JP6569937B2 - 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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本発明は、現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関するものである。
従来から、現像剤を担持して回転し、感光体上の潜像を現像する現像ローラと、現像剤を収容する現像剤収容部とを備えた現像装置が知られている。
特許文献1には、上記現像剤収容部が、第1部材たる上部ケースと第2部材たる下部ケースとで構成された現像装置が記載されている。また、上記上部ケースと上記下部ケースとが組み合わさる箇所には、弾性部材たるスポンジシールが設けられており、このスポンジシールを押し潰して上部ケースが下部ケースに組み付けられている。また、下部ケースには、現像ローラや現像剤収容部内の現像剤を攪拌搬送する複数の攪拌搬送部材が回転自在に支持されている。
接着や溶着で上部ケースを下部ケースに組み付ける構成では、組立コストなどがかかることから、一般的に、上部ケースに被係合部を設け、下部ケースに係合部を設けて、上部ケースの被係合部を下部ケースの係合部に係合させて上部ケースを下部ケースに組み付けている。
しかしながら、上記のような上部ケースに下部ケースに係合させて上部ケースを下部ケースに組み付ける構成においては、上部ケースの被係合部と下部ケースの係合部との間に多少のガタが生じてしまい、現像ローラや攪拌搬送部材の駆動開始時や停止時に上部ケースや下部ケースがそれぞれ独立して振動する場合があった。このように、上部ケースや下部ケースが振動すると、上部ケースと下部ケースとが組み合わさる箇所で、上部ケースが下部ケースから離間する方向に相対移動する場合がある。この場合、下部ケースまたは上部ケースが、スポンジシールから離間し、そのスポンジシールとの隙間から現像剤収容部内の現像剤が漏れ出すおそれがあった。
上記課題を解決するために、本発明は、現像剤を担持して回転し、像担持体上の潜像を現像する現像剤担持体と、現像剤を収容する、複数の部材を組み合わせて構成された現像剤収容部とを備えた現像装置において、前記現像剤収容部を構成する複数の部材のうちのひとつである第1部材と、この第1部材に組み合わされる第2部材とに取り付けられ、前記第1部材の前記第2部材に対して離れる方向の相対移動を規制する規制部材を設け、前記規制部材は、前記現像剤収容部の外周面に設けられており、前記現像剤収容部の外周面と前記規制部材との間に、前記現像剤収容部の部材同士が組み合わさる箇所から抜け出た前記現像剤収容部内の空気を排気するための排気経路を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、現像剤収容部の第1部材と第2部材とが組み合わさる箇所から現像剤収容部内の現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
実施形態に係るプリンタの概略構成図。 同プリンタにおけるプロセスカートリッジの概略構成図。 現像ローラ表面上における法線磁束密度分布を追記した現像装置及び感光体の説明図。 現像ローラの回転軸方向に平行な断面の断面説明図。 現像装置の主要部の内部斜視図。 現像装置の主要部の外観斜視図。 現像装置の長手方向両端部の仕切壁に連通孔を設けた部分を上方から見た説明図。 現像ケースの分解斜視図。 現像ケースの分解断面図。 現像ケースの断面図。 現像ケースの組み付けについて説明する図。 (a)は、図8の鎖線Aで囲った拡大図、(b)は、図8の鎖線Bで囲った拡大図。 現像ケースの背面に背面規制シートを貼り付けた様子を示す現像装置の背面側斜視図。 現像ケースの正面に正面規制シートを貼り付けた様子を示す現像装置の正面側斜視図。 背面規制シート、背面規制シートを貼り付けた現像装置の断面図。 (a)は、背面規制シートの接着層の範囲を示す図、(b)は、背面規制シートの現像ケースに貼り付けられる箇所を示す図。 (a)は、背面規制シートの上ケースとの貼り付け部分を示す図、(b)は、(b)は、背面規制シートの仕切ケースとの貼り付け部分を示す図、(c)は、背面規制シートの下ケースとの貼り付け部分を示す図。 下部スポンジシールを介して抜け出た現像ケース内の空気の流れについて説明する図。 背面規制シートの非接着層形成部を増やした態様を示す図。
以下、本発明を画像形成装置としてのプリンタ100に適用した実施形態について説明する。
図1は、プリンタ100の概略構成図である。
本実施形態のプリンタ100は、タンデム方式を採用してフルカラー画像を形成可能なカラー画像形成装置であり、ブラック、マゼンタ、イエロー、シアン(以下、K、M、Y、Cと記す。)の各色トナー像を形成するプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cを備えている。これらのプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cの下方には、下流側張架ローラ18及び上流側張架ローラ19に掛け回されて記録紙Pを表面に担持して搬送し、各プロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cに対向しながら表面移動する記録材搬送部材としての転写搬送ベルト15が配設されている。転写搬送ベルト15を挟んで各プロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cと対向する転写バイアスローラ5K,5M,5Y,5Cを備えている。
また、転写搬送ベルト15による記録紙搬送方向について下流側張架ローラ18よりも下流側には、転写搬送ベルト15から分離した記録紙P上の未定着トナーを定着する定着装置24を備えている。また、プリンタ100の本体上部には、定着装置24を通過しトナー像が定着した記録紙Pを積載するための排紙トレイ25を備えている。
転写搬送ベルト15の下方には、記録紙Pを収容する複数の給紙カセット20を備えている。また、転写搬送ベルト15とプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cとが対向する転写領域に各給紙カセット20から記録紙Pを供給する記録紙供給手段としての給紙搬送装置26と、給紙カセット20から搬送されてきた記録紙Pをプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cによる作像タイミングに合わせて供給するレジストローラ対23とを備えている。
図1ではプリンタ100が図1中の左右方向において小型になるよう、転写搬送ベルト15が斜め方向に配設され、矢印Aで示す記録紙Pの搬送方向が斜め方向となっている。これにより、プリンタ100は、図1中の左右方向における筐体の幅が、A3サイズの記録紙長手方向の長さよりも僅かに長い大きさとなっている。すなわち、プリンタ100は、内部に記録紙を収容するために最低限必要な大きさとされることで大幅に小型化されている。
各プロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cは、像担持体としてドラム状の感光体1K,1M,1Y,1Cを有している。この感光体1K,1M,1Y,1Cの回転方向に関して順に、それぞれ帯電装置2K,2M,2Y,2C、現像装置3K,3M,3Y,3C、クリーニング装置6K,6M,6Y,6C、等を有している。また、帯電装置2K,2M,2Y,2Cと現像装置3K,3M,3Y,3Cとの間の感光体1K,1M,1Y,1Cの表面に対して露光装置16K,16M,16Y,16Cから書込光Lが照射される周知の構成である。感光体1K,1M,1Y,1Cとしてはドラム状でなく、ベルト状としても良い。
このような構成のプリンタ100では、画像形成スタートとともに、各プロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cで各色トナー像が形成される。各プロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cでは、感光体1K,1M,1Y,1Cが、メインモータにより回転駆動され、帯電装置2K,2M,2Y,2Cによって一様帯電される。次に、露光装置16K,16M,16Y,16Cより、画像を色分解した色毎の画像情報に応じて書込光Lが照射され、静電潜像が形成される。感光体1K,1M,1Y,1C上に形成された静電潜像は、現像装置3K,3M,3Y,3Cにより現像され、各感光体1K,1M,1Y,1Cの表面上に各色トナー像が形成される。一方、複数ある給紙カセット20のうちの1つから給紙搬送された記録紙Pは、レジストローラ対23によってプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cによる作像タイミングに合わせて、転写搬送ベルト15の表面上に供給される。そして、転写搬送ベルト15に担持された記録紙Pは転写搬送ベルト15の表面移動によって各色の転写領域に搬送される。
