JP2016197958A - 電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】サブバッテリを充電する際の電力変換効率をあまり低下させずに電源システムのコストを抑制する技術を提供する。【解決手段】電源システム2は、メインバッテリと電力制御ユニットを接続するメイン電源配線10と、サブバッテリと補機を接続しているサブ電源配線24と、第1、第2コンバータ28、30と、ECU60を備える。第2コンバータ30は、降圧時の第1コンバータ28よりも電力変換効率が低い。ECU60は、メイン電源配線10からサブ電源配線24に供給すべき電力の目標値が第1コンバータ28の最大出力よりも小さい場合には第2コンバータ30を停止させたまま第1コンバータ28を作動させる。ECU60は、目標値が第1コンバータ28の最大出力よりも大きい場合には、第1、第2コンバータ28、30を作動させる。【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、電源システムに関する。特に、電気自動車に好適な電源システムに関する。なお、本明細書における「電気自動車」には、エンジンを備えず走行用のモータだけを備える電気自動車と、走行用のモータとエンジンを共に備えるハイブリッド車の双方を含む。
特許文献1に、メインバッテリと、メインバッテリに接続されたメイン電源配線と、メイン電源配線の電圧を平滑化する平滑コンデンサを備える電力制御ユニットと、メインバッテリと電力制御ユニットの間で、メイン電源配線の導通と非導通を切り換えるスイッチと、メインバッテリより低電圧のサブバッテリと、サブバッテリに接続されたサブ電源配線と、スイッチよりも電力制御ユニット側のメイン電源配線とサブ電源配線の間を接続しており、サブ電源配線からメイン電源配線へ昇圧して電力を供給する昇圧動作が可能なDC−DCコンバータを備える電源システムが開示されている。その電源システムは、電気自動車に搭載される。メインバッテリは走行用のモータに電力を供給する。サブバッテリは、「補機」と呼ばれるデバイス群に電力を供給する。
上記のような電源システムにおいて、スイッチを非導通から導通へ切り換える際に、メインバッテリの電圧と、電力制御ユニットの平滑コンデンサの電圧が相違していると、スイッチが導通に切り換わった直後に、メイン電源配線に大きな突入電流が流れる。そこで、スイッチを非導通から導通に切り換える前に、メインバッテリの電圧と平滑コンデンサの電圧が一致するように、平滑コンデンサのプリチャージを行う必要がある。特許文献1の電源システムでは、スイッチが非導通から導通に切り換わる前に、DC−DCコンバータが昇圧動作を行うことによって、サブバッテリから電力を供給して平滑コンデンサのプリチャージを行うことができる。この場合、DC−DCコンバータでは内部のインダクタやトランスによって出力電流の急変が抑制されているため、平滑コンデンサに大きな突入電流が流れることはない。
特開2007−318849号公報
サブバッテリからの電力供給によって平滑コンデンサにプリチャージする場合、サブバッテリからはそれほど大きな電力を供給できないため、プリチャージに長時間を要する。そこで、本願の発明者は、プリチャージ時間を短くする技術を提案した(特願2014−238705、2014年11月26日出願、本願出願時は未公開)。本願発明者によって提案された電源システムは、2個のDC−DCコンバータを備える。第1DC−DCコンバータは、スイッチ(メイン電源配線の導通と非導通を切り換えるスイッチ)よりも電力制御ユニット側のメイン電源配線とサブ電源配線の間を接続している。第2DC−DCコンバータは、スイッチよりもメインバッテリ側のメイン電源配線とサブ電源配線の間を接続している。第1DC−DCコンバータは、サブ電源配線からメイン電源配線へ昇圧して電力を供給する昇圧動作が可能である。第2DC−DCコンバータは、メイン電源配線からサブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能である。この電源システムは、メイン電源配線を導通させるのに先立って、第2DC−DCコンバータを介してメインバッテリからサブ電源配線に電力を供給する。第1DC−DCコンバータは、第2DC−DCコンバータが供給する電力とサブバッテリの電力の両方を使って平滑コンデンサをプリチャージする。この電源システムは、サブバッテリのみならずメインバッテリも使うことでプリチャージに要する時間を短くすることができる。
本願の発明者は、特願2014−238705において、第1DC−DCコンバータに、上記した昇圧動作に加えて、メイン電源配線からサブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作も加えた構成を提案している。第1DC−DCコンバータに昇圧動作と降圧動作の両方を備えることで、電源システムの性能がさらに向上する。典型的には、2個のDC−DCコンバータに降圧動作をさせることで、メイン電源配線からサブ電源配線に電力を効率よく供給することができる。
本明細書が開示する技術は、昇圧動作と降圧動作が可能な第1DC−DCコンバータと、降圧動作が可能な第2DC−DCコンバータを備える電源システムの改良に関する。一般に、電力変換効率の低いDC−DCコンバータを採用できれば、電源システム全体のコストを抑制できる。しかし、そうすると、当然ながら、メイン電源配線からサブ電源配線へ降圧して電力を供給する際の電力変換効率が下がってしまう。本明細書は、第1、第2DC−DCコンバータの性能を適切に選定するとともに2個のDC−DCコンバータを状況に応じて使い分けることによって、メイン電源配線からサブ電源配線に電力を供給する際の電力変換効率をあまり低下させずに電源システムのコストを抑制する技術を提供する。
本明細書が開示する電源システムは、メインバッテリと、メインバッテリに接続されたメイン電源配線と、メイン電源配線の電圧を平滑化する平滑コンデンサを備える電力制御ユニットと、メインバッテリと電力制御ユニットの間で、メイン電源配線の導通と非導通を切り換えるスイッチと、メインバッテリより低電圧のサブバッテリと、サブバッテリに接続されたサブ電源配線と、第1DC−DCコンバータと、第2DC−DCコンバータと、コントローラを備える。第1DC−DCコンバータは、上記スイッチよりも電力制御ユニット側のメイン電源配線とサブ電源配線の間を接続している。第1DC−DCコンバータは、サブ電源配線からメイン電源配線へ昇圧して電力を供給する昇圧動作と、メイン電源配線からサブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能である。第2DC−DCコンバータは、スイッチよりもメインバッテリ側のメイン電源配線とサブ電源配線の間を接続している。第2DC−DCコンバータは、メイン電源配線からサブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能である。コントローラは、第1DC−DCコンバータと第2DC−DCコンバータの出力を制御する。
