光学部材29の位置を変えて焦点位置を変更した場合であっても、光検出部7による標本Sの観察範囲が変動するのを防ぐことができる。また、レーザ走査型顕微鏡が通常備えるスキャナ3により光検出部7による観察範囲を維持することで、観察範囲を維持するための特別な機構を別途採用する場合と比較して、顕微鏡全体の群速度遅延分散量を増加させずに済み、励起効率の低下を防ぐことができる。これにより、スキャナ3のガルバノミラー4A,4Bを制御するだけの簡易な構成で、対物レンズ5の作動距離を変えずに標本Sの所望の深さの観察位置を精度よく観察することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、図4に示すように、制御装置(焦点位置制御部)11が自動で光学部材29を移動させて焦点位置を変更する点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、図4に示すように、対物レンズ5の光学部材29の位置に対応する標本Sにおける観察深さを示す観察深さ情報(位置情報)をユーザに入力させる入力部35と、調整リング31を周方向に回転させる電動アクチュエータ37と、電動アクチュエータ37を駆動させる観察深さ制御ユニット39とを備えている。
入力部35は、例えば、マウスやキーボードであり、ユーザが入力した観察深さ情報を制御装置11に送るようになっている。
制御装置11は、入力部35から送られてくる観察深さ情報によって示される標本Sにおける観察深さを調整リング31の回転角を示す回転角情報に変換するソフトウェアを有している。この制御装置11は、調整リング31の回転角θに対応する補正値Gおよび補正値Oをスキャナ制御ユニット9に設定するとともに、ソフトウェアにより変換された回転角情報をパルス数に変換して観察深さ制御ユニット39に設定するようになっている。
観察深さ制御ユニット39は、電動アクチュエータ37を駆動させて、制御装置11により設定される回転角情報により示される調整リング31の回転角θに基づいて調整リング31を周方向に回転させて、光学部材29を光軸方向に移動させるようになっている。
このように構成されたレーザ走査型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1により標本Sを観察する場合は、入力部35により、標本Sにおける所望の観察深さを示す観察深さ情報をユーザが入力する。
入力部35により入力された観察深さ情報は制御装置11に送られる。そして、図5に示すように、制御装置11により、観察深さ情報によって示される標本Sにおける観察深さZnが調整リング31の回転角θnを示す回転角情報に変換されて、そのパルス数が観察深さ制御ユニット39に設定される。これにより、観察深さ制御ユニット39によって回転角情報に基づいて電動アクチュエータ37が駆動されて、ユーザが所望する深さの観察位置にピントが合わせられる。
また、制御装置11により、回転角情報によって示される調整リング31の回転角θnに対応する補正値Gnと補正値Onがスキャナ制御ユニット9に設定される。これにより、スキャナ制御ユニット9によって補正値Gnと補正値Onとに基づいて、スキャナ3のガルバノミラー4A,4Bが振り幅と揺動範囲の中心の向きとを調整されて揺動させられて、光検出部7による標本Sの観察範囲の大きさと位置とが維持される。
したがって、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、ユーザが所望の観察深さを入力するだけの簡易な操作で、標本における観察深さを自動的に変更して、所望の深さの観察位置を精度よく観察することができる。
本実施形態は、以下のように変形することができる。
本実施形態の一変形例としては、制御装置11が光学部材29を光軸方向に段階的に複数回移動させることとしてもよい。光学部材29を光軸方向に段階的に複数回移動させることにより、焦点位置を順次変更して標本Sを深さ方向にも観察していくことができる。
この場合、例えば、制御装置11が、ユーザにX方向、Y方向およびZ方向(深さ方向)の走査の開始位置と終了位置、および、観察深さの変更幅等を入力させるUI(ユーザインターフェース、入力部)や、ユーザに走査開始を指示させるUI(入力部)を有することとしてもよい。
このように構成されたレーザ走査型顕微鏡1により標本Sを観察する場合は、図6のフローチャートに示されるように、まず、ユーザが制御装置11に走査開始位置と走査終了位置および観察深さの変更幅を入力し、走査開始ボタンを押す。
