JP2016199365A - フォークリフトの油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量制御弁の応答性を向上させることができるフォークリフトの油圧制御装置を提供すること。
【解決手段】油圧制御装置において、流量制御弁37は、第1パイロット流路51と第2パイロット流路52を備える。第1パイロット流路51は、第1油路K1におけるリフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32との間の油路の圧力を、リフト下降用比例弁32の上流側の圧力として第1収容室43に導入する。第2パイロット流路52は、第1油路K1におけるリフト下降用比例弁32から分岐点Qを通過して油圧ポンプに作動油を流す油路の圧力を、リフト下降用比例弁32の下流側の圧力として第2収容室46に導入する。
【選択図】図4

Description

本発明は、フォークリフトの油圧制御装置、特には昇降用油圧シリンダ及び動作用油圧シリンダを制御するための油圧制御装置に関する。
従来、フォークリフトでは、フォークやマストなどを動作させる機構として、油圧シリンダが採用されている。例えば、特許文献1の油圧制御装置では、油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動させる電動機を備え、電動機によって油圧ポンプを駆動させることによって、フォークを昇降動作させるためのリフトシリンダ(昇降用油圧シリンダ)と、マストを傾動動作させるためのティルトシリンダ(動作用油圧シリンダ)と、を動作させている。
また、このようなフォークリフトでは、フォークにより荷物を降ろす際に、荷物の重さを利用してリフトシリンダから油圧ポンプに作動油を戻して発電を行う荷役回生を実施することがある。特許文献1の油圧制御装置は、リフトシリンダのボトム室と油圧ポンプとを接続する油圧配管上に配設された制御弁と、制御弁を通過した作動油をタンクへと戻すバイパス配管上に配設されたパイロット式の流量制御弁を備えている。そして、フォークの下降動作時、リフトシリンダから排出された作動油は、流量制御弁によって、油圧ポンプ側への流量と、タンク側への流量とが制御される。
例えば、フォークの下降動作と、マストの傾動動作の同時動作時には、流量制御弁は、パイロット流路を通じて与えられた圧力に応じて開度が制御され、各動作を指示速度で動作させるために必要な作動油の流量を制御する。その結果、リフトシリンダのボトム室からの作動油の排出、及び油圧ポンプの吸入によってフォークが下降動作されるとともに、油圧ポンプから吐出された作動油によってティルトシリンダが駆動され、マストが傾動動作される。
特開2014−97853号公報
ところで、例えば、フォークの下降動作を行っている最中に、同時にマストの傾動動作を行うように制御した場合、このような単独動作から同時動作への切替えによって油圧ポンプ(電動機)の回転数が急激に変動することがある。このとき、流量制御弁は、各動作を指示速度で動作させるために流量の制御を速やかに行う必要があり、流量制御弁においては、動作の切り換えに対する速やかな応答が望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流量制御弁の応答性を向上させることができるフォークリフトの油圧制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するためのフォークリフトの油圧制御装置は、昇降指示部材の操作によって昇降用油圧シリンダへ作動油を給排させることによりフォークを昇降動作させるとともに、指示部材の操作によって動作用油圧シリンダへ作動油を給排させることにより動作部材を動作させるフォークリフトの油圧制御装置において、油圧ポンプと、前記油圧ポンプに連結された電動機と、前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプの吸入ポートへ流通させる第1油路と、前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダのボトム室から前記油圧ポンプへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダのボトム室から前記油圧ポンプへの作動油の流出を遮断する下降用制御弁と、前記油圧ポンプと前記下降用制御弁の間の前記第1油路上の分岐点から分岐するとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油について、前記下降用制御弁の上流側と下流側の圧力差に応じて前記油圧ポンプ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御するものであって、前記第2油路の開度を決める弁体と、該弁体を収容した第1収容室と、前記弁体を付勢する付勢部材と、前記付勢部材を収容した第2収容室とを含む流量制御弁と、前記第1油路における前記昇降用油圧シリンダと前記下降用制御弁との間の油路の圧力を、前記下降用制御弁の上流側の圧力として前記流量制御弁の前記第1収容室に導入する第1パイロット流路と、前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路の圧力を、前記下降用制御弁の下流側の圧力として前記流量制御弁の前記第2収容室に導入する第2パイロット流路と、を備えることを要旨とする。
