JPH08176800A - 成膜マスク装置 - Google Patents

成膜マスク装置

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JPH08176800A
JPH08176800A JP34032894A JP34032894A JPH08176800A JP H08176800 A JPH08176800 A JP H08176800A JP 34032894 A JP34032894 A JP 34032894A JP 34032894 A JP34032894 A JP 34032894A JP H08176800 A JPH08176800 A JP H08176800A
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film
forming
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JP34032894A
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Shunsuke Sato
俊介 佐藤
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁力を用いることにより組立性の良好にし、
水晶板等の被成膜形成体が薄型化され、あるいは成膜が
微細化した場合でも所望の成膜状態を得ることができる
成膜マスク装置を提供する。 【構成】 成膜マスク装置は最下部から、マスク押さえ
下板1、磁石を収納する磁石保持板2、下部マスク3、
水晶板を収納するスペーサ4、上部マスク5、マスク押
さえ板6からなる。下部マスク3には複数の水晶板Bの
所定の位置に対応する下部マスクパターン31・・・が
水晶板個々に対応して複数個形成されているとともに、
磁石保持板の磁石の配置された上部に対応する位置に、
その磁力をスペーサ4等に伝える小孔を多数個集中して
形成した多小孔部35が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水晶板、セラミック板等
に電極材料を形成する成膜マスク装置に関するものであ
り、特に磁力を用いマスクを吸着する成膜マスク装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、水晶振動子の電極形成工程にお
いて、電極用の金属材料の物理蒸着を行う場合、機械的
マスク装置を用いて真空蒸着法、スパッタリング法によ
り水晶板の必要な部分に電極を形成していた。この機械
的マスク装置を用いる蒸着方法は、水晶板を収納するス
ペーサ、上下のマスク板、その他の補助治具等複数のマ
スク等の板体を重ねて、ネジ止め等により一体化して使
用することが一般的であった。
【0003】このようなネジ止め作業を簡略化するため
に、磁力によりマスク板等を密着させる方法が発明され
ており、その例として例えば、特公平6−74498号
がある。図8は従来の磁力を用いた成膜マスク装置を示
す分解斜視図である。なお、図6において、各構成要素
の図示を一部省略している。最下部には磁性体からなる
マスク押さえ下板1が配置されている。このマスク押さ
え下板1は後述のマスク構成体を位置決めする突起部1
3,14が長手方向の両端に設けられるとともに、上述
の下部マスクの下部マスクパターンを露出させる貫通孔
11・・・が複数個形成されている。この下部押さえ板
1の上面には磁石保持板2が密着配置されている。磁石
保持板2には前述の貫通孔11に対応し下部マスクパタ
ーンを露出させる貫通孔12・・・が複数個形成されて
いるとともに、磁石Mを位置決め収納する磁石収納部2
2・・・が複数個形成されている。この磁石保持板2の
上面には下部マスク3が密着配置されている。下部マス
ク3には後述の水晶板Bの所定の位置に対応する下部マ
スクパターン31・・・が複数個形成されているととも
に、前記磁石の配置された上部に対応する位置に、その
磁力を後述のスペーサ等に伝える透磁孔(貫通孔)が形
成されている。この下部マスク3の上面にはスペーサ4
が密着配置されている。スペーサ4は磁性体からなり、
水晶板Bを所定の間隔で複数個位置決め収納する貫通孔
41・・・が設けられている。このスペーサ4の上面に
は上部マスク5が密着配置されている。上部マスク5に
は前述の水晶板Bの所定の位置に対応する上部マスクパ
ターン51・・・が複数個形成されているとともに、前
記磁石の配置された上部に対応する位置に、その磁力を
後述のマスク押さえに伝える透磁孔(貫通孔)52が形
