JP2016182738A - 印刷装置 - Google Patents

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龍一 柴田
Ryuichi Shibata
龍一 柴田
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Abstract

【課題】ユーザの利便性を向上できる印刷装置を提供する。【解決手段】制御部7は、レジスト部41における用紙ジャムを検出した場合において、合流地点Gsを含む規定区間の上流端であるレジスト上流センサ53より上流側までジャム用紙を退避させるように、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を逆転駆動するよう制御しつつ、規定区間搬送時間を計測する。制御部7は、規定区間搬送時間に基づき、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であるか否かを判断し、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であると判断した場合、循環経路RCおよび内部給紙経路RS2の合流地点Gcより下流の部分からなる経路上の用紙Pを搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、用紙に印刷する印刷装置に関する。
用紙を搬送しつつ印刷を行う印刷装置が知られている。このような印刷装置では、用紙の搬送経路で用紙ジャムが発生することがある。
印刷装置において、用紙ジャムが発生すると、用紙搬送を停止する。これにより、用紙ジャム発生時に搬送中であった用紙が装置内に残留する。装置内に残留している用紙は、ユーザによるジャム解除の作業により除去される(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−298161号公報
ジャム解除を行う際、ユーザは、印刷装置の用紙が残留している位置のカバーを開けて、装置内の用紙を取り除く。複数箇所に用紙が残留している場合は、ユーザは、各箇所のカバーを開けて装置内の用紙を取り除く作業を行う必要がある。このため、ユーザが用紙を除去する作業に大きな手間を要し、不便であった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、ユーザの利便性を向上できる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、主搬送経路に沿って主搬送方向に用紙を搬送して排紙する主搬送部と、前記主搬送経路に合流する合流経路に沿って前記主搬送経路へ用紙を搬送する合流搬送部と、前記主搬送部および前記合流搬送部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記主搬送経路に沿って搬送される用紙による、前記主搬送経路への前記合流経路の合流地点における用紙ジャムを検出した場合において、前記主搬送経路上の前記合流地点を含む規定区間の前記主搬送方向における上流端より上流側までジャム用紙を退避させるように、ジャム用紙を前記主搬送方向とは逆方向に搬送するよう前記主搬送部を制御しつつ、ジャム用紙の前記規定区間の搬送に要する時間である規定区間搬送時間を計測し、前記規定区間搬送時間に基づき、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断し、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断した場合、前記合流経路の用紙を前記主搬送経路へ搬送して排紙するよう前記主搬送部および前記合流搬送部を制御することにある。
本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、前記規定区間搬送時間が、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断するための閾値である通過判断閾値以下の場合に、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断することにある。
本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、前記主搬送部により搬送される用紙に印刷する印刷部をさらに備え、前記制御部は、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断した場合において、前記合流経路の用紙を前記主搬送経路へ搬送して排紙する際に、前記印刷部により用紙に印刷するよう制御することにある。
本発明に係る印刷装置の第4の特徴は、前記制御部は、前記規定区間搬送時間に基づき、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断し、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断した場合、印刷再開時にジャム用紙を前記主搬送部により搬送して前記印刷部により印刷するよう制御することにある。
本発明に係る印刷装置の第5の特徴は、前記制御部は、前記規定区間搬送時間が、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断するための閾値である通過判断閾値以下の場合に、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断し、前記規定区間搬送時間が、前記通過判断閾値より小さい再利用判断閾値未満の場合に、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断することにある。
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、ジャム用紙を主搬送方向とは逆方向に搬送するよう主搬送部を制御しつつ、規定区間搬送時間を計測し、規定区間搬送時間に基づき、合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断する。そして、制御部は、合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断した場合、合流経路の用紙を主搬送経路へ搬送して排紙するよう主搬送部および合流搬送部を制御する。これにより、ユーザが用紙を除去する作業が低減するので、ユーザの利便性が向上する。
本発明に係る印刷装置の第2の特徴によれば、規定区間搬送時間が通過判断閾値以下の場合に合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断するので、合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを容易に高精度で判断できる。
本発明に係る印刷装置の第3の特徴によれば、合流経路の用紙を主搬送経路へ搬送して排紙する際に用紙に印刷することにより、用紙の無駄を低減できる。
本発明に係る印刷装置の第4の特徴によれば、制御部は、規定区間搬送時間に基づき、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断する。そして、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断した場合、制御部は、印刷再開時にジャム用紙を主搬送部により搬送して印刷部により印刷するよう制御する。これにより、用紙の無駄をより低減できる。
本発明に係る印刷装置の第5の特徴によれば、規定区間搬送時間が通過判断閾値より小さい再利用判断閾値未満の場合に、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断するので、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを容易に高精度で判断できる。
実施の形態に係る印刷装置の概略構成図である。 図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理のフローチャートである。 両面外部給紙レジストジャム対応処理のフローチャートである。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第2例の説明図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第2例の説明図である。 両面外部給紙レジストジャム対応処理の第2例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理のフローチャートである。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理のフローチャートである。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第1例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第2例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第2例の説明図である。 両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第2例の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が印刷経路RP、一点鎖線で示す経路が循環経路RC、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が外部給紙経路RS1および内部給紙経路RS2である。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る印刷装置1は、給紙部2と、搬送印刷部3と、循環搬送部4と、排紙部5と、操作パネル6と、制御部7と、各部を収納または保持する筐体8とを備える。
