JP2003269404A - 油圧アクチュエータの駆動装置 - Google Patents

油圧アクチュエータの駆動装置

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JP2003269404A
JP2003269404A JP2002068648A JP2002068648A JP2003269404A JP 2003269404 A JP2003269404 A JP 2003269404A JP 2002068648 A JP2002068648 A JP 2002068648A JP 2002068648 A JP2002068648 A JP 2002068648A JP 2003269404 A JP2003269404 A JP 2003269404A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン8で駆動される第1油圧源10と電動
モータ21で駆動される第2油圧源20の二つの油圧源
から油圧供給を受ける油圧アクチュエータ5aの駆動装
置で、第2油圧源20からの油圧を可及的に効率よく供
給する。 【解決手段】 油圧アクチュエータ駆動の操作指令信号
25bを出力する操作指令手段25と、操作指令手段2
5からの信号を受けて油圧アクチュエータ5bの駆動領
域を、駆動開始から所定の低速駆動までの低速領域と、
高速駆動する高速領域と、低速領域と高速領域間の切換
え領域とに分け、油圧アクチュエータ5bを低速領域で
は第2油圧源20で駆動し高速領域では第1油圧源10
で駆動し切換え領域では第2油圧源20から第1油圧源
10あるいは第1油圧源10から第2油圧源20に切換
え駆動するよう各油圧源を制御するコントローラ26と
を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧アクチュエー
タの駆動装置に関するものである。
【従来の技術】この種の油圧アクチュエータを使用した
建設用機械として、移動式クレーン、高所作業車、等が
ある。例えば、移動式クレーンは、図6に図示するよう
に、車両1上に旋回自在に旋回台2を配置し、旋回台2
に伸縮ブーム3を起伏シリンダ4により起伏駆動可能に
配置している。旋回台2の後部にウインチ5を配置し、
ウインチ5から繰出されたワイヤロープ6を伸縮ブーム
3の先端部を経由して伸縮ブーム3の先端部からフック
7を吊下させている。ウインチ5は、油圧モータ5aと
減速機5bを備え、油圧モータ5aの駆動によりワイヤ
ロープ6を繰出し繰入れできるようにしている。伸縮ブ
ーム3は多段ブームで構成し、各ブーム間に伸縮ブーム
3を伸縮させる伸縮用油圧シリンダ(図示しない)を配
置している。車両1と旋回台2間には旋回用油圧モー
タ、減速機等(図示しない)を配置し、車両1に対して
旋回台2を旋回駆動できるようにしている。このように
各油圧アクチュエータを配置した移動式クレーンは、各
油圧アクチュエータを駆動させることで、旋回台2の旋
回、伸縮ブーム3の伸縮並びに起伏、ウインチ5による
ワイヤロープ6の繰出し繰入れ、の各操作を行うことで
フック7に吊下げた吊荷を目的の位置に移動させるよう
にしたものである。ところでこれら各油圧アクチュエー
タを駆動させるために、車両1を走行させるための走行
用エンジン8を利用して駆動される第1油圧ポンプ9か
らの油圧供給による第1油圧源10と、車両1上に配置
した電動モータ11で駆動される第2油圧ポンプ12か
らの油圧供給による第2油圧源13とを備えている。す
なわち、移動式クレーンで作業する際には、一般には第
1油圧源10からの油圧で各油圧アクチュエータを駆動
させて行うのであるが、走行用エンジン8による排ガス
規制、騒音問題に対応するために電動モータ11で駆動
される第2油圧源13を備え、この第2油圧源13によ
り移動式クレーンの各油圧アクチュエータを駆動させて
作業を行うようにしている。具体的には、移動式クレー
ンのウインチ5を作動させる油圧モータ5aを駆動させ
る場合について第5図に図示し以下に説明する。第1油