これによれば、フォークの下降動作と、動作部材の動作とを同時に行う際、昇降用油圧シリンダから排出された作動油は、流量制御弁によって、油圧ポンプ側への流量と、ドレイン側への流量とに制御される。流量制御弁の開度は、第1パイロット流路及び第2パイロット流路によって流量制御弁に導入される圧力及び付勢部材の付勢力によって決定される。油圧制御装置では、流量制御弁に導入される圧力のうち、第2収容室に圧力を導入する第2パイロット流路の位置を調節し、流量制御弁の開度を決定する圧力から、分岐点から流量制御弁に作動油が流通することによって生じる圧力損失を除去するようにした。このため、流量制御弁の開度を決定する圧力の値を大きくすることができる。その結果として、例えば、圧力損失を加味した場合と比べて大きな圧力で流量制御弁を制御することができ、その流量制御弁における弁体の応答性を向上させることができる。よって、例えば、フォークの下降動作を行っている最中に、動作部材の動作を行った場合のように、油圧ポンプ(電動機)の回転数が急激に変動することがある。このとき、流量制御弁において、弁体が速やかに移動し、動作の切り換えに対し速やかに応答することができる。また、流量制御弁の開度を決定する圧力に圧力損失を加味した場合と比べて、付勢部材のばね定数も大きくすることができる。
また、フォークリフトの油圧制御装置について、前記第2パイロット流路は、前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路のうち、前記分岐点よりも前記油圧ポンプ側から圧力を導入してもよい。
これによれば、流量制御弁の第2収容室に導入する圧力に関し、分岐点より油圧ポンプ側からの圧力を導入することができ、より大きな圧力で弁体の動きを制御することが可能になる。
また、フォークリフトの油圧制御装置について、前記第2パイロット流路は、前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路のうち、前記分岐点よりも前記下降用制御弁側から圧力を導入してもよい。
本発明によれば、流量制御弁の応答性を向上させることができる。
第1の実施形態の油圧制御装置の回路図。 実施形態のフォークリフトの側面図。 シリンダ流量と、ポンプ流量と、ドレイン流量との関係を示すグラフ。 (a)は第1の実施形態の油圧制御装置の一部を模式的に示す断面図、(b)はポンプ流量と圧力との関係を示すグラフ。 (a)は比較例の油圧制御装置の一部を示す回路図、(b)は比較例のポンプ流量と圧力との関係を示すグラフ。 (a)は第2の実施形態の油圧制御装置の一部を示す回路図、(b)は第2の実施形態のポンプ流量と圧力との関係を示すグラフ。 油圧制御装置の別例を示す回路図。
(第1の実施形態)
以下、フォークリフトの油圧制御装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図2に示すように、フォークリフトは、車体フレーム12の前部にマスト13が設けられている。マスト13は車体フレーム12に対して傾動可能に支持された左右一対のマストとしてのアウタマスト13aと、その内側に昇降可能に装備されたインナマスト13bとからなる。両アウタマスト13aの後側には昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ14がアウタマスト13aと平行に固定されるとともに、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端がインナマスト13bの上部に連結されている。
インナマスト13bの内側にはリフトブラケット15がインナマスト13bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット15には荷役具(荷役用部材)としてフォーク16が取着されている。インナマスト13bの上部にはチェーンホイール17が支承され、チェーンホイール17には、第1端部がリフトシリンダ14の上部に、第2端部がリフトブラケット15にそれぞれ連結されたチェーン18が掛装されている。そして、リフトシリンダ14の伸縮によりチェーン18を介してフォーク16がリフトブラケット15とともに昇降動される。
車体フレーム12の左右両側には、動作用油圧シリンダとしてのティルトシリンダ19の基端が回動可能に支持されるとともに、ティルトシリンダ19のピストンロッド19aの先端がアウタマスト13aの上下方向ほぼ中央部に回動可能に連結されている。そして、ティルトシリンダ19の伸縮によりマスト13が傾動される。従って、本実施形態では、マスト13がティルトシリンダ19によって動作する動作部材を構成する。
運転室20の前部にはステアリング21、昇降操作部材としてのリフトレバー22及び指示部材としてのティルトレバー23がそれぞれ設けられている。そして、リフトレバー22の操作によりリフトシリンダ14が伸縮されるとともにフォーク16が昇降するようになっている。また、ティルトレバー23の操作によりティルトシリンダ19が伸縮されるとともに、マスト13が傾動するようになっている。