給紙部2は、搬送印刷部3に給紙する。また、給紙部2は、両面印刷時に片面印刷後の用紙Pを搬送印刷部3に再給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、外部給紙部11と、内部給紙部12と、縦搬送部13とを備える。
外部給紙部11は、筐体8の外部に一部が露出して積載された用紙Pを給紙する。外部給紙部11は、外部給紙台21と、外部給紙ローラ22と、外部給紙モータ23と、外部給紙搬送ローラ24と、外部給紙搬送モータ25とを備える。
外部給紙台21は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台21は、一部が筐体8の外部に露出して設置されている。
外部給紙ローラ22は、外部給紙台21に積層された用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、外部給紙搬送ローラ24へ搬送する。外部給紙ローラ22は、外部給紙経路RS1の上流端に配置されている。
外部給紙モータ23は、外部給紙ローラ22を回転駆動させる。
外部給紙搬送ローラ24は、外部給紙ローラ22により外部給紙台21から取り出された用紙Pを後述のレジストローラ51へ搬送する。外部給紙搬送ローラ24は、外部給紙経路RS1に沿って、外部給紙ローラ22の下流側に配置されている。外部給紙搬送ローラ24は、正転駆動および逆転駆動が可能になっている。外部給紙搬送ローラ24は、正転駆動により用紙Pを右方向へ搬送し、逆転駆動により用紙Pを左方向へ搬送する。
外部給紙搬送モータ25は、外部給紙搬送ローラ24を正転駆動および逆転駆動させる。
内部給紙部12は、筐体8の内部で給紙する用紙Pを縦搬送部13へ搬送する。内部給紙部12は、2つの内部給紙台26と、2対の内部給紙ローラ27と、2つの内部給紙モータ28と、3対の内部給紙搬送ローラ29と、内部給紙搬送モータ30とを備える。
内部給紙台26は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台26は、筐体8の内部に配置されている。
内部給紙ローラ27は、内部給紙台26に積層された用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、内部給紙搬送ローラ29へ搬送する。
2つの内部給紙モータ28は、それぞれ1対の内部給紙ローラ27を回転駆動させる。
内部給紙搬送ローラ29は、内部給紙ローラ27により内部給紙台26から取り出された用紙Pを縦搬送ローラ31へ搬送する。内部給紙搬送ローラ29は、内部給紙経路RS2に沿って配置されている。内部給紙搬送ローラ29は、正転駆動および逆転駆動が可能になっている。内部給紙搬送ローラ29は、正転駆動により用紙Pを上方向へ搬送し、逆転駆動により用紙Pを下方向へ搬送する。
内部給紙搬送モータ30は、3対の内部給紙搬送ローラ29を正転駆動および逆転駆動させる。
縦搬送部13は、内部給紙部12または循環搬送部4からの用紙Pを搬送印刷部3へ搬送する。縦搬送部13は、縦搬送ローラ31と、縦搬送モータ32と、縦搬送上流センサ33と、縦搬送下流センサ34とを備える。
縦搬送ローラ31は、内部給紙経路RS2に沿って内部給紙搬送ローラ29により搬送されてきた用紙Pを後述のレジストローラ51へ搬送する。また、縦搬送ローラ31は、両面印刷時に循環経路RCに沿って搬送された片面印刷後の用紙Pをレジストローラ51へ搬送する。縦搬送ローラ31は、合流地点Gcの下流側において、内部給紙経路RS2に沿って配置されている。合流地点Gcは、循環経路RCが内部給紙経路RS2に合流する地点である。縦搬送ローラ31は、正転駆動および逆転駆動が可能になっている。縦搬送ローラ31は、正転駆動により用紙Pを上方向へ搬送し、逆転駆動により用紙Pを下方向へ搬送する。
縦搬送モータ32は、縦搬送ローラ31を正転駆動および逆転駆動させる。
縦搬送上流センサ33は、縦搬送ローラ31の上流側において、内部給紙経路RS2上の用紙Pを検出する。縦搬送上流センサ33は、合流地点Gcと最下流の内部給紙搬送ローラ29との間に配置されている。
縦搬送下流センサ34は、縦搬送ローラ31の下流側において、内部給紙経路RS2上の用紙Pを検出する。縦搬送下流センサ34は、縦搬送ローラ31の下流側近傍に配置されている。
搬送印刷部3は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。搬送印刷部3は、給紙部2の下流側に配置されている。搬送印刷部3は、レジスト部41と、ベルトプラテン搬送部42と、ヘッドユニット43とを備える。
レジスト部41は、給紙部2から搬送されてきた用紙Pをベルトプラテン搬送部42へ搬送する。レジスト部41は、レジストローラ51と、レジストモータ52と、レジスト上流センサ53と、レジスト下流センサ54とを備える。
レジストローラ51は、外部給紙ローラ22または縦搬送ローラ31により搬送されてきた用紙Pを一旦止めて斜行補正した後、後述のベルトプラテン56へ搬送する。レジストローラ51は、合流地点Gsの下流側近傍に配置されている。合流地点Gsは、外部給紙経路RS1から印刷経路RPへつながる経路に内部給紙経路RS2が合流する地点であって、外部給紙経路RS1および内部給紙経路RS2が印刷経路RPに接続される地点である。レジストローラ51は、正転駆動および逆転駆動が可能になっている。レジストローラ51は、正転駆動時には用紙Pを右方向へ搬送し、逆転駆動時には用紙Pを左方向へ搬送する。
レジストモータ52は、レジストローラ51を正転駆動および逆転駆動させる。
レジスト上流センサ53は、レジストローラ51の上流側において、外部給紙経路RS1上の用紙Pを検出する。レジスト上流センサ53は、外部給紙経路RS1の下流部に配置されている。
レジスト下流センサ54は、レジストローラ51の下流側において、印刷経路RP上の用紙Pを検出する。レジスト下流センサ54は、レジストローラ51とベルトプラテン56との間に配置されている。
ベルトプラテン搬送部42は、レジスト部41から搬送されてきた用紙Pを循環搬送部4または排紙部5へ搬送する。ベルトプラテン搬送部42は、ベルトプラテン56と、ベルトプラテンモータ57とを備える。
ベルトプラテン56は、レジストローラ51により搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持しつつ搬送する。ベルトプラテン56は、レジストローラ51の下流側に配置されている。
ベルトプラテンモータ57は、ベルトプラテン56を駆動させる。
ヘッドユニット43は、用紙Pの搬送方向と直交する方向(前後方向)に沿って複数のノズルが配列されたラインタイプの複数のインクジェットヘッド(図示せず)を有する。ヘッドユニット43は、ベルトプラテン56の上方に配置されている。ヘッドユニット43は、ベルトプラテン56により搬送される用紙Pにインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して画像を印刷する。なお、ヘッドユニット43は、請求項の印刷部に相当する。
循環搬送部4は、両面印刷時に片面印刷後の用紙Pを循環経路RCに沿って搬送して縦搬送ローラ31へ送り出す。循環搬送部4は、2対の中間搬送ローラ61と、中間搬送モータ62と、反転ローラ63と、反転モータ64と、4対の水平搬送ローラ65と、2つの水平搬送モータ66とを備える。
中間搬送ローラ61は、両面印刷時に後述の切替部71により循環経路RCへ導かれた片面印刷後の用紙Pを反転ローラ63へ搬送する。2対の中間搬送ローラ61は、ベルトプラテン56と反転ローラ63との間の循環経路RCの下降部分に沿って配置されている。
中間搬送モータ62は、2対の中間搬送ローラ61を回転駆動させる。
反転ローラ63は、中間搬送ローラ61により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックすることで表裏反転させる。反転ローラ63は、循環経路RCに沿って、中間搬送ローラ61の下流側に配置されている。
反転モータ64は、反転ローラ63を回転駆動させる。
水平搬送ローラ65は、反転ローラ63によりスイッチバックされた用紙Pを縦搬送ローラ31へ搬送する。上流側の3対の水平搬送ローラ65は、ベルトプラテン56の下方の循環経路RCの水平部分に沿って配置されている。最下流の1対の水平搬送ローラ65は、循環経路RCの水平部分の下流側の上昇部分に沿って配置されている。
2つの水平搬送モータ66のうちの一方は、上流側の2対の水平搬送ローラ65を回転駆動させる。他方の水平搬送モータ66は、下流側の2対の水平搬送ローラ65を回転駆動させる。
排紙部5は、印刷済みの用紙Pを排紙する。排紙部5は、切替部71と、ソレノイド72と、3対の排紙ローラ73と、排紙モータ74と、排紙台75とを備える。
切替部71は、ベルトプラテン56からの用紙Pの搬送経路を循環経路RCと排紙経路RDとの間で切り替える。切替部71は、印刷経路RPの下流端であって、循環経路RCおよび排紙経路RDの上流端となる地点に配置されている。
ソレノイド72は、切替部71を駆動させる。
排紙ローラ73は、ベルトプラテン56から搬送されてきた用紙Pを排紙台75へ排紙する。排紙ローラ73は、印刷経路RPの下流端から上方に延びる排紙経路RDに沿って配置されている。
排紙モータ74は、3対の排紙ローラ73を回転駆動させる。
排紙台75は、排紙ローラ73により排紙された用紙Pが積載されるものである。排紙台75は、排紙経路RDの下流端に配置されている。
操作パネル6は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル6は、表示部81と、入力部82とを備える。
表示部81は、各種の入力画面等を表示する。表示部81は、液晶表示パネル等を有する。
