JP2020145791A - 電力変換装置 - Google Patents

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【課題】ボルト締め付け作業をまとめて実施してすることで効率よく生産することができる電力変換装置を提供する。【解決手段】電動自動車に搭載されるものであって、開口が形成されているとともに複数個の電子部品を収容している筐体を備えている。複数個の電子部品は、開口から離間した位置に配置されている電子部品と、開口に近接した位置に配置されている電子部品が、開口から見たときに、部分的に重なり合って配置されている。この電力変換装置では、複数個の電子部品の各々が、筐体に螺合するボルトによって筐体に固定されている。本明細書が開示する電力変換装置では、その頭部が電子部品に当接してその電子部品を筐体に固定するボルトが、その電子部品より開口側の位置に配置されている電子部品の輪郭外に配置されている。上述した構造を採用することで、部品配置作業をまとめて実施し、その後にボルト締め付け作業をまとめて実施することができる。【選択図】図2

Description

本明細書が開示する技術は、電力変換装置に関する。特に、電動自動車に搭載されるものであって、複数個の電子部品を筐体内に収容している電力変換装置に関する。
本明細書でいう「電動自動車」には、走行用モータとエンジンの双方を備えるハイブリッド車が含まれる。さらに走行用モータのための電源として燃料電池とバッテリを備える自動車も含まれる。
電動自動車では、走行用モータを回転駆動させるため、バッテリの直流電流を3相交流に変換する電力変換装置を用いる。このような電力変換装置の一例がインバータである。インバータは、半導体モジュールと冷却器の積層構造である積層ユニットの他に、電流センサやコンデンサなど、複数個の電子部品から構成される。
車両内の空間効率の向上や、車両の生産効率の向上等を目的として、電力変換装置に必要な複数個の電子部品を一つの筐体内に収容した状態で車両に搭載する場合がある。特許文献1には、筐体内に電子部品を入れるための開口を筐体に設け、その開口から電子部品を筐体内に順々に入れて製造する電力変換装置が開示されている。特許文献1が開示する電力変換装置は、開口から見たときに、筐体内の複数個の電子部品が部分的に重なり合うように配置することによって、開口側から見たときの筐体の外形を小さくしている。
また、電力変換装置では、複数個の電子部品の各々をボルトで筐体に固定する。複数個の電子部品の各々をボルトで筐体に固定するため、電力変換装置は、多数のボルトを使用する。
特開2018−170894号公報
複数個の電子部品が重なり合うように配置することによって筐体の小型化が可能となるが、電力変換装置の生産効率が低下する可能性がある。以下では、重なり合っている部品において、開口から最も離間した位置にある部品を第1層部品といい、それよりも開口側にある部品を第2層部品といい、以下同様に、第3層部品、第4層部品という。
この電力変換装置を製造する場合、例えば第1層部品を筐体に固定するボルト位置が第2層部品の輪郭内にあると、第2層部品を配置する前に第1層部品をボルト締めなければならない。同様に、第2層部品を筐体に固定するボルト位置が第3層部品の輪郭内にあると、第3層部品を配置する前に第2層部品をボルト締めなければならない。従来の電力変換装置は、ボルト締め付け作業と、部品配置作業を交互に繰り替えしながら製造するために、その生産効率に問題があった。
本明細書では、先に部品配置作業をまとめて実施し、その後にボルト締め付け作業をまとめて実施することが可能であり、効率よく生産できる電力変換装置を提示する。
本明細書が開示する電力変換装置は、電動自動車に搭載されるものであって、開口が形成されているとともに複数個の電子部品を収容している筐体を備えている。複数個の電子部品は、開口から離間した位置に配置されている電子部品と、開口に近接した位置に配置されている電子部品が、開口から見たときに、部分的に重なり合って配置されている。この電力変換装置では、複数個の電子部品の各々が、筐体に螺合するボルトによって筐体に固定されている。本明細書が開示する電力変換装置では、ボルト頭部が電子部品に当接してその電子部品を筐体に固定するボルトが、その電子部品より開口に近接した位置に配置されている電子部品の輪郭外に配置されている。
上記の電力変換装置は、部品配置作業をまとめて実施し、その後にボルト締め付け作業をまとめて実施して生産することが可能であり、効率よく生産することができる。例えば第1層部品から第4層部品が重ね合わされている場合、
・第1層部品を固定する第1層用ボルトが、第2層部品から第4層部品が重ね合わされた積層体の輪郭外にあり、