第1DC−DCコンバータの降圧動作時の電力変換効率と、第2DC−DCコンバータの電力変換効率は異なる。第1DC−DCコンバータと第2DC−DCコンバータのうち、電力変換効率の高い方のDC−DCコンバータを高効率コンバータと称し、低い方のDC−DCコンバータを低効率コンバータと称することにする。コントローラは、メイン電源配線からサブ電源配線へ供給すべき電力の目標値が高効率コンバータの最大出力よりも小さい場合には低効率コンバータを停止させたままで高効率コンバータを作動させてサブ電源配線に電力を供給する。また、コントローラは、メイン電源配線からサブ電源配線へ供給すべき電力の目標値が前記高効率コンバータの最大出力を超えている場合には低効率コンバータと高効率コンバータの両方を作動させてサブ電源配線に電力を供給する。なお、メイン電源配線からサブ電源配線へ供給すべき電力の目標値は、例えば、上位のコントローラから電源システムのコントローラに与えられる。また、メイン電源配線からサブ電源配線へ供給すべき電力の目標値は、電圧値で与えられてもよいし、電流値で与えられてもよい。
先に述べたように、一般に、DC−DCコンバータは、電力変換効率が低いほど製造コストを抑えることができる。上記の電源システムは、2個のDC−DCコンバータのうち、一方のDC−DCコンバータに電力変換効率の低いDC−DCコンバータを採用する。電力変換効率の低いDC−DCコンバータを採用することによって、両方とも電力変換効率の高い電源システムと比較して、電源システムのコストを抑えることができる。一方、上記の電源システムによれば、メイン電源配線からサブ電源配線へ電力を供給するのに高効率コンバータが頻繁に使われ、低効率コンバータを利用する機会が少なくなる。それゆえ、一方のDC−DCコンバータに電力変換効率の低いものを採用したとしても、サブ電源配線に電力を供給する際の電力変換効率はあまり下がらない。上記の電源システムは、メイン電源配線からサブ電源配線に電力を供給する際の電力変換効率をあまり低下させずに、電源システムのコストを抑制することができる。本明細書が開示する技術の詳細およびさらなる改良は発明を実施するための形態の欄において詳細に説明する。
実施例の電源システム2を含む電気自動車の電気系統のブロック図である。 第1コンバータ28および第2コンバータ30の概略の構成を示す図である。 実施例の電源システム2における平滑コンデンサ14のプリチャージの様子を示す図である。 第1及び第2コンバータの電力変換効率を比較したグラフである。 コンバータ制御のフローチャートである。 別のコンバータ制御のフローチャートである。
図面を参照して実施例の電源システム2を説明する。実施例の電源システム2は、電気自動車に搭載されるシステムであって、走行用モータを駆動するためのシステムである。図1に、実施例の電源システム2を含む電気自動車の電気系統のブロック図を示す。図1の「MG1」は、第1モータ6を表しており、「MG2」は第2モータ8を表している。図1の「CNV」はコンバータ16を表しており、「INV」はインバータ18を表しており、「PCU」は、電力制御ユニット12を表している。図1の「SMR」はシステムメインリレー20を表している。図1の「DDC1」は、第1DC−DCコンバータ28を表しており、「DDC2」は、第2DC−DCコンバータ30を表している。図1の「ECU」は電子制御ユニット60を表しており、「AUX」は、補機26を表している。英字の意味は、他の図でも同じである。また、以下では、説明を簡単にするため、「DC−DCコンバータ」を意味するのに、単純に「コンバータ」と表記する。即ち、「第1DC−DCコンバータ28」を単純に「第1コンバータ28」と表記し、「第2DC−DCコンバータ30」を単純に「第2コンバータ30」と表記する。
電源システム2を搭載した電気自動車は、エンジン(図示せず)の動力を利用して走行することもできるし、メインバッテリ4の電力を利用して走行することもできる、ハイブリッド車である。エンジンの動力を利用して走行する場合には、エンジンが発生させた動力の一部を駆動輪(図示せず)に伝達する一方、エンジンの動力の残りを用いて第1モータ6で発電し、第1モータ6で発電した電力で第2モータ8を駆動することで、駆動輪を回転させる。なお、エンジンを始動させる際には、メインバッテリ4からの電力を第1モータ6に供給し、第1モータ6をセルモータとして機能させる。メインバッテリ4の電力を利用して走行する場合には、メインバッテリ4からの電力で第2モータ8を駆動することで、駆動輪を回転させる。
メインバッテリ4は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池である。本実施例では、メインバッテリ4の電圧は300V程度である。電気自動車は、エンジンの動力を用いて第1モータ6で発電し、第1モータ6で発電した電力をメインバッテリ4に充電することができる。また、走行中の電気自動車が減速する際に、第2モータ8で回生発電し、第2モータ8で発電した電力をメインバッテリ4に充電することもできる。メインバッテリ4には、メインバッテリ4の電圧を測定する電圧センサ4aが取り付けられている。
メインバッテリ4は、メイン電源配線10を介して、電力制御ユニット(PCU)12に接続されている。メイン電源配線10は、メインバッテリ4の正極端子に接続された正極線10aと、メインバッテリ4の負極端子に接続された負極線10bを備えている。
PCU12は、メインバッテリ4と第1モータ6および第2モータ8の間に設けられている。PCU12は、平滑コンデンサ14と、電圧センサ14aと、コンバータ16と、インバータ18を備えている。平滑コンデンサ14は、メイン電源配線10の電圧を平滑化する。電圧センサ14aは、平滑コンデンサ14の電圧を測定する。コンバータ16は、メインバッテリ4から供給される電力の電圧を、必要に応じて第1モータ6や第2モータ8の駆動に適した電圧まで昇圧する。また、コンバータ16は、第1モータ6や第2モータ8が発電した電力の電圧を、メインバッテリ4への充電に適した電圧まで降圧することもできる。本実施例では、第1モータ6や第2モータ8の駆動に用いる電圧は600V程度である。インバータ18は、メインバッテリ4から供給される直流電力を、第1モータ6や第2モータ8の駆動のための三相交流電力に変換する。また、インバータ18は、第1モータ6や第2モータ8が発電した三相交流電力を、メインバッテリ4へ充電するための直流電力に変換することもできる。
メインバッテリ4とPCU12の間には、システムメインリレー(SMR)20が設けられている。SMR20は、メイン電源配線10の正極線10aの導通と非導通を切り換えるスイッチ20aと、メイン電源配線10の負極線10bの導通と非導通を切り換えるスイッチ20bを備えている。すなわち、SMR20は、メイン電源配線10の導通と非導通を切り換える。
