JP5333616B2 - フォークリフトの油圧制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、フォークリフトの油圧制御装置、特には油圧シリンダを制御するための油圧制御装置に関する。
フォークリフトでは、フォークを下降動作させる場合にリフトシリンダから排出される作動油を油圧ポンプモータに戻すことによって、油圧ポンプモータを油圧モータとして駆動させる回生動作が行われている(例えば、特許文献1参照)。
油圧ポンプモータは、油タンクから作動油を吸い込む吸入ポートと吸い込んだ作動油を吐出する吐出ポートとがある。このため、特許文献1のようにリフトシリンダから排出される作動油を油圧ポンプモータの吸入ポート側に戻す構成とした場合には、吐出ポートと吸入ポートの両ポートに圧力を掛けることができる油圧ポンプモータを用意しなければならず、油圧制御装置の構成が複雑化してしまう。
また、フォークリフトでは、積荷が十分に重い状態で下降動作する場合の回生動作は行い易い。その一方で、フォークリフトでは、積荷が軽い状態で下降動作する場合の回生動作は行い難く、逆に、フォークを指示速度で下降動作させるために電力を消費して油圧ポンプモータを回転させる必要があり、回生動作による効果を十分に得られない虞がある。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、構成を簡素化しつつ、回生動作による効果を得ることができるフォークリフトの油圧制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、各請求項に記載の発明は、昇降操作部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる昇降用油圧シリンダを備えたフォークリフトの油圧制御装置において、油圧ポンプモータと、前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータの吐出ポートへ流通させる第1油路と、前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を遮断する流出制御機構と、前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路から分岐形成されるとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油の前記油圧ポンプモータ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御する流量制御弁と、を備える。
これによれば、昇降用油圧シリンダから排出される作動油を油圧ポンプモータの吐出ポートへ流通させるので、油圧ポンプモータの構成を簡素化することができる。すなわち、油圧制御装置の構成を簡素化することができる。また、フォークの下降動作時には、昇降用油圧シリンダから排出される作動油を第1油路によって油圧ポンプモータへ流通させることにより回生動作が行われる。そして、第1油路を介して油圧ポンプモータに流通する作動油の流量によってフォークを指示速度で下降動作させることができない場合には、流量制御弁が第1油路の流量と第2油路の流量を制御することにより、フォークを指示速度で下降動作させることができる。したがって、フォークを指示速度で下降動作させるために電力を消費して油圧ポンプモータを回転させる必要がなく、回生動作による効果を得ることができる。
請求項1に記載の発明は、前記流量制御弁は、前記昇降操作部材の操作量に応じた指示速度で前記フォークを下降動作させるために必要な必要回転数に対して前記油圧ポンプモータの実回転数が不足する場合、その不足回転数分に相当する流量の作動油を前記ドレイン側に流通させることを要旨とする。これによれば、流量制御弁が、不足回転数分に相当する流量の作動油をドレイン側に流通させるので、フォークを指示速度で下降動作させることができる。
請求項2に記載の発明は、傾動操作部材の操作によって作動油を給排させることにより前記フォークが装着されるマストを前傾動作又は後傾動作させる傾動用油圧シリンダと、前記油圧ポンプモータの吐出ポートに接続されるとともに、前記油圧ポンプモータが吐出する作動油を前記傾動用油圧シリンダに流通させる第3油路と、前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路上に配設されるとともに、前記第1油路を前記作動油が流通可能な開状態と前記作動油が流通不能な閉状態とに開閉させる開閉機構と、前記油圧ポンプモータを駆動させる回転電機の制御、及び前記開閉機構の制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、単独動作による前記フォークの下降動作が行われる場合、前記開閉機構を開状態に制御することにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油によって前記油圧ポンプモータを油圧モータとして駆動させて前記回転電機に回生動作を行わせることを要旨とする。
これによれば、油圧ポンプモータにより、昇降用油圧シリンダと傾動用油圧シリンダに作動油を供給する構成であっても、単独動作によるフォークの下降動作時には昇降用油圧シリンダから排出される作動油によって油圧ポンプモータを駆動させて回生動作を行わせることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置において、前記制御部は、前記フォークの下降動作と前記マストの前傾動作又は後傾動作の何れか一方による同時動作が行われる場合、前記傾動操作部材の操作量に応じた指示速度で動作させるために必要な前記油圧ポンプモータの必要回転数をもとに前記回転電機を駆動させるとともに、前記開閉機構を閉状態に制御し、前記流量制御弁は、前記開閉機構が閉状態に制御されることにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記ドレイン側に流通させることを要旨とする。
これによれば、同時動作時には、開閉機構によって第1油路を閉状態とすることで、マストの前傾動作又後傾動作を傾動操作部材の操作量に応じた指示速度で行わせることができる。一方、フォークの下降動作についても、流量制御弁が第1油路の流量と第2油路の流量を制御することにより、昇降操作部材の操作量に応じた指示速度で行わせることができる。すなわち、同時動作時において、フォークとマストをそれぞれの指示速度で動作させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記流量制御弁は、前記昇降用油圧シリンダと前記流出制御機構の間と、前記流出制御機構と前記油圧ポンプモータの間の圧力差によって弁開度を調整することにより、前記ドレイン側に流通させる流量を制御することを要旨とする。
これによれば、流量制御弁を圧力差によって開弁及び閉弁する構成としたので、弁開度を電気的に制御する場合に比して油圧制御装置の構成及び制御を簡素化することができる。
本発明によれば、構成を簡素化しつつ、回生動作による効果を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1にしたがって説明する。
第1の実施形態のフォークリフトは、車体前方に配置される荷役具(荷役用部材)としてのフォークFとともに運転台が昇降動作するピッキング作業用のフォークリフトである。そして、フォークFは、運転台に設けられた昇降操作部材としての操作レバーLの操作により、昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ1が伸縮することによって昇降動作する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1にしたがって説明する。
第1の実施形態のフォークリフトは、車体前方に配置される荷役具(荷役用部材)としてのフォークFとともに運転台が昇降動作するピッキング作業用のフォークリフトである。そして、フォークFは、運転台に設けられた昇降操作部材としての操作レバーLの操作により、昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ1が伸縮することによって昇降動作する。
以下、本実施形態の油圧制御装置を具体的に説明する。
油圧制御装置は、リフトシリンダ1の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、単一のポンプと該ポンプを駆動する単一のモータにより、リフトシリンダ1を動作させる機構(油圧回路)を構成している。
油圧制御装置は、リフトシリンダ1の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、単一のポンプと該ポンプを駆動する単一のモータにより、リフトシリンダ1を動作させる機構(油圧回路)を構成している。
油圧ポンプ及び油圧モータとして機能する油圧ポンプモータPMには、電動機及び発電機として機能するモータ(回転電機)Mが接続されている。本実施形態においてモータMは、油圧ポンプモータPMを油圧ポンプとして作動させる場合に電動機となり、油圧ポンプモータPMを油圧モータとして作動させる場合に発電機となる。本実施形態の油圧ポンプモータPMは、双方向に回転可能な構成とされている。
油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaには、作動油を供給又は排出するための第1油路としての油路Kaが接続されている。そして、油圧ポンプモータPMは、油路Kaを介してリフトシリンダ1のボトム室1bに接続されている。また、油路Kaには、当該油路Kaを流通する作動油の流量を制御する昇降用比例弁2が配設されている。昇降用比例弁2は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置2aと、開状態としてその開度を任意に変更可能であって、双方向に作動油の流通を許容する第2位置2bを取り得る。昇降用比例弁2は、フォークFを上昇動作させる場合にリフトシリンダ1側へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。また、昇降用比例弁2は、フォークFを下降動作させる場合に油圧ポンプモータPM側へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。本実施形態において昇降用比例弁2は、第1位置2aの時、ボトム室1bから油圧ポンプモータPM側への作動油の流出を遮断する一方で、第2位置2bの時、ボトム室14bから油圧ポンプモータPM側への作動油の流出を許容する流出制御機構を構成する。
