JP2016169914A - 除菌装置及び除菌方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】省電力および省スペース化を図りつつ、十分な除菌効果が得られる除菌装置を提供する。【解決手段】除菌装置は、被処理体が配置される処理空間を取り囲む内壁と、前記内壁に取り付けられ、除菌液および圧縮ガスを収容し、前記圧縮ガスの圧力を前記除菌液に作用させて前記処理空間に前記除菌液を噴霧するノズル付き容器と、前記処理空間に気流を形成する気流形成装置と、を備える。除菌装置は、噴霧された前記除菌液が前記気流の通る範囲に拡散されるよう、前記除菌液が噴霧される範囲と前記気流が通る範囲とが重なっていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、除菌装置及び除菌方法に関する。
医療用途、食品製造加工用途等のクリーンルームは、病原性微生物の侵入又は漏出の防止が要求されることがあり、着衣に付着した微生物等を死滅させるため、出入口に除菌装置が設けられる場合がある。
従来の除菌装置として、例えば、エアシャワー室(処理空間)内において利用者等(被処理体)に対して高速気流を噴射して除塵を行った後、除菌液を噴霧することにより除菌を行うエアシャワー装置がある(特許文献1、2参照)。
特許文献1,2の除菌装置には、除菌液を収容するタンクとコンプレッサが設けられており、除菌液、およびコンプレッサで圧縮した空気、をそれぞれノズルに供給して、ノズル孔から、空気を分散媒とした除菌液のエアロゾルを噴出させる。
特開2013−7496号公報 特開2014−238350号公報
特許文献1、2の除菌装置は、コンプレッサを用いて除菌液の噴霧を行っているため、下記の問題を生じさせる。
圧縮空気をつくるためにコンプレッサを稼働させるため、電力消費量が大きい。
除菌装置内に、コンプレッサを配置するためのスペースを確保する必要があるため、除菌装置の省スペース化を図ることが困難である。
コンプレッサの稼働に伴って振動、騒音が生じる。
除菌液が充填されたタンクとノズルとを接続する配管に除菌液が詰まる場合がある。
除菌液は、圧縮空気と混合されてノズル孔から噴霧されるため、噴霧される除菌液の量が相対的に少なくなって(薄まって)十分な除菌効果を得られない場合がある。
一方で、コンプレッサを用いずに除菌液を一流体として噴霧させると、除菌液の液滴のサイズが大きいために除菌液が処理空間内に十分に拡散されず、十分な除菌効果が得られない場合がある。
本発明は、省電力および省スペース化を図りつつ、十分な除菌効果が得られる除菌装置及び除菌方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、除菌装置であって、
被処理体が配置される処理空間を取り囲む内壁と、
除菌液および圧縮ガスを収容し、前記圧縮ガスの圧力を前記除菌液に作用させて前記処理空間に前記除菌液を噴霧する、前記内壁に取り付けられたノズル付き容器と、
前記処理空間に、前記被処理体に向けて流れる気流を形成する気流形成装置と、を備え、
前記除菌液が噴霧される範囲と前記気流が通る範囲とが重なっていることを特徴とする。
前記気流形成装置は、前記内壁に設けられた、前記処理空間内に気体を吹き出す吹出口を有し、
前記吹出口は、前記内壁に取り付けられた状態の前記ノズル付き容器のノズル孔が向く方向と同じ方向を向いていることが好ましい。
前記処理空間は、一方向に延びる形状を有しており、
前記気流形成装置は、前記処理空間の長手方向の一端と接する前記内壁の部分に、前記処理空間内の気体を吸引する吸気口を有し、
前記ノズル付き容器は、前記処理空間の長手方向の他端と接する前記内壁の部分に取り付けられることが好ましい。
前記ノズル付き容器は、前記除菌液が充填される内袋を有し、
前記内袋は、充填された前記除菌液を前記ノズル孔に供給するための外圧を受ける外表面を含み、
前記ノズル付き容器には、前記内袋の外表面に接するよう前記圧縮ガスが充填されていてもよい。
前記ノズル付き容器は、一方向に延びる形状を有し、前記ノズル付き容器の長手方向が水平方向と一致するよう配置されていてもよい。
前記内袋に充填された除菌液は、前記ノズル孔側の前記内袋の端に形成された開口部を通って前記ノズル孔に供給されてもよい。
さらに、前記ノズル付き容器から噴霧される前記除菌液を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記ノズル付き容器内の前記除菌液の残量が少なくなったことを知らせる報知装置と、を備えることが好ましい。
前記除菌液の噴霧は、前記被処理体が前記処理空間に配置されるごとに、目標噴霧量の除菌液が噴霧されるよう所定時間継続して行われ、
検知された前記除菌液の噴霧量が、前記目標噴霧量を下回った場合に、前記報知装置は、前記除菌液の残量が少なくなったことを知らせることが好ましい。
前記除菌装置は、前記気流形成装置が、前記被処理体に付着した塵埃を除去するよう前記被処理体に気体を吹き付けることで前記気流を形成する場合に好適である。
さらに、前記除菌液が噴霧されるよう前記ノズル付き容器を操作する操作装置と、
前記操作装置および前記気流形成装置の動作を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記気流が形成された後に前記除菌液が噴霧されるよう前記操作装置を制御することが好ましい。
