JP7116902B2 - 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法 - Google Patents

撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7116902B2
JP7116902B2 JP2017188714A JP2017188714A JP7116902B2 JP 7116902 B2 JP7116902 B2 JP 7116902B2 JP 2017188714 A JP2017188714 A JP 2017188714A JP 2017188714 A JP2017188714 A JP 2017188714A JP 7116902 B2 JP7116902 B2 JP 7116902B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
repellent
laminate
repellent layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017188714A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019064010A (ja
Inventor
内 直 也 竹
田 新 山
田 憲 一 山
城 翔 三 結
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2017188714A priority Critical patent/JP7116902B2/ja
Publication of JP2019064010A publication Critical patent/JP2019064010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7116902B2 publication Critical patent/JP7116902B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Description

本発明は、撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法に関する。
食品、飲料、医薬品、および化学品等の多くの商品分野では、それぞれの内容物に応じ、耐水性、耐油性、ガスバリア性、防湿性等の様々な機能を有する包装材料が開発されている。
包装材料の機能として、液体や半固体、ゲル状物質等高い粘性を有する内容物の包装材料への付着を防止することのできる付着防止機能が求められている。
例えば、ヨーグルト等を収容した容器の蓋材には、高い撥水性および付着防止性が求められる。
本出願人は、先の出願において、高い撥水性および付着防止性を有する積層体として、基材と、平均粒子径の異なる2種類の粒子を含む撥水層とを備える積層体を提案している。
先の出願において提案した積層体は、基材上へ、撥水層形成用塗工液を塗布し、乾燥させることにより撥水層を形成させることにより得ることができる。
しかしながら、今般、本発明者らは、基材の材質(例えば、ポリエチレン等から構成されるヒートシール性樹脂フィルムを含む多層構成フィルム等)によっては、撥水層を形成するのが困難であるか、または形成できたとしても基材との密着性が十分ではなく、これにより、該積層体の用途が制限されるとの知見を得た。
そして、本発明者らは、熱転写シート等を用いて、基材上に転写し、熱溶着させることにより形成させた撥水層は、ポリエチレンフィルム等のヒートシール性樹脂フィルムを基材として使用した場合であっても、該基材との密着性が顕著に改善されるとの知見を得た。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、その解決しようとする課題は、基材との密着性の高い転写性撥水層を備え、かつ撥水性および付着防止性の高い撥水性積層体を提供することである。
本発明の撥水性積層体は、撥水性積層体用基材と、撥水性積層体用基材に熱溶着した転写性撥水層とを備え、転写性撥水層が、撥水性微粒子を含むことを特徴とする。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体が備える転写性撥水層が含む撥水性微粒子の平均粒子径は、1nm以上、6μm以下である。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体が備える転写性撥水層における前記撥水性微粒子の含有量は、5質量%以上、85質量%以下である。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体が備える転写性撥水層は、1μm以上、50μm以下であるビーズ粒子をさらに含む。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体が備える撥水性積層体用基材は、ヒートシール性樹脂フィルムを備え、該ヒートシール性樹脂フィルムと、転写性撥水層とが熱溶着している。
本発明の上記撥水性積層体の製造方法は、
撥水性積層体用基材、および熱転写シート用基材と、転写性撥水層とを備える熱転写シートを準備する工程と、
熱転写シートが備える転写性撥水層と、撥水性積層体用基材とを重ね合わせ、熱転写シートの転写性撥水層が設けられていない面から、熱転写シートを加熱し、転写性撥水層を撥水性積層体用基材上へ転写する工程とを含み、転写性撥水層が、撥水性微粒子を含むことを特徴とする。
一実施形態において、転写性撥水層に含まれる撥水性微粒子の平均粒子径は、1nm以上、6μm以下である。
一実施形態において、転写性撥水層は、1μm以上、50μm以下であるビーズ粒子をさらに含む。
本発明によれば、様々な材質(ヒートシール性樹脂フィルム等)の基材を使用することができるため、様々な用途に用いることができ、かつ高い撥水性および付着防止性を有する撥水性積層体とすることができる。
本発明の一実施形態による撥水性積層体の断面模式図である。 本発明の一実施形態による撥水性積層体の断面模式図である。
<撥水性積層体>
本発明の撥水性積層体10は、図1に示すように、撥水性積層体用基材11と、撥水性微粒子12を含む転写性撥水層13と、を備える。
