JP2016166380A - 成膜マスク装置、及び電子素子の製造方法 - Google Patents

成膜マスク装置、及び電子素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成膜マスク装置の各ガイドピンに成膜材料が付着しないような手段を得る。
【解決手段】成膜マスク装置100は、複数のピンとしての第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14を備え、少なくとも第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14を用いて被成膜基板30を保持する保持基板10と、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の先端部を収容する凹み部としての第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24、およびマスクパターン27が設けられているマスク板20とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、成膜マスク装置、及び電子素子の製造方法に関し、特にメンテナンスを容易にすることができる成膜マスク装置と、この装置を用いて製造した電子素子の製造方法に関する。
抵抗、コンデンサー、圧電振動素子、半導体素子等の数多くの電子部品、それらの複合電子部品や光学部品は、各種の薄膜を巧みに利用して構成されている。被成膜基板に薄膜を形成するには、真空装置の中で蒸着材料を溶解し、成膜マスク装置を用いて所望の薄膜パターンを形成する。被成膜基板の所定の位置に正確なマスクパターンを成膜するために、従来から成膜マスク装置に種々の改良が行われてきた。
特許文献1には、ガイドピンによりマスクの位置を整合させる成膜マスク装置が開示されている。この成膜マスク装置は、収納穴を有する平板状のスペーサー(保持基板)と、スペーサーの下面に密着配置され、収納穴に対応する部分に成膜形成用の下部マスクパターンが形成された下部マスクと、スペーサーの上面に密着配置され、収納穴に対応する部分に成膜形成用の上部マスクパターンが形成された上部マスクと、を備えている。さらに、下部マスクの下面に配置された特定部材の板面に固定される固定ガイドピンと、特定部材の板面に対してスライドするように取り付けられるスライドガイドピンと、を備えている。上部マスク、スペーサー、下部マスク夫々に形成された貫通孔(ガイド孔)に、固定ガイドピンとスライドガイドピンとを貫通させることにより、スペーサー、上部マスク、及び下部マスクの相互の位置の整合が図られると共に、特定部材(磁石保持下板)に埋設した磁石の磁力により、成膜マスク装置は一体化される。
しかしながら、特許文献1に開示された成膜マスク装置では、蒸着を重ねるとガイド孔やガイドピンに薄膜形成用の蒸着粒子(成膜材料)が堆積し、スペーサー、下部マスク、上部マスクの組み立てがスムーズに進まなかったり、被成膜基板とガイドピンが蒸着粒子によって接合状態となり、被成膜基板をスペーサーから取り出す際に被成膜基板が破損してしまったりする不具合を生じていた。
このような不具合に対処するため、特許文献2には、ガイドピンの遮蔽カバーを設けた成膜マスク装置が開示されている。特許文献2に開示された成膜マスク装置は、表裏両面に被成膜基板を保持する複数の第2のガイドピン、およびマスク板の位置決め用の第1のガイドピンを有する保持基板と、被成膜基板を間に挟んで保持基板の表裏両面に添設されるマスク板と、第1のガイドピン、および第2のガイドピンに対して蒸着粒子(成膜材料)の付着を低減する遮蔽カバーと、を備えている。遮蔽カバーは、第1のガイドピン、および第2のガイドピンに対する凹状の掘り込みを有した板材であり、保持基板の表裏両面に添設されるマスク板を挟み込むように配置される。この遮蔽カバーを備えることにより、ガイド孔やガイドピンに薄膜形成用の蒸着粒子が堆積することを低減することができる。
特開2006−63361号公報 特開2013−104091号公報
しかしながら、特許文献2に開示された成膜マスク装置では、第1のガイドピン、および第2のガイドピンに対して蒸着粒子(成膜材料)の付着を低減することができるが、板状の遮蔽カバーを用いなければならい。また、遮蔽カバーの構造が複雑なため高価であり、且つ蒸着パターンが変わる(マスク板が変わる)ごとに、それに対応した遮蔽カバーを用意することが必要となる。したがって、このような構成の成膜マスク装置は、構成が複雑になるとともに高価となってしまい、製品の単価が増加するという問題があった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本発明に係る成膜マスク装置は、複数のピンを備え、少なくとも前記ピンを用いて被成膜基板を位置決めする保持基板と、前記ピンの先端部を収容する凹み部、およびマスクパターンが設けられているマスク板と、を備えていることを特徴とする。