入力部82は、ユーザによる入力操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。入力部82は、各種の操作キー、タッチパネル等を有する。
制御部7は、印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部7は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部7は、印刷動作を行う際、給紙部2により用紙Pを搬送印刷部3に給紙し、搬送印刷部3においてベルトプラテン56により用紙Pを搬送しつつ、ヘッドユニット43により用紙Pに印刷するよう制御する。両面印刷の場合、制御部7は、片面印刷後の用紙Pを循環搬送部4により表裏反転して給紙部2の縦搬送ローラ31へ搬送し、縦搬送ローラ31により搬送印刷部3に再給紙して未印刷面に印刷するよう制御する。
制御部7は、外部給紙部11から給紙する両面印刷時において、給紙される未印刷の用紙Pによるレジスト部41における用紙ジャムを検出した場合、後述する両面外部給紙レジストジャム対応処理を行う。また、制御部7は、内部給紙部12から給紙する両面印刷時において、給紙される未印刷の用紙Pによる縦搬送部13における用紙ジャムを検出した場合、後述する両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理を行う。
次に、印刷装置1の動作について説明する。
印刷動作が開始されると、給紙部2において外部給紙台21または内部給紙台26から未印刷の用紙Pが取り出され、搬送印刷部3に給紙される。給紙された用紙Pは、搬送印刷部3において、レジストローラ51によりベルトプラテン56へ搬送される。次いで、用紙Pは、ベルトプラテン56により搬送されつつ、ヘッドユニット43から吐出されるインクにより印刷される。
ここで、片面印刷の場合、用紙Pは、ベルトプラテン56により搬送されつつ、切替部71により排紙経路RDへ誘導される。そして、用紙Pは、排紙ローラ73により搬送されて排紙台75へ排紙される。
一方、両面印刷の場合、用紙Pは、ベルトプラテン56により搬送されつつ、切替部71により循環経路RCへ誘導される。循環経路RCへ誘導された片面印刷後の用紙Pは、中間搬送ローラ61により反転ローラ63へ搬送され、反転ローラ63によりスイッチバックされる。スイッチバックされた用紙Pは、水平搬送ローラ65により縦搬送ローラ31へ搬送される。そして、用紙Pは、縦搬送ローラ31により搬送印刷部3へ再給紙される。
搬送印刷部3では、再給紙された片面印刷後の用紙Pは、レジストローラ51によりベルトプラテン56へ搬送される。ここで、片面印刷後の用紙Pは、反転ローラ63によりスイッチバックされたため、未印刷面を上向きにしてベルトプラテン56へ送り出される。次いで、用紙Pは、ベルトプラテン56により搬送されつつ、ヘッドユニット43から吐出されるインクにより未印刷面に印刷される。
そして、用紙Pは、ベルトプラテン56により搬送されつつ、切替部71により排紙経路RDへ誘導される。この後、両面印刷済みの用紙Pは、排紙ローラ73により搬送されて排紙台75へ排紙される。
複数枚の両面印刷では、未印刷の用紙Pの給紙と片面印刷後の用紙Pの再給紙とが交互に行われるように、給紙部2および循環搬送部4が制御される。そして、搬送印刷部3において、未印刷の用紙Pの一方の面への印刷と、片面印刷後の用紙Pの未印刷面への印刷とが交互に行われる。これにより、片面印刷時と同等の片面あたりの生産性で両面印刷が行われる。
次に、両面外部給紙レジストジャム対応処理について説明する。
両面外部給紙レジストジャム対応処理は、外部給紙部11から給紙する両面印刷時において、給紙される未印刷の用紙Pによるレジスト部41における用紙ジャムの発生時に行われる処理である。図3、図4は、両面外部給紙レジストジャム対応処理のフローチャートである。
図3、図4のフローチャートの処理は、外部給紙部11から給紙する両面印刷時において、給紙された未印刷の用紙Pによるレジスト部41における用紙ジャムが検出されると開始となる。
ここで、制御部7は、レジスト下流センサ54による用紙Pの検出タイミングに基づき、レジスト部41における用紙ジャムを検出する。具体的には、制御部7は、レジスト下流センサ54がオンになるタイミングの理論値に対する誤差が閾値以上の場合、レジスト部41における用紙ジャムが発生したと判断する。また、制御部7は、レジスト下流センサ54がオンになってからオフになるまでの時間の理論値からの誤差が閾値以上の場合も、レジスト部41における用紙ジャムが発生したと判断する。ここで、レジスト下流センサ54が用紙Pを検出している状態をオン、用紙Pを検出していない状態をオフとする。
なお、両面外部給紙レジストジャム対応処理を行う状況では、外部給紙経路RS1、印刷経路RP、および排紙経路RDからなる経路が、請求項の主搬送経路に相当する。外部給紙経路RS1から印刷経路RPを経て排紙経路RDへ向かう方向が、請求項の主搬送方向に相当する。すなわち、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動による搬送方向は、請求項の主搬送方向に相当する。循環経路RCおよび内部給紙経路RS2の合流地点Gcより下流の部分からなる経路が、請求項の合流経路に相当する。
また、外部給紙搬送ローラ24、レジストローラ51、ベルトプラテン56、および排紙ローラ73が、請求項の主搬送部に相当する。循環搬送部4および縦搬送ローラ31が、請求項の合流搬送部に相当する。合流地点Gsが、請求項の合流地点に相当する。外部給紙部11から給紙される未印刷の用紙Pによるレジスト部41における用紙ジャムが、請求項の合流地点における用紙ジャムに相当する。
図3のステップS1において、制御部7は、給紙部2、レジストローラ51、および循環搬送部4を停止させる。また、制御部7は、ベルトプラテン56および排紙部5の用紙Pを排紙させる。ベルトプラテン56および排紙部5の用紙Pが排紙されると、制御部7は、ベルトプラテン56および排紙部5を停止させる。
次いで、ステップS2において、制御部7は、レジスト下流センサ54がオンであるか否かを判断する。ここで、レジスト下流センサ54がオンになっているのは、用紙ジャムの原因となった用紙Pであるジャム用紙の下流端がレジスト下流センサ54より下流側まで達している場合である。この場合、レジストローラ51がジャム用紙をニップしている。
レジスト下流センサ54がオンであると判断した場合(ステップS2:YES)、ステップS3において、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の逆転駆動を開始させる。これにより、印刷動作時におけるレジストローラ51および外部給紙搬送ローラ24の正転駆動による搬送方向である正転搬送方向(右方向)とは逆方向である逆転搬送方向(左方向)へジャム用紙が搬送され始める。
次いで、ステップS4において、制御部7は、レジスト下流センサ54がオフになったか否かを判断する。ここで、レジスト下流センサ54がオフになるのは、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の逆転搬送方向におけるジャム用紙の上流端がレジスト下流センサ54を通過したときである。換言すると、レジスト下流センサ54がオフになるのは、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転搬送方向におけるジャム用紙の下流端がレジスト下流センサ54を通過したときである。レジスト下流センサ54はオフになっていないと判断した場合(ステップS4:NO)、制御部7は、ステップS4を繰り返す。
レジスト下流センサ54がオフになったと判断した場合(ステップS4:YES)、ステップS5において、制御部7は、規定区間搬送時間Trの計測を開始する。規定区間搬送時間Trは、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の逆転駆動により規定区間のジャム用紙の搬送に要する時間である。両面外部給紙レジストジャム対応処理における規定区間は、印刷経路RP上のレジスト上流センサ53とレジスト下流センサ54との間の区間である。この規定区間には、合流地点Gsが含まれている。
次いで、ステップS6において、制御部7は、レジスト上流センサ53がオフになったか否かを判断する。
レジスト上流センサ53はオフになっていないと判断した場合(ステップS6:NO)、ステップS7において、制御部7は、規定区間搬送時間Trの計測開始から閾値Thr2(請求項の通過判断閾値に相当)が経過したが否かを判断する。閾値Thr2は、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態になるか否かを判断するための閾値である。規定区間搬送時間Trの計測開始から閾値Thr2は経過していないと判断した場合(ステップS7:NO)、制御部7は、ステップS6に戻る。
規定区間搬送時間Trの計測開始から閾値Thr2が経過したと判断した場合(ステップS7:YES)、ステップS8において、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる。
ここで、ステップS7で「YES」と判断されるのは、規定区間搬送時間Trの計測開始から閾値Thr2が経過してもレジスト上流センサ53がオンの場合である。すなわち、規定区間搬送時間Trが閾値Thr2を超えた(Tr>Thr2)場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が印刷装置1内の部材に引っかかっている等により、合流地点Gsにジャム用紙が滞留し、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態ではないと判断する。
