JP2016193784A - オフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法 - Google Patents

オフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷したブロード紙のみを折り畳み時、又は印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で折り畳み時にシワが発生するのを防止することを、大掛かりな装置を必要とせずに実現できる装置及び方法を提供する。
【解決手段】印刷したブロード紙のみ折胴17の折ブレード171aを介して折込みローラー19,19に送って折り畳むことと、印刷したセクション紙を印刷したブロード紙に重ねた状態で折ブレード171aを介して折込みローラー19,19に送って折り畳むことを択一的に行うように構成し、折ブレード171aを介してセクション紙を折込みローラーに送る際にセクション紙にシワが発生するのを防止するシワ発生防止部材を折胴外周面の折ブレード突出位置近傍の所定位置に取り外し可能に備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷したブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機の折胴装置及びこれを用いた印刷方法に関する。
巻取紙に印刷するために従来から知られるオフセット輪転機や近年使用し始められているデジタル印刷機においては、印刷部で印刷した一枚乃至複数枚のウェブを折胴装置で折り畳んで折丁の形で排紙することが行われている。
この折り畳み方式には多様な種類があるが、この種の折胴装置の一例として、オフセット輪転機では、折ブレードを装備した折胴と、フォルディングローラーと呼ばれる折込みローラーとを組み合わせてウェブを折り畳む方式が一般的に多用されている。
この折胴装置の概略構造について以下に説明する。オフセット輪転機やデジタル印刷機で印刷されたウェブは、ドラッグローラーによって折胴装置に導かれ、三角形状のフォーマー及びその下部に設けられた一対のフォーミングローラーによってウェブの進行方向に対して平行に二つ折り(縦折り)されて縦折りウェブとなる。
この縦折りウェブは、縦折り目側(袋側)と縦折り開き端側(ペラ側)から構成され、フォーミングローラーの下部に設けられたニッピングローラーに差し込まれ、折胴及び鋸胴の間へと送り込まれる。
鋸胴には、鋸台に支持された鋸刃が組み込まれており、折胴及び鋸胴の対向回転作動によって、折胴の外周に設けられた鋸刃受との間で、縦折りウェブを進行方向に一定ピッチで切断する。
折胴には、鋸刃を受ける部材として、ゴム等の弾力のある材質で形成された一対の鋸刃受と、縦折りウェブの切断位置の進行方向直上流の位置に突き刺して縦折りウェブを移送するための針と、鋸刃で切断された縦折りウェブを折胴の定まった回転位相位置で折るための折ブレードが設けられている。
鋸胴が縦折りウェブを切断する前に、針で切断位置の進行方向直上流の位置に突き刺し、切断された端部を進行方向の下流側とする縦折りウェブは、針で保持されたまま折胴の外周面に沿って移送され、次の鋸胴の切断動作によって、進行方向の上流側が一定の長さに切断され、切断された縦折りウェブとなる。
そして、切断された縦折りウェブの略中央になる位置に、折胴の外周面から折ブレードが突出し、同時に切断された縦折りウェブの進行方向の下流側を保持していた針が折胴の外周面から折胴内に入り込む。この折ブレードは切断された縦折りウェブの中央相当位置を一対の折込みローラー間に差し込むように位置調整されている。
この切断された縦折りウェブは、前述したようにその中央相当位置を一対の折込みローラーの間に差し込まれて、四つ折り状態となった折丁となり、下流側に送り出され、デリバリーファンを介して搬送ベルト上に所定のピッチでラップした状態に整列され、機外へと排出される。そして、折胴装置とは別に設けられた搬送装置によって後工程へと運ばれる。
上述の従来構造において、複数セクション折丁の場合、特に日刊新聞紙(日刊紙)等の厚頁(20頁以上)のブロード紙に、薄頁(2頁〜8頁)のセクション紙を差し込んだ(所謂、セクション印刷された)折丁に関しては、折胴の外周に沿いながら一対の折込みローラーの間に入っていく際に、アウトサイドセクションとなるブロード紙は袋側が先行していく傾向にある一方で、インサイドセクションとなるセクション紙の袋側はペラ側に比べて後行していく傾向にある。そして、その袋側が遅れて一対の折込みローラーの間に入っていくことや、走行紙のバタつき等の影響で、薄頁のインサイドセクションとなるセクション紙の特に袋側にシワ等の不具合が発生する。
一方、例えば、印刷時における厚さの薄い印刷紙のシワ発生を防止するために、その印刷紙の端部が当たる折胴の表面の少なくとも周辺部分を梨地仕上げとしたり、又は表面摩擦抵抗の小さいテープ状のものを貼ったりすることにより、その印刷紙の端部が当たる折胴の周辺部分表面の摩擦を低くして印刷することを特徴とする薄紙の印刷方法が知られている(特許文献1参照)。
さらに、前記不具合を防止するために、例えば、折胴装置に取付け可能な折ブレードであって、折畳み対象と接触する先端部に関して、先端部が折ブレードから先端までの長さが基準長さである基準先端部と、先端までの長さが基準長さより短い長さである短先端部との双方を有する折ブレードが知られている(特許文献2参照)。
特許第4252960号公報 特許第5217062号公報
特許文献1に記載された折胴装置は、薄紙を印刷するオフセット輪転機において印刷することのみを特徴としているものであり、折胴表面の梨地仕上げ部位は少なくとも印刷用紙の端部が当たる周辺部分か表面全面であっても良いとあるが、折胴表面の一部、もしくは全面を梨地仕上げにするためのコストが嵩む。
