JP2016184499A - タブリード用積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】接着性、絶縁性、耐電解液性の全てを満たすタブリード用積層フィルムの提供。
【解決手段】熱融着性樹脂層(A)と熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40〜90重量部、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10〜60重量部であり、α−オレフィン(1)が炭素数11〜20個のα−オレフィンを、少なくとも1種を含んでおり、前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂又はブテン・プロピレン系樹脂を、少なくとも1種を含んでいるタブリード用積層フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】熱融着性樹脂層(A)と熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40〜90重量部、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10〜60重量部であり、α−オレフィン(1)が炭素数11〜20個のα−オレフィンを、少なくとも1種を含んでおり、前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂又はブテン・プロピレン系樹脂を、少なくとも1種を含んでいるタブリード用積層フィルム。
【選択図】なし
Description
本発明はタブリード用積層フィルムに関する。
近年、例えば、ノートパソコンや携帯電話などの電子機器の電源やハイブリッド自動車、燃料電池自動車や電気自動車のバッテリー等としてフィルムからなる容器に包装された二次電池が利用されている。
従来から、二次電池は、フィルム状の正極と負極がセパレーターを介して相対しており、その間に非水系電解質が介在して充放電を可能にしている。そして前記正極および負極からは、金属からなるタブリード材によって外部に電気を取り出すことが出来るようになっている。一般的には正極側タブリード材としてアルミ、負極側タブリード材として銅が用いられている。これらは、アルミ箔などの金属箔にポリオレフィン等からなるシーラントを積層した気密性の高いラミネートフィルムからなる袋で被覆されている。
このとき、タブリード材はタブリード用積層フィルムを介してラミネートフィルムと接着される。積層フィルムはあらかじめタブリード材とラミネートフィルムが接する部分に設けておくことでラミネートフィルムとタブリード材との間に介在させる。
よってタブリード用積層フィルムは金属からなるタブリード材とラミネートフィルムを接着させる接着性、非水系電解液を外部に漏洩させない耐電解液性、外部から水分を電池内部へ侵入させない低透湿性、ラミネートフィルムとタブリード材が接することで短絡(ショート)することを防ぐ絶縁性、金属への接着性が非水系電解液によって接着性が低下しないことなどが求められている。特に、二次電池はここ数年で大容量化又は大電流化の要望が高くなってきている。
大容量化の要望に応えるためには、二次電池を構成する電池セルを大きくする必要がある。電池セルが大きくなることで従来よりもタブリードとラミネートフィルムの間に生じる歪みが大きくなり、タブリード用積層フィルムには、その歪みに耐える接着性が要求されている。また、従来よりも使用する非水系電解液が多くなり、タブリード用積層フィルムが前記電解液に接する機会が増えることで、タブリード用積層フィルムの接着性が低下することがあった。こんため、タブリード用積層フィルムには従来よりも耐電解液性が要求されている。
一方、大電流化の要望に応えるためには、タブリードの断面積(厚さ)を大きくする必要がある。タブリードが厚くなることで、ラミネートフィルムとタブリードを加熱圧着で貼り合せる際、タブリードの角に生じる力が大きくなってきており、その力に耐える絶縁性(耐熱性)が要求されている。以上のように、ここ数年でタブリード用積層フィルムへの要求レベルが高くなってきており、従来のタブリード用積層フィルムではこの要望に応えることができなくなってきた。
例えば、特許文献1には、4−メチル−1−ペンテン系樹脂からなる耐熱性樹脂層を用いたタブリード用積層フィルムが開示されている。熱融着性樹脂層に4−メチル−1−ペンテン系樹脂を含む組成物を用いた場合、絶縁性は十分であるが、タブリードとタブリード用積層フィルムの界面で容易に剥離することがあった。また、熱融着性樹脂層に4−メチル−1−ペンテン系樹脂を含まない組成物を用いた場合、耐熱性樹脂層と熱融着性樹脂層の界面で容易に剥離することがあった。
また、特許文献2には、4−メチル−1−ペンテン単独重合体と炭素数が2〜20のα−オレフィンとの共重合体に、α−オレフィン重合体等をブレンドした樹脂を耐熱性樹脂層に用いたタブリード用積層フィルムが開示されているが、α−オレフィン重合体を選択して絶縁性を確保した場合、接着性が不足となり、接着性を確保した場合、絶縁性が不足となった。
特許文献1及び特許文献2のいずれの場合も、電解液の影響で常態の時よりも接着性が低下することが分かっており、耐電解液性も不足していた。
タブリード用積層フィルムの接着性と絶縁性の要求レベルが高くなり、従来の技術では、接着性、絶縁性、耐電解液性の全ての特性を満たすことが難しかった。
かかる課題を解決するために本発明者は鋭意検討の結果、本発明の変性ポリオレフィン系樹脂によって、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は以下の内容をなす。
1)変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする熱融着性樹脂層(A)と、変性ポリプロピレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂のうちの一種以上と変性エチレン・ブテン系樹脂とエチレン・ブテン系樹脂のうちの一種以上を必須成分とする熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40重量部以上90重量部以下、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10重量部以上60重量部以下であり、α−オレフィン(1)が炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでおり、前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
2)α−オレフィン系樹脂(2)がポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
3)変性ポリプロピレン系樹脂がエチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
1)変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする熱融着性樹脂層(A)と、変性ポリプロピレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂のうちの一種以上と変性エチレン・ブテン系樹脂とエチレン・ブテン系樹脂のうちの一種以上を必須成分とする熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40重量部以上90重量部以下、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10重量部以上60重量部以下であり、α−オレフィン(1)が炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでおり、前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
2)α−オレフィン系樹脂(2)がポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
3)変性ポリプロピレン系樹脂がエチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とするタブリード用積層フィルム。
変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする熱融着性樹脂層(A)と、変性ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂と変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40重量部以上90重量部以下、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10重量部以上60重量部以下であり、α−オレフィン(1)が炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでおり、前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルムにより、接着性、絶縁性、耐電解液性の全ての特性を満たすタブリード用積層フィルムを提供することが出来る。