そこで、ステップS8で外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させた後、ステップS9において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面(図示せず)を表示させる。ジャム用紙除去指示画面は、レジスト部41にあるジャム用紙を除去するようユーザに指示するためのメッセージ等を表示する画面である。
次いで、ステップS10において、制御部7は、ジャム用紙が除去されたか否かを判断する。ここで、制御部7は、レジスト上流センサ53がオフになると、ジャム用紙が除去されたと判断する。ジャム用紙が除去されると、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態になる。
ジャム用紙が除去されていないと判断した場合(ステップS10:NO)、制御部7は、ステップS10を繰り返す。ジャム用紙が除去されたと判断した場合(ステップS10:YES)、制御部7は、ステップS13に進む。
ステップS6において、レジスト上流センサ53がオフになったと判断した場合(ステップS6:YES)、ステップS11において、制御部7は、規定区間搬送時間Trの計測を終了する。
ここで、ステップS6で「YES」と判断されるのは、規定区間搬送時間Trが閾値Thr2以下(Tr≦Thr2)の場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が規定区間の上流端であるレジスト上流センサ53より上流側まで退避し、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であると判断する。
次いで、ステップS12において、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる。この後、制御部7は、ステップS13に進む。
ステップS13では、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面(図示せず)を表示させる。印刷要否選択画面は、残留用紙を排紙する際に、印刷を行うか否かの選択をユーザに指示する画面である。残留用紙は、循環経路RCおよび内部給紙経路RS2の合流地点Gcより下流の部分からなる経路上に残留している用紙Pである。ユーザは、印刷要否選択画面に従って、入力部82に対して残留用紙に印刷を行うか否かを選択する操作を行う。
次いで、ステップS14において、制御部7は、ユーザの操作に基づき、残留用紙に印刷を行うか否かを判断する。
残留用紙に印刷を行うと判断した場合(ステップS14:YES)、ステップS15において、制御部7は、残留用紙に印刷して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この後、制御部7は、ステップS17へ進む。
残留用紙に印刷を行わないと判断した場合(ステップS14:NO)、ステップS16において、制御部7は、残留用紙に印刷せずに排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この後、制御部7は、ステップS17へ進む。
ステップS17では、制御部7は、規定区間搬送時間Trが閾値Thr1(請求項の再利用判断閾値に相当)以上で閾値Thr2以下(Thr1≦Tr≦Thr2)であるか否かを判断する。
ここで、閾値Thr1は、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断するための閾値である。閾値Thr1は、閾値Thr2よりも小さい値である。Thr1≦Tr≦Thr2の場合、制御部7は、ジャム用紙がレジスト上流センサ53より上流側まで退避し、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であるが、ジャム用紙はしわの発生等により再利用が不可能な状態であると判断する。
そこで、Thr1≦Tr≦Thr2と判断した場合(ステップS17:YES)、ステップS18において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる。これにより、両面外部給紙レジストジャム対応処理が終了する。ユーザは、ジャム用紙除去指示画面を確認し、印刷再開の前にジャム用紙を取り除く。
Thr1≦Tr≦Thr2ではない、すなわち、Tr<Thr1またはTr>Thr2であると判断した場合(ステップS17:NO)、制御部7は、ステップS18を省略し、両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。
ここで、規定区間搬送時間Trが閾値Thr1を超えた(Tr>Thr2)場合は、ジャム用紙は残留用紙の排紙を開始する前に除去されている。このため、制御部7は、ステップS18を省略する。
また、規定区間搬送時間Trが閾値Thr1未満(Tr<Thr1)の場合、制御部7は、レジスト上流センサ53より上流側まで退避したジャム用紙がしわ等もなく再利用可能な状態であると判断する。そこで、制御部7は、ステップS18を省略し、ジャム用紙の除去をユーザに指示することなく、両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。
ステップS2において、レジスト下流センサ54がオフであると判断した場合(ステップS2:NO)、制御部7は、図4のステップS19に進む。ここで、レジスト下流センサ54がオフの場合、検出されたのは用紙Pがレジスト下流センサ54にまで到達していない用紙ジャムである。そこで、この場合、ステップS19において、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始させる。これにより、ジャム用紙がレジスト下流センサ54へ向けて搬送され始める。
次いで、ステップS20において、制御部7は、レジスト下流センサ54がオンになったか否かを判断する。
レジスト下流センサ54はオンになっていないと判断した場合(ステップS20:NO)、ステップS21において、制御部7は、ステップS19で外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始してから所定の規定時間が経過したか否かを判断する。外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始してから規定時間は経過していないと判断した場合(ステップS21:NO)、制御部7は、ステップS20に戻る。
外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始してから規定時間が経過したと判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS22において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる。
ここで、ステップS21で「YES」と判断されるのは、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始してから規定時間が経過してもレジスト下流センサ54がオフの場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が印刷装置1内の部材に引っかかっている等により、ほとんど動かない状態であると判断する。
そこで、制御部7は、ステップS22でジャム用紙除去指示画面を表示させる。この後、制御部7は、ステップS23へ進む。ステップS23〜S27の処理は、前述した図3のステップS10,S13〜S16の処理と同様である。ステップS26またはステップS27により残留用紙が排紙されると、両面外部給紙レジストジャム対応処理が終了となる。
ステップS20において、レジスト下流センサ54がオンになったと判断した場合(ステップS20:YES)、ステップS28において、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる。これにより、ジャム用紙がレジスト下流センサ54に到達した状態で停止する。この後、制御部7は、図3のステップS3に進み、以降の処理を行い、両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。
両面外部給紙レジストジャム対応処理が終了すると、制御部7は、両面印刷を再開させる。ここで、両面外部給紙レジストジャム対応処理において、規定区間搬送時間Trが閾値Thr1未満(Tr<Thr1)の場合、再利用可能なジャム用紙が外部給紙部11に退避した状態である。印刷再開時において、制御部7は、この再利用可能なジャム用紙を外部給紙部11から搬送印刷部3に搬送して印刷するよう制御する。
次に、両面外部給紙レジストジャム対応処理の具体例を説明する。
まず、両面外部給紙レジストジャム対応処理の第1例を説明する。図5は、両面外部給紙レジストジャム対応処理の第1例における用紙ジャム発生時の用紙の配置を示す図である。
図5において、太線で示す用紙P1〜P7は、外部給紙部11から給紙された用紙である。このうち太線の破線で示す用紙P1,P2は、片面印刷後に循環搬送部4により搬送されて、縦搬送ローラ31により再給紙された後の用紙である。用紙P3〜P6は、再給紙される前の片面印刷後の用紙である。用紙P7は、給紙時にレジスト部41における用紙ジャムの原因となったジャム用紙である。用紙ジャム発生時において、レジスト下流センサ54はオンの状態である。
図5の状態で用紙ジャムが発生したと判断すると、制御部7は、給紙部2、レジストローラ51、および循環搬送部4を制御して用紙P3〜P7を停止させるとともに、ベルトプラテン56および排紙部5の動作を継続して用紙P1,P2を排紙させる(図3のステップS1)。