油圧ポンプモータPMの吸入ポートPbには、油圧ポンプモータPMが油圧ポンプとして動作する際に油タンクTaから汲み上げた作動油を流通させる油路Kbが接続されている。油路Kbには、油タンクTa側から油圧ポンプモータPM側への作動油の流通を許容するチェック弁(逆止弁)3が配設されている。また、油圧ポンプモータPMの吸入ポートPbには、油圧ポンプモータPMが油圧モータとして動作する際に吐出ポートPaから流入し、吸入ポートPbから吐き出した作動油(戻り油)を油タンクTaに流通させる油路Kcが接続されている。油路Kcには、油圧ポンプモータPM側から油タンクTa側への作動油の流通を許容するチェック弁4が配設されている。なお、戻り油は、フィルタ5を介して油タンクTaに流通する。
本実施形態では、図1に示すように、リフトシリンダ1のボトム室1bから排出される作動油が、油路Kaを通じて油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaへ流入する。このため、油圧ポンプモータPMの吸入ポートPbに接続される油路Kbに圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータPMは、吐出ポートPa及び吸入ポートPbの両方に圧力を掛けることができる構成である必要はなく、吐出ポートPa側に圧力を掛けることができる構成であれば良い。つまり、油圧ポンプモータPMは、吸入ポートPbに圧力を掛けることができなくても良い。したがって、本実施形態の油圧制御装置には、吐出ポートPaにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータPMが設けられている。
また、昇降用比例弁2における作動油の流出側には、油路Kaから分岐形成されて油タンクTa(ドレイン側)に接続される第2油路(バイパス油路)としての油路Kdが接続されている。そして、油路Kdには、油路Kdを流通する作動油の流量を制御する流量制御弁6が配設されている。本実施形態において流量制御弁6は、昇降用比例弁2と油タンクTaの間に配設されている。流量制御弁6は、全閉状態としての第1位置6aと、全開状態としての第2位置6bと、開状態としてその開度を調整可能な第3位置6cを取り得る。本実施形態の流量制御弁6は、リフトシリンダ1と昇降用比例弁2の間の圧力P1と、昇降用比例弁2と油圧ポンプモータPMの間の圧力P2との圧力差に応じて、第1位置6a、第2位置6b、及び第3位置6cの何れかの位置を取り得るように作動する。
具体的に言えば、流量制御弁6は、圧力P1と圧力P2の圧力差が大きくなるほど開度を閉じるように作動するとともに、前記圧力差が小さくなるほど開度を開くように作動する。このため、流量制御弁6が第1位置6aの場合、リフトシリンダ1のボトム室1bから排出された作動油は、昇降用比例弁2を介して油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaに流通する。すなわち、この場合は、昇降用比例弁2を流通した作動油の全てが図1に示す流量Q1となって油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaに流通する。一方、流量制御弁6が第2位置6b及び第3位置6cの場合、リフトシリンダ1のボトム室1bから排出された作動油は、昇降用比例弁2を介して油圧ポンプモータPMの吐出ポートPa側と油タンクTa側に流通する。すなわち、この場合は、昇降用比例弁2を流通した作動油のうち、図1に示す流量Q1分が油圧ポンプモータPMの吐出ポートPa側に流通する一方で、図1に示す流量Q2分が油タンクTa側に流通する。流量制御弁6は、圧力差に応じて所望の開度を取り得るように予め調整されている。
次に、油圧制御装置の制御部Sの構成を説明する。
制御部Sには、操作レバーLの操作量を検出するポテンショメータLmが電気的に接続されている。制御部Sは、操作レバーLの操作量に基づくポテンショメータLmからの検出信号をもとに、モータMの回転を制御するとともに、昇降用比例弁2の開度を制御する。
制御部Sには、操作レバーLの操作量を検出するポテンショメータLmが電気的に接続されている。制御部Sは、操作レバーLの操作量に基づくポテンショメータLmからの検出信号をもとに、モータMの回転を制御するとともに、昇降用比例弁2の開度を制御する。
また、制御部Sには、インバータS1が電気的に接続されている。モータMには、バッテリBTの電力がインバータS1を介して供給される。なお、モータMで生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電される。そして、本実施形態のフォークリフトは、バッテリBTに蓄電された電力を駆動源として走行するバッテリ式のフォークリフトとされている。
以下、本実施形態の油圧制御装置の作用を説明する。
最初に、フォークFを上昇動作させる場合について説明する。
フォークFを上昇動作させる場合は、リフトシリンダ1のボトム室1bに作動油を供給する。このため、制御部Sは、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で上昇動作させるために必要な油圧ポンプモータPMの必要回転数と、昇降用比例弁2の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータMの指令回転数としてモータMの駆動を制御するとともに、昇降用比例弁2を算出した弁開度の第2位置2bで開く。
最初に、フォークFを上昇動作させる場合について説明する。
フォークFを上昇動作させる場合は、リフトシリンダ1のボトム室1bに作動油を供給する。このため、制御部Sは、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で上昇動作させるために必要な油圧ポンプモータPMの必要回転数と、昇降用比例弁2の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータMの指令回転数としてモータMの駆動を制御するとともに、昇降用比例弁2を算出した弁開度の第2位置2bで開く。
これにより、油圧ポンプモータPMは、モータMの回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTaの作動油を吸込み、その作動油を吐出ポートPaから吐出する。この作動油は、油路Kaを流通するとともに昇降用比例弁2を介してリフトシリンダ1のボトム室1bに供給される。その結果、フォークFは、リフトシリンダ1の伸長によって上昇動作する。なお、制御部Sは、上昇動作を終了させる場合、モータMの駆動を終了させるとともに、昇降用比例弁2を第1位置2aとする。
次に、フォークFを下降動作させる場合について説明する。
フォークFを下降動作させる場合は、リフトシリンダ1のボトム室1bから作動油を排出する。このため、制御部Sは、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータPMの必要回転数と、昇降用比例弁2の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータMの指令回転数としてモータMの駆動を制御するとともに、昇降用比例弁2を算出した弁開度の第2位置2bで開く。
フォークFを下降動作させる場合は、リフトシリンダ1のボトム室1bから作動油を排出する。このため、制御部Sは、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータPMの必要回転数と、昇降用比例弁2の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータMの指令回転数としてモータMの駆動を制御するとともに、昇降用比例弁2を算出した弁開度の第2位置2bで開く。
昇降用比例弁2が開弁すると、リフトシリンダ1のボトム室1bから排出される作動油は、油路Kaを流通して油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaに流入する。このとき、モータMは、油圧ポンプモータPMがボトム室1bから排出された作動油を駆動力として指令回転数で動作する場合、出力トルクがマイナス側の値となり、回生動作を行う。つまり、モータMは、油圧ポンプモータPMが油圧モータとして機能することで発電機として機能する。このため、発電機として動作するモータMで生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電されることになる。なお、制御部Sは、下降動作を終了させる場合、モータMの駆動を終了させるとともに、昇降用比例弁2を第1位置2aとする。
このような回生動作は、フォークFの積荷が十分に重い状態での下降動作時に生じ得る。つまり、この場合の下降動作では、フォークFや積荷の重量によってボトム室1b内の作動油が排出され易く、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な流量の作動油が昇降用比例弁2の弁開度に合わせて油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaに流入する。このため、油圧ポンプモータPMは、モータMを力行側で動作させなくても、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な必要回転数、すなわち指令回転数で動作する。回生動作では、昇降用比例弁2の弁開度により、下降動作の速度が制御される。