図2に示すマスト13の位置を垂直位置とした場合、運転室20に接近する方向に傾動する動作が後傾動作となり、運転室20から離間する方向に傾動する動作が前傾動作となる。本実施形態のフォークリフトの構成では、ティルトシリンダ19が伸びる方向に動作した時にマスト13が前傾動作する一方で、ティルトシリンダ19が縮む方向に動作した時にマスト13が後傾動作する。
以下、本実施形態の油圧制御装置について図1にしたがって説明する。
油圧制御装置は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19を動作させる機構(油圧回路)を構成している。
リフトシリンダ14のボトム室14bに接続された第1油路K1は、ポンプ及び油圧モータとして機能する油圧ポンプ30に接続されている。この油圧ポンプ30は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19に作動油を供給するとともに、フォーク16の下降動作時には、リフトシリンダ14から排出される作動油によって回転する油圧モータとして機能する。
本実施形態において第1油路K1は、油圧ポンプ30の吸入ポート30bに接続されている。油圧ポンプ30には、電動機31が連結されている。電動機31は、モータとして機能して油圧ポンプ30を回転させるとともに、油圧モータとして機能する油圧ポンプ30により回転されて電力回生を行う。なお、電動機31にはバッテリBT及び回転数を制御するためのインバータS1が接続されている。
リフトシリンダ14と油圧ポンプ30を接続する第1油路K1には、リフトシリンダ14側にリフト下降用比例弁32が配設されている。リフト下降用比例弁32は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置32aと、ボトム室14bから排出される作動油の流通を許容する開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置32bと、を取り得る。本実施形態においてリフト下降用比例弁32は下降用制御弁を構成し、第1位置32aの時、ボトム室14bから油圧ポンプ30側への作動油の流出を遮断する一方で、第2位置32bの時、ボトム室14bから油圧ポンプ30側への作動油の流出を許容する。なお、リフト下降用比例弁32の動作方式としては、機械式、油圧式、電磁式などいずれでもよい。
また、第1油路K1には、油圧ポンプ30がポンプとして動作する際に油タンクTから汲み上げた作動油を流通させる第3油路K3が接続されている。第3油路K3には、油タンクT側から油圧ポンプ30側への作動油の流通を許容するとともに油圧ポンプ30側から油タンクT側への作動油の流通を遮断するチェック弁34が配設されている。
また、リフト下降用比例弁32における作動油の流出側には、分岐点Qで第1油路K1から分岐した第2油路K2が接続されている。第2油路K2は、油タンクTに接続されており、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動を油タンクTに戻すドレイン流路を構成している。第2油路K2には、第2油路K2を流通する作動油の流量を制御する流量制御弁37が配設されている。流量制御弁37は、全閉状態としての第1位置37aと、全開状態としての第2位置37bと、開状態としてその開度を調整可能な第3位置37cと、を取り得る。
流量制御弁37は、第1油路K1におけるリフト下降用比例弁32よりもリフトシリンダ14側(リフト下降用比例弁32の上流側)の圧力P1と、リフト下降用比例弁32及び分岐点Qよりも油圧ポンプ30側(リフト下降用比例弁32の下流側)の圧力P2との圧力差に応じて作動する。すなわち、流量制御弁37は、フォーク16の下降動作時にリフトシリンダ14から排出される作動油について、圧力P1と圧力P2の圧力差に応じて油圧ポンプ30側へ流す流量と油タンクTへ流す流量を制御し、具体的には、第1位置37a、第2位置37b、及び第3位置37cの何れかの位置を取り得るように作動する。
流量制御弁37が第1位置37aの場合、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出された作動油の全てが、リフト下降用比例弁32を介して油圧ポンプ30側に流通する。一方、流量制御弁37が第2位置37bの場合、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出された作動油の全てがリフト下降用比例弁32を介して油タンクT側に流通する。さらに、流量制御弁37が第3位置37cの場合、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出された作動油は、リフト下降用比例弁32を介して油圧ポンプ30の吸入ポート30b側と油タンクT側のそれぞれに流通する。
油圧ポンプ30の吐出ポート30aには、油圧ポンプ30がポンプとして機能する場合に吐出した作動油を流通させる第4油路K4が接続されている。そして、第4油路K4には、リフト上昇用比例弁38と、チェック弁39とが配設されている。リフト上昇用比例弁38は、開状態としてその開度を任意に変更可能な第1位置38aと、閉状態としての第2位置38bと、を取り得る。第1位置38aは、油圧ポンプ30から吐出される作動油を、第4油路K4を通じてボトム室14b側へ流通させる。一方、第2位置38bは、油圧ポンプ30から吐出される作動油を、第5油路K5を通じてティルト用比例弁40側へ流通させる。チェック弁39は、リフト上昇用比例弁38からの作動油をリフトシリンダ14のボトム室14b側へ流通させる一方で、その逆方向からの作動油を流通させないように配設されている。
