JP2016181338A - ヘッドライト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体に対するカバーの組み付け性を向上する。【解決手段】ヘッドライト装置10は、LED60a〜60cが設置されたLED基板62と、各LED60a〜60cの動作を制御するドライバ70が設置されたドライバ基板68と、LED基板62及びドライバ基板68がねじ止め固定されるカバー26と、カバー26が組み付けられるハウジング12とを有する。ハウジング12の背面には、カバー26を組み付けるためのカバー組み付け用ガイド36、44、47が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、光源が設置された基板と、光源の動作を制御するドライバとが取り付けられたカバーを装置本体に組み込んだヘッドライト装置に関する。
特許文献1には、部品交換の簡便化を目的として、ヘッドライト装置を構成する各種部品を装置背面のカバーに集中配置することが開示されている。
特開2007−59202号公報
ところで、特許文献1では、各種部品が集中配置されたカバーに関して、ヘッドライト装置の装置本体への組み付け方について、何ら考慮されていない。そのため、特許文献1のヘッドライト装置では、部品交換の際、装置本体に対するカバーの組み付けが手間取る可能性がある。
そこで、本発明は、装置本体に対するカバーの組み付け性を向上させることができるヘッドライト装置を提供することを目的とする。
本発明に係るヘッドライト装置(10)は、光源(60a〜60c)と、該光源(60a〜60c)が設置される基板(62)と、前記光源(60a〜60c)の動作を制御するドライバ(70)と、前記光源(60a〜60c)、前記基板(62)及び前記ドライバ(70)が取り付けられるカバー(26)と、前記カバー(26)が組み込まれる装置本体(12)とを有しており、以下の特徴を有する。
第1の特徴;前記装置本体(12)は、前記カバー(26)を組み付けるためのカバー組み付け用ガイド(36、44、47)を備える。
第2の特徴;断面視で、前記装置本体(12)の背面における上下の2箇所に前記カバー組み付け用ガイド(36、44)が設置され、前記カバー(26)は、前記カバー組み付け用ガイド(36、44)によって前記装置本体(12)の背面に組み付けられる。
第3の特徴;前記カバー(26)は、前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)に嵌る位置合わせ部(30)を備える。
第4の特徴;前記ヘッドライト装置(10)は、前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)に前記位置合わせ部(30)が嵌ったときに、前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)と前記位置合わせ部(30)との隙間をシールするシール部材(38)をさらに有する。
第5の特徴;前記カバー(26)は、ねじ部材(42、50)を介して前記装置本体(12)に固定されるねじ止め部(40、48)をさらに備え、前記位置合わせ部(30)及び前記ねじ止め部(40、48)は、前記カバー(26)に一体に設けられる。
第6の特徴;前記装置本体(12)は、前記基板(62)を該装置本体(12)に組み付けるための基板組み付け用ガイド(22)をさらに備える。
第7の特徴;前記基板組み付け用ガイド(22)には、前記装置本体(12)に前記基板(62)を組み付ける際に、前記基板(62)の一端部を係止させて該基板(62)を位置決めする係止部材(102a、102b)が設けられている。
第8の特徴;前記係止部材(102a、102b)は、上下方向に延在し、互いに幅(W1、W2)が異なる2本の棒であり、前記基板(62)の一端部には、前記各棒(102a、102b)に嵌る2つの凹部(100a、100b)が形成されている。
第9の特徴;前記基板(62)の他端部を挟み込む導体板(76)をさらに有し、前記カバー(26)には、前記基板(62)の他端部を挟み込んだ前記導体板(76)を収納する導体板収納部(74)がさらに設けられ、前記導体板(76)は、前記ドライバ(70)と接続される。
本発明の第1の特徴によれば、光源、基板及びドライバが一体に取り付けられたカバーを装置本体に組み付ける際、カバー組み付け用ガイドによってカバーが装置本体に組み付けられるので、装置本体に対するカバーの組み付け性を向上させることができる。
本発明の第2の特徴によれば、装置本体の背面における上下の2箇所に設置されたカバー組み付け用ガイドによって、カバーが装置本体の背面に組み付けられるので、装置本体に対するカバーの組み付け性を一層向上させることができる。
