JP2016183221A - 環状オレフィン重合体の精製方法、及び環状オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

環状オレフィン重合体の精製方法、及び環状オレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリー中の、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体を、工業的規模であっても効率よく精製する方法、及びこの精製方法を用いる環状オレフィン重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】
溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを、前記溶媒に可溶性の不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下であるウエットケーキと、濾液とに固液分離する工程(A−I)、及び、工程(A−I)で得られた濾液を、前記溶媒に可溶性の不純物を析出させることなく予備濃縮して予備濃縮液を得る工程(A−II)を有する環状オレフィン重合体の精製方法、及びこの精製方法を用いる環状オレフィン重合体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリー中の、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体を、工業的規模であっても効率よく精製する方法、及びこの精製方法を用いる環状オレフィン重合体の製造方法に関する。
エチレンと環状オレフィンとの共重合反応により得られた重合反応溶液に含まれる共重合体を精製する方法として、重合反応溶液から触媒残渣を除去(脱灰)して得られた溶液にアセトン等の貧溶媒を加えて重合体のみを析出させ、次いで固液分離処理により、重合体を含むウエットケーキと、未反応の単量体や溶媒等を含む濾液とに分離した後、ウエットケーキを洗浄、乾燥する方法が知られている(特許文献1など)。
また、環状オレフィン重合体の水素添加反応により得られた水素添加反応液に含まれる結晶性環状オレフィン重合体水素添加物を精製する方法として、水素添加反応液にイソプロパノールなどの極性溶媒を大量に添加して結晶性環状オレフィン重合体水素添加物を析出させ、次いで析出物をフィルター濾過し、得られた析出物を乾燥する方法が知られている(特許文献2など)。
特開平2−191602号公報 特開2006−052333号公報
特許文献1に記載の共重合体のように、精製対象物である環状オレフィン重合体が、一般的な溶媒に対して十分に溶解するものである場合には、反応液に脱灰処理を施すことができる。そして、脱灰処理により得られた溶液を濃縮したり、貧溶媒を添加して環状オレフィン重合体を析出させた後、固液分離処理をしたりすることにより、工業的規模であっても、高純度の環状オレフィン重合体を効率よく得ることができる。
一方、特許文献2に記載の結晶性環状オレフィン重合体水素添加物は、一般的な溶媒に対する溶解性が低い。このため、水素添加反応液は、通常、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物が析出したスラリーであり、水素添加反応液に脱灰処理を施すことができなかった。この結果、従来、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物を工業的規模で効率よく精製する方法は確立されていなかった。
本発明者の検討によれば、前記水素添加反応液には、通常、溶媒と、該溶媒に難溶性の結晶性環状オレフィン重合体水素添加物と、不純物として、前記溶媒に可溶性のオリゴマー等が含まれることが分かった。
そして、このような、溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体(以下、「難溶性環状オレフィン重合体」ということがある。)、前記溶媒に可溶性の不純物(以下、「可溶性不純物」ということがある。)を含有するスラリー中の難溶性環状オレフィン重合体を工業的規模で精製する場合、スラリーを固液分離して得られたウエットケーキを乾燥する際に、乾燥機の伝熱面に異物が付着して乾燥効率を低下させたり、この異物が製品を汚染したりする場合があった。
また、工業的規模で環状オレフィン重合体を製造し、得られた環状オレフィン重合体を精製する際、通常、各精製処理中に除去された溶媒等は溶媒回収処理に供されるが、前記スラリーを固液分離して得られた濾液から溶媒を回収しようとすると、この処理中に析出物が生じて流動性が低下し、作業を効率よく行うことができない場合があった。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、溶媒、難溶性環状オレフィン重合体、及び、可溶性不純物を含有するスラリー中の難溶性環状オレフィン重合体を、工業的規模であっても効率よく精製する方法、及びこの精製方法を用いる環状オレフィン重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく、溶媒、難溶性環状オレフィン重合体、及び、可溶性不純物を含有するスラリーを固液分離して、前記スラリー中の難溶性環状オレフィン重合体を精製する方法について鋭意検討した。その結果、先に示した、乾燥機への異物の付着等の問題と、溶媒回収処理における析出物の問題のいずれにも可溶性不純物が関わっていることが分かった。そして、固液分離処理を適切に行うとともに、固液分離処理により得られた濾液を、可溶性不純物を析出させることなく予備濃縮することにより、これらの問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記〔1〕〜〔6〕の環状オレフィン重合体の精製方法、及び〔7〕、〔8〕の環状オレフィン重合体の製造方法が提供される。
〔1〕溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを、前記溶媒に可溶性の不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下であるウエットケーキと、濾液とに固液分離する工程(A−I)、及び工程(A−I)で得られた濾液を、前記溶媒に可溶性の不純物を析出させることなく予備濃縮して予備濃縮液を得る工程(A−II)を有する環状オレフィン重合体の精製方法。
