JP2016188971A - 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性に優れる静電潜像現像用トナー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】静電潜像現像用トナーが、結着樹脂を含むトナー粒子を、複数含む。トナー粒子は、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含む。ATR法によるFT−IR分析で得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が0.0100以上0.0250以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電潜像現像用トナー及びその製造方法に関する。
トナー母粒子(トナー母体)に結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性樹脂(非晶質樹脂)とが含まれる静電潜像現像用トナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−86642号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術だけでは、耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性に優れるトナーを提供することは困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性に優れる静電潜像現像用トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る静電潜像現像用トナーは、結着樹脂を含むトナー粒子を、複数含む。前記トナー粒子は、前記結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含む。ATR法によるFT−IR分析で得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が0.0100以上0.0250以下である。
本発明に係る静電潜像現像用トナーの製造方法は、準備工程と、溶融混練工程と、粉砕工程とを含む。前記準備工程では、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて縮合物を得た後、得られた縮合物と1種以上のスチレン系化合物と1種以上のアクリル酸系化合物とを反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得る。前記溶融混練工程では、少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂とを含むトナー材料を溶融混練して、溶融混練物を得る。前記粉砕工程では、前記溶融混練物を粉砕する。
本発明によれば、耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性に優れる静電潜像現像用トナー及びその製造方法を提供することが可能になる。
本発明の実施例又は比較例に係るトナーについて測定されたFT−IRスペクトルを示すスペクトルチャートである。 Mp(融点)の測定方法を説明するための図である。 Tg(ガラス転移点)の測定方法を説明するための図である。 Tm(軟化点)の測定方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るトナーは、例えば正帯電性トナーとして、静電潜像の現像に好適に用いることができる。本実施形態のトナーは、複数のトナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)を含む粉体である。トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、混合装置(例えば、ボールミル)を用いてトナーとキャリアとを混合して2成分現像剤を調製してもよい。高画質の画像を形成するためには、キャリアとしてフェライトキャリアを使用することが好ましい。また、長期にわたって高画質の画像を形成するためには、キャリアコアと、キャリアコアを被覆する樹脂層とを有する磁性キャリアを使用することが好ましい。磁性キャリアを作製するためには、キャリアコアを磁性材料で形成してもよいし、樹脂層中に磁性粒子を分散させてもよい。高画質の画像を形成するためには、2成分現像剤におけるトナーの量は、キャリア100質量部に対して、5質量部以上15質量部以下であることが好ましく、8質量部以上12質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るトナーは、例えば電子写真装置(画像形成装置)において画像の形成に用いることができる。以下、電子写真装置による画像形成方法の一例について説明する。
まず、画像データに基づいて感光体に静電潜像を形成する。次に、形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤を用いて現像する。現像工程では、帯電したトナーを静電潜像に付着させて、感光体上にトナー像を形成する。そして、続く転写工程では、感光体上のトナー像を中間転写体(例えば、転写ベルト)に転写した後、さらに中間転写体上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、トナーを加熱して、記録媒体にトナーを定着させる。その結果、記録媒体に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のトナー像を重ね合わせることで、フルカラー画像を形成することができる。
本実施形態に係るトナーは、複数のトナー粒子を含む。トナー粒子は、外添剤を有していてもよい。トナー粒子が外添剤を有する場合には、トナー粒子はトナー母粒子と外添剤とを有する。外添剤はトナー母粒子の表面に付着する。トナー母粒子は、結着樹脂を含む。トナー母粒子は、必要に応じて、結着樹脂以外に、内添剤(例えば、離型剤、着色剤、電荷制御剤、及び/又は磁性粉)を含んでもよい。なお、必要がなければ外添剤を割愛してもよい。外添剤を割愛する場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。
