JP2016203039A - 防汚テープの製造方法 - Google Patents

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平松 剛
Takeshi Hiramatsu
平松  剛
内藤 友也
Tomoya Naito
友也 内藤
倉田 直記
Naoki Kurata
直記 倉田
量子 浅井
Kazuko Asai
量子 浅井
鈴木 聡
Satoshi Suzuki
聡 鈴木
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Abstract

【課題】防汚層と基材層との密着性が高い、防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の防汚テープの製造方法は、防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法であって、該基材層上に防汚層材料を塗布した後に紫外線照射を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、防汚テープの製造方法に関する。詳細には、本発明は、水中構造物(船舶、ブイ、港湾設備、海上油田設備、発電所冷却水用の水路、工場冷却水用の水路、水上浮遊通路など)に水生生物が付着して繁殖することを防止するための、防汚テープを製造する方法に関する。
船舶などの水中構造物は、海水に接触する部分において、フジツボ、カキ、ムラサキイガイ、ヒドラ、セルプラ、ホヤ、コケムシ、アオサ、アオノリ、付着珪藻などの水生生物が付着して繁殖し、流体抵抗の増加や熱伝導性の低下といった設備機械性能の低下や、付着した海洋生物の海外への拡散など、好ましくない状態を引き起こしている。また、付着した水生生物を除去する作業には大きな労力と膨大な時間が必要であり、経済的な損失を被っている。
上記のような被害を防止するため、従来、防汚塗料が水中構造物に塗装されている。防汚塗料には、古くは有機スズ化合物や現在では亜酸化銅などの毒性防汚剤が含まれている。防汚塗料の毒性によって水生生物の付着成長はほぼ抑制できるが、有機スズ化合物や亜酸化銅などの毒性防汚剤は人体や環境に少なからず悪影響を与えるため、長期的にみれば深刻な問題となる。また、防汚塗料を塗装後に乾燥させる際には、30重量%程度の有機溶剤(VOC)が揮発し、作業環境や周辺の環境に悪影響を与えている。スプレー式塗装では、VOCの大気中への排出の他に、塗料の10重量%〜20重量%は風により周囲に飛散していると言われている。一方で、長年使用した防汚塗料を塗り替える際には、古くなった防汚塗料をサンドブラストや金属研磨機で剥離するが、その際に、有機スズ化合物や亜酸化銅などの毒性防汚剤を含んだ大量の塗膜片が周囲に飛散して作業者や環境に悪影響を与えると共に、剥離した防汚塗料は産業廃棄物として処理されるため、大きな問題となっている。
以上の様に、これまでの防汚塗料では、水生生物に対する付着阻害効果はあるものの、人体や環境に対して大きな悪影響があり、多くの問題が解決されないまま現在に至っているのが現状である。
そこで、銅薄と粘着剤とをプライマーを介して貼り合わせた粘着テープが提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、このような粘着テープにおいては、水生生物の付着抑制を銅薄の銅成分によって実現させているため、環境への悪影響の可能性があるという問題がある。また、このような粘着テープは、FRP板に対するピール接着力が2.6kg/25mmまたは7.5kg/25mm(プライマー前処理後)と非常に大きく設計されており、使用後の粘着テープを貼り替える場合に粘着テープが人力で容易に剥がれるとは考えにくく、結局、削り取るなどの行為が必要なため、大きな労力が必要となる。また、銅は比重が8.94g/cmと重い物質であり、船舶などの移動構造物に使用することは、燃費を悪化させ経済的に好ましくない。
また、シリコーンゴム層と粘着剤層の2層から成る防汚テープが提案されている(特許文献3参照)。しかし、防汚効果を担うシリコーンゴム層にはオイルなどの防汚剤が含まれておらず、シリコーンゴムそのものである。防汚剤が含まれていない場合は、短期的には水生生物の付着はその撥水性によって抑制できるものの、長期間にはその防汚効果が持続できない。また、このような防汚テープは、シリコーンゴム層と粘着剤層の2層で構成されているため、強度的に非常に不安がある。一般的に、シリコーンゴムは破断点強度が極めて低いため、このような防汚テープを使用後に剥がす場合、テープ状態として剥がすことが困難であり現実的ではない。
そこで、強度向上のために、基材層を設けることが考えられる。
例えば、基材層上に下塗り剤を介してシリコーンエラストマーを設け、基材層の逆側には粘着剤層を設けたシート状テープが提案されている(特許文献4参照)。特許文献4に開示されているシート状テープは、防汚剤として含フッ素液状化合物および/または疎水性のシリコーン系液状化合物を含む。しかし、このような防汚剤を含むシート状テープは、十分な防汚性能を発現できていない。また、防汚テープを水中構造物に施工する際には、曲面や鋭角面に施工できるように柔軟性や伸び性の設計が必要であり、また、使用後に防汚テープを剥離する際には基材層が途中で破壊しないような強度設計が必要であるが、特許文献4にはそのような記述が全く無いため、水生生物付着防止テープへの適用を考える上では現実性に乏しい。
水生生物付着防止テープにおける重要な課題の一つに、基材層と防汚層との密着性の向上が挙げられる。基材層と防汚層との密着性が弱いと、防汚層が基材層から剥がれてしまうという問題が生じる。
特公昭63−62487号公報 特公平1−54397号公報 特許第3000101号公報 特開2002−69246号公報
本発明の課題は、防汚層と基材層との密着性が高い、防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法を提供することにある。
本発明の防汚テープの製造方法は、
防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法であって、
該基材層上に防汚層材料を塗布した後に紫外線照射を行う。
好ましい実施形態においては、上記防汚層がシリコーン樹脂を含む。
好ましい実施形態においては、上記防汚層がシリコーンオイルをさらに含む。
好ましい実施形態においては、上記シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルを含む。
好ましい実施形態においては、上記基材層の上記防汚層と反対側に粘着剤層を有する。
好ましい実施形態においては、上記防汚テープが水生生物付着防止テープである。
本発明によれば、防汚層と基材層との密着性が高い、防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法を提供することができる。
本発明の製造方法で得られる防汚テープの一例の概略断面図である。
本発明の製造方法で得られる防汚テープは、防汚層と基材層とをこの順に含む。
本発明の製造方法で得られる防汚テープは、防汚層と基材層とをこの順に含んでいれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の層を有していても良い。
本発明の製造方法で得られる防汚テープは、好ましくは、基材層の防汚層と反対側に粘着剤層を有する。このような構成とすることで、本発明の製造方法で得られる防汚テープが被着体への粘着効果を有することができる。
