JP2016188660A - 摺動部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より一層の耐久性等の機能向上、特に、耐摩耗性,摺動性の向上を図る。【解決手段】 母材(被めっき物W)の表面にめっき金属を無電解めっきにより被覆したもので、めっき金属の表面に炭化ケイ素とカーボンナノチューブとを散在化させて析出形成した。炭化ケイ素は、平均粒径が10μm以下の粒子であり、カーボンナノチューブは、平均直径が1.0nm〜300nm,最大長さが50μm以下の粒子である。めっき層を、2μm〜100μmの膜厚にし、表面の硬度の平均値を、550Hv以上にし、表面粗さの平均値を、0.15μm以下にした。【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタルカメラや医療機器等の各種機械に搭載される軸受などの摺動部材に関する。
この種の摺動部材として、例えば、特開平08−261239号公報に掲載されたものが知られている。これは、動圧空気軸受に係り、炭化ケイ素(SiC)を分散粒子としたニッケル・リン無電解めっきを用い、表面にニッケルめっきを施すとともに、炭化ケイ素を析出させて、軸と軸受の耐摩耗性を向上させるようにしている。
特開平08−261239号公報
ところで、この炭化ケイ素を添加した無電解めっき液によって無電解めっきされた摺動部材にあっては、物理蒸着(PVD)と同等の皮膜硬度が得られ、ある程度耐摩耗性は良いものの、炭化ケイ素が非伝導体であることに起因することもあって、必ずしも、この耐摩耗性等の点において満足できるものになっていない。
本発明は、この点に鑑みてなされたもので、より一層の耐久性等の機能向上、特に、耐摩耗性,摺動性の向上を図った摺動部材を提供することを目的とする。
本願発明者らは、炭化ケイ素が非導電体であることに反し、高導電体であり、高硬度でしなやかな弾力性や耐腐食性を有するカーボンナノチューブ(CNT)に着目し、このカーボンナノチューブを添加・共析させることにより、高硬度で耐摩耗性,摺動性に優れた皮膜を形成する可能性があると考え、種々実験を試みて本発明を完成させた。
即ち、このような目的を達成するための本発明の摺動部材は、母材の表面にめっき金属を無電解めっきにより被覆した摺動部材において、めっき金属の表面に炭化ケイ素とカーボンナノチューブとを散在化させて析出形成した構成としている。
これにより、母材の表面にめっき金属とともに炭化ケイ素及びカーボンナノチューブが散在化して析出形成されているので、カーボンナノチューブは高導電体であり、高硬度でしなやかな弾力性や耐腐食性を有することから、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブの相乗作用によって、機能向上を図ることができる。特に、耐摩耗性,摺動性の向上を図ることができる。
そして、必要に応じ、上記炭化ケイ素は、平均粒径が10μm以下の粒子であり、上記カーボンナノチューブは、平均直径が1.0nm〜300nm,最大長さが50μm以下の粒子である構成としている。めっき金属表面に共析して機能を発揮することができる。
カーボンナノチューブとしては、シングルウォール型(SWCNT)、複数の筒状のグラファイトシートが入れ子状となった形状のマルチウォール型(MWCNT)、カップ状のグラファイトシートが積み重なった形状のカップスタック型(CSCNT)等あり、本発明では、何れも使用することができる。
特に、上記カーボンナノチューブとして、カップスタック型のものを選択することが有効である。カップスタック型のカーボンナノチューブは、かさ比重が大きく親水性も良く、これに起因して、比較的分散性も良く、めっき液のpHの条件による影響が小さい。そのため、共析を確実に行なわせることができる。
また、一般に、カーボンナノチューブは、絡まりあった状態で凝集し塊状の黒色の粉末として存在するが、優れた特性を発揮するために、無電解めっきの際には、一般には、分散液に分散させられている。
また、必要に応じ、上記めっき層を、2μm〜100μmの膜厚にした構成としている。炭化ケイ素及びカーボンナノチューブを、表面に確実に析出させておくことができる。
更に、表面の硬度の平均値を、550Hv以上にしたことが有効である。
