JP2016196104A - インクジェット光造形法における光造形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モデル材(α)が単官能エチレン性不飽和単量体(A)と多官能エチレン性不飽和単量体(B)と光重合開始剤(C)とを含有し、モデル材用吐出ヘッドからモデル材(α)を、サポート材用吐出ヘッドからサポート材(β)を造形テーブル上に吐出し、吐出されたモデル材(α)を光硬化手段により光硬化させ、モデル材(α)とサポート材(β)からなる積層体(γ)を形成する工程(I)と、積層体(γ)からサポート材(β)にて構成される部分を除去することにより、三次元造形物(δ)を造形物として取り出す工程(II)と、前記三次元造形物(δ)を加熱処理することにより、未硬化成分としての多官能エチレン性不飽和単量体(B)の少なくとも一部を除去する工程(III)と含むインクジェット光造形法を用いた光造形品の製造方法。
【選択図】図1
Description
近年、インクジェット方式による光造形法が提案され、従来法に比べ、インクジェットノズルから吐出した液状の光硬化性樹脂を硬化させ、積層して光造形することが可能となり、従来のように大型の樹脂液槽や暗室の設置が不要となる等の利点がある。光造形機がコンパクトで小型化できる他、CAD(Computer Aided Design)システムを用いることにより、自由に立体モデルを作製できる3DCADとして注目されている(例えば特許文献7参照)。
すなわち、本発明は、インクジェット光造形法を用いた光造形品の製造方法であって、
モデル材(α)が単官能エチレン性不飽和単量体(A)と多官能エチレン性不飽和単量体(B)と光重合開始剤(C)とを含有し、モデル材用吐出ヘッドから前記モデル材(α)を、サポート材用吐出ヘッドからサポート材(β)を造形テーブル上に吐出し、吐出された前記モデル材(α)を光硬化手段により光硬化させ、前記モデル材(α)と前記サポート材(β)からなる層を形成し、さらにこれを高さ方向に繰り返し、前記モデル材(α)と前記サポート材(β)からなる積層体(γ)を形成する工程(I)と、
前記積層体(γ)から前記サポート材(β)にて構成される部分を除去することにより、前記モデル材(α)からなる三次元造形物(δ)を造形物として取り出す工程(II)と、
前記三次元造形物(δ)を加熱処理することにより、三次元造形物内の未硬化成分としての多官能エチレン性不飽和単量体(B)の少なくとも一部を除去する工程(III)と、
を含むことを特徴とする光造形品の製造方法である。
前記積層体(γ)から前記サポート材(β)にて構成される部分を除去することにより、前記モデル材(α)からなる三次元造形物(δ)を造形物として取り出す工程(II)と、
前記三次元造形物(δ)を加熱処理することにより、三次元造形物内の未硬化成分としての多官能エチレン性不飽和単量体(B)の少なくとも一部を除去する工程(III)の三段階の工程から構成される。
[エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等メチル(メタ)アクリレート及びtert−ブチル(メタ)アクリレート等]
炭素数6〜20の脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート;
[シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン及びアダマンチル(メタ)アクリレート等]
複素環式骨格を有する(メタ)アクリレート;
[4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン等]
炭素数9〜15の芳香環を有する(メタ)アクリレート;
[フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等]
炭素数5〜15の水酸基を有する(メタ)アクリレート;
[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等]
数平均分子量(以下、Mnと略記)200〜2,000の水酸基を有する(メタ)アクリレート;
[ポリエチレングリコール(以下、PEGと略記)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(以下、PPGと略記)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びPEG−PPGブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレート等]
炭素数3〜15の(メタ)アクリルアミド誘導体;
[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]が挙げられる。
(B)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。以下具体例を示す。
[ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート及び2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート等]
炭素数10〜30の脂環式骨格を有するジ(メタ)アクリレート;
[ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等]
炭素数10〜40の芳香環を有するジ(メタ)アクリレート;
[ビスフェノキシフルオレンジ(メタ)アクリレート等]
Mn200〜2,000の水酸基を有するジ(メタ)アクリレート;