電源システム2は、メインバッテリ4よりも低電圧のサブバッテリ22を備えている。サブバッテリ22は、鉛電池等の二次電池である。本実施例では、サブバッテリ22の電圧は13V〜14.5V程度である。サブバッテリ22は、サブ電源配線24を介して、パワーステアリングやエアコン等の補機26に接続されている。図1において、補機26を示す一つの矩形には、電気自動車の全ての補機が含まれる。「補機26」は、サブバッテリの電力で作動するデバイス群の総称である。サブ電源配線24は、サブバッテリ22の正極端子に接続された正極線24aと、サブバッテリ22の負極端子に接続された負極線24bを備えている。サブ電源配線24の負極線24bは、接地電位を提供する。サブ電源配線24には、サブバッテリ22の電流Ihを測定する電流センサ22aが取り付けられている。電流センサ22aは、サブバッテリ22から放電する方向に電流が流れる場合に正の電流値を検出し、サブバッテリ22に充電する方向に電流が流れる場合に負の電流値を検出する。サブ電源配線24には、サブバッテリ22の電圧Vhを検出する電圧センサ22bも取り付けられている。
SMR20よりもPCU12側のメイン電源配線10と、サブ電源配線24は、第1コンバータ28を介して接続されている。第1コンバータ28は、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給する降圧動作を行うこともできるし、サブ電源配線24からメイン電源配線10へ昇圧して電力を供給する昇圧動作を行うこともできる。第1コンバータ28は、いわゆる双方向コンバータである。電源システム2では、第1コンバータ28が降圧動作を行うことで、SMR20の導通/非導通に関わらず、第1モータ6や第2モータ8が発電した電力をサブ電源配線24に供給することができる。サブ電源配線24に供給された電力は、サブバッテリ22を充電したり、補機26を駆動したりするのに使われる。また、電源システム2では、第1コンバータ28が昇圧動作を行うことで、SMR20の導通/非導通に関わらず、サブバッテリ22の電力を利用して第1モータ6や第2モータ8を駆動することができる。
SMR20よりもメインバッテリ4側のメイン電源配線10と、サブ電源配線24は、第2コンバータ30を介して接続されている。第2コンバータ30は、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給する降圧動作を行うことができる。第2コンバータ30は、いわゆる単方向コンバータであり、降圧コンバータである。電源システム2では、SMR20が導通している間、第1コンバータ28が降圧動作を行い、かつ、第2コンバータ30も降圧動作を行うことで、メイン電源配線10上の電力を、第1コンバータ28と第2コンバータ30のそれぞれを介して、サブ電源配線24に供給することができる。
電源システム2は、電子制御ユニット(ECU)60を備えている。ECU60には、電圧センサ4a、14a、電流センサ22a、電圧センサ22b等の、電源システム2に搭載された各種のセンサの検出信号が入力される。ECU60は、PCU12、SMR20、第1コンバータ28、第2コンバータ30等の、電源システム2の電気系統を構成する各種の構成要素の動作を制御する。詳しくは後述するが、第1コンバータ28は電流センサ43を備えており、第2コンバータ30は電流センサ53を備えている。それら電流センサ43、53の検出信号もECU60に入力される。
図2に、第1コンバータ28と、第2コンバータ30の概略の構成を示す。以下の説明では、第1コンバータ28に関して、メイン電源配線10側(すなわち、PCU12側)を一次側といい、サブ電源配線24側(すなわち、サブバッテリ22側)を二次側という。同様に、第2コンバータ30に関して、メイン電源配線10側(すなわち、メインバッテリ4側)を一次側といい、サブ電源配線24側(すなわち、サブバッテリ22側)を二次側という。
第1コンバータ28は、一次側フィルタ32と、一次側回路34と、トランス36と、二次側回路38と、二次側フィルタ40と、電流センサ43と、制御回路42を備えている。第1コンバータ28は、絶縁型コンバータである。一次側フィルタ32と、一次側回路34と、トランス36と、二次側回路38と、二次側フィルタ40と、電流センサ43と、制御回路42は、筐体56内に収容されている。
一次側フィルタ32は、第1コンバータ28のメイン電源配線10側でのノイズの発生を抑制する。本実施例では、一次側フィルタ32は、コンデンサ32aを備えている。
一次側回路34は、スイッチング素子34a、34b、34c、34dと、それぞれのスイッチング素子34a、34b、34c、34dに並列に接続された還流ダイオード34e、34f、34g、34hを備えている。スイッチング素子34aとスイッチング素子34bは直列に接続されており、スイッチング素子34cとスイッチング素子34dは直列に接続されている。一次側回路34は、スイッチング回路ということもできる。
トランス36は、一次側コイル36aと、二次側コイル36bを備えている。トランス36では、一次側コイル36aから二次側コイル36bへ降圧して電力を供給することもできるし、二次側コイル36bから一次側コイル36aへ昇圧して電力を供給することもできる。一次側コイル36aの一端は、スイッチング素子34aとスイッチング素子34bの間に接続されており、一次側コイル36aの他端は、スイッチング素子34cとスイッチング素子34dの間に接続されている。
二次側回路38は、スイッチング素子38a、38b、38c、38dと、それぞれのスイッチング素子38a、38b、38c、38dに並列に接続された還流ダイオード38e、38f、38g、38hと、インダクタ38iと、コンデンサ38jを備えている。スイッチング素子38aとスイッチング素子38bは直列に接続されており、スイッチング素子38cとスイッチング素子38dは直列に接続されている。二次側コイル36bの一端は、スイッチング素子38aとスイッチング素子38bの間に接続されており、二次側コイル36bの他端は、スイッチング素子38cとスイッチング素子38dの間に接続されている。二次側回路38は、スイッチング回路ということもできる。
二次側フィルタ40は、第1コンバータ28のサブ電源配線24側でのノイズの発生を抑制する。本実施例では、二次側フィルタ40は、インダクタ40aとコンデンサ40bを備えている。
電流センサ43は、二次側フィルタ40のサブ電源配線24側に備えられている。電流センサ43は、降圧動作時の第1コンバータ28の出力電流Id1を計測する。電流センサ43の計測信号(検出信号)は、制御回路42に入力されるとともに、ECU60(図1参照)にも入力される。
制御回路42は、ECU60(図1参照)と通信可能である。制御回路42は、ECU60からの指示に従って、一次側回路34のスイッチング素子34a、34b、34c、34dと、二次側回路38のスイッチング素子38a、38b、38c、38dの動作を制御する。
