JP2016191255A - 水洗大便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水洗大便器全体を小型化することができると共に、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下においても安定した吐水を行うことができる水洗大便器を提供する。
【解決手段】本発明の水洗大便器1は、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18又は便器本体2に吐止水する弁手段24,26を有し、貯水タンクに接続される吸入部68と、便器本体のリム吐水部14に接続されるリム側排出部70と、便器本体のジェット吐水部12に接続されるジェット側排出部72と、羽根車64とを備えた回転可逆ポンプである加圧ポンプ20を有し、この加圧ポンプは、羽根車が一方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水をリム側排出部に吐水し、羽根車が他方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水をジェット側排出部に吐水するか、又は、貯水タンク内の洗浄水をリム側排出部及びジェット側排出部の双方に吐水するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器に関する。
従来から、加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているように、便器洗浄水を貯える貯水タンク内に設けられたポンプと、このポンプから便器本体のボウル部のリム吐水部及びジェット吐水部のそれぞれに洗浄水を排出する各排出管とを備えたものが知られている。
このような特許文献1に記載されている従来の水洗大便器においては、リム吐水部若しくはジェット吐水部の一方から吐水、或いは、リム吐水部及びジェット吐水部の双方からの同時吐水を実現するために、ポンプの下流側の排出管の途中にソレノイド・ダイヤフラム弁等の弁手段が設けられている。
また、加圧した洗浄水によって洗浄される従来の他の水洗大便器として、例えば、特許文献2に記載されているように、リム吐水は、給水源から供給される水道水をリム吐水口から直接供給し、一方、ジェット吐水は、貯水タンクに貯水された洗浄水をポンプで加圧し、この加圧された洗浄水をジェット吐水口から吐出させて、ボウル部を洗浄するようになっている水洗大便器も知られている。
このような特許文献2に記載されている従来の水洗大便器においては、例えば、まず、リム吐水口から洗浄水を吐水し(前リム洗浄)、このリム吐水口からの吐水が終了した後、ジェット吐水口から洗浄水を吐水し、さらに、このジェット吐水口からの吐水が終了した後に再度リム吐水口から洗浄水を吐水する(後リム洗浄)ようになっている。
特許第3542622号公報(特開平6−264482号公報) 特開2010−156201号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来の水洗大便器においては、特に大流量を必要とするジェット吐水部への吐水を制御するため、ポンプの下流側の排出管の途中に設けられているソレノイド・ダイヤフラム弁等の弁手段については、洗浄性能を担う単位時間当りの吐水量を確保するように弁手段の内部の流路断面積を広くする必要がある。したがって、弁手段自体の大型化が避けられず、弁手段の設置に伴う製品費用の増加、組立工数の増加するため、これらをいかに低減させるかが要請された課題となっている。
また、上述した特許文献2に記載された従来の水洗大便器においては、貯水タンク内の洗浄水をポンプで加圧することによりジェット吐水口のみから吐水させることはできるが、リム吐水口のみから吐水させたり、或いは、リム吐水口及びジェット吐水口の双方から吐水させたりすることができないため、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下(例えば、0.05MPa未満)では、特にリム吐水口からの吐水を安定した吐水を行うことが難しいという問題がある。
そこで、本発明者らは、まず、洗浄水タンク内の洗浄水を加圧してリム吐水口及びジェット吐水口のそれぞれに供給可能な加圧ポンプとして、正転方向と逆転方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプに着目し、この回転可逆ポンプを採用することにより、洗浄水タンクから便器本体のリム吐水部とジェット吐水部に供給する洗浄水の流量を調整する弁手段等を加圧ポンプ以外に用いる必要がなく、これらの弁手段に要する占有スペースを削減することができ、水洗大便器全体を小型化することができると共に、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下においても安定した吐水を行うことができることを見出した。
しかしながら、このような回転可逆ポンプを採用した場合、例えば、加圧ポンプの羽車の回転方向を正転方向から逆転方向に切り替える際、その切り替え中においては、正転方向の回転に依るリム吐水部及び/又はジェット吐水部への洗浄水の供給が続いてしまい、無駄水の発生要因になるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、水洗大便器全体を小型化することができると共に、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下においても安定した吐水を行うことができ、無駄水の発生を抑制することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器であって、ボウル部と、洗浄水を吐出するリム吐水部及びジェット吐水部と、排水トラップ管路とを備えた便器本体と、洗浄水を貯水する貯水タンクと、給水源から供給された洗浄水を上記貯水タンク又は上記便器本体に吐止水する弁手段と、上記貯水タンクに接続される吸入部と、上記リム吐水部に接続されるリム側排出部と、上記ジェット吐水部に接続されるジェット側排出部と、を備えた加圧ポンプと、上記加圧ポンプを制御することにより、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム吐水部から吐水させるリム洗浄を実行し、及び/又は、上記ジェット吐水部から吐水させるジェット洗浄を実行し、上記ボウル部へ洗浄水を吐水させる制御手段と、を有し、上記加圧ポンプは、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであり、上記羽根車が一方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部に吐水し、上記羽根車が他方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記ジェット側排出部に吐水するか、又は、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部及び上記ジェット側排出部の双方に吐水するように構成され、更に、上記羽根車の回転方向を逆方向へと切り替える際に、上記羽根車の回転速度を減速させる回転負荷手段を備える。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプが、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであるため、羽根車が一方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水を加圧ポンプのリム側排出部に吐水し、便器本体のリム吐水部から吐水してリム洗浄を実行することができる。一方、羽根車が他方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水を加圧ポンプのジェット側排出部に吐水し、便器本体のジェット吐水部から吐水してジェット洗浄を実行することができ、又は、貯水タンク内の洗浄水をリム側排出部及びジェット側排出部の双方に吐水し、便器本体のリム吐水部及びジェット吐水部のそれぞれから吐水してリム洗浄及びジェット洗浄の双方を実行することができる。したがって、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下(例えば、0.05MPa未満)においても、加圧ポンプによる吐水により安定した吐水を行うことができる。また、加圧ポンプとして、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプを用いているため、加圧ポンプによる吐水のみでリム吐水とジェット吐水を容易に行うことができる。さらに、貯水タンクから便器本体のリム吐水部とジェット吐水部に供給する洗浄水の流量を調整するための手段を加圧ポンプ以外に用いる必要がなく、これらの加圧ポンプ以外の手段に要する占有スペースを削減することができるため、水洗大便器全体を小型化することができる。
また、回転負荷手段により、回転速度を減速させることができ、より早期に回転速度を低下させ、逆方向へと回転を切り替えることができる。したがって、回転方向の切り替えの際に生じ得る無駄水の発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記回転負荷手段は、上記羽根車が停止するまで減速を続ける。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプの羽根車の回転方向を切り替える際に、羽根車が停止した状態にて、逆方向への回転を開始することができ、加圧ポンプへの機械的負荷を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記羽根車が停止した時点から所定時間が経過した後、上記羽根車は逆方向への回転を開始する。