第4油路K4には、油タンクTにフィルタ36を介して接続される第6油路K6と、ティルト用比例弁40に接続される第7油路K7とが、分岐形成されている。第6油路K6には、油圧上昇を防止するリリーフ弁41が配設されている。また、第6油路K6には、ティルト用比例弁40からの作動油を油タンクTに流通させる第8油路K8が分岐形成されている。そして、第7油路K7には、第4油路K4を流通する作動油を流通させる一方で、その逆方向からの作動油を流通させないようにチェック弁42が配設されている。
ティルト用比例弁40は、閉状態としての第1位置40aと、開状態としてその開度を調整可能な第2位置40bと、開状態としてその開度を調整可能な第3位置40cを取り得る。第1位置40aは、リフト上昇用比例弁38からの作動油を油タンクTに流通させる。本実施形態のティルト用比例弁40は、第1位置40aを中立位置とし、制御部Sの制御によって第2位置40b又は第3位置40cの何れかの方向に動く。第2位置40bは、チェック弁42からの作動油を、ティルトシリンダ19のロッド室19rに接続される第9油路K9に流通させる。また、第2位置40bは、ティルトシリンダ19のボトム室19bに接続される第10油路K10からの作動油を、第8油路K8に流通させる。第3位置40cは、チェック弁42からの作動油を第10油路K10に流通させるとともに、第9油路K9からの作動油を第8油路K8に流通させる。
次に、油圧制御装置の制御部Sの構成を説明する。
制御部Sには、リフトレバー22の操作量を検出するポテンショメータ22aとティルトレバー23の操作量を検出するポテンショメータ23aとが電気的に接続されている。制御部Sは、リフトレバー22の操作量に基づくポテンショメータ22aからの検出信号をもとに、電動機31の回転を制御するとともに、リフト下降用比例弁32及びリフト上昇用比例弁38の開度を制御する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に基づくポテンショメータ23aからの検出信号をもとに、電動機31の回転を制御するとともに、ティルト用比例弁40の開度を制御する。
また、制御部Sには、インバータS1が電気的に接続されている。電動機31には、バッテリBTの電力がインバータS1を介して供給される。なお、電動機31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電される。そして、本実施形態のフォークリフトは、バッテリBTに蓄電された電力を駆動源として走行するバッテリ式のフォークリフトとされている。
次に、流量制御弁37について説明する。
図4(a)に示すように、流量制御弁37は、ボディBdに第1収容室43を備えるとともに、この第1収容室43に収容された弁体44を備える。弁体44は、第1収容室43内で移動可能であり、第1収容室43での弁体44の位置によって、第2油路K2の流路断面積(開度)が調節される。流量制御弁37は、第2油路K2の流路断面積(開度)を広げる(大きくする)方向に弁体44を付勢するコイルばね製の付勢部材45を備える。また、流量制御弁37は、付勢部材45を収容した第2収容室46をボディBdに備える。
流量制御弁37が第1位置37aの場合、弁体44は付勢部材45の付勢力に抗して第2油路K2を全閉にする。また、流量制御弁37が第2位置37bの場合、弁体44は第2油路K2を全開にする。さらに、流量制御弁37の第3位置37cの場合、弁体44は、圧力P1と圧力P2との圧力差に応じた開度とする。
流量制御弁37はパイロット圧を流量制御弁37に与える第1パイロット流路51及び第2パイロット流路52を備える。第1パイロット流路51は、パイロット圧を決定する圧力を第1収容室43に導入し、第2パイロット流路52は、パイロット圧を決定する圧力を第2収容室46に導入する。第1パイロット流路51は、一端が第1油路K1のうち、リフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32との間に接続され、他端が第1収容室43に接続されている。よって、第1収容室43には、第1パイロット流路51を通じてリフトシリンダ14から排出された作動油の圧力であり、リフト下降用比例弁32に流入する前の作動油の圧力P1が導入される。したがって、第1パイロット流路51は、第1油路K1におけるリフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32との間の油路の圧力を、リフト下降用比例弁32の上流側の圧力として流量制御弁37の第1収容室43に導入する。
第2パイロット流路52は、一端が、分岐点Qよりも油圧ポンプ30側の位置に接続され、他端が第2収容室46に接続されている。よって、第2収容室46には、分岐点Qから油圧ポンプ30に向けて流れた作動油の圧力P2が導入されている。したがって、第2パイロット流路52は、第1油路K1におけるリフト下降用比例弁32から分岐点Qを通過して油圧ポンプ30に作動油を流す油路の圧力を、リフト下降用比例弁32の下流側の圧力として第2収容室46に導入する。本実施形態では、第2パイロット流路52は、第1油路K1におけるリフト下降用比例弁32から分岐点Qを通過して油圧ポンプ30に作動油を流す油路のうち、分岐点Qよりも油圧ポンプ30側から第2収容室46に圧力を導入している。