成されている。最上部には磁性体からなるマスク押さえ
板6が配置されている。このマスク押さえ6には、上述
の上部マスクの上部マスクパターンを露出させる貫通孔
61・・・が複数個形成されている。なお、各マスク構
成体には、前述の突起部13,14が貫通する貫通孔2
3,24,33,34,43,44,53,54,6
3,64が設けられている。このような構成により、従
来必要とされていたネジ止めを必要とせず、極めて簡単
な手順で成膜マスク装置を組み立てることができた。
【0004】最近、水晶板への電極形成の微細化、ある
いは水晶板の高周波数化による薄型化等、被成膜形成体
への成膜の微細化並びに被成膜形成体の薄型化に伴い、
上部マスク、スペーサ、下部マスクが例えば0.1mm以
下に薄型化され、またマスクパターンの微細化が進んで
いる。このような状況において、上述のような磁力によ
り成膜マスク装置を組み立てた場合、次のような問題点
が発生していた。図9は図8に示すマスク構成体を重ね
合わせた際の断面図であるが、スペーサ4の下部マスク
3の透磁孔に対応する部分が磁石Mに吸引されて、磁石
側に湾曲し、水晶板B側がずれたり、浮き上がったりし
た状態で固定されている。このために水晶板Bが横方向
にずれたり、あるいは極端な場合水晶板Bの一部が浮き
上がったスペーサの下方にもぐり込んだりすることがあ
った。これにより水晶板の所望の位置に電極が形成され
ず、成膜状態が極めて悪くなることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたもので、磁力を用いることによ
り組立性の良好にし、水晶板等の被成膜形成体が薄型化
され、あるいは成膜が微細化した場合でも所望の成膜状
態を得ることができる成膜マスク装置を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明による成膜マスク装置は、請求項1に示す
ように、被成膜形成体を複数個収納する収納孔を形成
し、被成膜形成体をこの収納孔に収納した磁性体からな
るスペーサと、このスペーサの上面に密着配置され、成
膜形成用の上部マスクパターンが形成された上部マスク
と、このスペーサの下面に密着配置され、成膜形成用の
下部マスクパターンが形成された下部マスクと、下部マ
スクの下面に密着配置され、前記下部マスクパターンを
露出させる貫通孔を有するとともに、磁石を収納する磁
石収納部を複数有する磁石保持板とを少なくとも有する
成膜マスク装置において、前記磁石が収納された磁石収
納部の上部に位置する下部マスク部分に、スペーサへ磁
力を伝える多小孔部を形成したことを特徴とする。多小
孔部は例えばスペーサに小さなパンチ孔を多数設けた
り、あるいはメッシュ形状にする等があげられる。
【0007】また、請求項2に示すように、被成膜形成
体を複数個収納する収納孔を形成し、被成膜形成体をこ
の収納孔に収納したスペーサと、このスペーサの上面に
密着配置され、成膜形成用の上部マスクパターンが形成
された上部マスクと、このスペーサの下面に密着配置さ
れ、成膜形成用の下部マスクパターンが形成された下部
マスクと、下部マスクの下面に密着配置され、前記下部
マスクパターンを露出させる貫通孔を有するとともに、
磁石を収納する磁石収納部を複数有する磁石保持板とを
少なくとも有する成膜マスク装置において、前記磁石が
収納された磁石収納部の上部に位置する下部マスク部分
に、スペーサへ磁力を伝える薄肉部を形成したことを特
徴とする成膜マスク装置である。
【0008】また、請求項3に示すように、被成膜形成
体を複数個収納する収納孔を形成し、被成膜形成体をこ
の収納孔に収納したスペーサと、このスペーサの上面に
密着配置され、成膜形成用の上部マスクパターンが形成
された上部マスクと、このスペーサの下面に密着配置さ
れ、成膜形成用の下部マスクパターンが形成された下部
マスクと、下部マスクの下面に密着配置され、前記下部
マスクパターンを露出させる貫通孔を有するとともに、
磁石を収納する磁石収納部を複数有する磁石保持板とを
少なくとも有する成膜マスク装置において、前記磁石の
高さを下部マスクの上面とほぼ等しくなる高さとし、こ
の磁石とスペーサが磁力により接触していることを特徴
とする成膜マスク装置である。
【0009】また、請求項4に示すように、上部マスク
の前記磁石保持板の磁石収納部に対応する部分に多小孔
部あるいは貫通孔を設けるとともに、上部マスクの上面
に前記成膜形成用の上部マスクパターンに対応する貫通
孔が設けられた磁性体からなるマスク押さえ板を配置し
