JP2016204521A - 水性フレキソ印刷インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決方法】顔料、顔料分散用樹脂、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、レオロジーコントロール剤、水性媒体を含有する水性フレキソ印刷インキ組成物であって、水性フレキソ印刷インキ組成物中の顔料の含有量が5〜60質量%であり、レオロジーコントロール剤が、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースであり、該カルボキシルメチルセルロースの水性フレキソ印刷インキ組成物中の含有量が0.01〜2.0質量%であることを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
【選択図】なし
Description
同時に、最近では産業界をあげて環境にやさしい製品作りを目指しており、段ボールの材料として古紙や再生紙等が利用されるようになっている。このような材料から得られる段ボールは、表面の凹凸が粗いうえに不鮮明な色合いを有し、液体の浸透性も高いため、微小印刷物を製造することは極めて困難である。加えて印刷業界では、経済性の追求から高希釈率のインキが高速且つ薄膜で印刷されており、印刷条件は厳しくなる一方である。したがって、印刷インキには、さらに高光沢で、濃度が高く、かつ高いレベリング性が要求されている。
しかし、従来の水性フレキソ印刷インキ組成物をディスペンシングシステム等の生産システムに適用した場合は、得られた印刷インキの濃度が不十分であったり、水による希釈率が低いという問題を有していた。また、顔料濃度が高い水性顔料分散体をディスペンシングシステム等の生産システムに適用した場合は、その水性顔料分散体の顔料濃度が高いために、ワニス組成物等との混合の際に生じるショックを緩和することがいまだ十分でないという問題を有していた。
すなわち、本発明は、
1.顔料、顔料分散用樹脂、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、レオロジーコントロール剤、水性媒体を含有する水性フレキソ印刷インキ組成物であって、水性フレキソ印刷インキ組成物中の顔料の含有量が5〜60質量%であり、レオロジーコントロール剤が、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースであり、該カルボキシルメチルセルロースの水性フレキソ印刷インキ組成物中の含有量が0.01〜2.0質量%であることを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
2.顔料分散用樹脂がアルカリ可溶型水溶性樹脂を含有することを特徴とする1に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
3.顔料分散用樹脂が(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを含有することを特徴とする1又は2に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
4.1〜3のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物は、下記条件1を満たす下記ア〜ウをア/イ=100/0.1〜20/80、(ア+イ)/ウ=100/0〜60/40の割合となるように混合して得られるもので、水性フレキソ印刷インキ組成物中にレオロジーコントロール剤として、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースを含有することを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
ア.顔料、顔料分散用樹脂、水性媒体からなる顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物。
イ.スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、水を含有するワニス組成物。
ウ.希釈溶剤。
条件1 ア及び/又はイにレオロジーコントロール剤として重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースを含有する。
5.ワニス組成物が、体質顔料、無機系微粒子及び粘着性樹脂から選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含有することを特徴とする4に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
6.1〜5のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物を使用して、フレキソ印刷することを特徴とする印刷方法。
(顔料)
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物に使用される顔料としては、従来から水性フレキソ印刷インキで使用されているものを使用できる。具体的には、無機顔料として、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミニウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料を挙げることができる。また、有機顔料として、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。上記顔料は、1種でも2種以上でも用いることができる。
上記顔料の水性フレキソ印刷インキ組成物中での含有量は5〜60質量%であり、通常有機顔料の場合は、6〜35質量%、無機顔料の場合は、30〜60質量%である。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用する顔料分散用樹脂としては、アルカリ可溶型水溶性樹脂であり、さらに、(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを併用して使用することが好ましい。
アルカリ可溶型水溶性樹脂としては、通常の水性フレキソ印刷インキで使用される不飽和二重結合を有するモノマーを重合させて得られる樹脂や、官能基同士の反応によって得られる樹脂などであればとくに制限なく使用できる。
