JP2013159418A - フォークリフトの油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の動作対象を同時動作させる場合において、各動作対象を良好に動作させること。
【解決手段】リフトシリンダ14から排出される作動油を油圧ポンプモータ30へ流通させる油路K2に回生時下降用比例弁33を配設するとともに、リフトシリンダ14から排出される作動油をドレイン側(油タンクT側)に流通させる油路K3に同時動作時下降用比例弁34を配設する。そして、制御部Sは、単独動作によるフォークの下降動作が行われる場合、リフトレバー22の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように回生時下降用比例弁33を流通する流量を制御する。一方、制御部Sは、単独動作によるフォークの下降動作にマストの前傾動作又は後傾動作を加えた同時動作へ移行する場合、リフトレバー22の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように回生時下降用比例弁33を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、フォークリフトの油圧制御装置、特には油圧シリンダを制御するための油圧制御装置に関する。
従来、フォークリフトでは、フォークやマストなどの荷役用部材を動作させる機構として、油圧シリンダが採用されている。例えば、特許文献1の油圧装置では、油圧ポンプに対してフォークを動作させるためのリフトシリンダとマストを動作させるためのチルトシリンダを接続し、これらのシリンダに対して油圧ポンプから作動油を供給することでフォークやマストを動作させている。
特開2006−124145号公報
ところで、油圧ポンプが複数のシリンダに接続される油圧装置では、フォークの動作とマストの動作をそれぞれ単独で行う場合、その動作対象を動作させるために指示された速度に合わせて電動機を制御することで、動作対象を指示速度で動作させることができる。しかしながら、上記油圧装置では、フォークの動作とマストの動作を同時に行う場合は、何れか一方の動作対象を動作させるために指示された速度に合わせて電動機を制御することになるので、両動作対象を指示速度で動作させることが難しかった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、複数の動作対象を同時動作させる場合において、各動作対象を良好に動作させることができるフォークリフトの油圧制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、昇降指示部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる第1の油圧シリンダと、荷役指示部材の操作によって作動油を給排させることにより他の荷役用部材を荷役動作させる第2の油圧シリンダと、を備えたフォークリフトの油圧制御装置において、前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダに前記作動油の供給油路を介して接続される油圧ポンプモータと、前記第1の油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータへ流通させる第1の油路と、前記第1の油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側に流通させる第2の油路と、前記第1の油路に配設される電磁切換弁と、前記第2の油路に配設される電磁比例弁と、前記電磁切換弁及び前記電磁比例弁を流通する作動油の流量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、単独動作による前記フォークの下降動作が行われる場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量を制御し、単独動作による前記フォークの下降動作に前記荷役用部材の荷役動作を加えた同時動作へ移行する場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量と前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを要旨とする。
これによれば、第1の油圧シリンダから排出される作動油が流通する油路として、電磁切換弁を配設した第1の油路と、電磁比例弁を配設した第2の油路とを設けた。これにより、単独動作によってフォークの下降動作が行われる場合は、電磁切換弁を流通する作動油の流量を制御することにより、油圧ポンプモータを油圧モータとして動作させて回生動作を行わせることができる。一方、フォークの下降動作に加えて他の荷役用部材を荷役動作させる同時動作が行われる場合は、電磁切換弁と電磁比例弁を流通する作動油の流量を制御することにより、フォークの下降動作の速度を充足させつつ、単独動作から同時動作に移行させることができる。したがって、複数の動作対象を同時動作させる場合において、各動作対象を良好に動作させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフォークリフトの油圧制御装置において、前記制御部は、前記電磁切換弁を流通する流量に合わせて前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを要旨とする。これによれば、電磁切換弁を流通する流量に合わせて電磁比例弁を流通する流量を制御することで、フォークの下降動作の速度を確実に充足させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置において、前記電磁切換弁は電磁比例弁であって、前記第1の油路と前記第2の油路のそれぞれに電磁比例弁が配設されていることを要旨とする。