各感光体1K,1M,1Y,1C上に形成されたトナー像は、感光体1K,1M,1Y,1Cと転写搬送ベルト15との対向部で転写手段である転写バイアスローラ5K,5M,5Y,5Cによって転写搬送ベルト15上に担持された記録紙Pに順次転写される。このようにしてK(黒)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)の順で各感光体1K,1M,1Y,1C上に形成されたトナー像が転写され、重ね合わせカラートナー像が記録紙P上に形成される。トナー像を転写された記録紙Pは、転写搬送ベルト15から分離され、定着装置24に搬送され、トナー像が定着されて機外の排紙トレイ25に排出される。
一方、記録紙P上にトナー像を転写した後の感光体1K,1M,1Y,1Cは、クリーニング装置6K,6M,6Y,6Cによって転写残トナーの除去がなされ、必要に応じて除電ランプで除電される。その後、再度、帯電装置2K,2M,2Y,2Cで一様に帯電される動作を繰り返す。
図1に示すプリンタ100では、転写搬送ベルト15の搬送方向に沿って搬送方向上流側から、K(黒)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)の順に4つのプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cが配置されているが、各色のプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cを配置する順序はこの限りではない。例えば、黒用のプロセスカートリッジ17Kを搬送方向最下流側に配置し、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)、K(黒)の順に4つのプロセスカートリッジ17(M,Y,C,K)を配置してもよい。
次に、プロセスカートリッジ17について詳しく説明する。
本実施形態のプリンタ100のプロセスカートリッジ17K,17M,17Y,17Cは、現像装置3内の画像形成物質として、互いに異なる色のトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。このため、以下、色分け添字K、M、Y、Cを省略し、プロセスカートリッジ17として説明する。
図2は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3を含むプロセスカートリッジ17の概略構成図である。
現像装置3は感光体1に対向配置され、感光体1は図2中矢印aに示すように図2における時計回り方向に回転駆動する。感光体1の上方、時計の文字盤で表現すれば図2中の感光体1の略12時の位置に帯電装置2が配置されている。帯電装置2は本例では感光体1と同じ表面移動速度で回転される回転体からなるが、回転体に限らずコロナ放電タイプでもよい。
この帯電装置2により感光体1の表面は暗中で一様に帯電された後、露光装置16からの書込光Lの照射を受けて静電潜像が形成される。この静電潜像は感光体1の回転と共に下流側に移動し現像装置3に至る。現像装置3は感光体1の右横に配置されている。現像装置3は現像ケース301内に、現像剤320を撹拌搬送する現像剤供給搬送部材としての供給室搬送部材304及び現像剤回収搬送部材としての回収室搬送部材305、現像剤担持体としての現像ローラ302などの回転部材及びその他の部材を具備している。
現像ローラ302は図2中の感光体1の2時と3時との間の位置(2時半の位置)で感光体1に近接して対向させることで現像領域αを構成するようにして近接配置されている。この感光体1との対向部位に相当する現像ケース301の部位は現像ローラ302を露出させるため開口している。ここで、現像領域αとは、現像ローラ302の表面に担持された現像剤320が感光体1の表面と接触する領域である。
現像ローラ302が図2中の矢印b方向に表面移動することにより、現像ケース301内の現像剤320は現像ローラ302の表面上に担持され、図2中の矢印B方向に搬送され、現像領域αへ搬送されるようになっている。現像領域αで感光体1の表面に形成されている静電潜像に現像剤320中のトナーが付着してトナー像として顕像化される。このトナー像は感光体1の回転と共に感光体1の表面移動方向下流側に移動し、転写装置の転写バイアスローラ5との対向部である転写領域βに至る。転写バイアスローラ5は、感光体1の下方、図2中の感光体1の6時の位置に配置されている。本実施形態の転写装置は、転写部材として回転体からなる転写バイアスローラ5を備える構成であるが、転写部材としては回転体に限らずコロナ放電タイプでもよい。
感光体1上のトナー像は転写領域βにおいて記録紙Pに転写され、記録紙P上の画像となる。本実施形態のプリンタ100は、感光体1上に形成したトナー像を記録紙Pに直接転写する構成である。感光体1上に形成したトナー像を記録紙Pに転写する構成としては、感光体1上のトナー像を中間転写体(中間転写ベルトなど)に一旦転写し、中間転写体上で各色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、その後多色トナー像を一括して記録紙に転写する中間転写体方式の画像形成装置もある。この場合は、転写領域βで感光体1上のトナーを中間転写体(中間転写ベルト)に転写することになる。
転写領域βを通過した感光体1表面は感光体1の回転に伴い、その表面移動方向下流側へ移動してクリーニング装置6との対向部に至る。クリーニング装置6は図2中の感光体1に対して10時の位置に配置されている。クリーニング装置6は、転写領域βで記録紙Pに転写し切れずに感光体1の表面に残ったトナーを、クリーニングブレード6aにより除去する。クリーニング装置6との対向部を通過した感光体1の表面は、その後、帯電装置2により一様に帯電され、次の画像形成工程を繰り返す。
本実施形態の現像装置3は、図1に示すように書込光Lで感光体1の表面上に潜像を書き込む方式の画像形成装置と組み合わせたものである。帯電装置2により感光体1の表面上に一様に負極性の電荷を乗せ、負極性の電位を低くするために画像部を書込光Lで露光し、電位が低下した画像部(静電潜像)に負極性のトナーで現像する、いわゆる反転現像方式を採用している。これは一例であり、本発明の特徴部を備えた現像装置を適用する構成としては、感光体1の表面上に乗せる帯電電荷の極性は大きな問題ではない。
次に、現像装置3について詳しく説明する。
図2に示すように、現像装置3は、現像ケース301の内部に現像ローラ302、供給室搬送部材304、回収室搬送部材305、現像剤規制部材303を有し、現像剤320を撹拌搬送して循環させている。 本実施形態の現像装置3では、供給室搬送部材304及び回収室搬送部材305として、回転軸部に螺旋形状のスクリュー羽部を固定したスクリュー部材を用いており、スクリュー羽部の外径が16[mm]以下のものを用いている。
図3は、現像ローラ302の表面上における法線磁束密度分布を追記した現像装置3及び感光体1の説明図である。
図3に示すように、現像ローラ302は、円周方向に複数の磁石MGを配置した磁界発生手段としてのマグネットローラ302dを内部に有し、その周囲を円筒状の現像スリーブ302cが回転軸302eと一体的に回転する構成となっている。現像スリーブ302cはアルミニウム等の非磁性の金属で形成されている。マグネットローラ302dは、各磁石MGが所定の方向を向くように不動部材、例えば、現像ケース301に固定されている。現像ローラ302では、不動部材であるマグネットローラ302dの周囲を現像スリーブ302cが回転して、磁石MGによって引き付けた現像剤320を現像スリーブ302cの表面に担持して搬送していく。本実施形態では、磁極を生じさせるためにそれぞれ独立した磁石を現像ローラ内部に配置しているが、たとえば磁性体のローラに5極の磁極を着磁させた構成でも良い。
図4は、現像ローラ302の回転軸方向に平行な断面の断面説明図である。
図4に示すように、現像ローラ302は、現像ケース301に固定されている固定軸302a、この固定軸302aに一体的に形成され、円柱状をしたマグネットローラ302d、マグネットローラ302dのまわりをギャップを介して覆っている現像スリーブ302c、この現像スリーブ302cに一体的に構成された回転軸302e等からなる。固定軸302aに対して回転軸302eは軸受302fを介して回転自在であり、回転軸302eは回転駆動手段から動力を伝達されて回転駆動される。マグネットローラ302dの外周部には、図4に示すように所定の間隔をおいて3つの磁石MGが固定されている。これらの磁石MGの周囲を現像スリーブ302cが回転する構成となっている。本実施形態では、3つの磁石MGが固定されているが、固定する磁石は、装置構成などにより適宜決めればよい。