圧源10と第2油圧源13は、夫々第1チェック弁10
aと第2チェック13a弁を介して並列に接続されてい
る。各油圧源からの油圧は、コントロール弁15に供給
され、コントロール弁15は、移動式クレーンのウイン
チ操作レバー(図示しない)の操作方向と操作量信号に
基づいて、電磁比例弁15aまたは電磁比例弁15bを
介して作動させられる。すなわち、コントロール弁15
は、これら電磁比例弁15a,電磁比例弁15bのパイ
ロット作動圧に応じて油圧モータ5aの速度制御をする
ようにしている。油圧モータ5aとコントロール弁15
間には、カウンタバランス弁5bを配置してある。各油
圧源10,13からコントロール弁15に至る油路とタ
ンク16間には、フロコン弁17とリリーフ弁18を配
置している。このように二つの油圧源を備えた移動式ク
レーンは、比較的軽荷重をフック7で吊下させるクレー
ン作業では第2油圧源13からの油圧供給を受けて行
い、重荷重をフック7で吊下させるクレーン作業では第
1油圧源10からの油圧供給を受けて行うようにしてい
る。すなわち、走行用エンジン8と電動モータ11での
動力負担について説明すると、電動モータ11の高出力
のものは大きさ、重量、電源容量、コストの面から採用
できない。特に、車両に搭載した作業機を駆動するため
に電動モータ11を車両に搭載しなければならない場合
には、上記点で制約を受ける。そこで、電動モータ11
で動力負担する場合は、動力負荷の低い領域で使用し、
動力負荷の高い領域では走行用エンジン8によつて動力
負担をさせるようにしている。
【発明が解決しょうとする課題】ところがこのようにし
た二つの油圧源を備えた移動式クレーンは、油圧モータ
5aの速度制御をコントロール弁15で制御して行うよ
うにしてあるものだから、油圧モータ5aを低速駆動さ
せる場合油圧源からの流量の大半はフロコン弁を介して
タンク16に帰還させてしまい、油圧ポンプからの吐出
油を有効に利用できない。特に、第2油圧源13で油圧
を供給する場合は、電動モータ11を駆動するための電
気を無駄に消費することになる。中でも、電気の供給を
バッテリーから受ける場合は、バッテリーの容量で電気
の供給量が決まり、無駄に消費する分だけ第2油圧源1
3から油圧供給を受ける時間を短縮させることになる。
また、油圧アクチュエータが外力により逆に駆動される
ときには、この油圧アクチュエータ駆動エネルギーを回
生させることはできないものである。本発明は、電動モ
ータの駆動で油圧を供給する第2油圧源からの油圧を可
及的に効率よく油圧アクチュエータに供給できるように
した油圧アクチュエータの駆動装置を提供することを目
的とする。また、油圧アクチュエータが外力により逆に
駆動されるときに、油圧アクチュエータ駆動エネルギー
を回生させるようにした油圧アクチュエータの駆動装置
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の油圧アクチュエータの駆動
装置は、エンジンで駆動される第1油圧ポンプからの油
圧をコントロール弁を介して油圧アクチュエータに供給
する第1油圧源と、電動モータで駆動される両回転タイ
プの第2油圧ポンプを直接閉回路で前記油圧アクチュエ
ータに接続して油圧アクチュエータに油圧を供給する第
2油圧源との二つの油圧源を備えた油圧アクチュエータ
の駆動装置であって、油圧アクチュエータ駆動の操作指
令信号を出力する操作指令手段と、操作指令手段からの
信号を受けて油圧アクチュエータの駆動領域を、駆動開
始から所定の低速駆動までの低速領域と、高速駆動する
高速領域と、低速領域と高速領域間の切換え領域とに分
け、油圧アクチュエータを低速領域では第2油圧源で駆
動し高速領域では第1油圧源で駆動し切換え領域では第
2油圧源から第1油圧源あるいは第1油圧源から第2油
圧源に切換え駆動するよう各油圧源を制御するコントロ
ーラとを備えたことを特徴とするものである。本発明の
請求項2記載の油圧アクチュエータの駆動装置は、請求
項1において、前記コントローラは、低速領域で前記電
動モータの回転方向と電動モータの回転量を制御する第