これによれば、第1の油路と第2の油路にそれぞれ比例弁を配設したことにより、流量を制御するための対象が同じ比例弁となり、その制御が行い易くなる。すなわち、両比例弁の流量の同期が取り易く、制御を簡素化することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置において、前記電磁切換弁はON−OFF弁であり、前記制御部は、前記ON−OFF弁を介して前記油圧ポンプモータへ流通する流量を制御することを要旨とする。これによれば、第1の油路に配設する電磁切換弁をON−OFF弁とすることにより、装置のコストを抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のフォークリフトの油圧制御装置において、前記制御部は、前記同時動作から前記単独動作による前記フォークの下降動作へ移行する場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量と前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを要旨とする。
これによれば、同時動作から単独動作へ移行する場合であっても、単独動作から同時動作へ移行する場合と同様に電磁切換弁及び電磁比例弁をそれぞれ流通する流量を制御することで、油圧ポンプモータを油圧モータとして動作させて回生動作を行わせることができる。
本発明によれば、複数の動作対象を同時動作させる場合において、各動作対象を良好に動作させることができる。
フォークリフトの側面図。 第1の実施形態の油圧制御装置の回路図。 (a)は、単独動作から同時動作へ移行する時の制御流量の変遷を示す説明図、(b)は、モータ回転数の変遷を示す説明図。 (a)は、同時動作から単独操作へ移行する時の制御流量の変遷を示す説明図、(b)は、モータ回転数の変遷を示す説明図。 第2の実施形態の油圧制御装置の回路図。 (a)は、単独動作から同時動作へ移行する時の制御流量の変遷を示す説明図、(b)は、モータ回転数の変遷を示す説明図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、バッテリ式のフォークリフト11の車体フレーム12にはその前部にマスト13が設けられている。マスト13は車体フレーム12に対して傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト13aと、その内側に昇降可能に装備されたインナマスト13bとからなる。両アウタマスト13aの後側には第1の油圧シリンダとしてのリフトシリンダ14がアウタマスト13aと平行に固定されるとともに、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端がインナマスト13bの上部に連結されている。
インナマスト13bの内側にはリフトブラケット15がインナマスト13bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット15にはフォーク16が取着されている。インナマスト13bの上部にはチェーンホイール17が支承され、チェーンホイール17には、第1端部がリフトシリンダ14の上部に、第2端部がリフトブラケット15にそれぞれ連結されたチェーン18が掛装されている。そして、リフトシリンダ14の伸縮によりチェーン18を介してフォーク16がリフトブラケット15とともに昇降動される。
車体フレーム12の左右両側には第2の油圧シリンダとしてのティルトシリンダ19の基端が回動可能に支持されるとともに、ティルトシリンダ19のピストンロッド19aの先端がアウタマスト13aの上下方向ほぼ中央部に回動可能に連結されている。そして、ティルトシリンダ19の伸縮によりマスト13が傾動される。
運転室20の前部にはステアリング21、昇降指示部材としてのリフトレバー22及び荷役指示部材としてのティルトレバー23がそれぞれ設けられている。リフトレバー22の操作によりリフトシリンダ14が伸縮されるとともにフォーク16が昇降するようになっている。また、ティルトレバー23の操作によりティルトシリンダ19が伸縮されるとともに、マスト13が傾動するようになっている。
マスト13は、予め定めた最後傾位置から最前傾位置の間で傾動可能とされている。図1に示すマスト13の位置を垂直位置とした場合、運転室20に接近する方向に傾動する動作が後傾動作となり、運転室20から離間する方向に傾動する動作が前傾動作となる。本実施形態のフォークリフト11の構成では、ティルトシリンダ19が伸びる方向に動作した時にマスト13が前傾動作する一方で、ティルトシリンダ19が縮む方向に動作した時にマスト13が後傾動作する。
以下、本実施形態の油圧制御装置について図2にしたがって説明する。
油圧制御装置は、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19の動作を制御する。そして、本実施形態の油圧制御装置は、図2に示すように、単一のポンプと該ポンプを駆動する単一のモータにより、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ19を動作させる機構(油圧回路)を構成している。換言すれば、本実施形態の油圧制御装置は、単一のポンプ及びモータによって複数の油圧シリンダを動作させる。
油圧ポンプ及び油圧モータとして機能する油圧ポンプモータ30には、電動機及び発電機として機能するモータ(回転電機)31が接続されている。本実施形態においてモータ31は、油圧ポンプモータ30を油圧ポンプとして作動させる場合に電動機となり、油圧ポンプモータ30を油圧モータとして作動させる場合に発電機となる。本実施形態の油圧ポンプモータ30は、双方向に回転可能な構成とされている。
油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aには、作動油を供給又は排出するための油路が接続されている。そして、油圧ポンプモータ30は、油路を介してリフトシリンダ14のボトム室14bに接続されている。油圧ポンプモータ30が吐出する作動油をリフトシリンダ14のボトム室14bに流通させる供給油路としての油路K1には、当該油路K1を流通する作動油の流量を制御する上昇用比例弁32が配設されている。上昇用比例弁32は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置32aと、開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置32bを取り得る。上昇用比例弁32は、フォーク16を上昇動作させる場合にボトム室14b側へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。