制御装置11により、走査の開始位置に対応する光学部材29の位置が調整リング31の回転角を示す回転角情報に変換され、観察深さ制御ユニット39により、回転角情報に基づいて電動アクチュエータ37が駆動される。これにより、走査開始位置にピントが合わせられる(ステップS1)。
次いで、制御装置11により、走査開始位置での調整リング31の回転角θnに対応する補正値Gnと補正値Onがスキャナ制御ユニット9に設定され(ステップS2)、スキャナ制御ユニット9により補正値Gnと補正値Onとに基づいて、スキャナ3のガルバノミラー4A,4Bが振り幅と揺動範囲の中心の向きとを調整されて揺動させられる。これにより、標本Sにおける走査開始位置においてレーザ光が2次元的に走査される(ステップS3)。
次いで、制御装置11により、レーザ光が走査された標本Sの断面が走査終了位置か否かが判断される(ステップS4)。走査終了位置でない場合は、制御装置11は、観察深さ制御ユニット39によって調整リング31を回転させて、光学部材29を観察深さの変更幅分だけ光軸方向に移動させる(ステップS5)。そして、次の断面において、ステップS2〜ステップS4が繰り返される。
このようにして、走査終了位置に達するまで、観察深さごとの補正値Gnおよび補正値Onに基づいて、各観察深さの観察位置においてガルバノミラー4A,4Bの揺動角度が調整されながらレーザ光が2次元的に走査される(ステップS2〜ステップS5)。
制御装置11により、レーザ光を走査させた標本の段面が走査終了位置に達したと判定されると、標本Sの観察が終了する。
以上説明したように、本変形例によれば、スキャナ制御ユニット9により、観察深さに応じて対物レンズ5の光学部材29の位置が変更される度に光検出部7による標本Sの観察範囲を維持するようにガルバノミラー4A,4Bの揺動角度が制御されるので、一定の観察範囲で標本を3次元的に観察することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、光源がレーザ光の波長を変更可能であり、スキャナ制御ユニット9が、光検出部7による標本Sの観察範囲を維持するようにガルバノミラー4A,4Bの揺動角度を制御するとともに、観察深さ制御ユニット(合焦状態制御部)39が、対物レンズ5の光軸方向の合焦状態を維持するように調整リング31を制御する点で第1実施形態および第2実施形態と異なる。
以下、第1実施形態および第2実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
入力部35は、観察深さ情報と共に、光源から発生させるレーザ光の波長を示す波長情報をユーザが入力することができるようになっている。
本実施形態においては、補正値Gは、所定の観察範囲となるレーザ光の波長とガルバノミラー4A,4Bの振り幅との関係をも示し、補正値Oは、所定の観察範囲となるレーザ光の波長とガルバノミラー4A,4Bの揺動範囲の中心の向きとの関係をも示している。
制御装置11は、対物レンズ5の光軸方向に合焦状態となるレーザ光の波長と標本Sにおける観察深さ(光学部材29の位置)との関係を示す合焦補正値を含む調整リング31の回転角θを記憶している。本実施形態においては、制御装置11は、図7に示すように、レーザ光の波長λおよび標本Sにおける観察深さZと調整リング31の回転角θとが対応付けられたテーブル41を有している。また、制御装置11は、図8に示すように、レーザ光の波長λおよび調整リング31の回転角θとガルバノミラー4A,4Bの振り幅の補正値Gとが対応付けられたテーブル43と、図9に示すように、レーザ光の波長λおよび調整リング31の回転角θとガルバノミラー4A,4Bの揺動範囲の中心の向きの補正値Oとが対応付けられたテーブル45とを有している。
これら補正値G、補正値Oおよび調整リング31の回転角θは、図10に示すように、連続的に測定したものを用いることとしてもよい。図10において、縦軸は標本における観察深さZを示し、横軸はレーザ光の波長λを示している。図11〜図13において同様である。
また、制御装置11は、入力部35から送られてくる波長情報により示されるレーザ光の波長、および、観察深さ情報によって示される標本Sにおける観察深さに対応する調整リング31の回転角θをテーブル41から読み出して観察深さ制御ユニット39に設定するようになっている。また、制御装置11は、そのレーザ光の波長およびテーブル41から読み出した調整リング31の回転角θに対応する補正値Gおよび補正値Oをそれぞれテーブル43およびテーブル45から読み出してスキャナ制御ユニット9に設定するようになっている。
このように構成されたレーザ走査型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1により標本Sを観察する場合は、まず、入力部35により、光源から発生させるレーザ光の波長と標本Sにおける所望の観察深さを示す観察深さ情報をユーザが入力する。