本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を有しないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を有するトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。カプセルトナー粒子では、トナー母粒子が、コアと、コアの表面に形成されたシェル層とを有する。トナーの定着性を向上させるためには、カプセルトナー粒子のコアが、実質的に熱可塑性樹脂から構成されることが好ましい。シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂から構成されてもよいし、実質的に熱可塑性樹脂から構成されてもよいし、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との両方を含んでもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、非カプセルトナー粒子を構成する樹脂として列挙される後述の各種樹脂を好適に使用できる。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、スルホンアミド系樹脂、グリオキザール系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂、ポリイミド樹脂(より具体的には、マレイミド重合体又はビスマレイミド重合体等)、又はキシレン系樹脂を好適に使用できる。
本実施形態に係るトナーは、次に示す構成(1)を有する。
(1)トナーが、結着樹脂を含むトナー粒子を、複数含む。トナー粒子は、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含む。ATR法によるFT−IR分析で得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が0.0100以上0.0250以下である。FT−IRスペクトルの測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。
本実施形態では、結晶性指数0.90以上1.50以下の樹脂を、結晶性樹脂と称する。樹脂の結晶性指数は、樹脂の融点(Mp)に対する樹脂の軟化点(Tm)の比率(=Tm/Mp)に相当する。樹脂のMp及びTmはそれぞれ、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法で測定できる。トナーが構成(1)を有するためには、トナー粒子が、結晶性指数0.98以上1.20以下の結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂の結晶性指数は、ポリエステル樹脂を合成するための材料(例えば、アルコール及び/又はカルボン酸)の種類又は使用量を変更することで、調整できる。
構成(1)は、トナーの耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性を向上させるために有益である(後述する表1〜表4を参照)。構成(1)において、波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークは、芳香環に由来するピークであると考えられる。耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性の全てに優れるトナーでは、波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が、構成(1)に規定される範囲にあることを、発明者が見出した。図1は、FT−IRスペクトルの一例を示すスペクトルチャートである。図1中の線L11〜L14はそれぞれ、後述する実施例又は比較例に係るトナーについて測定されたFT−IRスペクトル(L11:トナーC、L12:トナーB、L13:トナーA、L14:トナーM)を示している。トナーが構成(1)を有するためには、トナーのTg(ガラス転移点)が55℃以上65℃以下であることが好ましい。Tg(ガラス転移点)の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。
次に、非カプセルトナー粒子の構成について説明する。詳しくは、トナー母粒子(結着樹脂及び内添剤)及び外添剤について、順に説明する。なお、粉体(より具体的には、トナー母粒子、外添剤、又はトナー等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。また、粉体の粒子径は、何ら規定していなければ、一次粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)である。以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。
<好適な熱可塑性樹脂>
トナー粒子(特に、トナー母粒子)を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又はポリメタクリル酸メチル(PMMA)等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、もしくはウレタン樹脂のような単独重合体、又はこれら単独重合体のいずれかの繰返し単位と同一のモノマーに由来する繰返し単位を1種以上含む共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)を好適に使用できる。
熱可塑性樹脂は、1種以上の熱可塑性モノマー(より具体的には、アクリル酸系モノマー又はスチレン系モノマー等)を縮重合又は共縮重合させることで得られる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためには、例えば以下に示すような、スチレン系モノマー及びアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。アクリル酸系モノマーを用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂にカルボキシル基を導入できる。また、水酸基を有するモノマー(より具体的には、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等)を用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂に水酸基を導入できる。アクリル酸系モノマーの使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の酸価を調整できる。また、水酸基を有するモノマーの使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の水酸基価を調整できる。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸とを縮重合又は共縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示すような、2価アルコール(より具体的には、ジオール類又はビスフェノール類等)又は3価以上のアルコールを好適に使用できる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示すような、2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を好適に使用できる。また、ポリエステル樹脂を合成する際に、アルコールの使用量とカルボン酸の使用量とをそれぞれ変更することで、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価を調整することができる。ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向がある。
