JP2016199310A - 非付着性蓋材および密閉容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材層の少なくとも片面にヒートシール層、アンカーコート層および非付着層が、この順に積層された構成を有する非付着性蓋材であって、前記アンカーコート層が、0℃以上100℃未満のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と、凹凸付与剤とを含有する層であることを特徴とする非付着性蓋材。
【選択図】なし
Description
(1)基材層の少なくとも片面にヒートシール層、アンカーコート層および非付着層が、この順に積層された構成を有する非付着性蓋材であって、
前記アンカーコート層が、0℃以上100℃未満のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と、凹凸付与剤とを含有する層であることを特徴とする非付着性蓋材、
(2)前記樹脂が、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする(1)記載の非付着性蓋材、
(3)前記凹凸付与剤が、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、酸化亜鉛、シリカ、マイカ、モンモリロナイト、スメクタイト、ゼオライト、カオリナイトなどの無機顔料、ポリエチレン、ポリプロピレン、マイクロクリスタリン、カルナバ、ポリテトラフルオロエチレンなどのワックス類、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂類、またはこれらの混合物から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(1)または(2)記載の非付着性蓋材、
(4)前記凹凸付与剤が、粉状またはビーズ状であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の非付着性蓋材、
(5)前記基材層が、紙、アルミニウム箔、プラスチックフィルムまたはシートから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の非付着性蓋材、
(6)前記アンカーコート層と前記非付着層が、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷方式によって塗工して形成した層であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の非付着性蓋材、
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の非付着性蓋材と、容器とからなる密閉容器、
に関するものである。
処理タルクの場合は、20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
添加剤の添加量は、撥水性を阻害しない範囲で使用でき、疎水化処理された無機粒子に対して、添加剤の総量として、80重量%以下が好ましく、70重量%以下がさらに好ましい。添加剤が疎水化処理された無機粒子に対して80重量%より多いと、撥水性が低下する。
着層の耐摩擦性が劣る。
非付着層の接着性とは、非付着層を有する面と物品の一部の面あるいは全面が、くっつきやすいかどうかを意味する。また、非付着性のコントロールとは、非付着層を有する面と食品の一部の面あるいは全面のくっつきにくさを制御できることを意味する。本明細書中において、非付着層は非付着層を有する面と解釈することを意味する。
コート紙(55g/m2)に印刷を施し、さらに印刷面にOPニスを塗工し、厚さ12μmのアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(略称:VM−PET)をドライラミネート法により、ウレタン系接着剤(略称:DL)を用いて、VM−PETのアルミ蒸着面を印刷面の反対面に貼り合わせてから、40℃で3日間エージングをして、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET」の構成の基材層1を作製した。
コート紙(55g/m2)に印刷を施し、さらに印刷面にOPニスを塗工し、厚さ9μmのアルミニウム箔(略称:AL)をドライラミネート法により、ウレタン系接着剤を用いて、印刷面の反対面に貼り合わせ、さらにAL面にドライラミネート法により、ウレタン系接着剤を用いて、厚さ12μmのPETフィルムを貼り合わせてから、40℃で3日間エージングをして、「OPニス/インキ/紙/DL/AL/DL/PET」の構成の基材層2を作製した。
アンカーコート剤1(実施例1)
塩化ビニリデン樹脂系溶液(固形分30%、Tg55℃)50部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径10μm)を10部添加し、撹拌しながら、酢酸n−プロピルを40部添加して、アンカーコート剤1を作製した。
アクリル樹脂系溶液(固形分30%、Tg60℃)60部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径10μm)を10部添加し、撹拌しながら、酢酸エチル10部、メチルエチルケトン10部、イソプロピルアルコール10部を添加して、アンカーコート剤2を作製した。
ポリエステル樹脂系溶液(固形分30%、Tg50℃)40部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径8μm)を5部添加し、撹拌しながら、酢酸n−プロピル25部、メチルエチルケトン30部を添加して、アンカーコート剤3を作製した。
塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂系溶液(固形分30%、Tg77℃)40部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径0.8μm)を5部添加し、撹拌しながら、酢酸n−プロピル25部、メチルエチルケトン30部を添加して、アンカーコート剤4を作製した。
アクリル樹脂系溶液(固形分30%、Tg60℃)60部に、撹拌しながら、酢酸エチル20部、メチルエチルケトン10部、イソプロピルアルコール10部を添加して、アンカーコート剤5を作製した。
ポリエステル樹脂系溶液(固形分30%、Tg−30℃)40部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径8μm)を5部添加し、撹拌しながら、酢酸n−プロピル25部、メチルエチルケトン30部を添加して、アンカーコート剤6を作製した。
非付着層塗布液1(製造例1)
エタノール90部に、疎水化処理した乾式法シリカ(平均粒子径0.2μm、WACKER HDK H18、旭化成ワッカーシリコーン(株)製)10部を撹拌しながら、添加して、非付着層塗布液1を作製した。
エタノール90部に、疎水化処理した湿式法シリカ(平均粒子径6.2μm、SIPERNAT D10、EVONIK社製)10部を撹拌しながら、添加して、非付着層塗布液2を作製した。
エタノール90部に、疎水化処理したタルク1)10部を撹拌しながら、添加して、非付着層塗布液3を作製した。
1):タルクに対し、3重量%となるようにシリコーン油(KF−96−50cs、信越化学工業(株)製)のメチレンクロライド10%溶液を噴霧し、100℃で2時間焼成処理し、表面被覆処理したタルク(平均粒子径6μm)
エタノール90部に、疎水化処理したタルク8部、疎水化処理していない湿式法シリカ(平均粒子径6.2μm、SIPERNAT 383DS、EVONIK社製)2部を撹拌しながら、添加して、非付着層塗布液4を作製した。
ヒートシール剤1(製造例5)
エチレンビニルアセテート系エマルジョン(固形分30%、Tg−25℃)80部に、撹拌しながら、WA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)を20部添加して、ヒートシール剤1を作製した。
ポリエステル樹脂系溶液(固形分30%、Tg5℃)50部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径30μm)を10部添加し、撹拌しながら、酢酸n−プロピルを40部添加して、ヒートシール剤2を作製した。
アクリル樹脂系溶液(固形分30%、Tg30℃)60部に、アクリル樹脂ビーズ(平均粒子径30μm)を10部添加し、撹拌しながら、酢酸エチル10部、メチルエチルケトン10部、酢酸n−プロピル10部を添加して、ヒートシール剤3を作製した。
5色機グラビア印刷機を用いて、基材層1に、第一ユニットでヒートシール剤1(略称:HT1)、第二ユニットで、アンカーコート剤1(略称:AC1)、第三ユニットで、非付着層塗布液1(略称:非付着層1)を印刷して、巻き取り、非付着性蓋材1を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、3.0g/m2、0.9g/m2、0.1g/m2であった。これによって、非付着性蓋材1は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC1/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤2(略称:AC2)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材2を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤2はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、3.2g/m2、1.0g/m2、0.15g/m2であった。これによって、非付着性蓋材2は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC2/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤3(略称:AC3)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材3を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤3はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、4.0g/m2、1.1g/m2、0.2g/m2であった。これによって、非付着性蓋材3は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC3/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤4(略称:AC4)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材4を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤4はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、3.5g/m2、1.1g/m2、0.2g/m2であった。これによって、非付着性蓋材4は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC4/非付着層1」の構成の蓋材となった。