[PEGジ(メタ)アクリレート及びPPGジ(メタ)アクリレート等]
等が挙げられる。
(B)のうち耐熱性の観点から好ましいものはジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレートおよびビスフェノキシフルオレンジ(メタ)アクリレートである。
(B)の内、光硬化物の耐熱性の観点から、そのホモポリマーのガラス転移点(以下Tgと省略)は好ましくは200℃以上であり、より好ましくは205℃〜230℃、更に好ましくは210〜220℃である。
ベンゾイン化合物(炭素数14〜18の化合物);
[例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等]
アセトフェノン化合物(炭素数8〜18の化合物);
〔例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン〕;
アントラキノン化合物(炭素数14〜19の化合物);
〔例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン]
チオキサントン化合物(炭素数13〜17の化合物);
[例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン及び2−クロロチオキサントン]
ケタール化合物(炭素数16〜17の化合物);
[例えばアセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール]
ベンゾフェノン化合物(炭素数13〜21の化合物);
[例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド及び4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン]
ホスフィンオキシド(炭素数22〜28の化合物);
[例えば1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド];
及びこれらの混合物等が挙げられる。
これらの(C)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(D)には、重合禁止剤、着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、充填剤等が含まれ、目的に応じて種々選択することができ、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<工程(I)>
図1は、インクジェット方式の三次元造形システムの概略図である。図1に示すように、このシステムは、パーソナルコンピュータ(パソコン)1と、このパソコン1と接続される三次元造形装置2とから構成されている。パソコン1は、造形すべき物体の三次元CADデータの入力を受け付け、この入力されたCADデータを三次元造形用のデータとして、例えばSTL(Stereo Lithographyの略)データに変換し、更に、この三次元STLデータから、Z方向にスライスした各レイヤ(層)のデータを生成する。
図2及び図3に示すように、三次元造形装置2は、Z方向に移動可能な造形テーブル21と、この造形テーブル上にモデル材を吐出するためのモデル材用のプリンタヘッド22と、この造形テーブル上にサポート材を吐出するためのサポート材用のプリンタヘッド23と、プリンタヘッド22及び23から吐出され、造形テーブル21上に形成された層の上面を平滑にするために、余分なモデル材及びサポート材を除去するためのローラ24と、塗布された少なくともモデル材を光硬化させるためのUV光源25とを有する。
言い換えれば、ローラ24が作用する時点のプリンタヘッドモジュール26が走査する方向と、ローラ24の下部が回転する方向(図2に示す矢印方向)とが同じ向きに回転するように制御されることが好ましい。
また、UV光源25としては、光硬化型の樹脂を硬化させるために一般的によく用いられるUVランプ又はLEDを用いることが好ましい。
また、造形テーブル21は、図示しない駆動手段によって、各レイヤ(層)に対応する各スライスデータに基づいて各レイヤ(層)を形成する毎に、次のレイヤの形成に先だって、各レイヤの厚み分だけ、下方(Z方向)に移動する。
各プリンタヘッド22及び23に対しては、モデル材及びサポート材のカートリッジ27及び28が各々接続され、その接続経路途中に各々供給用ポンプ29及び30が設けられている。各カートリッジ27及び28は、内部のモデル材又はサポート材がなくなると、交換可能となっている。
三次元造形のためのCADデータが1に入力されると、STLデータに変換されるとともに、上述した画面上にて、三次元造形装置2の保有する造形空間内における三次元的なデータ(モデル)の姿勢を決定した後、1からZ方向の各スライスデータが三次元造形装置2に送られる。
三次元造形装置2は、プリンタヘッドモジュール26を主走査方向に往復動作させるとともに、その往復動作中に、受け取った各スライスデータに基づき適切な位置にモデル材とサポート材とを各プリンタヘッド22及び23から吐出制御させることにより、各スライスデータに対応する各層を造形テーブル上に積層していく。
各層には少なくともモデル材がプリンタヘッド22から適切な位置に吐出され、必要に応じて、サポート材もプリンタヘッド23から適切な位置に吐出され各層が造形されることになる。
そして、このローラ24によって平滑化された表面に対して、プリンタヘッドモジュール26に載置されるUV光源25から紫外線を照射することによって、造形テーブル21上に形成されている最上面に位置する層の硬化を行わせる。なお、各層は、少なくともモデル材によって形成され、必要に応じてサポート材を加えて形成されることは言うまでもない。
