JP2016180061A - 水性フレキソ印刷インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
同時に、最近では産業界をあげて環境にやさしい製品作りを目指しており、段ボールの材料としても、古紙や再生紙等が利用されるようになっている。このような材料から得られる段ボールは、表面の凹凸が粗いうえに不鮮明な色合いを有し、浸透性も高いため、微小印刷物を製造することは極めて困難である。加えて印刷業界では、経済性の追求から水等で希釈した高希釈率のインキが薄膜で高速で印刷されており、印刷条件は厳しくなる一方である。
洗浄性が低下すると、
(1)印刷の品種を変更する場合においては、印刷機の洗浄及び使用した印刷版の洗浄のためにより長時間を要する。
(2)印刷を中断する場合において、印刷版上に残ったインキの洗浄性が悪いときには、印刷版に残ったインキを完全に洗浄・除去することが困難になり、印刷版上に残ったインキが次の印刷時の印刷品質を低下させる。若しくは、印刷版の洗浄に時間がかかる。
すなわち、本発明は、
1.顔料、顔料分散用樹脂、水を含有する溶剤を含有する水性フレキソ印刷インキ組成物であって、更に、水性フレキソ印刷インキ組成物中に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを0.1〜5.0質量%含有していることを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
2.さらに、樹脂エマルジョンを含有することを特徴とする1に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
3.顔料分散用樹脂がアルカリ可溶型水溶性樹脂を含有することを特徴とする1又は2に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
4.顔料分散用樹脂が(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを含有することを特徴とする1〜3のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
5.樹脂エマルジョンが、アクリル系樹脂エマルジョン及び/又はスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンであることを特徴とする2〜4のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
6.さらに、下記(1)〜(3)から選ばれる少なくとも1種のレオロジーコントロール剤を水性フレキソ印刷インキ組成物中に0.05〜2.0重量%含有することを特徴とする1〜5のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
(1)ウレタン会合型及び/又はアルカリ膨潤会合型のレオロジーコントロール剤
(2)重量平均分子量が20万〜300万である高分子型のアルカリ可溶型のポリマー及び/又はポリエチレングリコールのレオロジーコントロール剤
7.1〜6のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物を使用して、フレキソ印刷することを特徴とする印刷方法。
(顔料)
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物に使用される顔料としては、従来から水性フレキソ印刷インキで使用されているものを使用できる。具体的には、無機顔料として、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミニウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料を挙げることができる。また、有機顔料として、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。上記顔料は、1種でも2種以上でも用いことができる。
上記顔料の水性フレキソ印刷インキ組成物中での含有量は5〜60質量%であり、通常有機顔料の場合は、6〜35質量%、無機顔料の場合は、30〜60質量%である。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用する顔料分散用樹脂としては、アルカリ可溶型水溶性樹脂であり、さらに、(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを併用して使用することが好ましい。
具体的には、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそのアルキルエステル、あるいはスチレン等を主なモノマー成分として共重合した水溶性アクリル系樹脂、水溶性スチレン−アクリル系樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸系樹脂、水溶性スチレン−アクリル−マレイン酸系樹脂、水溶性ポリウレタン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂などの各種バインダー樹脂が好適な例として例示できる。
これらのアルカリ可溶型水溶性樹脂は、通常、塩基性化合物の存在下で水中に溶解させて水溶性樹脂ワニスとして使用する。上記アルカリ可溶型水溶性樹脂を水中に溶解するために使用する塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、有機アミン、アルカリ金属水酸化物等が挙げられる。具体的には、上記有機アミンとしては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等を挙げることができる。上記アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。その中でも乾燥性を向上させるために、常温あるいはわずかの加温で容易に揮発するものが望ましい。
顔料に対するアルカリ可溶型水溶性樹脂の使用量は、顔料100質量部に対して10〜
30質量部であり、好ましくは12〜28質量部である。
(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーとしては、2以上のブロックを含み、それぞれのブロックは、ポリエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドで構成される。