マグネットローラ302dに配置された複数の磁石MGは、現像スリーブ302cの周表面に現像剤320を穂立ちさせ、また穂切りなどさせるように磁界を形成するためのものである。これらの磁石MGから発せられる磁力線に沿うように、磁性キャリアが集合して磁気ブラシが形成される。マグネットローラ302dに設けられた複数の磁石MGによって、現像スリーブ302cの表面上には、図3に示すような法線磁束密度分布をもった磁界が形成される。
本実施形態の現像装置3では、現像磁極P1(N極)が磁石MG1によって形成され、現像後の現像剤を現像ケース内に搬送するための搬送磁極P2(S極)が磁石MG2によって形成され、現像剤規制部材303と対向する規制磁極P3(S極)が磁石MG3によって形成される。
現像領域αでは、現像ローラ302の表面と感光体1の表面とは直接には接触せず、現像に適する一定の間隔である現像ギャップGPを維持して対向している。現像装置3は、現像ローラ302表面上において、現像磁極により現像剤320を穂立ちさせ、現像剤320を感光体1に接触させることで、感光体1表面の静電潜像にトナーを付着させて顕像化する。
現像装置3の現像ローラ302を構成する固定軸302aには、接地されたバイアス用の電源が接続されている。固定軸302aに接続された電源からの電圧は、図4中に示す導電性の軸受302f及び導電性の回転軸302eを経て現像スリーブ302cに印加される。一方、感光体1を構成する最下層の導電性支持体は接地されている。このような構成により、現像領域αには、現像剤320を構成するキャリアから離脱したトナーを感光体1側へ移動させる電界が形成される。そして、現像スリーブ302cと感光体1の表面に形成された静電潜像との電位差により、トナーを感光体1側に向けて移動させることができる。
現像装置3では、磁石MG3による規制磁極P3が発生させる磁界によって現像剤貯留スペースcから現像ローラ302の表面上への現像剤320の汲み上げを行う。また、磁石MG3による規制磁極P3及び磁石MG1による現像磁極P1が発生させる磁界によって現像剤貯留スペースcから現像剤320が供給される位置から現像領域αまでの現像ローラ302上の現像剤320の保持を行う。さらに、磁石MG1による現像磁極P1及び磁石MG2による搬送磁極P2が発生させる磁界によって現像領域αから現像ローラ302の表面の現像剤320を現像ケース301内までの現像ローラ302上の現像剤320の保持を行う。また、現像ローラ302に保持された現像剤320は、剥離領域γで、磁石MG2及び磁石MG3による剥離磁極によって生じる反発磁界によって現像ローラ302上から剥離される。
感光体1にトナーを付着させた現像後の現像剤320は、トナー濃度が下がっている。このため、仮に、このトナー濃度が低下した現像剤320が現像ローラ302から離れずに再び現像領域αに搬送され現像に供されると、狙いの画像濃度を得ることが出来ないという不具合が生じてしまう。これを防止するため、現像装置3では、現像領域αを通過し、現像スリーブ302cの表面上に担持された現像剤320を剥離領域γにおいて現像ローラ302から離脱させる。現像ローラ302から離脱した現像剤320は、現像剤回収搬送路としての回収室305aに回収され、その後、狙いのトナー濃度、トナー帯電量になるように、現像ケース301内で十分に撹拌混合される。
このようにして、狙いのトナー濃度、帯電量にされた現像剤320は、現像剤供給室としての供給室304a内から供給室搬送部材304によって現像剤貯留スペースcに供給される。このとき、現像ローラ302よりも上方に配置された供給室搬送部材304によって現像剤がダイレクトに現像剤貯留スペースcに押し込まれるのを防止するため、流れ込み防止壁306aを乗り越えて現像剤貯留スペースcへと現像剤が供給されるような工夫がなされている。なお、流れ込み防止壁306aは後述する仕切壁306の一部に形成されている。
現像剤貯留スペースcに供給された現像剤320は、磁石MG3による規制磁極P3の磁力によって現像スリーブ302cの表面に担持される。また、規制磁極P3のピーク位置の直近下流部に位置する現像剤規制部材303との対向部を通過することで、所定の厚さに整えられる。現像剤規制部材303との対向部を通過した現像剤320は、磁気ブラシを形成しながら現像領域αに搬送される。
図5は、現像装置3の主要部の内部斜視図であり、図6は、現像装置3の主要部の外観斜視図である。また、図7は、現像装置3の長手方向両端部の仕切壁306に連通孔を設けた部分を上方から見た説明図である。図5の矢印D1〜D4が現像ケース301内の現像剤320の流れを示している。
図2及び図3に示すように、供給室搬送部材304は現像ローラ302のまわりの位置であって、図2及び図3中の現像ローラ302の2時の方向に配置されている。この位置は現像剤規制部材303との対向部に対して現像ローラ302の表面移動方向上流側でもある。図5に示すように、供給室搬送部材304は回転軸の回りに螺旋状の羽部を設けたスクリュー形状をしている。そして、現像ローラ302の現像ローラ中心線O−302aと平行な供給スクリュー中心線O−304を中心に、図2及び図3中の矢印fで示す時計回り方向に回転する。この回転により、図5の矢印D4で示すように、供給スクリュー中心線O−304に沿って現像装置3の長手方向の手前側FSから奥側BSに向けて現像剤320を撹拌しながら搬送する。つまり、供給室搬送部材304は回転軸に回転駆動が入力されることにより現像剤320をその軸方向における手前側FSから奥側BSに向けて搬送する。
図2及び図3に示すように、回収室搬送部材305は現像ローラ302のまわりの位置であって、図2及び図3中の現像ローラ302の4時の方向で、剥離領域γの近傍に配置されている。図5に示すように、回収室搬送部材305は回転軸の回りに螺旋状の羽部(フィン)を設けたスクリュー形状をしており、現像ローラ中心線O−302aと平行な回収スクリュー中心線O−305を中心に、図2及び図3中の矢印gで示す反時計回り方向に回転する。この回転により、図5の矢印D2で示すように、回収スクリュー中心線O−305に沿って現像装置3の長手方向の奥側BSから手前側FSに向けて現像剤320を撹拌しながら搬送する。つまり、回収室搬送部材305は回転軸に回転駆動が入力されることにより現像剤320を供給室搬送部材304による搬送方向とは逆向きの奥側BSから手前側FSに向けて搬送する。
回収室搬送部材305に対して供給室搬送部材304は上方に位置する関係となっている。現像ケース301内で供給室搬送部材304の周囲の空間である供給室304aと、回収室搬送部材305の周囲の空間である回収室305aとは仕切壁306を挟んで隣接している。図5及び図6に示すように、供給室搬送部材304及び回収室搬送部材305の手前側FSの端部は、現像ローラ302の手前側FSの端部よりも若干手前側に位置するように設定していている。これにより、現像ローラ302の手前側FSの端部への供給室304a内からの現像剤320の供給を確保している。また、供給室搬送部材304及び回収室搬送部材305の奥側BSの端部は現像ローラ302の奥側BSの端部よりも奥側に位置するように設定している。これにより、後述するトナー補給のためのスペースを確保している。現像剤規制部材303の長手方向の長さは、現像ローラ302の長さに合わせて設定されている。
図2、図3に示すように、供給室搬送部材304と回収室搬送部材305との間には、供給室304aと回収室305aとを空間的に仕切る仕切壁306が現像ケース301の内側に支持されている。この仕切壁306の長手方向両側端部には、それぞれ連通口41,42(図7参照)が設けられている。回収室搬送部材305によって長手方向の奥側BSから手前側FSに搬送された(図5の矢印D2)現像剤320は、その搬送方向端部で現像ケース301の側壁で進路を絶たれるため側壁に沿って盛り上がる。この盛り上がりによって、回収室305a内の搬送方向下流側端部に到達した現像剤320は、上述した仕切壁306の長手方向両側端部に設けられた連通口のうちの長手方向についての手前側FSの端部に設けられた持ち上げ口41を通過し(図5矢印D3)、供給室304aに受け渡される。
供給室304aに受け渡された現像剤320は、供給室搬送部材304によって供給室304a内を長手方向の手前側FSから奥側BSに搬送される(図5矢印D4)。回収室305aの場合と同様に、供給室搬送部材304によって長手方向の手前側FSから奥側BSに搬送された現像剤320は、その搬送方向端部で現像ケース301の側壁で進路を絶たれる。供給室304a内の搬送方向下流側端部に到達した現像剤320は、上述した仕切壁306の長手方向両側端部に設けられた連通口のうちの長手方向についての奥側BSの端部に設けられた落下口42より落下し、回収室305aに受け渡される。回収室305aに受け渡された現像剤320は、再び、回収室搬送部材305によって手前側FSに向けて搬送される(図5矢印D2)。
