以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<比較例>
まず、比較例としての蓄電処理装置100Nについて説明する。図25は、比較例に係る蓄電処理装置100Nの外観図である。図26は、比較例に係る蓄電処理装置100Nの分解斜視図である。蓄電処理装置100Nは、例えば、パワーコンディショナである。以下においては、点検、修理等の作業を、「作業W」ともいう。
以下、蓄電処理装置100Nについて簡単に説明する。蓄電処理装置100Nは、筐体11Nと、回路基板30Bと、保持部材40Nと、回路基板30Aと、弾性部材60と、蓋20Nとを備える。
筐体11Nは、当該筐体11Nの側面側に開口を有する。筐体11Nは、回路基板30B、保持部材40N、回路基板30Aおよび弾性部材60を収容する。保持部材40Nは、回路基板30Aを保持する部材である。弾性部材60は、弾性を有する部材である。弾性部材60は、例えば、ゴム部材(パッキン)である。
蓋20Nは、回路基板30B、保持部材40N、回路基板30Aおよび弾性部材60が筐体11Nに収容された状態で、当該筐体11Nの開口をふさぐように、当該筐体11Nに取付けられる。筐体11Nは、当該筐体11Nに対し蓋20Nが着脱自在なように、構成される。
以上のように、蓄電処理装置100Nは、当該蓄電処理装置100Nの側面に蓋20Nが設けられる構造(以下、「側面蓋構造」ともいう)を有する。ここで、仮に、蓄電処理装置100Nが、開口を有する天井に設置されている状況(以下、「設置状況N」ともいう)であるとする。設置状況Nでは、回路基板30A、回路基板30B等に対し作業Wを行う場合、作業者は以下の動作を行う必要がある。当該動作は、例えば、作業者が天井裏の空間に入るという動作である。また、当該動作は、例えば、蓄電処理装置100Nを天井から取り外し、当該蓄電処理装置100Nに対し作業Wを行うという動作である。すなわち、設置状況Nでは、作業者が作業Wを行う場合、当該作業者に多くの手間をかけるという問題点がある。そこで、以下の実施の形態において、上記問題点を解決する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る蓄電処理装置100が板状部70に取付けられている構成の断面図である。蓄電処理装置100は、例えば、パワーコンディショナである。
図1において、X方向、Y方向およびZ方向の各々は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向、Y方向およびZ方向の各々も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
図2は、本発明の実施の形態1に係る蓄電処理装置100が板状部70に取付けられている構成の斜視図である。なお、図2では、構成をみやすくするために、後述の蓋9を示していない。
図3は、蓄電処理装置100と板状部70とが分離された構成の断面図である。図4は、蓄電処理装置100を板状部70に取付ける方法を説明するための図である。図5は、蓄電処理装置100および板状部70の分解斜視図である。図6は、蓄電処理装置100の分解斜視図である。
図1から図6を参照して、板状部70は、蓄電処理装置100が設置される部分である。板状部70は、例えば、天井である。当該天井は、例えば、玄関の上方の天井である。蓄電処理装置100は、当該蓄電処理装置100を板状部70に着脱自在なように構成される。板状部70には、開口H1が設けられる。開口H1は、蓄電処理装置100が通過可能な開口である。蓄電処理装置100が板状部70に取付けられた後、開口H1をふさぐために、板状部70に蓋9が取付けられる。板状部70は、当該板状部70に対し蓋9が着脱自在なように、構成される。
蓄電処理装置100は、筐体ユニット10と、回路基板30A,30Bと、保持部材40と、弾性部材60と、蓋20とを備える。なお、本実施の形態では、図を見やすくするために、回路基板30A,30B等に接続される接続ケーブル等は図示していない。
(筐体ユニット)
まず、筐体ユニット10について主に説明する。図7は、筐体ユニット10の構成を詳細に示す図である。図8は、図1の領域R11,R12の詳細な構成を示す図である。なお、図8では、簡略化のため、実際には存在する弾性部材60を示していない。図8(a)は、領域R11の拡大図である。図8(b)は、領域R12の拡大図である。
図1および図2と、図5から図8とを参照して、筐体ユニット10は、筐体11と、固定部材18とを含む。なお、筐体11における、蓋20を当該筐体11に取付ける構成については、後述する。
筐体11は、電気部品である回路基板30A,30Bを収容する。筐体11は、開口H2を有する。開口H2は、電気部品(例えば、回路基板30A)を外部に露出させるための開口である。筐体11は、詳細は後述するが、当該筐体11に対し蓋20が着脱自在なように、構成される。蓋20は、開口H2をふさぐための部材である。
筐体11は、筐体11Aと保持部11Bとが一体化されたものである。すなわち、筐体11は、保持部11Bを有する。つまり、保持部11Bは、筐体11の一部である。
筐体11Aの形状は、箱状である。筐体11Aには、図7のように、メネジ11aが設けられる。メネジ11aは、回路基板30Bの一部を貫通したネジ5が挿入されることにより、回路基板30Bを筐体11Aに固定するための部材である。
保持部11Bは、筐体11におけるツバである。保持部11Bは、蓋20により開口H2がふさがれた状態において当該蓋20を保持する構造を有する。具体的には、保持部11Bは、平面11Bmを有する(図1、図3、図7、図8等参照)。
平面11Bmは、蓋20を保持するための面である。保持部11BのXY面の形状は、閉ループ状である。すなわち、平面11BmのXY面の形状は、閉ループ状である。
保持部11B(平面11Bm)には、図7に示されるように、メネジ11Baが設けられる。メネジ11Baは、蓋20の一部を貫通したネジ5が挿入されることにより、蓋20を保持部11B(筐体11)に固定するための部材である。すなわち、ネジ5およびメネジ11Baにより、保持部11Bの平面11Bmは、弾性部材60を介して、蓋20を保持する。
弾性部材60は、弾性を有する部材である。弾性部材60のXY面の形状は、図5および図6に示すように、閉ループ状である。弾性部材60は、例えば、防水性を有するゴム部材(パッキン)である。
また、筐体11Aには、図1、図7等に示されるように、支持部15が設けられる。支持部15は、保持部材40を支持するための部材である。当該保持部材40は、詳細は後述するが、電気部品である回路基板30Aを保持するための部材である。
支持部15には、図7に示されるように、メネジ15aが設けられる。メネジ15aは、回路基板30Aの一部を貫通したネジ5が挿入されることにより、回路基板30Aを支持部15に固定するための部材である。
また、筐体11(筐体11A)には、図3、図5、図7等に示されるように、固定部材18が設けられる。固定部材18は、蓄電処理装置100を板状部70に取付けるための部材である。具体的には、図3、図5等に示されるように、筐体11Aに含まれる、対向する2つの側面部には、それぞれ、2つの固定部材18が設けられる。
固定部材18は、複数の固定部18Xを有する。すなわち、筐体11(筐体11A)には、固定部18Xが設けられる。固定部18Xは、蓄電処理装置100を板状部70に取付けるための部材である。以下においては、筐体11(筐体11A)に固定部18X(固定部材18)が設けられた状態を、「固定部付着状態」ともいう。