また、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油を油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aに流通させる第1の油路としての油路K2には、当該油路K2を流通する作動油の流量を制御する電磁切換弁及び電磁比例弁としての回生時下降用比例弁33が配設されている。回生時下降用比例弁33は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置33aと、開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置33bを取り得る。回生時下降用比例弁33は、フォーク16の下降動作に伴って油圧ポンプモータ30に回生動作を行わせる場合に、油圧ポンプモータ30側へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。
また、リフトシリンダ14には、ボトム室14bから排出される作動油をドレイン側となる油タンクTに流通させる第2の油路としての油路K3が接続されている。そして、その油路K3には、当該油路K3を流通する作動油の流量を制御する電磁比例弁としての同時動作時下降用比例弁34が配設されている。同時動作時下降用比例弁34は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置34aと、開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置34bを取り得る。同時動作とは、フォーク16の昇降動作とマスト13の前後傾動動作、すなわちリフトシリンダ14とティルトシリンダ19を、同時に動作させることである。そして、同時動作時下降用比例弁34は、フォーク16とマスト13の同時動作を行わせる場合に作動油の流量を調整するために開度が制御される。
また、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aには、ティルトシリンダ19のボトム室19b又はロッド室19rに作動油を流通させる供給油路としての油路K4が接続されている。また、ティルトシリンダ19には、ボトム室19b又はロッド室19rから排出される作動油を油タンクTに流通させる油路K5が接続されている。そして、油路K4,K5には、これらの油路K4,K5を流通する作動油の流量を制御するティルト用比例弁35が配設されている。ティルト用比例弁35は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置35aと、開状態としてその開度を任意に変更可能な第2位置35bと、開状態としてその開度を任意に変更可能な第3位置35cと、を取り得る。ティルト用比例弁35は、マスト13を前傾動作又は後傾動作させる場合にボトム室19b又はロッド室19rへ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。ティルト用比例弁35が第2位置35bの場合は、ボトム室19bへ作動油が流入する一方でロッド室19rから作動油が排出されることにより、ティルトシリンダ19が伸長してマスト13が前傾動作する。また、ティルト用比例弁35が第3位置35cの場合は、ロッド室19rへ作動油が流入する一方でボトム室19bから作動油が排出されることにより、ティルトシリンダ19が収縮して後傾動作する。
また、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aと油タンクTの間の油路K6には、圧力上昇を防止するリリーフ弁36が配設されている。また、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aと油タンクTの間の油路K7には、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aから吐出した作動油が油タンクT側へ逆流することを防止するチェック弁(逆止弁)37が配設されている。また、油圧ポンプモータ30の第2流入出口30bと油タンクTの間の油路K8には、第2流入出口30bから排出される作動油が油タンクTへ流通することを許容するチェック弁38が配設されている。油タンクTへ戻される作動油は、フィルタ39を介して油タンクTへ流入する。また、油圧ポンプモータ30の第2流入出口30bには、油タンクTから汲み上げられる作動油を流通させる油路K9が接続されている。そして、油路K9には、油タンクTの作動油が油圧ポンプモータ30の第2流入出口30bへ流通することを許容するチェック弁40が配設されている。
次に、油圧制御装置の制御部Sの構成を説明する。
制御部Sには、リフトレバー22の操作量を検出するポテンショメータ22aとティルトレバー23の操作量を検出するポテンショメータ23aとが電気的に接続されている。制御部Sは、リフトレバー22の操作量に基づくポテンショメータ22aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、上昇用比例弁32、回生時下降用比例弁33、及び同時動作時下降用比例弁34の各比例弁の開度を制御する。また、制御部Sは、ティルトレバー23の操作量に基づくポテンショメータ23aからの検出信号をもとに、モータ31の回転を制御するとともに、ティルト用比例弁35の開度を制御する。
また、制御部Sには、インバータS1が電気的に接続されている。そして、モータ31には、バッテリBTの電力がインバータS1を介して供給される。なお、モータ31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電される。バッテリ式のフォークリフト11は、バッテリBTに蓄電された電力を駆動源として走行する。
以下、本実施形態の油圧制御装置の作用を図3及び図4にしたがって説明する。
最初に、単独動作によってフォーク16を上昇動作させる場合について説明する。単独動作とは、フォーク16を動作させる時にはマスト13を前傾動作又は後傾動作させず、マスト13を動作させる時にはフォーク16を上昇動作又は下降動作させないことである。
フォーク16を上昇動作させる場合は、リフトシリンダ14のボトム室14bに作動油を供給する。そして、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた流量(目標流量)の作動油が流通するように、モータ31の回転数と上昇用比例弁32の弁開度を制御する。目標流量を[Q]、回転数を[n]、油圧ポンプモータ30の吐出容積を[V]とした場合、目標流量「Q」は、以下の(1)式で算出される。
