JP2002279946A - 電池のリード線用フィルム及びそれを用いた電池用包装材料 - Google Patents

電池のリード線用フィルム及びそれを用いた電池用包装材料

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JP2002279946A JP2001077712A JP2001077712A JP2002279946A JP 2002279946 A JP2002279946 A JP 2002279946A JP 2001077712 A JP2001077712 A JP 2001077712A JP 2001077712 A JP2001077712 A JP 2001077712A JP 2002279946 A JP2002279946 A JP 2002279946A
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力也 山下
Masataka Okushita
正隆 奥下
Kazuki Yamada
一樹 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池包装において、ポリプロピレン系樹脂をヒ
ートシール層とする外装体に電池本体を挿入してその周
縁をヒートシールして密封する際に、ヒートシールの熱
と圧力によって外装体のバリア層とリード線とがショー
トすることなく安定して密封可能な電池のリード線用フ
ィルム及びそれを用いた電池用包装材料を提供する。 【解決手段】内面にヒートシール性を有する積層体から
なる外装体の周縁シール部に、細長の板または棒状の金
属からなるリード線本体を挟持して、前記外装体の周縁
部を密封シールする際に、前記積層体とリード線本体と
の間に介在させるフィルムを、少なくとも、ポリプロピ
レン樹脂(A)とエチレン成分が3%〜10%のエチレ
ンとプロピレンとの共重合体からなる不飽和カルボン酸
グラフトプロピレン樹脂に酸変性ポリプロピレン樹脂に
他のエチレン成分を含む共重合体樹脂をブレンドした樹
脂(B)とを共押出し製膜したA/Bの構成からなるフ
ィルムをゲル分率5%〜70%に架橋したフィルムとす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の電池のリード線用フ
ィルム及びそれを用いた電池用包装材は、防湿性、耐内
容物性を有する、液体または固体有機電解質(高分子ポ
リマー電解質)を持つリチウム電池、または燃料電池、
コンデンサ、キャパシタ等に用いる包装材料であって電
池本体を包装する外装体と前記電池のリード線部と外装
体との間に介在させるリード線用フィルム及びそれを用
いたリード線、電池用包装材、該包装材を外装体とする
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明における電池とは、化学的エネル
ギーを電気的エネルギーに変換する素子を含む物、例え
ば、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、燃料
電池等や、または、液体、固体セラミック、有機物等の
誘電体を含む液体コンデンサ、固体コンデンサ、二重層
コンデンサ等の電解型コンデンサを示す。電池の用途と
しては、パソコン、携帯端末装置(携帯電話、PDA
等)、ビデオカメラ、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄
電池、ロボット、衛星等に用いられる。前記電池の外装
体としては、金属をプレス加工して円筒状または直方体
状に容器化した金属製缶、あるいは、プラスチックフィ
ルム、金属箔等のラミネートにより得られる複合フィル
ムからなる積層体を袋状にしたもの(以下、外装体)が
用いられていた。電池の外装体として、次のような問題
があった。金属製缶においては、容器外壁がリジッドで
あるため、電池自体の形状が決められてしまう。そのた
め、ハード側を電池にあわせる設計をするため、該電池
を用いるハードの寸法が電池により決定されてしまい形
状の自由度が少なくなる。そのため、前記袋状の外装体
を用いる傾向にある。前記外装体の材質構成は、電池と
しての必要な物性、加工性、経済性等から、少なくとも
基材層、バリア層、ヒートシール層と前記各層を接着す
る接着層からなり、必要に応じて中間層を設けることが
ある。電池の前記構成の積層体からパウチを形成し、ま
たは、少なくとも片面をプレス成形して電池の収納部を
形成して電池本体を収納し、パウチタイプまたは、エン
ボスタイプ(蓋体を被覆して)において、それぞれの周
縁の必要部分をヒートシールにより密封することによっ
て電池とする。前記ヒートシール層としては、ヒートシ
ール層同士のヒートシール性とともにリード線(金属)
に対してもヒートシール性を有することが求められ、金
属接着性を有する酸変性ポリオレフィン樹脂をヒートシ
ール層とすることでリード線部との密着性は確保され
る。
【0003】しかし、酸変性ポリオレフィン樹脂を外装
体のヒートシール層として積層すると、一般的なポリオ
レフィン樹脂と比較してその加工性が劣ること、また、
コストが高いこと等のために、外装体のヒートシール層
として一般的なポリオレフィン樹脂層とし、リード線部
にヒートシール層とリード線との両方に熱接着可能なリ
ード線用フィルムを介在させる方法が採用されていた。
具体的には、図9(a)に示すように、リード線4と積
層体10’のヒートシール層14’との間に、金属と外
装材のヒートシール層との双方に対してヒートシール性
を有するリード線用フィルム6’を介在させることによ
り、リード線部での密封性を確保していた。前記リード
線用フィルムとしては、前記不飽和カルボングラフトポ
リオレフィン、金属架橋ポリエチレン、エチレンまたは
プロピレンとアクリル酸、またはメタクリル酸との共重
合物からなるフィルムを用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電池の外装体
(以下、外装体)を構成する積層体のヒートシール層が
ポリプロピレン系樹脂からなる場合、電池本体を外装体
に収納し、その周縁をシールして密封するが、例えば、
酸変性ポリプロピレン単層からなるリード線用フィルム
6’を用いる場合、リード線が存在する部分において、
図9(b)に示すように、ヒートシールのための熱と圧
力によって前記外装体のヒートシール層14’とリード
線用フィルム層6’とがともに溶融し、また、加圧によ
って加圧部の領域の外に押出されることがある。その結
果、外装体10’のバリア層12’であるアルミニウム
箔と金属からなるリード線4’とが接触(S)しショー
トすることがあった。本発明の目的は、電池包装におい
て、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂をヒ
ートシール層とする外装体に電池本体を挿入してその周
縁をヒートシールして密封する際に、ヒートシールの熱
と圧力によって外装体のバリア層とリード線とがショー
トすることなく安定して密封可能な電池のリード線用フ
ィルム及びそれを用いた電池用包装材料を提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。請求項1に記載した
発明は、内面にヒートシール性を有する積層体からなる
外装体の周縁シール部に、細長の板または棒状の金属か
らなるリード線本体を挟持して、前記外装体の周縁部を
密封シールする際に、前記積層体とリード線本体との間
に介在させるフィルムが、少なくとも、ポリプロピレン
樹脂(A)とエチレン成分が3%〜10%のエチレンと
プロピレンとの共重合体からなる不飽和カルボン酸グラ
フトプロピレン樹脂に酸変性ポリプロピレン樹脂に他の
エチレン成分を含む共重合体樹脂をブレンドした樹脂
(B)とを共押出し製膜したA/Bの構成からなるフィ
ルムをゲル分率5%〜80%に架橋したフィルムである
ことを特徴とする電池のリード線用フィルムからなる。
請求項2に記載した発明は、他のエチレンを含む共重合
体樹脂が、エチレンとプロピレンとブテンの3共重合体
樹脂であり、ブレンドした前記共重合体樹脂がブレンド
後の樹脂中のエチレン成分が7%以上となるようにブレ