なお、図7等では、固定部材18が有する固定部18Xの数は、3であることを示す。なお、固定部材18が有する固定部18Xの数は3に限定されず、1,2または4以上であってもよい。また、固定部18Xには、図7に示されるように、メネジ18aが設けられる。
以下においては、板状部70のうち開口H1に接する部分を、「開口側端部」ともいう。開口側端部のXY面の形状は、閉ループ状である。板状部70の開口側端部には、図3、図5等に示されるように、補強部材80が設けられる。
補強部材80は、当該補強部材80に固定部18X(固定部材18)を取付けるための部材である。補強部材80のXY面の形状は、閉ループ状である。補強部材80は、図4に示されるように、支持部81を有する。
支持部81は、固定部18Xを支持するための部材である。支持部81には、図4に示されるように、メネジ81aが設けられる。メネジ81aは、固定部18Xのメネジ18aに挿入されたネジ5が挿入されることにより、固定部18X(固定部材18)を支持部81(補強部材80)に固定するための部材である。すなわち、ネジ5を利用して、固定部18Xが、支持部81(補強部材80)に固定される。つまり、ネジ5を利用して、蓄電処理装置100が、補強部材80に固定される。
なお、固定部18Xおよび支持部81は、固定部付着状態の筐体11が開口H1を通過可能なように設けられる。具体的には、固定部18Xは、図2および図4(a)のように、筐体11(筐体11A)に設けられる。また、支持部81は、図4(a)のように、開口側端部に設けられる。
また、固定部18Xおよび支持部81は、固定部付着状態の筐体11が開口H1を通過した後における当該筐体11の移動により、支持部81が固定部18Xを支持するように構成される。
具体的には、固定部18Xおよび支持部81は、以下のように構成される。ここで、蓄電処理装置100の状態が、図4(a)および図4(b)に示す状態であるとする。図4(a)および図4(b)の状態において、作業者が以下の動作を行ったとする。
まず、固定部付着状態の筐体11の固定部18Xが支持部81に接触せず、かつ、固定部付着状態の筐体11(蓄電処理装置100)が開口H1を通過するように、作業者は、筐体11をZ方向へ移動させる。そして、固定部18XのZ軸方向の位置が、支持部81のZ軸方向の位置より上の位置になった状態で、作業者が、筐体11(蓄電処理装置100)をXY面に沿った方向へ移動させる。
具体的には、蓄電処理装置100の位置が、図4(a)に示される位置である状態において、作業者は、メネジ18aのXY平面の位置が、メネジ81aのXY平面の位置となるように、蓄電処理装置100を、Y方向へ移動させる。このように、固定部付着状態の筐体11が開口H1を通過した後における当該筐体11のY方向の移動により、支持部81が固定部18Xを支持するように、固定部18Xおよび支持部81は構成される。
以下においては、図3のように、蓋20のX軸方向の寸法を、「寸法L20」ともいう。また、以下においては、図3のように、筐体11の開口H2のX軸方向の寸法を、「寸法Lh2」ともいう。
また、以下においては、図3のように、固定部付着状態の筐体11のX軸方向の寸法を、「寸法L18」ともいう。寸法L18は、図3のように、2つの固定部材18のうち一方の固定部材18の左端から、当該2つの固定部材18のうち他方の固定部材18の右端までの寸法である。
また、以下においては、図3および図5のように、対向する2つの支持部81(補強部材80)のX軸方向の間隔を、「寸法L81」ともいう。また、以下においては、図3のように、板状部70の開口H1のX軸方向の寸法を、「寸法Lh1」ともいう。また、以下においては、図3および図5のように、保持部11BのX軸方向の寸法を、「寸法L11B」ともいう。
図3を参照して、固定部付着状態の筐体11のX軸方向の寸法L18は、対向する2つの支持部81(補強部材80)のX軸方向の間隔である寸法L81より大きい。また、寸法L18は、板状部70の開口H1のX軸方向の寸法Lh1より小さい。また、保持部11BのX軸方向の寸法L11Bは、寸法L81より小さい。
(蓋)
次に、蓋20について主に説明する。蓋20における、当該蓋20を筐体11に取付ける構成については、後述する。蓋20の形状は、開口を有する箱状である。また、蓋20のXY面の形状は矩形状である。蓋20は、図5、図6および図8のように、底面20uと、平面20mと、側面部20sとを有する。平面20mは、開口H2をふさぐための面である。
また、蓋20は、メネジ20aを有する。メネジ20aは、ネジ5を利用して、蓋20を保持部11B(筐体11)に固定するための部材である。蓋20のメネジ20a、および、保持部11Bのメネジ11Baにネジ5が挿入されることにより、蓋20は保持部11B(筐体11)に固定される。
なお、図3のように、蓋20のX軸方向の寸法L20は、対向する2つの支持部81(補強部材80)のX軸方向の間隔である寸法L81より小さい。
(保持部材)
次に、保持部材40について主に説明する。図9は、保持部材40の詳細な構成を示す斜視図である。保持部材40は、前述したように、電気部品である回路基板30Aを保持するための部材である。
図9を参照して、保持部材40の形状は、開口を有する箱状である。保持部材40は、図5および図9のように、底面40uと、平面40mと、側面部40sとを有する。
また、保持部材40は、メネジ40aを有する。メネジ40aは、ネジ5を利用して、保持部材40を、筐体11Aの支持部15に固定するための部材である。保持部材40のメネジ40a、および、支持部15のメネジ15aにネジ5が挿入されることにより、保持部材40は、筐体11Aの支持部15に固定される。
また、保持部材40には、ネジ5を利用して、当該保持部材40に、電気部品である回路基板30Aを固定するためのメネジ40bが設けられる。この構成により、保持部材40は、電気部品である回路基板30Aを保持する。
なお、筐体11は、詳細は後述するが、当該筐体11に対し保持部材40が着脱自在なように、構成される。
(取付け構造)
次に、蓋20を筐体11に取付けるための構造について説明する。以下においては、蓋20の一部または全体が筐体11に取付けられている状態を、「取付け状態StF」ともいう。また、以下においては、蓋20が筐体11に取付けられていない状態を、「非取付け状態StNF」ともいう。また、以下においては、筐体11の状態を、取付け状態StFおよび非取付け状態StNFのいずれかに設定するための構造を、「取付け構造CN1」ともいう。筐体11および蓋20は、取付け構造CN1を有する。
また、以下においては、蓋20全体が筐体11に取付けられている取付け状態StFを、「取付け状態StFa」ともいう。また、以下においては、蓋20の一部が筐体11に取付けられている取付け状態StFを、「取付け状態StFb」ともいう。取付け状態StFは、取付け状態StFaおよび取付け状態StFbを含む。
図1を参照して、蓋20全体が筐体11に取付けられている取付け状態StFaでは、電気部品(回路基板30A,30B等)が筐体11の外部に露出せず、かつ、弾性部材60が保持部11Bおよび蓋20と接触するように、当該弾性部材60が当該保持部11Bと当該蓋20との間に設けられる。具体的には、図1および図2を参照して、取付け状態StFaでは、弾性部材60が保持部11Bの平面11Bmと、蓋20の底面20uとに接触するように、当該弾性部材60が当該保持部11Bの平面11Bmと当該蓋20の底面20uとの間に設けられる。