Q=n×V …(1)
したがって、制御部Sは、(1)式を満たすようにモータ31の回転数を設定するとともに、その回転数でモータ31を回転させる。また、制御部Sは、(1)式を満たすように上昇用比例弁32の弁開度を設定して流通する作動油の流量を制御する。
これにより、油圧ポンプモータ30は、モータ31の回転によって油圧ポンプとして機能することで油タンクTの作動油を吸込み、その作動油を第1流入出口30aから吐出する。この作動油は、上昇用比例弁32を流通してリフトシリンダ14のボトム室14bに供給される。その結果、フォーク16は、リフトシリンダ14の伸長によって上昇動作する。なお、制御部Sは、上昇動作を終了させる場合、上昇用比例弁32を第1位置35aとする。
次に、単独動作によってフォーク16を下降動作させる場合について説明する。
フォーク16を下降動作させる場合は、リフトシリンダ14のボトム室14bから作動油を排出する。そして、制御部Sは、リフトレバー22の操作量に応じた目標流量の作動油が流通するように、モータ31の回転数と回生時下降用比例弁33の弁開度を制御する。すなわち、制御部Sは、上記(1)式を満たすようにモータ31の回転数を設定するとともに、その回転数でモータ31を回転させる。また、制御部Sは、(1)式を満たすように回生時下降用比例弁33の弁開度を設定して流通する作動油の流量を制御する。また、制御部Sは、単独動作による下降動作時、上昇用比例弁32、同時動作時下降用比例弁34、及びティルト用比例弁35をそれぞれ第1位置33a,34a,35aとする。
回生時下降用比例弁33が開弁すると、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油は、回生時下降用比例弁33を介して油圧ポンプモータ30側へ流通する。このとき、モータ31は、油圧ポンプモータ30がボトム室14bから排出された作動油を駆動力として動作する場合、出力トルクがマイナス側の値となり、回生動作を行う。つまり、油圧ポンプモータ30は、モータ31を力行動作させなくても、リフトレバー22の操作量に応じた指示速度で下降動作させるための回転数で動作する。また、回生動作では、開弁された回生時下降用比例弁33を流通する作動油の流量により、下降動作の速度が制御される。そして、モータ31は、油圧ポンプモータ30が油圧モータとして機能することで発電機として機能する。このため、発電機として動作するモータ31で生じた電力は、インバータS1を介してバッテリBTに蓄電されることになる。なお、制御部Sは、下降動作を終了させる場合、回生時下降用比例弁33を第1位置33aとする。
次に、単独操作によってフォーク16を下降動作させている時にマスト13を前傾動作又は後傾動作させる場合、すなわち、フォーク16の下降動作中に同時動作を行わせる場合について説明する。
本実施形態の油圧制御装置では、図2に示すように、単一の油圧ポンプモータ30及びモータ31でリフトシリンダ14とティルトシリンダ19を動作させる。このため、フォーク16の下降動作中にマスト13を前傾動作又は後傾動作させる場合は、モータ31を力行動作させてティルトシリンダ19に作動油を流通させる。そして、本実施形態の油圧制御装置では、フォーク16の下降動作に伴うモータ31の回生動作からマスト13の前傾動作又は後傾動作のための力行動作へスムーズに移行させる制御を行う。具体的に言えば、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34を同時に開弁させて、リフトレバー22の操作量に応じた下降速度を充足させるように流量を制御しつつ、モータ31を回生動作から力行動作へ移行させる。
図3(a)は、単独動作によるフォーク16の下降動作中にティルトレバー23が操作された場合の回生時下降用比例弁33の制御流量(図中の実線)と、同時動作時下降用比例弁34の制御流量(図中の一点鎖線)と、油圧ポンプモータ30の制御流量(図中の破線)の変遷を示す。なお、図3(a)では、リフトレバー22の操作量に応じた目標流量に対して回生効率が低下しないよう回生時下降用比例弁33の制御流量をポンプ流量よりも[α]だけ多く制御する場合の回生時下降用比例弁33の制御流量を示す。この場合の目標流量[Q]は、以下の(2)式となる。
Q=n×V+α …(2)
そして、制御部Sは、単独動作によるフォーク16の下降動作中は、上記(2)式で示す目標流量[Q]となるように、回生時下降用比例弁33の弁開度を設定する。より具体的に言えば、制御部Sは、弁開度の設定により、回生時下降用比例弁33を流通する流量[Qa]を制御的には式(2)に示す目標流量[Q]とする一方で、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量[Qb]を[0(零)]とする。比例弁を流通する流量を[0]とする場合は、全閉状態となる。図3(a)では、時間t1の間の回生時下降用比例弁33の制御流量を[Qa(=n×V+α)]としている。また、時間t1の間のモータ31は、図3(b)に示すように、一定回転数で回生動作を行っている。なお、制御流量とは、制御上の流量であって、実際に比例弁を流通する流量とは相違する。すなわち、本実施形態の場合、図3(a)に示すように、回生時下降用比例弁33の制御流量を前述のように[n×V×α]としているが、油圧ポンプモータ30の制御流量を[n×V]としている。このため、回生時下降用比例弁33を実際に流通する流量は、油圧ポンプモータ30の制御流量に応じた[n×V]となる。
そして、制御部Sは、時間t1の経過時点でティルトレバー23の操作を検出すると、同時動作を行わせるために、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の作動油の流量[Qa],[Qb]を制御する。この制御により、モータ31を回生動作から力行動作に移行させる。具体的に言えば、制御部Sは、モータ31が回生動作から力行動作に移行する迄(図中の時間t2)、以下の(3)式を満たすように、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の制御流量を制御する。
Qa+Qb=n×V+α …(3)
