JP2016186579A - 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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佑樹 中村
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Abstract

【課題】現像剤の収容部の開口を封止部材で封止する現像剤容器において、より高密度な現像剤の充填を可能にする技術を提供する。
【解決手段】開口18cと、収容部18の内部と外部との間を通気する通気部35と、現像剤を収容部に充填するための充填口37aと、を有する収容部18と、回転可能に設けられた開封部材31と、開口18cを封止するように収容部18に貼り付けられる封止部と、開封部材31の回転により封止部が収容部18から剥がれるように開封部材31に固定される被固定部とを有する封止部材33と、を備え、収容部18は、開封部材31の回転軸に垂直な断面において、封止部が収容部18に貼り付けられた状態における封止部材33と、回転軸と通気部35とを最短距離で結ぶ仮想線分Lと、によって区切られる収容部18における2つの領域のうち、面積の大きい方の領域P2に、充填口37aが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を用いる画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて現像剤を収容する現像剤容器に関するものである。
従来、画像形成装置においては、感光体ドラム及び感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置の装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。プロセスカートリッジ方式によれば、ユーザビリティに優れた画像形成装置を提供することができる。このようなプロセスカートリッジには、感光体ドラムを有するクリーニングユニット、現像手段を有する現像ユニット、トナー(現像剤)を供給するトナーユニットなどのユニットを持つ構成が知られている。こうしたカートリッジにおいて、トナー収容枠体(現像剤容器)のトナー収容部とトナー供給室を連通するトナー供給開口部にトナーシールを固定し、回転部材の回転によりトナーシール(封止部材)を開封する構成が提案されている(特許文献1参照)。これによって、カートリッジの物流時の振動や衝撃によって生じうるトナー漏れを防止できる。また、使用時にユーザがトナーシールを開封する操作が必要ないため、ユーザビリティが向上する。
特開平5−197288号公報
このようなカートリッジにおいては、収容するトナー容量を大容量化し印刷可能枚数を多くして、カートリッジ交換頻度を少なくすることが求められている。一方で、画像形成装置本体およびプロセスカートリッジのさらなる小型化が求められている。すなわち、小型で限られたスペースに、より多くのトナーを充填することが、装置の小型化を図るうえでの課題となる。
本発明の目的は、現像剤の収容部の開口を封止部材で封止する現像剤容器において、より高密度な現像剤の充填を可能にする技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の現像剤容器は、
開口と、収容部の内部と外部との間を通気する通気部と、現像剤を収容部に充填するための充填口と、を有する収容部と、
回転可能に設けられた開封部材と、
前記開口を封止するように前記収容部に貼り付けられる封止部と、前記開封部材の回転により前記封止部が前記収容部から剥がれるように前記開封部材に固定される被固定部とを有する封止部材と、
前記収容部は、前記開封部材の回転軸に垂直な断面において、前記封止部が前記収容部に貼り付けられた状態における前記封止部材と、前記回転軸と前記通気部とを最短距離で結ぶ仮想線分と、によって区切られる前記収容部における2つの領域のうち、面積の大きい方の領域に、前記充填口が設けられていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の現像装置は、
上記現像剤容器と、
前記開口を介して現像剤が供給される現像剤担持体と、
を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明のプロセスカートリッジは、
画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
上記現像剤容器、上記現像装置のうちの少なくとも1つと、
現像剤によって現像される静電像を担持する像担持体と、
を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
現像剤により記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
装置本体に対して、上記現像剤容器、上記現像装置、上記プロセスカートリッジ、のうちの少なくとも1つが着脱可能に構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の収容部の開口を封止部材で封止する現像剤容器において、より高密度な現像剤の充填が可能となる。
本発明の実施例1に係る現像剤容器の収容部(現像枠体)の構成説明図 本発明の実施例に係る画像形成装置の概略断面図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジの概略断面図 本発明の実施例に係る現像装置の概略断面図 現像枠体へのトナーシールの取り付け方法を説明する斜視図 本発明の実施例に係る現像装置の概略断面図 現像剤容器のトナー充填工程の説明図 本発明の実施例2に係る現像剤容器の収容部(現像枠体)の構成説明図 本発明の実施例3に係る現像剤容器の収容部(現像枠体)の構成説明図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