本発明の製造方法で得られる防汚テープの厚みは、それに含まれる各層の厚みによって、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な厚みに設定される。本発明の防汚テープの厚みは、好ましくは40μm〜5000μmである。
本発明の製造方法で得られる防汚テープは、好ましくは、水生生物付着防止テープである。
図1に、本発明の製造方法で得られる防汚テープの一例の概略断面図を示す。本発明の製造方法で得られる防汚テープ100は、防汚層2と基材層3と粘着剤層4をこの順に含む。図1に示すように、防汚層2の表面や、粘着剤層4の表面には、剥離フィルム1が設けられていても良い。
本発明の防汚テープの製造方法においては、基材層上に防汚層材料を塗布した後に紫外線照射を行う。なお、ここでいう防汚層材料とは、防汚層を形成させるために用いる材料を意味する。
本発明の防汚テープの製造方法において、基材層上に防汚層材料を塗布した後に紫外線照射を行うことにより、防汚層と基材層との密着性が高くなり、防汚層が基材層から剥がれてしまうという問題を抑制することができる。紫外線照射を行うことによって防汚層と基材層との密着性が向上する理由としては、紫外線照射によって、防汚層と基材層との界面にラジカルが発生すると考えられ、このラジカル発生に起因して、防汚層と基材層との間に何らかの結合が生成するからであるものと推察される。
基材層上に防汚層材料を塗布する方法としては、例えば、スプレー、ハケ塗り、ローラー、カーテンフロー、ロール、ディップ、コーターなどが挙げられる。特に、本発明の水生生物付着防止テープの製造方法においては、コンマコーターなどの精密コーターを採用して、基材層上に防汚層材料を塗布することは、好ましい実施形態の一つである。
本発明の防汚テープの製造方法における紫外線照射の方法は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法を採用し得る。好ましくは、基材層上に防汚層材料を塗布した後に、該防汚層材料を塗布した側から紫外線照射を行う。
紫外線照射を行うことができる装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、ケミカルランプ、ブラックライト(東芝ライテック(株)製の商品名)、メタルハライドランプ、LEDランプなどが挙げられる。
紫外線照射を行う際の照度は、照射装置から被照射物までの距離や電圧の調節によって、任意の適切なピーク照度に設定され得る。このようなピーク照度としては、好ましくは100mW/cm〜4000mW/cmであり、より好ましくは150mW/cm〜3500mW/cmであり、さらに好ましくは200mW/cm〜3000mW/cmである。このようなピーク照度によって紫外線照射を行うことによって、防汚層と基材層との密着性がより高くなり、防汚層が基材層から剥がれてしまうという問題をより抑制することができる。
紫外線照射を行う際の積算光量は、好ましくは、多ければ多いほど良い。紫外線照射を行う際の積算光量が多ければ、防汚層と基材層との密着性がより高くなり、防汚層が基材層から剥がれてしまうという問題をより抑制することができる。このような積算光量の下限値としては、好ましくは100mJ/cm以上であり、より好ましくは200mJ/cm以上であり、さらに好ましくは400mJ/cm以上であり、特に好ましくは600mJ/cm以上である。このような積算光量の上限値は、現実的には、10000mJ/cm以下である。
本発明の防汚テープの製造方法においては、基材層上に防汚層材料を塗布した後、必要に応じて、任意の適切な時点で、加熱乾燥を行っても良い。このような加熱乾燥温度は、好ましくは80℃〜170℃であり、より好ましくは100℃〜160℃であり、さらに好ましくは120℃〜150℃である。加熱乾燥時間としては、任意の適切な時間が採用され得る。このような加熱乾燥時間は、好ましくは20秒〜20分であり、より好ましくは40秒〜10分であり、さらに好ましくは60秒〜5分である。
本発明の製造方法で得られる防汚テープにおいて、基材層の防汚層と反対側に粘着剤層を有する場合、本発明の防汚テープの製造方法としては、例えば、(1)別途準備した基材層と粘着剤層を貼付した後に、該基材層の該粘着剤層と反対側の面に防汚層材料を塗布し、その後に紫外線照射を行う方法、(2)基材層の一方の面に粘着剤層材料(粘着剤層を形成させるために用いる材料)を塗布して必要に応じて乾燥を行って粘着剤層を形成し、該基材層の該粘着剤層と反対側の面に防汚層材料を塗布し、その後に紫外線照射を行う方法、(3)基材層材料(基材層を形成させるために用いる材料)と粘着剤層材料を共押出しして基材層/粘着剤層の積層体を形成させた後に、該基材層の該粘着剤層と反対側の面に防汚層材料を塗布し、その後に紫外線照射を行う方法、などが挙げられる。
基材層は、1層のみであっても良いし、2層以上の積層体であっても良い。基材層が2層以上の積層体である場合は、該積層体は、例えば、ラミネートで成形しても良いし、共押出しによって成形しても良い。
基材層の材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンアクリル樹脂、ゴム系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エラストマー類、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、アクリル樹脂などが挙げられる。このような基材層の材料は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
基材層の材料としては、特に、ポリウレタン樹脂が好ましい。このようなポリウレタン樹脂としては、例えば、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタンなどが挙げられ、耐久性や強度に優れる点、および、本発明の効果を十分に発現できる点から、カーボネート系ポリウレタンが特に好ましい。また、ポリウレタン樹脂のグレードとしては、難黄変グレードと無黄変グレードが好ましく、無黄変グレードがより好ましい。
基材層は、その伸びが、好ましくは100%以上であり、より好ましくは120%以上であり、さらに好ましくは150%以上である。基材層の伸びが100%以上であることによって、本発明の製造方法で得られる防汚テープは、様々な被着体の形状に良好に追従でき、平面に良好に貼付できるだけでなく、船体表面に存在するような曲面部分、90度角の部分、鋭角部分などにも良好に貼付できる。基材層の伸びが100%未満の場合、様々な被着体の形状に十分に追従できず、皺や接着剤の未接着部分が発生してしまい、外観不良や接着不良の原因となるおそれがある。基材層の伸びの上限は、基材層の強度の観点から、好ましくは2000%以下である。
基材層は、その破断点応力が、好ましくは10MPa以上であり、より好ましくは12MPa以上であり、さらに好ましくは15MPa以上である。基材層の破断点応力が上記範囲内にあることによって、使用済みの本発明の製造方法で得られる防汚テープを被着体から剥がす際に基材層が切断されることを抑制できる。基材層の破断点応力が10MPa未満の場合、使用済みの本発明の製造方法で得られる防汚テープを被着体から剥がす際に、基材層が頻繁に切断してしまい、作業効率が著しく悪くなるおそれがある。基材層の破断点応力の上限は、基材層の取扱性の観点から、好ましくは200MPa以下である。
基材層は、その弾性率が、好ましくは4000MPa以下であり、より好ましくは1000MPa以下であり、さらに好ましくは100MPa以下であり、特に好ましくは50MPa以下である。基材層の弾性率が4000MPa以下であることによって、本発明の製造方法で得られる防汚テープは、様々な被着体の形状に良好に追従でき、施工性が向上する。基材層の弾性率の下限は、基材層の取扱性の観点から、好ましくは0.1MPa以上である。
