JPH0741550A - ノルボルネン系開環(共)重合体水素添加物、その製造方法、及びその用途 - Google Patents

ノルボルネン系開環(共)重合体水素添加物、その製造方法、及びその用途

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JPH0741550A
JPH0741550A JP5208508A JP20850893A JPH0741550A JP H0741550 A JPH0741550 A JP H0741550A JP 5208508 A JP5208508 A JP 5208508A JP 20850893 A JP20850893 A JP 20850893A JP H0741550 A JPH0741550 A JP H0741550A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族環構造を有するノルボルネン系単量体
(例えば、5−フェニル−2−ノルボルネン等)を開環
(共)重合体し、遷移金属化合物とアルキル金属化合物
を組み合わせた触媒を用いて、芳香族環構造の80%以
上を残存させながら、主鎖構造中の不飽和結合を95%
以上水素添加して樹脂を得る。 【効果】 本発明の樹脂は、屈折率が高く、さらにノル
ボルネン系開環重合体水素添加物の特徴である、耐熱
性、透明性、低複屈折性、耐候性、耐光性、低吸水性、
耐湿性、低誘電率、低誘電損失、耐薬品性等にも優れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、透明性、低複
屈折性、耐候性、耐光性、低吸水性、耐湿性、低誘電
率、低誘電損失、耐薬品性等に優れ、高屈折率である熱
可塑性ノルボルネン系開環(共)重合体水素添加物、そ
れからなる光学材料、医療用器材、電気絶縁材料、およ
び電子部品処理用器材に関する。
【0002】
【従来の技術】低複屈折性、耐湿性、耐熱性を改良した
高分子材料である熱可塑性ノルボルネン系ポリマー、例
えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物
や、ノルボルネン系モノマーとエチレンとの付加型共重
合体等が、光学レンズ、光ディスク基板等の光学材料と
して優れた特徴を有することが知られている(特開昭6
0−26024号公報、特開昭64−24826号公
報、特開昭60−168708号公報、特開昭61−1
15912号公報、特開昭61−120816号公報
等)。
【0003】眼鏡をはじめとするレンズ等の用途におい
ても、熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、種々の好ましい
性能を有した樹脂として用いられ始めており、高性能の
レンズ等の材料として期待されている。しかし、例え
ば、従来知られていたノルボルネン系開環(共)重合体
水素添加物の屈折率が最も大きいものでも1.53程度
であり、ますます高度化する技術要求に対し、より高屈
折率の光学材料が求められているが、高屈折率の熱可塑
性ノルボルネン系樹脂を得る方法はしられていなかっ
た。
【0004】ポリメタクリル酸メチルやポリカーボネー
ト等の光学材料として用いられる樹脂においては、芳香
族環構造やハロゲン原子を含有させることにより高屈折
率となることが知られており(特開昭61−42602
号公報、特開昭60−166307号公報等)、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂の内、付加型重合体については、
芳香族環構造を有するノルボルネン系単量体を用いた樹
脂が知られていた(特開平2−289637号公報)
が、この樹脂の屈折率などについては、具体的には知ら
れていなかった。
【0005】ノルボルネン系単量体の開環重合体を光学
材料として使用するためには、一般に、水素添加反応さ
せることにより、主鎖構造中に不飽和結合を実質的に含
まない樹脂に変性して使用していた。しかし、芳香族環
構造を有するノルボルネン系開環重合体を、担持型の水
素添加触媒等のような触媒を用いて通常の条件下で水素
添加すると、主鎖構造中の不飽和結合だけでなく、樹脂
の構造中の芳香族環構造も水素添加されて飽和する。そ
のため、芳香族環構造が消失してしまい、芳香族環構造
を有するノルボルネン系開環重合体水素添加物を得るこ
とはできない。
【0006】例えば、特開平3−273043号には芳
香族環構造を有するノルボルネン系単量体の開環重合体
を含むノルボルネン系開環重合体を水素添加することが
開示されている。しかし、具体的に芳香族環構造を有す
るノルボルネン系開環重合体の水素添加物は開示された
例はなく、水素添加触媒や水素添加反応条件を選択して
芳香族環構造を残存させるという思想や芳香族環構造を
残存させたノルボルネン系開環重合体水素添加物につい
ては、開示も示唆も認められなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、光学材
料、医療用器材、電気絶縁材料等に使用できる新規な樹
脂の開発を目指して鋭意努力の結果、芳香族環構造を有
するノルボルネン系開環(共)重合体の芳香族環構造を
残したまま、主鎖構造中の不飽和結合を水素添加した樹
脂が、耐熱性、透明性、低複屈折性、耐候性、耐光性、
低吸水性、耐湿性、低誘電率、低誘電損失、耐薬品性等
に優れ、さらに高屈折率を有していることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、芳香族環構造を有するノルボルネン系開環(共)重
合体の水素添加物であって、重合体主鎖構造中の不飽和
結合が95%以上水素添加され、芳香族環構造が80%
以上残存していることを特徴とするノルボルネン系開環
(共)重合体水素添加物、それからなる光学材料、医療
用器材、電気絶縁材料、及び電子部品処理用器材が提供
される。
【0009】(ノルボルネン系開環(共)重合体)本発
明において用いるノルボルネン系開環(共)重合体は、
芳香族環構造を有するものであり、芳香族環構造を有す
るノルボルネン系単量体のメタセシス重合体、または前
記単量体とコモノマーとのメタセシス共重合体である。
コモノマーは、メタセシス重合可能なものであれば特に
限定されないが、低複屈折性等の光学材料としての好ま
しい特性を有する点で、芳香族環構造を有するノルボル
ネン系単量体以外のノルボルネン系単量体が好ましい。
【0010】重合体構造中の全繰り返し構造単位中、芳
香族環構造を有するノルボルネン系単量体が開環した繰
り返し構造単位の量は通常30重量%以上、好ましくは
50重量%以上、より好ましくは70重量%以上であ
り、その量が多いほど高屈折率の水素添加物が得られ
る。従って、芳香族環構造を有するノルボルネン系単量
体の量を増減することにより、屈折率を制御できる。特
に高屈折率にするためには、ハロゲン置換基で置換され
た芳香族環構造を有するノルボルネン系単量体が開環し
た繰り返し構造単位が好ましくは30重量%以上、より
好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%
以上にする。また、水素添加物の複屈折を低くするため
には、重合体構造中の全繰り返し構造単位中のノルボル
ネン系単量体が開環した繰り返し構造単位が多いことが
好ましく、芳香族環の有無を問わず、全繰り返し構造単
位中の50重量%以上、好ましくは70重量%以上、よ
り好ましくは90重量%以上をノルボルネン系単量体が
開環した繰り返し構造単位にすることが適切である。
【0011】本発明で用いる芳香族環構造を有するノル
ボルネン系単量体は、ノルボルネン系単量体の内、芳香
族環構造を有しているものである。芳香族環構造を有す
るノルボルネン系単量体としては、芳香族置換基を有す
るノルボルネン系単合体や多環体構造中にノルボルネン
環構造と芳香族環構造を有するノルボルネン系単量体で
ある。例えば、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−
(4−メチルフェニル)−2−ノルボルネン、5−(1
−ナフチル)−2−ノルボルネン、9−(2−ノルボル
ネン−5−イル)−カルバゾール等の芳香族置換基を有
するノルボルネン類; 等の芳香族置換基を有するノル
ボルネン系単量体や、1,4−メタノ−1,4,4a,
4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン
類; 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒ
ドロフルオレン、1,4−メタノ−8−メチル−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メ
タノ−8−クロロ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレン、1,4−メタノ−8−ブロモ−1,4,4
a,9a−テトラヒドロフルオレン等の1,4−メタノ
−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類;
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロジ
ベンゾフラン類; 1,4−メタノ−1,4,4a,9
a−テトラヒドロカルバゾール、1,4−メタノ−9−
フェニル−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾ
ール等の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロカルバゾール類; 1,4−メタノ−1,4,4
a,9,9a,10−ヘキサヒドロアントラセン、1,
4−メタノ−9,10[1',2']−ベンゼノ−1,4,4
a,9,9a,10−ヘキサヒドロアントラセンサヒド
ロアントラセン、1,4−メタノ−1,4,4a,9,
10,10a−ヘキサヒドロフェナンスレン等の1,4
−メタノ−1,4,4a,9,9a,10−ヘキサヒド
ロアントラセン類; 7,10−メタノ−6b,7,1
0,10a−テトラヒドロフルオランセン類; 等の多
環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造を有す
るノルボルネン系単量体が挙げられる。また、これらの
アルキル、アルキリデン、アルケニル、およびこれら置
換または非置換のオレフィンのハロゲン、水酸基、エス
テル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド
基、シリル基等の極性基置換体であってもよい。
【0012】より高屈折率の樹脂を得るために用いられ
ることが好ましいハロゲン置換基で置換された芳香族環
構造を有するノルボルネン系単量体は、芳香族環構造を
有するノルボルネン系単量体の芳香族環構造の一部が塩
素や臭素等のハロゲン置換基で置換されたものであり、
例えば、,4−メタノ−8−ブロモ−1,4,4a,9
a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−6−ブ
ロモ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、
1,4−メタノ−6,8−ジブロモ−1,4,4a,9
a−テトラヒドロフルオレン等が挙げられる。
【0013】必要に応じてコモノマーとして用いられる
ノルボルネン系単量体は、前述のように、芳香族環構造
を有しているノルボルネン単量体以外のノルボルネン系
単量体であって、特開平2−227424号公報、特開
平2−276842号公報、特開平4−14882号公
報、特開平3−122137号公報、特開平4−638
07号公報等で公知であり、例えば、ノルボルネン、そ
のアルキル、アルキリデン、アルケニル、およびこれら
置換または非置換のオレフィンのハロゲン、水酸基、エ
ステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド
基、シリル基等の極性基置換体、具体的には、2−ノル
ボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジ
メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボル
ネン、5−ブチルノルボルネン、5−エチリデン−2−
ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネ
ン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−
シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシ
カルボニル−2−ノルボルネン等; シクロペンタジエ
ンの多量体、その上記と同様の誘導体や置換体、具体的
には、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシク
ロペンタジエン、1,4:5,8−ジメタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a−2,3−シクロペンタジ
エノナフタレン、1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、1,4:5,10:6,9−トリメタノ−1,2,
3,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a
−ドデカヒドロ−2,3−シクロペンタジエノアントラ
セン等; 等が挙げられる。
【0014】ノルボルネン系単量体の重合は公知の方法
でよい。ノルボルネン系単量体同士の共重合の場合、重
合に供した各種単量体の量比と重合体構造中の各種単量
体に由来する繰り返し構造単位の量比は、通常、ほぼ同
じである。しかし、ノルボルネン系単量体以外のメタセ
シス重合可能な単量体をコモノマーとして使用する場合
等、メタセシス重合反応において反応性の違いにより、
重合に供した各種単量体の量比と重合体構造中の各種単
量体に由来する繰り返し構造単位の量比が全く異なる場
合もある。そのような場合は、繰り返し構造単位の割合
が、前述の範囲になるように、コモノマー等の反応性に
応じて、重合に供する単量体の量を調節することが好ま
しい。
【0015】また、本発明の目的を損なわない限りにお
いて、開環重合体を特開平3−95235号公報等で公
知の方法により、α,β−不飽和カルボン酸および/ま
たはその誘導体、スチレン系炭化水素、オレフィン系不
飽和結合および加水分解可能な基を持つ有機ケイ素化合
物、不飽和エポキシ単量体を用いて変性させてもよい。
なお、耐湿性、耐薬品性に優れたものを得るためには、
極性基を含有しない開環(共)重合体が好ましい。
【0016】本発明に用いる開環(共)重合体の分子量
は、25℃、トルエン中で測定した極限粘度〔η〕は
0.1〜20dl/g、好ましくは0.2〜10dl/
g、より好ましくは0.3〜5dl/gである。分子量
が小さすぎると、本発明の水素添加物の機械的強度が低
くなり、分子量が大きすぎると、溶融粘度が高くなりす
ぎ、成形が困難になる。
【0017】(水素添加触媒)本発明においてノルボル
ネン系開環重合体を水素添加するのに用いる水素添加触
媒は、遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わ
せからなる触媒である。例えば、酢酸コバルト/トリエ
チルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/ト
リイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n
−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−
ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチル
マグネシウム等の組み合わせが例示される。これらの水
素添加触媒を用い、水素添加反応条件を厳密に制御する
ことにより、芳香族環構造中の不飽和結合を残したま
ま、主鎖構造中の不飽和結合を飽和させることができる
ことを見い出した。なお、芳香族環構造は、酸化に対し
て安定性が高く、不飽和結合が維持されていても、熱、
光、薬品等によって劣化されにくい。
【0018】また、本発明においてノルボルネン系開環
重合体の水素添加反応は、通常、不活性有機溶媒中で実
施する。有機溶媒としては、生成する水素添加物の溶解
性に優れていることから、炭化水素系溶媒が好ましく、
環状炭化水素系溶媒がより好ましい。このような炭化水
素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化
水素; n−ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素; テト
ラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類; 等が挙げられ、これらの2種以上を
混合して使用することもできる。溶媒を使用する場合
は、ノルボルネン系開環重合体1重量部に対する溶媒の
使用量が、0.8〜20重量部、特に1〜10重量部に
なる濃度に調整することが好ましい。通常は、重合反応
溶媒と同じでよく、重合反応溶液にそのまま水素添加触
媒を添加して反応させればよい。
【0019】(水素添加反応)本発明では、水素添加触
媒として遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合
せから成る触媒を使用する。ノルボルネン系重合体の水
素添加反応の温度、水素圧力、反応時間は、開環重合に
用いたモノマーの種類、水素添加触媒の種類、溶媒の種
類等に応じて制御することにより、水素添加率を制御す
る必要がある。芳香族環を水素添加せず、主鎖の不飽和
結合を選択的に水素添加するには、通常、温度は−10
〜120℃、好ましくは0〜100℃、さらに好ましく
は20〜80℃、水素圧力は0.1〜50kg/c
2、好ましくは0.5〜30kg/cm2、さらに好ま
しくは1〜20kg/cm2である。温度が高すぎた
り、水素圧力が高すぎたりすると、反応の制御が困難で
あり、短時間の反応でも芳香属環も水素添加され易く、
芳香族環の水素添加率を再現性良く制御することが困難
となり、得られる水素添加物の屈折率を制御することが
難しい。温度が低すぎたり、水素圧力が低すぎると、主
鎖構造の水素添加反応が進行しにくい。
【0020】水素添加反応終了後の触媒の除去は、遠
心、濾過等の常法に従って行えばよい。必要に応じて、
水やアルコール等の触媒不活性化剤を利用したり、活性
白土やアルミナ等の吸着剤を添加したりしてもよい。遠
心方法や濾過方法は、用いた触媒が除去できる条件であ
れば、特に限定されない。濾過による除去は簡便かつ効
率的であるので好ましい。濾過する場合、加圧濾過して
も吸引濾過してもよく、また、効率の点から、ケイソウ
土、パーライト等の濾過助剤を用いることが好ましい。
【0021】(水素添加物)本発明の芳香族環構造を有
するノルボルネン系開環(共)重合体水素添加物は、耐
光劣化性や耐候劣化性が高いことが好ましく、主鎖構造
中の不飽和結合の95%以上が飽和していることが好ま
しく、98%以上が飽和していることがより好ましく、
99%以上が飽和していることが特に好ましい。なお、
1H−NMRによる分析により、主鎖構造中の不飽和結
合は、芳香族環構造中の不飽和結合と区別して認識する
ことができる。本発明においては、芳香族環構造が残っ
ているほど、高屈折率の樹脂が得られる。本発明の水素
添加物は、水素添加前の重合体の有する芳香族環構造の
80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは9
0%以上が残存している。水素添加触媒の種類や反応温
度等によって、水素添加率は変わり、芳香族環の残存率
は変化する。上記の水素添加触媒を用いた場合、芳香族
環の不飽和結合をある程度以上残存させるためには、用
いたモノマーの種類、水素添加触媒の種類、溶媒の種類
等に応じて、反応温度を低くしたり、水素圧力を下げた
り、反応時間を短くする等の制御が必要である。
【0022】本発明の芳香族環構造を有するノルボルネ
ン系開環(共)重合体水素添加物は、特開平3−952
35号公報等で公知の方法により、α,β−不飽和カル
ボン酸および/またはその誘導体、スチレン系炭化水
素、オレフィン系不飽和結合および加水分解可能な基を
持つ有機ケイ素化合物、不飽和エポキシ単量体を用いて
変性させてもよい。
【0023】本発明の水素添加物の分子量は、水素添加
反応前の開環(共)重合体と実質的に同じであり、25
℃、トルエン中で測定した極限粘度〔η〕は0.1〜2
0dl/g、好ましくは0.2〜10dl/g、より好
ましくは0.3〜5dl/gである。分子量が小さすぎ
ると、本発明の水素添加物の機械的強度が低くなり、分
子量が大きすぎると、溶融粘度が高くなりすぎ、成形が
困難になる。
【0024】本発明の芳香族環構造を有するノルボルネ
ン系開環(共)重合体水素添加物は、非晶質であり、透
明で、低複屈折性、耐熱性、低吸湿性に優れる。耐熱性
を示す指標のひとつであるガラス転移温度(以下Tgと
いう)は、通常70℃以上、好ましくは90℃以上であ
る。厚さ1.2mmの板を成形した場合に、400〜8
30nmの波長の光線透過率が70%以上、好ましくは
80%以上であり、また、成形方法によっては厚さ1.
2mmの板を成形した場合に、波長830nmのダブル
パス法により測定したレターデーション値が100nm
以下、好ましくは50nm以下のものを得ることも可能
である。
【0025】さらに本発明のノルボルネン系開環(共)
重合体水素添加物は、高屈折率を有し、25℃における
波長589nmの屈折率〔nD25〕は1.560以上を
示すものを得ることができる。
【0026】(樹脂組成物)適当な屈折率を得るため
に、前述のように芳香族環構造を有する単量体の使用量
を調整する方法のほかに、異なる屈折率を有する水素添
加物を混合した樹脂組成物としてもよい。ノルボルネン
系開環(共)重合体水素添加物同士は比較的容易に混合
できるので、高屈折率の水素添加物と低屈折率の水素添
加物を混合すれば、両者の中間の屈折率を有する樹脂組
成物が得られる。両者の混合量比を変えることにより、
目的とする屈折率の樹脂組成物を得ることができる。
【0027】混合する方法は、特に限定されず、均質で
あるためには、両者の溶液を混合攪拌して、溶媒を除去
する方法が好ましく、工程を簡便にするためには、両者
を混練すればよい。
【0028】なお、樹脂組成物の均質性、相溶性をよく
するためには、本発明の水素添加物と、それを得るのに
用いた開環(共)重合体を芳香族環の不飽和結合も水素
添加してしまう水素添加触媒、例えば、ニッケル−アル
ミナ担持触媒等を用いて水素添加した結果、芳香族環構
造が無くなった水素添加物を用いることが好ましい。
【0029】また、本発明の水素添加物を、芳香族環の
不飽和結合も水素添加してしまう水素添加触媒を用いて
水素添加し、反応温度や反応時間を制御することによ
り、芳香族環構造の残存率を変化させることにより、屈
折率を制御することも可能である。
【0030】(成形加工)本発明のノルボルネン系開環
(共)重合体水素添加物または樹脂組成物は、周知の方
法、例えば、射出成形法、ブロー成形法、インジェクシ
ョンブロー成形法、回転成形法、真空成形法、押出し成
形法、カレンダー成形法、溶液流涎法、等によって成形
加工することができる。
【0031】(添加物)本発明のノルボルネン系開環
(共)重合体水素添加物には、所望により、各種添加剤
を添加してもよい。用いられる添加剤としては、例え
ば、フェノール系やリン系等の酸化防止剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、ゴム質重合体、石油樹脂等がある。
また、屈折率や機械的特性を調整する目的で、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンスルファイ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリアミド、
ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン
等の異種熱可塑性樹脂等を配合することもできる。ま
た、成形性、物性等を改良する目的で、例えばガラスフ
ァイバー、カーボンファイバー等の繊維状充填剤; シ
リカ、アルミナ、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カ
ルシウム等の球状や非球状の微粒子状充填剤; 等のほ
か、光安定剤、滑剤、難燃剤、顔料、染料、アンチブロ
ッキング剤等を添加してもよい。一般に、樹脂からの溶
出を避けるため、これらの添加剤は、分子量の大きいも
のほど好ましく、また、添加量が少ないほど好ましい。
【0032】溶液流涎芳香族環構造でシートを形成する
場合には、表面粗さを小さくするため、レベリング剤を
添加してもよい。レベリング剤は、例えば、ふっ素系ノ
ニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、
シリコーン系レベリング剤等、塗料用レベリング剤を用
いることができ、それらの中でも溶媒との相溶性の良い
ものが好ましい。
【0033】また、本発明のノルボルネン系開環(共)