弾性部材60が上記のように設けられることにより、以下の状況においても、筐体11(蓄電処理装置100)の内部に水が入らないようにすることができる。当該状況は、例えば、蓄電処理装置100が、板状部70に設置されている状態において、蓄電処理装置100の上方で水漏れが発生するという状況である。また、当該状況は、例えば、筐体11の側部または下部に対し、水がかかるという状況である。
以下においては、図5において、蓋20におけるXZ面に平行な側面部20sを、「側面部XZ2」ともいう。側面部XZ2の形状は、長方形(長尺状)である。以下においては、側面部XZ2の一方側の端部を、「一方端部XZ2a」ともいう。一方端部XZ2aは、例えば、XZ面に平行な側面部20sのうち、図8(b)に示される、側面部20sの端部である。
また、以下においては、側面部XZ2の他方側の端部を、「他方端部XZ2b」ともいう。他方端部XZ2bは、例えば、XZ面に平行な側面部20sのうち、図8(a)に示される、側面部20sの端部である。
蓋20には、図5および図8のように、穴21h,22hが設けられる。具体的には、図5および図8(b)のように、蓋20の一方端部XZ2aには、穴21hが設けられる。また、図5および図8(a)のように、蓋20の他方端部XZ2bには、穴22hが設けられる。
なお、蓋20は、対向する2つの側面部XZ2(側面部20s)を有する。そのため、図5では、一例として、蓋20に、1対の穴21hと、1対の穴22hとが設けられている構成を示す。なお、蓋20に設けられる穴21h,22hの各々の数は、2に限定されず、1であってもよい。
図10は、蓋20に設けられる穴21h,22hを説明するための図である。図10(a)は、穴22hの構成を示す図である。図10(b)は、穴21hの構成を示す図である。
図10(b)を参照して、穴21hの形状は、曲線状である。具体的には、穴21hの形状は、略L字状である。穴21hは、入口部21haと支点部21hbとから構成される。支点部21hbは、傾斜部21hcおよび底21huを有する。すなわち、傾斜部21hcは、支点部21hbの一部である。入口部21ha、支点部21hb、傾斜部21hcおよび底21huについては後述する。
図10(a)を参照して、穴22hの形状は、曲線状である。具体的には、穴22hの形状は、略L字状である。穴22hは、入口部22haと仮固定部22hbとから構成される。仮固定部22hbは、傾斜部22hcおよび底22huを有する。すなわち、傾斜部22hcは、仮固定部22hbの一部である。入口部22ha、仮固定部22hb、傾斜部22hcおよび底22huについては後述する。なお、穴21hの入口部21haのX軸方向の寸法Lh21は、穴22hの入口部22haのX軸方向の寸法Lh22より小さい。
また、図7、図8等のように、筐体11(保持部11B)には、突起部X1aが設けられる。突起部X1aの形状は、例えば、円柱状である。突起部X1aは、蓋20の一部または全体が筐体11に取付けられている取付け状態StFにおいて、穴21hを利用して蓋20と係合する部材である。具体的には、突起部X1aは、取付け状態StFにおいて、蓋20の側面部20sのうち穴21hの周辺部と係合する。
なお、図7では、一例として、筐体11(保持部11B)に1対の突起部X1aが設けられている構成を示す。なお、筐体11(保持部11B)に設けられる突起部X1aの数は、2に限定されず、1であってもよい。
また、図7、図8等のように、筐体11(保持部11B)には、突起部X1bがさらに設けられる。突起部X1bの形状は、例えば、円柱状である。突起部X1bは、蓋20の一部または全体が筐体11に取付けられている取付け状態StFにおいて、穴22hを利用して蓋20と係合する部材である。具体的には、突起部X1bは、取付け状態StFにおいて、蓋20の側面部20sのうち穴22hの周辺部と係合する。
なお、図7では、一例として、筐体11(保持部11B)に1対の突起部X1bが設けられている構成を示す。なお、筐体11(保持部11B)に設けられる突起部X1bの数は、2に限定されず、1であってもよい。
筐体11の状態を、取付け状態StFおよび非取付け状態StNFのいずれかに設定するための前述の取付け構造CN1の一部は、穴21hと突起部X1aとから構成される。また、取付け構造CN1の他の一部は、穴22hと突起部X1bとから構成される。なお、取付け構造CN1は、穴21hおよび突起部X1aのみにより構成されてもよい。すなわち、取付け構造CN1の少なくとも一部は、穴21hと突起部X1aとから構成される。
以下においては、保持部材40の一部または全体が筐体11に取付けられている状態を、「取付け状態StH」ともいう。また、以下においては、保持部材40が筐体11に取付けられていない状態を、「非取付け状態StNH」ともいう。また、以下においては、筐体11の状態を、取付け状態StHおよび非取付け状態StNHのいずれかに設定するための構造を、「取付け構造CN2」ともいう。筐体11および保持部材40は、取付け構造CN2を有する。
また、以下においては、保持部材40全体が筐体11に取付けられている取付け状態StHを、「取付け状態StHa」ともいう。また、以下においては、保持部材40の一部が筐体11に取付けられている取付け状態StHを、「取付け状態StHb」ともいう。取付け状態StHは、取付け状態StHaおよび取付け状態StHbを含む。
また、以下においては、図9において、保持部材40におけるXZ面に平行な側面部40sを、「側面部XZ4」ともいう。側面部XZ4の形状は、長方形(長尺状)である。以下においては、側面部XZ4の一方側の端部を、「一方端部XZ4a」ともいう。一方端部XZ4aは、例えば、図1の側面部40sの左側の端部である。
また、以下においては、側面部XZ4の他方側の端部を、「他方端部XZ4b」ともいう。他方端部XZ4bは、例えば、図1の側面部40sの右側の端部である。
保持部材40には、図1、図5、図8、図9等のように、穴41h、穴42hおよび穴43hが設けられる。具体的には、図5および図8(a)のように、保持部材40の一方端部XZ4aには、穴41hと、穴43hとが設けられる。また、図5および図8(b)のように、保持部材40の他方端部XZ4bには、穴42hが設けられる。
なお、保持部材40は、対向する2つの側面部XZ4(側面部40s)を有する。そのため、図9では、一例として、保持部材40に、1対の穴41hと、1対の穴42hとが設けられている構成を示す。なお、保持部材40に設けられる穴41h,42hの各々の数は、2に限定されず、1であってもよい。
図11は、保持部材40に設けられる穴41h,42hを説明するための図である。図11(a)は、穴41hの構成を示す図である。図11(b)は、穴42hの構成を示す図である。
図11(a)を参照して、穴41hの形状は略L字状である。穴41hは、入口部41haと支点部41hbとから構成される。支点部41hbは、底41huを有する。入口部41haおよび支点部41hbについては後述する。
図11(b)を参照して、穴42hの形状は略L字状である。穴42hは、入口部42haと仮固定部42hbとから構成される。仮固定部42hbは、底42huを有する。入口部42haおよび仮固定部42hbについては後述する。なお、穴41hの入口部41haのX軸方向の寸法は、穴42hの入口部42haのX軸方向の寸法より小さい。
次に、穴43hについて説明する。図8(b)を参照して、穴43hの形状は略L字状である。穴43hは、入口部43haと仮固定部43hbとから構成される。仮固定部43hbは、底43huを有する。入口部43haおよび仮固定部43hbについては後述する。