更にまた、上記無電解めっきの後、400℃以上の温度で熱処理し、表面の硬度の平均値を、900Hv以上にしたことが有効である。より一層耐久性を向上させることができる。
また、表面粗さの平均値を、0.15μm以下にすることができる。可能な限り表面を滑らかにして耐摩耗性,摺動性を向上させることができる。
本発明によれば、母材の表面にめっき金属とともに炭化ケイ素及びカーボンナノチューブが散在化して析出形成されているので、カーボンナノチューブは高導電体であり、高硬度でしなやかな弾力性や耐腐食性を有することから、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブの相乗作用によって、機能向上を図ることができる。特に、耐摩耗性,摺動性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る摺動部材をその拡大した表面の状態とともに示す図である。 本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造に係る無電解めっきにおいて、無電解めっき液の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造に係る無電解めっきにおいて、用いるめっき槽装置を示す一部断面斜視図である。 本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造に係る無電解めっきにおいて、用いるめっき槽装置を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造に係る無電解めっきにおいて、用いるめっき槽装置を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造に係る無電解めっきにおいて、用いるめっき槽装置を示す側面図である。 実施例1〜4に係る無電解めっき液の成分を、比較例1〜5に係る無電解めっき液の成分とともに示す表図である。 実施例1に係る無電解めっき液の固形分を示す電子顕微鏡写真(10000倍)である。 実施例1に係る試料の電子顕微鏡写真であり、(a)はめっきした試料の表面を示す電子顕微鏡写真(2000倍)、(b)はめっきした試料の表面を示す電子顕微鏡写真(100000倍)である。 実施例及び比較例に対して行なった耐摩耗性試験の試験条件を示す図である。 実施例1〜4及び比較例1〜5に対して行なった耐摩耗性試験の結果を示す表図である。 実施例1,5,6,7に係る無電解めっき液の成分を、比較例1,2,4に係る無電解めっき液の成分とともに示す表図である。 実施例7に係る試料の電子顕微鏡写真(20000倍)である。 実施例1,比較例1,2,4を熱処理(400℃)した試料の表面硬度(ビッカース硬度)を未熱処理の試料のものとともに示す表図である。 熱処理(400℃)を行なった実施例1,5,6,7、比較例1,2,4に対して行なった耐摩耗性試験の結果を示す表図である。 実施例8に係る軸受部材を示す写真図である。 実施例8、比較例5,6,7に係る各軸受部材に対して行なった摩耗性試験の結果を示す図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る摺動部材について詳細に説明する。図1に示すように、実施の形態に係る摺動部材Mは、例えば、母材(被めっき物W)の表面にめっき金属を無電解めっきにより被覆した例えば軸受部材であり、めっき金属の表面に炭化ケイ素とカーボンナノチューブとを散在化させて析出形成させている。実施の形態では、母材は、金属,樹脂等どのようなものでも良く、導電性,非導電性は問わない。例えば、鉄,銅,アルミニウムやそれらの合金素材,ステンレス,プラスチック,ガラス,セラミック等を挙げることができる。また、実施の形態では、めっき金属はニッケルである。
析出している炭化ケイ素は、平均粒径が10μm以下の粒子であり、カーボンナノチューブは、平均直径が1.0nm〜300nm,最大長さが50μm以下の粒子である。また、めっき層は、2μm〜100μmの膜厚にしている。膜厚が2μに満たないと、炭化ケイ素の析出が不十分になる。この範囲で、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブを、表面に確実に析出させておくことができる。更に、表面の硬度の平均値を、550Hv以上にしている。更にまた、表面粗さの平均値を、0.15μm以下にしている。可能な限り表面を滑らかにして耐摩耗性,摺動性を向上させることができる。
