JP2017024740A - 蓋材用撥水性積層体および蓋材 - Google Patents

蓋材用撥水性積層体および蓋材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、微粒子が層中に埋没することなく、より優れた撥水性能を発揮する蓋材用撥水性積層体および蓋材を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による蓋材用撥水性積層体は、基材と、基材上の熱接着層と、熱接着層上の撥水層とを備え、撥水層の熱接着層側の面とは反対の面に、撥水性微粒子を付着してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓋材用撥水性積層体および蓋材に関する。
食品、飲料、医薬品、および化学品などの多くの商品分野では、それぞれの内容物に応じた包装材料が開発されている。特に、液体や半固体、ゲル状物質など粘性を有する内容物を包装するための包装材料としては、耐水性、耐油性、ガスバリア性、防湿性、軽量、フレキシブル性および意匠性などに優れるプラスチック材料が用いられ、包装材料に求められる内容物の保護に対して機能している。
包装材料の機能の一つとして、液体や半固体、ゲル状物質など粘性を有する内容物の包装材料内面への付着、すなわち、包装材料内部への内容物残存防止機能が求められている。
例えば、基材の片面に疎水性微粒子を付着させた熱接着層を設けることが提案されている(特許文献1を参照)。また、基材の片面に疎水性微粒子および熱可塑性バインダー樹脂を含んでなる付着防止層を設けることが提案されている(特許文献2を参照)。
特許第4348401号公報 特許第5490574号公報
本発明者らは、特許文献1において提案される蓋材では、疎水性微粒子を熱接着層へ付着される際の加熱により、疎水性微粒子が熱接着層中に埋没してしまい、撥水性を十分に発揮することができない場合があるという課題を知見した。また、特許文献2において提案される蓋材では、付着防止層を、疎水性微粒子と、熱可塑性樹脂バインダーエマルジョンと、を含んでなるコート液を塗布、乾燥することにより形成させるため、疎水性微粒子が付着防止層中に埋没してしまい、撥水性を十分に発揮することができない場合があるという課題を知見した。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、微粒子が層中に埋没することなく、より優れた撥水性能を発揮する蓋材用撥水性積層体および蓋材を提供することを目的とする。
本発明による蓋材用撥水性積層体は、基材と、基材上の熱接着層と、熱接着層上の撥水層とを備え、
前記撥水層の熱接着層側の面とは反対の面に、撥水性微粒子を付着してなることを特徴とするものである。
また、本発明による積層体においては、撥水層が、軟化温度が120℃以上の樹脂組成物を含んでなることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記熱可塑性樹脂がビニリデン樹脂、ビニル樹脂およびナイロン樹脂からなる群より選択される1以上の樹脂であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、撥水層が、平均粒子径が、1μm以上、50μm以下のビーズ粒子を含んでなることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記撥水性微粒子の付着量は、乾燥後塗布量換算で、0.2g/m以上、3.0g/m以下であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記撥水性微粒子が、疎水化表面処理が施された、SiO、TiO、AlおよびMgOからなる群より選択される1種以上の微粒子であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記微粒子の平均一次粒子径が、1nm以上、300nm以下であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記熱接着層が1層からなり、撥水層の乾燥後塗布量が、0.5g/m以上、5.0g/m以下であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記熱接着層が2層からなり、撥水層の乾燥後塗布量が、0.5g/m以上、5.0g/m以下であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、撥水層への撥水性微粒子の付着が、実質的に樹脂材料を含まない撥水剤を塗布し、乾燥させることにより行われることが好ましい。
また、本発明による蓋材は、上記積層体を用いて作製されたことを特徴とする。
本発明によれば、撥水性微粒子が、積層体を構成する層中に埋没することなく、優れた撥水性能を発揮することができる。また、撥水性微粒子が、層中に埋没することがないため、少ない添加量であっても、好適な撥水性を発揮することができる。
本発明の一実施形態による蓋材用撥水性積層体の断面模式図である。 本発明の一実施形態による蓋材用撥水性積層体の断面模式図である。
<蓋材用撥水性積層体>
