JP2016181254A - 自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラム - Google Patents

自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】FBデータに基づいて会計仕訳を自動作成すると共に、部門配賦を行うことができ、仕訳の際に照合できないデータが生じたとしても対処可能な自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラムを提供することを課題とする。【解決手段】制御部102と記憶部106とを備えた自動仕訳処理装置100であって、制御部102は、予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を記憶部106の約定明細マスタテーブル106aに登録するマスタ登録部102aと、金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込部102bと、FBデータと約定明細マスタテーブル106aの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理部102cと、を備えたこと、を特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラムに関する。
特許文献1には、ホストコンピュータの通信手段にて、金融VANのFB(ファームバンキング)から被代行者の入出金取引明細データを入手し、過去に会計仕訳項目を関連付けして会計仕訳した入出金取引明細データとその入出金取引明細データを構成する金融項目との組み合わせで形成した照合パターンと照合率の低いものから順次照合して分類分けし、分類毎の入出金取引明細データの共通する金融項目と会計仕訳項目とで自動仕訳マスタを形成し、照合パターンと一致する入手した入出金取引明細データに自動仕訳マスタの会計仕訳項目を関連付けすることにより、自動的に会計仕訳を行う自動会計仕訳システムが開示されている。
特開2003−044644号公報
この特許文献1は、従前の取引における明細データを基に各種入出金に対応して会計処理を円滑且つ効率良く行える経理システムを提供している。しかしながら、特許文献1は、FBデータに基づいて仕訳を行うことはできるが、部門配賦や照合できないデータが生じた場合の対処法が確立されていないという課題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、FBデータに基づいて会計仕訳を自動作成すると共に、部門配賦を行うことができ、仕訳の際に照合できないデータが生じたとしても対処可能な自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る自動仕訳処理装置は、制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置であって、前記制御部は、予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録手段と、金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込手段と、前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理手段と、を備えたこと、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理装置は、前記制御部は、前記照合処理手段において自動仕訳できなかった仕訳データのリストを出力する出力手段を、さらに備えたこと、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理装置は、前記制御部は、前記照合処理手段で再照合できるように前記FBデータ取込手段で取り込まれたFBデータを修正するFBデータメンテナンス手段を、さらに備えたこと、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理装置は、前記マスタ登録手段は、前記マスタテーブルに配賦基準となる按分率を登録すること、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理装置は、前記マスタ登録手段は、CSVデータからなる会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を表形式データに一括登録すると共に、前記表形式データ上でさらに前記按分率等の詳細項目の登録を行った後、前記マスタテーブルに対して一括登録を行うこと、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理方法は、制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置で実行される自動仕訳処理方法であって、前記制御部で実行される、予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録ステップと、金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込ステップと、前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理ステップと、を含むこと、を特徴とする。