本発明の第3の特徴によれば、カバーの位置合わせ部をカバー組み付け用ガイドに嵌め込むことにより、装置本体に対してカバーを的確に組み付けることができる。
本発明の第4の特徴によれば、カバー組み付け用ガイドと位置合わせ部とが嵌った際に、カバー組み付け用ガイドと位置合わせ部との隙間がシール部材によりシールされる。これにより、装置本体に対するカバーの的確な組み付けと、ヘッドライト装置の防水性及び防塵性の確保とを共に実現することができる。
本発明の第5の特徴によれば、位置合わせ部及びねじ止め部をカバーに一体に設けることにより部品が共通化され、ヘッドライト装置の軽量化を図ることができる。
本発明の第6の特徴によれば、基板組み付け用ガイドによって基板が装置本体に組み付けられるので、組み付け時に、装置本体に対して基板が不用意に衝突することを防止できると共に、基板の組み付け性を向上させることができる。
本発明の第7の特徴によれば、装置本体に対する基板の組み付け時に、係止部材によって基板の一端部を係止させることにより、ヘッドライト装置内の適切な位置に基板を位置決め固定することができる。
本発明の第8の特徴によれば、互いに幅が異なる2本の棒で係止部材を構成する一方で、各棒に嵌る2つの凹部を基板の一端部に形成することにより、基板組み付け用ガイドへの基板の組み付け時において、当該基板の誤組み付けの発生を防止することができる。
本発明の第9の特徴によれば、基板の他端部を導体板で挟み込んだ状態で、当該導体板をカバーの導体板収納部に収納し、導体板とドライバとを接続する。これにより、基板をカバーに確実に固定することができる。また、導体板が基板に対するラッチ機構として機能することにより、導体板収納部に対する基板及び導体板の組み付け及び取り外しを容易に行うことができる。さらに、導体板を介して基板とドライバとが導通することにより、基板に搭載された光源の動作をドライバから確実に制御することができる。
本実施形態に係るヘッドライト装置の正面図である。 図1のヘッドライト装置の背面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 図2のIV−IV線に沿った断面図である。 LED基板の位置決め方法を図示した一部斜視図である。 LED基板の位置決め方法を図示した一部平面図である。 LED基板の隅部の位置決め状態を図示した一部背面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。 図2のIX−IX線に沿った断面図である。
本発明に係るヘッドライト装置について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[本実施形態の構成]
本実施形態に係るヘッドライト装置10は、図示しない自動二輪車等の車両の前照灯に適用される。なお、本実施形態の説明では、ヘッドライト装置10が搭載される車両の進行方向を前方として、前後、左右及び上下の方向を説明する。
ヘッドライト装置10は、図1〜図4に示すように、樹脂製のハウジング12と、該ハウジング12の前方に設けられ、光を透過可能な樹脂製のレンズ14とを有する。ヘッドライト装置10では、装置本体であるハウジング12の前端部とレンズ14の後端部とが嵌合することにより、ハウジング12の前面にレンズ14が取り付けられることになる。また、ハウジング12とレンズ14との嵌合部分は、ホットメルト樹脂等のシール部材16によりシールされている。
ハウジング12は、図3に示すように、断面視で、上端部から中央部分にかけて前方に傾斜し、中央部分が後方に円弧状に後退し、中央部分から下端部にかけて前方に傾斜している。ハウジング12の中央部分である断面円弧状の部分のうち、上側部分は、反射板としてのロービーム用リフレクタ18として構成され、一方で、下側部分は、反射板としてのハイビーム用リフレクタ20として構成されている。
図4に示すように、ロービーム用リフレクタ18の後端部(下端部)と、ハイビーム用リフレクタ20の後端部(上端部)との間は、断面略U字状の基板組み付け用ガイド22で連結されている。基板組み付け用ガイド22は、ハウジング12とレンズ14とによってヘッドライト装置10内に形成される密閉空間において、ロービーム用リフレクタ18の後端部及びハイビーム用リフレクタ20の後端部から前方に突出するように設けられる。