また、このような技術を上述したように印刷したブロード紙とセクション紙を重ね合わせた後に折り畳む形態に仮に適用したとすると、不具合が発生した場合に対応する際、折胴の表面加工を元に戻すことができず、最悪の場合、折胴全交換となり、折胴製作及び修理等により材料費及び人件費等、膨大なコストがかかる。そのため、特許文献1において開示された技術を上記課題解決のための手段に適用するのは不可能である。
また、特許文献2に記載された折ブレード装置は、セクション紙のみの印刷時に効果はあるが、通常のブロード紙の印刷時とセクション紙の印刷時には、折ブレードの交換や高さの微調整、若しくはセパレート式の折ブレードの場合は、高さの調整を必要とする。
また、特許文献2に記載の技術は、セクション紙を印刷する際にシワ発生を防止する点で非常に優れている。しかし、セクション紙の印刷は、通常常に行われるわけではなく、ブロード紙のみを印刷するブロード印刷の合間の所謂別刷りと言われる時間に印刷されることが多い。
このような状況において、別刷り印刷時に工程遅れ等が発生した場合、セクション紙の印刷を終えた後に通常のブロード紙の印刷までに折ブレードの交換や高さの微調整を行う時間が必要なため、限られた作業時間内で上記調整作業を迅速に行わなければならないという問題がある。
本発明の目的は、折胴装置による折り動作時にインサイドセクションとなる薄頁のセクション紙にシワが発生するのを防止することを、大がかりな装置を必要とせずに実現することにある。
上述の課題を解決するために本発明の請求項1に係るオフセット輪転機の折胴装置は、
印刷したブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で前記折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機において、
前記折ブレードを介して前記セクション紙を前記折込みローラーに送る際に前記セクション紙にシワが発生するのを防止するシワ発生防止部材を前記折胴の外周面の折ブレード突出位置近傍の所定位置に取り外し可能に備えたことを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係るオフセット輪転機の折胴装置は、請求項1に記載のオフセット輪転機の折胴装置において、
前記シワ発生防止部材は、前記セクション紙と接触する面が粗面化し、かつ前記折胴との接触面が当該折胴と着脱可能な接着面となっていることを特徴としている。
また、本発明の請求項3に係るオフセット輪転機は、請求項1に記載のオフセット輪転機の折胴装置において、
前記シワ発生防止部材は、前記折胴の前記所定位置に形成された凹み部に着脱可能なブラシ支持体と、当該ブラシ支持体の前記セクション紙との接触面の所定領域に植毛されたブラシからなることを特徴としている。
また、本発明の請求項4に係るオフセット輪転機の折胴装置は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のオフセット輪転機の折胴装置において、
前記セクション紙と前記折ブレードの間に生じる隙間を小さくするスペーサーを前記折ブレードの所定位置に備えたことを特徴としている。
また、本発明の請求項5に係るオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法は、
請求項1乃至請求項4の何れかに記載のオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法であって、前記印刷したブロード紙のみを前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴から取り除き、前記印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴外周の所定位置に取り付けることを特徴としている。
本発明によると、オフセット輪転機のセクション紙の印刷時にインサイドセクションとなる薄頁のセクション紙にシワ等の不具合がない折丁を作成することが可能な折胴装置及びこれを用いた印刷方法を提供することができる。
ブロード紙のみ、又はブロード紙とセレクション紙からなる折丁を作成する本発明及び従来技術の折胴装置の一部の概略構造を示す概略図である。 本発明の折胴装置周辺の概略構造を示す概略図である。 折胴装置の一部の拡大正面図である。 本発明の第1の実施形態に用いるキャップであって折胴の針機構を収納する凹部を覆うキャップの拡大正面図(図4(a))及び側面図(図4(b))である。 本発明の第1の実施形態に用いる折胴の折ブレードを収納する凹部開口部に折胴表面と面一に、かつ、互いに折ブレードの出入り可能な隙間を介して取付けるブリッジの拡大正面図5(a)及び側面図(図5(b))である。 折ブレードの正面図である。 折ブレードに取り付ける三角コマを示す説明図で、その正面図(図7(a))及び側面図(図7(b))である。 回動軸に取付けた折ブレードに三角コマを取付けた状態を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る折胴装置のキャップ部及びブリッジ部の正面図である。 本発明の第2の実施形態に用いるブリッジの正面図(図10(a))及び側面図(図10(b))である。 本発明の第3の実施形態に用いるブリッジの正面図(図11(a))及び側面図(図11(b))である。 図11に示したブリッジに取付けるシワ発生防止部材としての機能を有するブラシ部材の正面図(図12(a))及び側面図(図12(b))である。 図11に示したブラシ部材の代わりに第3の実施形態に用いるブリッジに取付ける補助ブリッジの正面図(図13(a))及び側面図(図13(b))である。 本発明の第3の実施形態に用いるキャップであって折胴の針機構を収納する凹部を覆うキャップを、ブラシをつけない状態で示す拡大正面図(図14(a))及び側面図(図14(b))である。 