ンドした樹脂であること特徴とするものである。請求項
3に記載した発明は、他のエチレンを含む共重合体樹脂
が、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン、プロピ
レンとブテンの少なくとも1つから選ばれた共重合体で
あって、前記不飽和カルボン酸グラフトプロピレン樹脂
に対し、前記他のエチレンを含む共重合体樹脂を、ブレ
ンド後の樹脂中のエチレン成分が7%以上となるように
ブレンドした樹脂であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、他のエチレンを含む共重合体
樹脂が、エチレンとプロピレンとブテンの3共重合体樹
脂と、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン、プロ
ピレンとブテンの少なくとも1つから選ばれた共重合体
であって、前記不飽和カルボン酸グラフトプロピレン樹
脂に対し、前記他のエチレンを含む共重合体樹脂を、ブ
レンド後の樹脂中のエチレン成分が7%以上となるよう
にブレンドした樹脂であることを特徴とするものであ
る。請求項5に記載の発明は、前記リード線本体に、請
求項1〜請求項4のいずれかに記載のリード線用フィル
ムが部分的に装着されたことを特徴とするリード線から
なる。請求項6に記載の発明は、少なくとも基材層、接
着層、アルミニウム、化成処理層、ポリオレフィン系樹
脂のヒートシール層から構成される外装体を形成し、電
池本体を挿入し、周縁をヒートシールする際に、前記外
装体とリード線との間に請求項1〜請求項4のいずれか
に記載のリード線用フィルムを介在させることを特徴と
する電池用包装材料からなる。請求項7に記載の発明
は、少なくともリード線を有する電池本体が、請求項6
に記載の包装材料により形成された外装体に封入され、
密封されていることを特徴とする電池からなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、防湿性、耐内容物性、
及び、生産性がよく、ポリオレフィン系樹脂のヒートシ
ール層からなる電池用包装材料を用いて外装体を形成
し、電池本体を包装する際に、リード線部での密封性を
確保し、特にリード線部における外装体のバリア層との
ショートを起こさないリード線用フィルムに関し、他の
樹脂をブレンドした酸変性ポリプロピレン系樹脂とポリ
プロピレンを共押出しで製膜してゲル分率5%〜80%
に架橋されることを特徴とするものである。以下、本発
明について、図等を利用して更に詳細に説明するが電池
としてはイオン電池を具体例として説明する。
【0007】図1は、本発明のリード線用フィルムを説
明する図で、(a)リード線用フィルムの層構成を示す
断面図、(b)電池リード線、外装体、リード線用フィ
ルムの材質及び位置関係(片側)を説明する図、(c)
リード線部での、ヒートシール前のリード線とリード線
用フィルムと外装体とが接した状態を説明する断面図、
(d)および(e)はヒートシール後のリード線部の模
式断面図である。図2は、電池用包装材料とリード線と
の接着におけるリード線用フィルムの装着方法を説明す
る斜視図である。図3は、本発明におけるリード線用フ
ィルムのリード線と外装体との間への介在方法を説明す
る図である。図4は、電池のパウチタイプの外装体を説
明する斜視図である。図5は、電池のエンボスタイプの
外装体を説明する斜視図である。図6は、エンボスタイ
プにおける成形を説明する、(a)斜視図、(b)エン
ボス成形された外装体本体、(c)X2−X2部断面図、
(d)Y1部拡大図である。図7は、電池の外装体を形
成する積層体の層構成例を示す断面図である。 図8
は、電池の外装体を形成する他の積層体の層構成例を示
す断面図である。
【0008】電池のリード線としては、細長の板状また
は棒状の金属からなり、いた状のリード線用としては、
厚さが50〜2000μm、 巾 が2.5〜20mm程
度であって、その材質としては、 AL、Cu(Niメ
ッキを含む)、Ni、等である。また、電池の外装体の
ヒートシール層は該ヒートシール層同士がヒートシール
可能な樹脂により形成される。リード線に直接ヒートシ
ール可能な樹脂をヒートシール層とすることか望ましい
が、前述したように、一般的なポリオレフィン例えばポ
リエチレンやポリプロピレンの単体、またはブレンド物
の単層あるいは多層構成からなる樹脂物をヒートシール
層とし、リード線と該ヒートシール層とは、リード線用
フィルムにより相互にヒートシールして密封する方法が
とられている。
【0009】電池の外装体は、電池本体の性能を長期に
わたって維持する性能を有することが求められ、基材
層、バリア層、ヒートシール層等を各種のラミネート法
によって積層している。特に、電池の外装体(以下、外
装体)を構成する積層体のヒートシール層がポリオレフ
ィン系樹脂等からなる場合、電池本体を外装体に収納
し、その周縁をシールして密封する際、リード線が存在
する部分において、例えば、リード線用フィルムとして
酸変性ポリオレフィンを用いる場合、図9(a)及び図
9(b)に示すようにヒートシールのための熱と圧力に
よって前記外装体のヒートシール層とリード線用フィル
ム層とがともに溶融し、また、加圧によって、絶縁層と
なっていた外装体のバリア層12’より内側の層、及
び、リード線用フィルム層6’が、ともに加圧部の領域
の外に押出されることがある。その結果、外装体のバリ
ア層12’であるアルミニウム箔と金属からなるリード
線本体4’とが接触しショートSすることがあった。
【0010】本発明者らは、前記ショートを防止するこ
とについて、鋭意研究の結果、リード線用フィルムの材
質及び構成を変更することで、前記課題を解決し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。すなわち、本
発明のリード線用フィルムとして、図1(a)及び図1
(b)に示すように金属であるリード線4と外装体のヒ
ートシール層14との間に、次のようなリード線用フィ
ルム6を介在させるが、該フィルムは、少なくとも、ポ
リプロピレン樹脂(A)とエチレン成分が3%〜10%
のエチレンとプロピレンとの共重合体からなる不飽和カ
ルボン酸グラフトプロピレン樹脂に酸変性ポリプロピレ
ン樹脂に他のエチレン成分を含む共重合体樹脂をブレン
ドした樹脂(B)とを共押出し製膜したA/Bの構成か
らなるフィルムをゲル分率5%〜80%に架橋したフィ
ルムからなる。本発明のリード線用フィルムにおける前
記他のエチレン成分を含む共重合体としては、エチレン
とプロピレンとブテンとの3成分共重合体、エチレンと
プロピレン、エチレンとブテン、プロピレンとブテン等
の各共重合体である。
【0011】本発明にいう前記ゲル分率は、架橋ポリオ
レフィンの電子線、紫外線、ガンマ線、熱架橋などによ
る架橋の程度を示す指標で、キシレン等の溶媒に不溶に
なった架橋ポリオレフィン樹脂中のゲル(不溶になった
高分子鎖)の割合を表わすものである。
【0012】本発明においては、酸変性ポリプロピレン
をリード線用フィルムとして用いる場合に、ヒートシー
ル時の熱と圧力による前記ショートの発生防止のため
に、前記のようなブレンド方法によって課題を解決する
ことができたが前記ゲル分率が5%未満ではショートの
回避効果がなく、また、ゲル分率が70%を超えるゲル
分率とすると、密封シールにおける十分なシール強度が
得られない。
【0013】通常の酸変性ポリプロピレン及びポリプロ
ピレンは、電子線照射によって分解するが、酸変性ポリ
プロピレン及びポリプロピレンに、ポリエチレン成分、
ブテン成分、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共
重合体からなるターポリマー成分、密度が900kg/
3の低結晶のエチレンとブテンの共重合体、非晶性の
エチレンとプロピレンの共重合体、プロピレンα・オレ
フィン共重合体成分等を5%以上添加しエチレン成分が
7%以上にすると電子線架橋することで分子内で架橋が
起こり、室温下では勿論融点以上の高温下での機械的強
度、例えば引張り強度、突き刺し強度、圧縮強度が向上
する。例えば、エチレンとブテンとプロピレンの3成分