なお、基板組み付け用ガイド22は、図5及び図6で概略的に図示するように、左右方向に沿った中央部が前方に突出し、両端部が後退している略三日月状の形状を有する。そして、図4、図7及び図8に示すように、基板組み付け用ガイド22の右端部は、ロービーム用リフレクタ18の右端部と、ハイビーム用リフレクタ20の右端部とを連結し、一方で、基板組み付け用ガイド22の左端部は、ロービーム用リフレクタ18の左端部と、ハイビーム用リフレクタ20の左端部とを連結する。
そのため、基板組み付け用ガイド22の中央部は、図3に示すように、ロービーム用リフレクタ18の左右方向に沿った中央部、及び、ハイビーム用リフレクタ20の左右方向に沿った中央部と連結されていない。従って、これらの中央部の箇所は、ハウジング12において、後方に開口する開口部24として形成されている。なお、基板組み付け用ガイド22の具体的な構成については、後述する。
図2〜図4に示すように、ハウジング12の背面には、樹脂製のカバー26が組み付けられている。カバー26は、断面略U字状の蓋部材であり、開口部24を塞ぐように、ハウジング12の後方からロービーム用リフレクタ18及びハイビーム用リフレクタ20に組み付けられる。
カバー26は、ハウジング12の後方で上下方向に延在する基端部26aと、基端部26aの縁部からハウジング12に向かって前方に延在する上下の側壁26b、26c及び左右の側壁26d、26eとを有する。側壁26b〜26eの先端部は、位置合わせ部30として形成される。なお、図2に示すように、側壁26b〜26eは連結されているため、各側壁26b〜26eの位置合わせ部30は、矩形状のフレームを構成する。
一方、ロービーム用リフレクタ18の背面には、図3、図4、図7及び図8に示すように、後方に突出する複数の突出部32が形成されている。また、ハイビーム用リフレクタ20の背面にも、後方に突出する2つの突出部34が形成されている。
そして、複数の突出部32のうち、ロービーム用リフレクタ18の後端部側の2つの突出部32により形成されたスリットが、側壁26bの位置合わせ部30を挿入可能なカバー組み付け用ガイド36として形成される。
図3、図4、図7及び図8において、カバー組み付け用ガイド36であるスリットは、前後方向に沿って同一の幅を有するように図示されているが、実際には、前方に向かうに従って、幅狭となる形状を有している。そのため、カバー組み付け用ガイド36に側壁26bの位置合わせ部30を嵌め込むと、当該位置合わせ部30は、カバー組み付け用ガイド36を形成する上下の突出部32によってガイドされながら、所定深さの位置で位置決めされる。
また、カバー組み付け用ガイド36において、当該カバー組み付け用ガイド36の最深部と位置合わせ部30との隙間は、シール部材38でシールされている。なお、シール部材38は、側壁26bの位置合わせ部30の先端に取り付けられ、当該位置合わせ部30と共にカバー組み付け用ガイド36に嵌め込まれてもよいし、あるいは、予め、カバー組み付け用ガイド36の最深部に配設されてもよい。
側壁26bの位置合わせ部30寄りの箇所からは、ねじ止め部40が上方に延出している。ねじ止め部40は、図3の断面視で、略L字状の形状を有する。すなわち、ねじ止め部40は、側壁26bの位置合わせ部30寄りの箇所から上方に延び、カバー組み付け用ガイド36を形成する上側の突出部32に沿って前方に屈曲し、当該上側の突出部32の上方に形成された他の2つの突出部32の先端に沿って上方にさらに屈曲した形状を有する。
そして、ねじ止め部40において、他の2つの突出部32に対向して上方に延びる先端部分には、ねじ部材42が貫通している。ねじ部材42は、他の2つの突出部32間に形成されたねじ穴に螺合することにより、ねじ止め部40をハウジング12に固定する。
一方、2つの突出部34によって形成されるスリットは、側壁26cの位置合わせ部30を挿入可能なカバー組み付け用ガイド44として形成される。
図3及び図4において、カバー組み付け用ガイド44を構成するスリットは、前後方向に沿って同一の幅を有するように図示されているが、実際には、カバー組み付け用ガイド36と同様に、前方に向かうに従って、幅狭となる形状を有している。そのため、カバー組み付け用ガイド44に側壁26cの位置合わせ部30を嵌め込むと、当該位置合わせ部30は、カバー組み付け用ガイド44を形成する上下の突出部34によってガイドされながら、所定深さの位置で位置決めされる。
また、カバー組み付け用ガイド44において、当該カバー組み付け用ガイド44の最深部と側壁26cの位置合わせ部30との隙間は、シール部材38でシールされている。
さらに、側壁26cの位置合わせ部30寄りの箇所からは、係止部46が下方に延出している。この場合、側壁26cの位置合わせ部30をカバー組み付け用ガイド44に嵌め込むと、係止部46が下側の突出部34に当接する深さで、当該位置合わせ部30がカバー組み付け用ガイド44内に位置決めされる。