また、本実施形態の現像装置3は、仕切壁306により供給室304aと回収室305aとの空間が仕切られている。このため、現像ローラ302に対しては供給室搬送部材304により、トナーとキャリアとが十分に撹拌混合された現像剤320のみが供給される。また、現像直後のトナー濃度の下がった現像剤320は専ら回収室搬送部材305により撹拌搬送され、直ぐに現像ローラ302に供給されることがない。よって、狙いの帯電量を持ったトナーを含み、狙いのトナー濃度となった現像剤320だけが現像ローラ302に供給され、現像に用いられることとなるため、高画質を得ることができる。
次に、現像装置3におけるトナー補給について説明する。
現像装置3内の現像剤320は、現像動作を繰り返す内にトナーが消費されていくため、現像装置3の外部から現像装置3内の現像剤320に対してトナーを補給する必要がある。本実施形態の現像装置3は、長手方向の奥側BSの端部近傍にトナー補給口309を備え、このトナー補給口309より外部からのトナーの補給を行う。本実施形態の現像装置3では長手方向の奥側BSの端部近傍は、現像ローラ302に現像剤を供給する供給室304a内の搬送方向下流側端部近傍となる。このため、トナー補給口309より補給されたトナーが直ちに現像に供されることはなく、落下口42を通過して回収室305aに供給されることとなる。
現像剤320と共に回収室305aに供給されたトナーは、回収室搬送部材305で現像剤320と混合・撹拌され、所定のトナー濃度となった現像剤320に含有された状態で、持ち上げ口41から供給室304aへと受け渡され、現像に供される。また、回収室搬送部材305を配置した回収室305aは、現像ローラ302の表面から離脱した現像剤320を回収して搬送するものであり、現像ローラ302への現像剤320の供給は行わない。このため、トナー補給口309から新しくトナーが補給されたことによって十分に撹拌されていない状態でトナー濃度が不均一な状態の現像剤320が現像に供されることを防止できる。これにより、トナー濃度が均一な状態の現像剤320が現像に供されることなり、画像濃度を安定させることができる。
トナー補給口309から補給されたトナーは、落下口42を通過して回収室305aに供給される。そして、現像ローラ302から離脱してトナー濃度の低下した状態で回収室305aに回収された現像剤320とともに、回収室搬送部材305によって撹拌混合されながら長手方向手前側FS(図中矢印D2方向)に向けて搬送される。新たに補給されたトナー及びトナー濃度が低下した現像剤320は、回収室305a内の搬送方向下流側端部である現像装置3の手前側FSの端部に搬送されるまでの間に、トナー濃度が正常化される。そして、トナー濃度が正常化された現像剤320は、持ち上げ口41から供給室304aへと受け渡される。供給室304aでは、現像剤320は、供給室搬送部材304によって現像装置3の長手方向の奥側BS(図中矢印D4方向)に搬送されながら現像ローラ302に供給され現像に使用される。
本実施形態においては、現像ローラ内部で現像ローラ表面移動方向に隣接した互いに同極性である2つの磁石MG2,MG3によって形成される反発磁界が発生する現像ローラ上の領域(剥離領域γ)に搬送された現像済み現像剤を、その反発磁界の作用により現像ローラ表面から剥離させ、供給室とは別の回収室へ回収させる。このような供給回収分離方式を採用するため、供給路を流れる現像剤のトナー濃度が現像剤搬送方向にわたって一定に維持される。よって、現像領域に供給される現像剤において現像剤担持体回転軸方向にトナー濃度のムラが生じることはない。
図8は、現像ケース301の分解斜視図であり、図9は、現像ケース301の分解断面図であり、図10は、現像ケース301の断面図である。
現像ケース301は、上ケース313と、仕切ケース312と、下ケース311とで構成されている。
上部部材たる上ケース313は、供給室304aの上方に位置する略箱状の初期現像剤収容室307を有している。この初期現像剤収容室307は、下部に大きな一つの開口部を有して供給室304aと連通しているが、プリセット時(未使用時)には、その開口部が一枚のシート状のヒートシール308により封止され、その内部に初期現像剤が密閉封入されている。ヒートシール308は、初期現像剤収容室307の開口縁部に剥離容易な状態で接着または溶着されている。そして、使用開始時に、上ケース313の手前側側面から突出したこのヒートシール308の引き抜き部308aを装置本体手前側から引き抜く。これにより、初期現像剤収容室307の開口部を解放して初期現像剤収容室307内の初期現像剤を供給室304aへ落下させる。また、上ケース313の上面の後側には、先の図6に示したトナー補給口309が形成されており、トナー補給装置のトナー補給路の端部が、スポンジシールを介して上ケースのトナー補給口309が形成された面に当接している。
また、上ケース313の感光体1側とは反対側の面(以下、背面という)の下端には、下方へ延びる背面取り付け部313dが長手方向に6個設けられている。各背面取り付け部313dには、上部背面取り付け穴部313aが設けられている。また、図9に示すように、上ケース313の感光体1側の面(以下、正面という)の下端には、下方へ延びる正面取り付け部313eが長手方向に複数設けられている。各正面取り付け部313eには、上部正面取り付け穴部313bが設けられている。
仕切部材たる仕切ケース312は、現像ケース301内を供給室304aと回収室305aとに仕切る仕切壁306が設けられている。また、仕切ケース312の背面には、上ケース313の上部背面取り付け穴部313aに嵌る上部取り付け爪部312aが、長手方向に6個設けられている。また、仕切ケース312の背面の上部取り付け爪部312aの下方には、下ケース311の下部背面取り付け穴部311aに嵌る下部取り付け爪部312bが、長手方向に等間隔で4個設けられている。
仕切ケース312の背面の下端312dには、仕切ケース312と下ケース311とが組み合わさる箇所をシールする弾性部材たる下部スポンジシール323が両面テープなどにより貼り付けられている。また、仕切ケース312の上端312c(背面上端と、前側側面の上端と、後側側面の上端)には、上ケース313と仕切ケース312とが組み合わさる箇所をシールする弾性部材たる上部スポンジシールが321が両面テープなどにより貼り付けられている。
下部部材たる下ケース311は、現像ローラ302、回収室搬送部材305、供給室搬送部材304を回転自在に支持している。また、下ケース311の背面には、下部取り付け爪部312bが嵌る下部背面取り付け穴部311aが、長手方向に等間隔で4個設けられている。下ケース311の背面の下部背面取り付け穴部311aの近傍の前側と後側は切り欠かれており、下部背面取り付け穴部311aの周辺が背面に対して直交する方向に弾性変形可能になっている。また、図9に示すように、下ケース311の正面には、正面から突出するように設けられた正面取付け爪部311bが、長手方向に複数設けられている。また、下ケース311の正面の上端には、上ケース313と下ケースとが組み合わさる箇所をシールする弾性部材たる正面スポンジシール322が両面テープなどにより貼り付けられている。
また、下ケースの後側側面には、装置本体の駆動装置に接続され、現像ローラ302や回収搬送部材305に駆動力を伝達するギヤ部343が設けられている。
次に、現像ケース301の組み付けについて、図11を用いて説明する。
まず、現像ローラ302、回収室搬送部材305などが取り付けられた下ケース311に仕切ケース312を取り付ける。具体的には、仕切ケース312の下部取り付け爪部312bをスナップフィットで下ケース311の下部背面取り付け穴部311aに嵌め込む。
次に、供給室搬送部材304を、手前側から、下ケース311の手前側側面の穴部311cと、仕切ケースの手前側側面に穴部312eに挿入する。そして、供給室搬送部材304の軸の後側先端を、下ケース311の後側側面に設けられた軸受けに嵌合させる。また、供給室搬送部材304の軸の前側先端側に取り付けられた軸受けを下ケースの手前側側面の穴部311cに嵌め込む。また、供給室搬送部材304の軸の前側先端に取り付けられたギヤ342を回収室搬送部材305の軸の手前側先端に取り付けられたギヤ341に噛み合せる。
最後に、初期現像剤収容室307内に初期現像剤を収納した上ケース313を取り付ける。具体的には、上ケース313の上部背面取り付け穴部313aにスナップフィットで仕切ケース312の上部取り付け爪部312aを嵌め込み、下ケースの正面取付け爪部311bをスナップフィットで上部正面取り付け穴部313bに嵌め込む。このように、現像ケースの背面側は、下ケース311と上ケース313とが、それぞれ仕切ケース312にスナップフィットで固定される。正面側は、下ケース311と上ケース313とがスナップフィットで固定され、仕切ケース312の正面側は、下ケース311と上ケース313とに挟まれるような形で固定されている。
このように、スナップフィットでケース同士が組み付けられるので、接着や溶着によりケース同士を組み付ける場合とは異なり、接着剤塗布工程や、工具を使用してケース同士を溶着させる工程などが不要となる。その結果、現像装置の組み付けコストを低減することができる。スナップフィットでケース同士が組み付けることで、後述するように、ヒートシール308を引き抜き可能にできたり、スポンジシールを介して現像装置内の空気を抜いて、現像装置の内圧上昇を抑えることができる。
