JP2016185748A - ハンドルグリップ、およびハンドルグリップの内部筐体 - Google Patents

ハンドルグリップ、およびハンドルグリップの内部筐体 Download PDF

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Abstract

【課題】温度センサの破損や位置ずれを防止する。【解決手段】ハンドルグリップは、筒状の内部筐体110と、上記内部筐体110の外周側に設けられる発熱体120と、上記内部筐体110の外周側に設けられる温度センサ140と、上記内部筐体110、発熱体120、および温度センサ140を覆う被覆部材130とを備え、上記内部筐体110の外周面に凹部111が形成され、上記凹部111に上記温度センサ140が嵌め込まれている。【選択図】図1

Description

本発明は、オートバイやスノーモービル等に設けられるハンドルのグリップに関するものである。
二輪車等において人が握るハンドルのハンドルグリップでは、握る手を温めるためにヒータを内蔵したものがある。また、そのようなハンドルグリップでは、ヒータの発熱量などを制御するために温度センサを備えたものも知られている。具体的には、例えば、加熱用の抵抗配線が設けられてグリップスリーブに巻き付けられるフレキシブル回路の表面に、エポキシ樹脂製接着剤によってサーミスタを取り付けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。上記フレキシブル回路やサーミスタは、合成ゴムのモールド等によって覆われている。
特表2010−537894号公報
上記のようにフレキシブル回路の表面に接着されたサーミスタは、合成ゴムのモールドをする際に、流動する合成ゴムの流動圧が作用する。このため、サーミスタが破損したり、位置がずれて検出温度のばらつきが大きくなったりする虞があるという問題点を有していた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、温度センサの破損や位置ずれを容易に防止できるようにすることを目的としている。
第1の発明は、
ハンドルグリップであって、
筒状の内部筐体と、
上記内部筐体の外周側に設けられる発熱体と、
上記内部筐体の外周側に設けられる温度センサと、
上記内部筐体、発熱体、および温度センサを覆う被覆部材と、
を備え、
上記内部筐体の外周面に凹部が形成され、
上記凹部に上記温度センサが嵌め込まれていることを特徴とする。
このように温度センサが内部筐体の凹部に嵌め込まれていることによって、被覆部材をモールドする際に流動圧の影響を低減することができ、温度センサの破損を防止することが容易にできる。
本発明により、温度センサの破損や位置ずれを容易に防止できる。
実施形態のハンドルグリップ100の要部の構成を示す斜視図である。 実施形態の内部筐体110の要部の詳細を示す拡大斜視図である。 実施形態の温度センサ140の取り付け状態を示す正面図である。 実施形態の図3のIV-IV断面図である。 実施形態の図3のV-V断面図である。 変形例のハンドルグリップ100の要部の構成を示す斜視図である。 他の変形例のハンドルグリップ100の要部の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
ハンドルグリップ100は、図1に示すように、筒状の内部筐体110(グリップコア)の外周に、螺旋状の発熱体120が巻き付けられ、合成ゴム等から成る被覆部材130によりモールドされて構成されている。上記内部筐体110は、例えば可撓性のゴムや樹脂から形成されている。また、発熱体120は、例えばステンレス箔や銅箔等で形成された細幅帯状の金属箔で所定の抵抗値を有するように構成されている。
内部筐体110には、内部筐体110の長手方向に延びる溝状の凹部111が形成されている。上記凹部111の内部には、図2に示すように、内部筐体110の長手方向に適宜間隔を空けて突起112〜114が設けられている。また、凹部111の一部に、側壁が凹んだ幅広部115が形成されている。なお、突起112〜114は連続するように形成されてもよいが、適宜間隔が空けられている場合には、一般に、温度センサ140のリード線141・142を嵌め込む作業を容易にすることができる。
上記凹部111には、温度センサ140が嵌め込まれている。上記温度センサ140は、例えば、図3に示すように、サーミスタ等から成る検出素子143にリード線141・142が接続されて構成されている。上記リード線141・142は、図4、に示すように、凹部111の内壁と各突起112〜114との間に嵌め込まれている。また、検出素子143は、図5に示すように、凹部111の幅広部115に嵌まり込むように取り付けられている(なお、図5においては便宜上、検出素子143の断面は簡略化して描いている。)。より詳しくは、凹部111の幅広部115の壁面によって、ハンドルグリップ100の円周方向における検出素子143の位置が規定される一方、凹部111の突起113・114の間に検出素子143が配置されることによって、ハンドルグリップ100の長手方向における検出素子143の位置が規定されるようになっている。なお、上記リード線141・142、および検出素子143の少なくともいずれかが凹部111内に圧入されていることは、必須ではなく、隙間を空けて嵌め込まれていてもよいが、圧入されていることは、検出素子143を確実に保持することが容易になる点で好ましい。
ここで、ハンドルグリップ100の円周方向や、長手方向における温度センサ140の検出素子143の位置は特に限定されず、発熱体120の加熱制御に適するように設定されればよい。例えばハンドルグリップ100の円周方向における凹部111の位置は、ハンドルグリップ100が自動二輪車等の車両におけるハンドルに取り付けられた場合の前面側(車両の進行方向側)に設定することにより、走行時の風の影響を受けやすい部分の温度を検出しやすくすることができる。また、ハンドルグリップ100の長手方向における温度センサ140の位置は、上記長手方向の中央部付近に設定することにより、上記長手方向の平均的な温度を検出しやすくしたり、ハンドルグリップ100の端部よりも所定の距離だけ離れた位置に設定することにより、車両が転倒した場合に破損する可能性を低減したりすることができる。また、検出素子143と発熱体120との位置関係は、凹部111や幅広部115の形成位置によって種々に設定することができ、例えば、検出素子143に発熱体120が重なるようにして発熱体120の発熱程度が直接検出されやすいようにしたり、また、検出素子143に発熱体120が重ならないようにして被覆部材130の温度等が検出されやすいようにしたりしてもよい。
上記のように、温度センサ140が内部筐体110の凹部111内に嵌め込まれていることによって、被覆部材130をモールドする際に流動圧の影響を低減することができ、温度センサ140の破損を防止することが容易にできる。また、温度センサ140の位置ずれを防止することも容易にできるので、ハンドルグリップ100の温度検出の精度を向上させることも容易に可能になる。さらに、温度センサ140が内部筐体110の凹部111内に嵌め込まれていれば、被覆部材130の外側から押圧力が加わった場合でも、温度センサ140に作用する力が軽減されやすくなるので、温度センサ140の寿命低下を防止することなども容易にできる。また、温度センサ140を内部筐体110に粘着テープ等で固定したりしなくても位置決めすることが容易にできるので、製造工程の簡素化を図ることも容易にできる。
なお、リード線141・142や検出素子143は、凹部111の深さ方向に完全に埋め込まれていれば、被覆部材130のモールド時の流動圧の影響はより低減しやすくなるが、流動圧の影響を十分低減できれば、一部が嵌め込まれているだけでもよい。
また、温度センサ140のリード線141・142、および検出素子143を含む全体が凹部111内に嵌め込まれることは、温度センサ140の破損や位置ずれをより確実に防止しやすい点で好ましいが、これに限らず、温度センサ140の一部、例えば検出素子143の部分だけが嵌め込まれるなどしてもよい。また、凹部111の形状は、溝状に限らず、温度センサ140における嵌め込まれる部分の形状に対応していればよい。
また、内部筐体110は、必要に応じて、外周面に発熱体120が位置決めされる溝を形成してもよい。また、被覆部材130がモールド時に内部筐体110の内側に回り込むように貫通孔を形成し、被覆部材130の内部筐体110への固着強度を高め得るようにしてもよい。
(変形例)
発熱体120は、上記のように帯状の金属箔が螺旋状に巻き付けられるものに限らず、種々の形態の発熱体を用いることができ、例えば可撓性の樹脂から成る絶縁フィルムに発熱体パターンが形成されたものが用いられてもよい。より具体的には、例えば、図6に示すように、樹脂フィルム121に、ステンレス箔や銅箔等から成るハンドルグリップ100の長手方向に延びる帯状部が折り返される発熱体パターン122が設けられるようにしたり、図7に示すように、ハンドルグリップ100の円周方向に延びる帯状部が折り返される発熱体パターン122が設けられるようにしたりしてもよい。
上記のように絶縁フィルムに発熱体パターンが形成された発熱体120が用いられる場合には、発熱体パターン122の帯状部の幅や密度などを種々設定することによって発熱量分布を種々に設定することが容易にできる。また、前記のように細幅帯状で螺旋状の発熱体120が用いられる場合にも、帯状部の幅を狭めたり、切り書きや孔、スリットを設けるなどして、発熱量分布を種々に設定することが容易にできる。
そこで、例えば、単位面積当たりの発熱量が他よりも相対的に大きいヒートスポットがハンドルグリップ100の前面側に位置するようにして、走行時に風が当たることによる温度低下が小さくされるようにするなどしてもよい。また、そのようなヒートスポットの位置に、温度センサ140の検出素子143が配置されるようにしてもよい。
100 ハンドルグリップ
110 内部筐体
111 凹部
112 突起
112〜114 突起
115 幅広部
120 発熱体
121 樹脂フィルム
122 発熱体パターン
130 被覆部材
140 温度センサ
141・142 リード線
143 検出素子