1制御信号を出力し、高速領域で前記コントロール弁の
操作方向と操作量を制御する第2制御信号を出力し、切
換え領域で第2油圧源から第1油圧源あるいは第1油圧
源から第2油圧源に切換え駆動させるように前記第1制
御信号と第2制御信号の両制御信号を出力するよう構成
してあることを特徴とするものである。本発明の請求項
3記載の油圧アクチュエータの駆動装置は、請求項1に
おいて、第2油圧ポンプを可変容量形油圧ポンプで構成
し、前記コントローラは、低速領域で前記電動モータの
回転方向と可変容量形油圧ポンプの吐出容量を制御する
第1制御信号を出力し、高速領域で前記コントロール弁
の操作方向と操作量を制御する第2制御信号を出力し、
切換え領域で第2油圧源から第1油圧源あるいは第1油
圧源から第2油圧源に切換え駆動させるように前記第1
制御信号と第2制御信号の両制御信号を出力するよう構
成してあることを特徴とするものである。本発明の請求
項4記載の油圧アクチュエータの駆動装置は、請求項1
乃至請求項3において、前記第2油圧ポンプを両回転タ
イプのポンプモータで構成し、前記油圧アクチュエータ
が外力により駆動されるときに前記コントロール弁を中
立位置に位置させることにより両回転タイプのポンプモ
ータを介して電動モータを発電機として駆動させ油圧ア
クチュエータ駆動エネルギーを回生させるよう構成して
あることを特徴とするものである。
【発明の実施の形態】以下本発明に係る油圧アクチュエ
ータの駆動装置の実施形態について、図1〜図4に図示
し以下に説明する。なお本発明に係る油圧アクチュエー
タの駆動装置を説明するにあたって、図6に図示し説明
した移動式クレーンに実施した場合について以下に説明
する。図1に図示した本発明に係る油圧アクチュエータ
の駆動装置は、図5に図示し説明した従来の油圧アクチ
ュエータの駆動装置と、回路構成で第2油圧源の接続位
置が相違している点と、カウンタバランス弁を開放する
パイロット圧を外部パイロツト圧ででも作動できるよう
にしている点で相違している。したがって、他の部分に
ついては従来の技術で説明したものと同じであるので、
説明を省略し以下の説明でも同符号を使用する。図1に
おいて、20は、第2油圧源であって、電動モータ21
と、電動モータ21で駆動される両回転タイプの第2油
圧ポンプモータ22で構成している。この第2油圧ポン
プモータ22は、可変容量形の油圧ポンプモータで、油
圧アクチュエータ(以下油圧モータ5aとして説明す
る)に直接閉回路で接続している。23は、シャトル弁
であって、フック7を降下させる方向にウインチ5を作
動させる油圧モータ5aの作動圧、あるいは外部パイロ
ット圧を、カウンタバランス弁5bのパイロット油室に
供給する弁である。24は、電磁比例弁であって、位置
エネルギーを回生したい場合に、外部パイロット圧をこ
の電磁比例弁24により前記シャトル弁23を介してカ
ウンタバランス弁5bのパイロット圧ポートに供給させ
るようにしたものである。そして二つの油圧源から油圧
モータ5aへの油圧供給は次のようにして行われるよう
になっている。図2に図示するように、25は、ウイン
チ用の操作指令手段であって、操作レバー25aの傾倒
操作で油圧モータ5aの回転方向と回転量すなわちフッ
ク7の上昇あるいは降下の方向とフック7の移動速度の
操作を決定する操作指令信号25bを出力する手段であ
る。26はコントローラであって、操作指令手段25か
らの操作指令信号25bを受け、油圧モータ5aを回転
制御するにあたって、図3に図示するテーブルを予め記
憶しており、このテーブルに基づいて制御信号を出力す
るようになっている。27は、コントローラ26からの
第1制御信号27aを受けて電動モータ21の回転方向
を操作指令手段25の操作指令信号25bに基づいて切
換える電動モータ回転方向制御手段である。具体的に
は、バツテリー29を電動モータ21に接続させるに当
たって接続方向を順方向と逆方向につなぎ変えるように
して回転方向を切換える手段である。28は、吐出容量
制御手段であって、コントローラ26からの第1制御信
