JP2016202602A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサの取付位置に関わらず適切な検出を実現する。
【解決手段】振動センサ400は、直接的にはステー410に、間接的には基板ベース460によって支持される。基板ベース460は、その一端の部位が遊技板8bによって片持ち状態で支持される。よって、基板ベース460の支持も固定もされていない他端部は、いわば中空で振動センサ400を支持する。各部材がこのように配置され支持されることにより、パチンコ機1が受けた衝撃に伴い生じた振動を固定されていない部位で増幅させることができ、検出することが困難な微弱な振動でも、感度よく振動センサ400に検出させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、外力による振動や衝撃等を検出するセンサを備えた遊技機に関する。
遊技機においては従来、枠やガラス等を外部から故意に叩いて揺り動かす等のいわゆる「ドツキ」によって遊技球の動きを意図的に変え、何らかの入賞や領域の通過(いわゆる「V入賞」等)を得ようとする類の不正行為がある。この種の不正行為を監視するため、遊技機の内部に振動や衝撃を検出するセンサを設けるのが一般的である。ただし、遊技機の設置環境下で自然発生する生活振動や、遊技球の発射等の遊技を正常に行う上で不可避に生じる振動、演出上の可動物の作動等に伴って当然に生じる振動までも故意によるものと同様に検出してしまうことは適切でなく、このためセンサの設置に際しては、不正行為による振動と、そうでないものを混同することなく検出するための様々な工夫が試みられている。
例えば、振動センサを着脱可能な構成とし、これを取り付ける位置を2箇所、具体的には一方の取付箇所を島設備に支持される本体枠に設けておき、他方の取付箇所を遊技盤に設けておくことにより、状況に応じて振動センサの取り付け位置を選択可能とした遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の先行技術によれば、通常の振動(不正行為に依らない振動)が殆ど発生しない環境に遊技機が設置される場合には、センサの取り付け位置には検出感度が高くなる本体枠を選択し、通常の振動が発生しやすい環境においては、検出感度がより低くなる遊技盤の方を選択することができる。これにより、振動センサを取り付ける位置を変更するだけで、設置環境に合わせて振動の検知精度を容易に変更することができると考えられる。
特開2009−125091号公報
上述した先行技術の手法は、遊技機の振動系を「本体枠」又は「遊技盤」という2つの括りに分け、外部からの振動は「本体枠」の方により表れやすく、「遊技盤」の方にはある程度減衰して伝わることを前提とし、2箇所の取り付け位置の変更(振動系の選択)によってセンサの検出感度を調整しようとするものである。
しかしながら、仮に「遊技盤」の方にセンサを取り付けるにしても、機種ごとの遊技性やデザインによって遊技盤の構成は大きく違ってくるから、同じ「遊技盤」という括りであっても、その中の構成要素ごとにも振動の受けやすさは違ってくる。
例えば、遊技盤の中央部に液晶表示器を配置するためのスペース(開口等)を広めに確保しなければならない場合、中央部に配置される入球装置(いわゆる「センター役物」)等を固定できる箇所が開口以外の場所に限られるため、同じ「遊技盤」の中でも、入球装置に生じる振動はその他の部位より必然的に大きくなる。通常、センサ等の保安部品を筐体やカバー等の構成要素に対して固定すると、こうした構成要素の揺れは入球装置より小さいため、センサが反応しない程度の振動を与えるだけでも入球装置を大きく揺らすことができてしまい、結果的に不正行為を検知できないという不具合が生じる。そうかといって、入球装置に対してセンサを取り付けてしまうと、遊技性に関係ない保安部品が目立ってしまい、見た目上の違和感を生じたり、外観を大きく損ねたりすることになる。
そこで本発明は、センサの取付位置に関わらず適切な検出を実現することができる技術の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の解決手段を採用する。
解決手段1:本解決手段の遊技機は、島設備に設置される枠体と前記枠体に取り付けられる遊技盤とを含む遊技機本体に基端が固定され、前記基端から離れた遠端が固定されない状態で前記遊技機本体から離隔する支持部材と、前記支持部材の遠端側の部位に取り付けられ、前記遊技機本体に加わる外力に基づく振動を前記支持部材を介して検出する振動センサとを備えるものである。
本解決手段によれば、遊技機本体に外力(故意による衝撃)が加わると、その衝撃ないし振動が支持部材の遠端部分には増幅されて伝わることになる。振動センサは、支持部材の遠端部分にて振動ないし衝撃を検出することになるため、加えられた外力だけでは直接的に遊技機本体があまり大きく振動しなかったとしても、何らかの外力が加えられたことを振動センサによって確実に検出することができる。なお、「遊技機本体」には「枠体」及び「遊技盤(ユニット)」を含むことができるため、支持部材の基端を固定する対象は「枠体」又は「遊技盤(ユニット)」のいずれでもよい。
解決手段2:解決手段1において、前記支持部材は、前記遊技機本体に固定された基端から第1の方向に延びる第1の支持部と、前記第1の支持部(基端から離れた部位)からさらに前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の支持部とを含み、前記振動センサは、前記支持部材において前記第2の支持部を遠端側の部位として取り付けられている。
本解決手段によれば、支持部材において以下の特徴が追加される。
(1)先ず、「支持部材」そのものは、基端が遊技機本体に固定されており、基端から離れた遠端側の部位が遊技機本体に固定されていない状態であることは上記と同様である。