基材層は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤を含んでいても良い。このような添加剤としては、例えば、オレフィン系樹脂、シリコーン系ポリマー、液状アクリル系共重合体、粘着付与剤、老化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、ポリエチレンイミン、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、リン酸エステル、滑剤、界面活性剤、充填剤や顔料(例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラックなど)などが挙げられる。
基材層は、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。基材層が紫外線吸収剤を含むことにより、本発明の製造方法で得られる防汚テープの耐候性が向上する。基材層が紫外線吸収剤を含んでいない場合、野外での使用において太陽光によって基材が劣化しやすくなり、当初の基材強度を維持することが難しくなるおそれがある。そして、基材が劣化してしまうと、使用済みの本発明の製造方法で得られる防汚テープを被着体から剥がす際に、基材層が頻繁に切断してしまい、作業効率が著しく悪くなるおそれがある。
基材層の厚みは、本発明の製造方法で得られる防汚テープの用途や使用環境などによって、任意の適切な厚みを採用し得る。基材層の厚みは、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは10μm〜800μmであり、さらに好ましくは20μm〜500μmである。基材層の厚みを上記範囲内に収めることにより、本発明の製造方法で得られる防汚テープは、曲面や鋭角面など、平面以外の部位にも容易に作業性良く貼着でき、貼着後の表面にしわや浮きなどの外観不良が生じ難い。基材層の厚みが薄過ぎると、ハンドリング性が悪くなり、基材としての役割を果たせず、実用的ではなくなるおそれがある。基材層の厚みが厚過ぎると、被着体の形状に十分に追従できなくなり、テープのつなぎ目部分の凹凸が大きくなり、汚れが付きやすいおそれがある。
基材層には、防汚層との密着性をより向上させるために、シランカップリング剤が含まれていても良い。防汚層がシリコーン樹脂を含む場合、シリコーン樹脂と反応するシラノール基やアルコキシシラン基をシランカップリング剤によって基材層中に導入し、密着性を向上させることができる。
シランカップリング剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。市販されている具体的なシランカップリング剤としては、例えば、信越化学工業(株)製のKBM5103、KBM1003、KBM903、KBM403、KBM802などが挙げられる。
基材層にシランカップリング剤が含まれる場合、基材層中のシランカップリング剤の含有割合は、好ましくは0.01重量%〜10重量%である。基材層中のシランカップリング剤の含有割合を上記範囲内に収めることにより、基材層が硬くなり過ぎることを抑制できるとともに、基材層と防汚層との間の密着性がより高まる。
防汚層は、好ましくは、シリコーン樹脂を含む。
防汚層中のシリコーン樹脂の含有割合は、防汚剤などの他の成分の含有割合によって、任意の適切な含有割合を採用し得る。防汚層中のシリコーン樹脂の含有割合は、好ましくは30重量%〜98重量%であり、より好ましくは40重量%〜97重量%であり、さらに好ましくは45重量%〜96重量%であり、特に好ましくは50重量%〜95重量%である。防汚層中のシリコーン樹脂の含有割合が上記範囲内に収まることにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現できるとともに、防汚層の機械的特性がより十分に発現できる。防汚層中のシリコーン樹脂の含有割合が低すぎると、防汚層の機械的特性が低下するおそれがある。防汚層中のシリコーン樹脂の含有割合が高すぎると、防汚層の防汚効果が十分に発現できないおそれがある。
シリコーン樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なシリコーン樹脂を採用し得る。シリコーン樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。このようなシリコーン樹脂としては、常温で液状のシリコーン樹脂であっても良いし、常温で固体状のシリコーン樹脂であっても良い。また、このようなシリコーン樹脂としては、縮合型のシリコーン樹脂であっても良いし、付加型のシリコーン樹脂であっても良い。また、このようなシリコーン樹脂としては、単独で乾燥させる1液型のシリコーン樹脂であっても良いし、硬化剤を配合する2液型のシリコーン樹脂であっても良い。
本発明においては、本発明の効果がより発現し得る点で、シリコーン樹脂としては、これらの中でも、2液型のシリコーン樹脂が好ましく、2液型の付加型シリコーン樹脂がより好ましい。このような2液型の付加型シリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業(株)製のKE−1950−10(A/B)、KE−1950−20(A/B)、KE−1950−30(A/B)、KE−1950−35(A/B)、KE−1950−40(A/B)、KE−1950−50(A/B)、KE−1950−60(A/B)、KE−1950−70(A/B)、KE−1987(A/B)、KE−1988(A/B)、旭化成ワッカーシリコーン(株)製のLR7665シリーズ、LR3033シリーズ、モメンティブ(株)製のTSE3032シリーズ、LSRシリーズなどが挙げられる。
本発明の製造方法で得られる防汚テープにおける水生生物などの易除去性を向上させるために、シリコーン樹脂としては、水洗除去時の水圧などによって樹脂表面が弾性変形することにより付着物の剥離が容易になるような物性を有するシリコーン樹脂が好ましい。このようなシリコーン樹脂は、該シリコーン樹脂の100%モジュラス(引張応力)が、好ましくは0.1MPa〜10MPaであり、より好ましくは0.1MPa〜6MPaである。また、このようなシリコーン樹脂は、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。
防汚層は、好ましくは、シリコーンオイルをさらに含む。すなわち、防汚層は、好ましくは、シリコーン樹脂とシリコーンオイルを含む。
防汚層がシリコーン樹脂とシリコーンオイルを含む場合、該防汚剤は、マトリックスであるシリコーン樹脂の表面に移行し、表面を防汚物質で覆うことによって、水生生物などのシリコーン樹脂表面への付着を抑制し、高い防汚効果を長期間維持する作用を発現することができる。したがって、長期間にわたって防汚効果を持続でき、人体や環境に対する負荷が少なく、重量が軽く、安定した品質を維持でき、水生生物などの付着を効果的に防止できる、防汚テープを提供することができる。
シリコーン樹脂100重量部に対するシリコーンオイルの含有量は、好ましくは1重量部〜150重量部であり、より好ましくは40重量部〜140重量部であり、さらに好ましくは45重量部〜130重量部であり、さらに好ましくは50重量部〜120重量部であり、さらに好ましくは50重量部を超えて110重量部以下であり、特に好ましくは60重量部〜100重量部であり、最も好ましくは70重量部〜95重量部である。シリコーン樹脂100重量部に対するシリコーンオイルの含有量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現できるとともに、防汚層の外観特性や機械的特性がより十分に発現できる。シリコーン樹脂100重量部に対するシリコーンオイルの含有量が少なすぎると、防汚層の防汚効果が十分に発現できないおそれがある。シリコーン樹脂100重量部に対するシリコーンオイルの含有量が多すぎると、最終成形品や被膜の外観が不良となるおそれがあり、また、防汚層の強度が低下して防汚性を持続できなくなるおそれがある。