本適用例に係る成膜マスク装置によれば、マスク板に設けられている凹み部に被成膜基板を位置決めし保持するピンの先端部が収容されるため、この凹み部が遮蔽部となり成膜用の蒸着粒子(成膜材料)がピンやピンの周辺に付着することを低減できる。なお、マスク板に、蒸着粒子のピンなどへの飛散を遮蔽する凹み部を設けるだけの単純な構成であるため、遮蔽機能を有したマスク板を低コストで提供することができる。また、従来の構成の遮蔽カバーも不要になることも併せて、安価な成膜マスク装置を実現することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記凹み部の開口面積は、前記保持基板側から前記マスク板に向かうにしたがって順次小さくなるように設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、開口部の面積が大きくなるため、ピンの収容を確実に行うことができる。また、蒸着粒子(成膜材料)の飛来方向に向けて凹み部の面積が小さくなることから、被成膜基板に向かって飛来する蒸着粒子を妨害することがなく、凹み部の近傍までマスクパターンを設けることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記凹み部は、マスク板を陥没させて設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、加えて、マスク板を一方向から押圧して陥没させることにより、凹み部を形成することができ、簡便な方法で、換言すれば低コストで、遮蔽機能を有する凹み部を形成することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記凹み部には、該凹み部の少なくとも一部にかかる有底の溝部が設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、凹み部の少なくとも一部にかかる有底の溝部により、凹み部を形成する際の加工応力を緩和し、凹み部の成形性が向上することによって安定した形状の凹み部を設けることができる。また、溝部により、凹み部の形成による残留応力を緩和することができ、マスク板の反りなどの変形を低減することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記溝部は、前記凹み部の外周形状に沿って設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、溝部が凹み部の外周形状に沿って設けられていることにより、押圧による変形が起こり易くなり、凹み部の形成を容易に行うことが可能となる。
[適用例6]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記溝部は、複数設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、溝部が複数設けられていることにより、板材をより変形させやすくすることができる。したがって、凹み部の形成を容易に行うことが可能となる。
[適用例7]上記適用例に記載の成膜マスク装置において、前記溝部は、同心形状で複数設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、溝部が同心形状で複数設けられていることにより、開口部から奥に向かって先細形状となる凹み部を容易に設けることが可能となる。
[適用例8]本発明に係る電子素子の製造方法は、上記適用例のいずれか一例に記載の成膜マスク装置を用いた電子素子の製造方法であって、前記保持基板に前記被成膜基板を搭載する工程と、前記被成膜基板を搭載する工程の後に、前記ピンの先端部を前記凹み部に収容しつつ前記マスク板を前記保持基板に搭載する工程と、前記被成膜基板に、前記マスク板の側から成膜材料を付着させる工程と、を含んでいることを特徴とする。
本適用例の製造方法によれば、保持基板とマスク板とで簡便に被成膜基板への成膜が可能であるとともに、マスク板に設けられている凹み部に被成膜基板を保持するピンの先端部が収容されるため、成膜用の蒸着粒子(成膜材料)がピンやピンの周辺に付着することを低減でき、成膜マスク装置の組み立てを簡便な構成で簡単に行うことができ、且つ被成膜基板を保持基板から取り出す際の被成膜基板の破損を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る成膜マスク装置の構成を示す分解斜視図。 成膜マスク装置の要部を示し、図1のA−A断面図。 マスク板の凹み部を示し、(A)は平面図、(B)は正断面図。 被成膜基板の一例を示し、(A)は音叉型振動素片が複数形成された状態の平面図、(B)は錘電極を形成した状態の平面図、(C)は個片に分割した音叉型振動素子の平面図。 マスク板の変形例1を示し、(A)は平面図、(B)は正断面図。 マスク板の変形例2を示し、(A)は平面図、(B)は正断面図、(C)は溝部の他の構成例を示す正断面図。 (A)〜(C)はマスク板の凹み部の変形例を示す正断面図。 マスク板の変形例3を示す正断面図。
以下、本発明の実施の形態に係る成膜マスク装置の構成を、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る成膜マスク装置の構成を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す成膜マスク装置の要部を示す図であり、図1のA−A線における断面図である。図3は、図1に示す成膜マスク装置を構成するマスク板の凹み部を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は正断面図である。図4は、被成膜基板の一例を示す図であり、図4(A)は、被成膜基板の一例としての音叉型振動素子が複数形成された状態の平面図であり、図4(B)は、複数形成された音叉型振動素子に錘電極を形成した状態の平面図であり、図4(C)は、個片に分割した音叉型振動素子の平面図である。なお、図1および図2では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。