このように構成された本発明においては、より確実に加圧ポンプの羽根車の回転方向を切り替える際に、羽根車が停止した状態にて、逆方向への回転を開始することができ、加圧ポンプへの機械的負荷を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、更に、上記加圧ポンプにより加圧されて上記貯水タンクから上記便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を上記制御手段に出力する吐水量検知手段と、上記吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段と、を有し、上記制御手段は、上記時間計測手段が計測結果に基づいて、上記加圧ポンプの上記羽根車の回転数を制御する。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプにより加圧されて貯水タンクから便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を制御手段に出力する吐水量検知手段と、その検知した信号を制御手段に出力する吐水量検知手段と、吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段をさらに有しており、制御手段が、吐水量検知手段が検知した洗浄水量及び時間計測手段により計測した時間に基づいて加圧ポンプの羽根車の回転数を制御するため、例えば、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が変動した際や、便器本体の流路内における圧力損失により瞬間流量が変動した際にも、それら変動に応じた羽根車の回転数の制御をすることができる。したがって、加圧ポンプによる吐水をより安定させることができるとともに、変動に応じた制御により無駄水の発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記吐水量検知手段は、上記貯水タンク内に設けられて上記貯水タンク内の水位を検知する水位センサである。
このように構成された本発明においては、吐水量検知手段が貯水タンク内に設けられて貯水タンク内の水位を検知する水位センサであるため、貯水タンクから便器本体に吐水される吐水量に応じた制御手段による制御が可能となることに加えて、貯水タンクから洗浄水がオーバーフローすることを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記吐水量検知手段は、上記加圧ポンプと上記リム吐水部との間に設けられ、上記リム吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサ、及び/又は、上記加圧ポンプと上記ジェット吐水部との間に設けられ、ジェット吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサである。
このように構成された本発明においては、吐水量検知手段が、加圧ポンプとリム吐水部との間に設けられてリム吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサ、及び/又は、加圧ポンプとジェット吐水部との間に設けられ、ジェット吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサであるため、貯水タンク内の水位を検知するよりも正確に貯水タンクから便器本体に吐水される吐水量に応じた制御手段による吐水制御が可能となる。
本発明において、好ましくは、加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器であって、ボウル部と、洗浄水を吐出するリム吐水部及びジェット吐水部と、排水トラップ管路とを備えた便器本体と、洗浄水を貯水する貯水タンクと、給水源から供給された洗浄水を上記貯水タンク又は上記便器本体に吐止水する弁手段と、上記貯水タンクに接続される吸入部と、上記リム吐水部に接続されるリム側排出部と、上記ジェット吐水部に接続されるジェット側排出部と、を備えた加圧ポンプと、上記加圧ポンプを制御することにより、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム吐水部から吐水させるリム洗浄を実行し、及び/又は、上記ジェット吐水部から吐水させるジェット洗浄を実行し、上記ボウル部へ洗浄水を吐水させる制御手段と、を有し、上記加圧ポンプは、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであり、上記羽根車が一方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部に吐水し、上記羽根車が他方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記ジェット側排出部に吐水するか、又は、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部及び上記ジェット側排出部の双方に吐水するように構成され、更に、上記加圧ポンプにより加圧されて上記貯水タンクから上記便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を上記制御手段に出力する吐水量検知手段と、上記吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段と、を有し、上記制御手段は、上記時間計測手段が計測結果に基づいて、上記加圧ポンプの上記羽根車の回転数を制御する水洗大便器である。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプが、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであるため、羽根車が一方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水を加圧ポンプのリム側排出部に吐水し、便器本体のリム吐水部から吐水してリム洗浄を実行することができる。一方、羽根車が他方向に回転している場合には、貯水タンク内の洗浄水を加圧ポンプのジェット側排出部に吐水し、便器本体のジェット吐水部から吐水してジェット洗浄を実行することができ、又は、貯水タンク内の洗浄水をリム側排出部及びジェット側排出部の双方に吐水し、便器本体のリム吐水部及びジェット吐水部のそれぞれから吐水してリム洗浄及びジェット洗浄の双方を実行することができる。したがって、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下(例えば、0.05MPa未満)においても、加圧ポンプによる吐水により安定した吐水を行うことができる。また、加圧ポンプとして、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプを用いているため、加圧ポンプによる吐水のみでリム吐水とジェット吐水を容易に行うことができる。さらに、貯水タンクから便器本体のリム吐水部とジェット吐水部に供給する洗浄水の流量を調整するための手段を加圧ポンプ以外に用いる必要がなく、これらの加圧ポンプ以外の手段に要する占有スペースを削減することができるため、水洗大便器全体を小型化することができる。
また、加圧ポンプにより加圧されて貯水タンクから便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を制御手段に出力する吐水量検知手段と、その検知した信号を制御手段に出力する吐水量検知手段と、吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段をさらに有しており、制御手段が、吐水量検知手段が検知した洗浄水量及び時間計測手段により計測した時間に基づいて加圧ポンプの羽根車の回転数を制御するため、例えば、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が変動した際や、便器本体の流路内における圧力損失により瞬間流量が変動した際にも、それら変動に応じた羽根車の回転数の制御をすることができる。したがって、加圧ポンプによる吐水をより安定させることができるとともに、変動に応じた制御により無駄水の発生を抑制することができる。
本発明の水洗大便器によれば、水洗大便器全体を小型化することができると共に、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下においても安定した吐水を行うことができ、さらに、無駄水の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による水洗大便器を示す全体構成図である。 図2の(a)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の加圧ポンプの概略平面図であり、図2の(b)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の加圧ポンプの概略側面断面図である。 本発明の第1実施形態による加圧ポンプの羽根車の基本構造を模式的に示す模式図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の基本動作を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態の変形例による水洗大便器の圧力損失に応じた動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による水洗大便器を示す全体構成図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器の基本動作を示すタイムチャートである。
つぎに、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による水洗大便器を説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による水洗大便器を示す全体構成図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2と、この便器本体2の後方上部には、局部洗浄装置4を含む機能部6が配置されている。
便器本体2には、汚物を受けるボウル部8と、このボウル部8の底部から延びる排水トラップ管路10と、ジェット吐水を行うジェット吐水口12と、リム吐水を行う第1リム吐水口14及び第2リム吐水口16が形成されている。
ジェット吐水口12は、ボウル部8の底部に形成されており、排水トラップ管路10の入口に指向してほぼ水平に配置され、洗浄水を排水トラップ管路10に向けて吐出するようになっている。
2つのリム吐水口14,16は、ボウル部8の上部側方に形成されており、ボウル部8の縁に沿って洗浄水を吐出するようになっている。
排水トラップ管路10は、入口部10aと、この入口部10aから上昇するトラップ上昇管10bと、このトラップ上昇管10bから下降するトラップ下降管10cとからなり、トラップ上昇管10bとトラップ下降管10cとの間が頂部10dとなっている。
本実施形態による水洗大便器1では、貯水タンク18が加圧ポンプ20からジェット吐水口12及び第2リム吐水口16から吐水すべき洗浄水を貯水するように構成されており、ジェット吐水口12におけるジェット吐水及び第1リム吐水口14における第1のリム吐水に関しては、詳細は後述するように、機能部6に内蔵された貯水タンク18に貯水された洗浄水を加圧ポンプ20によって加圧することにより行われるようになっている。