なお、流量制御弁6は、圧力P1と圧力P2の圧力差に応じて閉弁状態と所望開度による開弁状態と、を取り得る。本実施形態において流量制御弁6は、昇降用比例弁2が第1位置2aとされて下降動作を行っていない場合、圧力P1と圧力P2の圧力差(P1>P2)によって閉弁状態(第1位置6a)とされる。そして、流量制御弁6は、昇降用比例弁2が開弁状態(第2位置2b)とされて作動油が流通し始めると、圧力P1と圧力P2の圧力差が小さくなるように推移することにより開弁状態となる。このとき、作動油は、油路Kaを通じて油圧ポンプモータPM側へ流通するとともに(図1に示す流量Q1)、流量制御弁6の弁開度に応じた流量の作動油は油路Kdを通じて油タンクTa側(ドレイン側)に流通する(図1に示す流量Q2)。その後、流量制御弁6は、油圧ポンプモータPMの回転上昇に伴って圧力P1と圧力P2の圧力差が大きくなるように推移することにより再び閉弁状態となる。このとき、作動油は、油路Kaを通じて油圧ポンプモータPM側のみに流通する(図1に示す流量Q1)。
一方、流量制御弁6は、回生動作時のように昇降用比例弁2の弁開度によって下降動作の速度を指示速度で制御できない場合、所望開度で開弁することにより指示速度を充足させるための動作を行う。
フォークFの積荷が軽い状態で下降動作が行われる場合は、フォークFや積荷の重量のみによってはボトム室1b内の作動油が排出され難く、操作レバーLの操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な流量の作動油が油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaに流通し難い。このため、油圧ポンプモータPMを指令回転数で回転させて指示速度を充足させるためには、モータMを力行動作させる必要がある。しかし、モータMを力行動作させる場合は電力を消費することになる。そこで、本実施形態において制御部Sは、モータMの回転数に制限を加える。具体的に言えば、制御部Sは、モータMを発電機として駆動できる上限の回転数で駆動させる。このようにモータMの回転数に制限を加えると、モータMの回転数が抑えられることになるので、下降動作を指示速度で行わせるために必要な流量が不足することになるが、この不足分の流量を補うように流量制御弁6が動作する。
つまり、流量制御弁6は、油圧ポンプモータPM側へ流通する作動油の流量が少なくなることで圧力P2が上昇し、圧力P1との圧力差が小さくなることに伴って開弁状態とされる。これにより、リフトシリンダ1から排出される作動油は、油圧ポンプモータPM側に流通する流量(図1に示す流量Q1)と、流量制御弁6を介して油タンクTa(ドレイン側)に流通する流量(図1に示す流量Q2)と、に分配される。したがって、流量制御弁6が作動油の流通路となる油路Kdを開くことによって前述した不足分の流量が補われることにより、下降動作の指示速度が充足されることになる。このように本実施形態の油圧制御装置では、下降動作時、回生動作を行うことができない条件下において、モータMの制御と流量制御弁6の作用によって消費電力を抑制しつつ、下降動作の指示速度を充足させることが実現される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)リフトシリンダ1から排出される作動油を油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaへ流通させるので、油路Kb(油圧ポンプモータPMとタンクTa間)に圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータPMを設ければ良く、油圧ポンプモータPMの構成を簡素化することができる。したがって、油圧制御装置の構成を簡素化することができる。
(1)リフトシリンダ1から排出される作動油を油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaへ流通させるので、油路Kb(油圧ポンプモータPMとタンクTa間)に圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータPMの吐出ポートPaにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータPMを設ければ良く、油圧ポンプモータPMの構成を簡素化することができる。したがって、油圧制御装置の構成を簡素化することができる。
(2)また、油圧ポンプモータPMに流通する作動油の流量によってフォークFを指示速度で下降動作させることができない場合には、流量制御弁6が油路Kaの流量と油路Kdの流量を制御することにより、フォークFを指示速度で下降動作させることができる。したがって、フォークFを指示速度で下降動作させるために電力を消費して油圧ポンプモータPMを回転させる必要がなく、回生動作による効果を得ることができる。すなわち、回生動作によって得られた電力を、フォークFの下降動作時に費やすことなく、有効に活用することができる。
(3)流量制御弁6を圧力差によって開弁及び閉弁する構成としたので、弁開度を電気的に制御する場合に比して油圧制御装置の構成及び制御を簡素化することができる。
(4)油路Kdの流量を流量制御弁6によって無段階に切り換えることができるので、切り換え時のチャタリングやショックの発生を抑制することができる。
(4)油路Kdの流量を流量制御弁6によって無段階に切り換えることができるので、切り換え時のチャタリングやショックの発生を抑制することができる。
(5)流量制御弁6を、リフトシリンダ1と油圧ポンプモータPMの間と並列的に配置しているので、圧力損失が少なく、高効率の回生を行わせることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図2及び図3にしたがって説明する。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図2及び図3にしたがって説明する。
なお、以下に説明する実施形態において同一構成については同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2の実施形態のフォークリフトは、カウンタバランス型のフォークリフトである。そして、フォークリフトは、図2に示すように、車体フレーム12の前部にマスト13が設けられている。マスト13は車体フレーム12に対して傾動可能に支持された左右一対のマストとしてのアウタマスト13aと、その内側に昇降可能に装備されたインナマスト13bとからなる。両アウタマスト13aの後側には昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ14がアウタマスト13aと平行に固定されるとともに、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端がインナマスト13bの上部に連結されている。
第2の実施形態のフォークリフトは、カウンタバランス型のフォークリフトである。そして、フォークリフトは、図2に示すように、車体フレーム12の前部にマスト13が設けられている。マスト13は車体フレーム12に対して傾動可能に支持された左右一対のマストとしてのアウタマスト13aと、その内側に昇降可能に装備されたインナマスト13bとからなる。両アウタマスト13aの後側には昇降用油圧シリンダとしてのリフトシリンダ14がアウタマスト13aと平行に固定されるとともに、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端がインナマスト13bの上部に連結されている。
インナマスト13bの内側にはリフトブラケット15がインナマスト13bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット15には荷役具(荷役用部材)としてフォーク16が取着されている。インナマスト13bの上部にはチェーンホイール17が支承され、チェーンホイール17には、第1端部がリフトシリンダ14の上部に、第2端部がリフトブラケット15にそれぞれ連結されたチェーン18が掛装されている。そして、リフトシリンダ14の伸縮によりチェーン18を介してフォーク16がリフトブラケット15とともに昇降動される。
車体フレーム12の左右両側には傾動用油圧シリンダとしてのティルトシリンダ19の基端が回動可能に支持されるとともに、ティルトシリンダ19のピストンロッド19aの先端がアウタマスト13aの上下方向ほぼ中央部に回動可能に連結されている。そして、ティルトシリンダ19の伸縮によりマスト13が傾動される。
運転室20の前部にはステアリング21、昇降操作部材としてのリフトレバー22及び傾動操作部材としてのティルトレバー23がそれぞれ設けられている。そして、リフトレバー22の操作によりリフトシリンダ14が伸縮されるとともにフォーク16が昇降するようになっている。また、ティルトレバー23の操作によりティルトシリンダ19が伸縮されるとともに、マスト13が傾動するようになっている。
マスト13は、予め定めた最後傾位置から最前傾位置の間で傾動可能とされている。図2に示すマスト13の位置を垂直位置とした場合、運転室20に接近する方向に傾動する動作が後傾動作となり、運転室20から離間する方向に傾動する動作が前傾動作となる。本実施形態のフォークリフトの構成では、ティルトシリンダ19が伸びる方向に動作した時にマスト13が前傾動作する一方で、ティルトシリンダ19が縮む方向に動作した時にマスト13が後傾動作する。
以下、本実施形態の油圧制御装置について図3にしたがって説明する。
油圧制御装置は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、図3に示すように、単一のポンプと該ポンプを駆動する単一のモータにより、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19を動作させる機構(油圧回路)を構成している。