号28aを受けて可変容量形油圧ポンプモータである第
2油圧ポンプモータ22の吐出容量をレシギュレータに
より変更する手段である。次に前記コントローラ26に
記憶されている図3に図示するテーブルについて以下に
説明する。図3は、操作レバーの操作量に対する油圧ア
クチュエータ供給流量との関係を示すグラフであって、
操作レバーの操作量に関係して二つの油圧源による油圧
の供給の関係を示している。すなわち、操作レバー25
aの操作量が、0〜40%は低速領域、40〜60%は
切換え領域、60〜100%は高速領域、としている。
0〜10%の操作レバー25aの操作では制御信号が出
力されず、10%から40%に至る操作レバー25aの
操作では直線ABに沿って次第に第2油圧源20の第2
油圧ポンプモータ22の吐出容量を上げるように吐出容
量制御手段28に第1制御信号28aを出力する。そし
て40から60%の操作レバー25aの操作で直線BF
に沿って次第に第2油圧ポンプ22の吐出容量を下げる
ように第1制御信号28aを出力する。一方40から6
0%の操作レバー25aの操作で直線GCに沿って次第
に第1油圧ポンプ9からの油圧が油圧モータ5aに供給
されるよう電磁比例弁15aまたは電磁比例弁15bに
第2制御信号cまたはdがコントローラ26から出力さ
れ、コントロール弁15を介して第1油圧ポンプ9から
の油圧が油圧モータ5aに供給される。すなわち、操作
レバー25aの操作量が40〜60%の間は、第2油圧
源20から第1油圧源10の油圧供給を受けるよう切換
わる移行区間である。操作レバー25aの操作量が60
%から90%に至る間には、第1油圧ポンプ9からの油
圧のみが油圧モータ5aに供給され、直線CDに沿って
次第に供給油量が増加させコントロール弁15を全開さ
せるまで電磁比例弁15aまたは電磁比例弁15bに第
2制御信号cまたはdがコントローラ26から出力され
る。操作レバー25aの操作量が90%から100%ま
ではコントロール弁15を全開させたままで供給油量は
変わらない。なお、本発明に係る油圧アクチュエータの
駆動装置は、吊荷の荷重により油圧モータ5aが駆動さ
れる方向に力を受けることを利用して、吊荷の荷重によ
り油圧モータ5aを駆動させ、この油圧モータ5aの駆
動により第2油圧ポンプモータ22を油圧モータとして
回転させ、電動モータ21を逆に回転させて発電機とし
て作用させてバッテリー29を充電させ、吊荷の荷重に
より油圧モータ5aを駆動するエネルギーを回生させる
ようにしている。具体的には、通常はカウンタバランス
弁5bで吊荷の荷重により油圧モータ5aが駆動される
方向の回転駆動を制御(吊荷を降下する時に油圧モータ
5aが自走するのを防止)するようにしているのである
が、油圧モータ5aと第2油圧ポンプ22を閉回路で接
続していることから、上記エネルギーの回生ができるも
ので、この時にカウンタバランス弁5bを制御する必要
がある。そこでエネルギー回生時には次のようにカウン
タバランス弁5bのパイロット圧を制御するようにして
いる。すなわち、図2に図示する30は、エネルギー回
生用操作手段であって、操作レバー30aを操作するこ
とで、コントローラ26を介して電磁比例制御弁24を
制御する操作手段である。エネルギー回生用操作手段3
0により、カウンタバランス弁5bのパイロット圧を制
御して、吊荷の荷重により油圧モータ5aを駆動させる
のである。この油圧モータ5aの駆動により第2油圧ポ
ンプモータ22を油圧モータとして回転させ、電動モー
タ21を逆に回転させて発電機として作用させてバッテ
リー29を充電させ、吊荷の荷重により油圧モータ5a
を駆動するエネルギーを回生させるようにしている。こ
のように構成した本発明に係る油圧アクチュエータの駆
動装置は、次のように作用する。ウインチ用の操作レバ
ー25aを中立位置からフック7を上昇させる方向に操
作すると、コントローラ26は操作指令手段25からフ
ック7を上昇させる方向に操作した操作指令信号25b
を受け、操作指令信号25bに基づいた回転方向に切換
えるよう第1制御信号27aを電動モータ回転方向制御