本発明の一実施形態について説明すれば以下の通りである。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
<ポリプロピレン系樹脂>
本発明のタブリード用積層フィルムに使用されるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を構成する単量体100重量部に対して50重量部以上がプロピレンである樹脂である。ポリプロピレン系樹脂は、例えば、プロピレンと炭素数が2〜20個のα−オレフィンを共重合して得られた樹脂を含むことができ、適宜ポリオレフィン系樹脂を含むことができる。
本発明のタブリード用積層フィルムに使用されるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を構成する単量体100重量部に対して50重量部以上がプロピレンである樹脂である。ポリプロピレン系樹脂は、例えば、プロピレンと炭素数が2〜20個のα−オレフィンを共重合して得られた樹脂を含むことができ、適宜ポリオレフィン系樹脂を含むことができる。
ポリオレフィン系樹脂とは炭素数が2〜20個のα−オレフィンを単独、複数種重合して得られる樹脂である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレンとブテンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−ブテン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリプロピレン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。具体的には、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ホモポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・1−ブテン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。また、これらを任意の比率で混合した樹脂も好適に用いることが出来る。
ポリプロピレン系樹脂としては、120℃以上での加熱圧着時に流動しやすく、80℃以下では変性ポリプロピレン系樹脂層の膜強度を維持するため、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体又はブロック共重合体が好適に用いられることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂の融点は80℃以上180℃以下であることが好ましい。また、230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが0.1g/10min以上、100g/10min未満であることが好ましく、変性ポリプロピレン系樹脂の原料に用いる場合、変性ポリプロピレン系樹脂の230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが0.1g/10min以上、100g/10min未満となるようにポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。
<変性ポリプロピレン系樹脂>
本発明のタブリード用積層フィルムに使用される変性ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を、エチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性した樹脂である。エチレン性二重結合を含む化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のα、β−不飽和カルボン酸又はα、β−不飽和カルボン酸無水物又はα、β−不飽和カルボン酸エステルが挙げられる。特に、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物、無水マレイン酸、マレイン酸の少なくとも1種でグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂が金属の接着強度を高める点で好ましく、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物でグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂は、金属への接着性だけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層の密着性を高め層間で剥がれにくくなり、接着強度がさらに高くなる点で好ましい。エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物としては、特に限定なく種々のものを用いることができる。このような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどを挙げることができる。これらの中では、金属材料との接着性を得るためには(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましい。
本発明のタブリード用積層フィルムに使用される変性ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を、エチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性した樹脂である。エチレン性二重結合を含む化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のα、β−不飽和カルボン酸又はα、β−不飽和カルボン酸無水物又はα、β−不飽和カルボン酸エステルが挙げられる。特に、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物、無水マレイン酸、マレイン酸の少なくとも1種でグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂が金属の接着強度を高める点で好ましく、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物でグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂は、金属への接着性だけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層の密着性を高め層間で剥がれにくくなり、接着強度がさらに高くなる点で好ましい。エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物としては、特に限定なく種々のものを用いることができる。このような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどを挙げることができる。これらの中では、金属材料との接着性を得るためには(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましい。
エチレン性二重結合を含む化合物の使用量は、特に制限されないが、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、0.1〜7重量部であることがより好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましい。0.1重量部より少ないと接着性が十分でない場合がある。一方、10重量部より多いと、残留するエチレン性二重結合を含む化合物が多くなり、物性に悪影響を与える場合がある。
ポリプロピレン系樹脂を、エチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性する際、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の単量体を併用してもよい。その他の単量体としては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げられる。
芳香族ビニル化合物を用いた場合、ポリプロピレンなどの分子鎖切断型ポリプロピレンへのグラフトの際に分子鎖の切断が抑制され、高い分子量を保ったまま、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む単量体を高い比率で導入することができるので好ましい。
芳香族ビニル化合物を例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。中でもスチレンが特に好ましい。