〔2〕前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体の、前記溶媒に対する40℃における溶解度が、1g/100g(溶媒)以下である〔1〕に記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔3〕前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体が、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物である、〔1〕又は〔2〕に記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔4〕スラリー中の、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径が、20〜80μmである、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔5〕前記溶媒に可溶性の不純物の、前記溶媒に対する40℃における溶解度が、5〜30g/100g(溶媒)である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔6〕スラリーを固液分離する方法が遠心分離法である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔7〕さらに、工程(A−II)で得られた予備濃縮液に含まれる溶媒を回収する工程(A−III)を有する、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
〔8〕溶媒中、原料環状オレフィン重合体の水素添加反応を行うことにより、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを得る工程と、得られたスラリー中の環状オレフィン重合体を、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法により精製する工程とを有する、環状オレフィン重合体の製造方法。
〔9〕前記スラリー中の環状オレフィン重合体が、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物である、〔8〕に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
本発明によれば、溶媒、難溶性環状オレフィン重合体、及び可溶性不純物を含有するスラリー中の難溶性環状オレフィン重合体を、工業的規模であっても効率よく精製する方法、及びこの精製方法を用いる環状オレフィン重合体の製造方法が提供される。
以下、本発明を、1)環状オレフィン重合体の精製方法、及び、2)環状オレフィン重合体の製造方法に項分けして詳細に説明する。
1)環状オレフィン重合体の精製方法
本発明の環状オレフィン重合体の精製方法は、溶媒、難溶性環状オレフィン重合体、及び可溶性不純物を含有するスラリーを、前記可溶性不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下であるウエットケーキと、濾液とに固液分離する工程(A−I)、及び、工程(A−I)で得られた濾液を、前記可溶性不純物を析出させることなく予備濃縮して予備濃縮液を得る工程(A−II)を有する。
〔スラリー〕
本発明の精製方法に用いるスラリーは、溶媒、難溶性環状オレフィン重合体、及び可溶性不純物を含有する。
スラリーを構成する溶媒は、特に限定されない。ただし、本発明の精製方法は、環状オレフィン単量体の重合反応を行って得られた重合反応液や、この重合反応後に水素添加反応を行って得られた水素添加反応液に含まれる環状オレフィン重合体を単離、精製する際に好ましく用いられるものであり、このような場合、スラリーを構成する溶媒としては、これらの反応に不活性な溶媒が好ましく用いられる。
かかる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのアルカン類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素類;クロロブタン、ブロムヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化アルカンやアリールなどの化合物;などが挙げられる。
これらの溶媒は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
スラリーを構成する難溶性環状オレフィン重合体は、本発明の精製方法における精製対象物であり、用いる溶媒に対する溶解度が小さく、固液分離処理に供するスラリー中に析出物として含まれる環状オレフィン重合体を意味する。このように、本発明において、「難溶性」とは、固液分離処理に供するスラリー中で析出する程度に溶解度が小さいことを意味する。
難溶性環状オレフィン重合体の用いる溶媒に対する40℃における溶解度は、好ましくは1g/100g(溶媒)以下、より好ましくは0.2g/100g(溶媒)以下である。
このような溶解度が小さい環状オレフィン重合体を含有するスラリーを脱灰処理に供すると、効率よく処理ができなかったり、収率が激減したりするため、従来、難溶性環状オレフィン重合体の工業的規模での精製方法は十分には確立されていなかった。しかしながら、本発明の精製方法によれば、このような難溶性環状オレフィン重合体を工業的規模であっても効率よく精製することができる。
環状オレフィン重合体は、分子内に、脂環式構造を有する重合体であって、環状オレフィン単量体を重合して得られる重合体又はその水素添加物である。
難溶性環状オレフィン重合体が有する脂環式構造としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が挙げられる。これらの中でも、透明性、耐光性、耐久性等に優れる樹脂成形体が得られ易いことから、シクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子の数は、特に制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。
難溶性環状オレフィン重合体の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、通常10,000〜1,000,000、好ましくは、10,000〜500,000である。このような重量平均分子量の難溶性環状オレフィン重合体は、各種樹脂成形体の成形材料として好ましく用いられる。
難溶性環状オレフィン重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、通常4.0以下であり、好ましくは3.5以下である。このような分子量分布を有する難溶性環状オレフィン重合体は、成形加工性により優れる。