本発明において、シリコーンオイルは、好ましくは、ポリエーテル変性シリコーンオイルを含む。ポリエーテル変性シリコーンオイルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルを含むことにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって藻類などの水生生物の付着をより効果的に防止できる。
本発明において、シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルを含む場合、シリコーン樹脂100重量部に対するポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、好ましくは0.01重量部〜5重量部であり、より好ましくは0.05重量部〜5重量部であり、さらに好ましくは0.1重量部〜5重量部であり、特に好ましくは0.5重量部〜5重量部である。シリコーン樹脂100重量部に対するポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって藻類などの水生生物の付着をより効果的に防止できるとともに、防汚層と基材層との間の密着性をより十分に確保できる。
本発明において、ポリエーテル変性シリコーンオイルは、そのHLBが、好ましくは3〜15であり、より好ましくは3〜10である。ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLBが上記範囲内に収まることにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって藻類などの水生生物の付着をより効果的に防止できるとともに、防汚層の外観特性や機械的特性をより十分に発現できる。なお、HLBとは、オイルの親水性と親油性とのバランスを数値的に示した親水性親油性バランスのことであり、Hydrophile and Liophile Balanceの略称である。ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLBは、例えば、ポリエーテルポリオキシアルキレン鎖(基)とジメチルシロキサン鎖(基)との鎖長の選択、ポリエーテルポリオキシアルキレン鎖(基)のうち、親水性のポリエチレンオキサイドとこれよりも疎水性のポリプロピレンオキサイドのそれぞれの鎖長の選択、などにより制御し得る。
ポリエーテル変性シリコーンオイルは、主鎖がシロキサン結合を有するポリシロキサンであり、1個以上のポリオキシアルキレン基を置換基として有するものである。主鎖は環を形成していても良い。
ポリエーテル変性シリコーンオイルにおけるポリオキシアルキレン基の結合位置は、任意の適切な結合位置であり得る。例えば、ポリオキシアルキレン基が主鎖の両末端に結合されていても良いし、ポリオキシアルキレン基が主鎖の片末端に結合されていても良いし、ポリオキシアルキレン基が側鎖に結合されていても良い。
本発明の効果をより十分に発現させるためには、ポリエーテル変性シリコーンオイルとして、ポリオキシアルキレン基が側鎖に結合された、側鎖型(直鎖タイプ)ポリエーテル変性シリコーンオイルを選択することが好ましい。
側鎖型(直鎖タイプ)ポリエーテル変性シリコーンオイルは、好ましくは、一般式(1)で表される。
Figure 2016203039
一般式(1)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基を表し、Rは−(CO)−(CO)−で表されるポリオキシアルキレン基であり、aは1〜50であり、bは0〜30であり、mは1〜7000であり、nは1〜50である。
一般式(1)中、Rは、好ましくはメチル基である。
ポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、例えば、信越シリコーン(株)製の、商品名「KF−6011」(HLB:14.5)、「KF−6011P」(HLB:14.5)、「KF−6012」(HLB:7.0)、「KF−6013」(HLB:10.0)、「KF−6015」(HLB:4.5)、「KF−6016」(HLB:4.5)、「KF−6017」(HLB:4.5)、「KF−6017P」(HLB:4.5)、「KF−6043」(HLB:14.5)、「KF−6004」(HLB:9.0)、KF351A、KF352A、KF353、KF354L、KF355A、KF615A、KF945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−644、KF−6020、KF−6204、X22−4515等の側鎖型(直鎖タイプ)ポリエーテル変性シリコーンオイル;信越シリコーン(株)製の、商品名「KF−6028」(HLB:4.0)、「KF−6028P」(HLB:4.0)等の側鎖型(分岐鎖タイプ)ポリエーテル変性シリコーンオイル;信越シリコーン(株)製の、商品名「KF−6038」(HLB:3.0)等の側鎖型(分岐鎖タイプ、アルキル共変性タイプ)ポリエーテル変性シリコーンオイル;などが挙げられる。
本発明において、シリコーンオイルは、ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルを含んでいても良い。このようなポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明において、シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルを含むことにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって藻類などの水生生物の付着をより効果的に防止できる。
また、本発明において、シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルを含むことにより、シリコーンオイルが防汚層の表面へより効果的にしみ出すことができ、防汚効果がより長期間にわたって持続できるとともに、水生生物が付着した後にそれを除去した後も防汚効果がより十分に発現できる。
ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルとしては、主鎖がシロキサン結合からなるポリシロキサンであり、置換基を有していてもよい。主鎖は環を形成していても良い。ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルとしては、例えば、ストレートシリコーンオイル、変性シリコーンオイル(ポリエーテル変性シリコーンオイルを除く)が挙げられる。
ストレートシリコーンオイルにおける置換基は、好ましくは、メチル基、フェニル基である。
ストレートシリコーンオイルにおける置換基の結合位置は、任意の適切な結合位置であり得る。例えば、置換基が主鎖の両末端に結合されていても良いし、置換基が主鎖の片末端に結合されていても良いし、置換基が側鎖に結合されていても良い。
ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルは、好ましくは、一般式(2)で表される。
Figure 2016203039