・第2層部品を固定する第2層用ボルトが、第3層部品と第4層部品が重ね合わされた積層体の輪郭外にあり、
・第3層部品を固定する第3層用ボルトが、第4層部品の輪郭外にあれば、筐体内に、第1層部品、第2層部品、第3層部品、第4層部品と順に配置し、その後に第1層用ボルト、第2層用ボルト、第3層用ボルト、第4層用ボルトをまとめてボルト締めすることができる。
なお、各々の電子部品を固定する必要があるが、各層ごとに各層用ボルトが必要とされるものでない。例えば、第2層用ボルトで第2層用部品を固定する際に、第2層部品と筐体の間に挟持して第1部品を固定することがある。この場合、第1層用ボルトが必要とされない。本明細書で「ボルト頭部が電子部品に当接してその電子部品を筐体に固定するボルト」という場合、先の例でいえば、第2層部品のみを固定して第1層部品の固定に関与しないボルトであることもあれば、第2層部品を介して第1層部品をも固定するボルトであることもある。
また、本明細書で「ボルト頭部が電子部品に当接してその電子部品を筐体に固定するボルト」という場合、例えば第1層用ボルトで筐体に固定されている第1層部品に対して第2層部品が第2層用ボルトで固定されていることもある。固定用ボルトは、直接に筐体に固定される場合もあれば、筐体に固定されている電子部品に固定することによって間接的に筐体に固定される場合もある。
同層の部品は1個であると限られず、複数個の部品であることがある。また、複数個の同層部品の厚みは一様であると限られず、異なる厚みを持っていることがある。また、場所によって、すべての階層が積層されているとは限られず、例えば第1層と第3層の間に第2層が存在しない場所がある。第1層部品が存在しない場所もあり得、筐体内の部品搭載面は平坦でないことがある。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のインバータが収容されるハイブリッド車の電子機器の配置を示す平面図である。 インバータの筐体内の電子部品の配置を示す下面図である。 インバータの生産工程(1)を示す下面図である。 インバータの生産工程(2)を示す下面図である。 図2のV-Vに沿った断面図である。
図面を参照して実施例の電力変換装置の一例であるインバータ10について説明する。まず初めに、図中の座標系について説明する。F軸の正方向は車両前方を示し、V軸の正方向は車両上方向を示し、H軸の正方向は車両左側を示す。「右側」、「左側」は、車両前方を向いた姿勢を基準として定義される。
図1を用いてインバータ10が搭載されるハイブリッド車2について説明する。ハイブリッド車2は、車両前方にフロントコンパートメント18を備えている。図1に示すように、ハイブリッド車2は、フロントコンパートメント18内に様々な機器を収容している。フロントコンパートメント18内には、エアコン6、エンジン20、トランスアクスル8が搭載されている。トランスアクスル8の上面には、インバータ10が搭載される。フロントコンパートメント18内には、他にも補機バッテリなどの機器が搭載されるが、ここでは図示を省略する。
トランスアクスル8のハウジング内にはフロントモータが収容されている。トランスアクスル8とエンジン20は連結されており、不図示の2本のサイドメンバに懸架されている。トランスアクスル8のハウジングとエンジン20のハウジングを、車軸12が貫いている。トランスアクスル8に収容されているフロントモータが、車軸12を介して前輪4R、4Lを回転させる。
また、ハイブリッド車2は、図1に示すように、後輪14R、14Lを車軸を介して回転させるリアモータ15を備えている。ハイブリッド車2は、いわゆる4輪駆動車である。
インバータ10は、車両後方の側面にメインパワーコネクタ10bとリアモータコネクタ10aを備えている。また、インバータ10は、右側の側面にエアコンコネクタ10cを、左側の側面にフロントモータコネクタ10dを備えている。
メインパワーコネクタ10bには、メインバッテリ16から電力を伝送するメインパワーケーブル16cが接続される。リアモータコネクタ10aには、リアモータ15へ電力を伝送するリアモータパワーケーブル15cが接続される。フロントモータコネクタ10dには、フロントモータに電力を伝送するフロントモータパワーケーブルが接続される。なお、フロントモータパワーケーブルは、フロントモータコネクタ10dの下に配策されるため、図1では見えない。また、インバータ10は、メインバッテリ16の電力をエアコン6へ伝達する中継器としても機能する。そのため、インバータ10は、右側の側面にエアコンコネクタ10cを備えている。エアコンコネクタ10cにはエアコン6へ電力を伝送するエアコンケーブル6cが接続される。
