[1.第一実施形態]
(1−1.印刷装置1の構造説明)
本発明の第一実施形態を、図面を参照して説明する。図1〜図4を参照して、第一実施形態に係る印刷装置1を説明する。図3では、テープカセット80及びリボンカセット90を模式的に示し、且つテープ印刷機構50及びチューブ印刷機構60を省略する。図4は、テープカセット80、リボンカセット90、及びチューブ9が、テープ装着部20、リボン装着部30、及びチューブ装着部40に夫々装着された状態を示す(後述の図5(A)〜(C)、図6(A)〜(C)も同様)。以下では、図1の上方、下方、右下方、左上方、右上方、及び左下方を、各々、印刷装置1の上方、下方、右方、左方、後方、及び前方と定義して説明する。
図1及び図2に示すように、印刷装置1は、帯状の印刷媒体であるテープ8と、筒状の印刷媒体であるチューブ9とを、二つの印刷機構によって夫々印刷可能である。印刷装置1は、本体ケース11及びカバー12を含む筐体10を備える。筐体10は、複数の側面として、前後方向に対向する前面10A及び後面10Bと、左右方向に対向する左面10C及び右面10Dを有する。
本体ケース11は、左右方向に長い直方体状の箱状部材である。カバー12は、本体ケース11の上側に配置された板状部材である。カバー12の後端部は、本体ケース11の後端部上側で回転可能に支持される。ロック機構13は、本体ケース11の前端部上側に設けられる。ロック機構13は、本体ケース11に対して閉じられたカバー12の前端部を係止して、カバー12の開放を規制する。
カバー12が本体ケース11に対して閉じられた場合(図1、図2参照)、カバー12は装着面11A(図3参照)を覆う。装着面11Aは、本体ケース11の上面である。ユーザはカバー12を開く場合、ロック機構13を操作してカバー12の係止を解除し、カバー12をロック機構13から上側に回動させる。カバー12が本体ケース11に対して開かれた場合、装着面11Aは上方に露出する(図3参照)。
筐体10の側面には、テープ排出口14、チューブ挿入口15、チューブ排出口16、ユーザインターフェイス部17、及びハンドル部18が設けられる。本例では、前面10A、後面10B、左面10C、及び右面10Dは、実質的に本体ケース11の前面、後面、左面、及び右面に相当する。テープ排出口14は、テープ8を筐体10の外部に排出するための開口である。テープ排出口14は、前面10Aの右上部に設けられ、且つ上下方向に長い矩形状である。
チューブ挿入口15は、チューブ9を筐体10の内部に案内するための開口である。チューブ挿入口15は、右面10Dの後側上部に設けられ、且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口16は、チューブ9を筐体10の外部に排出するための開口である。チューブ排出口16は、左面10Cの後側上部に設けられ、且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口16は、チューブ挿入口15よりも若干前側にある。チューブ9が印刷装置1から排出される方向を、チューブ排出方向という。チューブ排出方向は、チューブ排出口16の向きによって定められる。従って製造者は、チューブ排出口16の向きを設計変更することで、チューブ排出方向を変更できる。本例では、チューブ排出口16は略水平な左方を向くため、チューブ排出方向も略水平な左方である。
ユーザインターフェイス部17は、表示部及び操作部を含む。本例では、表示部は、印刷装置1の動作状態を示す複数のLEDである。操作部は、電源ボタン及びスタートボタンを含む複数の操作ボタンである。ユーザインターフェイス部17は、前面10Aにおけるテープ排出口14の右側に設けられる。ハンドル部18は、ユーザが印刷装置1を持ち運ぶときに把持する部材である。ハンドル部18は、左面10C及び右面10Dに架設され、且つ本体ケース11の上側を経由して前後両側に回転可能である。
図3に示すように、装着面11Aには、テープ装着部20、リボン装着部30、チューブ装着部40等が設けられる。テープ装着部20は、テープカセット80を着脱可能な部位である。テープ装着部20は、平面視でテープカセット80と略対応する開口形状で形成された、上方に開口する凹部である。本例のテープ装着部20は、装着面11Aの右部、且つチューブ装着部40の前側に設けられる。
逃がし部21は、テープ装着部20の左前部から前方に凹む部位である。逃がし部22は、テープ装着部20の右後部から後方に凹む部位である。ユーザは、カバー12(図1参照)が開かれた状態で、テープカセット80をテープ装着部20に対して上方から着脱可能である。このときユーザは、テープカセット80を把持した指を逃がし部21,22に挿入することで、テープカセット80をテープ装着部20に対して着脱しやすい。テープカセット80がテープ装着部20に装着された状態で、テープカセット80に収容された各種テープ及びインクリボンの幅方向は、上下方向と略平行である。
搬送路23は、テープ装着部20の右前部から連続して前方に延びる溝部である。搬送路23の前端部は、テープ排出口14に接続する。テープガイド24は、搬送路23におけるテープ排出口14の後側に設けられる。テープガイド24は、左右方向に対向配置された一対の排出ローラ24Aを有する。各排出ローラ24Aは、筐体10の底面と直交する軸線を中心に回転可能な回転体である。テープ8(図2参照)が通過可能な隙間が、一対の排出ローラ24Aの間に形成される。
テープ8が印刷装置1から排出される方向を、テープ排出方向という。テープ排出方向は、一対の排出ローラ24Aがテープ8を搬送する方向によって定められる。従って製造者は、一対の排出ローラ24Aがテープ8を搬送する方向を設計変更することで、テープ排出方向を変更できる。本例のテープガイド24では、一対の排出ローラ24Aがテープ8を挟んで回転することで、テープ8を略水平な前方に搬送するため、テープ排出方向も略水平な前方である。
リボン装着部30は、リボンカセット90を着脱可能な部位である。リボン装着部30は、平面視でリボンカセット90と略対応する開口形状で形成された、上方に開口する凹部である。本例のリボン装着部30は、装着面11Aの左部、且つチューブ装着部40の前側に設けられる。即ち、テープ装着部20及びリボン装着部30は、互いに左右方向に並ぶように、後述のチューブ搬送方向に沿って配置される。本例では、テープ装着部20の略全体とリボン装着部30の略全体とが左右方向に重なる。
逃がし部31は、リボン装着部30の右前部から右方に凹む部位である。逃がし部32は、リボン装着部30の左前部から左方に凹む部位である。ユーザは、カバー12が開かれた状態で、リボンカセット90をリボン装着部30に対して上方から着脱可能である。このときユーザは、リボンカセット90を把持した指を逃がし部31,32に挿入することで、リボンカセット90をリボン装着部30に対して着脱しやすい。
チューブ装着部40は、チューブ9(図2参照)を着脱可能な部位である。チューブ装着部40は、チューブ挿入口15からチューブ排出口16まで延びる、上方に開口する溝部である。チューブ排出口16はチューブ挿入口15よりも若干前側にあるため、チューブ装着部40は若干左前側に傾いて略左右方向に延びる。チューブ挿入口15からチューブ排出口16に向けてチューブ装着部40が延びる方向を、チューブ搬送方向という。チューブ搬送方向と直交するチューブ装着部40の開口断面は、チューブ装着部40とリボン装着部30とが空間的に繋がる部位を除いて、チューブ9の延伸方向と直交する断面(即ち、チューブ9の横断面)よりも僅かに大きい。
逃がし部22の後端部は、チューブ挿入口15の左側で、チューブ装着部40と空間的に繋がる。リボン装着部30の後端部は、チューブ排出口16の右側で、チューブ装着部40と空間的に繋がる。ユーザは、カバー12が開かれた状態で、チューブ9をチューブ装着部40に対して上方から着脱可能である。このときユーザは、チューブ9を把持した指を逃がし部22及びリボン装着部30の少なくとも一つに挿入することで、チューブ9をチューブ装着部40に対して着脱しやすい。ユーザは、チューブ9がチューブ挿入口15からチューブ排出口16まで延びるように、チューブ9をチューブ搬送方向に沿ってチューブ装着部40に装着する。
図4を参照して、制御基板19、電源部(図示外)、テープ印刷機構50、チューブ印刷機構60、テープカセット80、及びリボンカセット90を説明する。制御基板19は、図示外のCPU、ROM、RAM、CGROM等が設けられた基板であり、印刷装置1の各種動作を制御する。例えば制御基板19は、テープ印刷機構50及びチューブ印刷機構60の各印刷動作を制御する。本例の制御基板19は、本体ケース11(図3参照)の内部における右後部に設けられ、且つ上下方向及び左右方向に延びる。電源部は、本体ケース11内に装着された電池(図示外)に接続され、又はコードを介して外部電源(図示外)に接続され、印刷装置1に電源を供給する。本例の電源部は、制御基板19の前側に設けられる。
テープカセット80は、少なくともテープ8を収容可能な箱状体である。本例のテープカセット80は、テープ8としてフィルムテープ85及び両面粘着テープ87を収容し、且つインクリボン86を収容した、ラミネートタイプのテープカセットである。第一テープロール81、リボンロール82、リボン巻取スプール83、第二テープロール84、及びテープ駆動ローラ88は、テープカセット80内で夫々回転自在に支持される。
第一テープロール81は、スプール(図示外)に巻回された未使用のフィルムテープ85である。リボンロール82は、スプール(図示外)に巻回された未使用のインクリボン86である。リボン巻取スプール83は、使用済みのインクリボン86が巻回されるスプールである。第二テープロール84は、スプール(図示外)に巻回された未使用の両面粘着テープ87である。テープ駆動ローラ88は、テープ8を搬送するためのローラである。
テープ印刷機構50は、印刷ヘッド51、プラテンホルダ52、プラテンローラ53、可動搬送ローラ54、テープ駆動軸55、リボン巻取軸56、カッタ57、第一駆動モータ(図示外)、カッタモータ(図示外)、第二駆動モータ(図示外)等を含む。印刷ヘッド51、テープ駆動軸55、及びリボン巻取軸56は、テープ装着部20の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド51は、テープ装着部20の右前部に設けられた、発熱体(図示外)を備えるサーマルヘッドである。テープ駆動軸55は、テープ駆動ローラ88を回転可能な軸である。リボン巻取軸56は、リボン巻取スプール83を回転可能な軸である。第一駆動モータ(図示外)は、テープ駆動軸55及びリボン巻取軸56を回転駆動するモータである。
プラテンローラ53は、印刷ヘッド51に相対して回転可能なローラである。可動搬送ローラ54は、テープ駆動軸55に相対して回転可能なローラである。プラテンローラ53及び可動搬送ローラ54は、プラテンホルダ52の先端で回転可能に支持される。プラテンホルダ52は、テープ装着部20の右側に配置され、カバー12(図1参照)の開閉に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。プラテンホルダ52が作動位置にある場合、プラテンローラ53及び可動搬送ローラ54はテープ装着部20の内側に配置される。プラテンホルダ52が退避位置にある場合、プラテンローラ53及び可動搬送ローラ54はテープ装着部20の外側に配置される。カッタ57は、テープガイド24よりも後側に設けられ、搬送路23にあるテープ8を切断可能である。カッタモータ(図示外)は、カッタ57を駆動するモータである。第二駆動モータ(図示外)は、テープガイド24を回転駆動するモータである。
カバー12(図1参照)が開かれると、プラテンホルダ52は退避位置に変位する。テープ装着部20にテープカセット80が装着されると、テープ駆動軸55及びリボン巻取軸56はテープ駆動ローラ88及びリボン巻取スプール83に夫々挿入される。その後、カバー12が閉じられると、プラテンホルダ52は作動位置に変位する。プラテンローラ53は、未使用のフィルムテープ85と未使用のインクリボン86とを重ねて、印刷ヘッド51に向けて付勢する。可動搬送ローラ54は、テープ駆動ローラ88との間で、印刷済みのフィルムテープ85と未使用の両面粘着テープ87とを挟む。
テープ印刷機構50は、制御基板19の制御に従って、以下の印刷動作を実行する。テープ印刷機構50の第一駆動モータは、テープ駆動軸55及びリボン巻取軸56を回転させることで、テープ駆動ローラ88及びリボン巻取スプール83を回転させる。テープ駆動ローラ88の回転に伴って、フィルムテープ85が第一テープロール81から引き出され、且つ両面粘着テープ87が第二テープロール84から引き出される。リボン巻取スプール83の回転に伴って、インクリボン86がリボンロール82から引き出される。引き出されたフィルムテープ85及びインクリボン86は、印刷ヘッド51とプラテンローラ53との間に搬送される。