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1および2は、本発明の実施形態による蓋材用撥水性積層体の断面模式図を示したものである。一実施形態において、蓋材用撥水性積層体10は、基材11と、熱接着層12と、最外層に撥水性微粒子13が付着した撥水層14と、を備えてなる。また、他の実施形態において、蓋材用撥水性積層体20は、基材21と、第1の熱接着層22と、第2の熱接着層23と、最外層に撥水性微粒子24が付着した撥水層25と、を備えてなる。以下、本発明による蓋材用撥水性積層体を構成する各層について説明する。なお、図1および2において、熱接着層上全体を覆うように撥水層が設けられているが、これに限定されず、熱接着層が最表面に露出する構造としてもよい。このような構成によれば、蓋材用撥水性積層体の熱接着性を向上させることができる。
(基材)
基材として、コート紙、印刷用紙、上質紙およびクラフト紙などの紙材であったり、ポリプロピレン、ポリアミドおよびポリエステルなどの樹脂からなるフィルムを使用することができる。また、基材が酸素および水蒸気に対するバリア層としての機能を発揮することができるため、紙材やフィルムに対し、アルミニウムや無機酸化物を蒸着することが好ましい。また、基材の遮光性を向上させることができるため好ましい。また、上記した紙材と、フィルムとの積層材を基材として用いてもよい。積層方法は、特に限定されず、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミネート法などを用いることができる。
また、基材の熱接着層積層面には、所望に怖じて、コロナ放電処理、薬品処理、オゾン処理などの表面処理を施すことができる。
基材には、従来公知の印刷インキを用いた印刷が施されていてもよい。印刷の方式も特に限定されるものではなく、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などの従来公知の方式を用いることができる。
(熱接着層)
熱接着層は、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、ポリスチレン樹脂、ビニル樹脂などの熱接着性樹脂を含んでなる。なお、熱接着層は、1層からなるものであっても、2層以上の層からなるものであってもよい。
また、熱接着層は、有機樹脂ビーズまたは無機ビーズなどの微粒子を含んでなることができる。熱接着層が微粒子を含んでなることによりブロッキングを防止することができる。有機樹脂ビーズとしては、アクリル樹脂ビーズ、ポリエチレン樹脂ビーズ、ポリスチレン樹脂ビーズ、スチレン−アクリル共重合体ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、ポリ塩化ビニルビーズ、メラミン樹脂ビーズ、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合体ビーズ、メラミン−ホルムアルデヒド縮合体ビーズ、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合体ビーズおよびベンゾグアナミン−メラミン縮合体ビーズなどが挙げられる。また、無機ビーズとしては、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナシリケート、タルク、マイカなどが挙げられる。その中でも安定性、コストなどの点から、シリカビーズであることがより好ましい。なお、上記有機樹脂ビーズおよび/または無機ビーズを2種以上用いてもよい。
微粒子の二次粒子の平均粒子径(平均二次粒子径)は、500nm以上、30μm以下であることが好ましく、1μm以上、15μm以下であることがより好ましく、5μm以上、10μm以下であることがより好ましい。なお、本明細書において、「一次粒子」は、独立して存在する単一の粒子を意味する。また、「二次粒子」は2以上の一次粒子が凝集ないし固着して形成された粒子を意味し、二次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いることにより測定することができる。
熱接着層における微粒子の含有量は、1質量%以上、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以上、3質量%以下であることがより好ましい。
熱接着層は、基材上に上記した材料を含んでなる熱接着層用組成物をバーコート法などにより塗布、乾燥することにより形成させることができる。熱接着層が2層からなる場合、上記方法により形成させた第1の熱接着層上に、異なる組成の熱接着層用組成物を塗布、乾燥することにより、第2の熱接着層を形成させることができる。
熱接着層の乾燥後塗布量は、1.0g/m以上、10g/m以下であることが好ましく、1.0g/m以上、7g/m以下であることがより好ましい。また、熱接着層が2層からなる場合、第1の熱接着層の乾燥後塗布量は、1.0g/m以上、10g/m以下であることが好ましく、3.0g/m以上、7g/m以下であることがより好ましく、第2の熱接着層の乾燥後塗布量は、1.0g/m以上、10g/m以下であることが好ましく、1.0g/m以上、7g/m以下であることがより好ましい。熱接着層の乾燥後塗布量が上記数値範囲内であれば、積層体のヒートシール性を維持しつつ、好適な撥水性を付与することができる。
(撥水層)
撥水層は、積層体の最外層として設けられ、その表面に撥水性微粒子が付着されてなる。撥水層に撥水性微粒子が付着されてなることにより、積層体の最表面が凹凸構造を備えることとなる。この凹凸構造により、積層体の最外層(撥水層)表面の水に対する接触角が大きくなり、積層体に優れた撥水性を付与することができる。