非付着層塗布液1を非付着層塗布液2(略称:非付着層2)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材5を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液2はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、4.0g/m2、1.1g/m2、0.2g/m2であった。これによって、非付着性蓋材5は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC1/非付着層2」の構成の蓋材となった。
非付着層塗布液1を非付着層塗布液3(略称:非付着層3)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材6を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液3はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、2.5g/m2、1.1g/m2、0.2g/m2であった。これによって、非付着性蓋材6は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC1/非付着層3」の構成の蓋材となった。
非付着層塗布液1を非付着層塗布液4(略称:非付着層4)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材7を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液4はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、3.5g/m2、1.1g/m2、0.2g/m2であった。これによって、非付着性蓋材7は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC1/非付着層4」の構成の蓋材となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、基材層2に、第一ユニットで、ヒートシール剤2、第二ユニットで、ヒートシール剤3、第三ユニットで、アンカーコート剤1、第四ユニットで、非付着層塗布液1を印刷して、巻き取り、非付着性蓋材8を作製した。このとき、ヒートシール剤2はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、ヒートシール剤3はPU515(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、1.0g/m2、4.0g/m2、1.0g/m2、0.5g/m2であった。これによって、非付着性蓋材8は、「OPニス/インキ/紙/DL/AL/DL/PET/HT2/HT3/AC1/非付着層1」の構成の蓋材となった。
コート紙(55g/m2)に、印刷インキで、グラビア印刷法により印刷を施し、さらに印刷面にOPニスを塗工後、非印刷面にドライラミネート法により、ウレタン系接着剤を用いて、厚さ15μmのアルミニウム箔を貼り、次いで、アルミニウム箔上に、イソシアネート系プライマー剤(略称:PL)を塗工しながら、低密度ポリエチレン(略称:LDPE)を膜厚15μmとなるように、押出ラミネートを施して、積層した。次に、LDPE上に、ホットメルト接着剤(X40A、東京インキ(株)製、略称:HM)をグラビア塗工して、25g/m2となるように、積層した。これによって、「OPニス/インキ/紙/DL/AL/PL/LDPE/HM」の構成の積層体を作製した。さらに、該積層体のHMの塗工側にアンカーコート剤1、非付着層塗布液1を塗工機にて、順次塗工して、巻き取り、非付着性蓋材9を作製した。アンカーコート剤1はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、塗工量は1.0g/m2、0.3g/m2であった。これによって、非付着性蓋材9は、「OPニス/インキ/紙/DL/AL/PL/LDPE/HM/AC1/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤5(略称:AC5)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材10を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤5はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、3.0g/m2、1.0g/m2、0.1g/m2であった。これによって、非付着性蓋材10は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC5/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤6(略称:AC6)に変更した以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材11を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、アンカーコート剤6はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、5.0g/m2、1.0g/m2、0.1g/m2であった。これによって、非付着性蓋材11は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/AC6/非付着層1」の構成の蓋材となった。
アンカーコート剤を使用しない以外は実施例5と同じ条件にて、非付着性蓋材12を作製した。このとき、ヒートシール剤1はWA735(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、塗工量は、3.5g/m2、0.1g/m2であった。これによって、非付着性蓋材12は、「OPニス/インキ/紙/DL/VM−PET/HT1/非付着層1」の構成のフィルムとなった。
