JP2003206903A - 作業機械の油圧回路 - Google Patents

作業機械の油圧回路

Info

Publication number
JP2003206903A
JP2003206903A JP2002007492A JP2002007492A JP2003206903A JP 2003206903 A JP2003206903 A JP 2003206903A JP 2002007492 A JP2002007492 A JP 2002007492A JP 2002007492 A JP2002007492 A JP 2002007492A JP 2003206903 A JP2003206903 A JP 2003206903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
control
supply means
swing
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002007492A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Iga
眞 伊賀
Kazunori Yoshino
和憲 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Caterpillar Mitsubishi Ltd, Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd filed Critical Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority to JP2002007492A priority Critical patent/JP2003206903A/ja
Publication of JP2003206903A publication Critical patent/JP2003206903A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、旋回モータと作業アームシリンダ
とが独立して駆動される作業機械に用いて好適の油圧回
路に関し、連動動作時には好適なバケット持ち上げ量を
確保してトラックローディング作業を安定させることが
でき、旋回動作を単独で行なう場合には素早い旋回がで
きるようにすることを目的とする。 【解決手段】 上部旋回体を旋回する旋回機構40に圧
油を供給する第2油圧供給手段23がアーム機構を駆動
するための第1油圧供給手段21,22とは別に設けら
れ、この第2油圧供給手段の出力を制御する制御手段5
0が、旋回機構40を単独で駆動する場合には、第2油
圧供給手段23の出力が予め設定された固定値となるよ
うに制御し、旋回機構40とアーム機構とを連動して駆
動する場合には、第2油圧供給手段23の出力が連動開
始時からの経過時間とともに固定値に向けて徐々に増大
するように制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等、
上部旋回体及びアーム機構を有する作業機械の油圧回路
に関し、詳しくは、上部旋回体の旋回駆動のための油圧
供給系と作業アーム機構を駆動するための油圧供給系と
が独立して設けられた作業機械に用いて好適の、作業機
械の油圧回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、油圧ショベル等の作業機械の
油圧回路として、旋回油圧系がアーム機構を駆動する油
圧系と油圧回路上接続された旋回共用タイプのものと油
圧回路上独立した旋回独立タイプのものとがある。図6
は一般的な油圧ショベルを示す模式図、図7は旋回共用
タイプの油圧回路を示す概略図、図8は旋回共用タイプ
の油圧回路において上部旋回体の旋回駆動とアーム機構
の駆動とを連動して行なう場合の旋回角とバケット持ち
上げ量との関係を示す図、図9は旋回独立タイプの油圧
回路を示す概略図であって図7に対応する図、図10は
旋回独立タイプの油圧回路において上部旋回体の旋回駆
動とアーム機構の駆動とを連動して行なう場合の旋回角
とバケット持ち上げ量との関係を示す図であって図8に
対応する図である。
【0003】油圧ショベル10は、図6に示すように、
下部走行体(基体)11と、下部走行体11に旋回可能
に取り付けられた上部旋回体12と、上部旋回体12に
一端部を枢着された作業アーム(アーム機構)13とか
ら構成されている。作業アーム13は一端部を上部旋回