(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーとしては、公知の方法で合成することができる。例えば、ポリエチレンオキサイドポリマーがプロピレンオキサイドと反応し、ポリ(プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを形成でき、別の方法としては、ポリプロピレンオキサイドポリマーがエチレンオキサイドと反応し、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーを形成することができる。
なお、本発明で使用できるポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーは、重量平均分子量が5,000〜100,000の範囲のものであり、市販されている具体例としては、ADEKA社製のアデカプルロニックシリーズ等が挙げられる。
また、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド)ブロックポリマーは、水を含有する溶剤の安定性の面から、HLB値が8〜20であることが好ましい。
ここで、HLB値とは、界面活性剤の分野で利用されている、分子の親水性部分と親油性部分とのバランス(hydrophile-lipophile balance)を表すものであり、上記HLB値は、下記に示すグリフィン式(一定の油に対する乳化効率の測定から求めた実験値と親水部の重量分率に基づく式)を適用して求める事ができる。
〔グリフィン式〕HLB=(100/5)×親水基重量/(親水基重量+疎水性重量)
顔料に対しての(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーの使用量は、顔料100質量部に対して0〜10.0質量部、好ましくは0.5〜8.0質量部である。
顔料に対してのアルカリ可溶型水溶性樹脂+(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーの合計使用量は、顔料100質量部に対して10〜30質量部であることが好ましい。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物には、洗浄性を向上させるために、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを0.02〜5.0質量%含有させ、好ましくは0.1〜0.9質量%含有させる。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールは、水性フレキソ印刷インキ組成物に添加させることもできるし、上記アルカリ可溶型水溶性樹脂を水中に溶解するために使用する塩基性化合物の一部として使用することができる。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールの含有量が0.02質量%より少ないと本発明の効果が得られず、一方5.0質量%より多いと乾燥性が悪化する傾向となる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物には、水性フレキソ印刷インキ組成物の乾燥性や印刷物の品質を向上させるために、必要に応じて公知の方法で製造される酸価10〜100mgKOH/gの樹脂エマルジョンを使用することができる。樹脂エマルジョンとしては、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン等で、好ましくは、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョンである。このような樹脂エマルジョンのうち、水溶性アクリル系樹脂を高分子乳化剤として用いて、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等のモノマーを共重合して得られる常温で造膜するものが好適に使用できる。
樹脂エマルジョンの使用量は、水性フレキソ印刷インキ組成物中に、固形分で5〜40質量部である。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物には、水希釈性や水性フレキソ印刷用インキ組成物の作成時に生じるピグメントショックを向上させるために、下記(1)及び下記(2)から選ばれる少なくとも1種のレオロジーコントロール剤を含有させることが好ましい。
(1)ウレタン会合型及び/又はアルカリ膨潤会合型のレオロジーコントロール剤
(2)重量平均分子量が20万〜300万である高分子型のアルカリ可溶型のポリマー及び/又はポリエチレングリコールのレオロジーコントロール剤
レオロジーコントロール剤((1)+(2))の使用量は、フレキソ印刷用インキ組成物中に固形分で0質量部より多く2質量部以下、好ましくは、0.05質量部以上2質量部以下である。尚、(1)の使用量は、フレキソ印刷用インキ組成物中に固形分で0質量部より多く1質量部以下、(2)の使用量は、フレキソ印刷用インキ組成物中に固形分で0質量部より多く1質量部以下であることが好ましい。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物で使用する溶剤としては、水と本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物の性能低下をきたさない範囲で、水溶性有機溶剤を使用する。
水溶性有機溶剤としては、アルコールおよび多価アルコール系溶剤で、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノオクチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジピロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジピロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン等を添加することができる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物には、必要に応じて各種添加剤を使用することができる。