本発明の一態様は、除菌方法であって、
除菌液および圧縮ガスを収容するノズル付き容器において前記圧縮ガスの圧力を前記除菌液に作用させて、被処理体が配置された処理空間に前記除菌液を噴霧するステップと、
前記処理空間に、前記被処理体に向けて流れる気流を形成するステップと、を備え、
前記除菌液が噴霧される範囲と前記気流が通る範囲とが重なっていることを特徴とする。
本発明によれば、省電力および省スペース化を図りつつ、十分な除菌効果が得られる。
第1実施形態のエアシャワー装置の斜視図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 図2のIV−IV矢視断面図である。 図2のV−V矢視断面の要部拡大図である。 図2において、ノズル付き容器を示す要部拡大図である。 ノズル付き容器の内部構造を示す図である。 エアシャワー装置の手洗装置のノズル付き容器を示す図である。 第2の実施形態のパスボックスの正面図である。 パスボックスの側面図である。 パスボックスの上面図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の除菌装置として、エアシャワー装置について説明する。
本実施形態のエアシャワー装置は、内側のエアシャワー室(処理空間)に入った利用者(被処理体)に空気を吹き付けて、利用者の衣服に付着した粒子やそれよりも小さな微粒子、および、これらに付着した微生物を除去し捕集する装置である。エアシャワー装置は、例えば、医療用途、食品製造加工用途等のクリーンルームの出入口に設けられる。
図1〜図4に、本実施形態のエアシャワー装置1を示す。図1は、本実施形態のエアシャワー装置1の入口側扉15が開いた状態を示す斜視図である。図2は図1のエアシャワー装置1のII−II矢視断面図である。また、図3は図2のIII−III矢視断面図であり、図4は図2のIV−IV矢視断面図である。
図1〜図4に示すように、エアシャワー装置1は、筐体10と、除電手段30と、除塵装置(気流形成装置)50と、除菌液を噴霧する噴霧装置70と、から概略構成される。
筐体10は、床部11と、天井部12と、第1側壁部13と、第2側壁部14と、入口側扉15と、出口側扉16と、を備える。エアシャワー室17は、これらの各部および各扉に囲まれてなる空間である。エアシャワー室17を取り囲むこれらの各部および各扉の部分は、筐体10の内壁を構成する。エアシャワー室17は、図2の上下方向に延びる形状を有しており、利用者が立った状態で入ることができる。エアシャワー室17の上下方向の上端は天井部12と接し、下端は床部11と接している。
なお、床部11、天井部12、第1側壁部13、第2側壁部14により形成される2つの開口の一方はエアシャワー室17への入口18であり、他方は出口19である。入口18側は、図2の紙面に対して手前側、図3の下側、図4の右側であり、出口19側は、図2の紙面に対して奥側、図3の上側、図4の左側である。図3及び図4において、入口側扉15及び出口側扉16は閉じた状態で示される。
入口側扉15は、図3に示すように複数(例えば4枚)の板状部材が幅方向(図3の左右方向)に連結されてなる引き戸であり、開くときは第1側壁部13側に移動して、第2側壁部14側の端部を除いて第1側壁部13の内壁に沿うように配置される。入口側扉15は、片方の方向に移動する引き戸に代えて、第1側壁部13および第2側壁部14のそれぞれの側に開く左右一対の引き戸であってもよい。入口側扉15は、天井部12に設けられた人感センサ21が利用者を検知すると、図示しない制御装置によって制御される駆動装置によって開く。なお、エアシャワー室17内に、利用者を検出する光センサ等の検知手段(図示せず)を設け、検知手段により利用者を検知したときに入口側扉15を閉じてもよい。出口側扉16は、第1側壁部13の出口19側の端部に例えば蝶番16a(図3参照)により開閉可能に取付けられている。なお、出口側扉16を入口側扉15と同様に自動ドアとしてもよい。また、出口側扉16を、天井部12および床部11のそれぞれの側に開く上下一対のシートシャッターとしてもよい。
第2側壁部14の前面(入口18側の面)には、警告灯23(報知装置)、ディスプレイ(報知装置)24、および手洗装置25、が設けられている。警告灯23は、エアシャワー装置1に生じた異常を知らせるためのものであり、例えば、除塵装置50、入口側扉15の動作に異常が生じたとき、除菌液の残量がなくなったとき、等に点灯する。ディスプレイ24は、エアシャワー装置1の利用者に動作(手洗装置に手をかざして除菌すること、エアシャワー室17に入ること、等)を促すメッセージを表示するほか、エアシャワー装置1に生じた異常を、文字、色彩等によって知らせる。