次いで、制御部7は、レジスト下流センサ54はオンであると判断すると(図3のステップS2:YES)、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の逆転駆動を開始させ、規定区間搬送時間Trの計測を開始する(図3のステップS3〜S5)。
ここで、本例では、Tr≦Thr2とする。このため、制御部7は、レジスト上流センサ53がオフになったと判断すると(図3のステップS6:YES)、規定区間搬送時間Trの計測を終了し(図3のステップS11)、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる(図3のステップS12)。
これにより、図6に示すような用紙の配置となる。すなわち、ジャム用紙である用紙P7が、外部給紙部11に退避している。これにより、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態である。また、循環経路RCおよび内部給紙経路RS2の合流地点Gcより下流の部分からなる経路上に、用紙P3〜P6が残留用紙として存在している。
次いで、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面を表示させる(図3のステップS13)。そして、制御部7は、ユーザの指示に応じて、残留用紙に印刷して排紙する動作(図3のステップS15)か、残留用紙に印刷せずに排紙する動作(図3のステップS16)を行う。
残留用紙に印刷して排紙する場合、制御部7は、残留用紙である用紙P3〜P6を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御するとともに、ヘッドユニット43により用紙P3〜P6の未印刷面に印刷させる。残留用紙に印刷せずに排紙する場合、制御部7は、ヘッドユニット43による印刷は行わずに、用紙P3〜P6を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。
この結果、図7に示すように、残留用紙がない状態となる。用紙P7は外部給紙部11に退避した状態である。
ここで、Thr1≦Tr≦Thr2の場合(図3のステップS17:YES)、用紙P7は再利用不可能である。この場合、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる(図3のステップS18)。これにより、両面外部給紙レジストジャム対応処理が終了する。
Tr<Thr1の場合(図3のステップS17:NO)、用紙P7は再利用可能である。この場合、制御部7は、ジャム用紙除去指示画面を表示させずに両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。用紙P7は、印刷再開後に外部給紙搬送ローラ24により搬送されて搬送印刷部3に給紙され、印刷される。
次に、両面外部給紙レジストジャム対応処理の第2例を説明する。
図8は、両面外部給紙レジストジャム対応処理の第2例における用紙ジャム発生時の用紙の配置を示す図である。この第2例のジャム発生時の状態が上述した第1例の用紙ジャム発生時の状態と異なる点は、ジャム用紙である用紙P7がレジスト下流センサ54に到達せず、レジスト下流センサ54がオフの状態である点である。
図8の状態で用紙ジャムが発生したと判断すると、制御部7は、給紙部2、レジストローラ51、および循環搬送部4を制御して用紙P3〜P7を停止させるとともに、ベルトプラテン56および排紙部5の動作を継続して用紙P1,P2を排紙させる(図3のステップS1)。
次いで、制御部7は、レジスト下流センサ54はオフであると判断すると(図3のステップS2:NO)、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動を開始させる(図4のステップS19)。これにより、用紙P7がレジスト下流センサ54へ向けて搬送され始める。
ここで、本例では、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の正転駆動の開始から規定時間内にレジスト下流センサ54がオンになるとする。制御部7は、レジスト下流センサ54がオンになったと判断すると(図4のステップS20:YES)、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる(図4のステップS28)。これにより、図9に示すように、用紙P7の先端がレジスト下流センサ54に到達した状態となる。
次いで、制御部7は、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51の逆転駆動を開始させ、規定区間搬送時間Trの計測を開始する(図3のステップS3〜S5)。
ここで、本例では、Tr>Thr2であるとする。このため、制御部7は、規定区間搬送時間Trの計測開始から閾値Thr2が経過したと判断すると(図3のステップS7:YES)、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を停止させる(図3のステップS8)。次いで、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる(図3のステップS9)。
ユーザによりジャム用紙である用紙P7が除去されると(図3のステップS10:YES)、図10に示すような用紙の配置となる。すなわち、循環経路RCおよび内部給紙経路RS2の合流地点Gcより下流の部分からなる経路上に、用紙P3〜P6が残留用紙として存在している。用紙P7が除去されたことで、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態になり、用紙P3〜P6が排紙可能になっている。
この後、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面を表示させる(図3のステップS13)。そして、制御部7は、ユーザの指示に応じて、残留用紙に印刷して排紙する動作(図3のステップS15)か、残留用紙に印刷せずに排紙する動作(図3のステップS16)を行う。
残留用紙に印刷して排紙する場合、制御部7は、残留用紙である用紙P3〜P6を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御するとともに、ヘッドユニット43により用紙P3〜P6の未印刷面に印刷させる。残留用紙に印刷せずに排紙する場合、制御部7は、ヘッドユニット43による印刷は行わずに、用紙P3〜P6を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この結果、残留用紙がない状態となる。Tr>Thr2であるため(図3のステップS17:NO)、制御部7は、ジャム用紙除去指示画面の表示は行わずに、両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。
次に、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理について説明する。
両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理は、内部給紙部12から給紙する両面印刷時において、給紙される未印刷の用紙Pによる縦搬送部13おける用紙ジャムの発生時に行われる処理である。図11、図12は、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理のフローチャートである。
図11、図12のフローチャートの処理は、内部給紙部12から給紙する両面印刷時において、給紙される未印刷の用紙Pによる縦搬送部13における用紙ジャムが検出されると開始となる。
ここで、制御部7は、縦搬送下流センサ34による用紙Pの検出タイミングに基づき、縦搬送部13における用紙ジャムを検出する。具体的には、制御部7は、縦搬送下流センサ34がオンになるタイミングの理論値に対する誤差が閾値以上の場合、縦搬送部13における用紙ジャムが発生したと判断する。また、制御部7は、縦搬送下流センサ34がオンになってからオフになるまでの時間の理論値からの誤差が閾値以上の場合も、縦搬送部13における用紙ジャムが発生したと判断する。
なお、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理を行う状況では、内部給紙経路RS2、印刷経路RP、および排紙経路RDからなる経路が、請求項の主搬送経路に相当する。内部給紙経路RS2から印刷経路RPを経て排紙経路RDへ向かう方向が、請求項の主搬送方向に相当する。すなわち、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動による搬送方向は、請求項の主搬送方向に相当する。循環経路RCが、請求項の合流経路に相当する。
また、内部給紙搬送ローラ29、縦搬送ローラ31、レジストローラ51、ベルトプラテン56、および排紙ローラ73が、請求項の主搬送部に相当する。循環搬送部4が、請求項の合流搬送部に相当する。合流地点Gcが、請求項の合流地点に相当する。内部給紙部12から給紙される未印刷の用紙Pによる縦搬送部13における用紙ジャムが、請求項の合流地点における用紙ジャムに相当する。
図11のステップS31において、制御部7は、給紙部2および循環搬送部4を停止させる。また、制御部7は、搬送印刷部3および排紙部5の用紙Pを排紙させる。搬送印刷部3および排紙部5の用紙Pが排紙されると、制御部7は、搬送印刷部3および排紙部5を停止させる。
次いで、ステップS32において、制御部7は、縦搬送下流センサ34がオンであるか否かを判断する。ここで、縦搬送下流センサ34がオンになっているのは、ジャム用紙の下流端が縦搬送下流センサ34より下流側まで達した状態でジャム用紙が停止している場合である。この場合、縦搬送ローラ31がジャム用紙をニップしている。