(2)その上で、「支持部材」には「第1の支持部」と「第2の支持部」が含まれており、このうち「第1の支持部」は基端から第1の方向に延びる部位となるが、「第2の支持部」は基端からではなく、「第1の支持部」に連結された状態で第2の方向に延びる部位となる。
(3)そして、「振動センサ」は「第2の支持部」を基端から離れた遠端側の部位として取り付けられることから、「振動センサ」が拾える振動は、(a)「第1の支持部」が基端を固定端として揺れる場合の振動と、(b)「第2の支持部」が「第1の支持部」を固定端として揺れる場合の振動、の2種類となる。
(4)上記(a)の振動は、主に「第1の支持部」の延伸方向である第1の方向に交差する方向への振動となり、上記(b)の振動は、「第2の支持部」の延伸方向である第2の方向に交差する方向への振動となる。
これにより、特定の方向(例えば前後方向)への振動だけでなく、それ以外の方向(例えば横方向)への振動に対しても振動センサが反応し、他方向に生じる振動を確実に検出することができる。
解決手段3:解決手段1,2において、前記遊技盤は、前面側に遊技球が流下する遊技領域が形成される板材と、前記遊技領域内に配置された入球口を通じて内部に遊技球を受け入れると、内部に配置された可動体を用いて遊技球の動きに変化を与えつつ、内部に設けられた特定領域を遊技球が通過するか否かの振り分け動作を行う入球装置と、前記板材及び前記入球装置の背後に配置され、前記板材を透過して視認可能な演出画像を表示する画像表示器と、前記遊技領域の外側に配置されて発光を伴う演出動作を行う装飾体と、前記板材の背面側にて前記入球装置を固定しつつ収容する(あるいは前記入球装置の背後に開口が形成されている)筐体とを含み、前記支持部材は、前記板材の背後にて前記装飾体の背面に対向して配置され、前記板材の背面側にて固定された基端部から前記板材に沿って延びる板状の基板ベースと、前記基板ベースの前面に取り付けられ、前記装飾体を発光させる発光体が実装された電飾基板とを含み、前記振動センサは、前記基板ベースの背面側で前記遊技盤の正面側から視認されない位置に配置されている。
本解決手段によれば、以下の特徴が追加される。
(1)「遊技盤」のいわゆる盤面構成は、(a)「板材」の前面に遊技領域が形成されており、(b)遊技領域を流下する遊技球は入球口を通じて「入球装置」の内部に入球し得るものであって、(c)「入球装置」の内部では、可動体を用いて遊技球が特定領域を通過するか否かの振り分け動作が行われており、(d)遊技領域の外側では、「装飾体」の発光による演出動作が行われるというものとなる。
(2)上記の盤面構成により、本解決手段の遊技機による遊技性は、以下のものとなる。すなわち、(ア)発射された遊技球は遊技領域を流下し、その過程で「入球装置」の入球口に入ることがあるが、(イ)遊技球が入球口に入ると、「入球装置」の内部では可動体を用いた振り分け動作が行われ、(ウ)その結果、遊技球が特定領域を通過することもあれば、逆に特定領域を通過せずに回収(排出)されるという遊技の流れが生じる。なお、上記(ウ)で遊技球が特定領域を通過した場合は特別遊技を実行するが、特定領域を通過しなかった場合は特別遊技を実行しないという遊技性を設けることもできる。
(3)一方で「遊技盤」のいわゆる裏面(裏側)構成は、(i)「板材」の背後で「筐体」によって可動体を含む「入球装置」を固定しつつ収容する。このとき、例えば「筐体」には開口が形成されている等の何らかの構造上の制約があると、(ii)「筐体」への「入球装置」の強固な固定が困難となる。すなわち、「入球装置」の固定は開口以外の場所で行うこととなり、開口が形成されていない場合に比較して「入球装置」を強固に固定することができない。
(4)上記(2)で述べたように、「入球装置」の内部で行われる遊技球の振り分け動作には、「特定領域を通過するか否か」といった遊技性の重要な意義が設けられている。このため「入球装置」内部で行われる遊技球の振り分け動作に対し、何らかの外力によって介入を試みようとすることは公正な遊技でない。ところが、上記(3)で述べたように、「遊技盤」の裏面構成上の都合から「入球装置」の固定を強固にすることが困難である場合、僅かな外力によっても「入球装置」に揺れが生じやすく、それだけ不正行為が発生しやすい状況にある。
(5)上記(4)で述べた事情から、「入球装置」そのものに「振動センサ」を取り付けることも考えられるが、それだと遊技性に関係しない保安部品が盤面構成の一部として目立ってしまい、外観を損ねる結果となる。また、「入球装置」の背後には例えば画像表示器などが配置される場合もあり得るため、「入球装置」の後方に隠れるようにして「振動センサ」を配置しようとしても、スペース的に困難なこともある。
(6)このため本解決手段では、盤面構成の中で「装飾体」の構成に着目し、その背後に隠れる位置に「振動センサ」を取り付けることとしている。このとき、「装飾体」そのものは「入球装置」に比較して特段に揺れやすいというわけではなく、それゆえ、単に「装飾体」の裏面に「振動センサ」を取り付けたというだけでは、僅かな振動を拾うことができないが、本解決手段では、「装飾体」に付随して「板材」の背面に設けられている「基板ベース」を「支持部材」とし、これに「振動センサ」を取り付けることで課題を解決している。
(7)すなわち、「基板ベース」には、「装飾体」を発光させるための発光体が実装された「電飾基板」がその前面に取り付けられているが、「基板ベース」は板状であり、これを基端の部位だけで「板材」又はその背面側で他の筐体等に固定し、基端から離れた遠端側の部位をフリーな状態とすれば、「支持部材」としての資質を備えた構成となる。これにより、「入球装置」を揺らす程度の外力が遊技機本体に加えられた場合でも、その振動が「基板ベース」を介して「振動センサ」によって検出されるため、不正行為を確実に監視することができる。