手洗装置25は、利用者の手に除菌液を噴霧する装置であり、カバー部材22と、カバー部材に装着されるノズル付き容器71(図8参照)、および、操作装置26と、を有している。以降の説明では、ノズル付き容器として、スプレー缶を例に、参照符号71を付して説明する。なお、ノズル付き容器は、スプレー缶に限定されるものではなく、例えば、容器本体がアルミニウム、SUS、プラスチックを材質とするもの等、他の態様のものであってもよい。カバー部材22は、図8に示されるように、エアシャワー装置1の手前側に開くよう第2側壁部14に設けられている。カバー部材22の開いた状態は、カバー部材22とカバー部材が装着される部分とを接続するよう設けられた玉鎖27が張ることで維持される。スプレー缶71には、除菌液が収容されている。操作装置26は、スプレー缶71のノズルを押し込んで除菌液を噴霧させる装置である。スプレー缶71および操作装置26は、天井部12に設けられるスプレー缶(ノズル付き容器)71および操作装置26と同様に構成されており、ここでの詳細な説明は省略する。手洗装置25には、図示しない光センサ等の検知手段が設けられており、検知手段が利用者の手を検知すると、操作装置26が駆動してスプレー缶71を操作し、利用者の手に対して除菌液を噴霧させる。なお、手洗装置25における利用者の手の検出および除菌液の噴霧は、入口側扉15の開閉動作および後述するジェットエア用ファン52の駆動と連動していてもよい。
(除電手段)
除電手段30は、天井部12の下面であって入口側扉15側よりもエアシャワー室17内側の端部に設けられている。除電手段30は、被処理体に導電性の素材を接触させることで直接、被処理体の静電気を除去する。例えば、除電手段30は、導電性繊維を含む複数の紐体31の上端部を、天井部12の下面であって入口側扉15側よりもエアシャワー室17内側の端部に所定の間隔で固定し、吊り下げることで、のれん状のものであってもよい。紐体31の一端は、エアシャワー室17への入口に固定され、他端はエアシャワー室17へ入る被処理体に接触することができる。紐体31は、導電性繊維を含む糸であってもよいし、導電性繊維を含む短冊状の織布、不織布であってもよいし、テープ状であってもよい。また、紐体31を上下方向に所定の間隔を空けて水平方向に配置することで、すだれ状に設けてもよい。このように、各紐体31を吊り下げることで、被処理体が各紐体31に接触する確率を高くし、被処理体の静電気を確実に除去することができる。このような接触型の導電性素材を用いることで、被処理体に帯電した電荷が導電性素材を通じて放電されるため、非接触型のイオナイザを用いる場合よりも短時間で被処理体の帯電量を減衰させることができる。なお、除電手段30として、紐体31に代えて、非接触型のイオナイザを用いてもよい。イオナイザは、コロナ放電により空気を電離してイオンを生成し、帯電した被処理体に対して生成したイオンを放出することで、被処理体の静電気を除去する装置である。
各紐体31の上端部は接地することが好ましい。例えば、天井部12への固定部において紐体31を接地することができる。紐体31を接地することで、紐体31が被処理体から除去した静電気を速やかに紐体31の外部へ放電することができる。
なお、塵埃を含む微粒子の被処理体への付着力には、一般に、静電気力のほか、ファンデルワールス力(ロンドン分散力)が寄与するが、粒径が大きい粒子ほど静電気力が支配的となる。このため、除電により大きい粒子を自然落下させることができる。
(除塵装置)
除塵装置50は、吸気口51と、ジェットエア用ファン52と、エアフィルタ53と、送気ダクト54と、吹出口55と、を備える。なお、以降の説明では、吹出口として、パンカールーバを例に、参照符号55を付して説明する。
吸気口51は、床部11の上面に設けられている。吸気口51からは、エアシャワー室17内の空気が床部11内に吸引される。吸気口51は、被処理体の落下を防ぐために、格子状の蓋56(例えば、グレーチング)により塞がれている。
吸気口51には、蓋56の下部に、プレフィルタ57が設けられている。プレフィルタ57は、蓋56を通過した空気中の微粒子の一部を除去する。プレフィルタ57には、例えば対象粒径5μm以下で粒子捕集率(質量法)(JIS B 9908形式3、JIS Z 8901 15種粉塵)が20〜90%のもの、具体的には、太いガラス繊維や太い合成繊維の乾式フェルト、マット、不織布を、平板状あるいはプリーツ状にしたものを用いることができる。
ジェットエア用ファン52は、第2側壁部14内に設けられ、図示しない制御装置により駆動され、床部11内の空気を吸引し、空気をエアフィルタ53に送気する。これにより床部11内の圧力がエアシャワー室17内の圧力よりも低くなり、エアシャワー室17内の空気が吸気口51から床部11内に吸引される。ジェットエア用ファン52として、例えば多翼ファン(シロッコファン)を用いることができる。エアシャワー室17内に利用者を検出する光センサ等の検知手段(図示せず)を設け、検知手段により利用者を検知したときにジェットエア用ファン52の駆動を開始してもよい。これによって、ジェットエア用ファン52は、利用者がエアシャワー室17内に入るごとに稼働し、エアシャワー室17内に、利用者に向けて流れる気流を形成する。なお、除塵装置50は、被処理体に付着した塵埃が除去された後もジェットエア用ファン52を継続して駆動することで、除菌のための送風運転を続けて行う。以降の説明では、ジェットエア用ファン52が駆動を開始してから停止するまでに行われる除塵装置50の動作をまとめて除塵という。