その他の単量体の使用量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜7重量部であることがより好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましい。使用量が少なすぎるとラジカル開始剤を併用した場合に、変性ポリプロピレン系樹脂のMFR(メルトフローレート)が低くなりすぎ、フィルム成形時に厚み制御が難しくなることがあった。一方、使用量が10重量部を超えるとエチレン性二重結合を含む化合物の量にもよるが、系中でエチレン性二重結合を含む化合物と、その他の単量体の重合体の副生成物が多くなり、フィッシュアイの原因になることがあった。
上記ポリプロピレン系樹脂とエチレン性二重結合を含む化合物、さらに必要に応じて芳香族ビニル化合物を、ラジカル開始剤の存在下で加熱して反応させることにより、変性ポリプロピレン樹脂を得ることができる。
ラジカル開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物などを挙げることができる。例示するならば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、そのようなラジカル開始剤としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの1種または2種以上が挙げられる。
ラジカル開始剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲内にあることが好ましく、0.2〜3重量部の範囲内にあることがより好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、5重量部を超えると流動性、機械的特性の低下を招くことがある。
グラフト変性のための反応としては、特に制限されないが、溶液反応、含浸反応、溶融反応などを用いることができる。特に、溶融反応が簡便で好ましい。
溶融反応は、ポリプロピレン系樹脂とラジカル開始剤、エチレン性二重結合を含む化合物、さらに必要に応じ添加されるその他の単量体を、ポリプロピレン系樹脂の溶融下、混練する方法である。
溶融混練時の加熱温度は、100〜300℃であることが、ポリプロピレン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間は、通常30秒間〜60分間である。
溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、溶融混練を複数回繰返してもよい。
変性ポリプロピレン系樹脂には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、脱水剤、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予めポリプロピレン系樹脂に添加されているものであってもよく、変性ポリプロピレン樹脂の原料であるポリプロピレン系樹脂をグラフト変性させる際に添加されるものであってもよく、また変性ポリプロピレン樹脂を製造したのちに適宜の方法でこの変性ポリプロピレン樹脂に添加されるものであってもよい。混合する方法は特に限定されることはないが、変性ポリプロピレン系樹脂と種々化合物をタンブラー、リボンブレンダー等の混合機に入れ混合する方法、変性ポリプロピレン樹脂を溶融反応で製造する場合は、溶融反応させる溶融混練装置で混合する方法等が挙げられる。
また、変性ポリプロピレン系樹脂には、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等を便宜の方法で混合することができる。
変性ポリプロピレン系樹脂の融点は80℃以上、180℃以下の融点を含むことが好ましい。変性ポリプロピレン系樹脂のMFR(230℃、荷重2.16kg)は、0.1g/10min以上、100g/10min未満であることが好ましい。
変性ポリプロピレン系樹脂の融点は80℃以上、180℃以下の融点を含むことが好ましい。変性ポリプロピレン系樹脂のMFR(230℃、荷重2.16kg)は、0.1g/10min以上、100g/10min未満であることが好ましい。
<変性エチレン・ブテン系樹脂及びエチレン・ブテン系樹脂>
エチレン・ブテン系樹脂はエチレンとブテンの共重合体、又はエチレンとブテンに適宜2〜20個のα−オレフィンを共重合して得られた樹脂を主成分とし、適宜ポリオレフィン系樹脂を含むことができる。変性エチレン・ブテン系樹脂は、エチレン・ブテン系樹脂を、エチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性した樹脂である。変性する方法は変性ポリプロピレン系樹脂と同様の手法を用いることができる。変性エチレン・ブテン系樹脂、エチレン・ブテン系樹脂を熱融着性樹脂層に含むことで、変性ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂のみの時よりも低温で熱融着できるようになるだけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層との密着性が向上し、結果としてラミネートフィルムとタブリード材が剥がれにくくすることが可能となる。変性エチレン・ブテン系樹脂及びエチレン・ブテン系樹脂は、熱融着性樹脂層を構成する樹脂100重量部に対して、5重量部以上45重量部以下が好ましく、5重量部以上40重量部以下が低温での熱融着性、作業性の面でさらに好ましい。5重量部未満の場合、低温での熱融着性が低くなるだけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂との密着性が低くなり接着性強度が低くなることがあった。45重量部以上の場合、表面タックが大きく作業性が悪くなることがあった。エチレン・ブテン系樹脂のガラス転移温度は30℃以上、100℃未満が低温加工時の熱融着性の面で好ましく、40℃以上90℃以下は作業性、熱融着性の点でさらに好ましい。また、熱融着性樹脂層における変性エチレン・ブテン系樹脂及びエチレン・ブテン系樹脂の融解熱は変性ポリプロピレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂よりも小さいが1J/g以上であることが好ましい。
エチレン・ブテン系樹脂はエチレンとブテンの共重合体、又はエチレンとブテンに適宜2〜20個のα−オレフィンを共重合して得られた樹脂を主成分とし、適宜ポリオレフィン系樹脂を含むことができる。変性エチレン・ブテン系樹脂は、エチレン・ブテン系樹脂を、エチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性した樹脂である。変性する方法は変性ポリプロピレン系樹脂と同様の手法を用いることができる。変性エチレン・ブテン系樹脂、エチレン・ブテン系樹脂を熱融着性樹脂層に含むことで、変性ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂のみの時よりも低温で熱融着できるようになるだけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層との密着性が向上し、結果としてラミネートフィルムとタブリード材が剥がれにくくすることが可能となる。変性エチレン・ブテン系樹脂及びエチレン・ブテン系樹脂は、熱融着性樹脂層を構成する樹脂100重量部に対して、5重量部以上45重量部以下が好ましく、5重量部以上40重量部以下が低温での熱融着性、作業性の面でさらに好ましい。5重量部未満の場合、低温での熱融着性が低くなるだけでなく、熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂との密着性が低くなり接着性強度が低くなることがあった。45重量部以上の場合、表面タックが大きく作業性が悪くなることがあった。エチレン・ブテン系樹脂のガラス転移温度は30℃以上、100℃未満が低温加工時の熱融着性の面で好ましく、40℃以上90℃以下は作業性、熱融着性の点でさらに好ましい。また、熱融着性樹脂層における変性エチレン・ブテン系樹脂及びエチレン・ブテン系樹脂の融解熱は変性ポリプロピレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂よりも小さいが1J/g以上であることが好ましい。
<熱融着性樹脂層>
熱融着性樹脂層(A)は、変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする。熱融着性樹脂層(A)はタブリードに直接接する。一方、熱融着性樹脂層(B)は、変性ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする。熱融着性樹脂層(B)はタブリードとは反対側の層である。
熱融着性樹脂層(A)は、変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする。熱融着性樹脂層(A)はタブリードに直接接する。一方、熱融着性樹脂層(B)は、変性ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする。熱融着性樹脂層(B)はタブリードとは反対側の層である。