難溶性環状オレフィン重合体の重量平均分子量(Mw)や分子量分布(Mw/Mn)は、テトラヒドロフランを展開溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算値である。
難溶性環状オレフィン重合体としては、環状オレフィン単量体の開環重合体(以下、「重合体(α)」ということがある。)及びその水素添加物、環状オレフィン単量体を少なくとも一種用いた付加重合体(以下、「重合体(β)」ということがある。)及びその水素添加物等であって、用いる溶媒に対する溶解度が小さいものが挙げられる。
重合体(α)及びその水素添加物の製造に用いる環状オレフィン単量体は、炭素原子で形成される環構造を有し、該環中に炭素−炭素二重結合を有する化合物である。具体的には、ノルボルネン系単量体等が挙げられる。また、重合体(α)が共重合体である場合には、環状オレフィン単量体として、単環の環状オレフィンを用いることもできる。
ノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環を含む単量体である。
ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:エチリデンノルボルネン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)等の2環式単量体;
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体等の3環式単量体;
7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン、テトラシクロ[7.4.0.02,7.110,13]トリデカ−2,4,6,11−テトラエンともいう)及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン及びその誘導体等の4環式単量体;等が挙げられる。
これらの単量体は、任意の位置に置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;エチリデン基、プロパン−2−イリデン基等のアルキリデン基;フェニル基等のアリール基;ヒドロキシ基;酸無水物基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;等が挙げられる。
単環の環状オレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、メチルシクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の環状モノオレフィン;シクロヘキサジエン、メチルシクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチルシクロオクタジエン、フェニルシクロオクタジエン等の環状ジオレフィン;等が挙げられる。
これらの環状オレフィン単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環状オレフィン単量体を2種以上用いる場合、重合体(α)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
重合体(α)は、メタセシス重合触媒を用いる公知の方法に従って、製造することができる。
メタセシス重合触媒としては、特に限定はなく公知のものが用いられる。メタセシス重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩又はアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒系;チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン及びモリブデンから選ばれる金属のハロゲン化物又はアセチルアセトン化合物と、助触媒の有機アルミニウム化合物とからなる触媒系;シュロック型又はグラブス型のリビング開環メタセシス重合触媒(特開平7−179575号、J.Am.Chem.Soc.,1986年,108,p.733、J.Am.Chem.Soc.,1993年,115,p.9858、及びJ.Am.Chem.Soc.,1996年,118,p.100);等が挙げられる。
これらのメタセシス重合触媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
メタセシス重合触媒の使用量は、重合条件等により適宜選択すればよいが、環状オレフィン単量体1モルに対して、通常0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00001〜0.01モルである。
環状オレフィン単量体の開環重合を行う際は、分子量調節剤として、1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン等の炭素数4〜40の直鎖α−オレフィンを用いることができる。
直鎖α−オレフィンの添加量は、環状オレフィン単量体1モルに対して、通常0.01〜0.50モル、好ましくは0.03〜0.30モル、より好ましくは0.05〜0.15モルである。
環状オレフィン単量体の開環重合は、有機溶媒中で行うことができる。有機溶媒としては、重合反応に不活性なものであれば格別な制限はない。その具体例としては、スラリーを構成する溶媒として先に示したものと同様のものが挙げられる。
重合温度は、特に限定されないが、通常−50〜250℃、好ましくは−30〜200℃、より好ましくは−20〜150℃である。重合時間は、重合条件により適宜選択されるが、通常30分から20時間、好ましくは1〜10時間である。
上記方法により得られた重合体(α)を水素添加反応に供することで、重合体(α)の水素添加物を得ることができる。
重合体(α)の水素添加反応は、常法に従って、水素添加触媒の存在下に、重合体(α)を水素と接触させることにより行うことができる。
水素添加触媒は、均一系触媒であっても、不均一触媒であってもよい。
均一系触媒は、水素添加反応液中で分散し易いため、触媒の添加量を抑えることができる。また、高温高圧にしなくても十分な活性を有するため、重合体(α)やその水素添加物の分解やゲル化が起こりにくい。このため、費用面や生成物の品質の観点からは、均一系触媒を用いることが好ましい。
一方、不均一触媒は、高温高圧下において特に優れた活性を示すため、短時間で重合体(α)を水素化することができる。