撥水層は、軟化温度が120℃以上の樹脂組成物を含んでなることが好ましい。撥水層がこのような樹脂組成物を含んでなることにより、撥水性微粒子を付着させる際の加熱乾燥により、撥水層が軟化し、撥水性微粒子が埋没してしまうことを防止することができる。より好ましくは、樹脂組成物の軟化温度は、180℃以上、250℃以下であり、さらに好ましくは、190℃以上、230℃以下である。
上記樹脂組成物は、例えば、塩化ビニリデンやフッ化ビニリデンなどのビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル樹脂、ナイロン樹脂などを含んでなることが好ましい。これらの中でも、耐水性、耐熱性およびガスバリア性が高く、撥水性微粒子と相互に作用して撥水性を顕著に向上させることができることから、ビニリデン樹脂がより好ましく、塩化ビニリデンが特に好ましい。撥水層は、上記した樹脂を1種または1種以上含んでいてもよい。
上記樹脂組成物は、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ニトロセルロースおよびエチルセルロースなどを含んでいてもよい。
また、樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂の他にも、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリエチレンやポリプロピレンなどのような樹脂を含んでいてもよい。
また、撥水層は、平均粒子径が、1μm以上、50μm以下のビーズ粒子を含んでなることが好ましい。このビーズ粒子は、撥水層において、凹凸付与剤として機能し、撥水層の表面張力を低下させることができるとともに、耐摩性を向上させることができる。ビーズ粒子の平均粒子径は、5μm以上、30μm以下であることがより好ましい。
ビーズ粒子としては、有機系のビーズおよび無機系のビーズを使用することができ、有機樹脂ビーズとしてはスチレン系ビーズ、ポリエチレンテレフタレート系ビーズ、ポリスルフォン系ビーズ、ポリテトラフルオロエチレン系ビーズ、ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニリデンなどが挙げられ、無機樹脂ビースとしては、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナシリケート、タルクおよびマイカなどが挙げられる。
撥水性微粒子としては、疎水化表面処理を施した酸化物微粒子、例えば、SiO、TiO、AlおよびMgOなどを使用することができる。これらの中でも、コストの面からSiOが好ましい。これらは1種または1種以上を併用してもよい。疎水化表面処理の方法としては、例えば、乾式法(CVD法、プラズマ法)を用いても、湿式法を用いてもよい。
撥水性微粒子の一次粒子の平均粒子径(平均一次粒子径)は、1nm以上、300nm以下であることが好ましく、3nm以上、100nm以下であることがより好ましい。
撥水層は、熱接着層上に上記した材料を含んでなる撥水層用組成物をグラビア法などにより塗布し、乾燥させることにより形成させることができる。
熱接着層が、1層からなる場合、撥水層の乾燥後塗布量は、0.5g/m以上、5.0g/m以下であることが好ましく、1.0g/m以上、4.0g/m以下であることがより好ましく、1.5g/m以上、3.0g/m以下であることがさらに好ましい。熱接着層が2層からなる場合も、撥水層の乾燥後塗布量は、0.5g/m以上、5.0g/m以下であることが好ましく、1.0g/m以上、4.0g/m以下であることがより好ましく、1.0g/m以上、3.0g/m以下であることがさらに好ましい。撥水層の乾燥後塗布量が上記数値範囲内であれば、積層体のヒートシール性を維持しつつ、好適な撥水性を付与することができる。
撥水層表面への撥水性微粒子の付着は、撥水性微粒子をイソプロピルアルコールなどの適当な溶媒に添加し、撥水剤とし、これを撥水層上にグラビア法などにより塗布、乾燥させることにより実施することができる。なお、撥水剤は、実質的に樹脂材料を含まないことが好ましい。
撥水性微粒子の付着量は、乾燥後塗布量換算で、0.2g/m以上、3.0g/m以下であることが好ましく、0.5g/m以上、2.0g/m以下であることがより好ましく、0.8g/m以上、1.5g/m以下であることがさらに好ましい。撥水性微粒子の乾燥後塗布量が上記数値範囲内であれば、積層体のヒートシール性を維持しつつ、好適な撥水性を付与することができる。
(その他)
本発明の積層体は、所望により、中間層、ガスバリア層などの層を任意の位置に備えていてよい。
(蓋材)
本発明による蓋材は、上記積層体を用いて作製することができ、液体や半固体、ゲル状物質などの粘性を有する内容物、例えば、ヨーグルトの包装容器の蓋材として好適に使用することができる。
本発明について実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明がこれら実施例によって限定されるものではない。
(実施例1−1)
基材の作製