印刷ヘッド51は、インクリボン86を使用してフィルムテープ85にキャラクタを鏡像印刷する。本例の印刷ヘッド51は、その右側を経由するフィルムテープ85の左面にキャラクタを印刷する。使用済みのインクリボン86は、リボン巻取スプール83に巻き取られる。印刷済みのフィルムテープ85は、可動搬送ローラ54とテープ駆動ローラ88との間に搬送されて、引き出された両面粘着テープ87が貼り付けられる。これにより、フィルムテープ85の印刷面に両面粘着テープ87が貼り付けられたテープ8が作成される。作成されたテープ8では、フィルムテープ85の印刷面とは反対側の面にキャラクタが現れる。以下では、テープ8の両面のうちでキャラクタが現れる面(即ち、両面粘着テープ87が貼り付けられていない面)を、テープ8の印刷面という。
更にテープ8は、搬送路23内を通過して、テープガイド24まで前方に搬送される。テープ印刷機構50の第二駆動モータは、テープガイド24を回転駆動して、テープ8を更に前方に搬送する。搬送されたテープ8は、テープ8の幅方向が上下方向と略平行となる姿勢で、テープ排出口14から排出される。このときテープ8は、その印刷面が右方を向くように、前面10Aから前方に排出される。テープ印刷機構50のカッタモータは、カッタ57を駆動して、テープガイド24の後方でテープ8を切断する。切断されたテープ8(所謂、ラベル)は、テープガイド24(即ち、一対の排出ローラ24A)の回転速度に応じた距離分、テープ排出口14から前方に飛ばされて、図示外の第一排出領域に落下する。第一排出領域は、筐体10の外部において、テープガイド24によって排出されたテープ8が配置される領域である。
リボンカセット90は、インクリボン93を収容可能な箱状体である。リボンロール91及びリボン巻取スプール92は、リボンカセット90内で夫々回転自在に支持される。リボンロール91は、スプール(図示外)に巻回された未使用のインクリボン93である。リボン巻取スプール92は、使用済みのインクリボン93が巻回されるスプールである。
チューブ印刷機構60は、印刷ヘッド61、可動搬送ローラ62、リボン巻取軸63、カッタ64、まな板65、駆動モータ(図示外)、カッタモータ(図示外)等を含む。印刷ヘッド61及びリボン巻取軸63は、リボン装着部30の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド61は、リボン装着部30の後部に設けられた、発熱体(図示外)を備えるサーマルヘッドである。リボン巻取軸63は、リボン巻取スプール92を回転可能な軸である。
可動搬送ローラ62は、印刷ヘッド61に相対して回転可能なローラである。可動搬送ローラ62は、リボン装着部30の後側に配置され、カバー12(図1参照)の開閉に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。可動搬送ローラ62が作動位置にある場合、可動搬送ローラ62はチューブ装着部40の内側に配置されて、印刷ヘッド61に近接する。可動搬送ローラ62が退避位置にある場合、可動搬送ローラ62はチューブ装着部40の後側に配置されて、印刷ヘッド61から離隔する。駆動モータ(図示外)は、可動搬送ローラ62及びリボン巻取軸63を回転駆動するモータである。
カッタ64及びまな板65は、チューブ排出口16よりもチューブ搬送方向の上流側、且つリボン装着部30よりもチューブ搬送方向の下流側に設けられる。カッタ64及びまな板65は、チューブ装着部40を挟んで対向配置される。カッタ64は、まな板65に向けて移動することで、チューブ装着部40にあるチューブ9をまな板65に押し当てて切断可能である。カッタモータ(図示外)は、カッタ64を駆動するモータである。
カバー12が開かれると、可動搬送ローラ62は退避位置に変位する。リボン装着部30にリボンカセット90が装着されると、リボン巻取軸63はリボン巻取スプール92に挿入される。その後、カバー12が閉じられると、可動搬送ローラ62は作動位置に変位する。可動搬送ローラ62は、チューブ装着部40にあるチューブ9と未使用のインクリボン93とを重ねて、印刷ヘッド61に向けて付勢する。このときチューブ9は、可動搬送ローラ62の付勢力によって弾性変形して、インクリボン93を介して印刷ヘッド61と面接触する。
チューブ印刷機構60は、制御基板19の制御に従って、以下の印刷動作を実行する。チューブ印刷機構60の駆動モータは、可動搬送ローラ62及びリボン巻取軸63を回転させる。可動搬送ローラ62の回転に伴って、チューブ装着部40内にあるチューブ9は、チューブ搬送方向の下流側に搬送される。このとき、筐体10の外部にある印刷前のチューブ9は、チューブ挿入口15を介して右面10Dから、チューブ装着部40内に引き込まれる。リボン巻取軸63の回転に伴ってリボン巻取スプール92が回転することで、インクリボン93がリボンロール91から引き出される。
印刷ヘッド61は、引き出されたインクリボン93を使用して、搬送されるチューブ9にキャラクタを印刷する。本例の印刷ヘッド61は、その後側を経由するチューブ9の前面にキャラクタを正像印刷する。従ってチューブ9の前面が、チューブ9の印刷面である。使用済みのインクリボン93は、リボン巻取スプール92に巻き取られる。印刷後のチューブ9は、可動搬送ローラ62からチューブ搬送方向の下流側に搬送されて、チューブ排出口16を介して本体ケース11から排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向くように、左面10Cから左方に排出される。
チューブ印刷機構60のカッタモータは、カッタ64を駆動して、チューブ排出口16よりもチューブ搬送方向の上流側でチューブ9を切断する。切断されたチューブ9は、可動搬送ローラ62の回転速度に応じた距離分、チューブ排出口16から左方に飛ばされて、図示外の第二排出領域に落下する。第二排出領域は、筐体10の外部において、チューブ排出口16によって排出されたチューブ9が配置される領域である。第一排出領域と第二排出領域との間には、本体ケース11の左前壁が配置される。本体ケース11の左前壁は、前面10Aの左部と左面10Cの前部とを構成する、本体ケース11の側壁の一部である。
このように、テープガイド24及びチューブ排出口16は、互いに上下方向に重ならない位置(即ち、平面視で互いに異なる位置)から、テープ8及びチューブ9を筐体10の外部に夫々排出する。テープガイド24がテープ8を排出する方向である第一方向と、チューブ排出口16がチューブ9を排出する方向であり第二方向とは、互いに離れる方向である。本例では、第一方向は水平方向と平行な前方であり、第二方向は水平方向と平行な左方である。従って、第一方向と第二方向とのなす角(詳細には劣角)は略90度である。
(1−2.変形例に係る印刷装置の構造説明)
本発明は、印刷装置1(図1〜図4参照)に例示した構成に限定されず、各種変形が可能である。図5及び図6を参照して、変形例に係る印刷装置2〜7を説明する。以下の説明では、印刷装置1に対応する構成は同一符号を用いて説明を省略し、主として印刷装置1と異なる点を説明する。
図5(A)を参照して、印刷装置2を説明する。テープ排出口14は、右面10Dの上部中央に設けられる。テープ装着部20及びテープ印刷機構50は、図4に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース11(図3参照)の右部の略中央を中心として、90度反時計回り方向に回転されている。搬送路23(図3参照)は、テープ装着部20から右方に延び、テープ排出口14に接続する。その他の構成は、印刷装置1と同様である。
印刷装置2では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して排出される。このときテープ8は、その印刷面が後方を向く姿勢で、右面10Dの前後方向中央部から右方に排出される。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、右面10Dの後部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面10Cの後部から左方に排出される。第一排出領域及び第二排出領域は、本体ケース11を挟んだ左右両側に設けられる。
図5(B)を参照して、印刷装置3を説明する。筐体10(図1参照)の左前部は、筐体10の右前部よりも後方に凹む。筐体10の右前部の左側に、段差部10Eが形成される。段差部10Eは、左面10Cの前部と前面10Aの左部とを含む。テープ排出口14は、左面10Cの前側上部に設けられる。テープ装着部20及びテープ印刷機構50は、図4に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース11の右部の略中央を中心として、90度時計回り方向に回転されている。更にテープ装着部20及びテープ印刷機構50は、本体ケース11の右前部に設けられる。搬送路23は、テープ装着部20から左方に延び、テープ排出口14に接続する。テープガイド24(図3参照)は、テープ排出方向を左前方に定める。その他の構成は、印刷装置1と同様である。
印刷装置3では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して排出される。このときテープ8は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面10Cの前部から左前方に排出される。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、右面10Dの後部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面10Cの後部から左方に排出される。第一排出領域及び第二排出領域は、何れも筐体10の左側に設けられる。但し、第二排出領域は、第一排出領域よりも後側にあり、且つ第一排出領域よりも左側にある。
図5(C)を参照して、印刷装置4を説明する。テープ排出口14は、前面10Aの左上部に設けられる。チューブ挿入口15は、左面10Cの後側上部に設けられる。チューブ排出口16は、右面10Dの後側上部に設けられる。チューブ排出口16は、チューブ挿入口15よりも若干前側にある。テープ装着部20及びテープ印刷機構50は夫々、図4に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース11の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。搬送路23は、テープ装着部20から前方に延び、テープ排出口14に接続する。
リボン装着部30、チューブ装着部40及びチューブ印刷機構60は夫々、図4に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース11の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。チューブ装着部40のチューブ搬送方向の両端部は、チューブ挿入口15及びチューブ排出口16と夫々接続する。その他の構成は、印刷装置1と同様である。
印刷装置4では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して排出される。このときテープ8は、その印刷面が左方を向く姿勢で、前面10Aの左部から前方に排出される。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、左面10Cの後部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、右面10Dの後部から右方に排出される。第一排出領域及び第二排出領域は夫々、筐体10の前側及び右側に設けられる。第一排出領域と第二排出領域との間には、本体ケース11の右前壁が配置される。本体ケース11の右前壁は、前面10Aの右部と右面10Dの前部とを構成する、本体ケース11の側壁の一部である。
図6(A)を参照して、印刷装置5を説明する。筐体10の右後部は、筐体10の左後部よりも前方に凹む。筐体10の左後部の右側に、段差部10Fが形成される。段差部10Fは、右面10Dの後部と後面10Bの右部とを含む。チューブ挿入口15は、後面10Bの左上部に設けられる。チューブ排出口16は、右面10Dの後側上部に設けられる。リボン装着部30、チューブ装着部40及びチューブ印刷機構60は、本体ケース11の左後部に設けられる。チューブ装着部40のチューブ搬送方向の両端部は、チューブ挿入口15及びチューブ排出口16と夫々接続する。その他の構成は、印刷装置1と同様である。