体12に揺動自在に取り付けられたブーム131と、こ
のブーム131の他端部に揺動自在に取り付けられたス
ティック132と、このスティック132の先端部に揺
動可能に取り付けられたバケット133等からなってい
る。
【0004】また、ブーム131と上部旋回体12との
間にはブームシリンダ131aが設けられ、このブーム
シリンダ131aの図示しない油室に圧油が供給される
ことによりブームシリンダ131aが伸縮しブーム13
1が揺動するようになっている。同様に、ブーム131
とスティック132との間にはスティックシリンダ13
2aが設けられ、このスティックシリンダ132aの伸
縮に応じてスティック132が揺動し、更に、スティッ
ク132とバケット133との間にバケットシリンダ1
33aが設けられ、このバケットシリンダ133aの伸
縮に応じてバケット133が揺動するようになってい
る。以下、これらのシリンダ131a,132a,13
3aを総称して作業アームシリンダ(油圧アクチュエー
タ)という。
【0005】さらに、油圧ショベル10には下部走行体
11と上部旋回体12との間に上部旋回体12を旋回駆
動する旋回用油圧モータ(図示略)が設けられ、下部走
行体11に走行用の油圧モータ(図示略)が設けられて
いる。そして、このような作業アームシリンダ及び各油
圧モータに圧油を供給するために油圧回路がそなえら
れ、この油圧回路を介して各シリンダ131a〜133
a及び油圧モータに圧油が供給されることで作業アーム
13の伸縮動作や上部旋回体12の旋回動作が制御され
るようになっている。
【0006】このような油圧回路は、旋回モータ40へ
圧油を供給するための油圧系統と作業アームシリンダへ
圧油を供給するための油圧系統との独立性に着目して分
類することができ、一般に中・小型の油圧ショベルで
は、油圧ポンプの設置スペース等の制約から、両油圧系
統が並列に接続されている旋回共用タイプとよべるもの
が普及している。
【0007】この旋回共用タイプの油圧回路は、図7に
示すように、作業アームシリンダ(図ではブームシリン
ダ131aのみ示し、以下、作業アームシリンダをブー
ムシリンダ131aで代表させる)に圧油を供給する油
圧系統と旋回モータ40に圧油を供給する油圧系統とが
制御バルブ33を介して共通の油圧源[ここでは、連動
して制御される複数(図7中では二つ)の油圧ポンプ3
1,32からなる]に対して並列に接続されている。そ
して、各油圧ポンプ31,32は斜板31a,32aの
傾斜角調整により吐出油量を制御され、ポンプ31,3
2から圧送された圧油は制御バルブ33によって合流或
いは配分を制御されてブームシリンダ131a及び旋回
モータ40へ供給されるようになっている。
【0008】したがって、このような旋回共用タイプの
油圧回路では、上部旋回体12の旋回動作と作業アーム
シリンダの駆動(即ち、ブーム上げ動作)とを同時に行
なう場合(連動動作時)、油圧ポンプ31,32から圧
送された圧油は、制御バルブ33を介してブームシリン
ダ131aと旋回モータ40とに配分されることにな
る。このようにブームシリンダ131aと旋回モータ4
0とに同時に圧油を供給する場合、ブームシリンダ13
1a及び旋回モータ40のいずれかに単独で圧油を供給
する場合よりも、圧油の供給量(単位時間当たりの供給
量、即ち、供給速度)は減少し、油圧の立ち上がりも遅
くなるため、ブーム上げ動作も旋回動作もそれぞれ単独
で動作させる場合に比べて遅くなる傾向にある。
【0009】しかし、ブーム上げのために要する油圧は
ブーム131で持ち上げるフロント構造物が軽量である
ために比較的低圧なのに対して、旋回単独動作のために
要する油圧は上部旋回体12の回転慣性が大きいため比
較的高圧となる。このため、制御バルブ33内でブーム
用バルブと旋回用バルブ(いずれも図示略)とが並列接
続された旋回共用タイプの油圧回路では、連動動作開始
時に、まず、低圧で動作するブーム上げの圧力で旋回モ
ータ40が駆動され、旋回起動トルクは小さくなる。こ
のため、バケット133の持ち上げ量(ブーム上げ量)
と上部旋回体12の旋回角との関係は、図8に示すよう
に、上に凸となる曲線で表され、連動動作開始時におい
て各アクチュエータの制御を良好に行なうことができる
ようになっている。
【0010】ところで、このような油圧ショベルでは、
バケット133付近に吊りフックを設けて資材を搬送す
るクレーン作業が行なわれることがある。本来、このよ
うなクレーン作業はトラック搭載型クレーンやラフテレ
ーンクレーン等の専用機を用いて行なわれるが、このよ