手段27に出力し、指定した方向に電動モータ21を始
動回転する。次にウインチ用の操作レバー25aの操作
量を増して操作すると、コントローラ26は、操作指令
手段25からの操作量に応じた操作指令信号25bか
ら、図3に図示する直線ABに沿って油圧モータ5aを
回転駆動させるよう第2油圧ポンプ22からの吐出容量
を吐出容量制御手段28に第1制御信号28aを出力す
る。ウインチ用の操作レバー25aの40%操作までの
低速領域では、コントローラ26は第2制御信号c,d
を出力しないので、コントロール弁15は中立位置に位
置させた状態である。よって油圧モータ5aは、第2油
圧源20でのみ回転駆動され、この時にはコントロール
弁15を介さないで第2油圧源20を閉回路で直接油圧
モータ5aに接続して駆動するようにしてあるものだか
ら、余剰油をタンク16に帰還させることなく第2油圧
源20で効率よく油圧モータ5aを駆動することができ
る。特に、バッテリーで電動モータを駆動させる場合に
は、バッテリーの無駄な消費を避けることができ第2油
圧源20から油圧供給する時間を長くすることができ
る。次に、更にウインチ用の操作レバー25aの操作量
を増して40%操作に達すると、コントローラ26はこ
の時点から操作量を60%操作するまでは、図3に図示
する直線BF(点線)に沿った吐出油量となるように第
2油圧ポンプモータ22からの吐出油量を制御するため
の第1制御信号28aを吐出容量制御手段28に出力す
る。一方コントローラ26は、第1油圧源10からコン
トロール弁15を介して図3に図示する直線GC(一点
鎖線)に沿った油量が油圧モータ5aに供給されるよ
う、電磁比例弁15aに第2制御信号cを出力する。す
なわち、ウインチ用の操作レバー25aの操作量が40
%〜60%の操作量範囲では、第2油圧源20から第1
油圧源10によって油圧モータ5aが駆動されるよう切
換える切換え領域であって、第2油圧源20と第1油圧
源10の両方の油圧源で駆動される領域である。このよ
うに、切換え領域では図3に図示する直線BCで油圧モ
ータ5aが駆動されるのであるが、第2油圧源20と第
1油圧源10からの油圧でスムーズに油圧源の切換えを
行うことができるようにしている。更にウインチ用の操
作レバー25aの操作量を増して60%以上の操作に達
すると、コントローラ26は第1油圧源10からコント
ロール弁15を介して図3に図示する直線CDに沿った
油量が油圧モータ5aに供給されるよう、電磁比例弁1
5aに第2制御信号cを出力する。すなわち、ウインチ
用の操作レバー25aの60%以上の操作量では、第1
油圧源10からの油圧で油圧モータ5aを駆動させるも
ので、60%以上の操作領域は油圧モータ5aを高速駆
動させる高速領域になる。ウインチ用の操作レバー25
aの操作量を増して90%以上の操作に達すると、コン
トローラ26は第1油圧源10からコントロール弁15
を介して図3に図示する直線DEに沿った油量が油圧モ
ータ5aに供給されるよう、電磁比例弁15aに第2制
御信号cを出力する。この場合は、操作量を増しても第
1油圧源10からコントロール弁15を介して油圧モー
タ5aに供給される油量は、一定でこの場合操作に関係
なく油圧モータ5aの速度は一定となる。以上までの説
明では、ウインチ用の操作レバー25aの操作量を増加
させる場合について説明したが、逆に減少させる場合
は、図3に図示するグラフに沿って逆にコントローラ2
6から各制御信号が出力されることは説明するまでもな
く容易に理解されることから、この場合の詳細な説明は
省略する。また、上記説明では、フック7を上昇させる
場合について説明したが、逆に、フック7を降下させる
場合について説明する。この場合コントローラ26は、
操作指令手段25からフック7を降下させる方向に操作
した操作指令信号25bを受け、操作指令信号25bに
基づいた回転方向に切換えるよう第1制御信号27aを
電動モータ回転方向制御手段27に出力し、指定した方
向に電動モータ21を始動回転する。更に、ウインチ用
の操作レバー25aの40%以上の操作量になると、電