また、本発明に係る自動仕訳処理プログラムは、制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置で実行させるための自動仕訳処理プログラムであって、前記制御部で実行させるための、予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録ステップと、金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込ステップと、前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理ステップと、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、FBデータに基づいて会計仕訳を自動作成すると共に、部門配賦を行うことができ、仕訳の際に照合できないデータが生じても対処することができるという効果を奏する。
図1は、自動仕訳処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、自動仕訳処理装置のシステムフロー図である。 図3は、約定マスタ登録画面の一例を示す図である。 図4は、約定照合処理画面の一例を示す図である。 図5−1は、約定払照合処理の共通処理における照合方法の一例を示す図である。 図5−2は、約定払照合処理の資金集中の入金データ消込処理における照合方法の一例を示す図である。 図6は、約定払照合処理の仕訳作成処理の一例を示す図である。 図7−1は、約定払照合処理の結合条件の一例を示す図である。 図7−2は、約定払照合処理の自社・他社の判断の一例を示す図である。 図8−1は、約定払照合処理の按分端数処理における連携コントロールマスタの一例を示す図である。 図8−2は、約定払照合処理の按分端数処理におけるコントロールマスタの一例を示す図である。 図9は、自動仕訳不能リスト画面の一例を示す図である。 図10は、自動仕訳不能リストの一例を示す図である。 図11は、FBデータメンテナンス画面の一例を示す図である。 図12は、FBデータメンテナンス画面の一例を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.概要]
これまでは仕訳を手入力、もしくは銀行から受信したデータを加工して作成していたため、多店舗形態の会社では、莫大な作業時間がかかる上、金額や配賦率の入力ミスが発生するリスクが高くなるという問題点があった。例えば、300〜400店舗といった多店舗経営を行っている会社の会計仕訳では、店舗ごとの水道、電気、ガスといった公共料金の引落とし(公共料金口座振替約定)、あるいは各店舗の口座から本社の口座への入金といった口座間の移動(資金集中)などを一々明細を見ながら仕訳するのは非常に手間がかかってしまい、入力ミスが多々発生していた。
そこで、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100では、多店舗展開している業種において、仕訳作業の効率化を図ると共に、仕訳入力ミスの低減を図るようにした点に特徴がある。具体的には、金融機関から全国銀行協会連合会フォーマットなどからなるFB入出金明細データ(FBデータ)を受信することにより、各店舗における公共料金等の自動引落データや、各店舗から本社への送金データ等を取得する。また、約定明細マスタには、予め勘定科目等の仕訳に必要な情報を登録しておく。そして、登録されている約定明細マスタの情報と、受信したFB入出金明細データとを、銀行、支店、預金種別、口座番号、依頼人名等で照合処理(バッチ処理)をかけて、会計仕訳を自動生成する。
さらに、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100は、上記約定明細マスタに複数店舗に按分する際の按分率を登録しておくことにより、部門配賦を行うことができる。
また、照合できなかった自動仕訳不能なデータについては、一覧で自動仕訳不能リストに出力することができる。
また、FB入出金明細メンテナンス画面を用いることによって、依頼人名等のFB入出金明細データを修正することが可能となる。これにより、照合できなかった上記の自動仕訳不能なデータも再照合することで自動仕訳が可能になる場合がある。
このように、全国銀行協会連合会フォーマットという共通のデータからなるFB入出金明細データ(FBデータ)を利用し、入出金明細データに含まれる金額、口座番号、店舗、摘要情報等に基づいて、約定明細マスタの情報と照合することにより、どの店舗について何の仕訳をすれば良いかがわかるため、自動仕訳を行うことが可能となる。
また、上記したように、公共料金等の仕訳の場合は、金融機関からのFB入出金明細データ(FBデータ)に基づいて仕訳が生成される。そして、資金集中の場合は、金融機関から受信したFB入出金明細データの中に、店舗側から出金したデータと、本社側から入金したデータの2つのデータが入っているため、それら全部の消込みを自動的に行うことができる。
[2.構成]
本実施形態に係る自動仕訳処理装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、自動仕訳処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
自動仕訳処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、自動仕訳処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
自動仕訳処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。自動仕訳処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、自動仕訳処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、立替金管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、約定明細マスタテーブル106aと、FB入出金明細データ記憶部106bと、仕訳連携データテーブル106cと、仕訳不能データ記憶部106dとを備えている。