具体的には、乾燥性を向上させるために、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク等の体質顔料、防滑性を付与するために無機系微粒子及び粘着性樹脂(アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂)、レベリング性を向上させるためにレベリング剤、消泡性を付与するために消泡剤、再溶解性を付与するために苛性ソーダ等の塩基性化合物、塗膜耐性を付与するためにワックス、造膜エマルジョン等の各種添加剤を挙げることができる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物において、上記添加剤の1種として添加することができる造膜エマルジョンとしては、ガラス転移温度が10℃以下で造膜する樹脂エマルジョンが好ましい。このような樹脂エマルジョンとしては、アクリル系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−マレイン酸系樹脂エマルジョン、水溶性スチレン−アクリル−マレイン酸樹脂系樹脂エマルジョンが挙げられ、中でも、水溶性アクリル系樹脂を高分子乳化剤として用いて、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等を共重合して得られたものが好適に使用できる。
本発明の水性フレキソ印刷インキ組成物を従来法で製造する方法としては、顔料と、顔料分散用樹脂と、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールと、水を含有する溶剤、必要に応じてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、レオロジーコントロール剤とを混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、パールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター、ロールミル等を利用して練肉し、さらに、所定の材料の残り、及び必要に応じて添加剤を混合する。
次いで、印刷時に希釈が必要な場合は、さらに水を含有する溶剤を加え水性フレキソ印刷インキ組成物を得る。この水性フレキソ印刷インキ組成物を用いた印刷方法としては、段ボールやカートン等の紙器に、上記水性フレキソ印刷インキ組成物を用いてフレキソ印刷機で印刷する方法が例示できる。
(ア.顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物)
顔料、顔料分散用樹脂としてアルカリ可溶型樹脂、レオロジーコントロール剤として(1)会合型のレオロジーコントロール剤及び/又は(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤、水を含有する溶剤、必要に応じてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、顔料分散用樹脂として(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、パールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター、ロールミル等を使用して練肉し、さらに、所定の材料の残り及び必要に応じて添加剤を混合し顔料濃度が15〜60質量%である高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物を得る。
中でも高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物中には、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、顔料分散用樹脂として(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを必須成分として含有させることが好ましい。
また、高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物中の(1)会合型のレオロジーコントロール剤、(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤は、固形分で各々、0質量部以上1質量部以下である(但し、(1)会合型のレオロジーコントロール剤、(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤の少なくとも一方は、高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物中に含まれている。ただし、いずれか一方のレオロジーコントロール剤が含有されないときには、そのレオロジーコントロール剤は下記のワニス組成物中に含有される必要がある)。
スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、レオロジーコントロール剤として(1)会合型のレオロジーコントロール剤及び/又は(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤、水を含有する溶剤、及び必要に応じて顔料分散用樹脂及び各種添加剤を混合した後、撹拌装置で撹拌しワニス組成物を得る。ワニス組成物には、顔料分散用樹脂としてアルカリ可溶型水溶性樹脂を必須成分として含有させることが好ましい。
また、ワニス組成物中の(1)会合型のレオロジーコントロール剤、(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤は、固形分で各々、0質量部以上1質量部以下である(但し、(1)会合型のレオロジーコントロール剤、(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤の少なくとも一方は、ワニス組成物中に含まれている)。
さらに、各種添加剤は、要求される性能を付与するため、乾燥性を向上させる炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク等の体質顔料、防滑性を付与する無機系微粒子及び粘着性樹脂(アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂)、レベリング性を向上させるレベリング剤、消泡性を付与する消泡剤、再溶解性を付与する苛性ソーダ等の塩基性化合物、塗膜耐性を付与するワックス等を含有させることができる。
希釈溶剤としては、水だけでもよいが、水温和性溶剤を必要に応じて混合させたものを使用することもできる。
なお、水性フレキソ印刷インキ組成物は、レオロジーコントロール剤として、(1)会合型のレオロジーコントロール剤及び(2)重量平均分子量が20万〜300万の高分子型のレオロジーコントロール剤の両方を含有するように配合する。
得られた水性フレキソ印刷インキ組成物を用いて、段ボールやカートン等の紙器に、上記フレキソ印刷インキ組成物を用いてフレキソ印刷機で印刷する。