本発明の第3の実施形態に用いるシワ発生防止部材としての機能を備えたキャップの正面図(図15(a))及び側面図(図15(b))である。 折胴装置により作成される折丁についての説明図であって、セクション印刷紙の理想折丁を示す図(図16(a))、アウトサイドセクションとなるブロード紙のインサイドセクション側(4頁時)の袋側に生じたシワの不具合折丁を示す図(図16(b))、インサイドセクションとなるセレクション側(2頁ペラ時)に生じたシワの不具合折丁を示す図(図16(c))である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、最初に各実施形態の前提となる折胴装置の一般的な構造について説明する。図1は、本発明及び従来技術の折胴周辺において共通する部分の概略構造を示す断面図である。また、図2は、本発明の折胴装置1周辺の概略構造を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、オフセット輪転機やデジタル印刷機(両者ここでは図示せず)で印刷された、2頁幅の1枚又は重ね合わせた複数枚(20頁から40頁)の連続紙Wa−0をドラッグローラー11によって三角形状のフォーマー12aに導き、2分の1幅に縦折りして折丁幅としたブロード紙Waと、2頁幅の1又は重ね合わせた複数枚(2頁から8頁)の連続紙Wb−0をドラッグローラー11によってフォーマー12bに導き、2分の1幅に縦折りして折丁幅としたセクション紙Wbとの両側縁を一致させて重ね合わせ、この重なり合った連続紙We(以下、単に「連続紙We」とする)を作成する。
なお、ここでは、ドラッグローラー11、フォーマー12a,12b、連続紙Wa−0,Wb−0を平面的に1つのように描いているが、実際にはこれらは上下に分離独立に設けられている。そして、後述するように、連続紙Wa−0と連続紙Wb−0は回転胴である折胴17と、折胴17の軸心と略平行な回転軸を備えた一対の折込みローラー19,19によって横折されて、図2及び図16(a)に示す折り畳まれたブロード紙Aとセレクション紙Bとなる。
より詳細には、新聞折丁Eを作成すると、折胴装置1は、図2に示すように、連続紙Weを鋸胴16と折胴17の間の断裁位置に導き、鋸胴16に取り付けられた鋸刃162によって予め決められた断裁寸法に走行方向と直角に断裁し、折胴17によって横折りする。これにより、ブロード紙とセクション紙が横折線を共通にし、ブロード紙が外側(アウトサイドセクション)、セクション紙が内側(インサイドセクション)となって、図16(a)に示すように重ね折りされた2つのセクションからなる新聞折丁Eが作成される。
ここで、図1に示すように、折胴装置1において、連続紙Wa−0は、ドラッグローラー11により、フォーマー12a及びその下流側に設けられた一対のフォーミングローラー13a,13aによって構成される折部に導かれ、連続紙Wa−0の進行方向に対して平行に、その幅方向中央で二つ折り(縦折り)され、連続紙Waとなる。この連続紙Waは、一対のフォーミングローラー13a,13aの下流側に送り出される。
一方、折胴装置1において、連続紙Wb−0は、ドラッグローラー11により、フォーマー12b及びその下流側に設けられた一対のフォーミングローラー13b,13bによって構成される折部に導かれ、連続紙Wb−0の進行方向に対して平行に、その幅方向中央で二つ折り(縦折り)され、連続紙Wbとなる。この連続紙Wbは、一対のフォーミングローラー13b,13bの下流側に送り出される。
それぞれフォーミングローラー13a、13b,13a、13bに送り出された連続紙Waと連続紙Wbは、折胴装置において、一対のフォーミングローラー13a、13b,13a、13bの下流側に設けられた対向回転する一対のニッピングローラー14,14によって重ね合わされることにより連続紙Weとなり、鋸胴16及び折胴17に送り込まれる。
鋸胴16には、図2に示すように、鋸台161に支持された鋸刃162が鋸胴16の周方向2箇所に設けられている。一方、折胴17には、2つの鋸刃162に対応する鋸刃受172dが設けられている。そして、折胴17及び鋸胴16の対向回転作動により、鋸刃162と折胴17の外周面に設けられたペーパーガイド181との間で、連続紙We(重なり合った連続紙Waと連続紙Wb)をこの進行方向に直角に一定ピッチで断裁する。
折胴17には、図2及び図3に示すように、針機構172が、折胴17の周方向等分位置に2箇所設けられている。本実施形態においては、針機構172は、針レバー172bと、この針レバー172bの先端に装着された針172aと、針レバー172bを支える針軸172cとからなる。そして、針軸172cが図示しないカム機構によって往復角変位するのに伴って針レバー172bが搖動し、これに伴って針172aの先端が折胴17の鋸刃受172dに干渉しない位置で外周面から出入りするようになっている。
針172aは、鋸刃162が連続紙Weを断裁する前に、連続紙Weにおける断裁位置(即ち断裁予定位置)の進行方向直上流に位置を突き刺す。そして、鋸刃162が連続紙We裁断すると、針172aは、断裁された端部を下流側先端とする連続紙Weを図2中の矢印aの方向(折胴の回転方向)に、折胴17の外周に沿わせながら移送する。
ここで、本実施形態においては、図2及び図3に示すように、針機構172の収納凹部には、図4に示すキャップ111が針172aの出入りを妨げない範囲で折胴表面と面一になるように、取付け穴111bを利用して図示しない取付けネジで取り付けられている。
そして、同図に示すように、キャップ111の表面には鋸刃162の鋸刃受(図示せず)を取付ける凹部111aが、また、裏面には針軸172cを妨げないように凹部111eが設けられている。
上述した2つの針機構172が配設された位置の略中央部には、折ブレード機構171が配置されて組み込まれている。本実施形態においては、1つの折胴17に複数の針172aが2列配設されているので、折胴17の外周面には、2つの折ブレード機構171,171が周方向等分位置に配置されて組み込まれている。