約定明細マスタテーブル106aは、約定照合を行う際に、勘定科目等の仕訳を計上するのに必要な情報を登録しておくテーブルである。例えば、公共料金の自動引落しに関するFB入出金明細データを金融機関から受信した場合、ある店舗の口座番号データが来たら、どのような勘定科目で、どのようなコードを使って会計仕訳を起こせば良いかというマスタ情報が登録されている。具体的な登録項目については、後述の約定登録マスタ画面のところで説明する。また、約定明細マスタテーブル106aには、公共料金の自動引落しだけでなく、例えば支店の店舗口座から本部の口座へ資金移動する、いわゆる資金集中の場合に、金融機関から受信したFB入出金明細データの中に含まれる店舗側からの出金データと、本社側からの入金データの2つのデータに基づいて、口座間の振替仕訳を自動で起こす情報が約定明細マスタに登録されている。さらに、本実施形態では、この約定明細マスタテーブル106aに按分率を登録しておくことにより、部門配賦などを行うことが可能となる。
FB入出金明細データ記憶部106bは、銀行等の金融機関から送られてくる全国銀行協会連合会フォーマットなどのFBデータを取り込んで格納する。
仕訳連携データテーブル106cは、制御部102の照合処理部102cでFBデータと約定明細マスタテーブル106aの仕訳情報とを照合することにより、会計仕訳されたデータを格納する。
仕訳不能データ記憶部106dは、制御部102の照合処理部102cでFBデータと約定明細マスタテーブル106aの仕訳情報とを照合しても仕訳することができなかったデータを仕訳不能データとして格納する。
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
制御部102は、自動仕訳処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、マスタ登録部102aと、FBデータ取込部102bと、照合処理部102cと、FBデータメンテナンス部102dと、出力部102eとを含む。
マスタ登録部102aは、記憶部106aの約定明細マスタテーブル106aに勘定科目等の仕訳に必要な情報を登録する。
FBデータ取込部102bは、銀行等の金融機関からネットワーク300などを介して送られてくる全国銀行協会連合会フォーマットなどのFBデータを取り込む。
照合処理部102cは、FBデータと約定明細マスタテーブル106aの仕訳情報とを照合して自動仕訳処理を行い、仕訳連携データテーブルに格納する。仕訳できなかった仕訳不能データは、仕訳不能データ記憶部106dに格納する。また、資金集中の場合は、FB入出金明細データの中に店舗側からの出金データと、本社側からの入金データとが含まれているため、消込み処理を自動的に行うこともできる。
FBデータメンテナンス部102dは、FBデータ取込部102bで取り込まれたFBデータをメンテナンス(修正)することにより、照合処理部102cで再照合できるようにする。
出力部102eは、自動仕訳した仕訳伝票を発行したり、仕訳できなかった仕訳不能データを仕訳不能リストとして出力したりする。
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図2から図12を参照して説明する。図2は、自動仕訳処理装置のシステムフロー図である。図3は、約定マスタ登録画面の一例を示す図である。図4は、約定払照合処理画面の一例を示す図である。図5−1は、約定払照合処理の共通処理における照合方法の一例を示す図である。図5−2は、約定払照合処理の資金集中の入金データ消込処理における照合方法の一例を示す図である。図6は、約定払照合処理の仕訳作成処理の一例を示す図である。図7−1は、約定払照合処理の結合条件の一例を示す図である。図7−2は、約定払照合処理の自社・他社の判断の一例を示す図である。図8−1は、約定払照合処理の按分端数処理における連携コントロールマスタの一例を示す図である。図8−2は、約定払照合処理の按分端数処理におけるコントロールマスタの一例を示す図である。図9は、自動仕訳不能リスト画面の一例を示す図である。図10は、自動仕訳不能リストの一例を示す図である。図11は、FBデータメンテナンス画面の一例を示す図である。図12は、FBデータメンテナンス画面の一例を示す図である。
本実施形態に係る自動仕訳処理装置100の処理の流れについて図2を用いて説明すると共に、その処理で用いられる制御部102および記憶部106の具体的な構成部について図3〜図12を用いて説明する。
(自動仕訳処理装置における処理)
図1のサーバ200は、ここでは金融VANなどの企業間専用のネットワーク300を介して、図2に示す銀行などの金融機関から全国銀行協会連合会フォーマットのFB入出金明細データを自動受信する(ステップS100)。取り込みに間に合わなかったデータについては、複数日分まとめて取り込むことができる。自動受信したFB入出金明細データは、サーバ200のフォルダにコピーされる(ステップS102)。
本実施形態に係る自動仕訳処理装置100のFBデータ取込部102bは、サーバ200のフォルダにコピーされたFB入出金明細データの取込処理を日次単位で実行し、FB入出金明細データ記憶部106bに格納する(ステップS104)。