うな専用機を所有し維持するためには大きな経費が必要
とされるため、専用機を所有せずにクレーン作業を油圧
ショベルによって代行させる場合があるのである。
【0011】このようなクレーン作業では、資材を吊り
上げて旋回する際に資材が揺れて他の作業部材と干渉す
る虞があり、資材を安全に搬送するために、旋回動作を
一定の速度でゆっくりと行なう必要がある。しかし、上
述の旋回共用タイプの油圧回路を有する油圧ショベルで
は、インチング作業中の旋回動作が作業アームシリンダ
の負荷圧の影響を受け易く、例えば資材を高く吊り上げ
て手前に寄せながら旋回するような場合、旋回を微速で
行ないたいと思っても資材を吊り上げるための作業アー
ムの動作信号が油圧ポンプによって感知され、より馬力
を出すようにポンプが作動してしまう。その結果、旋回
動作が不安定になり、クレーン作業の安全性が損なわれ
る虞がある。
【0012】そのため、旋回モータ40に圧油を供給す
るための専用の油圧ポンプを別途設け、作業アームシリ
ンダへの油圧供給系と旋回モータ40への油圧供給系と
を独立させた構成のもの(旋回独立タイプ)が開発され
ており、主として、大きなエンジン馬力を出力でき、油
圧ポンプを設置するための広いスペースを確保すること
のできる大型の油圧ショベルに適用されている。
【0013】このような旋回独立タイプの油圧回路で
は、図9に示すように、ブームシリンダ131aは連動
して制御される複数(主に二つ)の油圧ポンプ(第1油
圧供給手段)21,22により油圧制御される一方、上
部旋回体12を旋回駆動する旋回モータ40はブームシ
リンダ131a駆動用の油圧ポンプ21,22とは別個
に設けられた固定容量型の油圧ポンプ(第2油圧供給手
段)23によって圧油を供給されるようになっている。
つまり、斜板21a,22aによって流量を制御されて
油圧ポンプ21,22から圧送された圧油はバルブ24
を介して合流しブームシリンダ131aに供給される。
一方、油圧ポンプ23から圧送された圧油は上記シリン
ダ機構へ圧油を供給する油圧系統とは独立してそなえら
れた油圧系統により輸送されバルブ25を介して旋回モ
ータ40へ供給される。
【0014】このため、旋回インチング操作の独立性を
確保することができ、旋回微操作作業中に他のアクチュ
エータを操作してもこのアクチュエータの負荷が旋回ポ
ンプ吐出圧に影響を与えることはない。その結果、旋回
共用タイプの油圧回路に比べて、インチング作業中の旋
回動作が安定し、クレーン作業時における資材搬送の安
全性を確保することができるのである。
【0015】なお、原動機20の動力は、負荷に応じて
各油圧ポンプ21〜23に配分されるようになってい
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された旋回独立タイプの油圧回路では、上部
旋回体12の旋回駆動に投入される馬力配分が固定され
ているため、例えば旋回投入馬力配分を高く設定した場
合、連動動作時に上部旋回体12の旋回速度がブーム持
ち上げ速度よりも速くなり、図10に示すように、バケ
ット持ち上げ量が旋回角に対して下凸となる。
【0017】つまり、旋回投入馬力がブーム持ち上げ圧
に影響されないため、旋回とブーム持ち上げとが連動し
て行なわれる際に旋回慣性が大きくなり、旋回起動時は
油圧ポンプ23の殆どの油は旋回クロスオーバーリリー
フ弁200からリリーフする。その結果、旋回駆動圧が
比較的高めの旋回クロスオーバーリリーフ圧まで上昇
し、旋回加速トルクが大きくなる。また、旋回投入馬力
はリリーフロスとして消失するので、ブーム持ち上げに
投入される動力が低下し、ブーム持ち上げスピードが不
足気味になる。
【0018】このため、ブーム持ち上げ動作が旋回動作
に対して相対的に遅くなり、バケット15の軌跡は、連
動開始当初地を這うようにスタートする。そして、旋回
角が目標値に近づき旋回駆動のためのポンプ圧が馬力制
御域内の低圧側になると、旋回駆動圧が低下し相対的に
ブーム持ち上げが速くなる。その結果、旋回共用タイプ
の油圧回路と同様の操作を行なった場合、各アクチュエ
ータの制御が難しくなる。
【0019】また、上述のようにブーム持ち上げ速度が
旋回速度よりも遅くなる事態を回避するために旋回投入
馬力配分を小さく設定した場合、上部旋回体12の旋回
駆動を単独で行なう場合(旋回単独動作時)に旋回に要
する時間が大きくなり、作業効率が悪化してしまう。本
発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、連動動作