(成膜マスク装置の構成)
図1および図2に示すように、成膜マスク装置100は、被成膜基板30を保持、搭載する保持基板10と、被成膜基板30に所定の成膜パターンを形成するためのマスク板20と、を備えている。なお、本形態の成膜マスク装置100は、二つの被成膜基板30を保持、搭載する構成である。しかし、それぞれの被成膜基板30に対応する構成は同様であり、以下、同様の構成については、一方の被成膜基板30の構成を代表して説明することとする。
(保持基板)
保持基板10は、金属製、例えばステンレス製の矩形平板である。そして、保持基板10は、その上面10aに直交して突設された複数のピンとして、第1のガイドピン11,12、および第2のガイドピン13,14を有している。図1に示す形態例では、第1のガイドピン11,12、および第2のガイドピン13,14は、被成膜基板30の位置決め用のガイドピンであり、一つの被成膜基板30に対して第1のガイドピン11,12、および第2のガイドピン13,14が、それぞれ4本ずつ設けられて位置決めしている。第1のガイドピン11,12、および第2のガイドピン13,14は、それぞれが六面体形状で構成され、5面が保持基板10から露出している。なお、第1のガイドピン11,12、および第2のガイドピン13,14の形状はこれに限らず、例えば円筒形の丸ピンなど他の形状であってもよい。
第1のガイドピン11,12は、被成膜基板30のX軸方向の位置を決めるためのガイドピンであり、被成膜基板30を挟んでX軸方向の両側に2本ずつ設けられている。一方の第1のガイドピン11および他方の第1のガイドピン12は、互いに対向する面が図示上側(Z軸方向)に開くように傾斜している。即ち、第1のガイドピン11と第1のガイドピン12との間隔が、図示上側に向かうに連れて広くなっており、被成膜基板30の載置を行い易く構成されている。換言すれば、第1のガイドピン11,12は、保持基板10の上面10aの位置における第1のガイドピン11,12の間隔が、被成膜基板30のX軸方向の外形寸法の位置決め間隔となるように配置されている。
また、第2のガイドピン13,14は、被成膜基板30のY軸方向の位置を決めるためのガイドピンであり、被成膜基板30を挟んでY軸方向の両側に2本ずつ設けられている。第1のガイドピン11,12と同様に、一方の第2のガイドピン13および他方の第2のガイドピン14は、互いに対向する面が図示上側(Z軸方向)に開くように傾斜している。即ち、第2のガイドピン13と第2のガイドピン14との間隔が、図示上側に向かうに連れて広くなっており、被成膜基板30の載置を行い易く構成されている。換言すれば、第2のガイドピン13,14は、保持基板10の上面10aの位置における第2のガイドピン13,14の間隔が、被成膜基板30の外形寸法のY軸方向の位置決め間隔となるように配置されている。
さらに保持基板10は、その上面10aに直交して突設された複数の位置決めピン15,16を有している。位置決めピン15,16の頭部には、マスク板20を保持基板10に搭載するのに便利なようにテーパー状(先細り状)のテーパー部が設けられている。位置決めピン15,16は、マスク板20の位置決め用のガイドピンであり、本形態では、円筒形状のガイドピンが、保持基板10のY軸方向の両端寄りの部位に、それぞれ3本ずつY軸方向の両端に沿ってX軸方向に並び設けられている。このように本形態では、6本の位置決めピン15,16により、一枚のマスク板20の位置決めがなされている。つまり、位置決めピン15を、マスク板20の第1のガイドホール25内に嵌合させ、位置決めピン16をマスク板20の長穴状の第2のガイドホール26内に嵌合させることにより、保持基板10に対するマスク板20の位置決めが行われる。
さらに保持基板10は、その上面10aから僅かに頂面が突出するように設けられた複数の磁石(第1の磁石17、および第2の磁石18)を有している。複数の磁石(第1の磁石17、および第2の磁石18)は、保持基板10にマスク板20を固着するために埋設されており、この複数の磁石により磁性体から成るマスク板20を保持基板10に密着させ、被成膜基板30の脱落を防止している。また、複数の磁石(第1の磁石17、および第2の磁石18)は、保持基板10の上面10aからの高さを、保持基板10上に搭載される被成膜基板30の厚みと略同じか僅かに低く設定して埋設される。このようにすることで、被成膜基板30とマスク板20との密着性を高めることができる。なお、本形態では、第1の磁石17が、保持基板10のY軸方向の両端寄りの部位にそれぞれ4個ずつY軸方向の両端に沿ってX軸方向に並んで設けられ、第2の磁石18が、保持基板10のX軸方向の両端寄りの部位にそれぞれ1個と中央部に1個とが設けられている構成を例示したが、それぞれの磁石(第1の磁石17、および第2の磁石18)の個数や配置はこれに限るものではない。
(マスク板)