下ケース311、仕切ケース312、上ケース313が相互に取り付けられることで、上部スポンジシール321、正面スポンジシール322、下部スポンジシール323がそれぞれつぶれて、ケース同士が組み合わさる箇所をシールする。また、図10に示すように、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1を構成する上部スポンジシール321は、ヒートシール308を介して上ケース313と接触している。このため、背面側は、上ケースと上部スポンジシール321と摺動しながらヒートシール308が引き抜かれることになる。
図12(a)は、図8の鎖線Aで囲った拡大図であり、図12(b)は、図8の鎖線Bで囲った拡大図である。
仕切ケース312の上部スポンジシール321が貼り付けられる上端面312cは水平ではなく、長手方向(前後方向)の両端が他の箇所よりも高くなっている。上ケース313の初期現像剤収容室307は、初期現像剤を収納するための容積が必要となる。現像ケース301の手前側には、供給室搬送部材304を駆動させるギヤ342が配設されている。このギヤ342は、回収搬送部材305に設けられたギヤ341と噛み合せるために小径化することができない。そのため、このギヤ342に干渉せずに、ヒートシール308を手前側に引き抜き可能にするには、ヒートシール308をこのギヤ342よりも上方に位置させる必要がある。そのため、ヒートシール308が接着または溶着される初期現像剤収容室307の開口縁部にあたる上ケースの下端の手前側をどうしてもこのギヤ342よりも上方に位置させる必要がある。初期現像剤収容室307の開口縁部にあたる上ケースの下端を、手前側の高さで水平となるように構成した場合、現像ケースが上下方向に長くなってしまう。
そのため、本実施形態では、初期現像剤収容室307の開口縁部の全体の位置は、ギヤ342よりも下方に位置させ、その手前側のみをギヤ342よりも上方に位置させる。そして、開口縁部の長手方向に延設する部分の手前側を、手前側に向けて徐々に高さが高くなるような傾斜とした。これにより、現像ケース301を上下方向に長くなるのを抑制して、初期現像剤収容室307の容積を稼ぐことができる。また、上ケース313の初期現像剤収容室307の開口縁部にあたる上ケース313の下端に組み合わさる仕切ケース312の上端面312cも、この上ケース313の下端の形状に合わせる必要がある。そのため、図12(a)に示すように、長手方向の手前側が、手前側に向うにつれ徐々に高さが高くなるように傾斜しているのである。
現像ケース301の後側面には、供給室搬送部材304を回転自在に支持する軸受けが取り付けられており、そのため、仕切ケース312や下ケース311の後側面の上端が、初期現像剤収容室307の開口縁部の全体の位置よりも上方となる。その結果、仕切ケース312の上端312cの長手方向の後側も、図12(b)に示すように、後側に向うにつれ徐々に高さが高くなるように傾斜させているのである。
本実施形態では、ケース同士をスナップフィットにより組み付けているため、どうしても取り付け爪部と取り付け穴部との間にガタが生じ、現像ケース301を構成する上ケース313、仕切ケース312、下ケース311がそれぞれ個別に振動する場合がある。このような振動は、現像装置3の駆動開始時や、駆動終了時など、現像ローラ302、供給室搬送部材304、回収室搬送部材305などの急激なトルク変化が生じたときに発生する。
上ケース313は、装置本体に設けられたトナー補給装置のトナー補給路の端部が当接するトナー補給口309が設けられており、下ケース311は、装置本体の駆動装置に接続されるギヤ部340を保持している。このように、装置本体との係わり合いの違いなどが、現像装置3の駆動開始時や駆動終了時などの際に、各ケースが個別に振動する一要因であると考えている。そして、上ケース313、仕切ケース312、下ケース311がそれぞれ個別に振動する結果、次のような課題が発生した。
すなわち、上ケース313と仕切ケース312とがそれぞれ個別で振動した場合は、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1において、振動で上ケース313が仕切ケース312から離間する方向に相対的に移動し、上ケース313の下端が、上部スポンジシール321から離間してしまう場合があった。その結果、上ケース313の下端と上部スポンジシール321との隙間から現像ケース内の現像剤が漏れ出す場合があった。特に、図12(a)や図12(b)に示す傾斜部分の上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1で現像剤の漏れが確認された。これは、製造誤差などにより上ケース313の傾斜角度と、仕切ケース312の傾斜角度が僅かに異なるだけで、上ケース313の下端と仕切ケース312の上端との距離が規定の距離よりも広がるところが出てしまう。その結果、その部分が振動時に上ケース313の下端が上部スポンジシール321から離間しやすく、そこから現像剤が漏れ出していると考えられる。また、仕切ケース312の上端の傾斜部分と水平部分の境目は、スポンジシールが屈曲した形状となっているため、シール性が悪い。そのため、振動で上ケース313が仕切ケース312から離間する方向に移動すると、そこから現像剤が漏れ出しやすい。
また、供給室305の現像剤搬送方向下流側は、現像剤が多く、さらに、供給室搬送部材の回転方向の関係で、供給室内の現像剤が背面側に寄っている。その結果、図12(b)に示す後側の傾斜部分で現像剤が漏れ出しやすかった。
また、下ケース311と仕切ケース312とがそれぞれ個別で振動した場合は、下ケース311と仕切ケース312とのシール部S2において、振動で下ケース311が仕切ケース312から離間する方向に相対的に移動し、下ケース311の上端が、下部スポンジシール323から離間するおそれがある。その結果、下ケース311と仕切ケース312とのシール部S2から現像剤が漏れ出すおそれがある。
また、下ケース311と上ケース313とがそれぞれ個別で振動した場合は、下ケース311と上ケース313とのシール部S3において、振動で上ケース313が下ケース311から離間する方向に相対的に移動し、上ケース313の下端が、正面スポンジシール322から離間するおそれがある。その結果、上ケース313が下ケース311とのシール部からも現像剤が漏れ出すおそれがある。
かかる課題を解決するために、各スポンジシール321,322,323の潰し量を大きくすることが考えられる。各スポンジシール321,322,323の潰し量を大きくすれば、各シール部において、隙間が広がる方向にケースが多少振動してもスポンジシールから離間することなく、シール性を維持することができる。
しかし、各スポンジシール321,322,323の潰し量を大きくすると、次の課題が発生する。現像ローラ302の回転により現像ケース内には空気が流入する。その結果、現像ケース内の圧力(以下、内圧という)が高まる。各スポンジシール321,322,323の潰し量が少ない場合は、スポンジシールのセルがほとんどつぶれておらず、現像ケース301の内圧が高まった場合は、スポンジシールを介して、現像ケース内の空気が抜け、現像ケース301の内圧上昇を抑制できる。各スポンジシール321,322,323の潰し量を大きくすると、スポンジシールのセルが完全につぶれてしまい、スポンジシールを介して現像ケース内の空気が抜けず、現像ケース301の内圧が上昇してしまう。その結果、現像ケース301の感光体1に対して現像ローラを対向させるための開口から現像ケース内を浮遊する現像剤が噴出してしまうという課題が発生してしまう。
また、先の図8を用いて説明したように、上部スポンジシール321は、ヒートシール308を介して上ケース313と接触している。そのため、上部スポンジシール321の潰し量を大きくすると、上部スポンジシール321のヒートシール308への接触圧が高くなってしまう。その結果、ヒートシール308を引き抜くときに、上ケース313と上部スポンジシール321とをスムーズに摺動せず、ヒートシール308を容易に引き抜くことができなくなるという課題も生じる。
そこで、本実施形態では、図13に示すように、現像ケース301の背面に各ケースの相対的な移動を規制する規制部材たる背面規制シート804を貼り付けた。また、図14に示すように、下ケース311と上ケース313との相対的な移動を規制する規制部材たる正面規制シートを貼り付けた。図15は、これらシートを貼り付けた現像装置の断面図である。
背面規制シート804の現像ケース301の背面と対向する面には、現像ケース301に貼り付けるための接着層が設けられている。接着層は、図16(a)に示すの斜線範囲に設けられており、背面規制シート804の上部は、長手方向両端以外、接着層が設けられていない。背面規制シート804は、図16(b)に示す斜線の部分の一部が、現像ケースに貼り付けられ、上ケース313、仕切ケース312、下ケース311に貼り付けられている。