印刷用紙(大王製紙社製、商品名:リュウオウコート、55g/m)の一方の面に印刷インキ(DIC社製、商品名:サイアスHR)を用いて、グラビア印刷により柄を施した。印刷用紙の非印刷面に、アルミニウム蒸着PETフィルムをドライラミネートした後、エージングを行い、基材を作製した。なお、ドライラミネートには、ポリエーテル系接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名:Ru3900)を用いた。
蓋材用撥水性積層体の作製
作製した基材の非印刷面上に、ヒートシール剤(エボニック社製、商品名:DEGALAN4311E、固形分量45%)50質量部に対して、酢酸エチル30質量部を加え、良く撹拌して得られた熱接着層用組成物を、乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるよう、バーコート法により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、熱接着層を形成させた。
熱接着層上に、塩化ビニリデンを含んでなるインキ(樹脂成分軟化温度:220℃、東京インキ社製、商品名:LG−HTコート剤B)60質量部に対して、40質量部の酢酸エチルを加え良く混ぜることにより得られた撥水層用組成物を乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるよう、ラボ用グラビア印刷機(倉敷紡績社製、商品名:GP−10)により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、撥水層を形成させた。
次いで、撥水層上に、撥水性微粒子(疎水性SiO微粒子、一次粒子の平均粒子径約1nm〜300nm)を含有した東京インキ株式会社製LG−HTリケイ剤E50質量部に対して、イソプロピルアルコール50質量部を加え、よく撹拌することにより得られた撥水剤を、乾燥後の塗布量が0.5g/mとなるよう、ラボ用グラビア印刷機(倉敷紡績社製、商品名:GP−10)により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、撥水性微粒子が付着してなる撥水層を備える蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例1−2)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を1.5g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例1−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例1−3)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を1.5g/mに、撥水剤の乾燥後の塗布量を1.0g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例1−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例1−4)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を2.0g/mに、撥水剤の乾燥後の塗布量を1.5g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例1−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例1−5)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を3.0g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例1−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例2−1)
基材の作製
印刷用紙(大王製紙社製、商品名:リュウオウコート、55g/m)の一方の面に印刷インキ(DIC社製、商品名:サイアスHR)を用いて、グラビア印刷により柄を施した。印刷用紙の非印刷面に、アルミニウム蒸着PETフィルムをドライラミネートした後、エージングを行い、基材を作製した。なお、ドライラミネートには、ポリエーテル系接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名:Ru3900)を用いた。
蓋材用撥水性積層体の作製
作製した基材の非印刷面上に、ヒートシール剤(東京インキ株式会社製、商品名:SA721W改18、ポリオレフィン系ヒートシール剤)60質量部に対して、イソプロピルアルコール20質量部および純水20質量部を加え、良く撹拌し、得られた熱接着用組成物Aを、乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるよう、バーコート法により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、熱接着層Aを形成させた。
熱接着層A上に、ヒートシール剤(東京インキ株式会社製、LG−HTシール剤U、アクリル系ヒートシール剤)90質量部に対して、酢酸エチル10質量部を加え得られた熱接着層用組成物Bを、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるよう、バーコート法により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、熱接着層Bを形成させた。