また、水洗大便器1自体は、洗浄水を供給する水道に直結されており、水道の給水圧力により第2リム吐水口16から洗浄水が第2のリム吐水として吐出されるようになっている。
つぎに、図1により、第1実施形態による水洗大便器1の機能部6の詳細について説明する。
図1に示すように、機能部6には、加圧ポンプ20、定流量弁22、貯水タンク給水用電磁弁24、第2リム吐水用電磁弁26、貯水タンク給水用バキュームブレーカ28、第1リム給水用バキュームブレーカ30、ジェット給水用バキュームブレーカ32、及び第2リム吐水用バキュームブレーカ34が内蔵されている。
また、機能部6には、電磁弁24,26の開閉操作、及び、加圧ポンプ20の正転と逆転の回転数や作動時間等を制御するコントローラ36が内蔵されている。
さらに、コントローラ36は、タイマー36aを備えており、このタイマー36aが計測した時間に基づいて各電磁弁24,26の開閉動作や加圧ポンプ20の作動を制御することができるようになっている。
定流量弁22は、止水栓38及びストレーナ40を介して流入した洗浄水を所定の流量以下に絞るためのものである。
また、定流量弁22を通過した洗浄水は、電磁弁24,26のそれぞれに流入し、貯水タンク給水用電磁弁24を通過した洗浄水は、貯水タンク18に供給されるようになっている。
一方、第2リム吐水用電磁弁26を通過した洗浄水は、第1リム吐水口14に供給されるようになっている。
すなわち、各電磁弁24,26は、コントローラ36の制御信号により開閉され、各電磁弁24,26に供給された洗浄水を貯水タンク18及び第2リム吐水口14のそれぞれに流入させ、又は停止させるようになっている。
貯水タンク給水用バキュームブレーカ28は、定流量弁22から貯水タンク給水用電磁弁24を通過した洗浄水を貯水タンク18へ導く貯水タンク側給水路42の途中に配置され、洗浄水の貯水タンク18からの逆流を防止している。
また、貯水タンク給水用バキュームブレーカ28の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路44を通って貯水タンク18に流入するようになっている。
第1リム吐水用バキュームブレーカ30は、貯水タンク18から加圧ポンプ20を通過した洗浄水を第1リム吐水口14へ導く第1リム側給水路46の途中に配置され、洗浄水の第1リム吐水口14からの逆流を防止し、加圧ポンプ20のリム側排出部70から吐水された洗浄水が便器本体2の第1リム吐水口14以外に流入することを防ぐ流入防止手段として機能するようになっている。
また、第1リム吐水用バキュームブレーカ30の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路44を通って貯水タンク18に流入するようになっている。
ジェット給水用バキュームブレーカ32は、貯水タンク18から加圧ポンプ20を通過した洗浄水をジェット吐水口12へ導くジェット側給水路48の途中に配置され、洗浄水のジェット吐水口12から加圧ポンプ20への逆流を防止している。
また、ジェット給水用バキュームブレーカ32の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路50を通って貯水タンク18に流入するようになっている。
第2リム吐水用バキュームブレーカ34は、定流量弁22から第2リム吐水用電磁弁26を通過した洗浄水を第2リム吐水口16へ導く第2リム側給水路52の途中に配置され、洗浄水の第2リム吐水口16からの逆流を防止し、第2リム吐水用電磁弁26を通過した洗浄水(直圧の水道水)が便器本体2の第2リム吐水口16以外に流入することを防ぐ流入防止手段として機能するようになっている。
また、第2リム吐水用バキュームブレーカ34の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路44を通って貯水タンク18に流入するようになっている。
さらに、第1リム側給水路46は、加圧ポンプ20のリム側排出部70と第1リム吐水用バキュームブレーカ30とを接続する第1流路46aと、第1リム吐水口14と第1リム吐水用バキュームブレーカ30とを接続する第第2流路46bとを備えていると共に、第2リム側給水路52が、第2リム吐水用電磁弁26と第2リム吐水用バキュームブレーカ34とを接続する第1流路52aと、第2リム吐水口16と第2リム吐水用バキュームブレーカ34とを接続する第2流路52bとを備えている。
これらにより、加圧ポンプ20のリム側排出部70から第1リム側給水路46を経て第1のリム吐水口14に吐水される場合には、第2リム吐水用バキュームブレーカ34が第2リム側給水路52の第1流路52aを閉止して、第1リム側給水路46の第2流路46bから第1リム吐水口14よりボウル部8へ吐水することができるようになっている。
一方、第2リム吐水用電磁弁26から第2リム側給水路52を経て第2のリム吐水口16に吐水される場合には、第1リム吐水用バキュームブレーカ30が第1リム側給水路46の第1流路46aを閉止して、第2リム側給水路52の第2流路52bから第2リム吐水口16よりボウル部8へ吐水することができるようになっている。
また、貯水タンク18とジェット側給水路48との間には、オーバーフロー流路54が設けられ、このオーバーフロー流路54の上端54aは貯水タンク18内に開口し、その下端54bは、ジェット側給水路48に接続されている。このオーバーフロー流路54には、フラッパー弁56が設けられており、このフラッパー弁56により、洗浄水のジェット吐水口16から貯水タンク18への逆流を防止すると共に、貯水タンク18とジェット側給水路48との間の縁切りを行うことができるようになっている。
さらに、本実施形態においては、貯水タンク18の内部には、加圧ポンプ20により加圧されて貯水タンク18から便器本体2に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号をコントローラ36に出力する吐水量検知手段である水位センサとして、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60がそれぞれ配置されており、貯水タンク18内の水位を検出できるようになっている。上端フロートスイッチ58は、貯水タンク18内の水位が所定の貯水水位W1に達するとオンに切り替わり、コントローラ36がこれを検知して、貯水タンク給水用電磁弁24を閉鎖するようになっている。
一方、下端フロートスイッチ60は、貯水タンク18内の水位が所定の水位W2まで低下するとオンに切り替わり、コントローラ36がこれを検知して、加圧ポンプ20を停止させるようになっている。
つぎに、図1〜図3を参照して、本実施形態の水洗大便器1の加圧ポンプ20について説明する。
ここで、図2の(a)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の加圧ポンプの概略平面図であり、図2の(b)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の加圧ポンプの概略側面断面図である。また、図3は、本発明の第1実施形態による加圧ポンプの羽根車の基本構造を模式的に示す模式図である。
まず、図2の(a)及び(b)に示すように、加圧ポンプ20は、ケーシング62と、このケーシング62内に正転方向及び逆転方向の双方向に回転可能に設けられた羽根車であるインペラ64と、コントローラ36からの指令によりインペラ64を回転させるモータ(図示せず)とを備えており、インペラ64の回転による遠心力を利用して貯水タンク18内の洗浄水を圧送する回転可逆遠心ポンプである。
また、図1、図2の(a)及び(b)に示すように、ケーシング62の上部には、貯水タンク18から延びる洗浄水管路66(図1参照)に接続されて且つインペラ64が正転方向及び逆転方向に回転することにより貯水タンク18内の洗浄水を洗浄水管路66からケーシング62内に吸入する吸入部68が設けられている。
さらに、図1、図2の(a)及び(b)に示すように、ケーシング62の外周部には、第1リム側給水路46に接続されるリム側排出部70と、ジェット側給水路48に接続されるジェット側排出部72とがそれぞれ設けられている。
例えば、インペラ64が正転方向に回転している場合には、ケーシング62内の洗浄水がジェット側排出部72からジェット側給水路48を経てジェット吐水口12に排出されるようになっている。一方、インペラ64が逆転方向に回転している場合には、ケーシング62内の洗浄水がリム側排出部70から第1リム側給水路46を経て第1リム吐水口14のみに排出されるようになっている。
また、図3に示すように、インペラ64を回転させるモータMはSW1〜SW4の4つのスイッチ手段により動作する。SW1及びSW4がオン且つSW2及びSW3がオフとなる場合、モータMの一方側端子と電源のプラス側とが、モータMの他方側端子と電源のマイナス側とが、それぞれ接続され、インペラ64は正転方向に回転する。一方、SW1及びSW4がオフ且つSW2及びSW3がオンとなる場合、モータMの一方側端子と電源のマイナス側、モータMの他方側端子と電源のプラス側とが、それぞれ接続され、インペラ64は逆転方向に回転する。さらに、SW1及びSW2がオン且つSW3及びSW4がオフとなる場合、又は、SW1及びSW2がオフ且つSW3及びSW4がオンとなる場合、モータMの両端子がショートすることで発電機として作用し、回転を止める方向に回転力が生じる。即ち、インペラ64の回転方向を切り替える際に、SW1及びSW2をオン且つSW3及びSW4をオフとする、又は、SW1及びSW2をオフ且つSW3及びSW4をオンとすることで、インペラ64の回転速度を減速させる回転負荷手段として機能させることができる。なお、本発明において、回転負荷手段はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、ストッパ等によるメカニカルブレーキや、回生ブレーキにより回転速度を減速させる形態であってもよい。
なお、本実施形態では、加圧ポンプ20のインペラ64が正転方向に回転している場合に、ケーシング62内の洗浄水がジェット側排出部72からジェット側給水路48を経てジェット吐水口12のみに排出可能な形態について説明するが、このような形態に限られず、インペラ64が正転方向に回転している場合に、ケーシング62内の洗浄水がジェット側排出部72からジェット側給水路48を経てジェット吐水口12のみに排出されると共に、ケーシング62内の洗浄水がリム側排出部70から第1リム側給水路46を経て第1リム吐水口14に排出可能な形態であってもよい。また、インペラ64が逆転方向に回転している場合に、ケーシング62内の洗浄水がリム側排出部70から第1リム側給水路46を経て第1リム吐水口14のみに排出されると共に、その排出される洗浄水量に比べて少ない量の洗浄水がジェットケーシング62内の洗浄水がジェット側排出部72からジェット側給水路48へ排出される形態であってもよい。この形態によれば、ジェット側給水路48からジェット側排出部72を経て洗浄水が逆流することを抑制することができる。