油圧制御装置は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、図3に示すように、単一のポンプと該ポンプを駆動する単一のモータにより、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19を動作させる機構(油圧回路)を構成している。
リフトシリンダ14のボトム室14bに接続される第1油路としての油路K1は、油圧ポンプ及び油圧モータとして機能する油圧ポンプモータ30に接続されている。本実施形態において油路K1は、油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに接続されている。油圧ポンプモータ30には、電動機及び発電機として機能するモータ(回転電機)31が接続されている。本実施形態においてモータ31は、油圧ポンプモータ30を油圧ポンプとして作動させる場合に電動機となり、油圧ポンプモータ30を油圧モータとして作動させる場合に発電機となる。本実施形態の油圧ポンプモータ30は、双方向に回転可能な構成とされている。
リフトシリンダ14と油圧ポンプモータ30を接続する油路K1には、リフトシリンダ14側にリフト下降用比例弁32が配設されている。リフト下降用比例弁32は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置32aと、ボトム室14bから排出される作動油の流通を許容する開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置32bと、を取り得る。本実施形態においてリフト下降用比例弁32は、第1位置32aの時、ボトム室14bから油圧ポンプモータ30側への作動油の流出を遮断する一方で、第2位置32bの時、ボトム室14bから油圧ポンプモータ30側への作動油の流出を許容する流出制御機構を構成する。
また、油路K1には、油圧ポンプモータ30とリフト下降用比例弁32との間に、電磁切換弁33が配設されている。電磁切換弁33は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置33aと、リフト下降用比例弁32側からの作動油の流通を許容する開状態としての第2位置33bと、を取り得る。本実施形態の電磁切換弁33は、第1位置33aと第2位置33bの2位置を取り得るON−OFF弁とされている。電磁切換弁33は、油路K1を開閉させる開閉機構として機能する。そして、電磁切換弁33は、第1位置33aのときに油路K1を閉状態とする一方で、第2位置33bのときに油路K1を開状態とする。リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33は、フォーク16を下降動作させる場合に油圧ポンプモータ30側へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。
また、油圧ポンプモータ30の吸入ポート30bには、油圧ポンプモータ30が油圧ポンプとして動作する際に油タンクTから汲み上げた作動油を流通させる油路K2が接続されている。油路K2には、油タンクT側から油圧ポンプモータ30側への作動油の流通を許容するチェック弁34が配設されている。また、油圧ポンプモータ30の吸入ポート30bには、油圧ポンプモータ30が油圧モータとして動作する際に吐出ポート30aから流入し、吸入ポート30bから吐き出した作動油(戻り油)を油タンクTに流通させる油路K3が接続されている。油路K3には、油圧ポンプモータ30側から油タンクT側への作動油の流通を許容するチェック弁35が配設されている。なお、戻り油は、フィルタ36を介して油タンクTに流通する。
本実施形態では、図3に示すように、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油が、油路K1を通じて油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aへ流入する。このため、油圧ポンプモータ30の吸入ポート30bに接続される油路K2に圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータ30は、吐出ポート30a及び吸入ポート30bの両方に圧力を掛けることができる構成である必要はなく、吐出ポート30a側に圧力を掛けることができる構成であれば良い。つまり、油圧ポンプモータ30は、吸入ポート30bに圧力を掛けることができなくても良い。したがって、本実施形態の油圧制御装置には、吐出ポート30aにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータ30が設けられている。
また、リフト下降用比例弁32における作動油の流出側には、油路K1から分岐形成されて油タンクTに接続される第2油路(バイパス油路)としての油路K4が接続されている。そして、油路K4には、油路K4を流通する作動油の流量を制御する流量制御弁37が配設されている。本実施形態において流量制御弁37は、リフト下降用比例弁32と油タンクTの間に配設されている。流量制御弁37は、全閉状態としての第1位置37aと、全開状態としての第2位置37bと、開状態としてその開度を調整可能な第3位置37cと、を取り得る。本実施形態の流量制御弁37は、リフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32の間の圧力P1と、リフト下降用比例弁32と油圧ポンプモータ30の間の圧力P2との圧力差に応じて、第1位置37a、第2位置37b、及び第3位置37cの何れかの位置を取り得るように作動する。
具体的に言えば、流量制御弁37は、圧力P1と圧力P2の圧力差が大きくなるほど開度を閉じるように作動するとともに、前記圧力差が小さくなるほど開度を開くように作動する。このため、流量制御弁37が第1位置37aの場合、リフトシリンダ14のボトム室1bから排出された作動油は、電磁切換弁33が第2位置33bである場合、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33を介して油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流通する。すなわち、この場合は、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33を流通した作動油の全てが図3に示す流量Q1となって油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流通する。一方、流量制御弁37が第2位置37b及び第3位置37cの場合、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出された作動油は、電磁切換弁33が第2位置33bであるとき、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33を介して油圧ポンプモータ30の吐出ポート30a側と油タンクT側に流通する。すなわち、この場合は、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33を流通した作動油のうち、図1に示す流量Q1分が油圧ポンプモータ30の吐出ポート30a側に流通する一方で、図1に示す流量Q2分が油タンクT側に流通する。流量制御弁37は、圧力差に応じて所望の開度を取り得るように予め調整されている。
また、油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aには、油圧ポンプモータ30が油圧ポンプとして機能する場合に吐出した作動油を流通させる油路K5が接続されている。そして、油路K5には、リフト上昇用比例弁38と、チェック弁39とが配設されている。リフト上昇用比例弁38は、開状態としてその開度を任意に変更可能な第1位置38aと、閉状態としての第2位置38bと、を取り得る。第1位置38aは、油圧ポンプモータ30から吐出される作動油を、油路K6を通じてボトム室14b側へ流通させる。一方、第2位置38bは、油圧ポンプモータ30から吐出される作動油を、油路K7を通じてティルト用比例弁40側へ流通させる。チェック弁39は、リフト上昇用比例弁38からの作動油をリフトシリンダ14のボトム室14b側へ流通させる一方で、その逆方向からの作動油を流通させないように配設されている。
油路K5には、油タンクTにフィルタ36を介して接続される油路K8と、ティルト用比例弁40に接続される油路K9とが、分岐形成されている。油路K8には、油圧上昇を防止するリリーフ弁41が配設されている。また、油路K8には、ティルト用比例弁40からの作動油を油タンクTに流通させる油路K10が分岐形成されている。そして、油路K9には、油路K5を流通する作動油を流通させる一方で、その逆方向からの作動油を流通させないようにチェック弁42が配設されている。
ティルト用比例弁40は、閉状態としての第1位置40aと、開状態としてその開度を調整可能な第2位置40bと、開状態としてその開度を調整可能な第3位置40cを取り得る。第1位置40aは、リフト上昇用比例弁38からの作動油を油タンクTに流通させる。本実施形態のティルト用比例弁40は、第1位置40aを中立位置とし、制御部Sの制御によって第2位置40b又は第3位置40cの何れかの方向に動く。第2位置40bは、チェック弁42からの作動油を、ティルトシリンダ19のロッド室19rに接続される油路K11に流通させる。また、第2位置40bは、ティルトシリンダ19のボトム室19bに接続される油路K12からの作動油を、油路K10に流通させる。第3位置40cは、チェック弁42からの作動油を油路K12に流通させるとともに、油路K11からの作動油を油路K10に流通させる。本実施形態では、油路K5,K9,K11,K12により、第3油路が構成される。
次に、油圧制御装置の制御部Sの構成を説明する。