熱接着層B上に、塩化ビニリデンを含んでなるインキ(樹脂成分軟化温度:220℃、東京インキ社製、商品名:LG−HTコート剤B)60質量部に対して、40質量部の酢酸エチルを加え良く混ぜることにより得られた撥水層用組成物を、乾燥後の塗布量が0.5g/mとなるよう、ラボ用グラビア印刷機(倉敷紡績社製、商品名:GP−10)により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、撥水層を形成させた。
次いで、撥水層上に、撥水性微粒子(疎水性SiO微粒子、一次粒子の平均粒子径約1nm〜300nm)を含有した東京インキ(株)製LG−HTリケイ剤E50質量部に対して、イソプロピルアルコール50質量部を加え、よく撹拌することにより得られた撥水剤を、乾燥後の塗布量が0.2g/mとなるよう、ラボ用グラビア印刷機(倉敷紡績社製、商品名:GP−10)により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、撥水性微粒子が付着してなる撥水層を備える蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例2−2)
撥水剤の乾燥後の塗布量が0.5g/mに変更した以外は、実施例2−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例2−3)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を1.5g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例2−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例2−4)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を1.5g/mに、撥水剤の乾燥後の塗布量が0.5g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例2−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(実施例2−5)
撥水層用組成物の乾燥後の塗布量を2.0g/mに、撥水剤の乾燥後の塗布量を1.0g/mに変更し、撥水層を形成させた以外は、実施例2−1と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
(比較例1)
撥水性微粒子が付着してなる撥水層を有しない、すなわち、基材と、熱接着層とからなる蓋材(オハヨー乳業株式会製、商品名:たっぷりいちご)を用意した。
(比較例2)
基材と、撥水性微粒子が付着してなる熱接着層とからなる蓋材(森永乳業株式会社、商品名:ビヒダスBB536アロエヨーグルト)を用意した。
(比較例3)
基材の作製
印刷用紙(大王製紙社製、商品名:リュウオウコート、55g/m)の一方の面に印刷インキ(DIC社製、商品名:サイアスHR)を用いて、グラビア印刷により柄を施した。印刷用紙の非印刷面に、アルミニウム蒸着PETフィルムをドライラミネートした後、エージングを行い、基材を作製した。なお、ドライラミネートには、ポリエーテル系接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名:Ru3900)を用いた。
蓋材用撥水性積層体の作製
作製した基材の非印刷面上に、ヒートシール剤(エボニック社製、商品名:DEGALAN4311E、固形分量45%)50質量部に対して、酢酸エチル30質量部を加え、良く撹拌して得られた熱接着層用組成物を、乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるよう、バーコート法により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、熱接着層を形成させた。
熱接着層上に、撥水性微粒子(疎水性SiO微粒子、一次粒子の平均粒子径約1nm〜300nm)を含有した東京インキ株式会社製LG−HTリケイ剤E50質量部に対して、イソプロピルアルコール50質量部を加え、よく撹拌することにより得られた撥水剤を、乾燥後の塗布量が0.5g/mとなるよう、ラボ用グラビア印刷機(倉敷紡績社製、商品名:GP−10)により塗布した。次いで、ドライヤー(白光株式会社製、商品名:ハッコーヒーティングガン100V、1000W)を用いて加熱することで、撥水性微粒子が付着してなる撥水層を備える蓋材用撥水性積層体を得た。
(比較例4)
撥水剤の乾燥後の塗布量を1.5g/mに変更した以外は、比較例4と同様にして蓋材用撥水性積層体を得た。
<蓋材の性能評価>
接触角試験
接触角計(協和界面化学製)を用いて、実施例1−1〜2−6により得られた蓋材用撥水性積層体が備える、撥水性微粒子が表面に付着した撥水層と、水滴と、の接触角を測定した。また、比較例1において用意した蓋材が備える熱接着層と、水滴と、の接触角を測定した。また、比較例2において用意した蓋材が備える撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層と、水滴と、の接触角を測定した。測定結果を表1〜3に表す。また、比較例3および4により得られた蓋材用撥水性積層体が備える、撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層と、水滴と、の接触角を測定した。なお、液滴を弾いてしまい、測定を行うことができないものについては、150°以上とした。