なお、前述のように、4つの側壁26b〜26eの位置合わせ部30が連結されているので、ハウジング12の背面では、図2及び図7に示すように、側壁26d、26eの位置合わせ部30に対応してカバー組み付け用ガイド47が形成され、これらのカバー組み付け用ガイド47は、カバー組み付け用ガイド36、44と連結している。そのため、前述したシール部材38についても、カバー組み付け用ガイド36、44、47に対応して、フレーム状に形成されていることが好ましい。
また、図2に示すように、上側の側壁26bにおいて、ねじ止め部40は、左右両側の2箇所に形成されている。さらに、側壁26dの下側及び側壁26eの下側にも、ねじ止め部48がそれぞれ形成されている。
従って、ハウジング12の後方から開口部24を塞ぐようにカバー26の位置合わせ部30をカバー組み付け用ガイド36、44、47に嵌め込み、ねじ止め部40、48をねじ部材42、50でハウジング12の背面にねじ止めすると、ハウジング12の背面にカバー26が組み付けられ、位置合わせ部30とカバー組み付け用ガイド36、44、47との隙間を、シール部材38でシールすることができる。
図3に示すように、カバー26の基端部26aには、前方にそれぞれ突出する上側の突出部52及び下側の突出部54が設けられている。上側の突出部52には、略L字状の基板保持部材56がねじ部材58を介してねじ止めされている。基板保持部材56は、上下方向に延びる基端部分がねじ部材58によってねじ止めされ、先端部分が基端部分から前方に延びている。前方に向かって略水平方向に延びる先端部分には、複数のLED60a〜60cが配置されたLED基板62がねじ部材64によってねじ止めされている。従って、LED基板62は、基板保持部材56から前方に向かって略水平方向(水平面)に延びた状態でカバー26に取り付けられる。
一方、下側の突出部54には、ねじ部材66を介してドライバ基板68が上下方向に沿ってねじ止めされている。ドライバ基板68は、各LED60a〜60cの動作を制御する電気部品としてのドライバ70を搭載している。
図3及び図4に示すように、LED基板62は、カバー26の基端部26aから前方の基板組み付け用ガイド22に向かって略水平方向に延びている。一方、ドライバ基板68は、基板保持部材56の下方で、LED基板62から離間するように、基端部26a寄りの箇所で上下方向に延びている。しかも、LED基板62とドライバ基板68との間には、ハイビーム用リフレクタ20が配置されており、該ハイビーム用リフレクタ20によって、ヘッドライト装置10内におけるLED基板62とドライバ基板68との間の空間が仕切られた状態となっている。
図4に示すように、カバー26の基端部26aには、前方に突出する2つの突出部72が形成されている。2つの突出部72の間には、スリットとしての導体板収納部74が形成されている。導体板収納部74には、バスバー等の導体板76に狭持されたLED基板62の端部(他端部)が挿入される。導体板76において、LED基板62の端部を狭持する部分の厚みは、左右方向に沿って変化する。
そのため、導体板76は、LED基板62の端部を狭持した状態で導体板収納部74にLED基板62を固定する一方で、上側及び下側の端部を前方に引くことにより、導体板収納部74からLED基板62及び導体板76を取り外すことができるラッチ機構として機能する。なお、前述のように、LED基板62は、基板保持部材56を介してカバー26にねじ止め固定され、且つ、導体板76を介してカバー26の導体板収納部74に狭持される。
導体板76の下側の端部は、ハンダ等によってドライバ基板68と接続されている。また、側壁26cとハイビーム用リフレクタ20との間には、ヘッドライト装置10の吸気口78が形成されている。吸気口78には、通気性を備えたスポンジ80が配設されている。スポンジ80にはコード82が挿通し、該コード82は、ドライバ基板68に連結されたコネクタ84と接続されている。
この場合、外部からコード82及びコネクタ84を介して電力、制御信号等を供給すると、ドライバ70は、電力供給によって駆動すると共に、制御信号に基づき導体板76を介して各LED60a〜60cの動作を制御することができる。
一方、図2及び図9に示すように、ハウジング12の背面におけるカバー26の側壁26d寄りの箇所には、ヘッドライト装置10の排気口86が形成されている。排気口86には、通気性を有するスポンジ88が配設されている。
図9に示すように、排気口86は、カバー26の側壁26dと、ロービーム用リフレクタ18との間に形成された隙間部分である。側壁26dからは、略L字状の保持部材90が延出し、ロービーム用リフレクタ18からは、後方に突出部92が延出している。スポンジ88は、保持部材90と突出部92との間で、隙間部分を埋めるように配設されている。