次に、この摺動部材Mを製造する場合について説明する。摺動部材Mの製造に係る無電解めっきにおいて、無電解めっき液としては、図2に示すように、めっき金属の金属イオン源,還元剤,錯化剤,pH調整剤,安定剤を含むとともに、炭化ケイ素とカーボンナノチューブとを添加したものを用いる。めっき金属の金属イオン源としては、例えば、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、次亜リン酸ニッケル、炭酸ニッケル等を挙げることができる。実施の形態では、硫酸ニッケル六水和物を用いた。
還元剤は、金属イオンの酸化還元電位よりも低い酸化還元電位を有し、溶液中では酸化速度が小さいもので、例えば、次亜リン酸塩,ホルムアルデヒド,パラホルムアルデヒド,水酸化ホウ素アンモニウム,ジメチルアミンボラン等を挙げることができる。実施の形態では、次亜リン酸塩である、次亜リン酸ナトリウムを用いた。
錯化剤は、例えば、酢酸,乳酸,グリシン,クエン酸,マロン酸,りんご酸,しゅう酸,こはく酸,酒石酸,チオグリコール酸,アンモニア,アラニン,グルタミン酸,エチレンジアミン等を挙げることができる。実施の形態では、グリシンを用いた。
pH調整剤としては、アルカリまたは酸であれば特に制限はない。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物溶液を使用することができる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等を使用することができる。実施の形態では、水酸化ナトリウムと希硫酸を用いた。
安定剤としては、例えば、鉛、ビスマス、タリウム等の硝酸塩や所定のイオウ化合物の中から選択することができる。実施の形態では、硝酸鉛または硝酸ビスマスを用いた。
炭化ケイ素は、平均粒径が0.1μm〜10.0μmのものを選択した。
望ましくは、平均粒径が0.25μm〜5.0μm、より望ましくは、0.5μm〜2.0μmのものが良い。
カーボンナノチューブは、平均直径が1.0nm〜300nm,最大長さが50μm以下のものを選択した。望ましくは、平均直径が1.0nm〜200nm,最大長さが30μm以下のもの、より望ましくは、平均直径が50nm〜150nm,最大長さが10μm以下のものが良い。
また、カーボンナノチューブとしては、シングルウォール型(SWCNT)、マルチウォール型(MWCNT)、カップスタック型(CSCNT)等あるが、実施の形態では、マルチウォール型若しくはカップスタック型のものを選択した。カーボンナノチューブは、絡まりあった状態で凝集し塊状の黒色の粉末として存在するが、優れた特性を発揮するために、一般には、分散液に分散させている。分散溶媒としては、例えば、水,エタノール,メタノール,イソプロピルアルコール,エチルヘキサノール,アセトン,ブタノール,酢酸エチル,酢酸ブチル,トルエン,シクロヘキサン等を挙げることができる。
具体的には、硫酸ニッケル六水和物を、0.05mol/L〜0.2mol/L、次亜リン酸ナトリウムを、0.1mol/L〜0.4mol/L、グリシンを0.1mol/L〜0.6mol/L、安定剤を、0.1ppm〜3.0ppm添加した。
望ましくは、硫酸ニッケル六水和物を、0.05mol/L〜0.15mol/L、次亜リン酸ナトリウムを、0.15mol/L〜0.25mol/L、グリシンを0.25mol/L〜0.35mol/L、安定剤を、0.2ppm〜2.0ppmとする。安定剤が硝酸ビスマスの場合は、0.5ppm〜1.5ppmである。
より望ましくは、硫酸ニッケル六水和物を、0.075mol/L〜0.125mol/L、次亜リン酸ナトリウムを、0.175mol/L〜0.225mol/L、グリシンを0.275mol/L〜0.325mol/L、安定剤を、0.2ppm〜1.5ppmとする。安定剤が硝酸ビスマスの場合は、0.75ppm〜1.25ppmである。
例えば、硫酸ニッケル六水和物を、0.1mol/L、次亜リン酸ナトリウムを、0.2mol/L、グリシンを0.3mol/L、硝酸ビスマスを、1.0ppmとする。
また、炭化ケイ素を、0.5g/L〜10g/L添加した。望ましくは、1.0g/L〜5.0g/L、より望ましくは、1.5g/L〜2.5g/Lである。