[電子写真画像形成装置]
図2を参照して、本発明の実施例に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)の一実施例の全体構成について説明する。図2は、本発明の実施例に係る画像形成装置100の概略断面図である。ここで、電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう)とは、電子写真画像形成方式を用いて記録材(記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、複写機、プリンタ(レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及び、これらの複合機(マルチファンクションプリンタ)などが含まれる。電子写真画像形成方式(電子写真プロセス)を用いたプリンタ等の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(以下、「感光体」ともいう)を一様に帯電させる。次いで、帯電した感光体を選択的に露光することによって、感光体上に静電像を形成する。次いで、感光体上に形成された静電像を、現像剤としてのトナーでトナー像として顕像化する。そして、感光体上に形成されたトナー像を、記録用紙、プラスチックシート等の記録材に転写し、更に記録材上に転写されたトナー像に熱や圧力を加えることでトナー像を記録材に定着させることで画像記録を行う。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。即ち、本実施例では、画像形成装置100は、4個の像担持体としての感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向に回転する。感光体ドラム1の周囲には帯電ローラ2及びスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。
ここで、帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット3は、画像情報に基づきレーザーを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。又、感光体ドラム1の周囲には、現像装置(以下、現像ユニット)4(4Y、4M、4C、4K)及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード6(6Y、6M、6C、6K)が配置されている。更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
また、本実施例では、現像ユニット4は、現像剤として非磁性一成分現像剤、即ち、トナーT(TY、TM、TC、TK)を用いる。本実施例では、現像ユニット4は、現像剤担持体としての現像ローラ17を感光体ドラム1に対して接触させて接触現像を行うものである。また、本実施例では、感光体ドラム1と、帯電ローラ2、および、クリーニングブレード6と、除去現像剤収容部(以下廃トナー収容部と称す)14a(14aY、14aM、14aC、14aK)を有する、感光体ユニット13を形成している。感光体ドラム1上に残留している転写残トナー(廃トナー)は、クリーニングブレード6によって感光体ドラム1上から除去され、廃トナー収容部14aに収容される。
さらに、本実施例では、現像ユニット4および感光体ユニット13を、一体的にカートリッジ化して、プロセスカートリッジ7を形成している。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置100に設けられた不図示の装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100(装置本体)に着脱可能となっている。本実施例では、各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有している。各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(TY)、マゼンタ(TM)、シアン(TC)、ブラック(TK)の各色のトナーT(TY、TM、TC、TK)が収容されている。
中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向に回転する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材(駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53)に掛け渡されている。中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8(8Y、8M、8C、8K)が並設されている。又、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。
[画像形成プロセス]
画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザー光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電潜像が形成される。次いで、感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像ユニット4によってトナー像(現像剤像)として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト5の移動と同期して記録材12が二次転写部へと搬送される。そして、記録材12を介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、中間転写ベルト5上の4色トナー像は、一括して記録材12上に二次転写される。トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。