従って、ヘッドライト装置10の下側に設けられた吸気口78のスポンジ80を介してヘッドライト装置10内に取り込まれた空気は、ヘッドライト装置10内の密閉空間に配置されたドライバ70や各LED60a〜60cを冷却する。ドライバ70及び各LED60a〜60cを冷却して熱せられた空気は、ヘッドライト装置10の側方に設けられた排気口86のスポンジ88を介して外部に排出される。
図3、図5及び図6に示すように、LED基板62において、各LED60a〜60cは、前後方向及び左右方向に位置をずらして、当該LED基板62の上面62a及び底面62bにそれぞれ配置される。
具体的に、図6に示すように、LED基板62の左右方向の幅をWaとし、平面視で、LED基板62の中心位置(中央部)94を前後方向及び左右方向に各中心線96、98がそれぞれ通っている場合に、2個のLED60aは、LED基板62の上面62aにおいて、中心位置94及び中心線98よりも前方、且つ、中心線96から左右方向に距離Wbだけ互いに離れた位置に配置される。
一方、1個のLED60bは、LED基板62の底面62bにおいて、中心線96上、且つ、中心位置94近傍の位置に配置される。また、他の1個のLED60cは、LED基板62の底面62bにおいて、中心線96上、且つ、中心位置94及び中心線98よりも後方の位置に配置される。
ここで、上面62aの前方に配置される2個のLED60aは、ロービーム用LEDであり、底面62bの中心位置94近傍に配置される1個のLED60bは、ポジションランプ用LEDであり、底面62bの後方に配置される他の1個のLED60cは、ハイビーム用LEDである。また、LED基板62の前側には、互いに幅W1、W2の異なる2つの凹部100a、100bが左右両側にそれぞれ形成されている。
図3〜図6に示すように、基板組み付け用ガイド22は、LED基板62の前側部分(一端部)が挿入可能に形成されている。すなわち、基板組み付け用ガイド22は、ロービーム用リフレクタ18に連結される略三日月状の上側部分22aと、ハイビーム用リフレクタ20に連結される略三日月状の下側部分22bと、上側部分22aと下側部分22bとを前方で連結する連結部分22cとで構成される。そのため、上側部分22a、下側部分22b及び連結部分22cによって、基板組み付け用ガイド22には、LED基板62の前側部分を挿入可能な開口部22dが形成される。
この場合、上側部分22aは、連結部分22cに向かって下方に緩やかに傾斜し、一方で、下側部分22bは、連結部分22cに向かって上方に緩やかに上昇するように形成されている。そのため、図4に示すように、基板組み付け用ガイド22では、断面視で、前方に向かうにつれて、開口部22dが狭くなる(縮径する)ように形成されている。
図3、図5及び図6に示すように、上側部分22aには、下側部分22bに向かって垂下する2本の係止部材102a、102bが設けられている。係止部材102a、102bは、いずれも略L字状の樹脂製の棒であり、基板組み付け用ガイド22の一部として一体的に形成されてもよいし、あるいは、基板組み付け用ガイド22とは別体の部材であってもよい。
上側部分22aの右側に設けられた係止部材102aは、凹部100aと同じ幅W1を有し、且つ、凹部100aと対向するように設けられている。上側部分22aの左側に設けられた係止部材102bは、凹部100bと同じ幅W2を有し、且つ、凹部100bと対向するように設けられている。
また、連結部分22cの左右の端部には、後方に突出する2つの突出部104が形成され、該各突出部104により、LED基板62の前側部分の隅部を嵌め込み可能なスリット106が形成される。
従って、カバー26にLED基板62及びドライバ基板68がねじ止め固定され、ドライバ基板68にコネクタ84が接続された状態において、LED基板62を開口部24側に向け、カバー26をハウジング12の背面側に組み付けると、LED基板62の前側部分が基板組み付け用ガイド22の開口部22dに挿入される。
この場合、開口部22dは、前方に向かって狭くなる形状であるため、LED基板62が水平方向とは異なる方向に挿入された場合、該LED基板62の前側部分は、上側部分22a又は下側部分22bに当接する。この結果、基板組み付け用ガイド22は、LED基板62を水平方向にガイドして位置決めさせることができる。
また、凹部100aと係止部材102aとが嵌合し、凹部100bと係止部材102bとが嵌合すると共に、LED基板62の前側部分の隅部がスリット106に嵌め込まれると、ヘッドライト装置10内において、LED基板62を略水平方向に位置決め固定することができる。