この折ブレード機構171の組み込み凹部開口部には、折胴表面と面一となるように、互いに隙間130を介して図5に示すブリッジ112が取り付けられ、この隙間130から折ブレード軸171bに取り付けられた折ブレード171aの先端が折胴17の外周面から突出する。このブリッジ112は、同図に示すように、折胴17の外周面と一致する円弧状をなし、その両端部に設けられた取付け穴112aを利用して図示しない取付けネジで折胴17に取り付けられている。
そして、折ブレード機構171は、折胴17の定まった回転位相位置で、図2における矢印aと反対方向(折胴17の回転方向(矢印a)と逆方向)に回転する折ブレード軸171bに取り付けられた折ブレード171aの先端がブリッジ112間の隙間130から折胴17の外周面から突出するようになっている。
この折ブレード171aは、図6に示すようにブリッジ112間の隙間130を通るように櫛歯状に形成されており、その幅方向一側には折ブレード軸171bに取り付ける取付け穴171cが設けられている。また、この折ブレード171aには、図7に示すスペーサーとしての三角コマ113を取付ける取付け穴171dが設けられており、この取付け穴171dに三角コマ113の取付け穴113aを合致させて、三角コマ113を折ブレード171aにネジ115で取り付ける。
この三角コマ113は、先端側から折ブレード171aの取付け側(折ブレード軸171b側)に向かって厚みが増すようにテーパ状に形成されており、図8に示すように、折ブレード171aの所定部分の表面及び裏面に取り付ける。なお、三角コマ113の材質としてはナイロン(登録商標)66などの樹脂やアルミ合金などの金属のいずれも用いることができる。また、三角コマ113を取付けた折ブレード171aは、図8に示す折ブレード軸171bに取り付けられる。なお、三角コマ113は、あくまでセクション紙と折ブレード171aとの間に生じる隙間を小さくするスペーサーの1つの態様を具現化したものであり、これと同等の作用を発揮すれば他の形状のものであっても構わない。
折胴17の下流側には一対の折込みローラー19,19が、外周面を対向させて平行に配置されており、図2における矢印cの方向に駆動されて回転(対向回転)している。折ブレード171aは、一対の折込みローラー19,19の中央位置に突き出るように位置調整されている。
針172aにより折胴17の外周面に沿って移送された連続紙Weは、次の鋸刃162の裁断動作によって、上流側後端の位置で一定の長さに裁断され、重ね合わせ紙We−1となる。なお、重ね合わせ紙We−1は、折胴17の外周において裁断された連続紙Wb−1の上側にこれと同じく裁断された連続紙Wa−1が互いに重なり合った形態をなす(図2参照)。
また、本実施形態においては、重ね合わせ紙We−1が折胴17と一対の折込みローラー19、19との間隙を通過する際に、折ブレード171aが折胴17の外周面から突出し、裁断後に重ね合わせ紙We−1の略中央になる位置(中央相当位置)を一対の折込みローラー19,19の間に差し込まれる。
また、折ブレード171aが折胴17の外周面から突出する動作に同期して、連続紙Weの下流側先端の直上流位置を突き刺していた針172aが、折胴17の外周面から引っ込んで連続紙Weの先端部を拘束から解く。そして、重ね合わせ紙We−1の後端部は、前述のように鋸刃162によって断裁されて上流側後端となるので、連続紙Weは、両端が自由な重ね合わせ紙We−1となる。この重ね合わせ紙We−1は、前述のようにその中央部を一対の折込みローラー19,19の間に差し込まれて、図2に示すように、自己の進行方向に直角に折られた(横折された)状態となり、折丁Aに折丁Bが差し込まれ横折り目及び縦折り目を有する新聞折丁E(図16(a)参照)となって下方へと送り出される。
以下、重ね合わせ紙We−1のアウトサイドセクション側のブロード紙を「ブロード紙」と符号付けし、インサイドセクション側のセクション紙を「セクション紙」と符号付けする。
なお、本実施形態における折胴装置1においては、図2に示すように、折胴17の下方には折込みローラー19,19に引き込まれる重ね合わせ紙We−1の、横折り部となる位置より下流側を案内するペーパーガイド181が折胴17の周面と一定の間隔を介して設けられている。
また、本実施形態において、新聞折丁Eは、図16(a)に示すように、ブロード紙からなる折丁Aとセクション紙からなる折丁Bが横折線を共通にし、折丁Aが外側(アウトサイドセクション)と、折丁Bが内側(インサイドセクション)となる2つの折丁A,Bにより構成されている。
折胴装置1において、作成された新聞折丁Eは、さらに下流側に送り出され、図1に示すデリバリーファン110を介して図示しないデリバリーベルト上に所定のピッチでラップした状態で整列され、機外へと排紙される。そして、折胴装置1とは別に設けられた搬送装置(図示せず)により後工程へと運ばれる。
なお、上述の構造において、断裁された重ね合わせ紙We−1の上流側後端に後続の重ね合わせ紙We−1の下流側先端が追いつかないように、一対の折込みローラー19,19の外周速度は折胴17の外周速度よりも、通常10%程度早くなっている。
以下、本発明の特徴部分をなす第1の実施形態に係る折胴装置1における構造について説明する。この第1の実施形態に係る折胴装置1は、図9に示すように、キャップ111からブリッジ112の前半部(紙侵入側)の表面に図中ハッチングで示すシート状のシワ発生防止部材116を交換可能に貼り付けている。
このシワ発生防止部材116としては、マジックテープ(登録商標)、スポンジテープ、セクション紙の接触する表面が凹凸のあるヤスリ形状に加工されたシート状部材や、表面にブラシの付いたブラシ部材を用いる。なお、シワ発生防止部材116の裏面全体には別刷りのために折胴17を回転している間中、シワ発生防止部材116が折胴17の外周面から剥がれることのないような十分な粘着力を有する両面テープが貼り付けられている。