また、図7、図8等のように、筐体11(筐体11A)には、突起部X2aが設けられる。突起部X2aの形状は、例えば、円柱状である。突起部X2aは、保持部材40の一部または全体が筐体11に取付けられている取付け状態StHにおいて、穴41hを利用して保持部材40と係合する。具体的には、突起部X2aは、取付け状態StHにおいて、保持部材40の側面部40sのうち穴41hの周辺部と係合する。
なお、図7では、一例として、筐体11(筐体11A)に1対の突起部X2aが設けられている構成を示す。なお、筐体11(筐体11A)に設けられる突起部X2aの数は、2に限定されず、1であってもよい。
また、図7、図8等のように、筐体11には、突起部X2bがさらに設けられる。突起部X2bの形状は、例えば、円柱状である。突起部X2bは、保持部材40の一部または全体が筐体11に取付けられている取付け状態StHにおいて、穴42hを利用して保持部材40と係合する部材である。具体的には、突起部X2bは、取付け状態StHにおいて、保持部材40の側面部40sのうち穴42hの周辺部と係合する。
なお、図7では、一例として、筐体11(筐体11A)に1対の突起部X2bが設けられている構成を示す。なお、筐体11(筐体11A)に設けられる突起部X2bの数は、2に限定されず、1であってもよい。
筐体11の状態を、取付け状態StHおよび非取付け状態StNHのいずれかに設定するための前述の取付け構造CN2の一部は、穴41hと突起部X2aとから構成される。また、取付け構造CN2の他の一部は、穴42hと突起部X2bとから構成される。なお、取付け構造CN2は、穴41hと突起部X2aのみにより構成されてもよい。すなわち、取付け構造CN2の少なくとも一部は、穴41hと突起部X2aとから構成される。
また、図7、図8等のように、筐体11には、突起部X3がさらに設けられる。突起部X3は、詳細は後述するが、保持部材40の一部が筐体11に取付けられている取付け状態StHbにおいて、穴43hを利用して保持部材40と係合するための部材である。突起部X3は、取付け状態StHbにおいて、保持部材40の側面部40sのうち穴43hの周辺部と係合する。
次に、取付け構造CN1についてさらに詳細に説明する。前述したように、取付け構造CN1の少なくとも一部は、穴21hと突起部X1aとから構成される。以下においては、突起部X1aが穴21hを利用して蓋20と係合している状態を、「係合状態kFa」ともいう。係合状態kFaは、前述の取付け状態StF(取付け状態StFaまたは取付け状態StFb)である。また、以下においては、突起部X1aが穴21hを利用して蓋20と係合していない状態を、「非係合状態NkFa」ともいう。
また、以下においては、突起部X1bが穴22hを利用して蓋20と係合している状態を、「係合状態kFb」ともいう。また、以下においては、突起部X1bが穴22hを利用して蓋20と係合していない状態を、「非係合状態NkFb」ともいう。
図12は、取付け構造CN1を説明するための図である。図12(a)は、蓋20の一部が筐体11に取付けられている取付け状態StFbを示す図である。係合状態kFaおよび前述の取付け状態StFbでは、詳細は後述するが、蓋20により開口H2がふさがれる領域のサイズが調整自在なように、当該蓋20が筐体11に取付けられる。
以下においては、蓋20の側面部XZ2の一方側の端部(一方端部XZ2a)を、「回転軸部XZ2r」ともいう。回転軸部XZ2r(一方端部XZ2a)には、穴21hが設けられる。以下においては、蓋20の側面部XZ2の他方側の端部(他方端部XZ2b)を、「移動部XZ2m」ともいう。移動部XZ2m(他方端部XZ2b)には、穴22hが設けられる。
図12(a)および図12(c)を参照して、穴21hは、非係合状態NkFbおよび係合状態kFaにおいて、蓋20の他方端部XZ2b(移動部XZ2m)が円弧状に移動自在なように構成される。具体的には、突起部X1aおよび穴21hは、非係合状態NkFbおよび係合状態kFaにおいて、蓋20の他方端部XZ2b(移動部XZ2m)が、方向DR11または方向DR12へ移動自在なように構成される。すなわち、蓋20は、非係合状態NkFbおよび係合状態kFaにおいて、突起部X1a(回転軸部XZ2r)を回転軸として、当該蓋20が約90度の範囲で回転自在なように構成される。
次に、上記の構成について詳細に説明する。図13は、図2の領域R21の拡大図である。図7および図13を参照して、筐体11には、凸部19が設けられる。具体的には、筐体11の平面11Bmには、凸部19が設けられる。凸部19は、例えば、棒状の突起である。
また、図5および図13を参照して、蓋20には、接触部23が設けられる。具体的には、蓋20の側面部20sには、凸部19と接触するための接触部23が設けられる。接触部23は、非係合状態NkFbおよび係合状態kFaにおいて、当該接触部23が凸部19と接触することにより、他方端部XZ2bが移動自在な範囲を決めるための構成要素である。接触部23は、側面部20sに設けられた溝(切欠き)により構成される。接触部23の形状は、略四角状である。
図14は、蓋20の他方端部XZ2bが移動している途中の状態を説明するための図である。図14は、例えば、蓋20の平面20mとXY面とにより形成される角度が約60度である状態を示す。図14(a)は、蓋20の他方端部XZ2bが移動している途中の状態を示す斜視図である。図14(b)は、図14(a)の領域R22の拡大図である。
図15は、蓋20のうち移動している他方端部XZ2bが停止した状態を説明するための図である。図15は、例えば、蓋20の平面20mとXY面とにより形成される角度が約90度である状態を示す。図15(a)は、移動している他方端部XZ2bが停止した状態を示す斜視図である。図15(b)は、図15(a)の領域R23の拡大図である。図15(b)は、筐体11(保持部11B)の凸部19が、蓋20の接触部23と接触している状態を示す。図13、図14および図15に示したように、凸部19および接触部23は、蓋20の他方端部XZ2b(移動部XZ2m)が移動自在な範囲を決める構成要素である。
次に、取付け構造CN2についてさらに詳細に説明する。前述したように、取付け構造CN2の少なくとも一部は、穴41hと突起部X2aとから構成される。以下においては、突起部X2aが穴41hを利用して保持部材40と係合している状態を、「係合状態kHa」ともいう。係合状態kHaは、前述の取付け状態StH(取付け状態StHaまたは取付け状態StHb)である。また、以下においては、突起部X2aが穴41hを利用して保持部材40と係合していない状態を、「非係合状態NkHa」ともいう。
また、以下においては、突起部X2bが穴42hを利用して保持部材40と係合している状態を、「係合状態kHb」ともいう。また、以下においては、突起部X2bが穴42hを利用して保持部材40と係合していない状態を、「非係合状態NkHb」ともいう。
図12は、取付け構造CN2を説明するための図でもある。以下においては、図15および図12(a)のように、蓋20の平面20mが鉛直方向(−Z方向)と平行な状態を、「蓋開状態」ともいう。すなわち、蓋開状態では、平面20mは、YZ面と平行である。
以下においては、保持部材40の側面部XZ4の一方側の端部(一方端部XZ4a)を、「回転軸部XZ4r」ともいう。回転軸部XZ4rには、図1および図8のように、穴41hと、穴43hとが設けられる。以下においては、保持部材40の側面部XZ4の他方側の端部(他方端部XZ4b)を、「移動部XZ4m」ともいう。移動部XZ4m(他方端部XZ4b)には、図1および図8のように、穴42hが設けられる。