時にはアーム駆動を旋回駆動に優先させて好適なバケッ
ト持ち上げ量を確保し、トラックローディング作業を安
定させることができ、旋回動作を単独で行なう場合には
素早い旋回を可能にした、作業機械の油圧回路を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の作業機械の油圧回路は、基体と、該基体に
旋回自在に取り付けられた上部旋回体と、該上部旋回体
に一端部を枢着されたアーム機構と、圧油を供給される
ことにより伸縮動作することで該アーム機構を駆動する
油圧アクチュエータと、圧油を供給されることにより該
上部旋回体を旋回駆動する旋回機構とを有する作業機械
において、該油圧アクチュエータに圧油を供給する第1
油圧供給手段と、該第1油圧供給手段とは別に設けられ
た、該旋回機構に圧油を供給する第2油圧供給手段と、
該第2油圧供給手段の出力を制御する制御手段とを有
し、該制御手段が、該旋回機構を単独で駆動する場合に
は、該第2油圧供給手段の出力が予め設定された固定値
となるように制御し、該旋回機構と該アーム機構とを連
動して駆動する場合には、該第2油圧供給手段の出力が
連動開始時からの経過時間とともに該固定値に向けて徐
々に増大するように制御することを特徴としている(請
求項1)。
【0021】このとき、該第2油圧供給手段からの供給
油圧を検出する油圧検出手段を更にそなえ、該制御手段
は、該油圧検出手段からの検出情報を用いて該第2油圧
供給手段の該圧油の供給量を予め出力の規定された制御
マップに基づいて制御するように構成され、該制御マッ
プとして出力の異なる複数の制御マップがそなえられ、
該制御手段は、該旋回機構と該アーム機構とを連動して
駆動する際に、該連動開始時からの経過時間とともに制
御マップとして出力の小さい制御マップから出力の大き
な制御マップに切り替えて該制御を行なうように構成し
てもよい(請求項2)。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。図1〜図5は本発明の一実施
形態としての油圧制御システムを示すもので、図1は油
圧回路の概略を示す図、図2〜図4は油圧制御方法を示
す図、図5は連動動作時の上部旋回体の旋回角とバケッ
ト持ち上げ量との関係を示す図であり図10に対応する
図である。なお、図6〜図10を用いて説明した従来の
技術と同様の部位については同じ符号を付し、その説明
を一部省略する。
【0023】本実施形態に係る油圧回路は、図1,図2
に示すように、図9に示す従来の旋回独立タイプの油圧
回路の構成において旋回モータ(旋回機構)40に圧油
を供給する油圧ポンプ(第2油圧供給手段)23を可変
容量型のものとし、更に、油圧ポンプ23の油圧を検知
する油圧センサ(油圧検知手段)60と、この油圧セン
サ60の圧力信号に基づいて油圧ポンプ23の斜板傾斜
角を変化させ吐出油量を制御するためのコントローラ
(制御手段)50とがそなえられている。
【0024】油圧センサ60は、油圧ポンプ23の吐出
口付近に設けられており、油圧ポンプ23の吐出油圧を
検知し、この吐出油圧に対応する圧力信号Pをコントロ
ーラ50へ出力するようになっている。コントローラ5
0は、油圧センサ60からの圧力信号Pに基づいてフィ
ードバック制御により油圧ポンプ23の吐出油量を制御
するものであり、このために、制御マップ51及びPW
M電流テーブル52がそなえられている。そして、油圧
センサ60から圧力信号Pが入力されると、制御マップ
51に基づいて油量Qが求められ、この油量Qに対応す
る制御電流iがPWM電流テーブル52に基づいて求め
られるようになっている。
【0025】制御マップ51は、油圧ポンプ23が一定
の出力馬力で圧油を供給する際の油圧Pと油量Qとの対
応関係を規定したものであり、図3に示すように、油量
Qは、使用可能な油量Qmax及びポンプ制御可能な油
圧Pswの範囲内で、油圧Pの減少関数(ここでは、P
軸方向及びQ軸方向に向けて凸の曲線状の関数)として
規定されている。また、この制御マップ51には出力馬
力(出力)の異なるマップが複数(L1〜Ln)そなえ
られており、ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)1
31a及び旋回モータ40の動作状況に応じて上記複数
の制御マップ51を切り替えて用いるようになってい
る。具体的には、作業アーム13の伸縮駆動を行なわず
に上部旋回体12を単独で旋回駆動させる場合(旋回単
独動作時)には、出力馬力の最も大きなマップLnが用
いられ、旋回動作が素早く行なわれるようになってい