一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニングブレード6によって除去される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって除去される。除去された転写残トナー(廃トナー)は、画像形成装置100の廃トナーボックス(不図示)に排出される。本実施例に係る画像形成装置100は、所望の単独又はいくつか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるように構成されている。
[プロセスカートリッジ]
図3を参照して、本実施例に係る画像形成装置100に装着されるプロセスカートリッジ7の全体構成について説明する。図3は、本実施例に係るプロセスカートリッジ7の概略断面図である。
現像ユニット4は、現像ユニット4内の各種要素を支持する現像枠体18を有する。現像ユニット4には、感光体ドラム1と接触して図示矢印D方向(反時計方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ17が設けられている。現像ローラ17は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部において、軸受を介して回転可能に現像枠体18に支持されている。
また、現像ユニット4は、現像剤収納室(以下、トナー収納室)18aと、現像ローラ17が配設された現像室18bと、を有する。現像室18bには、現像ローラ17に接触して矢印E方向に回転する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ20と現像ローラ17のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード21が配置されている。また、トナー収納室18aには、収容されたトナーTを撹拌するとともにトナー供給ローラ20へトナーを搬送するための撹拌部材23(開封部材)が設けられている。
現像ユニット4は、クリーニング枠体14に固定支持された嵌合軸(不図示)を中心にして、感光体ユニット13に対して回動自在に結合されている。また、現像ユニット4は、加圧バネ(引っ張りバネ)(不図示)により付勢されている。そのため、プロセスカートリッジ7の画像形成時においては、現像ユニット4は上記嵌合軸を中心に回転し、感光体ドラム1と現像ローラ17は当接する。
[感光体ユニット]
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、軸受部材を介して感光体ドラム1が図3に示す矢印A方向に、回転可能に取り付けられている。また、クリーニング枠体14には、帯電ローラ軸受15が、帯電ローラ2の回転中心と感光体ドラム1の回転中心とを通る線に沿って、取り付けられている。ここで、帯電ローラ軸受15は、図3に示す矢印C方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ2は、帯電ローラ軸受15に回転可能に取り付けられている。そして、帯電ローラ軸受15は、付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ16により感光体ドラム1に向かって付勢される。
また、クリーニングブレード6は、一次転写後に感光体ドラム1の表面に残った転写残トナー(廃トナー)を除去するための弾性部材6aと、弾性部材を支持するための支持部材6bとが一体に形成されている。クリーニングブレード6によって感光体ドラム1の表面から除去された廃トナーは、クリーニングブレード6とクリーニング枠体14により形成される空間を重力方向に落下し、廃トナー収容部14a内に収容される。
[現像ユニット]
図4、図5を参照して、現像ユニット4の詳細な構成について説明する。図4は、新品状態(トナーシールが開封される前の状態)における現像ユニット4の断面図である。図5(a)、図5(b)は、トナーシール33の現像枠体18への取り付けを説明する現像ユニット4の部分断面斜視図である。
<撹拌部材、トナーシール>
次に、現像ユニット4内の撹拌部材23およびトナーシール33について説明する。図4に示すように、撹拌部材23は、撹拌軸31、撹拌シート32、トナーシール33によって構成される。撹拌軸31は、トナー収納室18aの内部で長手方向に延在し、現像枠体18に回転可能に支持される。撹拌軸31は、現像枠体18の外部の撹拌ギア34と連結している(図1(a)参照)。画像形成装置本体のモータから、装置本体内のギア列および現像ユニット内のギア列(不図示)を通じて、駆動力が撹拌ギアへ伝えられることで、撹拌部材23を動作させる。
撹拌シート32は、弾性を有する長方形のシートであり、短手方向の一端が撹拌軸31に固定されている。撹拌シート32の材質は、例えば、PET、PC、PPSといった材質のものを使用する。製造時および出荷時において、撹拌シート32は図4に示す位相に配置される。トナー収納室18aのなかで、撹拌軸31の回転中心からの距離が最も大きくなる位相であり、撹拌シート32が屈曲せずに配置できる。撹拌シート32が屈曲して撹拌軸31が反発力を受けることがないため組み立てが容易であり、また、撹拌シート32が屈曲した状態で長期間保管されて使用前に撹拌シート32がクリープ変形することを防ぐことができる。なお新品状態での撹拌シート32の位相はこれに限定されるものではない。
