JP2017071743A - 被覆顔料組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】グラビアインキ用の紅色着色材として、色濃度が高く、十分な再溶解性を得ることが可能な被覆顔料組成物およびその製造方法を提供することにある。【解決手段】C.I.ピグメントレッド146により被覆されたC.I.ピグメントレッド57:1を包装用グラビアインキの紅色着色剤として使用することで、色濃度が高く、再溶解性が高いことから、連続印刷時の版詰まりを抑制することが可能となる本発明を完成するに至った。【選択図】なし
Description
本発明は、包装用グラビアインキの使用時に、再溶解性が高いC.I.ピグメントレッド146により被覆されているC.I.ピグメントレッド57:1の被覆顔料組成物および該被覆顔料組成物の製造方法に関する。
一般に、グラビアインキで使用される紅顔料としてC.I.ピグメントレッド57:1の色相が好まれるが、その構造に起因し再溶解性および、ボイル、レトルト耐性が劣るため高価なC.I.ピグメントレッド146が使用されている。しかし近年はコストダウンを目的として、グラビアインキの用途において、ボイル、レトルト耐性を必要としないスナック包装の用途に、安価なC.I.ピグメントレッド57:1を使用したいとの要望が強い。
しかし、今までのC.I.ピグメントレッド57:1では、再溶解性が低いため、ボイル、レトルト耐性の必要のないスナック包装用のグラビアインキの使用に際しても、使用することが出来なかった。
引用文献1では、アゾ顔料と飽和または不飽和の脂肪族アミンからなるアゾ顔料組成物が提案されており、引用文献2では、インクジェットインキ用の顔料分散組成物として、塩基性化合物とポリイソシアネートポリウレタン樹脂と顔料からなる顔料組成物が提案されている。更に、引用文献3では、アゾ顔料に重合ロジンを付加させた顔料組成物。引用文献4では、カーミン6B顔料とナフトールAS系不溶性モノアゾ顔料の合成を複合化して行った複合化モノアゾ顔料が提案されている。しかし、これら引用文献で提案されている顔料または顔料組成物では、十分な再溶解性が得られず、顔料以外の塩基やポリマーを添加した場合は、色濃度が低下する。
本発明が解決しようとする課題は、グラビアインキ用の紅色着色材として、色濃度が高く、十分な再溶解性を得ることが可能なアゾ顔料組成物および該顔料組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記実状に鑑みて鋭意検討した結果、C.I.ピグメントレッド146により被覆されたC.I.ピグメントレッド57:1を包装用グラビアインキの紅色着色剤として使用することで、色濃度が高く、再溶解性が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、C.I.ピグメントレッド146と、C.I.ピグメントレッド57:1とを含有し、前記C.I.ピグメントレッド57:1が前記C.I.ピグメントレッド146により被覆されていることを特徴とする被覆顔料組成物。
質量換算比でC.I.ピグメントレッド57:1 / C.I.ピグメントレッド146=10/90〜90/10である被覆顔料組成物。
さらに質量換算で前記被覆顔料組成物100部に対して、ロジンを1〜30部含有することを特徴とする被覆顔料組成物。
前記被覆顔料組成物の比表面積が10〜55m2/gである被覆顔料組成物。
前記被覆顔料組成物の製造方法であって、
[1]C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を作製する工程、
[2]N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドをアルカリ性水溶液で溶解したカップラー溶液と、前記C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を混合する工程、
[3]さらに、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドをジアゾ化したジアゾニウム塩溶液に[2]の水懸濁液を加えることで被覆顔料を製造する被覆顔料組成物の製造方法。
[1]C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を作製する工程、
[2]N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドをアルカリ性水溶液で溶解したカップラー溶液と、前記C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を混合する工程、
[3]さらに、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドをジアゾ化したジアゾニウム塩溶液に[2]の水懸濁液を加えることで被覆顔料を製造する被覆顔料組成物の製造方法。
前記記載の被覆顔料組成物を含有することを特徴とするリキッドインキを提供する。
本発明の被覆顔料組成物は、包装用グラビアインキの紅色着色剤として使用した時に、色濃度が高く、再溶解性の高いという格別顕著な技術的効果を奏する。
本発明の被覆顔料組成物は、C.I.ピグメントレッド57:1がC.I.ピグメントレッド146により被覆されていることを特徴とする被覆顔料組成物である。
アゾ顔料の代表ともいえるC.I.ピグメントレッド57:1は、通称、カーミン6Bやリソールルビンと呼ばれ、また、カルシウム ビス[2−(3−カルボキシ−2−ヒドロキシナフチルアゾ)−5−メチルベンゼンスルフォネート](IUPAC名)、2−ナフタレンカルボン酸,3−ヒドロキシ−4−[(4−メチル−2−スルフォフェニル)アゾ]−,カルシウム塩(1:1)(CAS名)とも称される紅顔料であり、主な用途は、印刷インキである。