たことを特徴とする特許請求項1,2,3記載の成膜マ
スク装置である。
【0010】また、請求項5に示すように、前記磁石保
持板の下面に下部マスクの下面に前記成膜形成用の下部
マスクパターンに対応する貫通孔が設けられた磁性体か
らなるマスク押さえ下板を配置したことを特徴とする特
許請求項1,2,3,4記載の成膜マスク装置である。
【0011】
【作用】請求項1により、磁石が収納された磁石収納部
の上部に位置する下部マスク部分にスペーサへ磁力を伝
える多小孔部を形成したことにより、磁石の磁力が下部
マスクに分散して、スペーサに到達する磁力の低下をま
ねくことなく、スペーサを磁力により吸引することがで
きる。また、小さな孔を多数個設けた構成であるので、
薄型のスペーサを必要とする場合でもスペーサが湾曲す
る等により、被成膜形成体がずれて固定されたり、スペ
ーサと下部マスク間に挟まることもない。
【0012】請求項2により、磁石が収納された磁石収
納部の上部に位置する下部マスク部分にスペーサへ磁力
を伝える薄肉部を形成したことにより、磁力の低下を最
小限におさえることができ、スペーサを磁力により吸引
することができる。また、透磁孔を有する構成であるの
で、薄型のスペーサを必要とする場合でも、スペーサが
湾曲する等により被成膜形成体がずれて固定されること
もない。
【0013】請求項3により、磁石の高さを下部マスク
の上面とほぼ等しくなる高さとし、この磁石とスペーサ
が磁力により接触している構成により、磁力の低下をま
ねくことなく、スペーサを強力に吸引することができ
る。また、磁石とスペーサが磁力により接触しているこ
とにより、スペーサが湾曲することもない。
【0014】請求項4により、上記構成に加えて、上部
マスクの前記磁石保持板の磁石収納部に対応する部分に
も多小孔部あるいは貫通孔を設けるとともに、上部マス
クの上面に前記成膜形成用の上部マスクパターンに対応
する貫通孔が設けられた磁性体からなるマスク押さえ板
を配置することにより、上部マスクの固定がより確実に
なる。
【0015】請求項5により、上記構成に加えて、前記
磁石保持板の下面に下部マスクの下面に前記成膜形成用
の下部マスクパターンに対応する貫通孔が設けられた磁
性体からなるマスク押さえ下板を配置したことにより、
下部マスクの固定がより容易になる。
【0016】
【実施例】
第1の実施例 本発明による実施例を、モノリシック型水晶フィルタの
電極形成を例にとり、図面とともに説明する。図1は本
発明の第1の実施例による成膜マスク装置を示す分解斜
視図であり、図2は図1の部分拡大図、図3は成膜マス
ク装置を組み立てた場合の部分拡大断面図である。な
お、従来例と同じ構造部分については同番号により説明
するとともに、各構成要素の図示を一部省略している。
【0017】成膜マスク装置は最下部から、マスク押さ
え下板1、磁石保持板2、下部マスク3、スペーサ4、
上部マスク5、マスク押さえ板6からなる。最下部のマ
スク押さえ下板1は例えば厚さ1.5mmで、SUS−4
30等の磁性体からなる。このマスク押さえ下板1は後
述の各マスク構成体を位置決めする突起部13,14が
長手方向の両端に設けられるとともに、上述の下部マス
クの下部マスクパターンを露出させる貫通孔11・・・
が複数個形成されている。この下部押さえ板1の上面に
は磁石保持板2が密着して配置されている。磁石保持板
2には前述の貫通孔11に対応し下部マスクパターンを
露出させる貫通孔21・・・が複数個形成されていると
ともに、磁石Mを位置決め収納する磁石収納部22・・
・が複数個形成されている。この磁石保持板は例えばそ
の厚さ0.8mmで、磁性体であっても非磁性体であって
もよい。この磁石保持板2の上面には例えばその厚さ
0.05mmで、SUS−403等の非磁性体からなる下
部マスク3が密着して配置されている。下部マスク3に
は後述の複数の水晶板Bの所定の位置に対応する下部マ
スクパターン31・・・が水晶板個々に対応して複数個
形成されているとともに、前記磁石の配置された上部に
対応する位置に、その磁力を後述のスペーサ等に伝える
小孔を多数個集中して形成した多小孔部35が形成され
ている。この多小孔部35の一部はスペーサと接触して
いる。この下部マスク3の上面にはスペーサ4が密着し
て配置されている。スペーサ4は例えばその厚さ0.0
5mmで、SUS−430等の磁性体からなり、水晶板B
を所定の間隔で複数個位置決め収納する貫通孔41・・
・が設けられている。このスペーサ4の上面には例えば
その厚さ0.05mmで、非磁性体からなる上部マスク5
が密着配置されている。上部マスク5には前述の水晶板