具体的には、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそのアルキルエステル、あるいはスチレン等を主なモノマー成分として共重合した水溶性アクリル系樹脂、水溶性スチレン−アクリル系樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸系樹脂、水溶性スチレン−アクリル−マレイン酸系樹脂、水溶性ポリウレタン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂などの各種バインダー樹脂が好適な例として例示できる。
これらのアルカリ可溶型水溶性樹脂は、通常、塩基性化合物の存在下で水中に溶解させて水溶性樹脂ワニスとして使用する。上記アルカリ可溶型水溶性樹脂を水中に溶解するために使用する塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、有機アミン、アルカリ金属水酸化物等を挙げられる。具体的には、上記有機アミンとしては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアルカノールアミン等を挙げることができる。上記アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。その中でも乾燥性を向上させるために、常温あるいはわずかの加温で容易に揮発するものが望ましい。
顔料に対するアルカリ可溶型水溶性樹脂の使用量は、顔料100質量部に対して10〜
30質量部で、好ましくは12〜28質量部である。
(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーとしては、2以上のブロックを含み、それぞれのブロックは、ポリエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドで構成される。
(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーとしては、公知の方法で合成することができる。例えば、ポリエチレンオキサイドポリマーがプロピレンオキサイドと反応し、ポリ(プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを形成でき、別の方法として、ポリプロピレンオキサイドポリマーがエチレンオキサイドと反応し、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーを形成することができる。
なお、本発明で使用できるポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーは、重量平均分子量が5,000〜100,000の範囲のもので、市販されている具体例としては、ADEKA製のアデカプルロニックシリーズ等が挙げられる。
また、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーは、水を含有する溶剤の安定性の面から、HLB値が8〜20であることが好ましい。
ここで、HLB値とは、界面活性剤の分野で利用されている、分子の親水性部分と親油性部分とのバランス(hydrophile-lipophile balance)を表すものであり、上記HLB値は、下記に示すグリフィン式(一定の油に対する乳化効率の測定から求めた実験値と親水部の重量分率に基づく式)を適用して求める事ができる。
〔グリフィン式〕HLB=(100/5)×親水性基重量/(親水性基重量+疎水性基重量)
顔料に対しての(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーの使用量は、顔料100質量部に対して0〜10質量部、好ましくは0.5〜8質量部である。
顔料に対してのアルカリ可溶型水溶性樹脂+(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーの合計使用量は、顔料100質量部に対して10〜30質量部であることが好ましい。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用するスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンとしては、公知の方法で製造される酸価10〜100mgKOH/gのスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンが使用できる。このようなスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンのうち、水溶性アクリル系樹脂を高分子乳化剤として用いて、スチレン系モノマー、さらに、必要に応じて(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを共重合して得られる常温で造膜するものが好適に使用できる。
スチレン−アクリル系樹脂エマルジョンの使用量は、水性フレキソ印刷インキ組成物中に、固形分で5〜40質量部である。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用するレオロジーコントロール剤は、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースである。カルボキシルメチルセルロースは水性フレキソ印刷インキ組成物中に0.01〜2.0質量%含有することが好ましい。含有量が0.01質量%より少ないと本発明の効果が得られず、一方2.0質量%より多いと流動性が低下し、得られる印刷物の光沢が低下するので好ましくない。
具体例としては、品番1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1220、1240、1250、1260、2280(ダイセルファインケミカル)等が例示できる。
会合型のレオロジーコントロール剤としては、アクリル膨潤会合型レオロジーコントロール剤及び/又はウレタン会合型レオロジーコントロール剤で、具体例としては、RM−5、TT−615、TT−935、RM−8、RM−825、RM−1020、SCT−275、RM−2020、RM−SW、RM−2020NPR、RM−R、RM−12W、DR−1、DR−72、DR−300、RM−7、RM−50000、RM−60000、RM−845、RM−995、(ローム・アンド・ハース社製)、コグニス3220(バスフ社製)、アデカノールVF(ADEKA社製)等が例示できる。なかでも、ウレタン変性エーテル会合型レオロジーコントロール剤が好適に使用できる。