重合体水素添加物に添加剤を添加する場合、目的に応じ
た範囲で添加する。例えば、添加剤を添加すると、一般
に透明性が低下するが、薬品容器に成形する場合等には
内容物の量や状態が確認できる程度の透明性が必要であ
り、そのため必要とされる光線透過率は、2mm厚さの
成形板を用い、波長領域400〜700nmの範囲で測
定して、通常40%以上、好ましくは50%以上、より
好ましくは60%以上である。また、添加剤は電気特性
にも影響する。電気絶縁材料として使用する場合には、
体積固有抵抗値は1016Ωcm以上、好ましくは5×1
16Ωcm以上、誘電率は102Hz、106Hz、10
9Hzの周波数のいずれにおいても3以下、好ましくは
2.5以下、誘電正接は102Hz、106Hz、109
Hzの周波数のいずれにおいても10- 3以下、好ましく
は7×10-4以下である。
【0034】(用途)本発明のノルボルネン系開環
(共)重合体水素添加物は、光学材料を始めとして各種
成形品として広範な分野において有用である。例えば、
光学材料; 医療用器材; 電気絶縁材料; 電子部品
処理用器材; 受光素子用窓等の電子部品用途; 窓、
機器部品、ハウジング等の構造材料や建材; バンパ
ー、ルームミラー、ヘッドランプカバー、テールランプ
カバー、インストルメントパネル等の自動車用器材;
スピーカーコーン材、スピーカー用振動素子、電子レン
ジ用容器等の電器用器材、フィルム、シート、ヘルメッ
ト等の種々の用途に利用できる。
【0035】(光学材料)前述のように、本発明のノル
ボルネン系開環(共)重合体水素添加物は、透明性、低
複屈折性に優れており、光学材料として用いることがで
きる。特に光の屈折を利用するレンズやプリズム等に用
いる場合、屈折率が1.560以上、好ましくは1.5
70以上、特に好ましくは1.580以上であり、有用
である。例えば、プリズムによる分光能が大きく、ま
た、レンズは表面の曲率が小さくても短焦点距離のもの
が得られる。また、耐熱性、低吸湿性、耐吸水性に優
れ、機械的強靭性も有しているので、例えば、光ディス
ク、光ファイバー、光学ミラー、液晶表示素子基板、導
光板、光拡散板、偏光フィルム、位相差フィルム等の光
学材料として有用である。
【0036】(医療用器材)本発明のノルボルネン系開
環(共)重合体水素添加物は、薬品、特に、アルコール
類、アミン類、エステル類、アミド類、エーテル類、カ
ルボン酸類、アミノ酸類等の極性基を有する薬品の吸着
が少なく、また、樹脂中に不純物として含有している有
機物等が浸出することが少ないので、薬品と接触しても
変質させることがない。また、接触した薬品中に不純物
が溶出することが少ないので、医療用器材として用いる
ことができる。
【0037】本発明の医療用器材としては、例えば、注
射用の液体薬品容器、アンプル、プレフィルドシリン
ジ、輸液用バッグ、固体薬品容器、点眼薬容器等の液体
または粉体、固体の薬品容器; 血液検査用のサンプリ
ング用試験管、採血管、検体容器等のサンプル容器;
注射器等の医療器具; メスや鉗子、ガーゼ、コンタク
トレンズ等の医療器具等の滅菌容器; ビーカー、シャ
ーレ、フラスコ、試験管、遠心管等の実験・分析器具;
医療検査用プラスチックレンズ等の医療用光学部品;
医療用輸液チューブ、配管、継手、バルブ等の配管材
料; 義歯床、人工心臓、人造歯根等の人工臓器やその
部品; 等が例示される。特に、長期に渡り、薬品、特
に液体薬品を保存する薬びん、プレフィルドシリンジ、
密封された薬袋、点眼用容器、アンプル、バイアル、点
眼薬容器等においては、従来の樹脂製のものに比較し
て、透明性、物理的性質等のほかに、樹脂から溶出する
不純物等がなく、耐薬品性に優れ、また、薬品を吸着し
ないので、薬品の変質が少ないという好ましい性質を有
する。
【0038】(電気絶縁材料)本発明のノルボルネン系
開環(共)重合体水素添加物は、電気絶縁材料として広
範な分野において有用である。例えば、電線・ケーブル
用被覆材料や、民生用・産業用電子機器、複写機、コン
ピューター、プリンター等のOA機器、計器類の絶縁材
料等、一般絶縁材料; 硬質プリント基板、フレキシブ
ルプリント基板、多層プリント配線板等の回路基板、特
に高周波特性が要求される、衛星通信機器用等の高周波
回路基板; 液晶基板、光メモリー、自動車や航空機の
デフロスタ等の面発熱体等の透明導電性フィルムの基
材; トランジスタ、IC、LSI、LED等の半導体
封止材や部品; モーター、コネクター、スイッチ、セ
ンサー等の電気、電子部品の封止材料; テレビやビデ
オカメラ等のボディ材料;パラボラアンテナ、フラット
アンテナ、レーダードームの構造部材; 等に好適に用
いることができる。
【0039】(電子部品処理用器材)本発明のノルボル
ネン系開環(共)重合体水素添加物は、物理的性質等の
ほかに、樹脂から溶出する不純物等が実質的になく、ま
た、電子部品処理用に用いられる薬品の多く、特に、硫
酸を除くほとんどの強酸に対して耐性を有することか
ら、電子部品処理用器材として、好ましい性質を有す
る。
【0040】電子部品処理用器材とは、(A)IC、L
SI等の半導体やハイブリッドIC、液晶表示素子、発
行ダイオード等の電子部品と接触する器材、(B)ウェ
ハ、液晶基板、これらに透明電極層や保護層等を積層し
たもの等の製造中間体と接触する器材、および(C)電
子部品の製造工程において製造中間体の処理に用いる薬
液や超純水等の処理液と接触する器材をいう。(A)電
子部品と接触する器材、(B)電子部品の製造中間体と
接触する器材としては、例えば、タンク、トレイ、キャ
リア、ケース等の処理用、および移送用容器; キャリ
アテープ、セパレーション・フィルム等の保護材; 等
が挙げられる。(C)処理液と接触する器材としては、
例えば、パイプ、チューブ、バルブ、シッパー、流量
計、フィルター、ポンプ等の配管類; サンプリング容
器、ボトル、アンプル、バッグ等の液用容器類; 等が
挙げられる。
【0041】
【実施例】以下、参考例、実施例、比較例をあげて本発
明をさらに具体的に説明する。なお、屈折率〔nD25
はアッべ屈折計を、水添率は1H−NMRによって、極
限粘度〔η〕は25℃のトルエン中で、TgはDSC法
により、レターデーション値は波長830nmのダブル
パス法により測定した。
【0042】参考例1 窒素置換したガラス製反応器に、1,4−メタノ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン60重量部と
トルエン200重量部を仕込み、分子量調節剤としてヘ
キセン−1を1重量部添加した。溶液を40℃に加温し
た後、さらに重合触媒としてトリエチルアルミニウムの
15%トルエン溶液10重量部、トリエチルアミン5重
量部、および四塩化チタンの20%トルエン溶液10重
量部を添加して開環重合を開始した。溶液の温度を40
℃に保ったまま1時間反応させた時点でメタノール5重
量部添加して反応を停止した。アセトン500重量部と
イソプロピルアルコール500重量部の混合液1000
重量部を強く攪拌した中に反応溶液を注いで重合体を沈
澱させ、濾別して回収した。さらにアセトン200重量
部で洗浄した後、1mmHg以下に減圧した真空乾燥機
中、100℃で24時間乾燥させ、52重量部の重合体
を得た。
【0043】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.42dl/gであった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルに
おいて、7.4〜6.8ppmにベンゼン環に結合した
プロトン、5.9〜4.6ppmに−HC=CH−基の
不飽和炭素に結合したプロトン、4.0〜0.8ppm
に飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が4:2:
8の強度比で観察され、得られたポリマーが1,4−メ
タノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンの
開環重合体であることが確認された。
【0044】参考例2 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレン60重量部の代わりに、1,4−メタノ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン36重量部
と、4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラヒド
ロインデン24重量部の混合物を用いた以外は参考例1
と同様にして54重量部の重合体を得た。
【0045】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.40dl/gであった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルに
おいて、7.4〜6.8ppmにベンゼン環に結合した
プロトン、5.9〜4.4ppmに−HC=CH−基の
不飽和炭素に結合したプロトン、4.0〜0.8ppm
に飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が約17:
22:61の強度比で観察され、得られたポリマーが
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンと4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テト
ラヒドロインデンの、重量比で約37:23の開環共重
合体であることが確認された。
【0046】参考例3 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンの代わりに、7,10−メタノ−6b,7,1
0,10a−テトラヒドロフルオランセンを用いた以外
は参考例1と同様にして51重量部の重合体を得た。
【0047】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.46dl/gであった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルに
おいて、7.7〜7.3ppmにナフタレン環に結合し
たプロトン、6.2〜4.6ppmに−HC=CH−基
の不飽和炭素に結合したプロトン、4.2〜0.8pp
mに飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が6:
2:6の強度比で観察され、得られたポリマーが、7,
10−メタノ−6b,7,10,10a−テトラヒドロ
フルオランセンの開環重合体であることが確認された。
【0048】参考例4 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンの代わりに、1,4−メタノ−1,4,4a,
9a−テトラヒドロジベンゾフランを用いた以外は参考
例1と同様にして47重量部の重合体を得た。
【0049】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.41dl/gであった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルに
おいて、7.2〜6.9ppmにベンゼン環に結合した
プロトン、6.4〜4.6ppmに−HC=CH−基の
不飽和炭素に結合したプロトン、4.1〜0.6ppm
に飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が4:2:
6の強度比で観察され、得られたポリマーが、1,4−
メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロジベンゾフ
ランの開環重合体であることが確認された。
【0050】参考例5 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンの代わりに、1,4−メタノ−8−ブロモ−
1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンを用いた
以外は参考例1と同様にして38重量部の重合体を得
た。
【0051】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.37dl/gであった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルに
おいて、7.3〜7.1ppmにベンゼン環に結合した
プロトン、6.4〜4.6ppmに−HC=CH−基の
不飽和炭素に結合したプロトン、4.1〜0.6ppm
に飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が約3:
2:8の強度比で観察され、得られたポリマーが、1,
4−メタノ−8−ブロモ−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロフルオレンの開環重合体であることが確認され
た。
【0052】実施例1 参考例1で得られた重合体20重量部をトルエン80重
量部に溶解した溶液、及びニッケル(II)アセチルア
セトナート0.4重量部を撹拌器付きオートクレーブに
仕込んだ。オートクレーブ中の気体部分を水素で置換し
た後、トリイソブチルアルミニウムの15重量%トルエ
ン溶液3重量部をオートクレーブに仕込み、水素圧力1
0kg/cm2、温度80℃で1時間反応させた。反応
終了後、イソプロピルアルコール0.5重量部及び活性
白土1重量部を加えて、30℃で2時間攪拌した。この
溶液をケイソウ土を濾過助剤としてポアサイズ1μmの
濾紙で濾過した。得られた反応溶液を強く撹拌したアセ
トン250重量部とイソプロピルアルコール250重量
部の混合液500重量部中に注いで重合体を沈澱させ、
濾別して回収した。さらにアセトン200重量部で洗浄
した後、1mmHg以下に減圧した真空乾燥機中、10
0℃で24時間乾燥させ、18重量部の重合体Aを得
た。
【0053】重合体Aの25℃、トルエン中で測定した
極限粘度は0.42dl/gであり、Tgは145℃で
あった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、3
0℃)スペクトルでは、7.4〜6.8ppmのベンゼ
ン環に結合したプロトン、5.9〜4.6ppmの−H
C=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、4.0
〜0.8ppmの飽和炭素に結合したプロトンに基づく
吸収が約24:0:76の強度比で観察され、得られた
重合体は、参考例1で得られた開環重合体の水素添加物
であり、ベンゼン環の水素添加率は約3%で、主鎖構造
中の不飽和結合が完全に水素添加されたことが判った。
【0054】重合体Aを200℃でプレス成形し、厚さ
0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透明
であり、屈折率は1.586であった。
【0055】また、重合体Aを200℃でプレス成形
し、厚さ1.2mm、直径12.5cmの円板を作成し
た。この円板の光線透過率は400〜830nmで92
%以上、レターデーション値は20nm以下であった。
また、この円板を用いて測定したところ、この重合体の
体積固有抵抗値は5×1016Ωcm以上、また、102
Hz、106Hz、109Hzの周波数のいずれにおいて
も、誘電率と誘電正接はそれぞれ2.43と5×10-4
であった。
【0056】なお、同一条件で参考例1の開環重合体を
再度水素添加して、19重量部の重合体Bを得た。この
樹脂は、屈折率が1.585であることと収量が異なっ
ていること以外、重合体Aと同一であり、再現性よく、
水素添加反応が制御できることがわかった。
【0057】さらに、この重合体の10重量%シクロヘ
キサン溶液を原子吸光分析により分析した結果、樹脂中
のチタン原子量は0.01ppm(検出限界)以下、ニ
ッケル原子量は0.01ppm(検出限界)以下であっ
た。また、この重合体100mgをドーマン燃焼装置で
燃焼させ、5mlの純水に吸収させ、イオンクロマトグ
ラフィーで分析した結果、塩素原子量は0.02ppm
(検出限界)以下であった。
【0058】この重合体17重量部に0.008重量部
の老化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス10
10)を添加し、2軸押出機(東芝機械社製TEM−3
5B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュ
ー回転数250rpm、樹脂温度270℃、フィードレ
ート10kg/時間)で押し出し、ペレットとした。
【0059】このペレットを用いて、射出成型(型締め
圧350トン、樹脂温度280℃、金型温度70℃)
し、直径200mm、高さ130mm、平均厚み3mm
の円筒状の透明な容器と、100mm×50mm×2.