Bの所定の位置に対応する上部マスクパターン51・・
・が水晶板個々に対応して複数個形成されているととも
に、前記磁石Mの配置された上部に対応する位置に、そ
の磁力を後述のマスク押さえに伝える透磁孔(貫通孔)
52が形成されている。もちろん透磁孔のかわりに前述
の多小孔部を形成してもよいが、上部に位置するマスク
押さえ板6は一般的に厚く形成することができるので、
従来のような湾曲による弊害は生じない場合が多い。最
上部には厚さ1.0mmで、磁性体からなるマスク押さえ
板6が配置されている。このマスク押さえ6には、上述
の上部マスクの上部マスクパターンを露出させる貫通孔
61・・・が複数個形成されている。なお、各マスク構
成体には、前述の突起部13,14が貫通する貫通孔2
3,24,33,34,43,44,53,54,6
3,64が設けられている。このような構成により、各
マスク構成体は湾曲する部分を有することなく磁力によ
り一体化することができる。
【0018】このように被成膜形成体を一体化した成膜
マスク装置を真空蒸着法、スパッタリング法等により物
理蒸着を行うことにより、所望の成膜パターンの成膜形
成体を得ることができる。
【0019】第2の実施例 本発明による第2の実施例を、図面とともに説明する。
図4は成膜マスク装置を組み立てた場合の断面図であ
る。なお、第1の実施例と同じ構造部分については同番
号により説明するとともに、説明を一部割愛する。
【0020】下部マスク3には後述の複数の水晶板Bの
所定の位置に対応する下部マスクパターン31・・・が
水晶板個々に対応して複数個形成されているとともに、
前記磁石の配置された上部に対応する位置に、スペーサ
へ磁力を伝える薄肉部36を形成している。この薄肉部
36の一部はスペーサと接触している。この薄肉部の形
成は、ハーフエッチング等の技術を用いることにより容
易に形成することができる。この構成により、磁力の低
下を最小限におさえることができ、スペーサを磁石Mの
磁力により吸引している。上部マスク5には前述の水晶
板Bの所定の位置に対応する上部マスクパターン51・
・・が水晶板個々に対応して複数個形成されているとと
もに、前記磁石の配置された上部に対応する位置に、そ
の磁力を後述のマスク押さえに伝える透磁孔(貫通孔)
52が形成されている。もちろん透磁孔のかわりに前述
の多小孔部あるいは薄肉部を形成してもよい。
【0021】第3の実施例 本発明による第3の実施例を、図面とともに説明する。
図5は成膜マスク装置を組み立てた場合の断面図であ
る。なお、第1の実施例と同じ構造部分については同番
号により説明するとともに、説明を一部割愛する。
【0022】磁石保持板2には前述の貫通孔11に対応
し下部マスクパターンを露出させる貫通孔12・・・が
複数個形成されているとともに、磁石M2を位置決め収
納する磁石収納部22・・・が複数個形成されている。
ここで使用する磁石2はその厚さ(高さ)が磁石保持板
の厚さより厚くしており、下部マスクの上面とほぼ等し
くなる厚さとし、この磁石M2とスペーサが磁力により
接触している。この構成により、磁力の低下をまねくこ
となく、スペーサを強力に吸引することができる。ま
た、磁石M2とスペーサ4が磁力により接触しているこ
とにより、スペーサの一部が湾曲することもない。
【0023】第4の実施例 本発明による第4の実施例を、図面とともに説明する。
図6は成膜マスク装置を組み立てた場合の部分拡大断面
図である。なお、第1の実施例と同じ構造部分について
は同番号により説明するとともに、説明を一部割愛す
る。
【0024】下部マスク3には後述の複数の水晶板Bの
所定の位置に対応する下部マスクパターン31・・・が
水晶板個々に対応して複数個形成されているとともに、
前記磁石の配置された上部に対応する位置に、スペーサ
へ磁力を伝える薄肉部37が形成されている。そしてこ
の薄肉部37には複数の小孔37Aが設けられている。
この薄肉部37,小孔37Aの形成は、エッチング、ハ
ーフエッチング等の技術を用いることにより、あるいは
プレス加工技術を併用することにより、容易に形成する
ことができる。この構成により、磁力の低下を最小限に
おさえることができ、スペーサを磁石Mの磁力により吸
引している。上部マスク5には前述の水晶板Bの所定の
位置に対応する上部マスクパターン51・・・が水晶板
個々に対応して複数個形成されているとともに、前記磁
石Mの配置された上部に対応する位置に、その磁力を後
述のマスク押さえに伝える多小孔部55が形成されてい
る。もちろん多小孔部のかわりに前述の透磁孔あるいは
薄肉部を形成してもよい。