トナーシール33(封止部材)は、カートリッジの製造および出荷時にトナー排出口18c(開口)を封止してトナー収納室18aからトナーが漏れ出すのを防止するものである。本実施例のトナーシール33は、長方形のシート状のもので、現像枠体18と撹拌軸31との間に渡って配置される。トナー収納室18aと現像室18bとは、トナー排出口18cを通じて連通している。
図5(a)に示すように、トナー排出口18cは、現像枠体18の長手方向にわたって開口している。トナーシール33が、図5(b)に示すようにトナー収納室18aの内側からトナー排出口18cを覆って現像枠体18に固定される(貼り付けられる)ことで、トナー排出口18cを封止する。トナーシール33においてトナー排出口18cを塞ぐ部分(封止部)は、長方形のトナー排出口18cの外側で互いにつながった第1固定部33a、第2固定部33b、第3固定部33c、第4固定部33d、によって現像枠体18に固定される。トナーシール33のもう一端は、撹拌軸31に固定される。トナー排出口18cを覆ったトナーシール33は、図4における上方に延びてから下方へ折り返して撹拌軸31の方向へ掛け渡される。トナーシール33は撹拌軸31付近で再び折り返して、第5固定部33e(被固定部)で撹拌軸31に固定される。本実施例において第5固定部33eは、撹拌軸31の撹拌シート32取り付け面に対して位相が180度異なる面に設ける。
トナーシール33が現像枠体18と接する面は、現像枠体18と相溶性を有する材質とし、現像枠体18に熱溶着する。トナーシール33と撹拌軸31との固定は、熱溶着、接着、カシメ、といった手段を用いる。この際、トナーシール33と撹拌軸31との固定強度は、トナーシール33と現像枠体18との固定強度よりも強くする。後述するように、開封部材としての撹拌軸31でトナーシール33を巻き取ることでトナーシール33を現像枠体18から分離させるため、撹拌軸31とトナーシール33は、十分な固定強度を持たせておく必要がある。
図6を参照して、トナーシール33を開封する動作について説明する。図6(a)、図6(b)は、新品状態の現像ユニット4が画像形成装置100内で駆動されて、トナーシール33が開封される途中の様子を示した現像ユニット4の断面図である。図6(a)は、トナーシールが開封される途中の状態、図6(b)は、トナーシールが開封された後の状態をそれぞれ示している。
プロセスカートリッジ7が画像形成装置100に装着されてプロセスカートリッジ7が駆動されると、現像ユニットギア列(不図示)を通じて撹拌ギア34へ駆動が伝達され、撹拌ギア34と接続されている撹拌軸31が図6(a)のR方向に回転する。すると、撹拌軸31がトナーシール33を巻き取るように動作する。トナーシール33が撹拌軸31に巻き取られることで、図6(a)のように、トナーシール33の第1固定部33aが現像枠体18からはがれる。図6(a)は、第1固定部33aは現像枠体18から完全に剥離され、第2固定部33bおよび第3固定部33cは一部が剥離され、第4固定部33dはまだ現像枠体18に固定されている状態を示している。
撹拌軸31がさらにR方向に回転することで、図6(b)に示すようにトナーシール33は第4固定部33dまですべてが現像枠体から剥離され、撹拌軸31とともにトナー収納室18a内を回転する。こうしてトナーシール33が現像枠体18から分離されることで、トナー排出口18cの封止が解かれて、トナー収納室18aと現像室18bが連通する。撹拌軸31が引き続き回転駆動されることで、撹拌シート32がトナー排出口18cを通じてトナーを現像室18bへ送り込む。現像室18bに送り込まれたトナーはトナー供給ローラ20によって現像ローラ17へ供給される。
このような構成とすることで、カートリッジ使用前にユーザがトナーシールを開封する操作が不要となり、ユーザビリティに優れたカートリッジを提供できる。なお、トナーシール33の撹拌軸31への取り付け面は本実施例に記載の構成に限定されるものではない。例えば、撹拌シート32の90度後方の面にトナーシール33を取り付けることもできる。また、撹拌シート32の取り付け面と同じ面に撹拌シート32と重ねてトナーシール33を取り付けてもよいが、その際は、撹拌軸31の回転方向Rにおいて撹拌シート32が前方、トナーシール33を後方とする。これによって撹拌シート32によるトナー搬送を阻害しない。
<通気孔、通気フィルタ>
図4、図5を参照して、通気部である通気孔35と通気フィルタ36について説明する。現像枠体18には、現像枠体18を貫通する通気孔35と、通気孔35を覆う通気フィルタ36が設けられる。通気孔35と通気フィルタ36によって、トナー収納室18aと外部とで空気の出入りが可能となる。通気孔35は、現像枠体18の感光体ユニット13と対向する面に設けられ、図5(a)に示すように複数箇所配置されている。これら複数の通気孔35は全体として通気部を形成する。
通気フィルタ36は、図5(b)に示すように、複数の通気孔35全体を内側から覆っ
て、現像枠体18に固定されている。通気フィルタ36には例えば不織布や発泡ウレタンフォームを用いることができる。通気フィルタ36は、トナーを外部へ漏出させずに空気のみを通すよう、孔径をトナーの粒径よりも小さくしたものを用いる。通気フィルタ36は、製造工程におけるトナー充填時に、トナーに混ざった空気を外部に抜けやすくするために用いる。また、物流時や使用時に衝撃や変形でトナー収納室18aの内圧変化が発生したときに、内圧を適正に調整する役割も果たす。
通気部の面積を大きくしたいときは、本実施例のように通気孔35を複数設けてそれを一体の通気フィルタ36で覆うとよい。これにより現像枠体18の強度を確保しつつ通気部を大きくできる。また、1つ1つの通気孔35を小型化することによって、落下などで現像ユニット4に衝撃がかかったときに、通気フィルタ36が大きく変形して破れたり、現像枠体18からはがれたりすることをおさえることができる。