また、転写性撥水層は、図2に示すように、ビーズ粒子14をさらに含むことができる。
以下、本発明の撥水性積層体が備える各層の構成について説明する。
<撥水性積層体用基材>
撥水性積層体用基材としては、特に制限なく、包装する内容物の種類や、物流において要求される機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造性等に応じて、種々の材料が適用できる。
本発明においては、従来は、撥水層との密着性の問題から、使用することが困難であったヒートシール性樹脂フィルムおよび該ヒートシール性フィルムを備える多層フィルムを基材として使用することができる。
ヒートシール性樹脂フィルムを構成するヒートシール性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン等が挙げられる。
また、コート紙、印刷用紙、上質紙およびクラフト紙等の紙材、アルミ箔等の金属箔、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂から構成されるフィルムを基材として使用することができる。
また、上記した材料の積層体を撥水性積層体用基材として使用することもできる。例えば、PEフィルム等のヒートシール性樹脂フィルムと、PETフィルムとの多層フィルムを撥水性積層体用基材として使用することができる。
該積層は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより行うことができる。
撥水性積層体用基材の厚さは、特に限定されるものではないが、5μm以上、200μm以下とすることができる。
<転写性撥水層>
本発明の撥水性積層体が備える転写性撥水層は、後記するように、熱転写シートから、撥水性積層体用基材上に熱転写され、これと熱溶着した層である。
転写性撥水層は、撥水性微粒子を含み、撥水性微粒子としては、疎水化表面処理を施した酸化物微粒子、例えば、SiO、TiO、AlおよびMgO等を使用することができる。また、CaCO、タルク、マイカ、シリカエアロゲル、PTFE、PFA等を撥水性微粒子として使用することもできる。
これらの中でも、撥水性、付着防止性およびコストの面から疎水化表面処理を施したSiO(以下、場合により疎水化SiOという。)が好ましい。
転写性撥水層は、2種以上の撥水性微粒子を含んでいてもよい。
疎水化表面処理の方法としては、例えば、乾式法(CVD法、プラズマ法)を用いても、湿式法を用いてもよい。
また、市販される撥水性微粒子を使用してもよい。
撥水性微粒子の平均粒子径は、転写性撥水層の転写性、撥水性および付着防止性という観点からは、1nm以上、10μm以下であることが好ましく、1nm以上、6μm以下であることがより好ましい。
撥水性微粒子の平均粒子径は、走査電子顕微鏡により測定することができる。
転写性撥水層における撥水性微粒子の含有量は、本発明の積層体の撥水性および付着防止性という観点からは、5質量%以上、85質量%以下であることが好ましく、7質量%以上、70質量%以下であることがより好ましく、7質量%以上、40質量%以下であることがさらに好ましい。また、撥水性微粒子の含有量を上記数値範囲とすることにより、後記する熱転写シートからの転写性撥水層の転写性を良好なものとすることができる。
一実施形態において、転写性撥水層は、撥水性微粒子よりも平均粒子径の大きいビーズ粒子を含むことができる。
転写性撥水層が撥水性微粒子に加えて、ビーズ粒子を含んでなることにより、その表面に特有の凹凸構造が形成され、被転写体上に転写された際に、高い撥水性および付着防止性を示す。
ビーズ粒子としては、有機樹脂ビーズまたは無機ビーズ等が挙げられる。有機樹脂ビーズとしては、アクリル樹脂ビーズ、ポリエチレン樹脂ビーズ、ポリスチレン樹脂ビーズ、ウレタン樹脂ビーズ、スチレン-アクリル共重合体ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、ポリ塩化ビニルビーズ、メラミン樹脂ビーズ、ベンゾグアナミン-ホルムアルデヒド縮合体ビーズ、メラミン-ホルムアルデヒド縮合体ビーズ、ベンゾグアナミン-メラミン-ホルムアルデヒド縮合体ビーズおよびベンゾグアナミン-メラミン縮合体ビーズ等が挙げられる。また、無機ビーズとしては、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナシリケート、タルク、マイカ等が挙げられる。
上記したビーズ粒子の中でも、撥水性および付着防止性という観点からウレタン樹脂ビーズが特に好ましい。
なお、上記有機樹脂ビーズおよび/または無機ビーズを2種以上用いてもよい。
ビーズ粒子の平均粒子径は、撥水性および付着防止性という観点からは、1μm以上、50μm以下であることが好ましく、3μm以上、40μm以下であることがより好ましく、5μm以上、30μm以下であることがさらに好ましい。
転写性撥水層におけるビーズ粒子の含有量は、転写性撥水層の転写性、撥水性および付着防止性という観点からは、5質量%以上、85質量%以下であることが好ましく、20質量%以上、70質量%以下であることがより好ましい。
転写性撥水層に含まれる熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸エチル共重合体、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、転写性という観点からは、ポリエステル系樹脂が好ましく、ポリエステル系樹脂および塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を併用することが特に好ましい。
転写性撥水層は、上記した熱可塑性樹脂を2種以上含んでいてもよい。
転写性撥水層における熱可塑性樹脂の含有量と、撥水性微粒子およびウレタンビーズの総含有量との比(熱可塑性樹脂の含有量/撥水性微粒子およびウレタンビーズの総含有量)は、2/1以上、1/5以下であることが好ましく、1.5/1以上、1/3以下であることがより好ましい。含有量比を上記数値範囲とすることにより、本発明の積層体の撥水性および付着防止性をより向上させることができる。
転写性撥水層の乾燥後塗布量は、0.5g/m以上、10g/m以下であることが好ましく、1.0g/m以上、7g/m以下であることがより好ましい。これにより、転写性撥水層の転写性、本発明の積層体の撥水性および付着防止性を向上させることができる。