制御部Sには、リフトレバー22の操作量を検出するポテンショメータ22aとティルトレバー23の操作量を検出するポテンショメータ23aとが電気的に接続されている。制御部Sは、リフトレバー22の操作量に基づくポテンショメータ22aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、リフト下降用比例弁32及びリフト上昇用比例弁38の開度を制御する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に基づくポテンショメータ23aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、ティルト用比例弁40の開度を制御する。また、制御部Sは、電磁切換弁33の開度(開閉)を制御する。
制御部Sには、リフトレバー22の操作量を検出するポテンショメータ22aとティルトレバー23の操作量を検出するポテンショメータ23aとが電気的に接続されている。制御部Sは、リフトレバー22の操作量に基づくポテンショメータ22aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、リフト下降用比例弁32及びリフト上昇用比例弁38の開度を制御する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に基づくポテンショメータ23aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、ティルト用比例弁40の開度を制御する。また、制御部Sは、電磁切換弁33の開度(開閉)を制御する。
また、制御部Sには、インバータS1が電気的に接続されている。モータ31には、バッテリBTの電力がインバータS1を介して供給される。なお、モータ31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電される。そして、本実施形態のフォークリフトは、バッテリBTに蓄電された電力を駆動源として走行するバッテリ式のフォークリフトとされている。
以下、本実施形態の油圧制御装置の作用を説明する。
まず、フォーク16の上昇動作、マスト13の前傾動作、及びマスト13の後傾動作をそれぞれ単独動作させる場合について説明する。単独動作とは、フォーク16を動作させる時にはマスト13を前傾動作又は後傾動作させず、マスト13を動作させる時にはフォーク16を上昇動作又は下降動作させないことである。
まず、フォーク16の上昇動作、マスト13の前傾動作、及びマスト13の後傾動作をそれぞれ単独動作させる場合について説明する。単独動作とは、フォーク16を動作させる時にはマスト13を前傾動作又は後傾動作させず、マスト13を動作させる時にはフォーク16を上昇動作又は下降動作させないことである。
フォーク16を上昇動作させる場合は、リフトシリンダ14のボトム室14bに作動油を供給する。このため、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で上昇動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、リフト上昇用比例弁38の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータ31の指令回転数としてモータ31の駆動を制御するとともに、リフト上昇用比例弁38を算出した弁開度の第1位置38aで開く。また、制御部Sは、上昇動作時、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33をそれぞれ第1位置32a,33aとする。
これにより、油圧ポンプモータ30は、モータ31の回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTの作動油を吸込み、その作動油を吐出ポート30aから吐出する。この作動油は、油路K5及び油路K6を流通するとともに、リフト上昇用比例弁38及びチェック弁39を通じて、ボトム室14bに供給される。その結果、フォーク16は、リフトシリンダ14の伸長によって上昇動作する。なお、制御部Sは、上昇動作を終了させる場合、モータ31の駆動を終了させるとともに、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとする。
また、マスト13を後傾動作させる場合は、ティルトシリンダ19のロッド室19rに作動油を供給する一方で、ボトム室19bから作動油を排出する。このため、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で後傾動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、ティルト用比例弁40の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータ31の指令回転数としてモータ31の駆動を制御するとともに、ティルト用比例弁40を算出した弁開度の第2位置40bで開く。また、制御部Sは、後傾動作時、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33をそれぞれ第1位置32a,33aとするとともに、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとする。
これにより、油圧ポンプモータ30は、モータ31の回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTの作動油を吸込み、その作動油を吐出ポート30aから吐出する。この作動油は、油路K5を流通するとともにチェック弁42及びティルト用比例弁40を通じて、油路K11からロッド室19rに供給される。一方、ボトム室19bの作動油は、油路K12を流通するとともにティルト用比例弁40を通じて、油路K10から油タンクTに排出される。その結果、マスト13は、ティルトシリンダ19の収縮によって後傾動作する。なお、制御部Sは、後傾動作を終了させる場合、モータ31の駆動を終了させるとともに、ティルト用比例弁40を第1位置40aとする。
一方、マスト13を前傾動作させる場合は、ティルトシリンダ19のボトム室19bに作動油を供給する一方で、ロッド室19rから作動油を排出する。このため、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、ティルト用比例弁40の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータ31の指令回転数としてモータ31の駆動を制御するとともに、ティルト用比例弁40を算出した弁開度の第3位置40cで開く。また、制御部Sは、前傾動作時、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33をそれぞれ第1位置32a,33aとするとともに、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとする。
これにより、油圧ポンプモータ30は、モータ31の回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTの作動油を吸込み、その作動油を吐出ポート30aから吐出する。この作動油は、油路K5を流通するとともにチェック弁42及びティルト用比例弁40を通じて、油路K12からボトム室19bに供給される。一方、ロッド室19rの作動油は、油路K11を流通するとともにティルト用比例弁40を通じて、油路K10から油タンクTに排出される。その結果、マスト13は、ティルトシリンダ19の伸長によって前傾動作する。なお、制御部Sは、前傾動作を終了させる場合、モータ31の駆動を終了させるとともに、ティルト用比例弁40を第1位置40aとする。
次に、単独動作にてフォーク16を下降動作させる場合、及び同時動作にてフォーク16の下降動作とマスト13の前傾動作又は後傾動作の何れか一方の動作を行わせる場合について説明する。同時動作とは、フォーク16とマスト13を同時に動作させることである。
最初に、フォークFを下降動作させる場合について説明する。
制御部Sは、リフトレバー22の操作によって下降動作が指示される一方で、ティルトレバー23が操作されていない場合、単独動作にてフォーク16を下降動作させるための制御を行う。当該制御において制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータ31の指令回転数としてモータ31の駆動を制御するとともに、リフト下降用比例弁32を算出した弁開度の第2位置32bで開く。さらに、制御部Sは、電磁切換弁33を第2位置33bとする。また、制御部Sは、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとするとともに、ティルト用比例弁40を第1位置40aとする。
制御部Sは、リフトレバー22の操作によって下降動作が指示される一方で、ティルトレバー23が操作されていない場合、単独動作にてフォーク16を下降動作させるための制御を行う。当該制御において制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。そして、制御部Sは、算出した必要回転数をモータ31の指令回転数としてモータ31の駆動を制御するとともに、リフト下降用比例弁32を算出した弁開度の第2位置32bで開く。さらに、制御部Sは、電磁切換弁33を第2位置33bとする。また、制御部Sは、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとするとともに、ティルト用比例弁40を第1位置40aとする。
リフト下降用比例弁32が開弁すると、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油は、油路K1を流通するとともに、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33を介して油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流入する。このとき、モータ31は、油圧ポンプモータ30がボトム室14bから排出された作動油を駆動力として指令回転数で動作する場合、出力トルクがマイナス側の値となり、回生動作を行う。つまり、モータ31は、油圧ポンプモータ30が油圧モータとして機能することで発電機として機能する。このため、発電機として動作するモータ31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電されることになる。なお、制御部Sは、下降動作を終了させる場合、モータ31の駆動を終了させるとともに、リフト下降用比例弁32及び電磁切換弁33をそれぞれ第1位置32a,33aとする。