均一系触媒としては、ウィルキンソン錯体〔クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)〕、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)ジクロリド;酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウム等の組み合わせ等の、遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わせからなる触媒;等が挙げられる。
不均一触媒としては、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh等の金属を担体に担持させたものが挙げられる。特に、得られる水素添加物中の不純物量を低下させる場合は、担体として、アルミナや珪藻土等の吸着剤を用いることが好ましい。
水素添加反応は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、水素添加反応に不活性なものであれば格別な制限はない。その具体例としては、スラリーを構成する溶媒として先に示したものと同様のものが挙げられる。また、通常は、開環重合反応に用いた溶媒は、水素添加反応の溶媒としても適するため、開環重合反応液に水素添加触媒を添加した後、それを水素添加反応に供することができる。
水素添加触媒の種類や反応温度によって水素添加率は変化する。従って、重合体(α)が芳香族環を有するものである場合、水素添加触媒の選択や反応温度の調整等により、芳香族環の残存率を制御することができる。例えば、芳香族環の不飽和結合をある程度以上残存させるためには、反応温度を低くしたり、水素圧力を下げたり、反応時間を短くする等の制御を行えばよい。
重合体(β)及びその水素添加物の合成に用いる環状オレフィン単量体としては、重合体(α)の合成に用いる環状オレフィン単量体として示したものと同様のものが挙げられる。
重合体(β)の合成においては、単量体として、環状オレフィン単量体とともに、このものと共重合可能なその他の単量体を用いることもできる。
その他の単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜20のα−オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香環ビニル化合物;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等の非共役ジエン;等が挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
その他の単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環状オレフィン単量体と、その他の単量体とを付加共重合する場合は、環状オレフィン単量体とその他の単量体との使用量の割合は、重量比(環状オレフィン単量体:その他の単量体)で、通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5である。
環状オレフィン単量体を2種以上用いる場合や、環状オレフィン単量体とその他の単量体を用いる場合は、重合体(β)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
重合体(β)は、付加重合触媒を用いる公知の方法に従って合成することができる。
付加重合触媒としては、バナジウム化合物及び有機アルミニウム化合物から形成されるバナジウム系触媒、チタン化合物及び有機アルミニウム化合物から形成されるチタン系触媒、ジルコニウム錯体及びアルミノオキサンから形成されるジルコニウム系触媒等が挙げられる。
これらの付加重合触媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。付加重合触媒の使用量は、重合条件等により適宜選択すればよいが、単量体1モルに対して、通常0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00001〜0.01モルである。
環状オレフィン単量体の付加重合は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、重合反応に不活性なものであれば格別な制限はない。その具体例としては、スラリーを構成する溶媒として先に示したものと同様のものが挙げられる。
重合温度は、通常−50〜250℃、好ましくは−30〜200℃、より好ましくは−20〜150℃である。重合時間は、重合条件により適宜選択されるが、通常30分から20時間、好ましくは1〜10時間である。
上記方法により得られた重合体(β)を水素添加反応に供することで、重合体(β)の水素添加物を得ることができる。
重合体(β)の水素添加反応は、重合体(α)を水素化する方法として先に示したものと同様の方法により行うことができる。
これらの中でも、難溶性環状オレフィン重合体としては、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物(以下、「重合体(γ)」ということがある。)が好ましい。
重合体(γ)は、環状オレフィン単量体を重合して得られた重合体の水素添加物であって、結晶性を有するものである。重合体(γ)は、一般に耐熱性に優れ、各種樹脂成形品の成形材料として有用であるが、それを十分に溶解し得る一般的な溶媒がほとんどないため、工業的規模で精製するのが非常に困難であった。本発明によれば、そのような重合体(γ)を工業的規模であっても効率よく精製することができる。
本発明において、「結晶性の重合体」とは、示差走査熱量計(DSC)で融点が観測される重合体を意味する。
難溶性環状オレフィン重合体の融点は、好ましくは200℃以上、より好ましくは230〜290℃である。
重合体(γ)は、開環重合体であってもよいし、付加重合体であってもよいが、結晶性により優れることから、開環重合体(すなわち、前記重合体(α)の水素添加物であって、結晶性を有するもの)が好ましい。
重合体(γ)の製造に用いる環状オレフィン単量体は特に限定されず、重合体(α)の製造に用いる環状オレフィン単量体として先に示したものを用いることができる。なかでも、より結晶性に優れる重合体(γ)が得られることから、環状オレフィン単量体の少なくとも1種としてジシクロペンタジエンを用いることが好ましい。重合体(γ)の全繰り返し単位中、ジシクロペンタジエン由来の繰り返し単位の含有量は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは100重量%である。