熱融着性樹脂層は、変性ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、変性エチレン・ブテン系樹脂以外に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂等の合成樹脂、または酸化防止剤、金属不活性剤、脱水剤、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
<耐熱性樹脂層>
本発明の耐熱性樹脂層(C)は主成分として耐熱性樹脂を含む。耐熱性樹脂層(C)は、タブリードとラミネートフィルムの間にタブリード用積層フィルムを配置し、加熱圧着でタブリードとラミネートフィルムを熱融着させる際に、タブリード用積層フィルムが肉痩せして、タブリードとラミネートフィルムで導通しない程度の耐熱性が必要である。タブリードとラミネートフィルムの放熱が大きいとタブリード用積層フィルムに熱が伝わりにくくなることがあり、加熱圧着の条件(圧力、時間)で熱の伝わり方が変わる。このため、タブリード用積層フィルムに伝わる熱量を考慮する必要があるが、本発明ではタブリードとラミネートフィルムが導通する加熱温度が160℃以上が好ましく、180℃以上がさらに好ましく、200℃以上が特に好ましい。
本発明の耐熱性樹脂層(C)は主成分として耐熱性樹脂を含む。耐熱性樹脂層(C)は、タブリードとラミネートフィルムの間にタブリード用積層フィルムを配置し、加熱圧着でタブリードとラミネートフィルムを熱融着させる際に、タブリード用積層フィルムが肉痩せして、タブリードとラミネートフィルムで導通しない程度の耐熱性が必要である。タブリードとラミネートフィルムの放熱が大きいとタブリード用積層フィルムに熱が伝わりにくくなることがあり、加熱圧着の条件(圧力、時間)で熱の伝わり方が変わる。このため、タブリード用積層フィルムに伝わる熱量を考慮する必要があるが、本発明ではタブリードとラミネートフィルムが導通する加熱温度が160℃以上が好ましく、180℃以上がさらに好ましく、200℃以上が特に好ましい。
<耐熱性樹脂>
本発明の耐熱性樹脂は4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含む。4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体のα−オレフィン(1)は炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでいる。α−オレフィン(1)としては、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられるが、中でも1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセンがα−オレフィン系樹脂(2)との相溶性が良い点で好ましく、1−ヘキサデセンと1−オクタデセンの両方を用いることがα−オレフィン系樹脂(2)との相溶性が良い点でさらに好ましい。α−オレフィン(1)が炭素数11個未満の場合、α−オレフィン系樹脂(2)との相溶性と、耐熱性樹脂層としての耐熱性を両立することが難しいことがあった。又熱融着性樹脂層と剥がれやすくなり、接着強度が低くなることがあった。α−オレフィン(1)の炭素数が20個より多いと4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体のペレットにタックが生じ、取り扱いが難しいことがあった。
α−オレフィン系樹脂(2)は、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいる。前記樹脂は、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体と相溶性が比較的良く、熱融着層との密着性を向上させることができる。また、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体の耐熱性を極端に低下させない点で好ましい。さらに、耐電解液性の面でポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂が特に好ましい。本発明の熱融着性樹脂層には変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を含んでおり、耐熱性樹脂層にポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂等のブテンを含む樹脂を用いることで熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層の密着性が向上し、層間で剥がれにくくなり、結果としてラミネートフィルムとタブリードが剥がれにくくなる。
本発明の耐熱性樹脂は4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含む。4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体のα−オレフィン(1)は炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでいる。α−オレフィン(1)としては、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられるが、中でも1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセンがα−オレフィン系樹脂(2)との相溶性が良い点で好ましく、1−ヘキサデセンと1−オクタデセンの両方を用いることがα−オレフィン系樹脂(2)との相溶性が良い点でさらに好ましい。α−オレフィン(1)が炭素数11個未満の場合、α−オレフィン系樹脂(2)との相溶性と、耐熱性樹脂層としての耐熱性を両立することが難しいことがあった。又熱融着性樹脂層と剥がれやすくなり、接着強度が低くなることがあった。α−オレフィン(1)の炭素数が20個より多いと4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体のペレットにタックが生じ、取り扱いが難しいことがあった。
α−オレフィン系樹脂(2)は、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいる。前記樹脂は、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体と相溶性が比較的良く、熱融着層との密着性を向上させることができる。また、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体の耐熱性を極端に低下させない点で好ましい。さらに、耐電解液性の面でポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂が特に好ましい。本発明の熱融着性樹脂層には変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を含んでおり、耐熱性樹脂層にポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂等のブテンを含む樹脂を用いることで熱融着性樹脂層と耐熱性樹脂層の密着性が向上し、層間で剥がれにくくなり、結果としてラミネートフィルムとタブリードが剥がれにくくなる。
耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体は40重量部以上90重量部以下であることが好ましいが、50重量部以上80重量部以下であることがより好ましい。また耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、α−オレフィン系樹脂(2)は10重量部以上60重量部以下であることが好ましいが、20重量部以上50重量部以下であることがより好ましい。
α−オレフィン系樹脂(2)のガラス転移温度は30℃以上180℃未満が好ましい。
α−オレフィン系樹脂(2)のガラス転移温度は30℃以上180℃未満が好ましい。
耐熱性樹脂に用いられる、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)は、変性ポリプロピレン系樹脂と同様の方法でエチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性することができる。また、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体又はα−オレフィン系樹脂(2)のいずれかをエチレン性二重結合を含む化合物でグラフト変性することもできる。
耐熱性樹脂は4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)以外に、4−メチル−1−ペンテンと、炭素数が11個未満のα−オレフィンの共重合体を、耐熱性、熱融着性樹脂層との密着性を阻害しない程度で含むことができる。また、ポリオレフィン系樹脂を、耐熱性、熱融着性樹脂層との密着性を阻害しない程度で含むことができる。
耐熱性樹脂は4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)以外に、4−メチル−1−ペンテンと、炭素数が11個未満のα−オレフィンの共重合体を、耐熱性、熱融着性樹脂層との密着性を阻害しない程度で含むことができる。また、ポリオレフィン系樹脂を、耐熱性、熱融着性樹脂層との密着性を阻害しない程度で含むことができる。