図17は、取付け構造CN2を説明するための図である。また、図17は、非係合状態NkHbおよび係合状態kHaにおける構成を説明するための図である。
図17を参照して、穴41hは、蓋開状態、非係合状態NkHbおよび係合状態kHaにおいて、保持部材40の他方端部XZ4b(移動部XZ4m)が円弧状に移動自在なように構成される。具体的には、突起部X2aおよび穴41hは、蓋開状態、非係合状態NkHbおよび係合状態kHaにおいて、保持部材40の他方端部XZ4b(移動部XZ4m)が、方向DR51または方向DR52へ移動自在なように構成される。すなわち、保持部材40は、蓋開状態、非係合状態NkHbおよび係合状態kHaにおいて、突起部X2a(回転軸部XZ4r)を回転軸として、当該保持部材40が約70度から約80度の範囲で回転自在なように構成される。
次に、上記の構成について詳細に説明する。図18は、保持部材40の他方端部XZ4bの移動範囲を決めるための構成を説明するための図である。図18(a)は、保持部材40の他方端部XZ4bの移動範囲を決めるための構成を説明するための断面図である。図18(b)は、図18(a)の領域R41の拡大図である。
図8(a)および図18を参照して、前述したように、筐体11には、突起部X3がさらに設けられる。
また、図18(b)を参照して、保持部材40は、接触部40dを含む。当該接触部40dは保持部材40の一部である。具体的には、保持部材40の側面部40sは、突起部X3と接触するための接触部40dを含む。接触部40dは、蓋開状態、非係合状態NkHbおよび係合状態kHaにおいて、当該接触部40dが突起部X3と接触することにより、他方端部XZ4bが移動自在な範囲を決めるための部分である。
(作業前の工程)
次に、作業者が、回路基板30Aおよび回路基板30Bの両方または一方に対して、作業Wを行うための準備のための工程(以下、「準備工程」ともいう)について説明する。作業Wは、蓄電処理装置100に対する、点検、修理等の作業である。ここで、蓄電処理装置100は、図1のように、板状部70に取付けられているとする。
準備工程では、まず、図16のように、作業者が、板状部70から蓋9が取り外す。その後、蓋固定解除工程が行われる。蓋固定解除工程では、作業者が、蓋20を筐体11に固定しているネジ5を外す。これにより、蓋20の状態は、X方向(右方向)へ移動させることが可能な状態(以下、「蓋移動可能状態」ともいう)となる。
係合状態kFbおよび蓋移動可能状態における、突起部X1bおよび穴22hの位置は、図12(b)に示される位置である。係合状態kFbは、前述したように、突起部X1bが穴22hを利用して蓋20と係合している状態である。また、係合状態kFaおよび蓋移動可能状態における、突起部X1aおよび穴21hの位置は、図12(c)に示される位置である。係合状態kFaは、前述したように、突起部X1aが穴21hを利用して蓋20と係合している状態である。
次に、蓋移動工程が行われる。蓋移動工程では、作業者が、係合状態kFbが解除されるように、蓋20をX方向(右方向)へ移動させる。なお、図12(b)に示される点線の丸は、蓋20の移動に伴う、蓋20(穴22h)に対する、突起部X1bの相対位置を示す。蓋移動工程により、図12(b)のように、突起部X1bの相対位置は、方向DR22aにそって移動する。
上記の蓋移動工程により、突起部X1bが穴22hを利用して蓋20と係合している係合状態kFbが解除される。すなわち、穴22hは、他方端部XZ2bの移動に伴い、係合状態kFbが解除されるように構成される。つまり、突起部X1bは、仮固定部として機能する。
なお、図12(c)に示される点線の丸は、蓋20の移動に伴う、蓋20(穴21h)に対する、突起部X1aの相対位置を示す。突起部X1bの相対位置の移動とともに、突起部X1aの相対位置は、図12(c)のように、方向DR21aにそって移動する。
なお、前述したように、穴21hの入口部21haのX軸方向の寸法Lh21は、穴22hの入口部22haのX軸方向の寸法Lh22より小さい。そのため、上記の蓋移動工程により、図12(c)のように、突起部X1aの相対位置が、方向DR21aにそって移動した後においても、係合状態kFaは解除されない。
そのため、蓋移動工程により、係合状態kFaを維持した状態で、係合状態kFbを解除することができる。すなわち、蓋移動工程により、係合状態kFaを維持した状態で、突起部X1bのみを穴22hから離すことができる。この場合、蓋20の状態は、係合状態kFbから非係合状態NkFbに移行する。
次に、蓋回転工程が行われる。蓋回転工程では、突起部X1a(回転軸部XZ2r)を回転軸として、作業者が蓋20を回転させる。具体的には、作業者は、図15(b)のように、筐体11(保持部11B)の凸部19が、蓋20の接触部23と接触するまで、蓋20の他方端部XZ2bを、方向DR11へ移動させる。これにより、蓋20の状態は、図13の状態から、図14の状態をへて、図15および図12(a)の状態に遷移する。
なお、蓄電処理装置100は、図15および図12(a)のような、前述の蓋開状態においても、蓋20自体の重さにより、当該蓋20が落下しないように構成される。具体的には、蓄電処理装置100の穴21hは、蓋開状態においても、係合状態kFaが維持されるように構成される。すなわち、穴21hは、図10(b)を用いて説明した構成を有する。また、穴21hの形状は、図10(b)および図12(c)に示す形状である。そのため、蓋開状態においても、突起部X1aが穴21hを利用して蓋20と係合している係合状態kFaが維持される。
なお、保持部材40を筐体11(支持部15)に固定しているネジ5を外さなくても、作業者は、蓋開状態における回路基板30Aに対し、作業Wを行うことができる。したがって、蓋開状態において、作業者は、例えば、電気部品である回路基板30Aに対し、作業Wを容易に行うことができる。
なお、ここで、仮に、作業者が回路基板30Aに対する作業Wのみを行うとする。この場合、作業者は、回路基板30Aに対する作業Wが終了した後、係合状態kFbを解除する前述の動作と逆の動作を行う。具体的には、作業者は、蓋20の状態が、非係合状態NkFbから、係合状態kFbに移行するように、蓋20の他方端部XZ2bを、方向DR12へ移動させる。
蓋20の他方端部XZ2bの移動の過程において、突起部X1bは、傾斜部22hcに接触する。なお、図10(a)および図12(b)のように、傾斜部22hcは、蓋20の状態が、非係合状態NkFbから、係合状態kFbに移行する際に、突起部X1bを穴22hの底22huまで導く形状を有する。
そのため、作業者が、突起部X1bが傾斜部22hcに接触した状態で、蓋20の他方端部XZ2bを押すことにより、当該他方端部XZ2bにより弾性部材60が押圧される。このとき、弾性部材60による反発力が発生するが、傾斜部22hcにより、蓋20(他方端部XZ2b)が浮きあがることが防止される。
また、蓋20の他方端部XZ2bの移動の過程において、突起部X1aは、傾斜部21hcに接触している。なお、図10(b)および図12(c)のように、傾斜部21hcは、蓋20の状態が、非係合状態NkFbから、係合状態kFbに移行する際に、突起部X1aを穴21hの底21huまで導く形状を有する。