マスク板20は、矩形の金属製薄板(例えば、磁性体から成るステンレス製)であり、第1のガイドホール25、および第2のガイドホール26と、保持基板10の第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14に対応する位置に設けられた凹み部と、複数のマスクパターン27とを有している。なお、上記凹み部には、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24が含まれる。
第1のガイドホール25は、保持基板10の上面10aに突設された位置決めピン15に対応する位置に、位置決めピン15を嵌合(挿入)可能なように、マスク板20の表面20aから裏面20bを貫通する貫通孔として設けられている。そして、第1のガイドホール25には、位置決めピン15が嵌合する。また、第2のガイドホール26は、保持基板10の上面10aに突設された位置決めピン16に対応する位置に、位置決めピン16を嵌合(挿入)可能にように、マスク板20の表面20aから裏面20bを貫通するトラック状の貫通孔として設けられている。詳細には、位置決めピン16の直径に相当する幅寸法を有したトラック状の長穴として、第2のガイドホール26が形成されている。そして、第2のガイドホール26には、第2の位置決めピン16が挿入され、マスク板20の回転方向の位置決めを行う。
次に、図3も併せて参照しながら、マスク板20に設けられている凹み部としての第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24について説明する。なお、図3では、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24を代表して、第1の凹み部21を例示しているが、他の第2の凹み部22から第4の凹み部24も同様な構成となっている。
第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24は、保持基板10の第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14に対応する位置に設けられている。具体的には、第1の凹み部21および第2の凹み部22が、それぞれ第1のガイドピン11,12に対応する位置に設けられ、第3の凹み部23および第4の凹み部24が、第2のガイドピン13,14に対応する位置に設けられている。
第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24は、図3に代表例として示す第1の凹み部21のように、マスク板20の裏面20b側から表面20aに向かって押し出され、裏面20b側が陥没した凹状の陥没部28と、陥没部28の底部である頂部29とが設けられるとともに表面20a側に突出した形状を有している。第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24を、このような構成とすることにより、マスク板20を一方向(裏面20b側)から押圧して陥没させるなどの簡便な方法で、それぞれの凹み部を形成することができる。換言すれば、低コストで、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14に対する成膜材料としての蒸着粒子の遮蔽機能を有する凹み部(第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24)を形成することができる。
また、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24の裏面20b側の開口形状は、それぞれ対応する第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14を、収容することが可能な形状と面積を有した凹形状(陥没形状)に設けられている。即ち、マスク板20が保持基板10にそれぞれの磁石によって吸着されたとき、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24の凹部(陥没部)に、対応する第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14が収容される。なお、このような構成の第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24は、例えばプレス装置による打ち出し加工や絞り加工などによって容易に形成することができる。
そして、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24の開口面積は、保持基板10側からマスク板20側に向かうにしたがって、即ちマスク板20の裏面20b側から表面20a側に向かって順次小さくなるように設けられることが好ましい。なお、本形態で例示しているように、頂部に平坦部を備えた構成とすることもできる。このような構成の第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24とすることにより、開口部の面積が大きくなるため、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の収容を確実に行うことができる。また、図2中の矢印Dで示す蒸着粒子の飛来方向に向けて面積が小さくなることから、被成膜基板30に向かって飛来する蒸着粒子が遮蔽され難くなるため、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24の近傍までマスクパターン27を設けることができる。