第1コンバータ28の動作について説明する。第1コンバータ28が降圧動作をする際には、一次側回路34において直流電力から交流電力へと変換し、トランス36において降圧して、二次側回路38において交流電力から直流電力へと変換する。なお、この場合には、二次側回路38ではスイッチング素子38a、38b、38c、38dは動作せず、還流ダイオード38e、38f、38g、38hによる整流と、インダクタ38iおよびコンデンサ38jによる平滑化がなされる。これによって、メイン電源配線10(即ちメインバッテリ4)からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給することができる。この際に、制御回路42が一次側回路34のスイッチング素子34a、34b、34c、34dのオン/オフのタイミングを調整することで、第1コンバータ28が降圧動作をする際のデューティ比を調整することができる。第1コンバータ28の降圧動作においては、デューティ比が高くなるほど、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給される電力が増加する。
逆に、第1コンバータ28が昇圧動作をする際には、二次側回路38において直流電力から交流電力へと変換し、トランス36において昇圧して、一次側回路34において交流電力から直流電力へと変換する。なお、この場合には、一次側回路34ではスイッチング素子34a、34b、34c、34dは動作せず、還流ダイオード34e、34f、34g、34hによる整流がなされ、一次側フィルタ32において平滑化がなされる。これによって、サブ電源配線24(即ち、サブバッテリ22)からメイン電源配線10へ昇圧して電力を供給することができる。この際に、制御回路42が二次側回路38のスイッチング素子38a、38b、38c、38dのオン/オフのタイミングを調整することで、第1コンバータ28が昇圧動作をする際のデューティ比を調整することができる。第1コンバータ28の昇圧動作においては、デューティ比が高くなるほど、サブ電源配線24からメイン電源配線10へ(すなわちPCU12へ)供給される電力が増加する。
なお、図2に示した第1コンバータ28の一次側フィルタ32、一次側回路34、二次側回路38、二次側フィルタ40の具体的な回路構成はあくまでも一例であって、第1コンバータ28としては、メイン電源配線10上の電力からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給する降圧動作と、サブ電源配線24からメイン電源配線10へ昇圧して電力を供給する昇圧動作が可能であれば、どのような構成のものを用いてもよい。
第2コンバータ30は、一次側フィルタ44と、一次側回路46と、トランス48と、二次側回路50と、二次側フィルタ52と、電流センサ53と、制御回路54を備えている。第2コンバータ30は、絶縁型コンバータである。一次側フィルタ44と、一次側回路46と、トランス48と、二次側回路50と、二次側フィルタ52と、電流センサ53と、制御回路54は、筐体58内に収容されている。
一次側フィルタ44は、第2コンバータ30のメイン電源配線10側でのノイズの発生を抑制する。本実施例では、一次側フィルタ44は、コンデンサ44aを備えている。
一次側回路46は、スイッチング素子46a、46b、46c、46dと、それぞれのスイッチング素子46a、46b、46c、46dに並列に接続された還流ダイオード46e、46f、46g、46hを備えている。スイッチング素子46aとスイッチング素子46bは直列に接続されており、スイッチング素子46cとスイッチング素子46dは直列に接続されている。一次側回路46は、スイッチング回路ということもできる。
トランス48は、一次側コイル48aと、二次側コイル48bを備えている。トランス48では、一次側コイル48aから二次側コイル48bへ降圧して電力を供給することができる。一次側コイル48aの一端は、スイッチング素子46aとスイッチング素子46bの間に接続されており、一次側コイル48aの他端は、スイッチング素子46cとスイッチング素子46dの間に接続されている。
二次側回路50は、ダイオード50a、50b、50c、50dと、インダクタ50eと、コンデンサ50fを備えている。ダイオード50a、50b、50c、50dは、ブリッジ回路を構成している。
二次側フィルタ52は、第2コンバータ30のサブ電源配線24側でのノイズの発生を抑制する。本実施例では、二次側フィルタ52は、インダクタ52aとコンデンサ52bを備えている。
電流センサ53は、二次側フィルタ52のサブ電源配線24側に備えられている。電流センサ53は、第2コンバータ30の出力電流Id2を計測する。電流センサ53の計測信号(検出信号)は、制御回路54に入力されるとともに、ECU60(図1参照)にも入力される。
制御回路54は、ECU60(図1参照)と通信可能である。制御回路54は、ECU60からの指示に従って、一次側回路46のスイッチング素子46a、46b、46c、46dの動作を制御する。
第2コンバータ30の動作について説明する。第2コンバータ30が降圧動作をする際には、一次側回路46において直流電力から交流電力へと変換し、トランス48において降圧して、二次側回路50において交流電力から直流電力へと変換する。この場合、二次側回路50ではダイオード50a、50b、50c、50dによる整流と、インダクタ50eおよびコンデンサ50fによる平滑化がなされる。これによって、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給することができる。この際に、制御回路54が一次側回路46のスイッチング素子46a、46b、46c、46dのオン/オフのタイミングを調整することで、第2コンバータ30が降圧動作をする際のデューティ比を調整することができる。第2コンバータ30の降圧動作においては、デューティ比が高くなるほど、メイン電源配線10(すなわちメインバッテリ4)からサブ電源配線24へ供給される電力が増加する。
なお、第2コンバータ30としては、図2に示すような、一次側回路46がスイッチング素子46a、46b、46c、46dを備えており、制御回路54が一次側回路46の動作を制御する構成に限らず、二次側回路50がスイッチング素子を備えており、制御回路54が二次側回路50の動作を制御する構成としてもよいし、一次側回路46と二次側回路50のそれぞれがスイッチング素子を備えており、制御回路54が一次側回路46と二次側回路50のそれぞれの動作を制御する構成としてもよい。図2に示した第2コンバータ30の一次側フィルタ44、一次側回路46、二次側回路50、二次側フィルタ52の具体的な回路構成はあくまでも一例であって、第2コンバータ30としては、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能であれば、どのような構成のものを用いてもよい。