また、C.I.ピグメントレッド57:1の一般的な製造法方法としては、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩(以下ジアゾ成分と称す)を含む懸濁液と、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸のカップラー成分を含む水溶液とのカップリング反応とレーキ化反応とを水中において行うことで得られる。こうして得られた顔料の水懸濁液をろ過、水洗して含水率60〜80%の湿潤状態の顔料水ペースト等を得る。顔料は、この湿潤状態(ウエット)で被着色媒体の着色に供されるか、または更に乾燥して、乾燥状態(ドライ)の顔料として被着色媒体の着色に供される。
ただし、C.I.ピグメントレッド57:1は、そのままでは分散性が低いため、ロジン、重合性ポリマー、界面活性剤、顔料誘導体、酸塩基誘導体等を処理することで、分散性を改良し、色濃度を改良してきた経緯がある。さらに、構造由来から堅牢性がそれほど高い顔料ではない。また、コストパフォーマンスの優れた顔料であるものの、包装用グラビアインキに使用された場合、インキの再溶解性が低いため、連続印刷時の版詰まりを起こすという問題がある。
ここで、再溶解性とは、インキ塗膜のインキ溶剤に対する溶解性を指し、溶解性が良好の場合を再溶解性が優れると判断する。
一方、包装グラビアインキ等に使用される溶剤は、主にトルエン、メチルエチルケトン、アルコール等の混合溶剤である。これはトルエンが比較的高沸点であり、且つポリウレタン樹脂に対する溶解力が高く、プラスチックフィルムへ転移しきらずにグラビア版のセル中に残ったインキの乾燥を抑え、更にはセル中に残ったインキを再溶解する働きが高いのでセルの版詰まりを防ぐのに好適であったからである。
しかし、トルエンは大気中に蒸発、放散され、光化学反応を受けてオキシダントを形成する原因物質であり、環境汚染物質排出移動登録制度(通称PRTR法)をはじめとする厳しい法規制がとられている。また、食品包装用プラスチックフィルムの印刷物に関しては、トルエン等の芳香族溶剤は印刷物に残留し易いことから、トルエンを含まない溶剤系の印刷インキの要望が大きくなってきた。
従来のポリウレタン樹脂をバインダーとした印刷インキでは、トルエンを用いずにメチルエチルケトンや酢酸エチル、イソプロピルアルコールなどの溶剤を用いた場合、版中にインキの固形分が堆積する版詰まりや、ドクターブレードで掻ききれないインキが非画線部に転移する版かぶりを生じやすい。これはトルエンを用いないことによるインキの再溶解性の低下が原因の一つであり、版中にインキが堆積し、版詰まりが生じていると考えられている。
本発明の被覆処理されるC.I.ピグメントレッド146は、モノアゾ顔料であり、N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのカップリング反応から得られる顔料であり、再溶解性が高くグラビアインキに主に使われる紅色顔料である。
本発明は、C.I.ピグメントレッド146とC.I.ピグメントレッド57:1を単に混合した混合顔料ではなく、C.I.ピグメントレッド146のカップリング反応時、つまりC.I.ピグメントレッド146の生成時にC.I.ピグメントレッド57:1が核となり、その核の表面にC.I.ピグメントレッド146が生成し、被覆することで得られる被覆顔料である。
C.I.ピグメントレッド57:1がC.I.ピグメントレッド146により被覆されていることは、被覆顔料を日本電子製JSM−7800Fを用いて加速電圧2kVの条件下でSEM−EDS観察を行なった際に、マップサムスペクトル上にClが多く検出されていることからも判断できる。
本発明を構成する被覆顔料は、C.Iピグメントレッド57:1とC.Iピグメントレッド146から構成され、質量換算比でのC.I.ピグメントレッド57:1 / C.I.ピグメントレッド146=10/90〜90/10 の範囲である。高い再溶解性に加え、高着色力及び階調性に優れた画像形成を得るためには、C.I.ピグメントレッド57:1 / C.I.ピグメントレッド146=60/40〜80/20の範囲が更に好ましい。
本発明の被覆顔料は、
[1]C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を作製する工程、
[2]N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドをアルカリ性水溶液で溶解したカップラー溶液と、前記C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を混合する工程、
[3]さらに、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドをジアゾ化したジアゾニウム塩溶液に[2]の水懸濁液を加えることで被覆顔料を製造する工程から成り立っている。
[1]C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を作製する工程、
[2]N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドをアルカリ性水溶液で溶解したカップラー溶液と、前記C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を混合する工程、