ジオール類の好適な例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノール類の好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールA−EO付加物(より具体的には、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル等)、又はビスフェノールA−PO付加物(より具体的には、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル等)が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸等)、又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
なお、上記2価又は3価以上のカルボン酸は、エステル形成性の誘導体(より具体的には、酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステル等)に変形して用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素数1以上6以下のアルキル基を意味する。
[トナー母粒子]
トナー母粒子は、結着樹脂を含む。また、トナー母粒子は、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含んでもよい。
(結着樹脂)
トナー母粒子では、一般に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナー母粒子はアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナー母粒子はカチオン性になる傾向が強くなる。
本実施形態に係るトナーは、前述の構成(1)を有する。本実施形態に係るトナーでは、トナー母粒子が、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含む。トナー母粒子は、結着樹脂として、ポリエステル樹脂以外の樹脂(より具体的には、前述の各種熱可塑性樹脂等)を含んでもよい。
トナーが前述の構成(1)を有するためには、トナー母粒子が、スチレン系モノマーに由来する繰返し単位を有する結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。また、トナーが前述の構成(1)を有するためには、トナー母粒子が、結晶性ポリエステル樹脂として、1種以上のアルコールモノマー(より具体的には、前述のジオール類、ビスフェノール類、又は3価以上のアルコール等)と1種以上のカルボン酸モノマー(より具体的には、前述の2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸等)と1種以上のスチレン系モノマー(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためのモノマーとして列挙される前述の各種スチレン系モノマー等)と1種以上のアクリル酸系モノマー(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためのモノマーとして列挙される前述の各種アクリル酸系モノマー等)との重合体を含むことが好ましく、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとフマル酸とスチレンとメタクリル酸アルキルエステルとの重合体を含むことが特に好ましい。トナー母粒子が、結晶性ポリエステル樹脂として、1種以上のアルコールモノマーと1種以上のカルボン酸モノマーと1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの重合体を含む場合、トナーの耐熱保存性を向上させるためには、重合体におけるスチレン系モノマーの量が、100モル部のカルボン酸モノマーに対して、1モル部以上15モル部以下であることが好ましく、2.5モル部以上12モル部以下であることがより好ましい。
トナー母粒子が、結晶性ポリエステル樹脂として、1種以上のアルコールモノマーと1種以上のカルボン酸モノマーと1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの重合体を含む場合、結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂との相溶性を向上させるためには、トナー母粒子が、非結晶性ポリエステル樹脂として、1種以上のビスフェノール類と1種以上の2価カルボン酸との重合体を含むことが好ましく、ビスフェノールA−EO付加物とビスフェノールA−PO付加物とドデセニルコハク酸とテレフタル酸との重合体を含むことが特に好ましい。
トナーの帯電安定性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂の酸価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)が、2.5mgKOH/g以上4.0mgKOH/g以下であることが好ましく、3.0mgKOH/g以上3.5mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、トナーの帯電安定性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)が5mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることが好ましい。