そのため、作業者が、突起部X1aが傾斜部21hcに接触した状態で、蓋20の他方端部XZ2bおよび一方端部XZ2aを押すことにより、当該他方端部XZ2bおよび一方端部XZ2aにより弾性部材60が押圧される。このとき、弾性部材60による反発力が発生するが、傾斜部21hcにより、蓋20(一方端部XZ2a)が浮きあがることも防止される。
なお、蓋20の状態が、非係合状態NkFbから、係合状態kFbに移行した場合、突起部X1bは、仮固定部22hbを有する穴22hを利用して蓋20と係合している。そのため、作業者は、蓋20を支えることなく、ネジ5を用いて、蓋20を筐体11に固定する作業を、容易に行うことができる。
なお、前述の蓋回転工程が行われた後、回路基板30Bに対し作業Wを行う必要がある場合、部材固定解除工程が行われる。部材固定解除工程は、例えば、図12(a)のように、蓄電処理装置100の状態が、蓋開状態であるときに行われる。
部材固定解除工程では、保持部材40を筐体11(支持部15)に固定しているネジ5を作業者が外す。これにより、保持部材40の状態は、−X方向(左方向)へ移動させることが可能な状態(以下、「部材移動可能状態」ともいう)となる。
係合状態kHbおよび部材移動可能状態における、突起部X2bおよび穴42hの位置は、図12(a)の領域R32の拡大図である図12(e)に示される位置である。係合状態kHbは、前述したように、突起部X2bが穴42hを利用して保持部材40と係合している状態である。
また、係合状態kHaおよび部材移動可能状態における、突起部X2aおよび穴41hの位置は、図12(a)の領域R31の拡大図である図12(d)に示される位置である。係合状態kHaは、前述したように、突起部X2aが穴41hを利用して保持部材40と係合している状態である。
次に、部材移動工程が行われる。部材移動工程では、作業者が、係合状態kHbが解除されるように、保持部材40を−X方向(左方向)へ移動させる。なお、図12(e)に示される点線の丸は、保持部材40の移動に伴う、保持部材40(穴42h)に対する、突起部X2bの相対位置を示す。部材移動工程により、図12(e)のように、突起部X2bの相対位置は、方向DR42aにそって移動する。
上記の部材移動工程により、突起部X2bが穴42hを利用して保持部材40と係合している係合状態kHbが解除される。すなわち、穴42hは、他方端部XZ4bの移動に伴い、係合状態kHbが解除されるように構成される。つまり、突起部X2bは、仮固定部として機能する。
なお、図12(d)に示される点線の丸は、保持部材40の移動に伴う、保持部材40(穴41h)に対する、突起部X2aの相対位置を示す。突起部X2bの相対位置の移動とともに、突起部X2aの相対位置は、図12(d)のように、方向DR41aにそって移動する。
なお、前述したように、穴41hの入口部41haのX軸方向の寸法は、穴42hの入口部42haのX軸方向の寸法より小さい。そのため、上記の部材移動工程により、図12(d)のように、突起部X2aの相対位置が、方向DR41aにそって移動した後においても、係合状態kHaは解除されない。
そのため、部材移動工程により、係合状態kHaを維持した状態で、係合状態kHbを解除することができる。すなわち、部材移動工程により、係合状態kHaを維持した状態で、突起部X2bのみを穴42hから離すことができる。この場合、保持部材40の状態は、係合状態kHbから非係合状態NkHbに移行する。
次に、部材回転工程が行われる。部材回転工程では、突起部X2a(回転軸部XZ4r)を回転軸として、作業者が保持部材40を回転させる。具体的には、作業者は、図18(b)のように、筐体11の突起部X3が、保持部材40の接触部40dと接触するまで、保持部材40の他方端部XZ4bを、方向DR51へ移動させる。これにより、保持部材40の状態は、図17の状態から、図18の状態に遷移する。
次に、仮固定工程が行われる。仮固定工程では、作業者が、突起部X3が、穴43hの入口部43haに入るように、保持部材40を方向DR4へ移動させる。なお、図18(b)に示される点線の丸は、保持部材40の移動に伴う、保持部材40(穴41h)に対する、突起部X2aおよび突起部X3の相対位置を示す。
保持部材40の移動により、図18(b)のように、突起部X2aの相対位置は方向DR41bにそって移動し、かつ、突起部X3の相対位置は方向DR43bにそって移動する。なお、突起部X3が穴43hの入口部43haに入ると、保持部材40は、突起部X2a(回転軸部XZ4r)を回転軸として、回転する。具体的には、保持部材40の他方端部XZ4bは、保持部材40自体の重さにより、方向DR51へ移動する。
そして、保持部材40の状態は、図18の状態から、図19の状態に遷移する。図19は、突起部X3および穴43hにより保持部材40を仮固定するための構成を説明するための図である。図19(a)は、保持部材40を仮固定するための構成を説明するための断面図である。図19(b)は、図19(a)の領域R42の拡大図である。
以下においては、図19(a)のように、保持部材40の平面40mが鉛直方向(−Z方向)と平行な状態を、「部材垂直状態」ともいう。すなわち、部材垂直状態では、平面40mは、YZ面と平行である。
具体的には、図19(b)のように、突起部X2aは、保持部材40自体の重さにより、底41huに接する。また、突起部X3は、保持部材40自体の重さにより、仮固定部43hbを介して、底43huに接する。これにより、突起部X3は、穴43hを利用して保持部材40と係合する。
すなわち、突起部X3は、当該突起部X3が接触部40dに接触した後における保持部材40の移動により、穴43hを利用して保持部材40と係合するように設けられる。つまり、突起部X3は、仮固定部として機能する。
なお、蓄電処理装置100は、図19(a)のような状態になっても、保持部材40自体の重さにより、当該保持部材40が落下しないように構成される。具体的には、蓄電処理装置100の穴41hは、保持部材40の平面40mが鉛直方向(−Z方向)と平行な部材垂直状態においても、係合状態kHaが維持されるように構成される。すなわち、穴41hは、図8(b)を用いて説明した構成を有する。また、穴41hの形状は、図8(b)、図19(a)等に示す形状である。そのため、部材垂直状態においても、突起部X2aが穴41hを利用して保持部材40と係合している係合状態kHaが維持される。
したがって、部材垂直状態において、作業者は、例えば、回路基板30Aに加え、電気部品である回路基板30Bに対し、作業Wを容易に行うことができる。
なお、回路基板30Aおよび回路基板30Bに対する作業Wの終了後、作業者は、保持部材40の状態を、部材垂直状態にするための手順と逆の手順を行う。すなわち、作業者は、保持部材40の状態が、非係合状態NkHbから係合状態kHbに移行するように、保持部材40を移動させる。
保持部材40の状態が、非係合状態NkHbから係合状態kHbに移行した場合、突起部X2bが、仮固定部42hbを有する穴42hを利用して保持部材40と係合している。そのため、作業者は、保持部材40を支えることなく、ネジ5を用いて、保持部材40を筐体11に固定する作業を、容易に行うことができる。
(蓄電処理装置の取付け)
次に、蓄電処理装置100を板状部70に取付けるための工程(以下、「装置取付け工程」ともいう)について説明する。
図4(a)および図4(b)を参照して、装置取付け工程では、固定部付着状態の筐体11の固定部18Xが支持部81に接触せず、かつ、固定部付着状態の筐体11(蓄電処理装置100)が開口H1を通過するように、作業者は、筐体11をZ方向へ移動させる。そして、固定部18XのZ軸方向の位置が、支持部81のZ軸方向の位置より上の位置になった状態で、作業者は、蓄電処理装置100をXY面に沿った方向へ移動させる。