すなわち、制御部Sは、図3(a)に示すように、回生時下降用比例弁33を流通する流量が時間の経過とともに減少するように弁開度を設定する一方で、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量が時間の経過とともに増加するように弁開度を設定する。つまり、回生時下降用比例弁33の制御流量を減少させる一方で、同時動作時下降用比例弁34の制御流量を増加させることで、回生時下降用比例弁33を流通する流量を時間の経過とともに減少させるとともに同時動作時下降用比例弁34を流通する流量を時間の経過とともに増加させる。この制御によれば、上記(3)式を満たすように流量を制御するため、回生時下降用比例弁33を流通する流量の減少分が、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の増加分となる。
回生時下降用比例弁33を流通する作動油は、図2に示すように、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aへ流入する。このため、上記制御によって回生時下降用比例弁33を流通する流量が減少すると、図3(b)に示すように、回生動作を行っているモータ31の回転数が減少し、モータ31は減速する。一方、同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油は、図2に示すように、油タンクTに流入する。
このような制御によれば、単独動作によってフォーク16を下降動作させている場合の下降動作の速度は、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油が回生時下降用比例弁33を流通して油圧ポンプモータ30へ流入することにより、回生時下降用比例弁33を流通する流量によって充足される。そして、同時動作が開始した場合、モータ31が回生動作から力行動作へ移行する段階(図中の時間t2)では、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の両方に作動油が流通するようになる。このため、下降動作の速度は、回生時下降用比例弁33を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の合算流量によって充足される。また、モータ31が力行動作に移行した場合の下降動作の速度は、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量によって充足される。本実施形態において同時動作時下降用比例弁34を介して作動油を油タンクTへ流入させる油路は、下降動作を充足させるために作動油を流通させるバイパス路としての機能を果たす。
そして、制御部Sは、モータ31が力行動作に移行すると、ティルトレバー23の操作量に応じた流量の作動油が流通するように、モータ31の回転数とティルト用比例弁35の弁開度を設定する。これにより、油圧ポンプモータ30から吐出される作動油は、ティルト用比例弁35を介してティルトシリンダ19へ流入する。具体的に言えば、マスト13の前傾動作時において作動油はティルトシリンダ19のボトム室19bに流入する一方で、マスト13の後傾動作時において作動油はティルトシリンダ19のロッド室19rに流入する。また、制御部Sは、モータ31が力行動作に移行した場合、リフトレバー22の操作量に応じて同時動作時下降用比例弁34の弁開度を設定して、流量を制御する。このとき、制御部Sは、回生時下降用比例弁33についてその弁開度を「0(零)」に設定して、流量を「0(零)」に制御する。
次に、フォーク16の下降動作とマスト13の前傾動作又は後傾動作を同時動作している状態から、フォーク16の下降動作を単独動作させる状態に戻った場合について説明する。この場合は、同時動作から単独動作へ戻った後に、再び、モータ31に回生動作を行わせるように回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34を制御する。
図4(a)に示すように、同時動作時(図中の時間t3)、同時動作時下降用比例弁34の制御流量[Qb(図中の一点鎖線)]は[n×V+α]となり、回生時下降用比例弁33を流通する流量[Qa(図中の実線)]は[0(零)]となる。そして、制御部Sは、ティルトレバー23の操作を検出しなくなると、モータ31の制御を終了する。これにより、モータ31は、図4(b)に示すように、回転数が減少し、減速する。その後、制御部Sは、モータ31の回転数が「0(零)」になると、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34をそれぞれ流通する作動油の流量[Qa],[Qb]を制御することにより、モータ31を回生動作に移行させる。具体的に言えば、制御部Sは、上記(3)式を満たすように、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の制御流量を制御する。
すなわち、制御部Sは、図4(a)に示すように、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量が時間の経過とともに減少するように弁開度を設定する一方で、回生時下降用比例弁33を流通する流量が時間の経過とともに増加するように弁開度を設定する。つまり、同時動作時下降用比例弁34の制御流量を減少させる一方で、回生時下降用比例弁33の制御流量を増加させることで、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量を時間の経過とともに減少させるとともに回生時下降用比例弁33を流通する流量を時間の経過とともに増加させる。この制御によれば、上記(3)式を満たすように流量を制御するため、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の減少分が、回生時下降用比例弁33を流通する流量の増加分となる。
回生時下降用比例弁33を流通する作動油は、図2に示すように、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aへ流入する。このため、上記制御によって回生時下降用比例弁33を流通する流量が増加すると、図4(b)に示すように、モータ31は、回生動作側に回転数が増加して増速する。つまり、モータ31は回生動作を行う。