環状オレフィン単量体には、エンド体及びエキソ体の立体異性体が存在するものがあるが、重合体(γ)を製造する際は、そのどちらも単量体として用いることができる。また、一方の異性体のみを単独で用いてもよいし、エンド体及びエキソ体が任意の割合で存在する異性体混合物を用いてもよい。より結晶性に優れる重合体(γ)が得られることから、一方の立体異性体の割合を高くすることが好ましい。例えば、エンド体又はエキソ体の割合が、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。なお、合成が容易であることから、エンド体の割合が高いことが好ましい。
重合体(γ)においては、通常、そのシンジオタクチック立体規則性の度合い(ラセモ・ダイアッドの割合)が高くなると、結晶性がより高くする傾向がある。
重合体(γ)の立体規則性の程度は特に限定されないが、その繰り返し単位についてのラセモ・ダイアッドの割合が、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、88%以上であることが特に好ましい。
ラセモ・ダイアッドの割合は、13C−NMRスペクトル分析で測定することにより、求めることができる。具体的には、1,3,5−トリクロロベンゼン−d3/1,2−ジクロロベンゼン−d4の混合溶媒(体積比2:1)を溶媒として、200℃でinverse−gated decoupling法を適用して13C−NMR測定を行い、1,2−ジクロロベンゼン−d4の127.5ppmのピークを基準シフトとして、メソ・ダイアッド由来の43.35ppmのシグナルと、ラセモ・ダイアッド由来の43.43ppmのシグナルの強度比からラセモ・ダイアッドの割合を決定することができる。
水素添加反応の前後において、通常、重合体の立体規則性は変化しない。従って、シンジオタクチック立体規則性が高い重合体(γ)は、例えば、環状オレフィン単量体を開環重合させてシンジオタクチック立体規則性が高い重合体を得た後、これを水素添加反応に供することにより得ることができる。
例えば、シンジオタクチック立体規則性が高い重合体(γ)は、WO2012/033076号、特開2014−118475号公報等に記載の方法に従って合成することができる。
スラリー中の難溶性環状オレフィン重合体の含有量は、特に限定されないが、通常、溶媒100重量部に対して、5〜30重量部、好ましくは5〜15重量部である。
スラリー中の難溶性環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径は、好ましくは20μm以上、より好ましくは20〜80μmである。難溶性環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定された値である。
難溶性環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径が20μm以上であることで、固液分離処理を行ったときに、可溶性不純物の含有量が少ないウエットケーキをより効率よく得ることができる。
スラリー中の難溶性環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径は、重合反応における環状オレフィン単量体の濃度、攪拌条件や、水素添加反応における攪拌条件等を変えることにより、調節することができる。
スラリーを構成する可溶性不純物は、本発明の精製方法における除去対象物であり、用いる溶媒に対して適度な溶解度を有し、固液分離処理に供するスラリーにおいては、大半が液相に含まれている不純物を意味する。ただし、この可溶性不純物もその溶媒に対する溶解度はそれほど大きいものではなく、例えばスラリーを固液分離して得られた濾液を濃縮した場合、可溶性不純物は、その濃縮条件次第で容易に析出し得るものである。
可溶性不純物の、用いる溶媒に対する40℃における溶解度は、好ましくは5〜30g/100g(溶媒)、より好ましくは5〜12g/100g(溶媒)である。
可溶性不純物の上記溶解度が小さ過ぎる場合、可溶性不純物が製品(難溶性環状オレフィン重合体)中に混入するおそれがある。一方、可溶性不純物の上記溶解度が十分に大きい場合は、本発明の方法を利用しなくても、従来の方法により溶媒の回収処理等を効率よく行うことができる。
このような可溶性不純物としては、環状オレフィン単量体の重合反応中に副生したオリゴマーやその水素添加物等の比較的分子量が小さい重合体が挙げられる。この重合体の分子量は、通常、500〜5000である。
スラリー中の可溶性不純物の含有量は、特に限定されないが、通常、溶媒100重量部に対して、3.0重量部以下、好ましくは0.2〜1.0重量部である。
〔工程(A−I)〕
工程(A−I)は、前記スラリーを、前記可溶性不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下であるウエットケーキと、濾液とに固液分離する工程である。
通常、スラリーを固液分離した場合、固形分と溶液分とを完全に分離することはできず、固液分離処理後に得られるウエットケーキには、固形分とともに溶液分が含まれる。このため、ウエットケーキ中には、溶媒やそれに溶けていた可溶性不純物等も含まれることになる。
ウエットケーキに含まれる可溶性不純物の含有量は、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下、好ましくは1.0重量部以下である。下限値は特になく、可溶性不純物の含有量は少ないほど好ましいが、通常は、ウエットケーキ100重量部あたり0.5重量部以上である。可溶性不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部を超えるときは、得られたウエットケーキを乾燥機で乾燥する際に、可溶性不純物が溶融して乾燥機の伝熱面に異物として付着し、乾燥効率を低下させたり、製品を汚染したりする場合がある。
ウエットケーキに含まれる可溶性不純物量をウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下にするためは、固液分離処理を十分に行い、ウエットケーキに含まれる溶液分の量を低下させることにより行うことができる。
固液分離は、常法に従って行うことができる。なかでも、工業的規模であっても効率よく作業を行うことができることから、遠心分離法が好ましく用いられる。
遠心分離法に用いる遠心分離機は特に限定されず、円筒型遠心沈降機、円錐型遠心沈降機、クラリファイアー、分離板型遠心沈降機などを用いることができる。遠心分離機は回分式でも連続式でもよい。
遠心力の加速度は、好ましくは500〜20,000G、より好ましくは1,000〜20,000G、特に好ましくは1,500〜20,000Gである。
遠心分離法により固液分離処理を行う場合、ウエットケーキ中に含まれる溶液分及び可溶性不純物の量は、スラリーの供給速度、遠心機の回転速度、遠心機内部のスラリー滞留量、スラリー固形分濃度、スラリー中の粒子の平均粒子径等を適宜変更することにより調節することができる。