具体的には、蓄電処理装置100の位置が、図4(a)に示される位置である状態において、作業者は、メネジ18aのXY平面の位置が、メネジ81aのXY平面の位置となるように、蓄電処理装置100を、Y方向へ移動させる。これにより、蓄電処理装置100の位置は、図20(a)に示される位置となる。すなわち、各支持部81が固定部18Xを支持する状態となる。なお、図20は、支持部81が固定部18Xを支持している構成を示す図である。図20(a)は、支持部81が固定部18Xを支持している構成を示す平面図である。図20(b)は、支持部81が固定部18Xを支持している構成の断面図である。
これにより、作業者は、固定部付着状態の筐体11を支えることなく、当該筐体11(蓄電処理装置100)を、板状部70の補強部材80に取付けることができる。
次に、作業者は、メネジ81aおよびメネジ18aにネジ5を挿入することにより、固定部18X(固定部材18)を支持部81(補強部材80)に固定する。そして、作業者は、蓋9が板状部70の開口H1をふさぐように、蓋9を板状部70に取付ける。以上により、装置取付け工程は終了する。
(蓄電処理装置の組み立て)
次に、蓄電処理装置100を組み立てるための工程(以下、「組み立て工程」ともいう)について説明する。
図6を参照して、組み立て工程では、まず、作業者が、ネジ5を利用して、回路基板30Bを、筐体11Aに固定する。次に、作業者は、ネジ5を利用して、回路基板30Aを、保持部材40に固定する。次に、作業者は、突起部X2aおよび突起部X2bを利用して、保持部材40を、筐体11(筐体11A)に固定する。図21は、保持部材40を筐体11(筐体11A)に固定する工程を説明するための図である。
具体的には、図21(a)の状態において、作業者は、突起部X2aが穴41hに挿入され、かつ、突起部X2bが穴42hに挿入されるように、保持部材40を移動させる。さらに具体的には、作業者は、突起部X2aが、入口部41haを経由して、支点部41hbの底41huに接し、かつ、突起部X2bが、入口部42haを経由して、仮固定部42hbの底42huに接するように、保持部材40を移動させる。
これにより、図21(b)のように、保持部材40は、筐体11Aの支持部15に支持され、かつ、突起部X2a,X2bが、それぞれ、穴41h,42hを利用して、保持部材40に係合した状態になる。
次に、作業者は、ネジ5を利用して、保持部材40を支持部15に固定する。次に、作業者は、保持部11B(ツバ)に、弾性部材60を貼り付ける。
次に、作業者は、突起部X1aおよび突起部X1bを利用して、蓋20を筐体11(保持部11B)に固定する。図22は、蓋20を筐体11(保持部11B)に固定する工程を説明するための図である。
具体的には、図22(a)の状態において、作業者は、突起部X1aが穴21hに挿入され、かつ、突起部X1bが穴22hに挿入されるように、蓋20を移動させる。さらに具体的には、作業者は、突起部X1aが、入口部21haを経由して、支点部21hbの底21huに接し、かつ、突起部X1bが、入口部22haを経由して、仮固定部22hbの底22huに接するように、蓋20を移動させる。
なお、作業者が蓋20を移動させている過程において、突起部X1aが傾斜部21hcに接触し、かつ、突起部X1bが傾斜部22hcに接触し、かつ、弾性部材60が蓋20の底面20uに接触する。この状態で、作業者は、蓋20を押すことにより、弾性部材60に圧力をかけながら、突起部X1aが底21huに接し、突起部X1bが底22huに接するように、蓋20を移動させる。
次に、作業者は、ネジ5を利用して、蓋20を筐体11(保持部11B)に固定する。以上により、組み立て工程は終了する。
なお、一般的に、蓄電処理装置100に含まれる各部品の配置は放熱に配慮した構造になっている。そのため、蓄電処理装置100を運転させる際は、各部品が意図された配置以外の配置になる状態では、当該蓄電処理装置100を設置することはできない。本実施の形態では、筐体11Aの位置が、蓋20の上方の位置になるように、蓄電処理装置100は設置される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、蓄電処理装置100は、開口H2を有する筐体11と、当該開口H2をふさぐための蓋20とを備える。筐体11は、当該筐体11に対し蓋20が着脱自在なように、構成される。筐体11は、蓋20により開口H2がふさがれた状態において当該蓋20を保持する構造を有する保持部11Bを有する。
すなわち、保持部11Bは、筐体11の一部である。これにより、筐体11の構造は簡素化される。これにより、筐体に着脱自在な蓋が設けられた構成において、当該筐体の構造が簡素化された蓄電処理装置100を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、蓋20により電気部品(回路基板30A)を外部に露出させるための開口H2がふさがれる領域のサイズが調整自在なように、蓋20が筐体11に取付けられる。蓋20が回転自在なように、蓋20が筐体11に取付けられる。この構成により、蓄電処理装置100を、玄関の上方の天井裏等のデットスペースに設置することができる。そのため、作業者は、屋内等の居住スペースに入ることなく、蓄電処理装置100内の回路基板30A等の部品に対する作業Wを容易に行うことができる。
なお、前述の関連技術Aのパワーコンディショナは、屋内に設置されることが多い。そのため、パワーコンディショナにおける回路基板等に対して作業Wを行う場合、作業者は、屋内の居住スペースを通る必要がある。
また、パワーコンディショナが、仮に、天井裏等のデットスペースに設置されている場合でも、パワーコンディショナの内部を保護するための蓋は、当該パワーコンディショナの側面または上面に設けられる構成が一般的である。そのため、従来のパワーコンディショナは、住居人のプライバシーに配慮された作業Wを容易に行える構造になっていないという問題点がある。
また、関連技術Bでは、筐体の開口をふさぐための蓋(グリル)が、回転自在なように、当該筐体に取付けられている。しかしながら、関連技術Bの筐体の構造が複雑である。そのため、関連技術Bの装置全体のコンパクト化が難しいという問題点がある。
そこで、本実施の形態は上記のように構成されるため、上記の問題点を解決することができる。
なお、蓄電処理装置100は、パワーコンディショナに限定されず、蓄電に関する装置であれば他の装置であってもよい。蓄電処理装置100は、例えば、蓄電地であってもよい。
また、突起部X1a,X1b,X2a,X2bの形状は円柱状に限定されず、他の形状であってもよい。また、突起部X1a,X1b,X2a,X2bは、筐体11の一部であってもよいし、筐体11に取付けられたものであってもよい。
また、本実施の形態における各ネジ5は、同じネジとしている。しかしながら、これに限定されず、当該各ネジ5は、使用状態に合わせた、違うサイズのネジであっても良い。
なお、突起部X2aが挿入される穴41hは、図21(a)のように、保持部材40の側面部40sのうち底面40u側に設ける構成としたが、これに限定されない。穴41hが、側面部40sのうち、穴43hが設けられている部分に設けられる構成(以下、「変形構成M」ともいう)としてもよい。
以下においては、変形構成Mを適用した保持部材を、「保持部材40A」ともいう。図23は、変形構成Mを適用した保持部材40Aを説明するための図である。図23(c)は、保持部材40Aの一部を示す。