図1に示す電源システム2において、SMR20を非導通から導通へ切り換える際に、メインバッテリ4の電圧と、PCU12の平滑コンデンサ14の電圧が相違していると、SMR20が導通に切り換わった直後にメイン電源配線10に大きな突入電流が流れる。そこで、電源システム2においては、SMR20を非導通から導通へ切り換える前に、メインバッテリ4の電圧と平滑コンデンサ14の電圧を一致させるために、平滑コンデンサ14のプリチャージを行う。
図3に示すように、本実施例の電源システム2では、平滑コンデンサ14へのプリチャージの際には、第1コンバータ28が昇圧動作を行うとともに、第2コンバータ30が降圧動作を行う。この場合、第1コンバータ28のサブ電源配線24側には、サブバッテリ22から供給される電流Ihに加えて、メインバッテリ4から第2コンバータ30を介して供給される電流Id2も入力される。従って、平滑コンデンサ14には、サブバッテリ22から第1コンバータ28を介して電力が供給されるだけでなく、メインバッテリ4からも第2コンバータ30と第1コンバータ28を介して電力が供給される。このような構成とすることによって、サブバッテリ22のみから電力を供給して平滑コンデンサ14のプリチャージを行う場合に比べて、プリチャージに要する時間を短縮することができる。また、このような構成とすることによって、サブバッテリ22のみから電力を供給して平滑コンデンサ14のプリチャージを行う場合に比べて、サブバッテリ22の充電電力量が低減することを抑制することができる。なお、図3では、図1で示した電圧センサ22bは図示を省略した。
電源システム2は、2個のコンバータ(第1、第2コンバータ28、30)を備えている。SMR20が導通している間、第1コンバータ28が降圧動作を行い、かつ、第2コンバータ30も降圧動作を行うことで、メイン電源配線10上の電力を、第1、第2コンバータ28、30の夫々を介して、サブ電源配線24に供給することができる。メイン電源配線10上の電力とは、主に、メインバッテリ4からの電力であるが、第1モータ6や第2モータ8が発電した電力が含まれる場合があってもよい。サブ電源配線24に供給された電力は、サブバッテリ22を充電したり、補機26を駆動したりするのに使われる。
メイン電源配線10からサブ電源配線24へ降圧して電力を供給するのに第1コンバータ28と第2コンバータ30のいずれを使うにしても、コンバータの電力変換効率は高い方が望ましい。しかしながら、電力変換効率を高めるには、前述したスイッチング素子やトランスやダイオードなどに電力損失の小さい部品を使わなければならない。あるいは、コンバータに特別な回路を組み込むことで、電力損失を小さくできる可能性もある。電力損失の小さい部品を採用したり、特別な回路を組み込んだりすると、コンバータのコストが嵩む。そこで、実施例の電源システム2では、第2コンバータ30として、電力変換効率の低いデバイスを選定し、電源システム2のコストを抑制する。一方、ECU60は、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ電力を供給する際、第1、第2コンバータ28、30の使い方を工夫して、充電の際の電力変換効率があまり下がらないようにする。その仕組みを説明する。
まず、図4に、第1、第2コンバータ28、30の電力変換効率のグラフを示す。図4の横軸は、各コンバータ28、30の出力電流[A]を示しており、縦軸は、降圧時の電力変換効率[%]を示している。グラフG1が第1コンバータ28の降圧動作時の電力変換効率を示しており、グラフG2が第2コンバータ30の電力変換効率を示している。なお、点線は、電源システムがコンバータを一つしか備えない場合の、そのコンバータの電力変換効率の一例を示している。
第2コンバータ30は、デューティ比を上げると出力電力の電圧が高くなる電圧制御型である。しかしながら、図1の回路構成の場合、第2コンバータ30の出力電圧は、サブバッテリ22の影響を受け、サブバッテリ22の電圧Vhとほぼ同じ値に維持される。すなわち、第2コンバータ30への指令電圧を増加しても、第2コンバータ30の出力電圧はサブバッテリ22の電圧Vhとほぼ同じ電圧に維持される。指令電圧を増加すると、出力電圧が増加しない代わりに、出力電流が増加する。従って、第2コンバータ30の出力電力は、その出力電流で測ることができる。第1コンバータ28の2次側(サブバッテリ22側)の出力電力についても同様のことが言える。従って、図4では、横軸に電流をとってある。以下では、第1、第2コンバータの出力電力を電流で表して説明を続ける。また、以下では、第1、第2コンバータ28、30の「出力電力」を「電流」で表現することの混乱を避けるため、「第1コンバータ28の出力電力」、「第2コンバータ30の出力電力」を、それぞれ、「第1コンバータ28の出力」、「第2コンバータ30の出力」と表記する場合がある。
図4のImaxは、サブ電源配線24に許容される電流の上限値(即ち、サブ電源配線24に許容される電力の上限値)を意味する。2個のコンバータ(第1、第2コンバータ28、30)の出力の合計がImaxとなればよいので、各コンバータの最大出力はImax/2であればよい。従って、図4のグラフG1、G2もImax/2までしか描かれていない。電源システムが一つのコンバータしか備えない場合、図4の点線が示すように、そのコンバータは、最大出力電流がImaxとなる性能が要求される。なお、本実施例では、2個のコンバータ(第1、第2コンバータ28、30)の夫々の最大出力電流がImax/2であるとした。2個のコンバータは、それらの最大出力電流が異なるものであってもよい。2個のコンバータの合計の最大出力電流がImax以上であればよい。
図4に示すように、第1、第2コンバータ28、30の電力変換効率(グラフG1、G2)は、出力の大きさに依存して変化する特性を有している。そのような特性を出力依存性と称する。第2コンバータ30の電力変換効率は、出力の全範囲において、第1コンバータ28の電力変換効率よりも低い。別言すれば、実施例の電源システム2では、第2コンバータ30として、出力の全範囲に亘ってその電力変換効率が第1コンバータ28の電力変換効率よりも低いコンバータが採用される。この場合、第2コンバータ30を「低効率コンバータ」と称し、第1コンバータ28を「高効率コンバータ」と称することができる。図4における電流Iaと電流Ibの意味については後に言及する。
電源システム2では、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ電力を供給する際、第2コンバータ30の低い電力変換効率の影響が小さくなるように、2個のコンバータ28、30を制御する。次にその制御について説明する。
2個のコンバータ28、30は、ECU60によって制御される。図5に、ECU60が実行するコンバータ制御のフローチャートを示す。図5の「DDC1」は第1コンバータ28を意味しており、「DDC2」は第2コンバータ30を意味している。