また、このようにLED基板62を位置決め固定することで、ロービーム用LEDである2個のLED60aがロービーム用リフレクタ18に対向すると共に、ポジションランプ用LEDであるLED60bと、ハイビーム用LEDであるLED60cとがハイビーム用リフレクタ20に対向する。
従って、ドライバ70からの制御により2個のLED60aが駆動すると、該各LED60aからの光は、ロービーム用リフレクタ18で前方に反射され、レンズ14を透過し、ロービーム光として外部に導光される。また、ドライバ70からの制御によりLED60bが駆動すると、LED60bからの光は、ハイビーム用リフレクタ20で前方に反射され、レンズ14を透過し、ポジションランプ光として外部に導光される。さらに、ドライバ70からの制御によりLED60cが駆動すると、LED60cからの光は、ハイビーム用リフレクタ20で前方に反射され、レンズ14を透過し、ハイビーム光として外部に導光される。
[本実施形態の効果]
以上のように構成される本実施形態に係るヘッドライト装置10によれば、下記の第1〜第3の効果が得られる。
[第1の効果]
カバー26には、LED60a〜60cが配置されたLED基板62と、ドライバ70が配置されたドライバ基板68とが一体に取り付けられている。この場合、ハウジング12の背面に形成されたカバー組み付け用ガイド36、44、47によって、カバー26をハウジング12の背面に容易に組み付けることができるので、ハウジング12に対するカバー26の組み付け性を向上させることができる。また、カバー26にLED基板62及びドライバ基板68を一体に集中配置することで、ヘッドライト装置10のメンテナンス性も向上させることができる。
また、図3の断面視で、ハウジング12の背面における上下の2箇所にカバー組み付け用ガイド36、44を設けることにより、カバー26をハウジング12の背面に容易に組み付けることができるので、ハウジング12に対するカバー26の組み付け性を一層向上させることができる。
さらに、カバー26の位置合わせ部30をカバー組み付け用ガイド36、44、47に嵌め込むことにより、ハウジング12の背面に対してカバー26を的確に組み付けることができる。
さらにまた、カバー組み付け用ガイド36、44、47と位置合わせ部30とが嵌った際に、カバー組み付け用ガイド36、44、47と位置合わせ部30との隙間がシール部材38によりシールされるので、ハウジング12の背面に対するカバー26の的確な組み付けと、ヘッドライト装置10の防水性及び防塵性の確保とを共に実現することができる。
また、位置合わせ部30及びねじ止め部40、48をカバー26に一体に設けることにより部品が共通化され、ヘッドライト装置10の軽量化を図ることができる。
さらに、基板組み付け用ガイド22を用いてLED基板62をハウジング12に組み付けることができるので、組み付け時に、ハウジング12に対してLED基板62が不用意に衝突することを防止できると共に、LED基板62の組み付け性を向上させることができる。
さらにまた、ハウジング12に対するLED基板62の組み付け時に、係止部材102a、102bによってLED基板62の前側部分を係止させることにより、ヘッドライト装置10内の適切な位置にLED基板62を位置決め固定することができる。
また、互いに幅W1、W2が異なる2本の棒で係止部材102a、102bを構成する一方で、各係止部材102a、102bにそれぞれ嵌る2つの凹部100a、100bをLED基板62の前側部分に形成している。これにより、基板組み付け用ガイド22へのLED基板62の組み付け時において、上面62a及び底面62bを上下反転させた状態でLED基板62が誤組み付けされることを防止することができる。
さらに、LED基板62の後方の端部(他端部)を導体板76で挟み込んだ状態で、当該導体板76をカバー26の導体板収納部74に収納し、導体板76とドライバ70とを接続する。これにより、LED基板62をカバー26に確実に固定することができる。また、導体板76がLED基板62に対するラッチ機構として機能することにより、導体板収納部74に対するLED基板62及び導体板76の組み付け及び取り外しを容易に行うことができる。さらに、導体板76を介してLED基板62とドライバ70とが導通することにより、LED基板62に搭載された各LED60a〜60cの動作をドライバ70から確実に制御することができる。
[第2の効果]
複数のLED60a〜60cをLED基板62の上面62a及び底面62bで前後方向及び左右方向に位置をずらして配置するので、各LED60a〜60cの発熱に対する放熱効率を向上させることができる。これにより、発熱に起因した各LED60a〜60cの低寿命化や、ヘッドライト装置10を構成する樹脂の劣化を回避することができる。