る。
【0026】一方、作業アーム13の伸縮駆動と上部旋
回体12の旋回駆動とを連動して行なう場合(連動動作
時)には、まず、出力馬力の最も小さいマップL1が用
いられ、ゆっくりした旋回が行なわれるとともに作業ア
ーム13の伸縮駆動に大きな動力が配分されるようにな
っている。そして、連動動作開始時からの時間経過とと
もに出力馬力の大きなマップL2,L3に切り替えら
れ、最終的にはマップLnに切り替えられて素早い旋回
が行なわれるようになっている。
【0027】PWM電流テーブル52は、油圧ポンプ2
3のレギュレータ231に供給される制御電流iと油圧
ポンプ23の吐出油量Qとの対応関係を規定したもので
あり、詳細は図示しないが、この対応関係に基づいて、
制御マップ51を用いて求められた吐出油量Qから制御
電流iが求められるようになっている。そして、この制
御電流iは油圧ポンプ23のレギュレータ231へ出力
され、レギュレータ231のソレノイド力が制御される
ようになっている。
【0028】したがって、油圧センサ60からコントロ
ーラ50に圧力信号Pが入力されると、制御マップ51
に基づいて油圧ポンプ23の出力馬力が所定値となるよ
うに油量Qが求められ、この吐出油量Qに対応する制御
電流iがPWM電流テーブル52を用いて求められる。
そして、この制御電流iによってレギュレータ231の
ソレノイド力が変動し、レギュレータ231を介して油
圧ポンプ23のスプリング室232へ流入する圧力調整
用のオイルのコントロール圧が増減する。これにより、
スプリング室232内の圧力が増減して斜板23aの傾
斜角が変化し、油圧ポンプの吐出油量Qがフィードバッ
ク制御される。
【0029】そして、本システムでは、図4に示すよう
に、旋回単独動作時には、油圧ポンプ23の出力馬力が
予め設定された固定値(原動機20が全てのポンプに投
入できる最大馬力の50%程度)となるように制御を行
なうための制御マップ51(Ln)が選択され、この制
御マップ51(Ln)に基づいて油圧ポンプ23の油量
Qが制御される。
【0030】また、連動動作時には、まず制御マップ5
1として出力馬力の小さいもの(L1)を用いて油圧ポ
ンプ23の吐出油量Qが制御され、時間経過とともに制
御マップ51として出力馬力の大きいものへ徐々に切り
替えながら(L2→L3→・・・Ln)制御が行なわれ
る。これにより、連動動作開始時には油圧ポンプ(第1
油圧供給手段)21,22に大きな動力が配分され、上
部旋回体12がゆっくり旋回しながらブーム131が素
早く持ち上げられて他の作業部材と干渉しない位置まで
移動される。そして、時間経過とともに旋回駆動に配分
される動力が徐々に大きくなるため、ブーム131が十
分高く持ち上げられた状態で上部旋回体12が素早く回
転し所望の旋回角まで旋回する。その結果、バケット持
ち上げ量と旋回角との関係は図5に示されるような上凸
の軌跡となり、バケット133が他の作業部材と干渉す
ることなく、バケットシリンダ133a等の各アクチュ
エータの制御をより効率良く行なうことができるのであ
る。
【0031】本発明の一実施形態としての油圧制御シス
テムは、上述のように構成されているので、旋回単独動
作時と連動動作時とでコントローラ50が異なる制御手
法、即ち、異なる制御マップ51に基づいて油圧ポンプ
23の吐出油量を制御するため、油圧ショベル10の動
作状況に応じて旋回モータ40及び作業アーム13に最
適な動力配分を行なうことができる。
【0032】つまり、旋回単独動作時には出力馬力の高
い制御マップ51を用いることで旋回投入馬力配分を適
正値に設定することができ、所望の旋回角度に到達する
までの時間を短縮することができる。また、連動動作時
には、出力馬力の小さい制御マップ51(L1)から出
力馬力の大きい制御マップ51(Ln)へと制御マップ
51を切り替えながら油圧ポンプ23を制御するため、
バケット持ち上げ量と上部旋回体12の旋回角との関係
が、前述の如く、図5に示すように、上凸の曲線とな
る。
【0033】すなわち、連動動作開始時には、作業アー
ム13の駆動が上部旋回体12の旋回駆動に優先され、
上部旋回体12が安定した速度でゆっくりと旋回し、旋
回動作が終了するまでにバケット133を他の作業部材
と干渉しない好適な位置まで移動させることができる。
このため、トラックローディング作業が安定し、各アク
チュエータの制御を効率良く行なうことができる。そし
て、連動動作開始時からの時間経過に伴って、旋回速度
が徐々に上がるため、安全性が確保された状態(即ち、