縦搬送下流センサ34がオンであると判断した場合(ステップS32:YES)、ステップS33において、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の逆転駆動を開始させる。これにより、印刷動作時における内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動による搬送方向である正転搬送方向(上方向)とは逆方向である逆転搬送方向(下方向)へジャム用紙が搬送され始める。
次いで、ステップS34において、制御部7は、縦搬送下流センサ34がオフになったか否かを判断する。ここで、縦搬送下流センサ34がオフになるのは、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の逆転搬送方向におけるジャム用紙の上流端が縦搬送下流センサ34を通過したときである。換言すると、縦搬送下流センサ34がオフになるのは、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転搬送方向におけるジャム用紙の下流端が縦搬送下流センサ34を通過したときである。縦搬送下流センサ34はオフになっていないと判断すると(ステップS34:NO)、制御部7は、ステップS34を繰り返す。
縦搬送下流センサ34がオフになったと判断した場合(ステップS34:YES)、ステップS35において、制御部7は、規定区間搬送時間Tvの計測を開始する。規定区間搬送時間Tvは、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の逆転駆動により規定区間のジャム用紙の搬送に要する時間である。両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理における規定区間は、内部給紙経路RS2上の縦搬送上流センサ33と縦搬送下流センサ34との間の区間である。この規定区間には、合流地点Gcが含まれている。
次いで、ステップS36において、制御部7は、縦搬送上流センサ33がオフになったか否かを判断する。
縦搬送上流センサ33はオフになっていないと判断した場合(ステップS36:NO)、ステップS37において、制御部7は、規定区間搬送時間Tvの計測開始から閾値Thv2(請求項の通過判断閾値に相当)が経過したが否かを判断する。閾値Thv2は、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態になるか否かを判断するための閾値である。規定区間搬送時間Tvの計測開始から閾値Thv2は経過していないと判断した場合(ステップS37:NO)、制御部7は、ステップS36に戻る。
規定区間搬送時間Tvの計測開始から閾値Thv2が経過したと判断した場合(ステップS37:YES)、ステップS38において、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる。
ここで、ステップS37で「YES」と判断されるのは、規定区間搬送時間Tvの計測開始から閾値Thv2が経過しても縦搬送上流センサ33がオンの場合である。すなわち、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv2を超えた(Tv>Thv2)場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が印刷装置1内の部材に引っかかっている等により、合流地点Gcにジャム用紙が滞留し、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態ではないと判断する。
そこで、ステップS38で内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させた後、ステップS39において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる。
次いで、ステップS40において、制御部7は、ジャム用紙が除去されたか否かを判断する。ここで、制御部7は、縦搬送上流センサ33がオフになると、ジャム用紙が除去されたと判断する。ジャム用紙が除去されると、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態になる。
ジャム用紙が除去されていないと判断した場合(ステップS40:NO)、制御部7は、ステップS40を繰り返す。ジャム用紙が除去されたと判断した場合(ステップS40:YES)、制御部7は、ステップS43に進む。
ステップS36において、縦搬送上流センサ33がオフになったと判断した場合(ステップS36:YES)、ステップS41において、制御部7は、規定区間搬送時間Tvの計測を終了する。
ここで、ステップS36で「YES」と判断されるのは、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv2以下(Tv≦Thv2)の場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が規定区間の上流端である縦搬送上流センサ33より上流側まで退避し、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態であると判断する。
次いで、ステップS42において、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる。この後、制御部7は、ステップS43に進む。
ステップS43では、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面を表示させる。ユーザは、印刷要否選択画面に従って、入力部82に対して残留用紙に印刷を行うか否かを選択する操作を行う。ここで、残留用紙は、循環経路RC上に残留している用紙Pである。
次いで、ステップS44において、制御部7は、ユーザの操作に基づき、残留用紙に印刷を行うか否かを判断する。
残留用紙に印刷を行うと判断した場合(ステップS44:YES)、ステップS45において、制御部7は、残留用紙に印刷して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この後、制御部7は、ステップS47へ進む。
残留用紙に印刷を行わないと判断した場合(ステップS42:NO)、ステップS46において、制御部7は、残留用紙に印刷せずに排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この後、制御部7は、ステップS47へ進む。
ステップS47では、制御部7は、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv1(請求項の再利用判断閾値に相当)以上で閾値Thv2以下(Thv1≦Tv≦Thv2)であるか否かを判断する。
ここで、閾値Thv1は、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断するための閾値である。閾値Thv1は、閾値Thv2よりも小さい値である。Thv1≦Tv≦Thv2の場合、制御部7は、ジャム用紙が縦搬送上流センサ33より上流側まで退避し、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態であるが、ジャム用紙はしわの発生等により再利用が不可能な状態であると判断する。
そこで、Thv1≦Tv≦Thv2と判断した場合(ステップS47:YES)、ステップS48において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる。これにより、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理が終了する。ユーザは、ジャム用紙除去指示画面を確認し、印刷再開の前にジャム用紙を取り除く。
Thv1≦Tv≦Thv2ではない、すなわち、Tv<Thv1またはTv>Thv2であると判断した場合(ステップS47:NO)、制御部7は、ステップS48を省略し、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理を終了する。
ここで、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv1を超えた(Tv>Thv2)場合は、ジャム用紙は残留用紙の排紙を開始する前に除去されている。このため、制御部7は、ステップS48を省略する。
また、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv1未満(Tv<Thv1)の場合、制御部7は、縦搬送上流センサ33より上流側まで退避したジャム用紙がしわ等もなく再利用可能な状態であると判断する。そこで、制御部7は、ステップS48を省略し、ジャム用紙の除去をユーザに指示することなく、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理を終了する。
ステップS32において、縦搬送下流センサ34がオフであると判断した場合(ステップS32:NO)、制御部7は、図12のステップS49に進む。ここで、縦搬送下流センサ34がオフの場合、検出されたのは用紙Pが縦搬送下流センサ34にまで到達していない用紙ジャムである。そこで、この場合、ステップS49において、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始させる。これにより、ジャム用紙が縦搬送下流センサ34へ向けて搬送され始める。
次いで、ステップS50において、制御部7は、縦搬送下流センサ34がオンになったか否かを判断する。
縦搬送下流センサ34はオンになっていないと判断した場合(ステップS50:NO)、ステップS51において、制御部7は、ステップS49で内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始してから所定の規定時間が経過したか否かを判断する。内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始してから規定時間は経過していないと判断した場合(ステップS51:NO)、制御部7は、ステップS50に戻る。