流量制御弁37は、リフト下降用比例弁32の上流側と下流側の圧力差であるパイロット圧に応じて第2油路K2の開度を調節する。そして、流量制御弁37は、油圧ポンプ30に流通する作動油の量(以下、ポンプ流量とする)が増加すれば、第3位置37cでの開度を小さくし、油タンクTへ排出される作動油の量(ドレイン流量)を減少させる。一方、流量制御弁37は、油圧ポンプ30へ流すポンプ流量が減少すれば、第3位置37cでの開度を大きくし、油タンクTへ排出されるドレイン流量を増加させる。
図3にフォーク16の下降動作を行っている場合のリフトシリンダ14から排出される作動油のシリンダ流量と、油圧ポンプ30から吐き出される作動油のポンプ流量との関係を示す。図3の破線で示されるラインは、フォーク16の下降動作を単独で行っている場合、すなわちリフトシリンダ14の単独動作時のシリンダ流量とポンプ流量との関係を示すグラフである。
ここで、例えば、フォーク16の下降動作を単独で行っている場合を図3のS点に示す。この状態からティルトレバー23を操作すると、リフトシリンダ14の単独動作からリフトシリンダ14とティルトシリンダ19の同時動作に切り替わる。同時動作では、例えば、油圧ポンプ30の回転数はティルトレバー23の操作量に対応するものに制御される。
このような、フォーク16の単独下降動作から、フォーク16の下降動作及びマスト13の傾動動作による同時動作への切り替えに伴い、油圧ポンプ30の回転数が減少すると、ポンプ流量が減少するとともにドレイン流量が増加し、例えば、図3のS点からT点で動作する状態となる。ここで、S点とT点のシリンダ流量の変化が小さいほど、単独動作から同時動作に切り替わった際のリフトシリンダ14の速度変動が少なく、安定した動作となる。すなわち、図3の実線に示すように、ポンプ流量の変化に対するシリンダ流量の傾きはできるだけ小さくすることが望ましい。
このため、パイロット圧力に基づいて制御される流量制御弁37の圧力変化に対する応答性を高めることが求められている。流量制御弁37の応答性を高めるための一方策としては、付勢部材45としてばね定数の大きなものを用いることが挙げられる。
流量制御弁37が第3位置37cにあるとき、弁体44の開度は、付勢部材45と、第1収容室43の圧力と、第2収容室46の圧力とから決定される。付勢部材45のバネ定数をK、付勢部材45において弁体44からの圧力が作用していない状態での撓み量(初期撓み量)をX0、弁体44の変位量をX、第1収容室43と第2収容室46の圧力差をΔPとする。なお、第1収容室43の圧力をP1、第2収容室46の圧力をP2とすると、ΔPはP1−P2である。また、弁体44の受圧面積をSとする。このようにした場合、弁体44の位置は、以下の式1で表される。
K(X0+X)=ΔP・S…式1
ここで、図5(a)に示すように、第2パイロット流路52の一端が、分岐点Qよりも流量制御弁37側に接続され、他端が第2収容室46に接続されている場合を、比較例として説明する。流量制御弁37が第3位置37cにある場合、ポンプ流量が増加するほどドレイン流量は減少することから、分岐点Qから流量制御弁37に至るまでに生じる圧力損失Pzは減少する。
ここで、比較例では第2パイロット流路52が第2油路K2の分岐点Qから流量制御弁37に至るまでの油路に接続されていることから、流量制御弁37の開度を決定する圧力であるΔPは、リフト下降用比例弁32での圧力損失Pxと、リフト下降用比例弁32通過後から分岐点Qに至るまでの圧力損失Pyと、上記の圧力損失Pzとを含めて決定される。すなわち、流量制御弁37の開度を決定する圧力であるΔPは、圧力損失Pxと圧力損失Pyと圧力損失Pzの和(Px+Py+Pz)で表される。図5(b)に示すように、圧力損失Px及び圧力損失Pyは、ポンプ流量が増加すると値が増加するが、圧力損失Pzはポンプ流量が増加し、ドレイン流量が減少すると値が減少する。すなわち、圧力損失Pzはマイナス要素である。
ここで、ポンプ流量がゼロでリフトシリンダ14から排出された作動油が全てドレイン流量となるときの、流量制御弁37の開度を決定する、第1収容室43と第2収容室46の圧力差をΔPaとする。この場合、流量制御弁37が全開状態となるように、付勢部材45によって弁体44が付勢される。また、流量制御弁37が全閉となり、リフトシリンダ14から排出された作動油が全てポンプ流量となるときの、流量制御弁37の開度を決定する、第1収容室43と第2収容室46の圧力差をΔPbとする。この場合は、流量制御弁37が全閉状態となるように、付勢部材45は圧縮される。
そして、図5(b)の圧力ΔPの値を示すグラフGに示すように、ポンプ流量がゼロの状態からポンプ流量が増加するほど圧力損失Pxと圧力損失Pyは増加するものの圧力損失Pzが減少することから、ΔPbとΔPaとの差は非常に小さくなる。ここで、ポンプ流量がゼロのときのΔPaと、流量制御弁37が閉じたときのΔPbを式1に代入し、ばね定数Kについて整理すると、以下の式2が得られる。
K=(ΔPb−ΔPa)/(Xb−Xa)・S…式2