このような回生動作は、フォーク16の積荷が十分に重い状態での下降動作時に生じ得る。つまり、この場合の下降動作では、フォーク16や積荷の重量によってボトム室14b内の作動油が排出され易く、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な流量の作動油がリフト下降用比例弁32の弁開度に合わせて油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流入する。このため、油圧ポンプモータ30は、モータ31を力行側で動作させなくても、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な必要回転数、すなわち指令回転数で動作する。回生動作では、リフト下降用比例弁32の弁開度により、下降動作の速度が制御される。
なお、流量制御弁37は、圧力P1と圧力P2の圧力差に応じて閉弁状態と所望開度による開弁状態と、を取り得る。本実施形態において流量制御弁37は、リフト下降用比例弁32が第1位置32aとされて下降動作を行っていない場合、圧力P1と圧力P2の圧力差(P1>P2)によって閉弁状態(第1位置37a)とされる。そして、流量制御弁37は、リフト下降用比例弁32が開弁状態(第2位置32b)とされて作動油が流通し始めると、圧力P1と圧力P2の圧力差が小さくなるように推移することにより開弁状態となる。このとき、作動油は、油路K1を通じて油圧ポンプモータ30側へ流通するとともに(図3に示す流量Q1)、流量制御弁37の弁開度に応じた流量の作動油は油路K4を通じて油タンクT側(ドレイン側)に流通する(図3に示す流量Q2)。その後、流量制御弁37は、油圧ポンプモータ30の回転上昇に伴って圧力P1と圧力P2の圧力差が大きくなるように推移することにより再び閉弁状態となる。このとき、作動油は、油路K1を通じて油圧ポンプモータ30側のみに流通する(図3に示す流量Q1)。
一方、流量制御弁37は、回生動作時のようにリフト下降用比例弁32の弁開度によって下降動作の速度を指示速度で制御できない場合、所望開度で開弁することにより指示速度を充足させるための動作を行う。
フォーク16の積荷が軽い状態で下降動作が行われる場合は、フォーク16や積荷の重量のみによってはボトム室14b内の作動油が排出され難く、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な流量の作動油が油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流通し難い。このため、油圧ポンプモータ30を指令回転数で回転させて指示速度を充足させるためには、モータ31を力行動作させる必要がある。しかし、モータ31を力行動作させる場合は電力を消費することになる。そこで、本実施形態において制御部Sは、モータ31の回転数に制限を加える。具体的に言えば、制御部Sは、モータ31を発電機として駆動できる上限の回転数で駆動させる。このようにモータ31の回転数に制限を加えると、モータ31の回転数が抑えられることになるので、下降動作を指示速度で行わせるために必要な流量が不足することになるが、この不足分の流量を補うように流量制御弁37が動作する。
つまり、流量制御弁37は、油圧ポンプモータ30側へ流通する作動油の流量が少なくなることで圧力P2が上昇し、圧力P1との圧力差が小さくなることに伴って開弁状態とされる。これにより、リフトシリンダ14から排出される作動油は、油圧ポンプモータ30側に流通する流量(図3に示す流量Q1)と、流量制御弁37を介して油タンクT(ドレイン側)に流通する流量(図3に示す流量Q2)と、に分配される。したがって、流量制御弁37が作動油の流通路となる油路K4を開くことによって前述した不足分の流量が補われることにより、下降動作の指示速度が充足されることになる。このように本実施形態の油圧制御装置では、下降動作時、回生動作を行うことができない条件下において、モータ31の制御と流量制御弁37の作用によって消費電力を抑制しつつ、下降動作の指示速度を充足させることが実現される。
次に、同時動作にてフォーク16の下降動作とマスト13の前傾動作又は後傾動作の何れか一方の動作を行わせる場合について説明する。
この場合、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作又は後傾動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、ティルト用比例弁40の弁開度を算出する。
この場合、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、リフト下降用比例弁32の弁開度を算出する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作又は後傾動作させるために必要な油圧ポンプモータ30の必要回転数と、ティルト用比例弁40の弁開度を算出する。
本実施形態の油圧制御装置は、同時動作を行う場合、モータ31の指令回転数として前傾動作又は後傾動作に必要な必要回転数を採用する。このため、制御部Sは、前傾動作又は後傾動作に必要な必要回転数をモータ31の指令回転数とする。そして、制御部Sは、リフト下降用比例弁32を算出した弁開度の第2位置32bで開くとともに、ティルト用比例弁40を算出した弁開度の第2位置40b又は第3位置40cで開く。制御部Sは、ティルト用比例弁40を、後傾動作の場合に第2位置40bで開き、前傾動作の場合に第3位置40cで開く。また、制御部Sは、リフト上昇用比例弁38を第2位置38bとする。
さらに、制御部Sは、電磁切換弁33を第1位置33aとする。このように電磁切換弁33を第1位置33aとした場合は、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油を油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aへ流通させるための油路K1が閉じられることになる。つまり、ボトム室14bから排出される作動油は、油圧ポンプモータ30側へ流通しない。このため、本実施形態の油圧制御装置では、ボトム室14bから排出される作動油を油タンクT側に流通させるように流量制御弁37が動作する。つまり、流量制御弁37は、電磁切換弁33が第1位置33aとされることによって油圧ポンプモータ30側へ作動油が流通しないことで圧力P2が上昇し、圧力P1との圧力差が小さくなることに伴って開弁状態とされる。これにより、ボトム室14bから排出される作動油は、流量制御弁37を介して油タンクT(ドレイン側)に流通する(図3に示す流量Q2)。したがって、流量制御弁37が作動油の流通路となる油路K4を開くことによってボトム室14bから排出される作動油が流通するようになり、下降動作の指示速度が充足されることになる。
一方、マスト13の前傾動作又は後傾動作については、これらの動作を単独動作させる時と同様に行われる。すなわち、油圧ポンプモータ30は、モータ31の回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTの作動油を吸込み、その作動油を吐出ポート30aから吐出する。この作動油は、油路K5を流通するとともにチェック弁42及びティルト用比例弁40を通じて、油路K11又は油路K12からロッド室19r又はボトム室19bに供給される。これにより、マスト13は、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で前傾動作又は後傾動作を行う。
このように本実施形態の油圧制御装置では、単一の油圧ポンプモータ30及び単一のモータ31を用いて下降動作と前傾動作又は後傾動作の同時動作を行う場合において、下降動作の指示速度、及び前傾動作又は後傾動作の指示速度の両方を充足させることができる。すなわち、下降動作については、電磁切換弁33を第1位置33aとすることによって油圧ポンプモータ30側への作動油の流通を遮断するとともに、流量制御弁37の作用によってリフトレバー22の操作量に応じた指示速度を充足させるために必要な流量が油タンクTに流通する。そして、下降動作は、ティルトレバー23の操作量に応じた指示速度を充足させるように制御される油圧ポンプモータ30の回転数に影響されることなく行われる。一方、前傾動作又は後傾動作については、油圧ポンプモータ30側への作動油の流通が遮断されていることにより、リフトシリンダ14から排出される作動油の流量に影響されることなく行われる。
なお、単独動作によってフォーク16を下降動作させている時にマスト13を前傾動作又は後傾動作させる同時動作を行う場合であっても、前述同様に制御を行うことで、両動作の指示速度は充足される。また、同時動作からフォーク16の単独動作へ戻った場合には、前述同様に単独動作時の制御を行うことでモータ31を回生動作させることが可能となる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(6)リフトシリンダ14から排出される作動油を油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aへ流通させるので、油路K2(油圧ポンプモータ30とタンクT間)に圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータ30を設ければ良く、油圧ポンプモータ30の構成を簡素化することができる。したがって、油圧制御装置の構成を簡素化することができる。