なお、上記調色充填装置(ディスペンシングシステム)は、16〜20色分のインキタンクとその各々に接続したポンプと注入用ノズル、計量器、撹拌機、及びコンピュータが装備されており、予め、コンピュータに記憶された配合比で、インキの生産、調色作業が可能である。
(高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物)
顔料(フタロシアニンブルー、C.I.ピグメントブルー15:3)を40質量部、アルカリ可溶型水溶性樹脂(ジョンクリルHPD−671、ジョンソンポリマー社製、固形分25%)を20質量部、ポリ(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマー(ポリ(EO/PO)ブロックポリマー、HLB値14、Mw16000)を1.5質量部、ジブチルグリコールを0.2質量部、水を23.8質量部混合してなる混合物をビーズミルで混練後、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリル7610、ジョンソンポリマー社製、固形分52%)を10.0質量部、会合型のレオロジーコントロール剤(SNシックナー 623N、固形分30%)を0.6質量部、高分子型のレオロジーコントロール剤(チクゾールK502、固形分21%)を0.2質量部、消泡剤(SN デフォーマー 777 #C、サンノプコ社製)を0.6質量部加えさらに混合して、高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物を得た。
アルカリ可溶型水溶性樹脂(ジョンクリルHPD−671、ジョンソンポリマー社製、固形分25%)を11.36質量部、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリル7610、ジョンソンポリマー社製、固形分52%)を60質量部、会合型のレオロジーコントロール剤(SNシックナー 623N、固形分30%)を0.6質量部、高分子型のレオロジーコントロール剤(チクゾールK502、固形分21%)を0.2質量部、水を27.84質量部混合して、ワニス組成物を得た。
高顔料濃度水性フレキソ印刷インキ組成物、ワニス組成物、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンを表1の割合となるように配合して、実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷用インキ組成物を調製した。
<ピグメントショック>
実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷用インキ組成物を調製して10分間静置後、100メッシュの網で濾過し、残渣を目視で評価した。
評価
〇:残渣が無いもの
×:残渣が有るもの
実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷用インキ組成物について、調製直後の各フレキソ印刷用インキ組成物と、各フレキソ印刷用インキ組成物を密閉したサンプル瓶に入れて40℃7日間保存した各フレキソ印刷用インキ組成物を、へら引きにてKライナー(王子製紙社製、K)に同時展色し、色調変化を目視で比較し評価した。
評価
〇:保存前後において色調変化が無いもの
×:保存前後において色調変化が有るもの
実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷インキ組成物の23℃での粘度を、4号ザーンカップを用いて測定した。
評価
〇:7.5秒以上であるもの
×:7.5秒未満であるもの
実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷インキ組成物を密閉したサンプル瓶に入れ、40℃7日間保存した後のインキ流動性を目視で評価した。
評価
〇:フローが有るもの
×:フローが無いもの
実施例1〜5、比較例1〜5のフレキソ印刷インキ組成物組成物を印刷版にメアバーにて展色し、24時間(25℃)で放置後、水で濡らした綿棒でこすり、そのとれ具合により評価した。
評価
○:1往復でとれる
△:2〜3往復でとれる
×:4往復以上でとれる
実施例1〜5、実施例1〜5のフレキソ印刷インキ組成物を、0.15mmのメアバーを用いてKライナー(王子製紙社製、K)に展色した各印刷物の乾燥性を指触して評価した。
評価
〇:3秒以内でタックがなくなるもの
△:3秒から6秒でタックがなくなるもの
×:タックがなくなるのに6秒より多くかかるもの
また、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールに代えて他のアルコールアミンを使用した各比較例の結果によれば、いずれも乾燥性が不良である結果となった。
Claims (7)
- 顔料、顔料分散用樹脂、水を含有する溶剤を含有する水性フレキソ印刷インキ組成物であって、更に、水性フレキソ印刷インキ組成物中に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを0.02〜5.0質量%含有していることを特徴とする水性フレキソ印刷インキ組成物。
- さらに、樹脂エマルジョンを含有することを特徴とする請求項1に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 顔料分散用樹脂がアルカリ可溶型水溶性樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 顔料分散用樹脂が(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)ブロックポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- 樹脂エマルジョンが、アクリル系樹脂エマルジョン及び/又はスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
- さらに、下記(1)〜(2)から選ばれる少なくとも1種のレオロジーコントロール剤を水性フレキソ印刷インキ組成物中に0.05〜2.0重量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物。
(1)ウレタン会合型及び/又はアルカリ膨潤会合型のレオロジーコントロール剤
(2)重量平均分子量が20万〜300万である高分子型のアルカリ可溶型のポリマー及び/又はポリエチレングリコールのレオロジーコントロール剤 - 請求項1〜6のいずれかに記載の水性フレキソ印刷インキ組成物を使用して、フレキソ印刷することを特徴とする印刷方法。
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