エアフィルタ53は、第2側壁部14内に設けられ、プレフィルタ57を通過しジェットエア用ファン52より送気された空気中の塵埃を除去し清浄化する。エアフィルタ53には、例えばHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)等を用いることができる。HEPAフィルタは、定格流量で粒径0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ、初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタである(JIS Z 8122)。
エアフィルタ53の濾材には、例えば、微細ガラス繊維で抄紙したガラス繊維紙、微細合成繊維にエレクトレット処理して構成された帯電不織布、あるいは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂のフィルムを延伸加工したPTFE多孔質膜に不織布を積層したもの、を用いることができる。これらの濾材は、例えばプリーツ加工が施され、折り返された濾材の部分に挿入されるセパレータ、折り目と交差するよう濾材の表面に形成されるスペーサ(ホットメルト樹脂)、あるいはエンボス加工によって濾材に形成された突起、を用いてプリーツ形状が維持され、さらに、樹脂あるいは金属製のフィルタ枠にウレタン樹脂等のシール剤で固定されてエアフィルタ53として用いられる。
送気ダクト54は、第2側壁部14及び天井部12の内部に設けられている。送気ダクト54には、エアフィルタ53を通過し清浄化された空気が供給され、送気ダクト54に供給された空気は天井部12のパンカールーバ55からエアシャワー室17内に供給される。
パンカールーバ55は、エアフィルタ53を通過し清浄化された空気をエアシャワー室17内へ吹き出す吹出口である。パンカールーバ55は、例えば、図4および図5に示されるように、第2側壁部14のエアシャワー室17側の面の5箇所、及び、天井部12のエアシャワー室17側の面(すなわち、下面)の2箇所、の計7箇所に設けられている。図5は、図2のV−V矢視断面を拡大して示す図である。これらのパンカールーバ55のうち、天井部12の下面に設けられたパンカールーバ55は、エアシャワー室17を挟んで、床部11の吸気口51と対向して配置されていることによって、天井部12に設けられたスプレー缶71から噴霧される除菌液を、エアシャワー室17の長手方向(図2の上下方向)の広い領域に拡散させることができる。
なお、パンカールーバ55の噴射口は絞られており、一方で、ジェットエア用ファン52が稼働すると、ジェットエア用ファン52により送気され、エアフィルタ53を通過し清浄化された、送気ダクト54内に供給された空気の圧力はエアシャワー室17内の圧力よりも高くなる。このため、清浄化された空気はパンカールーバ55からエアシャワー室17内へ勢いよく噴出される。この空気をエアシャワー室17内に入った被処理体に吹き付けることで、被処理体に向けて流れる気流が形成され、被処理体に付着した塵埃等の微粒子や微粒子に付着した微生物を除去することができる。除去された微粒子や微生物はエアシャワー室17内の空気とともに吸気口51より吸引され、プレフィルタ57及びエアフィルタ53により捕集される。
なお、パンカールーバ55は、空気を吹き出す向きを変えられるようになっており、スプレー缶71の後述するノズル孔が向く向き(例えば図2の下方向)と同じ方向を向くよう調整されることが好ましい。これにより、後で説明するように、除菌液が噴霧される範囲が、パンカールーバ55によって形成される気流の通る範囲と重なりやすくなる。なお、一部のパンカールーバ55は、除電手段30が位置する上下方向位置以上の高さ位置に設けられていることが好ましい。これによって、除電手段30に空気を吹き付けて除電手段30に付着した塵埃を除去することができる。
(噴霧装置)
噴霧装置70は、スプレー缶71と、操作装置26と、を備えている。
スプレー缶71は、除菌液を収容し、除菌液を吹き出すノズルを有する容器である。スプレー缶71は、図4および図6に示されるように、天井部12の一部を構成する2つのカバー部材22のそれぞれに装着されている。図6は、一方のカバー部材22を開いて示す、図2の拡大図である。カバー部材22は、図4に示すように、一端を支点として回動するよう設けられ、図4および図6に示されるように開くことで、スプレー缶71を装着し、取り外すことができる。カバー部材22には、スプレー缶71から噴霧される除菌液がエアシャワー室17に供給されるよう、開口された窓22aが設けられている。カバー部材22は、図4および図6に示されるように、開いた状態で、スプレー缶71のノズルが下方を向いてスプレー缶71が装着されるよう構成されていることが好ましい。これにより、スプレー缶71の装着時に、カバー部材22が閉じた状態でノズル孔(後述)が所定の方向(例えば図2の下方向)を向くようにノズルまたはスプレー缶71を回して調整できる。