一般式(2)中、Rは、同一または異なって、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フルオロアルキル基、ポリエーテル基、または水酸基を表し、Rは、同一または異なって、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基、ポリエーテル基、フルオロアルキル基を表し、nは0〜150の整数を表す。一般式(2)中のRとしては、好ましくは、メチル基、フェニル基、水酸基である。一般式(2)中のRとしては、好ましくは、メチル基、フェニル基、4−トリフルオロブチル基である。
一般式(2)で表されるシリコーンオイルは、数平均分子量が、好ましくは180〜20000であり、より好ましくは1000〜10000である。
一般式(2)で表されるシリコーンオイルは、粘度が、好ましくは10センチストークス〜10000センチストークスであり、より好ましくは100センチストークス〜5000センチストークスである。
一般式(2)で表されるシリコーンオイルとしては、具体的には、例えば、両末端または片末端のRが水酸基である末端水酸基含有ジメチルシリコーンオイル、RおよびRの全てがメチル基であるジメチルシリコーンオイル、これらのジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部がフェニル基に置換されたフェニルメチルシリコーンオイルなどが挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルとしては、例えば、信越シリコーン(株)製の、商品名「KF96L」、「KF96」、「KF69」、「KF99」、「KF50」、「KF54」、「KF410」、「KF412」、「KF414」、「FL」、「KF−6104」、「KF−6100」;東レダウコーニング(株)製の、商品名「BY16−846」、「SF8416」、「SH200」、「SH203」、「SH230」、「SF8419」、「FS1265」、「SH510」、「SH550」、「SH710」、「FZ−2110」、「FZ−2203」;などが挙げられる。
本発明において、シリコーン樹脂100重量部に対する、ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルの含有量は、好ましくは10重量部〜120重量部であり、より好ましくは15重量部〜110重量部であり、さらに好ましくは20重量部〜100重量部であり、特に好ましくは25重量部〜95重量部である。シリコーン樹脂100重量部に対するポリエーテル変性シリコーンオイル以外の非反応性シリコーンオイルの含有量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって水生生物の付着をより効果的に防止できるとともに、防汚層の外観特性や機械的特性がより十分に発現できる。
防汚層は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他のオイルを含んでいても良い。このような他のオイルとしては、例えば、流動パラフィン、界面活性剤、液状炭化水素、フッ化オイル、抗菌剤、ワックス、ペトロラタム、動物脂類、脂肪酸、珪藻付着防止剤、農薬、医薬品(メデトミジンなど)、酵素活性阻害剤(アルキルフェノール、アルキルレゾルシノールなど)、生物忌避剤などが挙げられる。これらは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
防汚層が、このような他のオイルを含む場合、防汚層の防汚効果がより十分に発現できる場合があり、長期にわたって水生生物の付着をより効果的に防止できる場合があり、本発明の樹脂組成物の硬化物からなる防汚層の外観特性や機械的特性がより十分に発現できる場合がある。
流動パラフィンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な流動パラフィンを採用し得る。流動パラフィンとしては、例えば、(株)MORESCO製のP−40、P−55、P−60、P−70、P−80、P−100、P−120、P−150、P−200、P−260、P−350、和光純薬工業(株)製の炭化水素系流動パラフィンなどが挙げられる。
防汚層が流動パラフィンを含むと、防汚層の防汚効果がより一層十分に発現できる場合があり、長期にわたって水生生物の付着をより一層効果的に防止できる場合がある。
防汚層が流動パラフィンを含む場合、シリコーン樹脂100重量部に対する、流動パラフィンの含有量は、好ましくは0.1重量部〜50重量部であり、より好ましくは0.5重量部〜30重量部であり、さらに好ましくは1重量部〜25重量部であり、特に好ましくは1重量部〜20重量部である。シリコーン樹脂100重量部に対する流動パラフィンの含有量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の防汚効果がより十分に発現でき、長期にわたって水生生物の付着をより効果的に防止できる。
界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性剤、などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切なアニオン界面活性剤を採用し得る。このようなアニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルまたはその塩などが挙げられる。アニオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ノニオン界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切なノニオン界面活性剤を採用し得る。このようなノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイドなどが挙げられる。ノニオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
両性界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な両性界面活性剤を採用し得る。このような両性界面活性剤としては、例えば、カルボキシ型またはスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。両性界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
カチオン界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切なカチオン界面活性剤を採用し得る。このようなカチオン界面活性剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
抗菌剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な抗菌剤を採用し得る。このような抗菌剤としては、いわゆる抗菌剤、除草剤などが挙げられる。