一方、自動仕訳処理装置100のマスタ登録部102aは、予め約定明細マスタテーブルの登録が行われる。登録手段としては、ここでは2種類あって、(1)図2のステップS106の登録の仕方に記載されているように、CSVデータの約定明細マスタをEXCEL(登録商標)に一括出力し、按分率等のマスタ項目をEXCEL(登録商標)上で変換した後、システムに一括取込することで約定明細マスタの入出力を行う手段と、(2)図3に示す約定マスタ登録画面を用いて約定明細マスタテーブルを登録する手段と(ステップS108)がある。
(約定明細マスタ登録)
約定マスタ登録画面を用いた約定明細マスタテーブルの登録には、図3に示す約定マスタ登録画面が用いられる。図1の約定明細マスタテーブル106aには、図2のステップS110で約定払照合処理を行う際に、会計仕訳を計上するための情報を登録する。図3に示す約定マスタ登録画面の画面項目としては、処理モード、約定区分、需要家番号、銀行コード、銀行名、支店コード、支店名、預金種別、口座番号、納入企業名、部門コード、部門名、部門グループ3、備考、用途コード、用途名、部門コード、部門名、税区分、税込区分、負担係数、按分率などがある。処理モードには、図3に表示された「新規」以外に、「修正」、「削除」、「照会」を選択することができる。約定区分のリスト値には、「01−電気」、「02−水道」、「03−ガス」、「04−電話」、「05−NHK」、「09−その他」、「99−資金集中」がある。需要家番号には、需要家の番号を入力する。銀行コードには、引き落とし銀行コードを入力する。支店コードには、引き落とし銀行支店コードを入力する。預金種別には、引き落とし預金種別(例えば、「1−普通」、「2−当座」、「4−財蓄預金」、「9−他」)を入力する。口座番号には、引き落とし口座番号を入力する。納入企業名には、納入企業名を入力する。部門コードには、担当部門コードを入力する。部門グループ3には、事業体(駅売店、レストラン等)を表示する。備考には、備考を入力する。ファンクションキーのF4は、検索画面を開く、F5は、画面の内容をクリアする、F10は、画面内容を登録する、F12は、画面を閉じる。上記の中の必須項目は、約定区分、需要家番号、銀行コード、支店コード、預金種別、および口座番号となる。
これに対し、図2のステップS104で取り込まれたFB入出金明細データの中には、需要家番号、銀行コード、支店コード、預金種別、および口座番号の少なくとも5つの項目が入っているので、ステップS110の約定払照合処理を行う際に、これらの項目データを取得して照合を行う。
(約定払照合処理)
照合処理部102bで行われる約定払照合処理は、約定明細マスタとFB入出金明細データとを照合することで、自動仕訳を行うものである。自動仕訳できないデータは、自動仕訳不能リストにアップする。また、FB入出金明細データの内容を修正するFBデータメンテを行うことで、約定払照合処理を再度行うことができる。約定払照合処理を行う約定照合処理画面は、図4に示すように、画面項目として部門グループ3のコード(CD)を設定すると、部門グループ名が表示される。部門グループ3CDは、事業体(受託、レストラン、等)を設定するもので、「1」を設定すると、部門グループ名としての「受託」が表示される。約定払照合処理の約定区分には、大きく分けて図5−2に示す資金集中と、図5−1に示すそれ以外の公共料金の引落とし等とに分けることができる。
資金集中の場合は、図5−2に示す条件で約定明細マスタとFB入出金明細データとを照合する他、入出金データの照合も併せて行う。約定明細マスタおよびFB入出金明細データについては、未照合のレコードを抽出し、照合キーが合致する場合は、照合項目を更新する。照合を行った約定明細マスタにより、仕訳作成を行い、承認前仕訳明細データに書き込む。約定区分が資金集中の場合は、銀行口座間の資金移動仕訳作成やデータ消込みを行う。例えば、店舗口座から本部口座への資金移動データ、またはその逆の、本部口座から店舗口座への資金移動データに基づいて、仕訳作成を行うことができる。その際、入出金明細内に存在する対となる入金データと出金データをデータ作成済みとして、自動消し込みを行う。なお、約定区分が資金集中の場合は、入金側のFB入出金明細データも照合済みとする。
資金集中以外の場合は、図5−1に示す条件で約定明細マスタとFB入出金明細データとを照合して仕訳を作成する。この仕訳作成処理のイメージは、図6に示すように、FB入出金明細データ記憶部106bの未照合レコードを抽出して、約定明細マスタテーブル106aと照合し、照合できた場合は照合済FLG(フラグ)を返してデータを更新する。仕訳作成処理を行う際に用いる更新表には、例えば、図7−1に示すような結合条件や図7−2に示すような自社・他社の判断条件などを用いる。照合できた場合は、約定明細マスタテーブル106aから仕訳連携データテーブル106cに照合データの科目、部門、摘要などが入力され、FB入出金明細データ記憶部106bから仕訳連携データテーブル106cに照合データの日付、金額などが入力される。仕訳連携データテーブル106cでは、これらのデータに基づいて会計仕訳が行われる。例えば、通帳から引き落とされた金額を示す通帳情報と、水道料とかの内訳を示す摘要情報と、口座番号と結びつけることにより、どの店舗の何の仕訳であるかがわかる。
また、約定払照合処理を行う際に、依頼人名等を示す需要家番号の部分一致照合を可能にするため、検索データの中に曖昧な文字列や数字を検索するための特殊な文字記号「*」や「?」を入れることでワイルドカードとして使用することができる。
さらに、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100は、約定明細マスタテーブル106aに複数店舗に按分する際の配賦基準となる按分率を登録することができる。このため、登録した按分率に基づいて自動的に部門配賦を行うことが可能となる。按分の結果、端数が出た場合は、ここでは最も按分率の大きい明細が負担するようにしたが、これに限定されず、任意に設定できる。