本発明によれば、センサの取付位置に関わらず適切な検出を実現することができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤ユニットの正面図である。 遊技盤ユニットの一部を拡大した正面図(図1中の一点鎖線IIIに囲まれた枠内の拡大図)である。 遊技盤ユニットの右側面上部からみた斜視図である。 振動センサ及び支持部材の分解斜視図である。 遊技盤ユニットの一部を拡大した平面図である。 遊技機本体に対して外的な衝撃が加えられた場合の振動の伝わり方を表した模式図(1/2)である。 遊技機本体に対して外的な衝撃が加えられた場合の振動の伝わり方を表した模式図(2/2)である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態で示す遊技機は好ましい例示であり、本発明はこの例示に限定されるものではない。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照しつつ遊技機の全体構成について説明する。
〔遊技機の全体構成〕
パチンコ機1は、その本体として主に外枠アセンブリ2、ガラス枠ユニット4、受け皿ユニット6及びプラ枠アセンブリ7(遊技機枠)を備えている。このうち外枠アセンブリ2は、木材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠アセンブリ2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。
その他のガラス枠ユニット4や受け皿ユニット6、プラ枠アセンブリ7は外枠アセンブリ2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。なお、本実施形態において外枠アセンブリ2、ガラス枠ユニット4、受け皿ユニット6及びプラ枠アセンブリ7は、パチンコ機1の枠体を構成する。
図1中の正面からみてプラ枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応してガラス枠ユニット4及び外枠アセンブリ2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠アセンブリ2に対してガラス枠ユニット4及びプラ枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともにガラス枠ユニット4及びプラ枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受け皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動してプラ枠アセンブリ7とともにガラス枠ユニット4及び受け皿ユニット6の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠アセンブリ2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、プラ枠アセンブリ7は施錠されたままでガラス枠ユニット4の施錠だけが解除され、ガラス枠ユニット4が開放可能となる。ガラス枠ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、ガラス枠ユニット4を開放すると、受け皿ユニット6のロック機構(図示していない)が露出する。この状態でロック機構を解除すると、受け皿ユニット6をプラ枠アセンブリ7に対して前面側へ開放することができる。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、ガラス枠ユニット4の背後(内側)で上記のプラ枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えばガラス枠ユニット4を前面側へ開放した状態でプラ枠アセンブリ7に対して着脱可能である。ガラス枠ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、ガラス枠ユニット4の裏側に図示しないヒンジ機構を介して開閉式に取り付けられる。遊技盤ユニット8は、ベースとなる遊技板8bを備えており、この遊技板8bの前面側に遊技領域8a(盤面)が形成されている。遊技板8bは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技板8bの前面はガラスユニットに平行となる。遊技板8bの前面側に形成された遊技領域8aは、窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。ガラス枠ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受け皿ユニット6は、全体的に外枠アセンブリ2から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受け皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はいわゆるCR機(CRユニットに接続する機種)であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受け皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
受け皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないCRユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、CRユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではCR機を例に挙げているが、パチンコ機1はCR機とは別の現金機(CRユニットに接続されない機種)であってもよい。
また、受け皿ユニット6の前面には、上段位置にある上皿6bの手前に上皿球抜きレバー6dが設置されており、そして下皿6cの手前でその中央部には下皿球抜きボタン6eが設置されている。遊技者は上皿球抜きレバー6dを例えば左方向へスライドさせることで、上皿6bに貯留された遊技球を下皿6cへ流下させることができる。また、遊技者は、下皿球抜きボタン6eを例えば押し込み操作することで、下皿6cに貯留された遊技球を下方へ落下させて排出することができる。排出された遊技球は、例えば図示しない球受け箱等に受け止められる。