【0025】この実施例によれば、薄肉部と多小孔部を
併用することにより、磁力の低下を最小限に抑えるとと
もに、スペーサ4の変形を防止することができる。よっ
て、磁力を用いることにより組立性の良好にするととも
に、水晶板等の被成膜形成体が薄型化され、あるいは成
膜が微細化した場合でも、被成膜形成体がずれたり、あ
るいはスペーサと重なる等の問題の生じることがなく、
所望の成膜状態を得ることができる成膜マスク装置を得
ることができる。
【0026】第5の実施例 本発明による第5の実施例を、図面とともに説明する。
図7は成膜マスク装置を組み立てた場合の部分拡大断面
図である。なお、第1の実施例と同じ構造部分について
は同番号により説明するとともに、説明を一部割愛す
る。
【0027】下部マスク3には後述の複数の水晶板Bの
所定の位置に対応する下部マスクパターン31・・・が
水晶板個々に対応して複数個形成されているとともに、
前記磁石の配置された上部に対応する位置に、スペーサ
へ磁力を伝える部分薄肉部38を形成している。この部
分薄肉部38の薄肉部分以外の部分がスペーサに接触し
ている。この部分薄肉部38の形成は、ハーフエッチン
グ等の技術を用いることにより、容易に形成することが
できる。この構成により、磁力の低下を抑えることがで
き、スペーサを磁石Mの磁力により吸引している。上部
マスク5には前述の水晶板Bの所定の位置に対応する上
部マスクパターン51・・・が水晶板個々に対応して複
数個形成されているとともに、前記磁石Mの配置された
上部に対応する位置に、その磁力を後述のマスク押さえ
に伝える透磁孔56が形成されている。
【0028】この実施例によれば、スペーサへの磁力の
低下を抑えるとともに、スペーサ4の変形を防止するこ
とができる。よって、磁力を用いることにより組立性の
良好にするとともに、水晶板等の被成膜形成体が薄型化
され、あるいは成膜が微細化した場合でも、被成膜形成
体がずれたり、あるいはスペーサと重なる等の問題の生
じることがなく、所望の成膜状態を得ることができる成
膜マスク装置を得ることができる。
【0029】なお、上記各実施例では、上部押さえ板、
下部押さえ板を有する構成について説明したが、上部マ
スクを磁性体にすることにより、あるいは磁石保持板に
おいて磁石収納部を貫通孔形成せず、凹部構成にし磁石
を収納保持する構成により、上部押さえ板、下部押さえ
板を割愛した構成とすることもできる。また、被成膜形
成体を水晶板とし、水晶フィルタを例にとって説明した
が、他の圧電振動子であってもよく、電子部品の電極形
成等幅広く成膜形成体に適用できるものである。
【0030】
【発明の効果】請求項1によれば、磁石の磁力線を下部
マスクに分散させることによる磁力の低下をまねくこと
なく、スペーサを磁力により吸引することができる。ま
た、小さな孔を多数個設けた構成であるので、薄型のス
ペーサを必要とする場合でもスペーサが湾曲する等によ
り、被成膜形成体がずれて固定されることもない。よっ
て、磁力を用いることにより組立性の良好にするととも
に、水晶板等の被成膜形成体が薄型化され、あるいは成
膜が微細化した場合でも、被成膜形成体がずれたり、あ
るいはスペーサと重なる等の問題の生じることがなく、
所望の成膜状態を得ることができる成膜マスク装置を得
ることができる。
【0031】請求項2によれば、磁力の低下を最小限に
おさえることができ、スペーサを磁力により吸引するこ
とができる。また、透磁孔を有する構成であるので、薄
型のスペーサを必要とする場合でもスペーサが湾曲する
等により、被成膜形成体がずれて固定されることもな
い。よって、磁力を用いることにより組立性の良好にす
るとともに、水晶板等の被成膜形成体が薄型化され、あ
るいは成膜が微細化した場合でも、被成膜形成体がずれ
たり、あるいはスペーサと重なる等の問題の生じること
がなく、所望の成膜状態を得ることができる成膜マスク
装置を得ることができる。
【0032】請求項3により、磁力の低下をまねくこと
なく、スペーサを強力に吸引することができる。また、
磁石とスペーサが磁力により接触していることにより、
スペーサが湾曲することもない。よって、磁力を用いる
ことにより組立性の良好にするとともに、水晶板等の被
成膜形成体が薄型化され、あるいは成膜が微細化した場
合でも、被成膜形成体がずれたり、あるいはスペーサと
重なる等の問題の生じることがなく、所望の成膜状態を
得ることができる成膜マスク装置を得ることができる。
【0033】請求項4により、上記構成に加えて、上部
マスクの前記下部マスクに形成された多小孔部に対応す