ECU60は、サブバッテリ22の電圧Vhが下限値Vminを下回ると、図5の処理を開始する。サブバッテリ22の電圧Vhは、電圧センサ22b(図1参照)から得られる。下限値Vminは、サブバッテリ22の充電を開始するための閾値である。サブバッテリ22の電圧Vhと、サブバッテリ22の充電残量(SOC:State Of Charge)の間には、相関関係があり、電圧Vhが高いほど、SOCは大きくなる。また、電圧Vhが低いほど、SOCは、小さくなる。即ち、下限値Vminは、サブバッテリ22の充電を開始すべきSOCの下限値に実質的に等価である。なお、図1から明らかな通り、「サブバッテリ22の電圧Vh」は、サブ電源配線24の電圧と表現してもよい。
ECU60は、サブバッテリ22の電圧Vhが下限値Vminを下回ると、まず、第1コンバータ28に降圧動作を開始させる(S2)。ECU60は、一定時間待った後(S3)、サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えたか否かを確認する(S4)。目標電圧VLOは、ECU60の上位のコントローラが、補機26の消費電力の変動などに応じて設定する電圧指令値である。目標電圧VLOは、別言すれば、上位のコントローラがECU60に与える、サブ電源配線24に供給すべき電力の目標値である。ECU60は、上位のコントローラから目標電圧VLOを得る。また、ステップS3の一定時間とは、例えば1分である。
サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えた場合(S4:YES)、ECU60は、第1コンバータ28の出力を固定し(S7)、図5のフローチャートの処理を終了する。なお、第1コンバータ28を停止させる処理は、図5のフローチャートとは別の処理にて行われる。サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えていない場合(S4:NO)、ECU60は、第1コンバータ28の出力が最大であるか否かを確認する(S5)。第1コンバータ28の出力が最大でない場合(S5:NO)、ECU60は、第1コンバータ28の出力を一定量だけ増加させ(S6)、ステップS3に戻る。先に述べたように、第1コンバータ28の出力を増加させるには、第1コンバータ28の各スイッチング素子に与えるパルス信号のデューティ比を高める。ステップS6では、ECU60は、例えばデューティ比を5%アップさせる。ECU60は、サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えるか(S4:YES)、あるいは、第1コンバータ28の出力が最大となるまで(S5:YES)、ステップS3〜S6の処理を繰り返す。
サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えないうちに第1コンバータ28の出力が最大となったら(S5:YES)、ECU60は、第1コンバータ28の出力を維持しつつ、第2コンバータ30の降圧動作を開始させる(S8)。ステップS5の判断がYESとなったとき、目標電圧VLOが、第1コンバータ28の最大出力よりも大きかったことが判明する。ステップS5の判断がYESのとき、ステップS8にて第2コンバータ30の動作を開始する。即ち、ステップS5とステップS8の処理は、目標電圧VLOが第1コンバータ28の最大出力を超えていたら第1、第2コンバータ28、30の双方を作動させることに相当する。なお、目標電圧VLOが第1コンバータ28の最大出力よりも小さい場合には(S5:NO)、第2コンバータ30は動作を停止したままである。
図5のフローチャートの説明に戻る。ECU60は、一定時間待った後(S9)、サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えたか否かを確認する(S10)。ステップS9の一定時間とは、例えば1分である。
サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えた場合(S10:YES)、ECU60は、第1コンバータ28と第2コンバータ30の出力を固定し(S14)、図5のフローチャートの処理を終了する。サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えていない場合(S10:NO)、ECU60は、第2コンバータ30の出力が最大であるか否かを確認する(S12)。第2コンバータ30の出力が最大でない場合(S12:NO)、ECU60は、第2コンバータ30の出力を一定量だけ増加させ(S13)、ステップS9に戻る。第2コンバータ30もスイッチング素子を含む回路であり、そのスイッチング素子に与えるデューティ比を高めることで出力を増加させることができる。ステップS13において、ECU60は、デューティ比を例えば5%アップさせる。ステップS12の分岐判断にて、第2コンバータ30の出力が最大であった場合、それ以上に出力を増加させることができないので、ECU60は、第2コンバータ30の出力を維持したまま、ステップS9に戻る(S12:YES、S9)。
ECU60は、サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超えるまで、ステップS9〜S13の処理を繰り返す。ステップS9〜S13の処理を繰り返しているうちにサブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOを超える(S10:YES)。そうしたら、ECU60は、第1、第2コンバータ28、30の出力を固定し、図5のフローチャートの処理を終了する(S14)。なお、図5のフローチャートでは、第1コンバータ28の出力を固定して(S7)、あるいは、第1、第2コンバータ28、30の出力を固定して(S14)、処理を終了する。第1、第2コンバータ28、30を停止する処理は、図5のフローチャートとは別の処理(別のサブルーチン)にて行われる。
図5のフローチャートに示したように、ECU60は、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ電力を供給する場合、第2コンバータ30よりも電力変換効率の高い第1コンバータ28を優先的に使う。別言すれば、ECU60は、メイン電源配線10からサブ電源配線24に電力を供給する際、第2コンバータ30に先立って第1コンバータ28を動作させる。ECU60は、第1コンバータ28の出力が最大となってもサブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOに達しない場合、すなわち、目標電圧VLOが第1コンバータ28の最大出力を超えている場合、第1コンバータ28の出力を最大に維持したまま、第2コンバータ30を作動させる。そうすることで、2個のコンバータ28、30のうち、一方のコンバータに低コストであるが電力変換効率の低いデバイスを採用しても、その低い電力変換効率の影響を小さくすることができる。実施例の電源システム2は、サブバッテリ22を充電する際の電力変換効率をあまり低下させずに電源システムのコストを抑制することができる。