Claims (7)

  1. 筒状の内部筐体と、
    上記内部筐体の外周側に設けられる発熱体と、
    上記内部筐体の外周側に設けられる温度センサと、
    上記内部筐体、発熱体、および温度センサを覆う被覆部材と、
    を備え、
    上記内部筐体の外周面に凹部が形成され、
    上記凹部に上記温度センサが嵌め込まれていることを特徴とするハンドルグリップ。
  2. 請求項1のハンドルグリップであって、
    上記温度センサの検出素子、または上記検出素子に接続される配線の少なくとも一方が、上記内部筐体の凹部に圧入されていることを特徴とするハンドルグリップ。
  3. 請求項1または請求項2のハンドルグリップであって、
    上記内部筐体の凹部に嵌め込まれた温度センサよりも上記内部筐体の外周側に、上記発熱体が設けられていることを特徴とするハンドルグリップ。
  4. 請求項1から請求項3のうち何れか1項のハンドルグリップであって、
    上記発熱体は、
    帯状の発熱体が上記内部筐体にらせん状に巻き付けられ、または
    パターン化された面状の発熱体が絶縁フィルムに配置されて、上記内部筐体に巻き付けられていることを特徴とするハンドルグリップ。
  5. 請求項1から請求項4のうち何れか1項のハンドルグリップであって、
    上記発熱体は、ハンドルグリップ上の位置に応じて単位面積当たりの発熱量が異なり、発熱量が少なくとも他の一部の位置より相対的に大きい位置に、上記温度センサが配置されていることを特徴とするハンドルグリップ。
  6. 請求項5のハンドルグリップであって、
    上記発熱体の発熱量が相対的に大きい位置は、ハンドルグリップが取り付けられる車両の進行方向前面側になる位置であることを特徴とするハンドルグリップ。
  7. 請求項1のハンドルグリップに用いられる上記凹部が形成されたハンドルグリップの内部筐体。
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