制御装置11により、ユーザが入力した波長情報により示されるレーザ光の波長λnと観察深さ情報により示される標本Sにおける観察深さZとに対応する調整リング31の回転角θが図7のテーブル41から読み出されて、観察深さ制御ユニット39に設定される。図7の例は、レーザ光の波長λ2と観察深さZn1,Zn2,Zn3,Zn4とに対応する調整リング31の回転角θn1,θn2,θn3,θn4が読み出されている様子を示している。
また、制御装置11により、ユーザが入力した波長情報により示されるレーザ光の波長λnとテーブル41から読み出された調整リング31の回転角θnとに対応する補正値Gnが図8のテーブル43から読み出されるとともに補正値Onが図9のテーブル45から読み出されて、それぞれスキャナ制御ユニット9に設定される。図8および図9の例は、レーザ光の波長λ2と調整リング31の回転角θn1,θn2,θn3,θn4とにそれぞれ対応する補正値Gn1,Gn2,Gn3,Gn4と補正値On1,On2,On3,On4が読み出されている様子を示している。
次いで、観察深さ制御ユニット39により、電動アクチュエータ37が駆動されて、設定された調整リング31の回転角θnに基づいて調整リング31が回転させられて、光学部材29が光軸方向に移動させられる。これにより、図7〜図9の例では、観察深さがZn1からZn4まで段階的に変更される。
また、スキャナ制御ユニット9により、設定された補正値Gnおよび補正値Onに基づいて、観察深さごとにガルバノミラー4A,4Bが振り幅と揺動範囲の中心の向きとを調整されて揺動させられる。これにより、図7〜図9の例では、観察深さZn1において、補正値Gn1および補正値On1に基づいてガルバノミラー4A,4Bが振り幅と揺動範囲の中心の向きとを調整されて揺動させられる。同様に、観察深さZn2においては補正値Gn2および補正値On2に基づいてガルバノミラー4A,4Bが揺動角度を調整されて揺動され、観察深さZn3においては補正値Gn3および補正値On3に基づいてガルバノミラー4A,4Bが揺動角度を調整されて揺動され、観察深さZn4においては補正値Gn4および補正値On4に基づいてガルバノミラー4A,4Bが揺動角度を調整されて揺動される。
ここで、標本Sに照射するレーザ光の波長を変更すると、色収差の影響により焦点位置が変動してしまうが、観察深さ制御ユニット39により、変更したレーザ光の波長λに対応する合焦補正値を含む調整リング31の回転角θnに基づいて光学部材29の位置が調整されることで、ユーザが所望する観察深さ(例えば、Zn1,Zn2,Zn3,Zn4)ごとにピントを合わせて合焦状態を維持することができる。
また、標本Sに照射するレーザ光の波長を変更すると、波長によって倍率色収差の出方が変化するため、光検出部7による標本Sの観察範囲が変動してしまうが、スキャナ制御ユニット9により、変更したレーザ光の波長λに対応する補正値Gおよび補正値Oに基づいてレーザ光の走査範囲の大きさおよび光軸に交差する方向の位置が調整されることで、観察深さ(例えば、Zn1,Zn2,Zn3,Zn4)ごとにそれぞれ光検出部7による標本Sの観察範囲の大きさと位置とを維持することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、標本Sに照射するレーザ光の波長を変更した場合であっても、波長の変更に伴う焦点位置の変動および光検出部7による標本Sの観察範囲の変動を容易に防ぐことができる。
本実施形態においては、補正値G、補正値O、調整リング31の回転角θとして連続的な測定値を用いることとした。これに代えて、例えば、離散的に測定した測定値を用いることとしてもよい。この場合、例えば、図11に示すように、前後する測定値の2点で直線を作り、入力値に対応する補正値または回転角を直線から読み取ることとしてもよい(直線補間)。また、図12に示すように、近似曲線を作り、入力値に対応する補正値または回転角を曲線から読み取ることとしてもよい(曲線補間)。また、波長がパラメータになっている補正値または回転角の場合は、図13に示すように、色収差カーブを利用してフィッティングすることとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
1 レーザ走査型顕微鏡
3 スキャナ(走査部)
4A,4B 揺動ミラー(ガルバノミラー)
5 対物レンズ(対物光学系)
9 スキャナ制御ユニット(揺動ミラー制御部)
29 光学部材
33 回転角検出部(位置検出部)
35 入力部