共重合体からなるターポリマー成分を10%添加された
融点145℃の酸変性ポリプロピレン及びポリプロピレ
ンをゲル分率が20%及び50%となるように電子線架
橋を施した樹脂物は、未電子線架橋の樹脂物に比べ19
0℃、面圧1.0MPa,3秒での高温においても、圧
縮ひずみ量が少なく、未電子架橋品の圧縮ひずみ量がが
70%に対し、20%ゲル分率樹脂物では50%、50
%ゲル分率品では35%となる。
【0014】また、同じ厚さで比較した場合でもこのよ
うに電子線架橋された酸変性ポリプロピレン及びポリプ
ロピレンは、未電子線架橋の酸変性ポリプロピレンに比
べヒートシール時にタブ4にある微少なエッジ(いわゆ
る、バリ)で発生するピンホールによるショートも防止
する効果がある。酸変性ポリプロピレン樹脂としては、
不飽和カルボン酸がグラフトされたランダムタイプポリ
プロピレン、または、ブロックタイプポリプロピレンを
用いることができる。また、ポリプロピレンとしてはホ
モタイプ、ランダムタイプポリプロピレン、または、ブ
ロックタイプポリプロピレンを用いることができる。更
に、これら酸変性ポリプロピレン及びポリプロピレンと
エチレン成分を含む共重合体である、エチレンとプロピ
レンとブテンとの3成分共重合体、エチレンとプロピレ
ン、エチレンとブテン、プロピレンとブテン等の各共重
合体からなるブレンド物には、ポリエチレン樹脂(高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、密度0.9g/cm3
以下のポリエチレン樹脂、ブタジエンゴム等を適宜添加
することができる。
【0015】本発明のリード線用フィルムは、ポリプロ
ピレン樹脂と酸変性ポリプロピレンに他のエチレン成分
を含む共重合体樹脂をブレンドした樹脂とを共押出し製
膜し、ゲル分率が5%〜80%に架橋するものである
が、酸変性ポリプロピレン(不飽和カルボン酸グラフト
ポリプロピレン)樹脂とこれらのブレンドする他のエチ
レン成分を含む共重合体樹脂中のエチレン成分量の総量
が7%以上となるようにブレンドすることが望ましい。
【0016】酸変性ポリプロピレンにブレンドする他の
エチレン成分を含む共重合体は、前記エチレンとプロピ
レンとブテンの3共重合体樹脂のみであってもよいし、
エチレンとプロピレン、エチレンとブテン、プロピレン
とブテンの共重合体のうち少なくとも1つでもよいし、
更に、前記4種のうち少なくとも2つを共重合体をブレ
ンドしてもよい。また、これらのブレンド物には、ポリ
エチレン樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、密
度0.9g/cm3以下のポリエチレン樹脂、ブタジエ
ンゴム等を適宜添加することができる。これらエチレン
成分を含む共重合体は、ポリプロピレン樹脂にブレンド
することもできる。すなわち、酸変性ポリプロピレン樹
脂とポリプロピレンに他のエチレン成分を含む共重合体
樹脂をブレンドした樹脂とを共押出し製膜し、ゲル分率
が5%〜80%に架橋するものであるが、ポリプロピレ
ン樹脂とこれらのブレンドする他のエチレン成分を含む
共重合体樹脂中のエチレン成分量の総量が7%以上とな
るようにブレンドすることが望ましい。
【0017】ポリプロピレンにブレンドする他のエチレ
ン成分を含む共重合体は、前記エチレンとプロピレンと
ブテンとの3共重合体樹脂のみであってもよいし、エチ
レンとプロピレン、エチレンとブテン、プロピレンとブ
テンの共重合体のうち少なくとも1つでもよいし、更
に、前記4種のうち少なくとも2つを共重合体をブレン
ドしてもよい。また、これらのブレンド物には、ポリエ
チレン樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、密
度0.9g/cm3以下のポリエチレン樹脂、ブタジエ
ンゴム等を適宜添加することができる。
【0018】また、これらエチレン成分を含む共重合体
は、ポリプロピレン樹脂及び酸変性ポリプロピレン両方
にブレンドすることもできる。すなわち、エチレン成分
を含む共重合体樹脂をブレンドした酸変性ポリプロピレ
ン樹脂とエチレン成分を含む共重合体樹脂をブレンドし
たポリプロピレン樹脂とを共押出し製膜し、ゲル分率が
5%〜80%に架橋するものであるが、酸変性ポリプロ
ピレン(不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン)樹
脂及びポリプロピレン樹脂に対し、これらにブレンドす
る他のエチレン成分を含む共重合体樹脂中のエチレン成
分量の総量が7%以上となるようにブレンドすることが
望ましい。ポリプロピレン及び酸変性ポリプロピレン
(不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン)樹脂にブ
レンドする他のエチレン成分を含む共重合体は、前記エ
チレンとプロピレンとブテンの3共重合体樹脂のみであ
ってもよいし、エチレンとプロピレン、エチレンとブテ
ン、プロピレンとブテンの共重合体のうち少なくとも1
つでもよいし、更に、前記4種のうち少なくとも2つを
共重合体をブレンドしてもよい。また、これらのブレン
ド物には、ポリエチレン樹脂(高密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、密度0.9g/cm3以下のポリエチレン
樹脂、ブタジエンゴム等を適宜添加することができる。
【0019】該ポリプロピレン及び酸変性ポリプロピレ
ンの層比は、適宜選定することができ概ね、ポリプロピ
レン:酸変性ポリプロピレンが5:95から95:5で
ある。
【0020】以上の如くにして得られる本発明の電池の
用リード線用フィルム6を外装体とリード線との間に介
在させて密封シールをした場合に、密封シール後のシー
ル部は図1(d)に示すようにリード線用フィルム層の
他のエチレン成分を含む共重合体をブレンドした酸変性
ポリプロピレン樹脂層あるいは他のエチレン成分を含む
共重合体をブレンドしたポリプロピレン樹脂層または他
のエチレン成分を含む共重合体をブレンドした酸変性ポ
リプロピレン樹脂とポリプロピレン樹脂層が外装体のバ
リア層とリード線との間に残存し、前記密封のための
熱、圧力によっても膜状の層として残存して、外装体の
バリア層とリード線とのショートを防止する絶縁層とし
て機能する。
【0021】該リード線用フィルム20の層厚は、使用
されるリード線の厚さの1/3以上あればよく、例え
ば、100μmの厚さのリード線であれば、リード線用
フィルム20の総厚は概ね30μm以上あればよい。
【0022】電池用包装材料は電池本体を包装する外装
体を形成するものであって、その外装体の形式によっ
て、図4に示すようなパウチタイプと、図5(a)、図
5(b)または図5(c)に示すようなエンボスタイプ
とがある。前記パウチタイプには、三方シール、四方シ
ール等及びピロータイプ等の袋形式があるが、図4は、
ピロータイプとして例示している。エンボスタイプは、
図5(a)に示すように、片面に凹部を形成してもよい
し、図5(b)に示すように、両面に凹部を形成して電
池本体を収納して周縁の四方をヒートシールして密封し
てもよい。また、図5(c)に示すような折り部をはさ
んで両側に凹部形成して、電池を収納して3辺をヒート
シールする形式もある。
【0023】外装体のヒートシール層14として金属に
対してヒートシール性を持たない材質とした時に、前述
のように、外装体5とリード線4との間にリード線用フ
ィルム6を介在させるがその具体的方法は、例えば、図
2(a)及び図2(b)に示すように、電池本体2のリ
ード線4の密封シール部の上下にリード線用フィルム6
をおいて(実際には仮着シールにより固定して)外装体
5に挿入しリード線部を挟持した状態でヒートシールす
ることによって密封する。
【0024】リード線用フィルム6のリード線4への介
在方法として、図2(d)または図2(e)に示すよう
に、リード線4の所定の位置にリード線用フィルム6の
フィルムを巻き付けてもよい。リード線4とリード線用
フィルム6は、図3(a)に示すように、リード線4に
リード線用フィルム6の酸変性ポリオレフィン21を予
め溶着mkさせて用いてもよい。あるいは、図3(b)