磁比例弁15bに第2制御信号dを出力する。以上の2
点がフック7を上昇させる場合と相違しているだけで他
は同じであることから、この場合における作用も説明す
るまでもなく容易理解することができるので詳細な説明
を省略する。更に、上記実施形態では、第2油圧源20
の第2油圧ポンプ22から吐出される吐出油量を吐出容
量制御手段28で制御するようにしたが、第2油圧ポン
プモータ22を定吐出容量の油圧ポンプで構成し、電動
モータ21の回転量を変更制御するようにしたものであ
ってもよい。この場合は、電動モータ21の回転量を制
御する電動モータ回転量制御手段28bを配置し、この
電動モータ回転量制御手段28bをコントローラ26か
らの第1制御信号28aで制御するようにすればよい。
具体的な作用については、上記実施形態と吐出容量制御
手段28を電動モータ回転制御手段28bに替えたのみ
であり、同様に作用することは容易に理解できるので詳
細な説明は省略する。次に、上記実施形態では、二つの
油圧源で油圧モータ5aを駆動させる場合について説明
したが、逆に吊荷の荷重により油圧モータ5aが駆動さ
れることを利用して、この油圧モータ5aの駆動エネル
ギーを回生させる場合について以下に説明する。吊荷を
フック7に吊下させ伸縮ブーム3の先端部にまで上昇さ
せた状態から降ろす場合に、ウインチ用操作レバー25
aを中立位置にし、エネルギー回生用操作手段30の操
作レバー30aを徐々に傾倒操作する。外部パイロット
圧が電磁比例弁24とシャトル弁23を介してカウンタ
バランス弁5bのパイロット油室に供給される。すると
カウンタバランス弁5bが徐々に開き、吊荷の荷重が自
重により降下することで油圧モータ5aが駆動される。
この油圧モータ5aの駆動により第2油圧ポンプモータ
22を油圧モータとして回転させ、電動モータ21を逆
に回転させて発電機として作用させてバッテリー29を
充電させる。エネルギー回生用操作手段30の操作レバ
ー30aを操作することで、吊荷の降下速度を調整しな
がら油圧モータ5aを駆動させ、油圧モータ5aの駆動
エネルギーを回生させることができる。次に、上記実施
形態では、二つの油圧源で駆動される油圧アクチュエー
タとしてウインチ用油圧モータ5aを駆動させる場合に
ついて説明したが、油圧アクチュエータとして油圧シリ
ンダの場合でも同様に実施できる。この場合の実施形態
について移動式クレーンの起伏シリンダ4に適用した場
合を図4に図示し以下に説明する。図4に図示する回路
図は、図1に図示し説明したものと下記の点が相違して
いる。油圧アクチュエータが油圧モータ5aに替えて起
伏シリンダ4(油圧シリンダ)になっている点、油圧ア
クチュエータを起伏シリンダ4(油圧シリンダ)に替え
たことによるシリンダ油室の面積差による流量変化を吸
収するために、起伏シリンダ4の縮小側油路とタンク1
6間に電磁比例リリーフ弁31と、チェック弁32を配
置している点、第1油圧源10からの油圧はロードチェ
ック弁14を介してコントロール弁15に供給するよう
にしている点、が相違している。電磁比例リリーフ弁3
1は、起伏シリンダ4を縮小させる時に面積差による余
剰油を低圧でリリーフさせるもので、図2に図示しない
がコントローラ26から低速領域における操作指令信号
25bの信号に応じて低圧でリリーフさせるようにして
いる。チェック弁32は、起伏シリンダ4を伸長させる
時に面積差により不足する流量をタンク16から吸込み
補給するために配置してある。なお、基本的に相違して
いる部分は上記した点であるが、油圧モータ5aと起伏
シリンダ4の違いによりフロコン弁17、コントロール
弁15、カウンタバランス弁5b、も油圧アクチュエー
タの相違により特性を変えてあることは勿論のことであ
る。また、コントローラ26に記憶されている図3に図
示するグラフ特性も同様である。しかし、基本的に同様
の作用をすることには変りはないのでここではこれらに
ついての詳細な説明は省略する。このように構成した図
4に図示する起伏シリンダ4による場合でも同様に作用
することは容易に理解されるのでここでは詳細な作用の
説明は省略する。同様に油圧アクチュエータが起伏シリ