マスクパターン27は、一つの被成膜基板30の4辺を包囲するように形成された第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14に対応して設けられている第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24の内側に設けられている。本形態におけるマスクパターン27は、被成膜基板30の所定の位置に、例えば錘電極などを蒸着するための複数のスリットが並行して設けられている。そして、保持基板10とマスク板20とが被成膜基板30を挟んで吸着されている状態で、図示しない真空蒸着装置などに投入されることによって、このマスクパターン27を通して、例えば金(Au)などの蒸着金属が被成膜基板30に蒸着され、錘電極などが成膜される。なお、本形態で例示しているマスクパターン27は成膜パターンの一例であり、如何様な成膜パターンを用いても良い。
(被成膜基板)
被成膜基板30には、何も付着していない基板を用いることが一般的であるが、本形態の説明では被成膜基板30を、フォトリソグラフィー法およびエッチング手法を用いて任意の形状に加工したものを一例として用いる。具体的には、被成膜基板30の一例として、本形態では、大サイズの水晶ウェハー(Z板)に多数の音叉型水晶素片(外形)を所定のピッチで形成し、図示しない真空蒸着装置の中でこれらの音叉型水晶素片に対して、下地電極膜にクロム(Cr)、その上に金(Au)の電極膜を積層して、励振電極、リード電極を構成したウェハー(図示せず)を被成膜基板30として用いる例を例示している。つまり、本形態で説明する成膜マスク装置100は、音叉型水晶素片に周波数調整用の錘電極(図4(B)、図4(C)参照)を形成する手段として用いられる。
水晶ウェハーについて図4を用いて詳細に説明する。図4(A)に示す被成膜基板30としての水晶ウェハーは、フォトリソグラフィー技法とエッチング手法を用いて、水晶Z板をエッチング液(例えば、フッ化水素酸(フッ酸)とフッ化アンモニウムとの混合液)に浸漬してエッチング加工し、外形が音叉状に加工された音叉型水晶素片が支持枠で多数連結されたものである。この水晶ウェハーを、図示しない真空蒸着装置の中で蒸着することにより、下地電極膜にクロム(Cr)を成膜し、その上に重ねて金(Au)の電極膜を積層して、励振電極、リード電極、パッド電極を形成して成膜ウェハーを構成する。この成膜ウェハーを、本形態の説明では被成膜基板30として用い、成膜マスク装置100に被成膜基板30を収容して、図4(B)に示すように、被成膜基板30に錘電極30g(図4(C)参照)を形成するための蒸着領域30cに金(Au)を蒸着する。
周知のように、図4(C)に示す音叉型水晶素片30aは、互いに並行(平行)して直線状に延びる細幅帯状の2本の振動腕30bと、各振動腕30bの一方の端部(基端部)間を連接する基部30dと、が一体形成されている。励振電極は、2本の振動腕30bに屈曲振動が励振され、且つ音叉型水晶素片30aの中心軸に対し対称なモードが励振されるように形成されている。音叉型水晶素片30aの周波数を大気中で粗調整し、容器に収容して内部を真空にすると、調整した周波数が変化する。そこで、周波数変化の大きな部位である音叉型水晶素片30aの基部30dと反対側の先端部に、金(Au)の錘電極30gを予め成膜し、音叉型水晶素片30aの周波数を所定の周波数より、下げておく。容器に収容した音叉型水晶素片30aに対し、容器の窓を通して錘電極30gにレーザー光線を照射して、錘電極30gの一部を蒸散させ、所定の周波数に調整する周波数調整法が一般的に用いられている。
上述した構成の成膜マスク装置100では、保持基板10の上面10aに設けられた第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14によって形成される包囲空間内に被成膜基板30(水晶ウェハー)をはめ込んで収容、搭載する。これによって、保持基板10に対する被成膜基板30の位置決めを行うことができる。そして、この状態において、被成膜基板30を保持基板10との間で挟むようにマスク板20を積層する。このとき、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の先端部(頭部)は、マスク板20に設けられている凹み部(第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24)に収納され、マスク板20の表面20a側には露出しない状態となる。