に示すように、リード線4とリード線用フィルム6とを
仮着wkさせた状態で用いてもよい。更に、図3(c)
または図3(d)に示すように、予め外装体10のヒー
トシール層14の面に仮着wkまたは溶着mkさせても
よい。
【0025】また、リード線4としてアルミニウム(A
LM)を用いる場合、電池の電池内容物、例えば電解液
と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、アル
ミニウム表面の溶解、腐食を防止するために表面に化成
処理を行うことが望ましい。化成処理とは、具体的には
リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール
化合物等の耐酸性皮膜を形成することで、前記耐酸性皮
膜形成物質のなかでも、フェノール樹脂、フッ化クロム
(3)化合物、リン酸の3成分から構成されたものを用
いるリン酸クロメート処理が良好である。または、少な
くともフェノール樹脂を含む樹脂成分に、モリブデン、
チタン、ジルコン等の金属、または金属塩を含む化成処
理剤が良好であった。
【0026】次に、本発明の電池リード線用リード線用
フィルム20を適用する外装体10の材質について説明
する。前記外装体は、図7(a)、図7(b)に示すよ
うに、少なくとも基材層11、接着層16、化成処理層
15(1)、バリア層12、化成処理層15(2)接着
樹脂層、13ヒートシール層14から構成されるもので
ある。または、図7(c)、図7(d)に示すように少
なくとも基材層11、接着層16、バリア層12、化成
処理層15、接着樹脂層13ヒートシール層14から構
成されるものである。
【0027】本発明の電池用包装材料の層構成は、具体
的な層構成は、図8(a)〜(h)に示す。前記ヒート
シール層14と化成処理層(2)との接着は、ドライラ
ミネート法、サンドイッチラミネート法、共押出しラミ
ネート法、熱ラミネート法のいずれかによって積層され
る。アルミの化成処理はパウチで用いる場合、ヒートシ
ール層側のみの片側または基材層側とヒートシール層側
の両面のどちらでもよい。更に、前記ラミネート法のう
ち、サンドイッチラミネート法、共押出しラミネート法
を用いた場合には、得られた積層体を、後述する前加熱
または後加熱により接着強度の向上を図るものである。
また、流動パラフィン層15を設けることによって成形
性が向上するとともに、ヒートシール層の耐クラック性
が向上する。
【0028】電池用包装材料をエンボスタイプとする場
合、図6(a)〜図6(d)に示すように、積層された
包装材料10をプレス成形して凹部7を形成する。この
際、プレス成形のオス型21と積層体10のヒートシー
ル層14との滑りが悪いと安定した成形品が得られない
ことがある。
【0029】ヒートシール層に流動パラフィンをコーテ
ィングすることによって、流動パラフィンの一部または
全部がヒートシール層のポリプロピレン層またはポリエ
チレン層内に浸透し、ポリプロピレン層またはポリエチ
レン層を膨潤させて、ヒートシール層が柔らかになり、
伸び易くなるものと考えられる。ヒートシール層に流動
パラフィンをコーティングした結果、エンボス成形時に
発生する応力が分散し、成形で発生するポリオレフィン
樹脂からなるヒートシール層(電池用包装材料のヒート
シール層)でのクラックが低減または無くなり、また、
コーティングされた流動パラフィンは、滑剤としての効
果により、表面の滑り性が改善された。また、少なくと
も基材層にエルカ酸アマイト゛、オレイン酸アマイト゛、ステアリ
ン酸アマイト゛、ビスエルカ酸アマイト゛、ビスオレイン酸アマイト
゛、ビスステアリン酸アマイト゛に代表される一般的にはポリ
オレフィン系樹脂に内部添加する滑剤の少なくとも1つ
を、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、トルエン、
メチルーエチルーケトン等の溶剤で溶液状とし塗工、塗
布することで表面の滑り性が改善され成形性が向上する
ことも判明した。
【0030】外装体における前記基材層11は、延伸ポ
リエステルまたはナイロンフィルムからなるが、この
時、ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエ
ステル、ポリカーボネート等が挙げられる。またナイロ
ンとしては、ポリアミド樹脂、すなわち、ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重
合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミ
ド(MXD6)等が挙げられる。前記基材層11は、電
池として用いられる場合、ハードと直接接触する部位で
あるため、基本的に絶縁性を有する樹脂層がよい。フィ
ルム単体でのピンホールの存在、及び加工時のピンホー
ルの発生等を考慮すると、基材層は6μm以上の厚さが
必要であり、好ましい厚さとしては12〜30μmであ
る。
【0031】基材層11は耐ピンホール性及び電池の外
装体とした時の絶縁性を向上させるために、積層化する
ことも可能である。基材層を積層体化する場合、基材層
が2層以上の樹脂層を少なくとも1つを含み、各層の厚
みが6μm以上、好ましくは、12〜30μmである。
基材層を積層化する例としては、次の1)〜8)が挙げ
られる。 1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン 2)延伸ナイロン/延伸延伸ポリエチレンテレフタレー
トまた、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械のな
かでの搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質
性)、2次加工とて電池用の外装体をエンボスタイプと
する際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦抵抗を小
さくする目的あるいは電池内容物、例えば電解液が付着
した場合に基材層を保護するために、基材層を多層化、
基材層表面にフッ素系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリ
コーン系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、またはこれら
のブレンド物からなる樹脂層等を設けることが好まし
い。例えば、 3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート
(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティ
ング後乾燥で形成) 4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コ
ーティング後乾燥で形成) 5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/
延伸ナイロン 6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト/延伸ナイロン 7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂は
フィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化) 8)アクリル系樹脂+ポリシロキサングラフト系アクリ
ル樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、
または液状コーティング後乾燥で硬化)
【0032】前記バリア層12は、外部から電池の内部
に特に水蒸気が浸入することを防止するための層で、バ
リア層単体のピンホール、及び加工適性(パウチ化、エ
ンボス成形性)を安定化し、かつ耐ピンホールをもたせ
るために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニッケルな
どの金属、または、無機化合物、例えば、酸化珪素、ア
ルミナ等を蒸着したフィルムなども挙げられるが、バリ