<その他>
また、一実施形態において、本発明の撥水性積層体は、アルミニウムや酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物からなる蒸着膜を備えることができる。これにより、得られる撥水性積層体のガスバリア性および遮光性を向上させることができる。
また、一実施形態において、本発明の撥水性積層体は、任意の層、例えば、撥水性積層体用基材に、従来公知の印刷インキを用いた印刷を施してもよい。印刷の方式も特に限定されるものではなく、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等の従来公知の方式を用いることができる。
(用途)
本発明の撥水性積層体は、様々な用途に適用することができ、例えば、ヨーグルト等を充填する容器の蓋材や、内容物を充填する成形容器、トレー、チューブ、パウチ等の包装材料の作製に使用することができる。
(撥水性積層体の製造方法)
本発明の撥水性積層体の製造方法は、
撥水性積層体用基材および後記する熱転写シートを準備する工程と、
熱転写シートが備える転写性撥水層と、撥水性積層体用基材とを重ね合わせ、熱転写シートの転写性撥水層が設けられていない面から、熱転写シートを加熱し、転写性撥水層を撥水性積層体用基材上へ転写する工程と、を含むことを特徴とする。
以下、本発明の方法に含まれる各工程について説明する。
(撥水性積層体用基材および熱転写シートを準備する工程)
熱転写シートは、熱転写シート用基材と、撥水性微粒子を含む転写性撥水層とを備える。また、熱転写シートが備える転写性撥水層は、ビーズ粒子14をさらに含むことができる。なお、転写性撥水層の構成については上記した通りである。
また、一実施形態において、熱転写シートは、熱転写シート用基材と転写性撥水層との間に離型層(図示せず)を備えていてもよい。また、一実施形態において、熱転写シートは、転写性撥水層が設けられた面とは反対の熱転写シート用基材の面に、背面層を備えていてもよい。
熱転写シート用基材として、例えば、コート紙、印刷用紙、上質紙およびクラフト紙等の紙材であったり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート-イソフタレート共重合体及びテレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体等のポリエステル系樹脂、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩酸ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂、スチレン系樹脂、並びにセロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース系樹脂等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)であったり、例えば、アルミ箔等の金属箔を使用することができる。
これらの中でも、転写性撥水層との密着性という観点からは、アルミ箔およびPETフィルム、特には、易接着コート層を備えるPETが好ましい。
また、上記した材料の積層体を熱転写シート用基材として使用することもできる。
積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製することができる。
熱転写シート用基材上への転写性撥水層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、転写性撥水層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、熱転写シート用基材上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成することができる。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体の作製に用いられる熱転写シートは、熱転写シート用基材と、転写性撥水層との間に、離型層を備えることができる。離型層は、離型剤を含むことができ、離型剤としては、例えば、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース樹脂系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤、(メタ)アクリル樹脂系離型剤およびワックス類等が挙げることができる。離型層は、上記離型剤を1種または2種以上含んでいてもよい。
離型層の厚さは、剥離力の安定性という観点から、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.5μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
離型層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、離型層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、熱転写シート用基材上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成することができる。
一実施形態において、本発明の撥水性積層体の作製に用いられる熱転写シートは、背面層を備えることができる。一実施形態において、背面層は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂としては、例えば、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン変性ウレタン系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素変性ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、シリコーン樹脂、具体的には、アクリル変性シリコーン樹脂がサーマルヘッドと背面層の焼き付き、カスの発生防止の観点から好ましい。