0mmの試験片を作成した。
【0060】試験片の全光線透過率を測定したところ9
0.2%で透明性は良好であった。また、濁度を測定し
たところ0.1%であった。
【0061】LB培地(バクトトリプトン1重量%、イ
ーストエクストラクト0.5重量%、NaCl1重量
%、グルコース0.1重量%の水溶液をpH7.5に調
整)に2重量%の寒天を加えて、121℃、30分のス
チーム滅菌をしてゲル化させ、固化する前にその300
mlを成型した容器にいれ、室温で6時間放置した後、
アルミ箔でキャップし、γ線を25kGy照射して滅菌
した。処理後,、37℃で3日間保温したが、菌類の増
殖は認められなかった。また、処理後の透明容器の外観
は良好であり、目視で白濁、割れ、変形は確認されなか
った。
【0062】また、試験片をpH9の炭酸ナトリウム水
溶液、pH4の塩酸、エタノールに48時間浸漬した
後、外観を観察したが変化はなく、濁度、全光線透過率
にも変化はなかった。
【0063】この試験片を10mm幅に切り、20gを
蒸留水中で20分間超音波洗浄した後、40℃で10時
間乾燥した。この20gの試験片を硬質ガラスフラスコ
に入れ、蒸留水200gを加えた。硬質ガラス製の蓋を
して、50℃で24時間静置して、蒸留水を回収した。
【0064】対照として、硬質ガラスフラスコに蒸留水
200gを入れ、硬質ガラス製の蓋をして、同じく50
℃で24時間静置した。
【0065】この2種類の蒸留水の原子吸光法やイオン
クロマトグラフィー、燃焼−非分散型赤外線ガス分析法
等による分析結果の差から、試験片からの溶出量を求め
た結果、チタンス原子溶出量は0.01ppm(検出限
界)以下、ニッケル原子溶出量は0.01ppm(検出
限界)以下、塩素原子溶出量は0.02ppm(検出限
界)以下、全有機炭素量は2ppm(検出限界)以下で
あった。
【0066】上記試験片を日本薬局方第12改正「輸液
用プラスチック試験法」に従い溶出物試験を行った。泡
立ちは3分以内に消失し、pH差は−0.05、紫外線
吸収は0.007、過マンガン酸カリウム還元性物質
0.10mlであり、医療用途として適した特性を有し
ていることが分かった。
【0067】実施例2 参考例1で得た開環重合体の代わりに参考例2で得た開
環共重合体を用いる以外は実施例1と同様にして水素添
加反応させて、19重量部の重合体を得た。この重合体
の25℃、トルエン中で測定した極限粘度は0.40d
l/gであり、Tgは118℃であった。また、1H−
NMR(クロロホルム−d1中、30℃)スペクトルで
は、7.4〜6.8ppmのベンゼン環に結合したプロ
トン、5.9〜4.4ppmの−HC=CH−基の不飽
和炭素に結合したプロトン、4.0〜0.8ppmの飽
和炭素に結合したプロトンに基づく吸収が約13:0:
87の強度比で観察され、得られた重合体は、参考例2
で得られた開環共重合体の水素添加物であり、ベンゼン
環の水素添加率は約3%であり、主鎖構造中の不飽和結
合は完全に水素添加されたことが判った。
【0068】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.562であった。
【0069】また、この重合体を200℃でプレス成形
し、厚さ1.2mm、直径12.5cmの円板を作成し
た。この円板の光線透過率は400〜830nmで92
%以上、レターデーション値は20nm以下であった。
また、この円板を用いて測定したところ、この重合体の
体積固有抵抗値は5×1016Ωcm以上、また、102
Hz、106Hz、109Hzの周波数のいずれにおいて
も、誘電率と誘電正接はそれぞれ2.39と5×10-4
であった。
【0070】さらに、この重合体の10重量%トルエン
溶液を原子吸光分析により分析した結果、樹脂中のチタ
ン原子量は0.01ppm(検出限界)以下、ニッケル
原子量は0.01ppm(検出限界)以下であった。ま
た、この重合体100mgをドーマン燃焼装置で燃焼さ
せ、5mlの純水に吸収させ、イオンクロマトグラフィ
ーで分析した結果、塩素原子量は0.02ppm(検出
限界)以下であった。
【0071】この重合体100重量部に0.02重量部
の老化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス10
10)を添加し、2軸押出機(東芝機械社製TEM−3
5B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュ
ー回転数250rpm、樹脂温度250℃、フィードレ
ート10kg/時間)で押し出し、ペレットとした。
【0072】このペレットを用いて、射出成型(型締め
圧350トン、樹脂温度265℃、金型温度70℃)
し、直径200mm、高さ130mm、平均厚み3mm
の円筒状の透明な容器と、100mm×50mm×2.