ここで、Xaはポンプ流量がゼロのときの弁体44の変位量であり、また、Xbはリフトシリンダ14から排出された作動油が全てポンプ流量となるときの弁体44の変位量である。この式2からもわかるように、ΔPb−ΔPaは非常に小さな値となるため、ばね定数Kの極めて小さな付勢部材45が必要であることが分かる。ばね定数Kは、ばねに負荷を加えたときの荷重を伸びで割った比例定数である。ばね定数Kは、ばねの線径が太いほど大きくなり、巻き数が多く、コイル径が大きいと小さくなる。したがって、ばね定数Kの小さな付勢部材45とするには、コイル径を大きくしたり、巻数を多くする必要がある。
続いて、付勢部材45の初期撓み量X0について考える。式1と式2とから式3が導出される。
X0=ΔPa・(Xb−Xa)/(ΔPb−ΔPa)−Xa…式3
上述のように、ΔPb−ΔPaが非常に小さな値となることから、付勢部材45においては初期撓み量X0を大きくする必要がある。したがって、比較例では、図3に示すような単独動作から同時動作に切り替わった際のシリンダ流量の変化が小さい特性を得るためには、付勢部材45に関し、初期撓み量X0を大きくする必要があり、かつばね定数Kを極めて小さくする必要があるため、付勢部材45が大型化してしまう。また、付勢部材45の大型化に伴い流量制御弁37も大型化してしまうこととなる。
そこで、図4(a)に示すように、本実施形態では、第2パイロット流路52の一端を、分岐点Qよりも油圧ポンプ30側に接続している。このことから、流量制御弁37の開度を決定する圧力ΔPから圧力損失Pzを除去することができる。
また、図4(b)に示すように、ポンプ流量の増加に伴って増加する圧力損失Prも圧力ΔPに加えることができ、圧力ΔPをPx+Py+Prとしている。よって、ポンプ流量がゼロの状態とリフトシリンダ14から排出される作動油が全てポンプ流量となる状態との圧力差である上述のΔPb−ΔPaの値を、比較例よりも大きくすることができ、式2から、付勢部材45のばね定数Kを大きくすることができ、式3より、初期撓み量X0も小さくすることができる。すなわち、ばね定数Kが大きい付勢部材45を選択することができるため、コイル径を小さくしたり巻き数を減らしたりして、付勢部材45を小型化することができる。
このような油圧制御装置において、リフトシリンダ14によるフォーク16の下降動作のみを行っている場合は、作動油の流量関係は図3のグラフのS点での関係にある。すなわち、ドレイン流量はゼロであり、シリンダ流量とポンプ流量が同じである。ここで、フォーク16の下降動作を行っている最中に、同時にマスト13の傾動動作を行うように単独動作から同時動作への切替えが行われたとする。制御部Sは、油圧ポンプ30に送る作動油の量を調整するために流量制御弁37を駆動させ第3位置37cに位置させる。すると、ドレイン流量が発生し、図3のグラフのT点に変位する。このとき、流量制御弁37において、その開度を決定するΔPは、圧力損失Pzの影響を受けず、圧力損失Prを加味した値なので、ポンプ流量がゼロのときのΔPaと、シリンダ流量とポンプ流量が等しいときのΔPbとの差が大きくなる。このため、付勢部材45としてばね定数Kの大きなもので、初期撓み量X0の小さいものを使用することができ、その結果として、流量制御弁37の切替動作を速やかに行うことができる。
以下、本実施形態の油圧制御装置の作用を説明する。
フォーク16の下降動作中に、マスト13の前傾動作又は後傾動作の何れか一方の動作を行わせる場合について説明する。
まず、フォーク16の下降動作について説明する。
制御部Sは、リフトレバー22の操作によってフォーク16の下降動作が指示される一方で、ティルトレバー23が操作されていない場合、単独動作にてフォーク16を下降動作させるための制御を行う。当該制御において制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数を電動機31の指令回転数として電動機31の駆動を制御するとともに、リフト下降用比例弁32を算出した弁開度の第2位置32bで開く。さらに、制御部Sは、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとするとともに、ティルト用比例弁40を第1位置40aとする。また、流量制御弁37は、圧力ΔPによって第1位置37aを取る。
リフト下降用比例弁32が開弁すると、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油は、第1油路K1を流通するとともに、リフト下降用比例弁32を介して油圧ポンプ30の吸入ポート30bに流入する。このとき、電動機31は、油圧ポンプ30が、ボトム室14bから排出された作動油を駆動力として指令回転数で動作する場合、電力回生動作を行う。電力回生によって電動機31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電されることになる。
流量制御弁37は、圧力P1と圧力P2の圧力差である圧力ΔPに応じて所望開度による開弁状態を取る。このとき、作動油は、第1油路K1を通じて油圧ポンプ30側へ流通する。そして、フォーク16の下降動作の最中に、同時にマスト13の前傾動作又は後傾動作が行われると、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作又は後傾動作させるために必要な油圧ポンプ30の必要回転数と、ティルト用比例弁40の弁開度を算出する。