インバータ10の機能について説明する。図1に示すように、ハイブリッド車2は、車両前後方向の中央付近に配置されるリアシートの下にメインバッテリ16を備えている。メインバッテリ16は、メインパワーケーブル16cとメインパワーコネクタ10bを介してインバータ10と接続されている。インバータ10は、メインバッテリ16から供給された電力を、モータを駆動させるのに適した電力に変換してから、フロントモータ及びリアモータ15に供給する。具体的には、インバータ10は、メインバッテリ16から供給された直流電力を、モータを駆動させるのに適した大きさに昇圧してさらに3相交流に変換してから、モータに供給する。インバータ10が備える電子回路の詳細については、既知であるため説明を省略する。
ハイブリッド車2は4輪駆動車であるため、インバータ10は、リアモータコネクタ10aとリアモータパワーケーブル15cを介してリアモータ15に電力を供給している。また、先に述べたように、インバータ10は、メインバッテリ16の電力をエアコン6へ伝達する中継器としても機能する。そのため、インバータ10は、エアコンコネクタ10cとエアコンケーブル6cを介してメインバッテリ16の電力をエアコン6に送る。
図1に示すように、ハイブリッド車2では、車両後方に配置されているデバイス(すなわち、メインバッテリ16とリアモータ15)と接続されているケーブルは、インバータ10の後方の側面に設けられたコネクタ(すなわち、メインパワーコネクタ10bとリアモータコネクタ10a)に接続されている。車両右前部に配置されているエアコン6と接続されているケーブルは、インバータ10の右側面に設けられたエアコンコネクタ10cに接続されている。このように、ハイブリッド車2では、インバータ10の多くのコネクタが、ケーブル接続先のデバイスに近い面に設けられている。
インバータ10の前面には、2本のパイプが接続されている。2本のパイプは、インバータ10内に設けられた積層ユニット60(図2参照)に接続されている。
図2から図4を参照してインバータ10の筐体11内のデバイスレイアウトについて説明する。図2は、インバータ10の筐体11の下部カバーを取り外した下面図である。図2の座標に示すように、図2から図4では、図面上側がH軸方向正側(すなわち、車両左側)となり、図面下側がH軸方向負側(すなわち、車両右側)となるため、図1とは異なることに留意されたい。また、図2から図4は、筐体11の内部のデバイスレイアウトを説明する図であり、各デバイスは模式的に簡単な図形で表してある。なお、図2から図4では、フロントモータコネクタ10d(図1参照)については、図示及び説明を省略する。
図2に示すように、筐体11は、V軸方向負側(すなわち、図面手前側であって、筐体11の下面)を開放する開口11bを形成している。以下に説明する図2から図4は、筐体11の開口11bを通して筐体上板の内面側を見た図面である。インバータ10の筐体11内には、積層ユニット60と、電流センサユニット22と、コンデンサユニット50と、リアモータ端子台30と、メインパワー/エアコン端子台40が収容されている。インバータ10の筐体11は複数個の電子部品を収容している。
積層ユニット60について説明する。積層ユニット60は、複数のパワーモジュール60aと複数の冷却器60bが積層されたユニットである。図2から図4では、最も車両前方に配置されているパワーモジュールと最も車両後方に配置されているパワーモジュール
にのみ符号60aを付し、他のパワーモジュールに対する符号は省略した。また、同様に最も車両前方に配置されている冷却器と最も車両後方に配置されている冷却器にのみ符号60bを付し、残りの冷却器に対する符号は省略した。
積層ユニット60では、冷却器60bとパワーモジュール60aが1個ずつ交互に積層されており、夫々のパワーモジュール60aの両側に冷却器60bが接する。冷却器60bの内部には液体の冷媒が流れる流路が形成されている。積層ユニット60の複数の冷却器60bには、冷媒供給パイプ60cと冷媒排出パイプ60dが貫通している。冷媒供給パイプ60cを介して不図示の冷媒循環装置から冷媒が各冷却器60bへ分配される。冷媒は各冷却器60bの内部を流れる間に隣接するパワーモジュール60aから熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は冷媒排出パイプ60dを介して積層ユニット60の外へ排出され、不図示の冷媒循環装置へと戻される。