そして、このシワ発生防止部材116は、建頁、印刷媒体の変化等に合わせて、貼付場所及び長さ等を変化させる。なお、図面中においてはシワ発生防止部材116をブリッジ112の前半部のみに設けているが、この前半部に加えて後半部、即ちブリッジ112の全面に設けても良い。また、キャップ111にシワ発生防止部材116を最大限の広さで貼り付ける際は、このシワ発生防止部材116が鋸刃受172dを覆わない範囲まで貼り付けるようにする。
シワ発生防止部材116のセクション紙に接する表面の面粗度(凹凸度合い)は、折ブレード171aを介して重ね合わせ紙We−1をフォーミングローラー13a,13bに送る際にセクション紙にシワが発生するのを防止するのに十分な度合いとなっている。
第1の実施形態に係る折胴装置1では、ブロード紙のみを折り畳む方法と、ブロード紙にセクション紙を重ね合わせた状態、即ち重ね合わせ紙We−1を切断後に折り畳む方法とを択一的に選択する形態となっている。つまり、通常のブロード紙のみ印刷時には図3に示すシワ発生防止部材116を装着しない折胴17を利用するが、ブロード紙の印刷とともに、セクション紙の印刷を行うときには、図9に示すようにシワ発生防止部材116を装着した折胴17を利用する。
より具体的には、印刷したブロード紙のみを折胴装置1によって折り畳む際にはシワ発生防止部材116を折胴17から剥がして取り去り、印刷したセクション紙を印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で、即ち切断後の重ね合わせ紙We−1を折胴装置1によって折り畳む際にはシワ発生防止部材116の裏面全体に形成された両面テープを介して折胴外周の上述した所定位置に貼り付ける。
シワ発生防止部材116を装着することにより、折胴17の直径が実質的に大きくなって折胴17とセクション紙との間の隙間が小さくなり、折胴17とセクション紙との間の摩擦抵抗が増大してセクション紙の移送時に生じるバタつき及びすべりが防止されるとともに、折胴17の回転に伴うセクション紙の引率を安定させる。
つまり、シワ発生防止部材116は、セクション紙と接触する面が上述したように粗面化し、かつ折胴17との接触面が折胴17と着脱可能な接着面となっているので、シワ発生部材116の貼り付け領域を変えることで、ブロード紙のみ印刷時の折ブレード171aによる折り動作時の引率を、セクション紙について印刷する際に容易に変更することができ、インサイドセクションとなるセクション紙を、安定して移送することができ、折り動作時に生じていたセクション紙の袋側のシワ発生やペラ時にも生じ得る、図16(b)、(c)に示すシワ発生(以下、単に「シワ発生」とする)を防止することができる。
また、折胴17の半径がシワ発生防止部材116の厚み分だけ増加するので、このシワ発生防止部材116に接触するセクション紙に作用する張力が増す。この結果、折ブレード171aによる折り動作時に生じていたシワの発生を確実に防止することができる。
また、ブロード紙のみの印刷時はシワ発生防止部材116を引き剥がし、ブロード紙とセクション紙の印刷時にはシワ発生防止部材116を貼り付けるようにしているので、印刷したブロード紙のみを折り畳む際には何ら影響を与えることが無く、かつ印刷したセクション紙を印刷したブロード紙の内側に差し込んだ状態でこれらを折り畳む際には、セクション紙に対してもシワを発生させることのない折胴装置1を、大がかりな装置とすることなく簡単に実現することができる。
また、上記の折り動作時に、折ブレード171aの所定部分に設けた三角コマ113は、折胴17から突出した状態で折ブレード171aとセクション紙との間に形成される空間をできるだけ小さくするスペーサーとしての役割を果たすと共に、セクション紙が折込みローラー19,19の間に引き込まれる際の折ブレード171aの近傍における紙走行ガイドとしての役割を果たす。従って、シワ発生防止部材116と協働して、セクション紙の移送を安定化させるので、セクション紙のシワ発生をより確実に防止することができる。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る折胴装置について説明する。図10(a)は、第2の実施形態に係る折胴装置に適用するブリッジの正面図である。また、図10(b)は、そのブリッジの側面図である。図10に示すように、このブリッジ217は折胴17の外周面と一致する円弧状をなし、その両端部に設けられた取付け穴217aを利用して図示しない取付けネジで折胴17に取り付けられる。
また、このブリッジ217には表面より一定の高さに突出するブラシ218が前半部(紙侵入側)に植毛されている。
ブラシ218は、ナイロン(登録商標)66やモノエイト(登録商標)などの樹脂製ブラシや化学繊維でできたブラシ、導電性ブラシ、動物の毛でできたブラシのいずれかからなる。
ブラシ218は、第1の実施形態における折胴に貼り付けたり折胴17から引き剥がしたりできるマジックテープ(登録商標)、スポンジテープ等と同様に、シワ発生防止部材として機能する。即ち、ブラシ218の面粗度(凹凸度合い)は、折ブレード171aを介してセクション紙を折込みローラーに送る際にセクション紙にシワが発生するのを防止するのに十分な度合いとなっている。
これによって、折胴17と接触する側のセクション紙は、折胴17の回転に伴う移送時にブラシ218によって接触抵抗を受け、その移送時に生じるバタつき及びすべりが防止される。また、ブラシ218が折胴17の外周面から突出しているので、その分折胴17の直径が大きくなる。その結果、セクション紙に作用する張力が増す。これによって、セクション紙が折胴17の表面とアウトサイドセクションとなるブロード紙との間でバタつくことがなくなり、従来、折り動作時に生じていたセクション紙のシワ発生を防止することができる。