受け皿ユニット6の右下部には、グリップユニット16が設置されている。遊技者はこのグリップユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域8aに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置、球発射手段)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8a内に放り込まれる。遊技領域8a内には多数の障害釘や風車等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8a内を流下する。なお、障害釘及び風車は、図示を省略してある。
〔盤面の構成〕
遊技領域8a内の中央部には、比較的大型の可動入球役物装置30(入球装置、可動入球装置、特別電動役物)が設置されている。可動入球役物装置30の左右には2つの普通入賞口21,22が設置されている。その他に、可動入球役物装置30の左下方位置には左始動入賞口26が設置され、中央位置には中始動入賞口28が配置され、右下方位置には右始動入賞口27が設置されている。
遊技領域8a内に放り込まれた遊技球は、その流下の過程で無作為に普通入賞口21,22に入球したり、左始動入賞口26、中始動入賞口28又は右始動入賞口27に入球したり、あるいは作動時(開放時)の可動入球役物装置30に入球したりする。
各入賞口に入球した遊技球は、透明樹脂板で構成された遊技板(板材)に形成された貫通穴を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。
一方、可動入球役物装置30内に流入した遊技球は、さらにその内部で流下や転動、上昇等の過程を経て振り分け動作が行われた後に排出され、遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。なお、可動入球役物装置30内での振り分け動作については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
可動入球役物装置30は、特定の条件が満たされた場合(特別図柄が小当りの態様で停止表示された場合)に作動し、遊技球の流入を可能にする。すなわち可動入球役物装置30は、遊技領域8aの上部位置に設けられた可動片30a(いわゆる羽根部材)を有しており、この可動片30aは、例えば図示しない大入賞口ソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って所定角度だけ往復回転する。
図示のように可動片30aは略直立した状態で大入賞口30bを閉止した状態にあり、このため可動入球役物装置30への遊技球の流入は不能となっている。可動入球役物装置30が作動すると、可動片30aがその基端部を中心として遊技領域8a内の左右方向へ倒れるようにして変位し、大入賞口30bを開放することで可動入球役物装置30への遊技球の流入(大入賞口30bへの遊技球の入球)を可能にする。可動片30a及び大入賞口30bは遊技領域8a内の上部位置、特に遊技球が最初に打ち込まれる位置の近くにあることから、可動入球役物装置30の作動時に遊技領域8a内に打ち込まれた遊技球は、上部位置の障害釘に誘導されて容易に可動片30aに到達し、そのまま可動片30aに案内されて大入賞口30bに入球する。
また、可動入球役物装置30は、規定の条件が満たされた場合(可動入球役物装置30の内部に設けられたいずれかの特定領域を遊技球が通過した場合)にも作動し、大入賞口30bへの入球を可能にする。なお、可動入球役物装置30内の特定領域についてはさらに後述する。
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、各始動口に入球しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。また、可動入球役物装置30に入球した遊技球も含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示されていないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
また、可動入球役物装置30の奥側(背後)であって透明な遊技板の裏側には液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には遊技の進行に対応させた各種の演出画像が表示される。なお、液晶表示器42の演出画像は、透明な遊技板を通して視認できるだけでなく、可動入球役物装置30を構成する部品(可動体、固定物)の隙間からも視認することができる。
〔装飾体〕
その他にも、遊技領域8aの外側には、遊技板の両側縁部に一対のサイドランプ450が設けられている。これらサイドランプ450は、その背後に設けられた発光体(LED)を用いて発光することにより、演出動作を行う。なお、この例では気球を象った装飾体をサイドランプ450としており、図示されている装飾体はLEDの光を拡散させて装飾性を高めるレンズ部分である。また、発光体であるLEDは透明な遊技板の背後に設置されており、LEDの光が遊技板を透過してサイドランプ450を発光させる。
〔枠前面の構成〕
ガラス枠ユニット4には、演出用の構成要素としてガラス枠トップランプ46,48やガラス枠サイドランプ50がガラスユニット(参照符号なし)を取り巻くようにして複数の箇所に設置されている。また、受け皿ユニット6には受け皿ランプ52が設置されており、この受け皿ランプ52とガラス枠トップランプ46,48及びガラス枠サイドランプ50とは、外見上、パチンコ機1の前面において一体的につながっているかのようにデザインされている。