積層ユニット60の図面上側には、積層ユニット60と部分的に重なるように、電流センサユニット22が配置されている。インバータ10が出力する3相交流を伝達する3本1組のバスバ(不図示)は、電流センサユニット22を通過してフロントモータコネクタ10d(図1参照)に達している。また、インバータ10が出力する他の3相交流を伝達するもう1組の3本のバスバは、車両後方でリアモータ端子台30と接続されている。3相交流を伝達するため、電流センサユニット22のバスバは、3本のバスバ端子22aを有している。3本のバスバ端子22aは、リアモータ端子台30に3個のボルト26で固定されている。詳細は後述するが、リアモータ端子台30は、3本のバスバ端子22aと接続する3個のリアモータ端子30a(図3参照)を備えている。3本のバスバ端子22aが、3個のリアモータ端子30aに重なるように配置されてボルト26で固定される。3本のバスバ端子22aが、3個のリアモータ端子30aと電気的に接続されることにより、インバータ10が出力する3相交流は、リアモータコネクタ10aとリアモータパワーケーブル15cを介してリアモータ15に供給される。電流センサユニット22は、自身を通過する各バスバを流れる電流を計測することで、トランスアクスル8に収容されるフロントモータや、リアモータ15へ供給される3相交流を計測する。
積層ユニット60の図面下側には、積層ユニット60と部分的に重なるように、コンデンサユニット50が配置されている。コンデンサユニット50は、不図示のフィルタコンデンサと平滑コンデンサを収容している。コンデンサユニット50は、車両後方に2個のコンデンサ端子50aを備えている。コンデンサユニット50の2個のコンデンサ端子50aは、メインパワー/エアコン端子台40とボルト54で固定されている。詳細は後述するが、メインパワー/エアコン端子台40は、コンデンサ端子50aと接続する2個のメインパワー端子40a(図3参照)を備えている。2個のコンデンサ端子50aが、2個のメインパワー端子40aと重なるように配置されてボルト54で固定される。2個のコンデンサ端子50aが、2個のメインパワー端子40aと電気的に接続されることにより、メインバッテリ16(図1参照)とインバータ10を接続する回路に、コンデンサユニット50が収容するフィルタコンデンサが接続される。
図2に示すように、実施例のインバータ10は、電流センサユニット22とリアモータ端子台30の接続位置や、コンデンサユニット50とメインパワー/エアコン端子台40の接続位置を、車両後方に近接させて配置している。これにより、インバータ10ではそれぞれの電子部品を固定するボルト26、54が近接して配置される。その結果、ボルト締結時の工具の移動量を減らすことができるため、ボルト締結にかかる時間が短縮できる。また、先に述べたように、リアモータ端子台30に接続されるリアモータ15(図1参照)及びメインパワー/エアコン端子台40に接続されるメインバッテリ16(図1参照)は、車両後方に配置されている。このように、インバータ10では、車両後方に配置されるデバイスと接続する電子部品をインバータ10の筐体11の車両後方に配置することでケーブルの長さを短くしている。また、電子部品を固定するボルトも車両後方に近接させて配置することで、電子部品の小型化、生産効率の向上を図っている。
ここで、電子部品の各々を筐体11に固定する構造について説明する。電流センサユニット22は、車両前方側に2個の脚部22bを備えている。電流センサユニット22は、3本のボルト24で筐体11に固定されている。先に述べたように、電流センサユニット22は、3本のボルト26でリアモータ端子台30に固定されている。また、コンデンサユニット50は、3本のボルト52で筐体11に固定されている。先に述べたように、コンデンサユニット50は、2本のボルト54でメインパワー/エアコン端子台40に固定されている。リアモータ端子台30は、2本のボルト32で筐体11に固定されている。メインパワー/エアコン端子台40は、2本のボルト42で筐体11に固定されている。すなわち、インバータ10では、15本ものボルトを用いて複数個の電子部品を筐体11に固定している。
先に述べたように、インバータ10の筐体11に収容される複数個の電子部品は、開口から見たときに部分的に重なり合って配置されている。そのため、上述した15本のボルトの配置によっては、ボルト締め付け作業と、部品配置作業を交互に繰り替えして製造することが必要となる。以下、部品配置作業をまとめて実施し、その後にボルト締め付け作業をまとめて実施するために実施例のインバータ10が採用する構造について説明する。
図3と図4を用いてインバータ10の生産工程について説明する。図3は電流センサユニット22とコンデンサユニット50を配置する前のインバータ10の筐体11内部の状態を示す下面図である。