図17(a)は、背面規制シート804の上ケース313との貼り付け部分804aを示している。図17(a)に示すように、背面規制シート804は、上ケース313の背面取り付け部313dに貼り付けられている。上述したように、背面規制シート804の上部は、長手方向両端以外、接着層が設けられていないため、中央部分は、背面取り付け部313dの下側の一部に背面規制シート804が貼り付けられている。一方、長手方向両端においては、背面取り付け部313dの全面に背面規制シート804が貼り付いている。また、背面規制シート804の上部の長手方向両端は、上側に少し延び出しており、上ケース背面の下側の部分に貼り付いている。
図17(b)は、背面規制シート804の仕切ケース312との貼り付け部分804bを示している。図17(b)に示すように、背面規制シート804は、仕切ケース312の補強リブ312gに貼り付けられている。
図17(c)は、背面規制シート804の下ケース311との貼り付け部分804cを示している。図17(c)に示すように、背面規制シート804は、下ケース311の背面上部に全体的に貼り付けられている。
このように、背面規制シート804が上ケース313と仕切ケース312とに貼り付けられている。これにより、図15に示すように、振動で上ケース313の背面側が、図中矢印Z1方向に移動しようとすると、背面規制シート804が突っ張り、上ケース313のZ1方向への移動が規制される。同様に、仕切ケース312の背面側が、図中矢印Z2方向に移動しようとすると、背面規制シート804が突っ張り、仕切ケース312のZ2方向への移動が規制される。これにより、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1の隙間が広がるのを規制することができ、上ケース313の下端が、上部スポンジシール321から離間するのを防止することができる。これにより、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1から現像剤が漏れるのを防止することができる。また、上部スポンジシール321の潰し量を抑えることができる。これにより、上部スポンジシール321のセルが完全につぶれるのをを防止することができ、現像ケースの内圧が高まったときに、上部スポンジシール321を介して現像ケース内の空気を抜くことができ、現像ケースの内圧の上昇を抑制できる。
さらに、上部スポンジシール321の潰し量を抑えることができるため、ヒートシール308への接触圧の増加を抑制できる。これにより、ヒートシール308をスムーズに引き抜くことができる。
また、本実施形態では、上ケース313がZ1方向と反対方向、仕切ケースがZ2方向と反対方向に移動して、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1の隙間を狭める方向の移動も規制することができる。すなわち、上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1の隙間を狭める方向へ移動するときは、背面規制シート804が微小に折れ曲がることになる。その折れ曲がり変形に対する抵抗により上ケース313と仕切ケース312とのシール部S1の隙間を狭める方向へ移動も規制することができるのである。これにより、上ケース313や仕切ケース313の振動も抑えることができる。
また、背面規制シート804が仕切ケース312、下ケース311とにも貼り付けられている。これにより、図15に示すように、振動で仕切ケース312の背面側が、図中矢印Z3方向に移動しようとすると、背面規制シート804が突っ張り、仕切ケース312のZ3方向への移動が規制される。同様に、下ケース311の背面側が、図中矢印Z4方向に移動しようとすると、背面規制シート804が突っ張り、下ケース311のZ4方向への移動が規制される。これにより、仕切ケース312と下ケース311とのシール部S2の隙間が広がるのを規制することができ、下ケース311の上端が、下部スポンジシール323から離間するのを防止することができる。これにより、仕切ケース312と下ケース311とのシール部S2から現像剤が漏れるのを防止することができる。また、下部スポンジシール323の潰し量を抑えることができる。これにより、下部スポンジシール323のセルが完全につぶれるのをを防止することができ、現像ケースの内圧が高まったときに、下部スポンジシール323を介して現像ケース内の空気を抜くことができ、現像ケースの内圧の上昇を抑制できる。
また、仕切ケース312がZ3方向と反対方向、下ケース311がZ4方向と反対方向に移動して、仕切ケース312と下ケース311とのシール部S2の隙間を狭める方向の移動も、背面規制シートの折れ曲がり変形に対する抵抗により規制することができる。これにより、下ケース311や仕切ケース312の振動も抑えることができる。
背面規制シート804としては、シール部S1やシール部S2が広がる際の各ケースによる引張り力に対して伸びにくい材質が好ましく、PETなどが好ましい。また、シール部S1やシール部S2の狭まりを規制する折れ曲がり変形に対する抵抗は、剛性が高いほど好ましい。しかし、補助的に用いる性質上接着層込で0.1〜0.5mm厚み程度の薄いシート部材で十分である。
また、本実施形態では、背面規制シート804を下ケース311、上ケース313、仕切ケース312に貼り付けて、下ケース311と仕切ケース312との相対的な移動と、上ケース313と仕切ケース312との相対的な移動の両方を規制している。これにより、下ケース311と仕切ケース312との相対的な移動を規制するシートと、上ケース313と仕切ケース312との相対的な移動を規制するシートとをそれぞれ別に設ける場合に比べて、部品点数を削減することができ、かつ、組み付け工程を削減することができる。これにより、装置のコストダウンを図ることができる。
また、先の図14に示すように、正面規制シート801が上ケース313と下ケース311とに貼り付けられている。これにより、図15に示すように、振動で上ケース313の正面側が、図中矢印Z5方向に移動しようとすると、正面規制シート801が突っ張り、上ケース313のZ5方向への移動が規制される。同様に、下ケース311の正面側が、図中矢印Z6方向に移動しようとすると、正面規制シート801が突っ張り、下ケース311のZ6方向への移動が規制される。これにより、上ケース313と下ケース311とのシール部S3の隙間が広がるのを規制することができ、上ケース313下端が、正面スポンジシール322から離間するのを防止することができる。これにより、上ケース313と下ケース311とのシール部S3から現像剤が漏れるのを防止することができる。また、正面スポンジシール322の潰し量を抑えることができる。これにより、正面スポンジシール322のセルが完全につぶれるのを防止することができ、現像ケースの内圧が高まったときに、正面スポンジシール322を介して現像ケース内の空気を抜くことができ、現像ケースの内圧の上昇を抑制できる。
また、上ケース313がZ5方向と反対方向、下ケース311がZ6方向と反対方向に移動して、上ケース313と下ケース311とのシール部S3の隙間を狭める方向の移動も、正面規制シート801の折れ曲がり変形に対する抵抗により規制することができる。これにより、下ケース311や上ケース313の振動も抑えることができる。
また、正面規制シート801は、トナー飛散を防止する入口シール315を取り付けるための樹脂からなる台座部材315にまで延びており、この台座部材315にも貼り付けられている。これにより、正面規制シート801と現像ケースとの貼り付け面積を増やすことができ、良好に正面規制シート801を現像ケースに貼り付けることができる。
現像装置3の正面側は、近くに帯電装置2が配設され、さらに現像装置3の正面と帯電装置2との間に露光装置16からの書込み光Lが感光体1に照射されるための隙間を形成する必要がある。そして、近年装置の小型化の影響により、書込み光Lが通過するための隙間がますます狭くなってきている。そのため、正面規制シート801の厚みを、背面規制シート804の厚みよりも薄くするのが好ましい。これにより、書込み光Lが通過するための隙間を確保することができ、プロセスカートリッジの小型化を図ることができる。
また、本実施形態においては、図16に示したように、背面規制シート804の上部に接着層が設けられていない非接着層形成部が設けられている。図16(b)からわかるように、背面規制シート804の長手方向両端は、全域にわたって現像ケースに貼り付けられており、背面規制シート804内部の空気が、背面規制シート804の長手方向両端から抜けることがない。