また、カバー部材22には、図4に示されるように、スプレー缶71から噴霧される除菌液を検知するセンサ(検知手段)41が設けられている。センサ41には、例えば、透過型の光電センサが用いられ、センサ41は、互いに対向して配置された投光部と受光部との間を通過する除菌液の液滴を検出する。除菌液が検知されなくなった場合、ディスプレイ24に除菌液の残量がなくなったことが表示され、警告灯が点灯する。なお、センサ41が透過型の光電センサである場合、センサ41は、受光部が受光した光量に基づいて、所定時間あたりの除菌液の液滴の量(除菌液の噴霧1回あたりの噴霧量)を検知することができる。この場合、噴霧量が、例えば予め定めておいた目標噴霧量を下回った場合に、ディスプレイ24に、除菌液の残量が少なくなったことを表示し、警告灯を点灯するようにしてもよい。目標噴霧量は、特に制限されないが、例えば、内袋74に充填された除菌液の量(例えば300mL)を、予定する噴霧回数(例えば100回)で割って計算される1回あたりの噴霧量(3mL)を含む噴霧量の範囲(例えば2〜4mL)に定めることができる。
操作装置26は、図4および図6に示されるように、天井部12に設けられている。操作装置26は、カバー部材22が閉じた状態で、スプレー缶71のノズル72に隣接する位置に配置されている。操作装置26は、具体的に、図示されない、ソレノイドおよびプランジャを備える。プランジャは、ノズル72を容器本体73(図7参照)側に押圧するための部材である。図7は、スプレー缶71の内部構造を示す図である。プランジャは、除塵装置50によって気流が形成された後、制御装置の指示を受けてソレノイドが通電されることで、スプレー缶71側に移動する。これにより、プランジャは、ノズル72に当接し、さらにノズル72を容器本体73側に押しこみ、このとき、スプレー缶71の弁機構75による除菌液の逆流防止機能が解除され、内袋74内の除菌液がノズル孔72aに供給され、液滴となって噴霧される。また、プランジャは、ソレノイドが通電されなくなることで、スプレー缶71から離反するよう移動し、このとき、弁機構75の逆流防止機能が復活し、除菌液の噴霧が停止される。
ここで、スプレー缶71の構造をより詳細に説明する。
スプレー缶71は、図7に示すように、ノズル72と、容器本体73と、内袋74と、弁機構75と、を備える。
ノズル72は、除菌液を吹き出すノズル孔72aを有している。ノズル72は、容器本体73に対して長手方向(図7の上下方向)に動くことができる。ノズル72は、図示しない付勢部材によって、容器本体73から離れる側に付勢されている。
容器本体73内には、内袋74が配置されており、内袋74の内側には除菌液が充填され、内袋74の外側には圧縮空気(圧縮ガス)が充填される。例えば、スプレー缶71は、内袋に充填される液体の量は300mLである。スプレー缶71内に充填される圧縮空気は、例えば10kPa未満の内圧となるよう充填される。容器本体73は、一方向(図7の上下方向)に延びる形状を有しており、カバー部材22が閉じた状態では、その長手方向が水平方向と一致している。スプレー缶71は、後述するように、内袋74の外側に充填される圧縮空気(圧縮ガス)の外圧を受けて変形することにより、除菌液をノズル72から吹き出すため、水平方向を向くよう配置されていても、除菌液が内袋74内に残ることなく噴出される。スプレー缶71は、除菌液と圧縮空気とを別々の空間に収容していることで、スプレー缶71の姿勢が制限されることなく、除菌液を内袋74内に残すことなく噴出できる。
内袋74に充填される除菌液には、例えば、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)水溶液が用いられる。次亜塩素酸ナトリウムを水中に安定化させるために、除菌液をアルカリ性にすることが好ましく、除菌液のpHを7.5〜12.8にすることが好ましい。また、除菌液をアルカリ性にすることで、除菌液による腐食を抑えることができる。内袋74には、例えば、アルミニウム等の金属フィルムと、ポリプロピレン等の樹脂フィルムとをラミネートして形成したパウチを用いることができる。内袋74は、内袋74の外側に充填される圧縮空気の圧力を受ける外表面74aを有している。外表面74aは、図7の紙面手前側および奥側の2箇所に設けられている。圧縮空気は、除菌液をノズル孔72aに供給するための圧力(外圧)を内袋74に対し作用させるためのものである。
また、ノズル孔72a側の内袋74の端には、内袋74の開口部74bが形成されている。開口部74bは、弁機構75に取り付けられた管部材76に接着により固定されており、内袋74内の除菌液は、開口部74bを通ってノズル孔72aに供給される。スプレー缶71は、上述のように、除菌液と圧縮ガスとを異なる空間に収容する二重構造を有していることで、除菌液が内袋74内に残りにくいため、例えば、ノズル孔72aから離反した内袋74の端の付近まで延びるチューブを配し、このチューブ内に除菌液が流れてノズル孔72aに供給されるよう構成する必要がなく、開口部74bを通過させて直接ノズル孔72aに供給することができる。なお、充填されるガスは、空気に限定されず、窒素、希ガス等の不活性ガス等であってもよい。
弁機構75は、内袋74内の除菌液がノズル孔72a側に流れるのを防止する逆止弁であり、ノズル72が容器本体73側に押し込まれることで、逆流防止機能が解除され、内袋74内の除菌液がノズル側に流れる。弁機構75には、従来公知のものを採用できる。
噴霧装置70による除菌液の噴霧は、除塵装置50による除塵を開始後、所定時間経過後に開始される。なお、除菌液の噴霧は、除塵の終了と同時に終了することが好ましい。