ア層として好ましくは厚さが20〜80μmのアルミニ
ウムとする。ピンホールの発生を更に改善し、電池の外
装体のタイプをエンボスタイプとする場合、エンボス成
形におけるクラックなどの発生のないものとするため
に、本発明者らは、バリア層として用いるアルミニウム
の材質が、鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好ましく
は0.7〜2.0重量%とすることによって、鉄を含有
していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの展
延性がよく、積層体として折り曲げによるピンホールの
発生が少なくなり、かつ前記エンボスタイプの外装体を
成形する時に側壁の形成も容易にできることを見出し
た。前記鉄含有量が、0.3重量%未満の場合は、ピン
ホールの発生の防止、エンボス成形性の改善等の効果が
認められず、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0重量
%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害
され、積層体として製袋性が悪くなる。
【0033】また、冷間圧延で製造されるアルミニウム
は焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・
腰の強さ・硬さが変化するが、本発明において用いるア
ルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、
多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にある
アルミニウムがよい。前記、アルミニウムの柔軟性・腰
の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、
加工適性(パウチ化、エンボス成形)に合わせ適宜選定
すればよい。例えば、エンボス成形時のしわやピンホー
ルを防止するためには、成形の程度に応じた焼きなまし
された軟質アルミニウムを用いることが望ましい。
【0034】本発明者らは、電池用包装材料のバリア層
12であるアルミニウムの表、裏面に化成処理を施すこ
とによって、前記包装材料として満足できる積層体とす
ることができた。前記化成処理とは、具体的にはリン酸
塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物
等の耐酸性皮膜を形成することによってエンボス成形時
のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止
と、電池の電池内容物、例えば電解質と水分とによる反
応で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶
解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アル
ミが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム
表面の接着性(濡れ性)を向上させ、エンボス成形時、
ヒートシール時の基材層11とアルミニウム12とのデ
ラミネーション防止、電池内容物、例えば電解質と水分
との反応により生成するフッ化水素によるアルミニウム
内面側でのデラミネーション防止効果が得られた。各種
の物質を用いて、アルミニウム面に化成処理を施し、そ
の効果について研究した結果、前記耐酸性皮膜形成物質
のなかでも、フェノール樹脂、フッ化クロム(3)化合
物、リン酸の3成分から構成されたものを用いるリン酸
クロメート処理が良好であった。または、少なくともフ
ェノール樹脂を含む樹脂成分に、モリブデン、チタン、
ジルコン等の金属、または金属塩を含む化成処理剤が良
好であった。
【0035】電池の外装体がエンボスタイプの場合に
は、アルミニウムの両面に化成処理することによって、
エンボス成形の際のアルミニウムと基材層との間のデラ
ミネーションを防止することができる。
【0036】本発明者らは、安定した接着強度を示す積
層方法について鋭意研究の結果、基材層11と両面に化
成処理したバリア層12の片面とをドライラミネート
し、バリア層12の他の面に、酸変性ポリオレフィン1
3を押出してヒートシール層(ポリエチレンフィルム、
またはポリプロピレンフィルム)14をサンドイッチラ
ミネートする場合、酸変性ポリエチレン樹脂13とヒー
トシール層(ポリエチレン樹脂、またはポリプロピレン
樹脂)14とを共押出しして積層体とし、該積層体を前
記酸変性ポリオレフィン樹脂がその軟化点以上になる条
件に加熱することによって、所定の接着強度を有する積
層体とすることができた。
【0037】また、別の方法としては、前記、サンドイ
ッチラミネートまたは共押出しラミネートの際に、アル
ミニウム12のヒートシール層側の表面温度が酸変性ポ
リオレフィン樹脂の軟化点に到達する条件に加熱するこ
とによっても接着強度の安定した積層体とすることがで
きた。また、ポリエチレン樹脂を接着樹脂として用いる
ことも可能であるが、この場合には、押出したポリエチ
レンの溶融樹脂膜のアルミニウム側のラミネート面をオ
ゾン処理しながらラミネートする可能である。前記加熱
の具体的な方法としては、熱ロール接触式、熱風式、近
または遠赤外線等の方法があるが、本発明においてはい
ずれの加熱方法でもよく、前述のように、接着樹脂がそ
の軟化点温度以上に加熱できればよい。
【0038】電池リード線用フィルム20において、外
装体を形成する積層体における前記の各層には、適宜、
製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エ
ンボス成形)適性を向上、安定化する目的のために、コ
ロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表
面活性化処理をしてもよい。また、必要に応じ、少なく
とも基材層にオレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、
エルカ酸アミドなどのいわゆる滑剤を塗布、塗工するこ
ともできる。
【0039】本発明のリード線用フィルム20を適用す
る場合の外装体のヒートシール層は、プロピレン系樹脂
(ホモタイプ、エチレンとプロピレンの共重合体物、エ
チレンとプロピレンとブテンの共重合体物)、不飽和カ
ルボン酸をグラフトさせたポリプロピレンの単体、また
はブレンド物を用いた単層または多層からなる層を用い
る。またヒートシール層14、及び接着樹脂層にはブテ
ン成分、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合
体からなるターポリマー成分、密度が900kg/m3
の低結晶のエチレンとブテンの共重合体、非晶性のエチ
レンとプロピレンの共重合体、プロピレンα・オレフィ
ン共重合体成分、ブタジエンゴム等を添加することもで
きる。
【0040】本発明のリード線用フィルム20を適用す
る電池用包装材料の積層体を形成するラミネート方法と
しては、ドライラミネート法、サンドイッチラミネート
法、共押出ラミネート法、熱ラミネート法等を用いるこ
とができる。
【0041】リード線には、電池内容物例えば電解液の
反応により発生する腐食性物質による腐食を防ぐため。
表、裏面及び側面に耐酸処理を施すこともできる。前記
耐酸処理としてはクロメート処理、リン酸クロメート処
理、Mo、Zr、Ti(ノンクロム)処理、トリアジン
チオール処理などが有効である。
【0042】
【実施例】本発明の電池リード線用リード線用フィルム
について、実施例により更に具体的に説明する。外装体
のバリア層に施した化成処理は、実施例、比較例とも
に、処理液として、フェノール樹脂、フッ化クロム
(3)化合物、リン酸からなる水溶液を、ロールコート
法により、塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件
において焼き付けた。クロムの塗布量は、2mg/m2
(乾燥重量)である。以下の、実施例及び比較例におい
て、パウチタイプの外装体としては、巾30mm巾、長