いわゆる抗菌剤としては、例えば、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビテルタノール、ブロムコナゾール、キャプタホール、キャプタン、カルベンダジム、キノメチオネート、クロロタロニル、クロゾリナート、シプロジニル、ジクロフルアニド、ジクロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジメトモルフ、ジニコナゾール、ジチアノン、エポキシコナゾール、ファモキサドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンピクロニル、フェンチン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルオルイミド、フルキンコナゾール、フルスルファミド、フルトラニル、ホルペット、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イポコナゾール、イプロジオン、クレソキシムメチル、マンゼブ、マンネブ、メパニピリム、メプロニル、メトコナゾール、メチラム、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、ヌアリモル、オキシン銅、オキソリン酸、ペンシクロン、フタリド、プロシミドン、プロピネブ、キントゼン、硫黄、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、チフルザミド、チオフェネートメチル、チラム、トルクロホスメチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリホリン、トリチコナゾール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラムなどが挙げられる。また、天然物の抗菌剤として、例えば、孟宗竹抽出物、ヒノキチオール、ニンニクエキス、カンゾウなどの漢方成分が挙げられる。また、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、金などの無機抗菌剤が挙げられる。また、必要に応じて、これら無機抗菌剤の担体として、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、シリカゲル、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ポリシロキサン化合物、リン酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、イオン交換体、酸化亜鉛などが使用できる。合成物の抗菌剤としては、例えば、2−ピリジンチオール−1−オキサイド、p−クロロ−m−クレゾール、ポリヘキサメチレンヒグアナイド、ハイドロクロライド、塩化ベンゼトニウム、アルキルポリアミノエチルグリシン、ベンズイソチアゾリン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2,2’−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)などが挙げられる。
除草剤としては、例えば、ベンスルフロンメチル、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フルセトスルフロン、アジムスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、ハロスルフロンメチル、ニコスルフロン、チフェンスルフロンメチル、トリトスルフロン、ホラムスルフロン、アミドスルフロン、クロルスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロンメチル、スルホスルフロン、フラザスルフロン、クロリムロンエチル、トリフルスルフロンメチル、オキサスルフロン、スルホメツロンメチル、トリフロキシスルフロンナトリウム、フルピルスルフロンエチルナトリウム、イマザモックス、イマゼタピル、イマザキン、イマザピル、イマザピック、フルカルバゾンナトリウム、プロポキシカルバゾンナトリウム、ビスピリバックナトリウム、ピリフタリド、ピリミノバックメチル、ピリミスルファン、ピリチオバックナトリウム、フルメツラム、ペノキススラム、メトスラム、メタゾスルフロン、プロピリスルフロン、ベンタゾン、アトラジン、シマジン、ジメタメトリン、ピリデート、ピリダホル、テルブチラジン、テルブトリン、ブロモキシニル、アイオキシニル、メトリブジン、レナシル、ブロマシル、デスメディファム、フェンメディファム、メタミトロン、シメトリン、プロメトリン、ジウロン、イソウロン、リニュロン、シデュロン、クロロトルロン、ベンゾフェナップ、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾビシクロン、イソキサフルトール、テフリルトリオン、テンボトリオン、イソキサクロルトール、メソトリオン、スルコトリオン、ベンゾイルヘキサジオン、プラチラクロール、ブタクロール、カフェンストロール、フェントラザミド、メフェナセット、エトベンザニド、テニルクロール、フルフェナセット、インダノファン、アニロホス、メトラクロール、メタザクロール、アラクロール、プロパクロール、ピペロホス、ジメテナミド、アセトクロール、ナプロパミド、チオベンカルブ、モリネート、ベンフレセート、ピリブチカルブ、エトフメセート、エスプロカルブ、プロスルホカルブ、ダラポン、ブチレート、ペントキサゾン、ピラクロニル、オキサジアゾン、オキサジアルギル、ピラゾジル、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、ビフェノックス、ピラフルフェンエチル、フルアゾレート、フルチアセットメチル、ブタフェナシル、ベンズフェンジゾン、カルフェントラゾンエチル、スルフェントラゾン、フルミオキサジン、アクトニフェン、フルミクロラック、プロフェキサジノン、セトキシジム、クレソジム、テプラロキシジム、アロキシジム、フェノキサプロップ−P−エチル、ジクロホップメチル、フルアジホップ−P−ブチル、キザロホップ−P−エチル、シハロホップブチル、グルホシネート、グルホシネートP、ビアラホス、グリホサート、グリホサートイソプロピルアミン、スルホサート、ピクロラム、トリクロピル、クロメプロップ、MCPB、2,4−D,MCPA、ジカンバ、キンクロラック、メコプロップ、ジクロルクロップ、ジフルフェニカン、フルルタモン、ピコリナフェン、フルリドン、ノルフルラゾン、ベンフルブタミド、フルロクロリドン、パラコート、ジクワット、ブタミホス、ペンディメタリン、トリフルラリン、ジチオピル、チアゾピル、アミプロホスメチル、ブロモブチド、クミルロン、ダイムロン、イソキサベン、ジクロベニル、フルポキサム、クロルチアミド、オキサジクロメホン、イプフェンカルバゾン、フェノキサスルホン、SW−065、ペラルゴン酸、クロマゾン、およびその塩などが挙げられる。
防汚層は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の添加剤を含んでいても良い。このような他の添加剤としては、例えば、耐候剤として紫外線吸収剤が挙げられる。このような紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、BASF製の、商品名「TINUVIN571」、「TINUVIN460」、「TINUVIN213」、「TINUVIN234」、「TINUVIN329」、「TINUVIN326」などが挙げられる。このような紫外線吸収剤の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5重量部以上10重量部未満である。シリコーン樹脂に対する紫外線吸収剤の添加量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の形成を阻害することなく耐候剤としての効果を十分に発現し得る。また、その他の添加剤としては、光安定剤が挙げられる。このような光安定剤としては、具体的には、例えば、BASF製の商品名「TINUVIN123」、「TINUVIN292」、「TINUVIN5100」などが挙げられる。このような光安定剤の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5重量部以上10重量部未満である。シリコーン樹脂に対する光安定剤の添加量を上記範囲内に調整することにより、防汚層の形成を阻害することなく光安定剤としての効果を十分に発現し得る。