上述した各種ランプ46〜52は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、ガラス枠ユニット4の上部には、左右一対のガラス枠上スピーカ54とその中央にガラス枠中スピーカ55が内蔵されており、そして受け皿ユニット6には、下皿6cの右側に受け皿スピーカ56が内蔵されている。これらスピーカ54,55,56は、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受け皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45が設置されている。遊技者は、この演出切替ボタン45を操作することで、遊技中の演出内容(例えばBGMの種類)を切り替えることができる。
〔裏側の構成〕
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162(電源制御手段)や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aはプラ枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受け皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報、セキュリティエラー情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
〔可動入球装置内部の構成〕
図3は、遊技盤ユニット8を単独で示した正面図である。ここでは、可動入球役物装置30の内部の構成と遊技球の振り分け動作について説明する。
可動入球役物装置30内には、上記の大入賞口30bを開放端として導入通路28cが形成されている。導入通路28cは、大入賞口30bから可動入球役物装置30内を鉛直下方に二股に延びており、下方のシーソー装置23に遊技球を案内する。可動入球役物装置30の作動時に大入賞口30bを通じて流入した遊技球は、全て導入通路28cを通じて可動入球役物装置30の内部に案内される。導入通路28cの途中(例えば、二股に分かれた誘導路のそれぞれの通路)にはカウントスイッチ84が設けられており、可動入球役物装置30に流入した全ての遊技球は、ここでカウントスイッチ84により検出される(入球検出手段)。
導入通路28cの下方には、シーソー装置23が配置されている。シーソー装置23は、左右に傾斜可能であり、遊技球を左ルート振分部誘導路202に誘導したり、遊技球を右ルート振分部誘導路232に誘導したりする。
また、可動入球役物装置30内には、左ルート振分部誘導路202に続いて左ルート振分部200が配置されており、右ルート振分部誘導路232に続いて右ルート振分部230が配置されている。左ルート振分部200は、遊技球をノーマルルートに誘導するかスペシャルルートに誘導するかの振り分け動作を行う。遊技球がノーマルルートに誘導されれば、その後に大当りとなる確率は低いが、遊技球がスペシャルルートに誘導されれば、遊技球がノーマルルートに誘導された場合と比較してその後に大当りとなる確率が高くなる。なお、左ルート振分部200の詳細は後述する。
また、右ルート振分部230も左ルート振分部200と同様に、遊技球をノーマルルートに誘導するかスペシャルルートに誘導するかの振り分け動作を行う。遊技球がノーマルルートに誘導されれば、その後に大当りとなる確率は低いが、遊技球がスペシャルルートに誘導されれば、遊技球がノーマルルートに誘導された場合と比較してその後に大当りとなる確率が高くなる。
また、可動入球役物装置30内には、左ルート振分部200及び右ルート振分部230に続いて当否振分部500が配置されている。当否振分部500は、可動入球役物装置30の大入賞口に入球した遊技球を、特定領域に遊技球を誘導することが確定する確定領域を通過させるか、もしくは確定領域を通過させることなく排出するかの振り分け動作を行う。
ここで、「確定領域」は、遊技球が特定領域を通過する場合にはその前に必ず通過する領域となるため、遊技球が確定領域を通過すれば、いずれは遊技球が特定領域を通過することになる。ただし、遊技球が確定領域を通過した時点では、未だ遊技球が特定領域を通過していないので、厳密な意味では大当りではないが、遊技者から見れば遊技球が確定領域を通過することが、事実上の大当りとなる。
いずれにしても、この当否振分部500により、遊技球を確定領域を通過させるか、もしくは確定領域を通過させることなく排出するかの振り分け動作が行われる。
また、当否振分部500の下流には、ラウンド振分部600(第1振分部、第2振分部)が配置されている。ラウンド振分部600は、可動入球役物装置30の左側部分の中段から下端までに配置された第1上昇装置602、可動入球役物装置30の右側部分の上端から下端までに配置された第2上昇装置610、可動入球役物装置30の中段部分に配置された第1展望台ステージ620(第1振分部)及び可動入球役物装置30の上段部分に配置された第2展望台ステージ630(第2振分部)等によって構成されている。
そして、ラウンド振分部600は、確定領域を通過した遊技球を、複数の特定領域のうちいずれかの特定領域を通過させた上で排出する振り分け動作を行う。すなわち、先の当否振分部500では、確定領域を通過させるか否かといった振り分け動作が行われたが、このラウンド振分部600では、確定領域を通過して事実上の大当りが確定した遊技球に対し、どのような利益を付与するかといった振り分け動作が行われる。
〔不正行為の態様〕
上記の振り分け動作は、可動入球役物装置30内に設けられた各種の可動体を用いて行われている。中でも特に、当否振分部500で行われる振り分け動作は、最終的に大当りとなるか否かを決定するための重要な意義を有することから、ここでの振り分け動作に何らかの外力をもって介入しようとすることは、本来の遊技の公正を歪めるものであって排除する必要がある(その他の位置での振り分け動作についても同様)。
このため本実施形態では、外力によって生じる振動(ここでは遊技盤ユニット8の振動)を検出するため、遊技盤ユニット8に振動センサを設置している。以下、振動センサの設置態様について具体的に説明する。