また、図1に示すように、貯水タンク18と加圧ポンプ20との間の洗浄水管路66の途中には、フラッパー弁74が設けられており、貯水タンク18内の水位が加圧ポンプ20の高さよりも低くなった場合や、一方向に回転しているインペラ64が一旦停止して他方向の回転方向に変更して回転する場合に、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が洗浄水管路66から貯水タンク18に逆流し、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が抜けて、加圧ポンプ20の始動時にケーシング62内の呼び水がなくなるのを防止するようになっている。
なお、このような加圧ポンプ20のケーシング62内の呼び水がなくなるのを防止する対策として、加圧ポンプ20が停止した際に、加圧ポンプ20のジェット側排出部72に接続されるジェット側給水路48内の洗浄水がケーシング62内にヘッド圧として作用するように、ジェット側給水路48の位置を加圧ポンプ20のジェット側排出部72の位置よりも上方に設定したり、加圧ポンプ20のリム側排出部70に接続される第1リム側給水路46内の洗浄水がケーシング62内にヘッド圧として作用するように、第1リム側給水路46の位置を加圧ポンプ20のリム側排出部70の位置よりも上方に設定してもよい。或いは、貯水タンク18内の洗浄水の水圧が加圧ポンプ20のケーシング62内にヘッド圧として常時作用するように加圧ポンプ20の位置を貯水タンク18の下方よりの位置に設定してもよい。
さらに、加圧ポンプ20と第1リム吐水口14との間の第1リム側給水路46の途中には、第1リム吐水口14から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサ76が設けられている。
つぎに、図1〜図4を参照して、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1の動作(作用)について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の基本動作を示すタイムチャートである。
まず、図4に示すように、待機状態(時刻t0〜t1)では、貯水タンク18内の洗浄水の水位が、オーバーフロー流路54の上端54aに相当する満水水位W0よりも下方の所定の上限水位W1にあり、この水位W1が上端フロートスイッチ58に達しているため、上端フロートスイッチ58がオンしている。
そして、時刻t1で、使用者が便器洗浄スイッチ(図示せず)を操作すると、コントローラ36は、貯水タンク給水用電磁弁24に信号を送信して開弁させると共に、第1リム吐水用電磁弁24に信号を送信して閉弁させる。
また、コントローラ36の制御により加圧ポンプ20がオンし、1回目の第1リム吐水口14による第1リム吐水(前リム洗浄)が開始され、その後の時刻t3までの間、コントローラ36が第1シーケンスを実行する。この第1シーケンスの実行により、貯水タンク18内の洗浄水が加圧ポンプ20を経て第1リム側給水路46に供給され、第1リム吐水口14から所定量の洗浄水が吐出される。
ここで、貯水タンク給水用電磁弁24は、時刻t1〜t13まで開弁し、水道から供給された洗浄水が止水栓38及びストレーナ40を経て定流量弁22に流入する。
さらに、定流量弁22では、水道の給水圧力が高い場合には、通過する洗浄水の流量が所定流量に制限され、給水圧力が低い場合には、洗浄水は流れを制限されることなくそのまま通過される。そして、定流量弁22を通過した洗浄水は、貯水タンク給水用電磁弁24を通過し、貯水タンク側給水路42を流れ、貯水タンク給水用バキュームブレーカ28を通過し、貯水タンク18内に流入する。
さらに、時刻t1で加圧ポンプ20がオンすると、インペラ64が逆転方向に回転し、インペラ64の回転数N[rpm]が時刻t2で所定回転数N1[rpm]に達するまで加速する。
そして、インペラ46は、時刻t2以後、一定の所定回転数N1で逆転方向に回転し、時刻t3で加圧ポンプ20がオフとなり、コントローラ36は、モータMの両端子をショートさせ、回転を止める方向に回転力を生じさせ、これによりインペラ64が減速する、その後、時刻t4でインペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止する。
このような時刻t1〜時刻t4までの加圧ポンプ20のインペラ64の逆転方向の回転により、貯水タンク18内の洗浄水が洗浄水管路66を経て加圧ポンプ20の吸入部68からケーシング62内に吸入された後、加圧ポンプ20のリム側排出部70から第1リム側給水路46に圧送される。そして、第1リム側給水路46の洗浄水は、第1リム吐水口14から所定の瞬間流量Q1[L/min](例えば、Q1=10L/min)で第1リム吐水(図4参照)として吐出される。第1リム吐水口14から吐出された洗浄水はボウル部8内を旋回しながら下方へ流下し、ボウル部8の内壁面が洗浄される。
なお、第1リム側給水路46の洗浄水の瞬間流量Q1は流量センサ76によって検知され、この検知した信号がコントローラ36に送信され、第1リム吐水口14における吐水量が所定量になるように加圧ポンプ20が制御される。
一方、時刻t1〜t5では、第2リム吐水用電磁弁26は閉弁しているため、第2リム吐水口16による第2リム吐水(図4参照)は行われない。
さらに、インペラ64が逆転方向に回転している間(t1〜t4)は、加圧ポンプ20のジェット側排出部72からジェット給水路48に洗浄水が供給されないため、ジェット吐水口12からのジェット吐水(図4参照)も行われない。
また、図4に示すように、時刻t1以後、加圧ポンプ20の作動により貯水タンク18内の洗浄水が洗浄水管路66を経て加圧ポンプ20の吸入部68に吸入されるため、貯水タンク18の水位が、上端フロートスイッチ58が検知する所定の上限水位W1よりも低下し、上端フロートスイッチ58がオフとなる。
一方、下端フロートスイッチ60は、貯水タンク18内の水位が所定の下限水位W2よりも上回っているため、オフの状態となっている。
つぎに、図4に示すように、時刻t5〜t11では、コントローラ36が第2シーケンスを実行し、貯水タンク18内の洗浄水が加圧ポンプ20を経てジェット側給水路48に供給され、ジェット吐水口12から所定量の洗浄水が吐出されるジェット吐水による洗浄が行われると共に、第2リム吐水用電磁弁26が開弁し、第2リム側給水路52から第2リム吐水口16に供給される水道水の第2リム吐水のみによる洗浄(中リム洗浄)が行われる。
具体的には、時刻t5でコントローラ36の制御により再び加圧ポンプ20がオンし、加圧ポンプ20のインペラ64は、正転方向に回転し、インペラ64の回転数N[rpm]が時刻t6で所定回転数N2[rpm]に達するまで加速した後、時刻t7まで一定の所定回転数N2[rpm]で正転方向に回転する。なお、この所定回転数N2は、時刻t2〜t3までの所定回転数N1よりも小さく設定される。
なお、時刻t3で加圧ポンプ20がオフとなり、第1シーケンスが終了し、時刻t5で加圧ポンプ20が再びオンとなり、第2シーケンスが開始するまでの時間(t5−t3)は、加圧ポンプ20のインペラ64が逆転方向の回転から正転方向の回転に切り替わるまでのタイムラグ(t5−t3)であり、このタイムラグ(t5−t3)においては、例えば、0.5msecに設定される。この間、特に、時刻t4では、インペラ64が実質的に停止しても、貯水タンク18と加圧ポンプ20との間の洗浄水管路66の途中のフラッパー弁74により、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が洗浄水管路66から貯水タンク18に逆流し、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が抜けて、加圧ポンプ20の始動時にケーシング62内の呼び水がなくなるのが防止される。
さらに、時刻t7〜t8では、インペラ64の回転数N[rpm]が所定回転数N1[rpm]よりも大きい最大の所定回転数N3[rpm]に達するまでインペラ64が加速し、時刻t8〜t9では、インペラ64が一定の所定回転数N3[rpm]で正転方向に回転する。
また、時刻t9〜t10では、インペラ64は、最大の所定回転数N3[rpm]から所定回転数N1まで減速し、時刻t10〜t11では、インペラ64が一定の所定回転数N1[rpm]で正転方向に回転する。そして、時刻t11で加圧ポンプ20がオフとなり、コントローラ36は、モータMの両端子をショートさせ、回転を止める方向に回転力を生じさせ、これによりインペラ64が減速し、その後の時刻t12でインペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止し、以後、次の2回目の便器洗浄が開始されるまで、加圧ポンプ20は停止状態が維持される。
すなわち、これらの時刻t5〜t11の第2シーケンスによる加圧ポンプ20の動作により、時刻t5で1回目のジェット吐水口12によるジェット吐水が開始されると、貯水タンク18内の洗浄水が洗浄水管路66を経て加圧ポンプ20の吸入部68からケーシング62内に吸入された後、加圧ポンプ20のジェット側排出部72から、ジェット側給水路48のそれぞれに圧送される。
そして、ジェット側給水路48の洗浄水は、ジェット吐水口12から所定の瞬間流量Q2[L/min](例えば、Q2=85L/min)でジェット吐水(図4参照)として吐出され、排水トラップ管路10内に流入し、排水トラップ管路10を満水にしてサイホン現象を引き起こす。このサイホン現象により、ボウル部8内の溜水及び汚物は、排水トラップ管路10に吸引され、排水管Dから排出される。
同時に、時刻t5〜t11においては、第2リム吐水用電磁弁26が開弁し、第2リム側給水路52を通過した洗浄水(直圧の水道水)は、第2リム吐水口16から所定の瞬間流量Q3[L/min](例えば、Q3=6L/min)で第2リム吐水として吐出され、ボウル部8内を旋回しながら下方へ流下し、ボウル部8の内壁面が洗浄される。
なお、本実施形態では、時刻t5〜t11の間の第2シーケンスにおいて、第2リム吐水口16から第2リム吐水を行う例について説明しているが、第2リム吐水口16から第2リム吐水を行う代わりに、第2リム吐水用電磁弁26が閉弁すると共に、加圧ポンプ20のリム側排出部70から第1リム側給水路46を経て第1リム吐水口14から第1リム吐水を行い、便器本体2のジェット吐水口12及び第1リム吐水口14のそれぞれからの同時吐水を行うようにしてもよい。