まず、積層ユニット60が先に筐体11に固定される。その後、リアモータ端子台30と、メインパワー/エアコン端子台40が筐体11の開口11b側(すなわち、図面手前側)から筐体11に配置される。図3に示すように、リアモータ端子台30は、筐体11の車両後方の側面を貫通してリアモータコネクタ10aを形成する。同様に、メインパワー/エアコン端子台40も筐体11の車両後方の側面を貫通してメインパワーコネクタ10bを形成する。メインパワー/エアコン端子台40は、さらに筐体11の車両右側(すなわち、図面下側)の側面を貫通してエアコンコネクタ10cを形成する。このように、インバータ10では、筐体11の側面を貫通させる部品を先に筐体11内部に配置することで、部品を筐体11の側面を貫通させて配置する作業性を向上させている。また、先に述べたように、リアモータ端子台30は、3個のリアモータ端子30aを備えている。さらに、メインパワー/エアコン端子台40は、2個のメインパワー端子40aを備えている。なお、積層ユニット60は、筐体11に設けられる不図示のバネにより積層方向(すなわちF軸方向)に圧力をかけられた状態で、バネと筐体11によって挟持される。積層ユニット60を筐体11に固定する構造の詳細については、ここでは説明を省略する。
筐体11は、先に述べた種々のボルトと螺合するボス11aを備えている。図3では、リアモータ端子台30とメインパワー/エアコン端子台40に隠れているボス11aを破線で表現している。リアモータ端子台30と、メインパワー/エアコン端子台40は、図3の状態でボルト締結をすることも可能であるが、実施例のインバータ10では、この状態でボルト締結は行わない。
次に図4を用いて、電流センサユニット22とコンデンサユニット50が配置された状態を説明する。図4では、理解をしやすいように、後から配置された電流センサユニット22とコンデンサユニット50の輪郭線のみを表現している。また、図4では、電流センサユニット22とリアモータ端子台30が重なり合っている部分をハッチングで表現している。同様に、コンデンサユニット50とメインパワー/エアコン端子台40が重なり合っている部分をハッチングで表現している。図4は、部品配置作業をまとめて実施した後の状態を示している。すなわち、ボルトの配置及び締め付け作業を実施する前の状態である。
図4に示すように、電流センサユニット22と、リアモータ端子台30は筐体11の開口から見たときに部分的に重なり合って配置されている。また、同様に、コンデンサユニット50と、メインパワー/エアコン端子台40は筐体11の開口11bから見たときに部分的に重なり合って配置されている。先に述べたように、リアモータ端子台30は、電流センサユニット22よりも先に筐体11内に配置されている。すなわち、リアモータ端子台30は、電流センサユニット22よりも筐体11の開口11bから離間した位置に配置されている。電流センサユニット22は、リアモータ端子台30よりも筐体11の開口11bに近接した位置に配置されている。
同様に、メインパワー/エアコン端子台40は、コンデンサユニット50よりも先に筐体11内に配置されている。すなわち、メインパワー/エアコン端子台40は、コンデンサユニット50よりも筐体11の開口11bから離間した位置に配置されている。コンデンサユニット50は、メインパワー/エアコン端子台40よりも筐体11の開口11bに近接した位置に配置されている。
図5を用いてボルト締結に必要な空間の詳細について説明する。図5は、図2のV-Vに沿った部分断面図である。図1の座標を用いて断面を作成しているため、図面上側が車両下側となっている。図5の上側(すなわち、V軸方向負側)が筐体11の開口11b側となる。図5に示すように、リアモータ端子台30が、開口11bから離間した位置に配置されている。また、開口11bに近接した位置に配置されている電流センサユニット22が、開口11bから見たときに、リアモータ端子台30と部分的に重なり合って配置されている。
リアモータ端子台30は、筐体11のボス11aと螺合するボルト32によって、筐体11に固定されている。また、電流センサユニット22のバスバ端子22aは、リアモータ端子台30のリアモータ端子30aと重なり合って、ボルト26によってリアモータ端子台30に固定されている。リアモータ端子台30は筐体11に固定されていることから電流センサユニット22はリアモータ端子台30を介して筐体11に固定されている。
図5に示すように、ボルト32は、その頭部がリアモータ端子台30に当接してリアモータ端子台30を筐体11に固定している。また、ボルト26は、その頭部が電流センサユニット22のバスバ端子22aに当接して電流センサユニット22をリアモータ端子台30に固定している。