トナーの帯電安定性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる非結晶性ポリエステル樹脂の酸価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)が、5mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることが好ましく、6mgKOH/g以上15mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、トナーの帯電安定性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる非結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)が10mgKOH/g以上45mgKOH/g以下であることが好ましい。
トナー粒子の強度及びトナーの定着性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が3300以上3800以下であることが好ましい。また、トナー粒子の強度及びトナーの定着性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)が5以上20以下であることが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
トナー粒子の強度及びトナーの定着性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる非結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が2000以上4000以下であることが好ましい。また、トナー粒子の強度及びトナーの定着性を向上させるためには、トナー母粒子に含まれる非結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)が5以上40以下であることが好ましい。非結晶性ポリエステル樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含んでいてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含んでいてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを好適に使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を好適に使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを好適に使用できる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含んでいてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、3質量部以上15質量部以下であることがより好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物系ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを好適に使用できる。1種の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナー母粒子に添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナー母粒子に負帯電性の電荷制御剤を含ませることで、トナー母粒子のアニオン性を強めることができる。また、トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含ませることで、トナー母粒子のカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナー母粒子に電荷制御剤を含ませる必要はない。
(磁性粉)
トナー母粒子は、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉としては、例えば、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト等)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル等)、鉄及び/又は強磁性金属を含む合金、強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムを好適に使用できる。1種の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
[トナーの製造方法]
本実施形態に係るトナーの製造方法は、次に示す構成(2)を有する。
(2)トナーの製造方法が、準備工程と、溶融混練工程と、粉砕工程とを含む。準備工程では、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて縮合物を得た後、得られた縮合物と1種以上のスチレン系化合物と1種以上のアクリル酸系化合物とを反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得る。溶融混練工程では、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂とを含むトナー材料を溶融混練して、溶融混練物を得る。粉砕工程では、溶融混練物を粉砕する。
構成(2)は、前述の構成(1)を有するトナーを容易かつ好適に製造するために有益である。以下、より具体的な例に基づいて、本実施形態に係るトナーの製造方法についてさらに説明する。
(準備工程)
以下、準備工程の一例について説明する。準備工程では、トナーの製造に用いる材料を準備する。例えば、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて縮合物を得た後、得られた縮合物と1種以上のスチレン系化合物と1種以上のアクリル酸系化合物とを反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得る。また、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂を得る。得られた結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を、結着樹脂として使用する。
(溶融混練工程)
以下、溶融混練工程の一例について説明する。溶融混練工程では、結着樹脂を含むトナー材料(例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び電荷制御剤)を混合して、混合物を得る。続けて、得られた混合物を溶融混練し、溶融混練物を得る。トナー材料の混合には、混合装置(例えば、FMミキサー)を好適に使用できる。混合物の溶融混練には、二軸押出機、三本ロール混練機、又は二本ロール混練機を好適に使用できる。なお、トナー材料としては、結着樹脂及び着色剤を含むマスターバッチを用いてもよい。