また、一実施形態において、背面層は、イソシアネート化合物等との併用により硬化する2液硬化型の樹脂をバインダー樹脂として含む。このような樹脂としては、ポリビニルアセタール系樹脂やポリビニルブチラール系樹脂等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、特に制限なく従来公知のイソシアネート化合物を使用できるが、その中でも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は、2,4-トルエンジイソシアネートと2,6-トルエンジイソシアネートの混合物、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、trans-シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートが挙げられ、特に2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は、2,4-トルエンジイソシアネートと2,6-トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。
一実施形態において、背面層は、無機又は有機の微粒子を含む。
無機微粒子としては、例えば、タルク及びカオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、並びに窒化ホウ素等の無機微粒子が挙げられる。
有機微粒子としては、(メタ)アクリル系樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン系樹脂、ラウロイル系樹脂、フェノール系樹脂、アセタール系樹脂、スチレン系樹脂及びポリアミド系樹脂等からなる有機樹脂微粒子、又はこれらを架橋材と反応させた架橋樹脂微粒子等が挙げられる。
背面層の厚みは、0.01μm以上、5.0μm以下であることが好ましく、0.03μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
背面層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、背面層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、熱転写シート用基材上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成することができる。
(転写工程)
本発明による方法は、熱転写シートが備える転写性撥水層を、撥水性積層体用基材上へ転写する工程を含む。
一実施形態において、転写性撥水層の転写は、サーマルヘッド、ヒートロール等を使用して行われ、具体的には、熱転写シートが備える転写性撥水層と、撥水性積層体用基材、例えば、ヒートシール性樹脂フィルムとを向かい合うように、重ね合わせ、熱転写シートの転写性撥水層が設けられていない面をサーマルヘッドにより加熱することにより行われる。
転写工程における加熱温度は、120℃以上、250℃以下であることが好ましく、130℃以上、240℃以下であることがより好ましい。加熱温度を上記数値範囲とすることにより、転写性撥水層の転写性を向上させることができる。
転写工程における転写速度は、1m/分以上、200m/分以下であることが好ましく、2m/分以上、180m/分以下であることがより好ましい。転写速度を上記数値範囲とすることにより、転写性撥水層の転写性を向上させることができる。
本発明について実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明がこれら実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
熱転写シート用基材の作製
印刷用紙(大王製紙社製、商品名:リュウオウコート、55g/m)の一方の面に、アルミニウム蒸着PETフィルムのアルミ蒸着面をドライラミネートした後、エージングを行い、熱転写シート用基材を作製した。なお、ドライラミネートには、ポリエーテル系接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名:RU3900)を用いた。
撥水性積層体形成用熱転写シートの作製
上記熱転写シート用基材のPET面上に転写性撥水層形成用塗工液を、塗布し、乾燥炉内で乾燥させることにより、塗布量2.0g/mの下記組成からなる転写性撥水層を形成し、熱転写シートを作製した。
(転写性撥水層の組成)
・樹脂成分(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂 48質量部
・ビーズ粒子(平均粒子径:20μm、ウレタン樹脂ビーズ) 38質量部
・撥水性微粒子(平均粒子径:1~300nm、疎水性SiO) 14質量部
撥水性積層体の作製
撥水性積層体用基材として、厚さ12μmのPETフィルムと厚さ50μmのPEフィルムとからなる積層体を準備し、該積層体のPE面と、上記のように作製した熱転写シートの転写性撥水層とが向かい合うように、撥水性積層体用基材、熱転写シートとを重ね合わせ、熱転写シートの基材側から、サーマルヘッドを用いて加熱し、撥水性積層体用基材上に転写性撥水層を転写させた。なお、サーマルヘッドの加熱温度は160℃、転写速度は1m/分とした。
(実施例2~8)
サーマルヘッドの加熱温度および転写速度を表1に表される数値に変更した以外は、実施例1と同様にして撥水性積層体を作製した。
(実施例9)
転写性撥水層の組成を下記のように変更し、サーマルヘッドの加熱温度および転写速度を表1に表される数値に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートおよび撥水性積層体を作製した。
(転写性撥水層の組成)
・樹脂成分(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂 48質量部
・ビーズ粒子(平均粒子径:5μm、ウレタン樹脂ビーズ) 38質量部
・撥水性微粒子(平均粒子径:1~300nm、疎水性SiO) 14質量部
(実施例10)
転写性撥水層の組成を下記のように変更し、サーマルヘッドの加熱温度および転写速度を表1に表される数値に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートおよび撥水性積層体を作製した。
(転写性撥水層の組成)