背面規制シート804の上部に非接着層形成部814が設けられてい場合、背面規制シート804の長手方向中央部分も上ケース背面の下側の部分に貼り付けられ、背面規制シート804内が完全に密閉されてしまう。その結果、下部スポンジシール323や上部スポンジシールを介して抜け出た現像ケース内の空気を排気できず、経時の使用で、現像ケースの内圧が高くなってしまう。
一方、背面規制シート804の上部に非接着層形成部814を設けることで、少なくとも背面規制シート804の長手方向中央部分は、外部と連通する。これにより、そこから、下部スポンジシール323や上部スポンジシール321を介して抜け出た現像ケース内の空気を排気することができる。以下に、図18を用いて具体的に説明する。
図18は、下部スポンジシール323を介して抜け出た現像ケース内の空気の流れについて説明する図である。
まず、図18に示すように、背面規制シート804の長手方向の両側は、仕切ケースの長手方向に延びる補強リブに貼り付いている。従って、下部スポンジシール323長手方向両端付近から抜け出た空気は、上昇することができず、下ケース311の背面壁の内周と、仕切ケースの背面壁の外周との間を、図中矢印に示すように、長手方向中央へ移動する。仕切ケース312の長手方向中央部には、上記長手方向に延びる補強リブが存在していない。このため、長手方向中央部まで移動してきた空気は、ここで上昇し、仕切ケース312と背面規制シート804との隙間、上ケース313と背面規制シート804との隙間を通って排出される。このように、シール部S2から外部まで連通しており、下部スポンジシール323から抜け出た空気を、外部へ排気することができる。
上部スポンジシール321を介して抜け出た空気は、上ケース313と仕切ケース312との隙間を下降していき、仕切ケース312と背面規制シート804との隙間に到る。そして、仕切ケース312と背面規制シート804との隙間まで来ると、仕切ケース312と背面規制シート804との隙間を上昇し、上ケース313と背面規制シート804との隙間を通って排出される。このように、シール部S1から外部まで連通しており、上部スポンジシール321から抜け出た空気を、外部へ排気することができる。
また、先の図12(a)、図12(b)の傾斜部分は、シール性が弱いため、背面規制シート804により上ケース313の仕切ケース312に対する相対的な移動を規制しても、現像剤が漏れ出す可能性がある。しかし、現像剤が漏れ出したとしても、漏れ出した現像剤は、自重で落下し図18のDの箇所に留めることができる。これにより、漏れ出た現像剤により、装置を汚すことを抑制することができる。また、この漏れ出した現像剤が留まる箇所の上部は、上ケース313に背面規制シート804が貼り付いており、長手方向外側は、下ケース311に背面規制シート804が貼り付いている。また、長手方向内側も、仕切ケース312の上下方向に延びる補強リブに背面規制シート804が貼り付いている。このように、漏れ出した現像剤が留まる部分の周りは、背面規制シートのケースへの貼り付けで、現像剤が漏れ出すような空間がほとんどない。従って、プロセスカートリッジを取り出して、このプロセスカートリッジの姿勢を多少変更しても、背面規制シート804と現像ケースとの間に溜まった現像剤が容易に漏れ出すことがない。
また、図19に示すように、背面規制シート804の非接着層形成部814を増やしてもよい。これにより、下部スポンジシール323や上部スポンジシール321を介して抜け出た現像ケース内の空気を排気しやすくなり、現像ケース301の内圧上昇を良好に抑制できる。一方で、図19に示す構成とすると、背面規制シート804が仕切ケース312と上ケース313と長手方向両端にのみ貼り付くことになる。その結果、背面規制シート804による上ケース313の仕切ケース312に対する相対的な移動規制効果が弱くなる。このように、移動規制効果と、現像ケース301の内圧上昇を抑制効果は、トレードオフの関係となるため、これらを考慮して背面規制シート804の非接着層形成部814を決めるのが好ましい。
また、本実施形態では、背面規制シート804の上部に非接着層形成部814を設けることで、少なくとも背面規制シート804の長手方向中央部分を、外部と連通させているが、上ケースの背面の長手方向中央部分にリブを設け、背面規制シート804の上部長手方向中中央部分をこのリブにのみ貼り付けることで、外部と連通させてもよい。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
現像剤を担持して回転し、感光体1などの像担持体上の潜像を現像する現像ローラ302などの現像剤担持体と、現像剤を収容する、複数の部材(本実施形態では、上ケース313、仕切ケース312、下ケース311)を組み合わせて構成された現像ケース301などの現像剤収容部とを備えた現像装置3において、前記現像剤収容部を構成する複数の部材のうちのひとつである第1部材(仕切りケース312)と、この第1部材に組み合わされる第2部材(上ケース313および/または下ケース311)とに取り付けられ、第1部材の第2部材に対して離れる方向の相対移動を規制する規制シートなどの制部材を設けた。
これによれば、第1部材や第1部材に組み合わされる第2の部材の振動によって、第1の部材が第2の部材に対して離間する方向に相対的に移動しようとすると、その移動が規制部材により規制される。これにより、第1部材や第2部材の振動によって、第1部材と第2部材とが組み合わさる箇所の隙間が広がるのを抑制することができ、この箇所から現像剤収容部内の現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様2)
(態様1)において、現像ケース301などの現像剤収容部は、現像剤収容部の下部を構成する下ケース311などの下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切ケース312などの仕切部材と、現像剤収容部の上部を構成する上ケース313などの上部部材とを有し、背面規制シート804などの規制部材は、上部部材と仕切部材とに取り付けられ、上部部材の仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制する。
これによれば、実施形態で説明したように、シール部S1などの、上ケース313などの上部部材と仕切ケース312などの仕切部材とが組み合わさる箇所から現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、現像ケース301などの現像剤収容部は、現像剤収容部の下部を構成する下ケース311などの下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切ケース312などの仕切部材と、現像剤収容部の上部を構成する上ケース313などの上部部材とを有し、背面規制シート804などの規制部材は、下部部材と仕切部材とに取り付けられ、下部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制する。
これによれば、実施形態で説明したように、シール部S2などの、仕切ケース312などの仕切部材と下ケース311などの下部部材とが組み合わさる箇所から現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様4)
(態様1)において、現像ケース301などの現像剤収容部は、現像剤収容部の下部を構成する下ケース311などの下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切ケース312などの仕切部材と、現像剤収容部の上部を構成する上ケース313などの上部部材とを有し、背面規制シート804などの規制部材は、前記上部部材と前記仕切部材と前記下部部材とに取り付けられ、前記上部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制し、かつ、前記下部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制する。
これによれば、実施形態で説明したように、シール部S1などの、上ケース313などの上部部材と仕切ケース312などの仕切部材とが組み合わさる箇所およびシール部S2などの、仕切ケース312などの仕切部材と下ケース311などの下部部材とが組み合わさる箇所から現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
また、上ケース313などの上部部材の仕切ケース312などの仕切部材に対する離れる方向への相対的移動を規制する規制部材と、仕切部材の下ケース311などの下部部材に対する離れる方向の移動を規制する規制部材とをそれぞれ設ける場合に比べて、部品点数および組み付け工数を削減することができる。これにより、装置のコストダウンを図ることができる。
(態様5)
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、背面規制シート804などの規制部材は、現像ケース301などの現像剤収容部の外周面に設けられており、現像剤収容部の外周面と規制部材との間に、部材同士が組み合わさる箇所から抜け出た現像剤収容部内の空気を排気するための排気経路を有する。