シール強度試験
実施例1−1〜2−6により得られた蓋材用撥水性積層体が備える撥水性微粒子が表面に付着した撥水層を、ポリスチレンシートへヒートシールした(ヒートシール温度:210℃、シール幅2mm、圧力0.3MPa、時間:1秒間)。また、比較例1において用意した蓋材が備える熱接着層をポリスチレンシートへ、同様の条件で、ヒートシールした。また、比較例2において用意した蓋材が備える撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層をポリスチレンシートへ、同様の条件で、ヒートシールした。また、比較例3および4により得られた蓋材用撥水性積層体が備える撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層を、同様の条件で、ポリスチレンシートへヒートシールした。ヒートシール後、蓋材用撥水性積層体を引っ張り試験機(オリエンテック社製)を用いて剥離させ、剥離時における最大強度をシール強度とした(N/15mm)(剥離角度180°、引張り速度300mm/min)。測定結果を表1〜3に表す。
滑落性試験
実施例1−1〜2−6により得られた蓋材用撥水性積層体が備える撥水性微粒子が表面に付着した撥水層に、ヨーグルト(5g)を垂らした。また、比較例1において用意した蓋材が備える熱接着層に、ヨーグルト(5g)を垂らした。また、比較例2において用意した蓋材が備える撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層に、ヨーグルト(5g)を垂らした。また、比較例3および4により得られた蓋材用撥水性積層体が備える撥水性微粒子が表面に付着した熱接着層に、ヨーグルト(5g)を垂らした。ヨーグルトを垂らした直後に蓋材を逆さまにした場合の滑落性と、30分放置した後に蓋材を逆さまにした場合の滑落性とを、目視にて観察し、以下の評価基準で評価試験を行った。測定結果を表1〜3に表す。
◎:滑落跡が全く無い
○:滑落跡が極少量存在した
△:滑落跡が存在した
×:全く滑落せず、ヨーグルトが付着したままであった
10:蓋材用撥水性積層体
11:基材
12:熱接着層
13:撥水性微粒子
14:撥水層
20:蓋材用撥水性積層体
21:基材
22:第1の熱接着層
23:第2の熱接着層
24:撥水性微粒子
25:撥水層

Claims (11)

  1. 基材と、基材上の熱接着層と、熱接着層上の撥水層とを備え、
    前記撥水層の熱接着層側の面とは反対の面に、撥水性微粒子を付着してなることを特徴とする、蓋材用撥水性積層体。
  2. 前記撥水層が、軟化温度が120℃以上の樹脂組成物を含んでなる、請求項1に記載の蓋材用撥水性積層体。
  3. 前記樹脂組成物がビニリデン樹脂、ビニル樹脂およびナイロン樹脂からなる群より選択される1以上の樹脂を含んでなる、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記撥水層が、平均粒子径が、1μm以上、50μm以下のビーズ粒子を含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記撥水性微粒子の付着量が、乾燥後塗布量換算で、0.2g/m以上、3.0g/m以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記撥水性微粒子が、疎水化表面処理が施された、SiO、TiO、AlおよびMgOからなる群より選択される1種以上の微粒子である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記微粒子の平均一次粒子径が、1nm以上、300nm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記熱接着層が1層からなり、撥水層の乾燥後塗布量が、0.5g/m以上、5.0g/m以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
  9. 前記熱接着層が2層からなり、撥水層の乾燥後塗布量が、0.5g/m以上、5.0g/m以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
  10. 前記撥水層への前記撥水性微粒子の付着が、実質的に樹脂材料を含まない撥水剤を塗布し、乾燥させることにより行われる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の積層体を用いて作製した蓋材。
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JP2018135144A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 大日本印刷株式会社 アイスクリーム包装体用撥水性積層体およびアイスクリーム包装体
JP2021053857A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 株式会社吉野工業所 撥液構造及び容器

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