・樹脂成分(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂 25質量部
・ビーズ粒子(平均粒子径:20μm、ウレタン樹脂ビーズ) 35質量部
・撥水性微粒子(平均粒子径:1~300nm、疎水性SiO) 40質量部
(実施例11)
転写性撥水層の組成を下記のように変更し、サーマルヘッドの加熱温度および転写速度を表1に表される数値に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートおよび撥水性積層体を作製した。
(転写性撥水層の組成)
・樹脂成分(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂 25質量部
・ビーズ粒子(平均粒子径:20μm、ウレタン樹脂ビーズ) 65質量部
・撥水性微粒子(平均粒子径:1~300nm、疎水性SiO) 10質量部
(実施例12)
転写性撥水層における撥水性微粒子を、エアリカKT-3(トクヤマ社、平均粒子系:3μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートおよび撥水性積層体を作製した。
(比較例1)
コロナ処理を一方の面に施したPETフィルム(東洋紡エスペット社製、商品名:T4102、厚さ:12μm)のコロナ面に、接着剤を塗工し、PPフィルム(東レフィルム加工(株)製、商品名:ZK99S、厚さ:60μm)をラミネートした後、エージングし、積層体を作製した。
(比較例2)
厚さ12μmのPETフィルムと厚さ50μmのPEフィルムとからなる積層体を準備し、該積層体のPE面に、撥水層形成用塗工液を塗布し、乾燥させ、該積層体上に下記組成からなる撥水層を形成させた。この撥水層を手で擦ったところ、撥水層が剥がれた。
(撥水層形成用塗工液の組成)
・樹脂成分(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂 48質量部
・ビーズ粒子(平均粒子径:20μm、ウレタン樹脂ビーズ) 38質量部
・撥水性微粒子(平均粒子径:1~300nm、疎水性SiO) 14質量部
撥水性試験
実施例により得られた撥水性積層体が備える転写性撥水層表面に水滴を垂らし、協和界面化学(株)製の接触角計を用いて、転写性撥水層および水滴との接触角を測定した。
また、比較例1により得られた積層体のPP面と、水滴との接触角についても同様に測定した。測定結果を表2にまとめた。
付着防止性試験
実施例により得られた撥水性積層体を転写性撥水層が上方となるように45°傾け、転写性撥水層上に、ヨーグルト(1g)を垂らした。ヨーグルトの熱接着層への付着を目視にて観察し、以下の評価基準に従い、評価した。
また、比較例1により得られた積層体のPP面上にも同様に、ヨーグルトを垂らし、その付着防止性を評価した。評価結果を表2にまとめた。
(評価基準)
○:ヨーグルトの付着がなく、良好な付着防止性を発揮した。
△:ヨーグルトの付着が少しあったが、実用上問題なかった。
×:ヨーグルトの付着が多く、実用上問題があった。
シール強度試験
実施例1により得られた撥水性積層体を2枚準備し、転写性撥水層同士を向かい合わせ、これらをヒートシールした(ヒートシール温度:200℃、シール幅1mm、圧力0.1MPa、時間:1秒間)。
ヒートシール後、撥水性積層体を引っ張り試験機(オリエンテック社製)を用いて剥離させ、剥離時における最大強度をシール強度とした(N/15mm)(剥離角度90°、引張り速度300mm/min)。測定結果を表2に表す。その他の実施例および比較例により得られた積層体についても同様にシール強度を測定した。なお、比較例1において得られた積層体については、PP面同士をヒートシールした。
Figure 0007116902000001
Figure 0007116902000002
10:撥水性積層体
11:撥水性積層体用基材
12:撥水性微粒子
13:転写性撥水層
14:ビーズ粒子

Claims (8)

  1. ヒートシール性樹脂フィルムを備えた 撥水性積層体用基材と、前記撥水性積層体用基材のヒートシール性樹脂フィルム上に設けられた撥水層とを備え、
    前記撥水性積層体用基材が、ポリエチレン(PE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及びポリプロピレンからなる群より選択されるヒートシール性樹脂フィルムを備え、
    前記撥水層が、ポリエステル系樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含む熱可塑性樹脂と、撥水性微粒子を含み、
    前記撥水性積層体用基材のヒートシール性樹脂フィルムに、前記熱可塑性樹脂が熱溶着していることを特徴とする、撥水性積層体。
  2. 前記撥水性微粒子の平均粒子径が、1nm以上、6μm以下である、請求項1に記載の撥水性積層体。
  3. 前記撥水層における前記撥水性微粒子の含有量が、5質量%以上、85質量%以下である、請求項1または2に記載の撥水性積層体。
  4. 前記撥水層が、1μm以上、50μm以下であるビーズ粒子をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の撥水性積層体。
  5. 前記ヒートシール性樹脂フィルムが、ポリエチレンフィルムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の撥水性積層体。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の撥水性積層体の製造方法であって、
    ヒートシール性樹脂フィルムを備えた 撥水性積層体用基材、および熱転写シート用基材と、撥水層とを備える熱転写シートを準備する工程と、
    前記熱転写シートが備える前記撥水層と、前記撥水性積層体用基材が備えるヒートシール性樹脂フィルムとを重ね合わせ、前記熱転写シートの前記撥水層が設けられていない面から、前記熱転写シートを加熱し、前記撥水層を前記撥水性積層体用基材上へ転写する工程とを含み、
    前記撥水性積層体用基材が、ポリエチレン(PE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及びポリプロピレンからなる群より選択されるヒートシール性樹脂フィルムを備え、