39 観察深さ制御ユニット(焦点位置制御部、合焦状態制御部)
S 標本

Claims (11)

  1. 光軸方向に間隔をあけて配され光源から発せられたレーザ光を標本に集光する複数の光学部材と、これら光学部材の一部を光軸方向に移動させることにより焦点位置を変更可能な焦点位置変更部とを備える対物光学系と、
    所定の揺動軸回りに揺動可能な揺動ミラーを有し、前記対物光学系により前記標本に集光されるレーザ光を前記揺動ミラーの揺動角度に応じて走査させる走査部と、
    該走査部によりレーザ光が走査された前記標本から戻る戻り光に基づいて、前記標本の画像情報を取得する観察光学系と、
    前記焦点位置変更部により移動させられた前記光学部材の位置に基づいて、前記観察光学系による前記標本の観察範囲を維持するように前記揺動ミラーの揺動角度を制御する揺動ミラー制御部とを備えるレーザ走査型顕微鏡。
  2. 前記揺動ミラー制御部が、前記揺動ミラーの振り幅を調整する請求項1に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  3. 前記揺動ミラー制御部が、前記揺動ミラーの揺動範囲の中心の向きを調整する請求項1または請求項2に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  4. 前記焦点位置変更部が前記光学部材を光軸方向に段階的に複数回移動可能な請求項1から請求項3のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
  5. 前記揺動ミラー制御部が、所定の前記観察範囲となる前記光学部材の位置と前記揺動ミラーの揺動角度との関係を示す揺動角度補正値に基づいて、前記揺動ミラーの揺動角度を制御する請求項1から請求項4のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
  6. 前記焦点位置変更部により移動させられた前記光学部材の位置を検出する位置検出部を備え、
    前記焦点位置変更部が、ユーザにより手動で前記光学部材を光軸方向に移動可能に構成され、
    前記揺動ミラー制御部が、前記位置検出部により検出された前記光学部材の位置に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御する請求項5に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  7. 前記対物光学系の前記光学部材の位置を示す位置情報をユーザに入力させる入力部と、
    前記対物光学系が前記入力部により入力された前記位置情報によって示される前記光学部材の位置となるよう、前記焦点位置変更部を制御する焦点位置制御部とを備え、
    前記揺動ミラー制御部が、前記入力部により入力された前記位置情報により示される前記光学部材の位置に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御する請求項5に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  8. 発生するレーザ光の波長を変更可能な前記光源を備え、
    前記揺動ミラー制御部が、前記光源から発せられたレーザ光の波長に基づいて、前記観察光学系による前記標本の観察範囲を維持するように前記揺動ミラーの揺動角度を制御する請求項5から請求項7のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
  9. 前記揺動角度補正値が、所定の前記観察範囲となる前記レーザ光の波長と前記揺動ミラーの揺動角度との関係をも示し、
    前記揺動ミラー制御部が、前記変更後のレーザ光の波長に対応する前記揺動角度補正値に基づいて前記揺動ミラーの揺動角度を制御する請求項8に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  10. 前記光源から発せられるレーザ光の波長に基づいて、前記対物光学系の光軸方向の合焦状態を維持するように前記焦点位置変更部を制御する合焦状態制御部を備える請求項9に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  11. 前記合焦状態制御部が、前記対物光学系の光軸方向に合焦状態となる前記レーザ光の波長と前記複数の光学部材の位置との関係を示す合焦補正値に基づいて、前記焦点位置変更部を制御する請求項10に記載のレーザ走査型顕微鏡。
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