バケット133と他の作業部材とが干渉する事態を回避
した状態)で旋回動作が素早く行なわれ、作業効率を向
上させることができるのである。
【0034】また、制御マップ51の切り替えタイミン
グなどをソフトウェア的にコントロールするだけで最適
な操作性を実現することができる。なお、本発明は上述
の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、作業アームシリンダに圧油を供給するための油
圧ポンプは各圧油の供給が連動して制御されていればよ
く、ポンプ数を一つ或いは三つ以上とすることも可能で
ある。
【0035】また、旋回単独動作時の油圧ポンプ23の
出力馬力は上述の値(原動機20が全てのポンプに投入
できる最大馬力の50%程度)に限定されず、旋回操作
の安全性と作業の省力化などの観点から最適な値に設定
できる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
旋回機構を単独で駆動する場合と旋回機構とアーム機構
とを連動して駆動する場合とで制御手段が第2油圧供給
手段を異なる制御手法を用いて制御するため、作業機械
の動作状況に応じて旋回機構及びアーム機構に最適な動
力配分を行なうことができる。
【0037】つまり、旋回機構を単独で駆動する場合
に、第2油圧供給手段の出力が予め設定された固定値と
なるように制御することで、上部旋回体が素早く旋回
し、所望の旋回角度に到達するまでの時間を短縮するこ
とができる。一方、旋回機構とアーム機構とを連動して
駆動する場合には、第2油圧供給手段の出力が連動開始
時からの経過時間とともに上記固定値に向けて徐々に増
大するように制御することで、連動開始時にアーム機構
に大きな動力が配分される。これにより、上部旋回体を
ゆっくり旋回させながらアーム機構を素早く駆動させる
ことができ、トラックローディング作業を安定させなが
ら好適なバケット持ち上げ量を確保することができる。
【0038】また、時間経過とともに旋回駆動に配分さ
れる動力が徐々に大きくなるため、旋回動作が終了する
までにアーム機構を駆動して他の作業部材と干渉しない
位置まで移動させることができる。さらに、アーム機構
の移動が終了した状態で上部旋回体を素早く旋回させる
ことができるため、アーム機構と他の作業部材との干渉
を避けた状態での旋回動作を速やかに行なうことがで
き、作業の安全性を確保しながら作業効率を向上させる
ことができる(請求項1)。
【0039】また、旋回機構とアーム機構とを連動して
駆動する場合に、制御手段が連動開始時からの経過時間
とともに制御マップとして旋回への投入出力の小さい制
御マップから出力の大きな制御マップに切り替えながら
制御を行なうようにすることで、制御マップの切り替え
のタイミング等をソフトウェア的にコントロールするこ
とで利便性を向上させることができる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における油圧回路の概略を
示す図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるコントローラによ
る油圧制御方法を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態における油圧回路の制御マ
ップを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における油圧回路の油圧制
御方法を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態における油圧回路で油圧を
制御した場合の旋回駆動及び作業アーム駆動連動時にお
ける上部旋回体の旋回角とバケット持ち上げ量との関係
を示す図である。
【図6】一般的な油圧ショベルを示す図である。
【図7】従来の旋回共用タイプの油圧回路の概略を示す
図である。
【図8】従来の旋回共用タイプの油圧回路で油圧を制御
した場合の旋回駆動及び作業アーム駆動連動時における
上部旋回体の旋回角とバケット持ち上げ量との関係を示
す図である。
【図9】従来の旋回独立タイプの油圧回路の概略を示す
図である。
【図10】従来の旋回独立タイプの油圧回路で油圧を制
御した場合の旋回駆動及び作業アーム駆動連動時におけ
る上部旋回体の旋回角とバケット持ち上げ量との関係を
示す図である。
【符号の説明】