(粉砕工程)
以下、粉砕工程の一例について説明する。まず、ドラムフレーカーのような冷却固化装置を用いて溶融混練物を冷却することにより固化する。続けて、第1の粉砕装置を用いて、得られた固化物を粗粉砕する。その後、得られた粗粉砕物を、第2の粉砕装置を用いてさらに粉砕し、所望の粒子径を有する粉砕品を得る。
(洗浄工程)
粉砕工程の後、例えば水を用いてトナー母粒子を洗浄してもよい。トナー母粒子の洗浄方法としては、例えば、トナー母粒子を含む分散液を固液分離して、ウェットケーキ状のトナー母粒子を回収し、回収されたウェットケーキ状のトナー母粒子を水で洗浄する方法が好ましい。また、トナー母粒子の洗浄方法としては、トナー母粒子を含む分散液中のトナー母粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後にトナー母粒子を水に再分散させる方法が好ましい。
(乾燥工程)
洗浄工程の後、トナー母粒子を乾燥してもよい。例えば、乾燥機(より具体的には、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥器、又は減圧乾燥機等)を用いてトナー母粒子を乾燥することができる。乾燥中のトナー母粒子の凝集を抑制するためには、スプレードライヤーを用いてトナー母粒子を乾燥することが好ましい。スプレードライヤーを用いる場合には、例えば、外添剤(より具体的には、シリカ粒子等)が分散された分散液をトナー母粒子に噴霧することで、乾燥工程と後述の外添工程とを同時に行うことが可能になる。
(外添工程)
トナー母粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。混合機を用いて、トナー母粒子に外添剤が埋め込まれないような条件でトナー母粒子と外添剤とを混合することで、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることができる。
上記工程により、トナー粒子を多数有するトナーを製造することができる。なお、必要のない工程は割愛してもよい。例えば、市販品をそのまま材料として用いることができる場合には、市販品を用いることで、その材料を調製する工程を割愛できる。また、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させない(外添工程を割愛する)場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。効率的にトナーを製造するためには、多数のトナー粒子を同時に形成することが好ましい。
本発明の実施例について説明する。表1に、実施例又は比較例に係るトナーA〜N(それぞれ静電潜像現像用トナー)を示す。また、表2及び表3には、トナーA〜Nのいずれかの製造に用いられる樹脂A1〜A5及び樹脂B1〜B5を示す。表2における「割合」は、フマル酸の量を100モル部とした場合の各材料の量(モル部)を示している。
Figure 2016188971
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以下、トナーA〜Nの製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。なお、複数の粒子を含む粉体(より具体的には、トナー母粒子、外添剤、又はトナー等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。また、粉体の粒子径は、何ら規定していなければ、粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)である。また、体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、ベックマン・コールター株式会社製の「コールターカウンターマルチサイザー3」を用いて測定した値である。また、酸価及び水酸基価の各々の測定値は、何ら規定していなければ、「JIS(日本工業規格)K0070−1992」に従って測定した値である。また、数平均分子量(Mn)及び質量平均分子量(Mw)の各々の測定値は、何ら規定していなければ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した値である。また、Tg(ガラス転移点)、Mp(融点)、及びTm(軟化点)の測定方法はそれぞれ、何ら規定していなければ、次に示すとおりである。
<Tg及びMpの測定方法>
測定装置として、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いた。測定装置を用いて試料の吸熱曲線を測定することにより、試料のTg及びMpを求めた。具体的には、試料(例えば、ポリエステル樹脂)15mgをアルミ皿に入れて、そのアルミ皿を測定装置の測定部にセットした。また、リファレンスとして空のアルミ皿を使用した。吸熱曲線の測定では、測定部の温度を、測定開始温度10℃から150℃まで10℃/分の速度で昇温させた(RUN1)。その後、測定部の温度を150℃から10℃まで10℃/分の速度で降温させた。続けて、測定部の温度を再び10℃から150℃まで10℃/分の速度で昇温させた(RUN2)。RUN2により、試料の吸熱曲線(縦軸:熱流(DSC信号)、横軸:温度)を得た。得られた吸熱曲線から、試料のMp及びTgを読み取った。例えば、図2に示すように、吸熱曲線中、融解熱による最大ピーク温度が試料のMp(融点)に相当する。また、図3に示すように、吸熱曲線中、比熱の変化点(ベースラインの外挿線と立ち下がりラインの外挿線との交点)の温度(オンセット温度)が試料のTg(ガラス転移点)に相当する。
<Tmの測定方法>
高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)に試料(例えば、ポリエステル樹脂)をセットし、ダイス細孔径1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて、試料のS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)を求めた。続けて、得られたS字カーブから試料のTmを読み取った。例えば、図4に示されるS字カーブにおいて、ストロークの最大値をS1とし、低温側のベースラインのストローク値をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度が、試料のTm(軟化点)に相当する。
<FT−IRスペクトルの測定方法>
測定装置として、FT−IR(フーリエ変換赤外分光分析装置)(パーキンエルマー社製「Frontier」)を用いた。測定モードは、ATR(全反射測定法)モードであった。ATR結晶としては、ダイヤモンド(屈折率2.4)を用いた。