本実施形態に係る自動仕訳処理装置100の約定払照合処理は、上記した約定明細マスタとFB入出金明細データの他、仕訳連携データテーブル106cとして店舗属性マスタ、用途マスタ、連携コントロールマスタ(図8−1参照)、コントロールマスタ(図8−2参照)、および仕訳外部受入データなどを用いて照合処理を行い、自動仕訳することができる。
(自動仕訳不能リスト)
上記した約定払照合処理を行っても、照合できない自動仕訳不能なデータが生じることがある。その場合、照合処理部102cは、自動仕訳不能リスト出力を行い(図2のステップS112)、図1に示す仕訳不能データ記憶部106dに格納する。仕訳不能データ記憶部106dに格納された自動仕訳不能リスト一覧を出力する場合は、図9の自動仕訳不能リスト画面を用いる。自動仕訳不能リスト一覧を画面出力あるいは、印刷出力する場合は、図9に示す自動仕訳不能リスト画面において、入金日を指定し、出力区分として、未照合分のみか、照合分のみかのいずれかを指定し、F7印刷か、F9出力を押下する。これにより、図10に示すような自動仕訳不能リスト一覧を帳票出力することができる。このように、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100は、自動仕訳できたもの(自動仕訳データ)と、自動仕訳できなかったもの(自動仕訳不能リスト)とに分け、自動仕訳できなかったFB入出金明細データを再照合して仕訳できるようにする。例えば、FB入出金データを修正するFBデータメンテナンスを行うことで仕訳を起こせるようにする。また、約定明細マスタテーブル106aの登録内容を変更することで、自動仕訳できるようにすることもできる。
(FBデータメンテナンス)
FBデータメンテナンス部102dは、FB入出金明細データについて、入金および出金の未照合部分のデータ内容についてメンテナンスを行い、再照合することで仕訳できるようにする(ステップS114)。例えば、財形貯蓄自動引落しにおいて、需要家番号が付与されない引き落とし出金データの場合は、需要家番号をFBデータメンテナンスにより付与する。また、例えば、中小企業退職金協会の退職金引落し、あるいは、リースの引落しにおいて、約定仕訳を作成しない出金データの場合は、照合済みとする。さらに、FBデータを取り込まないが、処理モードとして入金、あるいは出金に関する照合が必要な場合は、FBデータを手入力して照合を行えるようにすることができる。
例えば、出金照合についてのFBデータ手動照合画面には、図11に示すように、処理モード、照合方法、作成日、整理No、枝番、入出金区分、作成日、記帳日、整理番号、銀行コード、銀行名、支店コード、支店名、預金種別コード、預金種別名、口座番号、取引金額、振込依頼人名、口座名、摘要内容、取引金額合計、変更前金額などの項目がある。処理モードは、「1−入金」、「2−出金」、「3−追加入力」がある。照合方法は、「1−ASS」と「2−入出金FB」があり、照合方法を選択すると、照合方法マスタより表示させる。例えば、「1−ASS」の選択時は、FBデータの取引区分=999(ASSファイルのデータ)を抽出する。また、「2−入出金FB」の選択時は、FBデータの取引区分<>999(ASSファイル以外のデータ)を抽出する。作成日は、作成日を最大10種類指定し、画面呼出しを行う。整理Noは、整理Noを最大10種類指定し、画面呼出しを行う。なお、上記した作成日と整理No−枝番については、OR条件指定となる。入出金区分は、「1−入金」と「2−出金」がある。取引金額合計は、画面の取引金額の合計を表示する。変更前金額は、明細を呼び出した時の取引金額合計を表示する。
また、ファンクションボタンには、検索画面を開く「F4検索」と、画面の内容をクリアする「F5取消」と、「F6行複写」、「F7行挿入」と、整理Noの採番を行う(例えば、9990000より連番で採番する)「F8整理No採番」と、画面の内容を登録する「F10登録」がある。例えば、処理モードが「1−入金」or「2−出金」の場合は、変更前と変更後で整理番号単位の金額が合致していない場合は、エラーにする。画面を閉じる場合は、「F12閉じる」をクリックする。
また、入金照合についてのFBデータ手動照合画面は、図12に示すように、処理モードが「2−出金」の場合である。処理モード以外の項目については、図11の出金照合と同様である。これらのFBデータ手動照合画面を用いて、FB入出金データのメンテナンスを行い、ステップS110の約定払照合処理に戻って再照合を行うことで、自動仕訳できるようにする。
(仕訳伝票)
ステップS110の約定払照合処理によって照合することで自動仕訳できた場合は、外部データを受入れて(ステップS116)、仕訳伝票を発行する(ステップS118)。帳票出力する場合は、自動仕訳処理装置100の出力部102eから出力する。
[4.本実施形態のまとめおよび他の実施形態]
このように、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100は、多店舗経営を行っている業種の会計仕訳において、店舗ごとの水道、電気、ガスなどの公共料金の引落とし、あるいは各店舗の口座から本社の口座へ口座間の資金移動を自動で仕訳することが可能となり、仕訳の入力ミスの低減を図ることができる。また、自動仕訳処理装置100は、会計仕訳を自動生成する際に用いる約定明細マスタに、複数店舗に按分する際の按分率を登録しておくことにより、仕訳と共に部門配賦も行うことができる。さらに、約定払照合処理を行っても照合できない自動仕訳不能なデータは、自動仕訳不能リストに出力する。この自動仕訳不能リストデータに出力されたFB入出金明細データは、FBデータメンテンス部102dによってFB入出金明細データを修正することで、照合できなかった自動仕訳不能なデータを再照合することにより自動仕訳可能にできる。このように、本実施形態に係る自動仕訳処理装置100は、公共料金の引落しや資金集中などの口座間の資金移動の仕訳を自動で行うと共に、資金集中の場合はFBデータの中に口座間の入出金データが含まれているため、それら全ての消込みを自動で行うことができる。