図5では、ボルト32を締結するのに必要な空間を二点鎖線の工具スペースWS2で示している。同様に、ボルト26締結するのに必要な空間を二点鎖線の工具スペースWS1で示している。なお、工具スペースWS1、WS2は、それぞれボルトを締結する工具が存在する空間と、その工具が、開口11b側からV軸方向に動き、ボルトを配置するとともに締結するのに必要となる隙間を合わせた空間である。すなわち、工具スペースWS1、WS2が筐体11の開口11b側に存在する部品により遮られると、ボルトは開口11b側から締結することができない。工具スペースWS1、WS2は、工具の種類、ボルトの径、頭部の形状、筐体11や各電子部品の寸法精度等によって異なる。
先に述べたように、ボルト26は、開口11bを通過する工具によって配置及び締結される。そのため、図5に示すように、工具スペースWS1は開口11b側に延びている。ボルト26の開口11b側には、他の部品が存在しない。そのため、ボルト26は、工具スペースWS1を利用して締結することができる。同様に、ボルト32は、開口11bを通過する工具によって配置及び締結される。そのため、工具スペースWS2は、開口11b側に延びている。図5に示すように、ボルト32は、リアモータ端子台30より開口11b側の位置に配置されている電流センサユニット22の輪郭外に配置されている。そのため、工具スペースWS2は電流センサユニット22によって遮られない。すなわち、電流センサユニット22を配置した後であっても、開口11bから離間した位置に配置されているリアモータ端子台30を固定するボルト32の締結をすることができる。
ここで再び図2に戻り、複数個のボルトと電子部品各々の位置関係について説明する。図2に示すように、リアモータ端子台30を固定する2本のボルト32は、電流センサユニット22の輪郭外に配置されている。同様に、メインパワー/エアコン端子台40を固定する2本のボルト42は、コンデンサユニット50の輪郭外に配置されている。また、その他のボルトの開口11b側には、他の部品は存在しない。従って、図5を用いて説明したように、インバータ10の筐体11内に配置される複数個の電子部品を固定するボルト15本の配置及び締め付け作業は、まとめて実施することができる。すなわち、実施例のインバータ10は、効率よく生産することができる。
実施例のインバータ10の留意点を以下に示す。実施例のインバータ10が搭載されるハイブリッド車2は、4輪駆動車であるため、リアモータ15を備えていたが、本明細書が開示する技術は、これに限定されず、2輪駆動車に搭載される電力変換装置であってもよい。その場合は、リアモータ端子台は備えなくてもよい。また、実施例のインバータに限定されず、他の電力変換装置であってもよい。本実施例では、開口11bを下部カバーで閉じる。完成した筐体には開口が残っていない。開口の処理は様々とすることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ハイブリッド車
4R、4L:前輪
6:エアコン
6c:エアコンケーブル
8:トランスアクスル
10:インバータ
10a:リアモータコネクタ
10b:メインパワーコネクタ
10c:エアコンコネクタ
11:インバータケース
11a:ボス
11b:開口
12:車軸
14R、14L:後輪
15:リアモータ
15c:リアモータケーブル
16:メインバッテリ
16c:メインバッテリケーブル
18:フロントコンパートメント
20:エンジン
22:電流センサユニット
22a:バスバ端子
22b:脚部
24、26、32、42、52、54:ボルト
30:リアモータ端子台
30a:リアモータ端子
40:メインパワー/エアコン端子台
40a:メインパワー端子
50:コンデンサユニット
50a:コンデンサ端子
60:積層ユニット
60a:半導体モジュール
60b:冷却器
60c:冷媒供給パイプ
60d:冷媒排出パイプ
WS1、WS2:工具スペース

Claims (1)

  1. 電動自動車に搭載される電力変換装置であって、
    開口が形成されているとともに複数個の電子部品を収容している筐体を備えており、
    前記複数個の電子部品は、前記開口から離間した位置に配置されている電子部品と、前記開口に近接した位置に配置されている電子部品が、前記開口から見たときに、部分的に重なり合って配置されており、
    前記複数個の電子部品の各々が、前記筐体に螺合するボルトによって前記筐体に固定されており、
    ボルト頭部が前記電子部品に当接して当該電子部品を前記筐体に固定するボルトが、当該電子部品より前記開口に近接した位置に配置されている前記電子部品の輪郭外に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
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