第2実施形態において、セクション紙の枚数や建頁、紙質(更紙、コート紙等)に応じて、材質及びブリッジ表面からの突出高さを変えたブリッジ217を交換することも可能である。これにより、ブラシ218とセクション紙との摩擦抵抗が変わり、インサイドセクションとなるセクション紙を、安定して移送することができる。この結果、簡単なブリッジ217の交換のみで、セクション紙の枚数や建頁、紙質に適した折胴装置を簡単に実現できる。
図11(a)は、第3の実施形態に係る折胴装置に適用するブリッジ319の正面図である。また、図11(b)はそのブリッジ319の側面図である。このブリッジ319は、折胴17の外周面と一致するように円弧状に形成されており、その前半部(紙侵入側)の表面にはブラシ部材321を組み付ける切欠き凹部320が形成されている。また、その切欠き凹部320には、ブラシ部材321を取り付ける取付け穴(図示せず)が設けられ、切欠き凹部320とブリッジ319の他の部分にはこのブリッジ319を折胴17に取り付ける取付け穴319a所定間隔を介して設けられている。
図12(a)は、切欠き凹部320に組み付けるブラシ部材321を示す正面図である。また、図12(b)はブラシ部材321をブリッジ319に取り付けた状態を示す側面図である。このブラシ部材321は切欠き凹部320と一致するように円弧状に形成されており、その両端部にはブリッジ319に取り付ける取付け穴321aが設けられ、その全表面にブラシ322が植毛されている。なお、ブラシ322の材質は、第2の実施形態と同様である。また、ブラシ322の面粗度(表面の凹凸度合い)は、第2の実施形態に係るブラシ218と同様である。
先ず、ブラシ部材321をその取り付け穴321aを利用して図12(b)に示すように、ネジ326で切欠き凹部320に取り付ける。そして、取付け穴を利用してブリッジ319を折胴17に取り付けるもので、取付け後はブラシ部材321を取り付けた折胴17の径がブラシ322によって大きくなる。
この構成により、上述した第2の実施形態と同様に、セクション紙は折胴17の回転に伴う移送時にブラシ322によって接触抵抗を受け、その移送時に生じるバタつき及びすべりが防止されて、折胴17の回転に伴うセクション紙の引率及び摩擦抵抗を安定させる。この結果、セクション紙が折胴17の表面とアウトサイドセクションであるブロード紙との間でバタつくことを防止することができ、折り動作時に生じていたセクション紙のシワ発生を防止することができる。
図13(a)は、ブラシ部材321と交換してブリッジ319の切欠き凹部320に取り付ける補助ブリッジ323を示す正面図である。また、図13(b)は、その側面図である。この補助ブリッジ323は切欠き凹部320と一致するように円弧状に形成されており、その両端部にはブリッジ319に取り付ける取付け穴323aが形成されている。
ブロード紙のみを折り動作するときは、シワ発生防止部材としてのブラシ部材321を必要としないので、この場合は、ブラシ部材321に代えて補助ブリッジ323を切欠き凹部320に取付け穴323aを利用して取付ける。このように、ブリッジ319に対しブラシ部材321と補助ブリッジ323を交換して取付けることにより、折ブレード171aを介して印刷したブロード紙のみを折り畳むことと、印刷したセクション紙を印刷したブロード紙に重ねた状態で折ブレード171aを介して折り畳む択一的な工程を大がかりな装置を必要とすることなく、極めて簡単迅速に実現できる。
なお、本実施形態において、上述のようにブラシ部材321がブリッジ319に取り付けられた形態に加えて、キャップ側にもブラシをつける形態をとっても良い。この追加形態について以下に詳細に説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態に用いるキャップ311であってブラシ部材321をつけない状態で示す拡大正面図(図14(a))及び側面図(図14(b))である。同図に示すように、キャップ311には、その表面にブラシ325の取付け部311cが形成されると共に、これに隣接して鋸刃162の鋸刃受(図示せず)を取付ける凹部311aが形成されている。また、キャップ311の裏面には針軸172cを妨げないように凹部311eが設けられている。キャップ311は折胴17に取付け穴311bを利用して図示しない取付けネジで取り付けられている。
図15(a)は、第3の実施形態の折胴装置に適用するキャップ324を示す正面図である。また、図15(b)は、図15(a)に示したキャップ311に取り付くブラシ部材324の側面図である。このブラシ部材324は折胴17と一致するように円弧状に形成されており、その両端部には折胴17に取り付ける取付け穴324aが、一定の間隔を介して形成されている。また、キャップ324の幅方向一端側の表面にはブラシ325が植毛されている。
そこで、このキャップ324を、取付け穴324aを利用してネジ326でキャップ311に取り付けることにより、このブラシ325はシワ発生防止部材として機能する。この結果、折胴17と接触する側のセクション紙はブラシ325と接触して接触抵抗を受け、折胴17の回転に伴うセクション紙の引率及び摩擦抵抗を安定させる。この結果、セクション紙が折胴17の表面とアウトサイドセクションであるブロード紙との間で生じるバタつき及びすべりが防止され、折り動作時に生じていたセクション紙のシワ発生を防止することができる。
即ち、本実施形態においても、通常のブロード紙のみの印刷を行うときは、図15に示すキャップ324の代わりに、図4に示すブラシ325を有しないキャップ311を用いることにより、印刷したブロード紙のみ折ブレード171aを介して折り畳むことと、印刷したセクション紙を印刷したブロード紙に重ねた状態で折ブレードを介して折り畳むことを択一的に行う工程を大がかりな装置を必要とすることなく、極めて簡単かつ迅速に実現できる。