[3]さらに、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドをジアゾ化したジアゾニウム塩溶液に[2]の水懸濁液を加えることで被覆顔料を製造する工程から成り立っている。
まず、前記[1]において、C.I.ピグメントレッド57:1とはアゾレーキ顔料の一つであり、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩を含む懸濁液と、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸のカップラー成分を含む水溶液とのカップリング反応とレーキ化反応とを水中において行うことで得られる。
このカップリング反応に当たり、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩水溶液は、例えば4−アミノトルエン−3−スルホン酸と塩酸と亜硝酸ナトリウムとを反応させることにより得ることができる。
一方、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸のカップラー成分を含む水溶液は、通常アルカリ性水溶液として反応に用いる。
こうして得られた顔料の水懸濁液をろ過、水洗して含水率60〜80%の湿潤状態の顔料水ペーストを得る。この顔料水ペーストを水に分散することで、顔料分が約10%となるC.I.ピグメントレッド57:1の水懸濁液を得られる。この際に使用する機器としては特に限定はなく、例えばメディアを用いたペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、バスケットミル、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、ディスパーマット、SCミル、スパイクミル、アジテーターミルや、メディアを用いない超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、デゾルバー、ディスパー、高速インペラー分散機等があげられる。
このカップリング反応に当たり、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩水溶液は、例えば4−アミノトルエン−3−スルホン酸と塩酸と亜硝酸ナトリウムとを反応させることにより得ることができる。
一方、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸のカップラー成分を含む水溶液は、通常アルカリ性水溶液として反応に用いる。
こうして得られた顔料の水懸濁液をろ過、水洗して含水率60〜80%の湿潤状態の顔料水ペーストを得る。この顔料水ペーストを水に分散することで、顔料分が約10%となるC.I.ピグメントレッド57:1の水懸濁液を得られる。この際に使用する機器としては特に限定はなく、例えばメディアを用いたペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、バスケットミル、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、ディスパーマット、SCミル、スパイクミル、アジテーターミルや、メディアを用いない超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、デゾルバー、ディスパー、高速インペラー分散機等があげられる。
次に、前記[2]において、加熱した塩基性水溶液中にN−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドを加えることでカップラー溶液を調製することができる。加熱温度は、概ね50℃〜95℃程度が必要である。塩基としては、水に溶解し、N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドを溶解させることができるものであればどのような塩基でも構わないが、水酸化ナトリウムないし水酸化カリウムを用いるのが、コスト、カップラー成分の溶解力、廃液処理等の面から好ましい。
前記で得られたカップラー溶液に前記[1]で得られたC.I.ピグメントレッド57:1の水懸濁液を混合することで、C.Iピグメントレッド57:1を含有するN−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドのカップラー溶液を得ることができる。
前記で得られたカップラー溶液に前記[1]で得られたC.I.ピグメントレッド57:1の水懸濁液を混合することで、C.Iピグメントレッド57:1を含有するN−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドのカップラー溶液を得ることができる。
前記[3]において、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩水溶液は、例えば3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドと塩酸と亜硝酸ナトリウムとを反応させることにより得ることができる。本発明における被覆顔料は、上記3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩水溶液と前記[2]で得られたカップラー溶液とを公知慣用のカップリング方法に従ってカップリング反応させ粗製顔料を得て、所定温度かつ所定のpHで加熱熟成することで、好適な顔料とすることができる。
このカップリング反応は、前記ジアゾニウム塩水溶液と前記[2]で得られたカップラー溶液との組み合わせで、一方の水溶液にもう一方の水溶液を加えてカップリング反応を行えば良いが、なかでも、ジアゾニウム塩水溶液にカップラー溶液を滴下してカップリング反応させる逆カップリングが好ましい。