以上のエアシャワー装置1では、利用者の手を検出すると、手洗装置25が利用者の手に除菌液を噴射し、除菌する。除菌液の噴射は1回当たり、所定量(例えば、0.2〜0.5mL/秒)で、所定時間(例えば0.5〜2秒間)継続する。利用者の手への除菌液の噴射が終了すると、入口側扉15が開く。その後、利用者がエアシャワー室17に入る際に、除電手段30の紐体31が利用者の表面(衣服)に接触することで表面の静電気が除去される。図示しない検知手段により利用者がエアシャワー室17に入ったことを検出すると、入口側扉15を閉じる。入口側扉15を閉じた後、制御装置がジェットエア用ファン52を作動させる。これにより、パンカールーバ55から空気が噴射される。利用者の表面から離脱しエアシャワー室17の床面に落下した微粒子は、吸気口51から空気とともに吸引される。空気中に含まれる微粒子の一部は、プレフィルタ57によって除去される。プレフィルタ57を通過した空気は、ジェットエア用ファン52を通過してエアフィルタ53により濾過される。この際、プレフィルタ57を通過した微粒子がエアフィルタ53により捕捉され、清浄な空気が送気ダクト54に供給され、パンカールーバ55からエアシャワー室17内に噴射される。利用者は、空気の噴射中、必要に応じてエアシャワー室17内で向きを変えながら、噴射した空気を浴びる。こうして、利用者の衣服あるいは頭髪に付着した微粒子を除去する。空気の噴射は1回当たり、風速25m/秒以上で、数秒(例えば5〜10秒)間継続する。
ジェットエア用ファン52が作動し、パンカールーバ55に清浄な空気が供給されるのに充分な所定時間(例えば、5〜10秒)が経過すると、制御装置が噴霧装置70を作動させる。
噴霧装置70では、具体的に、操作装置26のソレノイドが通電されてプランジャが移動することで、天井部12に配置されたスプレー缶71のノズル72が押し込まれ、除菌液の液滴がエアシャワー室17内に噴霧される。除菌液の噴射は1回当たり、所定量(例えば、0.2〜0.5mL/秒)で、所定時間(例えば1秒〜10秒間)継続する。こうして、利用者の衣服の除菌が行われる。なお、粒径が小さいほど拡散効果が高いと考えられることから、除菌液の液滴の粒径は、好ましくは10〜30μmである。
噴霧装置70による除菌液の噴霧が行われているとき、除菌液が噴霧される範囲と、気流の通る範囲とは、図2において符号Aで示す斜線領域のように重なっている。このため、噴霧された除菌液はエアシャワー室17内に拡散されて、被処理体のより広い範囲に付着される。特に、天井部12にスプレー缶71が配置され、かつ、天井部12と対向する床部11に吸気口51が設けられていることによって、除菌液がエアシャワー室17の長手方向の広い範囲に拡散され、被処理体のより広い領域に付着されやすくなる。また、除菌液の拡散効果が高められていることによって、除菌液の噴霧時間を短くする、あるいは、噴霧量を少なくすることもできる。
また、スプレー缶71から噴霧される除菌液は、圧縮空気による比較的弱い圧力によって押し出され、しかも、圧縮空気と混合されずに噴出されるために、コンプレッサを用いて圧縮空気と除菌液を混合して噴霧を行う場合と比べ、ノズル孔から吹き出る速さが小さい。このため、単にスプレー缶71から除菌液を噴霧させるだけでは、エアシャワー室17内で除菌液が十分に拡散されず、十分な除菌効果が得られないおそれがある。しかし、本実施形態では、上記したように、除菌液が噴霧される範囲と、気流が通る範囲とが重なっているために、気流の助けを借りて除菌液を、効果的に拡散させ、被処理体のより広い範囲に付着させることができ、十分な除菌効果を得ることができる。
なお、除菌液の噴霧される範囲は、図2の符号Bで示す斜線領域のように、第2側壁部14に設けられたパンカールーバ55によって形成される気流の方向と重なっていてもよい。このように、除菌液の噴霧される方向と、気流の通る方向とが交差していることで、噴霧された除菌液がより拡散されやすくなる。なお、除菌液の噴霧される範囲と、気流の通る範囲とは、符号A,Bで示す斜線領域のように、一部が重なっていればよい。
また、エアシャワー装置1は、コンプレッサを用いずに、スプレー缶71を用いて除菌液の噴霧を行うことで、下記の効果を奏する。
スプレー缶71の交換が簡単であるため、除菌液の補給を容易に行える。
コンプレッサの稼働に必要な動力源が不要であるため、省電力化を図ることができる。
コンプレッサは一般に床部11付近の位置に載置されるのに対し、スプレー缶71は比較的軽量であるため天井部12に設けることができる。しかも、内袋74を有する二重構造のスプレー缶71を採用した場合には、スプレー缶71を水平方向を向くよう(横置きにして)配置できる。このため、エアシャワー装置1の省スペース化を図ることができる。
エアシャワー装置1の稼働に伴って発生する振動、騒音が低減される。
除菌液が充填されたタンクとノズルとを接続する配管が不要であるため、配管に除菌液が詰まって除菌液の噴霧を行えなくなることがない。
内袋74を有する二重構造のスプレー缶71を採用した場合には、除菌液を使い切った後に、新たに除菌液を内袋74に充填することで、スプレー缶71内の圧縮空気はそのままで、スプレー缶71を再利用することができる。また、二重構造のスプレー缶71は、膨張性のある可燃性ガスを用いずに、除菌液を噴霧させることができる。このため、除菌液と可燃性ガスを1つの空間に収容する二流体式のスプレー缶のように、可燃性ガスの膨張によって爆発するおそれがなく、安全性に優れる。また、二重構造のスプレー缶71からは、除菌液のみが噴霧されるため、コンプレッサを用いて噴霧する場合のように除菌液が空気と混ざって噴出されるエアロゾル中の除菌液の濃度が低くなることがない。