さ50mm(いずれも内寸)とし、また、エンボスタイ
プの外装体の場合は、いずれも片面エンボスタイプと
し、成形型の凹部(キャビティ)の形状を30mm×5
0mm,深さ3.5mmとしてプレス成形して成形性の
評価をした。リード線部分のヒートシール条件は、実施
例、比較例のいずれも次の3条件で行い、シール後のシ
ョートの有無を確認した。、 ヒートシール条件a 190℃、1.0MPa、3.0
sec ヒートシール条件b 190℃、2.0MPa、5.0
sec ヒートシール条件c 200℃、2.0MPa、3.0
sec (1)パウチ仕様共通 アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12
μm)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、
化成処理したアルミニウムの他の面を遠赤外線と熱風と
により、接着樹脂である酸変性ポリプロピレン樹脂(不
飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン)の軟化点以上
に加熱した状態として、酸変性ポリプロピレン樹脂(2
0μm)を接着樹脂として、ヒートシール層となるラン
ダムタイプポリプロピレン樹脂フィルム(30μm)を
サンドイッチラミネートして得られた積層体を用いピロ
ータイプのパウチ(ピローパウチ)を形成した (2)エンボス仕様共通 アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、酸変性ポリプロピ
レンを接着樹脂(不飽和カルボン酸グラフトポリプロピ
レン,厚さ15μm)として、プロピレンフィルム(厚
さ30μm)をサンドイッチラミネートして一次積層体
とした。該一次積層体を,熱風により酸変性ポリプロピ
レン樹脂の軟化点以上の温度に加熱して二次積層体とし
た後、エンボス成形して、成形しない二次積層体を蓋材
として外装体(エンボス)とした。 (3)リード線用フィルムは、実施例、比較例ともに、
PP(A層)/PPa(B層)の総厚さが100μm
(層厚比A/B=5/5)の共押出しフィルムとした。 (4)架橋処理 また、架橋処理は電子線照射法により行った。所定のゲ
ル分率(8%、50%、75%になるように100から
400KGyの間で処理した。なお、ゲル分率はキシレ
ン(100℃)で8時間加熱し、不溶化物量の割合とし
た (5)略語は以下の通りとした。 エチレンとプロピレンとブテンとの共重合体:EPB エチレンとブテンの共重合体:EB エチレンとプロピレンの共重合体:EP プロピレンとブテンの共重合体:PB ポリプロピレン:PP 酸変性ポリプロピレン(不飽和カルボン酸グラフトラン
ダムポリプロピレン):PPaエチレン成分:5% ホモタイプポリプロピレン HPP ランダムタイプポリプロピレン RPP(エチレン成分
4%) 低密度ポリエチレン:LDPE [実施例1](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をHPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンに
EPBをエチレン成分量が15%となるようにブレンド
して製膜し、電子線照射によりA)8%、B)50%、
C)75%となるように架橋した。外装体に電池本体を
挿入し外装体とリード線との間に前記リード線用フィル
ムを介在させてヒートシールにより密封して検体実施例
1を得た。 [実施例2](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンに
EBをエチレン成分量が8%となるようにブレンドして
製膜し、電子線照射によりA)8%、B)50%、C)
75%となるように架橋した。外装体に電池本体を挿入
し外装体とリード線との間に前記リード線用フィルムを
介在させてヒートシールにより密封して検体実施例2を
得た。 [実施例3](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンに
EPをエチレン成分量が7%となるようにブレンドして
製膜し、電子線照射によりA)8%、B)50%、C)
75%となるように架橋した。外装体に電池本体を挿入
し外装体とリード線との間に前記リード線用フィルムを
介在させてヒートシールにより密封して検体実施例3を
得た。 [実施例4](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとし、B層はエチレン成分量が8%の
酸変性ポリプロピレンにPBをブレンドして製膜し、電
子線照射によりA)8%、B)50%、C)75%とな
るように架橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体と
リード線との間に前記リード線用フィルムを介在させて
ヒートシールにより密封して検体実施例4を得た。 [実施例5](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとPBとを9:1の比率でブレンドし
た樹脂とし、B層はエチレン成分量が10%の酸変性ポ
リプロピレンとして製膜し、電子線照射によりA)8
%、B)50%、C)75%となるように架橋した。外
装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記
リード線用フィルムを介在させてヒートシールにより密
封して検体実施例5を得た。 [実施例6](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとPBとを9:1の比率でブレンドし
た樹脂とし、B層は酸変性ポリプロピレンにEBをエチ
レン成分量が12%となるようにブレンドして製膜し、
電子線照射によりA)8%、B)50%、C)75%と
なるように架橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体
とリード線との間に前記リード線用フィルムを介在させ
てヒートシールにより密封して検体実施例6を得た。 [実施例7](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとPBとを9:1の比率でブレンドし
た樹脂とし、B層は酸変性ポリプロピレンにEPBとR
Pとを5:5の比率でエチレン成分量が14%となるよ
うにブレンドして製膜し、電子線照射によりA)8%、
B)50%、C)75%となるように架橋した。外装体
に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記リー
ド線用フィルムを介在させてヒートシールにより密封し
て検体実施例7を得た。 [実施例8](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとPBとを9:1の比率でブレンドし
た樹脂とし、B層は酸変性ポリプロピレンにEPBとE
BとPBとを4:24:の比率でエチレン成分量が25
%となるようにブレンドして製膜し、電子線照射により
A)8%、B)50%、C)75%となるように架橋し
た。外装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間
に前記リード線用フィルムを介在させてヒートシールに
より密封して検体実施例8を得た。 [実施例9](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンにEPB
をエチレン成分量が15%となるようにブレンドして製
膜し、電子線照射によりA)8%、B)50%、C)7
5%となるように架橋した。外装体に電池本体を挿入し
外装体とリード線との間に前記リード線用フィルムを介
在させてヒートシールにより密封して検体実施例9を得
た。 [実施例10](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンにEPB
とEBとを4:6の比率でエチレン成分量が20%とな
るようにブレンドして製膜し、電子線照射によりA)8
%、B)50%、C)75%となるように架橋した。外