上記のように工程(A−I)を行うことで、可溶性不純物量が少ない難溶性環状オレフィン重合体を得ることができる。
〔ウエットケーキに対する処理〕
工程(A−I)により得られたウエットケーキは、通常、乾燥処理に供され、溶媒等の揮発分の除去が行われる。乾燥処理は、市販の乾燥機を用いて行うことができる。このとき、可溶性不純物を多く含むウエットケーキを乾燥させると、可溶性不純物が溶融して乾燥機の伝熱面に異物として付着し、乾燥効率が低下したり、製品が汚染したりすることがある。
本発明の精製方法においては、上記のように、ウエットケーキ中に可溶性不純物がほとんど含まれないように固液分離処理を行うため、このような問題が発生し難い。
乾燥処理を行うことで、高純度の難溶性環状オレフィン重合体を得ることができる。また、この後、常法に従って、圧縮成形処理、造粒処理等を行うことにより、成形材料として適する難溶性環状オレフィン重合体を得ることができる。
〔工程(A−II)〕
工程(A−II)は、工程(A−I)で得られた濾液を、前記可溶性不純物を析出させることなく予備濃縮して予備濃縮液を得る工程である。
工程(A−II)は、固液分離処理により得られた濾液を比較的穏やかな条件で加熱することにより行うことができる。加熱温度は溶媒の種類にもよるが、通常、50〜150℃、好ましくは70〜110℃である。
予備濃縮液中に含まれる可溶性不純物の濃度は、可溶性不純物の種類にもよるが、通常、5〜10重量%、好ましくは6〜8重量%である。
また、予備濃縮液の濃縮倍率は、特に限定されないが、通常、5〜50倍、好ましくは6〜15倍である。
難溶性環状オレフィン重合体を精製する際においては、上記の工程(A−I)により得られた濾液は、溶媒回収処理に供されることが好ましい。また、一般に、溶媒を回収する際は、回収処理を効率よく行うために濃縮処理が行われる。
しかしながら、工程(A−I)で得られた可溶性不純物を多く含む濾液を通常の条件で濃縮すると、濃縮中に可溶性不純物が析出し、濃縮液の流動性が低下し、その後の移送作業等を効率よく行うことができないおそれがあった。
このため、本発明においては、工程(A−II)を行い、可溶性不純物が析出しない程度に予備濃縮を行い、予備濃縮液を得る。
工程(A−II)を行うことで、濾液の体積を減らし、装置への負荷を低減することができる。また、予備濃縮液は可溶性不純物が析出していないため、十分な流動性を有する。従って、工程(A−II)を行うことで、溶媒回収処理を効率よく行うことができる。
〔工程(A−III)〕
本発明の精製方法は、工程(A−II)で得られた予備濃縮液に含まれる溶媒を回収する工程(A−III)を有していてもよい。
工程(A−III)の具体的な作業内容は特に限定されない。例えば、工程(A−II)で得られた予備濃縮液を濃縮処理に供し、予備濃縮液に含まれる溶媒等の揮発分を十分に揮発させるとともに、可溶性不純物等の不揮発分を濃縮する。
この濃縮処理における加熱温度は溶媒の種類にもよるが、通常、80〜280℃、好ましくは150〜200℃である。
濃縮された不揮発分は、通常、冷却後に廃棄される。
一方、揮発分を冷却して液化させることにより、溶媒精製処理に用いる粗溶媒を得ることができる。
なお、ウエットケーキの乾燥処理や、工程(A−I)で得られた濾液の予備濃縮処理において除去された揮発分からも同様にして、粗溶媒を得ることができる。
溶媒精製処理は常法に従って行うことができる。例えば、粗溶媒が疎水性溶媒である場合、粗溶媒を水と混合し、粗溶媒中に含まれる親水性成分を水層に抽出した後、水層を除去し、得られた有機層を多段式の蒸留塔に連続的に供給することで精製溶媒を得ることができる。
2)環状オレフィン重合体の製造方法
本発明の環状オレフィン重合体の製造方法は、溶媒中、原料環状オレフィン重合体の水素添加反応を行うことにより、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを得る工程と、得られたスラリー中の環状オレフィン重合体を、本発明の方法により精製する工程とを有するものである。
本発明の環状オレフィン重合体の製造方法に用いる溶媒としては、本発明の環状オレフィン重合体の精製方法の中で、スラリーを構成する溶媒として示したものと同様のものが挙げられる。
本発明の環状オレフィン重合体の製造方法において調製するスラリーとしては、本発明の環状オレフィン重合体の精製方法の中で示したスラリーと同様のものが挙げられる。
すなわち、先に説明した方法に従って、重合体(α)又は重合体(β)の水素添加反応を行ったり、重合体(γ)を製造したりすることにより、スラリーを得ることができる。
スラリー中の環状オレフィン重合体としては、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物であることが好ましい。
かかる重合体は、耐熱性、機械的強度に優れるため、各種成形体の成形材料として有用である。
本発明の環状オレフィン重合体の製造方法は、得られたスラリー中の難溶性環状オレフィン重合体を、本発明の方法により精製するステップを含む。
本発明の環状オレフィン重合体の製造方法によれば、高純度の難溶性環状オレフィン重合体を効率よく製造することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。以下において、「部」及び「%」は特に断りのない限り、重量基準であり、圧力はゲージ圧力である。
各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)
環状オレフィン重合体の分子量(重量平均分子量及び数平均分子量)は、テトラヒドロフランを溶媒として40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)〔システム:HLC−8320(東ソー社製);カラム:Hタイプカラム(東ソー社製)〕を行い、標準ポリスチレン換算値として求めた。
(2)環状オレフィン重合体水素添加物における水素添加率
H−NMRを測定し、環状オレフィン重合体水素添加物における水素添加率を求めた。
(3)ガラス転移温度及び融点
環状オレフィン重合体水素添加物のガラス転移温度及び融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、試料を窒素雰囲気下で300℃に加熱した後、液体窒素で急冷し、再度10℃/分で昇温して測定した。
(4)固液分離後のウエットケーキ中の可溶性不純物濃度