通気孔35および通気フィルタ36は、撹拌部材23の回転方向Rにおいて、トナー排出口18cの下流側に配置している。トナー排出口18cの上流側は、トナー搬送の機能面であり、撹拌シート31上に載ったトナーをトナー収納室18aの内壁面に押しつける力がかかる。通気フィルタ36が多量のトナーとともに撹拌シート32の力を受けることで、通気フィルタ36が損傷や目詰まりするおそれがある。そうした影響が出にくい面に通気フィルタ36を配置するとよい。
<トナー充填口、トナー充填方式>
図7を参照して、プロセスカートリッジ7の製造工程においてトナー収納室18a内にトナーを充填するトナー充填工程について説明する。図7(a)は、現像枠体の正面図であり、実施例1におけるトナー注入口37a(充填口)の配置を示すものである。図7(b)、図7(c)は、トナー注入口37aの中心を通る切断線(図7(a)参照)での断面図であって、図7(b)はトナー収納室18aへトナーTを充填した直後、図7(c)はトナー充填後時間が経った時点でのトナー剤面を模式的に示した図である。
図7(a)では、実施例1におけるトナー注入口37aを例として示す。トナー注入口37aは、撹拌軸31の軸方向と直交する現像枠体18の長手一端側の面に配置される。また、撹拌ギア34がトナー注入口37aと同じ側の面に配置されている。トナー充填工程では、撹拌部材23がトナー収納室18a内に組み付けられ、撹拌ギア34によって支持された状態でトナー充填を行うため、トナー注入口37aは撹拌ギア34を避けた位置に配置する。
トナー充填工程では、撹拌軸31の軸方向を鉛直方向としてかつトナー注入口37aを上方とした姿勢で、現像枠体18を保持する。次にトナー充填装置の注入ノズル(不図示)がトナー注入口37aへ入り、トナーホッパ(不図示)に貯蔵されたトナーTが注入ノズルを経由してトナー収納室18aへ送り込まれる。
図7(b)は、トナー収納室18aにトナーTが注入された直後(注入が完了した直後)の状態である。注入直後のトナーTは、トナーTに空気が多く混じった状態であり、流動性が高く嵩が大きい、すなわち密度が低い状態にある。図7(b)の状態は、トナー収納室18aの大部分がトナーTによって埋められているものの、充填されたトナーTの重量は少ないままである。また、充填後のトナーTの剤面Taは、安息角によって図7(b)に示すように山なりとなる。トナー注入口37aの直下は剤面Taが高いが、そこから離れるほど剤面Taは低くなっていく。トナー注入口37aから離れて剤面Taが低くなる箇所では、現像枠体18の上面(トナー注入口37a配置面)との間隔が大きくなり、デッドスペースが発生する。
ここからしばらく放置して時間が経つなどして、トナーTに混ざった空気が抜けた様子を図7(c)に示す。トナー重量は変わらないまま、密度が高くなって嵩が減り、トナー剤面が下がっている。降下した剤面をTbとして示す。トナー密度が高くなったことで、図7(c)ではトナー収納室18a内に空きスペース18a1ができている。つまり、トナー密度を高くすることができれば、より多くの重量のトナーをトナー収納室18a内に充填することができる。
そこで、プロセスカートリッジ製造時のトナー充填工程で、通気孔35および通気フィルタ36を通じて積極的にトナー収納室18a内の空気を抜くことで、高密度にトナーTを充填する。トナー収納室18a内のトナーTから空気を抜く手段として、加振や脱気を行う方法が考えられる。
加振充填方式では、トナー収納室18a内にある程度の量のトナーTを注入したあと、現像枠体18を振動させて衝撃を与える。すると通気フィルタ36を通じて、トナーTに混じった空気がトナー収納室18aから外部に抜けていく。これにより早期にトナーTの嵩を減らすことができる。それによって空いたスペースに再度トナーTを注入することで、より多くのトナーTを充填できる。
脱気充填方式では、トナー充填装置の吸引部(不図示)を現像枠体18に取り付けて通気孔35から強制的に空気を吸引し、トナー収納室18a内の空気を抜く。脱気は、前記の加振充填方式と同様にいったん一定量を充填したのちに別工程で行ってもよく、あるいは、トナーTの注入工程と同時に行うこともできる。トナー注入工程で同時に脱気を行うことで、注入後すぐにトナーTの嵩を減らすことができ、より短時間で高密度にトナー充填を行うことができる。
いずれの方法も、トナー収納室18a内全体のトナーTを高密度化できる方法であるが、そのなかでも、通気フィルタ36の近傍が最も空気が抜けやすくトナーTが高密度化しやすい。通気フィルタ36から離れるとトナーTの密度はやや下がる。
<トナー注入口の配置>
図1を参照して、トナー注入口37aの配置について説明する。図1(a)は、実施例1の現像枠体18のトナー注入口37aが配置された側の面を示す現像枠体18の平面図である。図1(b)は、実施例1の現像枠体18の内部を示す現像枠体18の断面図である。
トナー充填工程における現像枠体18では、上記のように、トナーシール33がトナー排出口18c(現像枠体18)と撹拌軸31との間に渡されている。すなわち、トナー収納室18aは封止構成としてのトナーシール33および撹拌軸31によって長手ほぼ全域で仕切られる。これによりトナー収納室18aは、攪拌軸31の回転方向に見た断面(攪拌軸31の回転軸に垂直な断面)において、略U字状となる。このように封止構成によって仕切られていて、通気部を有するトナー収納室18aにおいて、高密度にトナー充填するためのトナー注入口37の好適な配置について以下で説明する。
まず、トナー収納室18a内において、トナー排出口18cが封止された状態における、トナーシール33および撹拌軸31からなる封止構成と、通気孔35とそれを覆う通気フィルタ36からなる通気部と、の最近接部L(最短距離)を規定する。本実施例では図1(b)に示すように、通気フィルタ36と撹拌軸31とで最近接部Lが構成される。最近接部Lは、通気フィルタ36に近く、かつ、トナーがトナー収納室18a内に広がっていくうえでの流路が狭い箇所となる。前記のように通気フィルタ近傍はトナーから空気が抜けやすく、トナーの密度が高くなり流動性が低くなる。また、トナーの流路が狭いとその箇所をトナーが通り抜けづらい。つまり、最近接部Lは、トナーがトナー収納室18a全体に行き渡るうえでの障害となる箇所といえる。