以上説明したように、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置によると、通常のブロード紙の印刷時はシワ発生防止部材を装着しないことにより、通常のブロード紙のみの印刷を安定して行うことができる。また、ブロード印刷の合間に行われるセクション紙の印刷時には、シワ発生防止部材を装着することにより、折胴の直径が実質的に大きくなって折胴とセクション紙との間の隙間が小さくなり、折胴とセクション紙との間の摩擦抵抗が増大してセクション紙の移送中に生じるバタつきを防止し、折ブレードによる折り動作時のシワの発生を確実に防止することができる。
また、ブロード紙のみの印刷時はシワ発生防止部材を取り外し、ブロード紙の印刷の合間にセクション紙の印刷を行うときはシワ発生防止部材を装着することにより、セクション紙に対してシワを発生さることのない折胴装置を、大がかりな装置を必要とすることなく、簡単に実現することができる。
また、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置のシワ発生防止部材において、セクション紙と接触する面が粗面化し、かつ折胴との接触面が折胴と着脱可能な接着面となっていることにより、ブロード紙の印刷時の折ブレードによる折り動作時の引率を、セクション紙の印刷時の引率に変更することにより、インサイドセクションとなるセクション紙をバタつかせることなく、安定して移送することができ、セクション紙に対するシワの発生を防止することができる。
また、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置のシワ発生防止部材が、折胴の所定位置に形成された凹み部に着脱可能なブラシ支持体とブラシ支持体のセクション紙との接触面の所定領域に植毛されたブラシからなることにより、印刷媒体の時々の変化に合わせ、ブラシの設置場所及び長さ等を変化させることができる。これによって、セクション紙との接触面に安定させて所望の摩擦効果を与えることができ、インサイドセクションとなるセクション紙をバタつかせることなく安定して移送することができ、セクション紙に対するシワの発生を防止することができる。
また、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置のシワ発生防止部材において、セクション紙と折ブレードの間に生じる隙間を小さくするスペーサーを折ブレードの所定位置に備えたことにより、折胴から突出する折ブレードとセクション紙との間の隙間を小さくできるとともに、セクション紙の走行経路を特定するガイドとしての役目を果たすことができるので、シワ発生防止部材と相俟ってセクション紙の折ブレードによる折り動作時の引率を安定させ、不具合折丁である袋側のシワ等の発生を確実に解消することができる。
そして、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法を実施することで、即ち、印刷したブロード紙のみを折胴装置によって折り畳む際にはシワ発生防止部材を折胴から取り除き、印刷したセクション紙を印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で折胴装置によって折り畳む際にはシワ発生防止部材を折胴外周の所定位置に取り付ける印刷方法を実施することで、シワ発生防止部材を、通常のブロード紙の印刷時には装着せず、セクション印刷時のみ装着することだけで、印刷したブロード紙のみを折り畳む際に特別な影響を与えることなく、印刷したブロード紙の内側に印刷したセクション紙を折り畳む際にセクション紙にシワ等の不具合を発生させることなく常に品質の良い折丁を作成することができる。
なお、本発明に係るオフセット輪転機の折胴装置において、図9に示す各ブリッジの一部にシワ発生防止部材を設けるかわりに、全てのブリッジ全体及びキャップの鋸刃受に干渉しない部分にシワ発生防止部材を設けても良く、又はセクション紙の袋側に対応する部分のブリッジであって少なくともブリッジの折ブレード突出位置に対する折胴回転方向後方側のみにシワ発生防止部材を設けても良い。
また、キャップの部分にシワ発生防止部材を設けなくとも、ブリッジの部分にのみシワ発生防止部材を設けるだけでも、本発明の効果を発揮できる。
また、シワ発生防止部材は特にマジックテープ(登録商標)、スポンジテープ等の場合、簡単に剥がすことができるので、シワ発生防止部材を折胴に一旦貼り付けてみて何か不都合な点が生じたことが分かった場合、この部分に更にシワ発生防止部材を貼り加えても良い。
また、本発明は、上述した実施形態において記載された各構成要素の形状、寸法、材質等に限定されるものではなく、本発明の効果を発揮し得る範囲内であれば適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 折胴装置
11 ドラッグローラー
12a,12b フォーマー
13a,13b フォーミングローラー
14 ニッピングローラー
16 鋸胴
17 折胴
19 折込みローラー
110 デリバリーファン
111 キャップ
111a 凹部
111e 凹部
112 ブリッジ
113 三角コマ
116 シワ発生防止部材
130 隙間
161 鋸台
162 鋸刃
171 折ブレード機構
171a 折ブレード
171b 折ブレード軸
172 針機構
172a 針
172c 針軸
172d 鋸刃受
181 ペーパーガイド
217 ブリッジ
218 ブラシ
311 キャップ
319 ブリッジ
320 切欠き凹部
321 ブラシ部材
322 ブラシ
323 補助ブリッジ
324 キャップ
325 ブラシ
A(Wa) ブロード紙(連続紙)
B(Wb) セクション紙(連続紙)
A 折丁、ブロード紙
B 折丁、セクション紙
E 折丁
Wa−0,Wb−0 連続紙
We 連続紙
Wa−1,Wb−1 裁断された連続紙
We−1 重ね合わせ紙