<タブリード用積層フィルム>
タブリード用積層フィルムは、熱融着性樹脂層(A)と熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)を挟んだ三層構造である。製造方法は特に限定しないが、耐熱性樹脂層(C)をフィルムで取得した後に、熱融着性樹脂層(A)、熱融着性樹脂層(B)を押出ラミで積層することが可能である。また熱融着性樹脂層(A)、耐熱性樹脂層(C)、熱融着性樹脂層(B)を同時に押出す共押出で製造することもできる。本発明におけるタブリード用積層フィルムは、熱融着性樹脂層(A)(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性を向上させているため、同時に溶融させ押出する共押出で、層間で剥がれにくい信頼性の高いタブリード用積層フィルムを得ることが可能となった。α−オレフィン(1)を特定とすることで、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体とα−オレフィン(2)との相溶性が向上する。また、α−オレフィン(2)の融点を、熱融着性樹脂層に含まれる変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂の融点を近づけることで、熱融着性樹脂層(A)及び(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性を向上させることができる。α−オレフィン(2)の融点と、熱融着性樹脂層に含まれる変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂の融点の差が60℃以内であることが、熱融着性樹脂層(A)及び(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性をさらに向上させる点で好ましい。タブリード用積層フィルムを共押出で製造する場合、熱融着性樹脂層(A)、熱融着性樹脂層(B)、耐熱性樹脂層(C)のMFR(測定温度260℃、荷重2.16kg)は、3g/10min以上、50g/10min未満が好ましく、5g/10min以上、40g/10min以下がさらに好ましい。MFRが3g/10min未満の場合、メルトフラクチャーが形成しやすくなることがあった。また、MFRが50g/10min以上の場合、タブリード用積層フィルムの幅方向の厚みムラが大きくなることがあった。製膜温度における熱融着性樹脂層(A)及び(B)のMFRは、耐熱性樹脂層(C)のMFRの0.5倍以上、2倍未満とすることは各層の幅方向の厚みムラを小さくし、特性を安定させる点で好ましい。
タブリード用積層フィルムは、熱融着性樹脂層(A)と熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)を挟んだ三層構造である。製造方法は特に限定しないが、耐熱性樹脂層(C)をフィルムで取得した後に、熱融着性樹脂層(A)、熱融着性樹脂層(B)を押出ラミで積層することが可能である。また熱融着性樹脂層(A)、耐熱性樹脂層(C)、熱融着性樹脂層(B)を同時に押出す共押出で製造することもできる。本発明におけるタブリード用積層フィルムは、熱融着性樹脂層(A)(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性を向上させているため、同時に溶融させ押出する共押出で、層間で剥がれにくい信頼性の高いタブリード用積層フィルムを得ることが可能となった。α−オレフィン(1)を特定とすることで、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体とα−オレフィン(2)との相溶性が向上する。また、α−オレフィン(2)の融点を、熱融着性樹脂層に含まれる変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂の融点を近づけることで、熱融着性樹脂層(A)及び(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性を向上させることができる。α−オレフィン(2)の融点と、熱融着性樹脂層に含まれる変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂の融点の差が60℃以内であることが、熱融着性樹脂層(A)及び(B)と耐熱性樹脂層(C)の密着性をさらに向上させる点で好ましい。タブリード用積層フィルムを共押出で製造する場合、熱融着性樹脂層(A)、熱融着性樹脂層(B)、耐熱性樹脂層(C)のMFR(測定温度260℃、荷重2.16kg)は、3g/10min以上、50g/10min未満が好ましく、5g/10min以上、40g/10min以下がさらに好ましい。MFRが3g/10min未満の場合、メルトフラクチャーが形成しやすくなることがあった。また、MFRが50g/10min以上の場合、タブリード用積層フィルムの幅方向の厚みムラが大きくなることがあった。製膜温度における熱融着性樹脂層(A)及び(B)のMFRは、耐熱性樹脂層(C)のMFRの0.5倍以上、2倍未満とすることは各層の幅方向の厚みムラを小さくし、特性を安定させる点で好ましい。
タブリード用積層フィルムの厚みと幅は、実用上に問題がなければ特に制限しないが、厚みは50μm以上、300μm未満が好ましく、幅は3mm以上、30mm未満が好ましい。タブリード用積層フィルムの接着強度は30N/15mm以上が好ましく、40N/15mm以上がさらに好ましい。
<タブリードへのタブリード用積層フィルムの貼合方法>
タブリード用積層フィルムはタブリードに貼り合わせる。貼り合わせる際、変性ポリオレフィン系樹脂層がタブリードに接するように貼り合わせる必要がある。貼り合わせる方法は特に制限しないが、加熱圧着させてタブリードにタブリード用積層フィルムを貼合することが好ましい。
タブリード用積層フィルムはタブリードに貼り合わせる。貼り合わせる際、変性ポリオレフィン系樹脂層がタブリードに接するように貼り合わせる必要がある。貼り合わせる方法は特に制限しないが、加熱圧着させてタブリードにタブリード用積層フィルムを貼合することが好ましい。
<ラミネートフィルムとタブリードの貼合方法>
ラミネートフィルムとタブリードは、ラミネートフィルム内側の接着層とタブリード用積層フィルムで接着する。接着方法は加熱圧着させることが一般的である。
ラミネートフィルムとタブリードは、ラミネートフィルム内側の接着層とタブリード用積層フィルムで接着する。接着方法は加熱圧着させることが一般的である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
<融点測定>
樹脂を製膜温度260℃で、厚さ100μmのフィルムをTダイ製膜した後、当該フィルムを23℃、55%で72時間保管した。その後、DSC Q1000(TAインスツルメント社製)を用いて融点を測定した。測定条件は室温から−20℃まで冷却した後に、−20℃〜250℃の温度範囲を昇温速度10℃/min測定し融点を算出した。融点は1回目の測定結果を採用した。
樹脂を製膜温度260℃で、厚さ100μmのフィルムをTダイ製膜した後、当該フィルムを23℃、55%で72時間保管した。その後、DSC Q1000(TAインスツルメント社製)を用いて融点を測定した。測定条件は室温から−20℃まで冷却した後に、−20℃〜250℃の温度範囲を昇温速度10℃/min測定し融点を算出した。融点は1回目の測定結果を採用した。
<接着強度測定>
ラミネートフィルムは、化成処理したアルミニウム箔(厚み40μm)の片面に接着剤を介してナイロンフィルム(厚さ25μm)を積層し、前記アルミニウム箔のもう一方の面に、変性ポリプロピレン樹脂とポリプロピレンフィルム(厚み30μm)をその順に積層したものを用いた。前記ラミネートフィルム(縦100mm×横25mm)とクロメート処理したアルミニウム板(厚さ100μm、縦50mm×横25mm)との間に、タブリード用積層フィルム(縦25mm×横25mm)の熱融着性樹脂層(B)側をラミネートフィルム側に配置し、150℃に設定した簡易ラミネート機(ラミパッカー LPD3226 Meister6 フジプラ株式会社製)にて0.5m/分の線速で1度熱ラミし、仮圧着を行なった。その後、ヒートシールテスターTP−701−B(テスター産業)にて、200℃(上下加熱)、10秒、0.5MPaで本圧着し、測定サンプルを作製した。仮圧着及び本圧着の際、タブリード用積層フィルムが無い部分で、ラミネートフィルムとアルミニウム板が直接貼り付かないようにするため、ラミネートフィルムとアルミニウム板の間に、表面を離型処理したPETフィルム(厚み25μm)を配置した。
接着強度は、測定サンプルのアルミニウム板側をSUS板(厚さ:1mm)に接着剤で接着させた後、ラミネートフィルムをオートグラフで180°方向にトラバース速度50mm/minで引張り、引き剥がし強度を測定した。前記引き剥がし強度の幅(横)15mm換算の値を接着強度とした。
