JP5217062B2 - 折ブレード、及び折畳み装置 - Google Patents

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Description

本発明は、折畳み装置に取り付け可能な折ブレード、及び折ブレードを装備した折畳み装置に関する。
連続紙に印刷する輪転機においては、印刷部で印刷した1枚乃至複数枚のウェブを折部で折畳んで折丁の形で排紙する。
従来の折畳み装置の1例として、例えば新聞輸転機では、フォーマーで縦折りされた連続紙を、折ブレードを搭載した折胴とフォルディングローラーとを組み合わせて折畳む折畳み装置(ブレード折装置)がある。
このような折畳み装置では、連続紙を複数のフォーマーに導いて縦方向(連続紙の移動方向と平行な方向)に折り、複数の縦折り連続紙を、それらの両側縁をそろえて重ね合わせて複数のセクションからなる折丁を作成する場合がある。
図1は、2つのセクションからなる折丁を作成する折畳み装置の一部の概略構造を示す概略図である。また、図2は、ブレード折装置の折胴周辺の概略構造を示す概略図である。さらに、図3は、従来の折ブレードの概略構造を示す概略図である。図4は、折畳み装置により作成される折丁について説明するための説明図である。
図1に示すように、折畳み装置は、2ページ幅の1又は重ね合わせた複数の連続紙5aを下段フォーマー2aによって2分の1幅に縦折りして折丁幅とした連続紙(または、連続紙群。以下「連続紙Wa」という。)と、2ページ幅の1又は重ね合わせた複数の連続紙5bを上段フォーマー2bによって2分の1幅に縦折りして折丁幅とした連続紙(または、連続紙群。以下「連続紙Wb」という。)との両側縁を一致させて重ね合わせ、併合連続紙群(以下「併合連続紙群We」という。)を製作する。なお、連続紙Waは、回転胴である折胴7と、折胴7の軸心と略平行な回転軸を備えた一対のフォルディングローラー9,9によって横折されることにより折丁Aとなる(図2参照。)。また、連続紙Wbは、折胴7とフォルディングローラー9によって横折されることにより折丁Bとなる(図2参照。)。
併合連続紙群Weを製作すると、折畳み装置は、併合連続紙群Weを鋸胴6と折胴7の間の断裁位置に導き、鋸胴6に取り付けられた鋸刃62によって予め決められた断裁寸法に走行方向と直角に断裁し(図2参照。)、折胴7によって横折りする。これにより、折丁Aと折丁Bが横折線を共通にし、折丁Aが外側(アウトサイドセクション)、折丁Bが内側(インサイドセクション)となって、重ね折りされた2つのセクションからなる新聞折丁(以下「折丁E」という。)が製作される。
ここで、図1に示すように、折畳み装置において、連続紙5bは、ドラッグローラー1bにより、三角形状の上段フォーマー2b及びその下流側に設けられた一対のフォーミングローラー3b,3bによって構成される折部に導かれ、用紙の進行方向に平行に、その幅方向中央で二つ折り(縦折り)され、連続紙Wbとなる。連続紙Wbは、一対のフォーミングローラー3b,3bの下流側に送り出される。
一方、折畳み装置において、連続紙5aは、ドラッグローラー1aにより、三角形状の下段フォーマー2a及びその下流側に設けられた一対のフォーミングローラー3a,3aによって構成される折部に導かれ、用紙の進行方向に平行に、その幅方向中央で二つ折り(縦折り)され、連続紙Waとなる。連続紙Waは、一対のフォーミングローラー3a,3aの下流側に送り出される。
それぞれフォーミングローラーに送り出された連続紙Wbと連続紙Waは、折畳み装置において、一対のフォーミングローラー3a,3aの下流側に設けられた対向回転する一対のニッピングローラー4,4によって重ねあわされることにより併合連続紙群Weとなる。そして、併合連続紙群Weは、一対の転送ローラーr,rへ送り出され、更に一対に設けられたニッピングローラーを通過し(図示せず。)、駆動されて対向回転するニッピングローラーに挟み込まれる(図示せず。)。そして、併合連続紙群Weは、折胴7及び鋸胴6の間へと送り込まれる。
鋸胴6には、図2に示すように、鋸台61に支持された鋸刃62が2個所組込まれている。一方、折胴7には、2つの鋸刃62に対応する受け台が設けられている(図示せず。)。そして、折胴7及び鋸胴6の対向回転作動により、鋸刃62と折胴7の外周面に設けられた受け台との間で、併合連続紙群We(すなわち、連続紙Waと連続紙Wb)を、併合連続紙群Weの進行方向に直角に、一定ピッチで断裁する。