アンカーコート剤を使用しない以外は実施例12と同じ条件にて、非付着性蓋材13を作製した。このとき、ヒートシール剤2はSL9155(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、ヒートシール剤3はPU515(ノントルエン系溶剤、東京インキ(株)製)、非付着層塗布液1はTA52(アルコール系溶剤、東京インキ(株)製)にて、希釈し、それぞれ塗工量は、1.0g/m2、5.0g/m2、0.5g/m2であった。これによって、非付着性蓋材13は、「OPニス/インキ/紙/DL/AL/DL/PET/HT2/HT3/非付着層1」の構成のフィルムとなった。
厚さ20μmのOPPフィルム(略称:OPP)にシリコーン樹脂(KF−96H−30マンcs、信越化学工業(株)製、略称:シリコーン)を塗布し、40℃で3日間エージングをして、非付着性蓋材14を作製した。このとき、シリコーン樹脂の膜厚は、0.3μmであった。これによって、非付着性蓋材14は、「OPP/シリコーン」の構成のフィルムとなった。
非付着性蓋材の非付着層について、接触角を測定した。測定には、ポータブル接触角計PCA−1(協和界面科学(株)製)を用いた。測定値が大きいほど撥水性が高く、優れる。
◎:130°以上、○:130°未満110°以上、△:110°未満90°以上、×:90°未満の4段階で評価した。
水平状態に設置した非付着性蓋材の非付着層に、ヨーグルト(商品名:ビヒダスヨーグルト、森永乳業(株)製)を1滴のせ、非付着性蓋材の片側をゆっくりと持ち上げて、傾けた際に、ヨーグルトが転がり落ちた時の角度を観察した。角度が小さいほど、ヨーグルトが付着しにくく、ヨーグルト非付着性が優れる。
◎:30°以下、○:30°超60°以下、△:60°超90°以下、×:90°超の4段階で評価した。
非付着性蓋材と厚さ0.15mmのポリスチレンシートを、220℃、1秒間、3kgf/cm2の加重にて、リング状に熱圧シール(リングシール)した後、該リングシール部が長辺に対して略直角になるように15mm巾の短冊状にして、試料片とした。この試料片を、万能型引張試験機(RTE−1210、(株)オリエンテック製)にて、剥離角度180°、引張速度300mm/minの条件にて、引っ張り、剥離時の最大荷重をシール強度(g)として測定した。シール強度が大きいほど、ヒートシール性が優れる。
◎:300g以上、○:300g未満100g以上、△:100g未満50g以上、×:50g未満の4段階で評価した。
水平状態に設置した非付着性蓋材の非付着層に、ヨーグルト(商品名:ビヒダスヨーグルト、森永乳業(株)製)を1滴のせ、ヨーグルトの乾燥防止のためカバーを掛けて、そのまま24時間冷蔵庫内に静置した。その後、冷蔵庫内から非付着性蓋材を取り出し、カバーを取り除き、さらに、非付着性蓋材の片側をゆっくりと持ち上げて、傾けた際に非付着性蓋材の非付着層からヨーグルトが転がり落ちる様子を目視にて観察した。耐久性が優れるとは、長時間非付着性蓋材の非付着層に内容物が接触していても、その非付着性能の劣化が起こらず、持続することを示す。したがって、非付着性蓋材の非付着層からヨーグルトが転がり落ちるものを、耐久性が優れるとした。
◎:ヨーグルトが転がり落ち、付着がない(耐久性が優れる)、×:ヨーグルトが転がり落ちず、そのまま付着する(耐久性が劣る)の2段階で評価した。
前記撥水性、ヨーグルト非付着性、ヒートシール性、耐久性のうち、評価結果がすべて「◎」のものは総合評価として「◎」、評価結果が「◎」か「○」であるものは総合評価として「○」、1つでも「△」があるものは総合評価として「△」、1つでも「×」があるものは総合評価として「×」とした。
Claims (7)
- 基材層の少なくとも片面にヒートシール層、アンカーコート層および非付着層が、この順に積層された構成を有する非付着性蓋材であって、
前記アンカーコート層が、0℃以上100℃未満のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と、凹凸付与剤とを含有する層であることを特徴とする非付着性蓋材。 - 前記樹脂が、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の非付着性蓋材。
- 前記凹凸付与剤が、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、酸化亜鉛、シリカ、マイカ、モンモリロナイト、スメクタイト、ゼオライト、カオリナイトなどの無機顔料、ポリエチレン、ポリプロピレン、マイクロクリスタリン、カルナバ、ポリテトラフルオロエチレンなどのワックス類、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂類、またはこれらの混合物から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載の非付着性蓋材。
- 前記凹凸付与材が、粉状またはビーズ状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非付着性蓋材。
- 前記基材層が、紙、アルミニウム箔、プラスチックフィルムまたはシートから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非付着性蓋材。
- 前記アンカーコート層と前記非付着層が、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷方式によって塗工して形成した層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非付着性蓋材。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の非付着性蓋材と、容器とからなる密閉容器。
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