また、本発明において、前記カップラー水溶液のジアゾニウム塩水溶液への滴下時間は特に制限されないが、1〜6時間、特に1〜3時間で終了する様に調整することが望ましい。
このカップリング反応は、前記ジアゾニウム塩水溶液と前記[2]で得られたカップラー溶液との組み合わせで、一方の水溶液にもう一方の水溶液を加えてカップリング反応を行えば良いが、なかでも、ジアゾニウム塩水溶液にカップラー溶液を滴下してカップリング反応させる逆カップリングが好ましい。
また、本発明において、前記カップラー水溶液のジアゾニウム塩水溶液への滴下時間は特に制限されないが、1〜6時間、特に1〜3時間で終了する様に調整することが望ましい。
さらに、このカップリング反応では、水の温度、pHは特に制限されないが、好ましくは温度0〜70℃、pH4〜9の範囲であることが好ましい。
前記ジアゾニウム塩水溶液に前記カップラー溶液を滴下する際には、pHを一定にするためのpH緩衝剤を存在させることが望ましい。
本発明に使用するpH緩衝剤は、カップリング反応時のpHにより適宜選択することが出来、その種類は特に限定されないが、例えば酢酸−酢酸ナトリウム、クエン酸−リン酸水素二ナトリウム等を緩衝剤として使用することができる。
本顔料を製造する際、必要に応じて種々のロジンを用いることもできる。ロジンの例としては、公知のロジンが使用でき、特に制限されない。例としては、ガムロジン、ロジン変性フェノール樹脂、不均化ロジン、水素添加ロジン、ロジンエステル等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。またこれらは、顔料組成物の全重量に対して0.1〜50部、好ましくは1〜30部の範囲で使用することができる。
本発明の被覆顔料組成物の比表面積は、包装用グラビアインキとしての高い色濃度および再溶解性を十分に発揮するため、窒素吸着法によるBET比表面積において60m2/g以下であるものが好ましく、10〜55m2/gであることがより好ましい。ここで言うBET比表面積は、日本工業規格JIS Z8830−1990の付属書2に規定される「1点法による気体吸着量の測定方法」に従って測定したときの乾燥した顔料の比表面積である。
本発明の被覆顔料は、グラビアインキだけでなく、着色剤として平版インキ、プラスチック、インクジェット、トナー、カラーフィルタの用途として使用することができるが、好適に、グラビアインキでの使用が好ましい。
グラビアインキの使用において、グラビアインキは樹脂、溶剤、着色剤、および、助剤からなり、一般的な配合比率は次のようになっている。樹脂 15〜25%、溶剤 40〜70%、着色剤 5〜50%、助剤 1〜5%であり、樹脂を溶剤に溶かしたものをビヒクルという。
(グラビアインキに使用される樹脂)
樹脂は溶剤に溶かされ、版から被印刷物に着色剤を運び、被膜として固着させる働きをする。被印刷物の種類や耐性によっていろいろな樹脂が選択される。グラビアインキによく使用される樹脂としては、塩酢ビ樹脂、塩化ゴム、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、硝化綿樹脂(ニトロセルロース)等を挙げることができる。ポリアミド樹脂と硝化綿樹脂など、用途によって混合樹脂も利用される。ウレタン系樹脂はスナック用からレトルト用まで、ラミネート用汎用インキとして最も多く使用されている。本発明では、包装用グラビアインキで一般的に使用されているウレタン樹脂を一例として使用している。
樹脂は溶剤に溶かされ、版から被印刷物に着色剤を運び、被膜として固着させる働きをする。被印刷物の種類や耐性によっていろいろな樹脂が選択される。グラビアインキによく使用される樹脂としては、塩酢ビ樹脂、塩化ゴム、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、硝化綿樹脂(ニトロセルロース)等を挙げることができる。ポリアミド樹脂と硝化綿樹脂など、用途によって混合樹脂も利用される。ウレタン系樹脂はスナック用からレトルト用まで、ラミネート用汎用インキとして最も多く使用されている。本発明では、包装用グラビアインキで一般的に使用されているウレタン樹脂を一例として使用している。
(グラビアインキに使用される溶剤)
溶剤は樹脂を溶かして印刷できるようにするためのもので、インキの乾燥性を支配する。印刷インキに使用されている主な溶剤はトルエン、MEK、酢酸エチル、IPAである。一般には毒性が少なく、速く乾燥させるために沸点の低い溶剤を使用しているが、乾燥が速すぎて印刷物がかすれたり、うまく印刷できないなどの支障がある場合に、沸点の高い溶剤を混合することによって細かい文字もきれいに印刷できるようになる。しかし、残留溶剤やブロッキングの危険性も大きくなる。それぞれの樹脂に対して、もっともよく溶かす溶剤を真溶剤、性能アップや希釈のための溶剤を助溶剤、希釈剤という。ポリウレタン系の場合の真溶剤はMEK、助溶剤は酢酸エチル、希釈剤はトルエンとIPAである。各インキの種類によって各種溶剤を配合した専用溶剤があり、乾燥速度の違ったものが用意されている。主な溶剤としては、炭化水素系であるトルエン、キシレン。エステル系である酢酸エチル、酢酸ブチル。アルコール系であるイソプロピルアルコール、ブタノール。ケトン系であるメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が使用される。