折胴7には、図2に示すように、針機構72が、等分位置に2個所組込まれている。本例においては、針機構72は、針レバー72bと、針レバー72bの先端に装着された針72aと、針レバー72bを支える針軸72cとからなる。そして、針軸72cがカム機構(図示せず。)によって往復角変位するのに伴って針レバー72bが揺動し、これに伴って針72aの先端が折胴7の外周面から出没する。
針72aは、鋸刃62が併合連続紙群Weを断裁する前に、併合連続紙群Weにおける断裁位置(すなわち、断裁予定位置。)の進行方向直上流の位置を突き刺す。そして、鋸刃62が併合連続紙群Weを断裁すると、針72aは、断裁された端部を下流側先端Saとする併合連続紙群Weを図2中の矢印12の方向(すなわち、折胴7の回転方向)に、折胴7の外周に沿わせながら移送する。
ここで、本例においては、図2に示すように、折胴7外周面の円周方向における2つの針72a,72aが配設された位置の略中央部には、折ブレード機構71が配置されて組込まれている。本例においては、1つの折胴7に針72aが2つ配設されているので、折胴7の外周面には、2つの折ブレード機構71,71が等分位置に配置されて組込まれている。
折ブレード機構71は、折胴7の定まった回転位相位置で、図2における矢印13の方向(すなわち、折胴7の回転方向と逆方向)に回転する折ブレード軸71bに取り付けられた折ブレード71aの先端が折胴7の外周面から突出する構造になっている。また、折胴7の下流側には一対のフォルディングローラー9,9が、外周面を対向させて平行に配置されており、図2における矢印14方向に駆動されて回転(すなわち、対向回転)している。折ブレード71aは、一対のフォルディングローラー9,9の中央位置に突き出すように位相調整されている。
ここで、図3に示すように、従来の折ブレード71aは、ブレードの高さHが均一となっている。
針72aにより折胴7の外周面に沿って移送された併合連続紙群Weは、次の鋸刃62の断裁動作によって、上流側後端Sbの位置で一定長に断裁され(図2参照。)、用紙52となる。
また、本例においては、下流側先端Saを備える併合連続紙群Weが用紙52となる前に、折ブレード71aが、連続紙群Weが折胴7と一対のフォルディングローラー9,9との間隙を通過する際に、折胴7の外周面から突出し、断裁後に用紙52の略中央になる位置(中央相当位置)を一対のフォルディングローラー9,9の間に差し込む。
また、折畳み装置では、折ブレード71aが折胴7の外周面から突出する動作に同期して、併合連続紙群Weの下流側先端Saの直上流位置を突き剌していた針72aが、折胴7の外周面から没して併合連続紙群Weの先端部を拘束から解く。そして、併合連続紙群Weの後端部は、前述のように鋸刃62によって断裁されて上流側後端Sbとなるので、併合連続紙群Weは、両端が自由な用紙52となる。用紙52は、前述のようにその中央部を一対のフォルディングローラー9,9の間に差し込まれて、図2に示すように、自己の進行方向に直角に折られた(横折りされた)四つ折状態となり、横折目及び縦折目を有する折丁Eとなって下方へと送り出される。
なお、本例における折畳み装置においては、図2に示すように、折胴7の下方にはフォルディングローラーに引き込まれる用紙52の、横折り部Sとなる位置より下流側を案内するペーパーガイド81,82が折胴7の周面と一定の間隔をおいて設けられている。
また、本例においては、図4に示すように、折丁Eは、折丁Aと折丁Bが横折線を共通にし、折丁Aが外側(アウトサイドセクション)、折丁Bが内側(インサイドセクション)となる2つの折丁A,Bにより構成される。さらに、折丁Eを構成する折丁(本例においては、折丁Aと折丁B)の各横折り部Sは、縦折部側(以下適宜「袋側」という。)Scと、縦折開端側(以下適宜「ペラ側」という。)Sdと、に分類することができる。なお、図4に示すように、折丁Eの横折り部Sにおけるペラ側Sdは、断裁された用紙52の下流側先端Sa及び上流側後端Sbが寄せ合わされた形となる。
折畳み装置において、作成された折丁Eは、さらに下流側へと送り出され、デリバリーファン10を介して、デリバリーベルト11上に所定のピッチでラップした状態で整列され、機外へと排紙される。そして折畳み装置とは別に設けられた搬送装置により後工程へと運ばれる。