ラミネートフィルムは、化成処理したアルミニウム箔(厚み40μm)の片面に接着剤を介してナイロンフィルム(厚さ25μm)を積層し、前記アルミニウム箔のもう一方の面に、変性ポリプロピレン樹脂とポリプロピレンフィルム(厚み30μm)をその順に積層したものを用いた。前記ラミネートフィルム(縦100mm×横25mm)とクロメート処理したアルミニウム板(厚さ100μm、縦50mm×横25mm)との間に、タブリード用積層フィルム(縦25mm×横25mm)の熱融着性樹脂層(B)側をラミネートフィルム側に配置し、150℃に設定した簡易ラミネート機(ラミパッカー LPD3226 Meister6 フジプラ株式会社製)にて0.5m/分の線速で1度熱ラミし、仮圧着を行なった。その後、ヒートシールテスターTP−701−B(テスター産業)にて、200℃(上下加熱)、10秒、0.5MPaで本圧着し、測定サンプルを作製した。仮圧着及び本圧着の際、タブリード用積層フィルムが無い部分で、ラミネートフィルムとアルミニウム板が直接貼り付かないようにするため、ラミネートフィルムとアルミニウム板の間に、表面を離型処理したPETフィルム(厚み25μm)を配置した。
接着強度は、測定サンプルのアルミニウム板側をSUS板(厚さ:1mm)に接着剤で接着させた後、ラミネートフィルムをオートグラフで180°方向にトラバース速度50mm/minで引張り、引き剥がし強度を測定した。前記引き剥がし強度の幅(横)15mm換算の値を接着強度とした。
常態の接着強度は、測定サンプルを23℃、55%RHで24時間保管した後に、接着強度を測定した。アニール後の接着強度は、測定サンプルを80℃、24時間保管した後に、2時間以内に接着強度を測定した。電解液浸漬後の接着強度は、電解液(EC:PC:DEC(25:5:70v/v%)(キシダ化学)に、浸漬した状態で80℃、24時間保管した後に、電解液で洗浄し、2時間以内に接着強度を測定した。
<絶縁性試験>
タブリード用積層フィルムのみの絶縁性を評価するため、ラミネートフィルムの代わりにアルミニウム箔を用いた。アルミニウム箔(厚み40μm、縦50mm×横50mm)とクロメート処理したアルミニウム板(厚さ100μm、縦50mm×横15mm)との間に、タブリード用積層フィルム(縦35mm×横25mm)を配置し、アルミニウム箔とアルミニウム板の間にテスターを接続した。その後、ヒートシールテスターTP−701−B(テスター産業)にて、圧力0.5MPa、時間60秒で、温度を160℃、180℃、200℃に変更して加熱圧着し、抵抗値が大幅に低下しない最高温度を測定した。
タブリード用積層フィルムのみの絶縁性を評価するため、ラミネートフィルムの代わりにアルミニウム箔を用いた。アルミニウム箔(厚み40μm、縦50mm×横50mm)とクロメート処理したアルミニウム板(厚さ100μm、縦50mm×横15mm)との間に、タブリード用積層フィルム(縦35mm×横25mm)を配置し、アルミニウム箔とアルミニウム板の間にテスターを接続した。その後、ヒートシールテスターTP−701−B(テスター産業)にて、圧力0.5MPa、時間60秒で、温度を160℃、180℃、200℃に変更して加熱圧着し、抵抗値が大幅に低下しない最高温度を測定した。
<タック評価>
シリンダー及びダイス温度200〜250℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに樹脂を投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスから、溶融物を鏡面状態である金属製の冷却ロール上に落とした。その後、冷却ロールの回転数を制御し、厚み100μmのフィルムを得た。シリンダー及びダイス温度は溶融物の溶融状態を見ながら、厚み100μnのフィルムが得られる温度に設定した。
シリンダー及びダイス温度200〜250℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに樹脂を投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスから、溶融物を鏡面状態である金属製の冷却ロール上に落とした。その後、冷却ロールの回転数を制御し、厚み100μmのフィルムを得た。シリンダー及びダイス温度は溶融物の溶融状態を見ながら、厚み100μnのフィルムが得られる温度に設定した。
得られたフィルムは、冷却ロールに接した面同士を合わせて、2kg荷重をかけてロールでフィルムを1回押し当てた。その後、フィルム同士が貼り付いていないものを「○」、ほとんど貼り付いていないものを「△」、貼り付いているものを「×」とした。
<MFR測定>
メルトインデクサーで測定条件230℃又は260℃、荷重2.16kgの条件で10分間に流れる樹脂量を測定した。
メルトインデクサーで測定条件230℃又は260℃、荷重2.16kgの条件で10分間に流れる樹脂量を測定した。
<変性ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂>
樹脂成分とその比率(重量部)を変更し、変性ポリプロピレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂を得た。樹脂成分とその比率を表1、表2に示す。
樹脂成分とその比率(重量部)を変更し、変性ポリプロピレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂を得た。樹脂成分とその比率を表1、表2に示す。
●変性PP−1(X/Y)
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.7重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部、グリシジルメタクリレート4重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性ポリプロピレン系樹脂(変性PP−1(X/Y))のペレットを得た。
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.7重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部、グリシジルメタクリレート4重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性ポリプロピレン系樹脂(変性PP−1(X/Y))のペレットを得た。
●変性PP−2(X/Y)
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.7重量部、無水マレイン酸4重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性ポリプロピレン系樹脂(変性PP−2(X/Y))のペレットを得た。
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.7重量部、無水マレイン酸4重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性ポリプロピレン系樹脂(変性PP−2(X/Y))のペレットを得た。
●変性PP−3(X/Y)
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:95℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:95℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
●変性PP−4(X/Y)
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
●変性PP−5(X/Y)
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:72℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:72℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
●変性PP−6(X/Y)
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:30℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:30℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外は変性PP−1(X/Y)と同様にして得た。
●PP−1(X/Y)
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練及び脱気を実施した後に水冷してポリオレフィン系樹脂(PP−1(X/Y))のペレットを得た。
樹脂成分100重量部に対して、エチレンを少量含むポリプロピレン系樹脂をX重量部とエチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)をY重量部をホッパー口よりシリンダー温度220℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練及び脱気を実施した後に水冷してポリオレフィン系樹脂(PP−1(X/Y))のペレットを得た。