    前記撥水層が、ポリエステル系樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含む熱可塑性樹脂と、撥水性微粒子を含むことを特徴とする、方法。
  7. 前記撥水性微粒子の平均粒子径が、1nm以上、6μm以下である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記撥水層が、1μm以上、50μm以下であるビーズ粒子をさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
JP2017188714A 2017-09-28 2017-09-28 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法 Active JP7116902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188714A JP7116902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188714A JP7116902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019064010A JP2019064010A (ja) 2019-04-25
JP7116902B2 true JP7116902B2 (ja) 2022-08-12

Family

ID=66337128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017188714A Active JP7116902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7116902B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW202136398A (zh) * 2020-01-17 2021-10-01 日商東洋紡股份有限公司 積層薄膜

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208815A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 撥水性積層体
JP2013209126A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 蓋材および該蓋材を用いて密封された密封容器
JP2014156257A (ja) 2013-02-15 2014-08-28 Toppan Printing Co Ltd 蓋材とその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208815A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 撥水性積層体
JP2013209126A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 蓋材および該蓋材を用いて密封された密封容器
JP2014156257A (ja) 2013-02-15 2014-08-28 Toppan Printing Co Ltd 蓋材とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019064010A (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5994338B2 (ja) 熱シール性フィルム及び熱シール性フィルムの製造方法
WO2017204258A1 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP6318631B2 (ja) 蓋材とその製造方法
WO2018003978A1 (ja) 包装シート及び包装体
JP6755313B2 (ja) インクジェット記録媒体及び包装材料
JP2017154459A (ja) 積層体および包装材料
WO2016136981A1 (ja) 包装材料及びその製造方法
JP7116902B2 (ja) 撥水性積層体および該撥水性積層体の製造方法
JP6485993B2 (ja) 蓋材とその製造方法
JP7369509B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP6064453B2 (ja) 包装材料およびそれを用いた包装容器
JP2017100778A (ja) 包装材料及び包装容器
JP7150410B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP6970905B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材、容器、および蓋材用撥水性積層体の製造方法
JP6761594B2 (ja) 撥水性積層体および撥水性積層体の製造方法
JP6194590B2 (ja) 蓋材とその製造方法
JP2019171807A (ja) 撥水性積層フィルム形成用積層体、撥水性積層フィルム、及びその製造方法
JP2017024740A (ja) 蓋材用撥水性積層体および蓋材
JP6997958B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP7002188B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP6928898B2 (ja) 撥水性積層体の製造方法、該方法により作製された撥水性積層体および該撥水性積層体により形成される包装体
JP7185837B2 (ja) 撥油性積層体
JP7166046B2 (ja) アイスクリーム包装体用撥水性積層体およびアイスクリーム包装体
JP6724529B2 (ja) 蓋材用撥水性積層体、蓋材および容器
JP2018115008A (ja) 包装材料及び包装容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7116902

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150