次に、最近接部Lを境界として、U字状のトナー収納室18aを2つに分割できる。すなわち、攪拌軸31の回転軸に垂直な断面において、トナー収容室18aを、トナー排出口18cを封止した状態におけるトナーシール33と、攪拌軸31と通気部とを最短距離で結ぶ仮想線分(最近接部L)と、によって2つの領域に区切ることができる。あるいは、上記断面において、トナー収容室18aを、上記仮想線分(第1仮想線分)と、トナー排出口18cの上端とトナーシール33の第5固定部33e(被固定部)とを結ぶ第2仮想線分L2と、によって2つの領域に区切ることもできる。これら2つの領域のうち容積(図1の断面における面積)が小さいほうを第1トナー収納領域P1とする。図1(b)の断面図において斜線で示す範囲である。第1トナー収納領域P1以外の領域を第2トナー収納領域P2とする。
実施例1のトナー注入口37aは、第1トナー収納領域P1を避け、第2トナー収納領域P2の領域内に配置している。トナー注入口37aは、図1(b)における左右方向の中央付近で、トナー収納室18aを仕切るトナーシール33のほぼ延長線上(トナーシール33に沿って延ばした仮想線上)に配置している。また。トナー注入口37aは、図1(b)に示す位置関係において、攪拌軸31の回転軸、あるいは通気部(通気孔35、フィルタ36)を通る水平線Hよりも下方に位置している。
仮に、第1トナー収納領域P1にトナー注入口を配置したとすると、トナー注入口37aから注入されたトナーは、第1トナー収納領域P1から、トナーが流れにくい最近接部Lを通過して、第2トナー収納領域P2へ広がることになる。そのためトナーがトナー収納室18a全体を埋めるのに時間がかかってしまう。また、注入されたトナーは安息角があるため、トナー注入口37aから遠いほど剤面は低くなる。トナー注入口37aから現像枠体18の内壁までの距離が短いほうが、デッドスペースがなくなり有利である。第1トナー収納領域P1にトナー注入口37aを配置すると、トナー注入口37a直下では剤面が高くても、第2トナー収納領域P2の端部(図1における左上方向)までの距離が遠くなる。そのため、第2トナー収納領域P2の端部における剤面は低くなる、すなわちデッドスペースが大きくなり高密度化に不利となる。
これに対して、本実施例のように第2トナー収納領域P2にトナー注入口37aを配置することで、トナー充填性が高くできる。トナーが流れにくい最近接部Lを通過するトナー量を少なくできるため、トナーがトナー収納室18a全体へ広がりやすくなり、トナー充填を短時間で行うことができる。また、トナー注入口37aから第1トナー収納領域P1および第2トナー収納領域P2の端部までの距離が短くなることで、トナー注入時のデッドスペースを少なくできる。
上記のように、通気部および封止構成を有する現像枠体18でのトナー充填工程において、トナー注入口37を上記の配置とすることで、トナーを短時間で高密度にトナー収納室18a内に充填することができる。したがって、トナーの充填時間を短縮できることで、製造工程の時間短縮を図ることができる。また、より高密度なトナー充填が可能となることで、収容部の容積に対してより多くのトナーを収容可能となり、装置の小型化を図ることができる。
<実施例2>
図8を参照して、本発明の実施例2におけるトナー注入口の配置について説明する。図8(a)は、実施例2のトナー注入口である第1トナー注入口37bおよび第2トナー注入口37cが配置された現像枠体18の平面図である。図8(b)は、実施例2の現像枠体18の内部を示す断面図である。なお、実施例2において実施例1と共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例2において以下で説明しない事項は、実施例1と同様である。
実施例2は、より短時間でトナー充填を行う構成である。トナー充填をより短時間で行うためには、充填装置からトナー収納室18aへ注入する単位時間あたりのトナー注入量を増やす必要がある。単位時間あたりの注入量を増やす手段として、トナー注入口を大型化すること、トナー注入口を複数設けること、が考えられる。実施例2では、図8(a)に示すようにトナー注入口を2箇所に配置している。第1トナー注入口37bおよび第2トナー注入口37cの配置について以下で説明する。
まず、通気部と封止構成との間の最近接部Lを境界としてトナー収納室18aを区切って形成される2つの領域のうち、小さいほうの領域を第3トナー収納領域P3とする(実施例1のトナー収納領域P1と同様)。次に、通気孔35の端部35aと撹拌軸31の端部とを通る境界線N(仮想線)と、トナーシール33と、容器内壁とで囲まれる領域を第4トナー収納領域P4とする。図8(b)に斜線部で示す範囲である。第4トナー収納領域P4は、第3トナー収納領域P3に対してトナーシール33を挟んで対向する位置にあたる。第4トナー収納領域P4は、トナー収納室18a内で、通気孔35に対して封止構成(撹拌軸31およびトナーシール33)の影となる領域である。
また、トナー収納室18aのうち、第3トナー収納領域P3および第4トナー収納領域P4以外の領域は、第5トナー収納領域P5とする。以上のように第3〜第5のトナー収納領域P3〜P5を規定する。
第4トナー収納領域P4は、上記領域のなかで通気部から最も通り領域であり、トナーが最も行き渡りにくい領域である。特に脱気充填方式を用いた場合、トナー収納室18a内のトナーは、トナー充填装置の吸引部による吸引力によって通気孔35方向へ引かれる。そのため、トナー注入口37に対して通気孔35へ近づく方向へはトナーが移動しやすいが、通気孔36から離れる方向へはトナーが移動しにくい。よって通気孔36から最も離れたトナー収納領域である第4トナー収納領域P4はトナーが行き渡りにくい領域といえる。