印刷装置5では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して排出される。このときテープ8は、その印刷面が右方を向く姿勢で、前面10Aの右部から前方に排出される。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、後面10Bの左部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、右面10Dの後部から右方に排出される。第一排出領域及び第二排出領域は、本体ケース11を挟んだ前後両側に設けられる。
図6(B)を参照して、印刷装置6を説明する。テープ排出口14は、図4に示す配置と対比して正面視で90度反時計回り方向に回転され、且つ前面10Aの右上部に設けられる。つまりテープ排出口14は、左右方向に長い矩形状である。テープ装着部20及びテープ印刷機構50は、正面視で本体ケース11の右部の略中央を中心として、90度反時計回り方向に回転されている。搬送路23は、テープ装着部20から前方に延び、テープ排出口14に接続する。テープ装着部20は、右面10Dから左方に凹み、且つ右方に向けて開口する凹部である。従ってテープカセット80は、テープ装着部20に対して右側から着脱可能である。本例では、テープカセット80がテープ装着部20に装着された状態で、テープカセット80に収容された各種テープ及びインクリボンの幅方向は、左右方向と略平行である。その他の構成は、印刷装置1と同様である。
印刷装置6では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して、前面10Aの右部から前方に排出される。排出されたテープ8の幅方向は左右方向と略平行である。排出されたテープ8の印刷面は上方を向く。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、右面10Dの後部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面10Cの後部から左方に排出される。第一排出領域と第二排出領域との間には、本体ケース11の左前壁が配置される。
図6(C)を参照して、印刷装置7を説明する。チューブ挿入口15は、後面10Bの右上部に設けられる。チューブ装着部40のチューブ搬送方向の上流側端部は、チューブ挿入口15に接続する。その他の構成は、図5(A)に示す印刷装置2と同様である。
印刷装置7では、印刷済みのテープ8はテープ排出口14を介して排出される。このときテープ8は、その印刷面が後方を向く姿勢で、右面10Dの前後方向中央部から右方に排出される。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口15を介して、後面10Bの右部からチューブ装着部40内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口16を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面10Cの後部から左方に排出される。第一排出領域及び第二排出領域は、本体ケース11を挟んだ左右両側に設けられる。
図5及び図6に示すように、印刷装置2〜7では何れも、テープガイド24(図3参照)及びチューブ排出口16は、互いに上下方向に重ならない位置から、テープ8及びチューブ9を互いに離れる方向に排出する。印刷装置2〜4,6,7では何れも、テープ装着部20及びリボン装着部30は、チューブ装着部40に対して前側に設けられ、且つ、チューブ搬送方向に沿って並んで設けられる。テープ装着部20の少なくとも一部と、リボン装着部30の少なくとも一部とは左右方向に並ぶ。テープ装着部20、リボン装着部30、チューブ装着部40等の配置は、印刷装置1〜7に限定されず、適宜変更してもよい。
(1−3.第一実施形態に係る作用の第一例)
第一実施形態に係る作用の第一例を説明する。理解を容易にするために、印刷装置1〜7に開示の構成のうち、下記の説明で使用される用語に対応する構成を、括弧書きで例示する。
(1−3−1)印刷装置(印刷装置1〜7)は、第一媒体(テープ8)に印刷する第一印刷部(テープ印刷機構50)と、前記第一印刷部によって印刷された前記第一媒体を、外部に向けて第一方向に排出する第一排出部(テープガイド24)と、第二媒体(チューブ9)に印刷する第二印刷部(チューブ印刷機構60)と、前記第二印刷部によって印刷された前記第二媒体を、外部に向けて第二方向に排出する第二排出部(チューブ排出口16)とを備える。前記第一排出部及び前記第二排出部は、互いに上下方向に重ならない位置から、前記第一媒体及び前記第二媒体を外部に夫々排出する。前記第一方向及び前記第二方向は、互いに離れる方向である。
これによれば、第一排出部及び第二排出部は、互いに上下方向に重ならない位置から、第一媒体及び第二媒体を互いに離れる方向に排出する。排出された第一媒体及び第二媒体は、印刷装置の外部で混ざりにくい。従って、印刷装置を大型化することなく、二つの印刷機構から夫々排出された印刷媒体が混ざることを抑制できる。
(1−3−2)前記印刷装置(印刷装置1,2,4〜7)において、前記第一方向及び前記第二方向は、水平方向である。前記第一方向と前記第二方向とのなす角(劣角)は、30度以上である。
これによれば、第一媒体及び第二媒体が30度以上異なる角度で水平に排出されるため、第一媒体及び第二媒体は互いにより離れた位置まで移動する。従って、排出された第一媒体及び第二媒体は、印刷装置の外部で混ざりにくい。
(1−3−3)前記印刷装置(印刷装置1,4,6)は、前記上下方向と直交する方向に複数の側面(前面10A、後面10B、左面10C、右面10D)を備える。前記第一排出部は、前記複数の側面に含まれる第一側面の第一位置から、前記第一媒体を排出する。前記第二排出部は、前記複数の側面に含まれる第二側面の第二位置から、前記第二媒体を排出する。前記第一側面及び前記第二側面は、前記複数の側面のうちで互いに隣り合う二つの側面である。前記第一位置は、前記第一側面のうちで前記第二側面とは反対側の部分にある。前記第二位置は、前記第二側面のうちで前記第一側面とは反対側の部分にある。
これによれば、第一媒体及び第二媒体は、互いに隣り合う二つの側面から排出され、且つ、互いに最も離れた位置から排出される。従って、排出された第一媒体及び第二媒体は、印刷装置の外部で混ざりにくい。
(1−3−4)前記印刷装置(印刷装置2,7)は、前記上下方向と直交する方向に複数の側面(前面10A、後面10B、左面10C、右面10D)を備える。前記第一排出部は、前記複数の側面に含まれる第一側面から、前記第一媒体を排出する。前記第二排出部は、前記複数の側面に含まれる第二側面から、前記第二媒体を排出する。前記第一側面及び前記第二側面は、前記複数の側面のうちで互いに対向する二つの側面である。
これによれば、第一媒体及び第二媒体は、互いに対向する二つの側面から反対方向に排出される。従って、排出された第一媒体及び第二媒体は、印刷装置の外部で混ざりにくい。
(1−3−5)前記印刷装置(印刷装置3)は、前記上下方向と直交する方向に複数の側面(前面10A、後面10B、左面10C、右面10D)を備える。前記第一排出部及び前記第二排出部は、前記複数の側面のうちで互いに同じ側面から、前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々排出する。前記第一排出部は、前記第一媒体を前記第一方向に搬送する回転体である排出ローラ(排出ローラ24A)である。前記第二排出部は、前記第二媒体を前記第二方向に案内する開口部である排出ガイド(チューブ排出口16)である。
これによれば、第一媒体及び第二媒体は、互いに同じ側面から異なる排出機構によって排出される。例えば、第一排出部が第一媒体を排出する距離と、第二排出部が第一媒体を排出する距離とを異ならせることで、排出された第一媒体及び第二媒体が印刷装置の外部で混ざることを抑制できる。
(1−3−6)前記印刷装置(印刷装置1,2,4〜7)は、第一排出領域と第二排出領域との間に設けられた壁部を備える。前記第一排出領域は、外部において、前記第一排出部によって排出された前記第一媒体が配置される領域である。前記第二排出領域は、外部において、前記第二排出部によって排出された前記第二媒体が配置される領域である。
これによれば、第一排出領域に排出された第一媒体と、第二排出領域に排出された第二媒体とは、第一排出領域と第二排出領域との間にある壁部によって、互いに混ざり合うことが抑制される。
(1−3−7)前記印刷装置(印刷装置1,3〜7)は、前記第二媒体が挿入される開口である媒体挿入部(チューブ挿入口15)を備える。前記媒体挿入部は、複数の面(筐体10の前後左右上下の各面)のうち、前記第一排出部によって前記第一媒体が排出される面、及び前記第二排出部によって前記第二媒体が排出される面とは異なる面に設けられる。
これによれば、印刷前の第二媒体は、印刷後の第一媒体が排出される面及び印刷後の第二媒体が排出される面とは異なる面から挿入される。印刷前の第二媒体が、印刷後の第一媒体及び印刷後の第二媒体と干渉することを抑制できる。
(1−3−8)前記印刷装置(印刷装置1〜7)において、前記第一媒体は、帯状の印刷媒体であるテープである。前記第二媒体は、筒状の印刷媒体であるチューブである。
これによれば、印刷装置は、形状の異なる二つの印刷媒体を夫々印刷できる。
(1−4.第一実施形態に係る作用の第二例)
第一実施形態に係る作用の第二例を説明する。理解を容易にするために、印刷装置1〜7に開示の構成のうち、下記の説明で使用される用語に対応する構成を、括弧書きで例示する。
(1−4−1)印刷装置(印刷装置1〜7)は、帯状の印刷媒体であるテープ(テープ8)が装着されるテープ装着部(テープ装着部20)と、前記テープ装着部に装着された前記テープに印刷するテープ印刷部(テープ印刷機構50)と、前記テープ印刷部によって印刷された前記テープを外部に排出するテープ排出部(テープガイド24)と、筒状の印刷媒体であるチューブ(チューブ9)が所定方向(チューブ搬送方向)に沿って装着されるチューブ装着部(チューブ装着部40)と、インクリボン(インクリボン93)が装着されるリボン装着部(リボン装着部30)と、前記リボン装着部に装着された前記インクリボンを使用して、前記チューブ装着部に装着された前記チューブに印刷するチューブ印刷部(チューブ印刷機構60)と、前記チューブ印刷部によって印刷された前記チューブを外部に排出するチューブ排出部(チューブ排出口16)とを備える。前記テープ装着部及び前記リボン装着部は、前記チューブ装着部に対して同一側に設けられ、且つ、前記所定方向(チューブ搬送方向)に沿って並んで設けられる。前記テープ排出部は、前記テープ印刷部によって印刷された前記テープを外部に搬送する回転体である排出ローラ(排出ローラ24A)でもよい。
これによれば、テープ装着部及びリボン装着部は、チューブ装着部に対して同一側において、チューブ装着部の延伸方向に沿って並ぶ。このようにテープ装着部及びリボン装着部を配置することで、印刷装置が所定方向と交差する方向(例えば、第一実施形態の前後方向)に大きくなることが抑制される。テープ装着部及びリボン装着部が空間的に効率良く配置されるので、チューブの印刷機構とテープの印刷機構とを有する印刷装置を小型化できる。
(1−4−2)前記印刷装置(印刷装置1〜7)は、第一面(前面10A)と、前記第一面の両端側で対向配置された第二面及び第三面(左面10C及び右面10D)とを含む複数の面(前面10A、後面10B、左面10C、右面10D)を備える。前記テープ装着部の少なくとも一部と、前記リボン装着部の少なくとも一部とは、前記第二面と前記第三面とが対向する方向(左右方向)に並ぶ。
これによれば、印刷装置が所定方向と交差する方向に大きくなることが更に抑制される。
(1−4−3)前記印刷装置(印刷装置1〜4,6)は、前記チューブ装着部の前記所定方向の上流側端部に設けられた、前記チューブを内部に案内する開口であるチューブ供給部(チューブ挿入口15)を備える。前記チューブ印刷部は、前記チューブ装着部に装着された前記チューブを前記所定方向に搬送しながら印刷する。前記チューブ供給部は、前記第二面に設けられる。