〔振動センサの設置箇所〕
図4は、遊技盤ユニット8の右上部を拡大した正面図(図1中の一点鎖線IIIに囲まれた枠内)である。ここでは振動センサ400の位置の把握を容易とするため細部を簡略化し、また、遊技板8b及びその前面側に配置されたサイドランプ450(レンズ部分)については輪郭のみを二点鎖線で表し、これらより奥側に配置されている構造物のみを示している。
図4に示されるように、サイドランプ450の背後には基板ベース460(支持部材、第1の支持部)が設置されている。この基板ベース460は本来、サイドランプ450の背後にてLED基板(図示されていない)を支持し、LEDの光を前面側に照射してサイドランプ450を発光させるためのものである。このため基板ベース460は、前面側からみてサイドランプ450に隠れる位置にあり、遊技盤ユニット8の奥行方向でみて遊技板8bより奥側に設けられている。
その上で本実施形態では、基板ベース460の背面に振動センサ400を支持するステー410(支持部材、第2の支持部)が連結されている。振動センサ400は、パチンコ機1の枠体や遊技盤ユニット8が受けた衝撃や振動を検出するためのセンサである。上記のように、遊技領域8a内に放出された遊技球の流れを自身に有利な方向に変化させるべく、遊技者が意図的にパチンコ機1を正面側から揺らしたり、あるいは叩きやすい形状に形成された箇所(例えば、パチンコ機1の右側面上部に演出上の構成物が張り出した部分)を殴打したりといったいわゆるドツキ行為を行った場合、パチンコ機1の外面で受けた衝撃が枠体や遊技盤ユニット8に伝達される。このとき振動センサ400は、基板ベース460及びステー410を経由して伝達された振動を検出することにより、不正行為の監視を行っている。
ところで、本実施形態においてはこのように振動センサ400を遊技盤ユニット8の右肩部(右上側縁部)の奥側に設置しているが、これはいわゆる「羽根モノ」と呼ばれる遊技機(旧二種遊技機)に特有の内部構造に基づく主に2つの課題を解消するために採った選択である。
まず1つ目は、振動センサ400を配置するスペースの問題である。いわゆる羽根モノにおいては、一般的に遊技盤ユニット8の中央にある程度の奥行を伴った大型の役物装置(ここでは可動入球役物装置30)が配置されるが、本実施形態では、その更に奥側に液晶表示器42が設置されているため、遊技盤ユニット8の中央部に他の構造物を配置するためのスペースを確保することが困難である。また、中央の役物装置に振動センサ400のような保安部品を配置すると、見た目上の違和感があったり、外観を損ねたりする。これに対し、両肩部には比較的スペースにゆとりがあるため、他の構造物を容易に配置することができるし、サイドランプ450等の背後に隠れるため見た目上の問題もない。
また、2つ目の課題として、本実施形態のように液晶表示器42を設けた場合は構造上、役物装置に振動が生じやすくなる点が挙げられる。役物装置(可動入球役物装置30)は、その背面側の数か所の位置が図示しない筐体に対して固定される。このとき、役物装置の奥側に設置された液晶表示器42を正面側から視認可能とするためには、必然的に筐体の中央部分を広く開口しなければならず、液晶表示器42が設置された位置は役物装置を筐体に対して固定することができない。そのため、筐体に対して最低限度の固定(例えば、上下両端部だけでの固定)しかできず、役物装置全体としての筐体に対する固定度合いが弱くなり、その他の部位より振動しやすい状態となる。
このように、遊技盤ユニット8の中央部奥側はスペースのゆとりが乏しく、また、仮に振動センサ400を設置するだけのスペースを確保できたとしても、役物装置自身に振動センサ400を不用意取り付けることは好ましくない。そこで、本実施形態のパチンコ機1においては、振動センサ400を配置するにあたり、遊技盤ユニット8の中央部を避け、スペースに比較的ゆとりがあり、外観上も問題とならない右肩部の奥側を選択した。
すなわち、図4中に破線で示されるように、振動センサ400は基板ベース460に全体が隠れる程度の大きさであるため、この位置に設けられていれば遊技者によってその存在を視認されにくい。仮に、振動センサ400が遊技者から視認されやすい位置に設けられていた場合、上述したような不正行為を企む遊技者は如何なる衝撃を与えれば振動の検出を回避できるのかを試行錯誤して振動センサ400による不正行為の監視を掻い潜ろうとする可能性が考えられる。そのため、振動センサ400の設置箇所は不用意に遊技者から認識されないことが望ましい。
このため本実施形態では、振動センサ400が遊技盤ユニット8の右肩部奥側、より具体的には、サイドランプ450に隠れる位置に設けられた基板ベース460の背面側に設けられることにより、振動センサ400の設置場所が認識され難く、その存在を遊技者から隠すことができるため、遊技者による不正行為の助長を回避することが可能となる。なお、振動センサ400及び基板ベース460の固定態様については、詳しく後述する。
図5は、遊技盤ユニット8の右側面をやや上方からみた状態の斜視図である。なお、ここでは上記の右肩部を取り立てて示している。この図に示されるように、遊技盤ユニット8の右肩部(遊技領域8aの外側)においては遊技板8bの後方に十分なスペースがあり、このスペースを利用して振動センサ400を好適に設置することができる。
具体的には、上記の基板ベース460は遊技板8bの背面に沿って左右方向(正面からみた場合)に延びているが、この基板ベース460に対し、ステー410は略直角に取り付けられており、その先端は遊技板8bからある程度の奥側位置にまで到達している。そして、振動センサ400はステー410の先端部に固定されて支持されている。この状態で振動センサ400は、遊技盤ユニット8の奥側に位置する補強板480やさらにその背面側の筐体(不図示)に対しては固定されることも接触することもなく、これらとの間に間隔を維持した状態にある。