本発明は、印刷したブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法に関する。
上述の課題を解決するために本発明の請求項1に係るオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法は、
印刷した厚頁のブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷した薄頁のセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で前記折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法において、
前記折ブレードを介して前記セクション紙を前記折込みローラーに送る際に前記セクション紙にシワが発生するのを防止するシワ発生防止部材を前記折胴の外周面の折ブレード突出位置近傍の所定位置に取り外し可能に備え
前記シワ発生防止部材は、前記セクション紙と接触する面が粗面化し、かつ前記折胴との接触面が当該折胴と着脱可能な接着面となっており、かつ
前記セクション紙と前記折ブレードの間に生じる隙間を小さくするスペーサーを前記折ブレードの所定位置に備えたオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法であって、
前記印刷したブロード紙のみを前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴から取り除き、前記印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴外周の所定位置に取り付けることを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係るオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法は、
印刷した厚頁のブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷した薄頁のセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で前記折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法において、
前記折ブレードを介して前記セクション紙を前記折込みローラーに送る際に前記セクション紙にシワが発生するのを防止するシワ発生防止部材を前記折胴の外周面の折ブレード突出位置近傍の所定位置に取り外し可能に備え、
前記シワ発生防止部材は、前記折胴の前記所定位置に形成された凹み部に着脱可能なブラシ支持体と、当該ブラシ支持体の前記セクション紙との接触面の所定領域に植毛されたブラシからなり、かつ
前記セクション紙と前記折ブレードの間に生じる隙間を小さくするスペーサーを前記折ブレードの所定位置に備えたオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法であって、
前記印刷したブロード紙のみを前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴から取り除き、前記印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴外周の所定位置に取り付けることを特徴としている。
本発明によると、オフセット輪転機のセクション紙の印刷時にインサイドセクションとなる薄頁のセクション紙にシワ等の不具合がない折丁を作成することが可能な折胴装置を用いた印刷方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 印刷したブロード紙のみを折胴の折ブレードを介して折込みローラーに送って折り畳むことと、印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ねた状態で前記折ブレードを介して前記折込みローラーに送って折り畳むことを択一的に行うオフセット輪転機において、
    前記折ブレードを介して前記セクション紙を前記折込みローラーに送る際に前記セクション紙にシワが発生するのを防止するシワ発生防止部材を前記折胴の外周面の折ブレード突出位置近傍の所定位置に取り外し可能に備えたことを特徴とするオフセット輪転機の折胴装置。
  2. 前記シワ発生防止部材は、前記セクション紙と接触する面が粗面化し、かつ前記折胴との接触面が当該折胴と着脱可能な接着面となっていることを特徴とする請求項1に記載のオフセット輪転機の折胴装置。
  3. 前記シワ発生防止部材は、前記折胴の前記所定位置に形成された凹み部に着脱可能なブラシ支持体と、当該ブラシ支持体の前記セクション紙との接触面の所定領域に植毛されたブラシからなることを特徴とするオフセット輪転機の折胴装置。
  4. 前記セクション紙と前記折ブレードの間に生じる隙間を小さくするスペーサーを前記折ブレードの所定位置に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のオフセット輪転機の折胴装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法であって、
    前記印刷したブロード紙のみを前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴から取り除き、前記印刷したセクション紙を前記印刷したブロード紙に重ね合わせた状態で前記折胴装置によって折り畳む際には前記シワ発生防止部材を前記折胴外周の所定位置に取り付けることを特徴とするオフセット輪転機の折胴装置を用いた印刷方法。
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