ATR結晶を測定装置に装着し、ATR結晶の上に試料(例えば、トナー)1mgを載せた。続けて、測定装置の圧力アームを用いて、荷重60N以上80N以下で試料を加圧した。続けて、赤外光入射角45°の条件で、試料のFT−IRスペクトルを測定した。得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度(ベースライン:690cm-1〜710cm-1)を求めた。なお、図1には、トナーA〜C及びMの各々について測定されたFT−IRスペクトル(L11:トナーC、L12:トナーB、L13:トナーA、L14:トナーM)が示されている。
[トナーAの製造方法]
(結晶性ポリエステル樹脂A1の合成)
温度計(熱電対)、脱水管、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量5Lの4つ口フラスコ内に、1,4−ブタンジオール(a1成分:アルコール成分)990g(84モル部)と、1,6−ヘキサンジオール(a1成分:アルコール成分)242g(11モル部)と、フマル酸(a2成分:酸成分)1480g(100モル部)と、1,4−ベンゼンジオール2.5gとを入れた。続けて、温度170℃でフラスコ内容物を5時間反応させた。続けて、温度210℃でフラスコ内容物を1.5時間反応させた。続けて、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度210℃の条件で、フラスコ内容物を1時間反応させた。続けて、常圧雰囲気に戻し、フラスコ内に、スチレン(s−a成分:スチレン−アクリル酸系成分)69g(2.8モル部)と、メタクリル酸n−ブチル(s−a成分:スチレン−アクリル酸系成分)54g(2.2モル部)とを入れた。続けて、温度210℃でフラスコ内容物を1.5時間反応させた。続けて、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度210℃の条件で、フラスコ内容物を1時間反応させた。その結果、結晶性ポリエステル樹脂A1が得られた。結晶性ポリエステル樹脂A1は、表2に示される物性(Tm:88.8℃、Mp:82℃、酸価:3.1mgKOH/g、水酸基価:19mgKOH/g、Mw:27500、Mn:3620)を有していた。
(非結晶性ポリエステル樹脂B1の合成)
温度計(熱電対)、脱水管、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量5Lの4つ口フラスコ内に、ビスフェノールA−PO(プロピレンオキサイド)付加物(b1成分:アルコール成分)1700gと、ビスフェノールA−EO(エチレンオキサイド)付加物(b1成分:アルコール成分)650gと、n−ドデセニル無水コハク酸(b2成分:酸成分)500gと、テレフタル酸(b2成分:酸成分)400gと、酸化ジブチル錫4gとを入れた。続けて、温度220℃でフラスコ内容物を9時間反応させた。続けて、減圧雰囲気(圧力8kPa)でフラスコ内容物を反応させて、表3に示される軟化点(Tm)を有する非結晶性ポリエステル樹脂B1を得た。非結晶性ポリエステル樹脂B1は、表3に示される物性(Tm:124.8℃、Tg:57.2℃、酸価:6mgKOH/g、水酸基価:41mgKOH/g、Mw:109475、Mn:3737)を有していた。
(トナー母粒子の作製)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20B」)を用いて、20質量部の結晶性ポリエステル樹脂A1と、80質量部の非結晶性ポリエステル樹脂B1と、6質量部のカーボンブラック(三菱化学株式会社製「MA−100」)と、4質量部のエステルワックス(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−9」)と、1質量部の4級アンモニウム塩(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」)とを混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて、材料供給速度6kg/時、軸回転速度160rpm、シリンダー温度120℃の条件で溶融混練した。その後、得られた混練物を冷却した。続けて、冷却された混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)16/8型」)を用いて粗粉砕した。続けて、得られた粗粉砕物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル RS型」)を用いて微粉砕した。続けて、得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径7μmのトナー母粒子が得られた。
(外添工程)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、回転速度3000rpm、ジャケット温度20℃の条件で、トナー母粒子100質量部と、疎水性シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「RA−200H」)1.2質量部と、導電性酸化チタン微粒子(チタン工業株式会社製「EC−100」)0.8質量部とを、2分間混合した。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤が付着した。その後、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いて篩別を行った。その結果、多数のトナー粒子を含むトナーAが得られた。トナーAは、表1に示される物性(波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度:0.0102、Tg:56.1℃)を有していた。
[トナーB〜Eの製造方法]
トナーB〜Eの製造方法はそれぞれ、結晶性ポリエステル樹脂A1に代えて結晶性ポリエステル樹脂A2〜A5を使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。結晶性ポリエステル樹脂A2〜A5の合成方法はそれぞれ、各材料の量を表2に示すとおりに変更した以外は、結晶性ポリエステル樹脂A1の合成方法と同じであった。結晶性ポリエステル樹脂A5の合成方法では、スチレン及びメタクリル酸ブチルのどちらも使用しなかった。結晶性ポリエステル樹脂A2〜A5はそれぞれ、表2に示される物性を有していた。トナーB〜Eはそれぞれ、表1に示される物性を有していた。
[トナーF〜Iの製造方法]