更に、カーボンナノチューブを、10ppm〜3000ppm添加した。望ましくは、2000ppm以下、より望ましくは、50ppm〜1000ppmである。
また、この無電解めっきにおいては、めっき槽装置を用いる。図3乃至図6に示すように、このめっき槽装置Sは、底壁2及び側壁3を有して容器状に形成されめっき液を収容するめっき槽1と、めっき槽1内のめっき液を循環させる循環部10と、めっき槽1に空気を吹き込む空気吹込み部20と、めっき槽1内のめっき液を加温する加温部30とを備え、めっき槽1内のめっき液に被めっき物Wを浸漬してめっきを行なう。
めっき槽1は、ステンレスの板で形成されており、その底壁2は、下に凹む四角錘状の内面を有した容器状の谷部4が一対連設されて形成されている。即ち、一対の谷部4の開口5の一辺同士が連設され、谷部4が並設された形状に形成されている。側壁3は、一対の谷部4の開口5を形成する外周縁に連設されて立設され、矩形筒状に形成されている。側壁3の下縁には底壁2を形成する一対の谷部4を覆う覆い板6が連設されている。この覆い板6にはめっき槽1を支持する脚部7が設けられている。また、各谷部4の下端の頂点には、めっき液の出口8が形成されている。
循環部10は、第1循環部10Aと第2循環部10Bとからなり、夫々、めっき液を吸引する吸引口12及び吸引しためっき液を吐出する吐出口13を有したポンプ11と、谷部4の出口8とポンプ11の吸引口12との間に接続される吸引側管路14と、ポンプ11の吐出口13に一端が接続され他端がめっき液をめっき槽1内に給液する給液口16としてめっき槽1内に開放する吐出側管路15とを備えて構成されている。即ち、第1循環部10A及び第2循環部10Bは、夫々、ポンプ11,吸引側管路14及び吐出側管路15の組からなり、各組が各谷部4毎に独立して設けられていることになる。第2循環部10Bの吐出側管路15は、二方向切換弁18を介して主管15aと従管15bとに分岐しており、従管15bにはフィルター17が介装されている。二方向切換弁18の切換えにより、吐出側管路15の従管15bにめっき液を通し、ゴミ等の比較的大きな異物を除去することができる。
空気吹込み部20は、空気を吸引して吹出口22から吹き出すブロワー21と、ブロワー21の吹出口22に一端が接続され他端が空気を上記めっき槽1内に噴出させる噴出口部24として構成された噴出管路23とを備えて構成されている。噴出口部24は複数(実施の形態では4つ)設けられている。即ち、噴出管路23は、4つの枝管(25a,25b,25c,25d)に分岐しており、各枝管(25a,25b,25c,25d)の先端部に夫々噴出口部24が設けられている。この噴出口部24は、これから噴出される空気がめっき槽1内の被めっき物Wに直接当接しないように噴出可能にめっき槽1の側壁3側に設けられている。符号27は、噴出管路23に介装したエアフィルタである。
また、枝管(25a,25b,25c,25d)のうち、2つの枝管(25a,25b)は直状に形成され、噴出口部24はこの枝管(25a,25b)の下向きの開放口で構成されている。他の2つの枝管(25c,25d)は直状部分の先端が側壁3に沿って水平方向突出させられた突出管26を備え、噴出口部24はこの突出管26の先端の下向きの開放口で構成されている。
加温部30は、電気ヒータ31で構成され、めっき槽1内に一対設けられている。このヒータ31により、無電解めっき液の温度を、80℃〜90℃に設定する。
従って、このめっき槽装置Sを用いて母材(被めっき物W)にめっきを行なうときは、めっき槽装置Sのめっき槽1に、先ず、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブ以外のめっき液を入れ、この状態で、二方向切換弁18の切換えにより、吐出側管路15の従管15bを有効にし、第2循環部10Bのポンプ11を駆動してめっき液を循環させ、フィルター17にめっき液を通して、ゴミ等の比較的大きな異物を除去する。次に、二方向切換弁18の切換えにより、吐出側管路15の主管15aを有効にし、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブを添加してめっき液とする。それから、ヒータ31を作動させてめっき液の温度を80℃〜90℃に設定する。そして、めっき槽1内に、空気吹込み部20の噴出口部24からの空気が被めっき物Wに直接当接しないように、被めっき物Wを例えば吊下してめっき槽1の中央に浸漬する。この状態で、第1循環部10Aと第2循環部10Bのポンプ11を駆動してめっき液を循環させるととともに、空気吹込み部20のブロワー21を駆動して噴出口部24から空気を噴出させ、所要時間この状態を保持する。これにより、被めっき物Wには、めっき金属としてのニッケルが析出して被着するとともに、炭化ケイ素とカーボンナノチューブが共析してゆく。