このような制御によれば、同時動作から単独操作に移行した場合も、回生時下降用比例弁33を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量を制御することにより、モータ31が再び回生動作を行うようになる。そして、下降動作の速度は、図4(a)に示す時間t4の間、回生時下降用比例弁33を流通する作動油の流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量の合算流量によって充足される。また、時間t4の経過後の下降動作の速度は、同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量が「0(零)」となることにより、回生時下降用比例弁33を流通する作動油の流量によって充足される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油を流通する油路として回生時下降用比例弁33を配設した油路K2と、同時動作時下降用比例弁34を配設した油路K3とを設けた。これにより、単独動作によってフォーク16の下降動作が行われる場合は、回生時下降用比例弁33を流通する作動油の流量を制御することにより、モータ31を回生動作させることができる。一方、フォーク16の下降動作に加えてマスト13を前傾動作又は後傾動作させる同時動作が行われる場合は、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量を制御することにより、フォーク16の下降動作の速度を充足させつつ、単独動作から同時動作に移行させることができる。したがって、複数の動作対象(マスト13とフォーク16)を同時動作させる場合において、各動作対象を良好に動作させることができる。
(2)そして、本実施形態では、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量を制御することにより、単独動作から同時動作へスムーズに移行させることができる。すなわち、同時動作の開始に伴って回生時下降用比例弁33を直ちに閉弁してしまうと、フォーク16の下降動作が停止したり、速度変動によるショックが発生したりする虞がある。しかし、本実施形態では、フォーク16の下降動作の速度を充足させつつ、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の流量を線形的に変化させているので、動作の停止や速度変動などの現象が生じ難い。
(3)また、本実施形態では、単一の油圧ポンプモータ30及び単一のモータ31を用いてリフトシリンダ14とティルトシリンダ19を制御するので、複数のポンプやモータを採用する油圧制御装置に比して、コスト的に有利である。また、油圧制御装置の搭載スペースも小さくすることができるので、車体の大型化を抑制できる。
(4)また、同時動作から単独動作へ移行する場合であっても、単独動作から同時動作へ移行する場合と同様に回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量を制御することにより、モータ31に回生動作を行わせることができる。また、同時動作から単独動作へ移行する場合においても、スムーズに移行させることができる。
(5)また、回生時下降用比例弁33と同時動作時下降用比例弁34の2つの比例弁を設けて流量の制御を行うので、その制御が簡単である。すなわち、流量を制御するための対象が同じ比例弁であるから、制御を同期させ易い。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図5及び図6にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
本実施形態の油圧制御装置は、図5に示すように、第1の実施形態の回生時下降用比例弁33に代えて、油路K2に電磁切換弁としての回生時下降用切換弁45を配設している。回生時下降用切換弁45は、作動油の流通を許容しない閉状態としての第1位置45aと、作動油の流通を許容する開状態としての第2位置45bを取り得る。本実施形態の回生時下降用切換弁45は、第1位置45aと第2位置45bの2位置を取り得るON−OFF弁とされている。
以下、本実施形態の油圧制御装置の作用を図6にしたがって説明する。
なお、単独操作によるフォーク16の上昇動作についてはその制御内容が第1の実施形態と同じであるため、その重複する説明を省略する。
単独操作によってフォーク16を下降動作させる場合、制御部Sは、回生時下降用切換弁45を第2位置45bとするとともに、上記(1)式を満たすようにモータ31の回転数を設定する。そして、制御部Sは、モータ31の回転数を制御することにより、油圧ポンプモータ30へ流入する作動油の流量[Q]を制御する。なお、制御部Sは、単独動作による下降動作時、上昇用比例弁32、同時動作時下降用比例弁34、及びティルト用比例弁35をそれぞれ第1位置33a,34a,35aとする。
次に、単独操作によってフォーク16を下降動作させている時にマスト13を前傾動作又は後傾動作させる場合、すなわち、フォーク16の下降動作中に同時動作を行わせる場合について説明する。
本実施形態の油圧制御装置では、同時動作時下降用比例弁34と回生時下降用切換弁45を同時に開弁させて、リフトレバー22の操作量に応じた下降速度を充足させるように流量の制御を行いつつ、モータ31を回生動作から力行動作へ移行させる。
図6(a)は、単独動作によるフォーク16の下降動作中にティルトレバー23が操作された場合の油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量(図中の実線)と、同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量(図中の一点鎖線)の変遷を示す。そして、制御部Sは、単独動作によるフォーク16の下降動作中は、油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量を目標流量[Q]とする一方で、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量[Qb]を[0(零)]とする。そして、制御部Sは、時間t5の時点でティルトレバー23の操作を検出すると、同時動作を行わせるために、回生時下降用比例弁33を流通する作動油の流量[Qb]を制御することにより、モータ31を回生動作から力行動作に移行させる。具体的に言えば、制御部Sは、モータ31が回生動作から力行動作に移行する迄(図中の時間t6)、以下の(4)式を満たすように、同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量[Qb]を制御する。
Qb=(n−na)×V …(4)