また、水平面に対して略平行に配置されたLED基板62の上面62aにロービーム用のLED60aを配置すると共に、LED基板62の底面62bにポジションランプ用のLED60b、及び、ハイビーム用のLED60cを配置する。
ロービーム用LEDは、使用頻度が高く且つ発熱量が大きい。そのため、熱の流れを考慮して、LED60aをLED基板62の上面62aに配置する。これにより、LED60aの熱を効率よく放熱することができる。
一方、ポジションランプ用LEDは、ロービーム用LEDと比較して発熱量が小さい。また、ハイビーム用LEDは、ロービーム用LEDと比較して、発熱量は大きいが、使用頻度は極めて低い。従って、LED60b、60cは、LED基板62の底面62bに配置する。
このように、使用頻度及び発熱量を考慮して、各LED60a〜60cをLED基板62の上面62a及び底面62bにそれぞれ配置することにより、各LED60a〜60cの熱を効率よく放熱することができる。
さらに、使用頻度が高く且つ発熱量が大きいロービーム用のLED60aをLED基板62の上面62aにおける前方側に配置する。また、使用頻度は高いが発熱量の小さいポジションランプ用のLED60bをLED基板62の底面62bにおける中心位置94近傍に配置する。そして、発熱量が大きくても使用頻度が極めて低いハイビーム用のLED60cをLED基板62の底面62bにおける後方側に配置する。このように、使用頻度の多少及び発熱量の大きさに応じて、各LED60a〜60cをLED基板62の上面62a及び底面62bにおける所定位置に配置することにより、各LED60a〜60cの熱を一層効率よく放熱することができる。
さらにまた、LED基板62の上面62aの前方側に複数のロービーム用のLED60aを配置することにより、熱源が分離されるので、放熱性能が向上する。
[第3の効果]
熱源となるLED60a〜60c及び電気部品であるドライバ70が設けられた基板を、LED基板62とドライバ基板68とに分割して配置する。これにより、放熱部品を付加することなく、放熱性を向上させることができる。
また、一方のLED基板62と、他方のドライバ基板68とをヘッドライト装置10内に分離して収納することにより、熱源としての各LED60a〜60cとドライバ70とが分離した状態でヘッドライト装置10内に収納される。この結果、各LED60a〜60c及びドライバ70を効率よく冷却することができる。
さらに、ドライバ70は、各LED60a〜60cよりも発熱量が大きいので、ヘッドライト装置10内の熱の流れを考慮し、LED基板62の下方にドライバ基板68を配置することにより、ヘッドライト装置10内の熱の滞留を防止することができる。
さらにまた、LED基板62とドライバ基板68との間にハイビーム用リフレクタ20を配置することにより、2つの熱源(LED60a〜60c、ドライバ70)が明確に分離されるので、各LED60a〜60c及びドライバ70を一層効率よく冷却することが可能となる。
また、ヘッドライト装置10の下方に吸気口78を配置すると共に、ヘッドライト装置10の側方に排気口86を配置することにより、熱の対流によるヘッドライト装置10内部の冷却を促進することができる。
さらに、吸気口78と、ドライバ基板68に接続されるコード82の挿通孔とを共通化することにより、ヘッドライト装置10内のスペースの効率化を図ることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態の記載範囲に限定されることはない。上記の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、特許請求の範囲に記載された括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号をつけた要素に限定されて解釈されるものではない。
10…ヘッドライト装置 12…ハウジング(装置本体)
14…レンズ 16、38…シール部材
18…ロービーム用リフレクタ(反射板)
20…ハイビーム用リフレクタ(反射板)
22…基板組み付け用ガイド 22d、24…開口部
26…カバー 30…位置合わせ部
32、34、52、54、72、104…突出部
36、44、47…カバー組み付け用ガイド
40、48…ねじ止め部
42、50、58、64、66…ねじ部材
56…基板保持部材 60a〜60c…LED(光源)
62…LED基板 62a…上面
62b…底面 68…ドライバ基板
70…ドライバ(電気部品) 74…導体板収納部