トナーF〜Iの製造方法はそれぞれ、非結晶性ポリエステル樹脂B1に代えて非結晶性ポリエステル樹脂B2〜B5を使用した以外は、トナーBの製造方法と同じであった。非結晶性ポリエステル樹脂B2〜B5の合成方法はそれぞれ、各材料の量を表3に示すとおりに変更した以外は、非結晶性ポリエステル樹脂B1の合成方法と同じであった。非結晶性ポリエステル樹脂B3及びB4の合成方法ではそれぞれ、ドデセニル無水コハク酸を使用しなかった。非結晶性ポリエステル樹脂B2〜B5はそれぞれ、表3に示される物性を有していた。トナーF〜Iはそれぞれ、表1に示される物性を有していた。
[トナーJの製造方法]
トナーJの製造方法は、結晶性ポリエステル樹脂A1の量を20質量部から30質量部に変更し、非結晶性ポリエステル樹脂B1の量を80質量部から70質量部に変更した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。トナーJは、表1に示される物性を有していた。
[トナーKの製造方法]
トナーKの製造方法は、結晶性ポリエステル樹脂A3の量を20質量部から10質量部に変更し、非結晶性ポリエステル樹脂B1の量を80質量部から90質量部に変更した以外は、トナーCの製造方法と同じであった。トナーKは、表1に示される物性を有していた。
[トナーLの製造方法]
トナーLの製造方法は、結晶性ポリエステル樹脂A3の量を20質量部から5質量部に変更し、非結晶性ポリエステル樹脂B1の量を80質量部から95質量部に変更した以外は、トナーCの製造方法と同じであった。トナーLは、表1に示される物性を有していた。
[トナーMの製造方法]
トナーMの製造方法は、結晶性ポリエステル樹脂A5の量を20質量部から30質量部に変更し、非結晶性ポリエステル樹脂B1の量を80質量部から70質量部に変更した以外は、トナーEの製造方法と同じであった。トナーMは、表1に示される物性を有していた。
[トナーNの製造方法]
トナーNの製造方法は、結晶性ポリエステル樹脂A1を使用しなかった以外は、トナーAの製造方法と同じであった。トナーNは、表1に示される物性を有していた。
[評価方法]
各試料(トナーA〜N)の評価方法は、以下のとおりである。
(最低定着温度及び最高定着温度)
現像剤用キャリア(FS−C5250DN用キャリア)100質量部と、試料(トナー)5質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合して、2成分現像剤を調製した。
上述のようにして調製した2成分現像剤を用いて画像を形成して、最低定着温度及び最高定着温度を評価した。評価機としては、Roller−Roller方式の加熱加圧型の定着器を有するカラープリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」を改造して定着温度を変更可能にした評価機)を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、試料(補充用トナー)を評価機のトナーコンテナに投入した。
上記評価機を用いて、紙(富士ゼロックス株式会社製「C290」:A4サイズ、90g/m2の普通紙)の後端から10mmまでの部分に、線速200mm/秒、トナー載り量1.0mg/cm2の条件で、大きさ25mm×25mmのソリッド画像を形成した。続けて、画像が形成された紙を評価機の定着器に通した。
最低定着温度の評価では、定着温度の設定範囲が100℃以上200℃以下であった。詳しくは、定着器の定着温度を100℃から5℃ずつ上昇させて、ソリッド画像(トナー像)を紙に定着できる最低温度(最低定着温度)を測定した。トナーを定着させることができたか否かは、以下に示すような折擦り試験で確認した。詳しくは、定着器に通した評価用紙を、画像を形成した面が内側となるように折り曲げ、布帛で被覆した1kgの分銅を用いて、折り目上の画像を5往復摩擦した。続けて、紙を広げ、紙の折り曲げ部(ソリッド画像が形成された部分)を観察した。そして、折り曲げ部のトナーの剥がれの長さ(剥がれ長)を測定した。剥がれ長が1mm以下となる定着温度のうちの最低温度を、最低定着温度とした。最低定着温度が155℃未満であれば◎(非常に良い)と評価し、最低定着温度が155℃であれば○(良い)と評価し、最低定着温度が155℃を超えれば×(悪い)と評価した。
最高定着温度の評価では、定着温度の設定範囲が150℃以上250℃以下であった。詳しくは、定着器の定着温度を150℃から5℃ずつ上昇させて、オフセットが発生しない最高温度(最高定着温度)を測定した。定着器に通した評価用紙について、目視によりオフセットが発生した(定着ローラーにトナーが付着した)か否かを確認した。最高定着温度が180℃を超えれば◎(非常に良い)と評価し、最高定着温度が180℃であれば○(良い)と評価し、最高定着温度が180℃未満であれば×(悪い)と評価した。
(耐熱保存性)
試料(トナー)2gを容量20mLのポリ容器に入れて、その容器を、55℃に設定された恒温器内に3時間静置した。その後、恒温槽から取り出したトナーを室温まで冷却して、評価用トナーを得た。
続けて、得られた評価用トナーを、質量既知の200メッシュ(目開き75μm)の篩に載せた。そして、トナーを含む篩の質量を測定し、篩別前のトナーの質量を求めた。続けて、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)に篩をセットし、パウダーテスターのマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5の条件で30秒間、篩を振動させ、評価用トナーを篩別した。そして、篩別後に、トナーを含む篩の質量を測定することで、篩上に残留したトナーの質量を求めた。篩別前のトナーの質量と、篩別後のトナーの質量(篩別後に篩上に残留したトナーの質量)とから、次の式に基づいて凝集度(質量%)を求めた。
凝集度(質量%)=100×篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量
凝集度が10質量%以下であれば◎(非常に良い)と評価し、凝集度が10質量%超20質量%以下であれば○(良い)と評価し、凝集度が20質量%を超えれば×(悪い)と評価した。
(電荷減衰定数)
未外添状態の試料(トナー)、すなわち試料(トナー)のトナー母粒子について、電荷減衰定数(電荷減衰速度)を評価した。評価機としては、静電気拡散率測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−D100」)を用いた。この評価機は、試料を帯電させるとともに、帯電された試料の電荷減衰定数を表面電位計でモニタリングできる。評価方法は、JIS(日本工業規格)C 61340−2−1−2006に準拠した方法であった。以下、電荷減衰定数の評価方法について詳述する。