併合連続紙群Weが、折胴7の外周に沿いながら一対のフォルディングローラー9,9の間に入っていく際に、従来の折畳み装置においては、通常の場合、袋側Sc近傍はその他の部分に比べて縦折りにされていることにより用紙が厚く硬くなっている。そのため、一対のフォルディングローラー9,9に設けられた一定間隔の隙間に対して、袋側Scは、ペラ側Sdよりも先行していく傾向に陥りやすい。また、複数セクション折りの場合(例えば、図4に示すような複数のセクションを有する折丁Eを製作する場合)、アウトサイドセクション(例えば、折丁Eにおける折丁A。)に関しては、袋側Scが先行していく傾向があるが、インサイドセクション(例えば、折丁Eにおける折丁B。)に関しては、アウトサイドセクションの袋側Scが先行していく傾向にある一方で、インサイドセクションの袋側Seはインサイドセクションのペラ側Sfに比べて後行していく傾向にある。そして、インサイドセクションの袋側Seが遅れて一対のフォルディングローラー9,9の間に入っていくことで、インサイドセクションの袋側Se折り目部分にしわが発生する。なお、インサイトセクションの袋側Seがインサイドセクションのペラ側Sfよりも後行する傾向にある理由としては、インサイドセクションのペラ側Sfが均等に1枚1枚が分離されている状態であるのに対して、袋側はアウトサイドセクションの袋側Scとインサイドセクションの袋側Seの二つ束になっている状態であるためだと考えられる。
折畳み装置により製作される折丁に発生する上記のようなしわを防ぐために、特許文献1が公知となっている。特許文献1には、新聞輸転印刷機用折機に発生する全てのしわを阻止することを目的として、3つの部材とその3つの部材を個々に利用することで発生するすべてのしわを阻止することが可能となる手段が開示されている。また、特許文献1には、この3つの部材及び手段を複数組み合わせて得られる相乗効果により、重ね合わせた紙、特にセクション紙のばたつきや弛みを防止し、これらのばたつきや弛みによって生じるしわの発生を一層効果的に防止することについての技術が開示されている。具体的には、1.最終段ニッピングローラーから折胴までの間における重ね合わせた紙のばたつきを紙と同じ幅の紙ガイドにより防止し、2.折ブレートが連続紙群Bに当接してから連続紙群Aがカッターケースにより支持されるまでの間、重ね合わせた紙を折胴の外周面に弾性を有する紙押えにより押し付けて、連続紙群Bのばたつきを抑えるもので、例えば刷毛車により重ね合わせた紙を折胴7の外周面に押し付けて、上段と下段のそれぞれの三角板1によって縦折りされた連続紙群Aと連続紙群Bが最初のニッピングローラー4において併合され通過し連続紙群となる連続紙群Eにおいて連続紙群Bのばたつきを防止するとともに、3.前記刷毛車により重ね合わせた紙である連続紙群Eを折胴7の外周面に押さえ付けながら、折胴7の外周面等に形成した摩擦係数増大手段(例えば、連続紙群Eが折胴7の外周面上を滑りにくくするために専用のゴムを装着する等)との相乗効果で連続紙群Bの紙尻側に発生する弛みを防止するので、連続紙群Bをニッピングローラーにより重ね合わせ、この重ね合わせた連続紙群Bを鋸胴6と折胴7とにより断裁し、この断裁したセクション紙を鋸胴6の折ブレードと一対の折込みローラーとにより折り込むまでの間に発生する全てのしわが阻止されることが開示されている。また、特許文献1には、前記3つの部材及び手段を複数組み合わせることによる相乗効果から、重ね合わせた紙である連続紙群B、特に連続紙群Bのばたつきや弛みを防止し、これらのばたつきや弛みによるしわの発生を一層効果的に防止することが可能であることが開示されている。
特開平8−230148号公報
しかし、上掲した特許文献1に開示されている技術は、最終段ニッピングローラー4から折胴7までの間に取り付けられている紙ガイド、鋸胴6のカッターケース付近に取り付けられている紙押さえ(例えば、刷毛車)、折胴7の外周面等に形成した摩擦係数増大手段(例えば、折胴7の外周面に装着された専用のゴム等)と3つの部材を既存の輪転機に新たに取り付けなければならず、コストがかかるという問題があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、折畳み装置により製作される折丁にしわが発生することを防止することを、コストを増加させることなく実現できる装置を提供することにある。