これによれば、例えば印刷装置の第一面側(前側)にいるユーザは、印刷前のチューブを第一面と隣り合う第二面から挿入できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(1−4−4)前記印刷装置(印刷装置5,7)は、前記チューブ装着部の前記所定方向の上流側端部に設けられた、前記チューブを内部に案内する開口であるチューブ供給部(チューブ挿入口15)を備える。前記複数の面は、前記第一面とは反対面である第四面(後面10B)を含む。前記チューブ印刷部は、前記チューブ装着部に装着された前記チューブを前記所定方向に搬送しながら印刷する。前記チューブ供給部は、前記第四面に設けられる。
これによれば、例えば印刷前のチューブは、印刷装置の第四面側(後側)に配置しやすい。印刷装置の第一面側(前側)にユーザがいる場合、印刷装置を挟んでユーザとは反対側に印刷前のチューブを配置することで、印刷装置の操作性が向上する。
(1−4−5)前記印刷装置(印刷装置1〜7)において、前記チューブ印刷部は、前記チューブ装着部に装着された前記チューブを前記所定方向に搬送しながら印刷する。前記チューブ排出部は、前記チューブ装着部の前記所定方向の下流側端部に設けられた、前記チューブを外部に案内する開口であり、且つ前記第三面に設けられる。
これによれば、例えば印刷装置の第一面側(前側)にいるユーザは、印刷後のチューブを第一面と隣り合う第三面から回収できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(1−4−6)前記印刷装置(印刷装置1,4〜7)は、前記チューブ装着部の前記所定方向の上流側端部に設けられた、前記チューブを内部に案内する開口であるチューブ供給部(チューブ挿入口15)を備える。前記チューブ印刷部は、前記チューブ装着部に装着された前記チューブを前記所定方向に搬送しながら印刷する。前記チューブ排出部は、前記チューブ装着部の前記所定方向の下流側端部に設けられた、前記チューブを外部に案内する開口である。前記チューブ供給部及び前記チューブ排出部は、前記複数の面のうちで互いに異なる面に設けられる。前記テープ排出部は、前記複数の面のうちで、前記チューブ供給部が設けられた面及び前記チューブ排出部が設けられた面とは異なる面から、前記テープ印刷部によって印刷された前記テープを排出する。
これによれば、印刷済みのテープはチューブ供給部及びチューブ排出部が設けられた面とは異なる面から排出されるため、印刷済みのテープがチューブと干渉することを抑制できる。
(1−4−7)前記印刷装置(印刷装置1〜4,6)は、前記チューブ装着部の前記所定方向の上流側端部に設けられた、前記チューブを内部に案内する開口であるチューブ供給部(チューブ挿入口15)を備える。前記チューブ印刷部は、前記チューブ装着部に装着された前記チューブを前記所定方向に搬送しながら印刷する。前記チューブ排出部は、前記チューブ装着部の前記所定方向の下流側端部に設けられた、前記チューブを外部に案内する開口である。前記チューブ供給部は、前記第二面に設けられる。前記チューブ排出部は、前記第三面に設けられ、且つ前記チューブ供給部よりも前記第一面側(前側)に設けられる。
これによれば、チューブ供給部及びチューブ排出部との距離を長くできるため、印刷前のチューブと印刷後のチューブとが干渉することを抑制できる。更にチューブ排出部はチューブ供給部よりも第一面側にある。例えば印刷装置の第一面側にいるユーザは、印刷後のチューブを第一面から近い位置で回収できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(1−4−8)前記印刷装置(印刷装置1〜5,7)は、前記テープ装着部、前記チューブ装着部、及び前記リボン装着部が配置された本体部(本体ケース11)と、前記本体部の上面(装着面11A)を開放及び閉鎖するように変位可能なカバー(カバー12)とを備える。前記テープ装着部、前記チューブ装着部、及び前記リボン装着部は、前記本体部の上面が前記カバーによって開放された状態で、前記テープ、前記チューブ、及び前記インクリボンを夫々上方から着脱可能な開口を有する。
これによれば、カバーが開放された状態で、ユーザはテープ、チューブ、及びインクリボンを夫々、テープ装着部、チューブ装着部、及びリボン装着部に対して上方から着脱できるため、印刷装置の操作性が向上する。
[2.第二実施形態]
(2−1.印刷装置101の構造説明)
本発明の第二実施形態を、図面を参照して説明する。図7〜図9を参照して、第二実施形態に係る印刷装置101を説明する。図8では、テープカセット80及びリボンカセット90を模式的に示し、且つテープ印刷機構150及びチューブ印刷機構160を省略する。図9は、テープカセット80、リボンカセット90、及びチューブ9が、テープ装着部120、リボン装着部130、及びチューブ装着部140に夫々装着された状態を示す(後述の図10(A),(B)も同様)。
以下では、図7の上方、下方、右下方、左上方、右上方、及び左下方を、各々、印刷装置101の上方、下方、右方、左方、後方、及び前方と定義して説明する。テープ8、チューブ9、テープカセット80、及びリボンカセット90は、第一実施形態と同一である。テープ8の幅方向長さ(本例では、36mm)は、チューブ9(本例では、6mm)の直径よりも大きい。
図7及び図8に示すように、印刷装置101は、テープ8及びチューブ9を二つの印刷機構によって夫々印刷可能である。印刷装置101は、本体ケース111及びカバー112を含む筐体110を備える。筐体110は、複数の面として、上面110A、後面110B、左面110C、及び右面110Dを有する。後面110Bは、正面視で左右方向に長い矩形状である。上面110Aは、後面110Bの上端部から前側下方に延びる傾斜面である。左面110C及び右面110Dは、上面110A及び後面110Bの左右両側に設けられた、左右方向に対向する面である。
本体ケース111は、前後方向に長い箱状部材である。本体ケース111の上面は、装着面111A及びケース前面111Bを含む。本例では、装着面111Aは、本体ケース111の後部及び中央部左側に亘って設けられる。ケース前面111Bは、装着面111Aの前側に設けられ、本体ケース111の前部及び中央部右側に亘って設けられる。
カバー112は、本体ケース111の後側上部に配置された板状部材である。カバー112の後端部は、本体ケース111の後端部上側で回転可能に支持される。本例では、カバー112の左前部は、カバー112の右前部よりも前方に延びる。カバー112が本体ケース111に対して閉じられた場合、カバー112は装着面111Aを覆う(図7参照)。カバー112が閉じられた状態で、ケース前面111Bとカバー112の上面とが上面110Aを構成する。ユーザはカバー112を開く場合、カバー112を本体ケース111から上側に回動させる。カバー112が本体ケース111に対して開かれた場合、装着面111Aは上方に露出する(図8参照)。
筐体110には、テープ排出口114、チューブ挿入口115、チューブ排出口116、及びユーザインターフェイス部117が設けられる。テープ排出口114は、テープ8を筐体110の外部に排出するための開口である。テープ排出口114は、左面110Cの後側上部に設けられ、且つ上下方向に長い矩形状である。
チューブ挿入口115は、チューブ9を筐体110の内部に案内するための開口である。チューブ挿入口115は、右面110Dの後側上部に設けられ、且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口116は、チューブ9を筐体110の外部に排出するための開口である。チューブ排出口116は、左面110Cの後側上部に設けられ、且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口116は、チューブ挿入口115及びテープ排出口114よりも若干前側にある。チューブ排出方向は、チューブ排出口116の向きによって定められる。本例では、チューブ排出口116は略水平な左方を向くため、チューブ排出方向も略水平な左方である。
ユーザインターフェイス部117は、操作部117A、表示部117B、及び基板117C(図9参照)を含む。本例の操作部117Aは、左右方向に長い矩形状のキーボードである。本例の表示部117Bは、小型矩形状の液晶ディスプレイである。本例のユーザインターフェイス部117は、操作部117A及び表示部117Bが基板117C上に一体で設けられた、公知のKDU(キーボード・ディスプレイ・ユニッ ト)である。基板117Cは、ケース前面111Bの下面に固定される。操作部117Aは、ケース前面111Bの前部に配置される。表示部117Bは、ケース前面111Bの右後部に配置される。操作部117A及び表示部117Bは、何れも前側上方を向く。ユーザインターフェイス部117は、操作部117A及び表示部117Bの少なくとも一つを含んでもよい。
図8に示すように、装着面111Aには、テープ装着部120、リボン装着部130、チューブ装着部140等が設けられる。テープ装着部120は、テープ装着部20(図3参照)と同様の構造である。本例のテープ装着部120は、装着面111Aの左後部に設けられる。搬送路123(図9参照)は、テープ装着部120の左前部から連続して左方に延びる。搬送路123内には、テープガイド124(図9参照)が設けられる。本例のテープガイド124は、テープガイド24(図3参照)と同様の構造であり、テープ排出方向を略水平な左方に定める。リボン装着部130は、リボン装着部30(図3参照)と同様の構造である。本例のリボン装着部130は、装着面111Aの左前部に設けられる。
チューブ装着部140は、チューブ装着部40(図3参照)と同様の構造であり、チューブ挿入口115からチューブ排出口116まで延びる。本例のチューブ装着部140は、テープ装着部120の前側且つリボン装着部130の後側において略左右方向に延びる。即ちチューブ装着部140は、平面視でテープ装着部120及びリボン装着部130の間を経由して延びる。チューブ排出口116はチューブ挿入口115よりも若干前側にあるため、チューブ装着部140は若干左前側に傾いて略左右方向に延びる。
ユーザは、カバー112(図7参照)が開かれた状態で、テープカセット80、リボンカセット90、及びチューブ9を、テープ装着部120、リボン装着部130、及びチューブ装着部140に対して、夫々上方から着脱可能である。ユーザは、チューブ9がチューブ挿入口115からチューブ排出口116まで延びるように、チューブ9をチューブ装着部140に装着する。
図9を参照して、制御基板119、電源部129、テープ印刷機構150、及びチューブ印刷機構160を説明する。制御基板119は、制御基板19(図4参照)と同様であり、印刷装置101の各種動作を制御する。電源部129は、第一実施形態の電源部(図示外)と同様であり、印刷装置101に電源を供給する。本例では、制御基板119は、本体ケース111の内部における右後部に設けられ、且つ前後方向及び左右方向に延びる。電源部129は、制御基板119の右側に設けられる。先述のチューブ装着部140は、制御基板119及び電源部129の前方で略左右方向に延びる。
テープ印刷機構150は、テープ印刷機構50(図4参照)と同様であるため、概略的に説明する。テープ印刷機構150は、印刷ヘッド151、プラテンホルダ、プラテンローラ、可動搬送ローラ、テープ駆動軸、リボン巻取軸、カッタ、第一駆動モータ、カッタモータ、第二駆動モータ等を含む。印刷ヘッド151、テープ駆動軸、及びリボン巻取軸は、テープ装着部120の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド151は、テープ装着部120の左前部に設けられる。プラテンホルダは、テープ装着部120の前側に配置され、カバー112(図7参照)の開閉に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。カッタは、搬送路123におけるテープガイド124の右側に設けられる。
本例では、テープ印刷機構150の主走査方向は、上下方向と略平行である。テープ印刷機構150の主走査方向は、印刷ヘッド151が備える複数の発熱体が並ぶ方向である。印刷ヘッド151は、主走査方向に並ぶ複数の発熱体によって、副走査方向に搬送されるテープ8にライン単位で印刷を行う。テープ印刷機構150の主走査方向長さは、主として印刷ヘッド151の主走査方向長さによって定まる。印刷ヘッド151の主走査方向長さは、少なくともテープ8の幅方向長さ以上である。テープ8の幅方向長さが印刷ヘッド151の主走査方向長さ以下である場合、テープ印刷機構150はそのテープ8に対して適正に印刷可能である。