溶剤は樹脂を溶かして印刷できるようにするためのもので、インキの乾燥性を支配する。印刷インキに使用されている主な溶剤はトルエン、MEK、酢酸エチル、IPAである。一般には毒性が少なく、速く乾燥させるために沸点の低い溶剤を使用しているが、乾燥が速すぎて印刷物がかすれたり、うまく印刷できないなどの支障がある場合に、沸点の高い溶剤を混合することによって細かい文字もきれいに印刷できるようになる。しかし、残留溶剤やブロッキングの危険性も大きくなる。それぞれの樹脂に対して、もっともよく溶かす溶剤を真溶剤、性能アップや希釈のための溶剤を助溶剤、希釈剤という。ポリウレタン系の場合の真溶剤はMEK、助溶剤は酢酸エチル、希釈剤はトルエンとIPAである。各インキの種類によって各種溶剤を配合した専用溶剤があり、乾燥速度の違ったものが用意されている。主な溶剤としては、炭化水素系であるトルエン、キシレン。エステル系である酢酸エチル、酢酸ブチル。アルコール系であるイソプロピルアルコール、ブタノール。ケトン系であるメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が使用される。
(グラビアインキに使用される助剤)
助剤は物理的、化学的な安定性や、印刷適性を向上させるための添加剤である。可塑剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤などがある。
助剤は物理的、化学的な安定性や、印刷適性を向上させるための添加剤である。可塑剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤などがある。
本発明の被覆顔料組成物を配合したグラビアインキには、必要に応じて、例えば硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、アルミナ白、クレー、シリカ、シリカ白、タルク、ケイ酸カルシウム、沈降性炭酸マグネシウム等の体質顔料を適宜配合しても良い。
(グラビアインキ製造方法)
ビヒクルの製造は樹脂を溶剤に溶かすだけで簡単であるが、ミクロンオーダーの均一な粒子になっている着色剤をビヒクルに分散させる工程(練肉・分散)では技術と工夫が必要である。練肉・分散が不十分なインキは印刷適性と保存性が劣る。練肉には専用の特殊なミルが用いられる。こうしてできたベースに助剤を添加し、最後の仕上げ工程として色や粘度の調整を行う。
ビヒクルの製造は樹脂を溶剤に溶かすだけで簡単であるが、ミクロンオーダーの均一な粒子になっている着色剤をビヒクルに分散させる工程(練肉・分散)では技術と工夫が必要である。練肉・分散が不十分なインキは印刷適性と保存性が劣る。練肉には専用の特殊なミルが用いられる。こうしてできたベースに助剤を添加し、最後の仕上げ工程として色や粘度の調整を行う。
(包装用グラビアインキに要求される性能)
特に溶剤型グラビア印刷インキ用の顔料の場合には、所定レベル以上の印刷物を得るために、再溶解性、ソワリング性、分散性、流動性、安定性などの印刷特性を有していることが要求される。特に近年需要が増大しビヒクル成分としてポリウレタン樹脂を含有しているグラビアインキの場合には、再溶解性、分散性、安定性等の特性が重要となる。
特に溶剤型グラビア印刷インキ用の顔料の場合には、所定レベル以上の印刷物を得るために、再溶解性、ソワリング性、分散性、流動性、安定性などの印刷特性を有していることが要求される。特に近年需要が増大しビヒクル成分としてポリウレタン樹脂を含有しているグラビアインキの場合には、再溶解性、分散性、安定性等の特性が重要となる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、もとより本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」はいずれも質量基準である。
<製造例1>
2−アミノ−5−メチルベンゼンスルホン酸38.5部を水500部に分散後、35%塩酸25部を加え、0℃に保ちながら40%亜硝酸ソーダ水溶液36.8部を滴下し、ジアゾニウム塩溶液を得た。次に、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸40.1部を50℃の温水200部に分散後、25%苛性ソーダ水溶液86.7部を加えてカップラー溶液を得た。カップラー溶液を10℃まで冷却後、攪拌しながら上記ジアゾニウム塩溶液を滴下した。10℃で60分間攪拌してカップリング反応を終了させ、染料懸濁液を得た。続いて、得られた染料懸濁液に、10%のガムロジンのNa塩溶液77部(ガムロジンとして7.7部)を添加した。30分攪拌後、72%塩化カルシウム37.4部を水40部に溶解した液を加え、60分攪拌してレーキ化を終了させた。レーキ化反応終了後、25℃で90分間加熱しつつ攪拌し、カルシウムレーキアゾ顔料(C.I.ピグメントレッド57:1)の水中懸濁液を得た。この懸濁液を85℃まで加熱後、90分間攪拌した後、ろ過、水洗し、C.I.ピグメントレッド57:1顔料からなるウエット顔料1のウェットケーキ375部(収率97%、顔料分は32%)を得た。
2−アミノ−5−メチルベンゼンスルホン酸38.5部を水500部に分散後、35%塩酸25部を加え、0℃に保ちながら40%亜硝酸ソーダ水溶液36.8部を滴下し、ジアゾニウム塩溶液を得た。次に、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸40.1部を50℃の温水200部に分散後、25%苛性ソーダ水溶液86.7部を加えてカップラー溶液を得た。カップラー溶液を10℃まで冷却後、攪拌しながら上記ジアゾニウム塩溶液を滴下した。10℃で60分間攪拌してカップリング反応を終了させ、染料懸濁液を得た。続いて、得られた染料懸濁液に、10%のガムロジンのNa塩溶液77部(ガムロジンとして7.7部)を添加した。30分攪拌後、72%塩化カルシウム37.4部を水40部に溶解した液を加え、60分攪拌してレーキ化を終了させた。レーキ化反応終了後、25℃で90分間加熱しつつ攪拌し、カルシウムレーキアゾ顔料(C.I.ピグメントレッド57:1)の水中懸濁液を得た。この懸濁液を85℃まで加熱後、90分間攪拌した後、ろ過、水洗し、C.I.ピグメントレッド57:1顔料からなるウエット顔料1のウェットケーキ375部(収率97%、顔料分は32%)を得た。