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した 技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、自動仕訳処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、自動仕訳処理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて自動仕訳処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、自動仕訳処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、自動仕訳処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、自動仕訳処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
以上のように、本発明にかかる自動仕訳処理装置、自動仕訳処理方法、および自動仕訳処理プログラムは、特に、多店舗経営を行っている会社などで会計仕訳を行う場合などに有用である。
100 自動仕訳処理装置
102 制御部
102a マスタ登録部
102b FBデータ取込部
102c 照合処理部
102d FBデータメンテナンス部
102e 出力部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 約定明細マスタテーブル
106b FB入出金明細データ記憶部
106c 仕訳連携データテーブル
106d 仕訳不能データ記憶部
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (7)

  1. 制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置であって、
    前記制御部は、
    予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録手段と、
    金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込手段と、
    前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理手段と、
    を備えたこと、
    を特徴とする自動仕訳処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記照合処理手段において自動仕訳できなかった仕訳データのリストを出力する出力手段を、
    さらに備えたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の自動仕訳処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記照合処理手段で再照合できるように前記FBデータ取込手段で取り込まれたFBデータを修正するFBデータメンテナンス手段を、
    さらに備えたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の自動仕訳処理装置。
  4. 前記マスタ登録手段は、
    前記マスタテーブルに配賦基準となる按分率を登録すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の自動仕訳処理装置。
  5. 前記マスタ登録手段は、
    CSVデータからなる会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を表形式データに一括登録すると共に、前記表形式データ上でさらに前記按分率等の詳細項目の登録を行った後、前記マスタテーブルに対して一括登録を行うこと、
    を特徴とする請求項4に記載の自動仕訳処理装置。
  6. 制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置で実行される自動仕訳処理方法であって、
    前記制御部で実行される、
    予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録ステップと、
    金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込ステップと、
    前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする自動仕訳処理方法。
  7. 制御部と記憶部とを備えた自動仕訳処理装置で実行させるための自動仕訳処理プログラムであって、
    前記制御部で実行させるための、
    予め会計仕訳に必要な勘定科目等の情報を前記記憶部のマスタテーブルに登録するマスタ登録ステップと、
    金融機関からのFBデータを取り込むFBデータ取込ステップと、
    前記FBデータと前記マスタテーブルの仕訳情報とを照合して自動仕訳を行う照合処理ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする自動仕訳処理プログラム。
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