上記(4)式において、[n]は目標流量[Q]を満たすためのモータ31の回転数である。また、[na]はモータ31を回生動作から力行動作へ移行させるために減速している時の回転数である。上記(4)式によれば、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量は、油圧ポンプモータ30の回転数に同期するように決定される。
そして、上記(4)式を満たすように同時動作時下降用比例弁34の弁開度を設定すると、同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量[Qb]は、図6(a)に示すように、時間の経過とともに増加する。その一方で、油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量は、図6(a)に示すように、時間の経過とともに減少する。このとき、油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量は、[Q−Qb]によって求めることができる。すなわち、油圧ポンプモータ30へ流通する流量の減少分が、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の増加分となる。なお、油圧ポンプモータ30へ流通する流量は、回生時下降用切換弁45を流通する作動油の流量となる。また、制御部Sは、モータ31の回転数を制御することにより、油圧ポンプモータ30へ流通する流量を制御する。
そして、制御部Sは、モータ31が力行動作に移行すると、そのタイミング(図中の時間t6)で回生時下降用切換弁45を第1位置45aとする。すなわち、回生時下降用切換弁45を全閉状態とする。回生時下降用切換弁45を全閉状態とした場合、図6(a)に示すように、回生時下降用切換弁45を介して油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量は[0(零)]となる。一方、同時動作時下降用比例弁34を介して油タンクTへ流通する作動油の流量[Qb]は、目標流量[Q(=n×V)]となる。
このような制御によれば、単独動作によってフォーク16を下降動作させている場合の下降動作の速度は、リフトシリンダ14のボトム室14bから排出される作動油が回生時下降用切換弁45を介して油圧ポンプモータ30へ流通することにより、回生時下降用切換弁45を流通する作動油の流量によって充足される。そして、同時動作が開始した場合、モータ31が回生動作から力行動作へ移行する段階(図中の時間t5〜時間t6)では、回生時下降用切換弁45と同時動作時下降用比例弁34の両方に作動油が流通するようになる。このため、下降動作の速度は、回生時下降用切換弁45を流通する流量(油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量)と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の合算流量によって充足される。また、モータ31が力行動作に移行した場合の下降動作の速度は、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量によって充足される。
また、制御部Sは、モータ31が力行動作に移行すると、ティルトレバー23の操作量に応じた流量の作動油が流通するように、モータ31の回転数とティルト用比例弁35の弁開度を設定する。これにより、油圧ポンプモータ30から吐出される作動油は、ティルト用比例弁35を介してティルトシリンダ19へ流入する。また、制御部Sは、モータ31が力行動作に移行した場合、リフトレバー22の操作量に応じて同時動作時下降用比例弁34の弁開度を設定して流量を制御する。
次に、フォーク16の下降動作とマスト13の前傾動作又は後傾動作を同時動作している状態から、フォーク16の下降動作を単独動作させる状態に戻った場合について説明する。この場合は、同時動作から単独動作へ戻った後に、再び、モータ31に回生動作を行わせるように油圧ポンプモータ30(回生時下降用切換弁45)と同時動作時下降用比例弁34を制御する。なお、この場合の油圧ポンプモータ30(回生時下降用切換弁45)を流通する作動油の流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量の変遷、及びモータ31の回転数の変遷は、図4(a),(b)と同様に表すことができる。そして、本実施形態の場合、図4(a)に実線で示す流量の変遷が、油圧ポンプモータ30を流通する作動油の流量の変遷となる。
図4(a)に示すように、同時動作時(図中の時間t3)、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量[Qb(図中の一点鎖線)]は[n×V]となり、油圧ポンプモータ30を流通する流量は[0(零)]となる。そして、制御部Sは、ティルトレバー23の操作を検出しなくなると、モータ31の制御を終了する。これにより、モータ31は、図4(b)に示すように、回転数が減少し、減速する。その後、制御部Sは、モータ31の回転数が「0(零)」になると、回生時下降用切換弁45を第2位置45bとし、油圧ポンプモータ30を流通する作動油の流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量[Qb]を制御することにより、モータ31を回生動作に移行させる。すなわち、制御部Sは、油圧ポンプモータ30を流通する作動油の流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する作動油の流量[Qb]の合算流量が目標流量[Q]となるように同時動作時下降用比例弁34の開度を設定する。
そして、制御部Sは、図4(a)に示すように、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量が時間の経過とともに減少するように弁開度を設定することにより、油圧ポンプモータ30を流通する流量を時間の経過とともに増加させる。このとき、回生時下降用切換弁45を流通する作動油は、図2に示すように、油圧ポンプモータ30の第1流入出口30aへ流入する。このため、上記制御によって油圧ポンプモータ30を流通する流量が増加すると、図4(b)に示すように、モータ31は、回生動作側に回転数が増加して増速する。つまり、モータ31は回生動作を行う。