実施例2の2つのトナー注入口のうち、第1トナー注入口37bは第5トナー収納領域P5内に(第4トナー収納領域P4と重ならないように)設ける。加えて、第2トナー注入口37cを、少なくとも一部が第4トナー収納領域P4内となる(部分的に第4トナー収納領域P4と重なる)ように配置される。第4トナー収納領域P4に第2トナー注入口37cを設けて、トナーが行き渡りにくい領域に早くトナーを入れるようにする。第2トナー注入口37cから注入されたトナーは第4トナー収納領域P4を埋め、次に第5トナー収納領域P5を埋めるように流れていく。それと同時に第1トナー注入口37bへもトナー充填装置からトナーが注入されており、そのトナーは第5トナー収納領域P5と第3トナー収納領域P3を満たしていく。第1トナー注入口37bから注入されたトナーは通気フィルタ36の近傍にあるため、脱気効果によって特にトナーが高密度化する。
このように2つのトナー注入口を設けることで、さらに短時間で高密度にトナー充填を行うことができる。なお、実施例2では、第1トナー注入口37bと第2トナー注入口37cを同じ径としているが、これに限るものではなく、径が異なっていてもよい。たとえばトナー充填をさらに短時間化するためにトナー注入口を大径化する場合、第2トナー注入口37cは撹拌ギア34やトナー収納室18a内壁と距離が近いため大径化せず、第1トナー注入口37bのみを大径化してもよい。また、トナー注入口の数を3つ以上としてもよい。
<実施例3>
図9を参照して、本発明の実施例3におけるトナー注入口の配置について説明する。図
9(a)は、実施例3のトナー注入口である第1トナー注入口37dと第2トナー注入口37eが配置された現像枠体18の平面図である。図9(b)は、実施例3の現像枠体18の内部を示す断面図である。なお、実施例3において実施例1、2と共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例3において以下で説明しない事項は、実施例1、2と同様である。
実施例3は、トナー注入口を2か所設ける点は実施例2と同様であるが、その配置が異なっている。
トナーシール33は、トナー充填などのカートリッジ製造工程や物流時に、トナー収納室18aから外部にトナーが漏れださないような強度を持って現像枠体18に固定される。一方で、撹拌軸31が回転することでトナーシール33が開封される構成であるため、トナーシール33の開封トルクを低減するためにトナーシール33と現像枠体18との固定強度を下げることがある。しかしながら、トナーシール33と現像枠体18との固定強度を下げると、トナーの充填のされ方によってはトナー充填時に発生する圧力で、トナーシール33が現像枠体18から剥離してしまう可能性が懸念される。そこで、実施例3では、トナーシール33と現像枠体18との固定強度を下げた場合でも、トナーシール33と現像枠体18との固定部に影響を与えることなく、トナー収納室18a内にトナーを高密度に充填することを目的とする。
まず、通気部と封止構成との最近接部Lを境界としてトナー収納室18aを区切って形成される2つの領域のうち、小さいほうの領域を第6トナー収納領域P6とする(実施例1の第1トナー収納領域P1と同様)。次に、トナー収納室18aのなかで通気部に対して封止構成の影となる領域を第7トナー収納領域P7とする(実施例2の第4トナー収納領域P4と同様)。そして、トナー収納室18aのなかで第6トナー収納領域P6および第7トナー収納領域P7以外の領域を第8トナー収納領域P8とする。第8トナー収納領域P8は、図9(b)に示す斜線部である。
このときトナーシール33に対して撹拌軸31の回転方向Rの上流側に第7トナー収納領域P7、下流側に第6トナー収納領域P6がある。こうした構成において、トナー充填時に、第7トナー収納領域P7のみに先にトナーが多く入り、第6トナー収納領域P6にトナーが入らない状態となると、トナーシール33を挟んだ両側の重量差が発生する。すると、トナーシール33には回転方向R側、すなわちトナーシール33を現像枠体18から剥離する方向への力がかかる。トナーシール33と現像枠体18との固定強度を下げる際には、トナー充填時にこの力によってトナーシール33が剥離しないよう、トナーシール33の両側に重量差が発生するのを抑えることが課題となる。
そこで実施例3では、第1トナー注入口37dと第2トナー注入口37eをともに第8トナー収納領域P8内に配置する。このような配置としたとき、第2トナー注入口37eから注入されたトナーは、第8トナー収納領域P8を経由して第7トナー収納領域P7へ入る。それと並行して、第1トナー注入口37dから注入されたトナーが、第8トナー収納領域P8を経由して第6トナー収納領域P6へ入っていく。トナーシール33の両側でのトナー重量差が小さくなるようトナーシール33の両側に同じようにトナーを充填することができる。つまり、トナー重量差による力でトナーシール33が現像枠体18から剥がれる可能性を抑えることができる。
実施例3の第1トナー注入口37d、すなわち通気部と近い位置にあるトナー注入口は、通気部と封止構成との最近接部L方向(仮想線分と平行な方向)において、通気部との最短距離L1がLよりも小さくなる位置に配置する。L1は、図9(b)に示すように、第1トナー注入口37dの外周のうち、最近接部L方向において、通気孔35と最も近い
位置で規定する。これにより第1トナー注入口37dから入ったトナーが、トナー収納室18aを仕切る封止構成(トナーシール33および撹拌軸31)に妨げられずに第6トナー収納領域P6方向へ移動していくことができる。
一方、第2トナー注入口37e、すなわち通気部と遠い位置にあるトナー注入口は、L方向(仮想線分と平行な方向)において、通気部との最長距離L2がLよりも大きい位置に配置される。L2は、図9(b)に示すように、第2トナー注入口37eの外周のうち、最近接部L方向において、最も通気孔35から遠い位置で規定する。これにより第2トナー注入口37eから入ったトナーが、封止構成(トナーシール33および撹拌軸31)に妨げられずに第7トナー収納領域P8方向へ移動していくことができる。