ンダ4による場合でも、起伏用の操作レバー25aの4
0%操作までの低速領域では、コントローラ26は第2
制御信号c,dを出力しないので、コントロール弁15
は中立位置に位置させた状態である。よってコントロー
ル弁15を介さないで第2油圧源20を閉回路で直接起
伏シリンダ4に接続して駆動するようにしてあるものだ
から、この時には起伏シリンダ4は第2油圧源20での
み駆動され、コントロール弁15を介して油圧供給する
場合と比較して無駄な余剰油をタンク16に帰還させる
ことなく第2油圧源20で効率よく起伏シリンダ4を駆
動することができる。特に、バッテリーで電動モータを
駆動させる場合には、バッテリーの無駄な消費を避ける
ことができ第2油圧源20から油圧供給する時間を長く
することができる。また、切換領域では第2油圧源20
と第1油圧源10からの油圧で起伏シリンダ4を駆動し
油圧源の切換えを行うようにしてあるものだから、油圧
源の切換えをスムーズに行うことができる。更に、起伏
シリンダ4が吊荷荷重により伸縮ブーム3を倒伏する力
(すなわち、起伏シリンダ4を縮小する力)が作用する
時に、起伏シリンダ4に作用する縮小エネルギーを回生
させることができる。なお、油圧アクチュエータを起伏
シリンダ4にした場合でも、第2油圧源20の第2油圧
ポンプモータ22から吐出される吐出油量を吐出容量制
御手段28で制御するようにしたが、第2油圧ポンプモ
ータ22を定吐出容量の油圧ポンプで構成し、電動モー
タ21の回転量を変更制御するようにしたものであって
もよい。この場合は、電動モータ21の回転を制御する
電動モータ回転制御手段28bを配置し、この回転制御
手段28bをコントローラ26からの第1制御信号28
aで制御するようにすればよい。具体的な作用について
は、上記実施形態と吐出容量制御手段28を電動モータ
回転制御手段28bに替えたのみであり、同様に作用す
ることは理解できるので詳細な説明は省略する。なお、
上記実施形態では第1油圧源10に走行用エンジン8を
用いたが、走行用エンジンとは別に搭載した専用のエン
ジンで第1油圧ポンプ9を駆動させるようにしたもので
あってもよい。また、上記実施形態では、第2油圧ポン
プを油圧ポンプモータで構成し油圧アクチュエータが外
力により駆動されるときに、第2油圧ポンプを油圧モー
タとして作用させてエネルギーを回生させるようにした
が、エネルギーを回生させない場合は第2油圧ポンプを
単に油圧ポンプだけの機能を持たせたもので構成しても
良い。
【発明の効果】請求項1に係る本発明の油圧アクチュエ
ータの駆動装置は、低速領域では第2油圧源で効率よく
油圧アクチュエータを駆動することができる。また、切
換え領域では低速領域から高速領域にあるいは逆の領域
に移行するに各油圧源の切換えをスムーズに行うことが
できる。更に、高出力が必要な高速領域ではエンジンで
うことができる。請求項2に係る本発明の本発明の油圧
アクチュエータの駆動装置は、第2油圧源の電動モータ
の回転量を制御することで、効率よく油圧アクチュエー
タを駆動することができる。請求項3に係る本発明の本
発明の油圧アクチュエータの駆動装置は、第2油圧源の
第2油圧ポンプの吐出容量を制御することで、効率よく
油圧アクチュエータを駆動することができる。請求項4
に係る本発明の本発明の油圧アクチュエータの駆動装置
は、外部の力により油圧アクチュエータが駆動される時
に第2油圧ポンプモータを介して電動モータを発電機と
して駆動させ、油圧アクチュエータ駆動エネルギーを回
生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧アクチュエータの駆動装置の
実施形態を説明する回路図である。
【図2】本発明に係る油圧アクチュエータの駆動装置の
制御をブロック図で説明する説明図である。
【図3】本発明に係る油圧アクチュエータの駆動装置の
制御特性をグラフで図示し説明する説明図である。
【図4】本発明に係る油圧アクチュエータの駆動装置を
説明する他の実施形態を説明する回路図である。