76…導体板 78…吸気口
80、88…スポンジ 82…コード
84…コネクタ 86…排気口
94…中心位置(中央部) 100a、100b…凹部
102a、102b…係止部材(棒) 106…スリット
W1、W2、Wa…幅

Claims (9)

  1. 光源(60a〜60c)と、該光源(60a〜60c)が設置される基板(62)と、前記光源(60a〜60c)の動作を制御するドライバ(70)と、前記光源(60a〜60c)、前記基板(62)及び前記ドライバ(70)が取り付けられるカバー(26)と、前記カバー(26)が組み込まれる装置本体(12)とを有するヘッドライト装置(10)において、
    前記装置本体(12)は、前記カバー(26)を組み付けるためのカバー組み付け用ガイド(36、44、47)を備えることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  2. 請求項1記載のヘッドライト装置(10)において、
    断面視で、前記装置本体(12)の背面における上下の2箇所に前記カバー組み付け用ガイド(36、44)が設置され、
    前記カバー(26)は、前記カバー組み付け用ガイド(36、44)によって前記装置本体(12)の背面に組み付けられることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  3. 請求項1又は2記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記カバー(26)は、前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)に嵌る位置合わせ部(30)を備えることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  4. 請求項3記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)に前記位置合わせ部(30)が嵌ったときに、前記カバー組み付け用ガイド(36、44、47)と前記位置合わせ部(30)との隙間をシールするシール部材(38)をさらに有することを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  5. 請求項3又は4記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記カバー(26)は、ねじ部材(42、50)を介して前記装置本体(12)に固定されるねじ止め部(40、48)をさらに備え、
    前記位置合わせ部(30)及び前記ねじ止め部(40、48)は、前記カバー(26)に一体に設けられることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記装置本体(12)は、前記基板(62)を該装置本体(12)に組み付けるための基板組み付け用ガイド(22)をさらに備えることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  7. 請求項6記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記基板組み付け用ガイド(22)には、前記装置本体(12)に前記基板(62)を組み付ける際に、前記基板(62)の一端部を係止させて該基板(62)を位置決めする係止部材(102a、102b)が設けられていることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  8. 請求項7記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記係止部材(102a、102b)は、上下方向に延在し、互いに幅(W1、W2)が異なる2本の棒であり、
    前記基板(62)の一端部には、前記各棒(102a、102b)に嵌る2つの凹部(100a、100b)が形成されていることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のヘッドライト装置(10)において、
    前記基板(62)の他端部を挟み込む導体板(76)をさらに有し、
    前記カバー(26)には、前記基板(62)の他端部を挟み込んだ前記導体板(76)を収納する導体板収納部(74)がさらに設けられ、
    前記導体板(76)は、前記ドライバ(70)と接続されることを特徴とするヘッドライト装置(10)。
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