装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記
リード線用フィルムを介在させてヒートシールにより密
封して検体実施例10を得た。 [実施例11](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンにEBと
EPとを28の比率でエチレン成分量が12%となるよ
うにブレンドして製膜し、電子線照射によりA)8%、
B)50%、C)75%となるように架橋した。外装体
に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記リー
ド線用フィルムを介在させてヒートシールにより密封し
て検体実施例11を得た。 [実施例12](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンにEPB
をエチレン成分量が28%となるようにブレンドした樹
脂に低密度ポリエチレンを5%添加して製膜し、電子線
照射によりA)8%、B)50%、C)75%となるよ
うに架橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体とリー
ド線との間に前記リード線用フィルムを介在させてヒー
トシールにより密封して検体実施例12を得た。 [実施例13](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEBとを82の比率とし、B層は酸変性ポ
リプロピレンにEPBをエチレン成分量が8%となるよ
うにブレンドして製膜し、電子線照射によりA)8%、
B)50%、C)75%となるように架橋した。外装体
に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記リー
ド線用フィルムを介在させてヒートシールにより密封し
て検体実施例13を得た。 [実施例14](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEBとを73の比率とし、B層は酸変性ポ
リプロピレンにEPBとEBとを28の比率でエチレン
成分量が12%となるようにブレンドして製膜し、電子
線照射によりA)8%、B)50%、C)75%となる
ように架橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体とリ
ード線との間に前記リード線用フィルムを介在させてヒ
ートシールにより密封して検体実施例14を得た。 [実施例15](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEPBとEPとを7:2:1の比率とし、
B層は酸変性ポリプロピレンにEPBをエチレン成分量
が15%となるようにブレンドし、更に低密度ポリエチ
レンを5%添加して製膜し、電子線照射によりA)8
%、B)50%、C)75%となるように架橋した。外
装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前記
リード線用フィルムを介在させてヒートシールにより密
封して検体実施例15を得た。 [実施例16](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEBとPBとを6:2:2の比率とし、B
層はエチレン成分量が10%K酸変性ポリプロピレンと
して製膜し、電子線照射によりA)8%、B)50%、
C)75%となるように架橋した。外装体に電池本体を
挿入し外装体とリード線との間に前記リード線用フィル
ムを介在させてヒートシールにより密封して検体実施例
16を得た。 [実施例17](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEPBとを8:2の比率とし、更に低密度
ポリエチレンを10%添加した樹脂とし、B層は酸変性
ポリプロピレンにEPBとEBとを2:8の比率としエ
チレン成分量が20%となるようにブレンドして製膜
し、電子線照射によりA)8%、B)50%、C)75
%となるように架橋した。外装体に電池本体を挿入し外
装体とリード線との間に前記リード線用フィルムを介在
させてヒートシールにより密封して検体実施例17を得
た。 [実施例18](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとPBとを7:3の比率し、更に、低密度ポ
リエチレンを5%添加し、B層はエチレン成分量が15
%の酸変性ポリプロピレンとし、電子線照射によりA)
8%、B)50%、C)75%となるように架橋した。
外装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間に前
記リード線用フィルムを介在させてヒートシールにより
密封して検体実施例18を得た。 [実施例19](エンボスタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとEPBEBとし、更に、低密度ポリエチレ
ンを5%添加し、B層は酸変性ポリプロピレンにEPB
をエチレン成分量が26%となるようにブレンドし、更
に、低密度ポリエチレンを5%添加して製膜し、電子線
照射によりA)8%、B)50%、C)75%となるよ
うに架橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体とリー
ド線との間に前記リード線用フィルムを介在させてヒー
トシールにより密封して検体実施例19を得た。
【0043】[比較例1](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンと
し、前記A層、B層のいずれにも低密度ポリエチレンを
5%添加してエチレン成分量が25%として製膜し、電
子線照射によりゲル分率が90%となるように架橋し
た。外装体に電池本体を挿入し外装体とリード線との間
に前記リード線用フィルムを介在させてヒートシールに
より密封して検体比較例1を得た。 [比較例2](パウチタイプ) 外装体をエンボスとし、リード線用フィルムとして、A
層をRPPとし、B層はエチレン成分量が5%の酸変性
ポリプロピレンとした。外装体に電池本体を挿入し外装
体とリード線との間に前記リード線用フィルムを介在さ
せてヒートシールにより密封して検体比較例2を得た。 [比較例3](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPとし、B層は酸変性ポリプロピレンに
エチレン成分量が25%として、更に低密度ポリエチレ
ンを10%添加したフィルムとし、外装体に電池本体を
挿入し外装体とリード線との間に前記リード線用フィル
ムを介在させてヒートシールにより密封して検体比較例
3を得た。 [比較例4](パウチタイプ) 外装体をピローパウチとし、リード線用フィルムとし
て、A層をRPPに、EPBとEBとを2:8の比率で
ブレンドし、B層はエチレン成分量が20%として製膜
し、電子線照射によりゲル分率が50%となるように架
橋した。外装体に電池本体を挿入し外装体とリード線と
の間に前記リード線用フィルムを介在させてヒートシー
ルにより密封して検体比較例4を得た。
【0044】<評価方法>リード線端面におけるピンホ
ールの発生を確認した。リード線シール部を下にして保
持した各検体の外装体上部を開口し、電解液を注入した
後、前記開口部を再密封して、85℃、1週間経過後に
リード線の外縁部における電解液の漏れの有無を確認し
た。 前記電解液は、エチレンカーボネート:ジメチルカーボ
ネート:ジエチルカーボネート=1:1:1にLiPF
6を1M加えた液を3gを注入した。
【0045】<結果>実施例1〜実施例19は、ヒート
シール条件a、b、cにおいていずれもショートはなく
良好であった。比較例1は、シール不良による漏れが発
生し、比較例2及び比較例にはショートが発生した。ま
た、比較例3においては包材にデラミネーションが観察
された。
【0046】
【発明の効果】本発明の電池用包装材料から形成された
外装体のパウチまたはエンボス成形部に電池本体を収納
しその周縁をヒートシールして密封する際、電池のリー
ド線と外装体との間に介在させるリード線用フィルム