サブ電源配線24に電力を供給する際、ECU60は、所定のインターバル(待ち時間)をおきながら、第1コンバータ28の出力を徐々に高めていく(ステップS3〜S6)。その間にサブバッテリ22の電圧Vhが高まっていく。ステップS3〜S6を繰り返すうちにサブ電源配線24の電圧Vh(サブバッテリ22の電圧Vh)が目標電圧VLOを超えれば、電力変換効率の低い第2コンバータ30を使うことなく、サブバッテリ22の充電が完了する。サブバッテリ22の電圧Vhが目標電圧VLOに達する前に第1コンバータ28の出力が最大に達したとしても、第1コンバータ28で相応の時間をかけて充電を続けているので、第2コンバータ30を起動したときにはサブバッテリ22の電圧Vhは相応に高まっている。それゆえ、第2コンバータ30を起動したとしても、第2コンバータ30を長時間使用せずに済む。こうして、電力変換効率の低い第2コンバータ30の使用機会を減らすことで、サブバッテリ22を充電する際の電力変換効率の低下が抑制される。
図6に別のコンバータ制御のフローチャートを示す。図6のフローチャートは、第1コンバータ28の最大出力電流Ithが予め定められている場合の処理である。第1コンバータ28の最大出力電流Ithは、ECU60に記憶されている。図6の処理は、上位のコントローラからの指令で開始される。上位のコントローラからは、サブ電源配線24に供給すべき電流の大きさ目標電流Ioutが与えられる。図6のフローチャートでは、まず、ECU60は、上位のコントローラから与えられた目標電流Ioutを、第1コンバータ28の最大出力電流Ithと比較する(S21)。目標電流Ioutが第1コンバータ28の最大出力電流Ithよりも小さい場合(S21:YES)、ECU60は、第1コンバータ28の降圧動作を開始させる(S22)。なお、このとき、第2コンバータ30は停止したままである。即ち、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給すべき電力の目標値(目標電流Iout)が第1コンバータ28の最大出力電流よりも小さい場合、ECU60は、第2コンバータ30を停止させたままで第1コンバータ28を作動させてサブ電源配線24に電力を供給する。一方、目標電流Ioutが第1コンバータ28の最大出力電流Ithよりも大きい場合(S21:NO)、ECU60は、第1コンバータ28と第2コンバータ30の降圧動作を開始させる(S23)。即ち、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給すべき電力の目標値(目標電流Iout)が第1コンバータ28の最大出力電流を超えている大きい場合、ECU60は、第1コンバータ28と第2コンバータ30の両方を作動させてサブ電源配線24に電力を供給する。なお、第1、第2コンバータ28、30を停止する処理は、図6のフローチャートとは別の処理で行われる。
図4に示した電力変換効率を有する2個のコンバータ28、30を採用する利点は他にもある。図4の破線は、コンバータを一つしか備えない電源システム(比較例)の場合の、そのコンバータの電力変換効率を示している。サブ電源配線24に許容される電流の上限値がImaxであるので、比較例の電源システムでは、一つのコンバータで0〜Imaxまでの広い出力範囲をカバーしなければならない。そのようなコンバータでは、高出力側での熱対策などが必要となるため、どうしても低出力側での電力変換効率が低下してしまう。
一方、実施例の電源システム2は、2個のコンバータ28、30で0〜Imaxの出力範囲をカバーできればよい。図4に示すように、夫々のコンバータは、その最大出力がImax/2であればよい。カバーすべき出力範囲が狭くなるので、低域での電力変換効率を高めることができる。なお、2個のコンバータ28、30の夫々の最大出力は異なっていてもよい。
例えば、図4に示した電流Iaは、10・15モードで走行したときの補機26の平均的な消費電流である。電流Ibは、特定のパターンで走行したときの補機26の平均的な消費電流である。10・15モード走行のとき、あるいは、特定のパターンで走行するとき、ECU60は、第1コンバータ28を使ってサブ電源配線24に電力を供給し続ければ、メイン電源配線10(メインバッテリ4)からサブ電源配線24(補機26)へ、高電力変換効率で電力を供給することが可能となる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。図5のフローチャートの場合には、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給すべき電力の目標値は電圧の単位(目標電圧VLO)で与えられた。一方、図6のフローチャートの場合には、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給すべき電力の目標値は電流の単位(目標電流Iout)で与えられる。このように、メイン電源配線10からサブ電源配線24へ供給すべき電力の目標値は、電圧値で与えられてもよいし、電流値で与えられてもよい。いずれの場合も、第2コンバータ30よりも電圧変換効率の高い第1コンバータ28が優先的に用いられる。従って、電源システム2の全体での電力変換効率に対する第2コンバータ30の低い電力変換効率の影響を小さくすることができる。なお、図6のフローチャートにおいても、サブ電源配線24に供給すべき電力の目標値は電圧値で与えられてもよい。
また、実施例の電源システム2では、ECU60は、第1、第2コンバータ28、30を電圧フィードバックによって制御する。図5のフローチャートの処理において、ECU60は、第1コンバータ28の出力電圧が最大となってもサブバッテリ22の出力電圧が所定の目標電圧VLOに達しない場合に第2コンバータ30を作動させる(図5のステップS5:YES、S8)。ECU60は、第1、第2コンバータ28、30を電流フィードバックによって制御してもよい。即ち、ECU60は、第1コンバータ28の出力電流が最大となってもサブバッテリ22の出力電流が所定の目標電流に達しない場合に第2コンバータ30を作動させるようにプログラムされていてもよい。先に述べたように、「サブ電源配線24に供給すべき電力の目標値」は、「目標電圧」であってもよいし、「目標電流」であってもよい。電圧フィードバック制御と電圧フィードバック制御の両者を含むように表現すると、図5のフローチャートにおけるECU60の処理は、次のように表現できる。ECU60は、メイン電源配線10からサブ電源配線24に電力を供給する際、第2コンバータ30の始動に先立って第1コンバータ28を動作させる。そして、ECU60は、第1コンバータ28の出力が最大となってもサブバッテリ22の出力が所定の目標値に達しない場合に、第2コンバータ30を作動させる。