防汚層には、強度を向上させるために、フィラーなどを添加させることができる。フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、珪藻土などが挙げられる。また、フィラーとしては、分散性の観点から、表面が疎水性処理された粒子が好ましい。このような表面処理方法としては、ジメチルポリシロキサン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチレンジシラザン、環状ジメチルシロキサンなどで表面処理する方法が挙げられる。このような表面が疎水性処理された粒子の大きさとしては、好ましくは、平均粒径が5nm〜300nmである。このような表面が疎水性処理された粒子の大きさを上記範囲内に調整することにより、防汚層に十分な強度を付与し得るとともに、防汚層中に該粒子が均一に分散し得、防汚層に衝撃が加わった際にクラックが生じにくくなり得る。また、防汚層と基材層との密着性も向上し得る。このような表面が疎水性処理された粒子の添加量は、シリコーン樹脂に対して、好ましくは0.1重量%〜10重量%である。このような表面が疎水性処理された粒子の添加量を上記範囲内に調整することにより、防汚層に十分な強度を付与し得るとともに、防汚層に添加した材料を均一に分散し得、基材層上に塗工する場合、精密に塗工し得る。
このような表面が疎水性処理された粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の疎水性フュームドシリカが挙げられ、具体的には、日本アエロジル社製の、商品名「AEROSIL(登録商標)RXシリーズ」(RX50、RX200、RX300など)、「AEROSIL(登録商標)RYシリーズ」(RY50、RY200、RY200Sなど)、「AEROSIL(登録商標)NY50シリーズ」、「AEROSIL(登録商標)NAXシリーズ」、「AEROSIL(登録商標)Rシリーズ」などが挙げられる。
防汚層の厚みは、本発明の水生生物付着防止粘着テープの用途や使用環境などによって、任意の適切な厚みを採用し得る。防汚層の厚みは、好ましくは5μm〜500μmである。防汚層の厚みが上記範囲内に収まることにより、防汚効果が十分に長く有効に働くとともに、ハンドリング性に優れ、テープのつなぎ目部分の凹凸が小さく、汚れが付きにくい。防汚層の厚みが5μmより薄いと、防汚効果が有効に働く期間が短くなり、実用的ではなくなるおそれがある。防汚層の厚みが500μmより厚いと、本発明の製造方法で得られる防汚テープが分厚くなって重量が大きくなるため、ハンドリング性が悪くなり、テープのつなぎ目部分の凹凸が大きくなり、汚れが付きやすいおそれがある。
粘着剤層としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な粘着剤層を採用し得る。このような粘着剤層の材料としては、例えば、アクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂系粘着剤、アミノ樹脂系粘着剤、ビニル樹脂(酢酸ビニル系重合体など)系粘着剤、硬化型アクリル樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤などが挙げられる。粘着剤層の材料は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
粘着剤層は、その23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力が、好ましくは30N/20mm以下であり、より好ましくは20N/20mm以下であり、さらに好ましくは15N/20mm以下である。粘着剤層の23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力を上記範囲内に調整することにより、本発明の製造方法で得られる防汚テープを被着体から剥がし易くなる。粘着剤層の23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力が30N/20mmを超える場合、使用済みの本発明の製造方法で得られる防汚テープを被着体から剥がすことが困難になり、作業効率が著しく悪くなるおそれがある。粘着剤層の23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力の下限は、十分な粘着力を維持できる観点から、好ましくは3N/20mm以上である。
粘着剤層は、海水に接触させた際に、該粘着剤層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率が、海水接触前の該粘着剤層における圧縮弾性率に対して、好ましくは1.1倍以上であり、より好ましくは1.2倍以上であり、さらに好ましくは1.5倍以上である。粘着剤層を海水に接触させた際に、該粘着剤層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率が、海水接触前の該粘着剤層における圧縮弾性率の1.1倍以上であれば、水中においても良好な接着性を発現できる。粘着剤層を海水に接触させた際の、該粘着剤層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率の、海水接触前の該粘着剤層における圧縮弾性率に対する倍率の上限は、取扱性の観点から、好ましくは100倍以下である。なお、ここにいう海水とは、市販されている模擬海水(人工海水)のことを意味する。
粘着剤層の厚みは、本発明の製造方法で得られる防汚テープの用途や使用環境などによって、任意の適切な厚みを採用し得る。粘着剤層の厚みは、好ましくは10μm以上である。粘着剤層の厚みが10μmより薄いと、被着体の形状に十分に追従できなくなり、接着面積が減少してしまい、十分な粘着力が発現できないおそれがある。粘着剤層の厚みの上限は、取扱性の観点から、好ましくは100μm以下である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
<密着性評価>
評価対象のテープをカッターで50mm×50mmの大きさに切断し、85℃/85%RHの恒温恒湿器中に保存した。カッターで切断した端部を指で擦り、防汚層が端部から5mm以上剥がれるようになった時までの保存日数を評価日数とした。
〔実施例1〕
(粘着剤層)
冷却管、窒素導入管、温度計、および攪拌機を備えた反応容器に、(メタ)アクリル系モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA、東亜合成(株)製):94重量部、アクリル酸(AA):6重量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」、BASF製):0.1重量部を投入して分散させ、攪拌しながら窒素気流下にて上部よりUV照射することにより、一部のモノマーをポリマーに転化させて塗工可能な粘度に調整し、(メタ)アクリル系モノマー混合物を得た。この(メタ)アクリル系モノマー混合物に、アクリル系オリゴマー(ジシクロペンタニルメタクリレート/メチルメタクリレート=60重量%/40重量%):5重量部、架橋剤として1、6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA):0.16重量部を添加し、これをセパレーター(商品名「MRF50」、三菱樹脂(株)製、厚み50μm)の表面にアプリケーターを用いて塗布し、カバーセパレーター(商品名「MRF38」、三菱樹脂(株)製、厚み38μm)をハンドローラーにて貼り合わせ、さらに紫外線ランプ(BLタイプ)により紫外線を照射(紫外線照度:3.4mW/cm、積算照射量:2000mJ/cm)することにより、厚み50μmの粘着剤層(1)を得た。