【図5】従来の油圧アクチュエータの駆動装置の実施形
態を説明する回路図である。
【図6】油圧アクチュエータの駆動装置を備えた建設機
械として移動式クレーンを説明する説明図である。
【符号の説明】
4 起伏シリンダ(油圧アクチュエータ) 5a 油圧モータ(油圧アクチュエータ) 8 エンジン(走行用エンジン) 9 第1油圧ポンプ 10 第1油圧源 15 コントロール弁 20 第2油圧源 21 電動モータ 22 第2油圧ポンプモータ(第2油圧ポンプ) 25 操作指令手段 25b 操作指令信号 26 コントローラ 27a 第1制御信号 28a 第1制御信号 c 第2制御信号 d 第2制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F15B 21/14 F15B 11/00 J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンで駆動される第1油圧ポンプか
    らの油圧をコントロール弁を介して油圧アクチュエータ
    に供給する第1油圧源と、電動モータで駆動される両回
    転タイプの第2油圧ポンプを直接閉回路で前記油圧アク
    チュエータに接続して油圧アクチュエータに油圧を供給
    する第2油圧源との二つの油圧源を備えた油圧アクチュ
    エータの駆動装置であって、 油圧アクチュエータ駆動の操作指令信号を出力する操作
    指令手段と、操作指令手段からの信号を受けて油圧アク
    チュエータの駆動領域を、駆動開始から所定の低速駆動
    までの低速領域と、高速駆動する高速領域と、低速領域
    と高速領域間の切換え領域とに分け、油圧アクチュエー
    タを低速領域では第2油圧源で駆動し高速領域では第1
    油圧源で駆動し切換え領域では第2油圧源から第1油圧
    源あるいは第1油圧源から第2油圧源に切換え駆動する
    よう各油圧源を制御するコントローラとを備えたことを
    特徴とする油圧アクチュエータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、低速領域で前記電
    動モータの回転方向と電動モータの回転量を制御する第
    1制御信号を出力し、高速領域で前記コントロール弁の
    操作方向と操作量を制御する第2制御信号を出力し、切
    換え領域で第2油圧源から第1油圧源あるいは第1油圧
    源から第2油圧源に切換え駆動させるように前記第1制
    御信号と第2制御信号の両制御信号を出力するよう構成
    してあることを特徴とする請求項1記載の油圧アクチュ
    エータの駆動装置。
  3. 【請求項3】 第2油圧ポンプを可変容量形油圧ポンプ
    で構成し、前記コントローラは、低速領域で前記電動モ
    ータの回転方向と可変容量形油圧ポンプの吐出容量を制
    御する第1制御信号を出力し、高速領域で前記コントロ
    ール弁の操作方向と操作量を制御する第2制御信号を出
    力し、切換え領域で第2油圧源から第1油圧源あるいは
    第1油圧源から第2油圧源に切換え駆動させるように前
    記第1制御信号と第2制御信号の両制御信号を出力する
    よう構成してあることを特徴とする請求項1記載の油圧
    アクチュエータの駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記第2油圧ポンプを両回転タイプのポ
    ンプモータで構成し、前記油圧アクチュエータが外力に
    より駆動されるときに前記コントロール弁を中立位置に
    位置させることにより両回転タイプのポンプモータを介
    して電動モータを発電機として駆動させ油圧アクチュエ
    ータ駆動エネルギーを回生させるよう構成してあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3記載の油圧アクチュ
    エータの駆動装置。
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