<製造例2>
製造例1で得られたC.I.ピグメントレッド57:1顔料のウエット顔料1の一部を乾燥、粉砕し、C.I.ピグメントレッド57:1顔料からなるパウダー顔料1(30部)を得た。
製造例1で得られたC.I.ピグメントレッド57:1顔料のウエット顔料1の一部を乾燥、粉砕し、C.I.ピグメントレッド57:1顔料からなるパウダー顔料1(30部)を得た。
<製造例3>
製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で30部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た。
製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で30部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た。
次に、ナフトールAS−LC(化合物組成:N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミド、三星化学工業(株)社製)12.5部を50℃の温水200部に投入した後、ロート油0.6部、25%苛性ソーダ水溶液16部を加えてカップラー溶液を得た。このカップラー溶液を400部の氷水で冷却した後、上記のC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液に加え、C.I.ピグメントレッド57:1混合カップラー溶液を得た。次に、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド8.0部を水100部に分散後、35%塩酸10部を加え、0℃に保ちながら40%亜硝酸ソーダ水溶液6部を滴下し、ジアゾニウム塩溶液を得た。このジアゾニウム塩溶液にカップラー溶液を添加した後、10%のガムロジンのNa塩溶液68部(ガムロジンとして6.8部)を添加し、C.I.ピグメントレッド57:1とC.I.ピグメントレッド146の水中混合懸濁液を得た。この懸濁液を85℃まで加熱後、60分間攪拌した後、ろ過、水洗、乾燥、粉砕工程を経てC.I.ピグメントレッド57:1顔料が60%・C.I.ピグメントレッド146顔料が40%からなる被覆顔料1を得た。この被覆顔料中のロジン量は13.6部であった。
<製造例4>
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で80部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が80%・C.I.ピグメントレッド146顔料20%からなる被覆顔料2を得た。この被覆顔料中のロジン量は9.0部であった。
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で80部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が80%・C.I.ピグメントレッド146顔料20%からなる被覆顔料2を得た。この被覆顔料中のロジン量は9.0部であった。
<製造例5>
製造例3において、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で180部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、質量比でC.I.ピグメントレッド57:1顔料が90%・C.I.ピグメントレッド146顔料が10%からなる被覆顔料3を得た。この被覆顔料中のロジン量は6.5部であった。
製造例3において、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で180部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、質量比でC.I.ピグメントレッド57:1顔料が90%・C.I.ピグメントレッド146顔料が10%からなる被覆顔料3を得た。この被覆顔料中のロジン量は6.5部であった。
<製造例6>
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で13.5部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が40%・C.I.ピグメントレッド146顔料60%からなる被覆顔料4を得た。この被覆顔料中のロジン量は17.6部であった。
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で13.5部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が40%・C.I.ピグメントレッド146顔料60%からなる被覆顔料4を得た。この被覆顔料中のロジン量は17.6部であった。
<製造例7>
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で5部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が20%・C.I.ピグメントレッド146顔料80%からなる被覆顔料5を得た。この被覆顔料中のロジン量は21.2部であった。