シクロヘキサン200gに、ウエットケーキ1gを懸濁させ、さらに内部標準物質(メチルシクロヘキサン)1gを添加して、ウエットケーキ中の可溶性不純物を液相に抽出した。懸濁液を静置した後、上澄み液を試料として、40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)〔システム:HLC−8320(東ソー社製);カラム:Hタイプカラム(東ソー社製);溶媒:シクロヘキサン〕を行った。
クロマトグラム中の、分子量が3000付近の成分(可溶性不純物)のピーク面積(A)と内部標準物質のピーク面積(B)との比を算出し、以下の式に基いてウエットケーキ中の可溶性不純物濃度を求めた。
Figure 2016183221
(5)固液分離後のウエットケーキ中の揮発分濃度(溶媒濃度)
ウエットケーキ10gを、あらかじめ重量測定したガラスビーカー(重量A)に採取した後、これを30℃で24時間自然乾燥させ、さらに120℃で24時間減圧乾燥させて、ウエットケーキに含まれていた揮発分を完全に除去した。
得られた残留物の重量をガラスビーカーごと測定し(重量B)、以下の式に基いてウエットケーキ中の揮発分濃度を算出した。
Figure 2016183221
(6)固液分離後の濾液中の可溶性不純物濃度
濾液10gを、あらかじめ重量測定したガラスビーカー(重量A)に採取した後、これを30℃で24時間自然乾燥させ、さらに120℃で24時間減圧乾燥させて、濾液に含まれていた揮発分を完全に除去した。
得られた残留物の重量をガラスビーカーごと測定し(重量B)、以下の式に基いて濾液中の可溶性不純物濃度を算出した。
Figure 2016183221
(7)スラリー中の難溶性環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径
樹脂粉末スラリーを測定サンプルとし、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−3100)の湿式測定にて、レーザー回折・散乱法を原理とする体積基準の粒度分布を測定することにより、平均粒子径(μm)を求めた。
(8)難溶性環状オレフィン重合体の溶解度(g/シクロヘキサン100g)
前処理として十分に溶剤洗浄、乾燥を行った難溶性環状オレフィン重合体10gに対して、シクロヘキサン200gと内部標準物質としてメチルシクロヘキサン1gを添加し懸濁させ、40℃にて加温、攪拌して固形分中の可溶成分を液相に抽出した。懸濁液を静置した後、上澄み液を試料として、40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)〔システム:HLC−8320(東ソー社製);カラム:Hタイプカラム(東ソー社製);溶媒:シクロヘキサン〕を行った。
クロマトグラム中の、難溶性環状オレフィン重合体のピーク面積(A)と内部標準物質のピーク面積(B)との比を算出し、溶解度を求めた。
Figure 2016183221
(9)可溶性不純物の溶解度(g/シクロヘキサン100g)
あらかじめ十分に乾燥した可溶性不純物10〜50gに対してシクロヘキサン100gを加え、耐圧密閉容器中で120℃に加温して溶解させた。これを40℃まで徐冷し、その上澄み液10gを、あらかじめ重量測定したガラスビーカー(重量A)に採取した後、これを30℃で24時間自然乾燥させ、さらに120℃で24時間減圧乾燥させて、上澄み液に含まれていた揮発分を完全に除去した。得られた残留物の重量をガラスビーカーごと測定し(重量B)、以下の式に基いて溶解度を算出した。
Figure 2016183221
〔製造例1〕
濃度19%のジエチルアルミニウムエトキシドのn−ヘキサン溶液0.3部、テトラクロロタングステンフェニルイミド(テトラヒドロフラン)錯体0.1部を3部のトルエンに溶解させて触媒溶液を得た。
一方、内部を十分に乾燥し、窒素で置換した、攪拌機、温調ジャケット付きの金属製反応器(住友重機械工業社製)に、シクロヘキサン350部、1−ヘキセン6.4部、濃度70%のジシクロペンタジエン(エンド体含有率99%以上)のシクロヘキサン溶液145部を入れ、全容を50℃に昇温した。そこへ、前記触媒溶液を加えて、開環重合反応を開始させた。
全容を50〜60℃に保ちながら270分攪拌した後、メタノール1.5部を加え、開環重合反応を停止させた。なお、重合反応液にメタノールを添加することで、触媒分を不溶化させる効果も得られる。
得られた重合反応液に含まれるジシクロペンタジエン開環重合体の重量平均分子量(Mw)は28,700、数平均分子量(Mn)は9570であった。
得られた重合反応液に、濾過助剤として珪藻土(昭和化学工業社製、ラヂオライト#1500)1部を加えた。この懸濁液に対して、リーフフィルター(IHI社製、CFR2)にて濾過処理を行い、不溶化した触媒分を珪藻土とともに濾別し、ジシクロペンタジエン開環重合体の溶液を得た。
〔実施例1〕
(水素添加反応)
製造例1で得たジシクロペンタジエン開環重合体の溶液を、攪拌機、温調ジャケット付きの反応器(住友重機械工業社製)に移送した後、ジシクロペンタジエン開環重合体の濃度が9%になるようにシクロヘキサン600部、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.1部を加えた。次いで、全容を回転数64rpmで攪拌しながら、水素圧4MPa、温度180℃にて6時間水素添加反応を行い、ジシクロペンタジエン開環重合体水素添加物(以下、「難溶性環状オレフィン重合体(1)」ということがある。)の粒子、及び、低分子量の重合体(以下、「可溶性不純物(1)」を含有するスラリー(1)を得た。
難溶性環状オレフィン重合体(1)の水素添加率は99.5%であった。
難溶性環状オレフィン重合体(1)と可溶性不純物(1)の合計量(以下、この量を「重合体量」ということがある。)に対する可溶性不純物(1)の量は5%であった。
(固液分離処理)
機器内部に回転するボール部を有し、さらにボール部の内部にケーキ搬送用のスクリューコンベアを有する遠心脱水機(タナベウィルテック社製、高速デカンタ)に、前記スラリー(1)1100部(重合体量100部)を供給し、ボール部回転数4800rpm、差動回転数15rpmの条件で固液分離を行った。
得られたウエットケーキの量は240部であった。このウエットケーキに含まれる揮発分(溶媒)の濃度は42%であり、ウエットケーキに含まれる可溶性不純物(1)の濃度は0.5%であった。
一方、得られた濾液の量は860部であった。この濾液に含まれる可溶性不純物(1)の量は、4.5部(濃度0.5%)であった。
(ウエットケーキの乾燥処理)
固液分離処理により得られたウエットケーキを、連続溝型乾燥機(栗本鐵工所社製、CD−80)に供給し、下記の条件でウエットケーキに含まれる揮発分(主に溶媒)を除去(後述するように、この揮発分は、溶剤精製処理で利用される。)することで、難溶性環状オレフィン重合体(1)の粉末を得た。
この粉末に残留する揮発分濃度は0.1%であった。