上記のように、ステー410は基板ベース460に固定されており、基板ベース460はその基端が遊技板8bの背面に固定されている。各部材がこのように接続し合うことにより、パチンコ機1の外部から与えられた衝撃や振動が各部材を経由して伝達されていき、最終的に振動センサ400により検出されることとなる。
〔振動センサの構造及び固定態様〕
図6は、振動センサ400及び支持部材(ステー410、基板ベース460)の固定態様を詳細に示す分解斜視図である。
図6中(A):ここでは、振動センサ400及びステー410の固定態様を分解斜視図により示している。振動センサ400は、円筒形状の本体400a及び本体側面に接続する板状の締結部400b(ブラケット)を有している。締結部400bには、ネジ等の締結部材を通すための貫通孔402,404が設けられている。ステー410は、振動センサ400を支持する支持部410a及び基板ベース460に対して固定される固定部410bを有している。なお、固定部410bは基板ベース460の背面に沿う板状であり、支持部410aは固定部410bから長細く突き出た板状となっている。支持部410aには、締結部材を受け付けるネジ受け孔412,414が設けられており、貫通孔402,404に挿し込まれた締結部材をステー410のネジ受け孔412,414に締結させることにより、振動センサ400がステー410に固定される。
図6中(B):ここには、ステー410及び基板ベース460の固定態様を分解斜視図により示している。ステー410の固定部410bにもまた、締結部材を通すための貫通孔422,424が設けられている。また基板ベース460は、連結部460a及び一対の片持ち部460bを有している。このうち連結部460aは、ステー410を連結するための部位であり、また、一対の片持ち部460bは、基板ベース460全体を遊技板8bに対して固定するための部位である。連結部460aには、締結部材を受け付けるネジ受け孔462,464が設けられており、一方、一対の片持ち部460bには、それぞれ締結部材を通すための貫通孔472,474が設けられている。 そして、ステー410の貫通孔422,424に挿し込まれた締結部材を基板ベース460のネジ受け孔462,464に締結させることにより、ステー410が基板ベース460に固定される。
図7は、遊技盤ユニット8の右肩部を拡大して示した平面図である。図7に示されるように、基板ベース460は遊技板8bの背面に平行に対向しており、基板ベース460の基端部(図7でみて右側の一端部)のみが締結部材476,478を用いて図示しない筐体(遊技板8bでもよい)に固定されている。つまり、基板ベース460は遊技板8bにより片持ち状態で支持されており、締結箇所を除いては基板ベース460と遊技板8bとの間に一定の間隙が保たれた状態に組み立てられている。なお図7中、締結部材478は締結部材476の真下に位置するためその存在を視認できない。
また、基板ベース460の基端から離れた遠端部(他端部)には、ステー410が締結部材で固定されている。上記のように、ステー410の先端部には振動センサ400が締結部材で固定されているため、基板ベース460の遠端部は、いわば中空の位置にステー410を介して間接的に振動センサ400を支持していることになる。視点を変えると、振動センサ400は、支持部材としての基板ベース460及びステー410により、遊技板8bによって「ゆるく」片持ちで支持されていると捉えることもできる。
ここで、振動センサ400がパチンコ機1内部の何れかの位置に「かたく(強固に)」支持されている場合を想定してみる。このとき、パチンコ機1に生じる振動は振動センサ400に対してダイレクトに伝わることとなるが、この場合、相当程度の大きな振動を与えないと振動センサ400は反応(検出)しない。その一方で、可動入球役物装置30の固定は構造上ゆるくなっているため、振動センサ400が反応しない範囲内に加減して外力を加えても、可動入球役物装置30を揺らすことができてしまうことになる。
これに対し、本実施形態のように基板ベース460が片持ち状態で「ゆるく」支持されていれば、基板ベース460の固定されていない遠端部では振動が増幅される。このため、可動入球役物装置30を揺らす程度の外力をパチンコ機1の本体に加えると、その振動が基板ベース460やステー410によって増幅されて伝わり、振動センサ400が十分にこれを検出することができる。
〔振動の伝わり方〕
図8及び図9は、パチンコ機1に対し外的な衝撃が加えられた場合の振動の伝わり方を表した模式図である。
先ず図8は、パチンコ機1の正面側から衝撃が加えられた場合に生じる振動の伝わり方を示している。この図に示されるように、例えばパチンコ機1の前面側からガラスユニット4bが遊技者によって叩かれた場合、まずガラスユニット4bがその衝撃を直接的に受け、衝撃により生じた振動がガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7、前飾りユニット8c等を介して遊技板8bや筐体490まで伝わる。このとき、筐体490(遊技板8bでもよい)は基板ベース460を片持ち状態で支持しているため、基板ベース460は、固定された基端部(図8でみて右側)を支点として、固定されていない遠端部(図8でみて左側)が前後方向に変位可能である。そして、基板ベース460の遠端部が前後方向に変位することにより、ここまで伝わってきた振動が増幅される。基板ベース460で増幅された振動がさらにステー410に伝わり、ステー410に接続している振動センサ400がこの振動を検出することができる。
次に図9は、パチンコ機1の右側面上部から衝撃が加えられた場合に生じる振動の伝わり方を示している。この図に示されるように、例えばパチンコ機1の右側面の上部に張り出した箇所(ガラス枠ユニット4)が遊技者によって叩かれた場合、ガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7、前飾りユニット8c等から筐体490や遊技板8bにその衝撃が伝わり、幅方向の振動が生じる。この振動は、まず筐体490が支持する基板ベース460に伝わる。基板ベース460は筐体490に対して幅方向の一端側(図9でみて右側)が固定されているため、幅方向には変位しにくい。よって、基板ベース460は幅方向の振動を殆ど増幅させることなく、固定されていない遠端部(図9でみて左側)が支持するステー410に振動を伝える。ステー410及びその先端部に固定された振動センサ400は、幅方向に揺動することが可能であるため、基板ベース460から伝えられた振動を増幅させて検出することができる。