0mmの試験片を作成した。
【0073】試験片の全光線透過率を測定したところ9
0.2%で透明性は良好であった。また、濁度を測定し
たところ0.1%であった。
【0074】LB培地に2重量%の寒天を加えて、12
1℃、30分のスチーム滅菌をしてゲル化させ、固化す
る前にその300mlを成型した容器にいれ、室温で6
時間放置した後、アルミ箔でキャップし、γ線を25k
Gy照射して滅菌した。処理後,、37℃で3日間保温
したが、菌類の増殖は認められなかった。また、処理後
の透明容器の外観は良好であり、目視で白濁、割れ、変
形は確認されなかった。
【0075】また、試験片をpH9の炭酸ナトリウム水
溶液、pH4の塩酸、エタノールに48時間浸漬した
後、外観を観察したが変化はなく、濁度、全光線透過率
にも変化はなかった。
【0076】この試験片を10mm幅に切り、20gを
蒸留水中で20分間超音波洗浄した後、40℃で10時
間乾燥した。この20gの試験片を硬質ガラスフラスコ
に入れ、蒸留水200gを加えた。硬質ガラス製の蓋を
して、50℃で24時間静置して、蒸留水を回収した。
【0077】対照として、硬質ガラスフラスコに蒸留水
200gを入れ、硬質ガラス製の蓋をして、同じく50
℃で24時間静置した。
【0078】この2種類の蒸留水の原子吸光法やイオン
クロマトグラフィー、燃焼−非分散型赤外線ガス分析法
等による分析結果の差から、試験片からの溶出量を求め
た結果、チタン原子溶出量は0.01ppm(検出限
界)以下、ニッケル原子溶出量は0.01ppm(検出
限界)以下、塩素原子溶出量は0.02ppm(検出限
界)以下、全有機炭素量は2ppm(検出限界)以下で
あった。
【0079】上記試験片を日本薬局方第12改正「輸液
用プラスチック試験法」に従い溶出物試験を行った。泡
立ちは3分以内に消失し、pH差は−0.03、紫外線
吸収は0.005、過マンガン酸カリウム還元性物質
0.11mlであり、医療用途として適した特性を有し
ていることが分かった。
【0080】実施例3 参考例1で得た開環重合体の代わりに参考例3で得た開
環重合体を用いる以外は実施例1と同様にして水素添加
反応させて、18重量部の重合体を得た。
【0081】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.46dl/gであり、Tgは153℃
であった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、
30℃)スペクトルでは、7.7〜7.3ppmのナフ
タレン環に結合したプロトン、6.2〜4.6ppmの
−HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、
4.2〜0.8ppmの飽和炭素に結合したプロトンに
基づく吸収が約34:0:66の強度比で観察され、得
られた重合体は、参考例3で得られた開環共重合体の水
素添加物であり、ナフタレン環の水素添加率は約6%で
あり、主鎖構造中の不飽和結合は完全に水素添加された
ことが判った。
【0082】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.659であった。
【0083】また、この重合体を200℃でプレス成形
し、厚さ1.2mm、直径12.5cmの円板を作成し
た。この円板の光線透過率は400〜830nmで88
%以上、レターデーション値は50nm以下であった。
また、この円板を用いて測定したところ、この重合体の
体積固有抵抗値は5×1016Ωcm以上、また、102
Hz、106Hz、109Hzの周波数のいずれにおいて
も、誘電率と誘電正接はそれぞれ2.62と15×10
-4であった。
【0084】実施例4 参考例1で得た開環重合体の代わりに参考例4で得た開
環共重合体を用いる以外は実施例1と同様にして水素添
加反応させて、18重量部の重合体を得た。
【0085】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.40dl/gであり、Tgは137℃
であった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、
30℃)スペクトルでは、7.2〜6.9ppmのベン
ゼン環に結合したプロトン、6.4〜4.6ppmの−
HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、4.
1〜0.6ppmの飽和炭素に結合したプロトンに基づ
く吸収が約4:0:10の強度比で観察され、得られた
重合体は、参考例4で得られた開環共重合体の水素添加
物であり、ベンゼン環の水素添加率は約1.4%で、主
鎖構造中の不飽和結合は完全に水素添加されたことが判
った。
【0086】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.582であった。
【0087】また、この重合体を200℃でプレス成形
し、厚さ1.2mm、直径12.5cmの円板を作成し
た。この円板の光線透過率は400〜830nmで90
%以上、レターデーション値は20nm以下であった。
また、この円板を用いて測定したところ、この重合体の
体積固有抵抗値は5×1016Ωcm以上、また、102
Hz、106Hz、109Hzの周波数のいずれにおいて
も、誘電率と誘電正接はそれぞれ2.41と5×10-4
であった。
【0088】さらに、この重合体の10重量%シクロヘ
キサン溶液を原子吸光分析により分析した結果、樹脂中
のチタン原子量は0.01ppm(検出限界)以下、ニ
ッケル原子量は0.01ppm(検出限界)以下であっ
た。また、この重合体100mgをドーマン燃焼装置で
燃焼させ、5mlの純水に吸収させ、イオンクロマトグ
ラフィーで分析した結果、塩素原子量は0.02ppm
(検出限界)以下であった。
【0089】実施例2で得た重合体の代わりにこの重合
体を用い、また樹脂温度を220℃とする以外は実施例
2と同様にしてペレット化した。
【0090】このペレットを用いて、射出成型(型締め
圧350トン、樹脂温度285℃、金型温度85℃)
し、実施例2と同じく円筒状の透明な容器と厚さ3m
m、直径86mmの試験片を成形した。
【0091】試験片の全光線透過率を測定したところ9
0.0%で透明性は良好であった。また、濁度を測定し
たところ0.07%であった。
【0092】実施例2と同様に2重量%の寒天を加えた
LB培地300mlを成型した容器にいれ、さらに試験
片の1枚を入れた後、アルミ箔でキャップして、120
℃、30分のスチーム滅菌を行った。
【0093】処理後、37℃に3日間保温したが、菌類
の増殖は認められなかった。処理後の透明容器の外観は
良好であり、目視で、白濁、割れ、熱による変形は確認
されなかった。
【0094】容器から取り出した試験片から寒天により
固化したLB培地を除去した後に測定した濁度は0.1
8%、また、全光線透過率は88.9%であった。
【0095】また、試験片をpH9の炭酸ナトリウム水
溶液、pH4の塩酸、エタノールに48時間浸漬した後
も外観に変化はなく、濁度、全光線透過率にも変化はな
かった。 試験片を10mm幅に切り、20gを蒸留水
中で20分間超音波洗浄した後、40度で10時間乾燥
した。この20gの試験片を硬質ガラスフラスコに入
れ、蒸留水200gを加えた。硬質ガラス製の蓋をし
て、120度で1時間スチーム滅菌し、室温になるまで
冷却した後、24時間静置して、蒸留水を回収した。
【0096】対照として、硬質ガラスフラスコに蒸留水
200gを入れ、硬質ガラス製の蓋をして、同じく12
0度で1時間スチーム滅菌し、室温になるまで冷却した
後、24時間静置して、蒸留水を回収した。
【0097】この2種類の蒸留水の分析結果の差から試
験片からの溶出量を求めた結果、チタン原子溶出量は
0.01ppm(検出限界)以下、ニッケル原子溶出量
は0.01ppm(検出限界)以下、塩素原子溶出量は
0.02ppm(検出限界)以下、全有機炭素量は2p
pm(検出限界)以下であった。
【0098】実施例1と同様に、日本薬局方に従い溶出
物試験を行った。泡立ちは3分以内に消失し、pH差は
−0.03、紫外線吸収は0.008、過マンガン酸カ
リウム還元性物質0.12mlであった。
【0099】実施例5 参考例1で得た開環重合体の代わりに参考例5で得た開
環共重合体を用いる以外は実施例1と同様にして水素添
加反応させて、17重量部の重合体を得た。
【0100】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.49dl/gであり、Tgは141℃
であった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、
30℃)スペクトルでは、7.3〜7.1ppmのベン
ゼン環に結合したプロトン、6.4〜4.6ppmの−
HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、4.