上述した成膜マスク装置100の構成によれば、マスク板20に設けられている第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24に被成膜基板30を保持、位置決めする第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の先端部が収容される。換言すれば、保持基板10から突出する第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の先端部は、第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24によって覆われる。これにより、被成膜基板30に電極膜を蒸着する際の成膜用の蒸着粒子(成膜材料)が、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14、もしくはピンの周辺の被成膜基板30や保持基板10に付着することを低減できる。なお、本形態の成膜マスク装置100は、成膜用の蒸着粒子のカバー部材として、マスク板20を押し出しただけの第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24をマスク板に20に設ける簡便な構成であるため、蒸着粒子の遮蔽機能を有したマスク板20を低コストで提供することができる。また、従来の構成の遮蔽カバーも不要になることも併せて、安価な成膜マスク装置100を実現することができる。
なお、上述した成膜マスク装置100においては、保持基板10上に2枚の被成膜基板30を搭載する例で説明したが、被成膜基板30の枚数は問わず、1枚の被成膜基板30、もしくは3枚以上の被成膜基板30を搭載することができる構成の成膜マスク装置であってもよい。
(マスク板の変形例)
次に、前述したマスク板20の変形例1および変形例2について、図5および図6を参照しながら説明する。図5は、マスク板の変形例1を示し、図5(A)は平面図であり、図5(B)は正断面図である。また、図6は、マスク板の変形例2を示し、図6(A)は平面図であり、図6(B)は正断面図であり、図6(C)は溝部の他の構成例を示す正断面図ある。なお、図5に示す変形例1のマスク板40および図6に示す変形例2のマスク板50は、前述した実施形態のマスク板20と凹み部の構成が異なる。したがって、以下の変形例1および変形例2の説明では、前述した実施形態のマスク板20との相違点について説明するとともに、第1の凹み部41,51(実施形態の第1の凹み部21に相当する)を代表例として説明する。なお、他の凹み部(実施形態の例では、第2の凹み部22〜第4の凹み部24)についても同様な構成とすることができる。また、実施形態のマスク板20と同様の構成についての説明は省略する。
(マスク板の変形例1)
変形例1に係るマスク板40は、図5に示すように、第1の凹み部41と、第1の凹み部41の外周を囲むように設けられた有底の溝部42とが設けられている。
第1の凹み部41は、マスク板40の裏面40b側から表面40aに向かって押し出され、裏面40b側が陥没した凹状の陥没部48と、陥没部48の底部である頂部49とが設けられるとともに表面40a側に突出した形状を有している。第1の凹み部41を、このような構成とすることにより、マスク板40を一方向(裏面40b側)から押圧して陥没させるなどの簡便な方法で、それぞれの凹み部を形成することができる。
溝部42は、マスク板40の表面40aから、例えばハーフエッチング加工によって設けられた有底の溝であり、第1の凹み部41の外周を囲むように設けられている。加えて、溝部42は、第1の凹み部41の外周の少なくとも一部にかかるように設けられている。換言すれば、溝部42の一部から第1の凹み部41の変形(曲がり)が始まっている。
本変形1に係るマスク板40によれば、第1の凹み部41の少なくとも一部にかかる有底の溝部42が設けられていることにより、第1の凹み部41を形成する際のプレス加工(打ち出し加工)などの加工応力を緩和し、第1の凹み部41の成形性が向上する。これにより、安定した形状の第1の凹み部41を設けることができる。また、溝部42により、第1の凹み部41を形成する際の残留応力を緩和することができ、マスク板40の反りや経時変化による変形を低減することができる。
(マスク板の変形例2)
変形例2に係るマスク板50は、図6(A)、図6(B)に示すように、第1の凹み部51と、第1の凹み部51の外周を囲むように設けられた有底の第1溝部52と、第1の凹み部51の突出部の外周に設けられた有底の第2溝部53および第3溝部54とが設けられている。なお、第1溝部52、第2溝部53および第3溝部54は、同心形状で設けられている。
第1の凹み部51は、マスク板50の裏面50b側から表面50aに向かって押し出され、裏面50b側が陥没した凹状の陥没部58と、陥没部58の底部である頂部59とが設けられるとともに表面50a側に突出した形状を有している。第1の凹み部51を、このような構成とすることにより、マスク板50を一方向(裏面50b側)から押圧して陥没させるなどの簡便な方法で、それぞれの凹み部を形成することができる。
第1溝部52は、第1の凹み部51を形成する前の板材のマスク板50の表面50aから、例えばハーフエッチング加工によって設けられた有底の溝であり、第1の凹み部51の外周を囲むように設けられている。加えて、第1溝部52は、第1の凹み部51の外周の少なくとも一部にかかるように設けられている。換言すれば、第1溝部52の一部から第1の凹み部51の変形(曲がり)が始まっている。
また、第2溝部53および第3溝部54は、第1溝部52と同様に第1の凹み部51を形成する前の板材のマスク板50の表面50aから、例えばハーフエッチング加工によって設けられた有底の溝である。第2溝部53および第3溝部54は、第1の凹み部51の陥没部58の外面に当たる突出部分の外周形状に沿って外周面を一周するように設けられている。換言すれば、第1の凹み部51を形成する前の板材に第1溝部52、第2溝部53および第3溝部54が同心形状で設けられていることにより、陥没部58の開口部から奥に向かって先細形状となる第1の凹み部51を容易に設けることが可能となる。