10 油圧ショベル(作業機械) 11 下部走行体(基体) 12 上部旋回体 13 作業アーム(アーム機構) 21,22 油圧ポンプ(第1油圧供給手段) 23 油圧ポンプ(第2油圧供給手段) 40 旋回モータ(旋回機構) 50 コントローラ(制御手段) 51 制御マップ 60 油圧センサ(油圧検出手段) 131a 油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ 132a 油圧アクチュエータとしてのスティックシリ
ンダ 133a 油圧アクチュエータとしてのバケットシリン
フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AB02 AB03 BA02 BA05 BB07 CA04 DA04 DB02 DC02 3H089 AA27 AA32 BB15 BB19 CC01 CC08 CC11 DA03 DA06 GG02 JJ02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、 該基体に旋回自在に取り付けられた上部旋回体と、 該上部旋回体に一端部を枢着されたアーム機構と、 圧油を供給されることにより該アーム機構を駆動する油
    圧アクチュエータと、 圧油を供給されることにより該上部旋回体を旋回駆動す
    る旋回機構とを有する作業機械において、 該油圧アクチュエータに圧油を供給する第1油圧供給手
    段と、 該第1油圧供給手段とは別に設けられた、該旋回機構に
    圧油を供給する第2油圧供給手段と、 該第2油圧供給手段の出力を制御する制御手段とを有
    し、 該制御手段が、 該旋回機構を単独で駆動する場合には、該第2油圧供給
    手段の出力が予め設定された固定値となるように制御
    し、 該旋回機構と該アーム機構とを連動して駆動する場合に
    は、該第2油圧供給手段の出力が連動開始時からの経過
    時間とともに該固定値に向けて徐々に増大するように制
    御することを特徴とする、作業機械の油圧回路。
  2. 【請求項2】 該第2油圧供給手段からの供給油圧を検
    出する油圧検出手段を更にそなえ、 該制御手段は、該油圧検出手段からの検出情報を用いて
    該第2油圧供給手段の該圧油の供給量を予め出力の規定
    された制御マップに基づいて制御するように構成され、 該制御マップとして出力の異なる複数の制御マップがそ
    なえられ、 該制御手段は、 該旋回機構と該アーム機構とを連動して駆動する際に、
    該連動開始時からの経過時間とともに制御マップとして
    出力の小さい制御マップから出力の大きい制御マップに
    切り替えて該制御を行なうことを特徴とする、請求項1
    記載の作業機械の油圧回路。
JP2002007492A 2002-01-16 2002-01-16 作業機械の油圧回路 Withdrawn JP2003206903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002007492A JP2003206903A (ja) 2002-01-16 2002-01-16 作業機械の油圧回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002007492A JP2003206903A (ja) 2002-01-16 2002-01-16 作業機械の油圧回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003206903A true JP2003206903A (ja) 2003-07-25

Family

ID=27645997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002007492A Withdrawn JP2003206903A (ja) 2002-01-16 2002-01-16 作業機械の油圧回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003206903A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002441A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Yanmar Co Ltd 掘削旋回作業車の油圧回路
JP2009084832A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Caterpillar Japan Ltd 油圧ショベルにおける旋回ポンプの制御システム