本例のテープ印刷機構150は、他の構成との間で、以下のような配置関係を有する。テープ印刷機構150の少なくとも一部と、ユーザインターフェイス部117の少なくとも一部とは、互いに前後方向に重なる。本例では、ユーザインターフェイス部117の左部は、テープ印刷機構150の前方に配置されるため、正面視でテープ印刷機構150と重なる。本例では、テープ印刷機構150の上端部は、ユーザインターフェイス部117の上端部よりも上側にある。テープ印刷機構150の下端部は、ユーザインターフェイス部117の下端部よりも下側にある。即ち、ユーザインターフェイス部117の上下方向範囲の全体が、テープ印刷機構150の上下方向範囲に含まれる。
テープ印刷機構150及び電源部129は、上下方向に沿って視た状態で左右方向に並ぶ。テープ印刷機構150の少なくとも一部と、電源部129の少なくとも一部とは、互いに左右方向に重なる。本例の電源部129は、平面視でテープ印刷機構150の右側に並び、且つ側面視でテープ印刷機構150と重なる。本例では、電源部129の上下方向範囲の全体が、テープ印刷機構150の上下方向範囲に含まれる。
同様に、テープ印刷機構150及び制御基板119は、上下方向に沿って視た状態で左右方向に並ぶ。テープ印刷機構150の少なくとも一部と、制御基板119の少なくとも一部とは、互いに左右方向に重なる。本例の制御基板119は、平面視でテープ印刷機構150の右側に並び、且つ側面視でテープ印刷機構150と重なる。本例では、制御基板119の上下方向範囲の全体が、テープ印刷機構150の上下方向範囲に含まれる。
テープ印刷機構150は、制御基板119の制御に従って、第一実施形態と同様に印刷動作を実行する。本例の印刷ヘッド151は、その前側を経由するフィルムテープ85(図4参照)の後面にキャラクタを鏡像印刷する。作成されたテープ8は、搬送路123内のテープガイド124を経由して、テープ8の幅方向が上下方向と略平行となる姿勢でテープ排出口114から排出される。このときテープ8は、その印刷面が前方を向くように、左面110Cから左方に排出される。テープ8は切断された後、筐体110(図7参照)の左側にあるテープ排出領域(図示外)に落下する。
チューブ印刷機構160は、チューブ印刷機構60(図4参照)と同様であるため、概略的に説明する。チューブ印刷機構160は、印刷ヘッド161、可動搬送ローラ、リボン巻取軸、カッタ、まな板、駆動モータ、カッタモータ等を含む。印刷ヘッド161及びリボン巻取軸は、リボン装着部130の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド161は、リボン装着部130の後部に設けられる。可動搬送ローラは、リボン装着部130の後側に配置され、カバー112(図7参照)の開閉に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。カッタ及びまな板は、チューブ排出口116とリボン装着部130との間において、チューブ装着部140を挟んで対向配置される。
本例では、チューブ印刷機構160の主走査方向は、上下方向と略平行である。チューブ印刷機構160の主走査方向は、印刷ヘッド161が備える複数の発熱体が並ぶ方向である。印刷ヘッド161は、主走査方向に並ぶ複数の発熱体によって、副走査方向に搬送されるチューブ9にライン単位で印刷を行う。チューブ印刷機構160の主走査方向長さは、主に印刷ヘッド161の主走査方向長さによって定まる。
印刷ヘッド161の主走査方向長さは、少なくともチューブ9の印刷幅以上である。チューブ9の印刷幅は、可動搬送ローラがチューブ9及びインクリボン93(図4参照)を印刷ヘッド161に向けて付勢した状態で、チューブ9がインクリボン93を介して印刷ヘッド161と面接触する範囲の主走査方向長さである。但し、チューブ印刷機構160の主走査方向長さは、テープ印刷機構150の主走査方向長さよりも短い。チューブ9の印刷幅が印刷ヘッド161の主走査方向長さ以下である場合、チューブ印刷機構160はそのチューブ9に対して適正に印刷可能である。
本例のチューブ印刷機構160は、他の構成との間で、以下のような配置関係を有する。チューブ印刷機構160は、テープ印刷機構150の前方に設けられる。本例のチューブ印刷機構160は、テープ印刷機構150の前方に配置されるため、正面視でテープ印刷機構150と重なる。本例では、チューブ印刷機構160の上下方向範囲の全体が、テープ印刷機構150の上下方向範囲に含まれる。
チューブ印刷機構160及びユーザインターフェイス部117の少なくとも一部は、上下方向に沿って視た状態で左右方向に並ぶ。チューブ印刷機構160の少なくとも一部と、ユーザインターフェイス部117の少なくとも一部とは、互いに前後方向に重なる。本例では、ユーザインターフェイス部117の右後部は、平面視でチューブ印刷機構160の右側に並ぶ。ユーザインターフェイス部117の左部は、チューブ印刷機構160の前方に配置されるため、正面視でチューブ印刷機構160と重なる。本例では、チューブ印刷機構160の上端部は、ユーザインターフェイス部117の上端部よりも下側にある。チューブ印刷機構160の下端部は、ユーザインターフェイス部117の下端部よりも上側にある。即ち、チューブ印刷機構160の上下方向範囲の全体が、ユーザインターフェイス部117の上下方向範囲に含まれる。
チューブ印刷機構160は、制御基板119の制御に従って、第一実施形態と同様に印刷動作を実行する。印刷前のチューブ9はチューブ挿入口115を介して、右面110Dの後部からチューブ装着部140内に案内される。印刷後のチューブ9はチューブ排出口116を介して排出される。このときチューブ9は、その印刷面が前方を向く姿勢で、左面110Cの後部から左方に排出される。印刷後のチューブ9は切断された後、筐体110の左側にあるチューブ排出領域(図示外)に落下する。
本例の印刷装置101では、ユーザインターフェイス部117、チューブ装着部140、制御基板119、電源部129等の各部材が、相対的に上下方向長さが大きいテープ印刷機構150の上下方向範囲内に収まるように配置される。従って、印刷装置101の上下方向長さ(即ち、印刷装置101の高さ)が抑制される。
(2−2.変形例に係る印刷装置の構造説明)
本発明は、印刷装置101(図7〜図9参照)に例示した構成に限定されず、各種変形が可能である。図10を参照して、変形例に係る印刷装置102,103を説明する。以下の説明では、印刷装置101に対応する構成は同一符号を用いて説明を省略し、主として印刷装置101と異なる点を説明する。
図10(A)を参照して、印刷装置102を説明する。本体ケース111は、図7〜図9に示す構造と対比して前後方向長さが短く、平面視で略正方形状である。ケース前面111Bは、図9に示す構造と同様である。一方、装着面111Aは、図9に示す構造と対比して前後方向長さが縮小されている。図示しないが、カバー112(図7参照)も、装着面111Aに対応して前後方向長さが縮小されている。
本例では、ケース前面111Bの前端部は、本体ケース111の前端部上側で回転可能に支持される。ケース前面111Bは、ユーザが上方から本体ケース111に対して開閉可能である。カバー112及びケース前面111Bが何れも閉じられた状態で、カバー112の上面と及びケース前面111Bの上面とが、上面110A(図7参照)を構成する。上面110Aは、図7に示す構造と同様に、後面110Bの上端部から前側下方に延びる。
チューブ挿入口115は、右面110Dの上部中央に設けられる。チューブ排出口116は、左面110Cの前側上部に設けられる。リボン装着部130及びチューブ印刷機構160は、本体ケース111の左前部に設けられる。リボン装着部130及びチューブ印刷機構160は、テープ装着部120及びテープ印刷機構150の前方、且つユーザインターフェイス部117の下方にある。チューブ装着部140は、テープ装着部120の前側且つリボン装着部130の後側において略左右方向に延びる。チューブ装着部140は、ユーザインターフェイス部117の下方にある。ユーザインターフェイス部117の右後部は、平面視で、テープ装着部120及びテープ印刷機構150の右側に並び、且つ制御基板119及び電源部129と少なくとも一部が重なる。
ユーザは、カバー112が開かれた状態で、テープカセット80をテープ装着部120に対して上方から着脱可能である。ユーザは、ケース前面111Bが開かれた状態で、リボンカセット90及びチューブ9をリボン装着部130及びチューブ装着部140に対して、夫々上方から着脱可能である。その他の構成は、印刷装置101と同様である。印刷装置102では、印刷装置101と同様に、テープ8及びチューブ9が印刷及び排出される。即ち、印刷済みのテープ8及び印刷後のチューブ9は、各々の印刷面が前方を向く姿勢で、印刷装置103の同じ側面(即ち、左面110C)から排出される。
図10(B)を参照して、印刷装置103を説明する。印刷装置103は、印刷装置102(図10(A)参照)と対比して、以下の点が異なる。テープ排出口114は、右面110Dの後側上部に設けられる。テープ装着部120、テープ印刷機構150、制御基板119、及び電源部129は夫々、図10(A)に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース111の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。搬送路123は、テープ装着部120から右方に延び、テープ排出口114に接続する。
カバー112及びユーザインターフェイス部117は夫々、図10(A)に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース111の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。従って、ユーザインターフェイス部117の左後部は、平面視で、テープ装着部120及びテープ印刷機構150の左側に並び、且つ制御基板119及び電源部129と少なくとも一部が重なる。その他の構成は、印刷装置102と同様である。印刷装置103では、印刷済みのテープ8がテープ排出口114を介して、右面110Dから右方に排出される。即ち、印刷済みのテープ8及び印刷後のチューブ9は、各々の印刷面が前方を向く姿勢で、印刷装置103の異なる側面(即ち、左面110C及び右面110D)から排出される。
図10(A),(B)に示すように、チューブ印刷機構160は、ユーザインターフェイス部117の下方に設けられる。チューブ印刷機構160の少なくとも一部と、ユーザインターフェイス部117の少なくとも一部とは、互いに上下方向に重なる。本例では、チューブ印刷機構160の全体が、平面視でユーザインターフェイス部117の範囲内に含まれる。従って、印刷装置102,103の各前後方向長さが抑制される。また、チューブ印刷機構160の上部は、正面視でユーザインターフェイス部117の左前部と重なる。従って、印刷装置102,103の各上下方向長さが抑制される。
(2−3.第二実施形態に係る作用の例示)
第二実施形態に係る作用を例示する。理解を容易にするために、印刷装置101〜103に開示の構成のうち、下記の説明で使用される用語に対応する構成を、括弧書きで例示する。
(2−3−1)印刷装置(印刷装置101〜103)は、第一媒体(テープ8)に印刷する第一印刷部(テープ印刷機構150)と、前記第一印刷部によって印刷された前記第一媒体を、外部に排出する第一排出部(テープガイド124)と、第二媒体(チューブ9)に印刷する第二印刷部(チューブ印刷機構160)と、前記第二印刷部によって印刷された前記第二媒体を、外部に排出する第二排出部(チューブ排出口116)と、前側部分に設けられ、表示部(表示部117B)及び操作部(操作部117A)の少なくとも一つを含むユーザインターフェイス部(ユーザインターフェイス部117)とを備える。前記第一印刷部の主走査方向、及び前記第二印刷部の主走査方向は、上下方向と略平行である。前記第二印刷部の前記上下方向の長さは、前記第一印刷部の前記上下方向の長さよりも短い。前記第二印刷部は、前記第一印刷部の前方に設けられる。
これによれば、ユーザインターフェイス部は、印刷装置の前側部分に設けられる。上下方向長さが相対的に短い第二印刷部は、上下方向長さが相対的に長い第一印刷部の前方に設けられる。ユーザインターフェイス部と第一印刷部とが上下方向に重ならない構造を有する印刷装置を実現しやすい。従って、二つの印刷機構と操作部及び表示部の少なくとも一つとを備えた印刷装置の高さ(上下方向長さ)を抑制できる。
(2−3−2)前記印刷装置(印刷装置102,103)において、前記第二印刷部は、前記ユーザインターフェイス部の下方に設けられる。前記第二印刷部の少なくとも一部と、前記ユーザインターフェイス部の少なくとも一部とは、互いに前記上下方向に重なる。
これによれば、第二印刷部の少なくとも一部とユーザインターフェイス部の少なくとも一部が平面視で重なるように、第二印刷部がユーザインターフェイス部の下方に配置される。従って、印刷装置の前後方向長さを抑制できる。