本変形例2に係るマスク板50によれば、第1の凹み部51の少なくとも一部にかかる有底の第1溝部52が設けられていることに加え、凹み部の外周形状に沿って第2溝部53および第3溝部54が設けられていることにより、押圧による変形をさらに生じ易くすることができ、第1の凹み部51を形成する際のプレス加工(打ち出し加工)などの加工応力を緩和し、第1の凹み部51の成形性が向上する。これにより、安定した形状の第1の凹み部51を設けることができる。また、第1溝部52や第2溝部53および第3溝部54を設けることにより、第1の凹み部51を形成する際の残留応力を緩和することができ、マスク板50の反りや経時変化による変形を低減することができる。
なお、図6(C)に示すように、マスク板50の表面50a側に設けられている第1溝部52、第2溝部53aおよび第3溝部54aに加えて、裏面50b側にも、例えば第4溝部53b、および第5溝部54bを設ける構成でもよい。第4溝部53b、および第5溝部54bは、第1の凹み部51を形成する前の板材のマスク板50の裏面50bから、例えばハーフエッチング加工によって設けられた有底の溝である。また、第4溝部53bは、第1溝部52と第2溝部53aとの間の裏面50bに設けられ、第5溝部54bは、第2溝部53aと第3溝部54aとの間の裏面50bに設けられ、陥没部58の内周形状に沿って内周面を一周するように設けられている。
このように、表面50a側の第1溝部52、第2溝部53aおよび第3溝部54aに加えて、裏面50b側にも、例えば第4溝部53b、および第5溝部54bなどの溝部を設けることにより、更に第1の凹み部51を形成する際の残留応力を緩和することができ、マスク板50の反りや経時変化による変形を低減することができる。
(マスク板の凹み部形状の変形例)
次に、マスク板の凹み部形状の変形例について、図7を参照しながら説明する。図7は、マスク板の凹み部の変形例を示し、図7(A)は凹み部の変形例1を示す正断面図であり、図7(B)は凹み部の変形例2を示す正断面図であり、図7(C)は凹み部の変形例3を示す正断面図である。
上述の実施形態や変形例では、それぞれの凹み部の形状を、例えばマスク板20の裏面20b側から表面20aに向かって押し出され、裏面20b側が陥没した凹状の陥没部28と、陥没部28の底部である頂部29とが設けられるとともに、開口面積が、マスク板20の裏面20b側から表面20a側に向かって順次小さくなるように表面20a側に突出した形状を有している例で説明したが、この形状に限らない。凹み部としては、対応するガイドピンが収容できる陥没部を備えていれば良く、その形状については問わない。
凹み部の形状の変形例としては、図7(A)に示すような、マスク板70の裏面70b側から表面70aに向かって半円形状に押し出され、裏面70b側が陥没した凹状の陥没部78を備えた凹み部71としてもよい。
また、図7(B)に示すような、マスク板80の裏面80b側から表面80aに向かって四角形状に押し出され、裏面80b側が陥没した凹状の陥没部88と、陥没部88の底部によって形成された頂部とが設けられた凹み部81としてもよい。
また、図7(C)に示すような、マスク板90の裏面90b側から表面90aに向かって三角形状に押し出され、裏面90b側が陥没した凹状の陥没部98を備えた凹み部91としてもよい。
(マスク板の変形例3)
次に、前述したマスク板20の変形例3について、図8を参照しながら説明する。図8は、マスク板の変形例3を示す正断面図である。なお、図8に示す変形例3のマスク板60は、凹み部を形成する蓋部61とマスク板60とが異なる部品で構成されていることが、前述した実施形態のマスク板20と異なる。したがって、以下の変形例3の説明では、前述した実施形態のマスク板20との相違点について説明するとともに、蓋部61(実施形態の第1の凹み部21に相当する)を代表例として説明する。なお、他の凹み部(実施形態の例では、第2の凹み部22〜第4の凹み部24)についても同様な構成とすることができる。また、実施形態のマスク板20と同様の構成についての説明は省略する。
図8に示す変形例3のマスク板60は、前述した実施形態のマスク板20の第1の凹み部21に相当する位置に、貫通孔69が設けられている。貫通孔69は、内部にガイドピンを収容できる形状を成している。また、つば(鍔)66を外周に配置し、板材の一部を一方向に押し出すことによって、斜面67および頂部68を有する凹状の陥没部が形成された蓋部61を用意する。そして、貫通孔69を覆うように、蓋部61を表面60aに接合して変形例3のマスク板60が構成される。
このような構成のマスク板60においても、被成膜基板30に電極膜を蒸着する際の成膜用の蒸着粒子(成膜材料)が、ガイドピン(第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14)、もしくはピンの周辺の被成膜基板30や保持基板10に付着することを低減できる。
なお、図7(A)〜図7(C)を用いて説明したマスク板の凹み部の形状の変形例は、本変形例3のマスク板60についても適用することができる。
(電子素子(水晶振動素片)の製造方法)