実施例で説明したように、本明細書が開示する電源システムは、メインバッテリの電力を伝送するメイン電源配線と、メインバッテリよりも電圧が低いサブバッテリの電力を伝送するサブ電源配線の2電源システムである。そのような電源システムは、特に、高電圧で駆動する走行用モータと、低電圧で駆動する補機を備える電気自動車に好適である。
実施例では、第2コンバータ30の電力変換効率が第1コンバータ28の電力変換効率よりも低い。従って、第2コンバータ30が低効率コンバータに相当し、第1コンバータが高効率コンバータに相当する。第1コンバータ28は、双方向コンバータであり、降圧動作と昇圧動作の双方が可能である。一方、第2コンバータ30は、降圧動作のみが可能である。双方向コンバータである第1コンバータ28の方が、第2コンバータ30よりも利用の機会が多いため、第1コンバータ28は、電力変換効率が高い方がよい。それゆえ、第2コンバータ30を低効率コンバータに選定するのが好適である。
ただし、第2コンバータ30は、降圧動作のみが可能な単方向コンバータに限られるものではない。第2コンバータ30も、第1コンバータ28と同様に、双方向コンバータであってもよい。
また、第2コンバータ30を低効率コンバータに選定し、第1コンバータ28を高効率コンバータに選定するのが好ましいが、その逆に、第1コンバータ28を低効率コンバータに選定し、第2コンバータ30を高効率コンバータに選定してもよい。
図4のグラフ、図5及び図6のフローチャートは一例であり、本明細書が開示する技術は、これらに限定されるものではない。
実施例のECU60が、請求項におけるコントローラの一例に相当する。なお、請求項における「コントローラ」は、現実には、複数のプロセッサが協働して実現されるものであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電源システム 4:メインバッテリ 4a、14a、22b:電圧センサ 6:第1モータ 8:第2モータ 10:メイン電源配線 10a:正極線 10b:負極線 12:PCU 14:平滑コンデンサ 16:コンバータ 18:インバータ 20:SMR 20a、20b:スイッチ 22:サブバッテリ 22a、43、53:電流センサ 24:サブ電源配線 24a:正極線 24b:負極線 26:補機 28:第1コンバータ(第1DC−DCコンバータ) 30:第2コンバータ(第2DC−DCコンバータ) 32、44:一次側フィルタ 32a、38j、44a、40b、50f、52b:コンデンサ 34、46:一次側回路 34a−34d、38a−38d、46a−46d、50g−50j:スイッチング素子 34e−34h、38e−38h、46e−46h、50k−50n:還流ダイオード 34i−34l、50a−50d:ダイオード 36、48:トランス 36a、48a:一次側コイル 36b、48b:二次側コイル 38、50:二次側回路 38i、40a、50e、52a:インダクタ 40、52:二次側フィルタ 42、54:制御回路 56、58:筐体 60:ECU

Claims (5)

  1. メインバッテリと、
    前記メインバッテリに接続されたメイン電源配線と、
    前記メイン電源配線の電圧を平滑化する平滑コンデンサを備える電力制御ユニットと、
    前記メインバッテリと前記電力制御ユニットの間で、前記メイン電源配線の導通と非導通を切り換えるスイッチと、
    前記メインバッテリより低電圧のサブバッテリと、
    前記サブバッテリに接続されたサブ電源配線と、
    前記スイッチよりも前記電力制御ユニット側の前記メイン電源配線と前記サブ電源配線の間を接続しており、前記サブ電源配線から前記メイン電源配線へ昇圧して電力を供給する昇圧動作と、前記メイン電源配線から前記サブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能な第1DC−DCコンバータと、
    前記スイッチよりも前記メインバッテリ側の前記メイン電源配線と前記サブ電源配線の間を接続しており、前記メイン電源配線から前記サブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能な第2DC−DCコンバータと、
    前記第1DC−DCコンバータの降圧時の出力と前記第2DC−DCコンバータの出力を制御するコントローラと、
    を備えており、
    降圧時の前記第1DC−DCコンバータと前記第2DC−DCコンバータの一方は他方よりも電力変換効率が低く、
    降圧時の前記第1DC−DCコンバータと前記第2DC−DCコンバータのうち、電力変換効率の低い方を低効率コンバータとし、電力変換効率の高い方を高効率コンバータとしたときに、前記コントローラは、
    メイン電源配線からサブ電源配線へ供給すべき電力の目標値が前記高効率コンバータの最大出力よりも小さい場合には前記低効率コンバータを停止させたままで前記高効率コンバータを作動させて前記サブ電源配線に電力を供給し、
    前記目標値が前記高効率コンバータの最大出力を超えている場合には前記低効率コンバータと前記高効率コンバータの両方を作動させて前記サブ電源配線に電力を供給する、
    ことを特徴とする電源システム。
  2. 前記目標値は電圧値で与えられることを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記コントローラは、
    前記メイン電源配線から前記サブ電源配線に電力を供給する際、前記低効率コンバータに先立って前記高効率コンバータを動作させ、
    前記高効率コンバータの出力電圧が最大となっても前記サブ電源配線の電圧が前記目標値に達しない場合に前記低効率コンバータを作動させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記コントローラは、前記サブ電源配線に電力を供給する際、前記高効率コンバータの出力を徐々に高めていくことを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
  5. 前記第2DC−DCコンバータは、前記メイン電源配線から前記サブ電源配線へ降圧して電力を供給する降圧動作が可能であるが、前記サブ電源配線から前記メイン電源配線へ昇圧して電力を供給することはできない単方向DC−DCコンバータであり、
    前記第1DC−DCコンバータが前記高効率コンバータであり、前記第2DC−DCコンバータが前記低効率コンバータであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電源システム。
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