従って、各層の形成は、各プリンタヘッド22及び23からモデル材とサポート材の吐出により、造形テーブル21上の最上面に位置する層の形成、その層の表面をローラ24による平滑化、平滑化された、造形テーブル21上の最上面に位置する層に対する紫外線の照射による層の硬化によって行われ、これらの工程を繰り返すことにより、三次元のモデルを造形することになる。
上述したように、Mの部分のモデル材がZ方向の下方から上方に略Sの字状になっているため、図6に示すモデル材の左右の湾曲している部分を支持するために、Sの部分にサポート材が設けられるように造形させている。
そして、造形後の造形物の荷重たわみ温度を測定したところ、荷重たわみ温度が50〜80℃となり、上述した目標荷重たわみ温度に達していないことがわかった。
この結果を踏まえ、本出願の発明者らは、造形完了後の造形物を分析した結果、造形物には、未硬化成分が含まれており、この未硬化成分の存在によって、造形物の荷重たわみ温度が目標値に達していない理由であることが判明した。
図7の(イ)は、このようにして造形が完了したサポート材を含むモデルを示す概略図であり、図7の(ロ)は、造形が完了したサポート材を含むモデルからサポート材を除去したモデルを示す概略図である。
図7の(イ)に示すように、三次元造形装置2により、三次元のモデルの造形が完了した時点では、このモデルには、造形中のモデル材の支持のためのサポート材が一体的に形成されている。このため、このサポート材は、水溶解性の材料からなっているため、例えば水に浸けることにより、図7の(ロ)に示すようなモデル材のみからなるモデル(光造形品)を得ることができる。このようにして、本発明の光造形品を得ることができる。
工程(III)において、除去される未硬化成分としての(B)は工程(I)の光硬化反応において、未反応の成分のことであり、通常成分全体の0.1〜5%が相当する。
なお、工程(II)後の三次元造形物(δ)中に未硬化成分としての(A)が含まれている場合は、工程(III)において、未硬化成分としての(A)の少なくとも一部を併せて除去しても構わない。
(1)アルキレンオキサイド付加物系溶媒;
本溶媒は活性水素化合物、例えば水、アルコール、アミン、カルボン酸等にエチレンオキサイド(以下EOと省略)、プロピレンオキサイド(以下POと省略)、ブチレンオキサイド(以下BOと省略)等のアルキレンオキサイドを付加することで得られる溶媒である。
例えば、ポリエチレングリコール(水のEO5モル付加物)、プロピレングリコール(水のPO5モル付加物)、ブタノールのEO6モル付加物、ヘキサノールのBO5モル付加物等が挙げられる。
(2)アルコール系およびエーテル系溶媒;
[1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ヘキシルグリコール、等]
(3)炭化水素系溶媒;
[ターベン(ソルベントナフサ)、ソルベント#150(高沸点芳香族炭化水素)等]
(4)エステル系溶媒;
[酢酸カルビトール、乳酸ブチル、酢酸メトキシブチル等]
(5)シリコーンオイル;
[ジメチルシリコーンオイル等]
反応容器にPPG[商品名「PPG−400」、三洋化成工業(株)製、Mn=400]400部、水添MDI(ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート)524部及びウレタン化触媒0.5部を仕込み、80℃で4時間反応させ、その後2−ヒドロキシエチルアクリレート232部を加え、80℃で8時間反応させてウレタン基を有するエチレン性不飽和単量体(B−4)を得た。得られたウレタン基を有するエチレン性不飽和単量体(B−4)の官能基数は2、Mnは1,388であった。
反応容器にPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)[商品名「PTMG−1000」、三菱化学(株)製、Mn1,000]1,000部、IPDI(イソホロンジイソシアネート)333部及びウレタン化触媒0.5部を仕込み、80℃で4時間反応させ、その後2−ヒドロキシエチルアクリレート116部を加え、80℃で8時間反応させてウレタン基を有するエチレン性不飽和単量体(B−5)を得た。得られたウレタン基を有するエチレン性不飽和単量体(B−5)の官能基数は2、Mnは2,898であった。
表1に示すモデル材の原料の配合組成(重量部)を均一混合して、実施例1のモデル材(α−1)を得た。
また特開2012−111226号公報の「実施例2−1」に基づきサポート材の原料の配合組成(重量部)を均一混合してサポート材(β−1)を得た。
実施例1と同様のサポート材(β−1)を用い、モデル材配合組成(部)以外は上記実施例1と同様の工程処理を行い、三次元造形物(ε−2)〜(ε−8)および(ε’−3)〜(ε’−4)を得た。
モデル材配合組成(重量部)および工程III以外は実施例1と同様に工程処理を行い、工程IIIにおいては表1に示すように循風乾燥機[ESPEC(株)製]を用いて大気雰囲気下中で100℃下、24時間加熱処理することで、実施例9に示す三次元造形物(ε−9)を得た。
表1に示すとおりモデル材配合組成(重量部)を元に工程Iおよび工程IIを実施し、工程II終了段階に得た三次元造形物(δ’−1)および(δ’−2)については工程IIIの処理を実施せず、それぞれ(ε’−1)および(ε’−2)とした。
結果を表1に示す。