本発明は、特許請求の範囲に記載された構成によって前記目的を達成しようとするものであり、本発明に係る折ブレードは、折畳み装置に取り付け可能な折ブレードであって、前記折畳み装置への取り付けに用いられる取付部と、前記折畳み装置の折畳み対象と接触する先端部と、を備え、前記先端部が、前記取付部から先端までの長さが基準長さである基準先端部と、前記取付部から先端までの長さが前記基準長さよりも短い長さである短先端部と、を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る折ブレードにおいて、前記折畳み対象は、縦折り済みであり、前記短先端部は、前記縦折り済み用紙の縦折り部近傍に対応する位置に配置されたこととすることができる。
また、本発明に係る折ブレードは、少なくとも前記基準先端部と前記短先端部とが別部材であることとすることができる。
さらに、本発明に係る折ブレードにおいて、前記短先端部は、前記折畳み装置への取付方法に応じて前記折畳み対象と接触する強さが変更可能であることとすることができる。
またさらに、本発明に係る折ブレードにおいて、前記短先端部は、前記取付部における被固定位置から先端までの長さが変更可能であることとすることができる。
また、本発明では、上記した折ブレードを装備した折畳み装置を構成することができる。
また、本発明では、回転胴である折胴と、前記折胴の軸心と略平行な回転軸を備えた一対のフォルディングローラーと、上記した折ブレードを取り付け可能な折ブレード軸と、を備え、前記折ブレード軸が、取り付けられた折ブレードを前記折胴の回転に応じて回転駆動させることで、所定の回転位相位置にて当該折ブレードの先端部の少なくとも一部を当該折胴の外周面から突出させることを特徴とする折畳み装置を構成することができる。
本発明によれば、折畳み装置により製作される折丁にしわが発生することを防止することを、コストを増加させることなく実現できる装置を提供することができる。
2つのセクションからなる折丁を作成する折畳み装置の一部の概略構造を示す概略図である。 ブレード折装置の折胴周辺の概略構造を示す概略図である。 従来の折ブレードの概略構造を示す概略図である。 折畳み装置により作成される折丁について説明するための説明図である。 本発明の実施形態を示すブレード折装置の折胴周辺の概略構造を示す概略図である。 併合連続紙群Weの袋側Sc,Seに相応するブレード部分を数ミリ切除した折ブレード101の概略構造を示す概略図である。 併合連続紙群Weの袋側Sc,Seに相応するブレード部分を数ミリ切除し、切除したブレード部分と切除していないブレード部分とを分離させた折ブレード102の概略構造を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図5は、本発明の実施形態を示すブレード折装置の折胴周辺の概略構造を示す概略図である。また、図6は、併合連続紙群Weの袋側Sc,Seに相応するブレード部分を数ミリ切除した折ブレード101の概略構造を示す概略図である。さらに、図7は、併合連続紙群Weの袋側Sc,Seに相応するブレード部分を数ミリ切除し、切除したブレード部分と切除していないブレード部分とを分離させた折ブレード102の概略構造を示す概略図である。なお、従来技術で説明した部材と同一又は類似した部材には、同一符号を付すことで説明を簡略する場合がある。
図5に示すように、折ブレード機構71は、折胴7外周面の円周方向における2つの針72a,72aが配設された位置の略中央部に2個所、等分位置に配置されて組込まれている。そして、折胴7の回転とともに、本実施形態に係る折ブレード101が取り付けられた折ブレード軸7lbが矢印12で示す方向に回転することによって折胴7の定まった回転位相位置で、折ブレード101の先端が折胴7の外周面から突出する構造になっている。また、折ブレード軸71bと、折ブレード101が回転によって収容される範囲は、折胴7に設けられた凹部となっている。
従来の状態(すなわち、折ブレード機構71に折ブレード71aが取り付けられている状態)で印刷するときであって、連続紙Waのみの印刷の場合には、袋側Scを先行させて、連続紙Waは折胴7の外周面を沿うようにして、折ブレード71aによって押し込まれ、一対のフォルディングローラー9,9の間に吸い込まれていく。その際、袋側Scの方がペラ側Sdよりも硬くて厚いため、袋側Scがペラ側Sdよりも先行して吸い込まれていくことになるが、連続紙Waが裁断されて折り畳まれることにより製作される折丁Aには、特にしわが発生することがない。