したがって、本実施形態によれば、コンプレッサを用いて除菌液の噴霧を行う場合の問題を解消しつつ(少なくとも省電力および省スペース化を図りつつ)、十分な除菌効果が得られる。
上記説明したエアシャワー装置1において、天井部12に設けられたスプレー缶71に代えて、あるいは、天井部12に設けられたスプレー缶71と併用して、スプレー缶71を第2側壁部14に設け、側方(図2の左方向)に噴霧するよう構成してもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の除菌装置として、パスボックスについて説明する。
図9〜11はそれぞれ、本実施形態のパスボックス81の正面図、側面図、上面図である。なお、図9〜11では、第1の実施形態で用いた要素と同様に構成される要素を、第1の実施形態と同じ参照符号を用いて示す。
パスボックス81は、例えばクリーンルームとその外部空間との間で、被処理体である物品(例えば、原材料、器具、装置)を、利用者を介さずに直接受け渡しするための装置である。パスボックス81は、例えばクリーンルームと外部空間とを仕切る壁の一部を構成するよう設けられる。パスボックス81は、内側の空間(処理空間)を取り囲む内壁を有する筐体として、底部91、天井部92、側壁部93,94、入口側扉95、および出口側扉96、を有している。
また、天井部92には、パンカールーバ55が4箇所に設けられている。また、天井部92には、スプレー缶71が装着されたカバー部材が1つ設けられるとともに、操作装置26が設けられている。底部91には、ジェットエア用ファン52が設けられており、ジェットエア用ファン52は、処理空間内の空気を吸気口51から吸引し、プレフィルタ57を通過させた空気を側壁部93の内側を上昇させ、天井部92に設けられたエアフィルタ53を通過させ、パンカールーバ55から吹き出させる。
パスボックス81においても、スプレー缶71から除菌液が噴霧される範囲と、パンカールーバ55によって形成される気流の通る範囲が、図9の符号Aで示す斜線領域のように重なっているため、スプレー缶71から噴霧された除菌液を効果的に拡散させ、被処理体の広い範囲に付着させることができ、十分な除菌効果を得ることができる。
なお、パスボックス81において、底部91の前面(図9の紙面手前側の面)には、エアシャワー装置1の手洗装置25と同様に、カバー部材、スプレー缶、操作機構が設けられてもよい。
以上、本発明の除菌装置および除菌方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。例えば、被処理体に向けて流れる気流は、被処理体に付着した塵埃を除去するためのものでなくてもよく、除菌のためだけに形成されたものであってもよい。
(実施例)
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。
第1の実施形態で説明したエアシャワー装置1を用いて、天井部12に2つのスプレー缶71を設けるとともに、エアシャワー室17に被処理体としてテストピースを配置して、除菌液の噴霧を行い、テストピースに付着した除菌液の付着量を調べた。
なお、エアシャワー室17の寸法は、縦(図2の上下方向長さ)2000mm、横(図2の左右方向長さ)800mm、奥行き(図2の紙面奥行方向)1000mmであった。テストピースは、天井部12の下面から下方に860mm離れた縦方向位置であって、かつ、2つのスプレー缶71のノズル孔の中間位置と同じ横方向位置に配置されるよう、床部11から上方に延びるよう床部11に固定した支持棒の先端に取り付けた。2つのスプレー缶71のノズル孔の間隔は、250mmであった。テストピースには、100mm×200mmの矩形状の不織布に、6.4×10CFU/mLの黄色ブドウ球菌溶液(菌液)0.2mLを滲み込ませたものを用いた。
除菌液の噴霧は、ジェットエア用ファンを駆動し、7個のパンカールーバ55から25m/秒の風速の空気を吹き出して気流を形成するとともに、ジェットエア用ファンの駆動開始から10秒後に、0.5mL/秒の噴霧量で、10秒間および30秒間の2種類の噴霧時間で行った(実施例)。なお、ジェットエア用ファンは、除菌液の噴霧を終了するのと同時に停止した。噴霧される除菌液の液滴の大きさは、約10μmとした。噴霧終了後、テストピースに付着した除菌液の量を、秤量することにより確認した。結果を、表1に示す。
一方、ジェットエア用ファンを駆動させずに除菌液の噴霧を行った点を除いて、実施例と同様に除菌液の噴霧を行い、テストピースに付着した除菌液の量を確認した。
次に、上記の要領で除菌液を付着させた各テストピースを、生理食塩水に浸漬し、振動撹拌して回収した溶液0.1mLを寒天培地に塗布し、35℃で2日間培養した。培養後、寒天培地のコロニー数を計測し、下記式に従って除菌率(%)を計算した。なお、除菌率が98.0%以上である場合を、十分な除菌効果が得られていると評価した。結果を、表1に示す。
除菌率(%)=(1−計測されたコロニー数(CFU))/対照コロニー数(CFU)×100