制御部Sは、前傾動作又は後傾動作に必要な必要回転数を電動機31の指令回転数とする。そして、制御部Sは、リフト下降用比例弁32を算出した弁開度の第2位置32bで開くとともに、ティルト用比例弁40を算出した弁開度の第2位置40b又は第3位置40cで開く。制御部Sは、ティルト用比例弁40を、後傾動作の場合に第2位置40bで開き、前傾動作の場合に第3位置40cで開く。また、制御部Sは、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとする。
このとき、流量制御弁37は圧力ΔPに応じた第3位置37cを取る。このように流量制御弁37が第3位置37cとなった場合は、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油を油圧ポンプ30側と油タンクT側に流通させる。これにより、ボトム室14bから排出される作動油は、流量制御弁37を介して油タンクT(ドレイン側)に流通するとともに、油圧ポンプ30の吸入ポート30bに吸入された後、吐出ポート30aから吐出される。この作動油は、第4油路K4を流通するとともにチェック弁42及びティルト用比例弁40を通じて、第9油路K9又は第10油路K10からロッド室19r又はボトム室19bに供給される。これにより、マスト13は、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作又は後傾動作を行う。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)油圧制御装置において、流量制御弁37はパイロット圧を決定する圧力のうち、第2収容室46に導入する圧力を、第1油路K1における分岐点Qより油圧ポンプ30側から導入するようにした。このため、流量制御弁37の開度を決定する圧力ΔPには、分岐点Qから流量制御弁37までに生じる圧力損失Pzが加味されなくなる。その結果として、流量制御弁37の付勢部材45のばね定数Kを大きくすることができるとともに、初期撓み量X0を小さくできる。よって、例えば、ばね定数Kが小さく、初期撓み量X0の大きな付勢部材を使用した場合と比べると、パイロット圧に対する弁体44の応答性を高めることができる。したがって、フォーク16の下降動作の最中に、同時にマスト13の傾動動作を行い、単独動作から同時動作への切替時に流量制御弁37の流量制御が行われる際、流量制御弁37では、パイロット圧に対し弁体44が速やかに応答し、動作の切替えに対し速やかに応答することができる。
また、流量制御弁37の第2収容室46に導入する圧力を、分岐点Qより流量制御弁37側から導入する場合と比べると、付勢部材45のばね定数Kを大きくすることができる。このため、付勢部材45の巻数を減らし、付勢部材45を小型化することができる。
(2)油圧制御装置において、流量制御弁37の第2収容室46に導入する圧力を、第1油路K1における分岐点Qより油圧ポンプ30側から導入するようにした。このため、流量制御弁37の開度を決定するパイロット圧には、ポンプ流量の増加に伴って増加する圧力損失Prも加えることができ、より一層ばね定数Kの大きな付勢部材45を採用することが可能となる。
(3)付勢部材45のばね定数Kを大きくすることができるため、流量制御弁37に導入される圧力変化に対する弁体44の変位を抑えることができ、弁体44の変位によって生じる流量脈動を抑えることができる。
(4)流量制御弁37を圧力差によって開弁及び閉弁する構成としたので、弁開度を電気的に制御する場合に比して油圧制御装置の構成及び制御を簡素化することができる。
(5)第2油路K2の流量を流量制御弁37によって無段階に切替えることができるので、切り換え時のチャタリングやショックの発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、フォークリフトの油圧制御装置を具体化した第2の実施形態を図6にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図6(a)に示すように、第2パイロット流路52は、一端が第1油路K1のうち、分岐点Qよりもリフトシリンダ14側の位置に接続され、他端が第2収容室46に接続されている。すなわち、第2パイロット流路52は、第1油路K1におけるリフト下降用比例弁32から分岐点Qを通過して油圧ポンプ30に作動油を流す油路のうち、分岐点Qよりもリフト下降用比例弁32側から第2収容室46に圧力を導入している。よって、流量制御弁37の開度を決定するパイロット圧には、分岐点Qから流量制御弁37までに生じる圧力損失Pzが加味されなくなる。
したがって、図6(b)のグラフに示すように、ΔPb−ΔPaの値が比較例よりも大きくなり、式2から、付勢部材45のばね定数Kも大きくすることができる。また、式3から、ΔPb−ΔPaの値が比較例より大きくなることから、初期撓み量X0も比較例より小さくすることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図7に示すように、リフト下降用比例弁32の上流側(リフトシリンダ14側)に、弁切替え時のショックを緩和するためにポペット弁60と電磁弁61を設けてもよい。下降動作時には、電磁弁61が開弁することでポペット弁60が徐々に開弁して作動油がリフト下降用比例弁32に流れることになる。そして、リフト下降用比例弁32の開度によって油圧ポンプ30側へ流通する作動油の流量が制御される。なお、第2の実施形態のリフト下降用比例弁32の上流側(リフトシリンダ14側)に、弁切替え時のショックを緩和するためにポペット弁60と電磁弁61を設けてもよい。