一方、併合連続紙群Weの印刷の場合、連続紙Waと連続紙Wbの袋側については、連続紙Waが先行し、連続紙Wbが後行して、一対のフォルディングローラー9,9の間に吸い込まれていく。その際、遅れて吸い込まれてきた連続紙Wbでは、裁断されて折り畳まれることにより製作される折丁Bの袋側Seにしわが発生してしまう。
そこで、図6のように、折ブレード101は、縦折り済みの併合連続紙群Weの袋側に相応するブレード部分を折り畳み対象に応じた長さ(例えば、数ミリ)切除した状態にすることで、袋側の連続紙Waと連続紙Wb(すなわち、併合連続紙群Weにおける袋側Sc,Seに相応する部分)のフォルディングローラー9への吸い込み(言い換えれば、折ブレードによる差し込み)のタイミングを合わせることが可能になる。
すなわち、折畳み装置に取り付け可能な折ブレード101は、折畳み装置への取り付けに用いられる取付部101aと、折畳み装置の折畳み対象である併合連続紙群Weと接触するブレード部(または、先端部)101bと、を備える構成となっている。また、先端部101bは、取付部101aから先端までの長さが基準長さHbである基準先端部と、取付部101aから先端までの長さが基準長さHbよりも短い長さ(袋側長さ)Hsである短先端部とを含む構成とされている。基準長さHbと袋側長さHsとの差Hdを設けることにより、折胴と鋸胴との間をアウトサイドセクション紙(本実施形態においては、連続紙Wa)とインサイドセクション紙(本実施形態においては、連続紙Wb)の両ウェブ(本実施形態においては、併合連続紙群We)が通過し、フォルディングローラーを通過することで4つ折りになる際に、折胴に設置されている折ブレートによりウェブの吸い込みのタイミングを合わすことができるので、アウトサイドセクション紙とインサイドセクション紙の両ウェブの袋側に生じるシワを軽減もしくは解消することが可能になる。
なお、ここでいう「ウェブの吸い込みのタイミングを合わせる」とは、折畳み対象の下流側先端部(すなわち、折丁Eにおける横折り部S)がフォルディングローラーの回転軸に対して略平行になるようにすることをいう。折ブレード先端の高さ(すなわち、折ブレードの刃の長さ。本実施形態においては、基準長さHbと袋側長さHs)を同一にしないで、折畳み対象における縦折り部(折畳み対象において縦折り目がある部分、またはその近傍)と非縦折り部(折畳み対象において縦折り目がある側と反対側の部分、またはその近傍)とが折ブレードに接触するタイミングに差をもたせるようにすることで、「ウェブの吸い込みのタイミングを合わせる」ことができるようになる。
また、折ブレード101の取付部101bには、縦方向に伸びた複数の孔が設けられている。これは、例えば折畳み装置の操作者等が、折畳み装置(本実施形態においては、折畳み装置における折胴7)への折ブレードの取付方法に応じて、折畳み対象(本実施形態においては、用紙52)と折ブレード(より具体的には、折ブレード先端)とが接触する強さを調整できるようにしたものである。すなわち、例えば複数の孔それぞれの下側(すなわち、折ブレードの先端側)を用いて折ブレード101を折胴7(より具体的には、折ブレード軸71b)に固定することで、上側(すなわち、折ブレードの先端側と逆側)を用いて折ブレード101を折胴7に固定する場合よりも、先端部101bが折胴7の外周面から突出する長さを長くすることができる。また、取付部101aに設けられた複数の孔にねじを通すことで折ブレード101を折胴7に固定する場合、ねじによる締め付けを緩めたり、一部の孔に対してはねじを用いないようにしたりすることにより、折胴7に取り付けられた折ブレード101に生じる「遊び」を調整することができるようになる。よって、折ブレード101を用いれば、折畳み装置への取付方法に応じて、折ブレード101の先端部101bが折畳み対象と接触する強さを変更できるようになる。
また、基準長さHbの長さは、併合連続紙群Weにおける中央相当位置を一対のフォルディングローラー9,9の間に導くことが可能な長さであればよい。また、袋側長さHsは、併合連続紙群Weにおける袋側Sc,Seを、タイミングを合わせて一対のフォルディングローラー9,9の間に導くことが可能な長さである必要があるが、この袋側長さHsをあまりにも短くし過ぎると、併合連続紙群Weにおける袋側Sc,Seの部分が折れなくなってしまうことになる。そこで、袋側長さHsについては、基準長さHbに対して数ミリ程度短い長さであり、かつ、必ず折胴7の外周面から突出する長さを有していることが好適である。