この場合、炭化ケイ素やカーボンナノチューブが、めっき槽1の底壁2に沈殿し、あるいは、めっき槽1内で凝集しようとしても、第1循環部10Aと第2循環部10Bによってめっき液が循環させられて撹拌され、空気吹込み部20の噴出口部24から噴出される空気によっても撹拌されるので、底部に沈殿したり、凝集が進行することが抑止され、そのため、炭化ケイ素やカーボンナノチューブの微粒子が、頻繁に被めっき物Wに接触し、ニッケルの被めっき物Wに対する析出とともに共析が促進される。
特に、めっき槽1の底壁2は、谷部4が複数連設して形成されているので、炭化ケイ素やカーボンナノチューブの微粒子が、各谷部4毎に吸込まれて循環させられることから、分散性が極めてよくなる。また、谷部4は、下に凹む錘状の内面を有し、出口が谷部4の頂点に形成されているので、平面にめっき液の出口を設ける場合に比較して、集約性が良く、炭化ケイ素やカーボンナノチューブの微粒子の全体を、満遍なく循環させることができ、この点でも、分散性を向上させることができる。更に、第1循環部10A及び第2循環部10Bは、夫々独立して駆動されるので、この点でも、撹拌性が向上させられ、分散性が極めて良いものになる。そのため、炭化ケイ素やカーボンナノチューブの微粒子を、凝集することなく、均一に被めっき物Wに共析させることができる。
更にまた、空気吹込み部20の噴出口部24が複数設けられているので、空気による撹拌が満遍なく行なわれ、この点でも、分散効率が向上させられる。この場合、噴出管路23の噴出口部24は、この噴出口部24から噴出される空気が、めっき槽1内の被めっき物Wに直接当接しないようにめっき槽1の側壁3側に配置されているので、空気によって共析しようとする炭化ケイ素やカーボンナノチューブの微粒子に悪影響を与えることが防止され、均一に共析を行なわせることができる。これにより、高精度な膜厚制御・薄膜化が可能になる。
所要時間経過したならば、被めっき物Wをめっき槽1から取り出し、製品の摺動部材Mとする。図1に示すように、摺動部材Mには、めっき金属としてのニッケルが被覆されているとともに、その表面に炭化ケイ素とカーボンナノチューブとが散在化して析出形成されている。そのため、得られた摺動部材Mにおいては、カーボンナノチューブは高導電体であり、高硬度でしなやかな弾力性や耐腐食性を有することから、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブの相乗作用によって、機能向上を図ることができる。特に、耐摩耗性,摺動性の向上を図ることができる。
次に、本発明の別の実施の形態に係る摺動部材を示す。これは、無電解めっきの後、被めっき物Wを、400℃以上の温度で熱処理し、表面の硬度の平均値を、900Hv以上にしたものである。より一層耐久性を向上させることができる。
次に、実施例1〜4について説明する。図7に、各実施例1〜4に係る無電解めっき液の成分を示す。各無電解めっき液では、平均直径50nm、最大長さ1〜2μmのカップスタック型カーボンナノチューブ(三恵技研工業製)を用いた。実施例1に係る無電解めっき液について、遠心分離を行ない、分離物について、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製SU6600)により、観察した。結果を図8に示す。炭化ケイ素微粒子間にカーボンナノチューブが混在していることが分かる。