図23(c)を参照して、保持部材40Aは、図21(a)の保持部材40と比較して、穴41hの設けられる位置が異なる。保持部材40Aのそれ以外の構成および形状は、保持部材40と同様なので詳細な説明は繰り返さない。なお、図23(c)では、保持部材40Aの右端部のみが示される。保持部材40Aの左端部の構成は、図21(a)の保持部材40の左端部の構成と同じである。
保持部材40Aでは、穴41hは、側面部40sのうち、穴43hが設けられている部分に設けられる。なお、穴41hの構成および形状は、前述の穴41hと同じであるので詳細な説明は繰り返さない。
次に、保持部材40Aを、筐体11(筐体11A)に固定するための工程について説明する。まず、作業者は、突起部X2aが穴41hに挿入されるように、保持部材40Aを移動させる。具体的には、図23(a)の状態において、作業者は、突起部X2aが、入口部41haを経由して、支点部41hbの底41huに接するように、Z軸方向(垂直方向)に沿った保持部材40Aを移動させる。これにより、保持部材40Aの状態は、図23(b)の状態となる。
次に、作業者は、平面40mが突起部X2b(図21(a)参照)に接触するまで、突起部X2aを回転軸として、保持部材40Aを回転させる。平面40mが突起部X2bに接触した状態で、作業者は、突起部X2bが穴42hの入口部42haに入るように、保持部材40Aを移動させる。
そして、作業者は、突起部X2aが、支点部41hbの底41huに接し、かつ、突起部X2bが、仮固定部42hbの底42huに接するように、保持部材40Aを移動させる。これにより、保持部材40Aの状態は、図23(c)の状態となる。
次に、作業者は、ネジ5を利用して、保持部材40Aを支持部15に固定する。
なお、変形構成Mでは、例えば、図18の構成において、保持部材40の代わりに保持部材40Aが設けられる。この場合、保持部材40と同様に、保持部材40Aは、突起部X2aを回転軸として、図19(a)の保持部材40の状態と同じ状態になるまで、回転する。これにより、変形構成Mにおいても、作業者は、回路基板30Aおよび回路基板30Bに対し、作業Wを容易に行うことができる。
<実施の形態1の変形例>
本実施の形態の変形例では、板状部70への蓄電処理装置の取付けが、実施の形態1よりも容易にした構成(以下、「変形構成A」ともいう)について説明する。変形構成Aは、蓄電処理装置が開口H1を通過していない状態で、補強部材80の支持部81に、当該蓄電処理装置の一部をのせることが可能な構成である。
以下においては、変形構成Aを適用した蓄電処理装置を、「蓄電処理装置100A」ともいう。図24は、本発明の実施の形態1の変形例における蓄電処理装置100Aの構成を説明するための図である。図24(a)は、XY面に投影された蓄電処理装置100Aを示す図である。図24(b)は、図24(a)の領域R51の拡大図である。図24(c)は、図24(a)の領域R52の拡大図である。
図24を参照して、蓄電処理装置100Aは、図2および図5の蓄電処理装置100と比較して、筐体ユニット10のかわりに筐体ユニット10Aを備える点が異なる。蓄電処理装置100Aのそれ以外の構成は、蓄電処理装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
筐体ユニット10Aは、図2の筐体ユニット10と比較して、固定部材18の代わりに固定部材18Aを含む点が異なる。筐体ユニット10Aのそれ以外の構成は、筐体ユニット10と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
固定部材18Aは、固定部材18と比較して、3つの固定部18Xのいずれかが固定部18XAである点が異なる。固定部材18Aのそれ以外の構成は、固定部材18と同様なので詳細な説明は繰り返さない。すなわち、固定部材18Aは、2つの固定部18Xと、1つの固定部18XAを有する。なお、固定部18XAは、固定部材18Aの一方の端部に設けられる。なお、固定部材18Aに含まれる固定部18Xの数は2に限定されず、1または3以上であってもよい。
固定部18XAは、蓄電処理装置100Aを板状部70(補強部材80)に取付けるための部材である。なお、変形構成Aでは、補強部材80に含まれる複数の支持部81のいずれかは、固定部18XAを支持するための部材である。以下においては、固定部18XAを支持するための支持部81を、「支持部81A」ともいう。すなわち、補強部材80は、固定部18Xを支持するための支持部81と、固定部18XAを支持するための支持部81Aとを有する。
なお、図5の2つの固定部材18と同様に、蓄電処理装置100Aでは、筐体11Aに含まれる、対向する2つの側面部には、それぞれ、2つの固定部材18Aが設けられる。そのため、筐体11には、各固定部18Xに加え、2つの固定部材18Aがさらに設けられる。
以下においては、筐体11に固定部18Xおよび固定部18XAが設けられた状態を、「固定部付着状態StX」ともいう。固定部付着状態StXの筐体11には、2つの固定部材18Aが設けられている。
支持部81Aおよび固定部18XAは、固定部付着状態StXの筐体11が開口H1を通過していない状態で、当該支持部81Aが当該固定部18XAを支持するように構成される。
具体的には、図24(b)および図24(c)のように、固定部18XAのY軸方向の寸法W18Aは、固定部18XのY軸方向の寸法W18より大きい。これにより、作業者は、蓄電処理装置100Aを板状部70に取付ける際に、図24(a)のように、固定部付着状態StXの筐体11が開口H1を通過していない状態で、右端部の支持部81Aに固定部18XAのみを先にのせることができる。
これにより、蓄電処理装置100Aの全質量を、補強部材80に分散させることができる。その結果、作業者は、蓄電処理装置100Aを落下させることなく、実施の形態1の構成よりも軽い力で、蓄電処理装置100Aを板状部70に取付けることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、実施の形態の変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、実施の形態の変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、実施の形態1、および、実施の形態1の変形例では、突起部X1a,X1bが筐体11に設けられ、穴21h,22hが蓋20に設けられる構成としたがこれに限定されない。突起部X1a,X1bが蓋20に設けられ、穴21h,22hが筐体11に設けられる構成としてもよい。
また、例えば、実施の形態1、および、実施の形態1の変形例では、凸部19が筐体11に設けられ、接触部23が蓋20に設けられる構成としたがこれに限定されない。凸部19が蓋20に設けられ、接触部23が筐体11に設けられる構成としてもよい。
また、例えば、実施の形態1、および、実施の形態1の変形例では、突起部X2a,X2bが筐体11に設けられ、穴41h,42hが保持部材40に設けられる構成としたがこれに限定されない。突起部X2a,X2bが保持部材40に設けられ、穴41h,42hが筐体11に設けられる構成としてもよい。
また、例えば、実施の形態1、および、実施の形態1の変形例では、突起部X3が筐体11に設けられ、穴43hが保持部材40に設けられる構成としたがこれに限定されない。突起部X3が保持部材40に設けられ、穴43hが筐体11に設けられる構成としてもよい。