測定セルに試料(トナー)のトナー母粒子を入れた。測定セルは、内径10mm、深さ1mmの凹部が形成された金属製のセルであった。スライドガラスを用いて試料を上から押し込み、セルの凹部に試料を充填した。セルの表面においてスライドガラスを往復移動させることによって、セルから溢れた試料を除去した。試料の充填量は50mgであった。
続けて、試料が充填された測定セルを、温度32.5℃、湿度80%RHの環境下で12時間静置した。続けて、接地させた測定セルを評価機にセットし、評価機の表面電位計のゼロ調整を行った。続けて、電圧10kV、帯電時間0.5秒間の条件で、コロナ放電によって試料を帯電させた。そして、コロナ放電終了後0.7秒経過した後から、サンプリング周波数10Hz、最大測定時間300秒間の条件で、試料の表面電位を連続的に記録した。記録された表面電位のデータと、式「V=V0exp(−α√t)」とに基づいて、減衰時間2秒間における電荷減衰定数αを算出した。式中、Vは表面電位[V]、V0は初期表面電位[V]、tは減衰時間[秒]をそれぞれ示す。
電荷減衰定数が0.020未満であれば◎(非常に良い)と評価し、電荷減衰定数が0.020以上0.025以下であれば○(良い)と評価し、電荷減衰定数が0.025を超えれば×(悪い)と評価した。
[評価結果]
各試料(トナーA〜N)についての評価結果を、表4に示す。表4には、最低定着温度、最高定着温度、耐熱保存性、及び電荷減衰定数の各々の評価結果を示す。
Figure 2016188971
トナーA〜C及びF〜K(実施例1〜9に係るトナー)はそれぞれ、前述の構成(1)を有していた。詳しくは、トナーA〜C及びF〜Kではそれぞれ、トナー粒子が、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含んでいた(表1参照)。また、トナーA〜C及びF〜Kではそれぞれ、ATR法によるFT−IR分析で得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が0.0100以上0.0250以下であった(表1参照)。トナーA〜C及びF〜Kはそれぞれ、耐熱保存性、定着性、及び帯電安定性に優れていた。
トナーA〜C及びF〜Kの製造方法(実施例1〜9に係るトナーの製造方法)はそれぞれ、前述の構成(2)を有していた。トナーA〜C及びF〜Kの製造方法はそれぞれ、準備工程と、溶融混練工程と、粉砕工程とを含んでいた。準備工程では、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて縮合物を得た後、得られた縮合物と1種以上のスチレン系化合物と1種以上のアクリル酸系化合物とを反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得た。溶融混練工程では、結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂とを含むトナー材料を溶融混練して、溶融混練物を得た。粉砕工程では、溶融混練物を粉砕した。
トナーD(比較例1に係るトナー)は、実施例1〜9に係るトナーと比較して、耐熱保存性に劣っていた。この理由は、トナーDでは、スチレン及びメタクリル酸ブチルの各々の量が多すぎて、結晶性ポリエステル樹脂が十分結晶化しなかったためであると推察される。
トナーE及びM(比較例2及び4に係るトナー)はそれぞれ、実施例1〜9に係るトナーと比較して、高温定着性及び帯電安定性に劣っていた。トナーE及びMの製造方法ではそれぞれ、スチレン及びメタクリル酸ブチルを使用しなかった。これにより、トナーの電荷保持性が低くなったと推察される。
トナーL及びN(比較例3及び5に係るトナー)はそれぞれ、実施例1〜9に係るトナーと比較して、低温定着性に劣っていた。この理由は、トナーL及びNではそれぞれ、結晶性ポリエステル樹脂の量が少なすぎた(トナーNでは結晶性ポリエステル樹脂を使用しなかった)ためであると推察される。
本発明に係る静電潜像現像用トナーは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。

Claims (8)

  1. 結着樹脂を含むトナー粒子を、複数含む静電潜像現像用トナーであって、
    前記トナー粒子は、前記結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含み、
    ATR法によるFT−IR分析で得られたFT−IRスペクトルにおいて波数701cm-1±1cm-1に現れる吸光度ピークの最大強度が0.0100以上0.0250以下である、静電潜像現像用トナー。
  2. 前記吸光度ピークは、芳香環に由来するピークである、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
  3. 前記トナー粒子は、スチレン系モノマーに由来する繰返し単位を有する結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
  4. 前記トナー粒子は、前記結晶性ポリエステル樹脂として、1種以上のアルコールモノマーと1種以上のカルボン酸モノマーと1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの重合体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  5. 前記重合体における前記スチレン系モノマーの量は、100モル部の前記カルボン酸モノマーに対して、1モル部以上15モル部以下である、請求項4に記載の静電潜像現像用トナー。
  6. 前記トナー粒子は、前記結晶性ポリエステル樹脂として、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとフマル酸とスチレンとメタクリル酸アルキルエステルとの重合体を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  7. 55℃以上65℃以下のガラス転移点を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  8. 1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮合反応させて縮合物を得た後、得られた縮合物と1種以上のスチレン系化合物と1種以上のアクリル酸系化合物とを反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得る準備工程と、
    少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂とを含むトナー材料を溶融混練して、溶融混練物を得る溶融混練工程と、
    前記溶融混練物を粉砕する粉砕工程と、
    を含む、静電潜像現像用トナーの製造方法。
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