WO2010140815A3 (ko) * 2009-06-02 2011-03-03 두산인프라코어 주식회사 건설기계의 선회제어장치 및 선회제어방법
WO2019159495A1 (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 コベルコ建機株式会社 旋回式油圧作業機械

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002441A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Yanmar Co Ltd 掘削旋回作業車の油圧回路
JP2009084832A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Caterpillar Japan Ltd 油圧ショベルにおける旋回ポンプの制御システム
WO2010140815A3 (ko) * 2009-06-02 2011-03-03 두산인프라코어 주식회사 건설기계의 선회제어장치 및 선회제어방법
CN102803622A (zh) * 2009-06-02 2012-11-28 斗山英维高株式会社 工程机械的回转控制装置及回转控制方法
US9085870B2 (en) 2009-06-02 2015-07-21 Doosan Infracore Co., Ltd. Swing control apparatus and swing control method for construction machinery
CN102803622B (zh) * 2009-06-02 2016-01-06 斗山英维高株式会社 工程机械的回转控制装置及回转控制方法
WO2019159495A1 (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 コベルコ建機株式会社 旋回式油圧作業機械
US11028559B2 (en) 2018-02-15 2021-06-08 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Slewing-type hydraulic work machine
JP7006350B2 (ja) 2018-02-15 2022-01-24 コベルコ建機株式会社 旋回式油圧作業機械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4424370B2 (ja) 油圧ユニット及びそれを備えた建設機械
JP5044727B2 (ja) 油圧ショベル及び油圧ショベルの制御方法
WO2012121253A1 (ja) ショベル及びショベルの制御方法
JP7186504B2 (ja) ショベル
JP2011174494A (ja) 油圧制御装置
JP2010156134A (ja) 作業車両および作業車両の制御方法
JP2010230039A (ja) 流体圧回路
JP2009167618A (ja) 油圧ショベルの油圧回路
JP2008151211A (ja) 建設機械のエンジン始動システム
JP2008039063A (ja) 建設機械の油圧制御回路
JP3881915B2 (ja) 油圧アクチュエータの駆動装置
JP2003206903A (ja) 作業機械の油圧回路
JP4731033B2 (ja) 油圧駆動制御装置
JP2002129602A (ja) クレーン機能付建設機械
WO2021251140A1 (ja) 油圧ショベル駆動システム
JP2010242306A (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2001302183A (ja) 油圧速度制御装置、フック過巻防止装置および干渉防止装置
JP2003184805A (ja) 上部旋回式作業車両
JP6259631B2 (ja) 作業機械の油圧ポンプの容量制御装置
JP5171122B2 (ja) リフティングマグネット機の駆動システム
JP4691806B2 (ja) 建設機械の運転制御装置
JP3634601B2 (ja) 旋回式建設機械の油圧ポンプ制御装置
JP7465917B2 (ja) 作業機械の制御装置及びこれを備えた作業機械
WO2023074809A1 (ja) ショベル
WO2022201676A1 (ja) 作業機械

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405