次に、上述した成膜マスク装置100を用いた電子素子(水晶振動素片)の製造方法について簡単に説明する。なお、ここでの説明は、上述した実施形態の構成を参照しながら説明する。したがって、成膜マスク装置100の構成については、図1〜図3を参照しながら同符号を用いて説明することとする。
(保持基板に被成膜基板を搭載する工程)
先ず、保持基板10の上面10aに設けられた第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14によって形成される包囲空間内に被成膜基板30(水晶ウェハー)をはめ込んで収容、搭載する。これによって、保持基板10に対する被成膜基板30の位置決めを行うことができる。
(マスク板を保持基板に搭載する工程)
次に、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14によって位置決めされ保持基板10に搭載された被成膜基板30(水晶ウェハー)の上にマスク板20を積層する。即ち、被成膜基板30(水晶ウェハー)を間に挟んだ状態で、保持基板10に設けられている複数の磁石(第1の磁石17、および第2の磁石18)によって保持基板10とマスク板20とを吸着する。このとき、第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14の先端部は、マスク板20に設けられている凹み部(第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24)に収納され、マスク板20の表面20a側には露出しない。
(成膜材料を付着させる工程)
次に、被成膜基板30(水晶ウェハー)を間に挟んで吸着(積層)された保持基板10とマスク板20とを、図示しない真空蒸着装置などに投入する。そして、マスク板20に設けられているマスクパターン27を通して、例えば金(Au)などの蒸着金属を被成膜基板30の所定位置に蒸着する。これによって、被成膜基板30(水晶ウェハー)に錘電極などを成膜することができる。
このような電子素子(水晶振動素片)の製造方法によれば、簡単な構成の保持基板10とマスク板20とで、電子素子(水晶振動素片)を構成する被成膜基板30への成膜が可能である。また、被成膜基板30を位置決め、保持するピン(第1のガイドピン11,12および第2のガイドピン13,14)の先端部は、マスク板20に設けられている凹み部(第1の凹み部21、第2の凹み部22、第3の凹み部23、および第4の凹み部24)に収容され、マスク板20の表面20a側から見て露出していない。これにより、成膜用の蒸着粒子(成膜材料)がピンやピンの周辺に付着することを低減でき、蒸着粒子の付着によって被成膜基板30がピンなどに固着してしまい、これを剥がす際、即ち被成膜基板30を保持基板10から取り出す際の被成膜基板30の破損を防ぐことができる。
10…保持基板、10a…上面、11,12…第1のガイドピン、13,14…第2のガイドピン、15,16…位置決めピン、17…第1の磁石、18…第2の磁石、20…マスク板、20a…表面、20b…裏面、21…第1の凹み部、22…第2の凹み部、23…第3の凹み部、24…第4の凹み部、25…第1のガイドホール、26…第2のガイドホール、27…マスクパターン、30…被成膜基板、40,50,60,70,80,90…マスク板、100…成膜マスク装置。

Claims (8)

  1. 複数のピンを備え、少なくとも前記ピンを用いて被成膜基板を位置決めする保持基板と、
    前記ピンの先端部を収容する凹み部、およびマスクパターンが設けられているマスク板と、を備えていることを特徴とする成膜マスク装置。
  2. 前記凹み部の開口面積は、前記保持基板側から前記マスク板に向かうにしたがって順次小さくなるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の成膜マスク装置。
  3. 前記凹み部は、マスク板を陥没させて設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜マスク装置。
  4. 前記凹み部には、該凹み部の少なくとも一部にかかる有底の溝部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の成膜マスク装置。
  5. 前記溝部は、前記凹み部の外周形状に沿って設けられていることを特徴とする請求項4に記載の成膜マスク装置。
  6. 前記溝部は、複数設けられていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の成膜マスク装置。
  7. 前記溝部は、同心形状で複数設けられていることを特徴とする請求項4ないし請求項6いずれか一項に記載の成膜マスク装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載した成膜マスク装置を用いた電子素子の製造方法であって、
    前記保持基板に前記被成膜基板を搭載する工程と、
    前記被成膜基板を搭載する工程の後に、前記ピンの先端部を前記凹み部に収容しつつ前記マスク板を前記保持基板に搭載する工程と、
    前記被成膜基板に、前記マスク板の側から成膜材料を付着させる工程と、を含んでいることを特徴とする電子素子の製造方法。
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