或いは、さらなる変形例として、時刻t5〜t11の間の第2シーケンスにおいて、第1リム吐水口14の第1リム吐水や第2リム吐水口16の第2リム吐水を一切行わず、ジェット吐水口12のジェット吐水のみを行うようにして、節水化を行ってもよい。
つぎに、時刻t11で第2リム吐水用電磁弁26が閉弁し、第2シーケンスの第2リム吐水及びジェット吐水による洗浄(中リム洗浄)が終了し、第2シーケンスが終了した後、時刻t12付近で貯水タンク18内の水位が下限水位W2を下回ると、下端フロートスイッチ60がオンとなる。
そして、時刻t13〜t14において、貯水タンク給水用電磁弁24が閉弁すると共に、第2リム吐水用電磁弁26が再び開弁し、第2リム側給水路52から第2リム吐水口16に供給される水道水の第2リム吐水のみによる洗浄(後リム洗浄)が所定の瞬間流量Q4[L/min](例えば、Q4=6L/min)で行われる第3シーケンスが実行される。
ここで、時刻t1以後、加圧ポンプ20の作動により貯水タンク18内の水位が上端フロートスイッチ58の位置よりも低下して上端フロートスイッチ58がオフになった後、時刻t12付近で貯水タンク18内の水位が下限水位W2を下回り、下端フロートスイッチ60がオンとなると、第1シーケンスにおいて加圧ポンプ20により第1リム吐水口14に吐水された吐水量と第1シーケンスにおいて加圧ポンプ20によりジェット吐水口12に吐水された吐水量との総吐水量を検知し、コントローラ36は、この検知した吐水量に基づいて、時刻t13〜t14までの第3シーケンスにおいて、第2リム吐水用電磁弁26を開弁する。
つぎに、時刻t14において、貯水タンク給水用電磁弁24が再び開弁すると共に、第2リム吐水用電磁弁26が再び閉弁し、貯水タンク側給水路42から貯水タンク18に所定の瞬間流量Q5[L/min](例えば、Q5=6L/min)で給水され、貯水タンク18内の水位が上昇する。
そして、時刻t15で、貯水タンク18内の水位が所定の下限水位W2よりも上昇すると、下端フロートスイッチ60がオフとなり、さらに、貯水タンク18内の水位が上昇して、時刻t16で所定の上限水位W1に達すると、上端フロートスイッチ58がオンとなる。
そして、時刻t17において、貯水タンク給水用電磁弁24が閉弁し、貯水タンク18がほぼ満水状態となり、時刻t17以後については、次の2回目の便器洗浄が開始されるまで、上述した元の待機状態(時刻t0〜t1)と同様な状態となる。
なお、上述したように、本実施形態では、加圧ポンプ20が真空ポンプとは異なる遠心ポンプであり、ケーシング62内に呼び水がない状態ではポンプ機能が果たせなくなるため、次回の便器洗浄を開始する際には、貯水タンク18内に十分な洗浄水量を貯水すると共に、呼び水等により必ず加圧ポンプ20のケーシング62内を水で満たした状態にしてから作動させることはもちろん、加圧ポンプ20を非常停止した後に復帰動作を行う際にも、必ずケーシング62内を洗浄水で満たした状態にしてから作動するようにする。また、コントローラ36は、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60による検知に基づいて、貯水タンク18内の洗浄水量を検知し、貯水タンク18内の洗浄水量が所定量以下となったとき、加圧ポンプ20のインペラ64が回転している場合、インペラ64の回転を停止させる。さらに、コントローラ36は、モータMの動作状態等からインペラ64の停電等による非常停止を検知する非常停止検知手段を有し、非常停止を検知し、その後に非常停止から復帰動作する場合、インペラ64の回転を開始させる前に、まず、貯水タンク18内に十分な洗浄水量があるか否かを判断し、ない場合は、貯水タンク給水用電磁弁24を開弁させる。さらに、本発明は、復帰動作の際に、貯水タンク18内に十分な洗浄水量を貯水する前に、貯水タンク18内に残っている水を、ジェット吐水口12及び/又は第1リム吐水口14へと水勢を増加させて、加圧ポンプ20を経由せずに供給する独立洗浄機構を備えてもよい。
上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、加圧ポンプ20が、正転方向及び逆転方向の双方向に回転可能なインペラ64を備えた回転可逆遠心ポンプであるため、インペラ64が逆転方向に回転している場合には、貯水タンク18内の洗浄水を加圧ポンプ20のリム側排出部70に吐水し、便器本体2の第1リム吐水口14から吐水してリム洗浄を実行することができる。
一方、インペラ64が正転方向に回転している場合には、貯水タンク18内の洗浄水を加圧ポンプ20のジェット側排出部72に吐水し、便器本体2のジェット吐水口12から吐水してジェット洗浄を実行することができる。
したがって、給水源である水道に直結された便器本体2に供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下(例えば、0.05MPa未満)においても、加圧ポンプ20による吐水により、安定した吐水を行うことができる。
また、加圧ポンプ20として、正転方向及び逆転方向の双方向に回転可能なインペラ64を備えた回転可逆遠心ポンプを用いているため、加圧ポンプ20による吐水のみでリム吐水とジェット吐水を容易に行うことができる。
さらに、貯水タンク18から便器本体20の第1リム吐水口14とジェット吐水口12に供給する洗浄水の流量を調整するための手段を加圧ポンプ20以外に用いる必要がなく、これらの加圧ポンプ20以外の手段に要する占有スペースを削減することができるため、水洗大便器1の全体を小型化することができる。
また、インペラ64の回転方向を切り替える際に、SW1及びSW2をオン且つSW3及びSW4をオフとする、又は、SW1及びSW2をオフ且つSW3及びSW4をオンとすることで、インペラ64の回転速度を減速させる回転負荷手段として機能させることができる。そのため、回転負荷手段により、インペラ64の回転速度を減速させることができ、より早期に回転速度を低下させ、正転方向から逆転方向へ、あるいは、逆転方向から正転方向へと回転を切り替えることができる。したがって、回転方向の切り替えの際に生じ得る無駄水の発生を抑制することができる。さらに、回転負荷手段による減速は、インペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止するまで行われるため、モータMへの機械的負荷を抑制することができる。また、加圧ポンプ20のインペラ64が逆転方向の回転から正転方向の回転に切り替わるまでのタイムラグ(t5−t3)が設けられており、より確実にモータMへの機械的負荷を抑制することができる。
さらに、発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、貯水タンク18内の洗浄水量が所定量以下となった場合、貯水タンク給水用電磁弁24を開弁して貯水タンク18への吐水を行うため、インペラ64の回転による空気の巻き込みに起因する異音が発生することを抑制することができるとともに、無負荷運転により加圧ポンプ20の寿命が低下してしまうことを抑制することができる。また、貯水タンク18内の洗浄水量が所定量以下となり、且つ、加圧ポンプ20のインペラ64が回転している場合、インペラ64の回転を停止させるため、インペラ64の回転による空気の巻き込みに起因する異音が発生することをさらに抑制することができるとともに、無負荷運転により加圧ポンプの寿命が低下してしまうことをさらに抑制することができる。さらに、コントローラ36は、モータMの動作状態等からインペラ64の停電等による非常停止を検知する非常停止検知手段を有し、非常停止を検知し、その後に非常停止から復帰動作する場合、インペラ64の回転を開始させる前に、まず、貯水タンク18内に十分な洗浄水量があるか否かを判断し、ない場合は、貯水タンク給水用電磁弁24を開弁させる。そのため、より確実に、インペラ64の回転による空気の巻き込みに起因する異音が発生することを抑制することができるとともに、無負荷運転により加圧ポンプの寿命が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、コントローラ36が貯水タンク18から第1リム吐水口14に所定量の洗浄水を吐水させるように加圧ポンプ20を制御する第1シーケンスを実行した後に実行する第2シーケンスにおいて、貯水タンク18からジェット吐水口12のみに所定量の洗浄水を吐水させるように加圧ポンプ20を制御しているため、貯水タンク18から第1リム吐水口14及びジェット吐水口12の双方に所定量の洗浄水を同時に吐水させるように加圧ポンプを制御する場合に比べて節水が可能となる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18又は便器本体20に吐止水する弁手段が、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18に吐止水して加圧ポンプ20を経由させることにより第1リム吐水口14又はジェット吐水口12に吐水させる貯水タンク給水用電磁弁24と、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18及び加圧ポンプ20を経由させることなく第2リム吐水口16に吐水させる第2リム吐水用電磁弁26とを備えていることにより、第2リム吐水用電磁弁26を開弁した状態では、給水源から貯水タンク18を経由することなく直接的に供給された洗浄水(水道直圧の洗浄水)を便器本体2の第2リム吐水口16に直接的に吐水させることができる。
したがって、例えば、時刻t5〜t11の間の第2シーケンスにおいて、貯水タンク給水用電磁弁24及び第2リム吐水用電磁弁26のそれぞれを同時に開弁し、便器本体2の第2リム吐水口16及びジェット吐水口12のそれぞれからの同時吐水を容易に行うことができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、コントローラ36が、時刻t5〜t11の第2シーケンスにおいて、タイマー36aが計測した所定時間(t11−t5)に基づいて加圧ポンプ20を正転方向に回転させると共に、第2リム吐水用電磁弁26を所定時間(t11−t5)で開弁することができるため、便器本体2の第2リム吐水口16及びジェット吐水口12のそれぞれからの同時吐水をさらに容易に行うことができる。
なお、本実施形態の水洗大便器1においては、コントローラ36が時刻t5〜t11の第2シーケンスにおいて、タイマー36aが計測した所定時間(t11−t5)に基づいて加圧ポンプ20を正転方向に回転させると共に、第2リム吐水用電磁弁26を所定時間(t11−t5)開弁することにより、便器本体2の第2リム吐水口16及びジェット吐水口12のそれぞれからの同時吐水を行う例について説明したが、他の変形例についても適用可能である。