また図示していないが、前後方向と左右方向から複合的に衝撃が加えられた場合、基板ベース460及びステー410がそれぞれの特性に応じて振動を伝達することができるので、同じく振動センサ400による振動の検出が可能となる。
上述した一実施形態によれば、以下の有用性が得られる。
(1)パチンコ機1の本体に対し、振動センサ400を間接的に支持する基板ベース460が片持ち状態で支持されているため、パチンコ機1に生じた水平方向の振動を増幅させることができる。これにより、パチンコ機1に生じた振動が小さい場合でも、振動センサ400には増幅された振動を検出することができ、その検出感度を向上させることができる。
(2)また、遊技盤ユニット8の中央部を避けて比較的スペースにゆとりのある遊技盤ユニット8の右肩部奥側に振動センサ400を設置することにより、スペースを有効活用することができるだけでなく、可動入球役物装置30の外観を損なうことがない。
(3)上記(2)と関連し、振動センサ400が遊技者によって視認されにくい位置に設置される(振動センサ400の存在を隠す)ことにより、遊技者による不正行為の助長を回避して不正行為をけん制することができる。
(4)遊技者によって視認されにくい位置とは、すなわち遊技上の邪魔にならない位置と言い換えることもできる。したがって、振動センサ400が視認されにくい位置に設置されることにより、遊技の進行や外観に及ぼしうる支障を解消することができる。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することが可能である。
上述した実施形態のパチンコ機1においては、支持部材としての基板ベース460がステー410を有しており、直接的にはステー410が、間接的には基板ベース460が振動センサ400を支持する形態としたが、支持形態はこれに限定されない。例えば、ステー410が設けられることなく基板ベース460が筐体490又は遊技板8bに固定されていない側の位置で振動センサ400を直接的に支持してもよい。
また、一実施形態のように基板ベース460がステー410を有するとしても、これらは必ずしも分解可能に構成される必要はない。例えば、ステー410に当たる部材と基板ベース460に当たる部材とが一体的に成形されていてもよい。
振動センサ400は遊技盤ユニット8の内部に1つだけ設置したが、異なる箇所に複数個の振動センサ400を設置することも可能である。さらに、設置箇所は遊技盤ユニット8の右肩部奥側に限定されず、例えば左肩部や右下部等に設けられた構造物の奥側であってもよい。遊技者から認識されにくく、また設置にあたり十分なスペースを確保できる位置を適宜選択することが可能である。
また、一実施形態では遊技盤ユニット8に振動センサ400を取り付けているが、枠体(例えばプラ枠アセンブリ7)に支持部材を用いて振動センサ400を取り付けてもよい。
1 パチンコ機
8 遊技盤ユニット
8a 遊技領域
8b 遊技板
40 演出ユニット
42 液晶表示器
400 振動センサ
410 ステー(ステー部、支持部材)
450 サイドランプ
460 基板ベース(支持部材)
480 補強板
490 筐体

Claims (3)

  1. 島設備に設置される枠体と前記枠体に取り付けられる遊技盤とを含む遊技機本体に基端が固定され、前記基端から離れた遠端が固定されない状態で前記遊技機本体から離隔する支持部材と、
    前記支持部材の遠端側の部位に取り付けられ、前記遊技機本体に加わる外力に基づく振動を前記支持部材を介して検出する振動センサと
    を備えた遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記支持部材は、
    前記遊技機本体に固定された基端から第1の方向に延びる第1の支持部と、
    前記第1の支持部からさらに前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の支持部とを含み、
    前記振動センサは、
    前記支持部材において前記第2の支持部を遠端側の部位として取り付けられていることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技機において、
    前記遊技盤は、
    前面側に遊技球が流下する遊技領域が形成される板材と、
    前記遊技領域内に配置された入球口を通じて内部に遊技球を受け入れると、内部に配置された可動体を用いて遊技球の動きに変化を与えつつ、内部に設けられた特定領域を遊技球が通過するか否かの振り分け動作を行う入球装置と、
    前記遊技領域の外側に配置されて発光を伴う演出動作を行う装飾体と、
    前記板材の背面側にて前記入球装置を固定しつつ収容する筐体とを含み、
    前記支持部材は、
    前記板材の背後にて前記装飾体の背面に対向して配置され、前記板材の背面側にて固定された基端部から前記板材に沿って延びる板状の基板ベースと、
    前記基板ベースの前面に取り付けられ、前記装飾体を発光させる発光体が実装された電飾基板とを含み、
    前記振動センサは、
    前記基板ベースの背面側で前記遊技盤の正面側から視認されない位置に配置されていることを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020202967A (ja) * 2019-06-17 2020-12-24 豊丸産業株式会社 遊技機

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