●PP−2(X/Y)
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外はPP−1(X/Y)と同様にして得た。
エチレン・ブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)の代わりにエチレン・ブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を用いること以外はPP−1(X/Y)と同様にして得た。
<耐熱性樹脂>
4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)の樹脂成分とその比率を変更し、耐熱性樹脂を得た。樹脂成分とその比率を表3に示す。
4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)の樹脂成分とその比率を変更し、耐熱性樹脂を得た。樹脂成分とその比率を表3に示す。
●HR−1
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を80重量部と、ポリブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部をホッパー口よりシリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして耐熱性樹脂(HR−1)のペレットを得た。その際、前記樹脂のMFR(260℃)が20g/10minとなるように、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)の添加量を調整した。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を80重量部と、ポリブテン系樹脂(融点:90℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部をホッパー口よりシリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして耐熱性樹脂(HR−1)のペレットを得た。その際、前記樹脂のMFR(260℃)が20g/10minとなるように、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)の添加量を調整した。
●HR−2
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−3
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部、ポリプロピレン系樹脂(融点:165℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリブテン系樹脂(融点:50℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部、ポリプロピレン系樹脂(融点:165℃、MFR(230℃):7g/10min)を20重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−4
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−5
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.3重量部をホッパー口よりシリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン2重量部、グリシジルメタクリレート2重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性耐熱性樹脂(HR−5)のペレットを得た。前記樹脂のMFR(260℃)は20g/10minであった。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量と、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.3重量部をホッパー口よりシリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン2重量部、グリシジルメタクリレート2重量部を加え、溶融混練及び脱気を実施した後にストランドを水冷後カットして変性耐熱性樹脂(HR−5)のペレットを得た。前記樹脂のMFR(260℃)は20g/10minであった。
●HR−6
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を50重量部と、4−メチル−1−ペンテンとプロピレンの共重合体(融点:165℃、MFR(230℃):3g/10min)を10重量部、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を50重量部と、4−メチル−1−ペンテンとプロピレンの共重合体(融点:165℃、MFR(230℃):3g/10min)を10重量部、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−7
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を40重量部と、4−メチル−1−ペンテンとペンテン及びデセンの共重合体(融点:237℃、MFR(260℃):3g/10min)を10重量部、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を50重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を40重量部と、4−メチル−1−ペンテンとペンテン及びデセンの共重合体(融点:237℃、MFR(260℃):3g/10min)を10重量部、ブテン・プロピレン系樹脂(融点:93℃、MFR(230℃):7g/10min)を50重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−8
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−9
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとペンテン及びデセンの共重合体(融点:237℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとペンテン及びデセンの共重合体(融点:237℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−10
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:165℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:165℃、MFR(230℃):7g/10min)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−11
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリエチレン系樹脂(融点:110℃)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を60重量部と、ポリエチレン系樹脂(融点:110℃)を40重量部用い、HR−1と同様にして得た。
●HR−12
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を30重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を70重量部用い、HR−1と同様にして得た。
樹脂成分100重量部に対して、4−メチル−1−ペンテンとヘキサデセン及びオクタデセンの共重合体(融点:227℃、MFR(260℃):3g/10min)を30重量部と、ポリプロピレン系樹脂(融点:124℃、MFR(230℃):7g/10min)を70重量部用い、HR−1と同様にして得た。
(実施例1)