レオロジーコントロール剤(重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロース+会合型のレオロジーコントロール剤+重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤)の使用量は、水性フレキソ印刷用インキ組成物中に固形分で0.01〜2質量部であることが好ましい。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用する水性媒体としては、水と本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物の性能低下をきたさない範囲で、水溶性有機溶剤を使用する。
水溶性有機溶剤としては、アルコールおよび多価アルコール系溶剤で、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノオクチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジピロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジピロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン等を添加することができる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物には、必要に応じて各種添加剤を使用することができる。
具体的には、乾燥性を向上させるために、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク等の体質顔料、防滑性を付与するために無機系微粒子及び粘着性樹脂(アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂)、レベリング性を向上させるためにレベリング剤、消泡性を付与するために消泡剤、再溶解性を付与するために苛性ソーダ等の塩基性化合物、塗膜耐性を付与するためにワックス、造膜エマルジョン等の各種添加剤を挙げることができる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物において添加することができる造膜エマルジョンとしては、ガラス転移温度が10℃以下で造膜する樹脂エマルジョンが好ましい。このような樹脂エマルジョンとしては、アクリル系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−マレイン酸系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−アクリルマレイン酸樹脂系樹脂エマルジョンが挙げられ、中でも、水溶性アクリル系樹脂を高分子乳化剤として用いて、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等を共重合して得られたものが好適に使用できる。
次に、本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物及び印刷物の製造方法について説明する。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物を従来法で製造する方法としては、顔料と、顔料分散用樹脂と、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョンと、レオロジーコントロール剤と、水性媒体とを混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、パールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター、ロールミル等を利用して練肉し、さらに、所定の材料の残り、及び必要に応じて添加剤を混合する。
次いで、印刷時に希釈が必要な場合は、さらに水性媒体を加え水性フレキソ印刷インキ組成物を得る。この水性フレキソ印刷インキ組成物を用いた印刷物の製造方法としては、段ボールやカートン等の紙器に、上記水性フレキソ印刷インキ組成物を用いてフレキソ印刷機で印刷する方法が例示できる。
(ア.顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物)
顔料、顔料分散用樹脂としてアルカリ可溶型樹脂及び(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマー、水性媒体、必要に応じてレオロジーコントロール剤として、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロース、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、を混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、パールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター、ロールミル等を使用して練肉し、さらに、所定の材料の残り及び必要に応じて添加剤を混合し顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物を得る。
中でも高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物中には、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョンを必須成分として含有させることが好ましい。
スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、水性媒体、及び必要に応じて、レオロジーコントロール剤としてのカルボキシルメチルセルロース、顔料分散用樹脂及び各種添加剤を混合した後、撹拌装置で撹拌しワニス組成物を得る。ワニス組成物には、顔料分散用樹脂としてアルカリ可溶型水溶性樹脂を必須成分として含有させることが好ましい。
さらに、各種添加剤は、要求される性能を付与するため、乾燥性を向上させる炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク等の体質顔料、防滑性を付与する無機系微粒子及び粘着性樹脂(アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂)、レベリング性を向上させるレベリング剤、消泡性を付与する消泡剤、再溶解性を付与する苛性ソーダ等の塩基性化合物、塗膜耐性を付与するワックス等を含有させることができる。