また、本実施形態においては、折畳み装置の折り畳み対象(連続紙5a及び連続紙5b)は、フォーマー(下段フォーマー2a及び上段フォーマー2b)によって縦折り済みであり、短先端部は、縦折り済み用紙の縦折り部(袋側Sc,Se)近傍に対応する位置(すなわち、折部7と一対のフォルディングローラー9,9との間に流れてきた用紙52の縦折り部に接触または接近することとなる位置)に配置されている。
なお、上述した本実施形態に係る折ブレード101については、種々の変形形態を採用することが可能である。例えば、折畳み装置に取り付ける折ブレードとして、図6で示したブレード一体物の形状を、図7で示すように、袋側のみを取り外し変更・交換できる分割型の形状にした折ブレード102を用いることができる。このような折ブレード102を用いることで、頁建や各種印刷に対応することが可能になる。
すなわち、折畳み装置に取り付ける折ブレードとして、取付部からブレード先端までの長さが基準長さHbである基準先端部を含む部分と、取付部からブレード先端までの長さが袋側長さHsである短先端部を含む部分とが別部材である折ブレード102を用いることで、折畳み対象の材質や厚み等に応じて端先端部のみをブレードの長さが異なるものに変更・交換することができるようになる。
なお、本実施形態においては、図6に示すように、取付部101aには、縦方向に伸びた楕円形の孔が設けられている。折畳み装置への取り付けに用いる孔を楕円形にすることで、取り付けの際に、折ブレード101の先端部が折胴7の外周面に突出する長さを、容易に調節することができるようになる。また、図7で例示した折ブレード102においては、基準先端部を折ブレード軸71bに固定したまま、基準先端部とは別部材である短先端部を基準先端部とは別個に任意の位置へ調整することができるので、調整可能範囲が広くなり、折ブレードの取り扱いが容易になる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、折ブレード101において、取付部101aに楕円形の孔を用いる場合を例示して説明を行った。しかしながら、本発明に係る折ブレードを、折胴に対してその機能を発揮できる状態で取り付けるための機構としては、あらゆる公知の取付機構を採用することが可能である。
また、折ブレードを構成する短先端部は、折畳み装置への取付方法(例えば、固定位置や固定強度の調整)に応じて折畳み対象と接触する強さが変更可能な構成とすることが可能である。
また、折ブレードを構成する短先端部は、例えば、先端部材の追加や変形等により、取付部における被固定位置から先端までの長さが変更可能な構成とすることが可能である。
また、図6及び図7で例示した本実施形態に係る折ブレード101,102では、櫛歯状に形成された折ブレードにおける短先端部が紙面左側から2本目の櫛歯まで形成され、それ以外の櫛歯が基準先端部として構成される場合を例示して説明を行った。しかしながら、本発明に係る折ブレードにおける短先端部と基準先端部の形成範囲は、折り畳み対象の状態に応じて任意に変更が可能である。具体的には、櫛歯状に形成された折ブレードにおける短先端部の形成範囲は、例えば図6における紙面左側から1本目の櫛歯のみに形成されるものであってもよいし、また例えば図6における紙面左側から複数本目の櫛歯まで短先端部が形成されるものであってもよい。さらに、短先端部の長さは一定でなくてもよく、例えば図6における紙面左側の櫛歯から徐々に長さが長くなるように櫛歯の長さが変化するようにして短先端部が形成されるものであってもよい。このように、本発明に係る折ブレードの短先端部は、特許請求の範囲に記載された構成を備えるとともに、上述した実施形態の折ブレードと同様の作用効果を発揮できる範囲内において、あらゆる形成パターンを採ることができる。
なお、上記の実施形態についての説明では、図6で例示した折ブレード101や、図7で例示した折ブレード102のように、櫛歯状に形成されたブレードの櫛歯の高さに差を設ける場合について説明したが、本発明に係る折ブレードの構成はこれに限定されず、例えば、ブレードの先端に傾斜を設けることによって、基準先端部と短先端部とが連続的な傾斜面として構成されることにより、縦折り済み用紙が一対のフォルディングローラー9,9の間に吸い込まれるタイミングを合わせる構成としてもよい。