このような制御によれば、同時動作から単独操作に移行した場合も、油圧ポンプモータ30を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量を制御することにより、モータ31が再び回生動作を行うようになる。そして、下降動作の速度は、図4(a)に示す時間t4の間、油圧ポンプモータ30を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の合算流量によって充足される。また、時間t4の経過後の下降動作の速度は、同時動作時下降用比例弁34を流通する流量が「0(零)」となることにより、油圧ポンプモータ30を流通する流量によって充足される。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(4)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。なお、本実施形態において上記効果(1)〜(4)は、回生時下降用比例弁33に代えて回生時下降用切換弁45を設けることによって生じ得る。
(6)油路K2にON−OFF弁としての回生時下降用切換弁45を配設し、油圧ポンプモータ30へ流通する作動油の流量を制御する。このため、油圧制御装置のコストを抑制することができる。また、電磁弁の制御を簡素化することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 各実施形態において、油圧ポンプモータ30に接続する油圧シリンダを、荷役用部材としてのマスト13以外の荷役用部材を荷役動作させる油圧シリンダとしても良い。例えば、フォーク16を左右動作、傾動動作又は回転動作させるための油圧シリンダとしても良い。また、荷をクランプするためのクランプ装置を動作させるための油圧シリンダとしても良い。なお、荷役用部材とは、荷の積み卸しを行う場合にフォークリフトの運転者が操作するものである。
○ 第1の実施形態において、回生時下降用比例弁33を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量は、その合算流量がリフトレバー22の操作量に応じた流量となれば、その変化の態様を変更しても良い。例えば、段階的(ステップ状)に減少又は増加しても良い。同様に、第2の実施形態においても、油圧ポンプモータ30を流通する流量と同時動作時下降用比例弁34を流通する流量の変化の態様を変更しても良い。
○ 各実施形態において、リフトレバー22の操作量に応じた流量(目標流量)と、実際に流れる流量との間に許容差が設定されていても良い。例えば、目標流量に対して実際に流れる流量が許容差範囲において増減しても良い。
○ 各実施形態において、同時動作時下降用比例弁34を流通した作動油を油タンクTに代えて別途設けられた油圧ポンプモータに戻しても良い。例えば、この油圧ポンプモータは、フォーク16やマスト13以外の荷役用部材を動作させるための油圧シリンダに作動油を供給するものであっても良い。また、この油圧ポンプモータは、発電専用に設けたものであっても良い。
○ 第1の実施形態において、リフトレバー22の操作量に応じた流量[Q]を、式(1)で算出される流量として制御を行っても良い。
○ 各実施形態において、チェック弁37と油路K7を設けなくても良い。
11…フォークリフト、14…リフトシリンダ、16…フォーク、19…ティルトシリンダ、22…リフトレバー、23…ティルトレバー、30…油圧ポンプモータ、31…モータ、33…回生時下降用比例弁、34…同時動作時下降用比例弁、45…回生時下降用切換弁、K1〜K4…油路、S…制御部。

Claims (5)

  1. 昇降指示部材の操作によって作動油を給排させることによりフォークを上昇動作又は下降動作させる第1の油圧シリンダと、荷役指示部材の操作によって作動油を給排させることにより他の荷役用部材を荷役動作させる第2の油圧シリンダと、を備えたフォークリフトの油圧制御装置において、
    前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダに前記作動油の供給油路を介して接続される油圧ポンプモータと、
    前記第1の油圧シリンダから排出される作動油を前記油圧ポンプモータへ流通させる第1の油路と、
    前記第1の油圧シリンダから排出される作動油をドレイン側に流通させる第2の油路と、
    前記第1の油路に配設される電磁切換弁と、
    前記第2の油路に配設される電磁比例弁と、
    前記電磁切換弁及び前記電磁比例弁を流通する作動油の流量を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、単独動作による前記フォークの下降動作が行われる場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量を制御し、単独動作による前記フォークの下降動作に前記荷役用部材の荷役動作を加えた同時動作へ移行する場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量と前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを特徴とするフォークリフトの油圧制御装置。
  2. 前記制御部は、前記電磁切換弁を流通する流量に合わせて前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
  3. 前記電磁切換弁は電磁比例弁であって、前記第1の油路と前記第2の油路のそれぞれに電磁比例弁が配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
  4. 前記電磁切換弁はON−OFF弁であり、
    前記制御部は、前記ON−OFF弁を介して前記油圧ポンプモータへ流通する流量を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
  5. 前記制御部は、前記同時動作から前記単独動作による前記フォークの下降動作へ移行する場合、前記昇降指示部材の操作量に対応する流量の作動油を流通させるように前記電磁切換弁を流通する流量と前記電磁比例弁を流通する流量を制御することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のフォークリフトの油圧制御装置。
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