尚、レオロジーコントロール剤としての重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースは、ア及び/又はイに含有させ、最終的な水性フレキソ印刷用インキ組成物中のレオロジーコントロール剤である重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースの使用量は、水性フレキソ印刷用インキ組成物中に固形分で0.01〜2質量部の範囲で使用することが好ましい。
希釈溶剤としては、水だけでもよいが、水性有機溶剤を必要に応じて水に混合させたものを使用することもできる。
上記ア.高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物、上記イ.ワニス組成物及び上記ウ.希釈溶剤を調色充填装置(ディスペンシングシステム)を用いて、予めコンピュータに記憶された配合比:ア〜ウをア/イ=100/0.1〜20/80、(ア+イ)/ウ=100/0〜60/40の割合となるように混合し、本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物を得る。
尚、水性フレキソ印刷インキ組成物は、レオロジーコントロール剤として、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースを含有するように配合する。
これらの割合にて上記ア〜ウを混合することによって、必要な時に必要な量のインキをピグメントショック等の支障を生じることなく得ることができる。
得られた水性フレキソ印刷インキ組成物を用いて、段ボールやカートン等の紙器に、上記水性フレキソ印刷インキ組成物を用いてフレキソ印刷機で印刷する。
尚、上記調色充填装置(ディスペンシングシステム)は、16〜20色分のインキタンクとその各々に接続したポンプと注入用ノズル、計量器、撹拌機、及びコンピュータが装備されており、予め、コンピュータに記憶された配合比で、インキの生産、調色作業が可能である。
(濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物)
顔料(フタロシアニンブルー、C.I.ピグメントブルー15:3)、アルカリ可溶型水溶性樹脂(ジョンクリルHPD−671、ジョンソンポリマー社製、固形分25%)、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマー(ポリ(EO/PO)ブロックポリマー、HLB値14、Mw16000)、ジブチルグリコール、水の混合物をビーズミルで混練後、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリル7610、ジョンソンポリマー社製、固形分52%)、レオロジーコントロール剤(カルボキシルメチルセルロース)、会合型のレオロジーコントロール剤(SNシックナー 623N、固形分30%)、体質顔料(一次粒子径0.1μmの重炭酸カルシウムを75%含有しているスラリー)、シリカ(富士デビソン社製、平均粒子径5μm)、造膜エマルジョン(ジョンクリル390、ジョンソンポリマー社製、ガラス転移温度2℃、固形分46%)、消泡剤(SN デフォーマー 777 ♯C、サンノプコ社製)を表1の割合となるように加え混合して、実施例1〜11、比較例1及び2の濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物を得た。
実施例1〜11、比較例1及び2の濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物の23℃の粘度を4号ザーンカップで測定した。その結果は、表1に示した。
評価
〇:40秒以下であるもの
×:60秒を超えるもの
上記表1に記載の、実施例1〜11、比較例2の濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物100質量部に水を50質量部添加し撹拌して、水性フレキソ印刷インキ組成物A〜K、比較例Bを得た。その性能評価結果を表2に記載した。尚、上記濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物比較例1は、粘度が高いので水希釈後の評価については実施しなかった。
実施例A〜K、比較例Bの水性フレキソ印刷インキ組成物の23℃の粘度を4号ザーンカップで測定した。
評価
〇:7.5秒以上であるもの
×:7.5秒未満であるもの
実施例A〜K、比較例Bの水性フレキソ印刷インキ組成物を密閉したサンプル瓶に入れ、40℃7日間保存した後のインキ流動性を目視で評価した。
評価
〇:フローが有るもの
×:フローが無いもの
実施例A〜K、比較例Bの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製、K)に展色した各印刷物を、2.5cm×25cmに切断してテストピースとし、学振型耐摩擦試験機(大宋科学精器製作所製)を使用して、当て紙(コピー用紙)を印刷物の印刷面に当てて、500gの荷重で100回ずつ摩擦して耐性を評価した。
評価
○:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール5〜4のもの
△:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール3のもの
×:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール2〜1のもの
実施例A〜K、比較例Bの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製、K)に展色した各印刷物の乾燥性を指触して評価した。
評価
◎:実施例1より速いもの
○:実施例1と同等なもの
実施例A〜K、比較例Bの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製)に展色し、得られた各印刷物の滑り角度を、東洋精機製滑り角度試験機により測定した。
評価
1:30度未満
2:30度以上
(高顔料濃度濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物)
顔料(フタロシアニンブルー、C.I.ピグメントブルー15:3)、アルカリ可溶型水溶性樹脂(ジョンクリルHPD−671、ジョンソンポリマー社製、固形分25%)、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマー(ポリ(EO/PO)ブロックポリマー、HLB値14、Mw16000)、ジブチルグリコール、水の混合物をビーズミルで混練後、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリル7610、ジョンソンポリマー社製、固形分52%)、レオロジーコントロール剤としてカルボキシルメチルセルロース、会合型のレオロジーコントロール剤(SNシックナー 623N、固形分30%)、消泡剤(SN デフォーマー 777♯C、サンノプコ社製)を表3の割合となるように加え混合して、実施例12及び13の高顔料濃度濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物を得た。