例えば、他の変形例として、第2シーケンスでは、コントローラ36が、タイマー36aが計測した時間に対して応答する代わりに、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60が検知した情報に基づいて貯水タンク18から加圧ポンプ20を経てジェット吐水口12に供給される所定量の洗浄水を検知し、この検知した洗浄水量に基づいて第2リム吐水用電磁弁26を開弁し、第2リム吐水口16による第2リム吐水を行うようにしてもよいし、流量センサ76が検知した情報に基づいて貯水タンク18から加圧ポンプ20を経て第1リム吐水口14に供給される所定量の洗浄水を検知し、第2リム吐水用電磁弁26を開弁し、第2リム吐水口16による第2リム吐水を行うようにしてもよい。これらにより、便器本体2の第2リム吐水口16及びジェット吐水口12のそれぞれからの同時吐水を容易に行うことができ、貯水タンク18から便器本体2に吐水される吐水量に応じた吐水制御が可能となる。
また、例えば、他の変形例として、水洗大便器1の陶器製の便器本体2における洗浄水の流路の圧力損失を計測し、その圧力損失に応じて加圧ポンプのインペラの回転数を制御するようにしてもよい。この変形例について、図5にて説明する。図5は、本発明の第1実施形態の変形例による水洗大便器の圧力損失に応じた動作を示すフローチャートである。
まず、コントローラ36は、加圧ポンプ20のインペラ64を回転させるとともに、その回転時間のカウントを開始する(ステップS502)。次に、コントローラ36は、タイマー36aが計測した時間や、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60が検知した情報に基づき、貯水タンク18内に洗浄水量があるか否かを判定する(ステップS504)。
貯水タンク18内に洗浄水量がある場合(ステップS504:Yes)、加圧ポンプ20のインペラ64を回転させ続ける(ステップS502)。一方、貯水タンク18内に洗浄水量がない場合(ステップS504:No)、加圧ポンプ20のインペラ64を停止させる(ステップS506)。その後、加圧ポンプ20のインペラ64の回転時間のカウントを停止する(ステップS508)。
次に、コントローラ36は、インペラ64の回転時間のカウントが規定値に達しているか否かを判定する(ステップS510)。インペラ64の回転時間のカウントが規定値に達していない場合(ステップS510:No)、コントローラ36は、低圧力損失用のプログラムを適用し、インペラ64の回転数を制御する(ステップS512)。一方、インペラ64の回転時間のカウントが規定値に達している場合(ステップS510:Yes)、コントローラ36は、高圧力損失用のプログラムを適用し、インペラ64の回転数を制御する(ステップS514)。
次に、コントローラは、貯水タンク給水用電磁弁24を開弁して貯水タンク18内へ洗浄水を給水し(ステップS516)、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60により貯水タンク18内へ所定量の洗浄水量があるか否かを判定し(ステップS518)、所定量の洗浄水がない場合(ステップS518:No)、貯水タンク18内へ洗浄水を給水し続ける(ステップS516)。貯水タンク18内へ所定量の洗浄水量が貯まった段階で(ステップS518:Yes)、貯水タンク給水用電磁弁24を閉弁して、貯水タンク18内への給水を停止する(ステップS520)。
これにより、例えば、給水源から供給される洗浄水の流動圧力が変動した際や、便器本体2の流路内における圧力損失により瞬間流量が変動した際にも、それら変動に応じてインペラ64の回転数の制御をすることができる。したがって、加圧ポンプ20による吐水をより安定させることができるとともに、変動に応じた制御により無駄水の発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、加圧ポンプ20により加圧されて貯水タンク18から便器本体2に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号をコントローラ36に出力する吐水量検知手段である水位センサとして、上端フロートスイッチ58及び下端フロートスイッチ60がそれぞれ貯水タンク18内に配置されている。
したがって、時刻t1以後、加圧ポンプ20の作動により貯水タンク18内の水位が上端フロートスイッチ58の位置よりも低下して上端フロートスイッチ58がオフになった後、時刻t12付近で貯水タンク18内の水位が下限水位W2を下回り、下端フロートスイッチ60がオンとなると、第1シーケンスにおいて加圧ポンプ20により第1リム吐水口14に吐水された吐水量と第1シーケンスにおいて加圧ポンプ20によりジェット吐水口12に吐水された吐水量との総吐水量を検知することができる。よって、コントローラ36が、この検知した吐水量に基づいて、時刻t13〜t14までの第3シーケンスにおいて、第2リム吐水用電磁弁26を開弁することにより、第2リム吐水口16による所定量の吐水を実行することができるため、貯水タンク18から便器本体2に吐水される吐水量に応じたコントローラ36による吐水制御が可能となる。
さらに、貯水タンク18から洗浄水がオーバーフローすることを抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、時刻t1〜t3までの第1シーケンスにおいて、貯水タンク給水用電磁弁24のみを開弁している場合には、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18から加圧ポンプ20を経由させることにより便器本体2の第1リム吐水口14に安定した吐水を行うことができる。また、時刻t14〜t17までの間、貯水タンク給水用電磁弁24のみを開弁している場合には、給水源から貯水タンク18に安定した給水を行うことができる。
一方、時刻t13〜t14までの第3シーケンスにおいて、第2リム吐水用電磁弁26のみを開弁している場合には、給水源から供給された洗浄水を貯水タンク18及び加圧ポンプ20を経由させることなく第2リム吐水口16に安定した吐水を行うことができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、加圧ポンプ20と第1リム吐水口14との間の第1リム側給水路46の途中には、第1リム吐水口14から吐水される洗浄水の瞬間流量Q1を検知する流量センサ76が設けられており、この流量センサ76が検知した信号がコントローラ36に送信され、第1リム吐水口14における吐水量が所定量になるように加圧ポンプ20が制御されるため、貯水タンク18内の水位を検知するよりも正確に貯水タンク18から便器本体2の第1リム吐水口14に吐水される吐水量に応じたコントローラ36による吐水制御が可能となる。なお、本実施形態においては、第1リム吐水口14から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサ76により加圧ポンプ20を制御しているが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、第1リム側給水路46及び/又はジェット側給水路48における洗浄水の流動圧力を検知するセンサによって加圧ポンプ20を制御してもよい。また、ジェット吐水口12から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサや、これらの組み合わせでもよい。
つぎに、図6及び図7を参照して、本発明の第2実施形態による水洗大便器について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態による水洗大便器を示す全体構成図であり、図7は、本発明の第2実施形態による水洗大便器の基本動作を示すタイムチャートである。
ここで、図6及び図7に示す本発明の第2実施形態による水洗大便器100において、本発明の第1実施形態による水洗大便器1の部分と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略し、異なる部分のみについて説明する。
まず、図6に示すように、第1実施形態の水洗大便器1では、第1リム吐水口14及び第2リム吐水口16の2つの吐水口を備えている構造に対し、図6に示すように、第2実施形態による水洗大便器100においては、便器本体102に単一のリム吐水口114が形成されている構造が、第1実施形態の水洗大便器1の構造と異なっている。
また、第1実施形態の水洗大便器1では、定流量弁22から貯水タンク18へ導く貯水タンク側給水路42に設けられた貯水タンク給水用電磁弁24と、定流量弁22から第2リム吐水口16へ導く第2リム側給水路52に設けられた第2リム吐水用電磁弁26とによる2つの電磁弁を備えている機能部6の構造に対し、第2実施形態による水洗大便器100においては、定流量弁22と貯水タンク18との間の給水路142に単一の電磁弁124が設けられている機能部106の構造が、第1実施形態の水洗大便器1の構造とは異なっている。
さらに、第1実施形態の水洗大便器1では、第1リム吐水口14に導く第1リム側給水路46と、第2リム吐水口16に導く第2リム側給水路52とがそれぞれ独立して設けられている構造に対し、第2実施形態による水洗大便器100では、加圧ポンプ20のリム側排出部72からリム吐水口114側へ延びるリム側給水路146と、給水路142の電磁弁124の下流側から分岐してリム吐水口114側へ導くリム側給水路152とを備えており、これらのリム側給水路146,152が、互いに下流側で合流した後、リム吐水口114に導かれるようになっている構造が、第1実施形態の水洗大便器1の構造とは異なっている。
また、本発明の第2実施形態による水洗大便器100においては、リム側給水路146が、加圧ポンプ20のリム側排出部70と第1バキュームブレーカ130とを接続する第1流路146aと、リム吐水口114と第1バキュームブレーカ130とを接続する第第2流路146bとを備えていると共に、リム側給水路152が、電磁弁124と第2バキュームブレーカ134とを接続する第1流路152aと、リム吐水口114と第2バキュームブレーカ134とを接続する第2流路152bとを備えている。
これらにより、加圧ポンプ20のリム側排出部70からリム側給水路146を経てリム吐水口114に吐水される場合には、第2バキュームブレーカ134がリム側給水路152の第1流路152aを閉止して、リム側給水路146の第2流路146bからリム吐水口114よりボウル部8へ吐水することができるようになっている。