を、ポリプロピレン樹脂(A)と他のエチレン成分を含
む共重合体樹脂をブレンドした酸変性ポリプロピレン樹
脂とを共押出し製膜し、得られたA/Bの共押出しフィ
ルムをゲル分率5〜80%になるように電子線架橋した
フィルムとすることによって、リード線を挟持したヒー
トシールにおいて、外装体のバリア層とリード線とが接
触ショートすることが回避可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリード線用フィルムを説明する図で、
(a)リード線用フィルムの層構成を示す断面図、
(b)電池リード線、外装体、リード線用フィルムの材
質及び位置関係(片側)を説明する図、(c)リード線
部での、ヒートシール前のリード線とリード線用フィル
ムと外装体とが接した状態を説明する断面図、(d)お
よび(e)はヒートシール後のリード線部の模式断面図
である。
【図2】電池用包装材料とリード線との接着におけるリ
ード線用フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
【図3】本発明におけるリード線用フィルムのリード線
と外装体との間への介在方法を説明する図である。
【図4】電池のパウチタイプの外装体を説明する斜視図
である。
【図5】電池のエンボスタイプの外装体を説明する斜視
図である。
【図6】エンボスタイプにおける成形を説明する、
(a)斜視図、(b)エンボス成形された外装体本体、
(c)X2−X2部断面図、(d)Y1部拡大図である。
【図7】電池の外装体を形成する積層体の層構成例を示
す断面図である。
【図8】電池の外装体を形成する他の積層体の層構成例
を示す断面図である。
【図9】従来のリード線用フィルムを用いてバリア層と
リード線とがショートした状態を示す断面図である。
【符号の説明】
S リード線とバリア層とのショート部 H ヒートシール熱板 wk 仮着 mk 溶着 1 電池 2 電池本体 3 セル(蓄電部) 4 リード線(電極) 5 外装体 6 リード線用フィルム(リード線部) 7 凹部 8 側壁部 9 シール部 10 積層体(電池用包装材料) 11 基材層 12 アルミニウム(バリア層) 13 酸変性ポリオレフィン層(押出) 14 ヒートシール層(ポリオレフィン) 15 化成処理層 16 接着層 17 スリップ剤層 19 流動パラフィン層 20 プレス成形部 21 オス型 22 メス型 23 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CES C08L 23/16 4J002 C08L 23/16 51/06 5H011 51/06 H01M 2/02 K H01M 2/02 2/08 K 2/08 B65D 85/38 R (72)発明者 山田 一樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E067 AA11 AB32 AC01 BA33A BB25A BC04A BC07A CA05 CA16 EA06 EA36 EC36 ED14 ED20 FA02 FB20 FC01 3E086 AA02 AB01 AD05 BA04 BA13 BA15 BB02 BB35 BB77 BB85 CA40 3E096 AA11 BA30 BB03 CA11 CB02 DA26 DA30 DB01 EA11X EA11Y FA40 GA01 GA03 4F071 AA15X AA20X AA21X AA31X AA77 AH12 BB06 BC01 4F100 AK07A AK07B AK24B AK64B AK65B AK67B AL04B AL07B BA02 EJ05 EJ53 GB48 JB14 JG04 JJ03 YY00B 4J002 BB05X BB14X BB15X BN06W GQ00 5H011 AA03 AA09 AA17 CC02 CC06 CC10 CC12 DD01 DD09 DD13 DD23 EE04 FF02 GG01 HH02 HH13 JJ02 JJ12 JJ22 JJ25 JJ27 KK02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面にヒートシール性を有する積層体から
    なる外装体の周縁シール部に、細長の板または棒状の金
    属からなるリード線本体を挟持して、前記外装体の周縁
    部を密封シールする際に、前記積層体とリード線本体と
    の間に介在させるフィルムが、少なくとも、ポリプロピ
    レン樹脂(A)とエチレン成分が3%〜10%のエチレ
    ンとプロピレンとの共重合体からなる不飽和カルボン酸
    グラフトプロピレン樹脂に酸変性ポリプロピレン樹脂に
    他のエチレン成分を含む共重合体樹脂をブレンドした樹
    脂(B)とを共押出し製膜したA/Bの構成からなるフ
    ィルムをゲル分率5%〜80%に架橋したフィルムであ
    ることを特徴とする電池のリード線用フィルム。
  2. 【請求項2】他のエチレンを含む共重合体樹脂が、エチ
    レンとプロピレンとブテンとの3共重合体樹脂であり、
    ブレンドした前記共重合体樹脂がブレンド後の樹脂中の
    エチレン成分が7%以上となるようにブレンドした樹脂
    であること特徴とする請求項1に記載の電池のリード線
    用フィルム。
  3. 【請求項3】他のエチレンを含む共重合体樹脂が、エチ
    レンとプロピレン、エチレンとブテン、プロピレンとブ
    テンの少なくとも1つから選ばれた共重合体であって、
    前記不飽和カルボン酸グラフトプロピレン樹脂に対し、
    前記他のエチレンを含む共重合体樹脂を、ブレンド後の
    樹脂中のエチレン成分が7%以上となるようにブレンド
    した樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の電池
    のリード線用フィルム。
  4. 【請求項4】他のエチレンを含む共重合体樹脂が、エチ
    レンとプロピレンとブテンの3共重合体樹脂と、エチレ
    ンとプロピレン、エチレンとブテン、プロピレンとブテ
    ンの少なくとも1つから選ばれた共重合体であって、前
    記不飽和カルボン酸グラフトプロピレン樹脂に対し、前
    記他のエチレンを含む共重合体樹脂を、ブレンド後の樹
    脂中のエチレン成分が7%以上となるようにブレンドし
    た樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の電池の
    リード線用フィルム。
  5. 【請求項5】前記リード線本体に、前記請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載のリード線用フィルムが部分的に
    装着されたことを特徴とするリード線。
  6. 【請求項6】少なくとも基材層、接着層、アルミニウ
    ム、化成処理層、ポリオレフィン系樹脂のヒートシール
    層から構成される外装体を形成し、電池本体を挿入し、
    周縁をヒートシールする際に、前記外装体とリード線と
    の間に請求項1〜請求項4のいずれかに記載のリード線
    用フィルムを介在させることを特徴とする電池用包装材
    料。
  7. 【請求項7】少なくともリード線を有する電池本体が、
    請求項6に記載の包装材料により形成された外装体に封
    入され、密封されていることを特徴とする電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016184500A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 株式会社カネカ タブリード用積層フィルム
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CN109278321A (zh) * 2017-07-20 2019-01-29 通用汽车环球科技运作有限责任公司 制造工件的方法

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