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で5部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が20%・C.I.ピグメントレッド146顔料80%からなる被覆顔料5を得た。この被覆顔料中のロジン量は21.2部であった。
<製造例8>
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で2.3部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が10%・C.I.ピグメントレッド146顔料90%からなる被覆顔料6を得た。この被覆顔料中のロジン量は22.7部であった。
製造例3で、製造例1で得られたウエット顔料1を乾燥重量で2.3部となるように量り取り、10wt%となるように水中に分散しC.I.ピグメントレッド57:1の水中懸濁液を得た以外は同様に操作を行い、C.I.ピグメントレッド57:1顔料が10%・C.I.ピグメントレッド146顔料90%からなる被覆顔料6を得た。この被覆顔料中のロジン量は22.7部であった。
ポリ瓶(容量250ml)に製造例3で得られた被覆顔料1を9.0部、ノントルエン 用ウレタン樹脂(サンプレンIB−501, 三洋化成工業(株)製)14.0部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体からなる塩酢ビ樹脂1.5部、メチルエチルケトン3部、酢酸エチル3部、酢酸プロピル14部、イソプロピルアルコール2部、3mmφスチールビーズ180部を計りこみペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で60分間分散し顔料分散液を得た。さらにこの顔料分散液にノントル用ウレタン樹脂16部(サンプレンIB−501, 三洋化成工業(株)製)、酢酸プロピル33部、イソプロピルアルコール4.5部を追加した後、ペイントコンディショナーで5分間分散しグラビアインキ1を得た。
実施例1の操作においで、被覆顔料1を被覆顔料2に変更した以外は実施例1と同様な 操作を行い、グラビアインキ2を得た。
実施例1の操作において、被覆顔料1を被覆顔料3に変更した以外は実施例1と同様な操作を行い、グラビアインキ3を得た。
実施例1の操作において、被覆顔料1を被覆顔料4に変更した以外は実施例1と同様な操作を行い、グラビアインキ4を得た。
実施例1の操作において、被覆顔料1を被覆顔料5に変更した以外は実施例1と同様な操作を行い、グラビアインキ5を得た。
実施例1の操作において、被覆顔料1を被覆顔料6に変更した以外は実施例1と同様な操作を行い、グラビアインキ6を得た。
(比較例1)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ7を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ7を得た。
(比較例2)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を5.4部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent Carmine FBB02[商品名])を3.6部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ8を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を5.4部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent Carmine FBB02[商品名])を3.6部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ8を得た。
(比較例3)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を7.2部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を1.8部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ9を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を7.2部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を1.8部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ9を得た。
(比較例4)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を8.1部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を0. 9部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ10を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を8.1部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を0. 9部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ10を得た。