そして、各実施例1〜4に係る無電解めっき液を用いて、上記のめっき槽装置を用いてめっきを行ない、対応する実施例を作成した。被めっき物W(サンプル)として、ハルセル鉄板(100mm×67mm×0.3mm)を用い、前処理として、アルカリ脱脂を行ない、水洗後、10%硫酸に浸漬し、その後水洗した。そして、温度条件を80℃、pH5.5、処理時間60分でめっきを行なった。めっき条件は、膜厚が8μmになるように定めた。予め、実施例1に係る無電解めっき液を用い、適正な膜圧について試験を行なった。温度80℃、pH5.5の条件で、処理時間を変え、膜厚が、1μm、3μm、5μm、10μm、20μmのものを作成し、炭化ケイ素の共析状態を見た。その結果、1μmでは共析が見られなかった。よって、膜厚は、3μm以上必要であると考えられた。また、3μmの試料について、各部の膜厚を測定した。膜厚は、試料の表5点、裏5点計10点について測定した。各点ともに3μm±0.5μmの範囲に入り、安定的に3μm±0.5μmの均一な膜厚を得る事が確認できた。更に、3D測定レーザー顕微鏡(OLYMPUS:LEXT OLS4000)にて、実施例1の表5点、裏5点計10点について表面粗さを測定した。表面及び裏面の算術平均表面粗さは、0.123μmであった。
そして、これら実施例1〜4の内、実施例1について、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製SU6600)により、その表面状態を観察した。結果を図9に示す。図9(a)の2000倍の電子顕微鏡写真では炭化ケイ素微粒子(白い粒)が見られるもののカーボンナノチューブは認識できないが、図9(b)の100000万倍の電子顕微鏡写真では炭化ケイ素微粒子の間にカーボンナノチューブが共析していることが分かる。
また、実施例1〜4について、比較例1〜5とともに、耐摩耗性試験を行なって評価した。比較例1〜5に係る無電解めっき液を、図7に示す。また、比較例1〜5は、実施例と同様に作成した。
この試験は、図10に示すように、試料(サンプル)は事前に#1500耐水研磨紙、ダイヤモンドスラリー粒度3μmを使用し表面研磨を行ない、線粗さRa=1〜2μmにしておく。使用試験機(トリニティーラボTL201Ts)を用い、耐水研磨紙#320(幅3.2cm)を、試料に対して長さ8.5cmの範囲で300回往復運動させ、試験前後のサンプル重量の減少量を測定した。試験は3回行ない、その平均値を求めた。
結果を図11に示す。先ず、比較例1と比較例2、3の結果から、炭化ケイ素の添加は耐摩耗性を向上させることが分かった。また、比較例1と、比較例4、5を比べると、カーボンナノチューブのみの添加において、少量添加は耐摩耗性を著しく低下させることが分かり、また、大量添加でも耐摩耗性の低下が見られる。そのため、カーボンナノチューブの添加は、耐摩耗性を悪化させる方に働くとの予想もできるが、しかしながら、各実施例の結果からは、逆に高い耐摩耗性が得られていることが分かる。
即ち、炭化ケイ素の添加量が同じである実施例1,2と比較例2とを比較すると、カーボンナノチューブの少量,大量添加にかかわらず、実施例1,2の耐摩耗性が向上していることが分かる。また、炭化ケイ素の添加量が同じである実施例4と比較例3とを比較しても、実施例4の耐摩耗性が向上していることが分かる。尚、実施例1は比較例3より数値が多いが、これは、炭化ケイ素の添加量の多さに起因していると考えられる。
従って、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブの相乗作用によって耐摩耗性が向上するといえる。
次に、先の実施例1の他に、新たに実施例5〜7を作成した。図12に、各実施例に係る無電解めっき液の成分を示す。実施例5,6においては上記と同様に、平均直径50nm、最大長さ1〜2μmのカップスタック型カーボンナノチューブ(三恵技研工業製)を用いた。実施例7では、平均直径100〜150nm、最大長さ5〜10μmのマルチウォール型のカーボンナノチューブ(ナノフロンティアテクノロジー株式会社製)を用いた。
そして、上記と同様にめっき処理を行なって実施例5,6,7を作成した。先ず、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製SU6600)により、実施例7の表面状態を観察した。結果を図13に示す。炭化ケイ素微粒子の間にマルチウォール型カーボンナノチューブが共析していることが分かる。
次に、実施例5,6,7について、先の比較例1,2,4とともに、ニッケルめっきの熱処理において一般的な400℃に熱処理したものを作成した。熱処理は、400℃まで昇温し、1時間保持し、その後、常温まで放置した。