○ 各実施形態において、油圧ポンプ30に接続する動作用油圧シリンダを、フォーク16の昇降動作やマスト13の前傾動作又は後傾動作とは異なる他の荷役動作を行わせる油圧シリンダとしてもよい。例えば、フォーク16を左右動作、傾動動作、又は回転動作させるための荷役用油圧シリンダを動作用油圧シリンダとしてもよい。また、荷をクランプするためのクランプ装置を動作させるための油圧シリンダ(荷役用油圧シリンダ)を動作用油圧シリンダとしてもよい。なお、荷役用部材とは、荷の積み降ろしを行う場合にフォークリフトの運転者の操作によって動作する部材である。
○ 昇降指示部材や指示部材はリフトレバー22やティルトレバー23などのレバー式に限らず、他の構造でもよい。例えば、ボタン式でもよい。
○ 流量制御弁37とリフト下降用比例弁32をユニット化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記付勢部材はコイルばねであるフォークリフトの油圧制御装置。
Q…分岐点、K1…第1油路、K2…第2油路、14b…ボトム室、13…動作部材としてのマスト、14…昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ、14b…ボトム室、16…フォーク、22…昇降指示部材としてのリフトレバー、23…指示部材としてのティルトレバー、30…油圧ポンプ、30b…吸入ポート、31…電動機、32…下降用制御弁としてのリフト下降用比例弁、37…流量制御弁、43…第1収容室、44…弁体、45…付勢部材、46…第2収容室、51…第1パイロット流路、52…第2パイロット流路。

Claims (3)

  1. 昇降指示部材の操作によって昇降用油圧シリンダへ作動油を給排させることによりフォークを昇降動作させるとともに、指示部材の操作によって動作用油圧シリンダへ作動油を給排させることにより動作部材を動作させるフォークリフトの油圧制御装置において、
    油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプに連結された電動機と、
    前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプの吸入ポートへ流通させる第1油路と、
    前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダのボトム室から前記油圧ポンプへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダのボトム室から前記油圧ポンプへの作動油の流出を遮断する下降用制御弁と、
    前記油圧ポンプと前記下降用制御弁の間の前記第1油路上の分岐点から分岐するとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、
    前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油について、前記下降用制御弁の上流側と下流側の圧力差に応じて前記油圧ポンプ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御するものであって、前記第2油路の開度を決める弁体と、該弁体を収容した第1収容室と、前記弁体を付勢する付勢部材と、前記付勢部材を収容した第2収容室とを含む流量制御弁と、
    前記第1油路における前記昇降用油圧シリンダと前記下降用制御弁との間の油路の圧力を、前記下降用制御弁の上流側の圧力として前記流量制御弁の前記第1収容室に導入する第1パイロット流路と、
    前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路の圧力を、前記下降用制御弁の下流側の圧力として前記流量制御弁の前記第2収容室に導入する第2パイロット流路と、
    を備えることを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
  2. 前記第2パイロット流路は、前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路のうち、前記分岐点よりも前記油圧ポンプ側から圧力を導入している請求項1に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
  3. 前記第2パイロット流路は、前記第1油路における前記下降用制御弁から前記分岐点を通過して前記油圧ポンプに作動油を流す油路のうち、前記分岐点よりも前記下降用制御弁側から圧力を導入している請求項1に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
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