(2−3−3)前記印刷装置(印刷装置101〜103)において、前記第一印刷部の少なくとも一部と、前記ユーザインターフェイス部の少なくとも一部とは、互いに前後方向に重なる。
これによれば、第一印刷部の少なくとも一部とユーザインターフェイス部の少なくとも一部が正面視で重なるように、ユーザインターフェイス部が第一印刷部の前方に配置される。従って、印刷装置の左右方向長さを抑制できる。
(2−3−4)前記印刷装置(印刷装置101)において、前記第二印刷部及び前記ユーザインターフェイス部は、前記上下方向に沿って視た状態で左右方向に並ぶ。
これによれば、第二印刷部及びユーザインターフェイス部は、平面視で左右方向に並ぶ。従って、印刷装置の前後方向長さを抑制できる。
(2−3−5)前記印刷装置(印刷装置101)において、前記第二印刷部の少なくとも一部と、前記ユーザインターフェイス部の少なくとも一部とは、互いに前後方向に重なる。
これによれば、第二印刷部の少なくとも一部とユーザインターフェイス部の少なくとも一部とは正面視で重なる。従って、印刷装置の上下方向長さを抑制できる。
(2−3−6)前記印刷装置(印刷装置101〜103)は、電源部(電源部129)を備える。前記第一印刷部及び前記電源部は、前記上下方向に沿って視た状態で前記左右方向に並ぶ。
これによれば、第一印刷部及び電源部は、平面視で左右方向に並ぶ。従って、印刷装置の前後方向長さを抑制できる。
(2−3−7)前記印刷装置(印刷装置101〜103)において、前記第一印刷部の少なくとも一部と、前記電源部の少なくとも一部とは、互いに前記左右方向に重なる。
これによれば、第一印刷部の少なくとも一部と電源部の少なくとも一部とは側面視で重なる。従って、印刷装置の上下方向長さを抑制できる。
(2−3−8)前記印刷装置(印刷装置101〜103)は、前記第二媒体を前記第二印刷部に向けて搬送する搬送部(チューブ装着部140)を備える。前記搬送部は、前記電源部の前記前方に設けられる。
これによれば、搬送部は電源部の前方領域を利用して、第二媒体を第二印刷部に供給する。従って、印刷装置の大型化を抑制できる。
(2−3−9)前記印刷装置(印刷装置101〜103)は、基板(制御基板119)を備える。前記第一印刷部及び前記基板は、前記上下方向に沿って視た状態で前記左右方向に並ぶ。
これによれば、第一印刷部及び基板は、平面視で左右方向に並ぶ。従って、印刷装置の前後方向長さを抑制できる。
(2−3−10)前記印刷装置(印刷装置101、102)において、前記第一排出部及び前記第二排出部は、互いに同じ側面(左面110C)から、前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々排出する。
これによれば、印刷装置の同じ側面から第一媒体及び第二媒体が排出されるので、ユーザは印刷後の第一媒体及び第二媒体を回収しやすい。
(2−3−11)前記印刷装置(印刷装置103)において、前記第一排出部及び前記第二排出部は、互いに異なる側面(左面110C及び右面110D)から、前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々排出する。
これによれば、印刷装置の異なる側面から第一媒体及び第二媒体が排出されるので、印刷後の第一媒体及び第二媒体が混ざることを抑制できる。
(2−3−12)前記印刷装置(印刷装置101〜103)において、前記第一排出部は、前記第一印刷部によって印刷された前記第一媒体の印刷面が前記前方を向く状態で、前記第一媒体を外部に排出する。前記第二排出部は、前記第二印刷部によって印刷された前記第二媒体の印刷面が前記前方を向く状態で、前記第二媒体を外部に排出する。
これによれば、ユーザは第一媒体の印刷面と第二媒体の印刷面とを、印刷装置の前方から同時に目視できる。
(2−3−13)前記印刷装置(印刷装置101〜103)において、前記第一媒体は、帯状の印刷媒体であるテープである。前記第二媒体は、筒状の印刷媒体であるチューブである。
これによれば、印刷装置は、形状の異なる二つの印刷媒体を夫々印刷できる。
[3.第三実施形態]
(3−1.印刷装置201の構造説明)
本発明の第三実施形態を、図面を参照して説明する。図11及び図12を参照して、第三実施形態に係る印刷装置201を説明する。図11では、テープカセット80A,80Bを模式的に示し、且つテープ印刷機構250,260を省略する(後述の図13(A)、図15(A),(B)も同様)。図12は、テープカセット80A,80Bが、テープ装着部220,230に夫々装着された状態を示す(後述の図13(B)、図14(A),(B)も同様)。以下では、図11の上方、下方、右下方、左上方、右上方、及び左下方を、各々、印刷装置201の上方、下方、右方、左方、後方、及び前方と定義して説明する。
図11に示すように、印刷装置201は、テープ8A,8B(図12参照)を二つの印刷機構によって夫々印刷可能である。印刷装置201は、本体ケース211及びカバー212を含む筐体210を備える。筐体210は、複数の側面として、前面210A、後面210B、左面210C、及び右面210Dを有する。筐体210は、略水平な底面210Eを有する。前面210A及び後面210Bは、前後方向に対向する側面である。左面210C及び右面210Dは、左右方向に対向する側面である。
本体ケース211は、左右方向に長い箱状部材である。本体ケース211の上面は、略水平な装着面211Aである。カバー212は、本体ケース211の上部に着脱可能な部材である。カバー212は、平面視で左右方向に長い上面と、上面の周囲から下方に延びる四つの側面(前面、後面、左面、及び右面)とを有する。カバー212は、その上面と四つの側面とに囲まれた内側領域を有する。
テープ排出口213,214は夫々、テープ8A,8Bを筐体210の外部に排出するための開口である。テープ排出口213は、カバー212の前面の右部に設けられ、且つ上下方向に長い矩形状である。テープ排出口214は、カバー212の前面の左部に設けられ、且つ上下方向に長い矩形状である。本例のテープ8A,8Bは、互いに同一の幅方向長さ(本例では、36mm)である。従ってテープ排出口213,214は、同一の開口形状及び上下方向長さを有する。
カバー212が本体ケース211に対して上方から装着された場合、カバー212の内側領域に本体ケース211の上部が収容される。このときカバー212は、装着面211Aを覆う(図11参照)。テープ排出口213,214は、本体ケース211の前面上部の前側に配置される。即ち、テープ排出口213,214は夫々、前面210Aの右上部及び左上部に配置される。カバー212が本体ケース211から上方に取り外された場合、装着面211Aは上方に露出する。
装着面211Aには、テープ装着部220,230が設けられる。テープ装着部220,230は、テープ装着部20(図3参照)と同様の構造である。本例のテープ装着部220は、装着面211Aの右部中央に設けられる。搬送路223は、テープ装着部220の右前部から連続して前方に延びる。本例のテープ装着部230は、装着面211Aの左部中央に設けられる。搬送路233は、テープ装着部230の右前部から連続して前方に延びる。搬送路223,233内には、テープガイド224,234(図12参照)が夫々設けられる。テープガイド224,234は夫々、テープガイド24(図3参照)と同様の構造であり、テープ8A,8Bのテープ排出方向を略水平な前方に定める。
ユーザは、カバー212が本体ケース211から取り外された状態で、テープカセット80A,80Bをテープ装着部220,230に対して、夫々上方から着脱可能である。カバー212が本体ケース211に装着されると、搬送路223,233の各前端部は、テープ排出口213,214に夫々接続する。
図12を参照して、制御基板219、電源部(図示外)、及びテープ印刷機構250,260を説明する。制御基板219は、制御基板19(図4参照)と同様であり、印刷装置201の各種動作を制御する。電源部は、第一実施形態の電源部(図示外)と同様であり、印刷装置201に電源を供給する。本例では、制御基板219は、本体ケース211の内部における右後部に設けられ、且つ上下方向及び左右方向に延びる。電源部は、制御基板219の前側に設けられる。
テープ印刷機構250,260は、テープ印刷機構50(図4参照)と同様であるため、概略的に説明する。テープ印刷機構250は、印刷ヘッド251、プラテンホルダ252、プラテンローラ253、可動搬送ローラ254、テープ駆動軸255、リボン巻取軸256、カッタ257、第一駆動モータ(図示外)、カッタモータ(図示外)、第二駆動モータ(図示外)等を含む。印刷ヘッド251、テープ駆動軸255、及びリボン巻取軸256は、テープ装着部220の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド251は、テープ装着部220の右前部に設けられる。プラテンホルダ252は、テープ装着部220の右側に配置され、カバー212(図11参照)の着脱に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。カッタ257は、搬送路223におけるテープガイド224の後側に設けられる。
テープ印刷機構260は、テープ印刷機構250と同一構造であり、印刷ヘッド261、プラテンホルダ262、プラテンローラ263、可動搬送ローラ264、テープ駆動軸265、リボン巻取軸266、カッタ267、駆動モータ(図示外)、カッタモータ(図示外)等を含む。印刷ヘッド261、テープ駆動軸265、及びリボン巻取軸266は、テープ装着部230の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド261は、テープ装着部230の右前部に設けられる。プラテンホルダ262は、テープ装着部230の右側に配置され、カバー212の着脱に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。カッタ267は、搬送路233におけるテープガイド234の後側に設けられる。
テープカセット80A,80Bは、テープカセット80(図4参照)と同一の外観形状を有し、テープ装着部220,230の何れにも装着可能である。以下の説明では、テープ装着部220に装着されるテープカセット80を、テープカセット80Aという。テープ装着部230に装着されるテープカセット80を、テープカセット80Bという。本例のテープカセット80Aは、図4に示すテープカセット80と同一構造を有する、ラミネートタイプのテープカセットである。一方、本例のテープカセット80Bは、テープ8Bとして感熱テープ89を収容した、サーマルタイプのテープカセットである。テープカセット80Bの内部では、第一テープロール81が回転自在に支持される。この第一テープロール81は、スプール(図示外)に巻回された未使用の感熱テープ89である。
テープ印刷機構250,260は、制御基板219の制御に従って、第一実施形態と同様に印刷動作を実行する。但し、テープ印刷機構250,260は、テープ装着部220,230に夫々装着されるテープカセット80の種類によって、各々の印刷動作が異なる。
テープ印刷機構250は、第一、第二実施形態と同様に、ラミネートタイプのテープカセット80Aを用いて印刷動作を実行する。即ち、本例の印刷ヘッド251は、その右側を経由するフィルムテープ85の左面にキャラクタを鏡像印刷する。作成されたテープ8Aは、搬送路223内のテープガイド224を経由して、テープ8Aの幅方向が上下方向と略平行となる姿勢でテープ排出口213から排出される。このときテープ8Aは、その印刷面が右方を向くように、前面210Aから前方に排出される。テープ8Aは切断された後、筐体210の前側にある第一テープ排出領域(図示外)に落下する。
テープ印刷機構260は、以下のようにサーマルタイプのテープカセット80Bを用いて印刷動作を実行する。テープ印刷機構260の第一駆動モータは、テープ駆動軸265を回転させることで、テープ駆動ローラ88を回転させる。テープ駆動ローラ88の回転に伴って、感熱テープ89が第一テープロール81から引き出される。引き出された感熱テープ89は、印刷ヘッド261とプラテンローラ263との間に搬送される。印刷ヘッド261は、感熱テープ89にキャラクタを正像で感熱印刷する。本例の印刷ヘッド261は、その右側を経由する感熱テープ89の左面にキャラクタを印刷する。印刷済みの感熱テープ89は、可動搬送ローラ264とテープ駆動ローラ88との間に搬送される。これにより、感熱テープ89にキャラクタが印刷されたテープ8Bが作成される。作成されたテープ8Bでは、感熱テープ89の印刷面にキャラクタが現れる。感熱テープ89の印刷面が、テープ8Bの印刷面である。