また、乾燥処理後に、乾燥機の伝熱面への異物の付着の有無を確認したところ、付着は見られなかった。
<乾燥条件>
乾燥機温度:170℃
窒素流量:50NL/分
ディスク回転数:30rpm
(圧縮成形)
前記乾燥処理により得られた難溶性環状オレフィン重合体(1)の粉末100部に、酸化防止剤として、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(BASFジャパン社製、イルガノックス(登録商標)1010)0.5部を添加した。
得られた混合物を、加圧圧縮成形機(新東工業社製、BGS−IV)を使用して圧縮することで短冊状の成形品を得た。次いで、この短冊状の成形品を、ロール式解砕機(フレーククラッシャー)を使用して下記条件にて解砕し、フレーク状の粉塊を得た。
<解砕条件>
ロール回転数:10rpm
ロール加圧:60kN
(造粒)
圧縮成形後の難溶性環状オレフィン重合体(1)のフレーク状の粉塊を、内径3mmφのダイ穴を備えた二軸押し出し機(日本製鋼所社製、TEX−30)に投入し、下記条件にて熱溶融押し出し成形を行い、ストランドを得、これをストランドカッターにて細断し、径3mmφ×長さ3mmの円筒状のペレットを得た。
ペレット〔難溶性環状オレフィン重合体(1)〕の融点は266℃であった。
<成形条件>
バレル設定温度:280℃
スクリュー回転数:300rpm
(固液分離処理により得られた濾液の処理)
固液分離処理により得られた濾液(860部)を、ジャケット付きの蒸発缶に連続的に供給し、80〜90℃で揮発分780部(後述するように、この揮発分は、溶剤精製処理で利用される。)を蒸発させ、予備濃縮液80部を得た(濃縮倍率11倍)。予備濃縮液中の固形分(主に可溶性不純物)濃度は6%であり、予備濃縮液は流動性を保っていた。
次いで、得られた予備濃縮液80部を薄膜蒸発器(日立製作所製)に供給し、180℃で揮発分(後述するように、この揮発分は、溶剤精製処理で利用される。)を除去して濃縮液4.5部を得た。この濃縮液は冷却後に廃棄した。
(溶媒精製処理)
ウエットケーキの乾燥処理、濾液の予備濃縮処理、及び予備濃縮液の濃縮処理にて除去した揮発分を、それぞれ横置き多管式の凝縮器にて冷却、凝縮して粗溶媒として回収した。
回収した粗溶媒を水と混合し、粗溶媒中に含まれるメタノールを水層に抽出した後、油水分離槽にて水層を除去した。
得られた有機層を多段式の蒸留塔に連続的に供給し、低沸点、高沸点の不純物を抜き出し、精製溶媒を得た。回収した粗溶媒100部に対して、得られた精製溶媒の量は97部であった。
実施例1の精製処理をまとめたものを第1表に示す。
〔実施例2、3、比較例1、2〕
水素添加反応条件や固液分離処理条件を、第1表に記載のものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして環状オレフィン重合体の精製処理を行った。
Figure 2016183221
第1表から以下のことが分かる。
実施例1〜3においては、固液分離処理により得られたウエットケーキ中の可溶性不純物量が少ないため、ウエットケーキを乾燥したときに伝熱面に異物の付着が観られなかった。
また、実施例1においては、濾液の予備濃縮処理を適切に行ったため、次の濃縮処理を行う際の移送を問題なく行うことができた。
一方、比較例1においては、固液分離処理により得られたウエットケーキ中の可溶性不純物量が多いため、ウエットケーキを乾燥したときに伝熱面に異物の付着が観られた。
比較例2においては、濾液の予備濃縮処理において可溶性不純物が析出するほど濃縮させたため、移送を効率よく行うことができなかった。

Claims (9)

  1. 溶媒、該溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを、前記溶媒に可溶性の不純物の含有量が、ウエットケーキ100重量部あたり1.2重量部以下であるウエットケーキと、濾液とに固液分離する工程(A−I)、及び
    工程(A−I)で得られた濾液を、前記溶媒に可溶性の不純物を析出させることなく予備濃縮して予備濃縮液を得る工程(A−II)
    を有する環状オレフィン重合体の精製方法。
  2. 前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体の、前記溶媒に対する40℃における溶解度が、1g/100g(溶媒)以下である請求項1に記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  3. 前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体が、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物である、請求項1又は2に記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  4. スラリー中の、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体の粒子の平均粒子径が、20〜80μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  5. 前記溶媒に可溶性の不純物の、前記溶媒に対する40℃における溶解度が、5〜30g/100g(溶媒)である、請求項1〜4のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  6. スラリーを固液分離する方法が遠心分離法である、請求項1〜5のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  7. さらに、工程(A−II)で得られた予備濃縮液に含まれる溶媒を回収する工程(A−III)を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の精製方法。
  8. 溶媒中、原料環状オレフィン重合体の水素添加反応を行うことにより、前記溶媒に難溶性の環状オレフィン重合体、及び前記溶媒に可溶性の不純物を含有するスラリーを得る工程と、
    得られたスラリー中の環状オレフィン重合体を、請求項1〜7のいずれかに記載の方法により精製する工程と
    を有する、
    環状オレフィン重合体の製造方法。
  9. 前記スラリー中の環状オレフィン重合体が、結晶性環状オレフィン重合体水素添加物である、請求項8に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
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