1〜0.6ppmの飽和炭素に結合したプロトンに基づ
く吸収が約19:0:81の強度比観察され、得られた
重合体は、参考例5で得られた開環重合体の水素添加物
であり、ベンゼン環の水素添加率は約4%であり、主鎖
構造中の不飽和結合が完全に水素添加されたことが判っ
た。
【0101】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.610であった。
【0102】比較例1 参考例1で得た開環重合体20重量部をトルエン30重
量部とシクロヘキサン70重量部の混合溶媒に溶解した
溶液、およびアルミナ担持ニッケル触媒(ニッケル担持
率40重量%)を撹拌器付きオートクレーブに仕込ん
だ。オートクレーブ中の気体部分を水素で置換した後、
水素圧力50kg/cm2、温度220℃で10時間反
応させた。反応溶液から濾過によりアルミナ担持ニッケ
ル触媒を除去し、シクロヘキサン150重量部を加えて
希釈した後、強く撹拌したアセトン400重量部とイソ
プロピルアルコール400重量部の混合液800重量部
に注いで重合体を沈澱させ、濾別して回収した。さらに
アセトン200重量部で洗浄した後、1mmHg以下に
減圧した真空乾燥機中、100℃で24時間乾燥させ、
18重量部の重合体を得た。
【0103】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.43dl/gであり、Tgは141℃
であった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、
30℃)スペクトルでは、7.1ppmのベンゼン環に
結合したプロトンと、5.9〜4.6ppmの−HC=
CH−基の不飽和炭素に結合したプロトンの吸収は全く
消失し、3.0〜0.8ppmに飽和炭素に結合したプ
ロトンに基づく吸収が認められた。得られた重合体は、
参考例1で得た開環重合体の水素添加物であり、ベンゼ
ン環、主鎖構造中の不飽和結合が完全に水素添加されて
いることが判った。
【0104】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.527であった。
【0105】比較例2 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンの代わりに4,7−メタノ−3a,4,7,7
a−テトラヒドロインデンを用いる以外は実施例1と同
様にして57重量部の重合体を得た。
【0106】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.44dl/gであった。
【0107】また、1H−NMR(クロロホルム−d
1中、30℃)スペクトルにおいて、5.7〜4.6p
pmに−HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロト
ン、2.9〜0.7ppmに飽和炭素に結合したプロト
ンに基づく吸収が4:8の強度比で観察され、得られた
重合体が4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラ
ヒドロインデンの開環重合体であることが確認された。
【0108】参考例1で得た開環重合体の代わりにこの
4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラヒドロイ
ンデンの開環重合体を用いる以外は実施例1と同様にし
て水素添加反応させて、19重量部の重合体を得た。
【0109】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.43dl/gであり、Tgは95℃で
あった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、3
0℃)スペクトルでは、5.7〜4.6ppmの−HC
=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトンに基づく吸
収が全く消失し、2.5〜0.8ppmに飽和炭素に結
合したプロトンに基づく吸収が認められた。得られた重
合体は、4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラ
ヒドロインデンの開環重合体の水素添加物であり、全て
の不飽和結合が完全に水素添加されていることが判っ
た。
【0110】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透
明であり、屈折率は1.530であった。
【0111】比較例3 水素圧力50kg/cm2、温度220℃で10時間反
応させるかわりに、水素圧力20kg/cm2、温度1
80℃で3時間反応させる以外は比較例1と同様にして
水素添加し、19重量部の重合体を得た。
【0112】この重合体の1H−NMR(クロロホルム
−d1中、30℃)スペクトルでは、7.1ppmのベ
ンゼン環に結合したプロトン、5.9〜4.6ppmの
−HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、
4.0〜0.8ppmの飽和炭素に結合したプロトンに
基づく吸収が約13:4:83の強度比で認められ、得
られた重合体は、参考例1で得た開環重合体の水素添加
物であり、ベンゼン環の不飽和結合と、主鎖構造中の不
飽和結合の水素添加率が、それぞれ42%と65%であ
ることが判った。
【0113】この重合体を200℃でプレス成形し、厚
さ0.3mmのシートを作製した。屈折率は1.598
と高かったが、着色しており、光学材料として使用でき
るものではなかった。
【0114】また、この重合体を200℃でプレス成形
し、厚さ1.2mm、直径12.5cmの円板を作成し
た。円板は強靭であったが、黄色く着色が見られ、特に
外延部では着色が強かった。内周部の比較的淡色な部分
の光線透過率は82.0%であった。この成形板を室
温、空気中で3週間放置したところ,強靭性は低下し脆
くなっていた。
【0115】比較例4 水素圧力30kg/cm2、温度150℃で反応時間2
時間とする以外は実施例1と同様にして水素添加反応さ
せて、18重量部の重合体を得た。
【0116】この重合体の25℃、トルエン中で測定し
た極限粘度は0.41dl/gであり、Tgは142℃
であった。また、1H−NMR(クロロホルム−d1中、
30℃)スペクトルでは、7.4〜6.8ppmのベン
ゼン環に結合したプロトン、5.9〜4.6ppmの−
HC=CH−基の不飽和炭素に結合したプロトン、4.
0〜0.8ppmの飽和炭素に結合したプロトンに基づ
く吸収が約9:0:91の強度比で観察され、得られた
重合体は、参考例1で得られた開環重合体の水素添加物
であり、ベンゼン環の水素添加率は約56%で、主鎖構
造中の不飽和結合が完全に水素添加されたことが判っ
た。
【0117】重合体を200℃でプレス成形し、厚さ
0.3mmのシートを作製した。このシートは無色透明
であり、屈折率は1.550であった。
【0118】実施例6 実施例1で得た水素添加物(屈折率1.586)と比較
例1で得た水素添加物(屈折率1.527)を6:4、
7:3、8:2の割合で、それぞれ、二軸押し出し機
(TEM−35、東芝機械社製)を用いて250℃で十
分に混練した。得られた樹脂組成物の屈折率は、それぞ
れ、1.562、1.569、1.574であった。
【0119】
【発明の効果】本発明のノルボルネン系開環(共)重合
体水素添加物は、耐熱性、透明性、低複屈折性、耐候
性、耐光性、低吸水性、耐湿性、低誘電率、低誘電損
失、耐薬品性等に優れ、さらに高屈折率であり、光学材
料、医療用器材、電気絶縁材料、電子部品処理用器材と
しての使用に適している。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族環構造を有するノルボルネン系開
    環(共)重合体の水素添加物であって、重合体主鎖構造
    中の不飽和結合が95%以上水素添加され、芳香族環構
    造が80%以上残存していることを特徴とするノルボル
    ネン系開環(共)重合体水素添加物。
  2. 【請求項2】 芳香族環構造がハロゲン置換基を有する
    ものである請求項1記載のノルボルネン系開環(共)重
    合体水素添加物。
  3. 【請求項3】 25℃における屈折率が波長589nm
    において1.560以上であることを特徴とするノルボ
    ルネン系開環(共)重合体水素添加物。
  4. 【請求項4】 芳香族環構造を有するノルボルネン系開
    環(共)重合体を遷移金属化合物とアルキル金属化合物
    の組み合わせからなる触媒を用いて水素添加する請求項
    1、2、または3記載の水素添加物の製造方法。
  5. 【請求項5】 反応温度120℃以下、水素圧力50k
    g/cm2以下で水素添加する請求項4記載の水素添加
    物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、または3記載のノルボル
    ネン系開環(共)重合体水素添加物からなる光学材料。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、または3記載のノルボル
    ネン系開環(共)重合体水素添加物からなる医療用器
    材。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、または3記載のノルボル
    ネン系開環(共)重合体水素添加物からなる電気絶縁材
    料。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、または3記載のノルボル
    ネン系開環(共)重合体水素添加物からなる電子部品処
    理用器材。
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