(基材層)
シーダム(株)製の商品名「ハイグレスDUS451」(無黄変カーボネート系ポリウレタンエラストマーシート、厚み=100μm)を基材層(1)として用いた。基材層(1)の伸びおよび破断点応力を評価した結果、伸びが1500%、破断点応力が60MPaであった。
(防汚層材料)
表1に示す配合で、樹脂以外の材料であるシリコーンオイル(KF96−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)、流動パラフィン(炭化水素系流動パラフィン、和光純薬工業(株)製)、紫外線吸収剤(Tinuvin571、BASF製)、ナノシリカ(アエロジルRX−300、日本アエロジル社製)を容器に添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌した。その後、シリコーン樹脂(KE1950−50、付加型樹脂、信越化学工業(株)製)を撹拌した液体に添加し、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、公称25μmのキュノフィルターでろ過をし、脱泡後、基材層に塗工するための防汚層材料(1)を得た。
(テープ)
粘着剤層(1)を、転写により、基材層(1)に貼り付けた。その後、基材層(1)の粘着剤層(1)とは逆側の面に、アプリケーターで防汚層材料(1)を塗布し、140℃の熱風オーブンで2分間加熱した後、該防汚層材料(1)を塗布した側から、高圧水銀ランプによって、ピーク照度=210mW/cm、積算光量=6600mJ/cmで紫外線照射を行い、厚み100μmの防汚層(1)を得た。
得られたテープ(1)の構成は、防汚層(1)(厚み:100μm)/基材層(1)(厚み:100μm)/粘着剤層(1)(厚み:50μm)であった。
結果を表1に示した。
〔実施例2〕
(粘着剤層)
実施例1と同様にして、厚み50μmの粘着剤層(2)を得た。
(基材層)
実施例1と同様にして、厚み100μmの基材層(2)を得た。
(防汚層材料)
実施例1と同様にして、防汚層材料(2)を得た。
(テープ)
粘着剤層(2)を、転写により、基材層(2)に貼り付けた。その後、基材層(2)の粘着剤層(2)とは逆側の面に、アプリケーターで防汚層材料(2)を塗布し、140℃の熱風オーブンで2分間加熱した後、該防汚層材料(2)を塗布した側から、高圧水銀ランプによって、ピーク照度=210mW/cm、積算光量=660mJ/cmで紫外線照射を行い、厚み100μmの防汚層(2)を得た。
得られたテープ(2)の構成は、防汚層(2)(厚み:100μm)/基材層(2)(厚み:100μm)/粘着剤層(2)(厚み:50μm)であった。
結果を表1に示した。
〔比較例1〕
(粘着剤層)
実施例1と同様にして、厚み50μmの粘着剤層(C1)を得た。
(基材層)
実施例1と同様にして、厚み100μmの基材層(C1)を得た。
(防汚層材料)
実施例1と同様にして、防汚層材料(C1)を得た。
(テープ)
粘着剤層(C1)を、転写により、基材層(C1)に貼り付けた。その後、基材層(C1)の粘着剤層(C1)とは逆側の面に、アプリケーターで防汚層材料(C1)を塗布し、140℃の熱風オーブンで2分間加熱することによって、厚み100μmの防汚層(C1)を得た。
得られたテープ(C1)の構成は、防汚層(C1)(厚み:100μm)/基材層(C1)(厚み:100μm)/粘着剤層(C1)(厚み:50μm)であった。
結果を表1に示した。
〔実施例3〕
(粘着剤層)
実施例1と同様にして、厚み50μmの粘着剤層(3)を得た。
(基材層)
実施例1と同様にして、厚み100μmの基材層(3)を得た。
(防汚層材料)
表1に示す配合で、樹脂以外の材料であるシリコーンオイル(KF96−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)、ポリエーテル変性シリコーンオイル(KF6017、信越化学工業(株)製)、流動パラフィン(炭化水素系流動パラフィン、和光純薬工業(株)製)、紫外線吸収剤(Tinuvin571、BASF製)、ナノシリカ(アエロジルRX−300、日本アエロジル社製)を容器に添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌した。その後、シリコーン樹脂(KE1950−50、付加型樹脂、信越化学工業(株)製)を撹拌した液体に添加し、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、公称25μmのキュノフィルターでろ過をし、脱泡後、基材層に塗工するための防汚層材料(3)を得た。
(テープ)
粘着剤層(3)を、転写により、基材層(3)に貼り付けた。その後、基材層(3)の粘着剤層(3)とは逆側の面に、アプリケーターで防汚層材料(3)を塗布し、140℃の熱風オーブンで2分間加熱した後、該防汚層材料(3)を塗布した側から、高圧水銀ランプによって、ピーク照度=210mW/cm、積算光量=6600mJ/cmで紫外線照射を行い、厚み100μmの防汚層(3)を得た。
得られたテープ(3)の構成は、防汚層(3)(厚み:100μm)/基材層(3)(厚み:100μm)/粘着剤層(3)(厚み:50μm)であった。
結果を表1に示した。
〔比較例2〕
(粘着剤層)
実施例1と同様にして、厚み50μmの粘着剤層(C2)を得た。
(基材層)
実施例1と同様にして、厚み100μmの基材層(C2)を得た。
(防汚層材料)
実施例3と同様にして、防汚層材料(C2)を得た。
(テープ)
粘着剤層(C2)を、転写により、基材層(C2)に貼り付けた。その後、基材層(C2)の粘着剤層(C2)とは逆側の面に、アプリケーターで防汚層材料(C2)を塗布し、140℃の熱風オーブンで2分間加熱することによって、厚み100μmの防汚層(C2)を得た。
得られたテープ(C2)の構成は、防汚層(C2)(厚み:100μm)/基材層(C2)(厚み:100μm)/粘着剤層(C2)(厚み:50μm)であった。
結果を表1に示した。
Figure 2016203039
本発明の製造方法で得られる防汚テープは、水中生物が付着して繁殖することを防止できるため、水中構造物(船舶、ブイ、港湾設備、海上油田設備、発電所冷却水用の水路、工場冷却水用の水路、水上浮遊通路など)に好適に利用できる。
1 剥離フィルム
2 防汚層
3 基材層
4 粘着剤層
100 防汚テープ

Claims (6)

  1. 防汚層と基材層とをこの順に含む防汚テープを製造する方法であって、
    該基材層上に防汚層材料を塗布した後に紫外線照射を行う、
    防汚テープの製造方法。
  2. 前記防汚層がシリコーン樹脂を含む、請求項1に記載の防汚テープの製造方法。
  3. 前記防汚層がシリコーンオイルをさらに含む、請求項2に記載の防汚テープの製造方法。
  4. 前記シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルを含む、請求項3に記載の防汚テープの製造方法。
  5. 前記基材層の前記防汚層と反対側に粘着剤層を有する、請求項1から4までのいずれかの防汚テープの製造方法。
  6. 前記防汚テープが水生生物付着防止テープである、請求項1から5までのいずれかの防汚テープの製造方法。
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