更にテープ8Bは、搬送路233内を通過して、テープガイド234まで前方に搬送される。テープ印刷機構260の第二駆動モータは、テープガイド234を回転駆動して、テープ8Bを更に前方に搬送する。搬送されたテープ8Bはテープガイド234を経由して、テープ8Bの幅方向が上下方向と略平行となる姿勢でテープ排出口214から排出される。このときテープ8Bは、その印刷面が左方を向くように、前面210Aから前方に排出される。即ち、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合わないように反対方向を向く。テープ印刷機構260のカッタモータは、カッタ267を駆動して、テープガイド234の後方でテープ8Bを切断する。切断されたテープ8Bは、テープガイド234の回転速度に応じた距離分、テープ排出口214から前方に飛ばされて、筐体210の前側にある第二テープ排出領域(図示外)に落下する。
上記の印刷装置201の例では、テープガイド224は、底面210Eと直交する軸線を中心に回転可能な一対の排出ローラ24A(図3参照)を有し、一対の排出ローラ24Aの回転によってテープ8Aを外部に排出する。同様に、テープガイド234は、底面210Eと直交する軸線を中心に回転可能な一対の排出ローラ24A(図3参照)を有し、一対の排出ローラ24Aの回転によってテープ8Bを外部に排出する。テープガイド224,234において、各排出ローラ24Aの軸線は底面210Eと交差する方向に延びればよい。
これにより、テープガイド224は、テープ8Aの印刷面が底面210Eと交差する方向に延びる状態で、テープ8Aを筐体210の外部に排出する。テープガイド234は、テープ8Bの印刷面が底面210Eと交差する方向に延び、且つテープ8Bの印刷面を含む仮想面がテープ8Aの印刷面に対する法線と交わる状態で、テープ8Bを外部に排出する。本例において、テープ8A,8Bの各印刷面は、その幅方向が上下方向に延びるため、略水平な底面210Eと略直交に交差する方向に延びる。テープ8Bの印刷面を含む仮想面は、前後方向及び上下方向に延びる。テープ8Aの印刷面に対する法線は、左右方向に延びる仮想線であり、且つテープ8Bの印刷面を含む仮想面と略直交に交差する。
製造者はテープガイド224を調整するだけで、テープ8Aの排出方向を変更できる。製造者はテープガイド234を調整するだけで、テープ8Bの排出方向を変更できる。例えば、テープ8Aの排出方向とテープ8Bの排出方向とを互いに近づく方向に変更することで、排出されたテープ8A,8Bは共通のテープ排出領域に集積される。この場合、ユーザは印刷済みのテープ8A,8Bを回収しやすい。一方、テープ8Aの排出方向とテープ8Bの排出方向とを互いに離れる方向に変更することで、排出されたテープ8A,8Bは互いに異なるテープ排出領域に集積される。この場合、印刷済みのテープ8A,8Bが互いに混ざることを抑制できる。
テープカセット80A,80Bが何れもラミネートタイプである場合、テープ排出口213,214から夫々排出されるテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向である右方を向く。テープカセット80A,80Bが何れもサーマルタイプである場合、テープ排出口213,214から夫々排出されるテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向である左方を向く。テープカセット80Aがサーマルタイプであり、且つテープカセット80Bがラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合うように反対方向を向く。
(3−2.変形例に係る印刷装置の構造説明)
本発明は、印刷装置201(図11、図12参照)に例示した構成に限定されず、各種変形が可能である。図13〜図15を参照して、変形例に係る印刷装置202〜207を説明する。以下の説明では、印刷装置201に対応する構成は同一符号を用いて説明を省略し、主として印刷装置201と異なる点を説明する。
図13(A)を参照して、印刷装置202を説明する。本例のテープ8A,8B(図12参照)は、互いに異なる幅方向長さである。一例として、テープ8Aの幅方向長さは24mmであり、テープ8Bの幅方向長さは48mmである。従って、テープカセット80Bの厚み(上下方向長さ)は、テープカセット80Aの厚みよりも大きい。テープ装着部230の上下方向長さは、テープ装着部220の上下方向長さよりも大きい。
本例のテープ印刷機構250,260(図12参照)の各主走査方向は、上下方向と略平行である。テープ印刷機構250の主走査方向長さは、少なくともテープ8Aの幅方向長さ以上である。テープ印刷機構260の主走査方向長さは、少なくともテープ8Bの幅方向長さ以上であり、且つテープ印刷機構250の主走査方向長さよりも大きい。テープ排出口213の上下方向長さは、図11に示す開口形状と対比して、24mmのテープ幅に対応して縮小されている。テープ排出口214の上下方向長さは、図11に示す開口形状と対比して、48mmのテープ幅に対応して拡大されている。従ってテープ排出口214の上下方向長さは、テープ排出口213の上下方向長さよりも大きい。その他の構成は、印刷装置201と同様である。印刷装置202では、印刷装置201と同様に、印刷済みのテープ8A,8Bはテープ排出口213,214を介して夫々排出される。従って印刷装置202は、互いに異なる幅方向長さのテープ8A,8Bを夫々印刷できる。
テープ印刷機構250(図12参照)は、テープ8Aのテープ幅が印刷ヘッド251(図12参照)の主走査方向長さ以下である場合、テープ8Aを適正に印刷できる。テープ印刷機構260(図12参照)は、テープ8Bのテープ幅が印刷ヘッド261(図12参照)の主走査方向長さ以下である場合、テープ8Bを適正に印刷できる。従って印刷装置201も、印刷装置202と同様に、互いに異なる幅方向長さのテープ8A,8Bを夫々印刷できる。例えばテープカセット80Aが24mm幅テープ用のテープカセットである場合、テープ印刷機構250は24mm幅のテープ8Aを印刷する。テープカセット80Bが36mm幅テープ用のテープカセットである場合、テープ印刷機構260は36mm幅のテープ8Bを印刷する。この点は、後述の印刷装置203〜207等も同様である。
図13(B)を参照して、印刷装置203を説明する。テープ装着部220及びテープ印刷機構250は夫々、図12に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース211(図11参照)の右部の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。搬送路223(図11参照)は、テープ装着部220の左前部から前方に延び、テープ排出口213に接続する。その他の構成は、印刷装置201と同様である。
印刷装置203では、印刷装置201と同様に、印刷済みのテープ8A,8Bはテープ排出口213,214を介して夫々排出される。但し、排出されたラミネートタイプのテープ8Aの印刷面は、左方を向く。排出されたサーマルタイプのテープ8Bの印刷面は、左方を向く。つまりテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向を向く。テープカセット80A,80Bが何れもラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合うように反対方向を向く。テープカセット80A,80Bが何れもサーマルタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合わないように反対方向を向く。テープカセット80Aがサーマルタイプであり、且つテープカセット80Bがラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向である右方を向く。
図14(A)を参照して、印刷装置204を説明する。テープ装着部230及びテープ印刷機構260は夫々、図12に示す各々の配置と対比すると、平面視で本体ケース211の左部の略中心を通る前後方向の仮想線を中心として左右反転されている。搬送路233(図11参照)は、テープ装着部230の左前部から前方に延び、テープ排出口214に接続する。その他の構成は、印刷装置201と同様である。
印刷装置204では、印刷装置201と同様に、印刷済みのテープ8A,8Bはテープ排出口213,214を介して夫々排出される。但し、排出されたラミネートタイプのテープ8Aの印刷面は、右方を向く。排出されたサーマルタイプのテープ8Bの印刷面は、右方を向く。つまりテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向を向く。テープカセット80A,80Bが何れもラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合わないように反対方向を向く。テープカセット80A,80Bが何れもサーマルタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合うように反対方向を向く。テープカセット80Aがサーマルタイプであり、且つテープカセット80Bがラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向である左方を向く。
図14(B)を参照して、印刷装置205を説明する。印刷装置205は、印刷装置201(図11、図12参照)の配置と対比すると、平面視で筐体210(図11参照)の略中央を中心として、90度時計回り方向に回転されている。その結果、筐体210は、前後方向に長い箱状である。テープ排出口213は、左面210Cの前部に設けられる。テープ装着部220及びテープ印刷機構250は、本体ケース211の前部に設けられる。搬送路223は、テープ装着部220の左前部から左方に延び、テープ排出口213に接続する。テープ排出口214は、左面210Cの後部に設けられる。テープ装着部230及びテープ印刷機構260は、本体ケース211の後部に設けられる。搬送路233は、テープ装着部230の左前部から左方に延び、テープ排出口214に接続する。
印刷装置205では、印刷済みのテープ8A,8Bはテープ排出口213,214を介して、左面210Cから左方に夫々排出される。排出されたラミネートタイプのテープ8Aの印刷面は、前方を向く。排出されたサーマルタイプのテープ8Bの印刷面は、後方を向く。つまりテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向かい合わないように反対方向を向く。テープカセット80A,80Bが何れもラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに同一方向である前方を向く。テープカセット80Aがサーマルタイプであり、且つテープカセット80Bがラミネートタイプである場合、排出されたテープ8A,8Bの各印刷面は、互いに向き合うように反対方向を向く。
図15(A)を参照して、印刷装置206を説明する。本例の筐体210は、カバー(図示外)及び本体ケース211を備える。図11に示す構造と同様に、テープ装着部220,230は、装着面211Aに設けられる。本例のテープ排出口213,214は、本体ケース211の前面の右部及び左部に夫々設けられる。搬送路223は、テープ装着部220から前方に延び、テープ排出口213に接続する。搬送路233は、テープ装着部230から前方に延び、テープ排出口214に接続する。
カバー(図示外)は、本体ケース211の上側に設けられた、装着面211Aを開閉可能な板状部材である。図12に示す構造と同様に、テープ印刷機構250,260は、本体ケース211の内部に設けられる。カバーが開かれると、プラテンホルダ252,262(図12参照)は各々の退避位置に変位する。カバーが閉じられると、プラテンホルダ252,262は各々の作動位置に変位する。
印刷装置206は、ガイド部材270,280を備える。ガイド部材270,280は、前面210Aに設けられた、上下方向に長い略直方体である。ガイド部材270は、正面視でテープ排出口213の右側に配置され、且つガイド面270Aを有する。ガイド面270Aは、テープ排出口213の右端部近傍から左前方に延びる垂直面である。ガイド部材280は、正面視でテープ排出口214の左側に配置され、且つガイド面280Aを有する。ガイド面280Aは、テープ排出口214の左端部近傍から右前方に延びる垂直面である。その他の構成は、印刷装置201と同様である。