そして、実施例1,比較例1,2,4に係る未処理のものと、400℃に熱処理したものとについて、硬度(ビッカース硬度)を測定した。試料は各々20個作成して測定し、その平均値を求めた。結果を図14に示す。実施例1の硬度に関して、未処理のものは比較例1,2,4と比べ同等の硬度が得られ、硬度は従来のめっきと同程度であることが分かった。また、400℃に熱処理したものについては、やや硬度が高くなり有意であることが分かった。
次に、400℃熱処理した実施例1,5,6,7について、同様に400℃熱処理した比較例1,2,4とともに、耐摩耗性試験を行なって評価した。試験は上記と同様に行なった。
結果を図15に示す。何れの実施例も各比較例に比較して耐摩耗性が向上していることが分かる。熱処理によっても、炭化ケイ素及びカーボンナノチューブの相乗作用によって耐摩耗性が向上するといえる。また、実施例において、カーボンナノチューブを多く添加した方が重量減少量が少なく、耐磨耗性が向上する。しかし、多量に添加しても重量減少量には変化が見られないことが分かった。
また、実施例8として、摺動部材としてのカメラに使用するモーター用軸受を作製した。図16に示すように、軸受けの母材は、真鍮製であり、外径9mm、内径3mm、長さ15mmである。これを、上記の実施例1と同様のめっき液により、前処理として、アルカリ脱脂を行ない、水洗後、10%硫酸に浸漬し、その後水洗した。そして、温度条件を80℃、pH5.5、処理時間60分の条件で、めっきを行なった。そして、この実施例8について、比較例5〜7とともに軸受内面の摩耗試験を行なった。比較例5は、実施例8と同じ母材に炭化ケイ素及びカーボンナノチューブのないめっき液により上記と同様の条件で作成した。比較例6は、実施例8と同じ母材に炭化ケイ素のみ添加のめっき液により上記と同様の条件で作成した。比較例7は、実施例8と同じ母材にカーボンナノチューブのみ添加のめっき液により上記と同様の条件で作成した。
摩耗試験は、各軸受を装置へ組み込み、軸部材(SUS420)を挿入し、この軸部材を、100万サイクル動作させた。ここで、1サイクルとは、13sec回転−12sec休止をいう。そして、膜厚の減少量を測定した。また、金属顕微鏡(OLYMPUS:BX−51)により、試料の断面も見た(1000倍)。
結果を図17に示す。実施例8において、膜厚減少量が最も低いことが確認できた。
尚、上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
本発明によれば、高硬度でかつ導電性に優れるカーボンナノチューブを添加した摺動部材を提供できるので、耐熱性、耐摩耗性、耐焼付性、耐食性、防錆性、電気伝導性及び潤滑性の付与及び向上を図ることができ、種々の機械材料や電機材料等の応用が期待できる。
S めっき槽装置
M 摺動部材
W 被めっき物
1 めっき槽
2 底壁
3 側壁
4 谷部
8 出口
10 循環部
10A 第1循環部
10B 第2循環部
11 ポンプ
14 吸引側管路
15 吐出側管路
16 給液口
17 フィルター
20 空気吹込み部
21 ブロワー
23 噴出管路
24 噴出口部
30 加温部
31 ヒータ

Claims (6)

  1. 母材の表面にめっき金属を無電解めっきにより被覆した摺動部材において、
    めっき金属の表面に炭化ケイ素とカーボンナノチューブとを散在化させて析出形成したことを特徴とする摺動部材。
  2. 上記炭化ケイ素は、平均粒径が10μm以下の粒子であり、上記カーボンナノチューブは、平均直径が1.0nm〜300nm,最大長さが50μm以下の粒子であることを特徴とする請求項1記載の摺動部材。
  3. 上記めっき層を、2μm〜100μmの膜厚にしたことを特徴とする請求項1または2記載の摺動部材。
  4. 表面の硬度の平均値を、550Hv以上にしたことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の摺動部材。
  5. 上記無電解めっきの後、400℃以上の温度で熱処理し、表面の硬度の平均値を、900Hv以上にしたことを特徴とする請求項4記載の摺動部材。
  6. 表面粗さの平均値を、0.15μm以下にしたことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の摺動部材。
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