内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始してから規定時間が経過したと判断した場合(ステップS51:YES)、ステップS52において、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる。
ここで、ステップS51で「YES」と判断されるのは、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始してから規定時間が経過しても縦搬送下流センサ34がオフの場合である。この場合、制御部7は、ジャム用紙が印刷装置1内の部材に引っかかっている等により、ほとんど動かない状態であると判断する。
そこで、制御部7は、ステップS52でジャム用紙除去指示画面を表示させる。この後、制御部7は、ステップS53へ進む。ステップS53〜S57の処理は、前述した図11のステップS40,S43〜S46の処理と同様である。ステップS56またはステップS57により残留用紙が排紙されると、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理が終了となる。
ステップS50において、縦搬送下流センサ34がオンになったと判断した場合(ステップS50:YES)、ステップS58において、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる。これにより、ジャム用紙が縦搬送下流センサ34に到達した状態で停止する。この後、制御部7は、図11のステップS33に進み、以降の処理を行い、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理を終了する。
両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理が終了すると、制御部7は、両面印刷を再開させる。ここで、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理において、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv1未満(Tv<Thv1)の場合、再利用可能なジャム用紙が内部給紙部12に退避した状態である。印刷再開時において、制御部7は、この再利用可能なジャム用紙を内部給紙部12から縦搬送部13に搬送し、縦搬送部13から搬送印刷部3に搬送して印刷するよう制御する。
次に、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の具体例を説明する。
まず、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第1例を説明する。図13は、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第1例における用紙ジャム発生時の用紙の配置を示す図である。
図13において、太線で示す用紙P1〜P7は、内部給紙部12から給紙された用紙である。このうち太線の破線で示す用紙P1,P2は、片面印刷後に循環搬送部4により搬送されて、縦搬送ローラ31により再給紙された後の用紙である。用紙P3〜P5は、再給紙される前の片面印刷後の用紙である。用紙P6は、片面印刷後の用紙P1と用紙P2との間に内部給紙部12から給紙された用紙である。用紙P7は、給紙時に縦搬送部13における用紙ジャムの原因となったジャム用紙である。用紙ジャム発生時において、縦搬送下流センサ34はオンの状態である。
図13の状態で用紙ジャムが発生したと判断すると、制御部7は、給紙部2および循環搬送部4を制御して用紙P3〜P7を停止させるとともに、搬送印刷部3および排紙部5の動作を継続して用紙P1,P2,P6を排紙させる(図11のステップS31)。
次いで、制御部7は、縦搬送下流センサ34はオンであると判断すると(図11のステップS32:YES)、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の逆転駆動を開始させ、規定区間搬送時間Tvの計測を開始する(図11のステップS33〜S35)。
ここで、本例では、Tv≦Thv2とする。このため、制御部7は、縦搬送上流センサ33がオフになったと判断すると(図11のステップS36:YES)、規定区間搬送時間Tvの計測を終了し(図11のステップS41)、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる(図11のステップS42)。
これにより、図14に示すような用紙の配置となる。すなわち、ジャム用紙である用紙P7が、内部給紙部12に退避している。これにより、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態である。また、循環経路RC上に、用紙P3〜P5が残留用紙として存在している。
次いで、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面を表示させる(図11のステップS43)。そして、制御部7は、ユーザの指示に応じて、残留用紙に印刷して排紙する動作(図11のステップS45)か、残留用紙に印刷せずに排紙する動作(図11のステップS46)を行う。
残留用紙に印刷して排紙する場合、制御部7は、残留用紙である用紙P3〜P5を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御するとともに、ヘッドユニット43により用紙P3〜P5の未印刷面に印刷させる。残留用紙に印刷せずに排紙する場合、制御部7は、ヘッドユニット43による印刷は行わずに、用紙P3〜P5を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。
この結果、図15に示すように、残留用紙がない状態となる。用紙P7は内部給紙部12に退避した状態である。
ここで、Thv1≦Tv≦Thv2の場合(図11のステップS47:YES)、用紙P7は再利用不可能である。この場合、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる(図11のステップS48)。これにより、両面外部給紙レジストジャム対応処理が終了する。
Tv<Thv1の場合(図11のステップS47:NO)、用紙P7は再利用可能である。この場合、制御部7は、ジャム用紙除去指示画面を表示させずに両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。用紙P7は、印刷再開後に外部給紙搬送ローラ24により搬送されて搬送印刷部3に給紙され、印刷される。
次に、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第2例を説明する。
図16は、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理の第2例における用紙ジャム発生時の用紙の配置を示す図である。この第2例のジャム発生時の状態が上述した第1例の用紙ジャム発生時の状態と異なる点は、ジャム用紙である用紙P7が縦搬送下流センサ34に到達せず、縦搬送下流センサ34がオフの状態である点である。
図15の状態で用紙ジャムが発生したと判断すると、制御部7は、給紙部2および循環搬送部4を制御して用紙P3〜P7を停止させるとともに、搬送印刷部3および排紙部5の動作を継続して用紙P1,P2,P6を排紙させる(図11のステップS31)。
次いで、制御部7は、縦搬送下流センサ34はオフであると判断すると(図11のステップS32:NO)、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動を開始させる(図12のステップS49)。これにより、用紙P7が縦搬送下流センサ34へ向けて搬送され始める。
ここで、本例では、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の正転駆動の開始から規定時間内に縦搬送下流センサ34がオンになるとする。制御部7は、縦搬送下流センサ34がオンになったと判断すると(図12のステップS50:YES)、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる(図12のステップS58)。これにより、図17に示すように、用紙P7の先端が縦搬送下流センサ34に到達した状態となる。
次いで、制御部7は、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31の逆転駆動を開始させ、規定区間搬送時間Tvの計測を開始する(図11のステップS33〜S35)。
ここで、本例では、Tv>Thv2であるとする。このため、制御部7は、規定区間搬送時間Tvの計測開始から閾値Thv2が経過したと判断すると(図11のステップS37:YES)、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を停止させる(図11のステップS38)。次いで、制御部7は、表示部81にジャム用紙除去指示画面を表示させる(図11のステップS39)。
ユーザによりジャム用紙である用紙P7が除去されると(図11のステップS40:YES)、図18に示すような用紙の配置となる。すなわち、循環経路RC上に用紙P3〜P5が残留用紙として存在している。用紙P7が除去されたことで、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態になり、用紙P3〜P5が排紙可能になっている。