テープガイド224(図12参照)は、印刷済みのテープ8Aをテープ排出口213から前方に排出する。排出されたテープ8Aは、ガイド面270Aに沿って左前方に案内される。テープ8Aは切断された後、筐体210の中央前方にあるテープ排出領域(図示外)に落下する。テープガイド234(図12参照)は、印刷済みのテープ8Bをテープ排出口214から前方に排出する。排出されたテープ8Bは、ガイド面280Aに沿って右前方に案内される。テープ8Bは切断された後、テープ8Aと同様にテープ排出領域(図示外)に落下する。
このように、印刷済みのテープ8A,8Bは夫々、ガイド面270A,280Aに沿って案内され、共通のテープ排出領域に集積される。従ってユーザは、印刷済みのテープ8A,8Bを回収しやすい。テープ排出領域は、ガイド部材270,280の間にあることが好適である。これにより、印刷済みのテープ8A,8Bが筐体210の外部で拡散することを確実に抑制できる。
図15(B)を参照して、印刷装置207を説明する。印刷装置207は、印刷装置206(図15(A)参照)と対比して、以下の点が異なる。印刷装置207は、ガイド部材270,280(図15(A)参照)に代えて、ガイド部材290を備える。ガイド部材290は、前面210Aに設けられた、上下方向に長い略直方体である。ガイド部材290は、正面視でテープ排出口213,214の間に配置される。ガイド部材290は、ガイド面290A,290Bを有する。ガイド面290Aは、テープ排出口213の左端部近傍から右前方に延びる垂直面である。ガイド面290Bは、テープ排出口214の右端部近傍から左前方に延びる垂直面である。その他の構成は、印刷装置206と同様である。
テープガイド224(図12参照)は、印刷済みのテープ8Aをテープ排出口213から前方に排出する。排出されたテープ8Aは、ガイド面290Aに沿って右前方に案内される。テープ8Aは切断された後、ガイド部材290の右側又は右前方にある第一テープ排出領域(図示外)に落下する。テープガイド234(図12参照)は、印刷済みのテープ8Bをテープ排出口214から前方に排出される。排出されたテープ8Bは、ガイド面290Bに沿って左前方に案内される。テープ8Bは切断された後、ガイド部材290の左側又は左前方にある第二テープ排出領域に落下する。
このように、印刷済みのテープ8Aは、ガイド面290Aに沿って第一テープ排出領域まで案内されるので、筐体210の外部で拡散することが抑制される。印刷済みのテープ8Bは、ガイド面290Bに沿って第二テープ排出領域まで案内されるので、筐体210の外部で拡散することを抑制される。従って、印刷済みのテープ8A,8Bが筐体210の外部で混ざることを抑制できる。
第一テープ排出領域及び第二テープ排出領域は、ガイド部材290を挟んで互いに反対側にあることが好適である。これにより、印刷済みのテープ8A,8Bが筐体210の外部で混ざることを確実に抑制できる。この場合、ガイド面290Aは、テープ排出口213の左端部近傍から前方又は左前方に延びる垂直面でもよい。ガイド面290Bは、テープ排出口214の右端部近傍から前方又は右前方に延びる垂直面でもよい。即ちガイド部材290は、第一テープ排出領域及び第二テープ排出領域との間に配置可能であれば、その形状及び大きさは変更可能である。
(3−3.第三実施形態に係る作用の例示)
第三実施形態に係る作用を例示する。理解を容易にするために、印刷装置201〜207に開示の構成のうち、下記の説明で使用される用語に対応する構成を、括弧書きで例示する。
(3−3−1)印刷装置(印刷装置201〜207)は、第一媒体(テープ8A)が有する面である第一面に印刷する第一印刷部(テープ印刷機構250)と、前記第一印刷部によって前記第一面が印刷された前記第一媒体を、外部に排出する第一排出部(テープガイド224)と、第二媒体(テープ8B)が有する面である第二面に印刷する第二印刷部(テープ印刷機構260)と、前記第二印刷部によって前記第二面が印刷された前記第二媒体を、外部に排出する第二排出部(テープガイド234)とを備える。前記第一排出部は、底面(底面210E)と交差する方向に延びる軸線を中心に回転可能な第一排出ローラ(テープガイド224の排出ローラ24A)を有し、前記第一排出ローラの回転によって前記第一媒体を外部に排出する。前記第二排出部は、前記底面と交差する方向に延びる軸線を中心に回転可能な第二排出ローラ(テープガイド234の排出ローラ24A)を有し、前記第二排出ローラの回転によって前記第二媒体を外部に排出する。
これによれば、第一媒体及び第二媒体は、各々の印刷面が底面と交差し、且つ少なくとも互いに直交しない姿勢で、印刷装置から排出される。これにより、第一排出部及び第二排出部との少なくとも一つを調整するだけで、第一媒体及び第二媒体が夫々排出される方向を簡易に変更できる。従って、印刷装置を大型化することなく、二つの印刷機構から印刷媒体が夫々排出される方向を容易に変更できる。
(3−3−2)前記印刷装置(印刷装置201〜204,206,207)において、前記第一排出部及び前記第二排出部は、前面(前面210A)から前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々排出する。
これによれば、例えば印刷装置の前面側にいるユーザは、印刷済みの第一媒体及び第二媒体を容易に回収できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(3−3−3)前記印刷装置(印刷装置201〜207)において、前記第一媒体及び前記第二媒体は、帯状の印刷媒体であるテープである。
これによれば、二つのテープを夫々異なる印刷機構で印刷できる。例えば二つのテープを同時に印刷できるため、印刷装置の利便性が向上する。
(3−3−4)前記印刷装置(印刷装置202)において、前記第一印刷部の主走査方向の長さと、前記第二印刷部の主走査方向の長さとは、互いに異なる。
これによれば、テープ幅が異なる二つのテープを、夫々異なる印刷機構で印刷できる。例えばテープ幅が異なる二つのテープを同時に印刷できるため、印刷装置の利便性が向上する。
(3−3−5)前記印刷装置(印刷装置201〜207)において、前記第一媒体は、インクリボンを用いて印刷が行われる帯状の印刷媒体であるテープ(ラミネートタイプのテープ8A)である。前記第二媒体は、感熱印刷が行われる帯状の印刷媒体であるロール紙(サーマルタイプのテープ8B)である。
これによれば、印刷方式が異なる二つのテープを、夫々異なる印刷機構で印刷できる。例えば印刷方式が異なる二つのテープを同時に印刷できるため、印刷装置の利便性が向上する。
(3−3−6)前記印刷装置(印刷装置205)において、前記第一排出部及び前記第二排出部は、左側面(左面210C)から前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々排出する。
これによれば、例えば印刷装置の前面側にいるユーザは、印刷済みの第一媒体及び第二媒体を容易に回収できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(3−3−7)前記印刷装置(印刷装置201〜205)において、前記第一排出部は、前記第一面が所定方向を向く状態で、前記第一媒体を外部に排出する。前記第二排出部は、前記第二面が前記所定方向を向く状態で、前記第二媒体を外部に排出する。
これによれば、第一面と第二面とが共通の方向を向くように、印刷済みの第一媒体及び第二媒体が排出される。ユーザは第一面と第二面とを同一側から同時に目視できるので、印刷装置の操作性が向上する。
(3−3−8)前記印刷装置(印刷装置201〜205)において、前記第一排出部は、前記第一面が所定方向を向く状態で、前記第一媒体を外部に排出する。前記第二排出部は、前記第一排出部の前記所定方向側に設けられ、且つ、前記第二面が前記所定方向とは反対方向を向く状態で、前記第二媒体を外部に排出する。
これによれば、第一面と第二面とが互いに反対の方向を向くように、印刷済みの第一媒体及び第二媒体が排出される。例えば第一面と第二面とが向かい合う場合、ユーザは印刷済みの第一媒体及び第二媒体の間から、第一面と第二面を同時に目視できる。
(3−3−9)前記印刷装置(印刷装置201〜207)は、前記第一媒体が装着される第一装着部(テープ装着部220)及び前記第二媒体が装着される第二装着部(テープ装着部230)が配置された本体部(本体ケース211)と、前記本体部の上面を開放及び閉鎖するように変位可能なカバー(カバー212)とを備える。前記第一装着部及び前記第二装着部は、前記本体部の上面(装着面211A)が前記カバーによって開放された状態で、前記第一媒体及び前記第二媒体を夫々上方から着脱可能な開口を有する。
これによれば、カバーが開放された状態で、第一媒体及び第二媒体を夫々、第一装着部及び第二装着部に対して上方から着脱できるため、印刷装置の操作性が向上する。
(3−3−10)印刷装置(印刷装置201〜207)は、第一媒体(テープ8A)が有する面である第一面に印刷する第一印刷部(テープ印刷機構250)と、前記第一印刷部によって前記第一面が印刷された前記第一媒体を、外部に排出する第一排出部(テープガイド224)と、第二媒体(テープ8B)が有する面である第二面に印刷する第二印刷部(テープ印刷機構260)と、前記第二印刷部によって前記第二面が印刷された前記第二媒体を、外部に排出する第二排出部(テープガイド234)とを備える。前記第一排出部は、前記第一面が底面(底面210E)と交差する状態で、前記第一媒体を外部に排出する。前記第二排出部は、前記第二面が前記底面と交差し、且つ前記第二面を含む仮想面が前記第一面に対する法線と交わる状態で、前記第二媒体を外部に排出する。
これによれば、第一媒体及び第二媒体は、各々の印刷面が底面と交差し、且つ少なくとも互いに直交しない姿勢で、印刷装置から排出される。これにより、第一排出部及び第二排出部との少なくとも一つを調整するだけで、第一媒体及び第二媒体が夫々排出される方向を簡易に変更できる。従って、印刷装置を大型化することなく、二つの印刷機構から印刷媒体が夫々排出される方向を容易に変更できる。
[4.備考]
第一〜第三実施形態に開示された各印刷装置の特徴を適宜組み合わせて、他の変形例の印刷装置を構成してもよい。例えば、印刷装置102,103(図10(A),(B)参照)の何れかにおいて、リボン装着部130、チューブ装着部140及びチューブ印刷機構160に代えて、新たなテープ装着部及びテープ印刷機構をユーザインターフェイス部117の下側に設けてもよい。この場合、新たなテープ印刷機構の主走査方向長さは、テープ印刷機構150の主走査方向長さよりも短いことが好適である。これにより、印刷装置の大型化を抑制しつつ、テープ幅及び印刷方式の少なくとも一つが異なる二つのテープを、二つの印刷機構で夫々印刷できる。
印刷装置101,102(図9、図10(A)参照)の何れかにおいて、ガイド部材270,280(図15(A)参照)を夫々、テープ排出口114及びチューブ排出口116に隣接して設けてもよい。印刷装置101,102(図9、図10(A)参照)の何れかにおいて、ガイド部材290(図15(B)参照)を、テープ排出口114とチューブ排出口116との間に設けてもよい。これにより、テープ及びチューブが夫々排出される領域を自由に調整できる。
テープガイド24は、一対の排出ローラ24Aを有するものに限定されない(テープガイド124,224,234も同様)。例えば、図16に示すテープガイド24は、左右方向に対向配置された一対のガイド板24Bを有する。テープ8(図2参照)が通過可能な隙間が、一対のガイド板24Bの間に形成される。この場合、テープ排出方向は、一対のガイド板24Bの配置及び角度によって定められる。本例では、一対のガイド板24Bの隙間が略水平な前方に延びるため、テープ排出方向も略水平な前方である。ユーザは、一対のガイド板24Bの配置及び角度の少なくとも一つを、手動で調整可能である。従ってユーザは、一対のガイド板24Bを調整することで、テープ排出方向を任意に変更できる。
テープガイド24は、一つの排出ローラ24Aを有してもよい。この場合、排出ローラ24Aは、搬送路23の側壁との間でテープ8を挟みながら回転することで、テープ8を搬送してもよい。テープガイド24は、一つのガイド板24Bを有してもよい。この場合、ガイド板24Bは、搬送路23の側壁との間で、テープ8を案内してもよい。チューブ排出口16,116の近傍に、チューブ9を排出するためのガイド部材(例えば、排出ローラ、ガイド板等)を夫々設けてもよい。
第一〜第三実施形態に開示の各種作用は、各種作用を奏する構造を有する他の印刷装置にも適用されることは言うまでもない。例えば、印刷装置103は(1−3−1)と同様の構成及び作用を有する。他の印刷装置においても、テープガイドを調整してテープ排出方向を変更することで、(1−3−1)と同様の作用を奏することができる。