(6)リフトシリンダ14から排出される作動油を油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aへ流通させるので、油路K2(油圧ポンプモータ30とタンクT間)に圧力が掛からない構成とすることができる。これにより、油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aにのみ圧力が掛かることに対応した油圧ポンプモータ30を設ければ良く、油圧ポンプモータ30の構成を簡素化することができる。したがって、油圧制御装置の構成を簡素化することができる。
(7)また、油圧ポンプモータ30に流通する作動油の流量によってフォーク16を指示速度で下降動作させることができない場合には、流量制御弁37が油路K1の流量と油路K4の流量を制御することにより、フォーク16を指示速度で下降動作させることができる。したがって、フォーク16を指示速度で下降動作させるために電力を消費して油圧ポンプモータ30を回転させる必要がなく、回生動作による効果を得ることができる。すなわち、回生動作によって得られた電力を、フォーク16の下降動作時に費やすことなく、有効に活用することができる。
(8)油圧ポンプモータ30により、リフトシリンダ14とティルトシリンダ19に作動油を供給する構成であっても、単独動作によるフォーク16の下降動作時にはリフトシリンダ14から排出される作動油によって油圧ポンプモータ30を駆動させて回生動作を行わせることができる。すなわち、単一の油圧ポンプモータ30に複数の油圧シリンダを接続する構成であっても、回生動作を行わせることができる。
(9)同時動作時には、電磁切換弁33によって油路K1を閉状態とすることで、マスト13の前傾動作又後傾動作をティルトレバー23の操作量に応じた指示速度で行わせることができる。一方、フォーク16の下降動作についても、流量制御弁37が油路K1の流量と油路K4の流量を制御することにより、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で行わせることができる。すなわち、同時動作時において、フォーク16とマスト13をそれぞれの指示速度で動作させることができる。
(10)油路K4の流量を流量制御弁37によって無段階に切り換えることができるので、切り換え時のチャタリングやショックの発生を抑制することができる。
(11)流量制御弁37を、リフトシリンダ14と油圧ポンプモータ30の間と並列的に配置しているので、圧力損失が少なく、高効率の回生を行わせることができる。
(11)流量制御弁37を、リフトシリンダ14と油圧ポンプモータ30の間と並列的に配置しているので、圧力損失が少なく、高効率の回生を行わせることができる。
(12)油路K1を開閉させる開閉機構としてON−OFF弁である電磁切換弁33を採用したことにより、制御を簡素化することができる。
(13)流量制御弁37を圧力差によって開弁及び閉弁する構成としたので、弁開度を電気的に制御する場合に比して油圧制御装置の構成及び制御を簡素化することができる。
(13)流量制御弁37を圧力差によって開弁及び閉弁する構成としたので、弁開度を電気的に制御する場合に比して油圧制御装置の構成及び制御を簡素化することができる。
(14)油圧制御装置を単一の油圧ポンプモータ30と単一のモータ31によって構成した場合であっても、流量制御弁37により各動作の指示速度を充足させることができるので、複数の油圧ポンプモータやモータによって油圧制御装置を構成する場合に比して装置全体のコスト削減を図ることができる。また、油圧制御装置の搭載スペースも小さくすることができるので、車体の大型化を抑制できる。
なお、各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1の実施形態において、昇降用比例弁2に代えて、下降専用の比例弁を流量制御弁6と油タンクTaの間であって、チェック弁4よりも油タンクTa側に配設しても良い。この場合、リフトシリンダ1のボトム室1bからの作動油の流出を防止する流出制御機構(リフトロック機構)を、リフトシリンダ1と流量制御弁6の間であって、油圧ポンプモータPMよりもリフトシリンダ1側に配設する。
○ 第1の実施形態において、昇降用比例弁2に代えて、下降専用の比例弁を流量制御弁6と油タンクTaの間であって、チェック弁4よりも油タンクTa側に配設しても良い。この場合、リフトシリンダ1のボトム室1bからの作動油の流出を防止する流出制御機構(リフトロック機構)を、リフトシリンダ1と流量制御弁6の間であって、油圧ポンプモータPMよりもリフトシリンダ1側に配設する。
○ 第2の実施形態の回路構成を図4に示すように変更しても良い。図4は、図3に二点鎖線で囲んだ領域A1に対応する図である。図4に示す流出制御機構は、リフト下降用比例弁32に加えて、ポペット弁50と電磁弁51とによって構成している。下降動作時には、ポペット弁50と電磁弁51が開弁するとともに、リフト下降用比例弁32の開度によって油圧ポンプモータ30側へ流通する作動油の流量が制御される。また、流量制御弁37は、リフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32の間の圧力と、リフト下降用比例弁32と油圧ポンプモータ30の間の圧力との圧力差によって開弁する。
○ 第2の実施形態の回路構成を図5に示すように変更しても良い。図5は、図3に二点鎖線で囲んだ領域A2に対応する図である。そして、図5に示すように、流量制御弁として、電磁比例弁52を油圧ポンプモータ30とリフト下降用比例弁32の間に配設する。この場合、制御部Sは、下降動作に必要な必要回転数に対してモータ31の実回転数が不足する場合、その回転数差分の流量に相当する開度で電磁比例弁52を開く。これにより、第2の実施形態と同様に、下降動作の指示速度を充足できる。
○ 第2の実施形態の流量制御弁37の構成を図6に示すように変更しても良い。図6は、図3に二点鎖線で囲んだ領域A2に対応する図である。そして、図6に示すように、流量制御弁として、電磁比例弁52を流出制御機構と油圧ポンプモータ30との間に配設するとともに、流出制御機構をポペット弁50と電磁弁51とによって構成する。下降動作時には、ポペット弁50と電磁弁51が開弁するとともに、ポペット弁50の開度によって油圧ポンプモータ30側へ流通する作動油の流量が制御される。また、制御部Sは、下降動作に必要な必要回転数に対してモータ31の実回転数が不足する場合、その回転数差分の流量に相当する開度で電磁比例弁52を開く。これにより、第2の実施形態と同様に、下降動作の指示速度を充足できる。
○ 第2の実施形態の回路構成を図7に示すように変更しても良い。図7は、図3に二点鎖線で囲んだ領域A2に対応する図である。そして、図7に示す流出制御機構は、リフト下降用比例弁32に加えて、ポペット弁50、電磁弁51、及びオリフィス53とによって構成している。下降動作時には、ポペット弁50と電磁弁51が開弁するとともに、リフト下降用比例弁32の開度によって油圧ポンプモータ30側へ流出する作動油の流量が制御される。また、流量制御弁37は、リフトシリンダ14とリフト下降用比例弁32の間の圧力と、リフト下降用比例弁32と油圧ポンプモータ30の間の圧力との圧力差によって開弁する。
○ 第2の実施形態の回路構成を図8に示すように変更しても良い。図8は、図3に二点鎖線で囲んだ領域A1及びA2に対応する図である。そして、図8に示すように、電磁切換弁33に代えて、パイロットチェック弁55と電磁切換弁56とによって油路K1を開閉させる開閉機構を構成する。パイロットチェック弁55は、図9に模式的に示すように、本体内部の弁体55aに絞り流路55bを有する構造とされている。絞り流路55bは、油路K1と、本体内部のスプリング室55cと、を連通する。また、絞り流路55bは、スプリング室55c側に開口する大径流路55dと、弁体55aの周面から大径流路55dに向かって貫通形成されるとともに大径流路55dに比して小径の小径流路55eと、によって構成される。
パイロットチェック弁55は、パイロットチェック弁55とリフトシリンダ14側の油路K1の圧力とスプリング室55c側の圧力の差が所定圧に達すると、その差圧を弁体55aが受けて動作することにより、開弁状態とされる。この開弁状態においてパイロットチェック弁55は、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出された作動油を油圧ポンプモータ30側へ流通させる。すなわち、パイロットチェック弁55は、前記差圧を弁体55aの作動用の圧力(パイロット圧)として、開弁状態とされる。パイロットチェック弁55のスプリング室55cには、油路K13が接続されているとともに、その油路K13にはON−OFF弁となる電磁切換弁56が配設されている。そして、油路K13内の加圧力は、パイロットチェック弁55の弁体55aを閉じる方向に作用する。また、電磁切換弁56には、電磁切換弁56の流出側に油タンクTが接続される。制御部Sは、フォーク16を下降動作させる場合、リフト下降用比例弁32を開弁させるとともに電磁切換弁56も開弁させる。これにより、パイロットチェック弁55は、前述したようにリフトシリンダ14側の油路K1の圧力とスプリング室55c側の圧力の差が所定圧に達することで開弁する。そして、パイロットチェック弁55が開弁すると、作動油は、油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに流通する。なお、油圧ポンプモータ30とパイロットチェック弁55の間の油路K1には、油圧ポンプモータ30からパイロットチェック弁55に向かう作動油の逆流を防止するようにチェック弁57を配設する。チェック弁57を配設することにより、マスト13を前傾動作又は後傾動作する際に油圧ポンプモータ30から吐出された作動油がリフトシリンダ14側へ流通してしまうことを防止できる。
○ 図8に示す上記別例では、電磁切換弁56の流出側を油タンクTに接続しているが、作動油が油圧ポンプモータ30の吐出ポート30aに戻るように油路を構成しても良い。
○ 第2の実施形態において、リフト下降用比例弁32及び流量制御弁37に代えて、リフト下降用比例弁32及び流量制御弁37の機能を兼ねる圧力補償付きの比例弁を、油路K4に配設しても良い。圧力補償付きの比例弁は、流通する作動油の圧力が設定圧を越えた場合に流通させる流量を調整する。