この後、制御部7は、表示部81に印刷要否選択画面を表示させる(図11のステップS43)。そして、制御部7は、ユーザの指示に応じて、残留用紙に印刷して排紙する動作(図11のステップS45)か、残留用紙に印刷せずに排紙する動作(図11のステップS46)を行う。
残留用紙に印刷して排紙する場合、制御部7は、残留用紙である用紙P3〜P5を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御するとともに、ヘッドユニット43により用紙P3〜P5の未印刷面に印刷させる。残留用紙に印刷せずに排紙する場合、制御部7は、ヘッドユニット43による印刷は行わずに、用紙P3〜P5を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。この結果、残留用紙がない状態となる。Tv>Thv2であるため(図11のステップS47:NO)、制御部7は、ジャム用紙除去指示画面の表示は行わずに、両面外部給紙レジストジャム対応処理を終了する。
以上説明したように、印刷装置1では、両面外部給紙レジストジャム対応処理において、制御部7は、ジャム用紙を外部給紙部11に退避させるように、外部給紙搬送ローラ24およびレジストローラ51を逆転駆動させる。この際、制御部7は、規定区間搬送時間Trを計測する。制御部7は、規定区間搬送時間Trに基づき、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であるか否かを判断する。そして、制御部7は、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であると判断した場合、残留用紙を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。
また、両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理において、制御部7は、ジャム用紙を内部給紙部12に退避させるように、内部給紙搬送ローラ29および縦搬送ローラ31を逆転駆動させる。この際、制御部7は、規定区間搬送時間Tvを計測する。制御部7は、規定区間搬送時間Tvに基づき、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態であるか否かを判断する。そして、制御部7は、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態であると判断した場合、残留用紙を搬送して排紙するよう給紙部2、搬送印刷部3、循環搬送部4、および排紙部5を制御する。
このような両面外部給紙レジストジャム対応処理および両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理により、ユーザが用紙を除去する作業が低減するので、ユーザの利便性が向上する。
また、両面外部給紙レジストジャム対応処理では、制御部7は、規定区間搬送時間Trが閾値Thr2以下の場合に、合流地点Gsを用紙Pが通過可能な状態であると判断する。両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理では、制御部7は、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv2以下の場合に、合流地点Gcを用紙Pが通過可能な状態であると判断する。これにより、制御部7は、合流地点Gs,Gcを用紙Pが通過可能な状態であるか否かを容易に高精度で判断できる。
また、印刷装置1では、両面外部給紙レジストジャム対応処理および両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理において、残留用紙を搬送して排紙する際に、残留用紙に印刷することで、用紙の無駄を低減できる。
また、両面外部給紙レジストジャム対応処理および両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理において、制御部7は、規定区間搬送時間Tr,Tvに基づき、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断する。そして、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断した場合、制御部7は、印刷再開時において、給紙部2から搬送印刷部3に給紙して印刷するよう制御する。これにより、用紙の無駄をより低減できる。
また、両面外部給紙レジストジャム対応処理では、制御部7は、規定区間搬送時間Trが閾値Thr2より小さい閾値Thr1未満の場合に、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断する。両面内部給紙縦搬送ジャム対応処理では、制御部7は、規定区間搬送時間Tvが閾値Thv2より小さい閾値Thr1未満の場合に、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断する。これにより、制御部7は、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを容易に高精度で判断できる。
なお、上述した実施の形態では、残留用紙に印刷するか否かをユーザに選択させたが、無条件で印刷するようにしてもよいし、印刷しないようにしてもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 印刷装置
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 循環搬送部
5 排紙部
6 操作パネル
7 制御部
11 外部給紙部
12 内部給紙部
13 縦搬送部
21 外部給紙台
22 外部給紙ローラ
23 外部給紙モータ
24 外部給紙搬送ローラ
25 外部給紙搬送モータ
26 内部給紙台
27 内部給紙ローラ
28 内部給紙モータ
29 内部給紙搬送ローラ
30 内部給紙搬送モータ
31 縦搬送ローラ
32 縦搬送モータ
33 縦搬送上流センサ
34 縦搬送下流センサ
41 レジスト部
42 ベルトプラテン搬送部
43 ヘッドユニット
51 レジストローラ
52 レジストモータ
53 レジスト上流センサ
54 レジスト下流センサ
61 中間搬送ローラ
62 中間搬送モータ
63 反転ローラ
64 反転モータ
65 水平搬送ローラ
66 水平搬送モータ
71 切替部
72 ソレノイド
73 排紙ローラ
74 排紙モータ
75 排紙台
Gc,Gs 合流地点
RP 印刷経路
RC 循環経路
RD 排紙経路
RS1 外部給紙経路
RS2 内部給紙経路

Claims (5)

  1. 主搬送経路に沿って主搬送方向に用紙を搬送して排紙する主搬送部と、
    前記主搬送経路に合流する合流経路に沿って前記主搬送経路へ用紙を搬送する合流搬送部と、
    前記主搬送部および前記合流搬送部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記主搬送経路に沿って搬送される用紙による、前記主搬送経路への前記合流経路の合流地点における用紙ジャムを検出した場合において、前記主搬送経路上の前記合流地点を含む規定区間の前記主搬送方向における上流端より上流側までジャム用紙を退避させるように、ジャム用紙を前記主搬送方向とは逆方向に搬送するよう前記主搬送部を制御しつつ、ジャム用紙の前記規定区間の搬送に要する時間である規定区間搬送時間を計測し、
    前記規定区間搬送時間に基づき、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断し、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断した場合、前記合流経路の用紙を前記主搬送経路へ搬送して排紙するよう前記主搬送部および前記合流搬送部を制御することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記規定区間搬送時間が、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断するための閾値である通過判断閾値以下の場合に、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記主搬送部により搬送される用紙に印刷する印刷部をさらに備え、
    前記制御部は、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断した場合において、前記合流経路の用紙を前記主搬送経路へ搬送して排紙する際に、前記印刷部により用紙に印刷するよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記制御部は、前記規定区間搬送時間に基づき、ジャム用紙が再利用可能な状態であるか否かを判断し、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断した場合、印刷再開時にジャム用紙を前記主搬送部により搬送して前記印刷部により印刷するよう制御することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記制御部は、
    前記規定区間搬送時間が、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であるか否かを判断するための閾値である通過判断閾値以下の場合に、前記合流地点を用紙が通過可能な状態であると判断し、
    前記規定区間搬送時間が、前記通過判断閾値より小さい再利用判断閾値未満の場合に、ジャム用紙が再利用可能な状態であると判断することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
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