単軸押出機(φ20mm、L/D=25)(A)(B)(C)を三層押出ダイ(幅200mm、リップクリアランス0.6mm)に接続し、熱融着性樹脂層(A)に繋がる単軸押出機(A)に変性PP−1(80/20)のペレット、熱融着性樹脂層(B)に繋がる単軸押出機(B)に変性PP−1(80/20)のペレット、耐熱性樹脂層(C)に繋がる単軸押出機(C)にHR−1のペレットを投入し、回転数50rpmで、シリンダー及び、樹脂が合流するアダプタ、三層押出ダイを260℃に加熱し、金属製の冷却ロールで冷却し、三層フィルムを得た。三層フィルムは熱融着性樹脂層(A)/耐熱性樹脂層(C)/熱融着性樹脂層(B)の三層構造であった。その後、幅25mmにスリットしてタブリード用積層フィルムを得た。タブリード用積層フィルムの厚みは100μmで、熱融着性樹脂層(A)(B)の厚みは各々35μm、耐熱性樹脂層(C)の厚みは30μmであった。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(φ20mm、L/D=25)(A)(B)(C)を三層押出ダイ(幅200mm、リップクリアランス0.6mm)に接続し、熱融着性樹脂層(A)に繋がる単軸押出機(A)に変性PP−1(80/20)のペレット、熱融着性樹脂層(B)に繋がる単軸押出機(B)に変性PP−1(80/20)のペレット、耐熱性樹脂層(C)に繋がる単軸押出機(C)にHR−1のペレットを投入し、回転数50rpmで、シリンダー及び、樹脂が合流するアダプタ、三層押出ダイを260℃に加熱し、金属製の冷却ロールで冷却し、三層フィルムを得た。三層フィルムは熱融着性樹脂層(A)/耐熱性樹脂層(C)/熱融着性樹脂層(B)の三層構造であった。その後、幅25mmにスリットしてタブリード用積層フィルムを得た。タブリード用積層フィルムの厚みは100μmで、熱融着性樹脂層(A)(B)の厚みは各々35μm、耐熱性樹脂層(C)の厚みは30μmであった。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例2)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−2を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−2を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例3)
単軸押出機(A)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(B)にPP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−3を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(B)にPP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−3を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例4)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−3(90/10)、単軸押出機(C)にHR−4を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−3(90/10)、単軸押出機(C)にHR−4を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例5)
単軸押出機(A)に変性PP−4(60/40)、単軸押出機(B)にPP−2(60/40)、単軸押出機(C)にHR−5を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)に変性PP−4(60/40)、単軸押出機(B)にPP−2(60/40)、単軸押出機(C)にHR−5を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例6)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−5(70/30)、単軸押出機(C)にHR−6を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−5(70/30)、単軸押出機(C)にHR−6を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例7)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−7を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−7を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例8)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(50/50)、単軸押出機(C)にHR−1を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(50/50)、単軸押出機(C)にHR−1を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(実施例9)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−6(55/45)、単軸押出機(C)にHR−3を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−6(55/45)、単軸押出機(C)にHR−3を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表4にまとめた。
(比較例1)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−8を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−8を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
(比較例2)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−9を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−9を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
(比較例3)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(100/0)、単軸押出機(C)にHR−10を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(100/0)、単軸押出機(C)にHR−10を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
(比較例4)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−11を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−1(70/30)、単軸押出機(C)にHR−11を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
(比較例5)
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−12を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
単軸押出機(A)(B)に変性PP−2(80/20)、単軸押出機(C)にHR−12を投入する以外は実施例1と同様にした。接着強度(常態、アニール後、電解液浸漬後)、絶縁性、タックの評価を表5にまとめた。
Claims (3)
- 変性ポリプロピレン系樹脂と、変性エチレン・ブテン系樹脂又はエチレン・ブテン系樹脂を必須成分とする熱融着性樹脂層(A)と、変性ポリプロピレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂のうちの一種以上と変性エチレン・ブテン系樹脂とエチレン・ブテン系樹脂のうちの一種以上を必須成分とする熱融着性樹脂層(B)の間に耐熱性樹脂層(C)が形成されたタブリード用積層フィルムであって、耐熱性樹脂層(C)が、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体及びα−オレフィン系樹脂(2)を含み、
耐熱性樹脂層を構成する樹脂を100重量部とした時、4−メチル−1−ペンテンとα−オレフィン(1)の共重合体が40重量部以上90重量部以下、及びα−オレフィン系樹脂(2)が10重量部以上60重量部以下であり、
α−オレフィン(1)が炭素数11個〜20個のα−オレフィンの内、少なくとも1種を含んでおり、
前記α−オレフィン系樹脂(2)がポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とするタブリード用積層フィルム。 - α−オレフィン系樹脂(2)がポリブテン系樹脂、ブテン・プロピレン系樹脂の内、少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のタブリード用積層フィルム。
- 変性ポリプロピレン系樹脂がエチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタブリード用積層フィルム。
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-
2015
- 2015-03-26 JP JP2015064132A patent/JP2016184499A/ja active Pending
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