(比較例5)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を3.6部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を5.4部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ11を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を3.6部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を5.4部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ11を得た。
(比較例6)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を1.8部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を7.2部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ12を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を1.8部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を7.2部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ12を得た。
(比較例7)
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を0.9部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を8.1部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ13を得た。
実施例1で、被覆顔料1をパウダー顔料1を0.9部、C.I.ピグメントレッド146(クラリアント社、Permanent CarmineFBB02[商品名])を8.1部の混合にした以外は同様に操作を行い、グラビアインキ13を得た。
[再溶解性試験]
上記、実施例、比較例で得られたグラビアインキについて、No.6のバーコーターでPETフィルムに展色し、この展色フィルムを酢酸プロピルとイソプロピルアルコールの混合溶剤に浸漬してインキ皮膜の再溶解性を目視にて観察した。
◎:インキ皮膜の80%以上が溶解
○:インキ皮膜の60〜80%未満が再溶解する。
△:インキ皮膜の40〜60%未満が再溶解する。
×:インキ皮膜の0%〜40%未満が再溶解する。
実施例、比較例で得られた顔料を用いて作製したウレタンインキの再溶解性の評価結果を以下に示す。
再溶解性の評価:◎ > ○ > △ > ×の順で再溶解性が劣る。
上記、実施例、比較例で得られたグラビアインキについて、No.6のバーコーターでPETフィルムに展色し、この展色フィルムを酢酸プロピルとイソプロピルアルコールの混合溶剤に浸漬してインキ皮膜の再溶解性を目視にて観察した。
◎:インキ皮膜の80%以上が溶解
○:インキ皮膜の60〜80%未満が再溶解する。
△:インキ皮膜の40〜60%未満が再溶解する。
×:インキ皮膜の0%〜40%未満が再溶解する。
実施例、比較例で得られた顔料を用いて作製したウレタンインキの再溶解性の評価結果を以下に示す。
再溶解性の評価:◎ > ○ > △ > ×の順で再溶解性が劣る。
表1の結果からわかるように、C.I.ピグメントレッド57:1をC.I.ピグメントレッド146で被覆した被覆顔料とすることで、C.I.ピグメントレッド57:1および、C.I.ピグメントレッド57:1とC.I.ピグメントレッド146顔料を粉配合した場合と比較して格段に再溶解性が良好な顔料を得ることができる。
Claims (6)
- C.I.ピグメントレッド146と、C.I.ピグメントレッド57:1とを含有し、前記C.I.ピグメントレッド57:1が前記C.I.ピグメントレッド146により被覆されていることを特徴とする被覆顔料組成物。
- 質量換算比でC.I.ピグメントレッド57:1 / C.I.ピグメントレッド146=10/90〜90/10である請求項1記載の被覆顔料組成物。
- さらに質量換算で前記被覆顔料組成物100部に対して、ロジンを1〜30部含有することを特徴とする請求項1または2記載の被覆顔料組成物。
- 前記被覆顔料組成物の比表面積が10〜55m2/gである請求項1〜3いずれか一項記載の被覆顔料組成物。
- 前記被覆顔料組成物の製造方法であって、
[1]C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を作製する工程、
[2]N−(4−クロロ−2,5ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフトアミドをアルカリ性水溶液で溶解したカップラー溶液と、前記C.Iピグメントレッド57:1を含有する水懸濁液を混合する工程、
[3]さらに、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドをジアゾ化したジアゾニウム塩溶液に[2]の水懸濁液を加えることで被覆顔料を製造する請求項1〜4いずれか一項記載の被覆顔料組成物の製造方法。 - 請求項1〜4いずれか一項記載の被覆顔料組成物を含有することを特徴とするリキッドインキ。
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