なお、加熱処理を行っていない比較例1及び2については、工程II終了段階に得た三次元造形物について特性の評価を行った。表1には「加熱処理後の荷重たわみ温度」「加熱処理後の破断強度」「加熱処理後の造形物のTg」として示しているが、比較例1及び2では加熱処理は行っていない。
(A−1):イソボルニルアクリレート[商品名「ライトアクリレートIBXA」、共栄社化学(株)製、官能基数=1]
(A−2):イソボルニルメタクリレート[商品名「ライトエステルIB−X」、共栄社化学(株)製、官能基数=1]
(A−3):1−アダマンチルアクリレート[商品名「1−AdA」、大阪有機化学工業(株)製、官能基数=1]
(B−2):ビスフェノキシフルオレンジメタクリレート[商品名「BPEF−MA」、新中村化学(株)製、官能基数=2]
(B−3):ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート[商品名「ライトアクリレートDCP−A」、共栄社化学(株)製、官能基数=2]
(C−2):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
(C−3):ビス(2,4,6、−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド[商品名「イルガキュア819」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
(D−2):ヒドロキノンモノメチルエーテル[和光純薬工業(株)製](重合禁止剤)
(D−3):カーボンブラック[商品名「MHIブラック#220」、御国色素(株)製](着色剤)
(E−2):ポリプロピレングリコール(Mn約400)[商品名「サンニックスPP−400」、三洋化成工業(株)製]
(E−3):ジメチルシリコーンオイル[商品名「KF−96」、信越化学工業(株)製]
<加熱処理前の造形物の荷重たわみ温度の測定方法>
工程IIで得られた三次元造形物(δ)を荷重たわみ温度測定装置型番「148−HDPC−3」、安田精機(株)製]を用いて、JIS−K7191に準じて荷重たわみ温度を測定した。荷重は高荷重(1.8MPa)とした。
工程IIIで得られた三次元造形物(ε)を上記と同じ方法で荷重たわみ温度を測定した。荷重は高荷重(1.8MPa)とした。
工程IIIで得られた三次元造形物(ε)をオートグラフ[(株)島津製作所製]を用いて、試験速度50mm/分で引張り、JIS−K7113に準じて引張破断強度を測定し、破断強度とした。
工程IIIで得られた三次元造形物(ε)をカッターで幅5mm、長さ50mmの形状に成型したものを試験片とする。
この試験片を水平固定した状態で恒温恒湿器(40℃、10%RH)中に24時間静置後、重力による変形で垂れ下がった部分と水平面からの距離を測定し、保管時の変形(mm)とした。
工程IIIで得られた三次元造形物(ε)をカッターで幅5mm、長さ50mmの形状に成型した試験片を用いて、動的粘弾性測定(DMA)装置[型番「Rheogel−E4000」、(株)ユービーエム製]を用いて、DMA法により、引張モード、10HzでTgを測定した。
2 三次元造形装置
21 Z方向に移動可能な造形テーブル
22 モデル材用のプリンタヘッド
23 サポート材用のプリンタヘッド
24 ローラ
25 UV光源
26 プリンタヘッドモジュール
27 モデル材のカートリッジ
28 サポート材のカートリッジ
29 供給用ポンプ
30 供給用ポンプ
Claims (7)
- インクジェット光造形法を用いた光造形品の製造方法であって、
モデル材(α)が単官能エチレン性不飽和単量体(A)と多官能エチレン性不飽和単量体(B)と光重合開始剤(C)とを含有し、モデル材用吐出ヘッドから前記モデル材(α)を、サポート材用吐出ヘッドからサポート材(β)を造形テーブル上に吐出し、吐出された前記モデル材(α)を光硬化手段により光硬化させ、前記モデル材(α)と前記サポート材(β)からなる層を形成し、さらにこれを高さ方向に繰り返し、前記モデル材(α)と前記サポート材(β)からなる積層体(γ)を形成する工程(I)と、
前記積層体(γ)から前記サポート材(β)にて構成される部分を除去することにより、前記モデル材(α)からなる三次元造形物(δ)を造形物として取り出す工程(II)と、
前記三次元造形物(δ)を加熱処理することにより、三次元造形物内の未硬化成分としての多官能エチレン性不飽和単量体(B)の少なくとも一部を除去する工程(III)と、
を含むことを特徴とする光造形品の製造方法。 - 前記未硬化成分の除去工程(III)での加熱処理温度が50〜140℃である請求項1に記載の光造形品の製造方法。
- 前記未硬化成分の除去工程(III)において、加熱処理を溶解度パラメータ−(SP)が8〜18である溶媒中に浸漬して行うことを特徴とする請求項1または2記載の光造形品の製造方法。
- 前記未硬化成分の除去工程(III)において浸漬に用いられる溶媒がアルキレンオキサイド付加物であることを特徴とする請求項3記載の光造形品の製造方法。
- 前記未硬化成分の除去工程(III)において、加熱処理を大気雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1または2記載の光造形品の製造方法。
- 三次元造形物の加熱処理前の荷重たわみ温度が50〜80℃であり、加熱処理後の荷重たわみ温度が90〜120℃である請求項1〜5のいずれか記載の光造形品の製造方法。
- 多官能エチレン性不飽和単量体(B)が、分子内に2〜6個のメタクリル基を含有する請求項1〜6のいずれか記載の光造形品の製造方法。
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