○ 第2の実施形態において、リフト下降用比例弁32を、流量制御弁37と油タンクTの間であって、チェック弁35よりも油タンクT側に配設しても良い。この場合、リフトシリンダ14のボトム室14bからの作動油の流出を防止する流出制御機構(リフトロック機構)を、リフトシリンダ1と流量制御弁37の間であって、電磁切換弁33よりもリフトシリンダ14側に配設する。
○ 第2の実施形態において、油圧ポンプモータ30に接続する油圧シリンダを、フォーク16の昇降動作やマスト13の前傾動作又は後傾動作とは異なる他の荷役動作を行わせる油圧シリンダとしても良い。例えば、フォーク16を左右動作、傾動動作、又は回転動作させるための油圧シリンダ(荷役用油圧シリンダ)としても良い。また、荷をクランプするためのクランプ装置を動作させるための油圧シリンダ(荷役用油圧シリンダ)としても良い。なお、荷役用部材とは、荷の積み降ろしを行う場合にフォークリフトの運転者の操作によって動作する部材である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)単一の油圧ポンプモータと、前記油圧ポンプモータを駆動させる単一の回転電機と、を備えたことを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
(イ)単一の油圧ポンプモータと、前記油圧ポンプモータを駆動させる単一の回転電機と、を備えたことを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
(ロ)荷役操作部材の操作によって作動油を給排させることにより前記フォークを含む荷役用部材に前記フォークの上昇動作又は下降動作とは異なる荷役動作を行わせる荷役用油圧シリンダと、前記油圧ポンプモータの吐出ポートに接続されるとともに、前記油圧ポンプモータが吐出する作動油を前記荷役用油圧シリンダに流通させる第3油路と、前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路上に配設されるとともに、前記第1油路を前記作動油が流通可能な開状態と前記作動油が流通不能な閉状態とに開閉させる開閉機構と、前記油圧ポンプモータを駆動させる回転電機の制御、及び前記開閉機構の制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、単独動作による前記フォークの下降動作が行われる場合、前記開閉機構を開状態に制御することにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油によって前記油圧ポンプモータを油圧モータとして駆動させて前記回転電機に回生動作を行わせることを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
(ハ)前記制御部は、前記フォークの下降動作と前記荷役用部材の荷役動作による同時動作が行われる場合、前記荷役操作部材の操作量に応じた指示速度で動作させるために必要な前記油圧ポンプモータの必要回転数をもとに前記回転電機を駆動させるとともに、前記開閉機構を閉状態に制御し、前記流量制御弁は、前記開閉機構が閉状態に制御されることにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記ドレイン側に流通させることを特徴とする前記技術的思想(ロ)に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
1,14…リフトシリンダ、2…昇降用比例弁、6,37…流量制御弁、13…マスト、16,F…フォーク、19…ティルトシリンダ、22…リフトレバー、23…ティルトレバー、30,PM…油圧ポンプモータ、30a,Pa…吐出ポート、32…リフト下降用比例弁、31,M…モータ、33…電磁切換弁、K1〜K12,Ka〜Kd…油路、L…操作レバー、S…制御部、T,Ta…油タンク、Q1,Q2…流量。
Claims (4)
- 昇降操作部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる昇降用油圧シリンダを備えたフォークリフトの油圧制御装置において、
油圧ポンプモータと、
前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータの吐出ポートへ流通させる第1油路と、
前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を遮断する流出制御機構と、
前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路から分岐形成されるとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、
前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油の前記油圧ポンプモータ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御する流量制御弁と、を備え、
前記流量制御弁は、前記昇降操作部材の操作量に応じた指示速度で前記フォークを下降動作させるために必要な必要回転数に対して前記油圧ポンプモータの実回転数が不足する場合、その不足回転数分に相当する流量の作動油を前記ドレイン側に流通させることを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。 - 昇降操作部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる昇降用油圧シリンダを備えたフォークリフトの油圧制御装置において、
油圧ポンプモータと、
前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータの吐出ポートへ流通させる第1油路と、
前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を遮断する流出制御機構と、
前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路から分岐形成されるとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、
前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油の前記油圧ポンプモータ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御する流量制御弁と、
傾動操作部材の操作によって作動油を給排させることにより前記フォークが装着されるマストを前傾動作又は後傾動作させる傾動用油圧シリンダと、
前記油圧ポンプモータの吐出ポートに接続されるとともに、前記油圧ポンプモータが吐出する作動油を前記傾動用油圧シリンダに流通させる第3油路と、
前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路上に配設されるとともに、前記第1油路を前記作動油が流通可能な開状態と前記作動油が流通不能な閉状態とに開閉させる開閉機構と、
前記油圧ポンプモータを駆動させる回転電機の制御、及び前記開閉機構の制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、単独動作による前記フォークの下降動作が行われる場合、前記開閉機構を開状態に制御することにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油によって前記油圧ポンプモータを油圧モータとして駆動させて前記回転電機に回生動作を行わせることを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。 - 前記制御部は、前記フォークの下降動作と前記マストの前傾動作又は後傾動作の何れか一方による同時動作が行われる場合、前記傾動操作部材の操作量に応じた指示速度で動作させるために必要な前記油圧ポンプモータの必要回転数をもとに前記回転電機を駆動させるとともに、前記開閉機構を閉状態に制御し、
前記流量制御弁は、前記開閉機構が閉状態に制御されることにより、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記ドレイン側に流通させることを特徴とする請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置。 - 昇降操作部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる昇降用油圧シリンダを備えたフォークリフトの油圧制御装置において、
油圧ポンプモータと、
前記フォークの下降動作時に、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータの吐出ポートへ流通させる第1油路と、
前記第1油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を許容する一方で、前記フォークの停止時又は上昇動作時には前記昇降用油圧シリンダから前記油圧ポンプモータへの作動油の流出を遮断する流出制御機構と、
前記油圧ポンプモータと前記流出制御機構の間の前記第1油路から分岐形成されるとともに、前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側へ流通させる第2油路と、
前記第2油路に配設されるとともに、前記フォークの下降動作時に前記昇降用油圧シリンダから排出される作動油の前記油圧ポンプモータ側へ流す流量と前記ドレイン側へ流す流量を制御する流量制御弁と、を備え、
前記流量制御弁は、前記昇降用油圧シリンダと前記流出制御機構の間と、前記流出制御機構と前記油圧ポンプモータの間の圧力差によって弁開度を調整することにより、前記ドレイン側に流通させる流量を制御することを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
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