このようにトナー注入口を配置することで、トナー収納室18aを仕切るトナーシール33の両側に短時間でバランスよくトナーを行き渡らせることができる。以上述べたような構成とすることで、トナー収納室18a内に短時間で高密度にトナーを充填しつつ、かつトナーシール33がはがれにくい構成にできる。
18…現像枠体(収納部、現像剤容器)、18a…トナー収納室、18b…現像室
18c…トナー排出口(開口)、23…撹拌部材、31…撹拌軸(開封部材)、32…撹拌シート、33…トナーシール(封止部材)、35…通気孔(通気部)、36…通気フィルタ(通気部)、37…トナー注入口(充填口)

Claims (16)

  1. 開口と、収容部の内部と外部との間を通気する通気部と、現像剤を収容部に充填するための充填口と、を有する収容部と、
    回転可能に設けられた開封部材と、
    前記開口を封止するように前記収容部に貼り付けられる封止部と、前記開封部材の回転により前記封止部が前記収容部から剥がれるように前記開封部材に固定される被固定部とを有する封止部材と、
    を備え、
    前記収容部は、前記開封部材の回転軸に垂直な断面において、前記封止部が前記収容部に貼り付けられた状態における前記封止部材と、前記回転軸と前記通気部とを最短距離で結ぶ仮想線分と、によって区切られる前記収容部における2つの領域のうち、面積の大きい方の領域に、前記充填口が設けられていることを特徴とする現像剤容器。
  2. 前記充填口は、複数設けられることを特徴とする請求項1に記載の現像剤容器。
  3. 前記充填口は、前記回転軸を通る水平線よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤容器。
  4. 前記充填口は、前記通気部を通る水平線よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  5. 前記回転軸と前記通気部とを最短距離で結ぶ仮想線分を第1仮想線分とした場合に、前記断面において、前記開口の上端と前記被固定部とを結ぶ第2仮想線分と、前記第1仮想線分と、によって区切られる前記収容部における2つの領域のうち、面積の大きい方の領域に、前記充填口が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  6. 前記充填口は、前記断面において、前記面積の大きい方の領域を、前記回転軸と前記通気部において前記面積の大きい方の領域に含まれる端部とを通過する仮想線によって区切った領域のうち、前記通気部から最も遠い領域と重ならない位置に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  7. 複数の前記充填口の少なくとも1つは、前記断面において、前記面積の大きい方の領域を、前記回転軸と前記通気部において前記面積の大きい方の領域に含まれる端部とを通過する仮想線によって区切った領域のうち、前記通気部から最も遠い領域と、少なくとも部分的に重なる位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載の現像剤容器。
  8. 複数の前記充填口の少なくとも1つは、前記断面において、前記仮想線分と平行な方向における前記通気部との距離が、前記仮想線分よりも短いことを特徴とする請求項2に記載の現像剤容器。
  9. 複数の前記充填口の少なくとも1つは、前記断面において、前記仮想線分と平行な方向における前記通気部と前記通気部から最も遠い部分との間の距離が、前記仮想線分よりも長いことを特徴とする請求項2に記載の現像剤容器。
  10. 前記断面において、
    前記通気部は、前記撹拌部材の回転方向において、前記開口よりも下流、前記充填口よりも上流に位置していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  11. 前記充填口は、前記収容部の内壁のうち前記回転軸に垂直な面に設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  12. 前記開口は、前記収容部の内壁のうち前記回転軸に平行な面に設けられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  13. 前記通気部は、前記収容部の内壁のうち前記回転軸に平行な面に設けられていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
    前記開口を介して現像剤が供給される現像剤担持体と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  15. 画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の現像剤容器、請求項14に記載の現像装置のうちの少なくとも1つと、
    現像剤によって現像される静電像を担持する像担持体と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  16. 現像剤により記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    装置本体に対して、請求項1〜13のいずれか1項に記載の現像剤容器、請求項14に記載の現像装置、請求項15に記載のプロセスカートリッジ、のうちの少なくとも1つが着脱可能に構成されたことを特徴とする画像形成装置。
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