なお、実施例の除菌率の計算には、ジェットエア用ファンを駆動させつつ除菌液の噴霧を行わず、その他の点に関して実施例と同様に実験を行って計測されたコロニー数を対照コロニー数として用いた。比較例の除菌率の計算には、ジェットエア用ファンの駆動および除菌液の噴霧のいずれも行わず、その他の点に関して比較例と同様に実験を行って計測されたコロニー数を対照コロニー数として用いた。
Figure 2016169914
表1から分かるように、実施例の除菌液の付着量は、比較例の約5倍であり、除菌液が噴霧される範囲と気流の通る範囲とを重ねることで、除菌液をより広い範囲に拡散させることができた。
また、表1から分かるように、実施例の除菌率は比較例の除菌率よりも高く、除菌液が噴霧される範囲と気流の通る範囲とを重ねて除菌液の噴霧を行ったことで、十分な除菌効果が得られることが分かった。
1 エアシャワー装置
10 筐体
11 床部
12 天井部
13 第1側壁部
14 第2側壁部
15 入口側扉
16 出口側扉
17 エアシャワー室
18 入口
19 出口
21 人感センサ
22 スプレー缶
23 警告灯
24 ディスプレイ
25 手洗装置
26 操作装置
30 除電手段
31 紐体
41 センサ
50 除塵装置
51 吸気口
52 ジェットエア用ファン
53 エアフィルタ
54 送気ダクト
55 パンカールーバ
56 蓋
57 プレフィルタ
70 噴霧装置
71 スプレー缶
72 ノズル
72a ノズル孔
73 容器本体
74 内袋
75 弁機構
81 パスボックス
91 底部
92 天井部
93 側壁部
95 入口側扉
96 出口側扉

Claims (11)

  1. 被処理体が配置される処理空間を取り囲む内壁と、
    除菌液および圧縮ガスを収容し、前記圧縮ガスの圧力を前記除菌液に作用させて前記処理空間に前記除菌液を噴霧する、前記内壁に取り付けられたノズル付き容器と、
    前記処理空間に、前記被処理体に向けて流れる気流を形成する気流形成装置と、を備え、
    前記除菌液が噴霧される範囲と前記気流が通る範囲とが重なっていることを特徴とする除菌装置。
  2. 前記気流形成装置は、前記内壁に設けられた、前記処理空間内に気体を吹き出す吹出口を有し、
    前記吹出口は、前記内壁に取り付けられた状態の前記ノズル付き容器のノズル孔が向く方向と同じ方向を向いている、請求項1に記載の除菌装置。
  3. 前記処理空間は、一方向に延びる形状を有しており、
    前記気流形成装置は、前記処理空間の長手方向の一端と接する前記内壁の部分に、前記処理空間内の気体を吸引する吸気口を有し、
    前記ノズル付き容器は、前記処理空間の長手方向の他端と接する前記内壁の部分に取り付けられる、請求項1または2に記載の除菌装置。
  4. 前記ノズル付き容器は、前記除菌液が充填される内袋を有し、
    前記内袋は、充填された前記除菌液を前記ノズル孔に供給するための外圧を受ける外表面を含み、
    前記ノズル付き容器には、前記内袋の外表面に接するよう前記圧縮ガスが充填される、請求項1から3のいずれか1項に記載の除菌装置。
  5. 前記ノズル付き容器は、一方向に延びる形状を有し、前記ノズル付き容器の長手方向が水平方向と一致するよう配置される、請求項4に記載の除菌装置。
  6. 前記内袋に充填された除菌液は、前記ノズル孔側の前記内袋の端に形成された開口部を通って前記ノズル孔に供給される、請求項4または5に記載の除菌装置。
  7. さらに、前記ノズル付き容器から噴霧される前記除菌液を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に応じて、前記ノズル付き容器内の前記除菌液の残量が少なくなったことを知らせる報知装置と、を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の除菌装置。
  8. 前記除菌液の噴霧は、前記被処理体が前記処理空間に配置されるごとに、目標噴霧量の除菌液が噴霧されるよう所定時間継続して行われ、
    検知された前記除菌液の噴霧量が、前記目標噴霧量を下回った場合に、前記報知装置は、前記除菌液の残量が少なくなったことを知らせる、請求項7に記載の除菌装置。
  9. 前記気流形成装置は、前記被処理体に付着した塵埃を除去するよう前記被処理体に気体を吹き付けることで前記気流を形成する、請求項1から8のいずれか1項に記載の除菌装置。
  10. さらに、前記除菌液が噴霧されるよう前記ノズル付き容器を操作する操作装置と、
    前記操作装置および前記気流形成装置の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記気流が形成された後に前記除菌液が噴霧されるよう前記操作装置を制御する、請求項1から9のいずれか1項に記載の除菌装置。
  11. 除菌液および圧縮空気を収容するノズル付き容器において前記圧縮ガスの圧力を前記除菌液に作用させて、被処理体が配置された処理空間に前記除菌液を噴霧するステップと、
    前記処理空間に、前記被処理体に向けて流れる気流を形成するステップと、を備え、
    前記除菌液が噴霧される範囲と前記気流が通る範囲とが重なっていることを特徴とする除菌方法。
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