る部分にも多小孔部あるいは貫通孔を設けるとともに、
上部マスクの上面に前記成膜形成用の上部マスクパター
ンに対応する貫通孔が設けられた磁性体からなるマスク
押さえ板を配置することにより、上部マスクの固定がよ
り確実になる。
【0034】請求項5により、上記構成に加えて、前記
磁石保持板の下面に下部マスクの下面に前記成膜形成用
の下部マスクパターンに対応する貫通孔が設けられた磁
性体からなるマスク押さえ下板を配置したことにより、
下部マスクの固定がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す分解斜視図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】第2の実施例を示す断面図。
【図5】第3の実施例を示す断面図。
【図6】第4の実施例を示す断面図。
【図7】第5の実施例を示す断面図。
【図8】従来例を示す図。
【図9】従来例を示す図。
【符号の説明】
1 マスク押さえ下板 2 磁石保持板 3 下部マスク 35 多小孔部 36 薄肉部 37 薄肉部 38 部分薄肉部 4 スペーサ 5 上部マスク 6 マスク押さえ板 M,M2 磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被成膜形成体を複数個収納する収納孔を
    形成し、被成膜形成体をこの収納孔に収納した磁性体か
    らなるスペーサと、このスペーサの上面に密着配置さ
    れ、成膜形成用の上部マスクパターンが形成された上部
    マスクと、このスペーサの下面に密着配置され、成膜形
    成用の下部マスクパターンが形成された下部マスクと、
    下部マスクの下面に密着配置され、前記下部マスクパタ
    ーンを露出させる貫通孔を有するとともに、磁石を収納
    する磁石収納部を複数有する磁石保持板とを少なくとも
    有する成膜マスク装置において、前記磁石が収納された
    磁石収納部の上部に位置する下部マスク部分に、スペー
    サへ磁力を伝える多小孔部を形成したことを特徴とする
    成膜マスク装置。
  2. 【請求項2】 被成膜形成体を複数個収納する収納孔を
    形成し、被成膜形成体をこの収納孔に収納したスペーサ
    と、このスペーサの上面に密着配置され、成膜形成用の
    上部マスクパターンが形成された上部マスクと、このス
    ペーサの下面に密着配置され、成膜形成用の下部マスク
    パターンが形成された下部マスクと、下部マスクの下面
    に密着配置され、前記下部マスクパターンを露出させる
    貫通孔を有するとともに、磁石を収納する磁石収納部を
    複数有する磁石保持板とを少なくとも有する成膜マスク
    装置において、前記磁石が収納された磁石収納部の上部
    に位置する下部マスク部分に、スペーサへ磁力を伝える
    薄肉部を形成したことを特徴とする成膜マスク装置。
  3. 【請求項3】 被成膜形成体を複数個収納する収納孔を
    形成し、被成膜形成体をこの収納孔に収納したスペーサ
    と、このスペーサの上面に密着配置され、成膜形成用の
    上部マスクパターンが形成された上部マスクと、このス
    ペーサの下面に密着配置され、成膜形成用の下部マスク
    パターンが形成された下部マスクと、下部マスクの下面
    に密着配置され、前記下部マスクパターンを露出させる
    貫通孔を有するとともに、磁石を収納する磁石収納部を
    複数有する磁石保持板とを少なくとも有する成膜マスク
    装置において、前記磁石の高さを下部マスクの上面とほ
    ぼ等しくなる高さとし、この磁石とスペーサが磁力によ
    り接触していることを特徴とする成膜マスク装置。
  4. 【請求項4】 上部マスクの前記磁石保持板の磁石収納
    部に対応する部分に多小孔部あるいは貫通孔を設けると
    ともに、上部マスクの上面に前記成膜形成用の上部マス
    クパターンに対応する貫通孔が設けられた磁性体からな
    るマスク押さえ板を配置したことを特徴とする特許請求
    項1,2,3記載の成膜マスク装置。
  5. 【請求項5】 前記磁石保持板の下面に下部マスクの下
    面に前記成膜形成用の下部マスクパターンに対応する貫
    通孔が設けられた磁性体からなるマスク押さえ下板を配
    置したことを特徴とする特許請求項1,2,3,4記載
    の成膜マスク装置。
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