これによれば、図18などを用いて説明したように、現像ケース301などの現像剤収容部の内圧が高まり、シール部S1やシール部S2などの部材同士が組み合わさる箇所から抜け出た空気を、排気経路を通って外部へ排気することができる。これにより、現像剤収容部の内圧上昇を抑制することができる。
(態様6)
(態様1)乃至(態様5)いずれかにおいて、規制部材は、現像ケース301などの現像剤収容部の外周面に設けられており、前記現像剤収容部の前記像担持体側に設けられた正面規制シート801などの規制部材の厚みを、他の箇所に設けられた背面規制シート804などの規制部材の厚みよりも薄くした。
これによれば、実施形態で説明したように、現像装置の前記像担持体側の周囲に配置される帯電装置2などの部材を現像装置に近接配置することができ、画像形成装置やプロセスカートリッジの小型化を図ることができる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、シール部S1,S2,S3などの現像剤収容部の部材同士が組み合わさる箇所には、スポンジシールなどの弾性部材が配設されており、現像剤収容部の部材同士は、弾性部材を押しつぶして、一方の部材に設けた組み付け爪部を、他方の部材に設けた組み付け穴部に嵌め込んで組み付けられる。
これによれば、接着や溶着などで部材同士を組み付ける場合に比べて、組み立てコストを低減することができる。かかる構成とすることで、組み付け爪部と組み付け穴部との間に多少のガタが生じてしまい、各部材が独立して振動するおそれがあるが、規制シートなどの規制部材を設けているので、かかる構成の組み付けを採用しても、シール部などの部材同士が組み合わさる箇所の隙間が広がるのを抑制することができ、組み合わさる箇所から現像剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様8)
感光体1などの像担持体と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段(本実施形態では、帯電装置2、露光装置16などで構成)と、該静電潜像を現像する現像装置3などの現像手段とを備えたプリンタ100などの画像形成装置において、上記現像手段として(態様1)乃至(態様7)に何れかの現像装置を用いる。
これによれば、現像手段から現像剤が漏れ出すのを抑制することができ、漏れ出した現像剤により装置内部が汚れるのを抑制することができる。
(態様9)
少なくとも感光体1などの像担持体と、現像装置3などの現像手段とを一体的に形成し、プリンタ100などの画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ17において、上記現像手段として(態様1)乃至(態様7)に何れかの現像装置を用いる。
これによれば、現像手段から現像剤が漏れ出すのを抑制することができ、漏れ出した現像剤によりプロセスカートリッジ内が汚れるのを抑制することができる。
1 感光体
2 帯電装置
3 現像装置
16 露光装置
17 プロセスカートリッジ
100 プリンタ
301 現像ケース
302 現像ローラ
304 供給室搬送部材
304a 供給室
305 回収室搬送部材
305a 回収室
306 仕切壁
307 初期現像剤収容室
308 ヒートシール
308a 引き抜き部
311 下ケース
311a 下部背面取り付け穴部
311b 正面取付け爪部
312 仕切ケース
312a 上部取り付け爪部
312b 下部取り付け爪部
312c 上端
312d 下端
312g 補強リブ
313 上ケース
313a 上部背面取り付け穴部
313b 上部正面取り付け穴部
313d 背面取り付け部
313e 正面取り付け部
320 現像剤
321 上部スポンジシール
322 正面スポンジシール
323 下部スポンジシール
341,342 ギヤ
801 正面規制シート
804 背面規制シート
814 非接着層形成部
S1,S2,S3 シール部
特開2006−126704号公報

Claims (9)

  1. 現像剤を担持して回転し、像担持体上の潜像を現像する現像剤担持体と、
    現像剤を収容する、複数の部材を組み合わせて構成された現像剤収容部とを備えた現像装置において、
    前記現像剤収容部を構成する複数の部材のうちのひとつである第1部材と、この第1部材に組み合わされる第2部材とに取り付けられ、前記第1部材の前記第2部材に対して離れる方向の相対移動を規制する規制部材を設け、
    前記規制部材は、前記現像剤収容部の外周面に設けられており、
    前記現像剤収容部の外周面と前記規制部材との間に、前記現像剤収容部の部材同士が組み合わさる箇所から抜け出た前記現像剤収容部内の空気を排気するための排気経路を有することを特徴とする現像装置
  2. 像剤を担持して回転し、像担持体上の潜像を現像する現像剤担持体と、
    現像剤を収容する、複数の部材を組み合わせて構成された現像剤収容部とを備えた現像装置において、
    前記現像剤収容部を構成する複数の部材のうちのひとつである第1部材と、この第1部材に組み合わされる第2部材とに取り付けられ、前記第1部材の前記第2部材に対して離れる方向の相対移動を規制する規制部材を設け、
    前記規制部材は、前記第1部材と、前記第2部材とにまたがって貼り付けられるシート部材であることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2に記載の現像装置において、
    前記規制部材は、前記現像剤収容部の前記像担持体側の箇所と、前記現像剤収容部の前記像担持体側の箇所以外の箇所とに設けられており、
    前記現像剤収容部の前記像担持体側の箇所に設けられた規制部材の厚みを、前記現像剤収容部の前記像担持体側の箇所以外の箇所に設けられた規制部材の厚みよりも薄くしたことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の現像装置において、
    前記現像剤収容部は、前記現像剤収容部の下部を構成する下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切部材と、前記現像剤収容部の上部を構成する上部部材とを有し、
    前記規制部材は、前記上部部材と前記仕切部材とに取り付けられ、前記上部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の現像装置において、
    前記現像剤収容部は、前記現像剤収容部の下部を構成する下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切部材と、前記現像剤収容部の上部を構成する上部部材とを有し、
    前記規制部材は、前記下部部材と前記仕切部材とに取り付けられ、
    前記下部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の現像装置において、
    前記現像剤収容部は、前記現像剤収容部の下部を構成する下部部材と、現像剤収容部内を仕切る仕切部材と、前記現像剤収容部の上部を構成する上部部材とを有し、
    前記規制部材は、前記上部部材と前記仕切部材と前記下部部材とに取り付けられ、前記上部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制し、かつ、前記下部部材の前記仕切部材に対して離れる方向の相対移動を規制することを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の現像装置において、
    前記現像剤収容部の部材同士が組み合わさる箇所には、弾性部材が配設されており、
    前記現像剤収容部の部材同士は、前記弾性部材を押しつぶして、一方の部材に設けた組み付け爪部を、他方の部材に設けた組み付け穴部に嵌め込んで組み付けられることを特徴とする現像装置。
  8. 像担持体と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像を現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
    上記現像手段として請求項1乃至7いずれか一項に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 少なくとも像担持体と、現像手段とを一体的に形成し、画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像手段として請求項1乃至7いずれか一項に記載の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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