一方、電磁弁124からリム側給水路152を経てリム吐水口114に吐水される場合には、第1バキュームブレーカ130がリム側給水路146の第1流路146aを閉止して、リム側給水路152の第2流路152bからリム吐水口114よりボウル部8へ吐水することができるようになっている。
つぎに、図6及び図7を参照して、上述した本発明の第2実施形態による水洗大便器100の動作(作用)について説明する。
まず、図7に示すように、待機状態(時刻t0〜t1)では、貯水タンク18内の洗浄水の水位が、オーバーフロー流路54の上端54aに相当する満水水位W0よりも下方の所定の上限水位W1にあり、この水位W1が上端フロートスイッチ58に達しているため、上端フロートスイッチ58がオンしている。
そして、時刻t1で、使用者が便器洗浄スイッチ(図示せず)を操作すると、コントローラ36は、電磁弁124に信号を送信して開弁させる。
また、コントローラ36の制御により加圧ポンプ20がオンし、1回目のリム吐水口114によるリム吐水(前リム洗浄)が開始され、その後の時刻t3までの間、コントローラ36が第1シーケンスを実行する。この第1シーケンスの実行により、貯水タンク18内の洗浄水が加圧ポンプ20を経てリム側給水路146に供給され、リム吐水口114から所定量の洗浄水が吐出される。
ここで、電磁弁124は、時刻t1〜t19まで開弁し、水道から供給された洗浄水が止水栓38及びストレーナ40を経て定流量弁22に流入する。
さらに、定流量弁22では、水道の給水圧力が高い場合には、通過する洗浄水の流量が所定流量に制限され、給水圧力が低い場合には、洗浄水は流れを制限されることなくそのまま通過される。そして、定流量弁22を通過した洗浄水は、電磁弁124を通過し、給水路142を流れ、貯水タンク給水用バキュームブレーカ28を通過し、貯水タンク18内に流入する。
同時に、定流量弁22を通過した洗浄水の一部は、電磁弁124を通過した後、リム側給水路152に分流し、リム吐水口114からリム吐水される。
さらに、時刻t1で加圧ポンプ20がオンすると、インペラ64が逆転方向に回転し、インペラ64の回転数N[rpm]が時刻t2で所定回転数N101[rpm]に達するまで加速する。
そして、インペラ46は、時刻t2以後、一定の所定回転数N101で逆転方向に回転し、時刻t3で加圧ポンプ20がオフとなり、インペラ64が減速する。その後、時刻t4でインペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止する。
このような時刻t1〜時刻t4までの加圧ポンプ20のインペラ64の逆転方向の回転により、貯水タンク18内の洗浄水が洗浄水管路66を経て加圧ポンプ20の吸入部68からケーシング62内に吸入された後、加圧ポンプ20のリム側排出部70からリム側給水路146に圧送される。そして、リム側給水路146,152から合流した洗浄水は、リム吐水口114から所定の瞬間流量Q101[L/min](例えば、Q101=10L/min)でリム吐水(図7参照)として吐出される。リム吐水口114から吐出された洗浄水はボウル部8内を旋回しながら下方へ流下し、ボウル部8の内壁面が洗浄される。
なお、リム側給水路146,152の合流した洗浄水の瞬間流量Q101は流量センサ176によって検知され、この検知した信号がコントローラ36に送信され、リム吐水口114における吐水量が所定量になるように加圧ポンプ20が制御される。
さらに、インペラ64が逆転方向に回転している間(t1〜t4)は、加圧ポンプ20のジェット側排出部72からジェット給水路48に洗浄水が供給されないため、ジェット吐水口12からのジェット吐水(図7参照)も行われない。
また、図7に示すように、時刻t1以後、加圧ポンプ20の作動により貯水タンク18内の水位が、上端フロートスイッチ58の位置よりも低下するため、上端フロートスイッチ58がオフとなる。一方、下端フロートスイッチ60は、貯水タンク18内の水位が所定の下限水位W2よりも上回っているため、オフの状態となっている。
つぎに、図7に示すように、時刻t5〜t11では、コントローラ36が第2シーケンスを実行し、貯水タンク18内の洗浄水が加圧ポンプ20を経てリム側給水路146及びジェット側給水路48のそれぞれに供給され、リム吐水口114から所定量の洗浄水が吐出される2回目のリム吐水による洗浄(中リム洗浄)が行われると共に、ジェット吐水口12から所定量の洗浄水が吐出されるジェット吐水による洗浄が行われる。
ここで、リム吐水口114におけるリム吐水については、電磁弁124を通過し、リム側給水路152に分流してリム吐水口114から吐出されるリム吐水も含まれる。
具体的には、時刻t5でコントローラ36の制御により再び加圧ポンプ20がオンし、加圧ポンプ20のインペラ64は、正転方向に回転し、インペラ64の回転数N[rpm]が時刻t6で所定回転数N102[rpm]に達するまで加速した後、時刻t7まで一定の所定回転数N102[rpm]で正転方向に回転する。なお、この所定回転数N102は、時刻t2〜t3までの所定回転数N101よりも小さく設定される。
なお、時刻t3で加圧ポンプ20がオフとなり、第1シーケンスが終了し、時刻t5で加圧ポンプ20が再びオンとなり、第2シーケンスが開始するまでの時間(t5−t3)は、加圧ポンプ20のインペラ64が逆転方向の回転から正転方向の回転に切り替わるまでのタイムラグ(t5−t3)であり、このタイムラグ(t5−t3)においては、例えば、0.5msecに設定される。この間、特に、時刻t4では、インペラ64が実質的に停止しても、貯水タンク18と加圧ポンプ20との間の洗浄水管路66の途中のフラッパー弁74により、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が洗浄水管路66から貯水タンク18に逆流し、加圧ポンプ20のケーシング62内の洗浄水が抜けて、加圧ポンプ20の始動時にケーシング62内の呼び水がなくなるのが防止される。
さらに、時刻t7〜t8では、インペラ64の回転数N[rpm]が所定回転数N101[rpm]よりも大きい最大の所定回転数N103[rpm]に達するまでインペラ64が加速し、時刻t8〜t9では、インペラ64が一定の所定回転数N103[rpm]で正転方向に回転する。
また、時刻t9〜t10では、インペラ64は、最大の所定回転数N103[rpm]から所定回転数N101まで減速し、時刻t10〜t11では、インペラ64が一定の所定回転数N101[rpm]で正転方向に回転する。そして、時刻t11で加圧ポンプ20がオフとなり、インペラ64が減速し、その後の時刻t12でインペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止する。
すなわち、これらの時刻t5〜t11の第2シーケンスによる加圧ポンプ20の動作により、時刻t5で2回目のリム吐水口114によるリム吐水が開始されると共に、1回目のジェット吐水口12によるジェット吐水が開始されると、貯水タンク18内の洗浄水が洗浄水管路66を経て加圧ポンプ20の吸入部68からケーシング62内に吸入された後、加圧ポンプ20のリム側排出部70及びジェット側排出部72のそれぞれから、第1リム側給水路46及びジェット側給水路48のそれぞれに圧送される。
同時に、定流量弁22を通過した洗浄水の一部についても、電磁弁124を通過した後、リム側給水路152に分流し、リム吐水口114からリム吐水される。
すなわち、リム側給水路146,152のそれぞれの洗浄水は、下流側で合流した後、リム吐水口114から所定の瞬間流量Q102[L/min](例えば、Q102=6L/min)でリム吐水(図5参照)として吐出される。リム吐水口114から吐出された洗浄水はボウル部8内を旋回しながら下方へ流下し、ボウル部8の内壁面が洗浄される。
なお、リム側給水路146,152の合流した洗浄水の瞬間流量Q102は流量センサ176によって検知され、この検知した信号がコントローラ36に送信され、リム吐水口114における吐水量が所定量になるように加圧ポンプ20が制御される。
同時に、ジェット側給水路48の洗浄水は、ジェット吐水口12から所定の瞬間流量Q103[L/min](例えば、Q103=85L/min)でジェット吐水(図4参照)として吐出され、排水トラップ管路10内に流入し、排水トラップ管路10を満水にしてサイホン現象を引き起こす。このサイホン現象により、ボウル部8内の溜水及び汚物は、排水トラップ管路10に吸引され、排水管Dから排出される。
なお、本実施形態では、時刻t5〜t11の間の第2シーケンスにおいて、リム吐水口114からリム吐水を行う例について説明しているが、変形例として、時刻t5〜t11の間の第2シーケンスにおいて、リム吐水口114のリム吐水を一切行わず、ジェット吐水口12のジェット吐水のみを行うようにして、節水化を行ってもよい。
つぎに、時刻t13でコントローラ36の制御により再び加圧ポンプ20がオンし、加圧ポンプ20のインペラ64は、再び逆転方向に回転し、インペラ64の回転数N[rpm]が時刻t14で所定回転数N101[rpm]に達するまで加速した後、時刻t15まで一定の所定回転数N2[rpm]で逆転方向に回転する。そして、時刻t15で加圧ポンプ20がオフとなり、インペラ64が減速し、その後の時刻t16でインペラ64の回転数N[rpm]が0となり、加圧ポンプ20が実質的に停止し、以後、次の2回目の便器洗浄が開始されるまで、加圧ポンプ20は停止状態が維持される。
これにより、時刻t13〜t15において、リム側給水路146,152のそれぞれからリム吐水口114に供給された所定量の洗浄水が吐出される3回目のリム吐水による洗浄(後リム洗浄)が所定の瞬間流量Q104[L/min](例えば、Q104=6L/min)で行われる第3シーケンスが実行される。
つぎに、時刻t16でリム吐水による洗浄(後リム洗浄)が終了し、第3シーケンスが終了した後、時刻t16付近で貯水タンク18内の水位が下限水位W2を下回ると、下端フロートスイッチ60がオンとなるが、このとき、電磁弁124が継続して開弁しており、給水路124から貯水タンク18への給水が継続して行われているため、時刻t17で貯水タンク18内の水位が下限水位W2よりも上昇し、フロートスイッチ60が再びオフとなる。
さらに、電磁弁124が時刻t19まで継続して開弁していることにより、貯水タンク18内の水位が上昇して、時刻t18で所定の上限水位W1に達すると、上端フロートスイッチ58がオンとなる。
そして、時刻t19において、電磁弁124が閉弁し、貯水タンク18がほぼ満水状態となり、時刻t19以後については、次の2回目の便器洗浄が開始されるまで、上述した元の待機状態(時刻t0〜t1)と同様な状態となる。
なお、上述したように、本実施形態では、加圧ポンプ20が真空ポンプとは異なる遠心ポンプであり、ケーシング62内に呼び水がない状態ではポンプ機能が果たせなくなるため、次回の便器洗浄を開始する際には、貯水タンク18内に十分な洗浄水量を貯水すると共に、呼び水等により必ず加圧ポンプ20のケーシング62内を水で満たした状態にしてから作動させることはもちろん、加圧ポンプ20を非常停止した後に復帰動作を行う際にも、必ずケーシング62内を洗浄水で満たした状態にしてから作動するようにする。