また、例えば図3に示すような形状の折ブレード71aを、紙面に対して傾いた状態となるように折胴7に取り付ける構成としてもよい。ただし、この場合、折ブレードを紙面に対して傾けることで、併合連続紙群We(シングル折の場合は、連続紙Wa)の折れ線中央部分のフォルディングローラー9への吸い込みが不安定となり、しわの軽減には至らない場合がある。そして、現状としては、しわの発生しやすい連続紙Wbが四つ折り状態になったとき(すなわち、折丁B)の袋側Seに相応する一対のフォルディングローラー9,9の間隔を、ペラ側Sfに相応する位置の間隔よりも大きく広げて、袋側の連続紙Waと連続紙Wbのフォルディングローラー9への吸い込みタイミングが合うように手動で調整することが必要になる場合がある。すなわち、折ブレードの取り付け制約に応じて、一対のフォルディングローラー9,9の間隔調整を行い、折ブレードとフォルディングローラーが協働することで、折ブレードに形成された短先端部が折畳み対象である併合連続紙群We(シングル折の場合は、連続紙Wa)と接触する際の接触強さを変更可能とすることができる。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1a,1b ドラッグローラー、2a 下段フォーマー、2b 上段フォーマー、3a,3b フォーミングローラー、4 ニッピングローラー、5a,5b 連続紙、6 鋸胴、7 折胴、81,82 ペーパーガイド、9 フォルディングローラー、10 デリバリーファン、11 デリバリーベルト、12,13,14 矢印、52 用紙、61 鋸台、62 鋸刃、71 折ブレード機構、71a 折ブレード、71b 折ブレード軸、72 針機構、72a 針、72b 針レバー、72c 針軸、A 折丁(アウトサイドセクション)、B 折丁(インサイドセクション)、E 新聞折丁(折丁)、Sa 下流側先端、Sb 上流側後端、Sc 縦折部側(袋側)、Sd 縦折開端側(ペラ側)、Se 縦折部側(袋側)、Sf 縦折開端側(ペラ側)、Wa,Wb 連続紙、We 併合連続紙群。

Claims (7)

  1. 折畳み装置に取り付け可能な折ブレードであって、
    前記折畳み装置への取り付けに用いられる取付部と、
    前記折畳み装置の折畳み対象と接触する先端部と、
    を備え、
    前記先端部が、
    前記取付部から先端までの長さが基準長さである基準先端部と、
    前記取付部から先端までの長さが前記基準長さよりも短い長さである短先端部と、
    を含むことを特徴とする折ブレード。
  2. 請求項1に記載の折ブレードにおいて、
    前記折畳み対象は、縦折り済みであり、
    前記短先端部は、前記縦折り済み用紙の縦折り部近傍に対応する位置に配置されたことを特徴とする折ブレード。
  3. 請求項1又は2に記載の折ブレードにおいて、
    少なくとも前記基準先端部と前記短先端部とが別部材であることを特徴とする折ブレード。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の折ブレードにおいて、
    前記短先端部は、前記折畳み装置への取付方法に応じて前記折畳み対象と接触する強さが変更可能であることを特徴とする折ブレード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の折ブレードにおいて、
    前記短先端部は、前記取付部における被固定位置から先端までの長さが変更可能であることを特徴とする折ブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の折ブレードを装備したことを特徴とする折畳み装置。
  7. 回転胴である折胴と、
    前記折胴の軸心と略平行な回転軸を備えた一対のフォルディングローラーと、
    前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の折ブレードを取り付け可能な折ブレード軸と、
    を備え、
    前記折ブレード軸が、取り付けられた折ブレードを前記折胴の回転に応じて回転駆動させることで、所定の回転位相位置にて当該折ブレードの先端部の少なくとも一部を当該折胴の外周面から突出させることを特徴とする折畳み装置。
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