アルカリ可溶型水溶性樹脂(ジョンクリルHPD−671、ジョンソンポリマー社製、固形分25%)、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリル7610、ジョンソンポリマー社製、固形分52%))、レオロジーコントロール剤としてカルボキシルメチルセルロース、会合型のレオロジーコントロール剤(SNシックナー 623N、固形分30%)、水を表4の割合となるように加え混合して、ワニス組成物α、βを得た。
実施例12及び13の高顔料濃度濃縮水性フレキソ印刷インキ組成物とワニス組成物α及びβとを表5の割合となるように配合して、実施例12’及び13’の水性フレキソ印刷用インキ組成物を調製した。
<粘度評価>
実施例12’及び13’の水性フレキソ印刷インキ組成物の23℃の粘度を4号ザーンカップで測定した。その結果は、表5に示した。
評価
〇:40秒以下であるもの
実施例12’及び13’の水性フレキソ印刷用インキ組成物を調製して10分間静置後、100メッシュの網で網越しして残渣を目視で評価した。その結果は、表5に示した。
評価
〇:残渣が無いもの
実施例12’及び13’の水性フレキソ印刷用インキ組成物について、調製直後の各ワニス希釈水性フレキソ印刷用インキ組成物と、各水性フレキソ印刷用インキ組成物を密閉したサンプル瓶に入れて40℃7日間保存した各水性フレキソ印刷用インキ組成物を、へら引きにてKライナー(王子製紙製、K)に同時展色し、色調変化を目視で比較し評価した。その結果は、表5に示した。
評価
〇:保存前後において色調変化が無いもの
上記実施例12’及び13’の水性フレキソ印刷用インキ組成物100質量部に水を50質量部加え撹拌し、それぞれ実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物を得た。その性能評価は、表6に記載した。
実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物の23℃の粘度を4号ザーンカップで測定した。
評価
〇:7.5秒以上であるもの
×:7.5秒未満であるもの
実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物を密閉したサンプル瓶に入れ、40℃7日間保存した後のインキ流動性を目視で評価した。
評価
〇:フローが有るもの
×:フローが無いもの
実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製、K)に展色した各印刷物を、2.5cm×25cmに切断してテストピースとし、学振型耐摩擦試験機(大宋科学精器製作所製)を使用して、当て紙(コピー用紙)を印刷物の印刷面に当てて、500gの荷重で100回ずつ摩擦して耐性を評価した。
評価
○:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール5〜4のもの
△:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール3のもの
×:コピー用紙の汚染が汚染用グレースケール2〜1のもの
実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製、K)に展色した各印刷物の乾燥性を指触して評価した。
評価
○:実施例1と同等なもの
実施例L及びMの水性フレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙製)に展色し、得られた各印刷物の滑り角度を、東洋精機(株)製滑り角度試験機により測定した。
評価
○:30度未満
Claims (6)
- 顔料、顔料分散用樹脂、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、レオロジーコントロール剤、水性媒体を含有する水性フレキソ印刷インキ組成物であって、水性フレキソ印刷インキ組成物中の顔料の含有量が5〜60質量%であり、レオロジーコントロール剤が、重量平均分子量209万〜200万のカルボキシルメチルセルロースであり、該カルボキシルメチルセルロースの水性フレキソ印刷インキ組成物中の含有量が0.01〜2.0質量%であることを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 顔料分散用樹脂がアルカリ可溶型水溶性樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 顔料分散用樹脂が(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物は、下記条件1を満たす下記ア〜ウをア/イ=100/0.1〜20/80、(ア+イ)/ウ=100/0〜60/40の割合となるように混合して得られるもので、水性フレキソ印刷インキ組成物中にレオロジーコントロール剤として、重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースを含有することを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
ア.顔料、顔料分散用樹脂、水性媒体からなる顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物。
イ.スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、水を含有するワニス組成物。
ウ.希釈溶剤。
条件1 ア及び/又はイにレオロジーコントロール剤として重量平均分子量20万〜200万のカルボキシルメチルセルロースを含有する。 - ワニス組成物が、体質顔料、無機系微粒子及び粘着性樹脂から選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含有することを特徴とする請求項4に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物を使用して、フレキソ印刷することを特徴とする印刷方法。
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