上述した本発明の第2実施形態による水洗大便器100によれば、加圧ポンプ20が、正転方向及び逆転方向の双方向に回転可能なインペラ64を備えた回転可逆遠心ポンプであるため、インペラ64が逆転方向に回転している場合には、貯水タンク18内の洗浄水を加圧ポンプ20のリム側排出部70に吐水し、便器本体102のリム吐水口114から吐水してリム洗浄を実行することができる。
一方、インペラ64が正転方向に回転している場合には、貯水タンク18内の洗浄水を加圧ポンプ20のリム側排出部70及びジェット側排出部72の双方に吐水し、便器本体102のリム吐水口114及びジェット吐水口12のそれぞれから吐水してリム洗浄及びジェット洗浄の双方を実行することができる。
したがって、給水源である水道に直結された便器本体2に供給される洗浄水の流動圧力が低水圧環境下(例えば、0.05MPa未満)においても、加圧ポンプ20による吐水により安定した吐水を行うことができる。
また、加圧ポンプ20として、正転方向及び逆転方向の双方向に回転可能なインペラ64を備えた回転可逆遠心ポンプを用いているため、加圧ポンプ20による吐水のみでリム吐水とジェット吐水を容易に行うことができる。
さらに、貯水タンク18から便器本体20のリム吐水口114とジェット吐水口12に供給する洗浄水の流量を調整するための手段を加圧ポンプ20以外に用いる必要がなく、これらの加圧ポンプ20以外の手段に要する占有スペースを削減することができるため、水洗大便器1の全体を小型化することができる。
また、本実施形態による水洗大便器100によれば、コントローラ36が貯水タンク18からリム吐水口114に所定量の洗浄水を吐水させるように加圧ポンプ20を制御する第1シーケンスを実行した後、貯水タンク18からリム吐水口114及びジェット吐水口12の双方に所定量の洗浄水を吐水させるように加圧ポンプ20を制御する第2シーケンスを実行することにより、リム吐水とジェット吐水を同時に行うことができるため、便器本体2の便器洗浄におけるサイホン作用の持続性を高めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器100によれば、加圧ポンプ20とリム吐水口114との間に設けられた流量センサ176がリム吐水口114から吐水される洗浄水の瞬間流量Q101,Q102を検知することができ、この流量センサ176が検知した信号がコントローラ36に送信され、リム吐水口114における吐水量が所定量になるように加圧ポンプ20が制御されるため、貯水タンク18内の水位を検知するよりも正確に貯水タンク18から便器本体102のリム吐水口114に吐水される吐水量に応じたコントローラ36による吐水制御が可能となる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 局部洗浄装置
6 機能部
8 ボウル部
10 排水トラップ管路
10a 入口部
10b トラップ上昇管
10c トラップ下降管
10d 頂部
12 ジェット吐水口(ジェット吐水部)
14 第1リム吐水口(リム吐水部)
16 第2リム吐水口(リム吐水部)
18 貯水タンク
20 加圧ポンプ(回転可逆ポンプ)
22 定流量弁
24 貯水タンク給水用電磁弁(第1弁手段)
26 第2リム吐水用電磁弁(第2弁手段)
28 貯水タンク給水用バキュームブレーカ
30 第1リム給水用バキュームブレーカ
32 ジェット給水用バキュームブレーカ
34 第2リム給水用バキュームブレーカ
36 コントローラ(制御手段)
36a タイマー
38 止水栓
40 ストレーナ
42 貯水タンク側給水路
44 戻り管路
46 第1リム側給水路(リム吐水部)
46a 第1リム側給水路の第1流路
46b 第1リム側給水路の第2流路
48 ジェット側給水路
50 戻り管路
52 第2リム側給水路(リム吐水部)
52a 第2リム側給水路の第1流路
52b 第2リム側給水路の第2流路
54 オーバーフロー流路
54a オーバーフロー流路の上端
54b オーバーフロー流路の下端
56 フラッパー弁
58 上端フロートスイッチ(吐水量検知手段、水位センサ)
60 下端フロートスイッチ(吐水量検知手段、水位センサ)
62 ケーシング
64 インペラ(羽根車)
66 洗浄水管路
68 吸入部
70 リム側排出部
72 ジェット側排出部
74 フラッパー弁
76 流量センサ
100 水洗大便器
102 便器本体
106 機能部
114 リム吐水口(リム吐水部)
124 電磁弁(第1弁手段)
130 第1バキュームブレーカ
134 第2バキュームブレーカ
146 第1リム側給水路(リム吐水部)
146a リム側給水路の第1流路
146b リム側給水路の第2流路
152 リム側給水路(リム吐水部)
152a リム側給水路の第1流路
152b リム側給水路の第2流路
176 流量センサ
N インペラの回転数
N1 インペラの回転数
N2 インペラの回転数
N3 インペラの回転数
N101 インペラの回転数
N102 インペラの回転数
N103 インペラの回転数
Q 瞬間流量
Q1 瞬間流量
Q2 瞬間流量
Q3 瞬間流量
Q4 瞬間流量
Q5 瞬間流量
Q101 瞬間流量
Q102 瞬間流量
Q103 瞬間流量
Q104 瞬間流量
Q105 瞬間流量

Claims (7)

  1. 加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器であって、
    ボウル部と、洗浄水を吐出するリム吐水部及びジェット吐水部と、排水トラップ管路とを備えた便器本体と、
    洗浄水を貯水する貯水タンクと、
    給水源から供給された洗浄水を上記貯水タンク又は上記便器本体に吐止水する弁手段と、
    上記貯水タンクに接続される吸入部と、上記リム吐水部に接続されるリム側排出部と、上記ジェット吐水部に接続されるジェット側排出部と、を備えた加圧ポンプと、
    上記加圧ポンプを制御することにより、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム吐水部から吐水させるリム洗浄を実行し、及び/又は、上記ジェット吐水部から吐水させるジェット洗浄を実行し、上記ボウル部へ洗浄水を吐水させる制御手段と、を有し、
    上記加圧ポンプは、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであり、上記羽根車が一方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部に吐水し、上記羽根車が他方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記ジェット側排出部に吐水するか、又は、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部及び上記ジェット側排出部の双方に吐水するように構成され、
    更に、上記羽根車の回転方向を逆方向へと切り替える際に、上記羽根車の回転速度を減速させる回転負荷手段を備える水洗大便器。
  2. 上記回転負荷手段は、上記羽根車が停止するまで減速を続ける請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 上記羽根車が停止した時点から所定時間が経過した後、上記羽根車は逆方向への回転を開始する請求項2に記載の水洗大便器。
  4. 更に、上記加圧ポンプにより加圧されて上記貯水タンクから上記便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を上記制御手段に出力する吐水量検知手段と、上記吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段と、を有し、
    上記制御手段は、上記時間計測手段が計測結果に基づいて、上記加圧ポンプの上記羽根車の回転数を制御する請求項1乃至3に記載の水洗大便器。
  5. 上記吐水量検知手段は、上記貯水タンク内に設けられて上記貯水タンク内の水位を検知する水位センサである請求項4に記載に水洗大便器。
  6. 上記吐水量検知手段は、上記加圧ポンプと上記リム吐水部との間に設けられ、上記リム吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサ、及び/又は、上記加圧ポンプと上記ジェット吐水部との間に設けられ、ジェット吐水部から吐水される洗浄水の瞬間流量を検知する流量センサである請求項4に記載の水洗大便器。
  7. 加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器であって、
    ボウル部と、洗浄水を吐出するリム吐水部及びジェット吐水部と、排水トラップ管路とを備えた便器本体と、
    洗浄水を貯水する貯水タンクと、
    給水源から供給された洗浄水を上記貯水タンク又は上記便器本体に吐止水する弁手段と、
    上記貯水タンクに接続される吸入部と、上記リム吐水部に接続されるリム側排出部と、上記ジェット吐水部に接続されるジェット側排出部と、を備えた加圧ポンプと、
    上記加圧ポンプを制御することにより、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム吐水部から吐水させるリム洗浄を実行し、及び/又は、上記ジェット吐水部から吐水させるジェット洗浄を実行し、上記ボウル部へ洗浄水を吐水させる制御手段と、を有し、
    上記加圧ポンプは、一方向及び他方向の双方向に回転可能な羽根車を備えた回転可逆ポンプであり、上記羽根車が一方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部に吐水し、上記羽根車が他方向に回転している場合には、上記貯水タンク内の洗浄水を上記ジェット側排出部に吐水するか、又は、上記貯水タンク内の洗浄水を上記リム側排出部及び上記ジェット側排出部の双方に吐水するように構成され、
    更に、上記加圧ポンプにより加圧されて上記貯水タンクから上記便器本体に吐水された洗浄水量を検知し、その検知した信号を上記制御手段に出力する吐水量検知手段と、上記吐水量検知手段が検知した吐水量に基づいて、所定量の洗浄水量を吐水するために必要とした時間を計測する時間計測手段と、を有し、
    上記制御手段は、上記時間計測手段が計測結果に基づいて、上記加圧ポンプの上記羽根車の回転数を制御する水洗大便器。
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